JP6680999B2 - サスペンションクロスメンバ構造 - Google Patents
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Description
このペンデュラム式は、パワーユニットから延びるロールロッドをクロスメンバに支持させるものである。
そのため、鞍形のクロスメンバでは、別途、クロスメンバ内部に補強部材を設けて、干渉用凹部の有る部位の剛性と強度を補強することが行われる。しかし、同補強構造は、クロスメンバの複雑化や重量の増加を招きやすい難点があり、改善が求められている。
図1(a),(b)は自動車(車両)のサスペンションクロスメンバ構造やサスペンションクロスメンバの全体が示され、図2はサスペンションクロスメンバの正面図(図1(a)中の矢視A方向)が示され、図3および図4は干渉回避用の凹部周りを分解した図が示され、図5は同凹部の平面図(図4中の矢視B方向)、図6はクロスメンバの各部の断面図(図4中のC−C線、D−D線)が示されている。
クロスメンバ1は、図示はしないが車体のフロント下部に車幅方向に渡り配置される部品である。このクロスメンバ1には、例えば板金製の閉断面構造から鞍形を形成した部品が用いられる。このクロスメンバ1は、図1(a),(b)に示されるように車幅方向両側を二股形状部としたハット形断面をもつアッパパネル3の前後(車両前後方向)の周縁部と、同様に車幅方向両側を二股形状部とした逆ハット形断面をもつロアパネル5の前後(車両前後方向)の周縁部とを接合(例えば溶接)して閉断面にした、扁平な箱形部品から構成される。
すなわち、ブラケット35を活用してクロスメンバ1が補強される。この補強を効率よく行うためには、延長部45は、少なくとも凹部9の断面高さが最小となる最小断面部、ここでは図2中の一点鎖線αで示す位置を超えるまで延長することが必要である。つまり、最も剛性と強度の低くなりやすい最小断面部を延長部45で補強することで、確実かつ効率よくクロスメンバ1の剛性と強度の向上を図ることができる。なお、延長部45は、パネル部37aだけを延長した構造でもよい。
延長パネル部47の固定について説明すると、図3、図5および図6に示されるようにロアパネル5の、延長パネル部47と重なり合う凹部9の下壁部5aには、下方を凸とした車幅方向に延びる帯形のビード部51が複数、例えば二条形成されている。そして、重なり合うビード部51の頂部と延長パネル部47とが接合される。具体的には、各ビード部51の頂部には、車幅方向に延びる接合用の開口部51aが形成され、図4に示されるようにアッパパネル3とロアパネル5とを接合する工程前、開口部51aを利用して、ビード部51の頂部と、重なり合う延長パネル部47とを溶接することで、延長パネル部47と下壁部5aとを接合している。図6中、符号Gは同部分の溶接個所を示す。
また、延長フランジ部49の固定について説明すると、これは、図2〜図6に示されるように延長部45(ブラケット35)の、車幅方向に並ぶ延長フランジ部49のうち、少なくとも車両前後方向一側端となるフロント側の延長フランジ部49を、アッパパネル3の下向きフランジ部6aとの二枚合わせで接合するものである。具体的にはフロント側の延長フランジ部49全体は、アッパパネル3の下向きフランジ部6aと横方向で重なり合う位置まで延長させてあり、アッパ接合用のフランジ部50(本願のブラケット側フランジ部に相当)をなしている。ちなみにリヤ側のフランジ部37bは、ロアパネル5の下面まで延びている。また図3〜図5に示されるようにロアパネル5の上向きフランジ部7aのうち、ブラケット35のフランジ部50が所在する領域と対応するフランジ部分の先端側は、ロアパネル5の内方へ所定量、退避させてある。
しかも、凹部9の凹面9aに、車幅方向に延びる複数条のビード部51を形成することよって、一層、凹部9の有る部位の剛性を高めることができる。そのうえ、退避フランジ部7xを用いて、ロアパネル5に代えて、ブラケット35をアッパパネル3に接合する構造としたことにより、既存部品を活用して、さらなる凹部9の剛性と強度の向上を図ることができる。特にクロスメンバ1のフロント側の剛性と強度を高めるときには有効である。
3 アッパパネル
5 ロアパネル
6a 下向きフランジ部
7a 上向きフランジ部
7x 退避フランジ部
9 凹部
9a 凹面
25 ロールロッド
35 ロールロッドブラケット
37a パネル部
45 延長部
47 延長パネル部(パネル部)
49 延長フランジ部(ブラケット側フランジ部)
51 ビード部
Claims (5)
- 車幅方向に沿って配置され、下面部には当該下面部の一部を車両前後方向に渡り凹ませた干渉回避用の凹部を有するサスペンションクロスメンバと、
前記凹部と隣接して前記サスペンションクロスメンバの下面部に設けられ、同下面部でロールロッドの端部を支持するロールロッドブラケットと、
前記ロールロッドブラケットの車幅方向側部から前記凹部の凹面に沿って延長され、前記凹部の凹面を二重壁構造とする延長部と
を具備したことを特徴とするサスペンションクロスメンバ構造。 - 前記サスペンションクロスメンバは、アッパパネルパネルの周縁部とロアパネルの周縁部とを閉断面になるよう接合し、前記ロアパネルに前記凹部を形成して構成され、
前記ロールロッドブラケットは、前記凹部と隣接して前記ロアパネルの下面部に設けられ、同下面部でロールロッドの端部を支持し、
前記延長部は、前記ロールロッドブラケットの車幅方向側部から前記凹部の凹面に沿って延長されるものである
ことを特徴とする請求項1に記載のサスペンションクロスメンバ構造。 - 前記延長部は、少なくとも前記干渉回避用の凹部の断面高さが最小となる最小断面部を超えるまで延長するものである
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のサスペンションクロスメンバ構造。 - 前記延長部は、前記ロールロッドブラケットの車幅方向側部から前記凹部の凹面と重なり合うよう延びたパネル部で形成される
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のサスペンションクロスメンバ構造。 - 前記パネル部と重なり合う前記凹部の凹面は、下方を凸とした車幅方向に延びる複数条のビード部を有し、
前記パネル部が前記ビード部との接合によって固定される
ことを特徴とする請求項4に記載のサスペンションクロスメンバ構造。
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JP2015245362A JP6680999B2 (ja) | 2015-12-16 | 2015-12-16 | サスペンションクロスメンバ構造 |
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