JP5811256B2 - エネルギー線照射システム - Google Patents

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本発明は、イオン注入システムや電子線照射システムなどのようにエネルギー線を対象物であるワークに照射するエネルギー線照射システム及びこれに用いられるワーク搬送機構に関するものである。
従来のこの種のイオン注入システムでは、イオンビームの照射領域にウェハを搬送するプラテンとロードロック室との間でウェハを受け渡すための中間搬送機構が設けられている。例えば特許文献1の中間搬送機構は、左右の搬送アームが同時に動いて1枚のプラテン上に一挙に2列にウェハを配置できるようにしており、装置の処理能力、すなわちスループットの向上を図っている。
特許4766156号公報
しかしながら、上述した構成では、あるウェハに対してイオンビームの照射(注入)が終わった後、ウェハにイオンビームを照射するまでに、かなりの無駄時間が生じ、スループットをさらに改善させようとしたときに、この無駄時間がそのボトルネックとなる。
具体的に説明すると、ウェハに対するイオンビームの照射(イオン注入)が終わってから、イオン未注入の次のウェハがイオンビームに照射されるまでには、イオン注入済みのウェハをロードロック室を介して外部に搬送し、次のウェハを外部からロードロック室を介してプラテンに搭載し、イオンビームの照射領域に搬送する工程が必要となり、前記無駄時間がかなり長くなってスループットに悪影響を及ぼすとともに、その間イオンビームが無駄に消費されることとなる。
このような問題点は、イオン注入装置のみならず、ワークにエネルギー線を照射するエネルギー線照射装置全般に共通することである。
本発明はかかる問題を鑑みてなされたものであって、この種のエネルギー線照射システムにおいて、スループットを飛躍的に改善するとともに、エネルギー線の効率的な利用に資するべく図ったものである。
すなわち本発明に係るエネルギー線照射システムは、エネルギー線を所定の照射領域に向かって射出するエネルギー線射出機構と、前記エネルギー線が照射される対象物であるワークを所定のワーク授受領域と前記照射領域との間で搬送するワークホルダとを具備したものであって、前記ワーク授受領域が、前記エネルギー線の照射領域を通り、イオンビームIBの進行方向と平行な仮想直線を挟んで相対する2箇所に設けてあるとともに、前記ワークホルダとして、一方のワーク授受領域(以下、第1ワーク授受領域とも言う。)と前記照射領域との間でワークを搬送する第1ワークホルダと、他方のワーク授受領域(以下、第2ワーク授受領域とも言う。)と前記照射領域との間でワークを搬送する第2ワークホルダとが設けてあり、前記第1ワークホルダと前記第2ワークホルダは、それぞれ複数のワークを保持できることを特徴とするものである。
このようなものであれば、一方のワークホルダによって照射領域に搬送されたワークにエネルギー線を照射している間に、他方のワークホルダによって、エネルギー線照射済みワークを未照射ワークに交換して保持させておくことができるので、エネルギー線照射が終わったワークを一方のワークホルダによって退避させた後、速やかに、エネルギー線未照射の次のワークを他方のワークホルダによって照射領域に搬送し、エネルギー線の照射を開始することができる。
つまり、本発明によれば、一のワークに対するエネルギー線照射が終わってから次のワークにエネルギー線を照射するまでの時間を大幅に短縮できるので、スループットを飛躍的に改善できるとともに、エネルギー線をより効率的に利用することができる。
異なる寸法のワークを取り扱えるようにして、システムの汎用性を高めるには前記第各ワークホルダが、互いに大きさの異なるワークを搬送可能なものであることが望ましい。より詳細には、ワークホルダ各々が、それぞれ異なる寸法のワークを混在させて搬送可能であっても良いし、1つのワークホルダ内においては同一寸法のワークを搬送するが、一のワークホルダと他のワークホルダとで搬送可能なワーク寸法が異なるものでも良い。
エネルギー線射出機構やワークホルダが所定の真空度に保たれたエネルギー線照射室内に配備されている場合、外部から搬入されたエネルギー線未照射のワークや外部に搬出されるエネルギー線照射済みのワークを中間的に載置するワーク載置部がロードロック室内に設けられることがある。
このような場合に本発明を適用し、スループットを担保するには、前記ワーク載置部を前記仮想直線を挟んで相対する2箇所に設けるとともに、前記第1授受領域及び前記第1ワーク載置部の間でワークを搬送する第1搬送部材と、前記第2授受領域及び前記第2ワーク載置部の間でワークを搬送する第2搬送部材とを設けておけばよい。
スループットを可及的に向上させる具体的な態様としては、前記第1ワーク載置部と第2ワーク載置部との間に設けられた中間ワーク載置部と、前記第1授受領域と中間ワーク載置部との間でワークを搬送する第3搬送部材と、前記第2授受領域と中間ワーク載置部との間でワークを搬送する第4搬送部材とをさらに具備したものが好ましい。
上記構成においても異なる寸法のワークを取り扱えるようにするには、前記各搬送部材が互いに大きさの異なるワークを搬送可能なものであることが望ましい。
搬送部材の構造簡略化を図るには、前記ワークホルダが、前記ワーク授受領域において前記搬送部材からワークを受け取った後、所定距離移動して、当該搬送部材から別のワークを受け取ることで、前記移動方向に複数列のワークを搭載可能に構成してあるものが好ましい。
本発明の効果が特に顕著に奏される実施態様としては、前記エネルギー線がイオンビームであり、ワークにイオンを注入するものを挙げることができる。
このように構成した本発明によれば、最初のワークに対するエネルギー線の照射が終わった後、すぐに次のワークへのエネルギー線照射を始められるので、スループットを飛躍的に向上させられるとともに、エネルギー線を無駄に消費する時間が短いので、エネルギー線を効率よく利用することが可能になる。
本発明の第1実施形態におけるイオン注入装置を示す模式的全体平面図。 同実施形態におけるウェハ移送機構を示す部分斜視図。 同実施形態におけるウェハの搬送工程例を示す工程図。 同実施形態におけるウェハの搬送工程例を示す工程図。 同実施形態におけるイオン注入とウェハ搬送とのタイミングを示すタイミングチャート。 同実施形態におけるイオン注入とウェハ搬送とのタイミングを示すタイミングチャート。 本発明の第2実施形態におけるイオン注入装置を示す模式的全体平面図。 同実施形態におけるウェハの搬送工程例を示す工程図。 同実施形態におけるウェハの搬送工程例を示す工程図。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態に係るエネルギー線照射システムたるイオン注入システム100につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明や図面において、同種の部材や構造が複数存在し、これらを区別する必要があるときは、符号の末尾に(1)、(2)などを付すとともに、部材や構造名に第1、第2などを冠することとする。
このイオン注入システム100は、図1に示すように、真空に設定したイオン注入室10においてイオンビームIBを射出するイオンビーム射出装置(図示しない)と、前記イオンビームIBが照射される照射領域ARにワーク(ここではウェハ)Wを搬送し、イオンビームIBが、該ワークWに照射されるようにするワーク搬送装置20とを具備したものである。
イオンビーム射出装置は、例えばリボン状のイオンビームIBを前記照射領域ARに向かって射出するものである。なお、イオンビームIBの形状は、リボン状に限られず、例えば正方形状でも構わない。また、図1中の符号9は、イオンビームIBの強度分布特性等を監視するためのビームプロファイラであり、それ以上のビームIBの進行を遮蔽するものでもある。
ワーク搬送装置20は、イオン注入室10の内外間でワークWを出し入れするワーク出入機構1と、イオンを注入すべくワークWをビームの照射領域ARに送り込むワーク移送機構2と、前記ワーク出入機構1及びワーク移送機構2の間に介在してワークWの受け渡しを行う中間移送機構3とを具備したものである。
このワーク搬送装置20の各部を説明する。
前記ワーク出入機構1は、イオン注入室10に隣接して設けられたロードロック室とも称される真空予備室11と、ワーク載置部たるワーク載置台12と、ワーク載置台12を上下動させる図示しない上下アクチュエータとを具備したものである。詳細には前記特許文献1に記載されているからここでは簡単に説明しておくと、真空予備室11は、開閉可能な上蓋と所定の上位置にある前記ワーク載置台12との間に形成されるものである。ワーク載置台12は、複数のワークWを1列に戴置可能なものであって、前記上位置にあるときは真空予備室11とイオン注入室10とを気密に遮る隔壁としても機能する一方、所定の下位置にあるときはイオン注入室10内に位置して後述する中間移送機構3との間でワークWを受け渡し可能な状態となる。
しかしてこの実施形態では、前記照射領域ARを通る仮想直線Cを挟んで平面視対称な位置に、一対のワーク出入機構1を設けている。なお、ここでの仮想直線Cは、イオンビームIBの軸線と一致しているが、それらが必ずしも一致している必要はない。
前記ワーク移送機構2は、例えば、ワークホルダたるプラテン21と、このプラテン21を支持する基台22と、この基台22を直線状に進退移動させる直線進退機構23とを具備し、後述する中間移送機構3によって搬送されてきたワークWを所定のワーク授受領域で受け取って前記照射領域ARに搬送したり、前記照射領域ARからワークWをワーク授受領域に搬送して中間移送機構3に受け渡したりするものである。
プラテン21は、例えば扁平円形状の吸着板(図示しない)を具備し、静電チャックによってその一方の表面で複数列(ここでは2列)のワークWを吸着支持することができるものである。この実施形態では、前記一対のワーク出入機構1に対応させて一対のプラテン21を設けている。
基台22は、プラテン21毎に設けられたブロック状をなすものであって、前記各プラテン21の面板部が前記進退移動方向と平行となる状態で、プラテン21の基端部を、前記進退移動方向と平行な回転軸によって枢支するものである。この基台22の内部には、モータ等の図示しない起倒アクチュエータが設けられていて、プラテン21の面板部が水平状態となる受け渡し姿勢と、鉛直状態となるビーム照射姿勢との間で起倒回転させることができるように構成してある。
直線進退機構23は、例えば、イオンビームIBの軸線と直角をなすように水平直線状に敷設されて前記各基台22がスライド可能に嵌合する共通の1本のレール部材231と、基台22をレール部材231に沿って互いに独立して進退駆動する図示しないスライドアクチュエータとを具備したものである。前記スライドアクチュエータは、例えば、レール部材231内に設けられた図示しないベルト及び該ベルトを周回させるモータからなるもので、このベルトに牽引されて、基台22がレール部材231上を進退移動するように構成してある。なお、直線進退機構23はかかる構造のみならず、例えばネジ送り機構を利用したものでも構わない。また、以下では、前記直線進退方向をx方向と定義する。
中間移送機構3は、水平旋回可能なように基端部を枢支された搬送部材たる搬送アーム31と、この搬送アーム31を正逆旋回させるモータ等の図示しない旋回アクチュエータとを具備し、前記ワーク載置台12と前記授受領域との間でワークWを搬送するものである。
搬送アーム31は、長尺板状をなすものであり、該搬送アーム31の下側に設けられた図示しない把持爪によってワークWの下面周縁部における対向箇所を引っかけることにより、ワークWを搬送アーム31の下側において保持するものである。この例では搬送アーム31はその延伸方向に沿って複数のワークWを1列に保持することができるように構成してある。
しかしてこの実施形態では、図1に示すように、前記中間移送機構3を前記仮想直線Cを中心として対称な位置に一対設け、それぞれを各ワーク出入機構1に対応させている。なお、以下では、この仮想直線方向をy方向と定義するとともに、x方向とy方向との双方に垂直な方向をz方向と定義する。
上記構成に加えて本イオン注入システム100は、イオン注入室10の外側に配置された複数の外部収納容器4と、該外部収納容器4及び前記真空予備室11の間でワークWを搬送する外部搬送機構5とをさらに具備している。
具体的に説明すると、外部収納容器4は、複数のワークWを複数段にして収納するものであり、内部は所定のクリーン度に保たれている。ここでは複数の外部収納容器4がx方向に沿って並び設けられている。
外部搬送機構5は、x方向に延びるレール51とこのレール51に沿って進退移動する搬送機本体52とを具備している。この搬送機本体52は、ワークWを吸着するアーム521を具備しており、搬送機本体52がレール51に沿って移動するとともにこのアーム521がワークWを吸着して回転することによって、外部収納容器4と真空予備室11との間でワークWを搬送する。なお、ある外部収納容器4から取り出されてイオン注入されたワークW群は、同じ外部収納容器4に戻される。
しかしてこの実施形態では、前記外部搬送機構5を前記仮想直線Cを中心として相対する位置に一対設け、それぞれを各ワーク出入機構1に対応させている。
次に、このように構成したイオン注入システム100の動作について、図3、図4を参照して説明する。
説明の都合上、図3(i)に示す状態から説明する。
図3(i)の状態においては、第2プラテン21(2)は、2列の大径ワークW(2)を保持しながら鉛直姿勢(前記ビーム照射姿勢)にあるとともに、前記照射領域ARに位置しており、該ワークW(2)にはイオンビームIBが照射されている。
一方、第1プラテン21は、第1ワーク授受領域にあって前記受け渡し姿勢(水平姿勢)で待機しており、そこに、第1ワーク載置台12(1)に載置された1列の小径ワークW(1)を把持した第1搬送アーム31(1)が、旋回移動してきた状態にある。
なお、この位置、すなわち、第1搬送アーム31(1)がレール部材231に向かってx軸と直交する角度まで旋回した位置が、この実施形態における第1ワーク授受領域である。
そして、この図3(i)の状態、すなわち、第1プラテン21(1)上に、ワークW(1)を把持した第1搬送アーム31(1)が旋回して位置づけられると、第1プラテン21(1)は下方から例えば図示しない昇降ピンを上昇させてワークW(1)をわずかに上昇させ、第1搬送アーム31(1)の把持爪によるワークW(1)の支持を解除する。その後、第1搬送アーム31(1)は、ワーク授受領域から退避して、再度、第1ワーク載置台12(1)に向かって旋回する。
昇降ピンに支持されたワークW(1)は、前記昇降ピンが下降することによって第1プラテン21(1)上の1列目の位置に載置され、静電チャックによって吸着支持される。
一方、ワークW(1)を取り去られた第1ワーク載置台12(1)は、第1ワーク出入機構1(1)の機能によって、再度真空予備室11に入り、第1外部搬送機構5(1)から新たにワークW(1)を受け取った後、イオン注入室10に戻って待機する。
第1プラテン21(1)上から戻ってきた第1搬送アーム31(1)は、第1ワーク載置台12(1)に載置された、イオン未注入の新たなワークW(1)を把持し、再度、第1ワーク授受領域に向かって旋回する。
この間に第1プラテン21(1)は、直線進退機構23によってx方向におおよそワークW(1)の保持列間の距離分だけ移動し、待機する。
そこに図3(ii)に示すように、第1搬送アーム31(1)が旋回して到達し、前述と同様の動作によって、ワークW(1)が第1プラテン21(1)上の2列目の位置に載置され、静電チャックによって吸着支持される。この状態を図3(iii)に示す。
このようにして2列のワークW(1)を保持した第1プラテン21(1)は、図3(iv)に示すように、鉛直なビーム照射姿勢となって待機する。
この後、第2プラテン21(2)に支持されているワークW(2)のイオン注入が終わると、第2プラテン21は、仮想直線Cよりも第2ワーク載置台側へスライド移動して照射領域ARから第2ワーク授受領域にまで退避するとともに、その退避とほぼ同時に、ワークW(1)を保持した第1プラテン21がそれに代わって照射領域ARに移動し、ワークW(1)にイオンビームIBが照射され始める。
退避した第2プラテン21は、ビーム照射姿勢から受け渡し姿勢となって第2ワーク授受領域において待機する。第2ワーク授受領域は、第2搬送アーム31がx軸と直交する角度まで旋回した位置のことであり、前記第1ワーク授受領域とは仮想直線Cを挟んで相対する位置に設定されている。
そこに、第2搬送アーム31が旋回してきて一列目のワークW(2)を第2プラテン21から受け取り、図3(v)に示すように、第2ワーク載置台12(2)上に搬送して載置する。なお、第2搬送アーム31(2)が第2プラテン21(2)からワークW(2)を受け取る手順は、前述した搬送アーム31からプラテン21にワークWを渡す手順の逆なので、詳細な説明は省略する。
第2ワーク載置台12(2)に載置されたイオン注入済みのワークW(2)は、第2ワーク出入機構1(2)及び第2外部搬送機構5(2)を介して、元々収納されていた外部収納容器4に搬送される。
この間に、第2プラテン21(2)は、直線進退機構23によってx方向におおよそワークW(2)の保持列間の距離分だけ移動し、待機する。
その後、図3(vi)に示すように、空の第2搬送アーム31(2)が再度旋回してきて、2列目のワークW(2)を受け取り、第2ワーク載置台12(2)に該ワークW(2)を載置する。このワークW(2)も第2ワーク出入機構1(2)及び第2外部搬送機構5(2)を介して、元々収納されていた外部収納容器4に搬送される。
次に、第2外部搬送機構5(2)及び第2ワーク出入機構1(2)を介して第2ワーク載置台12(2)にイオン未注入のワークW(2)が新たに載置される。このワークW(2)を、前記第1搬送アーム31(1)がワークW(1)を第1プラテン21(1)に搬送したと同様の手順で、第2プラテン21(2)に搬送する(図4(vii)〜(ix)参照)。
その後、図4(x)に示すように、2列のワークW(2)を保持した第2プラテン21(2)は、鉛直なビーム照射姿勢となり待機する。
そして、第1プラテン21(1)に支持されているワークW(1)のイオン注入が終わると、この第1プラテン21(1)は、仮想直線Cよりも第1ワーク載置台12(1)側へスライド移動して照射領域ARから第1ワーク授受領域にまで退避するとともに、その退避とほぼ同時に、ワークW(2)を保持した第2プラテン21(2)がそれに代わって照射領域ARに移動し、ワークW(2)にイオンビームIBが照射され始める。
退避した第1プラテン21(1)は、第1ワーク授受領域においてビーム照射姿勢から受け渡し姿勢となる。そして、そこに保持されたイオン注入済みのワークW(1)は、第2プラテン21(2)においてイオン注入済みのワークW(2)が搬送されたと同様の手順で、第1搬送アーム31(1)、第1ワーク出入機構1(1)、第1外部搬送機構5を(1)介して、元々収納されていた外部収納容器に戻される(図4(xi)、(xii)参照)。
そして、図3(i)に戻って、同様の工程が繰り返される。
以上のような構成によれば、図5のタイミングチャートに示すように、第1プラテン21(1)に支持されたワークW(1)にイオン注入がなされている間に、第2プラテン21(2)のワークW(2)がイオン注入済みのものからイオン未注入のものに交換され、照射領域ARの近傍でイオン注入待状態となるので、ワークW(1)のイオン注入が終われば直ちにワークW(2)のイオン注入を始めることができる。
したがってイオン注入をほぼ途切れることなく連続的に行えるので、スループットを飛躍的に改善できるとともに、イオンビームを極めて効率的に利用することができる。
なお、ワーク交換時間よりもイオン注入時間の方が短い場合もあり得るが、この場合においても、その工程タイミングチャートを図6に例示するように、第1プラテン21(1)、第1搬送アーム31(1)等と、第2プラテン21(2)、第2搬送アーム31(2)等とが、互いに干渉することなく独立して動作可能なので、それらの同時動作期間が生じ、これによってワークW(1)にイオン注入がされている期間とワークW(2)にイオン注入との間の無駄時間を可及的に小さくすることができる。
<第2実施形態>
この第2実施形態のイオン注入システムは、図7に示すように、中間移送機構3として、前記第1搬送アーム31(1)及び第2搬送アーム31(2)に加え、第3搬送アーム31(3)及び第4搬送アーム31(4)が設けられている。
また、ワーク出入機構1として、前記第1ワーク出入機構1(1)と第2ワーク出入機構1(2)との中間に、第3ワーク出入機構1(3)が設けられている。
各部を詳述すると、第3搬送アーム31(3)は、第1搬送アーム31(1)と対をなし、平面視(z方向から視て)第1搬送アーム31(3)と対称に旋回可能なものである。その回転軸は、第1プラテン21(1)に保持される2列のワークW(1)の中心間距離だけ、第1搬送アーム31(1)の回転軸から離間させてある。
第4搬送アーム31(4)は、第2搬送アーム31(2)と対をなし、平面視(z方向から視て)第2搬送アーム31(2)と対称に旋回可能なものである。その回転軸は、第2プラテン21(2)に保持される2列のワークW(2)の中心間距離だけ、第2搬送アーム31(2)の回転軸から離間させてある。
次に、このように構成したイオン注入システム100の動作について、図8、図9を参照して説明する。
説明の都合上、図8(i)に示す状態から説明する。
この状態において、第2プラテン21(2)は、2列の大径ワークW(2)を保持しながら鉛直姿勢(前記ビーム照射姿勢)にあるとともに、前記照射領域ARに位置しており、該ワークW(2)にはイオンビームIBが照射されている。
一方、第1プラテン21(1)は、第1ワーク授受領域において前記受け渡し姿勢(水平姿勢)で待機している。
また、第1搬送アーム31(1)は、第1ワーク載置台12(1)に載置された1列の小径ワークW(1)を把持した後、x軸と直交する角度まで旋回して第1プラテン21(1)の上方に位置するとともに、第3搬送アーム31(3)もまた、第3ワーク載置台12(3)に載置された1列の小径ワークW(1)を把持した後、x軸と直交する角度まで旋回し、第1搬送アーム31(1)と平行な状態で、第1プラテン21(1)の上方に位置している。
この状態で第1プラテン21(1)は、動くことなく、第1搬送アーム31(1)及び第3搬送アーム31(3)からほぼ同時にワークW(1)を受け取る。
ワークW(1)を渡した第1搬送アーム31(1)及び第3搬送アーム31(3)は、図8(ii)に示すように第1ワーク授受領域から退避旋回する。
次に、2列のワークW(1)を保持した第1プラテン21(1)は、図8(iii)に示すように、鉛直なビーム照射姿勢となって待機する。
この後、第2プラテン21(2)に支持されているワークW(2)のイオン注入が終わると、第2プラテン21(2)は、仮想直線Cよりも第2ワーク載置台12(2)側へスライド移動して照射領域ARから退避するとともに、その退避とほぼ同時に、ワークW(1)を保持した第1プラテン21(1)がそれに代わって照射領域ARに移動し、ワークW(1)にイオンビームIBが照射され始める。
退避した第2プラテン21(2)は、ビーム照射姿勢から受け渡し姿勢となって前記第2ワーク授受領域において待機する。
そこに、図8(iv)に示すように、第2搬送アーム31(2)及び第4搬送アーム31(4)が旋回してきて、第2搬送アーム31(2)は一列目のワークW(2)を、第4搬送アーム31(4)は2列目のワークW(2)をそれぞれ第2プラテン21(2)からほぼ同時に受け取る。そして、第2搬送アーム31(2)は一列目のワークW(2)を第2ワーク載置台12(2)に、第4搬送アーム31(4)は2列目のワークW(2)を第3ワーク載置台12(3)にそれぞれ搬送する。
第2ワーク載置台12(2)及び第3ワーク載置台12(3)に載置された各ワークW(2)は、第2ワーク出入機構1(2)、第2外部搬送機構5(2)、及び、第3ワーク出入機構1(3)を介して、元々収納されていた外部収納容器4に搬送される。
次に、イオン未注入の新たなワークW(2)が外部収納容器4から第2外部搬送機構5(2)、第2ワーク出入機構1(2)、及び、第3ワーク出入機構1(3)を介して搬送され、第2ワーク載置台12(2)及び第3ワーク載置台12(3)に載置される。
これらワークW(2)を、図9(v)に示すように、第2搬送アーム31(2)及び第4搬送アーム31(4)が把持して旋回し、第2ワーク授受領域において受け渡し姿勢で待機している第2プラテン21(2)に渡す。その後、第2搬送アーム31(2)及び第4搬送アーム31(4)は、図9(vi)に示すように、第2ワーク授受領域から退避旋回する。
一方、2列のワークW(2)を保持した第2プラテン21(2)は、図9(vii)に示すように、鉛直なビーム照射姿勢となり待機する。
そして、第1プラテン21(1)に支持されているワークW(1)のイオン注入が終わると、この第1プラテン21(1)は、仮想直線Cよりも第1ワーク載置台12(1)側へスライド移動して照射領域ARから退避するとともに、その退避とほぼ同時に、ワークW(2)を保持した第2プラテン21(2)がそれに代わって照射領域ARに移動し、ワークW(2)にイオンビームIBが照射され始める。
退避した第1プラテン21(1)は、ビーム照射姿勢から受け渡し姿勢となり、第1ワーク授受領域で待機する。そして、図9(viii)に示すように、そこに保持されたイオン注入済みのワークW(1)が、第2プラテン21(2)においてイオン注入済みのワークW(2)が搬送されたと同様の手順で、第1搬送アーム31(1)及び第3搬送アーム31(3)、第1、第3ワーク出入機構1(1)、1(3)及び第1外部搬送機構5(1)を介して、元々収納されていた外部収納容器4に戻される。
このように構成した本実施形態のイオン注入システム100によれば、第1実施形態のものに比べ、ワークWの交換時間がさらに短縮され、スループットがより向上する。その大きな要因は、2つの搬送アーム31によって、プラテン21を動かすことなく、2列のワークWを一挙に授受できる点にある。1つの搬送アーム31でワークWを2列載置する場合、その間に搬送アーム31を往復動させなければならないうえに、1列のワークWを保持しているプラテン21を2列目のワークの授受のためにスライド移動させなければならない。この移動にあたっては、静電チャックによってワークWを固定保持できるまで待たなければならないところ、その時間を短縮できる本実施形態によれば、ワーク交換時間の大幅な短縮を見込める。
しかも、第3ワーク載置台12をワークW(1)とワークW(2)とで共用しているので、第1実施形態のイオン注入システムと比して、ほとんどフットプリントが変わらないという効果をも奏する。
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
例えば搬送アームを1軸に対して上下複数段設けてよい。上下2段にした場合、第1実施形態であれば合計4本の搬送アームが設けられ、第2実施形態であれば合計8本の搬送アームが設けられることとなる。
このようにすれば、例えば、上下いずれか一方の搬送アームで処理済ワークをプラテンから受け取ってワーク載置台に運ぶ動作と、他方の搬送アームで未処理ワークをワーク載置台から受け取ってプラテンに運ぶ動作とを同時に行うことができ、処理速度を上げることができる。
具体的に説明すると、第1実施形態の場合であれば、図3(v)及び図4(viii)の動作図4(xi)及び図3(ii)の動作、図3(vi)及び図4(vii)の動作、図4(xii)及び図3(i)の動作をそれぞれ同時にできる。また第2実施形態の場合であれば、図8(iv)及び図9(v)の動作、図9(viii)及び図8(i)の動作をそれぞれ同時にできる。
ワークホルダに保持させるワークの列数は1列でも良いし、3列以上でも良い。
列数と同数の搬送アーム(この場合は軸が異なる搬送アームの数)にすれば、第2実施形態のように、スループットの大幅な向上を見込める。3列以上の場合は、搬送アームの高さを変えて独立旋回可能にすればよい。
ワークの搬送シーケンスも前記実施形態に限られず、種々考えられる。
プラテン上でのワークの配置は千鳥状でもよい。このことにより、装置のx方向寸法の小型化を図れる。プラテンの移動方向はビーム照射方向と直交している必要はない。
ワークのツイスト角調整用のツイスト機構を設けてもよいし、ワークのツイスト調整を真空予備室に入る前あるいは後に行ってもよい。
イオンビーム射出機構側の構成には特に限定はない。例えば、イオン源からのビームを質量分析する質量分析マグネットが設けられているようなものであってもよい。
ワーク出入機構、ワーク移送機構、中間移送機構等の構成は、前記実施形態に限られない。例えばコンベア方式のものや、多軸多関節アームのような構造を用いてもよい。また、対をなすこれらが、仮想直線を中心に対称に配置されている必要はなく、仮想直線で分かれる一方の領域に一方の部材が位置し、他方の領域に他方の部材が位置していればよい。つまり、特許請求の範囲で言う「相対する」とは、もちろん対称も含むが、前述した広い概念である。
中間移送機構は必ずしも必要ない。つまり、ワークホルダが室内に搬送されたワークを載置部から直接照射領域に搬送するものであってよい。この場合は、載置部がワーク授受領域となる。
ワークはウェハに限られず、金属基板や所定素材のブロック体などでも構わないし、その形状も円形に限られず、矩形状のものでもよい。
照射されるエネルギー線もイオンビームに限られず電子線や陽子線、電磁波などでもよい。例えば、電子線照射装置、スパッタリング装置、プラズマドーピング装置などに本発明を適用可能である。
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
100・・・エネルギー線照射システム(イオン注入装置)
W・・・ワーク
21・・・プラテン(ワークホルダ)
AR・・・照射領域
12・・・ワーク載置台(ワーク載置部)
31・・・搬送アーム
C・・・仮想直線

Claims (3)

  1. エネルギー線を所定の照射領域に向かって射出するエネルギー線射出機構と、
    前記エネルギー線が照射される対象物であるワークを所定のワーク授受領域と前記照射領域との間で搬送するワークホルダとを具備したものであって、
    前記ワーク授受領域が、前記エネルギー線の照射領域を通り、イオンビームIBの進行方向と平行な仮想直線を挟んで相対する2箇所に設けてあるとともに、
    前記ワークホルダとして、一方のワーク授受領域(以下、第1ワーク授受領域とも言う。)と前記照射領域との間でワークを搬送する第1ワークホルダと、他方のワーク授受領域(以下、第2ワーク授受領域とも言う。)と前記照射領域との間でワークを搬送する第2ワークホルダとが設けてあり、
    前記第1ワークホルダと前記第2ワークホルダは、それぞれ複数のワークを保持でき、
    前記仮想直線を挟んで相対する2箇所に設けられた第1ワーク載置部及び第2ワーク載置部と、
    前記第1ワーク載置部と第2ワーク載置部との間に設けられた第3ワーク載置部と、
    前記第1ワーク授受領域と前記第1ワーク載置部との間でワークを搬送する第1搬送部材と、
    前記第2ワーク授受領域と前記第2ワーク載置部との間でワークを搬送する第2搬送部材と、
    前記第1ワーク授受領域と前記第3ワーク載置部との間でワークを搬送する第3搬送部材と、
    前記第2ワーク授受領域と前記第3ワーク載置部との間でワークを搬送する第4搬送部材とを具備していることを特徴とするエネルギー線照射システム。
  2. 前記各搬送部材が互いに大きさの異なるワークを搬送可能なものである請求項1記載のエネルギー線照射システム。
  3. 前記エネルギー線がイオンビームであり、ワークにイオンを注入するものである請求項1又は2記載のエネルギー線照射システム。
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