JP6677463B2 - 警報器 - Google Patents

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本発明は、周囲環境の異常を報知する警報器に関し、特に、近距離無線通信により得られる情報と警報器内に記憶されている情報とに基づいて動作の仕様を決定し得る警報器に関する。
近年、各種センサを備え、ガス漏れや火災を検知する種々の警報器が開発され、実用化されている。これらの警報器は、センサにより検出した監視対象の物理的数値が所定の閾値を超えた場合に、異常状態にあることや注意が必要な状態にあることをブザーやランプなどで周囲に報知する構成になっている。
たとえば、警報器の構成としては、図7に示されるような構成になっている。すなわち、例えば検知部101と、警報停止操作などを操作する操作部102と、スピーカ103から警報を出力させる出力部104と、マイコンなどで構成された制御部105と、各部に電力を供給する電源部106と、記憶部107と、を有する構成になっている(たとえば特許文献1参照)。そして、例えば検知部101が、所定の閾値よりも大きな値を検出したときに出力部104を動作させ、警報を発する仕組みになっている。そして、制御部105は、通常、マイコン内の記憶素子や記憶部107内に予め書き込まれたプログラムやパラメータに従って動作する。たとえば、周囲環境が異常な状態にあると判断する閾値や、異常と判断した場合にユーザーに報知する方法(たとえば、ランプを点灯するのか、またはブザーを鳴らすのか、および、どの程度の明るさや音量にするかなど)は、警報器の製造時に記憶部107などに記録されている。
特開2011−95831号公報
従来の警報器では、これらを変更する場合は、警報器の筐体などを開けて、記憶部107などにコンタクトして閾値などを再度書き込む必要がある。警報器の操作により設定変更が可能な構成の場合でも、通常、警報器の外部からの操作手段は限られており、しかも、警報器は天井などの高所に取付けられることが多いため、設定変更は容易でないと考えられる。一方、警報器は、通常、年間を通して24時間稼働するものであるが、周囲の環境は1日を通じて、また1年を通じて変化する。たとえば、平常時の温湿度は季節ごとに変化する。また、周囲の明るさや喧騒状態、およびユーザーの活動状態などは日中と夜間とで様変わりする。さらに、警報器が使用される地域によっても、平常時の周囲環境は異なり得る。そのため、警報器の報知動作に関する設定を柔軟に変更できるように構成されていることが、誤報を少なくし、また、ユーザーに煩わしく思われず、かつ確実に異常を報知できるようにし得る点で好ましい。しかし、前述のように、従来の警報器では、そのような変更は容易では無い。
また、警報器に用いられるセンサには、センサの製造日を始期として適切に機能し得る期間(耐用期間)が定められているものがある。その場合、警報器にタイマ機能を持たせ、センサの耐用期間経過の少し前に、ユーザーにセンサ交換時期が近付いていることを報せることが好ましい。しかし、通常、センサの製造から警報器の稼働開始までの時間は、センサ(警報器)ごとに様々であり、一方、警報器のタイマは早くとも警報器が設置されて電源がオンにされたときに動作を始める。そのため、センサの交換時期が迫っていることを適切な時期に報知するには、警報器の設置時などに、センサの製造時からの経過時間を本来の耐用期間から差し引いた時間をタイマにセットする必要がある。しかし、前述のように、従来の警報器では、警報器の設置時や稼働後に警報器の設定を操作するのは容易では無い。
また、警報器に用いられるセンサは、通常、検知した物理現象を電圧や電流などの電気量に変換して出力する。そして、この電気量に変換する特性(以下、検知特性という)は、同じ型式のセンサであっても、通常、個体によりある程度ばらついている。そのため、警報器の製造時に、個々のセンサの検知特性にマッチするように、制御部の調整が必要となることがある。たとえばガスセンサであれば、センサや制御部などが警報器に取り付けられた後で、異常と判定すべき濃度で検知対象のガスを含む気体がセンサに吹き付けられ、そのときにセンサが出力する電気量が、異常と判定すべき値(電気量上の閾値)として制御部にティーチングされる。具体的には、その電気量が異常判定閾値としてマイコン内の記憶素子やセンサの記憶部などに書き込まれる。しかし、このように警報器の製造工程で警報を発すべきガス濃度の気体を取り扱うことは、工場全体および工員の安全管理上好ましくないし、警報器の製造を煩雑にしていると考えられる。個々のセンサ毎の検知特性を取得可能な場合は、前述のようにガスを含む気体を吹き付けることは省略され得るが、その場合でも警報器に通電して閾値の調整を行うことは必要である。また、警報器に用いられるセンサには、時間の経過と共に検知特性が変化するものもあり、このようなセンサの場合、製造時に記憶させたアルゴリズムに基づいて補正を行っている。しかしながら、設置環境などによっては、製造時に記憶させたアルゴリズムでは好ましくないこともありうるが、その場合、このような設定の変更を設置現場などで行うことは前述のとおり困難であるため、柔軟な設定変更ができないという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、設置環境や時節に応じた適切な閾値や報知方法で動作し、また、内蔵するセンサの特性などに応じて適切な閾値に基づいて動作し得るように、報知動作の仕様などの警報器の仕様を容易に変更し得る警報器を提供することを目的とする。
本発明の警報器は、物理現象を監視するセンサを含む検知部と、前記検知部の検知結果に基づいて報知を行う報知部と、前記検知部の検知結果から周囲環境の変化を判断すると共に、報知動作を制御する制御部と、を含む警報器であって、外部の機器との間で近距離無線通信を用いて情報を送受する通信部をさらに含み、該警報器に関する機器情報を記憶する記憶手段と、前記通信部で受信される情報および前記記憶手段内の情報に基づいて該警報器の仕様を決定する仕様決定手段と、を有する。
ここで、「警報器の仕様」には、少なくとも警報器の報知動作の仕様が含まれる。すなわち、どのような場合に報知動作を行うかの報知基準、たとえば、周囲環境が異常であると判断する物理現象の異常基準値や異常基準値に対応するセンサ出力上の異常判定閾値の大きさなど、および、どのような報知手段でどのように報知を行うかなどの報知動作の方法のいずれか、または両方の意味が含まれている。
前記制御部に電力を供給する電源部をさらに含み、前記電源部から前記制御部への電力供給が停止されている状態でも、前記通信部による外部の通信機器との交信に基づいて前記制御部を起動させる起動手段をさらに有していることが、好ましい。
前記制御部が、前記起動手段による起動後に、前記交信により得られる前記通信機器の識別情報に応じて前記電力供給を再停止するように構成されていてもよい。
前記機器情報が前記センサの耐用期間に関する情報を含み、警報器の稼働開始時に前記通信部で受信する稼働開始時期に関する情報と、前記センサの耐用期間と、前記センサの製造時期に関する情報とに基づいて、前記センサの交換警報を発する時期を決定する手段をさらに有していることが、好ましい。
前記仕様決定手段は、外部の機器で取得される位置情報に基づく情報であって前記通信部で受信される情報と、前記記憶手段内の情報とに基づいて仕様を決定するように構成されていてもよい。
前記制御部は周囲環境の異常の有無を判断するように構成され、前記機器情報が前記センサの識別情報を含んでおり、前記センサの識別情報を前記通信部を介して外部の機器に送り、前記センサの識別情報に応じて外部の機器から送信される前記センサの検知特性に関する情報と、物理現象の所定の異常基準値とに基づいて前記センサの出力の異常判定閾値を決定する手段をさらに有していることが、好ましい。
前記検出部は複数のセンサを有しており、前記通信部で受信される情報に基づいて、前記複数のセンサの一部に基づく検知動作を停止または作動させる検知機能制御手段をさらに有していることが、好ましい。
本発明によれば、警報器の製造後や設置後に、容易に、報知動作などの仕様を警報器に設定したり、その設定を変更したりすることができ、警報器に所望の報知動作を適切に行わせることができる。たとえば、外部の機器を警報器に近づけるだけで、外部の機器からの設置地域に基づく情報を近距離無線通信で受信して、報知動作を行う閾値や報知の方法を容易に設定したり変更したりすることが可能になり得る。また、たとえば、センサの製造時期に関する情報と、外部の機器から送られる稼働開始時期の情報とから、適切な時期に、センサの交換時期が近付いていることを報知することも可能になり得る。また、たとえば、センサの識別情報に応じて外部の機器から送られるセンサの検知特性から、制御部が周囲環境の異常と判断する閾値を調整することも可能となり得る。
本発明の一実施形態の警報器の構成の概略を示すブロック図である。 一実施形態の警報器に含まれる制御部の起動手段の一例を示す図である。 一実施形態の警報器に設けられるアンテナパターンの一例を示す図である。 一実施形態の警報器において時間に応じて報知方法を変更する処理の一例を示すフローチャートである。 一実施形態の警報器において設置地域に応じた仕様に警報器の設定を変更する処理の一例を示すフローチャートである。 一実施形態の警報器においてセンサ交換警報を発する処理の一例を示すフローチャートである。 一般的な警報器の構成を示すブロック図である。
つぎに、本発明の一実施形態の警報器について、図面を参照しながら説明する。図1に示されるように、一実施形態の警報器1は、物理現象を監視するセンサ20を含む検知部2と、検知部2の検知結果に基づいて報知を行う報知部9と、検知部2の検知結果から周囲環境の変化を判断すると共に、報知動作を制御する制御部3と、を含んでいる。警報器1は、さらに、図示されない外部の機器との間で近距離無線通信を用いて情報を送受する通信部4を含んでいる。また、警報器1は、警報器1に関する情報である機器情報を少なくとも記憶する記憶手段5と、通信部4で受信される情報および記憶手段5により記憶される情報に基づいて警報器1の仕様を決定する仕様決定手段6とを有している。警報器1は、たとえば、検知部2の検知結果から制御部3によりその有無が判断される周囲環境の異常を報知する。
検知部2のセンサ20は、監視領域の物理現象を監視し、監視対象の検知結果を出力する。センサ20としては、一酸化炭素(CO)ガス、メタンガス(CH4)を検知するセンサ、サーミスタからなる温度センサ、湿度センサ、および、煙センサなどが例示される。検知部2は、センサ20を1つだけ有していてもよく、図1に示されるように、複数のセンサを有していてもよい。
報知部9は、たとえば、ブザー、スピーカ、発光ダイオードなどのランプ類、および/または、ディスプレイ装置などを含み、制御部3からの制御信号により動作する。たとえば、光や音声を発することにより、周囲の環境が予め設定された特定の状態、たとえば、ガス漏れなどの異常状態にあることなどをユーザーに報知する。報知部9は、また、警報器1の状態、たとえば、制御部3への電力供給の状態や故障個所の有無などをユーザーに知らせる表示器や音声生成装置を有していてもよい。
制御部3は、検知部2から出力される検知結果と、予め設定された閾値とを比較する。そして、検知結果が閾値を超える場合は、所定の仕様に従って報知部9などによる報知動作を制御することによりユーザーに報知する。たとえば、周囲環境が異常な状態にあると判断すべき値として予め設定される異常判定閾値を検知結果が超える場合には、所定の異常報知の仕様に従って報知動作を制御する。制御部3は、たとえば、演算機能、比較機能、記憶機能、タイマ機能などを有し、たとえば、記憶手段5により書き込まれたプログラムに沿って動作する。制御部3は、たとえば、市販のマイコンやASICなどで主に構成され得る。
通信部4は、外部の機器、たとえば、スマートフォンなどの携帯機器との間で近距離無線通信を行う通信制御装置41や無線通信用のアンテナ42で主に構成されている。近距離無線通信は、たとえば、ISO/IEC21481として国際標準規格に定められている所謂狭義の近距離無線通信(以下、この狭義の近距離無線通信をNFCという)、IrDA、およびブルートゥース(登録商標)などであってよく、特に限定されない。しかし、通信可能距離が短いことからセキュリティ上の懸念が少なく、また、外部からの電源供給を要しない点でNFCであることが、実施形態の警報器1の近距離無線通信として好ましい。その場合、通信制御装置41は、アンテナを含む市販のNFCチップであってもよい。また、近距離無線通信としてブルートゥース(登録商標)を用いる場合は、通信制御装置41は、市販のブルートゥースモジュールであってもよい。
記憶手段5には、具体的には、EEPROM、FRAM(登録商標)、SRAM、およびDRAMなどの半導体メモリ、または、これらの組み合わせが用いられる。また、制御部3を構成するマイコンや通信部4が記憶素子を有する場合は、これらの記憶素子が記憶手段5に用いられてもよい。
記憶手段5により記憶される機器情報には、たとえば、センサ20に関する情報、および、制御部3で制御される報知動作に関する情報が含まれる。機器情報は、警報器1の識別情報、検知部2により得られる周囲環境に関する検出データの履歴なども含み得る。センサ20に関する情報としては、たとえば、センサ20の型式などを識別し得る識別情報、センサ20の耐用期間、および、センサ20の製造日などが例示される。制御部3で制御される報知動作に関する情報としては、報知動作の仕様や報知動作の仕様の識別情報などが例示される。報知動作の仕様には、前述のように、周囲環境が異常であると判断する物理現象の異常基準値や、この異常基準値に対応するセンサ出力上の異常判定閾値の大きさなど、ならびに、どのような報知手段でどのように報知を行うかといった報知動作の方法などが含まれ得る。記憶手段5により複数の報知動作の仕様が記憶されていてもよく、「報知動作の仕様の識別情報」は、そのような複数の報知動作の仕様それぞれを識別するための情報である。また、記憶手段5により記憶される報知動作に関する情報は、どのような報知動作の仕様が、その時点での警報器1に設定されているかの情報を含んでいてもよい。
また、記憶手段5によって、警報器1が設置される地域のガス会社や警報器1のリース会社に関する情報、報知動作において音声や表示によりユーザーに伝えるメッセージに関する情報、ガスや電力の供給関連機器に関する情報、ガスや電力を使用する機器に関する情報、および/または、警報器1個々のユーザー固有の情報が記憶されていてもよい。なお、前述のように、制御部3で実行される制御プログラムが記憶手段5によって記憶されていてもよい。
そして、実施形態の警報器1は、通信部4で受信される情報および記憶手段5により記憶されている情報に基づいて、警報器1の仕様を決定する仕様決定手段6を有している。仕様決定手段6は、具体的には、たとえば、制御部3の動作を規定する制御プログラム、制御プログラムが書き込まれている制御部3内のROMなどの記憶素子や記憶手段5を構成する各種メモリ、ならびに、制御部3内のマイコンやASICなどが有する演算機能、データの比較機能、および、タイマ機能などで実行される手段である。仕様決定手段6により、たとえば、後述の図4などに示されるフローチャートに沿った処理が行われ、警報器1の報知動作の仕様が決定され、決定された仕様が警報器1に設定される。または、警報器1の設定が、決定された仕様に変更される。それにより、本実施形態の警報器1では、警報器の製造後であっても、容易に、報知動作などの仕様について警報器に設定したり、その設定を変更したりすることができ、警報器1に所望の報知動作などを所望の仕様に基づいて行わせることができる。
なお、「警報器1の仕様」は、警報器1の報知動作の仕様の他に、検知部2による検知結果が所定の閾値を超えたときに行う報知以外の動作の仕様や、外部の機器との交信をトリガとして、および/または、定期的に行う報知以外の動作の仕様を含み得る。たとえば、ガス機器や電気機器とも通信し得るように構成されている場合には、検知結果が所定の閾値を超えたときにガス機器や電気機器を制御する動作の仕様や、携帯電話などとの交信に応じて、ガス機器や電気機器を制御したり、これらの機器から情報を取得したりする動作の仕様が含まれ得る。
図1に示されるように、本実施形態の警報器1は、さらに、制御部3に電力を供給する電源部7をさらに含んでいる。検知部2内のセンサ20などが電力供給を要するものであれば、電源部7の電力は、検知部2にも供給され得る。電源部7は、乾電池などの一次電池、バッテリなどの二次電池、または、商用電源からの電力を供給する部分である。警報器1が商用電源で動作する場合は、電源部7は、交流電力を直流電力に変換するコンバータなどで主に構成される。
また、実施形態の警報器1は、制御部3の起動手段8を有している。起動手段8は、電源部7から制御部3への電力供給が停止されているときに、通信部4による外部の通信機器(図示せず)との交信に基づいて、たとえば、制御部3への電力供給の停止を解除することにより制御部3を起動させる。たとえば、制御部3への電力供給は停止されているが、通信部4には電力が供給されている場合は、通信制御装置41が、外部の機器からの電波の受信に応じて、制御部3への電力供給を再開させる信号を電源部7に送信する。そのような通信制御装置41により起動手段8が構成されていてもよい。
また、通信部4が、NFCを用いて近距離無線通信を行う場合は、通信部4にさえ電力が供給されていない場合でも、外部の通信機器との交信に基づいて、制御部3を起動させるように起動手段8を構成することも可能となる。そのように構成された起動手段8の一例が図2に示されている。
図2の例では、起動手段8は、通信制御装置を構成するNFCチップ41a内に内蔵されたアンテナ42aと、アンテナ42aにより励起される交流信号を直流に変換する整流回路81と、整流回路81の一方の出力端子81aにゲート端子が接続されたNチャネルMOS型電界効果トランジスタ(N型MOSFET)82と、N型MOSFET82のドレイン端子にゲート端子が接続されているP型MOSFET83と、P型MOSFET83のソース端子に一端が接続されている抵抗R1により構成されている。整流回路81の他方の出力端子およびN型MOSFET82のソース端子はグランドに接続されている。整流回路81は、たとえば、4つのダイオードからなるダイオードブリッジなどにより構成され得る。
電源部7は、電池などの電源71と、電源71から制御部3への電力供給ラインに設けられた電圧安定化回路72とを含んでいる。抵抗R1の他端も電源71の電力供給ラインに接続されている。電圧安定化回路72は、制御部3への供給電圧を安定化させる市販のレギュレータICなどであってよい。電圧安定化回路72は、レギュレータICのチップイネーブル端子のように、制御部3への電力供給を停止させる制御信号の入力端子72aを有している。そして、P型MOSFET83のドレイン端子が電圧安定化回路72の入力端子72aに接続されている。
制御部3への電力供給は、たとえば、入力端子72aを、抵抗などを介してグランドに接続してローレベルにすることにより必要に応じて停止される。その状態での起動手段8の動作を説明する。NFCチップ41aは、電力が供給されていない状態でも、NFCによる通信機能を備えた機器などが近づけられると、アンテナ42aにより交流信号を励起させる。この交流信号が、整流回路81により直流に変換され、N型MOSFET82のゲート端子に印加される。それによりN型MOSFET82がオン状態となり、P型MOSFET83もオン状態となる。入力端子72aが抵抗R1を介して電源供給ラインに接続され、抵抗R1の抵抗値に適切な値を選択しておくことにより入力端子72aがハイレベルに切り替わる。その結果、電圧安定化回路72による電力供給の停止が解除され、制御部3に電力が供給される。その後は、電力の供給により起動した制御部3の出力ポート3aから、N型MOSFET82のゲート端子をハイレベル、P型MOSFET83のゲート端子をローレベル、または、入力端子72aをハイレベルにする信号が出力され、入力端子72aにハイレベルが入力される状態が維持される。それにより制御部3への電力供給が維持される。
NFCチップ41aが、NFCによる通信機能を備えた機器の接近に伴って、アンテナ42aでの励起信号を電力源として信号を出力する端子などを有している場合は、この出力端子が、電圧安定化回路72の入力端子72aに、直接、または抵抗などを適宜介して接続されてもよい。
このように、通信部4がNFCを用いて通信を行う場合は、起動手段8を設けることにより、制御部3に加えて通信部4にも電力が供給されていない状態であっても、NFCによる通信機能を備えた機器を近づけるだけで制御部3を起動させることができる。すなわち、警報器1を稼働状態にすることができる。なお、図2に示される例では、外部の機器を近づけるだけで制御部3に電力を供給させることはできるが、電力供給を停止させることはできない。外部の機器の意図しない接近により制御部3への電力供給が誤って停止されることがない。図2の例は、警報器1の周囲環境が意図せず無監視状態に陥ることが無い点で好ましい。
しかし、何らかの必要性のもとに停止している警報器1を、NFCによる通信機能を有している如何なる機器が近づいた場合でも起動させるのは、好ましくないことがある。その場合、たとえば、起動手段8の動作により制御部3が一旦起動した後、制御部3が警報器1の稼働再開の是非を判断して、その判断結果に応じて、出力ポート3aの制御を行うことで、自ら、電力供給を再停止してもよい。たとえば、電力供給の停止を解除できる外部の機器を限定しておき、その機器の識別情報を記憶手段5などにより記録しておく。一方、電極供給の停止の解除を許されている外部の機器は、自身の識別情報をNFCにより送信するように設定しておく。警報器1内のNFCチップ41aは、この外部の機器の接近により、その識別情報を受信し、一旦起動した制御部3に送る。制御部3は、NFCチップ41aから受け取った識別情報と、記憶手段5などにより記録されている、電力供給の停止解除を許されている機器の識別情報とを照合する。そして、両者が一致しない場合は、電圧安定化回路72の入力端子72aをローレベル、N型MOSFET82のゲート端子をローレベル、または、P型MOSFET83のゲート端子をハイレベルにして、電力供給を再停止させる。
図3には、警報器1に設けられ得るNFC通信用のアンテナ42aの具体的な形状の一例が示されている。アンテナ42aは、制御部3や検知部2などが実装される配線基板10の一面上に、銅などからなる導体パターン10aにより形成されている。図3の例では、導体パターン10aは、2周にわたって周回する矩形のループパターンに形成されている。図3中、符号10a1で示される箇所では、導体パターン10a同士が交差するため、一方の導体パターン10aはスルーホール10bを介して配線基板10の他面側を経由するように形成されている。導体パターン10aの矩形状の外周の長辺の長さLは、36.5mmであり、短辺の長さWは24mmである。また、導体パターン10a以外の周囲の導体パターンの配置エリアAとの間には、最小間隔Gとして3.2mmが確保されている。導体パターン10aのループの内部、および、その裏側(配線基板10の他面側)には、必要最小限の実装部品のみが配置され、所謂、ベタ導体は形成されていない。アンテナ周りのベタ導体は、外部の機器との間での電波の伝搬を阻害し、通信可能距離を短くする傾向にあるが、図3の例のようにアンテナ42aを形成することにより、比較的長い通信可能距離を確保しつつ、警報器1のノイズ耐量の顕著な低下を防ぐことができると考えられる。
つぎに、警報器1の仕様を設定または変更する幾つかの例を、仕様決定手段6による処理フローを参照しながら説明する。
(時間に応じて報知方法を変更する例)
警報器が異常を検知したときに、たとえば、ランプやブザーなどで異常を報知する場合、日中と夜間とでランプの明るさやブザーの音量を異ならせる方が好ましいことがある。たとえば、日中は、警報器の周囲が明るく、また、屋内および屋外で様々な音が飛び交っているため比較的高い光度や輝度(以下、纏めて「明るさ」という)でランプを点灯させ、大きな音量でブザーを鳴らす方が好ましい場合がある。一方、夜間は、周囲が暗く、かつ、比較的静穏なため、比較的明るさを落としてランプを点灯させ、少し小さめの音量でブザーを鳴らした方が好ましいことがある。もちろん、設置場所やユーザーの好みにより逆の方が好ましい場合もある。また、昼夜だけでなく、朝、昼間、夕方、夜および深夜など、時刻に応じてより細かく変更した方が好ましいこともある。実施形態の警報器1を用いることにより、容易に、時間に応じて異なる好ましい態様で、異常状態などを報知させることができる。
たとえば、表1に示されるように、記憶手段5に、時刻に対応する形で、所望のランプの明るさとブザーの音量との組み合わせを記憶させておく。なお、表1中、1〜3で示されている時刻、ランプの明るさおよびブザーの音量は、たとえば、記憶手段5などにより、別の記憶空間で、それぞれの時刻や、光度や音量などの物理量と対応付けられている。
Figure 0006677463
図4には、このように、記憶手段5により複数の報知動作の仕様に関する情報が記憶されている状態から、仕様決定手段6により時間に応じて報知方法を変更する処理フローが示されている。図4に示されるように、まず、警報器に近づけられる外部の機器からNFCなどにより現在時刻についての情報を受信する(S10)。たとえば制御部3を構成するマイコンなどが有するタイマの開始時刻に、受信した現在時刻をセットする(S11)。タイマの開始時刻と、時刻1〜3を比較し、時刻1〜3のうちで、次に最も早く訪れる時刻を選択する(S12)。図4には、時刻1が選択される例が示されている。時刻1をタイマの目標時刻にセットし(S13)、タイマの動作を開始させる(S14)。タイマが目標時刻に達したら(S15aでY)、報知動作の方法として方法1を設定する(S15b)。具体的には、たとえば、記憶手段5により記憶されている、ランプを点灯させる明るさや、ブザーを鳴らすときの音量についてのパラメータが方法1に応じて更新される。続いて、時刻2をタイマの目標時刻にセットする(S15c)。その後、ステップS15a〜S15cと同様に、ステップS16a〜S16c、およびS17a〜S17cを行い、報知動作の方法とタイマの目標時刻とを順に切り替えて、ステップS15aに戻る。なお、ステップS10は、通信部4により行われ、ステップS11〜S14、S15a〜S15c、S16a〜S16c、およびS17a〜S17cは、主に制御部3で行われる。図4に示されるような処理により、時間に応じて報知動作の仕様が選択される。警報を発する場合は、各時間帯に応じて、所望の明るさでランプが点灯し、所望の音量でブザーが鳴動し得る。
外部の機器からの現在時刻の受信は、外部の機器の起動時に行われても、定期的に実施される警報器の点検時に行われてもよく、また、それらとは別に任意のタイミングで行われてもよい。表1や図4は、1日のうちで時間に応じて報知動作の方法を変更する例であるが、たとえば、1年のうちで季節に応じて報知動作の方法を変更することも同様に行い得る。また、外部の機器から時間に応じたランプの明るさなどの仕様が直接送信され、その仕様に従って報知動作の方法を設定するようにすることも可能である。
(警報器の設置地域に応じて報知方法を変更する例)
警報器の周囲環境の平常時の状態は、警報器の設置地域によって変化する。たとえば、温湿度センサを有する警報器の場合、寒冷地と、熱帯性気候の地域とで、異常と判定する基準値が同じであると、異常の看過や誤報が生じるリスクが高まると考えられる。また、異常状態には至っていないものの、高温多湿状態が続いたり、乾燥状態が続いたりした場合に、熱中症や火災への注意を促すための報知機能を有している場合、適切でない環境状態のときに報知してしまうおそれがある。実施形態の警報器1では、警報器の設置地域に応じた報知動作の仕様をNFCなどにより外部の機器から受信して、好ましい異常基準値などに基づいて報知動作を行うことができる。また、現在警報器に設定されている報知動作の仕様と、警報器の現在の設置地域に適した仕様とを照合し、必要な場合だけ設定の変更を行うようにすることもできる。設定の変更に伴う電力消費が節約される点で好ましいと考えられる。
図5には、警報器の設定を、外部の機器などから送信される設置地域に応じた報知動作の仕様に変更する処理フローが示されている。ここでは、異常基準値や、熱中症などへの注意喚起用の報知を行う閾値などを含む、地域ごとの最適な報知動作の仕様が用意されている。そして、地域ごとの最適な報知動作の仕様は、それぞれの識別情報と共に、外部の機器や、警報器メーカなどが運用するインターネットに接続されたサーバーなどに保管されている。また、警報器に現在設定されている報知動作の仕様の識別情報が、記憶手段5により記憶されている。図5の例では、警報器に現在設定されている報知動作の仕様を加味して、外部の機器などから設置地域に応じた報知動作の仕様が送信される。
記憶手段5により記憶されている、警報器に現在設定されている報知動作の仕様の識別情報が、仕様決定手段6により通信部4を介して外部の機器に送信される(S20)。外部の機器により、GPS機能などを用いて警報器が設置されている場所の位置情報が取得される(S21)。警報器から受信した報知動作の仕様の識別情報に対応する地域と、ステップS21で取得した位置情報とが照合される(S22)。両者が整合する場合(S22でY)、処理は終了する。両者が異なる場合(S22でN)は、ステップS21で取得した位置情報に対応する地域の最適な報知動作の仕様が、警報器に送信される(S23)。なお、最適な報知動作の仕様がサーバーに保管されている場合は、外部の機器によりインターネットを通じて取得してから警報器に送信される。そして、外部の機器から送られた最適な報知動作の仕様に従って、異常基準値などが警報器に設定される(S24)。具体的には、たとえば、記憶手段5により記憶されている、異常基準値や、熱中症などの注意喚起用の報知を行う閾値などについてのパラメータが更新される。なお、ステップS21〜S23は、外部の機器で実施される処理である。
地域ごとの最適な報知動作の仕様は、記憶手段5などにより保管されていてもよい。その場合は、ステップS23において、単に位置情報だけが警報器に送られてもよい。警報器において、送られてきた位置情報から、仕様決定手段6により、最適な報知動作の仕様が選択され得る。
地域ごとの最適な報知動作の仕様は、気候の変動などに応じて適宜更新されるのが好ましいことがある。その場合は、最適な報知動作の仕様の識別情報と共に、そのバージョン情報も、外部の機器やサーバーなどに保管され、また、警報器に現在設定されている報知動作の仕様のバージョン情報が記憶手段5により記憶されてもよい。そして、図5のステップS22において、地域についての照合に加えて、最新バージョンとの照合が行われてもよい。そして、位置情報との照合が整合する場合でも、バージョン情報が一致しない場合は、ステップS23で、最新バージョンの最適な報知動作の仕様が送信される。
なお、図5に示される一連の処理は、外部の機器の起動時に行われても、定期的に実施される警報器の点検時に行われてもよく、また、それらとは別に任意のタイミングで行われてもよい。
(センサの交換時期が近付いていることを適切な時期に報知する例)
本実施形態の警報器1は、図示されていないが、検知部2のセンサ20の交換警報を発する時期を決定する手段(以下、交換警報時期決定手段という)をさらに有していてもよい。検知部2は、製造日を始期として耐用期間が定められているセンサを有していることがある。本実施形態の警報器1は、交換警報時期決定手段を備えることにより、警報器1の設置前の期間も加味した適切な時期に、センサ20の耐用期間の満了が近付いて交換時期が迫っていることを報せる交換警報を発することができる。交換警報時期決定手段は、制御部3を構成するマイコンなどが有する演算機能などで主に実行される手段である。
図6には、交換警報時期決定手段による処理のフローを含む、センサ20の交換警報を発するまでのフローチャートが示されている。ここで、警報器1の記憶手段5には、検知部2が有するセンサ20の耐用期間、およびセンサ20の製造年月日などの製造時期の情報が記録されている。そして、たとえば、警報器1の稼働開始時、すなわち、警報器1の設置時などに外部の機器から送られる日時情報を通信部4で受信する(S30)。センサ20の製造時期の情報、および、ステップS30で受信した警報器1の稼働開始時の日時情報から、センサ20の製造時からの経過時間を算出する(S31)。この経過時間をセンサ20の耐用期間から差し引いて、センサ20の正味の耐用期間を算出する(S32)。正味耐用期間を、たとえば、制御部3を構成するマイコンなどが有するタイマ機能の目標時間にセットする(S33)。このタイマをリセットしたうえで動作を開始させる(S34)。タイマが目標時間に達したら(S35でY)交換警報を発する(S36)。なお、ステップS31〜S33の処理が、主に交換警報時期決定手段により行われる。
このように、交換警報時期決定手段を備えることにより、適切な時期に、センサの交換時期が迫っていることを報せる警報を発することができる。なお、記憶手段5には、センサ20の識別情報だけが記録され、この識別情報が警報器1から外部の機器に送信され、外部の機器が、警報器のメーカなどが運用するサーバーなどから、対象のセンサの耐用期間や製造時期に関する情報を取得して警報器に送信する構成であってもよい。また、前述の起動手段8を備えている場合は、外部の機器の接近に伴う制御部4の起動時に、外部の機器から日時情報が送信され、図6に示される一連の処理が行われるように構成されてもよい。
図4〜6に示されるフローチャートは、仕様決定手段6などによる処理フローの一例を示しているに過ぎず、所定の設定変更や警報動作がなされるものであれば、本実施形態の警報器1の動作はこれらの処理フローに限定されない。たとえば、図4〜6に示される順序と異なる順序で個々の処理が行われてもよく、また、一部の処理が省略されてもよく、他の処理が追加されてもよい。
(センサの検知特性に応じて異常判定閾値を調整する例)
本実施形態の警報器1は、図示されていないが、検知部2のセンサ20の検知特性に関する情報と、検知対象の物理現象における所定の異常判定基準値とに基づいてセンサ20の出力上での異常判定閾値を決定する手段(以下、閾値決定手段という)をさらに有していてもよい。検知部2が有するセンサ20には、検知した物理現象の電気量への変換特性(検知特性)にばらつきのあるものが存在し、そのため、警報器の製造時や警報器の稼働後に、制御部の異常判定特性の調整が必要になることがある。本実施形態の警報器1では、閾値決定手段を備えることにより、この異常判定特性の調整が容易になり得る。閾値決定手段は、制御部3を構成するマイコンなどが有する演算機能により主に実行され得る。センサ20がCOガスセンサである場合を例に、閾値決定手段による異常判定特性の調整例について説明する。
警報器1の記憶手段5には、対象のCOガスセンサの識別情報が記憶されている。また、たとえば、センサーメーカなどが運用するインターネットに接続されたサーバーに、個々のCOガスセンサ毎の検知特性が保管されている。検知特性は、たとえば、V=α×C+βなどの変換式で表され得る。ここで、Cは、COガスセンサが検知するCOガスの濃度、VはCOガスセンサの出力、そして、αおよびβは、個々のCOガスセンサの検知特性により定まる定数である。
警報器1の閾値決定手段は、通信部4を介して、外部の機器にCOガスセンサの識別情報を送信する。外部の機器は、警報器1から送信された識別情報に対応するCOガスセンサの検知特性を、たとえばインターネットを介してセンサーメーカのサーバーなどから取得し、警報器1に送信する。閾値決定手段は、たとえば、COガス濃度においてC1ppmを異常基準値とすべき場合、すなわち、COガス濃度がC1ppmのときに異常と判定すべき場合は、C1を、センサの検知特性を示す変換式などに代入し、COガス濃度C1ppmに対応するセンサの出力V1を算出する。そして、このV1を、COガスセンサの出力である電気量上の異常判定閾値として、たとえば記憶手段5に記憶させる。
このように、閾値決定手段を備えることにより、実際にCOガスをCOガスセンサに吹き付けることも、閾値の別途の入力作業なども要することなく、非常に簡便に、センサの検知特性に応じて異常判定閾値を調整することができる。さらに、近距離無線通信にNFCを用いる場合は、警報器1による検知特性の受信ステップまでは、電力供給が無い状態でも行うことができる。周囲環境が異常な状態にあると判断される基準値は、警報器のユーザーごとにカスタマイズされることも多く、センサ出力の異常判定閾値の調整は、警報器1の製造を複雑にすることがある。そのような場合に、閾値決定手段を備える警報器1は、非常に有益となり得る。なお、異常判定閾値の算出は、外部の機器やサーバーで行うことも可能である。
(複数のセンサの一部に基づく検知動作の停止と作動とを切り替え得る例)
さらに、図1に示される本実施形態の警報器1は、図示されていないが、通信部4で受信する情報に基づいて、検知部2が有する複数のセンサ20の一部に基づく検知動作を停止または作動させる検知機能制御手段を有していてもよい。警報器の設置後に、たとえば、これまでは温度についての監視が必要であったが、生活パターンの変化などにより温度の監視は不要になったなど、ユーザーの各センサに対するニーズが変化することがある。そのような場合に、このような手段を備えていると有益である。たとえば、不要な検知動作を停止することで警報器の電力消費を少なくすることができる。また、警報器の製造においては、全てのセンサによる監視機能を備えた同種の警報器を大量に製造することも可能となり、製造工程での管理が簡略になり得る。
検知機能制御手段は、たとえば、制御部3を構成するマイコンの制御プログラムにより実行され得る。具体的には、通信部4で受信する情報に応じて、センサの出力が接続されるマイコンの入力ポートのイネーブル/ディスエーブルを切り替えることで、対象のセンサに基づく検知動作を停止または作動させることができる。なお、警報器がリースによりユーザーに供されている場合は、検知動作を停止または作動させたときは、外部の機器を通じて警報器のリース会社に通知し、課金に関する条件が変更されるようにしてもよい。
NFCなどにより外部の機器と通信を行う通信部を有する実施形態の警報器1については、前述の例以外にも、様々な活用が為され得る。以下に、簡単に説明する。
たとえば、調理中や殺虫剤の噴霧時など、平常時よりも高温になったり、特定のガスの濃度が高まったりする場合は、誤報などが生じないように、外部の機器から通信を行うことにより、所定の時間だけ異常判定基準値などを変更するようにしてもよい。その場合、外部の機器を通じて、他の外部の機器や他の警報器に、異常判定基準値が変更されていることが通知されてもよい。
また、検知部2での監視履歴など、および/または、警報の作動履歴などの情報が、記憶手段5などにより蓄積され、警報器1の定期点検時などに、携帯電話などの外部の機器を通じて、ガス会社などの保安センターに送られてもよい。保安センターで検知部2の検知パターンなどが解析されることにより誤報の防止などに役立つことがある。また、蓄積された情報が、警報器の交換などの際に新たに設置される警報器に送信され、情報の蓄積が継続されてもよい。
また、たとえば、異常と判定するほどではないものの、高温状態が長時間続いているにも関わらず、エアコンなどによる空調が行われていない場合は、外部の機器を通じて、予め登録された関係者(遠隔地の家族など)の携帯機器などに通知されてもよい。
また、記憶手段5により記憶されている警報器1の型式データが携帯電話などの外部の機器に送信され、この型式データに基づいて、警報器メーカのサーバーなどから警報器1の外形の3次元データが携帯電話により取得され、活用されてもよい。たとえば、携帯電話のカメラで撮影された警報器1の設置予定場所の画像と、警報器1の外形データに基づく画像とを、拡張現実などの技術を用いて携帯電話のディスプレイに表示することにより、警報器1の適切な設置の可否の検証などに用いることができる。また、警報器1が設置される天井や壁とのコーディネートツールとして用いられてもよい。
また、警報器がガスメータや家電などとの通信機能をさらに備えることにより、各機器と通信を行うことで、ガスや電気の使用量、インターネット通信に関する情報を取得し、この取得した情報に基づき使用料金や使用量などの情報をNFCなどの近距離無線通信を介して携帯端末などの外部の機器に送ることも考えられる。このようにすれば、ユーザーは、たとえば、携帯電話などを警報器1に近づけるだけで、ガスや電気などの使用に関する情報を取得することができる。またHEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)に対応した警報器であれば、各機器の運転状況や運転効率を警報器に携帯端末をかざすだけで知ることができたり、警報器を介して各機器の運転を制御することもできる。
また、ガスメータと連動し得るように構成されることにより、点検時に携帯端末などを警報器1に近づけるだけで、NFCなどの近距離無線通信を介して、ガスメータを遮断させることを警報器に指示することもできる。このようにすれば、警報器の点検時に、ガスメータの設置場所に出向いて遮断を行う必要がなくなるので、点検を容易に行うことができる。
前述の警報器1の活用例は単なる例示に過ぎず、NFCなどによる近距離無線通信機能を有する実施形態の警報器1は、これらの例に限定されず、外部の機器との通信によりメリットが得られるあらゆる状況で用いられ得る。
1 警報器
2 検知部
20 センサ
3 制御部
4 通信部
41 通信制御装置
41a NFCチップ
42、42a アンテナ
5 記憶手段
6 仕様決定手段
7 電源部
71 電源
72 電圧安定化回路
8 起動手段
81 整流回路
9 報知部
10 配線基板
10a 導体パターン

Claims (5)

  1. 物理現象を監視するセンサを含む検知部と、前記検知部の検知結果に基づいて報知を行う報知部と、前記検知部の検知結果から周囲環境の変化を判断すると共に、報知動作を制御する制御部と、前記制御部に電力を供給する電源部と、を含む警報器であって、
    外部の機器との間で近距離無線通信を用いて情報を送受する通信部をさらに含み、
    該警報器に関する機器情報を記憶する記憶手段と、
    前記通信部で受信される情報および前記記憶手段内の情報に基づいて該警報器の仕様を決定する仕様決定手段と、
    前記電源部から前記制御部への電力供給が停止されている状態でも、前記通信部による外部の通信機器との交信に基づいて前記制御部を起動させる起動手段と、を有しており、
    前記制御部が、前記起動手段による起動後に、前記交信により得られる前記通信機器の識別情報に応じて前記電力供給を再停止するように構成されている、警報器。
  2. 物理現象を監視するセンサを含む検知部と、前記検知部の検知結果に基づいて報知を行う報知部と、前記検知部の検知結果から周囲環境の変化を判断すると共に、報知動作を制御する制御部と、を含む警報器であって、
    外部の機器との間で近距離無線通信を用いて情報を送受する通信部をさらに含み、
    該警報器に関する機器情報を記憶する記憶手段と、
    前記通信部で受信される情報および前記記憶手段内の情報に基づいて該警報器の仕様を決定する仕様決定手段と、を有し、
    前記機器情報が前記センサの耐用期間に関する情報を含み、
    警報器の稼働開始時に前記通信部で受信する稼働開始時期に関する情報と、前記センサの耐用期間と、前記センサの製造時期に関する情報とに基づいて、前記センサの交換警報を発する時期を決定する手段をさらに有する警報器
  3. 物理現象を監視するセンサを含む検知部と、前記検知部の検知結果に基づいて報知を行う報知部と、前記検知部の検知結果から周囲環境の変化を判断すると共に、報知動作を制御する制御部と、を含む警報器であって、
    外部の機器との間で近距離無線通信を用いて情報を送受する通信部をさらに含み、
    該警報器に関する機器情報を記憶する記憶手段と、
    前記通信部で受信される情報および前記記憶手段内の情報に基づいて該警報器の仕様を決定する仕様決定手段と、を有し、
    前記制御部は周囲環境の異常の有無を判断するように構成され、
    前記機器情報が前記センサの識別情報を含んでおり、
    前記センサの識別情報を前記通信部を介して外部の機器に送り、前記センサの識別情報に応じて外部の機器から送信される前記センサの検知特性に関する情報と、物理現象の所定の異常基準値とに基づいて前記センサの出力の異常判定閾値を決定する手段をさらに有する警報器。
  4. 前記仕様決定手段は、外部の機器で取得される位置情報に基づく情報であって前記通信部で受信される情報と、前記記憶手段内の情報とに基づいて仕様を決定するように構成されている、請求項1〜のいずれか1項に記載の警報器。
  5. 前記検知部は複数のセンサを有しており、
    前記通信部で受信される情報に基づいて、前記複数のセンサの一部に基づく検知動作を停止または作動させる検知機能制御手段をさらに有する請求項1〜のいずれか1項に記載の警報器。
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