JP6682228B2 - 樹脂製はすば歯車 - Google Patents

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この発明は、回転伝達に使用される樹脂製はすば歯車に関し、特に歯車軸のミスアライメントに対する回転伝達誤差のばらつきを減少させる樹脂製はすば歯車に関するものである。
例えば、複写機、プリンタ等の画像形成装置は、印刷時の騒音低減等を目的として、動力伝達機構に樹脂製はすば歯車が使用されている。そして、画像形成装置の動力伝達機構には、生産される画像形成装置間の印刷品質のばらつきを減少させるために、歯車軸のアライメント誤差に対する回転伝達誤差のばらつきを減少させる(ロバスト性を高める)ことが求められている。そこで、本願出願人は、動力伝達機構を構成する樹脂製はすば歯車の歯にクラウニングを施し、アライメント誤差に対する回転伝達誤差のばらつきを減少させる試みを行った(特許文献1、2参照)。
特開平8−197332号公報(特に、段落0001〜0006、図17) 特開2014−89483号公報(特に、図5〜6)
しかしながら、クラウニングを施した樹脂製はすば歯車は、歯車軸のアライメント誤差に対する回転伝達誤差のばらつきを減少させることができるものの、歯車軸のミスアライメントに起因する回転伝達誤差が歯形修整を施さない(無修整の)樹脂製はすば歯車の回転伝達誤差よりも大きくなる場合があった。
そこで、本発明は、歯車軸のアライメント誤差に対する回転伝達誤差のばらつきを減少させることができ、且つ、歯車軸のミスアライメントに起因する回転伝達誤差を減少させることができる樹脂製はすば歯車を提供する。
本発明は、インボリュート歯形形状の歯の歯面に三次元的歯面修整部分を有する樹脂製はすば歯車に関するものである。この発明において、前記歯面の三次元的歯面修整部分は、歯先と歯元の間の位置から歯先に向けて歯厚を漸減させる歯先修整面と、歯幅方向一端と歯幅方向他端の間の位置から前記歯幅方向両端に向けて歯厚を漸減させる円弧クラウニング面と、の合成面である。また、前記インボリュート歯形形状の歯の歯面は、前記歯先修整面の開始位置と前記円弧クラウニング面の頂点位置との交点から歯元まで延びる線として残る。また、前記歯先修整面と前記円弧クラウニング面は、前記交点から分岐して前記歯先側へ向かって斜めに延びる一対の境界線で仕切られるようになっている。
本発明に係る樹脂製はすば歯車は、歯形修整を施さない樹脂製はすば歯車と比較し、アライメント誤差に対する回転伝達誤差のばらつきを小さくでき(ロバスト性を高くすることができ)、安定した回転伝達を可能にすることができると共に、歯車軸のミスアライメントに起因する回転伝達誤差を減少させることができる。
本発明の第1実施例に係る樹脂製はすば歯車を示す図であり、図1(a)が樹脂製はすば歯車の正面図、図1(b)が図1(a)のA1−A1線に沿って切断して示す樹脂製はすば歯車の断面図、図1(c)が樹脂製はすば歯車の歯を歯先側から見て示す斜視図である。 図2(a)が本発明の第2実施例に係る樹脂製はすば歯車の歯を歯先側から見て示す斜視図、図2(b)が本発明の第3実施例に係る樹脂製はすば歯車の歯を歯先側から見て示す斜視図、図2(c)が本発明の第4実施例に係る樹脂製はすば歯車の歯を歯先側から見て示す斜視図である。 歯車軸にミスアライメントが生じた場合の歯の噛み合い状態と、歯車軸にミスアライメントが生じない場合の歯の噛み合い状態とを模式的に示す図である。 (a−2)、(b−2)、(c−2)に示した歯の噛み合い状態を設定し、負荷トルクが0.15Nm作用する条件下において、本発明の第1実施例に係る樹脂製はすば歯車(本発明品1)の回転伝達誤差(かみ合い一次成分)を片歯面噛み合い試験で測定した結果と、無修整はすば歯車の回転伝達誤差(かみ合い一次成分)を片歯面噛み合い試験で測定した結果と、クラウニングを施した樹脂製はすば歯車(比較例)の回転伝達誤差(かみ合い一次成分)を片歯面かみ合い試験で測定した結果と、を対比して示す図である。 (a−2)、(b−2)、(c−2)に示した歯の噛み合い状態を設定し、負荷トルクが0.15Nm作用する条件下において、本発明の第2実施例に係る樹脂製はすば歯車(本発明品2)の回転伝達誤差(かみ合い一次成分)を片歯面噛み合い試験で測定した結果と、無修整はすば歯車の回転伝達誤差(かみ合い一次成分)を片歯面噛み合い試験で測定した結果と、クラウニングを施した樹脂製はすば歯車(比較例)の回転伝達誤差(かみ合い一次成分)を片歯面かみ合い試験で測定した結果と、を対比して示す図である。 (a−2)、(b−2)、(c−2)に示した歯の噛み合い状態を設定し、負荷トルクが0.25Nm作用する条件下において、本発明の第3実施例に係る樹脂製はすば歯車(本発明品3)の回転伝達誤差(かみ合い一次成分)を片歯面噛み合い試験で測定した結果と、無修整はすば歯車の回転伝達誤差(かみ合い一次成分)を片歯面噛み合い試験で測定した結果と、クラウニングを施した樹脂製はすば歯車(比較例)の回転伝達誤差(かみ合い一次成分)を片歯面かみ合い試験で測定した結果と、を対比して示す図である。 (a−2)、(b−2)、(c−2)に示した歯の噛み合い状態を設定し、負荷トルクが0.25Nm作用する条件下において、本発明の第4実施例に係る樹脂製はすば歯車(本発明品4)の回転伝達誤差(かみ合い一次成分)を片歯面噛み合い試験で測定した結果と、無修整はすば歯車の回転伝達誤差(かみ合い一次成分)を片歯面噛み合い試験で測定した結果と、クラウニングを施した樹脂製はすば歯車(比較例)の回転伝達誤差(かみ合い一次成分)を片歯面かみ合い試験で測定した結果と、を対比して示す図である。 図8(a)は歯幅が同一のはすば歯車同士のかみ合い状態を示す図であり、図8(b)は図8(a)のかみ合った歯同士を拡大して示す図である。 図9(a)は歯幅が異なるはすば歯車同士のかみ合い状態を示す図であり、図9(b)は図9(a)のかみ合った歯同士を拡大して示す図である。 本発明の樹脂製はすば歯車を備えたトナーカートリッジの側面図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づき詳述する。
(第1実施例)
図1は、本発明の第1実施例に係る樹脂製はすば歯車1(本発明品1)を示す図である。なお、図1(a)は、本発明の第1実施例に係る樹脂製はすば歯車1の正面図である。また、図1(b)は、図1(a)のA1−A1線に沿って切断して示す樹脂製はすば歯車1の断面図である。また、図1(c)は、本実施形態に係る樹脂製はすば歯車1の歯2を歯先13側から見て示す斜視図である。
この図1に示すように、樹脂製はすば歯車1は、軸に嵌合される軸穴3が形成された円筒状のボス4と、このボス4の外周面4aから径方向外方へ延びる円板状のウェブ5と、このウェブ5の外周端に形成された円筒状のリム6と、リム6の外周側に複数形成された歯2と、を有している。また、この樹脂製はすば歯車1は、ボス4の外周面4aとリム6の内周面6aとを接続するウェブ5がボス4の中心軸7に沿った中央部に位置している。また、この樹脂製はすば歯車1は、中心軸7に直交する第1の仮想平面8上に、ボス4の一方の側面4b(図1(b)における左側面)、リム6の一方の側面6b(図1(b)における左側面)、及び歯2の歯幅方向の一端面2a(図1(b)における左側端面)が位置するように形成されている。また、この樹脂製はすば歯車1は、中心軸7に直交し且つ第1の仮想平面8と平行の第2の仮想平面10上に、ボス4の他方の側面4c(図1(b)における右側面)、リム6の他方の側面6c(図1(b)における右側面)、及び歯2の歯幅方向の他端面2b(図1(b)における右側端面)が位置するように形成されている。そして、このような樹脂製はすば歯車1は、ポリアセタール(POM)、ポリアミド(PA)等のプラスチックを使用して形作られている。
図1(c)に示す樹脂製はすば歯車1の歯2は、インボリュート歯形形状(標準歯形形状)の歯2の歯面11に三次元的歯面修整を施すことによって形成されている。すなわち、本実施形態の樹脂製はすば歯車1において、歯面11の三次元的歯面修整部分12は、歯先13と歯元14の間の歯面11上の位置(基準ピッチ円15上の点P0を通る歯幅方向の線分)L0から歯先13に向けて歯厚を漸減させる歯先修整面16と、歯幅方向一端と歯幅方向他端の間の歯面11上の位置(歯幅方向中央に位置し且つ歯先13から歯元14に向かう歯面11上の線分17)から前記歯幅方向両端に向けて歯厚を漸減させる円弧クラウニング面18と、の合成面になっている。そして、インボリュート歯形形状の歯2の歯面11は、歯先修整面16の開始位置と円弧クラウニング面18の頂点位置との交点P0(基準ピッチ円15上の点で且つ歯幅方向中央の点)から歯元14の歯幅方向中央(P1)まで延びる線L1として残っている。また、この樹脂製はすば歯車1の歯2は、歯先修整面16の歯先13における歯形修整量がΔ1=20μmであり、円弧クラウニング面18の歯幅方向両端における歯形修整量がΔ2=20μmであり、歯先13で且つ歯幅方向両端における歯形修整量がΔ3=20μmになっている。その結果、本実施例に係る樹脂製はすば歯車1の歯2は、歯先修整面16と円弧クラウニング面18が交点P0から分岐して歯先13の歯幅方向一端と歯幅方向他端に向かって斜めに延びる一対の境界線L2a,L2bで仕切られている。そして、歯先修整面16は、一対の境界線L2a,L2bと歯先13の端縁とで三角形状に形作られている。なお、この図1(c)に示す歯2は、噛み合い接触線の進行方向19が歯先13の歯幅方向一端側から歯元14の歯幅方向他端側へ向かうようになっている。また、本実施例に係る樹脂製はすば歯車1は、歯2の両歯面11,11に三次元的歯面修整部分12を形成してもよい。
(第2実施例)
図2(a)は、本発明の第2実施例に係る樹脂製はすば歯車1(本発明品2)の歯2を歯先13側から見て示す斜視図であり、図1(c)に対応する図である。なお、本実施例に係る樹脂製はすば歯車1は、歯面11の三次元的歯面修整部分12の形状が異なるものの、他の構成が第1実施例に係る樹脂製はすば歯車1と同様であり、図1(c)と共通する構成部分に同一符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施例において、樹脂製はすば歯車1の歯2は、歯先修整面16の歯先13における歯形修整量がΔ1=10μmであり、円弧クラウニング面18の歯幅方向両端における歯形修整量がΔ2=20μmであり、歯先13で且つ歯幅方向両端における歯形修整量がΔ3=20μmになっている。その結果、本実施例に係る樹脂製はすば歯車1の歯2は、歯先修整面16と円弧クラウニング面18が交点P0から分岐して歯先13側に向かって斜めに延びる一対の境界線L2a,L2bで仕切られている。この一対の境界線L2a,L2bの一方は、交点P0から歯先13側へ向かうにしたがって一対の境界線L2a,L2bの他方から離れるように形作られている。そして、これら一対の境界線L2a,L2bは、歯先13の歯幅方向一端と歯幅方向他端との間に接続される。その結果、歯先修整面16は、一対の境界線L2a,L2bと歯先13の端縁とで三角形状に形作られている。
(第3実施例)
図2(b)は、本発明の第3実施例に係る樹脂製はすば歯車1(本発明品3)の歯2を歯先13側から見て示す斜視図であり、図1(c)に対応する図である。なお、本実施例に係る樹脂製はすば歯車1は、歯面11の三次元的歯面修整部分12の形状が異なるものの、他の構成が第1実施例に係る樹脂製はすば歯車1と同様であり、図1(c)と共通する構成部分に同一符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施例において、樹脂製はすば歯車1の歯2は、歯先修整面16の歯先13における歯形修整量がΔ1=20μmであり、円弧クラウニング面18の歯幅方向両端における歯形修整量がΔ2=10μmであり、歯先13で且つ歯幅方向両端における歯形修整量がΔ3=20μmになっている。その結果、本実施例に係る樹脂製はすば歯車1の歯2は、歯先修整面16と円弧クラウニング面18が交点P0から分岐して歯先13側に向かって斜めに延びる一対の境界線L2a,L2bで仕切られている。この一対の境界線L2a,L2bの一方は、交点P0から歯先13側へ向かうにしたがって一対の境界線L2a,L2bの他方から離れるように形作られている。そして、これら一対の境界線L2a,L2bは、先端が基準ピッチ円15上の点P0を通る歯幅方向の線分L0と歯先13との間に位置するように、歯幅方向の一端面2a側と歯幅方向の他端面2b側に接続されている。その結果、歯先修整面16は、一対の境界線L2a,L2bと、歯2の歯幅方向両端縁と、歯先13の端縁とで五角形状に形作られている。
(第4実施例)
図2(c)は、本発明の第4実施例に係る樹脂製はすば歯車1(本発明品4)の歯2を歯先13側から見て示す斜視図であり、図1(c)に対応する図である。なお、本実施例に係る樹脂製はすば歯車1は、歯面11の三次元的歯面修整部分12の形状が異なるものの、他の構成が第1実施例に係る樹脂製はすば歯車1と同様である。
本実施例において、樹脂製はすば歯車1の歯2は、歯先修整面16の開始位置が歯先13と歯元14の間の歯面11上の位置で且つ基準ピッチ円15上の点を通る歯幅方向の線分L0よりも歯元14寄りの位置になっている。すなわち、本実施例に係る樹脂製はすば歯車1の歯2は、図1(c)に示す歯2よりも歯元14寄りの位置から歯先修整面16が開始するようになっている。そして、本実施例に係る樹脂製はすば歯車1の歯2は、歯先修整面16の歯先13における歯形修整量がΔ1=20μmであり、円弧クラウニング面18の歯幅方向両端における歯形修整量がΔ2=20μmであり、歯先13で且つ歯幅方向両端における歯形修整量がΔ3=20μmになっている。その結果、本実施例に係る樹脂製はすば歯車1の歯2は、歯先修整面16と円弧クラウニング面18が交点P0から分岐して歯先13の歯幅方向一端と歯幅方向他端に向かって斜めに延びる一対の境界線L2a,L2bで仕切られている。そして、歯先修整面16は、一対の境界線L2a,L2bと歯先13の端縁とで三角形状に形作られ、図1(c)に示す歯先修整面16よりも面積が広くなっている。
(歯車軸のミスアライメント)
図3は、歯車軸20,21にミスアライメントが生じた場合の歯22,23の噛み合い状態と、歯車軸20,21にミスアライメントが生じない場合の歯22,23の噛み合い状態とを模式的に示す図である。なお、図3(a−1)は、駆動側はすば歯車24の歯車軸20が被動側はすば歯車25の歯車軸21に対して−θだけずれて組み付けられた状態を示している。そして、図3(a−2)は、図3(a−1)における駆動側はすば歯車24の歯22と被動側はすば歯車25の歯23の噛み合い状態を示している。また、図3(b−1)は、駆動側はすば歯車24の歯車軸20が被動側はすば歯車25の歯車軸21にずれを生じることなく(ミスアライメントを生じることなく)組み付けられた状態を示している。そして、図3(b−2)は、図3(b−1)における駆動側はすば歯車24の歯22と被動側はすば歯車25の歯23の噛み合い状態を示している。また、図3(c−1)は、駆動側はすば歯車24の歯車軸20が被動側はすば歯車25の歯車軸21に対して+θだけずれて組み付けられた状態を示している。そして、図3(c−2)は、図3(c−1)における駆動側はすば歯車24の歯22と被動側はすば歯車25の歯23の噛み合い状態を示している。また、図3(a−1)、図3(b−1)及び図3(c−1)に示す駆動側はすば24と被動側はすば歯車25は、両者の違いを明確にするため、便宜的に駆動側はすば歯車24の歯幅を被動側はすば歯車25の歯幅よりも小さくしてある。
図4は、図(a−2)、(b−2)、(c−2)に示した歯22,23の噛み合い状態を設定し、負荷トルクが0.15Nm作用する条件下において、本発明の第1実施例に係る樹脂製はすば歯車1(本発明品1と略称する)の回転伝達誤差としてのかみ合い一次成分を片歯面噛み合い試験で測定した結果と、一般的に使用される歯面修整を施さない樹脂製はすば歯車(無修整はすば歯車)の回転伝達誤差としてのかみ合い一次成分を片歯面噛み合い試験で測定した結果と、クラウニング(クラウニング量20μm)を施した樹脂製はすば歯車(比較例)の回転伝達誤差(かみ合い一次成分)を片歯面かみ合い試験で測定した結果と、を対比して示す図である。なお、図4において、横軸が後述する駆動側はすば歯車のねじれ角βを表し、縦軸が回転伝達誤差のうちのかみ合い一次成分(sec)を表している。また、以下の説明において、回転伝達誤差としてのかみ合い一次成分を回転伝達誤差と適宜略称する。
片歯面噛み合い試験は、株式会社小笠原プレシジョンラボラトリー製の片歯面噛み合い試験機(MEATA−4)を使用して行った。この片歯面噛み合い試験に使用される駆動側はすば歯車24及び被動側はすば歯車25の歯車諸元は、歯数(Z)36、モジュール(m)0.7、圧力角(α)20°、ねじれ角(β)20°、歯幅7mm、並歯となっている。また、歯車軸20,21のアライメント誤差(図3(a−1)及び図3(c−1)に示すθ)は、本実施形態に係る樹脂製はすば歯車1が使用される条件を考慮して0.25°と0.5°とした。また、片歯面噛み合い試験は、本実施形態に係る樹脂製はすば歯車1が使用される条件(主に、0.15〜0.25Nmの負荷トルクが作用した状態で使用される)を考慮して、0.15Nm、又は0.25Nmの負荷トルクを付与して行った。そして、標準歯形(インボリュート歯形)を有する駆動側はすば歯車24は、樹脂(POM(M25相当))製のはすば歯車(無修整はすば歯車)が使用された。また、被動側はすば歯車25は、回転伝達誤差の良否判断の基準となる樹脂(POM(M25相当))製の無修整はすば歯車(図示せず)、クラウニング(クラウニング量20μm)を施した樹脂(POM(M25相当))製はすば歯車(比較例)、本発明品1乃至4に係る樹脂(POM(M25相当))製はすば歯車1のいずれかが使用される。なお、片歯面噛み合い試験機は、歯車軸20,21のアライメント誤差を付与できないため(駆動側はすば歯車24の歯車軸20を被動側はすば歯車25の歯車軸21に対して傾けた状態で取り付けることができない構造であるため)、基準の駆動側はすば歯車24(β=20°)を歯22のねじれ角(β)が19.5°(θ=0.5°)と19.75°(θ=0.25°)の駆動側はすば歯車24に代えることにより、図(a−2)に示す噛み合い状態を構成し、また、基準の駆動側はすば歯車24(β=20°)を歯22のねじれ角(β)が20.25°(θ=0.25°)と20.5°(θ=0.5°)の駆動側はすば歯車24に代えることにより、図(c−2)に示す噛み合い状態を構成するようになっている。また、片歯面噛み合い試験機は、駆動側はすば歯車24の歯車軸20と被動側はすば歯車25の歯車軸21の試験時の軸間距離が、理論軸間距離にバックラッシ確保のための0.25mmを加えた距離になっている。ここで、POM(M25)は、ポリプラスチックス株式会社製の商品名「ジュラコン」(登録商標)のグレードM25を示している。
図4に示す片歯面噛み合い試験の結果によれば、本発明品1は、アライメント誤差がある状態(駆動側はすば歯車24のねじれ角βが19.5°、19.75°、20.25°、20.5°の状態)において、回転伝達誤差が無修整はすば歯車及び比較例よりも小さくなっている。また、本発明品1は、無修整はすば歯車と比較して、アライメント誤差に対する回転伝達誤差のばらつきが小さくなっている(ロバスト性が高くなっている)。比較例は、無修整はすば歯車と比較し、アライメント誤差に対する回転伝達誤差のばらつきを小さくできる(ロバスト性を高くすることができる)ものの、回転伝達誤差が本発明品1よりも大きい。
図5は、図(a−2)、(b−2)、(c−2)に示した歯22,23の噛み合い状態を設定し、負荷トルクが0.15Nm作用する条件下において、本発明品2の回転伝達誤差としてのかみ合い一次成分を片歯面噛み合い試験で測定した結果と、一般的に使用される歯面修整を施さない樹脂製はすば歯車(無修整はすば歯車)の回転伝達誤差としてのかみ合い一次成分を片歯面噛み合い試験で測定した結果と、クラウニング(クラウニング量20μm)を施した樹脂製はすば歯車(比較例)の回転伝達誤差(かみ合い一次成分)を片歯面かみ合い試験で測定した結果と、を対比して示す図である。なお、図5において、横軸が駆動側はすば歯車のねじれ角βを表し、縦軸が回転伝達誤差のうちのかみ合い一次成分(sec)を表している。
図5に示す片歯面噛み合い試験の結果によれば、本発明品2は、アライメント誤差がある状態(駆動側はすば歯車24のねじれ角βが19.5°、19.75°、20.25°、20.5°の状態)において、回転伝達誤差が無修整はすば歯車及び比較例と同等又は小さくなっている。また、本発明品2は、無修整はすば歯車と比較して、アライメント誤差に対する回転伝達誤差のばらつきが小さくなっている(ロバスト性が高くなっている)。比較例は、無修整はすば歯車と比較し、アライメント誤差に対する回転伝達誤差のばらつきを小さくできる(ロバスト性を高くすることができる)ものの、回転伝達誤差が本発明品2よりも大きい。
図6は、図(a−2)、(b−2)、(c−2)に示した歯22,23の噛み合い状態を設定し、負荷トルクが0.25Nm作用する条件下において、本発明3の回転伝達誤差としてのかみ合い一次成分を片歯面噛み合い試験で測定した結果と、一般的に使用される歯面修整を施さない樹脂製はすば歯車(無修整はすば歯車)の回転伝達誤差としてのかみ合い一次成分を片歯面噛み合い試験で測定した結果と、クラウニング(クラウニング量20μm)を施した樹脂製はすば歯車(比較例)の回転伝達誤差(かみ合い一次成分)を片歯面かみ合い試験で測定した結果と、を対比して示す図である。なお、図6において、横軸が駆動側はすば歯車のねじれ角βを表し、縦軸が回転伝達誤差のうちのかみ合い一次成分(sec)を表している。
図6に示す片歯面噛み合い試験の結果によれば、本発明品3は、アライメント誤差がある状態(駆動側はすば歯車24のねじれ角βが19.5°、19.75°、20.25°、20.5°の状態)において、回転伝達誤差が無修整はすば歯車及び比較例よりも小さくなっている。また、本発明品3は、無修整はすば歯車と比較して、アライメント誤差に対する回転伝達誤差のばらつきが小さくなっている(ロバスト性が高くなっている)。比較例は、無修整はすば歯車と比較し、アライメント誤差に対する回転伝達誤差のばらつきを小さくできる(ロバスト性を高くすることができる)ものの、回転伝達誤差が本発明品3よりも大きい。
図7は、図(a−2)、(b−2)、(c−2)に示した歯22,23の噛み合い状態を設定し、負荷トルクが0.25Nm作用する条件下において、本発明4の回転伝達誤差としてのかみ合い一次成分を片歯面噛み合い試験で測定した結果と、一般的に使用される歯面修整を施さない樹脂製はすば歯車(無修整はすば歯車)の回転伝達誤差としてのかみ合い一次成分を片歯面噛み合い試験で測定した結果と、クラウニング(クラウニング量20μm)を施した樹脂製はすば歯車(比較例)の回転伝達誤差(かみ合い一次成分)を片歯面かみ合い試験で測定した結果と、を対比して示す図である。なお、図7において、横軸が駆動側はすば歯車のねじれ角βを表し、縦軸が回転伝達誤差のうちのかみ合い一次成分(sec)を表している。
図7に示す片歯面噛み合い試験の結果によれば、本発明品4は、アライメント誤差がある状態(駆動側はすば歯車24のねじれ角βが19.5°、19.75°、20.25°、20.5°の状態)において、回転伝達誤差が無修整はすば歯車と同等又は無修整はすば歯車よりも小さくなっている。また、本発明品4は、無修整はすば歯車と比較して、アライメント誤差に対する回転伝達誤差のばらつきが極めて小さくなっている(ロバスト性が極めて高くなっている)。比較例は、無修整はすば歯車と比較し、アライメント誤差に対する回転伝達誤差のばらつきを小さくできる(ロバスト性を高くすることができる)ものの、回転伝達誤差が本発明品4よりも大きい。
以上の説明から明らかなように、本発明に係る樹脂製はすば歯車1(本発明品1〜4)は、主に使用される条件下(負荷トルクが0.15〜0.25Nmの場合)において、歯形修整を施さない樹脂製はすば歯車と比較し、アライメント誤差に対する回転伝達誤差のばらつきを小さくでき(ロバスト性を高くすることができ)、安定した回転伝達を可能にすることができると共に、歯車軸20,21のミスアライメントに起因する回転伝達誤差を減少させることができる。
(変形例1)
図8は、上記実施形態に係る駆動側はすば歯車24と被動側はすば歯車25の噛み合い状態を示す図である。なお、図8(a)は歯幅W1が同一のはすば歯車24,25同士のかみ合い状態を示す図であり、図8(b)は図8(a)のかみ合った歯22,23同士を拡大して示す図である。
この図8に示すように、駆動側はすば歯車24の歯22と被動側はすば歯車25(本発明品1〜4)の歯23は、歯幅W1が同一に形成されており、クラウニングの頂点位置P1が歯23の歯幅方向中央CL1に位置している。
しかしながら、本発明に係る樹脂製はすば歯車1(被動側はすば歯車25)は、図8に示す実施態様に限定されるものでなく、図9に示すように、2段歯車の小径はすば歯車25aであって、この小径はすば歯車25aが駆動側はすば歯車24と噛み合う構成の場合、小径はすば歯車25aの歯23の歯幅W3と駆動側はすば歯車24の歯22の歯幅W2とが異なる(W3>W2)ため、クラウニングの頂点位置P2が駆動側はすば歯車24と噛み合う有効歯幅W2の中央CL2に位置するように形成される。
(変形例2)
第1乃至第3実施例に係る樹脂製はすば歯車1(本発明品1〜3)は、歯先修整面16の開始位置が基準ピッチ円15上になっているが、これに限られず、歯先修整面16の開始位置を基準ピッチ円15上から歯先13寄り又は歯元14寄りにずらしても良い。また、第1乃至第4実施例に係る樹脂製はすば歯車1(本発明品1〜4)は、円弧クラウニング面18の頂点位置が歯2の歯幅方向中央(又は有効歯幅の中央)になっているが、これに限られず、円弧クラウニング面18の頂点位置を歯2の歯幅方向一端寄り又は歯2の歯幅方向他端寄りにずらしても良い。
(応用例)
図10は、本発明に係る樹脂製はすば歯車1が回動可能に取り付けられたトナーカートリッジ26を簡略化して示す図である。この図10に示すトナーカートリッジ26は、画像形成装置27(プリンタ、複写機、ファクシミリ装置、これらの複合機等)に着脱可能に取り付けられるようになっており、画像形成装置本体28内のトナーカートリッジ収容スペース30に収容されると、本発明に係る樹脂製はすば歯車1(25)が画像形成装置本体28側に取り付けられた駆動側はすば歯車24と噛み合い、駆動側はすば歯車24の回転を他の歯車31,32に伝達するようになっている。
なお、本発明に係る樹脂製はすば歯車1は、トナーカートリッジ26に取り付けられる場合に限定されず、画像形成装置27の他の動力伝達部分、自動車部品、精密機械等に広く使用することができる。
1……樹脂製はすば歯車、2……歯、11……歯面、12……三次元的歯面修整部分、13……歯先、14……歯元、16……歯先修整面、18……円弧クラウニング面、P0……交点、L1……線、L2a,L2b……境界線

Claims (4)

  1. インボリュート歯形形状の歯の歯面に三次元的歯面修整部分を有する樹脂製はすば歯車において、
    前記歯面の三次元的歯面修整部分は、歯先と歯元の間の位置から歯先に向けて歯厚を漸減させる歯先修整面と、歯幅方向一端と歯幅方向他端の間の位置から前記歯幅方向両端に向けて歯厚を漸減させる円弧クラウニング面と、の合成面であり、
    前記インボリュート歯形形状の歯の歯面は、前記歯先修整面の開始位置と前記円弧クラウニング面の頂点位置との交点から歯元まで延びる線として残り、
    前記歯先修整面と前記円弧クラウニング面は、前記交点から分岐して前記歯先側へ向かって斜めに延びる一対の境界線で仕切られる、
    ことを特徴とする樹脂製はすば歯車。
  2. 前記歯先修整面の開始位置は基準ピッチ円であり、前記円弧クラウニング面の頂点位置は歯幅方向中央である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の樹脂製はすば歯車。
  3. 前記歯先修整面の開始位置は基準ピッチ円であり、前記円弧クラウニング面の頂点位置は有効歯幅の中央である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の樹脂製はすば歯車。
  4. 画像形成装置本体側に取り付けられた駆動側はすば歯車と噛み合う被動側はすば歯車を回動可能に有するトナーカートリッジにおいて、
    前記被動側はすば歯車は、前記請求項1に記載の樹脂製はすば歯車である、
    ことを特徴とするトナーカートリッジ。
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