以下、本発明の一形態に係るゲームシステムの一例を説明する。まず、図1を参照して、本発明の一形態に係るゲームシステムの全体構成を説明する。ゲームシステム1は、センターサーバ2と、センターサーバ2に所定のネットワーク5を介して接続可能なクライアント装置としての複数のゲーム機3とを含む。センターサーバ2は、複数のコンピュータ装置としてのサーバユニット2A、2B…が組み合わされることにより一台の論理的なサーバ装置として構成されている。ただし、単一のサーバユニットによりセンターサーバ2が構成されてもよい。あるいは、クラウドコンピューティングを利用して論理的にセンターサーバ2が構成されてもよい。
ゲーム機3は、ゲーム装置の一例であって、所定のプレイ料金の支払いと引き換えに、そのプレイ料金に対応した範囲でユーザにゲームをプレイさせる商業用(業務用)のゲーム機として構成されている。この種のゲーム機3は、アーケードゲーム機と呼ばれることがある。ゲーム機3は、多数のユーザにゲームを繰り返しプレイさせて収益を上げることを主たる目的として店舗6等の所定の施設に設置されるコンピュータ装置である。ゲーム機3は、例えば音楽ゲームを提供するゲーム機として構成されている。音楽ゲームは、タイミングゲームの一種である。タイミングゲームは、適切なプレイ行為の実行時期を評価するタイプのゲームである。音楽ゲームの場合、その適切なプレイ行為を実行すべき実行時期が楽曲とともに提供される。また、音楽ゲームでは、楽曲のリズムと一致する時期が実行時期として利用される。つまり、音楽ゲームは、適切なプレイ行為を実行すべき時期を楽曲のリズムに合わせてユーザに案内し、実際にプレイ行為が実行された時期を評価するタイプのゲームである。また、例えば、音楽ゲームにはプレイ用に複数の楽曲が用意され、そこから選択された楽曲が実際のプレイに使用される。例えば、そのような音楽ゲームは、表示装置に表示されるゲーム画面を通じて提供される。具体的には、このようなゲーム画面は、各実行時期に対応する指示標識及び現在時刻の基準として機能する基準標識を含み、それらの指示標識及び基準標識を利用し、各実行時期において基準標識の位置と一致するように移動する指示標識の移動(或いはその逆に基準標識が指示標識に移動してもよい)により各実行時期を案内する。
ゲームシステム1には、ネットワーク5を介してユーザ端末装置4が接続される場合もある。ユーザ端末装置4は、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供されるコンピュータ装置である。例えば、据置型又はブック型のパーソナルコンピュータ(以下、PCと表記する。)4a、あるいは携帯電話(スマートフォンを含む。)のようなモバイル端末装置4bがユーザ端末装置4として利用される。その他にも、据置型の家庭用ゲーム機、携帯型ゲーム機、携帯型タブレット端末装置といった、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供される各種のコンピュータ装置がユーザ端末装置4として利用されてよい。ユーザ端末装置4は、各種のコンピュータソフトウエアを実装することにより、センターサーバ2が提供する種々のサービスをユーザに享受させることが可能である。
ネットワーク5は、センターサーバ2に対してゲーム機3及びユーザ端末装置4をそれぞれ接続させることができる限り、適宜に構成されてよい。一例として、ネットワーク5は、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を実現するように構成される。典型的には、WANとしてのインターネット5Aと、センターサーバ2及びゲーム機3のそれぞれとインターネット5Aとを接続するLAN5B、5Cとがルータ5Dを介して接続されることにより構築される。ユーザ端末装置4も適宜の構成によりインターネット5Aに接続される。なお、ゲーム機3と店舗6のルータ5Dとの間にローカルサーバが設置され、そのローカルサーバを介してゲーム機3がセンターサーバ2と通信可能に接続されてもよい。センターサーバ2のサーバユニット2A、2B…はLAN5Cに代えて、又は加えてWAN5Aにより、相互に接続される場合もある。
センターサーバ2は、ゲーム機3又はそのユーザに対して各種のゲーム機用サービスを提供する。ゲーム機用サービスは、ネットワーク5を介してゲーム機3のプログラム或いはデータを配信し、更新する配信サービスを含んでいる。センターサーバ2は、このような配信サービスを通じて各ゲーム機3に音楽ゲームの提供に必要な各種のプログラム或いはデータを適宜に配信等する。なお、ゲーム機用サービスは、その他にもゲーム機3からユーザの識別情報を受け取って、そのユーザを認証するサービスを含んでいてよい。また、認証したユーザのプレイデータをゲーム機3から受け取って保存し、或いは保存するプレイデータをゲーム機3に提供するサービスを含んでいてもよい。さらに、ゲーム機用サービスは、ネットワーク5を介して複数のユーザが共通のゲームをプレイする際にユーザ同士をマッチングするマッチングサービス、或いはユーザから料金を徴収する課金サービス等を含んでいてもよい。
同様に、センターサーバ2は、ネットワーク5を介してユーザ端末装置4のユーザに各種のWebサービスを提供する。Webサービスは、ゲーム機3が提供するゲームに関する各種の情報を提供するサブサービスとしてのゲーム用情報サービスを含んでいる。センターサーバ2は、このようなゲーム用情報サービスを通じて、音楽ゲームのプレイを補助する各種の情報をユーザ端末装置4に提供する。なお、Webサービスは、その他にも各ユーザ端末装置4に各種データ或いはソフトウエアを配信(データ等のアップデートを含む)する配信サービス、ユーザによる情報発信、交換、共有といった交流の場を提供するコミュニティサービス、及び各ユーザを識別するためのユーザIDを付与するサービス等を含んでいてもよい。
次に、図2を参照してゲームシステム1の制御系の要部を説明する。まず、センターサーバ2には、制御ユニット21、及び記憶手段としての記憶部23が設けられる。制御ユニット21は、所定のコンピュータプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサの一例としてのCPUと、その動作に必要な内部メモリその他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。
記憶部23は、ハードディスクアレイ等の不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)を含んだ記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。記憶部23は、一の記憶ユニット上に全てのデータを保持するように構成されてもよいし、複数の記憶ユニットにデータを分散して記憶するように構成されてもよい。記憶部23には、ユーザに各種のサービスを提供するために必要な各種の処理を制御ユニット21に実行させるコンピュータプログラムの一例として、プログラムPG1が記録される。また、記憶部23には各種のサービスの提供に必要なサーバ用データが記録されるが、図2の例ではリストデータRDが示されている。リストデータRDは、音楽ゲームにおいて使用される複数の楽曲を管理するためのデータである。リストデータRDの詳細は後述する。なお、サーバ用データは、例えばその他にも各種のサービスを実現するための各種のデータを含んでよい。例えば、そのようなデータには、プレイデータやID管理データ等が含まれてよい。プレイデータは、各ユーザの過去のプレイ実績に関する情報が記述されたデータである。プレイデータは、例えば、前回までのプレイ結果(過去の実績)を次回以降に引き継ぐため、或いは各ユーザに固有の設定内容を引き継ぐために使用される。ID管理データは、ユーザID等の各種IDを管理するためのデータである。しかし、それらの図示は省略した。
制御ユニット21には、制御ユニット21のハードウエア資源とソフトウエア資源としてのプログラムPG1との組合せによって実現される論理的装置として、ゲーム機サービス管理部24及びWebサービス管理部25が設けられる。ゲーム機サービス管理部24は、ゲーム機3に対して上述のゲーム機用サービスを実現するための各種処理を実行する。一方、Webサービス管理部25は、ユーザ端末装置4に対して上述のWebサービスを実現するための各種処理を実行する。具体的には、Webサービス管理部25は、例えば、ゲーム用情報サービスを実現するための各種の処理の一部として、コード化処理を実行する。この処理の手順については後述する。なお、制御ユニット21には、キーボード等の入力装置、モニタ等の出力装置等が必要に応じて接続され得る。しかし、それらの図示は省略した。
一方、ゲーム機3には、コンピュータとしての制御ユニット31と、記憶手段としての記憶部32とが設けられる。制御ユニット31は、所定のコンピュータプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサの一例としてのCPUと、その動作に必要な内部メモリその他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。制御ユニット31には、制御ユニット31のハードウエア資源とソフトウエア資源としてのプログラムPG2との組合せによって実現される論理的装置として、ゲーム提供部33が設けられる。ゲーム提供部33は、ゲームの進行に必要な各種の処理を実行するとともに、センターサーバ2のゲーム機サービス管理部24が提供するゲーム機用サービスを享受するために必要な各種の処理を実行する。具体的には、ゲーム提供部33は、例えば、このようなゲームの進行に必要な各種の処理の一部として、デコード処理を実行する。この処理の手順については後述する。
記憶部32は、ハードディスク、半導体記憶装置といった不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)を含んだ記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。記憶部32には、上述したプログラムPG2とともに、音楽ゲームの提供に必要なゲームデータが記録されるが、そのようなゲームデータの一部として図2の例ではリストデータRDが示されている。リストデータRDは、配信サービスを通じてセンターサーバ2から提供される。なお、ゲームデータは、その他にもゲーム用の各種の画像を表示するための画像データ、各種のBGMを再生するためのBGMデータ、及びユーザがプレイ行為を実行すべき各実行時期が記述されたシーケンスデータ等を含んでいる。しかし、これらの図示は省略した。
また、ゲーム機3には、出力装置としてモニタMO、及びスピーカSPが設けられる。モニタMO、及びスピーカSPは、それぞれゲーム画面等を表示するための周知の表示装置、及び音声を再生するための周知の音声再生装置である。また、ゲーム機3には、ユーザのプレイ行為を入力するための入力装置35も設けられる。入力装置として、例えば、ユーザのタッチ操作(指で触れる操作)に対応した信号を出力するタッチパネルが利用されてよい。さらに、ゲーム機3には、各種の画像(後述のコードを含む)を光学的に取得(撮影)する周知の撮影装置としてカメラ34が設けられる。なお、ゲーム機3には、その他にも業務用のゲーム装置が備える各種の入力装置及び出力装置が設けられてよい。
一方、ユーザ端末装置4には、制御ユニット41と、記憶部42と、タッチパネル43と、モニタ44と、が設けられている。記憶部42、タッチパネル43、及びモニタ44は、いずれも制御ユニット41に接続される。制御ユニット41は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットとして構成される。なお、制御ユニット41には、例えば、その他にもネットワーク接続が可能な公知のコンピュータ装置が備える各種の入力装置及びモニタ等の各種の出力装置が接続され得る。しかし、それらの図示は省略した。
タッチパネル43は、指等によるタッチ操作の位置を検出する周知の入力装置である。タッチパネル43は、各位置に応じた出力信号を制御ユニット41に出力することにより、各種情報の入力に使用される。モニタ44は、各種の画像を表示する周知の表示装置である。このような画像には、所定の規格に準拠することにより各種の情報を含むように生成されるコードが含まれる。また、このようなコードは、カメラ34によって読み取られることによりそこに含まれる各種の情報をゲーム機3に提供する。つまり、ユーザ端末装置4は、モニタ44に表示されるコードを介してゲーム機3との間で各種の情報の送信を実行可能である。この場合、ゲーム機3のカメラ34が本発明の受信部として機能する。
なお、ユーザ端末装置4には、このようなコードを表示するモニタ44に限定されず、外部と通信するための各種の通信装置が設けられてよい。例えば、このような通信装置として、Bluetooth(登録商標)や赤外線等の無線通信(いわゆるNFC等の非接触型の近距離無線通信を含む)を実現するための装置(コードが利用される場合のカメラを含む)が利用されてもよい。このような場合、ユーザ端末装置4との間で情報の送受信を実現するためにゲーム機3にも同様の通信装置が設けられていてよい。そして、このような各種の通信手段に対応する所定の形式に従ってユーザ端末装置4とゲーム機3との間では各種の情報の送受信が実行されてよい。このため、ユーザ端末装置4からゲーム機3への情報の送信も、コードに限定されず、その他の各種の通信手段に沿った各種の所定の形式によって実現されてよい。
一方、記憶部42は、ハードディスク、半導体記憶装置といった不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)を含んだ記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。記憶部42には、各種のサービスを提供するために必要な各種の処理を制御ユニット41に実行させるコンピュータプログラムの一例として、プログラムPG3が記憶される。また、記憶部42には各種のサービスの提供に必要な端末用データが記録されるが、図2の例ではリストデータRDが示されている。リストデータRDは、ゲーム用情報サービス(あるいは配信サービスでもよい)を通じてセンターサーバ2から提供される。
制御ユニット41には、制御ユニット41のハードウエア資源とソフトウエア資源としてのプログラムPG3との組合せによって実現される論理的装置として、Webサービス処理部45が設けられる。Webサービス処理部45は、ユーザ端末装置4用の各種のサービスの提供に必要な各種の処理を実行するとともに、センターサーバ2のWebサービス管理部25が提供するWebサービスを享受するために必要な各種の処理を実行する。このような処理には、ゲーム用情報サービスを享受するために必要な処理も含まれる。具体的には、Webサービス処理部45は、例えば、ゲーム用情報サービスを実現するための各種の処理の一部として、コード化処理を実行する。コード化処理は、センターサーバ2のWebサービス管理部25と協働で実現される。この処理の手順については後述する。
次に、図3を参照して、ゲーム用情報サービスに含まれるコード化サービスを利用した音楽ゲームの流れについて説明する。上述のとおり、音楽ゲームでは複数の楽曲がプレイ用に用意され、その複数の楽曲のうちユーザによってプレイ対象の楽曲(利用対象の選択肢)として選択された対象選択肢としてのプレイ用の楽曲が実際にプレイに使用される。具体的には、音楽ゲームは、複数の楽曲からプレイ対象の楽曲を選択する選択機会としての楽曲選択機会を含む。そして、その楽曲選択機会においてユーザによってプレイ対象の楽曲(適宜の数でよい)が選択された後にその選択された楽曲をプレイ対象として利用する音楽ゲームの実際のプレイがユーザに提供される。コード化サービスは、このような音楽ゲームに関連するサブサービスとして、楽曲選択機会の時間の短縮化を目的に提供される。より具体的には、コード化サービスは、音楽ゲームのプレイよりも前に事前にプレイ用の楽曲リスト(以下、プレイリストと呼ぶ場合がある)を生成する事前選択機会をユーザに提供し、その事前選択機会において生成されたプレイリストをゲーム機3に送信可能なコードとしてユーザ端末装置4に提供するサービスである。
図3は、コード化サービスの一例を説明するための説明図である。また、図3の例は、コード化サービスがコードの一例としてプレイリストを二次元コード化する場合を示している。図3に示すように、コード化サービスは、A工程〜H工程までの八つの工程を含んでいる。また、これらのうちA工程〜F工程までの六つの工程が音楽ゲームをプレイする前に実行される準備工程として機能する。一方、G工程及びH工程の二つの工程が実際に音楽ゲームをプレイするときに実行されるプレイ工程として機能する。このため、実際にはA工程〜F工程までの六つの工程がコード化サービスとして、G工程及びH工程の二つの工程はコード化サービスが音楽ゲームに利用される場合においてコード化サービスに付随する特別の開始手順として、それぞれ機能してもよい。
具体的には、まずユーザ端末装置4からセンターサーバ2へのアクセスによりコード化サービスの提供が要求される(A工程)。この要求は、センターサーバ2が音楽ゲーム用のWebサイトを提供している場合、そのWEBサイトに設けられたコード化サービスの要求を意図するリンク(以下、コード化リンクと呼ぶ場合がある)にアクセスすることにより実現される。なお、このようなサイトは、各ユーザを特定するように提供されてもよいし、そのような特定を省略するように提供されてもよい。具体的には、例えば各ユーザを識別するためにユーザ毎にユニークなユーザIDによって各ユーザが特定される場合、WebサイトはユーザIDの入力を要求するように提供されてもよいし、このような要求は実行されなくてもよい。
センターサーバ2は、ユーザ端末装置4からコード化サービスを要求された場合、ユーザ端末装置4に事前選択機会を提供する(B工程)。この提供は、センターサーバ2が音楽ゲーム用のWebサイトを提供している場合には、やはりWebサイトを通じて実現される。具体的には、センターサーバ2は、リストデータRDを参照しつつ、音楽ゲーム用の全楽曲のリストAM(以下、全曲リストAM)を含むWebサイトをユーザ端末装置4に提供する。つまり、センターサーバ2は、ユーザ端末装置4からの要求に応じて、全曲リストAMを掲載するページがユーザ端末装置4のモニタ44に表示されるように、そのようなページを含むWebサイト(このようなWebサイトを表示するための所定のファイル)をユーザ端末装置4に提供する。また、センターサーバ2は、このようなWebサイトを通じて、プレイリストを作成するための選択を受け付ける。つまり、センターサーバ2は、全曲リストAMからプレイ用の一部の楽曲を選択するための選択を受け付けるようにWebサイトを提供する。具体的には、プレイリストとして選択する各楽曲を特定するためのチェックボックスが各楽曲に付加されるようにWebサイトは構成される。そして、そのようなチェックボックスを介してチェックされた各楽曲がプレイリストの対象として特定される。また、Webサイトは各楽曲の順番の指定を受け付けるように構成され、プレイリストはその順番に対応するように生成されてもよい。そして、センターサーバ2は、このようなWebサイトの提供(ユーザ端末装置4のモニタ44への表示)を通じて事前選択機会を実現する。つまり、このようなWebサイトの提供が事前選択機会として機能する。
一方、ユーザ端末装置4は、このような事前選択機会において全楽曲から一部の楽曲を選択するための操作を実際に受け付けることによりプレイリストPMを特定する(C工程)。具体的には、ユーザ端末装置4は、タッチ操作を通じてチェックボックスへのチェックを受け付け、全曲リストAMのうち実際にチェックの入った一部の楽曲をプレイリストPMの各楽曲として特定する。図3の例は、全曲リストAMのうち“第2楽曲”及び“第4楽曲”のチェックボックスにチェックが入った場合を示している。この場合、“第2楽曲”及び“第4楽曲”の二曲(及びその順番を含んでもよい)がプレイリストPMとして特定される。そして、ユーザ端末装置4は、そのような特定(選択)が実行された場合にプレイリストPMの情報をセンターサーバ2に送信する(D工程)。このような送信は、そのようなプレイリストPM(選択結果)に対応するチェックボックスにチェックの入ったWebサイトを通じて実現される。
センターサーバ2は、そのプレイリストPMの情報を取得すると、そのプレイリストPMの情報、つまりプレイ用の各楽曲をコード化する(E工程)。このコード化は、このような各楽曲を識別するに楽曲毎にユニークな楽曲IDの情報を含む二次元コードQCを生成することにより実現される。つまり、センターサーバ2は、ユーザ端末装置4から受信したプレイリストPMの各楽曲に対応する楽曲IDの情報を含む二次元コードQCを生成する。そして、センターサーバ2は、その生成した二次元コードQCをユーザ端末装置4に提供する(F工程)。この提供は、このような二次元コードQCの表示を含むWebサイトの提供により実現される。つまり、センターサーバ2は、そのような二次元コードQCを掲載するページがユーザ端末装置4のモニタ44に表示されるように、そのようなページを含むWebサイト(このようなWebサイトを表示するための所定のファイル)をユーザ端末装置4に提供する。なお、二次元コードQCには、適宜の情報が含まれてよい。例えば、二次元コードQCはプレイリストPMの各楽曲の順番を示す情報を含んでいてもよい。また、コード化サービスにユーザIDが使用される場合には、二次元コードQCはユーザIDの情報を含んでいてもよい。あるいは、プレイリストPMはセンターサーバ2に記憶され、二次元コードQCはセンターサーバ2においてこのプレイリストPMを特定するための情報(プレイリストPMを特定するための間接的情報)を含むように構成されてもよい。
一方、ユーザ端末装置4は、センターサーバ2から取得した二次元コードQCをゲーム機3に提供する(G工程)。ユーザ端末装置4からゲーム機3には、二次元コードQCを介して情報の送信が可能である。このため、ユーザ端末装置4は、二次元コードQCを介してプレイリストPMの情報をゲーム機3に提供する。具体的には、ユーザ端末装置4は、センターサーバ2から取得した二次元コードQCをモニタ44に表示させる。この表示には、センターサーバ2から二次元コードQCを取得する時期とゲームをプレイする時期との間隔が短期間の場合、センターサーバ2から提供された二次元コードQCを含むWebサイトがそのまま使用されてもよい。あるいは、センターサーバ2から二次元コードQCを取得する時期とゲームをプレイする時期との間隔が短期間でない場合、例えば、ユーザはセンターサーバ2から提供された二次元コードQCをスクリーンショット(モニタ44に表示中の画像の複製)やプリントアウトにより保存しておいてもよい。そして、そのようなスクリーンショットの画像を表示することにより、この表示が実現されてもよい。また、WebサイトがユーザIDを要求する場合には、二次元コードQCはそのようなユーザIDに関連付けられるようにセンターサーバ2が保存していてもよい。例えば、このような保存には、前述のプレイデータが使用されてもよい。そして、そのユーザIDを介して適宜の時期に二次元コードQCが呼び出され、この表示が実現されてもよい。
一方、ゲーム機3は、ユーザから二次元コードQCの読み取り要求に伴い、ユーザ端末装置4のモニタ44に表示された二次元コードQCの読み取りを開始する。このような読み取り要求は、音楽ゲームのプレイの一部として用意される。具体的には、音楽ゲームのプレイ開始に伴い、楽曲選択機会の提供前に所定の操作が実行された場合、あるいは楽曲選択機会において所定の操作が実行された場合に、その楽曲選択機会の代わりに提供される。つまり、ゲーム機3は、二次元コードQCの読み取り要求する所定の操作が実行された場合に、楽曲選択機会の代わりに二次元コードQCの読み取りを開始する。そして、ゲーム機3は、カメラ34を介して二次元コードQCが実際にユーザ端末装置4のモニタ44から読み取られた場合、その二次元コードQCをデコード(コードの復号)することによりその二次元コードQCからプレイリストPMの情報を取得する(H工程)。つまり、ゲーム機3は、二次元コードQCを元のプレイリストPMの情報に戻す。そして、ゲーム機3は、そのプレイリストPMの情報を楽曲選択機会において選択された楽曲として音楽ゲームのプレイを開始する。つまり、ゲーム機3は、楽曲選択機会においてユーザにプレイ用の楽曲を選択させる代わりに、二次元コードQCを介して取得されたプレイリストPMを音楽ゲームのプレイに使用する。一例として、このような手順によってコード化サービスは提供される。この例において、全曲リストAM、プレイリストPM、及び二次元コードQCが本発明の複数の選択肢(あるいは複数の楽曲)、一部の選択肢(あるいは一部の楽曲)、及びコード(あるいは選択肢情報、若しくは楽曲情報)としてそれぞれ機能する。
なお、上述のようなコード化サービスの要求は、Webサイトのコード化リンクへアクセスに限定されない。例えば、音楽ゲーム用のアプリケーションが用意されている(ユーザ端末装置4にインストールされている)場合、そのようなアプリケーション(センターサーバ2と協働する場合を含む)を通じて実現されてもよい。あるいは、そのような要求用のメールアドレスが設けられている場合には、そのようなメールアドレスを通じた連絡によって実現されてもよい。その他、ユーザ端末装置4とセンターサーバ2との間で各種の無線通信が可能な場合には、このような要求は、そのような無線通信を利用して実現されてよい。つまり、このような要求は適宜に実現されてよい。事前選択機会及びコードの提供も同様である。アプリケーション或いはメール等の適宜の手法によって実現されてよい。
次に、リストデータRDの詳細について説明する。リストデータRDは、音楽ゲームにおいてプレイに使用される全楽曲を管理するためのデータである。図4は、リストデータRDの構成の一例を示す図である。また、図4の例は、各楽曲を識別するための情報として楽曲IDが利用される場合を示している。図4に示すように、リストデータRDは、各楽曲に対応する楽曲ID毎にその楽曲の詳細を管理するリストレコードRSを含んでいる。また、リストレコードRSは、“楽曲ID”及び“詳細”の情報を含んでいる。“楽曲ID”は上述の楽曲IDを示す情報である。“詳細”は、各楽曲の詳細を示す情報である。また、詳細の情報として、各楽曲の演奏時間、難易度、或いはテンポといったプレイ対象として選択するために必要な各種の情報が利用されてよい。リストレコードRSには、これらの情報が相互に関連付けられるように記録されている。
次に、図5及び図6を参照して、コード化処理、及びデコード処理について説明する。コード化処理は、コード化サービスを実現するための処理である。例えば、コード化処理は、図3の例のA工程〜F工程までを実現するために使用される。また、図5の例は、コード化サービスの要求等にWebサイトが利用される場合を示している。なお、図5の例の左側はユーザ端末装置4のゲーム提供部33の処理を、右側はセンターサーバ2のWebサービス管理部25の処理を、それぞれ示している。
コード化サービスの提供を要求する操作(例えばコード化リンクにアクセスする操作)がユーザによって実行されると、ユーザ端末装置4は図5のコード化処理を開始し、まず全曲リストAMの提供をセンターサーバ2に要求する(ステップS101)。この要求は、例えば、コード化リンクへの操作によって実現される場合、全曲リストAMを提示するページを含むWebサイトの提示(このようなWebサイトの表示に必要な所定のファイル)を要求することにより実現される。
一方、センターサーバ2は、全曲リストAMの要求を取得すると、図5のコード化処理を開始し、まずリストデータRDを取得する(ステップS201)。続いて、センターサーバ2は、ステップS201の取得結果に基づいて、ユーザ端末装置4を介して事前選択機会をユーザに提供する(ステップS202)。具体的には、ステップS201で取得したリストデータRDを参照しつつ、そこで管理される全曲リストAMを提示するページを含むWebサイトをユーザ端末装置4のモニタ44に表示させるために必要な所定のファイル(ユーザ端末装置4においてWebサイトを表示するためのアプリケーションに従った情報)をユーザ端末装置4に送信する。また、このファイルによってユーザ端末装置4に提示されるWebサイトは全曲リストAMを含むとともに、プレイリストPMの作成を受け付ける(例えばチェックボックスを含む)ように構成される。つまり、センターサーバ2は、このようなファイルの送信に伴うユーザ端末装置4を介したWebサイトの表示により事前選択機会をユーザに提供する。
一方、ユーザ端末装置4は、全曲リストAMを提示するページを含むWebサイト用の所定のファイルを受信すると、その所定のファイルに従ってWebサイトをモニタ44に表示させることにより全曲リストAMを提示する(ステップS102)。続いて、ユーザ端末装置4は、その全曲リストAMに対するユーザの実際の操作結果に基づいてプレイリストPMの各楽曲を特定する(ステップS103)。次にユーザ端末装置4は、ステップS103で特定したプレイリストPMの情報をセンターサーバ2に送信する(ステップS104)。
一方、センターサーバ2は、プレイリストPMの情報をユーザ端末装置4から取得すると、そのプレイリストPMをコード化する(ステップS203)。例えば、このようなコードとして、上述のとおり二次元コードQCが利用される。また、このような二次元コードQCは、プレイリストPMの情報として、プレイリストPMの各楽曲に対応する楽曲IDの情報を含むように所定の規格に準拠して生成される。このため、センターサーバ2は、ステップS203においてプレイリストPMに対応する各楽曲の楽曲IDの情報を含む二次元コードQCを生成することによりコード化を実現する。続いてセンターサーバ2は、ステップS203で生成したコードをユーザ端末装置4に提供する(ステップS204)。この提供は、上述のとおり例えばWebサイトを通じて実現される。このため、センターサーバ2は、ステップS204において、ステップS203で生成した二次元コードQCを表示するページを含むWebサイトをユーザ端末装置4のモニタ44に表示させるために必要な所定のファイルをユーザ端末装置4に送信する。そして、センターサーバ2は、このような所定のファイルの送信により二次元コードQCをユーザ端末装置4に提供した後に今回の処理を終了する。
一方、ユーザ端末装置4は、コードを表示するページを含むWebサイト用の所定のファイルを受信すると、その所定のファイルに従ってWebサイトをモニタ44に表示させることによりコードをモニタ44に表示させる(ステップS105)。つまり、ユーザ端末装置4は、センターサーバ2が用意した二次元コードQCを含むWebサイトの提示により二次元コードQCをモニタ44に表示させる。そして、このようなWebサイトの表示により二次元コードQCをモニタ44に表示させた後にユーザ端末装置4は今回の処理を終了する。これにより、コード化サービスが実現される。具体的には、音楽ゲームのプレイにおいて使用するプレイリストPMを作成するための事前選択機会がユーザ端末装置4を介して音楽ゲームのプレイ前に提供される。そして、その事前選択機会における作成結果(プレイリストPM)が二次元コードQCに変換され、その二次元コードQCがユーザ端末装置4に提供される。つまり、図3の例のA工程〜F工程が実現される。
デコード処理は、コード化サービスを介してコード化されたプレイリストPMの情報をコードから再度プレイリストPMに戻すための処理である。また、図6の例は、図3の例のG工程及びH工程を実現する場合を示している。この場合、ゲーム提供部33は、例えば楽曲選択機会の提供前に所定の操作が実行された場合、あるいは楽曲選択機会において所定の操作が実行された場合に図6のデコード処理を開始し、まずカメラ34の撮影結果に基づいてユーザ端末装置4が提示するコードを取得する(ステップS301)。続いてゲーム提供部33は、ステップS302で取得したコードをデコード(復号)する(ステップS302)。つまり、ゲーム提供部33は、ステップS302で取得した二次元コードQCからそこに含まれる情報を復元する。次にゲーム提供部33は、ステップS302のデコード(復元)結果に基づいて、事前選択機会において作成されたプレイリストPMの情報を取得する(ステップS303)。続いてゲーム提供部33は、ステップS303で取得したプレイリストPMの各楽曲が音楽ゲームの楽曲選択機会において選択された各楽曲と同様に機能するように、そのプレイリストPMの情報を音楽ゲームに取り込む(ステップS304)。この場合、ゲーム提供部33は、楽曲選択機会の代わりに、或いは楽曲選択機会としてステップS304の処理を実行する。そして、ゲーム提供部33は、このような取り込みの後に今回の処理を終了する。
図6の手順により、図3の例のG工程及びH工程が実現される。より具体的には、事前選択機会において作成されたプレイリストPMが二次元コードQCを介してゲーム機3に提供され、実際に音楽ゲームのプレイに使用される。また、その際に音楽ゲームにおいて本来提供されるべき楽曲選択機会の提供は省略或いは短縮される。つまり、事前選択機会が楽曲選択機会の代わりとして機能するように、そこで選択されたプレイリストPMが音楽ゲームにおいて利用される。
以上に説明したように、この形態によれば、コード化サービスにより音楽ゲームの楽曲選択機会よりも前にユーザ端末装置4を通じて事前選択機会が提供され、その事前選択機会において作成(選択)されたプレイリストPMが二次元コードQCを介して音楽ゲームでは楽曲選択機会において選択されるプレイ用の楽曲として機能する。これにより、事前選択機会を楽曲選択機会と同様に機能させることができる。このため、事前選択機会においてプレイリストPMが既に作成されている場合には、音楽ゲームにおいて楽曲選択機会自体を省略するか、少なくとも楽曲選択機会におけるプレイ用の楽曲を選択するための時間を省略することができる。結果として、プレイ用の楽曲を選択するための時間が確保されるように楽曲選択機会が提供される場合に比べて、音楽ゲームの利用時にその提供開始までに要する時間を短縮することができる。また、ユーザは事前選択機会を任意のタイミングに利用することができる。このため、プレイ用の楽曲の選択が楽曲選択機会(音楽ゲームのプレイ時)に限定される場合に比べて、ユーザの利便性を向上させることができる。さらに、このような時間の短縮は、ユーザにとっても好ましいが、例えば店舗6の運営者等の音楽ゲームを提供する提供者にとっても回転率の向上を図れるため好ましい。このため、このような時間の短縮により、音楽ゲームの提供者、及びそのユーザの両者の利便性を向上させることができる。
また、ユーザは二次元コードQCの共有(例えば、スクリーンショットの公開、或いはメール等による送信等)により事前選択機会における選択結果(プレイリストPM)を他のユーザと共有することができる。これにより、上述のような利便性や音楽ゲームの利用の仕方(例えばどのような音楽の組み合わせでプレイするか等)をより容易に他のユーザと共有することができる。同様に、多くのユーザに同じプレイ用の楽曲を利用した共通の音楽ゲームを提供者がプレイさせる大会等のイベントが提供されるときには、ユーザ毎の楽曲の準備等を提供者が担う場合が多いが、このような用意をユーザ毎に行う場合に比べて、二次元コードQCの共有により提供者側の手間暇を低減することができる。これらにより、音楽ゲームの提供者、及びその利用者の両者に関する音楽ゲームの魅力を向上させることができる。特に、各店舗6は別々の運営者によって運営される場合も多く、このような運営者はセンターサーバ2の運営者とも相違している場合があるが、このような別々の運営者にコード化サービスを通じて共通の利便性及び魅力を提供することができる。
さらに、コード化サービスの利用にユーザIDが不要な場合には、各ユーザは個人情報等の登録不要でコード化サービスを享受することができるので、コード化サービスの利用に対する各ユーザの抵抗を軽減することができる。このため、Webサイトを通じて広く(例えば全ユーザ)にコード化サービスの利用機会を提供することができ、ひいては時間短縮の効果をより多くのユーザに提供することができる。一方で、コード化サービスの利用にユーザIDが必要な場合でも、例えば、このようなユーザIDの情報が二次元コードQCに含まれれば二次元コードQCを介してユーザ認証も実現することができる。これにより、例えばゲーム機3のプレイ時にプレイデータ等の利用のためにユーザIDが要求される場合でも、ユーザIDの情報を含む二次元コードQCにより、このようなゲーム機3におけるユーザ認証の時間を低減することができる。このため、音楽ゲームの利用開始までに要する時間を更に短縮することができる。
以上の形態において、センターサーバ2のWebサービス管理部25が図5の手順を実行することにより本発明の事前機会提供手段及び選択情報提供手段として機能する。具体的には、Webサービス管理部25が図5のステップS202を実行することにより事前機会提供手段として、図5のステップS204を実行することにより選択情報提供手段として、それぞれ機能する。
本発明は上述した形態に限定されず、適宜の変形又は変更が施された形態にて実施されてよい。例えば、ゲーム機3はアーケードゲーム機に限定されず、据え置き型のいわゆる家庭用ゲーム装置やユーザ端末装置4等がゲーム機3として利用されてもよい。また、ゲーム機3はこれらのユーザ端末装置4等を遠隔入出力装置として利用しつつセンターサーバ2等のサーバ上で仮想的に動作するゲーム装置として構成されてもよい。このようなゲーム装置(ユーザ端末装置4を含む)は、ゲームシステムの一部であっても、そうでなくてもよい。このため、センターサーバ2が本発明のゲームシステムとして機能してもよい。一方で、ゲーム装置等がセンターサーバ2として機能してもよい。つまり、上述の形態のセンターサーバ2の役割(各種処理等)の全部或いは一部をゲーム機3等のゲーム装置が実行してもよい。
一方で、例えばユーザ端末装置4が楽曲(音楽ゲーム用ではない単なる視聴用の楽曲を含む)の情報を既に有している場合、その楽曲の情報がプレイリストPMとしてゲーム機3に提供されてもよい。この場合、ユーザ端末装置4はそのような楽曲の情報をプレイリストPMとして利用するためのアプリケーションを有していてよい。また、このようなアプリケーションは、例えば別のアプリケーション(例えば音楽再生用のもの)のデータを取り込み、音楽ゲーム用のプレイリストPMに変換する機能を有していてよい。そして、ゲーム機3は、そのような楽曲の情報を各楽曲として特定するための情報をリストデータとして利用することによりユーザ端末装置4からプレイリストPMを取得してよい。
また、上述の形態では、ゲーム機3は音楽ゲームを提供している。しかし、ゲーム機3によって提供されるゲームは、音楽ゲームに限定されず、クイズゲーム、レースゲーム、バトルゲーム等各種ゲームであってよい。例えばクイズゲームでは、出題されるクイズのジャンルの設定が本発明の複数の選択肢として機能してよく、レースゲームであればステージ(コース)、バトルゲームであればデッキ(複数のキャラクタで構成されるパーティー及びパーティー内の各キャラクタの装備、スキルの設定等を含む)等が本発明の複数の選択肢として機能してよい。さらに、上述の形態では、ゲーム装置を介してゲームを提供するゲームシステムとして構成されている。しかし、事前選択機会は各種のサービス(以下、メインサービスと呼ぶ場合がある)を対象に提供されてよい。例えば、メインサービスは、毎回ある程度共通するメニューから選択された商品(あるいは役務)を提供するサービスであってもよいし、毎回異なる複数の商品(あるいは役務)から選択された商品等を提供するサービスであってもよい。複数の選択肢は毎回ある程度共通している方がより効果的であるが、このように毎回相違していてもよい。つまり、メインサービスは、複数の選択肢を利用する限り、ゲームに限定されず、各種のサービスであってよい。したがって、本発明はサービス提供システムとして把握することも可能である。
上述した実施の形態及び変形例のそれぞれから導き出される本発明の各種の態様を以下に記載する。なお、以下の説明では、本発明の各態様の理解を容易にするために添付図面に図示された対応する部材を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明のゲームシステムは、複数の選択肢(AM)から利用対象の選択肢としての対象選択肢を選択する選択機会を含むゲームが前記選択機会において選択された前記対象選択肢を利用するように各ユーザに提供される場合に、各ユーザによって使用されるユーザ端末装置(4)に接続され、当該ユーザ端末装置を介して各ユーザに前記ゲームに関連するサブサービスを提供するゲームシステム(1)であって、前記ゲームの前記選択機会よりも前に前記複数の選択肢から一部の選択肢(PM)を選択するための事前選択機会を予め前記サブサービスの一部として前記ユーザ端末装置を通じて各ユーザに提供する事前機会提供手段(25)と、前記事前選択機会において前記一部の選択肢が選択された場合に、当該一部の選択肢が前記ゲームにおいて前記対象選択肢として機能するように、当該一部の選択肢を前記対象選択肢として機能させるための選択肢情報(QC)を前記ユーザ端末装置に提供する選択情報提供手段(25)と、を備えている。
本発明によれば、ゲームの選択機会よりも前にユーザ端末装置を通じて事前選択機会が提供され、その事前選択機会において選択された一部の選択肢が選択肢情報を介してゲームでは選択機会で選択される対象選択肢として機能する。これにより、事前選択機会を選択機会と同様に機能させることができる。このため、事前選択機会において一部の選択肢が既に選択されている場合には、ゲームにおいて選択機会自体を省略するか、少なくとも選択機会における対象選択肢を選択するための時間を省略することができる。結果として、対象選択肢を選択するための時間が確保されるように選択機会が提供される場合に比べて、ゲームの利用時にその提供開始までに要する時間を短縮することができる。このような時間の短縮はユーザにとっても好ましいが、ゲームを提供する提供者にとっても回転率の向上を図れるため好ましい。このため、このような時間の短縮により、ゲームの提供者、及びその利用者(ユーザ)の両者の利便を向上させることができる。また、各ユーザは選択肢情報の共有により事前選択機会における選択結果を他のユーザと共有することができる。これにより、上述のような利便性やゲームの利用の仕方等をより容易に他のユーザと共有することができる。同様に、多くのユーザに同じ対象選択肢を利用した共通のゲームが提供されるときには、提供者がユーザ毎に対象選択肢を用意する必要がある場合に比べて、選択肢情報の共有により提供者側の手間暇を低減することができる。これらにより、ゲームの提供者、及びその利用者の両者に関するゲームの魅力を向上させることができる。
上述のようなゲームとして、複数のゲーム要素から対象選択肢を選択する選択機会を含む限り、各種のゲームが採用されてよい。例えば、ゲームは、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム、シューティングゲーム、或いはシミュレーションゲーム等の各種のゲームであってよい。そして、これらの各種のゲームに含まれるアイテム、展開、特典等の各種の要素がゲーム要素として利用されてよい。具体的には、例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記事前機会提供手段は、前記ゲームとして各楽曲のリズムに合わせてプレイ行為を実行すべき実行時期を案内する音楽ゲームが提供される場合に、前記複数の選択肢として複数の楽曲(AM)をそれぞれ利用し、当該複数の楽曲の一部が前記一部の選択肢として選択されるように前記事前選択機会を提供し、前記選択情報提供手段は、前記音楽ゲームにおいて前記対象選択肢として前記一部の楽曲(PM)がプレイに使用されるように、当該一部の楽曲を示す楽曲情報(QC)を前記選択肢情報として前記ユーザ端末装置に提供してよい。
同様に、ゲームは、ゲームシステムと同じ運営者によって提供されてもよいし、別の者によって提供されてもよい。また、ユーザ端末装置もゲームシステムと同じ運営者によって提供されてもよいし、別の者(例えばユーザ等)によって提供されてもよい。このため、ゲームはユーザ端末装置によって提供されてもよいし、それとは別の装置によって提供されてもよい。また、そのような装置は、ゲームシステムに接続されていてもよいし、接続されていなくてもよい。このため、このような別の装置もゲームシステムと同じ運営者によって提供されてもよいし、別の者(例えばそのような別の装置が配置される所定の施設の運営者等)によって提供されてもよい。例えば、このような別の装置として、ユーザ端末装置とは別のゲーム装置が利用されてもよい。具体的には、ゲームとして音楽ゲームが提供される本発明の一態様において、前記選択情報提供手段は、前記ユーザ端末装置から所定の形式の情報を受信する受信部(34)が設けられたゲーム装置(3)によって前記音楽ゲームが提供される場合に、前記楽曲情報が前記受信部を介して前記ゲーム装置に提供されるように、前記所定の形式に従って前記楽曲情報を生成してもよい。
さらに、音楽ゲームがゲーム装置によって提供される態様において、ユーザ端末装置からゲーム装置には各種の形式に従って各種の手法を通じて楽曲情報が提供されてよい。例えば、楽曲情報は、ユーザ端末装置からゲーム装置にBluetooth(登録商標)や赤外線等の無線通信技術を通じて提供されてよいし、有線接続を通じて提供されてもよい。また、これらの無線通信技術等に沿った各種の形式が所定の形式として利用されてよい。例えば、このような形式としてeメールが利用されてもよいし、各種のアプリケーションが利用されてもよい。例えば、ゲーム装置によって音楽ゲームが提供される本発明の一態様において、前記選択情報提供手段は、所定の規格に準拠することにより情報を含むように生成されるコード(QC)が前記所定の形式として機能するように前記コードを撮影するカメラ(34)が前記受信部として前記ゲームに設けられている場合に、前記所定の規格に従って前記楽曲情報を含む前記コードを生成し、当該コードを前記楽曲情報として前記ユーザ端末装置に提供してもよい。
一方、本発明のコンピュータプログラムは、前記ユーザ端末装置に接続されるコンピュータ(25)を、上述のゲームシステムの各手段として機能させるように構成されたものである。本発明のコンピュータプログラムが実行されることにより、本発明のゲームシステムを実現することができる。