JP6680916B1 - スタンディングパウチ入りパスタソース - Google Patents

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Abstract

【課題】2人前のパスタソースが収容された電子レンジ加熱可能なスタンディングパウチに収容されたパスタソースの提供。【解決手段】蒸気孔20を有するスタンディングパウチ10に収容されたパスタソースであって、パスタソースは、2000mPa・s〜15000mPa・sの粘度を有し、脂質を3.0g/100g〜18.0g/100g、食塩を1.2g/100g〜2.3g/100g含有する。前記スタンディングパウチに前記パスタソースが240g〜270gとなるように収容される、スタンディングパウチ入りパスタソース。【選択図】図1

Description

本発明は、電子レンジ加熱が可能なスタンディングパウチ入りパスタソースに関する。
従来、2人前の缶入りパスタソースが市販されていた。一般に、2人前のパスタソースの容量は240g〜270g程度である。
一方で、近年では、電子レンジで加熱して短時間で調理するレトルト食品の包装材として、蒸気孔を有するスタンディングパウチが好まれている(特許文献1)。蒸気孔を有するスタンディングパウチは、電子レンジで加熱して調理することができる手軽さと、内部の蒸気抜きを行うことができるので、内部の蒸気圧によってパウチの破裂を防止することができる。
特開2003−192042号公報
しかしながら、蒸気孔を有するスタンディングパウチは、内容量が200g程度までのものが一般的であり、内容量を増やすと電子レンジの加熱時間が長くなって、高い耐熱性が要求されることから、スタンディングパウチに2人前のパスタソースを入れた商品は存在していない。
特に、パスタソースは、粘度が比較的高く、しかも脂質及び食塩の含有量も高いため、電子レンジでの加熱によって内容物の一部が過加熱されることでスタンディングパウチが損傷しやすい。
また、スタンディングパウチの高さは電子レンジの庫内の高さによる制限があり、また、長手方向の幅は充填機の都合上制限があるため、スタンディングパウチの高さや長手方向の幅は一般にサイズが決まっており、スタンディングパウチに2人前のパスタソースが収容されることがなかった。
そこで、本発明は、2人前のパスタソースが収容された電子レンジ加熱可能なスタンディングパウチ入りパスタソースを提供するものである。
本発明は上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様として実現することができる。
[1]本発明に係るスタンディングパウチ入りパスタソースの一態様は、
蒸気孔を有するスタンディングパウチに収容されたパスタソースであって、
前記パスタソースは、粘度が2000mPa・s〜15000mPa・sであり、かつ、脂質を3.0g/100g〜18.0g/100g、食塩を1.2g/100g〜2.3g/100g含有し、
前記パスタソースは、前記スタンディングパウチに内容量が240g〜270gとなるように収容され、
前記スタンディングパウチは、表面層が二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、バリア層がシリカ蒸着した二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、中間樹脂層
が二軸延伸ナイロンフィルム、基材層が無延伸ポリプロピレンフィルムであり、
前記パスタソースを収容した自立状態で電子レンジ加熱する前記スタンディングパウチに対する電子レンジにおける加熱時の高周波出力量が6.0Wh〜16.0Whであるときに、前記スタンディングパウチにピンホールの発生がないことを特徴とする。
本発明によれば、2人前のパスタソースが収容された電子レンジ加熱可能なスタンディングパウチ入りパスタソースを提供することができる。
一実施形態に係るスタンディングパウチの斜視図である。 一実施形態に係るスタンディングパウチの側面図である。 一実施形態に係るカートンの斜視図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.スタンディングパウチ入りパスタソース
図1及び図2を用いて、一実施形態に係るスタンディングパウチ10入りパスタソースについて説明する。図1は一実施形態に係るスタンディングパウチ10の斜視図であり、図2は、一実施形態に係るスタンディングパウチ10の側面図である。
本発明の一実施形態に係るスタンディングパウチ10入りパスタソースは、蒸気孔20を有するスタンディングパウチ10に収容されたパスタソースである。
1.1.パスタソース
パスタソースは、茹でたパスタあるいは茹でて冷したパスタ(冷製パスタ)に絡めてパスタ料理に仕上げるためのソースである。パスタソースは、耐熱性のスタンディングパウチに充填密封され、100℃以上でレトルト(加圧加熱)殺菌されている。
パスタソースは、例えば、ミートソース、カルボナーラ、たらこクリーム等の公知のパスタソースであることができる。
パスタソースは、粘度が2000mPa・s〜15000mPa・sであり、かつ、脂質を3.0g/100g〜18.0g/100g、好ましくは4.0g/100g〜15.0g/100g、さらに好ましくは4.0g/100g〜13.0g/100g、食塩を1.2g/100g〜2.3g/100g、好ましくは1.4g/100g〜2.1g/100g含有する。
パスタソースの粘度は、東京計器社製のB型粘度計を用いて、品温60℃、ローターNo.2〜4:回転数4rpmまたは10rpm、測定開始3分後の示度により求めた値である。
パスタソースの粘度が2000mPa・s以上であると比較的高粘度のため、パスタソースを収容したスタンディングパウチ10を電子レンジで加熱調理したときに、内容物の自然対流による撹拌が生じにくく、パスタソースの一部が他の部分より高温になりやすい
傾向がある。そのため、スタンディングパウチ10の一部が高温になり、加熱により生じた内圧の上昇で高温になったその一部が変形しやすくなる。実験の結果、内容物の上面30付近でスタンディングパウチ10の過加熱が生じやすいことが分かっている。また、パスタソースの粘度が15000mPa・s以下であれば、加熱調理後にスタンディングパウチ10からパスタソースを取り出しやすい。
パスタソースにおける脂質の含有量は、常法に則り、ソックスレー抽出法によりジエチルエーテルを用いて抽出して、パスタソースにおける脂質の含量を測定した値である。「脂質」とは、食材あるいは食材に含まれる水に不溶性のトリグリセリド等の脂質成分をいう。脂質からなる、あるいは脂質を含有する食材としては、例えば、オリーブオイル、菜種油、大豆油、これらを精製したサラダ油等の植物油脂や、牛脂等の動物油脂等の油脂類、また、牛肉、豚肉、鶏肉等の肉類、アンチョビー、あさり、ホタテ等の魚介類等があげられる。
常圧では水は100℃以上にならないが、脂質は100℃以上に加熱されるため、パスタソースに含まれる脂質が3.0g/100g以上であると、スタンディングパウチ10入りパスタソースを電子レンジで加熱調理したときに、パスタソースが高温になりやすい。そのため、高温になったパスタソースによりスタンディングパウチ10が変形しやすくなる。また、パスタソースに含まれる脂質が18.0g/100g以下であればパスタソースの味として好ましい。
パスタソースにおける食塩の含有量は、食品表示基準における栄養成分等の分析方法に則り、原子吸光光度法によりナトリウムを測定する。この測定により得られたナトリウム量に対して、2.54を乗じ、食塩相当量とする。例えば、ナトリウム量が100mgの場合は100mg×2.54÷1000=0.254gとなる。
パスタソースに含まれる食塩の濃度が高くなると、電子レンジ加熱による電磁波がパウチの中心部まで吸収されず外側に集中するため、内容物の外側付近を集中的に加熱することが分かっている。そのため、パスタソースに含まれる食塩が1.2g/100g以上であると、パスタソースが接するスタンディングパウチ10の内表面がパスタソースの内部よりも加熱されやすくなり、スタンディングパウチ10が熱により変形しやすくなる。また、パスタソースに含まれる食塩が2.3g/100g以下であれば、パスタソースの味として好ましい。
このように、パスタソースが高粘度であること、及びパスタソースに含まれる脂質及び食塩の濃度が高いことにより、電子レンジ加熱されたパスタソースがスタンディングパウチ10の変形に大きな影響を与える。
1.2.スタンディングパウチ
図1及び図2に示すスタンディングパウチ10は、蒸気孔20を有し、スタンディングパウチ10の中に内容物としてパスタソースが入った状態で電子レンジに入れて加熱調理することが可能である。スタンディングパウチ10は、加熱調理の間、電子レンジの庫内で自立状態を保つことができる。
スタンディングパウチ10は、2枚以上の多層シートを接合したものである。接合方法としては、公知のヒートシールが採用される。スタンディングパウチ10は、対向する多層シートの外周縁を接合して製造され、パスタソースを内部に密封する袋状の形態を有する。
スタンディングパウチ10は、図1及び図2に示す自立した状態で、設置面を構成する
底部が長手方向31と、該長手方向31よりも短い短手方向32とを有する。スタンディングパウチ10の厚さは、パスタソースが充填される前の状態においてシート状で多層シートの厚さ程度しかないが、パスタソースが充填された状態では短手方向32に沿った厚さTを有する。
多層シートは、スタンディングパウチ10の内面から基材層、中間樹脂層、バリア層、及び表面層を含む。各層同士は、接着剤、例えばウレタン系接着剤によって接着されたり、共押出しにより接着される。
基材層は、パスタソースに接するスタンディングパウチ10の内面を構成する。基材層はヒートシールによって互いに接合可能であり、パウチに用いられている一般的なヒートシール可能な樹脂を採用することができる。このような樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン・α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、ポリプロピレン、酸変性ポリオレフィン系樹脂、アイオノマー等の樹脂からなるフィルムを採用することができる。基材層が無延伸ポリプロピレン(CPP)であることにより、耐熱性と共にヒートシール性に優れることができる。また、基材層の厚さは、50μm〜100μmであることができ、60μm〜80μmであることができる。
中間樹脂層は、スタンディングパウチ10に対する突き刺し耐性を付与する熱可塑性樹脂フィルムである。中間樹脂層は、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステルフィルムやポリアミドフィルム等を採用することができ、一軸または二軸延伸されることが好ましい。中間樹脂層は、さらに耐熱性や耐落下衝撃性等に優れることが好ましい。中間樹脂層は、単層に限らず、各種機能を備えるために複数の材質からなる多層構造を備えていてもよい。中間樹脂層がポリアミドフィルムであることにより、二人分のパスタソースを収容するコンパクトなスタンディングパウチ10であるにもかかわらず、耐落下衝撃性に優れることができる。中間樹脂層の厚さは、10μm〜30μmであることができる。
バリア層は、パスタソースの保存性や風味の保持性を高める機能を有する。バリア層としては、酸素透過を防止するガスバリア性に優れる樹脂を採用でき、例えば、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)等のポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリグリコール酸等のフィルム、これらのフィルムにポリビニルアルコール系ポリマーやポリカルボン酸系ポリマー等を塗布したフィルム、酸化アルミニウム等の金属酸化物蒸着層やケイ素酸化物蒸着層等の無機酸素物蒸着層、ダイヤモンドライクカーボン等の炭化水素系蒸着層を有するフィルム、金属アルコキシドや金属ハロゲン化合物等の加水分解化合物によるメタロキサン結合を有する化合物からなるコーティング剤を塗布したフィルム等を採用できる。バリア層としては、レトルトパウチに用いられるバリア層を採用することができる。バリア層が酸化アルミニウムまたはシリカが蒸着(またはスパッタリング)された二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムであることにより、暗黒条件下での長期保存性に優れる。例えば、シリカ蒸着した二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムをバリア層に採用することで、上述のような脂質の多いパスタソースであっても酸化されにくいため、暗黒条件下での1年間の保存が可能である。バリア層の厚さは、10μm〜20μmであることができる。
表面層は、機械的強度や耐熱性に優れることが好ましい。表面層としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、エチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体等のポリエステルフィルム、ナイロン
6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6/ナイロン6,6共重合体等のポリアミドフィルムを採用できる。表面層としては、機械的強度、耐クラック性、耐熱性に優れた二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを採用できる。表面層の厚さは、10μm〜20μmであることができる。表面層及びバリア層として二重のポリエチレンテレフタレートフィルムを採用することにより、上述のような高粘度、高脂質、高塩分により電子レンジ加熱に不利なパスタソースであっても、電子レンジ加熱後に攪拌したパスタソースが65℃程度でもピンホールが発生しない優れた耐熱性を備えることができる。
さらに、スタンディングパウチ10は、印刷層を有していてもよい。印刷層は、表面層上、中間樹脂層上、またはバリア層上に設けることができる。印刷層は、パスタソースが外部からの光により変質、褪色することを防止する機能を有してもよい。このような機能を有する印刷層は、例えば白色、白色、グレーのインクをフィルムの全面に重ねてグラビア印刷等により印刷してもよい。白色、白色、グレーの三重ベタ印刷による遮光印刷によれば、光条件下であっても長期保存性に優れることができる。例えば、この遮光印刷を採用することで光感受性のある魚卵が含まれているパスタソースであっても1年間の保存が可能である。遮光印刷は、表面層の内側面に設けることができる。表面層の内側面に遮光層を設けると遮光層よりも内側にバリア層があるため、ベタ印刷による多量のインクを用いても印刷臭がソースに入ることを抑制できる。
パスタソースは、スタンディングパウチ10に内容量が240g〜270gとなるように収容される。レトルト可能なスタンディングパウチ10の内容量の上限は、一般に200g程度であるが、2食分のパスタソースとしては240g〜270gが市場では適当である。240g以上のパスタソースを収容するスタンディングパウチ10は、パスタソースを適度な温度まで電子レンジで加熱するための時間が長くなるため、スタンディングパウチ10に変形等のダメージを与えやすい。スタンディングパウチ10のサイズは、例えば、150mm×160mm×41mm(底部の折込巾)とすることができる。
パスタソース100g当たりのスタンディングパウチ10の表面積は、178cm〜200cmであることができる。スタンディングパウチ10の表面積とは、底部の折込巾を考慮しない正面及び背面の表面積の和をいう。例えば、スタンディングパウチ10のサイズが150mm×160mm×41mm(底部の折込巾)であるとき、表面積は480cmである。そして、このパウチに240gのソースが収容されるとき、パスタソース100g当たりのスタンディングパウチ10の表面積は、200cmである。
スタンディングパウチ10は、パスタソースが収容された状態のスタンディングパウチ10に対する電子レンジにおける加熱時の高周波出力量が6.0Wh〜16.0Whであるときに、スタンディングパウチ10にピンホールの発生がない。電子レンジには様々な加熱方式が採用されているが、市販されているいずれの電子レンジを用いても加熱時の高周波出力量が6.0Wh〜16.0Whの範囲ではパスタソース入りのスタンディングパウチ10にピンホールは生じない。電子レンジにおける加熱時の高周波出力量が6.0Wh〜16.0Whであるときとは、例えば500Wであれば43.2秒〜115.2秒、600Wであれば36秒〜96秒の間、電子レンジで加熱した時の高周波出力量である。パスタソースの調理に必要な加熱時間は500Wで60秒(高周波出力量8.3Wh)であるので、調理に必要な加熱時間の1.9倍程度まで加熱してもスタンディングパウチ10にピンホールが生じないことが好ましい。高周波出力量(Wh)とは、高周波出力(W)に時間(h)を乗じたものである。
ピンホールは、スタンディングパウチ10の表面層にできる小さな穴であり、液漏れを生じない程度の深さのピンホールも含まれる。ピンホールが表面層に発生することで、商
品の外観上の美観を損ねる。さらに、内部まで貫通したピンホールとなると、電子レンジ庫内にソースが噴出してしまい商品として適当ではない。
蒸気孔20は、スタンディングパウチ10を自立させた状態で、内容物の上面30よりも上方に配置される。蒸気孔20の形状は、例えば円形、楕円形、四角形などの形状を採用することができ、楕円形が好ましい。蒸気孔20の周縁はヒートシールされているが、電子レンジで加熱されることで発生した内部の圧力によりヒートシールが破壊される。ヒートシールが破壊された蒸気孔20からは内部の水蒸気が電子レンジの庫内に排気され、スタンディングパウチ10の内部の圧力を低下させる。
2.カートン
図2及び図3を用いて、一実施形態に係るカートン40について説明する。図3は一実施形態に係るカートン40の上面を開口した状態の斜視図である。図3ではカートン40内部の状態を説明するために、上面の全てのフラップを開き、手前側の内フラップは破線で省略して示すが、荷姿ではすべてのフラップを折りたたんで密封する。
図3に示すように、カートン40は、パスタソースを収容したスタンディングパウチ10を自立状態で収容する。図3の例では、スタンディングパウチ10を8袋収容しているが、カートン40のサイズにより、収容するスタンディングパウチ10の数は適宜設定することができる。
カートン40には、カートン40の長手方向42に沿ってスタンディングパウチ10が短手方向32で並ぶように収容される。また、スタンディングパウチ10の高さは電子レンジの庫内の高さによる制限があり、また、長手方向42の幅は充填機の都合上制限があるため、スタンディングパウチ10の高さや長手方向42の幅は一般にサイズが決まっており、スタンディングパウチ10に2人前のパスタソースが収容されると、カートン40に入れた状態での荷姿落下試験性能が低下する傾向がある。
スタンディングパウチ10の短手方向32の厚さをT(mm)、短手方向32をカートン40の長手方向42に沿って並べて収容したスタンディングパウチ10の個数をNとしたとき、カートン40は、長手方向42の内寸が(T+x(mm))×Nに設定され、xは、0.5mm〜2.0mmである。また、スタンディングパウチ10の短手方向32の厚さをT(mm)、短手方向32をカートン40の長手方向42に沿って並べて収容したスタンディングパウチ10の個数をN、長手方向42の内寸をL(mm)としたとき、カートン40は、長手方向42の内寸に対しスタンディングパウチ10の占める割合(T×N×100/L)が93.0%以上98.1%以下に設定される。このとき、厚さTは、自立状態のスタンディングパウチ10の厚さではなく、スタンディングパウチ10を平面上に寝かせた状態の厚さの最大値を測定する。この測定の際には、スタンディングパウチ10内に水を255g充填した状態とする。パウチを寝かせた状態で測定するは厚さのバラツキを減らすためであり、水を充填するのは内容物の粘度による厚さのバラツキを減らすためである。また、カートン40の長手方向42の内寸Lは、カートン40の短側面間の間隔であり、カートン40を構成する段ボールの厚さは含まない。
xを0.5mm〜2.0mmとすることで、カートン40にスタンディングパウチ10を収容させた状態での「荷姿落下試験」での破袋の発生を防止することができる。また、割合(T×N×100/L)を93.0%以上98.1%以下にすることで、カートン40にスタンディングパウチ10を収容させた状態での「荷姿落下試験」での破袋の発生を防止することができる。これは、落下した際に、カートン40に詰め込まれたスタンディングパウチ10の中で内容物の移動を許容するわずかな隙間が存在するからであると推測される。
カートン40は、紙の段ボールシートからなる箱であり、段ボールの厚さは例えば4mm以上である。カートン40のフラップをたたんだ状態での梱包はPPバンドにより行うことができる。
(a)スタンディングパウチ入りパスタソース
200g用のスタンディングパウチに、実施例1の「ミートソース」、実施例2の「カルボナーラ」、実施例3の「たらこクリーム」をそれぞれ充填した。実施例1〜実施例3の内容物の詳細は、表1に示す通りであった。
スタンディングパウチのサイズは、150mm×160mm×41mm(底部の折込巾)であった。スタンディングパウチを構成する多層シートの構成は、表面層が厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、バリア層がシリカ蒸着した厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、中間樹脂層が厚さ15μmの二軸延伸ナイロンフィルム、基材層が厚さ70μmの無延伸ポリプロピレンフィルムであった。表面層の内側面には、バリア層と接着する前に、白色、白色、グレーの三重ベタ印刷による遮光印刷を施した。多層シートを製袋機に取り付け、基材層を内側にして多層シート同士を重ね合わせてパウチの周縁部をヒートシールすると共に、内容物の上面よりも上になる位置に楕円形の蒸気孔を設けた。
Figure 0006680916
(b)電子レンジ加熱試験
実施例1〜実施例3のパスタソースが充填されたスタンディングパウチを、ナショナル社製電子レンジ(NE−HE21A、断続加熱方式、ガラス製ターンテーブル、庫内側壁内にマグネトロンが配置、定格高周波出力750W)を用いて、500W及び600Wで表2に示す加熱時間及び高周波出力量で加熱調理した。加熱調理後、開封してパスタソースを攪拌した後のパスタソースの温度は表2に示す通りであった。
加熱調理後のスタンディングパウチの状態を目視観察して評価した。評価基準は、「A」が目視観察でピンホールが発生していないものであり、「NG」が目視観察でピンホールが発生しているものとした。評価結果は、表2に示す通りであった。
Figure 0006680916
表2の結果によれば、実施例1〜実施例3のパスタソースを収容したスタンディングパウチは、電子レンジで高周波出力量が6.9Wh〜15.3Whで加熱してもスタンディングパウチにピンホールの発生はなかった。
さらに、電子レンジで加熱した後にスタンディングパウチを開封して内容物からの印刷臭を確認したが、実施例1〜実施例3のパスタソースを収容したスタンディングパウチからの印刷臭はなかった。また、実施例1〜実施例3のスタンディングパウチは遮光印刷が施されていたため、蛍光灯下での長期保存性にも優れていた。
(c)単体落下試験
実施例1〜実施例3に用いたスタンディングパウチに水を255g充填後、レトルト殺菌を行い、常温及び冷蔵で120cm及び150cmの落下高さからパウチの平面部、底面部の順に落下させスタンディングパウチからの液漏れの有無を確認した。
実施例1〜実施例3に用いたスタンディングパウチからの液漏れはなかった。
(d)荷姿落下試験
実施例1〜実施例3で用いたスタンディングパウチに水または実施例1のミートソースを255g充填し、120℃40分でレトルト殺菌をした後に、サンプル8袋(N)を比較例1及び実施例4,5のカートンに梱包し、落下試験を行った。実施例4,5のカートンの材質はK170/S120/K170 CFであり、比較例1のカートンの材質はK170/LCC120/K170 BFであった。水を充填したスタンディングパウチの
短手方向の厚さ(T)は、26.0mmであった。カートンの長手方向の内寸(縦)は、表3に示す通りであった。梱包は、カートンの長手方向に沿ってスタンディングパウチの短手方向が並ぶように詰め込み、カートンの開口をフラップで閉じて、粘着テープで密封した。落下試験は、90cmの高さからカートンの底面(1回)、長側面(1回)、短側面(1回)を下にして順に落下させた。長側面を下にする落下試験は、パウチの蒸気孔が下になる長側面を下にした。落下試験後、パウチに漏れがないかを確認する評価を行った。評価基準は、「A」が内容物の漏れがないものであり、「NG」が内容物の漏れが発生しているものとした。評価結果は、表3に示す通りであった。
カートンの長手方向の内寸を(T+x(mm))×Nで示すとき、比較例1のxは0.25mmであり、実施例4,5のxは1.0mmであった。また、カートンの長手方向の内寸に対しスタンディングパウチの占める割合(T×N×100/L)は、比較例1が99.0%であり、実施例4,5が96.3%であった。
Figure 0006680916
表3に示す通り、比較例1は蒸気孔が下となる長側面からの落下試験で、蒸気孔のヒートシールが破壊し、パウチから内容物の漏れが確認されたため、次の短側面からの落下試験は行わなかった。また、実施例4,5における落下試験ではパウチから内容物の漏れは確認されなかった。
10…スタンディングパウチ、20…蒸気孔、30…内容物の上面、32…短手方向、40…カートン、42…長手方向、L…内寸、T…厚さ

Claims (1)

  1. 蒸気孔を有するスタンディングパウチに収容されたパスタソースであって、
    前記パスタソースは、粘度が2000mPa・s〜15000mPa・sであり、かつ、脂質を3.0g/100g〜18.0g/100g、食塩を1.2g/100g〜2.3g/100g含有し、
    前記パスタソースは、前記スタンディングパウチに内容量が240g〜270gとなるように収容され、
    前記スタンディングパウチは、表面層が二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、バリア層がシリカ蒸着した二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、中間樹脂層が二軸延伸ナイロンフィルム、基材層が無延伸ポリプロピレンフィルムであり、
    前記パスタソースを収容した自立状態で電子レンジ加熱する前記スタンディングパウチに対する電子レンジにおける加熱時の高周波出力量が6.0Wh〜16.0Whであるときに、前記スタンディングパウチにピンホールの発生がないことを特徴とする、スタンディングパウチ入りパスタソース。
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