JP6679871B2 - 支持搬送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、搬送装置および支持搬送装置に関し、さらに詳しくは、対象物を保持して搬送することができる搬送装置、そして、そのような搬送装置と対象物を支持する支持装置とを含む支持搬送装置に関する。
加工装置において、2つの位置の間で対象物(ワーク)を移動させる搬送装置が用いられる場合がある。例えば、特許文献1に、プレス装置の搬送機構が開示されている。この搬送機構は、加工前のワークを供給部よりプレス部に搬送するワーク搬入手段と、加工後のワークをプレス部より収容部へ搬送するワーク搬出手段とを備えている。ワーク搬入手段およびワーク搬出手段においては、それぞれチャックハンドを用いてワークを保持する。
特開平10−286699号公報
特許文献1に示されるように、チャックハンドを用いてワークを搬送する場合には、ワークを対向する方向から挟み込んで保持するのが一般的である。例えば、ワークがリング状である場合には、リングの円柱状の側面を挟み込んで把持するのが一般的である。しかし、そのようなチャックハンドにおいては、把持すべきリングがチャックハンドに対して傾斜して配置されている場合等、ワークの状態によっては、ワークを安定に把持できないことがある。すると、搬送中にワークが落下したり、大きくワークの姿勢が崩れたりという問題が生じる可能性がある(図8参照)。また、この種のチャックハンドにおいては、ワークの形状や寸法が変化した際に、型替えや段替えを行う必要が生じる。
本発明が解決しようとする課題は、貫通孔を有する対象物を、対象物の形状や寸法によらず、安定して搬送することができる搬送装置を提供すること、また、そのような搬送装置に加えて、対象物を支持する支持装置を備えた搬送支持装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明にかかる搬送装置は、対象物を搬送する搬送装置において、基部と、基部の姿勢および配置の変更を駆動する駆動部と、前記基部に取り付けられ、前記基部から遠ざかる前方と、前記基部に近づく後方との間で進退運動可能な押さえ部材と、前記基部から前方に向かって延び、少なくとも1本が前記押さえ部材の進退方向に交差する方向に移動可能な、複数のアーム部材と、前記複数のアーム部材のそれぞれの先端に固定され、前記押さえ部材によって前方に押し出された前記対象物に、前方から接触することができる複数の爪部材と、を有するものである。
ここで、前記押さえ部材は、前記駆動部によって前記基部の姿勢および配置が変化される間、前記対象物に前方に向かう力を加え続けるものであるとよい。
前記搬送装置は、前記複数の爪部材と前記押さえ部材の間に、前記対象物を複数並べて保持することができるものであるとよい。
前記駆動部は、前記爪部材が前記押さえ部材に対して重力方向下方に配置される状態まで、前記基部の姿勢を変化させられるものであるとよい。
本発明にかかる支持搬送装置は、重力方向に交差する方向に軸を向けた串状の支持部材を有する支持装置と、上記のような搬送装置と、を有するものである。
ここで、前記支持装置は、前記支持部材を基端において固定する壁面と、前記支持部材の基端と前記壁面の間に設けられた当接部材と、をさらに有し、貫通孔を有する対象物を前記支持部材に掛け、前記当接部材に当接させた状態において、前記壁面と前記対象物の間に、前記搬送装置の前記複数の爪部材が進入可能な空隙が形成されるとよい。
上記発明にかかる搬送装置においては、搬送すべき対象物を押さえ部材の前方に配置した状態で、アーム部材を対象物の進退方向に交差する方向に移動させて、アーム部材で対象物を挟み込むとともに、押さえ部材を前進させて対象物に力を加え、対象物を前方の爪部材に押し付けることで、対象物を保持することができる。この状態で、駆動部によって基部の姿勢および配置を変化させることで、対象物を搬送することができる。この際、対象物を外側からアーム部材で挟み込むだけでなく、その挟み込みの方向と交差する方向に、押さえ部材から爪部材に向かう力を対象物に加えて対象物を保持するので、アーム部材だけを用いる場合のように、ある1つの面内における挟み込みの力だけで対象物を保持する場合よりも、対象物を安定に保持することができる。対象物の形状等の要因により、搬送すべき対象物の姿勢が不安定になっていても、押さえ部材によって対象物を爪部材や外部の壁面等に押し付けることで、強制的に対象物の姿勢を安定化させることもできる。また、対象物が様々な形状や大きさを有していても、アーム部材および押さえ部材の移動量を調整するだけで、安定に搬送することが可能である。
ここで、押さえ部材が、駆動部によって基部の姿勢および配置が変化される間、対象物に前方に向かう力を加え続けるものである場合には、対象物を強固に保持できるため、搬送中に、基部の姿勢および配置が大きく変化されても、アーム部材や爪部材、押さえ部材に対する対象物の姿勢が変化しにくい。これにより、特に安定して対象物を搬送することができる。
搬送装置が、複数の爪部材と押さえ部材の間に、対象物を複数並べて保持することができるものである場合には、搬送を効率的に行うことができる。この際、爪部材に接触するのは、最も前方に配置された対象物のみとなるので、爪部材による各対象物への影響を小さく抑えることができる。
駆動部が、爪部材が押さえ部材に対して重力方向下方に配置される状態まで、基部の姿勢を変化させられるものである場合には、搬送中に対象物の向きが大きく変化することになるが、アーム部材と爪部材、押さえ部材の協働により、対象物を強固に保持できるため、このような状況でも安定に搬送を行うことができる。
上記発明にかかる支持搬送装置によると、貫通孔を有する対象物を支持部材にかけて、支持装置にて支持することができる。この状態において、支持部材に掛けられた対象物の側方から搬送装置のアーム部材を対象物に接触させるとともに、押さえ部材で爪部材に向かって対象物を押し付けたうえで、駆動部によって基部を後方に移動させれば、対象物を支持装置から外し、搬送することができる。これにより、支持装置から搬送装置への対象物の受け渡しを簡素な操作で行い、搬送装置によって対象物を安定に搬送することができる。
ここで、支持装置が、支持部材を基端において固定する壁面と、支持部材の基端と壁面の間に設けられた当接部材と、をさらに有し、貫通孔を有する対象物を支持部材に掛け、当接部材に当接させた状態において、壁面と対象物の間に、搬送装置の複数の爪部材が進入可能な空隙が形成される場合には、上記のように支持部材から対象物を外す際に、一旦対象物を支持部材の基端部に設けられた当接部材に押しつけて姿勢を安定させてから、アーム部材を対象物に接触させることで、特に安定に対象物を保持し、搬送することができる。特に、当接部材に対象物を当接させた状態において、支持部材の壁面と対象物の間に搬送装置の爪部材を進入させることができるので、当接部材が設けられず、壁面と対象物の間に十分な空隙が形成されない場合と比較して、対象物の姿勢の安定化と爪部材をワークWの前方へ配置する操作の簡便化を達成することができる。
本発明の一実施形態にかかる搬送装置を示す斜視図である。 搬送装置が支持装置から集積部にワークを搬送する工程を説明する図であり、(a)から(c)の順に工程が進められる。 図2の続きを示す図であり、(a)→(b)→(c),(d)の順に工程が進められる。(c)は、集積部への集積時の状態を集積用チャックを除いて示す側面図であり、(d)は、集積部への集積時におけるアーム部材および爪部材と集積用チャックの位置関係を示す平面図である。 当接部材にワークを押し付けた状態を示す図であり、(a)は側面から見た状態、(b)は壁面側から見た状態(図(a)中のA矢視)である。 上記搬送装置を含んで構成される熱間鍛造品の熱処理システムの概略を示す一部透視平面図である。 上記熱処理システムを構成する搬入装置の例を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は先端部の側面図である。 上記搬入装置によってワークを搬送している状態を示す側面図である。 搬送装置が押さえ部材を有さないとした場合に、貫通孔の壁面にテーパを有するワークを保持した状態を示す側面図であり、(a)は支持部材に掛けたワークを保持する時の状態、(b)はワークを搬送している時の状態を示している。
以下、本発明の一実施形態にかかる搬送装置について、図面を参照しながら説明する。
[熱処理システムの概要]
まず、図5を参照しながら、本発明の一実施形態にかかる搬送装置1、および搬送装置1を含んで構成される熱処理システム100について簡単に説明する。熱処理システム100に含まれる搬送装置1と支持装置2が、本発明の一実施形態にかかる支持搬送装置を構成する。
熱処理システム100においては、熱間鍛造を受けた高温の状態のワーク(対象物)Wを搬送し、焼ならし等の熱処理に供する。対象とするワークWは、貫通孔W1を有していれば、どのような形状を有していてもかまわないが、ここでは円筒状(リング状)のワークWを扱う。なお、本熱処理システム100においては、支持装置2をはじめ、構成装置の多くにおいて、串状部材に掛けることでワークWを保持するので、ワークWを貫通孔W1を有するものとしているが、本発明の一実施形態にかかる搬送装置1自体は、搬送に貫通孔W1を利用するものではないので、貫通孔W1を利用してワークWを保持する支持装置2のような装置と組み合わせずに、搬送装置1を使用する場合には、貫通孔W1を有さないワークWを搬送対象とすることができる。
図5に示すように、本熱処理システム100は、ワークWの移動経路に沿って上流から、供給装置80、受け渡し装置40、搬入装置30、熱処理炉50、本発明の一実施形態にかかる搬送装置1、集積部70を備えている。そして、熱処理炉50の内部に、支持装置2が設けられている。
供給装置80は、図示しない鍛造装置にて熱間鍛造を受けたワークWを、矢印a1で示すように、1つずつ順に供給する。受け渡し装置40においては、供給装置80から供給された5個のワークWを、矢印a2で示すように、1つずつ、受け渡し用串部材41に掛ける。そして、受け渡し用串部材41は、矢印a3で示す位置の移動を経たうえで、第一受け渡し工程p1において、5個を1単位として、ワークWを搬入装置30に受け渡す。
熱処理炉50は、開口部として搬入口52および搬出口53を有する加熱炉である。熱処理炉50の内部には、支持装置2が設置されている。支持装置2は、熱処理炉50中心に立設された円筒状の壁面22と、壁面22に基端を固定して、略水平な軸を壁面22から外側に放射状に突出させた複数の串状の支持部材21を有している。支持部材21の基端と壁面22の間には、略T字型の当接部材23が設けられている(図4参照)。熱処理炉50においては、支持部材21にワークWを掛けた状態で、支持装置2を中心軸の周りに回転させる(回転r)。これにより、支持部材21に掛けられたワークWは、熱処理炉50の内部を移動しながら、焼ならし等の熱処理を施される。
搬入装置30は、搬入口52からワークWを5個1組で熱処理炉50内に搬入し、第二受け渡し工程p2において、支持部材21に移動させる。支持部材21に掛けられたワークWは、搬出口53に相当する位置まで回転する間に熱処理を受け、第三受け渡し工程p3において、5個1組のまま、搬送装置1に移される。搬送装置1は、受け取ったワークWを、熱処理炉50の搬出口53から搬出する。そして、搬送装置1は、搬出したワークWを、第四受け渡し工程p4において、軸を略鉛直にして集積部70に集積する。集積部70に集積されたワークWは、ワークWを囲む円周上に立設された3個の集積用チャック71によって外周から押さえられる。集積部70に集積されたワークWは、その後、5個1組の構造をばらされ、冷却等の処理を受ける。
[搬送装置の構成]
次に、本発明の一実施形態にかかる搬送装置1の構成について、主に図1を参照しながら説明する。本明細書においては、搬送装置1の構造を説明するにあたり、x,y,zの各方向を図1のように定義する。つまり、基部11の面に直交し、基部11から遠ざかる方向を+x方向とし、x軸方向に直交する基部11上の2つの軸をy軸およびz軸とする。
本搬送装置1は、各部材を支持する基材として、基部11を有する。基部11は、駆動部としてのロボットアーム12に取り付けられており、ロボットアーム12によって、基部11の姿勢および配置を自由に変更することができる。
基部11には、4本の長尺状のアーム部材13が設けられている。4本のアーム部材13は、同じ長さを有し、それぞれ、y軸およびz軸に平行な辺を有する矩形の頂点に基端を有して、+x方向に向かって延びている。アーム部材13の長さは、ワークWの厚さ(貫通孔W1の軸に沿った方向の寸法)の5倍以上とされ、少なくとも5個のワークWをアーム部材13の軸に沿って並べることができる。4本のアーム部材13は、それぞれ±z方向に可動であり、基端から全体で移動することができる。具体的には、図1で示す位置を原位置として、4本のうち+z側に位置する2本の上方アーム部材13aは、原位置から−z方向に向かって移動することができ、4本のうち−z側に位置する2本の下方アーム部材13bは、原位置から+z方向に向かって移動することができる。各アーム部材13の移動は、基部11に設けられたシリンダ(不図示)によって駆動される。4本のアーム部材13で囲まれた領域にワークWを脱落しない状態で保持する観点から、4本のアーム部材13がなす矩形のy軸に平行な辺の長さは、想定されるワークWのうち最小のものの外径以下に設定されている。また、z軸に平行な辺の長さは、各アーム部材13が原位置にある状態において、想定されるワークWのうち最大のものの外径よりも長く、かつ、各アーム部材13が可動範囲の最も内側に移動した状態において、想定されるワークWのうち最小のものの外径以下に設定されている。
4本のアーム部材13の先端には、それぞれ板片よりなる爪部材14が固定されている。各爪部材14は、アーム部材13の軸から、z方向内側に向かって突出して設けられている。つまり、+z側に位置する上方アーム部材13aにおいては、爪部材14が−z方向に突出し、−z側に位置する下方アーム部材13bにおいては、爪部材14が+z方向に突出している。
本搬送装置1にはさらに、板状の押さえ部材15が設けられている。押さえ部材15は、板面をyz平面に平行にして、原位置にある4本のアーム部材13がなす矩形の中央に相当する位置に配置されている。押さえ部材15の寸法は、各アーム部材13の可動範囲の全域において、いずれのアーム部材13とも接触しないように、また、想定されるワークWを前方に配置した状態で、そのワークWの端面に接触可能なように設定されている。押さえ部材15は、結合部材16を介して、基部11に固定されたシリンダ17に結合されており、シリンダ17に駆動されて、±x方向に進退運動可能である。
本搬送装置1において、ワークWを搬送するに際し、アーム部材13の軸(x軸方向)を略水平に配置し、各アーム部材13を原位置とするとともに、押さえ部材15を十分に−x方向に後退させた状態で、円筒状のワークWを押さえ部材15の前方(+x側)に配置する。この際、ワークWは、円筒の軸をx軸方向に向けて配置しておく。そして、上方アーム部材13aを−z方向、下方アーム部材13bを+z方向に移動させることで、4本のアーム部材13のそれぞれを、ワークWの側面(両端面に挟まれた円柱状の面)に接触させる。さらに、押さえ部材15を前進させることで、ワークWの後側の面に前方に向かう力を印加し、アーム部材13の前方に設けられた爪部材14に対して、ワークWを押し付けることができる。爪部材14は、ワークWの端面に前方から接触する。このように、4本のアーム部材13と爪部材14、押さえ部材15によってワークWを保持した状態で、ロボットアーム12によって基部11の姿勢および配置の変化を駆動することで、ワークWを搬送することができる。搬送中も、押さえ部材15は、前方に向かう力をワークWに印加し続け、ワークWを爪部材14に対して押し付けた状態を維持する。
[搬送装置によるワークの搬送]
ここで、熱処理炉50の中に設けられた支持装置2の支持部材21から、搬送装置1がワークWを受け取る工程である第三受け渡し工程p3、およびワークWを搬送装置1から集積部70に移動させる第四受け渡し工程p4について、主に図2,3を参照しながら説明する。図5を参照しながら説明したように、第三受け渡し工程p3においては、5個のワークWを掛けた支持装置2の支持部材21から、その5個のワークWが一度に搬送装置1に移動される。そして、第四受け渡し工程p4においては、5個のワークWが一度に搬送装置1から集積部70に移動される。
まず、ワークWを移動させる前の初期状態においては、図2(a)に示すように、熱処理炉50の搬出口53に相当する回転位置に達した支持部材21の軸に、ワークWが5個掛けられている。支持部材21の基端部と壁面22の間には、当接部材23が固定されている。当接部材23は、図4に示すように、支持部材21の基端の位置を中心に、略水平方向両側に突出した水平腕部23aと、略鉛直方向下向きに突出した下方腕部23bを有する略T字形に形成されている。当接部材23の厚さは、搬送装置1の爪部材14の厚さよりも大きくなっている。図2(a)に示した初期状態において、ワークWは必ずしも支持部材21の基端の位置で当接部材23に当接しているわけではない。
一方、初期状態において、搬送装置1は、搬出口53から熱処理炉50に進入している。この際、搬送装置1は、図2(a)のように、4本のアーム部材13の軸を支持部材21の軸に平行にし、原位置とした上方アーム部材13aを上方、同じく原位置とした下方アーム部材13bを下方に配置した状態にある。そして、4本のアーム部材13がなす矩形の略中央部において支持部材21に掛けられたワークWと対向している。
上記のような初期状態から、基部11に支持されたアーム部材13が、ロボットアーム12によって、支持部材21の基端側(+x方向)に前進される(運動m1)。アーム部材13の前進は、図2(b)のように、爪部材14が支持装置2の壁面22に当接するまで続けられる。この状態において、上方アーム部材13aおよび下方アーム部材13bはそれぞれ、5個のワークWがなす列の上方および下方に配置されている。
次に、図2(c)のように、搬送装置1の押さえ部材15をアーム部材13の先端側に前進させる。これにより、押さえ部材15は、支持部材21に掛けられたワークWの、支持部材21の先端側の端面に接触し、この端面に支持部材21の基端側に向かう力f1を印加する。これにより、5個のワークWは、相互の間に間隙を有さず、端面を略鉛直方向に揃えた状態で整列され、当接部材23に押し付けられる。押さえ部材15からの力f1は、この後、搬送中も印加された状態に維持される。
そして、図3(a)のように、ワークWの上方に配置された上方アーム部材13aを下方に移動させるとともに、ワークWの下方に配置された下方アーム部材13bを上方に移動させる(運動m2)。これにより、ワークWの側面に下方アーム部材13bが下方から接触し、さらにはワークWを上方に持ち上げる。また、ワークWは、上方の側面にて、上方アーム部材13aに接触する。その結果、各ワークWが4本のアーム部材13に側面で接触した状態となる。この際、爪部材14は、当接部材23に当接したワークWと壁面22の間に形成された空隙に進入する(図4参照)。
この状態から、図3(b)に示すように、基部11に支持されたアーム部材13を、ロボットアーム12によって基端側(−x方向)に退避させる(運動m3)。これにより、5個のワークWが、アーム部材13に囲まれ、押さえ部材15と爪部材14の間に挟み込まれて保持された状態で、支持装置2の支持部材21を脱する。なお、図3(a)の状態においては、当接部材23と爪部材14の厚さの差に起因して、当接部材23に当接したワークWと爪部材14の間に空隙が生じている場合があるが、押さえ部材15によってワークWを前方に押し出す力f1を加え続けていることにより、アーム部材13の退避動作の初期において、押さえ部材15がワークWを爪部材14に向かって押し付けるので、図3(b)のように、この空隙が解消される。
ワークWを支持した支持装置2は、熱処理炉50の搬出口53をそのまま脱出し、集積部70が設けられた位置までワークWを搬送する。搬送中も押さえ部材15はワークWに前方に向かう力f1を印加しつづけ、ワークWを爪部材14に押し付けて、爪部材14との間に強固に挟み込んだ状態を維持する。
搬送装置1は、第四受け渡し工程p4において、集積部70にて、軸を略鉛直にした状態でワークWを放出するために、搬送の途中で、姿勢を大きく変更し、略水平であったアーム部材13を略垂直にし、爪部材14を押さえ部材15に対して重力方向下方に配置した状態とする。図3(d)および図5に示したとおり、集積部70においては、3個1組の集積用チャック71が設けられている。3個の集積用チャック71は、円周上に配置されており、円周の中心に対して内側および外側に開閉運動可能である。集積用チャック71を最も外側に開いた状態で、ワークWの外形よりも外側に位置することが可能であり、第四受け渡し工程p4において搬送装置1がワークWを集積部70に搬送するに際し、集積用チャック71を最も外側に開いておく。そして、搬送装置1が、開いた3つの集積用チャック71に囲まれた領域に、軸を略鉛直にした状態のワークWを配置する。この際、搬送装置1は、図3(c),(d)のように、その領域にワークWの端面の位置を合わせた状態で、保持したワークWを下降させる。また、図3(d)のように、爪部材14およびアーム部材13と3つの集積用チャック71とが干渉しないように、2本の上方アーム部材13aは、集積用チャック71の1つを挟む位置に、2本の下方アーム部材13bは、残りの集積用チャック71の間の位置に配置される。なお、図3(c)では、集積用チャック71の記載を省略している。
その後、押さえ部材15に印加していた力f1を解除するとともに、各アーム部材13を原位置に復帰させる。これにより、押さえ部材15およびアーム部材13、爪部材14がワークWから離れる。一方、3個の集積用チャック71を円周の内側に向かって閉じ(運動m4)、ワークWの外周面に接触させる。ワークWは、軸を略鉛直にして縦に積み上げられ、集積用チャック71に外周を押さえられた状態で、集積部70に集積される。そして、搬送装置1は、集積部70を離れ、支持装置2からの次のワークWの受け取りに備える。
[搬送装置による搬送の安定性等の効果]
本実施形態にかかる搬送装置1は、上記の構成を有することにより、以下のような作用効果を有する。
本搬送装置1においては、アーム部材13と爪部材14、そして押さえ部材15の協働により、ワークWを安定に保持して搬送することができる。もし、押さえ部材15を有さず、アーム部材13でワークWを側面から挟み込むとともに、爪部材14によってアーム部材13の先端側からのワークWの脱落を防止するだけであれば、ワークWが、搬送中にアーム部材13に囲まれた空間の中で姿勢を変化させたり、また、同時に搬送している複数のワークWが相互に対して運動したりする可能性がある。すると、搬送を安定に遂行することができない。特に、上記のように、略水平に配置された支持部材21からワークWを受け取り、約90°回転させて、軸を略垂直にして集積部70に集積するというような大きな姿勢変化を伴う場合に、ワークWの姿勢の不安定化は、ワークWの脱落や複数のワークWの相互衝突による損傷の発生等につながりうる。特に、図8(a)に示すように、ワークWの貫通孔W1の壁面にテーパW2が設けられている場合等には、支持部材21に掛けたワークWが支持部材21の軸に対して傾斜しがちである。このような状態のワークWを、押さえ部材15を有さない搬送装置によって、アーム部材13と爪部材14で挟み込んで搬送しようとすると、図8(b)のように、アーム部材13および爪部材14で囲まれた空間の中で、ワークWが倒れてしまう。すると、搬送中のワークWの落下にもつながりうる。
これに対し、上記実施形態にかかる搬送装置1のように、アーム部材13におよび爪部材14に加えて、押さえ部材15を有していれば、図2(c)のように、支持部材21の基端側にワークWを押し付けて、強制的にワークWを整列させ、しかも、その整列状態を維持したままで、ワークWを搬送することができる。ワークWの外形が円柱状に形成されていれば、図8のようにテーパW2を有している場合等、貫通孔W1の状態に関係なく、押さえ部材15で当接部材33に押し付けられることで、両端面を押さえ部材15の面に平行な方向に向けた状態で、整列される。複数のワークWの間に生じている間隙も解消される。
このようにワークWを整列させたうえで、アーム部材13でワークWを側面から挟み込むことの効果に加え、その挟み込みと交差する方向に押さえ部材15からワークWに力f1を及ぼし、爪部材14に押し付けることの効果により、ワークWを安定に保持することができる。複数のワークWの間の衝突による傷の発生も抑えられる。さらに、搬送中にも、押さえ部材15からワークWに対して力f1を印加し続けることで、図3(c)のように、爪部材14の側が下側に向くような大きな姿勢変更を行ったとしても、ワークWを強固に保持した状態を安定に維持することができる。また、押さえ部材15でワークWを爪部材14に向かって押しつける力f1が、ワークWの安定保持に大きな効果を及ぼすので、アーム部材13によって側方からワークWを挟む力は小さく済ませることができる。これにより、チャックハンド等の把持部材でワークWの側面を強く挟む場合に比べ、ワークWの側面に傷が生じる可能性を低減することができる。なお、爪部材14も、ワークWに傷を与える可能性のある部材ではあるが、複数のワークWを搬送する場合に、爪部材14に接触するのは、1つのワークWの端面のみであり、他のワークWに爪部材14が傷を与える可能性はないので、複数のワークW全体として、傷の影響を少なく抑えることができる。
また、本搬送装置1においては、ワークWの形状や寸法が変化しても、各アーム部材13および押さえ部材15の移動量を調整するだけで、種々のワークWを保持することができる。よって、ワークWの形状や寸法によらず、安定に保持し、搬送することができる。なお、上記では、4本のアーム部材13を上下方向に可動としたが、さらに横方向(y方向)にも可動としてもよい。さらに、アーム部材13の数は4本に限られず、3本以上の任意の数を選択でき、それらのうち少なくとも1本を、x軸に交差する方向に可動としておけばよい。ただし、アーム部材14を4本とすれば、可動機構を簡素に構成することができる。
本搬送装置1は、ワークWを保持し、受け渡す支持装置の形態を制限するものではないが、上記実施形態の支持装置2のように、重力に交差する方向に軸を向けた串状の支持部材21を有し、貫通孔W1を有するワークWをその支持部材21に掛けて支持する支持装置を、搬送装置1と組み合わせ、支持搬送装置を構成して用いることで、搬送装置1における搬送の安定化および効率化の効果を一層高めることができる。搬送装置1によって、支持部材21の基端側にワークWを押し付けて姿勢を安定化させたうえでワークWを保持することができる一方、ワークWを支持部材21の軸に沿って移動させるだけで、支持装置2から抜き取ることができるからである。
さらに上記実施形態にように、支持装置2において、支持部材21の基端部に略T字形の当接部材23を設けておくことで、搬送装置1によるワークWの保持がとりわけ安定に行える。図4に、ワークWを当接部材23に押しつけて、搬送装置1の爪部材14を、ワークWと壁面22の間の空隙に挿入した状態を示す。当接部材23が、支持部材21の基端部から水平に突出した水平腕部23aと下方に突出した下方腕部23bを有することで、押さえ部材15を用いて支持部材21に掛けたワークWを当接部材23に押し付けた際に、ワークWを、水平方向にも鉛直方向にも傾かせず、支持部材21の軸に端面が垂直になった状態に、揃えることができる。さらに、爪部材14よりも厚い当接部材23の存在により、押さえ部材15によって壁面22側に押しつけられたワークWと壁面22との間に、爪部材14の厚さよりも広い空隙が確保される。しかも当接部材23がT字形に形成されており、水平腕部23aの上方と下方に爪部材14を配置可能なだけの空間を有している。よって、図3(a)のように4本のアーム部材13が上下からワークWに接近する際に、爪部材14が自動的にワークWと壁面22の間の空隙に進入される。そして、アーム部材13をロボットアーム12によって後退させれば、図3(b)のように、爪部材14がワークWの端面を押さえた状態となる。
[搬入装置の構成]
最後に、上記熱処理システム100で用いられる搬入装置30の構成について、概略を説明する。搬入装置30としても、熱処理炉50からワークWを搬出するのに用いられる上記で説明した搬送装置1と同じ構成を有するものを用いてもよい。しかし、搬入装置30においては、受け渡し装置40の略水平に配置された受け渡し用串部材41に掛けられたワークWを、略水平の配置のまま搬送して、支持装置2の支持部材21に掛ければよく、軸を略鉛直にしてワークWを集積部70に集積する時のような大きなワークWの姿勢変更は、必要でない。よって、ワークWの脱落等を防止する目的で、ワークWの姿勢をそれほど強固に安定化することは、要求されない。そこで、搬入装置30は、上記搬送装置1よりもさらに簡素な構成とすることができる。搬入装置30の構成の一例として、図6のようなものを挙げることができる。
図6に示す搬入装置30は、各部材を支持する基材として、基部31を有する。基部31は、棒材を略箱状に形成した枠部31bと、枠部31bの先端に設けた板状の支持板31aを有する。基部31は、駆動部としてのロボットアーム32に取り付けられており、ロボットアーム32によって、基部31の姿勢および配置を自由に変更することができる。
基部31の支持板31aには、中央部に、串状の保持部材34が設けられている。保持部材34は、軸を支持板31aの面に垂直にして、基端を支持板31aに固定されている。保持部材34の長さは、ワークWの厚さの5倍以上とされ、少なくとも5個のワークWを掛けることができる。以下、保持部材34の軸に沿って基端側から先端側に向かう方向を+x’方向とし、図6中に示すように、x’,y’,z’の各軸を規定する。
搬入装置30においてはさらに、保持部材34と軸を平行しにして、支柱36が設けられている。支柱36は、保持部材34から+z’方向に離れた位置に設けられ、保持部材34の先端近傍まで延びている。保持部材34と支柱36の間の距離は、少なくとも支柱36を保持部材34に対して上方に配置した状態で、保持部材34に掛けたワークWが支柱36に接触しないように定められている。支柱36は、基部31に固定された回転式エアシリンダ38により、軸回転可能である。
支柱36の先端には、細長い板片として形成された脱落防止部材37が、長軸方向の一端において固定されている。回転式エアシリンダ38によって支柱36を軸回転させることで、脱落防止部材37は、図6(a)中に実線で示した脱落防止位置と、点線で示した解除位置との間を移動可能となっている。脱落防止位置においては、脱落防止部材37は、長軸を−z’方向に向け、先端が保持部材34に面した状態となる。解除位置においては、脱落防止部材37は、脱落防止位置から90°回動し、長軸をy’方向に向けた状態となる。
保持部材34をワークWの貫通孔W1に挿通し、ワークWを保持部材34に掛けようとする場合に、あるいは保持部材34に掛けたワークWを保持部材34から外そうとする場合に、脱落防止部材37を解除位置に配置しておけば、脱落防止部材37がワークWに接触してワークWの掛け外しを妨げることはない。一方、保持部材34にワークWを掛けた状態で脱落防止部材37を脱落防止位置に配置すれば、保持部材34の先端と脱落防止部材37の間に、ワークWが通過可能な空隙が残らない状態となる。これにより、ワークWが保持部材34の先端から脱落しようとしても、ワークWの+x’側に向いた面に脱落防止部材37が接触することで、ワークWの脱落が阻止される。
さらに、保持部材34の基端側には、板状のプッシャ(押し出し部材)35が設けられている。プッシャ35は、基部31に固定されたシリンダ33に駆動されて、保持部材34とは独立に、保持部材34の軸に沿って、±x’方向に進退運動可能である。プッシャ35は、+x’方向に向いた面に、傾斜面35aを有している。傾斜面35aは、z’軸方向に沿った直線的な傾斜を有しており、支柱36および脱落防止位置にある脱落防止部材37に近づく方向である+z’方向に向かって、保持部材34の先端側の+x’方向へとせり出している。
保持部材34にワークWを掛けた状態で、プッシャ35を+x’方向に前進させると、ワークWの−x’側の面にプッシャ35の傾斜面35aを接触させることができる。そして、ワークWに対して、+x’方向に向かう力を加えることができる。さらに、脱落防止部材37を脱落防止位置に配置した状態で、プッシャ35を前進させると、脱落防止部材37に向かってワークWを押し付け、プッシャ35と脱落防止部材37との間にワークWを挟み込んで、図7に示したようにして、ワークWを保持することができる。
図5に示した第一受け渡し工程p1において搬入装置30が受け渡し装置40からワークWを受け取るに際し、まず、受け渡し装置40の受け渡し用串部材41の先端面に、搬入装置30の保持部材34の先端面が突き合わせられる。脱落防止部材37は、解除位置に配置され、ワークWと接触しない状態となっている。この状態で、受け渡し用串部材41の基端側に設けられた受け渡し用プッシャ(不図示)によって、ワークWに対して、受け渡し用串部材41の先端側に向かう力を印加し、ワークWを保持部材34に移動させる。そして、ワークWを掛けた状態の保持部材34を、ロボットアーム32によって受け渡し用串部材41から離す。
次に、脱落防止部材37を脱落防止位置に配置する。そして、プッシャ35を保持部材34の先端側に向かって前進させ、ワークWを押す(力f’1)。これにより、5個のワークWの間に生じていた空隙が解消され、各ワークWが密着された状態で、5個のワークWが脱落防止部材37に押し付けられる。ワークWを相互に密着させることで、搬送中のワークWの間の衝突による傷の発生、およびワークWの間の部位からの放熱を抑制することができる。
第一受け渡し工程p1でワークWを受け取った後、搬入装置30は、図7のように、ワークWを脱落防止部材37とプッシャ35の間に挟み込んで、ワークWの脱落を防止した状態で、ワークWを熱処理炉50の搬入口52の位置まで移動させる。そして、第三受け渡し工程p3において、ワークWを支持装置2の支持部材21に受け渡す。この際、まず、搬入装置30は、保持部材34の先端面を支持部材21の先端面に突き合わせる。次に、プッシャ35からワークWに印加していた力f’1を一旦解除するとともに、脱落防止部材37を解除位置に移動させる。そして、プッシャ35を保持部材34の先端側に前進させ、ワークWを押して、支持部材21に移動させる。さらに、支持部材21に移動したワークWをプッシャ35で押し、支持部材21の基端部に設けられた当接部材23に押し付ける。
上記搬入装置30においては、保持部材34が、単純な串状の部材として構成されていることで、貫通孔W1さえ有していれば、形状や寸法によらず、種々のワークWを保持部材34に掛けて搬送することができる。また、プッシャ35等を利用して、ワークWを保持部材34の軸に沿って基端側または先端側にスライドさせる操作を行うだけで、保持部材34に対するワークWの掛け外しを簡便かつ高速に行うことができる。さらに、本搬入装置30においては、プッシャ35を利用して、複数のワークWの間に生じた空隙の解消と、脱落防止部材1との協働によるワークWの挟み込みとを行うことで、ワークWを安定に搬送することができる。なお、低速で搬送を行う場合等、ワークWの脱落の可能性が低い場合には、脱落防止部材37は必ずしも設けなくてもよい。また、プッシャ35の前方の面には、必ずしも傾斜を設けなくてもよいが、傾斜面35aを設けておくことで、ワークWの上側の部位が、優先的にプッシャ35で押し出され、脱落防止部材37に押し付けられた状態で、下側の部位が、保持部材34の軸に沿って同じ位置まで達することになる。これにより、プッシャ35での押し出し中に、ワークWが大きく倒れて、姿勢が不安定化することが防がれる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
1 搬送装置
11 基部
12 ロボットアーム
13 アーム部材
13a 上方アーム部材
13b 下方アーム部材
14 爪部材
15 押さえ部材
17 シリンダ
2 支持装置
21 支持部材
22 壁面
23 当接部材
23a 水平腕部
23b 下方腕部
30 搬入装置
40 受け渡し装置
41 受け渡し用串部材
50 熱処理炉
52 搬入口
53 搬出口
70 集積部
71 集積用チャック
80 供給装置
100 熱処理システム
W ワーク
W1 貫通孔

Claims (8)

  1. 貫通孔を有する対象物を搬送する搬送装置と、前記対象物を支持する支持装置と、を有し、
    前記搬送装置は、
    基部と、
    前記基部の姿勢および配置の変更を駆動する駆動部と、
    前記基部に取り付けられ、前記基部から遠ざかる前方と、前記基部に近づく後方との間で進退運動可能な押さえ部材と、
    前記基部から前方に向かって延び、少なくとも1本が前記押さえ部材の進退方向に交差する方向に移動可能な、複数のアーム部材と、
    前記複数のアーム部材のそれぞれの先端に固定され、前記押さえ部材によって前方に押し出された前記対象物に、前方から接触することができる複数の爪部材と、を有し、
    前記支持装置は、
    重力方向に交差する方向に軸を向けた串状の支持部材と、
    前記支持部材を基端において固定する壁面と、
    前記支持部材の基端と前記壁面の間に設けられた当接部材と、を有し、
    前記当接部材の厚さは、前記搬送装置の前記複数の爪部材の厚さよりも大きく、
    前記対象物を前記支持部材に掛け、前記当接部材に当接させた状態において、前記壁面と前記対象物の間に、前記搬送装置の前記複数の爪部材が進入可能な空隙が形成されることを特徴とする支持搬送装置。
  2. 前記搬送装置において、前記押さえ部材は、前記駆動部によって前記基部の姿勢および配置が変化される間、前記対象物に前方に向かう力を加え続けることを特徴とする請求項1に記載の支持搬送装置。
  3. 前記搬送装置は、前記複数の爪部材と前記押さえ部材の間に、前記対象物を複数並べて保持することができることを特徴とする請求項1または2に記載の支持搬送装置。
  4. 前記支持装置の前記支持部材は、前記対象物を複数並べて掛けることができることを特徴とする請求項3に記載の支持搬送装置。
  5. 前記搬送装置の前記駆動部は、前記爪部材が前記押さえ部材に対して重力方向下方に配置される状態まで、前記基部の姿勢を変化させられることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の支持搬送装置。
  6. 前記支持装置の前記当接部材は、前記支持部材の基端の位置を中心に、水平方向両側に突出した腕部と、鉛直方向に突出した腕部と、を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の支持搬送装置。
  7. 前記支持装置の前記支持部材は、水平方向に軸を向けており、
    前記搬送装置は、前記アーム部材を水平にした状態で、前記支持装置から、前記支持部材に掛けられた前記対象物を受け取ることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の支持搬送装置。
  8. 前記搬送装置の前記押さえ部材の進退方向は、前記アーム部材が延びている方向に沿っていることを特徴とする請求項7に記載の支持搬送装置。
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