以下、本実施形態に係る機器制御システム1について図1〜図3を参照して説明する。
機器制御システム1は、図1に示すように、例えば戸建て住宅のような施設H1に設置された対象機器8の動作を制御する。対象機器8は、施設H1において使用される機器のうち、機器制御システム1が制御可能な機器である。対象機器8は、例えば、エアコン、照明器具、電磁調理器、及び電動式のシャッターなどである。対象機器8の動作の制御には、運転状態から停止状態への動作状態の変更と、停止状態から運転状態への動作状態の変更との他、出力の調整が含まれる場合がある。出力調整は、エアコンの設定温度、照明器具の光出力などを調整することである。なお、機器制御システム1が適用される施設H1は、戸建て住宅に限定されず、集合住宅の住戸でもよい。
まず、機器制御システム1の概要について説明する。機器制御システム1は、施設H1内に設置されたコントローラ12及び第2通信部6と、通信装置10と、を備える。通信装置10は、施設H1外に構築された外部ネットワークNW1と施設H1内に構築された内部ネットワークNW2との少なくとも一方を通して他装置と通信可能に構成されている。外部ネットワークNW1は、例えば移動体通信網のような広域通信網である。内部ネットワークNW2は、例えば、LAN(Local Area Network)、独自に構築した通信網などである。
通信装置10は、例えば、インターネット上のサーバ装置からなる。通信装置10は、第1記憶部21(図2参照)に保持されたプログラムを、通信装置10が有するコンピュータのプロセッサが実行するように構成される。通信装置10は、プログラムをプロセッサで実行することにより、第1判定部3(判定部)と、第2判定部4(制御部)と、第1制御部2(制御部、エリア内判定部)と、第1通信部5(通信部)との機能を実現する。通信装置10は、端末装置11が施設H1外に存在するか否か、及び、施設H1内に人が存在するか否か、に応じて、対象機器8の動作を制御する制御情報を生成する。
第2通信部6は、例えばルータである。第2通信部6は、外部ネットワークNW1と内部ネットワークNW2とに接続され、ゲートウェイとしても機能する。本実施形態において、通信装置10は、外部ネットワークNW1を通して第2通信部6に接続されている。内部ネットワークNW2には、複数の対象機器8の各々に接続されている。第2通信部6は、内部ネットワークNW2において、無線通信方式と有線通信方式との少なくとも一方で対象機器8と通信を行う。第2通信部6の内部ネットワークNW2の無線通信方式は、例えば、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)などである。図1では、有線通信による通信経路を実線で示し、無線通信による通信経路を破線で示している。なお、図1では、内部ネットワークNW2における部屋P3,P4の通信経路の図示を省略している。
コントローラ12は、内部ネットワークNW2を通して第2通信部6に接続されている。コントローラ12は、所謂HEMS(Home Energy Management System)コントローラである。コントローラ12は、内部ネットワークNW2を介して対象機器8と通信することによって、対象機器8を制御する。すなわち、コントローラ12は、対象機器8を直接に、又は第2通信部6を介して対象機器8と通信することにより、対象機器8の動作を制御する。内部ネットワークNW2は、プロトコル及び通信方式の異なる複数種類のネットワークを含んでいてもよい。コントローラ12は、例えば、特定小電力無線通信に準拠した無線通信方式で対象機器8と直接に通信することができる。
端末装置11は、例えば、スマートフォン、又はタブレット端末などのようなユーザが使用する移動体端末である。なお、端末装置11は、例えば、携帯可能なパーソナルコンピュータであってもよい。
端末装置11は、施設H1内では第2通信部6と通信可能に構成されており、内部ネットワークNW2と外部ネットワークNW1とを介して通信装置10と通信する。また、端末装置11は、施設H1外では、例えば、3G回線、又はLTE(Long Term Evolution)回線などを用いた無線通信方式で外部ネットワークNW1に接続して、通信装置10と通信する。
機器制御システム1における施設H1内の構成について説明する。施設H1内には、第2通信部6と、コントローラ12と、が配置されている。また、施設H1内には更に、分電盤70と、複数の対象機器8と、中継アダプタ50と、通信アダプタ91〜93と、が配置されている。
対象機器8は、本実施形態では、複数のエアコン、複数の照明器具、電磁調理器、及び電動式のシャッターである。以下、対象機器8の複数のエアコンの各々を区別する場合には、エアコン82,84,86と呼ぶ。対象機器8における複数の照明器具の各々を区別する場合には、照明器具81,83,85と呼ぶ。対象機器8は、コントローラ12を介して第2情報D2を受信することができる。
ここで、施設H1には、4つのエリアがあり、4つのエリアの各々は、部屋P1〜P4に対応している。部屋P1〜P4の各々に少なくとも1つの対象機器8が配置されている。部屋P1〜P4はそれぞれ、居間、子供部屋、寝室、車庫として使用されている。部屋P1には、照明器具81と、エアコン82と、電磁調理器801とが設置されている。部屋P2には、照明器具83とエアコン84とが設置されている。部屋P3には、照明器具85とエアコン86とが設置されている。部屋P4には、シャッター802が設置されている。
対象機器8のうち、エアコン82,84,86と電磁調理器801とは、内部ネットワークNW2を介して通信を行う通信機能を有しており、第2通信部6を介してコントローラ12との間で通信を行う。一方、照明器具81,83,85は通信機能を備えていないが、通信アダプタ91〜93が中継アダプタ50と無線通信を行う機能を備えている。照明器具81,83,85は、通信アダプタ91〜93をから調光レベルの指示を受けるように構成されている。通信アダプタ91〜93はそれぞれ、通信内容に応じて照明器具81,83,85の点灯状態と消灯状態とを切り替え可能に構成されている。通信アダプタ91〜93は更に、照明器具81,83,85の調光レベルを指示できるように構成されている。したがって、コントローラ12は、照明器具81,83,85の各々の点灯状態と消灯状態との制御だけでなく、調光状態を制御することができる。
分電盤70には、例えば、主幹ブレーカ、分岐ブレーカ、及び、連系ブレーカなどが収納されている。分電盤70の主幹ブレーカの一次側は、商用交流電源のような交流電源700に接続されている。主幹ブレーカの二次側は、複数の分岐ブレーカに接続されている。分岐ブレーカによって分岐される分岐回路には上述の対象機器8が電気的に接続されており、分電盤70から分岐回路に電気的に接続された対象機器8に電力が供給される。連系ブレーカには、分散電源701が接続されている。分散電源701は、例えば、太陽光発電システム、燃料電池システムなどが選択される。分散電源701から出力された電力は、施設H1内の対象機器8で使用される。なお、分散電源701から出力された電力は、電力系統への逆潮流が可能な場合がある。
分電盤70は、対象機器8に供給される電力を測定する測定部71(図2参照)を有している。測定部71は、例えば分電盤70内に設けられ、部屋P1〜P4の各々に設置された対象機器8の消費電力を測定する。測定部71は、例えば、部屋P1〜P4にそれぞれ対応する複数の分岐ブレーカの各々の消費電力を測定し、部屋P1〜P4の各々の消費電力に関する情報(例えば電力値又は電力量)をコントローラ12に出力することが可能である。
ここで、端末装置11の構成について図2を参照して説明する。本実施形態で用いる端末装置11は、図2に示すように、第2制御部111と、操作部112と、第3通信部113と、位置検出部114と、第2記憶部115と、を備える。
操作部112は、例えばバックライト付きの液晶ディスプレイ、又はEL(Electro Luminescence)ディスプレイのような表示装置と、タッチパッドのような入力装置とを組み合わせた装置である。操作部112の表示内容は第2制御部111によって制御される。また、操作部112を用いて入力した操作内容は第2制御部111に出力される。
位置検出部114は、例えば、GPS(Global Positioning System)受信機を有しており、GPS衛星が送信する信号を受信して端末装置11の地理上の位置情報を取得する。
第2制御部111は、プロセッサを備えている。第2制御部111は、例えば、当該プロセッサが第2記憶部115などに保持されているプログラムを実行することによって実現される。このプログラムは、外部ネットワークNW1を通してダウンロードされ、第2記憶部115に格納されたアプリケーションプログラム(所謂アプリ)である。第2制御部111は、第3通信部113の動作と、位置検出部114の動作と、操作部112の表示内容と、を制御する。
第2制御部111は、対象機器8の動作内容を指定する第1情報D1を生成する。第1情報D1には、端末装置11の位置情報と、少なくとも1つの対象機器8の識別情報と、当該識別情報に対応する対象機器8の動作内容を指定する動作指定情報と、が含まれている。第2制御部111は、ユーザが操作部112で対象機器8の動作内容を指定する操作を行うと、第1情報D1を生成して第3通信部113から外部ネットワークNW1に送出させる。
第3通信部113は、外部ネットワークNW1又は内部ネットワークNW2に接続して第1情報D1を通信装置10に送信する。
第2記憶部115は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)のような書き換え可能な不揮発性メモリを含む。第2記憶部115は、複数の動作指定情報を保持している。複数の動作指定情報の各々は、識別情報に対応する対象機器8ごとに異なる。以下、対象機器8ごとの動作指定情報について説明する。
エアコン82,84,86に対応する動作指定情報は、例えば、オン状態とオフ状態との切り替え、オン状態の風量の変更、温度設定の変更、動作の変更に伴う報知動作の指示、などである。報知動作の指示とは、例えばエアコン82,84,86が有する表示灯(例えばLED(Light Emitting Diode)など)を発光させる動作の指示、エアコン82,84,86が有するブザーなどを鳴動させる動作の指示の何れか又は両方である。
照明器具81,83,85に対応する動作指定情報は、例えば、点灯状態と消灯状態との切り替え、調光レベルの指示、及び、動作の変更に伴う報知動作の指示、などである。報知動作の指示とは、例えば、明るさを周期的(例えば0.5秒ごと)に数回程度変化させたり、点灯状態と消灯状態とを周期的に数回程度変化させたりする動作の指示である。
電磁調理器801に対応する動作指定情報は、例えば、オン状態とオフ状態との切り替え、調理温度の切り替え、及び、動作の変更に伴う報知動作の指示、などである。報知動作の指示とは、例えば、電磁調理器801が有する表示灯を発光させる動作の指示、電磁調理器801が有するブザーなどを鳴動させる動作の指示の何れか又は両方である。
シャッター802に対応する動作指定情報は、例えば、シャッター802を開閉させる可動部の動作状態と停止状態との切り替え、及び、動作の変更に伴う報知動作の指示、などである。報知動作の指示とは、例えば、シャッター802が有する表示灯を発光させる動作の指示、シャッター802が有するブザーなどを鳴動させる動作の指示の何れか又は両方である。
次に、通信装置10の詳細について説明する。通信装置10は、第1制御部2と、第1記憶部21と、第1判定部3と、第2判定部4と、第1通信部5と、を備える。通信装置10は、端末装置11が送信した第1情報D1を受信する第1機能と、第2情報D2を生成して施設H1内に設置されたコントローラ12に送信する第2機能と、を有する。第2情報D2は、対象機器8の制御に関する情報である。第2情報D2は、対象機器8の動作を制御するための制御情報を含む。通信装置10は、端末装置11が施設H1外に存在するか否か、及び、施設H1内に人が存在するか否かを条件として第1情報D1に基づく第2情報D2を生成する。第2情報D2は、上述の条件に応じて、第1情報D1と略同じ内容である場合と、第1情報D1とは異なる内容である場合とがある。通信装置10が第2情報D2を生成する動作の詳細については後述する。
第1記憶部21は、例えば、EEPROMのような書き換え可能な不揮発性メモリを含む。第1記憶部21は、部屋P1〜P4にそれぞれ対応する部屋情報を保持している。部屋情報は、部屋P1〜P4ごとに割り当てられた情報(例えば部屋番号など)である。第1記憶部21は、部屋情報と、部屋P1〜P4の各々に設置されている対象機器8の識別情報と、を対応付ける第1情報テーブルを保持している。また、第1記憶部21は、施設H1の位置情報を保持している。施設H1の位置情報とは、例えば、平面図における施設H1の中央位置に相当する地理上の位置情報である。また、第1記憶部21は、施設H1内の部屋P1〜P4の各々の位置情報(例えば平面図における各部屋の中央位置に相当する地理上の位置情報など)を保持していることが好ましい。
第1制御部2は、第1情報D1を送信した端末装置11が施設H1外及び施設H1内のどちらに存在するかと、施設H1内に人が存在するか否かと、に応じて、第1情報D1に基づく第2情報D2を生成する。第1通信部5が第1情報D1を受信すると、第1制御部2は、第1通信部5から第1情報D1を取得する。第1制御部2は、第1情報D1から、端末装置11の位置情報と、対象機器8の識別情報と、当該識別情報に対応する動作指定情報と、を取得する。第1制御部2は、端末装置11の位置情報を第1判定部3に出力し、対象機器8の識別情報を第2判定部に出力する。
第1判定部3は、端末装置11が施設H1外にあるか否かを判定し、第1制御部2に判定結果を出力する。また、第1判定部3は、第1記憶部21から施設H1の位置情報を取得し、第1制御部2が出力した端末装置11の位置情報と、施設H1の位置情報とに基づいて、端末装置11が施設H1外に存在するか否かを判定する。端末装置11の位置と、施設H1の位置との間の距離が第1基準距離(例えば20m)を超えている場合、第1判定部3は、端末装置11が施設H1外にあると判定する。一方、端末装置11の位置と施設H1の位置との間の距離が第1基準距離未満の場合、第1判定部3は、端末装置11が施設H1内にあると判定する。
第1判定部3は更に、端末装置11が施設H1内にある場合には、端末装置11が施設H1内の部屋P1〜P4のどこに存在するかを判定して第1制御部2に判定結果を出力する機能を有している。第1判定部3は、端末装置11の位置情報と、部屋P1〜P4の各々の位置情報とに基づいて、端末装置11が部屋P1〜P4のどこに存在するかを判定する。第1判定部3は、例えば、端末装置11の位置と、部屋P1の位置との間の距離が第2基準距離(例えば2m)以内の場合、第1判定部3は、端末装置11が部屋P1にあると判定する。
第1制御部2は、端末装置11の位置情報と、第1情報D1に含まれる対象機器8の識別情報とに基づいて、第1情報D1で動作内容を指定する対象機器8と端末装置11とが同じ部屋内に存在するか否かを判定する機能を有することが好ましい。第1制御部2は、第1通信部5から第1情報D1を取得した後、第1情報D1で指定された対象機器8が設置されている部屋と、施設H1内の人が存在する部屋とが同じ部屋か否かを判定する。これにより、第1制御部2は、端末装置11と、第1情報D1で指定された対象機器8とが施設H1内において同じ部屋内に存在するか否かの判定結果に応じた第2情報D2を生成することができる。
第1制御部2は、第1通信部5から第1情報D1を取得した後、第1記憶部21の第1情報テーブルを参照して、第1情報D1に含まれる識別情報に対応する部屋情報を特定する。第1制御部2は、当該部屋情報に対応する部屋の消費電力に関する情報をコントローラ12に要求する要求信号を生成する。第1通信部5は、外部ネットワークNW1を介して要求信号をコントローラ12に送信する。
コントローラ12は、要求信号を受信すると、要求信号で指定された部屋P1〜P4の消費電力に関する情報を電力情報D3として生成し、第2通信部6を介して第1通信部5に送信する。第1制御部2は、第1通信部5が受信した電力情報D3から当該部屋情報に対応する部屋の消費電力に関する情報を取得し、当該部屋情報と、当該部屋情報に対応する部屋の消費電力に関する情報と、を第2判定部4に出力する。
第2判定部4は、第1制御部2が出力した部屋情報と、当該部屋情報に対応する部屋の消費電力に基づいて、当該部屋情報に対応する部屋に人が存在するか否かを判定し、第1制御部2に判定結果を出力する。第2判定部4は、当該部屋情報に対応する部屋の消費電力と基準電力との大小を比較する。基準電力は、例えば、部屋P1〜P4の各々に配置された対象機器8の待機電力よりも大きな電力となるように、予め部屋P1〜P4ごとに設定されている。例えば当該部屋情報に対応する部屋が部屋P1である場合、部屋P1の消費電力が部屋P1用の基準電力を超えていると、第2判定部4は部屋P1に人が存在すると判定する。一方、部屋P1の消費電力が当該基準電力未満では、第2判定部4は部屋P1に人が存在しないと判定する。
機器制御システム1において、対象機器8の各々の動作を制御するための制御情報は、4つの制御シーンに応じて異なる。4つの制御シーンとは、表1に示すように、端末装置11が施設H1外に存在するか否か、及び、施設H1内に人が存在するか否か、の組み合わせにより定まる第1シーン〜第4シーンからなる。第1シーン〜第4シーンの各々の制御情報は、例えば第1記憶部21に保持されている。
第1制御部2は、第1情報D1で指定された対象機器8を制御する制御情報を第1シーン〜第4シーンに応じて選択する。第1制御部2は更に、以下に説明する制御情報と、第1情報D1に含まれる識別情報と、を含む第2情報D2を生成する。
第1シーンの制御情報は、端末装置11が施設H1外に存在し、かつ施設H1内に人が存在する場合の対象機器8の制御情報である。第1シーンにおける対象機器8の制御情報は、例えば、施設H1内の人が意図しない対象機器8の動作変更について、違和感が生じにくくなるように対象機器8の動作を変更する制御情報、又は対象機器8の動作を変更しない制御情報となっている。
第1シーンの制御情報は、例えば、以下の4つの制御情報のうち少なくとも1つを含む。第1シーンの制御情報は、第1情報D1に含まれる動作指定情報の内容に所定の制限を加える第1制御情報と、動作指定情報に応じて予め定められた所定の動作となるように動作指定情報を変更する第2制御情報と、を含む。また、第1シーンの制御情報は、第1情報D1で指定された対象機器8の動作について動作指定情報に関わらず動作状態を維持させる第3制御情報を含む。また、第1シーンの制御情報は、第1情報D1で指定された対象機器8の動作を制御しない第4制御情報を含む。なお、第4制御情報は、第1情報D1で指定された対象機器8の動作を制御しないことを説明するための便宜上の情報であり、第4制御情報には制御情報が含まれていなくてもよい。
第2シーンの制御情報は、端末装置11が施設H1内に存在し、かつ施設H1内に人が存在する場合の対象機器8の制御情報である。第2シーンの制御情報は、第5制御情報と第6制御情報とのうち少なくとも一方の制御情報を含む。第5制御情報とは、例えば、ユーザが施設H1内の特定の部屋(ここでは部屋P1)に存在し、かつ特定の部屋(部屋P1)に設置された対象機器8を特定の部屋(部屋P1)内の端末装置11で制御するための情報である。第6制御情報とは、例えば、部屋P1内の端末装置11でユーザが部屋P2〜P4に設置された対象機器8を制御するための情報である。言い換えると、第6制御情報とは、端末装置11で制御される対象機器8と端末装置11とが同じ部屋内に存在しない場合の制御情報である。
第5制御情報は、第1情報D1に含まれる動作指定情報と同様の制御情報である。そのため、ユーザは、端末装置11を、部屋P1に設置された対象機器8用のリモコンとして機能させることができる。ここで言う「リモコンとしての機能」とは、対象機器8が設置されている部屋内で対象機器8を制御するための対象機器8専用のリモコンと同様の機能を意味する。一方、第6制御情報は、第1シーンの制御情報と同様の制御情報であり、第1情報D1で指定された対象機器8の識別情報及び動作指定情報に応じて制御内容が異なる。
第3シーンの制御情報は、端末装置11が施設H1外に存在し、かつ施設H1内に人が存在しない場合の対象機器8の制御情報である。第3シーンの制御情報は、第7制御情報と第8制御情報とのうち少なくとも一方の制御情報を含む。第7制御情報は、第1情報D1で指定された対象機器8が第2情報D2を受信した時点から所定期間の経過後に動作指定情報で指定された動作内容となるように対象機器8を制御する制御情報である。所定期間とは、例えば、第1情報D1の指示内容に含まれている。なお、所定期間とは、対象機器8が第2情報D2を受信した時点からの経過時間で指定される期間に限らず、例えば、第2情報D2を受信した時刻よりも後の「所定の時刻」で指定されることにより定まる期間でもよい。以下、第7制御情報による制御のことを「タイマー制御」とも呼ぶ。なお、タイマー制御において、所定期間を略ゼロに設定することも可能である。また、タイマー制御の所定の時刻は、複数の時刻であってもよい。ユーザは、タイマー制御によって、対象機器8について所謂スケジュール管理を行うことができる。
第8制御情報は、第1情報D1に含まれる動作指定情報の内容に所定の制限を加える制御情報である。
第4シーンの制御情報は、端末装置11が施設H1内に存在し、かつ施設H1内に人が存在しない場合の対象機器8の制御情報である。例えば、端末装置11のユーザが施設H1の玄関などにいると、第2判定部4は、施設H1内に人が存在しないと判定する場合があるが、第1判定部3は、端末装置11が施設H1内に存在すると判定する。第4シーンの制御情報は、第9制御情報と第10制御情報とのうち少なくとも一方の制御情報を含む。第9制御情報とは、端末装置11で制御される対象機器8と端末装置11とが同じ部屋(例えば部屋P1)内に存在しない場合の制御情報である。第9制御情報は、第1情報D1に含まれる動作指定情報と同様の制御情報であり、第1情報D1で指定された対象機器8の識別情報及び動作指定情報に応じて制御内容が異なる。第9制御情報の制御内容に基づいて、ユーザは、端末装置11を、部屋P1に設置された対象機器8用のリモコンとして機能させることができる。なお、第9制御情報は、タイマー制御を含むように制御内容が設定されていてもよい。
第10制御情報は、第1情報D1に含まれる動作指定情報の内容に所定の制限を加える制御情報である。
表2は、第1〜第4シーンと第1〜第10制御情報との関係と、第1〜第10制御情報の各々の制御内容とをまとめた表である。
ところで、第1記憶部21は、第2情報テーブルを保持している。第2情報テーブルでは、4つの制御シーンと、第1〜第10制御情報と、第1情報D1に含まれる識別情報と、第1情報D1に含まれる動作指定情報と、が互いに関連付けられている。第2情報テーブルとは、4つの制御シーンと、第1情報D1に含まれる識別情報と、第1情報D1に含まれる動作指定情報と、に基づいて、第1〜第10制御情報のうち1つの制御情報が定まるような情報テーブルである。第1制御部2は、4つの制御シーンのうち1つの制御シーンを選択し、第1情報D1の識別情報及び動作指定情報と、第2情報テーブルと、に基づいて、第1〜第10制御情報のうち1つの制御情報を選択する。第1制御部2は、第1〜第10制御情報から選択した制御情報を含む第2情報D2を生成する。
ここで、通信装置10の動作の詳細について図3を参照して説明する。図3は、ユーザが端末装置11を操作して外部ネットワークNW1(又は内部ネットワークNW2)に第1情報D1を送出した後の、通信装置10の動作を示すフローチャートである。
第1制御部2は、第1通信部5から第1情報D1を取得する。言い換えると、コンピュータがプログラムを実行するにより、施設H1に設置された少なくとも1つの対象機器8の動作内容を指定する第1情報D1を受信するステップが実現される。第1制御部2は、第1情報D1に含まれる端末装置11の位置情報を取得して(S1)、当該位置情報を第1判定部3に出力する。第1判定部3は、端末装置11の位置情報と、施設H1の位置情報と、に基づいて、端末装置11と施設H1との距離(L1)を求める。第1判定部3は、端末装置11と施設H1との距離L1が第1基準距離より大きければ(S2:Yes)、端末装置11は施設H1外に存在すると判定する(S3)。第1判定部3は、距離L1が基準距離未満であれば(S2:No)、端末装置11は施設H1内に存在すると判定する(S4)。第1判定部3は、第1制御部2に判定結果を出力する。
第1制御部2は、電力情報D3を要求する要求信号を生成し、第1通信部5から当該要求信号を外部ネットワークNW1に送出させる。第1通信部5は、コントローラ12が送信した電力情報D3を受信する。第1制御部2は、第1通信部5から電力情報D3を取得して(S5)、第2判定部4に出力する。第2判定部4は、電力情報D3に含まれる部屋の消費電力が基準電力を超えている場合(S6:Yes)、施設H1内に人が存在すると判定し、消費電力が基準電力未満の場合(S6:No)、施設H1内に人が存在しないと判定する。第2判定部4は、第1制御部2に判定結果を出力する。
第1制御部2は、施設H1内に人が存在する場合、第1判定部3の判定結果に基づいて、端末装置11が施設H1外に存在するか否かを判定する(S7)。第1制御部2は、施設H1内に人が存在し、かつ端末装置11が施設H1外に存在する場合(S7:Yes)、第1情報D1に含まれる識別情報に対応する制御情報のうち、第1シーンを選択する(S8)。第1制御部2は、施設H1内に人が存在し、かつ端末装置11が施設H1内に存在する場合(S7:No)、第1情報D1に含まれる識別情報に対応する制御情報のうち、第2シーンを選択する(S9)。
第1制御部2は、施設H1内に人が存在しない場合、第1判定部3の判定結果に基づいて、端末装置11が施設H1外に存在するか否かを判定する(S10)。第1制御部2は、施設H1内に人が存在せず、かつ端末装置11が施設H1外に存在する場合(S10:Yes)、第3シーンを選択する(S11)。第1制御部2は、施設H1内に人が存在せず、かつ端末装置11が施設H1内に存在する場合(S10:No)、第4シーンを選択する(S12)。
第1制御部2は、第1情報D1と、選択した第1〜第4シーンと、第1記憶部21の第2情報テーブルと、に基づいて、第1〜第10制御情報の何れかを選択し、第2情報D2を生成する(S13)。言い換えると、コンピュータがプログラムを実行するにより、対象機器8を制御するための第2情報D2を生成するステップが実現される。また、コンピュータがプログラムを実行するにより、第1情報D1を送信した端末装置11が施設H1外及び施設H1内のどちらに存在するかと、施設H1内に人が存在するか否かと、に応じて、第2情報D2を生成するステップが実現される。
ここで、第1〜第4シーンの各々における対象機器8の制御情報について説明する。なお、以下の制御情報の説明は、一例であり、対象機器8の各々の動作内容に対する第1〜第10制御情報の設定は適宜変更可能である。
エアコン82,84,86の制御情報について説明する。以下、エアコン82の制御情報について説明する。なお、エアコン84,86についてもエアコン82と同様の制御情報となるため、エアコン84,86の制御情報についての説明を省略する。
第1シーンにおけるエアコン82の第1制御情報は、温度設定を所定の範囲に制限する制御である。温度設定を所定の範囲に制限する制御とは、例えば、暖房の場合は設定温度の上限を23度に制限し、冷房の場合は設定温度の下限を25度に制限するような制御である。例えば、エアコン82に対する動作指定情報において、暖房の設定温度が23度以上であっても、第1シーンでは、エアコン82に対する制御情報は暖房の設定温度を23度に制限する。同様に、エアコン82に対する動作指定情報において、冷房の設定温度が25度以下であっても、第1シーンでは、エアコン82に対する制御情報は冷房の設定温度を25度に制限する。これにより、エアコン82の設定温度が、所定の範囲(例えば快適温度の範囲)を超えることが抑制される。
第1シーンにおいて、エアコン82の第2制御情報は、オン状態から風量を所定時間(例えば10秒)が経過するごとに段階的に少なくして最終的にオフ状態にする制御である。これにより、エアコン82に対する動作指定情報が、エアコン82をオン状態からオフ状態にする制御であっても、エアコン82が急にオフ状態になることが回避される。
第1シーンにおいて、エアコン82の第3制御情報は、施設H1内に人が存在する場合に、動作中のエアコン82の風量設定を変更せずに維持する制御である。例えば、部屋P1内に人がいる場合に部屋P1内のエアコン82の風量を変更する指示動作情報を含む第1情報D1を第1制御部2が取得しても、第1制御部2が第3制御情報を選択した場合、エアコン82の風量設定が変更されずに維持される。
第1シーンにおいて、エアコン82の第4制御情報は、施設H1内に人が存在する場合に、エアコン82を制御しないための情報である。言い換えると、第4制御情報は、施設H1内に人が存在する場合に端末装置11で施設H1外からエアコン82を制御することができないようにするための情報である。第4制御情報は、例えば、施設H1外にいる端末装置11のユーザが、施設H1内の温度を快適温度にするための制御を除く制御に関して設定されている。これにより、施設H1外の端末装置11からのエアコン82を制御する際には、施設H1内を快適温度にする動作を除いた他の操作が回避される。
第2シーンにおいて、エアコン82の第5制御情報は、例えば、部屋P1内に存在する端末装置11で部屋P1内に存在するエアコン82の全ての機能を操作できるような制御である。言い換えると、第5制御情報は、端末装置11をエアコン82のリモコンとして機能させる制御である。第5制御情報において、ユーザが部屋P2,P3内に存在する端末装置11で部屋P2,P3内に存在するエアコン84,86を操作する場合についても同様である。
第2シーンにおいて、エアコン82の第6制御情報は、端末装置11で制御されるエアコン82と端末装置11とが同じ部屋内ではない場合の制御である。第6制御情報は、第1〜第4制御情報の何れかと同様の制御である。
第3シーンにおいて、エアコン82の第7制御情報は、第1情報D1の指示内容と同一であるが、エアコン82が動作を変更するタイミングはタイマー制御される。第7制御情報は、例えば、ユーザが施設H1外から端末装置11を操作して、ユーザが施設H1に到着する予定時刻の1時間前にエアコン82を動作させるタイマー制御である。これにより、エアコン82がタイマー制御されて、ユーザが施設H1に到着する時刻には部屋P1の温度が快適な温度に近づけることが可能となる。
第4シーンにおけるエアコン82の第9制御情報は、例えば、第1情報D1で指定するエアコン82が設置された部屋P1と、端末装置11のある部屋とが異なる場合の制御である。エアコン82の第9制御情報は、例えば、部屋P1内に存在する端末装置11でエアコン84,86の全ての機能を操作できるような制御である。言い換えると、第9制御情報は、端末装置11をエアコン82以外のエアコン84,86のリモコンとして機能させる制御である。
照明器具81,83,85の制御情報について説明する。以下、照明器具81の制御情報について説明する。なお、照明器具83,85についても照明器具81と同様の制御情報となるため、照明器具83,85の制御情報についての説明を省略する。
第1シーンにおける照明器具81の第1制御情報は、点灯状態を変更する制御情報である。第1制御情報は、例えば、第1情報D1の動作指定情報が照明器具81を点灯状態から消灯状態にさせる制御である場合に、時間が経過するにつれて照明器具81の光源の明るさが徐々に暗くなるような制御情報である。この制御は、例えば、照明器具81の全点灯状態の明るさを100%とした場合に、照明器具81の光源の明るさが1秒あたり10%ずつ減るように設定されている。これにより、照明器具81の明るさが急に変化せずに、時間経過に従って徐々に変化するため、施設H1内の人に対して、照明器具81の明るさの変更の違和感が生じにくくなる。
第1シーンにおける照明器具81の第2制御情報は、点灯状態と消灯状態との切り替えの制御情報である。第2制御情報は、点灯状態と消灯状態とが切り替わる際に、照明器具81を数回程度明滅させた後に点灯状態と消灯状態とを切り換える制御である。これにより、施設H1内の人は、端末装置11によって照明器具81の点灯状態と消灯状態とが切り替えられたことを知ることができる。
第1シーンにおいて、照明器具81の第3制御情報は、施設H1内に人が存在する場合に、照明器具81を点灯状態から消灯状態にせずに、点灯状態を維持する制御である。特に、部屋P1内に人が存在する場合に照明器具81を点灯状態から消灯状態にする指示動作情報を含む第1情報D1を第1制御部2が取得しても、第1制御部2が第3制御情報を選択した場合、照明器具81の点灯状態が維持される。これにより、部屋P1内に人が存在する場合に端末装置11で施設H1外から照明器具81を点灯状態から消灯状態にされることが回避可能となる。また、照明器具81の第3制御情報は、照明器具81の調光レベルの変更を回避する制御であってもよい。例えば、照明器具81の調光レベルを100%から50%に変更する指示動作情報を含む第1情報D1を第1制御部2が取得しても、第1制御部2が第3制御情報を選択した場合、照明器具81の調光レベルが維持される。
第1シーンにおいて、照明器具81の第4制御情報は、施設H1内に人が存在する場合に、照明器具81を制御しないための情報である。言い換えると、第4制御情報は、施設H1内に人が存在する場合に端末装置11で施設H1外から照明器具81を制御することができないようにするための情報である。
なお、第1シーンにおける照明器具81の点灯状態と消灯状態とを切り換える制御については、第1〜第4制御情報のうちの1つが第1シーンに関連付けられるように第2情報テーブルに設定されていればよい。
第2シーンにおいて、照明器具81の第5制御情報は、例えば、部屋P1内に存在する端末装置11で部屋P1内に存在する照明器具81の全ての機能を操作できるような制御である。言い換えると、第5制御情報は、端末装置11を照明器具81のリモコンとして機能させる制御である。第5制御情報において、ユーザが部屋P2,P3内に存在する端末装置11で部屋P2,P3内に存在する照明器具83,85を操作する場合についても同様である。
第2シーンにおいて、照明器具81の第6制御情報は、端末装置11で制御される照明器具81と端末装置11とが同じ部屋内ではない場合の制御である。第6制御情報は、第1シーンの照明器具81の第1〜第4制御情報の何れかと同様の制御である。
第3シーンにおいて、照明器具81の第7制御情報は、第1情報D1の指示内容と同一であるが、照明器具81が動作を変更するタイミングはタイマー制御される。
第4シーンにおける照明器具81の第9制御情報は、例えば、第1情報D1で指定する照明器具81が設置されたエリア(部屋)と、端末装置11のあるエリアとが異なる場合の制御である。照明器具81の第9制御情報は、例えば、部屋P1内に存在する端末装置11で照明器具81の全ての機能を操作できるような制御である。言い換えると、第9制御情報は、端末装置11を照明器具81のリモコンとして機能させる制御である。
ところで、対象機器8の各々について、第2情報テーブルに第1〜第10制御情報が必ずしも設定されていなくてもよい。例えば、電磁調理器801の制御情報については、防災の観点から、施設H1内に人が存在しない場合は電磁調理器801を制御できないほうが好ましい場合がある。また、シャッター802の制御情報については、防災及び防犯の観点から、シャッター802のある部屋P4内に端末装置11が存在する場合を除いて、端末装置11でシャッター802を制御できないほうが好ましい場合がある。このように、対象機器8の電磁調理器801とシャッター802との制御内容については、エアコン82,84,86及び照明器具81,83,85とは異なる制御内容となるため、電磁調理器801とシャッター802とのことを特に「特定の機器」と呼ぶ。
電磁調理器801には、第1シーンの第4制御情報と、第2シーンの第5、第6制御情報と、第3シーンの第8制御情報と、第4シーンの第10制御情報とが第2情報テーブルに設定されていればよい。
第1シーンにおける電磁調理器801の第4制御情報は、施設H1外から端末装置11で電磁調理器801を制御しない。これにより、施設H1外から端末装置11で電磁調理器801を操作できないようにすることが可能である。
第2シーンにおいて、電磁調理器801の第5制御情報は、ユーザは、端末装置11を電磁調理器801のリモコンとして操作することができる。第2シーンにおいて、電磁調理器801の第6制御情報は、端末装置11が部屋P1とは異なる部屋P2〜P4に存在する場合の制御情報である。第6制御情報は、第1シーンにおける電磁調理器801の第4制御情報と同様である。
第3シーンの第8制御情報と、第4シーンの第10制御情報とは、例えば、オン状態の電磁調理器801をオフ状態にできるが、オフ状態の電磁調理器801をオン状態にしない制限がかけられた制御である。例えば、ユーザは、電磁調理器801の消し忘れに気が付いた際に、端末装置11からオン状態の電磁調理器801をオフ状態にすることができる。一方、第3シーンの第8制御情報と、第4シーンの第10制御情報とは、オフ状態の電磁調理器801をオン状態にしない。これにより、電磁調理器801と同じ部屋P1内に端末装置11が存在しない場合、電磁調理器801がオフ状態からオン状態になることが制限される。
なお、第4制御情報に代えて電磁調理器801の第1シーンに第1制御情報が第2情報テーブルに設定されていてもよい。第1制御情報は、例えば、オン状態の電磁調理器801をオフ状態にする制御であり、オフ状態の電磁調理器801をオン状態にしない制限がかけられた制御である。第1制御情報が第2情報テーブルに設定されることにより、施設H1外から端末装置11でオン状態の電磁調理器801をオフ状態にすることが可能であるが、逆に電磁調理器801がオフ状態からオン状態になることが制限される。
シャッター802には、第4、第5、第8、第10制御情報が第2情報テーブルに設定されている。第1シーンにおけるシャッター802の第4制御情報は、施設H1外から端末装置11でシャッター802を制御しない。これにより、施設H1外から端末装置11でシャッター802を操作できないようにすることが可能である。例えば、シャッター802が閉状態であってシャッター802の可動部が停止状態である場合、シャッター802の可動部が停止状態から変更されない。
第2シーンにおいて、シャッター802の第5制御情報は、ユーザは、部屋P4に存在する端末装置11でシャッター802を制御する情報である。ユーザは、端末装置11をシャッター802のリモコンとして操作することができる。また、第2シーンにおけるシャッター802の第6制御情報が第2情報テーブルに設定されていないため、部屋P4のシャッター802を部屋P4以外の部屋内の端末装置11で開閉動作させることが回避される。
第3シーンの第8制御情報と、第4シーンの第10制御情報とは、例えば、シャッター802を開状態にする動作を制限し、かつシャッター802を閉状態にする動作を制限する制御である。言い換えると、第3シーンの第8制御情報と、第4シーンの第10制御情報とは、シャッター802の可動部の停止状態を維持する制御情報である。これにより、シャッター802と同じ部屋P4内に端末装置11が存在しない場合、シャッター802が開閉させることが回避される。
ところで、第1〜第4シーンにおいて、端末装置11によって対象機器8の動作が変更される際に、対象機器8の各々に報知動作を行わせる制御内容が第1〜第10制御情報の各々に含まれていてもよい。その場合、対象機器8の各々は、報知動作を行った後に第1〜第10制御情報の動作を行う。これにより、施設H1内の人は、対象機器8の動作が変わる前に対象機器8の動作状態が変わることを知ることができるので、対象機器8の動作の変更に対して驚きにくくなる。
以上説明したように、本実施形態の機器制御システム1は、第1通信部5(通信部)と、第1制御部2(制御部)と、を備える。第1通信部5は、施設H1に設置された少なくとも1つの対象機器8の動作内容を指定するための第1情報D1を受信する。第1制御部2は、対象機器8の制御に関する第2情報D2を生成する。第1制御部2は、第1情報D1を送信した端末装置11が施設H1外及び施設H1内のどちらに存在するかと、施設H1内に人が存在するか否かと、に応じて、第1情報D1に基づく第2情報D2を生成する。
上記構成によれば、機器制御システム1は、第1情報D1を送信した端末装置11が施設H1外に存在するか否かの第1条件と、施設H1内に人が存在するか否かの第2条件と、に基づいて、対象機器8の制御に関する第2情報D2を生成する。第2情報D2は、一例として、対象機器8の動作を制御するための制御情報を含んでいる。機器制御システム1は、この第1、第2条件に応じて、対象機器8の動作を指定する第1情報D1に基づく第2情報D2を生成することができる。言い換えると、機器制御システム1は、外部ネットワークNW1を通して制御可能な対象機器8の種類及び制御の内容を施設H1の状況に応じて変更することができる。
機器制御システム1において、第1判定部3(判定部)は、施設H1の位置と端末装置11の位置とに基づいて、端末装置11が前記施設H1外及び前記施設H1内のどちらに存在するかを判定することが好ましい。上記構成によれば、第1判定部3は、施設H1と端末装置11との位置関係によって、端末装置11が前記施設H1外及び前記施設H1内のどちらに存在するかを判定することができる。
機器制御システム1において、第2判定部4(制御部)は、施設H1の消費電力に関する電力情報D3を取得し、電力情報D3に基づいて、施設H1内に人が存在するか否かを判定することが好ましい。これにより、機器制御システム1は、施設H1の人の存否を検出するセンサなどを備えることなく、電力情報D3に基づいて施設H1に人が存在するか否かを判定することができる。
機器制御システム1において、施設H1内に人が存在し、かつ端末装置11が施設H1外に存在する場合、第1制御部2(制御部)は、第1情報D1で指定された対象機器8の動作内容に所定の制限を加えた第2情報D2を生成することが好ましい。これにより、施設H1外に存在する端末装置11で対象機器8を制御する際に、第1制御部2は、第1情報D1で指定された対象機器8の動作内容の一部を変更した動作内容の第2情報D2を生成することができる。
機器制御システム1において、施設H1内に人が存在し、かつ端末装置11が施設H1外に存在する場合、第1制御部2(制御部)は、以下の第2情報D2を生成することが好ましい。当該第2情報D2は、第1情報D1で指定された対象機器8の動作内容が、第1情報D1に応じて予め定められた所定の動作内容となるような第2情報D2である。これにより、施設H1外に存在する端末装置11で対象機器8を制御する際に、第1制御部2は、第1情報D1で指定された対象機器8の動作内容を、当該動作内容とは異なる所定の動作内容に変更した第2情報D2を生成することができる。
機器制御システム1において、施設H1内に人が存在し、かつ端末装置11が施設H1外に存在する場合、第1制御部2(制御部)は、以下の第2情報D2を生成することが好ましい。当該第2情報D2は、第1情報D1で指定された対象機器8の動作の変更を報知する報知動作を対象機器8に行わせるような第2情報D2である。これにより、施設H1外に存在する端末装置11で対象機器8を制御する際に、対象機器8が報知動作を行った後に、対象機器8の動作が変化する。そのため、施設H1にいる人は、対象機器8の動作が変化する前に、対象機器8の動作が変化することを知ることができる。
機器制御システム1において、少なくとも1つの対象機器8は、複数の対象機器8であり、複数の対象機器8は、特定の機器(例えば電磁調理器801、シャッター802)を含む。施設H1内に人が存在し、かつ端末装置11が施設H1外に存在する場合、第1制御部2(制御部)は、特定の機器を制御しないことが好ましい。これにより、施設H1内に人が存在する状態で、施設H1外に存在する端末装置11から特定の機器の動作が変更されることが回避可能となる。
機器制御システム1は、第1情報D1で指定された対象機器8と、端末装置11と、が施設H1内において同じエリア(例えば部屋P1)内に存在するか否かを判定する第1制御部(エリア内判定部)を備えることが好ましい。施設H1内に人が存在し、かつ端末装置11が施設H1内に存在する場合、第1制御部2は、第1情報D1で指定された対象機器8と端末装置11とが施設H1内において同じエリア内に存在するか否かに応じて、第1情報D1に基づく第2情報D2を生成する。これにより、第1制御部2(制御部)は、施設H1内に存在し、かつ複数の対象機器8のうち第1情報D1で指定する対象機器8と端末装置11とが施設H1内において同じエリア内に存在するか否かに応じた個別の第2情報D2を生成することが可能となる。
機器制御システム1は、第1情報D1で指定された対象機器8と、端末装置11と、が施設H1内において同じエリア(例えば部屋P1)内に存在するか否かを判定する第1制御部2(エリア内判定部)を備えることが好ましい。施設H1内に人が存在せず、端末装置11が施設H1内に存在する場合であって、かつ、第1情報D1で指定された対象機器8と端末装置11とが施設H1内において同じエリア内に存在しない場合、第1制御部2(制御部)は、以下の第2情報D2を生成する。当該第2情報D2は、第1情報D1で指定された対象機器8の動作内容となるような第2情報D2である。上記構成によれば、第1制御部2は、施設H1内に人が存在しないと判定した状態で、第1情報D1で指定された対象機器8と端末装置11とが別々のエリア(部屋)にある場合、第1情報D1で指定された対象機器8の動作内容となる第2情報D2を生成する。例えば、端末装置11のユーザが施設H1の玄関などにいると、第2判定部4は、施設H1内に人が存在しないと判定する場合があるが、第1判定部3は、端末装置11が施設H1内に存在すると判定する。この場合、ユーザは、端末装置11を、部屋P1〜P4に設置されている対象機器8のリモコンとして操作することができる。
機器制御システム1において、施設H1内に人が存在せず、かつ端末装置11が施設H1外に存在する場合、第1制御部2(制御部)は、以下のように構成されたことが好ましい。第1制御部2(制御部)は、第1情報D1で指定された対象機器8が第2情報D2を受信した時点から所定期間の経過後に第1情報D1で指定された動作内容となるように第2情報D2を生成することが好ましい。上記構成によれば、第1制御部2は、対象機器8が第2情報D2を受信した時点とは異なる時点で対象機器8を動作させることができる。対象機器8の動作内容は、第1情報D1で指定された動作内容である。これにより、第1制御部2は、例えば、対象機器8をタイマー制御することができる。
本実施形態の機器制御方法は、施設H1に設置された少なくとも1つの対象機器8の動作内容を指定する第1情報D1を受信するステップを有する。また、機器制御方法は、第1情報D1を送信した端末装置11が施設H1外及び施設H1内のどちらに存在するかと、施設H1内に人が存在するか否かと、に応じて、対象機器8の制御に関する第2情報D2を生成するステップを有する。これにより、本実施形態の機器制御方法は、施設H1外から制御可能な対象機器8の種類及び制御の内容を施設H1の状況に応じて変更することができる。
本実施形態のプログラムは、コンピュータに、施設H1に設置された少なくとも1つの対象機器8の動作内容を指定する第1情報D1を受信するステップを実行させる。また、本実施形態のプログラムは、第1情報D1を送信した端末装置11が施設H1外及び施設H1内のどちらに存在するかと、施設H1内に人が存在するか否かと、に応じて、対象機器8の制御に関する第2情報D2を生成するステップを実行させる。これにより、本実施形態のプログラムは、施設H1外から制御可能な対象機器8の種類及び制御の内容を施設H1の状況に応じて変更することができる。
ところで、本実施形態に係る機器制御システム1では、第2判定部4は、対象機器8の消費電力に基づいて施設H1内の人の存否を判定しているが、この構成に限定されない。第2判定部4は、例えば、施設H1内に設置された人検知部の検知結果に基づいて施設H1内の人の存否を判定してもよい。人検知部は、例えば、部屋P1〜P4に1つずつ配置され、部屋P1〜P4ごとの人の存否を検知する。人検知部は、人体が放射する熱線に感度を有する焦電型の赤外線検出素子を備え、赤外線検出素子が熱線を検知できるか否かで、検知エリアに人が存在するか否かを検知し、検知結果をコントローラ12に出力するように構成されていてもよい。第2判定部4は、外部ネットワークNW1と、内部ネットワークNW2と、コントローラ12と、を介して、人検知部の検知結果を取得することができる。
分電盤70内の測定部71は、部屋P1〜P4の各々の消費電力の他にも、例えば、施設H1全体の消費電力を測定するように構成されていてもよい。第2判定部4は、H1全体の消費電力に基づいて施設H1内の人の存否を判定可能に構成されていてもよい。また、第1判定部3は、端末装置11が施設H1内に存在する場合に、端末装置11が施設H1内の部屋P1〜P4のどこに存在するかを判定する機能が省略されていてもよい。
端末装置11における位置検出部114は、GPS受信機を有することに限定されない。例えば、施設H1の各部屋P1〜P4にビーコン発信機が設置されていて、位置検出部114は、ビーコン発信機から発信されたビーコン信号を受信するように構成されていてもよい。ビーコン信号には、ビーコン発信機ごとに割り当てられた識別情報が含まれている。端末装置11の第2制御部111は、ビーコン信号に付加されたビーコン発信機の識別情報を、端末装置11の位置情報に代えて第1情報D1を生成する。通信装置10の第1判定部3は、第1情報D1にビーコン発信機の識別情報が含まれているか否かを判定する機能を有し、第1記憶部21は、ビーコン発信機の識別情報に対応する部屋情報を保持している。第1判定部3は、第1情報D1にビーコン発信機の識別情報が含まれていると判断すると、ビーコン発信機の識別情報に対応する部屋P1〜P4に端末装置11があると判定する。他にも例えば、端末装置11の第2制御部111がビーコン発信機の識別情報に対応する部屋情報を含む第1情報D1を生成し、第1判定部3が当該部屋情報に基づいて端末装置11の位置を判定するように構成されていてもよい。
端末装置11は、スマートフォンのような携帯端末であることに限定されず、パーソナルコンピュータなどのような据置型の端末であってもよい。据置型の端末は、例えば、部屋P1〜P4に設置されていてもよいし、施設H1外の施設に設置されていてもよい。
第1情報D1は、1つの対象機器8の識別情報を含むことに限定されず、複数の対象機器8の識別情報を含んでいてもよい。その場合、第1情報D1により複数の対象機器8の動作内容が変更可能となる。
通信装置10は、必ずしも施設H1外に設置される必要はなく、施設H1内に設置されてもよい。また、通信装置10は、施設H1内に設置され、かつコントローラ12の機能と第2通信部6の機能とを有するように構成されてもよい。
通信装置10が第1制御部2、第1判定部3、及び第2判定部4を備えることに限定されず、第1制御部2、第1判定部3、及び第2判定部4の各々は、通信装置10以外の装置で実現されてもよい。
第2情報テーブルにおいて、対象機器8ごとに第1〜第10制御情報が個別に設定されていてもよい。例えば、第1制御部2が特定の動作指定情報に対して照明器具81と照明器具83とで異なる制御情報となるように設定された第2情報テーブルでもよい。
対象機器8と、分電盤70と、第2通信部6と、コントローラ12との通信手段は、有線通信の他にも、電波及び光を媒体とした無線通信でもよい。また、対象機器8自体が必ずしもコントローラ12と通信する機能を有していなくてもよい。対象機器8自体が通信機能を有していなくても、コントローラ12と通信する機能を有する制御機器を介して対象機器8がコントローラ12と通信可能に構成されていればよい。
機器制御システム1が適用される施設H1は、住宅に限定されず、店舗などの商用施設でもよいし、オフィスビルなどでもよい。その場合、コントローラ12は、例えば、施設H1内の各対象機器8と通信して各対象機器8を制御するEMS(Energy Management System)コントローラであればよい。
本実施形態の機器制御システム1において、第4シーンは省略可能である。
(変形例1)
変形例1の機器制御システムについて説明する。なお、変形例1の機器制御システムにおいて、実施形態の機器制御システム1と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。また、上記した実施形態と同様の機器制御方法を、変形例1にも適用できる。上記した実施形態と同様のプログラムを、変形例1にも適用できる。
変形例1の機器制御システムにおいて、通信装置10は、第2情報D2をコントローラ12に送信するだけでなく、端末装置11にも送信する点が実施形態の機器制御システム1と相違する。つまり、変形例1の機器制御システムにおいて、第1制御部2が生成する第2情報D2は、対象機器8の動作を制御するための制御情報を少なくとも含む。また、第2情報D2は、端末装置11に送信される情報であってもよい。
変形例1の機器制御システムにおける通信装置10の第1制御部2は、第2情報D2を第1通信部5から端末装置11に送信させる機能を更に有している。端末装置11の第2制御部111は、端末装置11の第3通信部113が第2情報D2を受信すると、端末装置11の操作部112に第2情報D2の内容を表示させる。要するに、変形例1の機器制御システムにおいて、通信装置10から端末装置11に送信される第2情報D2は、コントローラ12に送信される制御情報の内容を操作部112に表示させるための情報である。
第2情報D2は、更に、施設H1内の人の存否の情報を含んでいてもよい。また、第2情報D2は、端末装置11と第1情報D1で指定された対象機器8とが施設H1内において同じ部屋内に存在するか否かの情報を含んでいてもよい。
以下、通信装置10と端末装置11との動作について説明する。
通信装置10の第1制御部2は、第1情報D1に含まれる動作指定情報を変更しない場合には、その動作指定情報を含む第2情報D2を生成する。その場合、第1制御部2は、第2情報D2の内容を端末装置11の操作部112に表示させることにより、第1情報D1に含まれる動作指定情報を端末装置11の操作部112に表示させることができる。端末装置11のユーザは、操作部112の表示内容に見ることにより、第1情報D1に含まれる動作指定情報を確認することができる。
通信装置10の第1制御部2は、更に、第2情報D2を通信装置10の第1通信部5からコントローラ12に送信させる前に、第2情報D2を第1通信部5から端末装置11に送信させる機能を更に有していてもよい。端末装置11の第2制御部111は、第1制御部2が第2情報D2を第1通信部5からコントローラ12に送信させる前に、第1情報D1の動作指定情報で対象機器8を制御するか否かをユーザに選択させるような内容を操作部112に表示させる。また、第2制御部111は、第2情報D2に含まれている施設H1内の人の存否(又は部屋内の人の存否)の情報を、操作部112に表示させてもよい。これにより、端末装置11のユーザは、第1情報D1の動作指定情報の内容と、施設H1内の人の存否とを確認することができる。ユーザが、操作部112に表示された内容を許可するような操作を操作部112で行うと、通信装置10の第1制御部2は、第2情報D2を通信装置10の第1通信部5からコントローラ12に送信させる。
ところで、通信装置10の第1制御部2は、第1情報D1に含まれる動作指定情報を変更する際に、動作指定情報の変更内容を含む第2情報D2を生成して、第2情報D2を通信装置10から端末装置11に送信させる機能を更に有していてもよい。つまり、通信装置10から端末装置11に送信される第2情報D2は、第1情報D1に対する第2情報D2の変更内容と、コントローラ12に送信される制御情報の内容と、を操作部112に表示させるための情報であってもよい。端末装置11のユーザは、操作部112表示された第2情報D2の内容を見ることにより、第1情報D1に対する第2情報D2の変更内容を確認することができる。また、ユーザは、実際に制御される対象機器8の動作内容を確認することができる。
通信装置10の第1制御部2は、更に、第2情報D2を通信装置10の第1通信部5からコントローラ12に送信させる前に、第2情報D2を第1通信部5から端末装置11に送信させる機能を更に有していてもよい。端末装置11の第2制御部111は、第2情報D2がコントローラ12に送信される前に、第2情報D2の制御情報で対象機器8を制御するか否かをユーザに選択させるような内容を操作部112に表示させる。操作部112は、例えば、第2情報D2の内容の他に、第2情報D2の制御情報での実行指示、キャンセル、及び動作指定情報を変更して第1情報D1を再送信するか、の何れかをユーザに選択させる内容を表示する。また、操作部112は、第2情報D2に含まれている施設H1内の人の存否(又は部屋内の人の存否)の情報を表示してもよい。ユーザは、第2情報D2の内容を確認した後に、第2情報D2の制御情報での実行、キャンセル、及び動作指定情報を変更して第1情報D1を再送信するか、の何れかを操作部112で選択できるようになる。ユーザが、第2情報D2の制御情報で実行指示するような操作を操作部112で行うと、通信装置10の第1制御部2は、第2情報D2を第1通信部5からコントローラ12に送信させる。
ところで、変形例1の機器制御システムにおいて、第2情報D2は、コントローラ12と、端末装置11とに送信されることに限定される趣旨ではない。第2情報D2は、例えば、対象機器8に直接に送信されてもよいし、コントローラ12以外の機器であって対象機器8を制御可能な機器に送信されてもよい。また、第2情報D2は、第1情報D1を送信した端末装置11の他にも、端末装置11とは異なる端末装置に送信されてもよい。
また、通信装置10から端末装置11に送信される第2情報D2は、第1情報D1における動作指定情報の変更内容の他にも、第1情報D1における対象機器8の識別情報の変更内容を含んでいてもよい。
(変形例2)
変形例2の機器制御システムについて説明する。なお、変形例2の機器制御システムにおいて、実施形態の機器制御システム1と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。また、上記した実施形態と同様の機器制御方法を、変形例2にも適用できる。上記した実施形態と同様のプログラムを、変形例2にも適用できる。
変形例2の機器制御システムでは、端末装置11の第2制御部111の動作と、端末装置11が施設H1外に存在するか否かを判定する第1判定部3の判定動作と、が実施形態の機器制御システム1と異なる。
変形例2の機器制御システムにおける端末装置11の第2制御部111は、第1情報D1を生成する際に、端末装置11の位置情報に代えて、端末装置11が接続されているネットワーク情報を含めた第1情報D1を生成する。ネットワーク情報とは、例えば、外部ネットワークNW1及び内部ネットワークNW2の各々に関する識別情報であり、例えば、各々のネットワークのゲートウェイ機器のIPアドレス(Internet Protocol address)である。第2制御部111は、外部ネットワークNW1及び内部ネットワークNW2の何れかのネットワークに接続する際に、各ネットワークのゲートウェイ機器のIPアドレスを取得する。第2制御部111は、当該IPアドレスをネットワーク情報として第1情報D1に含めて第1情報D1を生成する。
通信装置10の第1制御部2は、第1情報D1に含まれるネットワーク情報を第1通信部5から取得して第1判定部3に出力する。通信装置10の第1判定部3は、ネットワーク情報に基づいて、端末装置11と第1通信部5との通信経路に施設H1外の通信経路が含まれているか否かを判定する。第1判定部3は、例えば、第1情報D1に含まれるネットワーク情報のIPアドレスが、第1記憶部21に保持されている第2通信部6のIPアドレスと一致しない場合、端末装置11と第1通信部5との通信経路に施設H1外の通信経路が含まれていると判定する。言い換えると、第1判定部3は、端末装置11と第1通信部5との通信経路に施設H1外の通信経路が含まれている場合、端末装置11が施設H1外に存在すると判定する。一方、第1情報D1に含まれるネットワーク情報のIPアドレスが第2通信部6のIPアドレスと一致する場合、第1判定部3は、端末装置11が施設H1内に存在すると判定する。
端末装置11は、一例として、第2通信部6と直接に通信できる場合には、内部ネットワークNW2に接続し、第2通信部6と直接に通信できない場合には外部ネットワークNW1に接続するように構成されている。ここに、端末装置11が第2通信部6と直接に通信できる距離は数m程度であるから、この場合には、端末装置11は施設H1内に存在している。一方、端末装置11が第2通信部6と直接に通信できない場合には、端末装置11は施設H1外に存在していると推定できる。
ところで、ネットワーク情報は、IPアドレスであることに限定されず、例えば、各ネットワークのゲートウェイ機器のMACアドレス(Media Access Control address)などでもよい。
以上説明したように、変形例2の機器制御システムは、第1判定部3(判定部)を備えている。第1判定部3は、端末装置11と第1通信部5(通信部)との通信経路に施設H1外の通信経路が含まれていることを示すネットワーク情報が第1情報D1に含まれている場合に、端末装置11が施設H1外に存在すると判定する。上記構成によれば、第1判定部3は、端末装置11と第1通信部5との通信経路によって端末装置11が施設H1外に存在するか否かを判定することができる。これにより、第1判定部3は、端末装置11と施設H1との位置関係に関わらず、端末装置11が施設H1外に存在するか否かを判定することができる。
変形例2の機器制御システムでは、端末装置11は、GPS受信機による位置情報を利用せずに第1情報D1を作成することができる。したがって、変形例2の機器制御システムでは、端末装置11がGPS受信機を有していなくても、通信装置10の第1判定部3は、ネットワーク情報に基づいて端末装置11が施設H1外に存在するか否かを判定することができる。例えば、GPS受信機を備えていないパーソナルコンピュータのような据置型の端末でも、端末装置11として利用可能であることが好ましい。
ここで、端末装置11の第2制御部111は、内部ネットワークNW2に接続できる場合であっても、ユーザの操作部112での操作に応じて、外部ネットワークNW1に接続可能に構成されていてもよい。第2制御部111は、例えば、内部ネットワークNW2に接続できる場合でも、内部ネットワークNW2を介さずに外部ネットワークNW1に接続する内容を端末装置11の操作部112に表示させる機能を有していてもよい。ユーザは、施設H1内で端末装置11を操作する場合でも、外部ネットワークNW1に接続するよう操作部112を操作することで、端末装置11と通信装置10の第1通信部5との通信経路に施設H1外の通信経路を含めることができる。これにより、通信装置10の第1判定部3は、端末装置11が施設H1内に存在していても、端末装置11が施設H1外に存在すると判定する。つまり、端末装置11が施設H1内に存在していても、通信装置10の第1制御部2は、端末装置11が施設H1外に存在にしている場合の第1及び第3シーンの制御内容を選択することができるようになる。
ところで、機器制御システム1に変形例2の機器制御システムの構成を適用可能である。例えば、機器制御システム1は、端末装置11の地理上の位置情報と、ネットワーク情報との2つの情報に基づいて、端末装置11が施設H1外に存在するか否かを判定するように構成されていてもよい。
また、変形例2の機器制御システムに変形例1の機器制御システムの構成を適用可能である。例えば、変形例2の機器制御システムにおける通信装置10の第1制御部2は、第2情報D2の内容を端末装置11に通知する機能などを備えていてもよい。