JP4427918B2 - 基板取り出し装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、IC基板等の複数の基板を保持するマガジンから基板を分離取り出す基板取り出し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の基板取り出し装置は、図4に示されるように複数の基板Aが水平かつ並列に保持されたマガジンBを、マガジンガイドCに案内されて載置台D上に載置し、この載置台Dの下方に設けたマガジン昇降装置EによりマガジンBを基板Aの厚み方向である上方にステップ送りすると共に、マガジンガイドCの後方に設置した基板突き出し具Fにより水平方向に基板Aを突き出し、この突き出された基板Aを、図示されないコンベア又は基板受け具で受け取っていた。
しかしながら、この従来の基板取り出し装置は、マガジンを往復動作で移動させる必要があると共に、往復動作のうち一方の動作は基板の取り出しに寄与しておらず、取り出し効率が悪くスループットの面で問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、その目的は、多数の基板を収納したマガジンを一方向に連続して供給でき、基板の取り出しも連続して可能なスループットを改善した基板取り出し装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に記載の基板取り出し装置を提供する。
請求項1に記載の基板取り出し装置は、複数の基板がその面を垂直かつ並列した状態に保持されたマガジンを、水平に送る途中で、突き出し部により基板を基板保持部に向けてマガジンから突き出し、突き出された基板は基板保持部で保持され回転し、基板の面を垂直から水平状態にして、基板の取り出しを可能としたものであり、これにより、マガジンを連続して供給することができると共に、基板を連続して取り出すことができ、基板取り出し作業のスループットを改善できる。
【0005】
請求項2の基板取り出し装置は、突き出された基板が基板保持部と反対側に倒れるのを防止する倒れ防止部を設けたものであり、これにより、基板の面を垂直にして基板を突き出したときに、基板を基板保持部で確実に保持できるようになる。
請求項3の基板取り出し装置は、基板保持部に基板を吸着する吸引口を設けたものであり、これにより、基板保持部が基板を確実に保持することができ、基板を垂直から水平状態にするため回転するときに、基板保持部が基板を確実に保持し位置決めできるようになる。
【0006】
請求項4の基板取り出し装置は、基板保持部の対向する位置に切欠きを設けたものであり、これにより、基板を水平にした後にロボット等のハンドで基板を確実にチャックできるようになる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態の基板取り出し装置について説明する。図1は、本発明の基板取り出し装置1の概略の全体構成を示す斜視図であり、図2は、図1の基板取り出し装置1をA方向から見た概略側面図である。基板取り出し装置1は、載置されたマガジン6を水平に送るマガジン移送部2と、マガジン6をマガジン移送部2に押圧するマガジン押圧部3と、マガジン6内に保持された基板7を突き出す突き出し部4と、突き出された基板7を支持し、回転し、基板7を垂直状態から水平状態に変える基板保持部5とを備えている。
【0008】
マガジン6は、例えばIC基板等の基板7を多数、間隔を開けて平行に棚状に保持している。このマガジン6がマガジン移送部2上に載置されるときは、基板7が垂直になるように載せられる。
マガジン移送部2は、例えば、ベルトコンベア、ローラコンベア等の移送装置よりなり、載置されたマガジン6を一方向に移送する。基板7の取り出し位置には、マガジン移送部2の左右の側部にそれぞれ、突き出し部4と基板保持部5が配置されていると共に、その位置におけるマガジン移送部2の上方には、マガジン押圧部3が配置されている。
【0009】
マガジン押圧部3は、マガジン6をマガジン移送部2に対して押圧するためのローラ31と、このローラ31の両端を回転自在に軸支する両側板32、32と、これらの側板を下方に付勢する付勢手段33、例えばスプリング、とを有している。ローラ31は、マガジン6の移送方向と直交するように配置されており、これにより、マガジン6はマガジン移送部2によって移送可能であるが、突き出し部4の突き出し力の影響による移送方向と直交する方向へのマガジンのずれが防止できる。
【0010】
突き出し部4は、突き出し棒41を備えており、例えばピストン−シリンダ機構、リンク機構等により、この突き出し棒41が、突き出す基板の後側面に当接し、保持された基板7をマガジン6から押し出す。マガジン6から押出された基板7は、マガジン移送部2に対して突き出し部4の反対側に配置された基板保持部5に受け留められる。
【0011】
基板保持部5は、基板7の隣接する2つの辺に対応してL字状に突出したガイド部52が形成された板状体51と、この板状体52を回転駆動する回転駆動部53とより構成されている。また、この板状体51のほぼ中央には、図示されない吸引装置に連通している吸引口54が設けられている。なお、この吸引口54は、複数設けてもよい。従って、マガジン6から押し出された基板7は、板状体51のL字状ガイド部52に案内され位置決めされると共に、吸引口54によって確実に吸着保持される。そして、基板7の面をほぼ垂直に立てた状態で受け入れた板状体51が回転駆動部53により約90°回転駆動され、基板7の面が水平状態になるように、基板7の姿勢が変えられ、この状態で、図示されないロボット等のハンドによって基板7が把持され、搬送される。
【0012】
なお、図1に点線で、図2に実線で示されるように、必要に応じて、突き出された基板7が、基板保持部5の保持側と反対側、即ち板状体51の開放側、に倒れるのを防止するための倒れ防止部8を設けてもよい。図1,2では、この倒れ防止部8はマガジン押圧部3に取り付けられている。
【0013】
図3は、本発明における基板保持部の別の実施例を示しており、この実施例では、基板保持部5の板状体51には、その側辺の対向する位置に切欠き55が設けられている。これは、板状体51に保持されている基板7をロボット等のアームによって把持し易くするためである。
【0014】
次に本発明の基板取り出し装置1の作動を説明する。
マガジン6をマガジン移送部2上に載せると、マガジン6は、マガジン押圧部3でマガジン移送部2へ押圧されながら、マガジン移送部2によってステップ送りされる。マガジン移送部2によって所定の位置に位置決めされたマガジン6内の基板7は、突き出し部7の作動によって突き出される。突き出された基板7は、倒れ防止部8に案内されながら、基板保持部5の板状体51のL字状ガイド部52上に移動し、位置決めされると共に、吸引装置(図示せず)の作動で、基板7は、板状体51の吸引口54の吸引により板状体51に吸着保持される。
【0015】
次いで、基板保持部5の回転駆動部53が作動して、板状体51は約90°回転し、基板7の面を垂直状態から水平状態に変える。次に吸引装置の作動を止めて、基板7の吸着を解除し、基板保持部5の板状体51上の基板7をロボット等のアームでクランプし、搬送具や組み付け治具の上に乗せて基板7を加工装置に投入するようにする。
このように、多数の基板7をその面を垂直にして保持したマガジン6を、マガジン移送部2で水平にステップ送りしながら、基板7を一枚ずつ順に取り出す。
【0016】
以上説明したように、本発明の基板取り出し装置では、マガジンをマガジン移送部で一方向に送ることで、基板を順に取り出し、次いで空になったマガジンを取り出すことができるので、基板取り出しのスループットが改善され、生産性良く基板をマガジンから取り出すことができる。また、寸法が異なる基板とそのマガジンであっても、マガジン押圧部の押圧位置や突き出し部の突き出し寸法は、それぞれその移動方向であるため容易に対応が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の基板取り出し装置の全体構成の概略斜視図である。
【図2】図1の基板取り出し装置をAの方向から見た概略側面図である。
【図3】本発明の基板取り出し装置の基板保持部の別の実施例を示す斜視図である。
【図4】従来の基板取り出し装置の説明図である。
【符号の説明】
1…基板取り出し装置
2…マガジン移送部
3…マガジン押出部
4…突き出し部
5…基板保持部
6…マガジン
7…基板
8…倒れ防止部

Claims (4)

  1. 複数の基板を保持するマガジンから、基板を分離して取り出す基板取り出し装置において、該装置が、
    複数の基板の面が垂直かつ並列した状態に保持されるように前記マガジンを載置すると共に、前記マガジンを水平に送るマガジン移送部と、
    前記マガジンを前記マガジン移送部に押圧するマガジン押圧部と、
    前記マガジン内の基板を突き出す突き出し部と、
    突き出された基板を支持し、回転して基板の面を垂直から水平にする基板保持部と、
    を具備することを特徴とする基板取り出し装置。
  2. 突き出された基板が前記基板保持部の保持側と反対側に倒れるのを防止する倒れ防止部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の基板取り出し装置。
  3. 前記基板保持部に基板を吸着する吸引口を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の基板取り出し装置。
  4. 前記基板保持部の対向した位置に切欠きを設けたことを特徴とする請求項1,2又は3に記載の基板取り出し装置。
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