JP6134594B2 - 揮散容器 - Google Patents
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Description
カバーキャップの開口縁には、その周方向に沿って延在する帯状の切取部が弱化部を介して連設されており、これにより、容器本体とカバーキャップとの容器軸方向に沿う相対的な接近移動が規制されている。
本発明に係る揮散容器は、口部、肩部、及び胴部が容器軸方向に沿ってこの順に連設されるとともに、内部に揮散剤を収容する容器本体と、前記口部を開放可能に閉塞する閉塞部と、天壁部が容器軸方向に沿う前記容器本体の外側から前記口部を覆い、かつ周壁部が前記胴部に容器軸周りに回転自在に装着される有頂筒状のカバーキャップと、前記口部と前記カバーキャップとの間に配設され、揮散剤が含浸される含浸体と、を備え、前記容器本体の前記胴部には、容器軸方向に延在し、かつ前記肩部上で開口する収容部が形成され、前記カバーキャップは、前記肩部に容器軸方向で対向する第1位置において、前記肩部に容器軸方向で突き当たって前記カバーキャップと前記容器本体との容器軸方向に沿う相対的な接近移動を規制する一方、前記容器本体と前記カバーキャップとを容器軸周りに相対回転させ、前記収容部に容器軸方向で対向する第2位置において、前記カバーキャップと前記容器本体との容器軸方向に沿う相対的な接近移動に伴い前記収容部内に進入する係止突部と、前記第2位置において前記カバーキャップと前記容器本体との容器軸方向に沿う相対的な接近移動に伴い、前記閉塞部を容器軸方向に押圧して除去し、前記口部を開放する開放部と、を有し、前記含浸体には、前記口部を通して前記容器本体から前記カバーキャップの内側に流出した揮散剤が前記カバーキャップの内側で含浸されることを特徴としている。
このように、容器本体とカバーキャップとの周方向の位置合わせを行うだけの簡便な操作により、揮散容器を開封することができる。また、従来のように切取部を破断する等の必要がないので、開封操作時にゴミが発生することもない。
その結果、開封操作時における操作性を向上させることができる。
この構成によれば、カバーキャップと容器本体との容器軸方向に沿う相対的な接近移動に伴い、カバーキャップの天壁部と口部の開口端縁とが当接したときに、囲繞壁部の内側と外側とが連通路によって連通しているため、容器本体の口部から流出した揮散剤が連通路を通って囲繞壁部の外側に流出する。そのため、揮散剤が大量に含浸体に向けて流出するのを抑制できる。これにより、揮散剤が大量に揮散するのを抑制して、揮散効果を長期に亘って持続できるとともに、揮散剤がカバーキャップの外部へ直接漏出するのを防止できる。
この構成によれば、容器本体及びカバーキャップが非円形状とされているため、未開封状態において、容器本体とカバーキャップとが不意に周方向に相対回転するのを抑制して、容器本体が開放されるのを抑制できる。
図1〜図3に示すように、本実施形態の揮散容器1は、揮散剤が収容される有底筒状の容器本体2と、容器本体2の口部3を開放可能に閉塞する有底筒状の閉塞部4と、閉塞部4の外側から容器本体2を覆う有頂筒状のカバーキャップ5と、を備えている。
なお、容器本体2、閉塞部4、及びカバーキャップ5は、それぞれの中心軸が共通軸上に位置している。以下、この共通軸を容器軸Oといい、容器軸Oに沿う容器本体2側を単に下側、カバーキャップ5側を単に上側という。さらに、容器軸Oに直交する方向を径方向といい、容器軸O周りに周回する方向を周方向という。
まず、容器本体2の胴部12は、周方向に間隔をあけて配置された平面状の主壁部23と、周方向で隣り合う主壁部23同士を連結する第1角部21及び第2角部22と、を有している。第1角部21は一対備えられ、径方向に互いに対向している。第2角部22は一対備えられ、径方向に互いに対向している。
突部25及び係止爪26は、各々の周方向における配設位置が互いに同等になっているとともに、係止爪26は突部25よりも径方向の外側に突出している。なお、図示の例において、突部25及び係止爪26は、主壁部23における周方向の中央部に形成されるとともに、周方向に沿って延在している。
図2、図3に示すように、肩部13は、胴部12の上端開口縁に連設され、上方に向かうに従い漸次縮径している。
口部3は、容器軸O方向に直交する断面視で円形状とされ、肩部13の上端開口縁から上方に向けて連設されている。なお、肩部13と口部3との間には、径方向の外側に向けて突出するネックリング27が全周に亘って形成されている。
装着筒31は、口部3に螺着されている。なお、装着筒31は、アンダーカット嵌合等により口部3に装着されていても構わない。
閉塞板34は、円板状に形成されるとともに、その外周縁全周が弱化部35を介してシール筒32の下端部に連結されている。これにより、口部3を通した容器本体2内外の連通が遮断されている。なお、図示の例において、閉塞板34は、口部3の上端縁よりも下方に位置している。
カバーキャップ5の周壁部42は、周方向に沿って間隔をあけて配置された主壁部45と、周方向で隣り合う主壁部45同士を連結する第1角部43及び第2角部44と、を有している。第1角部43は一対備えられ、径方向に互いに対向している。第2角部44は一対備えられ、径方向に互いに対向している。
各舌片部48には、揮散容器1の後述する開封状態において、上述した容器本体2の突部25が係止される係止部51と、容器本体2の係止爪26が係止される係止孔52と、が配設されている。これら係止部51及び係止孔52は、各々の周方向における配設位置が互いに同等になっているとともに、周方向に沿って延設されている。
また、開放部61のうち、周方向の一部には、開放部61を径方向に貫通する連通溝62が形成されている。連通溝62は、容器軸O方向に沿って開放部61の全体に亘って延びるスリット状とされている。図示の例において、連通溝62は、開放部61のうち、容器軸O方向に沿う長さが最も短い短尺部分に形成されている。
また、含浸体72の下端部には、下端縁から上方に向けて延びる切り込みが周方向全周に亘って間隔をあけて形成されている。これにより、含浸体72の下端部のうち、各切り込み間に位置する部分は、径方向に撓み変形可能な含浸片73を構成している。なお、図示の例において、含浸片73は揮散窓53と径方向で対向している。また、含浸体72は、多孔質材、例えばろ紙やスポンジ体等により形成されている。
本実施形態の揮散容器1は、店舗での陳列時等の流通段階や、使用時等では、常に図4に示すような状態、すなわち図3の状態に対して上下反転した倒立姿勢で使用される。したがって、以下で説明する開封方法では、カバーキャップ5側が下側、容器本体2側が上側となる倒立姿勢とした状態で説明する。なお、未開封状態では、上述したように容器本体2の第1角部21がカバーキャップ5の係止突部46に容器軸O方向で係止されているため、容器本体2とカバーキャップ5との容器軸O方向に沿う接近移動が規制されている。
また、容器本体2とカバーキャップ5とを接近させる際、容器本体2は突部25及び係止爪26によってカバーキャップ5の舌片部48を径方向の外側に向けて弾性変形させつつ、カバーキャップ5内に進入する。そして、閉塞板34の連結環33がカバーキャップ5の天壁部41に当接した時点で、突部25及び係止爪26は係止部51及び係止孔52にそれぞれ係止される。
さらに、容器本体2とカバーキャップ5とが接近すると、含浸体72の含浸片73が容器本体2の肩部13に当接することで、各含浸片73が径方向の外側に向けて撓み変形する。
そして、容器本体2の肩部13上で開口する収容部20が胴部12に形成されているため、係止突部46と収容部20とが周方向で同位置になるように容器本体2とカバーキャップ5とを位置合わせした状態で、容器本体2とカバーキャップ5とを容器軸O方向に沿って接近移動させることで、容器本体2の口部3を開放させることができる。すなわち、容器本体2とカバーキャップ5との周方向の位置合わせを行うだけの簡便な操作により、揮散容器1を開封することができる。また、従来のように切取部を破断する等の必要がないので、開封操作時にゴミが発生することもない。
その結果、開封操作時における操作性を向上させることができる。
この状態で、容器本体101とカバーキャップ110とを容器軸O方向に沿って接近させる。すると、容器本体101は係止突部111を収容部102内に収容しながらカバーキャップ110内に進入していき、上述した開封操作が行われる。
この状態で、容器本体201とカバーキャップ210とを容器軸O方向に沿って接近させる。すると、容器本体201は係止突部215を収容部205内に収容しながらカバーキャップ210内に進入していき、上述した開封操作が行われる。
さらに、開放部61についても、筒状に限らず、十字状のリブ等、閉塞部4を押圧して除去することで、口部3が開放される形状であれば適宜設計変更が可能である。
また、上述した実施形態では、閉塞部4がカバーキャップの天壁部41に当接するまで、容器本体とカバーキャップとを接近させる構成について説明したが、これに限らず、容器本体とカバーキャップとの接近移動に伴い閉塞部4が開放されれば構わない。
さらに、上述した実施形態では、囲繞壁部64の外側に含浸体72を配設する構成について説明したが、これに限られない。
また、収容部は、少なくとも肩部13上で開口し、係止突部が収容される部分にのみ形成されていれば構わない。
また、上述した実施形態では、カバーキャップ側に連通路71を形成する構成について説明したが、これに限らず、容器本体側(例えば、閉塞部4等)に連通溝を形成する構成にしても構わない。
また、流通段階等において、シュリンクラベルやストレッチラベル等のラベルを揮散容器に装着したり、揮散容器を箱等に収納したりしても構わない。
さらに、上述した実施形態では、倒立姿勢で流通する場合について説明したが、少なくとも使用時において倒立姿勢であれば、正立姿勢(図2等に示すカバーキャップが上側、容器本体が下側の姿勢)で流通しても構わない。
2,101,201…容器本体
3…口部
4…閉塞部
5,110…カバーキャップ
12…胴部
13…肩部
20,102,205…収容部
46,111,215…係止突部
41…天壁部
42…周壁部
71…連通路
72…含浸体
102a…第1収容部(収容部)
102b…第2収容部(収容部)
111a…第1係止突部(係止突部)
111b…第2係止突部(係止突部)
O…容器軸
Claims (3)
- 口部、肩部、及び胴部が容器軸方向に沿ってこの順に連設されるとともに、内部に揮散剤を収容する容器本体と、
前記口部を開放可能に閉塞する閉塞部と、
天壁部が容器軸方向に沿う前記容器本体の外側から前記口部を覆い、かつ周壁部が前記胴部に容器軸周りに回転自在に装着される有頂筒状のカバーキャップと、
前記口部と前記カバーキャップとの間に配設され、揮散剤が含浸される含浸体と、を備え、
前記容器本体の前記胴部には、容器軸方向に延在し、かつ前記肩部上で開口する収容部が形成され、
前記カバーキャップは、
前記肩部に容器軸方向で対向する第1位置において、前記肩部に容器軸方向で突き当たって前記カバーキャップと前記容器本体との容器軸方向に沿う相対的な接近移動を規制する一方、前記容器本体と前記カバーキャップとを容器軸周りに相対回転させ、前記収容部に容器軸方向で対向する第2位置において、前記カバーキャップと前記容器本体との容器軸方向に沿う相対的な接近移動に伴い前記収容部内に進入する係止突部と、
前記第2位置において前記カバーキャップと前記容器本体との容器軸方向に沿う相対的な接近移動に伴い、前記閉塞部を容器軸方向に押圧して除去し、前記口部を開放する開放部と、を有し、
前記含浸体には、前記口部を通して前記容器本体から前記カバーキャップの内側に流出した揮散剤が前記カバーキャップの内側で含浸されることを特徴とする揮散容器。
- 前記カバーキャップには、容器軸方向から見た平面視において、前記容器本体の前記口部を取り囲む囲繞壁部が配設され、
前記含浸体は、前記カバーキャップにおける前記囲繞壁部の外側に配設され、
前記カバーキャップ側及び前記容器本体側のうち、何れか一方側には、前記カバーキャップと前記容器本体との容器軸方向に沿う相対的な接近移動に伴い、前記カバーキャップの前記天壁部と前記口部の開口端縁とが当接したときに、前記囲繞壁部の内側と外側とを連通させる連通路が形成されていることを特徴とする請求項1記載の揮散容器。 - 前記容器本体は、容器軸方向に直交する横断面視形状が非円形状とされ、
前記カバーキャップは、容器軸方向に直交する横断面視で前記容器本体と同形状に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の揮散容器。
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