JP6681197B2 - 薬剤揮散器 - Google Patents

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Description

本発明は、薬剤揮散器に関する。
従来より、芳香剤や消臭剤等の薬剤を揮散する種々の形態の薬剤揮散器が提案されている。例えば、特許文献1には、次のような薬剤揮散器が開示されている。この薬剤揮散器は、上部に開口が形成された首部が設けられ、芳香剤等の薬液が収容される容器と、この容器の上部開口を塞ぐキャップと、を備えている。また、この容器の上部には、カップ状に形成され、複数のスリットが形成されたカバー部材が取り付けられており、このカバー部材により、上部開口の上方に閉じた空間が形成される。そして、容器の内部には、帯状の吸液芯が収容されており、吸液芯の上端部が連結機構を介してキャップの下面に回転自在に固定されている。また、容器の首部の内壁面には、吸液芯を側方から押圧する一対の突部が設けられており、吸液芯はこれら突部の間を通過するように、上方に延びている。
上記カバー部材は、上壁と、この上壁の周縁から下方に延び複数のスリットが形成された周壁とを備えている。また、この周壁の内壁面には複数の突出部が形成されている。これら突出部は容器に形成された複数の凹部にそれぞれ係合するようになっており、これにより、カバー部材は、容器に対して着脱自在に固定される。
この薬剤揮散器は、次のように使用される。まず、カバー部材を容器から取り外す。次に、キャップを容器の開口から取り外すとともに、上方に持ち上げる。これにより、薬液が含浸された吸液芯が露出する。このとき、吸液芯は、突部によって挟まれているため、上方に引き上げられた状態を維持することができる。
これに続いて、カバー部材を再び容器に取り付ける。このとき、引き上げられたキャップ及び吸液芯は、カバー部材の内部空間内に配置され、外部から接触できないようになっている。但し、カバー部材には複数のスリットが形成されているため、吸液芯に含浸された薬液は、スリットを介して外部に揮散し、これによって芳香効果等を得ることができる。
意匠登録第1450694号公報
ところで、使用者は、カバー部材を手で把持した状態で薬剤揮散器を持ち運ぶことがあり、そのため、カバー部材が容器から離脱しないよう、カバー部材の突出部を容器の凹部に対して確実に係合させる必要がある。しかしながら、容器及びカバー部材は一般的に樹脂性であり、弾性変形可能であるため、カバー部材を無理矢理容器に対して押し込むことも可能である。このとき、突出部が凹部に係合していなくても、突出部が容器を弾性的に押圧することで、カバー部材を容器に固定することができることがある。しかしながら、突出部が凹部に係合していない状態では、カバー部材は容器から容易に離脱するおそれがあり、カバー部材を手で把持して薬剤揮散器を持ち運ぼうとしたときに、カバー部材が容器から離脱し、容器が落下する可能性がある。このような問題は、上記のような吸液芯を有する薬剤揮散器のみならず、着脱自在な容器とカバー部材を有し、容器からカバー部材を介して薬剤を外部に揮散させる薬剤揮散器全般に亘って起こり得る問題である。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、カバー部材の容器への取付時に、カバー部材の突出部を容器の凹部に対して確実に係合させることができる、薬剤揮散器を提供することを目的とする。
本発明に係る薬剤揮散器は、上部に開口を有し、薬剤が収容される容器と、前記開口を塞ぐカバー部材と、を備え、前記容器は、前記開口の周囲に、当該開口の径方向の内方に凹む複数の凹部を有しており、前記カバー部材は、上壁と、当該上壁の周縁から下方へ延びる周壁と、を有し、前記周壁の内壁面には、前記各凹部に、それぞれ係合する複数の突出部を有しており、前記開口の周方向に沿って、隣接する前記凹部の間には、それぞれ、前記径方向の外方に膨出する膨出部が設けられている。
この構成によれば、隣接する凹部の間に膨出部が設けられているため、カバー部材を容器に取り付けるとき、凹部以外の箇所、つまり膨出部が設けられている箇所には、突出部を押し込むことができず、これによって、使用者はカバー部材の取付位置が間違っていることを認識することができる。したがって、カバー部材の容器への取付時に、突出部を凹部に対して確実に係合させることができる。その結果、カバー部材が容器から離脱するのを防止することができる。
上記薬剤揮散器において、前記各膨出部の外縁には、上方から下方に向かって、前記凹部に近接する、少なくとも1つの傾斜面を形成することができる。
この構成によれば、カバー部材を容器に向けて上方から下方に移動させる際、カバー部材の突出部が膨出部の外縁の傾斜面に接触したときに、カバー部材をさらに下方に移動させると、突出部は傾斜面に沿って案内され、凹部に近接する。したがって、カバー部材を容器に取り付ける際に、突出部が誤って膨出部に接触したとしても、突出部を凹部まで案内することができる。その結果、突出部を凹部に確実に係合させることができる。
上記各薬剤揮散器において、前記各膨出部は、正面視において三角形状に形成されており、前記傾斜面は、前記膨出部の斜辺に形成することができる。
この構成によれば、膨出部が正面視において三角形状に形成されているため、カバー部材を容器に取り付ける際、突出部が膨出部のいずれの位置に接触しても、三角形状に形成された膨出部の斜辺に沿って突出部を凹部まで案内することができる。その結果、突出部を凹部に確実に係合させることができる。
上記各薬剤揮散器において、前記各凹部は正面視矩形状に形成することができ、当該各凹部の上辺と各側辺とが鋭角をなすように構成することができる。
この構成によれば、カバー部材を周方向に回転させたときに、突出部が凹部の側辺に沿って上方に誘導されるため、これに伴ってカバー部材が容器から離れる方向に移動する。したがって、カバー部材を容器からさらに離脱させやすくすることができる。
上記各薬剤揮散器において、前記各突出部の前記内壁面からの突出長さは、前記周方向の両端部よりも、中央付近において長く形成することができる。
この構成によれば、突出部の周方向の中央付近の、カバー部材の内壁面からの突出長さが長く形成されているため、この部分において突出部は凹部に対して深く嵌まり込んだ状態となる。そのため、例えば、カバー部材を把持して容器を持ち上げたときに、カバー部材から容器から離脱するのを防止することができる。一方、突出部の周方向の両端部においては、突出長さが中央付近よりも短いため、凹部との干渉が小さくなる。そのため、カバー部材を容器に対して周方向に回転させれば、突出部のいずれか一方の端部を起点として、突出部を凹部から容易に離脱させることができる。このとき、カバー部材の回転を続ければ、突出部の端部に続いて、突出長さの長い中央付近も凹部から容易に離脱させることができる。このように、本発明に係る薬剤揮散器では、カバー部材を容器に対して強固に固定できるとともに、周方向に回転させることで容器から容易に取り外すことができる。なお、突出長さが長い「中央付近」とは、厳密な中央でなくてもよく、少なくとも、突出部の両端部に突出長さが短い部分があればよい。
本発明に係る薬剤揮散器によれば、カバー部材の容器への取付時に、カバー部材の突出部を容器の凹部に対して確実に係合させることができる。
本発明の一実施形態に係る薬剤揮散器の正面図である。 容器の正面図である。 図2の側面図である。 図2の平面図である。 キャップを取り付けた状態の容器の斜視図である。 図2の一部拡大図である。 支持体の正面図である。 キャップ及び吸液芯が取り付けられた支持体の側面図である。 カバー部材の斜視図である。 カバー部材の底面図である。 カバー部材の内壁面の一部を示す図である。 突出部を示す一部平面図である。 図1のA−A線断面図である。 カバー部材の取り外しを示す図13の一部断面図である。 薬剤揮散器の使用方法を示す正面図である。 膨出部の機能を説明する平面図である。
以下、本発明に係る薬剤揮散器の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下では、説明の便宜のため、図1内の部材の向きを基準に、説明を行う。但し、これらの方向は、本発明を限定するものではない。
<1.薬剤揮散器の概要>
図1は薬剤揮散器の正面図である。図1に示すように、本実施形態に係る薬剤揮散器は、薬液を収容する容器1と、この容器1の上部開口10を塞ぐキャップ2(図5参照)と、を備えている。また、容器1の内部には、薬液を含浸する吸液芯4(図8参照)が収容されており、この吸液芯4は支持体3(図7参照)によりキャップ2に固定されている。さらに、この容器1の上部には、キャップ2を覆うカバー部材5が着脱自在に取り付けられている。以下、各部材について詳細に説明する。
<2.容器>
図2は容器の正面図、図3は図2の側面図、図4は図2の平面図、図5はキャップを取り付けた状態の容器の斜視図、図6は図2の一部拡大図である。図2〜図6に示すように、本実施形態に係る容器は、開口10を有する上部11、この上部11と連続し下方へ延びる胴部12、及びこの胴部12の下部を塞ぐ底部13とで構成されており、これらによって薬液を収容する内部空間を形成している。上部11は、キャップ2が取り付けられる円筒状の首部111を有しており、この首部111の上端に円形状の開口10が形成されている。そして、この開口10の周縁には、雄ネジ1115が形成されており、開口10を塞ぐキャップ2を着脱自在に取り付け可能となっている。また、首部111には、径方向の対向する2箇所に、窪み1110が形成されており、これら窪み1110によって、首部111の内部空間には一対の突部が形成されている。両突部の間には、平面視において矩形状の通路が形成され、この通路に上述した吸液芯4が挿通される。
首部111の下端には、首部111よりも大径の平面視円形状の固定台部112が設けられている。この固定台部112は、首部111の下端から連続して延びる平坦な上面部1121と、この上面部1121から連続して下方へ延びる側面部1122と、側面部1122と胴部12とを連結する平坦な段部1123と、で構成されている。そして、この固定台部112に、後述するように、カバー部材5の基台部522が嵌まるように構成されている。したがって、固定台部112の外径と、カバー部材5の基台部522の内径とは、ほぼ一致している。
次に、固定台部112の側面部1122について、図6を参照しつつ説明する。まず、側面部1122の下端には、周方向に90度おきに、4つの凹部15が形成されており、各凹部15に、カバー部材5の突出部55(図13参照)が係合するようになっている。各凹部15は、正面視において、下辺151が短い台形状に形成されている。すなわち、各凹部15の下辺151が段部1123に沿って形成されるとともに、両側辺152は、上方にいくにしたがって互いに離れるように傾斜している。これにより、凹部15の上辺153と両側辺152とは鋭角をなしている。また、各凹部15の上辺153は、側面部1122の上下方向の概ね中間付近に位置している。
周方向において、隣接する凹部15の間には、径方向外方へ膨出する膨出部16が形成されている。すなわち、本実施形態においては、4つの膨出部16が形成されている。各膨出部16は、正面視が三角形状に形成されている。すなわち、各膨出部16は、底辺161が段部1123に沿って形成され、両斜辺が傾斜面162を形成している。そして、この傾斜面162は、各凹部15の側辺152と一致するように形成されている。より詳細には、両傾斜面162は、各凹部15の側辺152を延長するように上方に傾斜して延び、側面部1122の上端付近で連結されている。
そして、固定台部112の下端には、これよりも大径の胴部12が連結されている。胴部12は筒状に形成され、その下端が底部13によって塞がれている。図4に示すように、胴部12は、対向配置される一対の第1パネル121と、これら第1パネル121と直交するように対向配置される一対の第2パネル122と、を有している。こうして、胴部12は、上部11と底部13との間で上下方向に延びる軸Zの周りに、概ね矩形状の断面を有する筒状に形成される。また、胴部12は、第1パネル121に沿って延びる幅方向の長さS1が、第2パネル122に沿って延びる幅方向の長さS2よりも長くなっている。一方、胴部12の上下の長さについては、図2に示すように、幅方向の長さS1が、高さHよりも長くなっている。
次に、上述した胴部12を構成する各部について説明する。各第1パネル121は、平面視の断面が円弧状に形成されており、正面視(図2)で見ると、上部11に連結される上端部、及び底部13に連結される下端部が直線状に形成されている。また、両側の第2パネル122との境界では第2パネル122側へ凸の円弧状に形成されている。そして、第1パネル121の両側には、それぞれ、2本ずつ、上下方向に延びる凹状のリブ17が形成されている。各リブ17は、第1パネル121の両側に沿って、第2パネル122側に凸となるように円弧状に形成されている。
各第2パネル122は、正面視(図2)で見ると、上部11から底部13に向かって径方向外方に凸の円弧状に形成されている。また、平面視(図4)で見ると、各第2パネル122は、径方向外方に凸の円弧状に形成されている。そして、各第2パネル122には、上下方向に延びる複数の段部18が形成されている。このように、胴部は、第1パネル121及び第2パネル122に、それぞれ、リブ17や段部18を設けることで、機械的強度を向上している。
この容器1は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの弾性変形可能な樹脂材料で形成することができ、インジェクションブロー成形などの公知のブロー成形で製造することができる。また、このような容器1の厚みは、例えば、0.2〜2mmとすることができる。
<3.キャップ>
図5に示すように、キャップ2は、円形状の上壁21と、この上壁21の周縁から下方へ延びる周壁22とを有するカップ状に形成されている。周壁22の内壁面には、雌ネジが形成されており、容器1の首部111の雄ネジ1115に螺合するように構成されている。また、上壁21の下面には、突部211が形成されている(図8参照)。
<4.支持体>
次に、支持体3について、図7及び図8を参照しつつ説明する。図7は支持体の正面図、図8はキャップ及び吸液芯が取り付けられた支持体の側面図である。図7及び図8に示すように、支持体3は、上辺31、一対の側辺32、及び下辺33を有する矩形の枠状に形成されている。上辺31には、キャップ2の突部211が回転自在に嵌まる受け部34が形成されており、これによって、キャップ2は支持体3に対して回転自在となっている。上辺31及び下辺33の長さ、つまり一対の側辺32間の長さは、容器1の開口10(首部111)の内径よりもやや小さく、これによって、支持体3は、容器1の開口10から内部空間へと挿入可能となっている。また、上辺31の下方には、一対の側辺32を連結する梁部35が設けられており、後述するように、吸液芯4を支持するようになっている。さらに、下辺33の両側には、下辺33を延長するように、凸状の抜け止め部36が取付けられている。上記のように下辺33の長さは首部111の内径よりも小さいが、抜け止め部36は、首部111の下方において、首部111を超えて径方向外方へ延びている。これにより、支持体3を引き上げたときには、抜け止め部36が固定台部112の内面に係合するようになっており、支持体3がそれ以上引き上げられないようになっている。
<5.吸液芯>
吸液芯4は、薬液を含浸するものであり、帯状に形成されている。そして、吸液芯4は、図8に示すように、支持体3の梁部35と下辺33とに巻き付けられつつ、さらに支持体3の下方へと延びている。また、支持体3に巻き付けられた状態の吸液芯4の厚みは、容器1の首部111に形成された突部間の隙間よりもやや大きく形成されており、これによって、吸液芯4は両突部によって押圧された状態で保持される。また、両突部により、吸液芯4と首部111の内部空間との間の隙間を埋めることができ、これによって、不意に容器1が倒れても薬液が漏れないという利点もある。さらに、液漏れ防止のための中栓が不要になるため、コストダウンにも寄与する。
なお、吸液芯4を構成する材料は、薬剤を吸い上げるとともに、薬液を外部に揮散させることができるような材料であれば、特には限定されない。例えば、紙、布など種々の材料を用いることができ、好ましくは、不織布が望ましく、不織布はパルプ、ポリエステル、レーヨンなどに結着剤を混ぜたものから構成される。
<6.カバー部材>
図9はカバー部材の斜視図、図10はカバー部材の底面図、図11はカバー部材の内壁面の一部を示す図、図12は突出部を示す一部平面図である。図9及び図10に示すように、本実施形態に係るカバー部材5は、円形状の上壁51と、この上壁51の周縁から下方に延びる周壁52と、を備えている。周壁52は、上壁51の周縁の連結される円筒状の本体部521と、この本体部521の下端部に連結され、本体部521よりもやや大径の基台部522と、を備えている。本体部521は、中心角が約90度のパネル53と、このパネル53以外の中心角が約270度の通気領域54と、を備えており、通気領域54には、上下方向に延びる複数のスリット541が形成されている。また、パネル53には、装飾が施されている。なお、このパネル53に通気孔を設けることもできる。
次に、図10〜図12を参照しつつ、突出部について説明する。同図に示すように、基台部522の内壁面には、90度おきに、4つの突出部55が形成されている。各突出部55は、周方向に延びる板状に形成されており、基台部522の内壁面から突出する第1部位551と、この第1部位551の周方向の中央付近から突出する第2部位552と、を備えている。第1部位551の周方向の両端部553は、中央付近にいくにしたがって基台部522からの突出長さが徐々に長くなるように形成されている。そして、基台部522からの突出長さが所定のL1となると、第2部位552の両端部までは突出長さがL1のまま一定となっている(以下、この部分を第1部位551の本体部554と称することとする)。第2部位552は、平面視円弧状形成されており、中央の突出長さ、つまり最も突出している部分の突出長さが所定のL2となっている。ここで、第1部位551の突出長さL1は、例えば、0.5〜3.0mmとすることができ、第2部位552の突出長さL2は、例えば、0.7〜4.0mmとすることができる。なお、カバー部材5も、容器1と同様の材料で形成することができる。
<7.薬剤揮散器の使用方法>
次に、上記のように構成された薬剤揮散器の使用方法について、図13〜図15も参照しつつ説明する。図13は図1のA−A線断面図、図14はカバー部材の取り外しを示す図13の一部断面図、図15は薬剤揮散器の使用方法を示す正面図である。まず、図1の状態からカバー部材5を容器から取り外す。このとき、図13に示すように、カバー部材5の突出部55は、容器1の凹部15に係合しており、この状態から、カバー部材5を周方向に回転する。これにより、図14(a)に示すように、各突出部55の一方の端部(第1部位551の端部553)が凹部15の側辺152に沿って斜め上方に案内される。そして、各突出部55の端部553は、カバー部材5の内壁面から徐々に突出しているため、図14(b)に示すように、各突出部55の端部553が起点となって、凹部15から離脱していく。より詳細には、凹部15の上辺153と側辺152の交点から離脱し、膨出部16の傾斜面162に乗り上げる。そして、図14(c)に示すように、カバー部材5をさらに回転させると、各突出部55の端部553に続いて、第1部位551の本体部554、及び第2部位552がこの順で凹部15から傾斜面162に乗り上げ、傾斜面162に沿って上方へと案内される。こうして、4つの突出部55がすべて凹部15から離脱し、カバー部材5を容器1から取り外すことができる。
次に、キャップ2を回転し、容器1の開口10から取り外すとともに、上方に持ち上げる。これにより、図15に示すように、キャップ2とともに支持体3及び吸液芯4が持ち上げられ、薬液が含浸された吸液芯4が露出する。このとき、吸液芯4は、容器1の両突部によって挟まれているため、上方に引き上げられても、降下することなく、引き上げられた状態を維持することができる。
これに続いて、図1に示すように、カバー部材5を再び容器1に取り付ける。このとき、カバー部材5の突出部55が、容器1の凹部15に係合するように回転位置の位置決めを行う。すなわち、突出部55を凹部15の直上に位置決めする。そして、位置決めした回転位置から、カバー部材5を容器1に向かって近接させ、カバー部材5の基台部522を、容器1の固定台部112に嵌め込む。これにより、カバー部材5は弾性変形しつつ、突出部55が凹部15に係合する。
こうして、取り付けられたカバー部材5の内部空間には、引き上げられたキャップ2、支持体3、及び吸液芯4が配置され、これらは外部から接触できないようになっている。但し、カバー部材5には複数のスリット541が形成されているため、吸液芯4に含浸された薬液は、スリット541を介して外部に揮散し、これによって芳香効果、消臭効果等を得ることができる。
<8.特徴>
以上のように、本実施形態によれば、隣接する凹部15の間に膨出部16が設けられているため、カバー部材5の突出部55を容器1の凹部15に確実に係合させることができる。この点について、詳細に説明する。カバー部材5を容器1に取り付けるとき、図16の(i)の位置のように、突出部55の回転位置の位置決めが正しくできている場合には、カバー部材5を容器1に近接させると、突出部を凹部に係合させることができる。一方、図16の(ii)の位置のように、突出部55の回転位置の位置決めが正しくできていない場合には、突出部55は膨出部16に接触してしまう。しかしながら、上記のように、膨出部16は正面視において三角形状に形成されているため、膨出部16のいずれかの傾斜面162に接触した突出部55は、カバー部材5の容器1への近接とともに、傾斜面162に沿って下降し、凹部15まで案内される。したがって、カバー部材5の回転位置の位置決めが誤っていたとしても、突出部55を凹部15に対して確実に係合させることができる。その結果、カバー部材5から容器1が離脱するのを防止することができる。
また、突出部55の中央付近に位置する第2部位552は、カバー部材5の内壁面からの突出長さが長く形成されているため、この第2部位552において、突出部55は凹部15に対して深く嵌まり込んだ状態となる。そのため、例えば、カバー部材5を把持して容器を持ち上げたときに、カバー部材5から容器1から離脱するのを防止することができる。一方、突出部55の第2部位552の両側にある第1部位551は、突出長さが第1部位551よりも短いため、凹部15には浅く嵌まり込む。そのため、カバー部材5を容器1に対して周方向に回転させれば、第1部位551と凹部15との干渉が小さいため、突出部55のいずれか一方の端部553を起点として、突出部55を凹部15から容易に離脱させることができる。このとき、カバー部材5の回転を続ければ、突出部55の端部553に続いて、突出長さの長い第2部位552も凹部15から容易に離脱させることができる。このように、本実施形態に係る薬剤揮散器では、カバー部材5を容器1に対して強固に固定できるとともに、周方向に回転させることで容器1から容易に取り外すことができる。
<9.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、以下の変形例は、適宜組合わせ可能である。
<9−1>
膨出部16の構成は、特には限定されない。すなわち、膨出部16は、少なくとも、周方向において、凹部15の間に配置され、突出部55との干渉により突出部55を押し込めないようになっていればよい。したがって、形状などは特には限定されない。また、膨出部16に傾斜面162を設けていると有利であるが、必ずしも凹部15の側辺152と一致していなくてもよく、近接していても概ね同様の効果を得ることができる。したがって、凹部15と膨出部16との間に隙間があってもよい。
<9−2>
凹部15の構成も特には限定されず、少なくとも突出部55が係合するように窪んでいればよい。したがって、正面視の形状も台形以外でもよい。また、突出部55の構成も特には限定されず、カバー部材5の内壁面からの突出長さが同じであってもよい。また、凹部15と突出部55の数も特には限定されない。
<9−3>
容器1の構成も特には限定されず、少なくとも上部に開口10と、凹部15が形成され、内部に薬剤が収容可能であればよい。したがって、キャップ2、支持体3、及び吸液芯4は必ずしも必要ではなく、容器に収容された薬剤が、上部開口10、及びカバー部材5を介して、外部に揮散するようになっていればよい。なお、吸液芯を設ける場合には、その形状は特には限定されず、円筒状など、種々の形状にすることができる。また、吸液芯に加え、揮散体を設け、吸液芯で吸い上げた薬液を、揮散体に保持して揮散させるようにすることもできる。
<9−4>
カバー部材5の構成も特には限定されず、少なくとも容器1の上部を覆い、突出部55が形成されるとともに、薬剤を外部に揮散できるようなスリット、貫通孔などの連通部が設けられていればよい。また、薬剤は、液状でなくてもよく、固形、ゲル状などであってもよい。
1 容器
10 開口
15 凹部
16 膨出部
5 カバー部材
51 上壁
52 周壁
55 突出部

Claims (4)

  1. 上部に開口を有し、薬剤が収容される容器と、
    前記開口を塞ぐカバー部材と、
    を備え、
    前記容器は、前記開口の周囲に、当該開口の径方向の内方に凹む複数の凹部を有しており、
    前記カバー部材は、上壁と、当該上壁の周縁から下方へ延びる周壁と、を有し、
    前記周壁の内壁面には、前記各凹部に、それぞれ係合する複数の突出部を有しており、
    前記開口の周方向に沿って、隣接する前記凹部の間には、それぞれ、当該凹部と隣接し、前記径方向の外方に膨出する膨出部が設けられており、
    前記各膨出部の外縁には、上方から下方に向かって、前記凹部に近接する、少なくとも1つの傾斜面が形成されている、薬剤揮散器。
  2. 前記各膨出部は、正面視において三角形状に形成されており、前記傾斜面は、前記膨出部の斜辺に形成されている、請求項に記載の薬剤揮散器。
  3. 上部に開口を有し、薬剤が収容される容器と、
    前記開口を塞ぐカバー部材と、
    を備え、
    前記容器は、前記開口の周囲に、当該開口の径方向の内方に凹む複数の凹部を有しており、
    前記カバー部材は、上壁と、当該上壁の周縁から下方へ延びる周壁と、を有し、
    前記周壁の内壁面には、前記各凹部に、それぞれ係合する複数の突出部を有しており、
    前記開口の周方向に沿って、隣接する前記凹部の間には、それぞれ、前記径方向の外方に膨出する膨出部が設けられており、
    前記各凹部は正面視矩形状に形成されており、当該各凹部の上辺と各側辺とが鋭角をなすように構成されている、薬剤揮散器。
  4. 前記各突出部の前記内壁面からの突出長さは、前記周方向の両端部よりも、中央付近において長く形成されている、請求項1からいずれかに記載の薬剤揮散器。
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