JPH10287551A - アミノ酸類の不快風味が改善された内服液剤 - Google Patents

アミノ酸類の不快風味が改善された内服液剤

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JPH10287551A
JPH10287551A JP9093293A JP9329397A JPH10287551A JP H10287551 A JPH10287551 A JP H10287551A JP 9093293 A JP9093293 A JP 9093293A JP 9329397 A JP9329397 A JP 9329397A JP H10287551 A JPH10287551 A JP H10287551A
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JP
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unpleasant
acid
flavor
amino acid
liquid agent
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JP9093293A
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Yuichi Sasaki
雄一 佐々木
Yoshiaki Misumi
佳明 三隅
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Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不快な風味を有するアミノ酸類を配合した液
剤は、その不快な風味のため内服液剤とすることが困難
であった。 【解決手段】 不快な風味を有するアミノ酸類および不
快な後味を有するチアミン誘導体を配合したことを特徴
とする内服液剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アミノ酸類の不快
風味が改善された内服液剤に関する。
【0002】
【従来の技術】アミノ酸類は様々な効能が知られ、近年
内服液剤に配合されるようになった。しかし、アミノ酸
類の中には、配合した液剤を野菜の腐ったような不快な
風味にするものがあるため、そのようなアミノ酸を配合
した内服液剤は継続した服用がされにくく、コンプライ
アンスの低下を招いていた。
【0003】一方、医薬品などに汎用されるチアミン誘
導体の一部も、それ自体が服用後に後を引く不快な風味
を有しており、その不快風味の改善のために種々の方法
が知られているが、満足できるものではなかった。
【0004】従来、不快な風味を有するアミノ酸類とチ
アミン誘導体の不快な風味を同時に改善する有効な方法
は知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、不快な風味
を有するアミノ酸類を配合した液剤の不快風味の改善を
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究し
た結果、不快な風味を有するアミノ酸類を配合した液剤
に、不快な後味を有するチアミン誘導体を配合すると、
お互いの不快風味が相殺して、液剤全体の風味が大幅に
改善され、継続服用がされる程度に風味が改善すること
を見出し本発明を完成した。
【0007】すなわち本発明は、不快な風味を有するア
ミノ酸類および不快な後味を有するチアミン誘導体を配
合したことを特徴とする内服液剤である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で不快な風味を有するアミ
ノ酸類とは、通常の液剤に配合したときにアミノ酸独特
の不快な風味を呈するもので、具体的にはメチオニン、
スレオニン、トリプトファン、グルタミン、ロイシン、
イソロイシン、バリンまたはこれらの誘導体などがあげ
られる。特にアミノ酸としてメチオニンを選択したとき
に、本発明が有効である。
【0009】本発明において不快な後味を有するチアミ
ン誘導体とは、液剤として服用したときにチアミン誘導
体独特の不快な風味が口中にしばらく残存するものであ
り、具体的にはベンフォチアミン、ジセチアミン、シコ
チアミン、オクトチアミン、フルスルチアミン、プロス
ルチアミンなどがあげられる。不快な風味を有するアミ
ノ酸類の風味改善効果の点で最も好ましいチアミン誘導
体としてフルスルチアミンがあげられる。
【0010】本発明において、不快な後味を有するチア
ミン誘導体の配合量はアミノ酸類1重量部に対して0.
01〜1重量部が好ましい。0.01重量部未満である
と風味の改善効果が十分でなく、1重量部を越えて配合
すると不快な後味を有するチアミン誘導体自身の風味が
不快に感じられるからである。
【0011】本発明の液剤は、風味の点からpH2〜6
の範囲が好ましく、pH2.5〜4.5の範囲がさらに
好ましい。pHがこの範囲を外れると風味の改善効果が
十分でなくなるからである。
【0012】本発明の液剤はさらに有機酸または無機酸
を配合すると風味の点で好ましい。そのときの有機酸と
してはクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、乳酸、
酢酸、マレイン酸、グルコン酸、アスパラギン酸、アジ
ピン酸、グルタミン酸、フマル酸、リン酸、塩酸、酢酸
などをあげることができる。また、無機酸としては、リ
ン酸、塩酸、硝酸などをあげることができる。それらの
うちで、特に好ましいものとしてクエン酸、リンゴ酸ま
たはリン酸をあげることができる。
【0013】また、甘味剤を加えると服用感が向上する
ので好ましい。甘味剤としては、砂糖、果糖、ブドウ
糖、麦芽糖、トレハロース、パラチノース、マルチトー
ル、ソルビトール、パラチニット、エリスリトール、キ
シリトール、ステビア、ソーマチン、シュクラロースな
どがあげられる。
【0014】本発明の液剤には、上記成分の他、通常液
剤に用いることの可能な成分、例えばアミノ酸(タウリ
ン、アスパラギン酸(L体、D体、DL体を含む。以下
アミノ酸について同じ)、アルギニン、リジン、システ
インなど)、タンパク、ペプチド、各種ビタミン(ビタ
ミンB2、ビタミンB3、ビタミン5、ビタミンB6、
ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンA、ビタミンD
2、ビタミンD3、ビタミンE、ビタミンP、ビタミン
K1、ビタミンH、ビタミンF、ビタミンUなど)もし
くはビタミン誘導体、ミネラル(カルシウム、マグネシ
ウム、鉄、カリウムなど)、生薬(ムイラプアマ、ニン
ジン、ジオウ、トウチュウカソウなど)、カフェイン、
ローヤルゼリー、多価アルコール(プロピレングリコー
ルなど)、保存剤などを風味を損なわない範囲で配合す
ることができ、液剤製造の通常の方法で製造することが
できる。
【0015】
【発明の効果】本発明により、不快な風味を有するアミ
ノ酸類の風味を改善させることが可能となったので、従
来内服液剤としては配合困難であったアミノ酸類を配合
することが可能になった。
【0016】
【実施例】以下、実施例および試験例をあげて本発明を
さらに詳細に説明する。
【0017】実施例1 メチオニン 100mg フルスルチアミン 1mg クエン酸 250mg 精製水 全50ml 上記各成分を混合溶解し、水酸化ナトリウムでpH3に
調節後80℃で30分滅菌して、試験溶液を得た。
【0018】実施例2 メチオニン
100mg フルスルチアミン 2mg クエン酸 250mg 精製水 全50ml 上記各成分を混合溶解し、水酸化ナトリウムでpH3に
調節後80℃で30分滅菌して、試験溶液を得た。
【0019】実施例3 メチオニン 100mg フルスルチアミン 3mg クエン酸 250mg 精製水 全50ml 上記各成分を混合溶解し、水酸化ナトリウムでpH3に
調節後80℃で30分滅菌して、試験溶液を得た。
【0020】実施例4 メチオニン 100mg フルスルチアミン 5mg クエン酸 250mg 精製水 全50ml 上記各成分を混合溶解し、水酸化ナトリウムでpH3に
調節後80℃で30分滅菌して、試験溶液を得た。
【0021】実施例5 メチオニン 100mgフルスルチアミン 10mg クエン酸 250mg 精製水 全50ml 上記各成分を混合溶解し、水酸化ナトリウムでpH3に
調節後80℃で30分滅菌して、試験溶液を得た。
【0022】実施例6 メチオニン 100mg フルスルチアミン 15mg クエン酸 250mg 精製水 全50ml 上記各成分を混合溶解し、水酸化ナトリウムでpH3に
調節後80℃で30分滅菌して、試験溶液を得た。
【0023】実施例7 メチオニン 100mg フルスルチアミン 20mg クエン酸 250mg 精製水 全50ml 上記各成分を混合溶解し、水酸化ナトリウムでpH3に
調節後80℃で30分滅菌して、試験溶液を得た。
【0024】比較例1 クエン酸 250mg 精製水 全50ml 上記各成分を混合溶解し、水酸化ナトリウムでpH3に
調節後80℃で30分滅菌して、試験溶液を得た。
【0025】比較例2メチオニン 100mg クエン酸 250mg 精製水 全50ml 上記各成分を混合溶解し、水酸化ナトリウムでpH3に
調節後80℃で30分滅菌して、試験溶液を得た。
【0026】試験例 実施例1〜7ならびに比較例1および2について、20
人のパネラーにそれぞれ20ml飲んでもらい、アミノ
酸の不快風味の強度を下記に示した点数でアンケート用
紙に記入してもらった。
【0027】 アミノ酸の不快風味を全く感じない 6点 アミノ酸の不快風味を僅かに感じる 5点 アミノ酸の不快風味を弱く感じる 4点 アミノ酸の不快風味を感じる 3点 アミノ酸の不快風味を強く感じる 2点 アミノ酸の不快風味をかなり強く感じる 1点 アミノ酸の不快風味を非常に強く感じる 0点 結果を表1に示した。
【0028】
【表1】
【0029】表1の結果より、不快風味のあるアミノ酸
類を配合した液剤(比較例2)は、配合しない液剤(比
較例1)と比較して、甚だしい不快風味を有し非常に内
服し難い。しかし、本発明量のフルスルチアミンを同時
配合した液剤(実施例1〜7)は、不快風味が大幅に改
善し、服用のしやすさが向上することが解った。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不快な風味を有するアミノ酸類および不
    快な後味を有するチアミン誘導体を配合したことを特徴
    とする内服液剤。
  2. 【請求項2】 不快な後味を有するチアミン誘導体がベ
    ンフォチアミン、ジセチアミン、シコチアミン、オクト
    チアミン、フルスルチアミンおよびプロスルチアミンか
    らなる群から選ばれる1種または2種以上である請求項
    1記載の内服液剤。
  3. 【請求項3】 不快な風味を有するアミノ酸類およびフ
    ルスルチアミンを配合したことを特徴とする内服液剤。
  4. 【請求項4】 不快な風味を有するアミノ酸類が、メチ
    オニン、スレオニン、トリプトファン、グルタミン、ロ
    イシン、イソロイシン、バリンおよびこれらの誘導体か
    らなる群より選ばれる1種または2種以上である請求項
    1〜3のいずれかに記載の内服液剤。
  5. 【請求項5】 不快な風味を有するアミノ酸類がメチオ
    ニンである請求項1〜3のいずれかに記載の内服液剤。
  6. 【請求項6】 アミノ酸類1重量部に対して不快な後味
    を有するチアミン誘導体が0.01〜1重量部である請
    求項1〜5のいずれかに記載の内服液剤。
  7. 【請求項7】 pH2〜6の範囲である請求項1〜6の
    いずれかに記載の液剤。
  8. 【請求項8】 さらに有機酸または無機酸を配合したこ
    とを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の内服液
    剤。
  9. 【請求項9】 不快な後味を有するチアミン誘導体を配
    合することを特徴とする、不快な風味を有するアミノ酸
    類の風味改善方法。
JP9093293A 1997-04-11 1997-04-11 アミノ酸類の不快風味が改善された内服液剤 Withdrawn JPH10287551A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002049638A1 (fr) * 2000-12-06 2002-06-27 Ajinomoto Co., Inc. Preparation medicinale granulaire contenant des acides amines ramifies
JP2006111566A (ja) * 2004-10-14 2006-04-27 Taisho Pharmaceut Co Ltd メチオニン配合内服液剤
JP2008050349A (ja) * 2006-07-25 2008-03-06 Taisho Pharmaceutical Co Ltd 分岐鎖アミノ酸配合飲料
JP2010042021A (ja) * 1998-10-28 2010-02-25 Sanei Gen Ffi Inc スクラロースを含有する組成物及びその応用
JP2015173632A (ja) * 2014-03-14 2015-10-05 ハウスウェルネスフーズ株式会社 スターアニス抽出物含有飲料

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