JP6681001B2 - 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体を噴射する液体噴射ヘッドを有する液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置に関し、特に液体としてインクを噴射するインクジェット式記録ヘッドユニット及びインクジェット式記録装置に関する。
液体噴射ヘッドユニットの一例であるインクジェット式記録ヘッドユニットは、圧力発生手段の圧力変化によってノズル開口からインク滴を噴射するインクジェット式記録ヘッドと、複数のインクジェット式記録ヘッドが、ノズル開口が形成された液体噴射面とは反対側に接着されたヘッド固定基板(ユニットベース)と、を具備するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このようなインクジェット式記録ヘッドユニットでは、複数のインクジェット式記録ヘッドによって長尺のノズル列を形成することで、1つのインクジェット式記録ヘッドに長尺のノズル列を形成するのに比べて歩留まりを向上すると共に、コストを低減することができる。
特開2015−174387号公報
しかしながら、キャップでインクジェット式記録ヘッドのノズル面をキャップする際に、当接させる荷重が低いとシール性が低下し、キャップ部材による吸引動作が正常に行うことができないという問題や、ノズルからのインクの蒸発が生じるという問題がある。
このため、キャップをノズル面に当接させる荷重を高くすることでキャップのシール性を向上することができるが、インクジェット式記録ヘッドユニットは、複数のインクジェット式記録ヘッドが保持されてノズル列の長尺化が図られるため、ユニットベースは長尺化し易く、特に長尺方向の剛性が低下し易い。このため、キャップを高い荷重でインクジェット式記録ヘッドユニットに当接させることで、ユニットベースが変形してしまうという問題がある。
また、複数のインクジェット式記録ヘッドが保持されることやインクの重量の増加などによってインクジェット式記録ヘッドユニットの自重が増加し、自重によってユニットベースが変形してしまうという問題がある。
そして、ユニットベースが変形することによって、複数のインクジェット式記録ヘッドのノズル面の位置及び方向にばらつきが生じ、被噴射媒体へのインク滴の着弾位置ずれが生じるという問題がある。
また、ユニットベースの剛性を確保するために、ユニットベースの厚さを厚くすると、インクジェット式記録ヘッドユニットの重量が増すと共に大型化してしまうという問題がある。
なお、このような問題はインクジェット式記録ヘッドを具備するインクジェット式記録ヘッドユニットに限定されず、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドを具備する液体噴射ヘッドユニットにおいても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、剛性を向上すると共に小型化した液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、ノズル面を有する複数の液体噴射ヘッドと、前記複数の液体噴射ヘッドが固定される固定面を含む底部と、前記固定面に垂直な方向に前記底部から延び、且つ前記複数の液体噴射ヘッドが並ぶ方向に連続する壁部と、を有するユニットベースと、を備え、前記液体噴射ヘッドは、前記ユニットベースの短手方向における複数箇所で固定され、前記液体噴射ヘッドの複数の固定のうち、前記短手方向における両端の固定は、前記底部を前記短手方向に4等分した場合における両端の領域に配置されることを特徴とする液体噴射ヘッドユニットにある。
かかる態様では、ユニットベースに壁部を設けることで、底部の厚さを厚くすることなく、ユニットベースの剛性を向上することができる。
また、ユニットベースに液体噴射ヘッドが固定されることによりユニットベースの短手方向の剛性をさらに向上することができる。
さらに、固定面を底部の短手方向の両端部に設けられ、液体噴射ヘッドが固定されることによりユニットベースの短手方向の剛性をさらに向上させることができる。
また、前記ユニットベースの前記底部は、前記固定面が設けられた固定部よりも厚い厚肉部であって、前記液体噴射ヘッドが並ぶ方向に連続する当該厚肉部を有することが好ましい。これによれば、厚肉部によって液体噴射ヘッドの並設方向の剛性をさらに向上することができる。
また、他の態様は、ノズル面を有する複数の液体噴射ヘッドと、前記複数の液体噴射ヘッドが固定される固定面を含む底部と、前記固定面に垂直な方向に前記底部から延び、且つ前記複数の液体噴射ヘッドが並ぶ方向に連続する壁部と、を有するユニットベースと、を備え、前記ユニットベースの前記底部は、前記固定面が設けられた固定部よりも厚い厚肉部であって、前記液体噴射ヘッドが並ぶ方向に連続する当該厚肉部を有することを特徴とする液体噴射ヘッドユニットにある。
かかる態様では、ユニットベースに壁部を設けることで、底部の厚さを厚くすることなく、ユニットベースの剛性を向上することができる。
また、厚肉部によって液体噴射ヘッドの並設方向の剛性をさらに向上することができる。
また、前記液体噴射ヘッドの各々に液体を供給する供給管が通る貫通した供給孔が前記厚肉部に設けられていることが好ましい。これによれば、供給孔を厚肉部に設けることで、供給孔による剛性の低下を抑制することができる。
また、前記固定面は、前記ノズル面を平面視した場合に、前記ノズル面に対するキャップのシール部と重なる位置に配置されていることが好ましい。これによれば、キャップが高い荷重でノズル面に当接したとしても、ユニットベースの固定面によってキャップの荷重を受け止めることができ、キャップの荷重による液体噴射ヘッドの変形や位置ずれを抑制することができる。
また、他の態様は、ノズル面を有する複数の液体噴射ヘッドと、前記複数の液体噴射ヘッドが固定される固定面を含む底部と、前記固定面に垂直な方向に前記底部から延び、且つ前記複数の液体噴射ヘッドが並ぶ方向に連続する壁部と、を有するユニットベースと、を備え、前記固定面は、前記ノズル面を平面視した場合に、前記ノズル面に対するキャップのシール部と重なる位置に配置されていることを特徴とする液体噴射ヘッドユニットにある。
かかる態様では、ユニットベースに壁部を設けることで、底部の厚さを厚くすることなく、ユニットベースの剛性を向上することができる。
また、固定面をノズル面に対するキャップのシール部と重なる位置に配置されることで、キャップが高い荷重でノズル面に当接したとしても、ユニットベースの固定面によってキャップの荷重を受け止めることができ、キャップの荷重による液体噴射ヘッドの変形や位置ずれを抑制することができる。
また、前記底部は、前記液体噴射ヘッドと接続されたケーブルを通すためのケーブル用開口を有することが好ましい。これによれば、底部にケーブル用開口を設けることで、ノズル面側の液体のミストがケーブル用開口から侵入するのを抑制することができる。
また、他の態様は、ノズル面を有する複数の液体噴射ヘッドと、前記複数の液体噴射ヘッドが固定される固定面を含む底部と、前記固定面に垂直な方向に前記底部から延び、且つ前記複数の液体噴射ヘッドが並ぶ方向に連続する壁部と、を有するユニットベースと、を備え、前記底部は、前記液体噴射ヘッドと接続されたケーブルを通すためのケーブル用開口を有することを特徴とする液体噴射ヘッドユニットにある。
かかる態様では、ユニットベースに壁部を設けることで、底部の厚さを厚くすることなく、ユニットベースの剛性を向上することができる。
また、底部にケーブル用開口を設けることで、ノズル面側の液体のミストがケーブル用開口から侵入するのを抑制することができる。
また、前記ユニットベースは、前記壁部の外側に、前記複数の液体噴射ヘッドに共通して電気的に接続される中継基板を収容する段差を有することが好ましい。これによれば、ノズル面側の液体のミストが段差によって中継基板に付着し難くすることができる。
また、他の態様は、ノズル面を有する複数の液体噴射ヘッドと、前記複数の液体噴射ヘッドが固定される固定面を含む底部と、前記固定面に垂直な方向に前記底部から延び、且つ前記複数の液体噴射ヘッドが並ぶ方向に連続する壁部と、を有するユニットベースと、を備え、前記ユニットベースは、前記壁部の外側に、複数の前記液体噴射ヘッドに共通して電気的に接続される中継基板を収容する段差を有することを特徴とする液体噴射ヘッドユニットにある。
かかる態様では、ユニットベースに壁部を設けることで、底部の厚さを厚くすることなく、ユニットベースの剛性を向上することができる。
また、ユニットベースは、壁部の外側に、複数の液体噴射ヘッドに共通して電気的に接続される中継基板を収容する段差を有することで、ノズル面側の液体のミストが段差によって中継基板に付着し難くすることができる。
また、前記複数の液体噴射ヘッドは、一列に沿って配置されることが好ましい。これによれば、ユニットベースが液体噴射ヘッドの並設方向に向かって高いアスペクト比で長尺化して変形し易くなったとしても、壁部によって剛性を向上することができる。
また、前記液体噴射ヘッドは、液体を噴射するノズル開口を有するヘッド本体を複数具備することが好ましい。これによれば、ヘッド本体を複数設けることで、液体噴射ヘッドの重量が増加し易いが、ユニットベースに壁部を設けることで剛性を向上して、液体噴射ヘッドの重量によるユニットベースの変形を抑制することができる。
また、前記壁部は、複数の前記液体噴射ヘッドを連続して囲む環状形状を有することが好ましい。これによれば、壁部を環状形状に設けることで、ユニットベースの長手方向、短手方向、及び、ねじり方向の剛性を向上することができる。
また、前記ユニットベースの前記固定面と固定される前記液体噴射ヘッドのヘッド側固定面は、前記ノズル面とは反対側に位置することが好ましい。これによれば、ユニットベースの小型化を図って、ユニットベースの剛性をさらに向上することができる。
また、前記液体噴射ヘッドは、積層された部材により構成され、前記壁部は、前記積層された部材の界面を覆うことが好ましい。これによれば、界面を壁部によって覆うことで、界面を保護することができる。特に、界面に存在する配線基板や接着剤を壁部によって覆うことで液体が配線基板や接着剤に付着するのを抑制することができる。
さらに、本発明の他の態様は、上記態様の液体噴射ヘッドユニットを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、耐久性を向上して小型化した液体噴射装置を実現できる。
また、他の態様は、ノズル面を有する複数の液体噴射ヘッドと、前記複数の液体噴射ヘッドが固定される固定面を含む底部と、前記固定面に垂直な方向に前記底部から延び、且つ前記複数の液体噴射ヘッドが並ぶ方向に連続する壁部と、を有するユニットベースと、を備えることを特徴とする液体噴射ヘッドユニットにある。
かかる態様では、ユニットベースに壁部を設けることで、底部の厚さを厚くすることなく、ユニットベースの剛性を向上することができる。
ここで、前記複数の液体噴射ヘッドは、一列に沿って配置されることが好ましい。これによれば、ユニットベースが液体噴射ヘッドの並設方向に向かって高いアスペクト比で長尺化して変形し易くなったとしても、壁部によって剛性を向上することができる。
また、前記液体噴射ヘッドは、液体を噴射するノズル開口を有するヘッド本体を複数具備することが好ましい。これによれば、ヘッド本体を複数設けることで、液体噴射ヘッドの重量が増加し易いが、ユニットベースに壁部を設けることで剛性を向上して、液体噴射ヘッドの重量によるユニットベースの変形を抑制することができる。
また、前記壁部は、複数の前記液体噴射ヘッドを連続して囲む環状形状を有することが好ましい。これによれば、壁部を環状形状に設けることで、ユニットベースの長手方向、短手方向、及び、ねじり方向の剛性を向上することができる。
また、前記ユニットベースの前記固定面と固定される前記液体噴射ヘッドのヘッド側固定面は、前記ノズル面とは反対側に位置することが好ましい。これによれば、ユニットベースの小型化を図って、ユニットベースの剛性をさらに向上することができる。
また、前記液体噴射ヘッドは、前記ユニットベースの短手方向における複数箇所で固定されることが好ましい。これによれば、ユニットベースに液体噴射ヘッドを固定されることによりユニットベースの短手方向の剛性をさらに向上することができる。
また、前記液体噴射ヘッドの複数の固定のうち、前記短手方向における両端の固定は、前記底部を前記短手方向に4等分した場合における両端の領域に配置されることが好ましい。これによれば、固定面を底部の短手方向の両端部に設けられ、液体噴射ヘッドが固定されることによりユニットベースの短手方向の剛性をさらに向上させることができる。
また、前記ユニットベースの前記底部は、前記固定面が設けられた固定部よりも厚い厚肉部であって、前記液体噴射ヘッドが並ぶ方向に連続する当該厚肉部を有することが好ましい。これによれば、厚肉部によって液体噴射ヘッドの並設方向の剛性をさらに向上することができる。
また、前記液体噴射ヘッドの各々に液体を供給する供給管が通る貫通した供給孔が前記厚肉部に設けられていることが好ましい。これによれば、供給孔を厚肉部に設けることで、供給孔による剛性の低下を抑制することができる。
また、前記固定面は、前記ノズル面を平面視した場合に、前記ノズル面に対するキャップのシール部と重なる位置に配置されていることが好ましい。これによれば、キャップが高い荷重でノズル面に当接したとしても、ユニットベースの固定面によってキャップの荷重を受け止めることができ、キャップの荷重による液体噴射ヘッドの変形や位置ずれを抑制することができる。
また、前記液体噴射ヘッドは、積層された部材により構成され、前記壁部は、前記積層された部材の界面を覆うことが好ましい。これによれば、界面を壁部によって覆うことで、界面を保護することができる。特に、界面に存在する配線基板や接着剤を壁部によって覆うことで液体が配線基板や接着剤に付着するのを抑制することができる。
また、前記底部は、前記液体噴射ヘッドと接続されたケーブルを通すためのケーブル用開口を有することが好ましい。これによれば、底部にケーブル用開口を設けることで、ノズル面側の液体のミストがケーブル用開口から侵入するのを抑制することができる。
また、前記ユニットベースは、前記壁部の外側に、前記複数の液体噴射ヘッドに共通して電気的に接続される中継基板を収容する段差を有することが好ましい。これによれば、ノズル面側の液体のミストが段差によって中継基板に付着し難くすることができる。
さらに、本発明の他の態様は、上記態様の液体噴射ヘッドユニットを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、耐久性を向上して小型化した液体噴射装置を実現できる。
本発明の実施形態1に係る記録装置の概略構成を示す上面図である。 本発明の実施形態1に係る記録装置の概略構成を示す側面図である。 本発明の実施形態1に係るヘッドユニットの一部を分解した斜視図である。 本発明の実施形態1に係るヘッドユニットの底面図である。 本発明の実施形態1に係るヘッドユニットの断面図である。 本発明の実施形態1に係るヘッドユニットの要部を拡大した断面図である。 本発明の実施形態1に係るヘッドユニットの断面図である。 本発明の実施形態1に係るユニットベースのZ1側からの斜視図である。 本発明の実施形態1に係るユニットベースの上面図である。 本発明の実施形態1に係るユニットベースの底面図である。 本発明の実施形態1に係るヘッドユニットと昇降機構との正面図である。 本発明の実施形態1に係るヘッドユニットと昇降機構との側面図である。 本発明の実施形態1に係るヘッドユニットと昇降機構との正面図である。 本発明の実施形態1に係るヘッドユニットと昇降機構との側面図である。 本発明の実施形態1に係るヘッドユニットの要部底面図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 本発明の実施形態2に係るヘッドユニットの底面図である。 本発明の他の実施形態に係るヘッドユニットの底面図である。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置の概略構成を示す上面図であり、図2は、インクジェット式記録装置の側面図である。
図示するように、本実施形態の液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置1は、被噴射媒体である記録シートSを搬送することで印刷を行う、所謂ライン式記録装置1である。
ここで、本実施形態では、記録シートSの搬送方向を第1の方向Xと称し、記録シートSのインクが着弾する面の面内方向において、第1の方向Xに直交する方向を第2の方向Yと称する。また、第1の方向X及び第2の方向Yの双方に直交する方向、すなわち、記録シートSのインクが着弾する面に直交する方向を第3の方向Zと称する。さらに、第3の方向Zにおいて、記録シートS側をZ1、インクジェット式記録ヘッドユニット側をZ2と称する。本実施形態では、各方位(X、Y、Z)が互いに直交するものを例示したが、必ずしもこれに限定されるものでない。
インクジェット式記録装置1は、装置本体2と、装置本体2に対して第3の方向Zに昇降可能に設けられたインクジェット式記録ヘッドユニット3(以下、単にヘッドユニット3とも言う)と、液体としてインクを貯留したインクタンク等の液体貯留手段4と、記録シートSを搬送する第1搬送手段5及び第2搬送手段6と、を具備する。
ヘッドユニット3は、第2の方向Yに沿って延在している。本実施形態では、詳しくは後述するが、ヘッドユニット3には、インクを吐出する複数のインクジェット式記録ヘッド100(以下、単に記録ヘッド100とも言う)と、複数の記録ヘッド100を保持するユニットベース200と、を具備する。
液体貯留手段4は、ヘッドユニット3にインクを供給するものであり、本実施形態では、装置本体2に固定されている。装置本体2に固定された液体貯留手段4からのインクはチューブ等の供給管4aを介してヘッドユニット3に供給される。なお、ヘッドユニット3が液体貯留手段4を具備する態様、例えば、ヘッドユニット3のZ2側の上方に液体貯留手段4を搭載するようにしてもよい。
第1搬送手段5は、ヘッドユニット3の第1の方向Xの一方側、本実施形態では、X1側に設けられている。なお、本実施形態では、第1の方向Xにおいて、ヘッドユニット3に対して搬送方向の上流側をX1側と称し、下流側をX2側と称する。
第1搬送手段5は、第1搬送ローラー501と、第1搬送ローラー501に従動する第1従動ローラー502と、を具備する。第1搬送ローラー501は、記録シートSのインクが着弾する面とは反対面側、すなわちZ1側に設けられており、第1駆動モーター503の駆動力によって駆動される。また、第1従動ローラー502は、記録シートSのインクが着弾する面側、すなわちZ2側に設けられており、第1搬送ローラー501との間で記録シートSを挟持する。このような第1従動ローラー502は、図示しないばね等の付勢部材によって記録シートSを第1搬送ローラー501側に向かって押圧している。
第2搬送手段6は、搬送ベルト601、第2駆動モーター602、第2搬送ローラー603、第2従動ローラー604、テンションローラー605及び押さえローラー607を具備する。
第2搬送手段6の第2搬送ローラー603は、第2駆動モーター602の駆動力によって駆動される。搬送ベルト601は、無端ベルトからなり、第2搬送ローラー603と第2従動ローラー604との外周に掛けられている。このような搬送ベルト601は、記録シートSのZ1側に設けられている。テンションローラー605は、第2搬送ローラー603と第2従動ローラー604との間に設けられて、搬送ベルト601の内周面に当接し、ばね等の付勢部材606の付勢力によって搬送ベルト601に張力を付与している。これにより、搬送ベルト601は、第2搬送ローラー603と第2従動ローラー604との間でヘッドユニット3に相対向する面が平坦に配置される。
第2搬送手段6の押さえローラー607は、記録シートSのZ2側においてヘッドユニット3のX1側及びX2側のそれぞれに設けられている。この2つの押さえローラー607と搬送ベルト601との間で記録シートSを挟持することで、記録シートSの姿勢を平坦に保っている。
このようなインクジェット式記録装置1では、第1搬送手段5及び第2搬送手段6によって記録シートSを、ヘッドユニット3に対して第1の方向XにX1からX2側に向かって搬送しながら、ヘッドユニット3の各記録ヘッド100からインクを噴射させて、噴射したインクを記録シートSのZ2側の面に着弾させる、所謂、印刷を行う。
ここで、このようなインクジェット式記録装置1に搭載されるヘッドユニット3についてさらに図3〜図7を参照して詳細に説明する。なお、図3は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドユニットの一例であるインクジェット式記録ヘッドユニットの一部を分解した斜視図であり、図4は、ヘッドユニットの底面図であり、図5は、図4のA−A′線断面図であり、図6は、図5の要部を拡大した図であり、図7は、図4のB−B′線断面図である。また、本実施形態では、ヘッドユニット3の各方向についてインクジェット式記録装置1に搭載された際の方向、すなわち、第1の方向X、第2の方向Y及び第3の方向Zに基づいて説明する。
図示するように、本実施形態のヘッドユニット3は、複数の記録ヘッド100と、複数の記録ヘッド100を保持するユニットベース200と、ユニットベース200と記録ヘッド100との間に設けられたスペーサー300と、を具備する。
図4に示すように、記録ヘッド100は、Z1側の面にノズル開口101を有するノズル面102を有する。ノズル開口101は、ノズル面102の面内方向において第1の方向Xに対してノズル列が傾斜するように固定されている。すなわち、ノズル列を構成するノズル開口101の並設方向は、第1の方向Xに対して傾斜した第4の方向Xaとなっている。また、ノズル面102には、ノズル列が第2の方向Yに複数並設されている。
また、記録ヘッド100は、ノズル面102側から平面視した際に、第2の方向Yと第4の方向Xaとに沿った略平行四辺形となる形状を有する。もちろん、記録ヘッド100のノズル面102側から平面視した際の形状は、略平行四辺形に限定されず、矩形状や台形状、多角形状等であってもよい。
さらに、複数の記録ヘッド100は、記録シートSの搬送方向である第1の方向Xに直交する第2の方向Yに並設されてユニットベース200に固定されている。なお、本実施形態では、複数の記録ヘッド100は、第2の方向Yに一列に沿って、すなわち、第2の方向Yに沿った直線上に並設されている。つまり、複数の記録ヘッド100は第1の方向Xにずれて配置されていない。これによりヘッドユニット3の第1の方向Xの幅を狭くして、ヘッドユニット3の小型化を図ることができる。なお、本実施形態では、記録ヘッド100を第2の方向Yに並設することで、ヘッドユニット3は、第2の方向Yに長尺となり、第1の方向Xに短尺となる。つまり、ヘッドユニット3は、第2の方向Yに長手方向を有し、第1の方向Xに短手方向を有する。
このような記録ヘッド100は、複数の部材が積層されて構成されている。具体的には、図3及び図5に示すように、記録ヘッド100は、本実施形態では、インク滴を吐出する複数のノズル開口101が設けられた複数のヘッド本体110と、複数のヘッド本体110を保持する保持部材120と、ヘッド本体110のZ1側に設けられた固定板であるカバー130と、を具備し、これらヘッド本体110と保持部材120とカバー130とは第3の方向Zに積層されている。そして、本実施形態では、このような記録ヘッド100において、Z1側の面をノズル面102と称する。
また、保持部材120は、流路部材121と、ホルダー122と、流路部材121とホルダー122との間に保持された配線基板123とを具備する。配線基板123は、流路部材121とホルダー122との積層界面に露出して設けられている。また、記録ヘッド100のZ2側の面からは、配線基板123に接続されたケーブル126が導出されている。
このような記録ヘッド100がユニットベース200に複数固定されている。本実施形態では、記録ヘッド100は、ユニットベース200にスペーサー300を介して6個固定されている。
図6に示すように、スペーサー300は、第1固定部301と、第1固定部301よりも第3の方向Zに厚い第2固定部302と、を具備する。
第1固定部301には、第3の方向Zに貫通する第1挿通孔304が設けられている。また、記録ヘッド100には、第1固定孔103が設けられている。そして、第1固定部301のZ2側から第1挿通孔304に雄ねじである第1ネジ部材401を挿入して、第1ネジ部材401を記録ヘッド100の第1固定孔103に螺合させることで、スペーサー300は、記録ヘッド100のZ2側の面に固定される。
このようなスペーサー300は、ノズル面102を平面視した際に、記録ヘッド100の並設方向である第2の方向Yにおいて、記録ヘッド100の外形内に収まる位置に配置されている。すなわち、第3の方向Zから見た際に、スペーサー300は、第2の方向Yにおいて、記録ヘッド100の外形から突出しない位置に配置されている。なお、記録ヘッド100の外形とは、記録ヘッド100の第1の方向X及び第2の方向Yに最も突出した部分のことを言う。
このように記録ヘッド100を第3の方向Zから見た際に、スペーサー300を記録ヘッド100の第2の方向Yの側面から突出しない位置に配置することで、第2の方向Yで隣り合う記録ヘッド100の間隔を狭くすることができる。これにより、第2の方向Yで隣り合う記録ヘッド100のヘッド本体110同士を近接して設けることができ、隣り合う記録ヘッド100の各ヘッド本体110に設けられたノズル開口101を第2の方向Yに近接して設けることができる。この結果、ヘッドユニット3の第2の方向Yに同様の間隔で並設されたドットを連続して形成することができる。
また、本実施形態では、スペーサー300は、ノズル面102を平面視した際に、記録シートSのヘッドユニット3に対する相対移動方向、つまり記録シートSの搬送方向である第1の方向Xにおいて、記録ヘッド100のノズル面102側の外形内に収まる位置に配置されている。これにより、ヘッドユニット3の第1の方向Xの幅を小さくすることができ、インクジェット式記録装置1における2つの押さえローラー607の第1の方向Xの距離を短くすることができる。したがって、2つの押さえローラー607の第1の方向Xの間隔を狭くすることができ、2つの押さえローラー607の間での記録シートSの姿勢の固定が容易になって、印刷品質を向上することができる。また、ヘッドユニット3及びインクジェット式記録装置1を小型化することが可能となる。
このようなスペーサー300は、第2固定部302がユニットベース200の記録シートS側であるZ1側の面に当接した状態で着脱可能に固定されている。具体的には、スペーサー300の第2固定部302には、ユニットベース200側に開口する第2固定孔306が設けられている。また、ユニットベース200には、第2挿通孔202が設けられている。そして、ユニットベース200のZ2側から雄ねじである第2ネジ部材402を挿入して、第2ネジ部材402をスペーサー300の第2固定孔306に螺合させることで、スペーサー300は、ユニットベース200のZ1側の面に当接した状態で固定される。すなわち、スペーサー300は、第2ネジ部材402によってユニットベース200のZ2側からのネジ止めによって着脱可能に固定される。このような本実施形態のスペーサー300は、第2ネジ部材402のネジ止めを解除することで、所望のタイミングでユニットベース200から取り外すことができる。
このように、記録ヘッド100に固定されたスペーサー300をユニットベース200に着脱可能に設けることで、記録ヘッド100は、ユニットベース200から容易に着脱することができる。これにより、ヘッドユニット3に設けられた複数の記録ヘッド100が故障した際に、壊れた記録ヘッド100のみを選択的に交換することが可能となる。つまり、1つの記録ヘッド100の故障によって、ヘッドユニット3全体を交換する必要がないため、コストを低減することができる。また、ヘッドユニット3の組み立て時においても、インク滴の噴射特性の揃わない記録ヘッド100を選択的に交換することが可能となり、歩留まりを向上することができる。
また、本実施形態では、記録ヘッド100及びスペーサー300を固定する第1ネジ部材401や、ユニットベース200及びスペーサー300を固定する第2ネジ部材402は、何れも記録ヘッド100のノズル面102とは反対側からネジ止めすることによって着脱可能に固定されている。したがって、第1ネジ部材401や第2ネジ部材402に付着したインクが予期せぬタイミングで記録シートSなどに落下するなどの不具合を抑制することができる。また、第1ネジ部材401と第2ネジ部材402とは、互いにネジ止めの方向が同じなので作業性がよい。
なお、本実施形態では、1つの記録ヘッド100に対して4個のスペーサー300を設けるようにした。具体的には、記録ヘッド100の第1の方向X及び第2の方向Yの面内における4つの角部のそれぞれにスペーサー300を設けるようにした。
また、スペーサー300として、厚さの異なる複数種類を用意し、複数の記録ヘッド100の相対的な第3の方向Zの高さを調整することで、複数の記録ヘッド100のノズル面102の高さ及び傾きを容易に揃えることができる。特に、本実施形態では、スペーサー300を記録ヘッド100から着脱自在とすることで、厚さの異なるスペーサー300に容易に交換することができる。したがって、各記録ヘッド100から噴射されるインク滴の着弾位置ずれを抑制して印刷品質を向上することができる。
このような記録ヘッド100がスペーサー300を介して固定されるユニットベース200についてさらに図8〜図10を参照して説明する。なお、図8は、ユニットベース200の底面側からの斜視図であり、図9はユニットベースの上面図であり、図10は、ユニットベースの底面図である。
図示するように、ユニットベース200は、底部210と、底部210のZ1側に設けられた壁部230と、を具備する。このようなユニットベース200としては、例えば、アルミニウム合金等の金属又は樹脂等を用いて、切削加工又は成型等により形成することができる。
底部210は、第1の方向X及び第2の方向Yを含む面方向を有する板形状を有し、第1の方向Xの両側に設けられた固定部211と、固定部211の間に設けられて固定部211よりも厚さの厚い厚肉部212と、を具備する。これら2つの固定部211と、2つの固定部211に挟まれた厚肉部212とは、第2の方向Yに亘って連続して設けられている。また、固定部211と厚肉部212とは一体的に設けられている。
固定部211は、Z1側の面に記録ヘッド100がスペーサー300を介して固定される固定面213を有する。なお、本実施形態では、底部210の記録ヘッド100が固定される固定面213とは反対面、すなわち、Z2側の面を供給面214と称する。
底部210の固定部211には、第3の方向Zに貫通する第2挿通孔202が設けられている。記録ヘッド100に固定されたスペーサー300は、上述したように供給面214側から第2挿通孔202を挿通した第2ネジ部材402を螺合させることによって、固定面213に固定される。なお、上述のように、1つの記録ヘッド100には、4つのスペーサー300が設けられている。すなわち、記録ヘッド100は、第1の方向Xで厚肉部212を挟んで配置された固定部211のそれぞれに2カ所ずつ、合計4カ所で固定される。つまり、記録ヘッド100は、ユニットベース200に短手方向である第1の方向Xの複数箇所で固定されている。このように、ユニットベース200に第1の方向Xの複数箇所で記録ヘッド100を固定することで、記録ヘッド100が固定されることによりユニットベース200の短手方向の剛性を向上させることができる。また、記録ヘッド100のうち、ユニットベース200の短手方向である第1の方向Xの両端を固定するスペーサー300がユニットベース200に固定される固定面213は、底部210を短手方向である第1の方向Xに4等分した場合における両端の領域となるように配置するのが好ましい。このように、スペーサー300が固定される固定面213を底部210の短手方向の両端部に設けることで、記録ヘッド100が固定されることによりユニットベース200の短手方向の剛性をさらに向上させることができる。
また、底部210の厚肉部212には、第3の方向Zに貫通する供給孔215が設けられている。底部210に固定された記録ヘッド100の流路は、供給孔215によって供給面214側に露出されており、供給孔215によって露出された流路にチューブ等の供給管4aが供給面214側から接続される(図1参照)。すなわち、記録ヘッド100には、供給面214側からインクが供給される。なお、本実施形態では、底部210の供給面214側から記録ヘッド100に直接、供給管4aを接続するようにしたが、特にこれに限定されず、底部210の供給面214側に他の流路部材を設け、他の流路部材に供給管4aを接続して、供給管4aから他の流路部材を介して記録ヘッド100にインクを供給するようにしてもよい。本実施形態では、供給孔215を厚肉部212に設けることで、底部210の剛性が著しく低下するのを抑制して底部210の剛性を確保することができる。すなわち、供給孔215を固定部211に設けた場合、固定部211は、厚肉部212に比べて厚さが薄いため、固定部211の供給孔215が設けられた部分の剛性が著しく低下してしまうからである。
このような底部210は、複数の記録ヘッド100が第2の方向Yに並設されて固定されるため、底部210の第2の方向Yが長尺(長手方向)となり、底部210の第1の方向Xが短尺(短手方向)となっている。そして、底部210に厚肉部212を設けることで、底部210の剛性を向上することができる。特に、底部210は、第2の方向Yに長尺となっているため、第2の方向Yに亘って厚肉部212を設けることで、剛性の低下し易い長手方向の剛性を向上することができる。
壁部230は、記録ヘッド100の並設方向である第2の方向Yに亘って連続して設けられた2つの第1壁部231と、2つの第1壁部231の端部同士を接続する第2壁部232と、を有する。すなわち、壁部230は、2つの第1壁部231と2つの第2壁部232とが連続する環状形状を有する。
具体的には、第1壁部231は、板状部材からなり、底部210の第1の方向Xの両端部のそれぞれに、固定面213に垂直な方向、すなわち、第3の方向ZのZ1側に底部210から延びるように立設されている。また、第1壁部231は、記録ヘッド100の並設方向である第2の方向Yに亘って連続して設けられている。すなわち、第1壁部231は、板状部材からなり、その表面が第2の方向Y及び第3の方向Zを含む方向となるように配置されている。
第2壁部232は、底部210の第2の方向Yの両端部のそれぞれに、固定面213に垂直な方向、すなわち、第3の方向ZのZ1側に延びるように立設して設けられている。また、第2壁部232は、第1の方向Xに対して傾斜した方向、本実施形態では、記録ヘッド100のノズル開口101の並設方向である第4の方向Xaに沿って連続して設けられている。すなわち、第2壁部232は、板状部材からなり、その表面が第4の方向Xa及び第3の方向Zを含む方向となるように配置されている。
また、第1壁部231と第2壁部232との端部同士は接続されている。本実施形態では、第1壁部231と第2壁部232とを連続して一体的に設けるようにした。したがって、壁部230は、2つの第1壁部231と2つの第2壁部232とによって複数の記録ヘッド100を囲む環状形状に形成されている。
このように環状形状の壁部230を設けることで、ユニットベース200の剛性を向上することができる。すなわち、ユニットベース200として底部210のみを設けた場合に比べて、第1壁部231を設けることで、第2の方向Yの曲げモーメントに対する剛性を向上することができる。また、底部210に対して第2壁部232を設けることで第1の方向Xの曲げモーメントに対する剛性を向上することができる。そして、第1壁部231及び第2壁部232を設けることで、ねじりモーメントに対する剛性を向上することができる。本実施形態では、第1壁部231と第2壁部232と接続して壁部230を環状形状とすることで、第1の方向X及び第2の方向Yの曲げモーメントに対する剛性と、ねじりモーメントに対する剛性とをさらに向上することができる。したがって、ヘッドユニット3のノズル面102にキャップを当接させる際の荷重を高くしても、ユニットベース200の変形を抑制することができる。そして、ユニットベース200の変形を抑制することができるため、キャップがノズル面102に当接する荷重を高くすることで、キャップとノズル面102との密封性を向上してキャップを介して吸引動作を確実に行わせることができる。また、キャップがノズル面102に当接する荷重を高くして、キャップとノズル面との密封性を向上して、ノズル開口101からのインクの蒸発を抑制することができる。さらに、複数の記録ヘッド100を保持してヘッドユニット3自体の自重が大きくなったとしても、ユニットベース200の剛性を向上することで自重による変形及び破壊を抑制することができる。
また、本実施形態では、記録ヘッド100が第2の方向Yに沿った一列に配置されるため、ユニットベース200は、高いアスペクト比で第2の方向Yに長尺化し易い。しかしながら、ユニットベース200に記録ヘッド100の並設方向に連続する壁部230、特に第1壁部231を設けることで、ユニットベース200の変形し易い長手方向の剛性を向上して変形を抑制することができる。
さらに、本実施形態では、上述したように、記録ヘッド100に固定されたスペーサー300をユニットベース200にZ1側の固定面213とは反対面側からネジ止めすることにより固定したため、スペーサー300を記録ヘッド100のノズル面102側において第2の方向Yから突出させることなく、スペーサー300を記録ヘッド100の第2の方向Yの外形内に収まるように配置することができる。したがって、第2の方向Yで並設された互いに隣り合う記録ヘッド100の間隔を狭くすることができると共に、ユニットベース200の第1の方向Xの幅を小さくすることができる。このようにヘッドユニット3の第1の方向Xの幅を小さくすることで、ユニットベース200の剛性をさらに向上することができる。
また、ユニットベース200に壁部230を設けることで、底部210の剛性を向上することができるため、底部210の厚さを厚くする必要がなく、ユニットベース200の重量の増加を抑制して、自重による変形を抑制することができると共に、小型化を図ることができる。ちなみに、ユニットベース200に壁部230を設けずに、底部210のみを設けた場合、底部210の剛性を向上するには第3の方向Zに厚くしなくてはならず、重量が増加すると共に大型化してしまう。本実施形態では、ユニットベース200に壁部230を設けることで、ユニットベース200の剛性の向上、軽量化及び小型化を図ることができる。
このようなユニットベース200には、記録ヘッド100のケーブル126を挿通するためのケーブル用開口201が設けられている。ケーブル用開口201は、本実施形態では、底部210と壁部230との境界に跨がって設けられている。このようなケーブル用開口201を介してユニットベース200に固定された記録ヘッド100のケーブル126は、供給面214側に導出される。
また、第1壁部231のZ1側の端部には、外側、すなわち、第1の方向Xに向かって突出する第3壁部233が設けられている。このように第1壁部231のZ1側の端部に第3壁部233を設けることによって、第1壁部231の外側には、段差234が形成される。そして第1壁部231の外側に設けられた段差234内には、中継基板400が収容されている。ここで、中継基板400は、リジット基板からなり、段差234内にネジ等によって固定されている。この中継基板400には、ユニットベース200のケーブル用開口201から供給面214側に導出された複数のケーブル126が接続されている。このように、複数の記録ヘッド100のケーブル126を、ユニットベース200の供給面214側に開口するケーブル用開口201を挿通させて共通の中継基板400に接続することで、ケーブル用開口201からノズル面102側のインクミストが侵入し難く、ケーブル126や記録ヘッド100の配線基板123等にインクが付着するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、第1壁部231の外側に第3壁部233によって段差234を設け、段差234内に中継基板400を収容するようにした。このため、中継基板400がZ1側に露出されるのを抑制して、ノズル面102側のインクのミスト等が中継基板400に付着するのを抑制することができる。すなわち、第3壁部233によって中継基板400のZ1側を覆うことで、中継基板400にインクが付着し難くすることができる。
さらに、中継基板400の第3の方向Zの大きさは、段差234の第3の方向Zの高さよりも大きいものを用いるのが好ましい。これにより、ケーブル用開口201のうち、第1壁部231に開口する部分、すなわち、第1の方向X側の開口は中継基板400によって塞がれる。したがって、ケーブル用開口201からのインクの侵入を中継基板400によって抑制することができる。もちろん、中継基板400が収容された段差234を蓋部材等で覆うことで、中継基板400へのインクの付着をさらに抑制することができる。
このようなユニットベース200には、上述したように記録ヘッド100がスペーサー300を介して固定される。ここで、ユニットベース200にスペーサー300を介して固定される記録ヘッド100のヘッド側固定面は、ノズル面102が設けられたZ1側とは反対側のZ2側に位置する。これにより、ユニットベース200が第1の方向Xに大型化するのを抑制して、ねじれに対する剛性を向上することができる。ちなみに、ヘッド側固定面をノズル面102側に設ける場合、ノズル面102側にヘッド固定面を有するフランジ等を設ける必要があると共に、ユニットベース200にフランジが固定される領域が必要になり、ユニットベース200が大型化してしまう。特に、本実施形態では、複数の記録ヘッド100は、第2の方向Yに近接して設ける必要があるため、ユニットベース200のフランジが固定される領域は記録ヘッド100の第1の方向Xの両側に設ける必要があり、ユニットベース200が第1の方向Xに大型化して、ねじりに対する剛性が低下してしまう。
また、本実施形態では、記録ヘッド100をユニットベース200のZ1側の面に固定することで、ユニットベース200を小型化してユニットベース200の剛性をさらに向上することができる。ちなみに、記録ヘッド100をユニットベース200のZ2側の面に固定する場合、ユニットベース200には、記録ヘッド100のノズル開口101側をZ1側に露出すると共にノズル開口101を記録シートSに近接させるための開口や、記録ヘッド100を固定するための領域等が必要になり、大型化してしまう。特に、本実施形態では、複数の記録ヘッド100は、第2の方向Yに近接して設ける必要があるため、ユニットベース200の記録ヘッド100を固定するための領域は記録ヘッド100の第1の方向Xの両側に配置する必要があり、ユニットベース200が第1の方向Xに大型化し、ねじりに対する剛性が低下してしまう。
また、本実施形態では、底部210に対して壁部230を記録ヘッド100が固定されたZ1側に設けるようにすることで、ヘッドユニット3の第3の方向Zの小型化を図ることができる。ちなみに、記録ヘッド100をユニットベース200のZ1側に設け、壁部230をユニットベース200のZ2側に設けるようにしてもよいが、ヘッドユニット3が第3の方向Zに大型化してしまう。
さらに、本実施形態では、底部210に対して壁部230と記録ヘッド100とは同じZ1側に設けられており、壁部230によって記録ヘッド100の主要な側面は覆われている。これにより、ヘッドユニット3をインクジェット式記録装置1へ取り付ける際などのハンドリング時等において記録ヘッド100が他の部材に当接するのを抑制することができる。また、紙ジャム等によって記録シートSが記録ヘッド100に当接するのも抑制することができる。したがって、他の部材が記録ヘッド100に当接するのを抑制して、記録ヘッド100が破壊されるのを抑制することができる。
なお、壁部230は、第3の方向Zにおいて記録ヘッド100を構成する積層された部材の界面を覆う大きさで形成するのが好ましい。本実施形態では、図3等に示すように、記録ヘッド100を構成する保持部材120は、流路部材121と、ホルダー122と、流路部材121とホルダー122との間に保持された配線基板123とを具備する。そして、配線基板123は、図7に示すように、流路部材121とホルダー122との積層界面に露出して設けられている。このため、壁部230が、配線基板123を露出する界面、すなわち、流路部材121とホルダー122との積層界面を覆うことで、インクが配線基板123に付着するのを抑制することができる。もちろん、配線基板123は、流路部材121とホルダー122との積層された界面に露出されていなくてもよい。すなわち、記録ヘッド100を構成する積層された部材の界面は、配線基板123を露出する界面に限定されず、接着剤等によって接合された界面であってもよい。接着剤によって接合された界面を壁部230によって覆うことで、接着剤のインクによる浸食を抑制することができ、接着強度の低下を抑制することができる。もちろん、記録ヘッド100を構成する積層された部材の界面には、接着剤が設けられていなくてもよい。何れにしても界面を壁部230で覆うことで、界面から記録ヘッド100内へのインクの侵入を抑制することができる。ちなみに、本実施形態では、壁部230をノズル面102に近接する大きさで設けるようにした。ただし、ノズル面102は、ワイパーによってワイピングされると共に、記録シートSとの距離、所謂、ペーパーギャップを小さくする必要があるため、記録ヘッド100のノズル面102の方が、壁部230よりもZ1側に突出しているのが好ましい。
また、ユニットベース200に複数の記録ヘッド100を保持させることで、記録ヘッド100にノズル列を複数列設けて多列化する場合に比べて、歩留まりを向上することができる。ただし、ユニットベース200に複数の記録ヘッド100を保持させることで、複数の記録ヘッド100の全体における重量が増加し易いが、ユニットベース200に壁部230を設けることで剛性を向上して、記録ヘッド100の重量による変形を抑制することができる。
なお、本実施形態のユニットベース200は、複数の記録ヘッド100を第2の方向Yに並設して保持するため、底部210が、第1の方向Xに短尺で、第2の方向Yに長尺となる略矩形を有する。これに対して、壁部230のうち第2壁部232は、第1の方向Xに対して傾斜した第4の方向Xaに沿って設けられている。このため、底部210は、第2の方向Yの両端部のそれぞれに壁部230よりも外側に庇状に突出した第1突出部217及び第2突出部218を有する。すなわち、底部210は、第2の方向YのY1側において第2壁部232よりも外側に突出した第1突出部217と、第2の方向YのY2側において第2壁部232よりも外側に突出した第2突出部218と、を有する。
第1突出部217には、第3の方向Zに貫通する第1貫通孔219が設けられている。第1貫通孔219内には、第3の方向Zが軸方向となる第1軸9aが挿通される。また、第1貫通孔219内には、第1軸9aの外周面に接して荷重を受ける第1軸受部220が設けられている。
また、第2突出部218には、供給面214側にさらにZ2側に向かって突出する筒状部221が設けられている。この筒状部221の内部には、当該筒状部221と共に第2突出部218を第3の方向Zに貫通する第2貫通孔222が設けられており、第2貫通孔222内には、第3の方向Zが軸方向となる第2軸9bが挿通される。また、第2貫通孔222のZ1側の開口部及びZ2側の開口部には、第2軸9bの外周面に接して荷重を受ける第2軸受部223及び第3軸受部224が設けられている。すなわち、第2貫通孔222のZ2側の開口部には第2軸受部223が設けられ、Z1側の開口部には第3軸受部224が設けられている。また、第2軸受部223と第3軸受部224とは、第2貫通孔222内で断続して設けられている。そして、第2貫通孔222内では、第3の方向Zに離れた位置に設けられた2つの第2軸受部223及び第3軸受部224の2カ所で第2軸9bの荷重を受けるようになっている。すなわち、本実施形態では、ユニットベース200は、装置本体2に設けられた2本の第1軸9a及び第2軸9bに対して第1軸受部220、第2軸受部223及び第3軸受部224の合計3カ所で支持している。
さらに、第1突出部217には、Z1側に第1当接面225を有する第1当接部226が設けられている。第1当接部226は、第1突出部217からZ2に向かって突出して設けられた延設部226bと、延設部226bの突出したZ2側の端部からX1側に向かって庇状に突出する第1庇部226aとを具備する。そして、第1庇部226aのZ1側の面が第1当接面225となっている。すなわち、第1当接部226は、延設部226bのZ2側の端部に第1庇部226aを設けることで、第1当接面225をヘッドユニット3のノズル面102からZ2側により離れた位置に配置することができる。
また、第1当接部226には、底部210との固定を補強する第1リブ226c及び第2リブ226dとが設けられている。この第1リブ226c及び第2リブ226dは、延設部226bのX2側の面と、底部210の供給面214とに接続された板状部材からなる。このように第1リブ226cと第2リブ226dとを設けることによって、第1当接部226は補強されている。
このような第1当接部226は、ユニットベース200と一体的に形成されている。このように第1当接部226をユニットベース200と一体的に形成することで、第1当接部226の剛性、特に第1庇部226aの剛性は向上する。
第2突出部218には、Z1側に第2当接面227を有する第2当接部228が設けられている。第2当接部228は、筒状部221の供給面214からZ2側に離れた位置の外周から連続してX1側に向かって庇状に突出して設けられた第2庇部228aを有する。ちなみに、筒状部221は、第2庇部228aよりもZ2側に突出して設けられている。この第2庇部228aのZ1側の面が第2当接面227となっている。
また、第2当接部228は、第2庇部228aと筒状部221の外周面と底部210の供給面214との間に設けられた補強部228bを有する。第2庇部228aは、補強部228bによって補強されている。
また、第2当接部228及び筒状部221は、本実施形態では、ユニットベース200と一体的に形成されている。このように第2当接部228及び筒状部221をユニットベース200と一体的に形成することで、第2当接部228及び筒状部221の剛性、特に第2庇部228aの剛性は向上する。
このような第1当接部226の第1当接面225と、第2当接部228の第2当接面227とのそれぞれに昇降機構を当接させて、昇降機構によって第1当接面225及び第2当接面227を第3の方向Xに押圧することで、ヘッドユニット3は、第1軸9a及び第2軸9bに沿って第3の方向Zに昇降可能となっている。
ここで、本実施形態の昇降機構10についてさらに図11〜図14を参照して説明する。なお、図11及び図13は、昇降機構を示すインクジェット式記録装置の正面図であり、図12及び図14は、昇降機構を示すインクジェット式記録装置の側面図である。
図示するように、昇降機構10は、装置本体2に回転可能に保持された回転軸11と、回転軸11に固定された2つの偏心カム12と、軸方向を中心として回転軸11を回転駆動させるモーター等の駆動手段13と、を具備する。
偏心カム12は、第1当接面225及び第2当接面227のそれぞれのZ1側に配置されており、ヘッドユニット3の自重によって第1当接面225及び第2当接面227と2つの偏心カム12とは第3の方向Zで互いに当接されている。そして、図11及び図12に示す状態から駆動手段13によって回転軸11を回転させることで、図13及び図14に示すように2つの偏心カム12がそれぞれ第1当接面225及び第2当接面227をZ2側に押圧して、ヘッドユニット3をZ2側に移動させることができる。また、図13及び図14に示すZ2側の位置から偏心カム12を回転させることで図11及び図12に示すZ1側にヘッドユニット3を移動させることができる。
このように、ヘッドユニット3の第1の方向XのX1側に突出する第1当接面225及び第2当接面227を昇降機構10の偏心カム12に当接させて、ヘッドユニット3を第3の方向Zに昇降可能とした場合であっても、2本の第1軸9a及び第2軸9bに対して、ヘッドユニット3は第1軸受部220、第2軸受部223及び第3軸受部224の3カ所で支持されるため、2つの第1軸9a及び第2軸9bに対するヘッドユニット3の第1の方向Xの傾きを抑制することができる。すなわち、第1当接面225及び第2当接面227がX1側に突出して設けられているため、ヘッドユニット3のX1側のみに昇降機構10が当接すると、ヘッドユニット3は、X1側がZ2方向に高くなり、X2側がZ1方向に低くなる第1の方向Xへの回転方向の傾きが発生し易い。特に、2本の第1軸9a及び第2軸9bに対してヘッドユニット3を支持する軸受部を2つだけ設けた場合には、この傾きが顕著に表れる。本実施形態では、1本の第2軸9bに2つの第2軸受部223及び第3軸受部224を設けることで、ヘッドユニット3の第1の方向Xの傾きを抑制することができる。また、第2軸9bに対して2つの第2軸受部223及び第3軸受部224を設けることで、第2の方向Yへの回転方向への傾きを抑制することができる。
ちなみに、2本の第1軸9a及び第2軸9bのそれぞれに対して2つの軸受部、合計4つの軸受部を設ける構成も考えられるが、4つの軸受部のそれぞれの位置、第1軸9a及び第2軸9bとのクリアランス、傾き等を調整するのが困難で、軸受部と第1軸9a及び第2軸9bとのクリアランスに偏りが生じ、ヘッドユニット3が第3の方向Zに移動し難くなってしまう。本実施形態では、第1軸9a及び第2軸9bの2本の軸に対して、第1軸受部220、第2軸受部223及び第3軸受部224の3つの軸受部を設けることで、軸と軸受部とのクリアランスの調整を容易に行うことができ、ヘッドユニット3を第1軸9a及び第2軸9bに対して第3の方向Zに滑らかに移動させることができる。
また、本実施形態では、ユニットベース200に壁部230を設けることで、ユニットベース200の剛性を向上している。したがって、2つの第1軸9a及び第2軸9bによってユニットベース200の第1の方向Xの両端部が支持された場合であっても、ユニットベース200の変形、特に、第2の方向Yの変形や、ねじり方向の変形を抑制することができる。
さらに、本実施形態では、昇降機構10が当接する第1当接面225及び第2当接面227をノズル面102からZ2側に離れた位置に配置するようにした。すなわち、第1当接面225を延設部226bによって供給面214よりもZ2側に配置し、第2当接面227を筒状部221の外周面に連続して設けることで供給面214よりもZ2側に配置するようにした。このため、ノズル面102の第1の方向XのX1側及びX2側に近接する位置に押さえローラー607を配置することができる。したがって、2つの押さえローラー607の第1の方向Xの間隔を狭くすることができ、2つの押さえローラー607の間での記録シートSの姿勢の固定が容易になって、印刷品質を向上することができる。また、特に図示していないが、インクミストを吸引する吸引装置等をノズル面102のX1側等に配置することが可能となる。したがって、吸引装置によってノズル面102近傍のミストを効率よく吸引して排除することができ、印刷品質をさらに向上することができる。
また、ヘッドユニット3は、キャップがZ1側のノズル面102に当接する。このとき、ヘッドユニット3が自重のみで偏心カム12に当接していると、キャップの当接によってヘッドユニット3がZ2側に浮き上がってしまう虞がある。このため、キャップが当接した際には、ヘッドユニット3の供給面214側に当接して、ヘッドユニット3のZ2側への浮き上がりを防止する浮き上がり防止手段等を設けるのが好ましい。
ここで、キャップについて、図15を参照して説明する。なお、図15は、ヘッドユニットの要部底面図である。
図示するように、キャップ15は、ヘッドユニット3のノズル面102に当接するものであり、本実施形態では、ヘッドユニット3に固定された1つの記録ヘッド100の一部のノズル開口101を覆う大きさを有する。具体的には、1つの記録ヘッド100には複数、本実施形態では、6個のヘッド本体110が保持されており、キャップ15は、6個のヘッド本体110のうち、3個のヘッド本体110のノズル開口101を覆う大きさを有する。このように、1つのキャップ15が1つの記録ヘッド100の一部のノズル開口101を覆う大きさとすることで、キャップ15のノズル面102に当接した際の荷重を高くして、シール性を向上することができる。そして、キャップ15のノズル面102のシール性を向上することで、キャップ15内を吸引してノズル開口101からインクを吸引する吸引動作を正常に行うことができる。また、キャップ15のノズル面102のシール性を向上することで、ノズル開口101からのインクの蒸発を抑制することができる。なお、記録ヘッド100をユニットベース200に固定する固定面213は、ノズル面102を平面視した際に、キャップ15が当接するノズル面102のシール部104に重なる位置とするのが好ましい。これにより、キャップ15が高い荷重でノズル面102に当接したとしても、ユニットベース200の固定面213によってキャップ15の荷重を受け止めることができ、キャップ15の荷重による記録ヘッド100の変形や位置ずれを抑制することができる。ちなみに、固定面213が、キャップ15のシール部104に重ならない位置に設けられていると、記録ヘッド100には、キャップ15の荷重によって剪断応力が印加され、変形や位置ずれが生じ易い。
なお、本実施形態では、1つのキャップ15が、1つの記録ヘッド100のノズル開口101の一部を覆う大きさとしたが、特にこれに限定されず、1つのキャップ15が記録ヘッド100の全てのノズル開口101を覆う大きさを有するものであってもよく、1つのキャップ15が複数の記録ヘッド100のノズル開口101を覆う大きさを有するものであってもよい。ただし、キャップ15が覆う面積が大きいほど、ノズル面102への荷重を高くするのが困難となる。
ここで、このようなユニットベース200に固定される記録ヘッド100の一例についてさらに図16を参照して説明する。なお、図16は、本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図である。また、本実施形態では、記録ヘッド100の各方向についてインクジェット式記録装置1に搭載された際の方向、すなわち、第1の方向X、第2の方向Y及び第3の方向Zに基づいて説明する。
図3、図5、図7及び図16に示すように、記録ヘッド100は、第3の方向Zに積層された複数の部材で構成されている。具体的には、記録ヘッド100は、インク滴を吐出する複数のヘッド本体110と、複数のヘッド本体110を保持する保持部材120と、ヘッド本体110のノズル面側に設けられた固定板であるカバー130と、を具備する。
ヘッド本体110は、第3の方向ZのZ1側にノズル開口101を有する。このノズル開口101が設けられたヘッド本体110のZ1側の面が、ノズル面102の一部を構成する。また、ヘッド本体110の図示しない内部には、ノズル開口101に連通する流路と、流路内のインクに圧力変化を生じさせる圧力発生手段とを具備する。圧力発生手段としては、例えば、電気機械変換機能を呈する圧電材料を有する圧電アクチュエーターの変形によって流路の容積を変化させて流路内のインクに圧力変化を生じさてノズル開口101からインク滴を吐出させるものや、流路内に発熱素子を配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズル開口101からインク滴を吐出させるものや、振動板と電極との間に静電気力を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズル開口101からインク滴を吐出させるいわゆる静電式アクチュエーターなどを使用することができる。
また、各ヘッド本体110のZ2側の面からは図示しない内部の圧力発生手段と接続された駆動配線111が導出されている。
このような複数のヘッド本体110は、Z2側が保持部材120のZ1側の面に固定されている。
保持部材120は、流路部材121と、ホルダー122と、流路部材121とホルダー122との間に保持された配線基板123と、を具備する。
流路部材121の図示しない内部には、液体貯留手段4から供給されたインクをヘッド本体110に供給する流路が設けられている。この流路は、流路部材121のZ1側の面に設けられて第3の方向ZのZ2側に突出する突起部124の先端面に開口して設けられている。本実施形態では、流路部材121のZ1側の面に4つの突起部124を設けるようにした。すなわち、流路部材121の内部には、独立した4つの流路が設けられている。なお、流路部材121の流路の途中には、インクに含まれるゴミや気泡などの異物を除去するためのフィルターが設けられていてもよい。
ホルダー122は、流路部材121のZ1側の面に固定されており、図示しない内部には、流路部材121の内部に設けられた流路と連通する流路が設けられている。流路部材121から供給されたインクは、ホルダー122内の流路を介して複数のヘッド本体110に供給される。なお、特に図示していないが、ホルダー122の内部に設けられた流路は、それぞれ複数に分岐されて複数のヘッド本体110に供給される。
このような流路部材121とホルダー122とは、第3ネジ部材403によって第3の方向Zに積層されて固定されている(図6参照)。すなわち、流路部材121とホルダー122との間には界面が存在する。また、この界面、すなわち流路部材121とホルダー122との間には、配線基板123が保持されている。配線基板123は、複数のヘッド本体110の駆動配線111が共通して電気的に接続されるリジット基板からなる。また、本実施形態では、記録ヘッド100の側面、すなわち、流路部材121とホルダー122との積層界面からは配線基板123が露出して設けられている。
また、流路部材121の第1の方向Xの両端部のそれぞれには、第3の方向Zに貫通するケーブル挿通孔125が設けられている。流路部材121のZ1側からケーブル挿通孔125を挿通されたケーブル126は、流路部材121とホルダー122との間に保持された配線基板123に接続される。
また、ホルダー122は、Z1側に溝状の空間を形成する保持部127を有する。保持部127は、ホルダー122のZ1側の面に、第2の方向Yに亘って連続して設けられることで、第2の方向Yの両側面に開口して設けられている。また、ホルダー122は、保持部127を第1の方向Xの略中央部に設けることで、当該保持部127の第1の方向Xの両側には、足部128が形成されている。すなわち、足部128は、ホルダー122のZ1側の面に、第1の方向Xの両端部のみに設けられており、第2の方向Yの両端部には設けられていない。
このような保持部127内に、複数のヘッド本体110が固定されている。すなわち、足部128はヘッド本体110に対して第1の方向Xの両側に位置する。また、ホルダー122とヘッド本体110とは、第3の方向Zで相対向する面同士が接着されている。本実施形態では1つのホルダー122に6個のヘッド本体110が接着されている。もちろん、1つのホルダー122に固定するヘッド本体110の数は上述したものに限定されず、1つのホルダー122に対してヘッド本体110が1個であっても、また、2個以上の複数であってもよい。ちなみに、1つの記録ヘッド100に対して複数のヘッド本体110を設けてノズル列の多列化を図ることで、1つの記録ヘッド100に対して1つのヘッド本体110のみにノズル列を複数列設けて多列化する場合に比べて、歩留まりを向上することができる。また、1つの記録ヘッド100にヘッド本体110を複数設けることで、記録ヘッド100の重量が増加し易いが、ユニットベース200に壁部230を設けて剛性を向上することで、記録ヘッド100の重量によるユニットベース200の変形を抑制することができる。
なお、本実施形態の複数のヘッド本体110は、ノズル面102の面内方向において、記録シートSの搬送方向である第1の方向Xに対してノズル列が傾斜するように固定されている。すなわち、第1の方向Xに対して、ノズル列を構成するノズル開口101の並設方向である第4の方向Xaが傾斜する方向となっている。本実施形態では、記録ヘッド100は、複数のヘッド本体110を第2の方向Yに並設しており、第2の方向Yで隣り合うヘッド本体110のノズル開口101の少なくとも一部同士を第1の方向Xで重なる位置で配置することができる。また、上述のように複数の記録ヘッド100は、第2の方向Yに並設して設けられており、第2の方向Yで隣り合う記録ヘッド100のノズル開口101の少なくとも一部同士を第1の方向Xで重なる位置で配置することができる。よって、ヘッドユニット3の第2の方向Yに同様の間隔で並設されたノズル開口101を形成することができる。
このようなカバー130によってホルダー122の保持部127のZ1側の開口が覆われている。そして、本実施形態では、カバー130のZ1側の面と、露出開口部133によって露出されたヘッド本体110のZ1側の面とをノズル面102と称する。
また、折り曲げ部132は、ベース部131の第2の方向Yの両端部に設けられており、保持部127の第2の方向Yの側面に開口する開口面積を覆う大きさで形成されている。そして、このような折り曲げ部132は、ホルダー122の第2の方向Yの側面に接着されている。これにより、保持部127の第2の方向Yの側面への開口は、折り曲げ部132によって覆われて封止されている。
このように、本実施形態では、ホルダー122の第2の方向Yの両側には、カバー130に折り曲げ部132を設けることで、カバー130とホルダー122とを接着するようにしたため、ホルダー122の第2の方向Yの両側には、カバー130のベース部131と接着するための足部が不要となる。このため、第2の方向Yに記録ヘッド100を並設した際に、互いに隣り合う記録ヘッド100の間に足部が存在しないことから、第2の方向Yで隣り合う記録ヘッド100の間隔を狭くすることができる。これにより、第2の方向Yで隣り合う記録ヘッド100のヘッド本体110同士を近接して設けることができ、隣り合う記録ヘッドの各ヘッド本体110に設けられたノズル開口101を第2の方向Yに近接して設けることができる。
なお、記録ヘッド100は、特にこれに限定されず、例えば、ホルダー122の第2の方向Yの両側にも足部を設けるようにしてもよく、また、足部を設けずに、カバー130の全周に亘って折り曲げ部132を設け、折り曲げ部132によってヘッド本体110の全ての側面を覆うようにしてもよい。
そして、上述したように、このような記録ヘッド100が、複数、本実施形態では、6個が第2の方向Yに一列に沿って、すなわち、直線上に並設されてユニットベース200に着脱可能に固定されている。すなわち、複数の記録ヘッド100は、第1の方向Xにずれて配置されていない。これにより、ヘッドユニット3の第1の方向Xの幅を狭くして、ヘッドユニット3の小型化を図ることができる。もちろん、第2の方向Yに並設された記録ヘッド100を第1の方向Xにずらして配置するようにしてもよいが、記録ヘッド100を第1の方向Xに大きくずらすと、ユニットベース200等の第1の方向Xの幅が広くなってしまう。このようにヘッドユニット3の第1の方向Xの大きさが大きくなると、インクジェット式記録装置1における2つの押さえローラー607の第1の方向Xの距離が遠くなり、記録シートSの姿勢の固定が困難になる。また、ヘッドユニット3及びインクジェット式記録装置1が大型化してしまう。
(実施形態2)
図17は、本発明の実施形態2に係る液体噴射ヘッドユニットの底面図である。なお、上述した実施形態1と同様の部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図17に示すように、ユニットベース200は、底部210と、壁部230と、を具備する。
壁部230は、第2の方向Yに沿って連続して設けられた2つの第1壁部231と、第4の方向Xaに沿って連続して設けられた2つの第2壁部232とを具備する。このような第1壁部231と第2壁部232とは、互いに端部同士が不連続となるように隙間を空けて配置されている。
このような構成であっても、上述した実施形態1と同様に、第1壁部231によってユニットベース200の第2の方向Yの剛性を向上し、第2壁部232によってユニットベース200の第1の方向Xの剛性を向上することができる。また、第1壁部231及び第2壁部232によってユニットベースのねじり方向の剛性も向上することができる。ただし、実施形態1のように第1壁部231と第2壁部232との端部同士を連続して設けた方が、断続させた場合に比べてユニットベース200の剛性はより向上することができる。
なお、本実施形態では、第1壁部231と第2壁部232との端部を不連続としたが、特にこれに限定されず、第1壁部231の途中や第2壁部232の途中において不連続としてもよい。つまり、第1壁部231が、第2の方向Yに沿って複数設けられていてもよい。この場合には、第2の方向Yで隣り合う第1壁部231は、第1の方向Xでオーバーラップするように配置すればよい。ただし、第1壁部231を第1の方向Xでオーバーラップさせるには、第1壁部231を設ける領域が余分に必要となり、大型化してしまう虞がある。上述した実施形態1及び2では、第1壁部231を第2の方向Yに沿って連続して設けることで、複数の第1壁部231を第2の方向Yに並設する場合に比べて小型化することができる。第2壁部232についても同様である。
(他の実施形態)
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明の基本的な構成は上述したものに限定されるものではない。
上述した実施形態1及び2では、壁部230として第2壁部232を設けるようにしたが、特にこれに限定されず、壁部230として第1壁部231のみを設けるようにしてもよい。このように第1壁部231のみを設けることでも、ヘッドユニット3の長尺方向である第2の方向Yの剛性を向上することができると共にねじり方向の剛性を向上することができる。また、第1壁部231を2つ設けた構成を例示したが、第1壁部231の数は、2つに限定されず、1つであっても、3つ以上であってもよい。もちろん、第2壁部232についても同様である。
また、上述した実施形態1及び2では、ユニットベース200の壁部230を記録ヘッド100が保持された面側、すなわち、Z1側に設けるようにしたが、特にこれに限定されず、壁部230を底部210のZ2側に設けるようにしてもよい。ただし、上述した実施形態1及び2のように、壁部230を底部210のZ1側に設けた方が、ヘッドユニット3の小型化を図ることができると共に、壁部230によって記録ヘッド100の側面を保護して、記録ヘッド100の記録シートSの当接による破壊を抑制することができる。また、壁部230によって記録ヘッド100の側面を保護することで、記録ヘッド100の積層界面にインクが付着するのを抑制することができる。なお、壁部230は、底部210のZ1側及びZ2側の両方に設けてもよい。これにより、ヘッドユニット3の剛性をさらに向上することができる。ただし、壁部230を底部210のZ2側に設けることによってヘッドユニット3が第3の方向Zに大型化してしまう。
なお、本実施形態では、複数の記録ヘッド100のユニットベース200への固定は、スペーサー300と第1ネジ部材401及び第2ネジ部材402とを用いて、ネジ止めによって固定するようにしたが、特にこれに限定されるものではない。例えば、複数の記録ヘッド100をユニットベース200に接着剤で接着するようにしてもよく、クリップ等によって固定するようにしてもよい。
また、上述した実施形態1及び2では、ユニットベース200に保持された複数の記録ヘッド100の並設方向を、記録シートSの搬送方向である第1の方向Xに対して垂直な方向である第2の方向Yとしたが、特にこれに限定されず、記録ヘッド100をユニットベース200の長手方向に並設したヘッドユニットを、複数の記録ヘッド100の並び方向が、記録シートSの搬送方向である第1の方向Xに対して交差する角度、すなわち、第1の方向Xに対して90度よりも小さな角度となるように配置してもよい。このとき、ノズル面102の面内方向において、ノズル列は、ユニットベース200の長手方向に垂直な方向に設けられていても、ヘッドユニット全体を傾けることで、搬送方向である第1の方向Xに対して傾斜したノズル列を配置させることができる。
また、上述した実施形態1及び2では、記録ヘッド100を第2の方向Yに直線上に並設するようにしたが、特にこれに限定されず、記録ヘッド100を第2の方向Yに千鳥状に配置してもよい。ここで、記録ヘッド100を第2の方向Yに千鳥状に配置するとは、第2の方向Yに並設された記録ヘッド100を交互に第1の方向Xにずらして配置することであり、第2の方向Yに並設された記録ヘッド100の列が第1の方向Xに2列並設されたものである。ただし、上述した実施形態1及び2のように記録ヘッド100を第2の方向Yに直線上に並設した方が、千鳥状に配置する場合に較べて、ヘッドユニット3の第1の方向Xを小型化することができる。
さらに、上述した各実施形態では、ヘッド本体110のノズル開口101の並設方向である第4の方向Xaが、搬送方向である第1の方向Xに直交する第2の方向Yに対して傾斜した方向となるように配置するようにしたが、ノズル開口101の並設方向である第4の方向Xaが搬送方向である第1の方向Xと同じ方向となるようにしてもよく、また、ノズル開口101の並設方向である第4の方向Xaが第2の方向Yと同じ方向になるようにしてもよい。さらに、ノズル開口101は、列状に設けられているものに限定されるものではなく、ノズル開口101をマトリックス状に配置するようにしてもよい。さらに、上述した実施形態1では、ホルダー122がノズル面102に垂直な第3の方向Zから平面視した際に、略平行四辺形状となるようにしたが、特にこれに限定されず、矩形状、台形状、多角形状等であってもよい。ここで、このような一例を図18に示す。なお、図18は、本発明の他の実施形態に係る液体噴射ヘッドユニットの一例である記録ヘッドユニットの液体噴射面側からの平面図である。
図18に示すように、記録ヘッド100Aは、ノズル面102側から平面視した際に台形状を有する。また、複数の記録ヘッド100Aは、第2の方向Yに並設されてユニットベース200に固定されており、第2の方向Yに並設された記録ヘッド100Aは、1個置きにノズル面102の面内方向で180度回転して配置されている。
このような記録ヘッド100Aには、ノズル開口101がノズル面102にマトリックス状に配置されている。このような構成であっても、上述した各実施形態と同様のユニットベース200を用いることで、ヘッドユニット3の剛性を向上して変形による印刷品質の低下を抑制することができる。なお、上述した各実施形態の記録ヘッド100であっても、ノズル開口101をマトリックス状に配置してもよい。
また、上述した各実施形態では、昇降機構10として偏心カム12等を用いるようにしたが、ヘッドユニット3を第3の方向Zに昇降させる昇降機構は特にこれに限定されるものではない。例えば、第1当接面225及び第2当接面227に当接する当接部材を油圧やモーターの駆動によって第3の方向Zに往復移動させるようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態1及び2では、インクジェット式記録装置1として、ヘッドユニット3が装置本体2に固定されて、記録シートSを搬送するだけで印刷を行う、所謂ライン式記録装置を例示したが、特にこれに限定されず、ヘッドユニット3を記録シートSの搬送方向である第1の方向Xとは交差する方向、例えば、第2の方向Yに移動するキャリッジに搭載して、ヘッドユニット3を搬送方向とは交差する方向に移動しながら印刷を行う、所謂シリアル型記録装置にも本発明を適用することができる。また、ヘッドユニット3に対して記録シートSを搬送する構成に限定されず、記録シートSに対してヘッドユニット3を移動させる構成により印刷を行ってもよく、記録シートSをヘッドユニット3に対して相対的に搬送すればよい。
なお、上記実施の形態においては、液体噴射ヘッドユニットの一例として記録ヘッドユニットを、また液体噴射装置の一例としてインクジェット式記録装置を挙げて説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドを有する液体噴射ヘッドユニットや液体噴射装置にも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられ、かかる液体噴射ヘッドを備えた液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置にも適用できる。
1…インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、3…インクジェット式記録ヘッドユニット(液体噴射ヘッドユニット)、4…液体貯留手段、4a…供給管、5…第1搬送手段、6…第2搬送手段、9a…第1軸、9b…第2軸、10…昇降機構、11…回転軸、12…偏心カム、13…駆動手段、100、100A…インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、101…ノズル開口、102…ノズル面、103…第1固定孔、104…シール部、110…ヘッド本体、111…駆動配線、120…保持部材、121…流路部材、122…ホルダー、123…配線基板、124…突起部、125…ケーブル挿通孔、126…ケーブル、127…保持部、128…足部、130…カバー、131…ベース部、132…折り曲げ部、133…露出開口部、200…ユニットベース、201…ケーブル用開口、202…第2挿通孔、210…底部、211…固定部、212…厚肉部、213…固定面、214…供給面、215…供給孔、217…第1突出部、218…第2突出部、219…第1貫通孔、220…第1軸受部、221…筒状部、222…第2貫通孔、223…第2軸受部、224…第3軸受部、225…第1当接面、226…第1当接部、226a…第1庇部、226b…延設部、226c…第1リブ、226d…第2リブ、227…第2当接面、228…第2当接部、228a…第2庇部、228b…補強部、230…壁部、231…第1壁部、232…第2壁部、233…第3壁部、300…スペーサー、301…第1固定部、302…第2固定部、304…第1挿通孔、306…第2固定孔、400…中継基板、607…押さえローラー

Claims (16)

  1. ノズル面を有する複数の液体噴射ヘッドと、
    前記複数の液体噴射ヘッドが固定される固定面を含む底部と、前記固定面に垂直な方向に前記底部から延び、且つ前記複数の液体噴射ヘッドが並ぶ方向に連続する壁部と、を有するユニットベースと、
    を備え
    前記液体噴射ヘッドは、前記ユニットベースの短手方向における複数箇所で固定され、
    前記液体噴射ヘッドの複数の固定のうち、前記短手方向における両端の固定は、前記底部を前記短手方向に4等分した場合における両端の領域に配置されることを特徴とする液体噴射ヘッドユニット。
  2. 前記ユニットベースの前記底部は、前記固定面が設けられた固定部よりも厚い厚肉部であって、前記液体噴射ヘッドが並ぶ方向に連続する当該厚肉部を有することを特徴とする請求項1記載の液体噴射ヘッドユニット。
  3. ノズル面を有する複数の液体噴射ヘッドと、
    前記複数の液体噴射ヘッドが固定される固定面を含む底部と、前記固定面に垂直な方向に前記底部から延び、且つ前記複数の液体噴射ヘッドが並ぶ方向に連続する壁部と、を有するユニットベースと、
    を備え、
    前記ユニットベースの前記底部は、前記固定面が設けられた固定部よりも厚い厚肉部であって、前記液体噴射ヘッドが並ぶ方向に連続する当該厚肉部を有することを特徴とする液体噴射ヘッドユニット。
  4. 前記液体噴射ヘッドの各々に液体を供給する供給管が通る貫通した供給孔が前記厚肉部に設けられていることを特徴とする請求項2又は3記載の液体噴射ヘッドユニット。
  5. 前記固定面は、前記ノズル面を平面視した場合に、前記ノズル面に対するキャップのシール部と重なる位置に配置されていることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドユニット。
  6. ノズル面を有する複数の液体噴射ヘッドと、
    前記複数の液体噴射ヘッドが固定される固定面を含む底部と、前記固定面に垂直な方向に前記底部から延び、且つ前記複数の液体噴射ヘッドが並ぶ方向に連続する壁部と、を有するユニットベースと、
    を備え、
    前記固定面は、前記ノズル面を平面視した場合に、前記ノズル面に対するキャップのシール部と重なる位置に配置されていることを特徴とする液体噴射ヘッドユニット。
  7. 前記底部は、前記液体噴射ヘッドと接続されたケーブルを通すためのケーブル用開口を有することを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドユニット。
  8. ノズル面を有する複数の液体噴射ヘッドと、
    前記複数の液体噴射ヘッドが固定される固定面を含む底部と、前記固定面に垂直な方向に前記底部から延び、且つ前記複数の液体噴射ヘッドが並ぶ方向に連続する壁部と、を有するユニットベースと、
    を備え、
    前記底部は、前記液体噴射ヘッドと接続されたケーブルを通すためのケーブル用開口を有することを特徴とする液体噴射ヘッドユニット。
  9. 前記ユニットベースは、前記壁部の外側に、複数の前記液体噴射ヘッドに共通して電気的に接続される中継基板を収容する段差を有することを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドユニット。
  10. ノズル面を有する複数の液体噴射ヘッドと、
    前記複数の液体噴射ヘッドが固定される固定面を含む底部と、前記固定面に垂直な方向に前記底部から延び、且つ前記複数の液体噴射ヘッドが並ぶ方向に連続する壁部と、を有するユニットベースと、
    を備え、
    前記ユニットベースは、前記壁部の外側に、複数の前記液体噴射ヘッドに共通して電気的に接続される中継基板を収容する段差を有することを特徴とする液体噴射ヘッドユニット。
  11. 前記複数の液体噴射ヘッドは、一列に沿って配置されることを特徴とする請求項1〜10の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドユニット。
  12. 前記液体噴射ヘッドは、液体を噴射するノズル開口を有するヘッド本体を複数具備することを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドユニット。
  13. 前記壁部は、複数の前記液体噴射ヘッドを連続して囲む環状形状を有することを特徴とする請求項1〜12の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドユニット。
  14. 前記ユニットベースの前記固定面と固定される前記液体噴射ヘッドのヘッド側固定面は、前記ノズル面とは反対側に位置することを特徴とする請求項1〜13の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドユニット。
  15. 前記液体噴射ヘッドは、積層された部材により構成され、前記壁部は、前記積層された部材の界面を覆うことを特徴とする請求項1〜14の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドユニット。
  16. 請求項1〜15の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドユニットを具備することを特徴とする液体噴射装置。
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