JP3959977B2 - ウェットシート用容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水やアルコール等を含浸させたウェットシート等を収納する容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、紙、不織布等の繊維素材に水やアルコールなどの清浄液を含浸させたウェットシートが手などの身体の汚れを落とすものとして多用されている。また、最近では、身体のほかにも、各種機器等の汚れ落としなどにもウェットシートが多用されている。
【0003】
ウェットシートは、紙や不織布等に目的に応じた液体を含浸させたものであるが、この液体は水やアルコールなどが主体であるために、ウェットシートを収納する容器としては密封性の高いもので易開封性を有するものが要求される。
【0004】
このような水やアルコールを含浸させたウェットシートを収納する容器で、容器本体と底蓋が嵌合形式で一体化され、かつ、容器本体の上面にヒンジで開閉可能な小蓋を取り付け、小蓋を開閉することによりウェットシートを取り出すタイプの容器として、例えば、図5、図6に示すような、ウェットシート用容器がある。
【0005】
図5は、容器本体の側壁(312)の凸条(314)から下の部分が底蓋の嵌合溝(345)にすっぽりと嵌め込まれて容器本体と底蓋との嵌合が完了するタイプで、また、図6は、容器本体の側面(312)の先端縁(315)は、嵌合溝の第3底周壁の端縁で固定されると共に、底板の嵌合溝(345)に設けた仕切り板状のリブ(347)で固定されるタイプである。
【0006】
前者の方式は、デザインに制限があるため、嵌合溝の深さを大きくとることができず、また、後者の方式は、リブを数多く設けなければならず、金型が複雑になったり、成形性不良が発生するという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、容器本体と底蓋が嵌合形式で一体化され、かつ、容器本体の上面にヒンジで開閉可能な小蓋を取り付け、小蓋を開閉することによりウェットシートを取り出すタイプの容器に関する以上のような問題点を解決するためになされたもので、底蓋の容器本体との嵌合部分の成形性を向上させ、底蓋自体の強度をアップさせたウェットシート用容器を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1の発明は、上面に開口部が形成され、下面が開放され、該上面に連続して形成された側面の下端周縁に外方に突出した凸条が周設された容器本体と、この容器本体の上面に形成され、ヒンジにより回動可能に接合されて前記開口部を覆う小蓋と、この小蓋のヒンジ形成側とは反対側の端縁に形成され、容器本体の上面と嵌合可能に止められるフックボタンと、底板の周縁に底周壁が立設され、底周壁の先端縁から下方に向けて第2底周壁が吊設され、該第2底周壁の先端縁から上方に向けて第3底周壁が立設され、前記第2底周壁と第3底周壁とは断面形状U字状の嵌合溝を形成している底蓋と、からなり、容器本体の側面の先端縁が底蓋の嵌合溝と嵌合して密封されるウェットシート用容器であって、前記底蓋の第2底周壁上方に容器本体との嵌合をガイドする突起を外方に向けて同一平面上に多数周設させたことを特徴とするウェットシート用容器である。
【0009】
このように、底蓋の第2底周壁上方に容器本体との嵌合をガイドする突起を外方に向けて同一平面上に多数周設させたので、嵌合溝の上縁から奥方に向けて傾斜が付くことにより、容器本体の側壁は突起がガイドとなって嵌合溝に自然に入り易くなる。
【0010】
また、請求項2の発明は、第1の発明において、前記底蓋の嵌合溝の下方には、容器本体の側面の下縁の食い込み防止のための仕切り板状のリブが前記突起の頂部に対応して設けられていることを特徴とするウェットシート用容器である。
【0011】
このように、底蓋の嵌合溝の下方には、容器本体の側面の下縁の食い込み防止のための仕切り板状のリブが前記突起の頂部に対応して設けられているので、容器本体の側面を嵌合溝に嵌め込んだ際、容器本体が必要以上に押し込まれることがない。
【0012】
また、請求項3の発明は、第1又は第2の発明において、前記底蓋の底周壁と第2底周壁の間には、前記突起に対応して仕切り板状の第2リブが突起の頂部並びにリブと同一直線上に並ぶように配置されていることを特徴とするウェットシート用容器である。
【0013】
このように、底蓋の底周壁と第2底周壁の間には、前記突起に対応して仕切り板状の第2リブが突起の頂部並びにリブと同一直線上に並ぶように配置されているので、底蓋の底周壁が変形することがなく、底蓋の特に横方向からの強度が補強される。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明のウェットシート用容器を一実施形態に基づいて以下に詳細に説明する。
本発明のウェットシート用容器は、例えば、図1〜図3に示すように、上面に開口部(111)が形成され、下面が開放され、該上面に連続して形成された側面(112)の下端(113)周縁に外方に突出した凸条(114)が周設された容器本体(11)と、この容器本体の上面に形成され、ヒンジ(121)により回動可能に接合されて前記開口部を覆う小蓋(12)と、この小蓋のヒンジ形成側とは反対側の端縁に形成され、容器本体の上面と嵌合可能に止められるフックボタン(13)と、底板(141)の周縁に底周壁(142)が立設され、底周壁の先端縁から下方に向けて第2底周壁(143)が吊設され、該第2底周壁の先端縁から上方に向けて第3底周壁(144)が立設され、前記第2底周壁と第3底周壁とは断面形状U字状の嵌合溝(145)を形成している底蓋(14)と、からなり、容器本体の側面の先端縁(114)が底蓋の嵌合溝(145)と嵌合して密封されるウェットシート用容器であって、前記底蓋の第2底周壁上方に容器本体との嵌合をガイドする半球状の突起(146)を外方に向けて同一平面上に多数周設させたウェットシート用容器(10)としたもので、通常は、ポリプロピレンなどの剛性を有する熱可塑性樹脂を射出成形して作製するものである。
【0015】
底蓋(14)の第2底周壁(143)の上方に、半球状の突起(146)を外方に向けて同一平面上に多数周設させたことにより、容器本体を底蓋と嵌合させるべく、底蓋の嵌合溝(145)に合わせようとすると、傾斜した突起の表面がガイドとなって、容器本体の側面(112)は容易に嵌合溝(145)に入り、嵌合が完了する。
【0016】
また、底蓋の嵌合溝(145)の下方に、仕切り板状のリブ(147)を半球状の突起(146)の頂部に対応して配置することにより、容器本体の側面(112)の先端縁(115)が必要以上に嵌合溝(145)に食い込まないように防止している。
【0017】
さらに、底蓋の底周壁(142)と第2底周壁(143)の間に、半球状の突起(146)に対応して、仕切り板状の第2リブ(148)を半球状の突起の頂部並びにリブと同一直線上に並ぶように配置することにより、底蓋の周壁が変形することがなくなり底蓋の強度は補強される(図4参照)。
【0018】
【発明の効果】
上記のように、本発明のウェットシート用容器は、容器本体との嵌合時のガイドとなる突起を底蓋の第2底周壁の一部を変化させて形成させることにより、リブと同等の役目を持たせることができた。
また、底蓋と一体化させることにより、成形時の不良(ショートモールド)を無くすることができ、強度もアップする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウェットシート用容器の一実施例を示す、斜視説明図である。
【図2】本発明のウェットシート用容器の一実施例を示す、断面説明図である。
【図3】本発明のウェットシート用容器の底蓋の一実施例を示す、(a)は平面説明図であり、(b)は突起の有る状態の部分断面説明図であり、(c)は突起のない状態の部分断面説明図である。
【図4】本発明のウェットシート用容器の底蓋を裏側から見た状態の一実施例を示す、平面説明図である。
【図5】従来のウェットシート用容器の、容器本体と底蓋との嵌合状態を示す、部分断面説明図である。
【図6】従来の別のウェットシート用容器の、容器本体と底蓋との嵌合状態を示す、部分断面説明図である。
【符号の説明】
10‥‥ウェットシート用容器
11‥‥容器本体
111‥‥開口部
112‥‥側面
113‥‥下端
114‥‥凸条
115‥‥先端縁
12‥‥小蓋
121‥‥ヒンジ
13‥‥フックボタン
14‥‥底蓋
141‥‥底板
142‥‥底周壁
143‥‥第2底周壁
144‥‥第3底周壁
145‥‥嵌合溝
146‥‥突起
147‥‥リブ
148‥‥第2リブ
312‥‥側壁
314‥‥凸条
315‥‥先端縁
345‥‥嵌合溝
347‥‥リブ
Claims (3)
- 上面に開口部が形成され、下面が開放され、該上面に連続して形成された側面の下端周縁に外方に突出した凸条が周設された容器本体と、この容器本体の上面に形成され、ヒンジにより回動可能に接合されて前記開口部を覆う小蓋と、この小蓋のヒンジ形成側とは反対側の端縁に形成され、容器本体の上面と嵌合可能に止められるフックボタンと、底板の周縁に底周壁が立設され、底周壁の先端縁から下方に向けて第2底周壁が吊設され、該第2底周壁の先端縁から上方に向けて第3底周壁が立設され、前記第2底周壁と第3底周壁とは断面形状U字状の嵌合溝を形成している底蓋と、からなり、容器本体の側面の先端縁が底蓋の嵌合溝と嵌合して密封されるウェットシート用容器であって、
前記底蓋の第2底周壁上方に容器本体との嵌合をガイドする突起を外方に向けて同一平面上に多数周設させたことを特徴とするウェットシート用容器。 - 前記底蓋の嵌合溝の下方には、容器本体の側面の下縁の食い込み防止のための仕切り板状のリブが前記突起の頂部に対応して設けられていることを特徴とする請求項1記載のウェットシート用容器。
- 前記底蓋の底周壁と第2底周壁の間には、前記突起に対応して仕切り板状の第2リブが突起の頂部並びにリブと同一直線上に並ぶように配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載のウェットシート用容器。
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