JP2020049788A - 液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】位置決め用の軸受けとガイド軸との間の隙間が狭いことによる液体噴射ヘッドの摺動性を向上させ、ガイド軸に噛みにくい軸受けを備えた液体噴射装置を提供する。【解決手段】液体噴射装置は、互いに直交する3つの方向を、X方向、Y方向、Z方向とする場合、Z方向に延びるガイド軸と、液体を噴射するノズルプレートおよびガイド軸を挿通する軸受け(第3軸受部224)を有する液体噴射ヘッドと、を備え、軸受けは、Z方向の一方側に開口する第1開口2242と、他方側に開口する第2開口2243と、を含み、Z方向から見て、第1開口2242と第2開口2243とは、互いに重なる第1領域と、互いに重ならない第2領域と、を形成し、第1領域は、液体噴射ヘッドのX方向とY方向との位置決め用の基準穴となる。【選択図】図8

Description

本発明は、ノズルから液体を噴射して媒体に印刷する液体噴射装置に関する。
液体噴射装置には、例えば、液体としてインク滴を噴射させて紙や記録シートなどの媒体に印刷を行うインクジェット式記録装置が知られている。
インクジェット式記録装置には、インクタンクやインクカートリッジ等から供給されたインクをインク滴として噴射するインクジェット式記録ヘッド(以降、液体噴射ヘッド)が設けられている。
液体噴射ヘッドは、ノズルに連通する流路と、流路内のインクに圧力変化を生じさせる圧電アクチュエーター等の駆動素子とを具備し、駆動素子を駆動させることで流路内のインクに圧力変化を生じさせてノズルからインク滴を吐出させる。
特許文献1では、液体噴射ヘッドにおいて、昇降機構を備えており、装置本体に対するノズル面の位置を調整することで、ノズル面と紙等の媒体との間隔、いわゆるペーパーギャップを調整可能とする構成が開示されている。また、特許文献1では、昇降機構として、装置本体側に、液体噴射ヘッドを上下に昇降させるための2つのガイド軸を有している。そして、液体噴射ヘッド側には、2つのガイド軸のうち、一方のガイド軸を挿通するための2つの軸受けを備え、また、他方のガイド軸を挿通するための1つの軸受けを備えている。なお、一方のガイド軸を挿通する2つの軸受けの内、一方の軸受けは、位置決め用の基準穴としており、この軸受けとガイド軸との間の隙間が、他の軸受けとガイド軸との間の隙間より、狭く形成されていることが開示されている。
特開2017−140810号公報
しかしながら、特許文献1に記載の液体噴射ヘッドの位置決め用の基準穴としている軸受けでは、軸受けとガイド軸との間の隙間が狭く形成されているため、液体噴射ヘッドの傾きにより、軸受けがガイド軸に噛みやすくなる。そのため、液体噴射ヘッドを装置本体に対して昇降する場合や、液体噴射ヘッドを装置本体に対して設置する場合や、液体噴射ヘッドのメンテナンス時に取り外す場合等において、摺動性が悪くなりやすいという課題がある。
また、液体噴射ヘッドを昇降させる場合等の摩擦低減用に、位置決め用の基準穴としている軸受けとガイド軸との間の隙間に、潤滑剤を塗布しようとしても、隙間が狭いため、潤滑剤を保持しにくいという課題がある。
なお、このような問題はインクジェット式記録装置だけではなく、インク以外の液体を噴射する液体噴射装置においても同様に存在する。
本願の液体噴射装置は、互いに直交する3つの方向を、X方向、Y方向、Z方向とする場合、前記Z方向に延びるガイド軸と、液体を噴射するノズルプレートおよび前記ガイド軸を挿通する軸受けを有する液体噴射ヘッドと、を備え、前記軸受けは、前記Z方向の一方側に開口する第1開口と、他方側に開口する第2開口と、を含み、前記Z方向から見て、前記第1開口と前記第2開口とは、互いに重なる第1領域と、互いに重ならない第2領域とを形成し、前記第1領域は、前記液体噴射ヘッドの前記X方向と前記Y方向との位置決め用の基準穴となることを特徴とする。
上記、液体噴射装置は、前記Z方向に延びる第2のガイド軸を備え、前記液体噴射ヘッドは、前記第2のガイド軸を挿通する第2の軸受けを備え、前記軸受けと前記第2の軸受けとは、前記Z方向での位置が重なることが好ましい。
上記、液体噴射装置において、前記Y方向は、前記Z方向から見て、前記ガイド軸と前記第2のガイド軸とを結ぶ方向であり、前記第2の軸受けは、前記Y方向に沿って長穴に形成され、前記第1領域と前記第2領域とは、前記Y方向に沿って並んで形成されることが好ましい。
上記、液体噴射装置において、前記第2領域には、潤滑剤が塗布されることが好ましい。
上記、液体噴射装置において、前記第1開口と前記第2開口とは、複数の同形状の部材を組み合わせて形成されることが好ましい。
第1実施形態に係る液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置の概略構成を示す上面図。 第1実施形態に係るインクジェット式記録装置の概略構成を示す側面図。 第1実施形態に係る記録ヘッドの一部を分解した斜視図。 第1実施形態に係る記録ヘッドの底面図。 第1実施形態に係る記録ヘッドの断面図。 第1実施形態に係るユニットベースのZ1側からの斜視図。 第1実施形態に係る記録ヘッドと軸受部とを示す要部断面図。 第1実施形態に係る第3軸受部をZ2側から見た斜視図。 第1実施形態に係る第3軸受部をZ2側から見た上面図。 第1実施形態に係る第3軸受部の側断面図。 第1実施形態に係る第3軸受部に第2ガイド軸を挿通する状態を示す断面図。 第1実施形態に係る第2ガイド軸と第3軸受部との要部断面図。 第1実施形態に係る第2ガイド軸と第3軸受部との拡大図。 第2実施形態に係る第3軸受部をZ2側から見た斜視図。 第2実施形態に係る第3軸受部をZ2側から見た上面図。 第2実施形態に係る第3軸受部の側断面図。 第3実施形態に係る第3軸受部をZ2側から見た斜視図。 第3実施形態に係る第3軸受部をZ2側から見た上面図。 第3実施形態に係る第3軸受部の側断面図。 第4実施形態に係る第3軸受部を構成する第3軸受補助部をZ2側から見た斜視図。 第4実施形態に係る第3軸受補助部をZ2側から見た上面図。 第4実施形態に係る第3軸受補助部の側断面図。 第4実施形態に係る第3軸受部をZ2側から見た斜視図。 第4実施形態に係る第3軸受部をZ2側から見た上面図。 第4実施形態に係る第3軸受部の側断面図。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、以下の各図においては、各部材を認識可能な程度の大きさとするため、各部材の尺度を実際とは異ならせて図示している。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置の概略構成を示す上面図であり、図2は、インクジェット式記録装置の側面図である。
図1、図2に示すように、本実施形態の液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置(以下、単に記録装置1と言う)は、媒体である記録シートSを搬送することで印刷を行う、いわゆるライン式記録装置である。
ここで、本実施形態では、記録シートSの搬送方向Fを第1の方向Xと称し、記録シートSのインクが着弾する面の面内方向において、第1の方向Xに直交する方向を第2の方向Yと称する。また、第1の方向Xおよび第2の方向Yの双方に直交する方向、すなわち、記録シートSのインクが着弾する面に直交する方向を第3の方向Zと称する。さらに、第3の方向Zにおいて、記録シートS側をZ1、液体噴射ヘッドユニット側をZ2と称する。本実施形態では、各方位(X,Y,Z)が互いに直交するものを例示したが、必ずしもこれに限定されるものでない。
記録装置1は、装置本体2と、装置本体2に対して第3の方向Zに昇降可能に設けられた液体噴射ヘッド(以下、単に記録ヘッド3とも言う)と、液体としてインクを貯留したインクタンク等の液体貯留手段4と、記録シートSを搬送する第1搬送手段5および第2搬送手段6と、を具備する。
記録ヘッド3は、第2の方向Yに沿って延在している。本実施形態では、詳しくは後述するが、記録ヘッド3は、インクを吐出する複数のヘッド本体100と、複数のヘッド本体100を保持するユニットベース200と、を具備する(図3参照)。
このような記録ヘッド3は、第3の方向Zが軸方向となるように設けられたガイド軸9の軸方向に移動可能に設けられている。すなわち、ガイド軸9は、記録ヘッド3の第3の方向Zへの移動をガイドする。なお、ガイド軸9については詳しくは後述するが、本実施形態では、ガイド軸9として、記録ヘッド3のノズル面102を記録ヘッド3の昇降方向である第3の方向Zから見た場合の長尺方向である第2の方向Yに複数、本実施形態では、第2の方向Yの両端部のそれぞれに第1ガイド軸9aおよび第2ガイド軸9bの2本を設けるようにした。
液体貯留手段4は、記録ヘッド3にインクを供給するものであり、本実施形態では、装置本体2に固定されている。装置本体2に固定された液体貯留手段4からのインクはチューブ等の供給管4aを介して記録ヘッド3に供給される。なお、記録ヘッド3が液体貯留手段4を具備する態様として、例えば、記録ヘッド3のZ2側の上方に液体貯留手段4を搭載するようにしてもよい。
第1搬送手段5は、記録ヘッド3の第1の方向Xの一方側、本実施形態では、X1側に設けられている。なお、本実施形態では、第1の方向Xにおいて、記録ヘッド3に対して搬送方向Fの上流側をX1側と称し、下流側をX2側と称する。
第1搬送手段5は、第1搬送ローラー501と、第1搬送ローラー501に従動する第1従動ローラー502と、を具備する。第1搬送ローラー501は、記録シートSのインクが着弾する面とは反対面側、すなわちZ1側に設けられており、第1駆動モーター503の駆動力によって駆動される。また、第1従動ローラー502は、記録シートSのインクが着弾する面側、すなわちZ2側に設けられており、第1搬送ローラー501との間で記録シートSを挟持する。このような第1従動ローラー502は、図示しないばね等の付勢部材によって記録シートSを第1搬送ローラー501側に向かって押圧している。
第2搬送手段6は、搬送ベルト601、第2駆動モーター602、第2搬送ローラー603、第2従動ローラー604、テンションローラー605および押さえローラー607を具備する。
第2搬送手段6の第2搬送ローラー603は、第2駆動モーター602の駆動力によって駆動される。搬送ベルト601は、無端ベルトからなり、第2搬送ローラー603と第2従動ローラー604との外周に掛けられている。このような搬送ベルト601は、記録シートSのZ1側に設けられている。テンションローラー605は、第2搬送ローラー603と第2従動ローラー604との間に設けられて、搬送ベルト601の内周面に当接し、ばね等の付勢部材606の付勢力によって搬送ベルト601に張力を付与している。これにより、搬送ベルト601は、第2搬送ローラー603と第2従動ローラー604との間で記録ヘッド3に相対向する面が平坦に配置される。
第2搬送手段6の押さえローラー607は、記録シートSのZ2側において記録ヘッド3のX1側およびX2側のそれぞれに設けられている。この2つの押さえローラー607と搬送ベルト601との間で記録シートSを挟持することで、記録シートSの姿勢を平坦に保っている。
このような記録装置1では、第1搬送手段5および第2搬送手段6によって記録シートSを、記録ヘッド3に対して第1の方向XのX1からX2側に向かって搬送しながら、記録ヘッド3の各ヘッド本体100からインクを噴射させて、噴射したインクを記録シートSのZ2側の面に着弾させることにより印刷を行う。
ここで、このような記録装置1に搭載される記録ヘッド3について、さらに図3〜図5を参照して詳細に説明する。なお、図3は、本発明の第1実施形態に係る記録ヘッド3の一部を分解した斜視図であり、図4は、記録ヘッド3の底面図であり、図5は、図4のA-A′断面図である。また、本実施形態では、記録ヘッド3の各方向について記録装置1に搭載された際の方向、すなわち、第1の方向X、第2の方向Yおよび第3の方向Zに基づいて説明する。
図3〜図5に示すように、本実施形態の記録ヘッド3は、複数のヘッド本体100と、複数のヘッド本体100を保持するユニットベース200と、ユニットベース200とヘッド本体100との間に設けられたスペーサー300と、を具備する。
図4、図5に示すように、ヘッド本体100は、Z1側の面にノズル開口101を有するノズル面102を有する。ノズル開口101は、ノズル面102の面内方向において第1の方向Xに対してノズル列が傾斜するように固定されている。すなわち、ノズル列を構成するノズル開口101の並設方向は、第1の方向Xに対して傾斜した第4の方向Xaとなっている。また、ノズル面102には、ノズル列が第2の方向Yに複数並設されている。
また、ヘッド本体100は、ノズル面102側から平面視した際に、第2の方向Yと第4の方向Xaとに沿った略平行四辺形となる形状を有する。もちろん、ヘッド本体100のノズル面102側から平面視した際の形状は、略平行四辺形に限定されず、矩形状や台形状、多角形状等であってもよい。
さらに、複数のヘッド本体100は、記録シートSの搬送方向である第1の方向Xに直交する第2の方向Yに並設されてユニットベース200に固定されている。なお、本実施形態では、複数のヘッド本体100は、第2の方向Yに一列に沿って、すなわち、第2の方向Yに沿った直線上に並設されている。つまり、複数のヘッド本体100は第1の方向Xにずれて配置されていない。これにより記録ヘッド3の第1の方向Xの幅を狭くして、記録ヘッド3の小型化を図ることができる。なお、本実施形態では、ヘッド本体100を第2の方向Yに並設することで、記録ヘッド3は、第2の方向Yに長尺となり、第1の方向Xに短尺となる。つまり、記録ヘッド3は、第2の方向Yに長手方向を有し、第1の方向Xに短手方向を有する。
このようなヘッド本体100は、複数の部材が積層されて構成されている。具体的には、図3、図5に示すように、本実施形態のヘッド本体100は、インク滴を吐出する複数のノズル開口101(図4参照)が設けられた複数のヘッドチップ110と、複数のヘッドチップ110を保持する保持部材120と、ヘッドチップ110のZ1側に設けられた固定板であるカバー130と、を具備し、これらヘッドチップ110と保持部材120とカバー130とは第3の方向Zに積層されている。そして、本実施形態では、このようなヘッド本体100において、Z1側の面をノズル面102と称する。
ヘッドチップ110の図示しない内部には、ノズル開口101に連通する液体流路と、液体流路内のインクに圧力変化を生じさせる圧力発生手段等が設けられている。なお、圧力発生手段としては、例えば、電気機械変換機能を呈する圧電材料を有する圧電アクチュエーターの変形によって液体流路の容積を変化させ、液体流路内のインクに圧力変化を生じさせてノズル開口101からインク滴を吐出させるものがある。また、液体流路内に発熱素子を配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズル開口101からインク滴を吐出するものがある。また、振動板と電極との間に静電気力を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズル開口101からインク滴を吐出させるいわゆる静電式アクチュエーターなどを使用するものがある。
本実施形態では、図3、図4に示すように、各ヘッドチップ110には、ノズル開口101が第4の方向Xaに並設されたノズル列が、第2の方向Yに2列設けられている。すなわち、1つの記録ヘッド3には、6個のヘッドチップ110が設けられているため、1つの記録ヘッド3には、合計12列のノズル列が設けられている。なお、1つの記録ヘッド3に設けられるヘッドチップ110の数は、特にこれに限定されるものではない。また、1つのヘッドチップ110には、1列のノズル列が設けられていてもよく、3列以上のノズル列が設けられていてもよい。
保持部材120は、図3、図5に示すように、流路部材121と、ホルダー122と、流路部材121とホルダー122との間に保持された配線基板123とを具備する。配線基板123は、流路部材121とホルダー122との積層界面に露出して設けられている。また、ヘッド本体100のZ2側の面からは、配線基板123に接続されたケーブル126が導出されている。
このようなヘッド本体100がユニットベース200に複数固定されている。本実施形態では、6個のヘッド本体100が、スペーサー300を介してユニットベース200に固定されている。
スペーサー300は、ヘッド本体100のZ2側の面に第1ネジ部材401によって締結されている。また、スペーサー300は、ユニットベース200のZ1側の面に第2ネジ部材402によって締結されている。これにより、ヘッド本体100は、スペーサー300を介してユニットベース200に固定されている。
また、ヘッド本体100に第1ネジ部材401によって固定されたスペーサー300をユニットベース200に第2ネジ部材402によって固定することで、ユニットベース200からヘッド本体100を容易に着脱可能とすることができる。ちなみに、スペーサー300とヘッド本体100とは、第1ネジ部材401による固定に限定されず、接着剤による接着によって固定されていてもよい。また、スペーサー300がヘッド本体100の一部と一体的に設けられていてもよい。
そして、ヘッド本体100をユニットベース200に着脱可能とすることで、記録ヘッド3に設けられた複数のヘッド本体100が故障した際に、壊れたヘッド本体100のみを選択的に交換することが可能となる。つまり、1つのヘッド本体100の故障によって、記録ヘッド3全体を交換する必要がないため、コストを低減することができる。また、記録ヘッド3の組み立て時においても、インク滴の噴射特性の揃わないヘッド本体100を選択的に交換することが可能となり、歩留まりを向上することができる。
また、本実施形態では、ヘッド本体100およびスペーサー300を固定する第1ネジ部材401や、ユニットベース200およびスペーサー300を固定する第2ネジ部材402は、何れもヘッド本体100のノズル面102とは反対側からネジ止めすることによって着脱可能に固定されている。従って、第1ネジ部材401や第2ネジ部材402に付着したインクが予期せぬタイミングで記録シートSなどに落下するなどの不具合を抑制することができる。また、第1ネジ部材401と第2ネジ部材402とは、互いにネジ止めの方向が同じなので作業性がよい。
なお、本実施形態では、1つのヘッド本体100に対して4個のスペーサー300を設けるようにした。具体的には、ヘッド本体100の第1の方向Xおよび第2の方向Yの面内における4つの角部のそれぞれにスペーサー300を設けるようにした。
また、スペーサー300として、厚さの異なる複数種類を用意し、複数のヘッド本体100の相対的な第3の方向Zの高さを調整することで、複数のヘッド本体100のノズル面102の高さおよび傾きを容易に揃えることができる。特に、本実施形態では、スペーサー300をヘッド本体100から着脱自在とすることで、厚さの異なるスペーサー300に容易に交換することができる。従って、各ヘッド本体100から噴射されるインク滴の着弾位置ずれを抑制して印刷品質を向上することができる。
このようなヘッド本体100がスペーサー300を介して固定されるユニットベース200について、さらに図6を参照して説明する。なお、図6は、ユニットベース200のZ1側(底面側)からの斜視図である。
図6に示すように、ユニットベース200は、底部210と、底部210のZ1側に設けられた壁部230と、を具備する。このようなユニットベース200としては、例えば、アルミニウム合金等の金属又は樹脂等を用いて、切削加工又は成型等により形成することができる。
底部210は、第1の方向Xおよび第2の方向Yを含む面方向を有する板形状を有する。底部210には、第3の方向Zに貫通する供給孔215が設けられている。底部210に固定されたヘッド本体100の流路は、Z2側に露出されており、供給孔215によって露出された流路にチューブ等の供給管4aがZ2側から接続される(図1参照)。すなわち、ヘッド本体100には、Z2側からインクが供給される。なお、本実施形態では、底部210のZ2側からヘッド本体100に直接、供給管4aを接続するようにしたが、特にこれに限定されず、底部210のZ2側に他の流路部材を設け、他の流路部材に供給管4aを接続して、供給管4aから他の流路部材を介してヘッド本体100にインクを供給するようにしてもよい。
このような底部210は、複数のヘッド本体100が第2の方向Yに並設されて固定されるため、底部210の第2の方向Yが長尺(長手方向)となり、底部210の第1の方向Xが短尺(短手方向)となっている。
壁部230は、ヘッド本体100の並設方向である第2の方向Yに亘って連続して設けられた2つの第1壁部231と、2つの第1壁部231の端部同士を接続する第2壁部232と、を有する。すなわち、壁部230は、2つの第1壁部231と2つの第2壁部232とが連続する環状形状を有する。
具体的には、第1壁部231は、板状部材からなり、底部210の第1の方向Xの両端部のそれぞれに、底部210の面方向に垂直な方向、すなわち、第3の方向ZのZ1側に底部210から延びるように立設されている。また、第1壁部231は、ヘッド本体100の並設方向である第2の方向Yに亘って連続して設けられている。すなわち、第1壁部231は、板状部材からなり、その表面が第2の方向Yおよび第3の方向Zを含む方向となるように配置されている。
第2壁部232は、底部210の第2の方向Yの両端部のそれぞれに、底部210のZ1の面方向に垂直な方向、すなわち、第3の方向ZのZ1側に延びるように立設して設けられている。また、第2壁部232は、第1の方向Xに対して傾斜した方向、本実施形態では、ヘッド本体100のノズル開口101の並設方向である第4の方向Xaに沿って連続して設けられている。すなわち、第2壁部232は、板状部材からなり、その表面が第4の方向Xaおよび第3の方向Zを含む方向となるように配置されている。
また、第1壁部231と第2壁部232との端部同士は接続されている。本実施形態では、第1壁部231と第2壁部232とを連続して一体的に設けるようにした。従って、壁部230は、2つの第1壁部231と2つの第2壁部232とによって複数のヘッド本体100を囲む環状形状に形成されている。
また、ユニットベース200には、ヘッド本体100の配線基板123に接続されたケーブル126を挿通するためのケーブル用開口201が設けられている。ケーブル用開口201は、本実施形態では、底部210と壁部230との境界に跨がって設けられている。このようなケーブル用開口201を介してユニットベース200に固定されたヘッド本体100のケーブル126は、Z2側に導出される。
なお、図4に示すように、本実施形態のユニットベース200は、複数のヘッド本体100を第2の方向Yに並設して保持するため、底部210が、第1の方向Xに短尺で、第2の方向Yに長尺となる略矩形を有する。これに対して、壁部230のうち第2壁部232は、第1の方向Xに対して傾斜した第4の方向Xaに沿って設けられている。このため、底部210は、第2の方向Yの両端部のそれぞれに壁部230よりも外側に庇状に突出した第1突出部217および第2突出部218を有する。すなわち、底部210は、第2の方向YのY1側において第2壁部232よりも外側に突出した第1突出部217と、第2の方向YのY2側において第2壁部232よりも外側に突出した第2突出部218と、を有する。
図5に示すように、第1突出部217には、記録ヘッド3の昇降方向である第3の方向Zに貫通する第1貫通孔219が設けられている。第1貫通孔219内には、第3の方向Zが軸方向となる第1ガイド軸9aが挿通される。また、第1貫通孔219内には、第1ガイド軸9aの外周面に接して荷重を受ける第1軸受部220が設置されている。
また、第2突出部218には、Z2側に向かって突出する筒状の突部221が設けられている。この突部221の内部には、当該突部221と共に第2突出部218を第3の方向Zに貫通する第2貫通孔222が設けられており、第2貫通孔222内には、第3の方向Zが軸方向となる第2ガイド軸9bが挿通される。
また、第2貫通孔222のZ1側の開口部およびZ2側の開口部には、第2ガイド軸9bの外周面に接して荷重を受ける第3軸受部224および第2軸受部223が設けられている。すなわち、第2貫通孔222のZ2側の開口部には第2軸受部223が設けられ、Z1側の開口部には第3軸受部224が設けられている。
また、第2軸受部223と第3軸受部224とは、第2貫通孔222内で断続して設けられている。そして、第2貫通孔222内では、第3の方向Zに離れた位置に設けられた2つの第2軸受部223および第3軸受部224の2カ所で第2ガイド軸9bの荷重を受けるようになっている。
すなわち、本実施形態では、ユニットベース200は、装置本体2に設けられた第1ガイド軸9aおよび第2ガイド軸9bに対して第1軸受部220、第2軸受部223および第3軸受部224の合計3カ所で支持している。
ここで、第1軸受部220には、第1ガイド軸9aが挿通される第1軸受孔2201が設けられている。また、第2軸受部223には、第2ガイド軸9bが挿通される第2軸受孔2231が設けられている。また、第3軸受部224には、第2ガイド軸9bが挿通される第3軸受孔2241が設けられている。なお、本実施形態の第1ガイド軸9aおよび第2ガイド軸9bは、断面が円形の円柱形状を有する。
そして、本実施形態では、図4に示すように、第1軸受部220に設けられた第1軸受孔2201は、開口が長穴となるように設けられている。具体的には、第1軸受孔2201は、第1ガイド軸9aと第2ガイド軸9bとを結ぶ直線Lに沿った方向が長軸となり、第1の方向Xおよび第2の方向Yを含む面内においてこの直線Lに対して垂直な方向が短軸となる長穴の開口形状を有する。なお、長穴とは、例えば、楕円、長円、トラック形状などを含む。なお、本実施形態では、第1貫通孔219の開口形状は、第1軸受孔2201と同じ開口形状、すなわち、長穴となるように設けられている。
ここで、第3軸受孔2241の形状および構成の詳細は後述する。なお、以降の説明では、第3軸受孔2241は、概ね丸穴形状として記述する。
第2軸受孔2231および第3軸受孔2241は、開口が丸穴となるように設けられている。なお、本実施形態では、第2貫通孔222の開口形状は、第2軸受孔2231と同じ開口形状、すなわち、丸穴となるように設けられている。
このように、第2軸受孔2231および第3軸受孔2241を丸穴とし、第1軸受孔2201を長穴とすることで、第1ガイド軸9aおよび第2ガイド軸9bに対して記録ヘッド3を位置決めする際に、記録ヘッド3の第2軸受孔2231および第3軸受孔2241に第2ガイド軸9bを挿通して、第1の方向Xおよび第2の方向Yの位置決めを行うことができる。また、第1軸受孔2201に第1ガイド軸9aを挿通して、記録ヘッド3の第2ガイド軸9bを中心とする回転方向の位置決めを行うことができる。
そして、第1軸受孔2201を直線Lが長軸となる長穴とすることで、第1ガイド軸9aと第2ガイド軸9bとの位置や寸法の誤差、第1軸受孔2201と第2軸受孔2231および第3軸受孔2241との位置および寸法の誤差が生じても、第1軸受孔2201と第2軸受孔2231および第3軸受孔2241とのそれぞれに第1ガイド軸9aおよび第2ガイド軸9bを確実に挿通することができる。
ここで、記録ヘッド3は、上述したように、第1ガイド軸9aを挿通する第1軸受部220と、第2ガイド軸9bを挿通する第3軸受部224とを備えている。そして、第1軸受部220と第3軸受部224とが設置される高さ方向となる第3の方向Z(Z方向)での位置が重なっている。
なお、第1軸受部220と第3軸受部224との第3の方向Zにおける重なりは一部であってもよいし、全体であってもよい。
本実施形態では、図5に示すように、底部210よりもZ2側に突出した突部221を設け、突部221の第2貫通孔222内に第2軸受部223および第3軸受部224を設けることで、第2軸受部223と第3軸受部224とを第3の方向Zで互いに離れた位置に配置することができる。このため、底部210全体において第3の方向Zに厚くする必要がなく、ユニットベース200の重量の増加を抑制することができる。
また、本実施形態では、第1ガイド軸9aおよび第2ガイド軸9bの2本のガイド軸9に対して3カ所の第1軸受部220、第2軸受部223および第3軸受部224で位置決めしている。すなわち、第1ガイド軸9aに対して第1軸受部220の1カ所で位置決めし、第2ガイド軸9bに対して第2軸受部223および第3軸受部224の2カ所で位置決めすることで、ユニットベース200の第1ガイド軸9aおよび第2ガイド軸9bに対する傾き、特に第1の方向Xに向かって回転する方向の傾きを抑制することができる。
ここで、第3軸受部224に関して説明する。
上述したように、第2軸受孔2231および第3軸受孔2241は、第1の方向Xおよび第2の方向Yの位置決め用の軸受孔としている。なお、この2つの軸受孔の内、特に、第3軸受孔2241が第1の方向Xおよび第2の方向Yの位置決め用の基準の軸受け孔としている。言い換えると、第3軸受孔2241が形成される第3軸受部224が、第1の方向Xおよび第2の方向Yの位置決め用の基準軸受けとしている。そのため、記録ヘッド3をガイド軸9(第1ガイド軸9a、第2ガイド軸9b)に挿通する場合において、第3軸受部224と第2ガイド軸9bとの隙間が他の軸受けよりも狭く形成されている。
ここで、第3軸受部224について、図7〜図10を参照して説明する。なお、図7は、記録ヘッド3と3つの軸受部(第1軸受部220、第2軸受部223、第3軸受部224)とを示す要部断面図である。図8は、第1実施形態に係る第3軸受部224をZ2側から見た斜視図である。図9は、第3軸受部224をZ2側から見た上面図である。図10は、第3軸受部224の側断面図である。なお、図10は、図9におけるB-B´断面である。
第3軸受部224は、第3の方向Z(Z方向)の一方側となるZ2側に開口する第1開口2242と、Z方向の他方側となるZ1側に開口する第2開口2243とを含んで構成されている。そして、第3軸受部224は、第1開口2242および第2開口2243において、第3の方向Zから見て、互いに重なる第1領域2244と、互いに重ならない第2領域2245とを形成する。
本実施形態では、図9に示すように、第3軸受部224の第1領域2244と第2領域2245とが、第2の方向Yに沿って並ぶように形成している。詳細には、第1開口2242は、Z2側の開口箇所に内周リブ2246が開口の半分に形成され、また、残り半分は、第3軸受部224の内周面となっている。内周リブ2246の内側は半円形状に形成され、その内周面2246aは、中心軸を第3軸受部224の外形に対応する中心軸A1と一致させ、第3軸受孔2241の半分を形成する。
第2開口2243は、第1開口2242同様、Z1側の開口箇所に内周リブ2247が開口の半分に形成され、また、残り半分は、第3軸受部224の内周面となっている。内周リブ2247の内側は半円形状に形成され、その内周面2247aは、中心軸を第3軸受部224の外形に対応する中心軸A1と一致させ、第3軸受孔2241の半分を形成する。
内周リブ2246と内周リブ2247とは、第3の方向Zから見た場合、第3軸受部224の中心軸A1を通る第1の方向Xを軸として、軸対称に形成されている。従って、内周リブ2246の内周面2246aと、内周リブ2247の内周面2247aとで、第3軸受孔2241が形成される。言い換えると、第1領域2244により、X方向とY方向との位置決め用の基準穴となる第3軸受孔2241が形成される。
なお、第3軸受部224は、第2ガイド軸9bを挿通する場合、第1開口2242の内周面2246aおよび第2開口2243の内周面2247aが、第2ガイド軸9bの外周面にそれぞれ接触することで挿通され、位置決め用の基準軸受けとなり位置を決める。
図11は、第3軸受部224に第2ガイド軸9bを挿通する状態を示す断面図である。図7〜図11を参照して、ガイド軸9に記録ヘッド3を設置する際の状態を説明する。
本実施形態では、第1軸受部220と第3軸受部224とが設置される第3の方向Z(高さ方向)における位置は、略重なっている。そして、第1軸受部220は、第3軸受部224を中心とした記録ヘッド3の回転を抑制する機能を有する。また、第1ガイド軸9aおよび第2ガイド軸9bを結ぶ線は、上述したように直線L(図4参照)となる。なお、直線Lは、本実施形態では、概ね第2の方向Yと同等としている。
また、第1軸受部220の第1軸受孔2201は、第1の方向Xに比べて第2の方向Y(実際には直線Lの方向)に隙間を大きく形成する長穴で構成されることにより、第1軸受部220に、第2の方向Y(直線L方向)の位置や寸法の誤差が生じた場合にも第1ガイド軸9aを挿通することができる。
しかし、第1軸受部220の長穴(第1軸受孔2201)により、記録ヘッド3が第1ガイド軸9aに対して、長穴の長手方向に傾いた場合、第2ガイド軸9bと第3軸受部224とが噛みやすくなる。そのため、図8〜図11に示すように、第3軸受部224の第1領域2244と第2領域2245とを長穴の長手方向(直線L)に沿って並んで形成させることで、第2ガイド軸9bと第3軸受部224とが噛みにくくなる効果が得られる。
詳細には、記録ヘッド3が第1ガイド軸9aに対して、長穴の長手方向に傾いた場合にも、図11に示すように、第3軸受部224は、長手方向に対応して、Z1側の第2領域2245とZ2側の第2領域2245とを有する構造となっている。これにより、記録ヘッド3が第1ガイド軸9aに対して、長穴の長手方向に傾いた場合、言い換えると、第2ガイド軸9bが第2の方向Yに傾いた場合、上記の第2領域2245を有しているため、第2ガイド軸9bが二点鎖線で示す状態になることを許容することができる。なお、記録ヘッド3が、第1ガイド軸9a、第2ガイド軸9bに設置された場合には、第2ガイド軸9bは、図11において矢印で示すように第3軸受部224(第3軸受孔2241)に案内されて基準としての位置が決まる。
図12は、第1実施形態に係る第2ガイド軸9bと第3軸受部224との要部断面図である。なお、図12では、第2軸受部223も図示している。図13は、第2ガイド軸9bと第3軸受部224との拡大図である。
図12に示すように、第1ガイド軸9aを第1軸受部220に挿通し、併せて、第2ガイド軸9bを第3軸受部224、第2軸受部223に挿通することによって、記録ヘッド3が第1の方向Xおよび第2の方向Yの位置を決めた状態となる。そして、記録ヘッド3が、第3の方向Zの上下に昇降する際に、記録ヘッド3の第3軸受部224は、第2ガイド軸9bを摺動する。
このとき、第3軸受部224と第2ガイド軸9bとの間、詳細には、第3軸受孔2241(内周面2246a、内周面2247a)と第2ガイド軸9bの外周面との間、には、摩擦が生じるため、摺動性の低下や異音の発生などの弊害が生じる。そのため、記録ヘッド3を昇降させる場合等の摩擦を低減させるため、図13に示すように、第3軸受部224と第2ガイド軸9bの間に潤滑剤Gを塗布している。
詳細には、図13に示すように、第3軸受部224と第2ガイド軸9bとの間には、第2領域2245が形成されることにより、隙間が形成される。この隙間となる第2領域2245に、潤滑剤G(例えばグリス)を塗布している。この第2領域2245により、潤滑剤Gを容易に塗布することが可能になると共に、塗布された潤滑剤Gを保持することができる。
以上、本実施形態に係る記録装置1によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態の記録装置1によれば、第3軸受部224の第2領域2245による第2ガイド軸9bとの隙間を、第1領域2244による第2ガイド軸9bとの隙間に比べて、大きく取ることができる。これにより、記録ヘッド3をガイド軸9に設置する場合、記録ヘッド3が傾いても、ある程度の傾きを許容することができることにより、第2ガイド軸9bと第3軸受部224とが噛みにくくなり、摺動性が向上する。このため、記録ヘッド3のガイド軸9への組立て性が向上する。
また、記録ヘッド3をガイド軸9に設置する場合、第3軸受部224の第1領域2244を基準穴(第3軸受孔2241)とすることができ、第3の方向Z(Z方向)から見て、第2ガイド軸9bと第3軸受孔2241との隙間を狭くすることができる。このため、記録ヘッド3の第1の方向X(X方向)と第2の方向Y(Y方向)における基準位置を精度よく決めることができる。
本実施形態の記録装置1によれば、第3の方向Zに伸びる第1ガイド軸9aを備えており、記録ヘッド3は、第1ガイド軸9aを挿通する第1軸受部220を備えている。そして、第3軸受部224と第1軸受部220とは、第3の方向Z(Z方向)での位置が重なっている。この構成により、記録ヘッド3が、斜め方向からの加重を受けてもねじれにくくなる。また、第3軸受部224と第1軸受部220との2つを備えているため、記録ヘッド3が受ける荷重を分散することができる。
本実施形態の記録装置1によれば、第3の方向Zから見た場合、第2の方向Y(Y方向)は、第1ガイド軸9aと第2ガイド軸9bとを結ぶ方向であり、第1軸受部220はY方向に沿って長穴に形成されるため、記録ヘッド3のガイド軸9への組み立て時において、記録ヘッド3がY方向に傾いても、Y方向の傾きを許容することができる。また、第3軸受部224は第1領域2244と第2領域2245とがY方向に沿って並んで形成されるため、さらに記録ヘッド3がY方向に傾いても、Y方向の傾きを許容することができる。
本実施形態の記録装置1によれば、第2領域2245は、第2ガイド軸9bとの隙間が第1領域2244に比べて大きく形成されるため、第2領域2245に潤滑剤Gを塗布しやすくなると共に、塗布された潤滑剤Gを保持することができる。従って、記録ヘッド3が、第3の方向Zの上下に昇降する際に、記録ヘッド3の第3軸受部224は、第2ガイド軸9bを摺動する場合、摩擦を低減させることができるため、摺動性の低下や異音の発生などを防止することができる。
[第2実施形態]
図14は、第2実施形態に係る第3軸受部224AをZ2側から見た斜視図である。図15は、第3軸受部224AをZ2側から見た上面図である。図16は、第3軸受部224Aの側断面図である。なお、図16は、図15におけるC-C´断面である。
本実施形態の第3軸受部224Aは、第3軸受部224Aを構成する第1開口2242A、第2開口2243Aの形状が、第1実施形態での第3軸受部224を構成する第1開口2242、第2開口2243の形状と異なっている。
図14に示すように、本実施形態のZ2側の第1開口2242Aは、トラック形状となる長穴で形成されている。言い換えると、第1開口2242Aは曲線で形成されている。図15に示すように、第1開口2242Aは、開口の中心軸A2が第3軸受部224Aの外形に対応する中心軸A1と一致していない。また、第1開口2242Aは、貫通穴とせずに、穴の底部2242aを残す形状となっている。
本実施形態のZ1側の第2開口2243Aも第1開口2242Aと同様に、トラック形状となる長穴で形成されている。言い換えると、第2開口2243Aは曲線で形成されている。また、第2開口2243Aは、開口の中心軸A3が第3軸受部224Aの外形に対応する中心軸A1と一致していない。また、第2開口2243Aは、貫通穴とせずに、穴の底部2243aを残す形状となっている。
第1開口2242Aと第2開口2243Aとは、それぞれの長穴の長手方向が一致している。そして、第1開口2242Aと第2開口2243Aとは、第1開口2242Aの中心軸A2と、第2開口2243Aの中心軸A3とが、長手方向において、中心軸A1を中心に対称となるように形成されている。なお、本実施形態の長手方向は第2の方向Yに略一致させている。
図15、図16に示すように、第3軸受部224Aは、第1開口2242Aおよび第2開口2243Aにおいて、第3の方向Zから見て、互いに重なる第1領域2244Aと、互いに重ならない第2領域2245Aとを形成する。そして、第3の方向Zから見て、第1領域2244Aは、円形をなしており、その中心は中心軸A1と重なる。
また、第1領域2244Aを構成するZ2側の長穴の内周面2242bと、Z1側の長穴の内周面2243bとが、記録ヘッド3の第1の方向X(X方向)と第2の方向Y(Y方向)との位置決め用の基準穴(第3軸受孔2241A)となる。言い換えると、第1領域2244Aにより、X方向とY方向との位置決め用の基準穴となる第3軸受孔2241Aが形成される。
なお、第1開口2242Aと第2開口2243Aとが、トラック形状となるように加工する場合には、第3の方向Zに対して平行となるようにドリル等をセットしてZ2側およびZ1側からそれぞれ加工する。言い換えると、第1開口2242Aと第2開口2243Aとを加工する場合には、第3軸受部224AのZ2側の上面またはZ1側の下面に対して垂直にドリル等をセットして加工を行う。
なお、本実施形態の第3軸受孔2241Aが、第1実施形態での第3軸受孔2241に対応している。従って、第3軸受孔2241Aと第2ガイド軸9bとの関係は、第1実施形態における第3軸受孔2241と第2ガイド軸9bとの関係と同様となる。
本実施形態の第3軸受部224Aによっても、第1実施形態での効果を同様に奏することができる他、以下の効果を有する。
本実施形態の記録装置1によれば、第3軸受部224Aの第1開口2242Aと第2開口2243Aとが、トラック形状となる長穴(曲線)となるように加工する場合、Z2側およびZ1側からそれぞれ第3の方向Zに対して平行にドリル等をセットして加工することができ、第3の方向Zに対して斜め方向に加工する必要がないため、加工性が向上する。また、位置精度も向上させることができる。
[第3実施形態]
図17は、第3実施形態に係る第3軸受部224BをZ2側から見た斜視図である。図18は、第3軸受部224BをZ2側から見た上面図である。図19は、第3軸受部224Bの側断面図である。なお、図18には、第2ガイド軸9bも二点鎖線で図示している。また、図19は、図18におけるD-D´断面である。
本実施形態の第3軸受部224Bは、第3軸受部224Bを構成する第1開口2242B、第2開口2243Bの形状が、第1実施形態での第3軸受部224を構成する第1開口2242、第2開口2243の形状と異なっている。
図17に示すように、本実施形態のZ2側の第1開口2242Bは、円形(真円)形状となる丸穴で形成されている。言い換えると、第1開口2242Bは曲線で形成されている。図18に示すように、第1開口2242Bは、開口の中心軸A4が第3軸受部224Bの外形に対応する中心軸A1と一致していない。また、第1開口2242Bは、貫通穴とせずに、穴の底部2242dを残す形状となっている。
本実施形態のZ1側の第2開口2243Bも第1開口2242Bと同様に、円形(真円)形状となる丸穴で形成されている。言い換えると、第2開口2243Bは曲線で形成されている。また、第2開口2243Bは、開口の中心軸A5が第3軸受部224Bの外形に対応する中心軸A1と一致していない。また、第2開口2243Bは、貫通穴とせずに、穴の底部2243dを残す形状となっている。
第1開口2242Bと第2開口2243Bとは、中心軸A1を通り第2の方向Yに並ぶように形成されている。そして、第1開口2242Bの中心軸A4と、第2開口2243Bの中心軸A5とは、中心軸A1を中心に対称となるように形成されている。
図18、図19に示すように、第3軸受部224Bは、第1開口2242Bおよび第2開口2243Bにおいて、第3の方向Zから見て、互いに重なる第1領域2244Bと、互いに重ならない第2領域2245Bとを形成する。そして、第3の方向Zから見て、第1領域2244Bは、中心軸A1を通る第3の方向Zで切断された状態のそれぞれの丸穴の円弧により構成される。なお、この円弧により構成されるそれぞれの円弧の内周面を、内周面2242e、内周面2243eとする。
本実施形態では、第1領域2244Bを構成するZ2側の第1開口2242Bの内周面2242eと、Z1側の第2開口2243Bの内周面2243eとが、記録ヘッド3の第1の方向X(X方向)と第2の方向Y(Y方向)との位置決め用の基準穴(第3軸受孔2241B)となる。言い換えると、第1領域2244Bにより、X方向とY方向との位置決め用の基準穴となる第3軸受孔2241Bが形成される。
なお、第1開口2242Bと第2開口2243Bとが、丸穴となるように加工する場合には、第3の方向Zに対して平行となるようにドリル等をセットしてZ2側およびZ1側からそれぞれ加工する。言い換えると、第1開口2242Bと第2開口2243Bとを加工する場合には、第3軸受部224BのZ2側の上面またはZ1側の下面に対して垂直にドリル等をセットして加工を行う。
なお、本実施形態の第3軸受孔2241Bが、第1実施形態での第3軸受孔2241に対応している。従って、第3軸受孔2241Bと第2ガイド軸9bとの関係は、第1実施形態における第3軸受孔2241と第2ガイド軸9bとの関係と同様となる。
本実施形態の第3軸受部224Bによっても、第1実施形態での効果を同様に奏することができる他、以下の効果を有する。
本実施形態の記録装置1によれば、第3軸受部224Bの第1開口2242Bと第2開口2243Bとが、丸穴(真円)となるように加工する場合、Z2側およびZ1側からそれぞれ第3の方向Zに対して平行にドリル等をセットして加工することができ、第3の方向Zに対して斜め方向に加工する必要がないため、加工性が向上する。また、位置精度も向上させることができる。
[第4実施形態]
図20は、第4実施形態に係る第3軸受部224Dを構成する第3軸受補助部224CをZ2側から見た斜視図である。図21は、第3軸受補助部224CをZ2側から見た上面図である。図22は、第3軸受補助部224Cの側断面図である。なお、図22は、図21におけるE-E´断面である。
図23は、第4実施形態に係る第3軸受部224DをZ2側から見た斜視図である。図24は、第3軸受部224DをZ2側から見た上面図である。図25は、第3軸受部224Dの側断面図である。なお、図24には、第2ガイド軸9bも二点鎖線で図示している。また、図25は、図24におけるF-F´断面である。
本実施形態の第3軸受部224Dは、第3実施形態の第3軸受部224Bと同様の構造となるが、第3軸受部224Dの構成の仕方が異なる。第3軸受部224Dは、複数の(本実施形態では2つ)の同形状の第3軸受補助部224Cを、上下反転して互い違いに組み合わせることにより構成されている。
最初に、第3軸受補助部224Cの構成について説明する。
図20に示すように、第3軸受補助部224Cは、Z2側に第1開口2242Cが形成される。第1開口2242Cは、円形(真円)形状となる丸穴で形成されている。言い換えると、第1開口2242Cは曲線で形成されている。図21に示すように、第1開口2242Cは、開口の中心軸A6が第3軸受補助部224Cの外形に対応する中心軸A1と一致していない。なお、第1開口2242Cの中心軸A6は、中心軸A1を通る第2の方向Yに沿った位置に設定されている。第1開口2242Cは貫通穴として形成される。
図20、図22に示すように、第3軸受補助部224Cを側面から見た場合、初期的に円柱形状であった第3軸受補助部224Cに対して、Z2側の上面からZ1側に所定量残した状態で、水平方向に中心軸A1を通る第3の方向Zまで切欠き、また、第3軸受補助部224Cの中心軸A1を通る第3の方向Zに沿って鉛直方向でZ1側に切欠いた状態の形状となっている。
なお、第1開口2242Cを円形(真円)形状となる丸穴に加工する場合には、第3の方向Zに対して平行となるようにドリル等をセットしてZ2側およびZ1側からそれぞれ加工する。言い換えると、第1開口2242Cを加工する場合には、第3軸受補助部224CのZ2側の上面またはZ1側の下面とに対して垂直にドリル等をセットして加工を行う。
このように構成された第3軸受補助部224Cを2つ用いて、一方は図20に示す状態で、また他方は上下反転し、それぞれ切欠いた部分を補完するように互い違いに組み合わせることで、図23に示すように、第3軸受部224Dが構成される。なお、互い違いに組み合わせた際の接続部分はそれぞれ接着されて固定される。
図23に示すように、第3軸受部224Dが2つの第3軸受補助部224Cで構成されることにより、Z2側には第1開口2242D(第3軸受補助部224Cの第1開口2242C)が構成される。また、Z1側には、第2開口2243D(第3軸受補助部224Cの第1開口2242C)が構成される。言い換えると、第1開口2242Dと第2開口2243Dとは、2つの同形状の第3軸受補助部224Cを組み合わせて形成される。
また、図24に示すように、第1開口2242Dと第2開口2243Dとは、中心軸A1を通り第2の方向Yに並ぶように形成される。そして、第1開口2242D(第1開口2242C)の中心軸A6と、第2開口2243B(第1開口2242C)の中心軸A6とは、中心軸A1を中心に対称となるように形成される。
また、図24、図25に示すように、第3軸受部224Dは、第1開口2242Dおよび第2開口2243Dにおいて、第3の方向Zから見て、互いに重なる第1領域2244Dと、互いに重ならない第2領域2245Dとが形成される。そして、第3の方向Zから見て、第1領域2244Dは、中心軸A1を通る第3の方向Zで切断された状態のそれぞれの丸穴の円弧により構成される。なお、この円弧により構成されるそれぞれの円弧の内周面を、内周面2242g、内周面2243gとする。
本実施形態では、第1領域2244Dを構成するZ2側の第1開口2242Dの内周面2242gと、Z1側の第2開口2243Dの内周面2243gとが、記録ヘッド3の第1の方向X(X方向)と第2の方向Y(Y方向)との位置決め用の基準穴(第3軸受孔2241D)となる。言い換えると、第1領域2244Dにより、X方向とY方向との位置決め用の基準穴となる第3軸受孔2241Dが形成される。
なお、本実施形態の第3軸受孔2241Dが、第1実施形態での第3軸受孔2241に対応している。従って、第3軸受孔2241Dと第2ガイド軸9bとの関係は、第1実施形態における第3軸受孔2241と第2ガイド軸9bとの関係と同様となる。
本実施形態の第3軸受部224Dによっても、第1実施形態での効果を同様に奏することができる他、以下の効果を有する。
本実施形態の記録装置1によれば、第3軸受部224Dは、第3軸受補助部224Cを2つ組み合わせることにより構成される。この構成により、第1開口2242Dと第2開口2243Dとを有する第3軸受部224Dの加工性を向上させることができる。また、2つの同形状の部材を組み合わせて第1開口2242Dと第2開口2243Dとが形成されるため、第1開口2242Dと第2開口2243Dとの位置精度を向上させることができる。
本実施形態の記録装置1によれば、第3軸受部224Dも第2、第3実施形態と同様に、加工性が向上し、位置精度も向上させることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。
<変形例1>
第1実施形態の記録装置1において、第3軸受部224を構成する内周リブ2246は、第3の方向Zから見た場合、中心軸A1を通る第1の方向Xまで延び、半円となる位置まで延びている。しかし、内周リブ2246は、半円より小さく形成されていてもよい。言い換えると、内周リブ2246に形成される内周面2246aは、内周リブ2246が半円となる位置から形成されている。しかし、内周面2246aは、内周リブ2246が半円より小さく形成されることに伴って、半円より小さい位置から形成されることでよい。これは、内周リブ2247及び内周面2247aにおいても同様となる。このような構成によっても第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
<変形例2>
第1実施形態の記録装置1において、第1軸受部220は長穴で形成され、第3軸受部224は、長穴の方向となる第2の方向Yに並んで第1領域2244と第2領域2245が形成されている。しかし、第1軸受部220との兼ね合いを考慮しなくてよい場合(回転することを考えなくてよい場合)には、第3軸受部224の第1領域2244及び第2領域2245の並ぶ方向を適宜設定することでよい。この構成によれば、記録ヘッド3のガイド軸9への組み立て時において、設定した方向に記録ヘッド3が傾いても、第2領域2245を有していることにより、第2ガイド軸9bとの隙間を取ることができ、傾きを許容することで、第2ガイド軸9bと第3軸受部224とが噛みにくくなり、摺動性が向上し、記録ヘッド3のガイド軸9への組立て性が向上する。これは、他の実施形態においても同様となる。
<変形例3>
第1実施形態の記録装置1において、第1軸受部220が長穴で形成され、その長穴の方向となる第2の方向Yに並んで、第3軸受部224の第1領域2244と第2領域2245とを形成させている。しかし、第1軸受部220の長穴の方向はそのままで、第3軸受部224の第1領域2244と第2領域2245とを第1の方向Xに沿って並んで形成させることでもよい。この構成によれば、第1軸受部220と第3軸受部224とが設置される第3の方向Z(高さ方向)での位置が略重なっていることで、記録ヘッド3のガイド軸9への組立ての際には、第1ガイド軸9aおよび第2ガイド軸9bに略同時に挿通でき、また、2つのガイド軸による相互の矯正が働くため、記録ヘッド3の傾きやねじれが発生しにくくなる。これは、他の実施形態においても同様となる。
<変形例4>
第1実施形態の記録装置1において、第1軸受部220が長穴で形成され、その長穴の方向となる第2の方向Yに並んで、第3軸受部224の第1領域2244と第2領域2245とを形成させている。しかし、第1軸受部220の長穴の方向を第1の方向Xとし、第3軸受部224の、第1領域2244と第2領域2245とを第1の方向Xに沿って並んで形成させることでもよい。この構成によれば、記録ヘッド3のガイド軸9への組み立て時において、記録ヘッド3が第1の方向Xに傾いても、その傾きを第1軸受部220の長穴と第3軸受部224の第2領域2245とで許容することができる。従って、記録ヘッド3のガイド軸9への組立て性を向上させることができる。これは、他の実施形態においても同様となる。
<変形例5>
第1実施形態の記録装置1において、第1軸受部220が長穴で形成され、その長穴の方向となる第2の方向Yに並んで、第3軸受部224の第1領域2244と第2領域2245とを形成させている。しかし、第1軸受部220を長穴ではなく、第3軸受部224と同様に構成することでもよい。この場合、第1軸受部220において、第1軸受部220の第1軸受孔2201に対応することになる第3軸受孔2241の穴径は適宜設定することでよい。これは、他の実施形態においても同様となる。
<変形例6>
上記、実施形態の記録装置1において、第2実施形態では、第3軸受部224Aの第1開口2242A及び第2開口2243Aはトラック形状に形成されている。また、第3実施形態、第4実施形態では、第1開口2242B,2242D、第2開口2243B,2243Dが真円形状に形成されている。しかし、各第1開口、第2開口は、楕円、長円で形成されていてもよい。
<変形例7>
上記、実施形態の記録装置1は、インクジェット式記録装置として、記録ヘッド3が装置本体2に固定され、記録シートSを搬送して印刷を行う、いわゆるライン式記録装置を例示した。しかし、これには限定されず、記録ヘッド3を、記録シートSの搬送方向である第1の方向Xとは交差する方向、例えば、第2の方向Yに往復移動するキャリッジに搭載して、記録ヘッド3を搬送方向とは交差する方向に移動しながら印刷を行う、いわゆるシリアル型記録装置にも本発明を適用することができる。また、記録ヘッド3に対して記録シートSを搬送させる構成に限定されず、記録シートSに対して記録ヘッド3を移動させる構成により印刷を行ってもよく、記録シートSを記録ヘッド3に対して相対的に搬送すればよい。
<変形例8>
上記、実施形態の記録装置1は、液体噴射装置の一例としてインクジェット式記録装置を挙げて説明したが、本発明は、広く液体噴射装置全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドを有する液体噴射装置にも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられ、かかる液体噴射ヘッドを備えた液体噴射装置にも適用することができる。
第1実施形態から第4実施形態で記載した構成要素と、「課題を解決するための手段」に記載した構成要素との対応を以下にとる。
上記実施形態の記録装置1が、液体噴射装置に対応する。上記実施形態の第2ガイド軸9bが、ガイド軸に対応する。上記実施形態のヘッドチップ110が、ノズルプレートに対応する。上記実施形態の第3軸受部224,224A,224B,224Dが、軸受けに対応する。上記実施形態の記録ヘッド3が、液体噴射ヘッドに対応する。上記実施形態の第1開口2242,2242A,2242B,2242Dが、第1開口に対応する。上記実施形態の第2開口2243,2243A,2243B,2243Dが、第2開口に対応する。
上記実施形態の第1領域2244,2244A,2244B,2244Dが、第1領域に対応する。上記実施形態の第2領域2245,2245A,2245B,2245Dが、第2領域に対応する。上記実施形態の第1ガイド軸9aが、第2のガイド軸に対応する。上記実施形態の第1軸受部220が、第2の軸受けに対応する。
以下に、上記実施形態から導き出される内容を記載する。
液体噴射装置は、互いに直交する3つの方向を、X方向、Y方向、Z方向とする場合、Z方向に延びるガイド軸と、液体を噴射するノズルプレートおよびガイド軸を挿通する軸受けを有する液体噴射ヘッドと、を備え、軸受けは、Z方向の一方側に開口する第1開口と、他方側に開口する第2開口とを含み、Z方向から見て、第1開口と第2開口とは、互いに重なる第1領域と、互いに重ならない第2領域とを形成し、第1領域は、液体噴射ヘッドのX方向とY方向との位置決め用の基準穴となることを特徴とする。
この構成によれば、軸受けにおいて、第2領域によるガイド軸との隙間を、第1領域によるガイド軸との隙間に比べて、大きく取ることができる。そのため、液体噴射ヘッドをガイド軸に設置する(ガイド軸を液体噴射ヘッドの軸受けに挿通する)場合、液体噴射ヘッドが傾いても、上記隙間により傾きを許容することができることにより、ガイド軸と液体噴射ヘッド(軸受け)とが噛みにくくなるため、摺動性が向上することで、液体噴射ヘッドのガイド軸への設置性(組立て性)が向上する。
また、液体噴射ヘッドをガイド軸に設置する場合、軸受けの第1領域を基準穴とすることができ、Z方向から見て、ガイド軸との隙間を狭くすることができる。このため、液体噴射ヘッドのX方向、Y方向における基準位置を精度よく決めることができる。
上記、液体噴射装置において、Z方向に延びる第2のガイド軸を備え、液体噴射ヘッドは、第2のガイド軸を挿通する第2の軸受けを備え、軸受けと第2の軸受けとは、Z方向での位置が重なることが好ましい。
この構成によれば、軸受けと第2の軸受けとは、Z方向での位置が重なるため、液体噴射ヘッドが、例えば斜め方向からの加重を受けてもねじれにくい。また、軸受けと第2の軸受けとの2つを備えているため、液体噴射ヘッドが受ける荷重を分散することができる。
上記、液体噴射装置において、Y方向は、Z方向から見て、ガイド軸と第2のガイド軸とを結ぶ方向であり、第2の軸受けは、Y方向に沿って長穴に形成され、第1領域と第2領域とは、Y方向に沿って並んで形成されることが好ましい。
この構成によれば、第2の軸受けはY方向に沿って長穴に形成されるため、Y方向の傾きを許容することができる。また、第1領域と第2領域とがY方向に沿って並んで形成されるため、Y方向の傾きを許容することができる。
上記、液体噴射装置において、第2領域には、潤滑剤が塗布されることが好ましい。
この構成によれば、第2領域は、ガイド軸との隙間が第1領域に比べて大きく形成されるため、潤滑剤を塗布しやすくなると共に、塗布された潤滑剤を保持することができる。
上記、液体噴射装置において、第1開口と第2開口とは、複数の同形状の部材を組み合わせて形成されることが好ましい。
この構成によれば、軸受けが複数の同形状の部材を組み合わせて形成されることにより、第1開口と第2開口とを有する軸受けの加工性を向上させることができる。また、複数の同形状の部材を組み合わせて第1開口と第2開口とが形成されるため、第1開口と第2開口との位置精度を向上させることができる。
1…記録装置(液体噴射装置)、3…記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、9a…第1ガイド軸(第2のガイド軸)、9b…第2ガイド軸(ガイド軸)、110…ヘッドチップ(ノズルプレート)、220…第1軸受部(第2の軸受け)、224,224A,224B,224D…第3軸受部(軸受け)、2241,2241A,2241B,2241D…第3軸受孔(基準穴)、2242,2242A,2242B,2242D…第1開口、2243,2243A,2243B,2243D…第2開口、2244,2244A,2244B,2244D…第1領域、2245,2245A,2245B,2245D…第2領域、G…潤滑剤、L…線、S…記録シート(媒体)、X…第1の方向、Y…第2の方向、Z…第3の方向。

Claims (5)

  1. 互いに直交する3つの方向を、X方向、Y方向、Z方向とする場合、
    前記Z方向に延びるガイド軸と、
    液体を噴射するノズルプレートおよび前記ガイド軸を挿通する軸受けを有する液体噴射ヘッドと、を備え、
    前記軸受けは、前記Z方向の一方側に開口する第1開口と、他方側に開口する第2開口とを含み、
    前記Z方向から見て、前記第1開口と前記第2開口とは、互いに重なる第1領域と、互いに重ならない第2領域とを形成し、
    前記第1領域は、前記液体噴射ヘッドの前記X方向と前記Y方向との位置決め用の基準穴となることを特徴とする液体噴射装置。
  2. 請求項1に記載の液体噴射装置であって、
    前記Z方向に延びる第2のガイド軸を備え、
    前記液体噴射ヘッドは、前記第2のガイド軸を挿通する第2の軸受けを備え、
    前記軸受けと前記第2の軸受けとは、前記Z方向での位置が重なることを特徴とする液体噴射装置。
  3. 請求項2に記載の液体噴射装置であって、
    前記Y方向は、前記Z方向から見て、前記ガイド軸と前記第2のガイド軸とを結ぶ方向であり、
    前記第2の軸受けは、前記Y方向に沿って長穴に形成され、
    前記第1領域と前記第2領域とは、前記Y方向に沿って並んで形成されることを特徴とする液体噴射装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の液体噴射装置であって、
    前記第2領域には、潤滑剤が塗布されることを特徴とする液体噴射装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の液体噴射装置であって、
    前記第1開口と前記第2開口とは、複数の同形状の部材を組み合わせて形成されることを特徴とする液体噴射装置。
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