JP6683015B2 - 分析データ処理装置 - Google Patents

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本発明は、分析装置で取得されたデータを処理する分析データ処理装置に関し、さらに詳しくは、飛行時間型質量分析装置で得られる時系列データなどに出現するピーク波形の変形や歪みを補正するための処理を行う分析データ処理装置に関する。
質量分析装置などの分析装置では、通常、分析を行うことによって得られたアナログ信号をアナログデジタル変換器(ADC)でデジタルデータに変換したあとに、記憶装置に保存したり或いはデータ処理を行うパーソナルコンピュータ(PC)に転送したりする処理が行われる。
図5は従来の飛行時間型質量分析装置(TOFMS)におけるイオン検出器以降の回路ブロックの概略構成図である。
TOFMS本体1に内蔵されたイオン検出器11は、図示しない飛行時間型質量分析器で質量電荷比に応じて分離されたイオンを検出し、そのイオンの数に応じた強度値のアナログ検出信号を時々刻々と出力する。この検出信号はアンプ12で増幅されたあと、アナログデジタル変換器(ADC)13において所定のサンプリング周波数で以てサンプリングされ、サンプル毎にデジタルデータに変換される。ADC値取込部14はADC13から出力されたデータ値を順次取り込んで一時的に保持するバッファとして機能する。
TOFMS本体1では1回の測定によって、所定の質量電荷比範囲に対応する飛行時間範囲における飛行時間とイオン強度値との関係を示す飛行時間スペクトルデータを得ることができる。ただし、例えばマトリクス支援レーザ脱離イオン化(MALDI)法などによるイオン化を行う場合、レーザ光を試料に照射することで生成されるイオンの量が少ないことが多い上にレーザ光照射毎のイオン量のばらつきも大きい。そこで、測定感度を上げるために、同一試料について複数回の測定を実行し、各測定において得られた飛行時間スペクトルデータをその複数回の測定に亘り積算することで、ピーク強度の高い飛行時間スペクトルデータを得るようにしている。積算処理部15はこのようなスペクトルデータの積算を行うものである。また、ベースライン補正部16は積算処理後のスペクトルデータの信号波形におけるベースラインを補正するものである。ベースライン補正後のデータは通信路2を通してデータ処理用PC3に転送され、例えばデータ処理用PC3に搭載されている記憶装置に一旦格納される。
或る時刻にイオン検出器11にイオンが入射すると、ADC13に入力されるアナログ信号波形には図6(a)に示すようなピークが現れる。イオン検出器11に略同時に入射して来るイオンの数が多い場合、このアナログ信号波形に現れるピークは図6(b)に示すように大きくなる。このとき、そのピークの直後にベースラインが沈み込む現象が発生する場合がある。この現象は主として、イオン検出器11の出力端からアンプ12が実装されている回路基板まで信号を送るケーブルの浮遊容量などの要因で生じる。一旦沈み込んだベースラインは徐々に元のレベルに戻るが、図6(c)に示すようにベースラインが沈み込んでいる間に次のピークが発生すると、そのピークは実際よりも小さいものとなってしまう。そのため、こうしたベースラインの変動は分析精度の低下をもたらすことになる。
図5に示したように従来装置にはベースライン補正部16が設けられているものの、このベースライン補正部16は主として信号のオフセットを除去することを目的としたものである。そのため、ベースライン補正部16は、既知である固定値や長周期でベースライン付近の信号レベルを平均化した値をオフセット分として元のデータ値から差し引く演算を行うことによって、ベースラインがゼロ値付近になるように補正している。こうしたベースライン補正部16による補正処理では、図6(b)に示したようなピーク直後のベースラインの沈み込みのように短時間で収束するベースライン変動を適切に補正することはできない。
一方、特許文献1には、上記のようなベースライン補正とは異なるピーク波形処理として、ピークに付随するリンギングを軽減するデータ処理の手法が開示されている。しかしながら、主として浮遊容量の充放電に起因する上述したピーク直後のベースラインの沈み込み現象は伝送路終端からの反射等に起因するリンギングとも異なるため、特許文献1に記載のような手法を用いても十分に補正することは難しい。
国際公開第2012/039061号
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、上述したようなピーク直後のベースラインの沈み込みを抑えることにより、ピークが連続的に発生するような場合であってもピークの正確な高さを維持することができ、高い分析精度を実現することができる分析データ処理装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明は、分析装置により取得されたピーク波形が現れる強度信号をデジタル化して得られる時系列状のデータを処理する分析データ処理装置であって、ピーク波形出現直後のベースラインの変動を抑えるために、
a)順次入力されるデータのうち、そのデータ値がベースライン付近の所定範囲内にあるデータを選別するデータ選別部と、
b)前記データ選別部で選別された時系列方向に複数個のデータについての平均化処理を行う平均化処理部と、
c)前記平均化処理によって得られた値を入力されたデータから差し引く減算部と、
を備え、前記データ選別部における前記所定範囲の下限を、ピーク波形出現直後のベースラインの想定沈み込みの大きさをカバーするように定めるとともに、前記平均化処理部による平均化処理の周期を前記想定沈み込みの時間に応じて定めるようにしたことを特徴としている。
上記課題を解決するために成された本発明は、分析装置により取得されたピーク波形が現れる強度信号をデジタル化して得られる時系列状のデータを処理する分析データ処理装置であって、ピーク波形出現直後のベースラインの変動を抑えるために、
a)順次入力される前記時系列状のデータのうち、データ値がベースライン付近の所定範囲内にあるデータを選別するデータ選別部と、
b)前記データ選別部で選別された時系列方向に複数個のデータについての平均化処理を行う平均化処理部と、
c)前記平均化処理によって得られた値を、前記平均化処理に用いられた複数個のデータからそれぞれ差し引く減算部と、
を備え、前記データ選別部における前記所定範囲の下限を、前記分析装置の装置構成に依存するピーク波形出現直後のベースラインの沈み込みを想定した想定沈み込みの大きさをカバーするように定めるとともに、前記平均化処理部による平均化処理の周期を前記想定沈み込みの時間に応じて定めるようにしたことを特徴としている。
本発明に係る分析データ処理装置においてデータ選別部は、順次入力されるデータの値がベースライン付近の所定範囲内であるか否かを判定し、値が所定範囲内にあるデータのみを平均化処理に利用するデータとして選別する。この所定範囲の下限は、ピーク波形出現直後のベースラインの想定される沈み込みの大きさをカバーする、つまりは想定される沈み込みを示すデータが平均化処理に利用されるように定められる。一方、この所定範囲の上限は例えば、ベースラインにノイズが重畳していた場合にそれをカバーする(つまりは平均化処理される)ように定めておけばよい。換言すれば、明らかなピークに対応するデータは平均化処理から除外されるから、平均化処理によって得られるベースライン補正値はピークの大きさの影響を何ら受けない。
平均化処理部は上記のように選別された複数データについての平均化処理を行い、減算部はその平均化処理によって得られた値を入力されたデータ値から差し引くことで該入力データ値を補正する。一般に上述したような信号のオフセット補正を目的としたベースライン補正では、入力データ値の短時間での変動に追従しないように、入力データ値の平均化を行う場合でもその周期はかなり長く定められる。これに対し本発明に係る分析データ処理装置では、ピークに比べれば時間的な変動は緩やかであるものの、比較的短い時間で変動するベースラインの沈み込みに追従するよう平均化処理の周期は従来のベースライン補正の際の平均化の周期に比べてかなり短く設定される。これにより、大きなピークの直後に発生するベースラインの沈み込みを軽減し、平坦に近いベースラインに近づけることができる。
なお、ベースラインの沈み込みの大きさや時間は装置の構成、例えば図5においてイオン検出器11の出力端からアンプ12が実装されている回路基板まで信号を送るケーブルの種類や長さなどに依存する。したがって、データ選別部における上記所定範囲や平均化処理部における平均化処理の周期は例えば装置の製造メーカーにおいて実験的に求めた結果に基づいて予め決めておくことができる。
本発明に係る分析データ処理装置では好ましくは、平均化処理部における平均化処理をIIRフィルタを用いて行うようにするとよい。周知のように、IIRフィルタではFIRフィルタと異なり、過去の出力値が現在のつまり最新の出力値の計算に関係する。そのため、一般的にはIIRフィルタは安定性が問題になる場合があるが、短い次数で急峻な遮断特性を得ることができるという利点がある。そのため、IIRフィルタを用いることで、小さい回路規模で以てベースラインの沈み込みを十分に軽減することができる。なお、上述したようにIIRフィルタでは過去の出力値が最新の出力値の計算に用いられるから、その計算は実質的に複数個の入力データに基づく計算である。
また本発明に係る分析データ処理装置ではさらに好ましくは、差し引くべきベースライン補正値をIIRフィルタによる平均化処理で求める際に、直近のベースライン補正値をm倍(但しm>1)したうえで新たに入力されたデータ値を加えて平均化処理を行ったあとに、その値を1/m倍することで新たなベースライン補正値を求める構成とするとよい。この構成によれば、平均化処理を実行する際の情報落ちが軽減されるので、より高い精度でベースラインの沈み込みを補正することができる。
本発明に係る分析データ処理装置によれば、大きなピークが現れた直後のベースラインの沈み込みを軽減することができる。それにより、大きなピークの直後に別のピークが現れるような場合であっても、ベースラインの沈み込みによる後方のピークの信号強度低下を回避することができ、ピークの高さや面積に基づく分析値(例えば試料中の成分量や成分濃度に対応した定量値)を精度良く求めることができる。このように本発明に係る分析データ処理装置を用いることで分析装置の分析精度を向上させることができる。また、ベースラインの沈み込みを軽減するための処理にIIRフィルタを用いることで回路規模を抑えることができ、コスト増加を抑制しつつ分析精度の向上を図ることができる。
本発明の一実施例による分析データ処理装置を用いたTOFMSにおけるイオン検出器以降の回路ブロックの概略構成図。 図1中のベースライン沈み込み補正部の概略ブロック構成図。 図1中のベースライン沈み込み補正部の詳細なブロック構成図。 本実施例の分析データ処理装置におけるベースライン沈み込み補正の効果を示す波形図。 一般的なTOFMSにおけるイオン検出器以降の回路ブロックの概略構成図。 ピーク直後のベースライン沈み込み現象の説明図。
以下、本発明に係る分析データ処理装置の一実施例について、添付図面を参照して説明する。
図1は本実施例による分析データ処理装置を用いたTOFMSにおけるイオン検出器以降の回路ブロックの概略構成図、図2は図1中のベースライン沈み込み補正部の概略構成図、図3は図1中のベースライン沈み込み補正部の詳細なブロック構成図である。なお、図1において図5で説明した構成要素と同じものには同じ符号を付している。
本実施例の分析データ処理装置において、イオン検出器11の出力段からベースライン補正部16までの構成は図5と全く同じであり、ベースライン補正部16の後段に従来はなかったベースライン沈み込み補正部17を備える点が図5とは異なる。
このベースライン沈み込み補正部17には、ベースライン補正部16において元の検出信号のオフセットや長時間のドリフトが補正された入力データが順次(そのデータが得られた時系列順に従って)入力される。ベースライン沈み込み補正部17は、この入力データに基づいた平均化処理を行うことによってピーク直後のベースラインの沈み込みのような比較的短時間のベースラインの変動を反映したベースライン補正データを生成する平均化処理部172と、入力データから上記ベースライン補正データを差し引くことでベースラインの沈み込みが補正された補正後データを出力する減算部173と、入力データ値がベースライン付近の所定の信号値範囲に収まるか否かを判定し、その範囲に収まるデータのみを平均化処理に利用可能なデータとして選別するデータ選別部174と、入力データを平均化処理部172での処理に要する時間だけ遅延させる遅延処理部171と、を備える。
平均化処理部172は、ピーク直後のベースラインの沈み込みなどの比較的急なベースラインの変動にも追従し、且つ高周波ノイズは十分に除去できる程度に時定数を小さく(つまりは演算周期を短く)しておく。上述したようにベースラインの沈み込みの大きな要因はイオン検出器11の出力段とアンプ12の入力段との間の浮遊容量の充放電であるため、イオン検出器11の出力段とアンプ12の入力段とを繋ぐ信号線(ケーブル等)の長さや種類(構造や材質等)などによって沈み込みの大きさや長さ(時間)は相違する。装置の構成が決まればそうした信号線の長さや種類はほぼ確定するから、例えば本装置の製造メーカーは実際の装置での実験結果に基づいて適切な時定数(又は演算周期)を決めることができる。
一方、平均化処理部172における時定数を小さくすると本来のピークによる信号変動にも追従してしまうおそれがあるが、それを回避するため、本来のピークによる信号変動に対応したデータを平均化処理の対象から除外し、そうしたデータが入力されている期間には平均化処理部172の出力であるベースライン補正データを一定に保つようにしている。データ選別部174では、本来のピークによる信号変動に対応したデータを除外するために、入力データの値がその時点でのベースライン補正データに対して所定範囲内に収まるか否かを判定しているが、沈み込みに対応したデータやベースラインに重畳している高周波ノイズは所定範囲内に収まるようにする必要がある。そこで、その所定範囲の下限はベースラインの沈み込みの大きさを考慮して決められ、一方、その所定範囲の上限は高周波ノイズのレベルを考慮して決められる。
一例として、平均化処理に利用されるデータとしてデータ選別部174で選別されるデータの信号範囲は次のように定めることができる。
(1)直近のベースラインに対応するベースライン補正データ値より4LSB×√(積算回数)だけ大きい値を上限値Uとする。
(2)直近のベースラインに対応するベースライン補正データ値よりも8LSB×√(積算回数)だけ小さい値を下限値Lとする。
ここで、LSBはADC13により変換されたデジタル値の最下位ビット、積算回数は積算処理部15で一つのマススペクトルデータを得るための元のスペクトルデータ(TOFMSにおける1回の測定で得られた所定飛行時間範囲つまりは所定質量電荷比範囲に亘るデータ)を積算する回数である。したがって、例えば積算回数が16である場合、上限値Uは16LSB、下限値Lは32LSBである。ここで、上限値Uを決める4LSBという許容範囲は主としてADC13のノイズレベル、下限値Lを決める8LSBという許容範囲は主としてピーク直後のベースラインの沈み込みの大きさを考慮した値である。なお、4LSB、8LSB、積算回数などの数値はいずれもレジスタの設定によって容易に変更可能である。
図3を参照しつつ、平均化処理部172及び減算部173における具体的な処理の一例を説明する。
図3に示すように、図2における遅延処理部171はここではレジスタである。また、平均化処理部172は、減算部1721、加算部1722、レジスタ1723、1/m倍部1724、及びm倍部1725、を含む。平均化処理部172では出力値(ここでは1/m倍の前の値)が入力側にフィードバックされて平均化処理に利用されており、この平均化処理がIIR型のフィルタで実現されていることが分かる。
いま、ADC13におけるサンプリングクロックの時系列上の順番をnとし、入力されるデータの値がD(n)、平均化処理によって算出されるベースライン(ベースライン補正データ)の値がB(n)、補正後のデータの値がF(n)であるとすると、
F(n)=D(n)−B(n) …(1)
である。
入力データ値D(n)がベースライン値B(n)に対し上述した4LSB×√(積算回数)〜−8LLSB×√(積算回数)の範囲に収まっている場合には、レジスタ171、1723が共にサンプリングクロックに応じてデータを転送し、次のサンプリングクロックのタイミングつまりn+1番目のサンプリングクロックに対応して次式のようにベースライン値B(n)が更新される。一方、入力データ値D(n)がベースライン値B(n)に対し上記信号範囲に収まっていない場合にはレジスタ1723が動作しないために、ベースライン値B(n)は更新されない。
B(n+1)={(m−1)/m}×B(n)+(1/m)×D(n)=B(n)+(1/m)×{D(n)−B(n)} …(2)
ただし、上記(2)式のように単に1/mを乗じる演算を行うと情報落ちが生じてしまう。そこで、図3に示した例では、これを避けるためにm倍部1725によりベースライン値B(n)をm倍にして演算を行ったあと、最終段の1/m倍部1724においてmで除している。即ち、ベースライン値B(n)は(3)式のように更新される。
B(n+1)=(1/m)×[m×B(n)+{D(n)−B(n)}] …(3)
実際のTOFMSから出力されるピーク状の信号に対し、m=2として上述したベースライン沈み込み補正処理を実施した場合の結果を図4に示す。図4(a)は単発のピークが現れている信号に対する補正前後の波形の比較、図4(b)は同じ大きさの二つの連続したピークが現れている信号に対する補正前後の波形の比較である。補正によってベースラインの沈み込みが十分に補正されており、またピークが連続する場合でも二つ目のピークの高さの落ち込みが十分に抑えられていることが確認できる。
図4(b)における各ピークの面積値の計算結果を表1に示す。このようにベースライン沈み込み補正を行うことでピークの面積値の算出精度も向上しているが確認できる。
Figure 0006683015
なお、図1に示す構成では、ベースライン補正部16の後段にベースライン沈み込み補正部17を設けていたが、それらは順序を入れ替えても構わない。
また、上記実施例は本発明の一例であり、本発明の趣旨の範囲で適宜変形や修正、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは明らかである。
例えば上記実施例は本発明をTOFMSで得られたデータの処理に利用したものであるが、本発明はTOFMS以外の様々な分析装置で得られたデータの処理に適用することができることは当然である。
1…TOFMS本体
11…イオン検出器
12…アンプ
13…ADC
14…ADC値取込部
15…積算処理部
16…ベースライン補正部
17…ベースライン沈み込み補正部
171…遅延処理部(レジスタ)
172…平均化処理部
1721…減算部
1722…加算部
1723…レジスタ
1724…1/m倍部
1725…m倍部
173…減算部
174…データ選別部

Claims (3)

  1. 分析装置により取得されたピーク波形が現れる強度信号をデジタル化して得られる時系列状のデータを処理する分析データ処理装置であって、ピーク波形出現直後のベースラインの変動を抑えるために、
    a)順次入力される前記時系列状のデータのうち、データ値がベースライン付近の所定範囲内にあるデータを選別するデータ選別部と、
    b)前記データ選別部で選別された時系列方向に複数個のデータについての平均化処理を行う平均化処理部と、
    c)前記平均化処理によって得られた値を、前記平均化処理に用いられた複数個のデータからそれぞれ差し引く減算部と、
    を備え、前記データ選別部における前記所定範囲の下限を、前記分析装置の装置構成に依存するピーク波形出現直後のベースラインの沈み込みを想定した想定沈み込みの大きさをカバーするように定めるとともに、前記平均化処理部による平均化処理の周期を前記想定沈み込みの時間に応じて定めるようにしたことを特徴とする分析データ処理装置。
  2. 請求項1に記載の分析データ処理装置であって、
    前記平均化処理はIIRフィルタにより行われることを特徴とする分析データ処理装置。
  3. 請求項2に記載の分析データ処理装置であって、
    前記平均化処理部は、差し引くべきベースライン補正値を平均化処理により求める際に、直近のベースライン補正値をm倍(但しm>1)したうえで新たに入力されたデータ値を加えて平均化処理を行ったあとに、その値を1/m倍することで新たなベースライン補正値を求めることを特徴とする分析データ処理装置。
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