JP2018119734A - 空気調和機 - Google Patents
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Abstract
【課題】空気調和機の使用者が部屋を退室するときに空気調和機本体を停め忘れることを防止することができる空気調和機を提供する。【解決手段】空気調和機1は、空気調和機本体2と、空気調和機本体2が配置される部屋の明るさを検出する照度検出部11と、照度検出部11に基づいて部屋の明るさが低下したか否かを判定する照度判定部19と、空気調和機本体2が運転中であるか否かを判定する運転判定部20と、部屋の明るさが低下したと判定され、かつ空気調和機本体2が運転中であると判定された場合に、報知を行う報知部13と、を備える。【選択図】 図2
Description
本発明の実施形態は、空気調和機に関する。
従来の空気調和機では、ワイヤレスリモコンやワイヤードリモコン等の遠隔操作装置に液晶等の表示部が設けられている。また、この液晶の表示部には周囲が暗くなっても表示内容を確認できるようにバックライトなどの照明部も備えられる。
さらに、ワイヤレスリモコンが備える人体センサが人の近接を検出すると、この表示部のバックライトを点灯させてワイヤレスリモコンの所在を知らせるものがある。また、ワイヤレスリモコンが備える振動センサが振動を検出すると、液晶表示部のバックライトを点灯させて画面を見やすくするものがある。また、室内機が備える人体検知センサが所定時間に亘って人の不在を検知すると、室内機の運転を自動的に停止させるものがある。
空気調和機では、その使用者が部屋を退室するときに運転の停止操作を忘れてしまうと、空調が必要ないときに運転を継続してしまい、無駄な電力を消費してしまう。前述のように、所定時間に亘って人の不在を検知すると、室内機の運転を自動的に停止させる空気調和機があるが、使用者の退室時に空気調和機の停止を行うことができず、人の不在を検知するまでの所定時間に亘って運転が継続されるので、無駄な電力を消費してしまう。そこで、使用者が部屋を退室するときに運転の停止操作を忘れずに行わせたいという要望がある。
本発明の実施形態は、このような事情を考慮してなされたもので、空気調和機の使用者が部屋を退室するときに空気調和機本体を停め忘れることを防止することができる空気調和機を提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係る空気調和機は、空気調和機本体と、前記空気調和機本体が配置される部屋の明るさを検出する照度検出部と、前記照度検出部に基づいて前記部屋の明るさが低下したか否かを判定する照度判定部と、前記空気調和機本体が運転中であるか否かを判定する運転判定部と、前記部屋の明るさが低下したと判定され、かつ前記空気調和機本体が運転中であると判定された場合に、報知を行う報知部と、を備える。
(第1実施形態)
以下、本実施形態を添付図面に基づいて説明する。まず、第1実施形態の空気調和機について図1から図5を用いて説明する。図1の符号1は、屋内の空気の温度を調節する空気調和機である。この空気調和機1は、屋内の天井Tに設けられる室内ユニット(室内機)である空気調和機本体2と、この空気調和機本体2の筐体の下面に着脱可能に取り付けられる化粧パネル3と、を備える。
以下、本実施形態を添付図面に基づいて説明する。まず、第1実施形態の空気調和機について図1から図5を用いて説明する。図1の符号1は、屋内の空気の温度を調節する空気調和機である。この空気調和機1は、屋内の天井Tに設けられる室内ユニット(室内機)である空気調和機本体2と、この空気調和機本体2の筐体の下面に着脱可能に取り付けられる化粧パネル3と、を備える。
なお、本実施形態では、天井埋込型の空気調和機本体2を例示している。また、空気調和機本体2は、天井Tに吊り下げられる天井吊下型、屋内の高所に取り付けられる壁掛け型、または床に設置される床置き型など、どのような形態でも良い。
図1に示すように、空気調和機本体2は、その筐体の内部に配置される熱交換器4と送風機5とを備える。なお、室内ユニットとしての空気調和機本体2と、屋外に設けられる室外ユニットとが、冷媒を循環させる接続パイプを介して接続されている。この空気調和機本体2の熱交換器4と室外ユニットとの間で冷媒を循環させることで冷凍サイクルが構成される。
この空気調和機本体2は、屋内の壁面に設けられるワイヤードリモコン(遠隔操作装置)7を用いて遠隔操作される。ワイヤードリモコン7は、空気調和機本体2に有線接続され、空気調和機本体2の近くの壁面などに取り付けられる。
また、空気調和機本体2には、送風機5の運転を制御する本体制御部8(制御基板)が設けられる。本体制御部8は、空気調和機1の運転中は、送風機5を運転し、その通風を、熱交換器4を介して室内に吹出すことで室内を空調する。本体制御部8は、ワイヤードリモコン7に電気的に接続されており、ワイヤードリモコン7の操作に対応する。
空気調和機本体2には、この空気調和機本体2が配置される部屋の明るさをリアルタイムに検出する照度検出部11及び音を出力する電子ブザー10(報知部)が設けられる。この照度検出部11を用いて照度(単位はルクス)を測定することができる。照度検出部11は、天井埋込型の空気調和機本体2の下面で、室内床面方向の照度を検出するようになっている。なお、照度検出部11は、化粧パネル3側に設けても良いが、この場合は、空気調和機本体2の本体制御部8との間でコネクタ等による電気的な接続が必要となる。空気調和機本体2の形態が天井埋込型以外の場合でも、その形態に合わせて、照度検出部11が、室内の居住空間または執務空間の照度を測定できる位置に取り付けられれば良い。
なお、ワイヤードリモコン7には、各種情報を表示する液晶表示画面12と、ワイヤードリモコン7を用いた操作中に液晶表示画面12を明るくするバックライト13(報知部)と、複数個のボタンで構成されて所定の操作を受け付ける操作部(複数の操作釦)14とが設けられる。
本実施形態では、一般的なオフィスなどに用いられる部屋に設けられる空気調和機1を例示する。なお、部屋には、複数台の空気調和機本体2が配置されていても良い。また、空気調和機本体2が配置される部屋には、複数の照明器具15が設けられている。
このようなオフィスでは、複数人が仕事をしている。これらの人々が空気調和機1の使用者である。そして、使用者がワイヤードリモコン7を操作することで、空気調和機本体2(熱交換器4および送風機5)の運転開始または運転停止がなされる。
ここで、日没後に仕事を終了して帰宅する際に、最後にオフィス(部屋)を退室する使用者が空気調和機本体2を停め忘れてしまうことがある。そこで、本実施形態の空気調和機1では、空気調和機本体2の停め忘れを防止するために、照明器具15が点灯された状態(照明ON時)から照明器具15を消灯した状態(照明OFF時)に切り換ったとき、つまり、部屋の明るさが急激に低下したときに、空気調和機本体2が運転中である場合に、所定の報知を行うようにしている。
この報知の態様としては、バックライト13を点灯すること、または電子ブザー10により報知音を出力することなどがある。このようにすれば、部屋の照明器具15を消灯したときに報知がなされるので、空気調和機1の使用者が部屋を退室するときに空気調和機本体2を停め忘れることを防止することができる。なお、部屋の明るさが急激に低下したときに、空気調和機本体2が停止中である場合には、停め忘れはないため、報知は行なわない。
図2に示すように、空気調和機本体2には、熱交換器4と送風機5と照度検出部11と電子ブザー10とが設けられる。さらに、これらの部品を制御する本体制御部8が設けられる。
また、ワイヤードリモコン7には、液晶表示画面12とバックライト13と操作部14とが設けられる。さらに、これらの部品を制御するリモコン制御部16と、時刻の取得に用いる時計部17とが設けられる。なお、ワイヤードリモコン7に電子ブザー10を設けても良い。空気調和機本体2内の本体制御部8とワイヤードリモコン7とは、通信線18を用いて接続される。
ワイヤードリモコン7のリモコン制御部16は、空気調和機本体2から送信される照度情報に基づいて部屋の明るさが低下したか否かを判定する照度判定部19と、空気調和機本体2が運転中であるか否かを判定する運転判定部20と、時計部17により取得される現在時刻が予め設定された特定時間帯であるか否かを判定する時刻判定部21と、照度判定部19で行われる判定の閾値を設定する閾値設定部22と、操作部14を用いて設定操作がなされたときに照度検出部11が検出した照度値を記憶する照度記憶部23と、を備える。
時計部17(リアルタイムクロック)は、現在時刻を示す時刻情報と、日付と曜日とを示すカレンダ情報とをリモコン制御部16に出力する。また、時計部17は、電源投入時から現在までの時間を積算した起動時間を出力しても良い。さらに、時計部17は、所定の開始時刻から所定の終了時刻までの時間を積算するタイマー機能を備えても良い。
空気調和機本体2の本体制御部8は、一定時間毎(例えば0.002〜0.2秒毎)に照度検出部11を用いて照度を検出する。そして、検出した照度値を示す照度情報をワイヤードリモコン7に送信する。また、ワイヤードリモコン7のリモコン制御部16において、照度判定部19は、所定の判定条件を用いて部屋の明るさが低下したことを判定する。つまり、部屋に設けられる照明器具15が消灯したか否かを判定する。
例えば、照度判定部19は、照度検出部11が検出した照度の低下量が、単位時間当たりに特定量以上である場合に、部屋の明るさが低下したとする判定条件を用いても良い。このようにすれば、部屋の明るさが急激に低下したこと、つまり、照明器具15の消灯を判定することができる。そのため、日没または天候の変化などにより部屋の明るさが低下したこと、または昼間にカーテンを閉めたことにより部屋の明るさが低下したことなどで徐々に照度が低下する場合と、照明器具15の消灯とを識別できるようになり、照明器具15の消灯以外のときに誤報知を行ってしまうことを防止することができる。
なお、照度の低下量を測る単位時間は、照度検出部11の検出間隔(例えば0.002〜0.2秒)よりも長い時間(例えば0.4〜2.0秒)とする。また、照度検出部11が、先に検出した第1照度値と次に検出した第2照度値とを比較して、第2照度値が所定値以上低い場合に部屋の明るさが低下したと判定しても良い。さらに、照度検出部11が、先に複数回検出した照度値の第1平均値(または第1積算値)と次に複数回検出した照度値の第2平均値(または第2積算値)とを比較して、第2平均値が所定値以上低い場合に部屋の明るさが低下したと判定しても良い。
また、照度判定部19は、照度検出部11が検出した照度の絶対値が、予め設定された閾値以下となった場合に、部屋の明るさが低下したとする判定条件を用いても良い。このようにすれば、予め所定の閾値を設定することで、照明器具15の消灯を把握することができる。
また、照度判定部19が判定条件として用いる閾値は、空気調和機1が製造工場から出荷される時点で予め設定されていても良いし、空気調和機1が部屋に配置された時点で予め設定されても良い。さらに、閾値は、空気調和機1の使用開始後の期間に再設定されても良い。なお、閾値の設定は、閾値設定部22を用いて行うことができる。
本実施形態では、部屋の明るさが低下したときにおいて、現在時刻が特定時間帯(有効設定時間帯)である場合に報知を行うようにしている。例えば、現在時刻が夜間にあたる時刻である場合には、部屋の明るさが低下したときに報知を行い、現在時刻が昼間にあたる時刻である場合には、部屋の明るさが低下しても報知を行わない。なお、現在時刻の判定は、時計部17から出力される時刻情報に基づいて時刻判定部21が行う。
また、時刻判定部21が判定条件として用いる特定時間帯は、空気調和機1(ワイヤードリモコン7)が製造工場から出荷される時点で予め設定されていても良いし、空気調和機1が部屋に配置された時点で予め設定されても良い。さらに、特定時間帯は、空気調和機1の使用開始後の期間に再設定されても良い。
図3に示すように、特定時間帯は、ワイヤードリモコン7を特殊操作によって設定操作モードに切り換えることで設定することができる。例えば、ワイヤードリモコン7を設定操作モードに切り換えると、液晶表示画面12に「設定項目」が表示される。これらの項目の中から「照明消灯時のリモコン点灯設定」の項目を選択する。すると、部屋の明るさが低下したときに、空気調和機本体2が運転中である場合に、所定の報知を行う特定時間帯の「開始時刻」と「終了時刻」とを設定することができる。例えば、18:00〜06:00までを特定時間帯として設定する。
このようにすれば、夜間などの特定時間帯に部屋の照明器具15が消灯されたときに、空気調和機本体2が運転中であることを報知することができる。また、昼間などの時間帯に部屋の明るさが低下しても、不必要な報知がなされずに済む。
なお、時計部17が出力する日付と曜日とを示すカレンダ情報に基づいて、特定時間帯を自動的に変更しても良い。例えば、日没が晩くなる夏期は、特定時間帯の開始時刻を晩くし、日没が早くなる冬期は、特定時間帯の開始時刻を早くしても良い。さらに、土曜日および日曜日などの休日は、特定時間帯を設けない設定にしても良い。また、特定時間帯に期間を設けずに、常時(1日中または1年中)特定時間帯としても良い。
なお、第1実施形態では、所定の報知を行う報知部がワイヤードリモコン7のバックライト13となっている。このバックライト13は、操作がされていない通常時に消灯している。そして、部屋の照明器具15の消灯時に、空気調和機本体2が運転中であれば、そのワイヤードリモコン7のバックライト13を一定時間に亘って点灯させることで報知を行う。なお、空気調和機本体2が停止中であれば、空気調和機本体2に接続されているワイヤードリモコン7のバックライト13は、消灯のままである。
このようにすれば、照明器具15が消灯され、部屋が暗くなったときに、ワイヤードリモコン7のバックライト13が点灯し、周囲を明るく照らし出す。このため、仕事を終了して帰宅する使用者、つまり、最後にオフィス(部屋)を退室する使用者が、照明器具15を消灯した際に、部屋を一瞥するだけで停め忘れた空気調和機本体2があることを発見することができる。空気調和機本体2が運転中であることに気付いた使用者は、空気調和機本体2の停止を忘れずに行うことができる。
この停止操作の際には、照明器具15を消灯して部屋が暗くなっても、ワイヤードリモコン7の液晶表示画面12がバックライト13の点灯により明るくなるので、使用者が空気調和機本体2の運転の停止操作を行い易くなる。また、もともとワイヤードリモコン7に備えられている液晶表示画面12を明るくするバックライト13を報知部として兼用させることができ、新たな機構を追加する必要がない。
さらに、バックライト13を用いた報知の態様は、単にバックライト13を点灯させることのみならず、他の態様であっても良い。例えば、バックライト13を点滅させても良いし、点灯中のバックライト13の輝度を高めるものでも良い。また、液晶表示画面12の色彩を、バックライト13を用いた報知中に切り換えても良い。
また、報知するために点灯したバックライト13は、空気調和機本体2の運転または停止に関わらず、一定時間経過後に自動的に消灯される。そのため、使用者が、部屋の照明器具15の消灯したとき以後(使用者の不在時)も空気調和機本体2の運転を継続することを希望する場合には、任意に運転の継続を行うことができる。つまり、本実施形態では、部屋の明るさの低下が空気調和機本体2の運転の制御に影響を与えることがなく、使用者が任意に空気調和機本体2の運転または停止を決定することができる。
本実施形態の空気調和機1の本体制御部8およびリモコン制御部16は、マイクロプロセッサ、不揮発性メモリ、および揮発性メモリなどのハードウェア資源を有し、マイクロプロセッサが各種プログラムを実行することで、ソフトウェアによる情報処理がハードウェア資源を用いて実現される。
次に、本体制御部8が実行する照度情報送信処理について図4のフローチャートを用いて説明する。なお、フローチャートの各ステップの説明にて、例えば「ステップS11」と記載する箇所を「S11」と略記する。この照度情報送信処理は、一定時間毎に繰り返される処理である。
図4に示すように、まず、本体制御部8は、照度検出部11で照度を検出する(S11)。次に、本体制御部8は、照度検出部11で検出した照度値を示す照度情報をワイヤードリモコン7に送信し(S12)、照度情報送信処理を終了する。なお、本体制御部8は、照度情報を送信すると同時に、空気調和機本体2が運転中であるか否かを示す運転情報も送信する。この運転情報の送信は、照度情報送信処理の一部として行っても良いし、照度情報送信処理とは別に実行される処理として行っても良い。一般的には、本体制御部8とワイヤードリモコン7のリモコン制御部16は、常に各々の動作状態を定期的に短周期で相互に通信しているため、このような照度情報送信処理とは別に実行される処理で十分である。
次に、リモコン制御部16が実行する報知処理について図5のフローチャートを用いて説明する。この報知処理は、本体制御部8から照度情報を受信したことに基づいて実行される処理である。
図5に示すように、まず、リモコン制御部16は、本体制御部8から送信された照度情報を受信する(S13)。次に、照度判定部19は、受信した照度情報に基づいて部屋の明るさが低下したか否かを判定する(S14)。ここで、部屋の明るさが低下していない場合(S14がNO)は、処理を終了する。一方、部屋の明るさが低下した場合(S14がYES)は、S15に進む。
S15にて運転判定部20は、本体制御部8から受信した運転情報に基づいて空気調和機本体2が運転中であるか否かを判定する。ここで、空気調和機本体2が運転中でない場合(S15がNO)は、処理を終了する。一方、空気調和機本体2が運転中である場合(S15がYES)は、S16に進む。
S16にて時刻判定部21は、時計部17を用いて取得した現在時刻が特定時間帯であるか否かを判定する。ここで、現在時刻が特定時間帯でない場合(S16がNO)は、処理を終了する。一方、現在時刻が特定時間帯である場合(S16がYES)は、バックライト13を一定時間点灯し(S17)、停め忘れの報知を行い、処理を終了する。
なお、第1実施形態では、部屋の明るさが低下したとする判定条件として用いる閾値が予め設定されるが、この閾値の設定に他の変形例を用いても良い。また、部屋の明るさが低下したとする判定条件にも、他の変形例を用いても良い。例えば、変形例1では、使用者が希望する部屋の明るさ(暗さ)を示す照度を閾値として設定する。さらに、部屋の明るさが、照明器具15の点灯時の照度値以上から消灯時の照度値(閾値)以下となった場合に、部屋の明るさが低下したとする判定条件を用いる。
変形例1では、使用者がワイヤードリモコン7を用いて所定の設定操作を行うことで、夜間において部屋の照明器具15を消灯したときに、照度検出部11を用いて取得した照度を閾値(消灯時の照度値)として設定することができる。また、夜間において部屋の照明器具15を点灯したときに、照度検出部11を用いて取得した照度を点灯時の照度値として設定することができる。このようにすれば、部屋の照明器具15が点灯した状態から消灯したことを判定することができる。
図6に示すように、変形例1では、ワイヤードリモコン7を設定操作モードに切り換えると、液晶表示画面12に「設定項目」が表示される。これらの項目の中から「照度記憶設定」の項目を選択する。すると、現在の明るさを「照明点灯時の照度」(点灯時の照度値)として設定する設定操作画面が表示される。使用者は、部屋の照明器具15を点灯した状態で設定操作を行うことで、点灯時の照度値を設定することができる。
次に、現在の明るさを「照明消灯時の照度」(消灯時の照度値)として設定する設定操作画面が表示される。使用者は、部屋の照明器具15を消灯した状態で設定操作を行うことで、消灯時の照度値を設定することができる。なお、点灯時の照度値および消灯時の照度値は、照度記憶部23に記憶される。
以上の変形例1のリモコン制御部16が実行する照明点灯時(照明ON時)の照度記憶処理について図7のフローチャートを用いて説明する。ワイヤードリモコン7が設定操作モードに切り換えられると、現在の明るさを「照明点灯時の照度」(点灯時の照度値)として設定する操作画面が表示され、照明点灯時の照度記憶処理が開始される。
図7に示すように、まず、リモコン制御部16は、本体制御部8から送信された照度情報を受信する(S21)。次に、リモコン制御部16は、操作部14を用いて設定操作が行われたか否か、つまり、点灯時の照度値の設定操作がなされたか否かを判定する(S22)。
ここで、点灯時の照度値の設定操作がなされていない場合(S22がNO)は、照明点灯時の照度記憶処理を終了する。一方、点灯時の照度値の設定操作がなされた場合(S22がYES)は、直前に受信した照度情報が示す現在の照度値を点灯時の照度値として照度記憶部23に記憶し(S23)、照明点灯時の照度記憶処理を終了する。
次に、変形例1のリモコン制御部16(閾値設定部22)が実行する照明消灯時(照明OFF時)の照度記憶処理について図8のフローチャートを用いて説明する。前述の照明点灯時の照度記憶処理が終了すると、現在の明るさを「照明消灯時の照度」(消灯時の照度値:閾値)として設定する操作画面が表示され、照明消灯時の照度記憶処理が開始される。
ここで、使用者は照明を消灯した後、図8に示すように、まず、リモコン制御部16は、本体制御部8から送信された照度情報を受信する(S24)。次に、閾値設定部22は、操作部14を用いて設定操作が行われたか否か、つまり、消灯時の照度値の設定操作がなされたか否かを判定する(S25)。
ここで、消灯時の照度値の設定操作がなされていない場合(S25がNO)は、照明消灯時の照度記憶処理を終了する。一方、消灯時の照度値の設定操作がなされた場合(S25がYES)は、受信した照度情報が示す現在の照度値を消灯時の照度値として照度記憶部23に記憶し(S26)、照明消灯時の照度記憶処理を終了する。
このようにすれば、使用者が操作部14を操作することにより、部屋の明るさが任意の状態の照度値を照度記憶部23に記憶させることができる。また、部屋の照明器具15を消灯した状態で操作部14を用いて設定操作を行うことで、部屋の照明器具15を消灯したときの照度を閾値として設定することができる。そのため、閾値を設定する手間が簡略化される。さらに、実際に空気調和機本体2が配置される部屋の照明器具15の状態に応じて、閾値を設定することができる。
次に、変形例1のリモコン制御部16が実行する報知処理について図9のフローチャートを用いて説明する。この報知処理は、本体制御部8から照度情報を受信したことに基づいて実行される処理である。
図9に示すように、まず、リモコン制御部16は、本体制御部8から送信された照度情報を受信する(S27)。次に、照度判定部19は、前述の図7および図8に記載されたフローチャートの処理に基づき、照度記憶部23に記憶された点灯時の照度値および消灯時の照度値(閾値)と、受信した照度情報に基づいて、部屋の明るさが、点灯時の照度値以上から消灯時の照度値(閾値)以下となった否かを判定する(S28)。ここで、点灯時の照度値以上から消灯時の照度値(閾値)以下となっていない場合(S28がNO)は、処理を終了する。一方、点灯時の照度値以上から消灯時の照度値(閾値)以下となった場合(S28がYES)は、S29に進む。
S29にて運転判定部20は、本体制御部8から受信した運転情報に基づいて空気調和機本体2が運転中であるか否かを判定する。ここで、空気調和機本体2が運転中でない場合(S29がNO)は、処理を終了する。一方、空気調和機本体2が運転中である場合(S29がYES)は、バックライト13を一定時間点灯(S30)することで報知して処理を終了する。
次に変形例2について説明する。変形例2では、所定のサンプリング期間に亘って照度検出部11が照度を複数回検出し、このサンプリング期間における最も低い照度を、閾値として設定する。例えば、サンプリング期間を24時間とし、照度検出部11が照度を検出するタイミングを1時間毎とする。この24回に検出した照度のうち、最も低い照度を閾値として設定する。なお、サンプリング期間における昼間の時間帯と夜間の時間帯とを識別しても良く、夜間の時間帯における最も低い照度を閾値として設定しても良い。
このようにすれば、夜間などの期間における最も低い照度を閾値とすることで、照明器具15の消灯による部屋の明るさの低下を自動的、かつ適切に判定することができる。例えば、照度検出部11の近傍に非常口誘導灯がある場合には、照明器具15が消灯されても、照度検出部11の近傍の照度が極端に低下せずに、部屋の明るさの低下を適切に判定することができなくなるおそれがある。そこで、夜間などの期間における最も低い照度を閾値とすることで、照度検出部11の近傍に非常口誘導灯がある場合であっても、照明器具15の消灯を判定することができる。
次に、変形例2のリモコン制御部16(閾値設定部22)が実行する照明消灯時(照明OFF時)の照度記憶処理について図10のフローチャートを用いて説明する。ワイヤードリモコン7が設定操作モードに切り換えられ、サンプリング期間を設けて「照明消灯時の照度」(消灯時の照度値:閾値)を設定する操作画面を表示させると、照明消灯時の照度記憶処理が開始される。なお、照明消灯時の照度記憶処理の開始後に、操作画面を通常の画面に戻しても、照明消灯時の照度記憶処理は終了せずに継続して実行される。
図10に示すように、まず、リモコン制御部16は、本体制御部8から送信された照度情報を受信する(S31)。次に、閾値設定部22は、サンプリング期間中であるか否かを判定する(S32)。ここで、サンプリング期間中でない場合(S32がNO)は、照明消灯時の照度記憶処理を終了する。一方、サンプリング期間中である場合(S32がYES)は、S33に進む。
S33にて閾値設定部22は、前回のサンプリングから一定時間(例えば1時間)経過したか否かを判定する。なお、この一定時間は、サンプリング期間(例えば24時間)に対応して予め設定される。ここで、前回のサンプリングから一定時間経過していない場合(S33がNO)は、照明消灯時の照度記憶処理を終了する。一方、前回のサンプリングから一定時間経過した場合(S33がYES)は、受信した照度情報が示す現在の照度値を照度記憶部23に記憶し(S34)、S35に進む。
S35にて閾値設定部22は、サンプリング期間が終了したか否かを判定する。ここで、サンプリング期間が終了していない場合(S35がNO)は、照明消灯時の照度記憶処理を終了する。一方、サンプリング期間が終了した場合(S35がYES)は、サンプリング期間中に照度記憶部23に記憶した複数の照度値のうち、最も低い照度値を消灯時の照度値(閾値)として設定し(S36)、照明消灯時の照度記憶処理を終了する。
なお、この変形例2では、サンプリング期間を24時間しているが、他の期間であっても良い。例えば、サンプリング期間を1週間としても良い。また、常にサンプリングを行うようにして、直近の24時間分(1週間分)の照度のうち、最も低い照度を閾値としても良い。
また、変形例2では、照明消灯時(照明OFF時)の照度を記憶するためにサンプリング期間を設けているが、照明点灯時(照明ON時)の照度を記憶するためにサンプリング期間を設けるようにしても良い。さらに、サンプリング期間において、照度値が高い値から低い値に変化したときの最も大きな低下量(変化量)を特定量として設定しても良い。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の空気調和機1Aについて図11から図12を用いて説明する。なお、前述した実施形態に示される構成部分と同一構成部分については同一符号を付して重複する説明を省略する。
次に、第2実施形態の空気調和機1Aについて図11から図12を用いて説明する。なお、前述した実施形態に示される構成部分と同一構成部分については同一符号を付して重複する説明を省略する。
第2実施形態において、空気調和機本体2Aは、時刻情報とカレンダ情報とを本体制御部8Aに出力する時計部17Aを備える。さらに、本体制御部8Aは、照度判定部19Aと、運転判定部20Aと、時刻判定部21Aと、閾値設定部22Aと、照度記憶部23Aとを備える。つまり、第2実施形態では、照明点灯時の照度記憶処理、照明消灯時の照度記憶処理、および報知処理が本体制御部8Aで実行される。また、ワイヤードリモコン7Aでは、閾値の設定操作を行うことができる。この実施形態では、時刻判定及び報知を空気調和機本体2が実施するものである。
第2実施形態では、所定の報知を行う報知部が電子ブザー10となっている。この電子ブザー10を用いて報知音を一定時間鳴らす(出力する)ことで報知を行う。このようにすれば、部屋の照明器具15の消灯時に、空気調和機本体2Aが運転中であることを、電子ブザー10の報知音により報知することができる。また、報知音を出力している電子ブザー10は、一定時間経過後に自動的に停止される。
次に、第2実施形態の本体制御部8Aが実行する報知処理について図12のフローチャートを用いて説明する。この報知処理は、本体制御部8Aから照度情報を受信したことに基づいて実行される処理である。
図12に示すように、まず、本体制御部8Aは、照度検出部11で照度を検出する(S41)。次に、照度判定部19Aは、照度検出部11で検出した照度に基づいて部屋の明るさが低下したか否かを判定する(S42)。ここで、部屋の明るさが低下していない場合(S42がNO)は、処理を終了する。一方、部屋の明るさが低下した場合(S42がYES)は、S43に進む。
S43にて運転判定部20Aは、空気調和機本体2Aが運転中であるか否かを判定する。ここで、空気調和機本体2Aが運転中でない場合(S43がNO)は、処理を終了する。一方、空気調和機本体2Aが運転中である場合(S43がYES)は、S44に進む。
S44にて時刻判定部21Aは、時計部17Aを用いて取得した現在時刻が特定時間帯であるか否かを判定する。ここで、現在時刻が特定時間帯でない場合(S44がNO)は、報知処理を終了する。一方、現在時刻が特定時間帯である場合(S44がYES)は、電子ブザー10から報知音を一定時間鳴動させて(S45)、処理を終了する。
なお、空気調和機本体2Aには、操作部がないため、時計部17Aの現在時刻や特定時間帯の設定は、閾値の設定操作と同様にワイヤードリモコン7の操作部14を用い、本体制御部8Aとリモコン制御部16間の通信を介して行われる。
本実施形態に係る空気調和機を第1実施形態から第2実施形態に基づいて説明したが、いずれか1の実施形態において適用された構成を他の実施形態に適用しても良いし、各実施形態において適用された構成を組み合わせても良い。例えば、第2実施形態の電子ブザー10の代わりに、第1実施形態のバックライト13を用いて報知を行わせても良い。この場合、空気調和機本体2Aの本体制御部8Aから通信によってリモコン制御部16に指令を出してバックライト13を点灯させることになる。逆に第1の実施形態のバックライト13を点灯させる代わりに第2実施形態の電子ブザー10を用いて報知を行っても良い。さらには、バックライト13及び電子ブザー10の両方の報知部を同時に動作させる態様を実施しても良い。
なお、本実施形態の所定の値と判定値(閾値、照度値、特定量)との判定は、「判定値以上か否か」の判定でも良いし、「判定値を超えているか否か」の判定でも良いし、「判定値以下か否か」の判定でも良いし、「判定値未満か否か」の判定でも良い。
なお、本実施形態のフローチャートにおいて、各ステップが直列に実行される形態を例示しているが、必ずしも各ステップの前後関係が固定されるものでなく、一部のステップの前後関係が入れ替わっても良い。また、一部のステップが他のステップと並列に実行されても良い。
さらに、ワイヤレスリモコンを設け、空気調和機本体2とワイヤレスリモコンとの間で双方向に情報を送受信できるようにし、空気調和機本体2の照度検出部11にて検出した照度値をワイヤレスリモコンに送信し、ワイヤレスリモコンにて消灯時の報知処理を実行しても良い。例えば、ワイヤレスリモコンのバックライトを点灯して報知を行っても良いし、ワイヤレスリモコンが音を出力して報知を行っても良い。
また、本実施形態では、照度検出部11が空気調和機本体2に設けられているが、照度検出部11をワイヤードリモコン7またはワイヤレスリモコンに設けても良い。そして、ワイヤードリモコン7またはワイヤレスリモコンに設けた照度検出部11に基づいて部屋の明るさが低下したか否かを判定しても良い。
以上説明した実施形態によれば、空気調和機は、部屋の明るさが低下したと判定され、かつ空気調和機本体が運転中であると判定された場合に、報知を行う報知部を備えることにより、空気調和機の使用者が部屋を退室するときに空気調和機本体を停め忘れることを防止することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1(1A)…空気調和機、2(2A)…空気調和機本体、3…化粧パネル、4…熱交換器、5…送風機、7…ワイヤードリモコン(遠隔操作装置)、8(8A)…本体制御部、10…電子ブザー、11…照度検出部、12…液晶表示画面、13…バックライト(報知部)、14…操作部、15…照明器具、16…リモコン制御部、17(17A)…時計部、18…通信線、19(19A)…照度判定部、20(20A)…運転判定部、21(21A)…時刻判定部、22(22A)…閾値設定部、23(23A)…照度記憶部、T…天井。
Claims (11)
- 空気調和機本体と、
前記空気調和機本体が配置される部屋の明るさを検出する照度検出部と、
前記照度検出部に基づいて前記部屋の明るさが低下したか否かを判定する照度判定部と、
前記空気調和機本体が運転中であるか否かを判定する運転判定部と、
前記部屋の明るさが低下したと判定され、かつ前記空気調和機本体が運転中であると判定された場合に、報知を行う報知部と、
を備える空気調和機。 - 時刻の取得に用いる時計部と、
前記時計部により取得される現在時刻が、予め設定された特定時間帯であるか否かを判定する時刻判定部と、
を備え、
前記部屋の明るさが低下したと判定され、前記空気調和機本体が運転中であると判定され、かつ前記現在時刻が前記特定時間帯である判定された場合に、前記報知部が前記報知を行う請求項1に記載の空気調和機。 - 前記照度判定部は、前記照度検出部が検出した照度の低下量が、単位時間当たりに特定量以上である場合に、前記部屋の明るさが低下したとする判定条件を用いる請求項1または請求項2に記載の空気調和機。
- 前記照度判定部は、前記照度検出部が検出した照度が、予め設定された閾値以下となった場合に、前記部屋の明るさが低下したとする判定条件を用いる請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の空気調和機。
- 所定の期間に亘って前記照度検出部が照度を検出し、前記所定の期間における最も低い照度を、前記閾値として設定する閾値設定部を備える請求項4に記載の空気調和機。
- 所定の設定操作を受け付ける操作部と、
前記操作部を用いて設定操作がなされたときに前記照度検出部が検出した照度を記憶する照度記憶部と、
を備える請求項4に記載の空気調和機。 - 前記照度記憶部は、前記部屋の照明器具を点灯した状態で前記設定操作がなされたときに前記照度検出部が検出した照度を、点灯時の照度値として記憶し、
前記照度判定部は、前記照度検出部が検出した照度が、前記照度記憶部に記憶された前記点灯時の照度値以上から前記照度記憶部に記憶された前記閾値以下となった場合に、前記部屋の明るさが低下したとする判定条件を用いる請求項6に記載の空気調和機。 - 前記照度記憶部は、前記部屋の照明器具を消灯した状態で前記設定操作がなされたときに前記照度検出部が検出した照度を、前記閾値として記憶する請求項6または請求項7に記載の空気調和機。
- 前記空気調和機本体の操作に用いる遠隔操作装置と、
前記遠隔操作装置に設けられ、各種情報を表示する表示画面と、
前記遠隔操作装置を用いた操作中に前記表示画面を明るくするバックライトと、
を備え、
前記報知部が前記バックライトであり、前記バックライトを点灯することで前記報知を行う請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の空気調和機。 - 電子ブザーを備え、
前記報知部が前記電子ブザーであり、前記電子ブザーにより音を出力することで前記報知を行う請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の空気調和機。 - 前記照度検出部は、前記空気調和機本体に設けられる請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の空気調和機。
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