JP6682851B2 - 積層体及びそれよりなるヒートシール検査シート - Google Patents

積層体及びそれよりなるヒートシール検査シート Download PDF

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Description

本発明は、積層体及びそれよりなるヒートシール検査シート、並びにそれを用いた検査方法に関する。
近年、包装袋や包装容器の製造には、重ね合せた包装材料を、ヒートシーラの熱板間又は熱板と受け台との間に挟み、所定の温度、圧力及び時間で加熱圧着し、ヒートシール(熱融着)する技術が多く用いられている(特許文献1)。
熱融着されたシール部には、被包装物の漏れを防ぎ、且つ、外部からの異物や酸素、水分の浸入を防ぐために、良好なシール状態であることが求められる。すなわち、意図せぬ未シール部分や弱シール部分等がなく、所望のシール強度で均一に、十分な密封性が確保されていることが要求される。
シール状態の良不良は、熱板の状態(ヒートシーラ装置本体への取り付け状態、周囲環境からの影響等)やヒートシール温度、圧力、時間等の種々のパラメータによって変化する。そのため、ヒートシール条件を変えたり、不具合の発生等に応じて熱板を設置し直す都度、製造ラインの本稼働前に、ヒートシールが良好に行われるか否かを判断するための事前の検査(ヒートシール検査)を行う必要がある。
このようなヒートシール検査においては、従来、感圧紙からなるヒートシール検査シートが使用されている。すなわち、それまで稼働していた製造ラインを停止し、新たな条件下で再稼働させるためには、熱板を一旦冷まし、冷めた状態の熱板の間に感圧紙を挟んで装置を仮作動させ、感圧紙の発色状態を観察し、圧が均一にかかっているか否かを確認する。
しかしながら、実際にヒートシール温度に加熱された熱板は、金属が熱膨張するため、冷めた状態と同様に圧がかかるとは限らず、シール不良が発生して再度設定し直す必要が生じる。また、その際には、再び熱板が冷めて検査可能になるまでに時間がかかり、その間は製造ラインを稼働できない。
特開平2−296630号公報
本発明は、上記の問題点を解決して、ヒートシール検査を確実に、効率よく行うことを可能にする積層体、及びそれよりなるヒートシール検査シート、並びに該検査シートを用いた検査方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、接着層又は粘着層を介してラミネートされた第一及び第二の耐熱性シートと、これらの間に位置する感熱インキ層とを有する積層体、及びそれよりなるヒートシール検査シート、並びにこれを用いた検査方法により、上記の課題を解決することを見出した。
すなわち、本発明は、以下の点を特徴とする。
(1)接着層又は粘着層を介してラミネートされた第一及び第二の耐熱性シートと、これらの間に位置する感熱インキ層とを有する積層体。
(2)感熱インキ層が、第一及び第二の耐熱性シートの互いに対向する面の、少なくとも一方の面上に印刷された層である、上記(1)に記載の積層体。
(3)第一及び第二の耐熱性シートの少なくとも一方が、耐熱性透明樹脂フィルムである、上記(1)又は(2)に記載の積層体。
(4)接着層又は粘着層が、ノンアルコール型水性接着剤又は無溶剤型接着剤からなる層である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の積層体。
(5)第一の耐熱性シートが、耐熱性透明樹脂フィルムであり、感熱インキ層が、該耐熱性透明樹脂フィルムの面上に印刷してなる層であり、第二の耐熱性シートが、耐熱性不透明シートである、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の積層体。
(6)第二の耐熱性シートが、耐熱性シートのいずれか一方の面上に非感熱性インキをベタ印刷してなる不透明シートである、上記(5)に記載の積層体。
(7)上記(1)〜(6)のいずれかに記載の積層体からなる、ヒートシール検査シート。
(8)上記(7)に記載のヒートシール検査シートを用いてヒートシーラの熱板の温度ムラ又は熱板の偏圧を確認することによる検査方法。
本発明の積層体は、熱によって発色する感熱性積層シートである。そのため、本発明の積層体からなるヒートシール検査シートを用いることにより、実際の製造ライン稼働時と同じヒートシール条件下で、ヒートシール検査を行うことができる。したがって、確実な検査が可能であり、検査後の本稼働時に、シール不良が発生するリスクが減少する。また、圧力に反応しないため、生産時や運搬時、保管時等に圧がかかってインキが発色してしまうことがなく、生産性及び取扱い性に優れ、ヒートシール検査の結果を保存して後から種々の条件を比較検討することも可能である。
さらに、ヒートシール検査の前に熱板を冷ます必要がないため、機械を止めずに、迅速に効率よく検査を行うことができる。
またさらに、本発明の積層体は、鋭敏な検出が可能であり、感圧の場合とは異なり、その発色の度合いは、実際のシール強度に比例するため、正確なシール状態を鮮明な発色画像から視覚的に把握することができる。
本発明の積層体の層構成について、その一例を示す概略的断面図である。 本発明の積層体の層構成について、その一例を示す概略的断面図である。 本発明の積層体の層構成について、その一例を示す概略的断面図である。 本発明の積層体の層構成について、その一例を示す概略的断面図である。 本発明のヒートシール検査シートの使用状態を示す概略的断面図である。 シール不良を引き起こすヒートシール条件でヒートシール検査を行った後の、ヒートシール検査シートの変色の状態を示す参考写真である。 良好なシール状態が得られるヒートシール条件でヒートシール検査を行った後の、ヒートシール検査シートの変色の状態を示す参考写真である。
本発明の積層体について、以下に詳細に説明する。
以下、本発明において使用される樹脂名は、業界において慣用されるものが用いられる。
<1>積層体の層構成
図1は、本発明の積層体の層構成についてその一例を示す概略的断面図である。
図1に示されるように、本発明の積層体は、接着層又は粘着層3を介してラミネートさ
れた第一の耐熱性シート1と第二の耐熱性シート4と、これらの間に位置する感熱インキ層2とを基本の構成とする。ここで、第一の耐熱性シート1が透明樹脂フィルムであると、感熱インキ層2の発色が視認し易い。一方、第二の耐熱性シート4は、透明シート4aであっても、不透明シート4bであってもよい。
また、感熱インキ層2は、第一の耐熱性シート1上に印刷した層であっても、図2に示されるように、第二の耐熱性シート4上に印刷した層であってもよい。
さらに、図3に示されるように、第二の耐熱性シート4は、透明樹脂フィルム上に非感熱性インキ層5を設けたものであってもよい。また、図4に示されるように、第二の耐熱性シート4は、透明樹脂フィルム上に非感熱性インキ層5を設けたものであり、該非感熱性インキ層5の上に、感熱インキ層2を印刷し、次いで、接着層又は粘着層3を介して第一の耐熱性シート1をラミネートして、本発明の積層体とすることもできる。
次に、本発明の積層体を構成する材料、その製造法等について説明する。
<2>耐熱性シート
本発明において、第一及び第二の耐熱性シートとしては、平滑な表面を有し、且つ、ヒートシール条件下で形状を保持できる耐熱性を有するシートである限り、公知の耐熱性シートを広く使用することができる。このような耐熱性シートとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレート等のポリエステルフィルム、ナイロンフィルム等を挙げることができる。これらは、一軸延伸されたものであってもよいし、二軸延伸されたものであってもよい。また、一軸又は二軸延伸ポリプロピレンフィルムも使用することができる。耐熱性に優れる点から、PETフィルムを特に好ましく使用することができる。
本発明の一態様において、第一及び第二の耐熱性シートは、いずれも透明樹脂フィルムである。いずれの耐熱性シートも透明であることにより、裏表関係なしに使用し、感熱インキの変色を観察することができる。なお、本発明において、透明とは、内部の感熱インキの変色が視認できる程度の可視光線透過率を有することを意味する。
本発明の別の態様において、第二の耐熱性シートは、不透明シートであってもよい。耐熱性不透明シートとしては、上質紙、純白紙、片アート紙、モゾー紙、晒クラフト紙等の各種の紙や、着色フィルム、非感熱性インキを0.1〜2μm程度の厚みでベタ印刷した耐熱性樹脂フィルム等を使用することができる。第二の耐熱性シートが不透明であることにより、透明である第一の耐熱性シート側から観察したときに、感熱インキの変色が視認し易い。
不透明シートが、非感熱性インキをベタ印刷した耐熱性樹脂フィルムである場合、この非感熱性インキとしては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、オレフィン系樹脂等のバインダ樹脂中に有機顔料又は無機顔料、例えば酸化チタン、及び各種添加剤を添加し、溶剤を用いて混錬した慣用の白インキ、色インキ等を用いることができる。感熱インキの発色(例えば黒色)に対して、明度差が大きく、より視認し易い点において、白インキが好適に使用される。非感熱性インキの印刷層が、感熱インキ層の印刷後に連続して印刷される場合、非感熱性インキの溶剤は感熱インキ層へ影響を及ぼさないトルエンのみからなる。
一方、感熱インキ層を印刷する前に、非感熱性インキの層を印刷する場合、又は、非感熱性インキの印刷層が、感熱インキ層と隣接しない場合、非感熱性インキの溶剤は任意のものであってよく、トルエン系溶剤以外にも、ケトン系溶剤、エステル系溶剤等の各種溶剤を使用することができる。
不透明シートとして紙を用いる場合も、感熱インキの変色部との明度差が大きくなるため、視認し易く好ましい。さらに、紙の持つ熱遮断性により、2枚の熱板の内の一方の熱
板からの熱を遮断して、他方の熱板の状態を中心に検査を行うこともできる。すなわち、一方の熱板からの熱をある程度又は完全に遮断することにより、検査シート中の感熱インキが過剰に反応するのを防ぎ、他方の熱板の偏圧や異物混入等の異常を発見し易い。
耐熱性シートの厚みは、10〜100μm程度、更には20〜70μmが好ましい。10μmより薄いと、シートの腰が弱い為、取扱い性に劣る。また、100μmより厚いとコストが高くなる上、熱の伝わり方が弱くなる為、感度が悪くなり好ましくない。
<3>感熱インキ層
本発明の積層体において、感熱インキ層は、第一の耐熱性シートと第二の耐熱性シートの間の任意の位置にあってよく、例えば、いずれか一方の耐熱性シート上に感熱インキを部分的に印刷するか又はベタ印刷してなる層であってよい。滲まずに定着させて鮮明な発色画像が得られるため、透明樹脂フィルムからなる耐熱性シート上、又は、非感熱性インキ(白インキ)をベタ印刷した樹脂フィルムからなる耐熱性シート上に印刷することが、特に好ましい。
感熱インキとしては、所定の温度を超えると不可逆的な変色を起こす、任意の不可逆性感熱インキが使用される。本発明において、感熱インキとは、発色剤(ロイコ染料)と顕色剤との組み合わせを主成分とする示熱変色インキ、有機物の熱分解あるいは昇華によって変色する示温インキ、熱分解によって変色する示温顔料(無機化合物)とワニスとからなる示温塗料等を包含する。
高い濃度及び発色前後の高いコントラスト、並びに良好な感熱応答性が得られる理由から、ロイコ染料と顕色剤との組み合わせを主成分とする示熱変色インキが特に好ましい。このような示熱変色インキとしては、バインダ樹脂中に、ロイコ染料及び顕色剤を添加し、溶媒を用いて混錬してなる示熱変色インキが好適に使用される。ここで、溶媒としては、トルエン系溶媒が使用される。エステル系、ケトン系、アルコール系等を含む有機溶媒は、顕色剤とロイコ色素との発色反応を進行させてしまうため好ましくない。
本発明において、発色剤(ロイコ染料)としては、慣用のものを用いることができ、例えば、3,6−ジメトキシフルオラン、3,6−ジブトキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン、3−クロロ−6−フェニルアミノフルオラン等が挙げられるが、これらに限定されない。
顕色剤としては、ロイコ染料を発色させる任意の成分を用いることができ、例えば、ベンゾトリアゾール類、ビスフェノールAやβ−ナフトール等のフェノール類、脂肪族カルボン酸類、芳香族カルボン酸類、酸性リン酸エステル類等が挙げられるが、これらに限定されない。
発色剤及び顕色剤に加えて、変色温度調整剤を含んでもよい。変色温度調整剤としては、従来から公知のものを使用することができ、例えば、エステル類、エーテル類、ケトン類、アマイド類、アゾメチン類、脂肪酸類、炭化水素類、アルコール類等が挙げられるが、これらに限定されない。
バインダ樹脂としては、水性樹脂及び油性樹脂のいずれであってもよいが、アクリル樹脂等の油性バインダ樹脂が、フィルムへの密着性及び塗工時の乾燥性の観点から好ましい。
感熱インキの変色温度は、設定するヒートシール温度等に応じて、当業者が適宜に決定することができるが、120℃程度、例えば100〜250℃で変色する感熱インキが好ましく使用される。変色温度が100℃より低いと、保管時等の環境下において、摩擦熱等で変色が発生してしまう為好ましくない。逆に250℃より高いと、フィルムの耐熱性を高める必要があり、耐熱性フィルムの材料が限定される。
上記のような感熱インキを使用し、例えば、グラビア印刷方式或いはフレキソ印刷方式
等により、耐熱性シートのいずれかの表面に、厚さ0.1〜2μm程度の感熱インキ層を形成することができる。感熱インキ層の厚さが0.1μmより薄いと、十分な濃度の変色が得られない。逆に2μmより厚いと、感熱インキの凝集間の強度が弱くなりラミネート強度が低下する為、衝撃や擦れによりインキの剥がれが発生しやすくなる為好ましくない。
<4>接着層及び粘着層
本発明において、第一の耐熱性シートと第二の耐熱性シートとは、接着層又は粘着層を介してラミネートされる。
接着層を構成する接着剤としては、有機溶剤が使用されず、感熱インキと反応しないことから、ノンアルコール型水性接着剤及び無溶剤型接着剤が好適に使用される。
ノンアルコール型水性接着剤としては、ポリ酢酸ビニル樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリウレタン系樹脂(2液硬化型ポリウレタン系樹脂)、ポリウレタン−ポリアクリル系樹脂変性乃至混合樹脂その他のエマルジョン型の樹脂を使用することができる。また、水性接着剤用樹脂を主成分とし、これに、ワックス類、分散剤、消泡剤、レベリング剤、安定剤、充填剤、潤滑剤、滑剤、その他の添加剤を任意に添加し、水からなりアルコールを含まない溶剤を使用してミキサー等によって十分に混練してなる水性接着剤を使用することができる。水性接着剤用樹脂としては、例えば、ポリアルキルアミド系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸系樹脂、ポリエチレンオキシド系樹脂、ポリN−ビニルピロリドン系樹脂、水溶性ポリウレタン系樹脂(水溶性2液硬化型ポリウレタン系樹脂)、水溶性ポリエステル系樹脂、水溶性ポリアミド系樹脂、水溶性アミノ系樹脂、水溶性フェノール系樹脂、その他の水溶性合成樹脂、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、多糖類等の水溶性天然高分子その他溶解型の樹脂を使用することができる。
次に、本発明において無溶剤接着剤としては、例えば、熱硬化型、紫外線硬化型、あるいは電子線硬化型の接着剤を使用することができ、そのビヒクルの主成分を構成する素材としては、例えば、ポリエーテルウレタン系、ポリエステルポリオール系、ポリエステルウレタン系等を主体とするものを使用することができる。
粘着層を構成する粘着剤としては、一般的な粘着剤を使用することができ、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤等が挙げられる。
上記の接着剤又は粘着剤の塗布方法としては、例えば、グラビアコート法、リバースロールコート法、ナイフコート法、キスコート法その他の方法が挙げられる。その塗布量としては乾燥状態で、例えば0.5〜4μm程度が望ましい。
例えば、印刷により感熱インキ層を設けた第一の耐熱性シート上に、上記接着剤又は粘着剤を塗工し、第二の耐熱性シートをラミネートして巻き取り、適当な温度で、例えば35〜40℃のオーブンにて一定時間、例えば24時間程度養生させることにより、本発明の積層体が得られる。
<5>ヒートシール検査シート及びヒートシール検査方法
本発明の積層体は、ヒートシール検査シートとして好適に使用することができる。
具体的には、製袋機にて各種包装袋を製袋する前に、あるいは、充填機にて蓋材を包装容器にヒートシールする前に、ヒートシーラの熱板の温度ムラや熱板の偏圧、あたり具合を確認するために、図5に示されるように、2枚の熱板の間に本発明のヒートシール検査シートを設置し、実際のヒートシール条件(温度、圧力、時間)でヒートシーラを作動させる。
次いで、検査シートを取り出し、感熱インキの変色の様子を観察し、均一且つ十分な濃
度で変色が生じたか否かから、ヒートシール条件を検討する。
ヒートシーラは、1枚の熱板と耐熱ゴム製の受け台とからなる片面加熱機であってもよい。片面加熱の場合は、感熱インキに伝わる熱が弱まり、変色による色濃度が薄くなるため、熱板の偏圧や異物の混入等の異常を発見し易い。
本発明によれば、三方シールタイプ、四方シールタイプ、スタンディングパウチ、ガセットタイプ、封筒貼りシールタイプ、ピロータイプ等の各種包装袋のヒートシール、及び、カップラーメンやミルクポーション等の包装容器の充填機におけるリングシールに際し、ヒートシール不良による内容物の漏れを防ぎ、良好な密封性を確保することができる。
次に本発明について、実施例を挙げて具体的に説明する。
[実施例1]
白インキとして、酸化チタン顔料を用い、バインダ樹脂としてウレタン樹脂及び添加剤を溶剤を用いて混練し、白インキを用意した。
感熱インキとして、LG−LSインジ剤F(アクリル樹脂、顕色剤、東京インキ株式会社製)とLG−LSインジ剤G(アクリル樹脂、ロイコ染料、東京インキ株式会社製)とトルエンとを7/3/2の質量比で配合し、示熱変色インキを用意した。
片面をコロナ処理した厚さ16μmの2軸延伸PETフィルムを使用し、このコロナ処理面に、上記白インキを厚さ0.5μmで印刷し、溶剤を揮発させて、耐熱性不透明シートを用意した。
得られた耐熱性不透明シートの白インキ塗工面に、上記示熱変色インキを厚さ1μmでグラビア方式により印刷し、感熱インキ層を設けた。
次いで、この感熱インキ層上に、無溶剤型の二液硬化型ポリウレタン系接着剤を塗工し、ノンソルベントラミネーション法にて接着層を形成した(乾燥状態で厚さ1.5μm)。
次いで、この接着層に、片面をコロナ処理した厚さ25μmの2軸延伸PETフィルム(耐熱性透明シート)を、コロナ処理面が接着層に対向するように積層し、下記の層構成の本発明の積層体を製造した。
2軸延伸PETフィルム/白インキ/感熱インキ/接着層/2軸延伸PETフィルム
本願明細書において、「/」は層間の境界面を意味する。
[実施例2]
感熱インキとして、LG−LSインジ剤F(アクリル樹脂、顕色剤、東京インキ株式会社製)とLG−LSインジ剤G(アクリル樹脂、ロイコ染料、東京インキ株式会社製)とトルエンとを7/3/2の質量比で配合し、示熱変色インキを用意した。
片面をコロナ処理した厚さ16μmの2軸延伸PETフィルムのコロナ処理面に、上記示熱変色インキを厚さ1μmでグラビア方式により印刷し、感熱インキ層を設けた。
次いで、この感熱インキ層上に、無溶剤型の二液硬化型ポリウレタン系接着剤を塗工し、ノンソルベントラミネーション法にて、接着層を形成した(乾燥状態で厚さ1.5μm)。
次いで、この接着層に、斤量52.3g/m2の上質紙を積層し、下記の層構成の本発明の積層体を製造した。
2軸延伸PETフィルム/感熱インキ/接着層/上質紙
[ヒートシール検査]
製袋機の上下の熱金型を、ヒートシール温度(180℃)に加熱し、これらの間に、上記実施例1で製造した積層体からなるヒートシール検査シートを挟み、0.4秒間、シール圧490kPaで、製袋機を作動させた。次いで、熱金型間から検査シートを取り出し
、感熱インキの変色を確認したところ、図6に示されるように、熱板の温度ムラが観察され、また、感熱インキの変色による黒色の濃度が薄かった。この条件下で、実際に包装材料をヒートシールしたところ、部分的に弱シール部があり、十分な密封性は得られなかった。
次いで、熱金型を設置し直し、上記と同条件下で(ヒートシール時間0.4秒、シール圧490kPa)、再度製袋機を作動させた。検査シートを取り出して、感熱インキの変色を確認したところ、図7に示されるように、均一に、十分な濃度の呈色が観察された。この条件下で、実際に包装材料をヒートシールしたところ、シール部の全面にわたって均質なシール強度が得られ、密封性に優れた包装袋が得られた。
1.第一の耐熱性シート
2.感熱インキ層
3.接着層又は粘着層
4a.第二の耐熱性シート(透明)
4b.第二の耐熱性シート(不透明)
5.非感熱性インキ層
6.熱板

Claims (5)

  1. 接着層を介してラミネートされた第一及び第二の耐熱性シートと、これらの間に位置する感熱インキ層とを有する積層体であって、
    感熱インキ層が、第一及び第二の耐熱性シートの互いに対向する面の、少なくとも一方の面上に印刷された層であり、
    第一及び第二の耐熱性シートの少なくとも一方が、耐熱性透明樹脂フィルムであり、
    接着層が感熱インキと反応しないノンアルコール型水性接着剤又は無溶剤型接着剤からなる層である、
    上記の積層体。
  2. 第一の耐熱性シートが、耐熱性透明樹脂フィルムであり、
    感熱インキ層が、該耐熱性透明樹脂フィルムの面上に印刷してなる層であり、第二の耐熱性シートが、耐熱性不透明シートである、請求項1に記載の積層体。
  3. 第二の耐熱性シートが、耐熱性シートのいずれか一方の面上に非感熱性インキをベタ印刷してなる不透明シートである、請求項1又は2に記載の積層体。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層体からなる、ヒートシール検査シート。
  5. 請求項4に記載のヒートシール検査シートを用いてヒートシーラの熱板の温度ムラ又は熱板の偏圧を確認することによる検査方法。
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