JP6684468B2 - 排水トラップ洗浄システム - Google Patents
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Description
さらに、発明者は、この浮遊汚れが、排水トラップに多量の水を流した際に、排水トラップ上部の隙間等に入り込んで残留するために、排水トラップの外へ排出され難いことを発見した。
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、沈殿汚れおよび浮遊汚れを効率的に排出することができる排水トラップ洗浄システムを提供することを目的とする。
図1(a)および図1(b)は、実施形態に係る排水トラップ洗浄システムが設けられた浴室500を表す斜視図である。
図1(a)に表すように、浴室500には、浴槽510、洗い場床520、およびカウンタ530が設けられている。また、浴室500の壁面には、不図示のドアが設けられている。
図2は、実施形態に係る排水トラップ洗浄システムが有する排水トラップ100の斜視図である。
図3は、実施形態に係る排水トラップ洗浄システムが有する排水トラップ100の分解斜視図である。
図4は、実施形態に係る排水トラップ洗浄システムが有する排水トラップ100の断面図である。
なお、図4では、ヘアキャッチャ130が省略されている。
図5および図6は、実施形態に係る排水トラップ洗浄システムによる排水トラップ100の洗浄工程を表す工程断面図である。
図7は、実施形態に係る排水トラップ洗浄システムによる排水トラップ100の洗浄工程を表すタイミングチャートである。
また、図7では、横軸は、時間を表しており、縦軸は、各タイミングにおける吐水部610からの吐水の有無および排水トラップ100内の水Wの水位を表している。
なお、この減水工程においては、排水トラップ100への洗浄水の供給を停止させ、洗浄水の供給量をゼロとしてもよい。
制御部620は、例えば、吐水部610から吐出される水の瞬間流量を制御することで、排水トラップ100へ供給される洗浄水の量を制御する。
または、制御部620は、各工程において吐水部610から吐出される水の瞬間流量を一定とし、吐水部610によって吐出される水の方向等を制御することで、各工程における排水トラップ100への洗浄水の供給量を制御してもよい。一例として、制御部620は、沈殿汚れ排出工程において、洗い場床520の排水口521と離れた位置から排水口521に近い位置に向けて水の吐出方向を変化させることで、洗い場床520の各部に吐出した水が略同じタイミングで排水トラップ100に流れ、排水トラップ100に大流量の洗浄水を供給することができる。
洗浄水の温度は任意であるが、お湯を用いることで、封水筒120やトラップ本体110の内壁面に付着した皮脂などが水に浮きやすくなり、排水トラップ100内の汚れを排出しやすくなる。
沈殿汚れ排出工程では、封水筒120の内側の浮遊汚れが封水筒120の外側に流されるとともに、排水トラップ100内に沈殿した沈殿汚れを排水トラップ100の外に排出される。そして、続く浮遊汚れ排出工程では、排水トラップ100内に浮遊する浮遊汚れが排水トラップ100の外に排出される。
このため、本実施形態によれば、排水トラップ100内の沈殿汚れと浮遊汚れの両方を効率的に排水トラップ100の外に排出することが可能となる。
このような排水トラップ100では、排水トラップ100に大流量の洗浄水を供給した際に、図5(b)に表したように浮遊汚れが淀み部に入り込み、淀み部と出水口181との間のトラップ本体110の壁面(屈曲部112など)によって、浮遊汚れが出水口181に向けて流れることができなくなる。
しかし、本実施形態に係る排水トラップ洗浄システムによれば、沈殿汚れ排出工程の後に小流量の洗浄水で浮遊汚れ排出工程を行うため、淀み部に残留していた浮遊汚れを出水口181に向けて流し、排水トラップ100の外に排出することが可能である。
浮遊汚れ排出工程では、排水トラップ100内の水Wの水位が淀み部よりも低い位置となるように、排水トラップ100に洗浄水を供給することが望ましい。水Wの水位が淀み部よりも低い位置に下がることで、淀み部に残留していた浮遊汚れが、屈曲部112に引っ掛からずに出水口181に向けて流れやすくなるためである。
ただし、より少ない洗浄水で浮遊汚れを排出するためには、水Wの水位が淀み部よりも低い位置になってから浮遊汚れ排出工程を実行することが望ましい。このため、沈殿汚れ排出工程と浮遊汚れ排出工程との間に、これらの工程よりも排水トラップ100への洗浄水の供給量を小さくする減水工程を行い、水Wの水位を淀み部よりも低い位置に下げることが望ましい。
減水工程の時間は、例えば、沈殿汚れ排出工程の時間よりも短い。減水工程は、水Wの水位の低下を目的として行われ、長時間を要さないためである。
付着汚れ除去工程では、沈殿汚れ排出工程と同じかそれよりも短い時間に亘って、排水トラップ100に洗浄水が供給される。これは、付着汚れ除去工程が、水Wの水位を上げて、壁面に付着した浮遊汚れを壁面から除去して浮かせることを目的として行われるためである。
制御部620は、さらに、沈殿汚れ排出工程および付着汚れ除去工程において排水トラップ100に供給される洗浄水の流量を変更可能に構成されていても良い。
すなわち、図5〜図7で表したように、沈殿汚れ排出工程を行った後に浮遊汚れ排出工程を行うことで、封水筒120の内側にある浮遊汚れを効率的に排出することが可能となる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
Claims (6)
- 排水トラップと、排水トラップ洗浄装置と、を備えた排水トラップ洗浄システムであって、
前記排水トラップは、
上部に形成された入水口と、側部に形成された出水口とを有し、内部に水を一時的に貯留することが可能なトラップ本体と、
上下に貫通した筒状部と、前記筒状部の上端から外方へ延出する環状部と、を有し、前記トラップ本体の前記入水口に着脱可能に取り付けられ、前記入水口との間に下方に開口した凹状の淀み部を有する封水筒と、を備え、
前記排水トラップ洗浄装置は、
洗浄水を吐出する吐水部と、
前記吐水部から前記排水トラップに供給される洗浄水の瞬間流量を制御する流量制御部と、を備え、
前記流量制御部は、
前記排水トラップ内に沈殿した沈殿汚れを前記排水トラップ外に排出するために、第1流量の洗浄水を前記排水トラップに供給する沈殿汚れ排出工程と、
前記沈殿汚れ排出工程の後に、前記排水トラップ内に浮遊した浮遊汚れを前記排水トラップ外に排出するために、前記第1流量よりも小さい第2流量の洗浄水を前記排水トラップ内に供給する浮遊汚れ排出工程と、を実行する、
ことを特徴とする排水トラップ洗浄システム。 - 前記第1流量は、前記排水トラップ内の水位が前記淀み部に位置するよう設定され、
前記第2流量は、前記排水トラップ内の水位が前記淀み部より低い位置となるよう設定される、
ことを特徴とする請求項1記載の排水トラップ洗浄システム。 - 前記浮遊汚れ排出工程では、前記沈殿汚れ排出工程よりも長時間に亘って洗浄水が供給されることを特徴とする請求項1または2に記載の排水トラップ洗浄システム。
- 前記流量制御部は、前記沈殿汚れ排出工程と前記浮遊汚れ排出工程との間に、前記排水トラップ内の水位が前記淀み部よりも低い位置になるまで前記排水トラップへの洗浄水の供給量を前記第1流量および前記第2流量よりも小さくする減水工程を実行することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の排水トラップ洗浄システム。
- 前記流量制御部は、前記浮遊汚れ排出工程の後に、前記浮遊汚れ排出工程における前記排水トラップ内の水位よりも高い部位に付着した付着汚れを洗浄するために、前記第2流量よりも大きい第3流量の洗浄水を前記排水トラップに供給する付着汚れ除去工程を実行することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の排水トラップ洗浄システム。
- 前記流量制御部は、前記浮遊汚れ排出工程において前記排水トラップに供給される洗浄水の流量を変更可能であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の排水トラップ洗浄システム。
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