JP6672092B2 - 作業機及び移植機 - Google Patents

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Description

本発明は、圃場に苗を植え付ける移植機及びこの移植機を備えた作業機に関する。
従来、特許文献1に開示された移植機が知られている。
特許文献1に開示された移植機は、走行車体と、苗植付装置とを備えている。苗植付装置は、右の植付具と左の植付具とを備えている。右の植付具と左の植付具は、前後方向の位置をずらして配置されている。これにより、苗の植え付けの条間距離を狭くすることができる。
特開2015−80448号公報
しかしながら、上述した移植機は、植付装置が走行車体に取り付けられる構造であるため、走行車体と植付装置との間にロータリ耕耘機等の対地作業機を設けることができない。そのため、1台の作業機で、走行しながら耕耘等の対地作業と共に条間距離を狭くした苗の植え付けを行うことはできない。
そこで、本発明は、走行しながら耕耘等の対地作業と共に条間距離を狭くした苗の植え付けを行うことができる移植機及びこの移植機を備えた作業機を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る作業機は、走行体の後部に装着され且つ圃場に対して作業を行う対地作業機と、前記対地作業機の後方に設けられた移植フレームと、前記圃場に苗を植え付ける植付装置と、苗を収容する収容部と、前記収容部の下部に設けられた蓋とを有する多数の供給カップと、前記多数の供給カップを前記移植フレームの幅方向一方側と幅方向他方側とを通過するループ状の経路に沿って移送する移送機構と、前記蓋に接当可能で且つ前記蓋の開放位置を、前記幅方向一方側の第1開放位置と、前記幅方向他方側であって且つ前記第1開放位置と前後方向において異なる第2開放位置とに設定可能な設定部材と、を備え、前記植付装置は、前記移植フレームに取り付けられた第1植付機構と、前記第1植付機構に並列し且つ前記第1植付機構と前後方向において異なる位置において前記移植フレームに取り付けられた第2植付機構と、を有し、前記第1植付機構は、圃場に突入して苗を植え付け可能で、前記第1開放位置の下方に設けられた第1植付具を有し、前記第2植付機構は、圃場に突入して苗を植え付け可能で、前記第2開放位置の下方に設けられた第2植付具を有する
本発明の一態様に係る移植機は、圃場に対して作業を行う対地作業機の後方に設けられる移植フレームと、前記圃場に苗を植え付ける植付装置と、苗を収容する収容部と、前記収容部の下部に設けられた蓋とを有する多数の供給カップと、前記多数の供給カップを前記移植フレームの幅方向一方側と幅方向他方側とを通過するループ状の経路に沿って移送する移送機構と、前記蓋に接当可能で且つ前記蓋の開放位置を、前記幅方向一方側の第1開放位置と、前記幅方向他方側であって且つ前記第1開放位置と前後方向において異なる第2開放位置とに設定可能な設定部材と、を備え、前記植付装置は、前記移植フレームに取り付けられた第1植付機構と、前記第1植付機構に並列し且つ前記第1植付機構と前後方向において異なる位置において前記移植フレームに取り付けられた第2植付機構と、を有し、前記第1植付機構は、圃場に突入して苗を植え付け可能で、前記第1開放位置の下方に設けられた第1植付具を有し、前記第2植付機構は、圃場に突入して苗を植え付け可能で、前記第2開放位置の下方に設けられた第2植付具を有する
上記作業機によれば、走行体の後部に装着され且つ圃場に対して作業を行う対地作業機と、対地作業機の後方に設けられた移植フレームと、圃場に苗を植え付ける植付装置と、を備え、植付装置は、移植フレームに取り付けられた第1植付機構と、第1植付機構に並列し且つ第1植付機構と前後方向において異なる位置において移植フレームに取り付けられた第2植付機構と、を有することから、走行体により走行しながら、対地作業機による対地作業と共に、植付装置の第1植付機構と第2植付機構とにより条間距離を狭くした苗の植え付けを行うことができる。
上記移植機によれば、圃場に対して作業を行う対地作業機の後方に設けられる移植フレームと、圃場に苗を植え付ける植付装置と、を備え、植付装置は、移植フレームに取り付けられた第1植付機構と、第1植付機構に並列し且つ第1植付機構と前後方向において異なる位置において移植フレームに取り付けられた第2植付機構と、を有することから、対地作業機と共に使用することで、対地作業機による対地作業及び植付装置の第1植付機構と第2植付機構とにより条間距離を狭くした苗の植え付けを行うことができる。
作業機の側面図である。 対地作業機(ロータリ耕耘機)及び移植機の概略平面図である。 移植機の概略背面図である。 ロータリ機枠と移植機枠との連結関係を示す側面図である。 前方椅子の周辺を示す平面図である。 前方椅子の側面図である。 前方椅子及び側方椅子に着座した作業者の位置を示す平面図である。 位置調整機構及び姿勢変更機構の平面図である。 側方椅子の周辺を示す背面図である。 位置調整機構の作用を示す説明図である。 姿勢変更機構の側面図である。 姿勢変更機構の平面図である。 姿勢変更機構の作用を示す説明図である。 姿勢変更機構の作用を示す説明図である。 姿勢変更機構の作用を示す説明図である。 第1高さ変更装置の側面一部断面図である。 第1高さ変更装置の背面図である。 動力伝達系統を示す概略構成図である。 移植フレーム及び植付装置の側面図である。 移植フレームの平面図である。 移植フレームの背面図である。 植付具停止機構の側面図である。 植付具停止機構の平面図である。 植付装置の平面図である。 苗供給装置の概略平面図である。 苗供給装置の背面断面図である。 供給カップの蓋の配置図である。 マルチフィルム敷設装置の平面図である。 マルチフィルム敷設装置の平面図である。 マルチフィルム敷設装置の側面図である。 マルチフィルム敷設装置の背面図である。 マルチフィルム敷設装置の前部の平面一部断面図である。 マルチフィルム敷設装置の前部の側面一部断面図である。 マルチフィルム敷設装置の前部の側面一部断面図である。 マルチフィルム敷設装置の後部の平面一部断面図である。 マルチフィルム敷設装置の後部の側面一部断面図である。 マルチフィルム敷設装置の後部の背面一部断面図である。 溝切り部材の溝切り位置を示す背面図である。 フィルム押え器の押さえ位置及びゲージ輪を示す背面図である。 覆土輪及び覆土フレームの側面図である。 覆土輪及び覆土フレームの背面図である。 覆土フレームの上部の側面断面図である。 図40のA−A線矢視断面図である。 図40のB−B線矢視断面図である。 図40のC−C線矢視断面図である。 図40のD−D線矢視断面図である。 縦支持部材の下部の側面一部断面図である。 図45AのE−E線矢視断面図である。 第2フレームの側面一部断面図である。 第2フレームの平面一部断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、走行しながら対地作業(耕耘等)と共に苗の植え付け(移植)を行うことができる作業機4を示している。作業機4は、走行体1と、走行体1の後部に装着された対地作業機2と、対地作業機2に装着された移植機3とを備えている。
本実施形態では、走行体1として走行車両であるトラクタを例示している。また、対地作業機2としてロータリ耕耘機を例示している。なお、走行体1は、トラクタには限定されず、他の走行車両であってもよい。また、対地作業機2は、ロータリ耕耘機に限定されることはなく、圃場に対して作業をする機械であればよい。例えば、対地作業機2は、圃場に畝を立てる畝立て機であってもよい。また、ロータリ耕耘機2は、サイドドライブ式のロータリ耕耘機を例示しているが、センタードライブ式のロータリ耕耘機であってもよい。
図1は、作業機4の側面図を示す。実施形態において特に断らない限り、トラクタ1の運転席5に着座した運転者の前側(図1の左側)を前方、運転者の後側(図1の右側)を後方、運転者の左側(図1の手前側)を左方、運転者の右側(図1の奥側)を右方として説明する。また、トラクタ1の前後方向K1(図1参照)に直交する方向である水平方向K2(図2参照)を幅方向として説明する。
図2の矢印K3方向を幅方向外方、図2の矢印K4方向を幅方向内方として説明する。幅方向外方とは、トラクタ1の幅方向中央部から右部、或いは、左部へ向かう方向である。言い換えれば、幅方向外方とは、幅方向K2であってトラクタ1の幅方向中央部から離れる方向のことである。幅方向内方とは、幅方向外方とは反対の方向である。言い換えれば、幅方向内方とは、幅方向K2であってトラクタ1の幅方向中央部に近づく方向である。
トラクタ(走行体)1は、車体6と、車体6の前部に装着された前輪(図示省略)と、車体6の後部に装着された後輪7とを有する。車体6はエンジン、クラッチを有するクラッチハウジング、変速装置を有するミッションケース、差動装置を有するデフケース等を直結して構成されている。運転席5は、車体6の後部に設けられている。運転席5の前方には、ステアリングホイール8が設けられている。車体6の後部には、動力取出し用のPTO軸22が装備されている。
図1に示すように、ロータリ耕耘機2は、トラクタ1の後部に三点リンク機構9及び連結枠10を介して昇降可能に装着されている。三点リンク機構9は、車体6の後部に装着されている。連結枠10は、三点リンク機構9の後部に設けられている。連結枠10にロータリ耕耘機2が取り付けられている。
図1、図2に示すように、ロータリ耕耘機2は、ロータリ機枠(作業機枠)11を有する。ロータリ機枠11は、ギヤケース12と、左のサポートアーム13Lと、右のサポートアーム13Rと、伝動ケース14と、サイドフレーム15とを有する。ギヤケース12は、ロータリ耕耘機2の幅方向K2の略中央部に位置している。サポートアーム13Lは、ギヤケース12の左部から左方に突出している。サポートアーム13Rは、ギヤケース12の右部から右方に突出している。伝動ケース14の上部は、サポートアーム13Lの左端部に取り付けられている。サイドフレーム15の上部は、サポートアーム13Rの右端部に取り付けられている。伝動ケース14の下部とサイドフレーム15の下部との間には、回転軸16が設けられている。回転軸16の外周には、ブラケットを介して多数の耕耘爪17が固定されている。これら回転軸16及び耕耘爪17で耕耘部18を形成している。
耕耘部18の上方は、上部カバー19Aで覆われている。耕耘部18の後方は、後部カバー19Bで覆われている。後部カバー19Bは、上端が上部カバー19Aに枢支されていて上下揺動自在である。後部カバー19Bは、弾圧装置20で下方に付勢されている。弾圧装置20は、バネの力で後部カバー19Bを下方に付勢する装置である。
ギヤケース12には、取入軸21が設けられている。この取入軸21には、PTO軸22の動力がジョイントを介して伝達される。取入軸21に伝達された動力は、ギヤケース12内のギヤ機構及びサポートアーム13L内のシャフトを介して、伝動ケース14内のチェーン伝動手段に伝達される。チェーン伝動手段に伝達された動力によって回転軸16が駆動される。回転軸16は、図1において矢印A1方向に回転される。回転軸16がA1方向に回転すると、耕耘爪17が土壌を耕起して後方の後部カバー19Bへと放擲する。耕耘部18で耕耘された土は、後部カバー19Bで均されて畝の上面が形成される。畝の側面は、後述する畝立て器23L,23Rで形成される。
ロータリ機枠11は、左の支持ステー24Lと、右の支持ステー24Rと、マスト25を有する。支持ステー24Lは、サポートアーム13Lに固定されている。支持ステー24Rは、サポートアーム13Rに固定されている。マスト25はギヤケース12に固定されている。
ロータリ耕耘機2の後方に装着される移植機3は、支持ステー24L,24Rに枢支された支持枠26と、左のゲージ輪(支持輪)27Lと、右のゲージ輪(支持輪)27Rと、マスト25に枢支された第2高さ変更装置28と、左の揺動アーム31Lと右の揺動アーム31Rとの間に設けられた第2支持枠232(図5参照)と、第2支持枠232の前部を下方から支持する下方支持体234(図4参照)と、を有する。
支持枠26は、ゲージ輪27L,27Rを支持する枠材である。ゲージ輪27L,27Rは、ロータリ耕耘機2(対地作業機)の高さを設定する部材である。言い換えれば、ゲージ輪27L,27Rは、ロータリ耕耘機2の耕耘深さを設定する部材である。第2高さ変更装置28は、支持枠26を上下に揺動操作してゲージ輪27L,27Rの設定を変更する装置である。
図2、図4、図5に示すように、支持枠26は、支持ステー24L,24Rに枢支された前枠29と、前枠29の後部に接続された後枠30とを有する。
前枠29は、左の揺動アーム31Lと、右の揺動アーム31Rと、上の連結杆32Uと、下の連結杆32Dと、左の縦枠材33Lと、右の縦枠材33Rと、左の接続杆202Lと、右の接続杆202Rと、左の支持部材224Lと、右の支持部材224Rとを有する。揺動アーム31L、揺動アーム31R、連結杆32U、連結杆32D、縦枠材33L,33R、接続杆202L,202Rは、パイプ材によって形成されている。
揺動アーム31Lは、前端が枢支板201Lに挿通された枢軸を介して支持ステー24Lに枢支されている。揺動アーム31Lは、サポートアーム13Lから後方に突出している。揺動アーム31Rは、前端が枢支板201RLに挿通された枢軸を介して支持ステー24Rに枢支されている。揺動アーム31Rは、サポートアーム13Rから後方に突出している。連結杆32Uは、揺動アーム31Lと揺動アーム31Rの後端同士を連結している。左の縦枠材33Lは、揺動アーム31Lの左部に上部が固定されていて、揺動アーム31Lの左部から下方に延びている。右の縦枠材33Rは、揺動アーム31Rの右部に上部が固定されていて、揺動アーム31Rの右部から下方に延びている。左の接続杆202Lは、縦枠材33Lの下部に前部が固定されていて、縦枠材33Lの下部から後方に延びている。右の接続杆202Rは、縦枠材33Rの下部に前部が固定されていて、縦枠材33Rの下部から後方に延びている。
前枠29は、揺動アーム31L及び揺動アーム31Rの前端の枢支部分を中心として上下に揺動自在である。
図5、図6に示すように、支持部材224L,224Rは、それぞれ作業者用の(作業者が座るための)椅子231L,231Rを支持している。以下、便宜上、椅子231L,231Rを前方椅子と称する。また、右の前方椅子231Rを第1前方椅子と称し、左の前方椅子231Lを第2前方椅子と称する。
左の支持部材224Lは、第2前方椅子231Lを下方から支持している。支持部材224Lは、支持杆225と、第1縦筒226と、第2縦筒298と、後部材227Aと、前部材227Bと、中間部材227Cとを有する。支持杆225は、揺動アーム31Lの前後方向K1の中途部に右端が固定されており、当該中途部から左方に延びている。第1縦筒226は、支持杆225の左端に固定されて上方に延びている。第1縦筒226には、第2縦筒298が挿入されて固定されている。第2縦筒298は、第1縦筒226の上端から上方に突出している。第2縦筒298の上端には、中間部材227Cが固定されている。中間部材227Cは、前後方向K1に延びており、前端には前部材227Bが設けられ、後端には後部材227Aが設けられている。前部材227Bと後部材227Aとは、前後方向に間隔をあけて、互いに平行に幅方向K2に延びている。後部材227Aの上面の両端には、スプリング228の下端が取り付けられている。前部材227Bには、回動板229が取り付けられている。回動板229は、第1板部229Aと第2板部229Bとを有している。第1板部229Aは、幅方向K2に延びており、第2前方椅子231Lの底面前部にボルト252で固定されている。第2板部229Bは、第1板部229Aの幅方向K2の両端(右端と左端)から夫々下方に延びている。第1板部229Aは、前部材227Bに対してピン230により枢支されている。これにより、回動板229は、ピン230を支点(中心)として後方(第2前方椅子231Lに座った作業者が向く方向)に回動可能である。図6の仮想線(二点鎖線)で示すように、第2前方椅子231Lは、回動板229と一体的に挙動し、回動板229の後方への回動に伴って後方(第2前方椅子231Lに座った作業者が向く方向)に向けて傾動する。第2前方椅子231Lの底面後部には凹部231aが設けられている。この凹部231aにスプリング228の上端が嵌まっている。これにより、対地作業機1の駆動に起因して発生する振動が椅子231Lに伝播することが抑制される。
右の支持部材224Rは、右の椅子231R(以下、第2前方椅子という)を下方から支持している。支持部材224Lは、幅方向K2の中心線を挟んで支持部材224Lと対称に構成されている。つまり、支持部材224Rの支持杆225は、揺動アーム31Lの前後方向K1の中途部に右端が固定され、当該中途部から左方に延びている。支持部材224Rのその他の構成は、支持部材224Lと同様である。第2前方椅子231Rは、支持部材224Rの第1板部に固定されており、後方(第2前方椅子231Rに座った作業者が向く方向)に向けて傾動可能である。
図7に示すように、第1前方椅子231Rは、後述する第1苗供給装置72Aの前方に位置している。具体的には、第1前方椅子231Rは、後述する第1苗供給装置72Aの経路Pの幅方向中心線の前方延長線L1上に位置している。これにより、作業者Hが第1苗供給装置72A側(後方)を向いて座ることができる。第2前方椅子231Lは、後述する第2苗供給装置72Bの前方に位置している。具体的には、第2前方椅子231Lは、後述する第2苗供給装置72Bの経路Pの幅方向中心線の前方延長線L2上に位置している。これにより、作業者Hが第2苗供給装置72B側(後方)を向いて座ることができる。
図2、図4に示すように、後枠30は、前枠29を構成する接続杆202L,202Rの後部に接続されている。後枠30は、中央の横枠材34Cと、左の横枠材34Lと、右の横枠材34Rと、左の縦枠材35Lと、右の縦枠材35Rと、左の車輪枠36Lと、右の車輪枠36Rと、左の前部材204Lと、右の前部材204Rと、左の後部材205Lと、右の後部材205Rと、左の接続杆206Lと、右の接続杆206Rとを有する。横枠材34C、横枠材34L、横枠材34R、縦枠材35L、縦枠材35R、車輪枠36L、車輪枠36R、前部材204L、前部材204R、後部材205L、後部材205R、接続杆206L、接続杆206Rは、パイプ材によって形成されている。
図2に示すように、横枠材34Cは、前枠29の後方に位置し、幅方向K2に延びている。横枠材34Cは、接続杆202Lの後端及び接続杆202Rの後端に連結されている。横枠材34Lは、横枠材34Cの左端に挿入されて固定されていて、横枠材34Cの左端から左方に突出している。横枠材34Rは、横枠材34Cの右端に挿入されて固定されていて、横枠材34Cの右端から右方に突出している。前部材204Lは、横枠材34Lの左端に前部が固定されていて、横枠材34Lの左端から後方に延びている。前部材204Rは、横枠材34Rの右端に前部が固定されていて、横枠材34Rの右端から後方に延びている。縦枠材35Lは、横枠材34Cの左部に上端が固定されていて、当該左部から下方に延びている。縦枠材35Rは、横枠材34Cの右部に上端が固定されていて、当該右部から下方に延びている。
図2、図4、図8に示すように、車輪枠36Lは、前部材37Lと後部材38Lとを有する。前部材37Lは、縦枠材35Lの下部に前部が固定されていて、縦枠材35Lの下部から右方に延びている。後部材38Lは、前端が前部材37Lの左端に固定されていて、当該左端から後方に延びている。車輪枠36Rは、前部材37Rと後部材38Rとを有する。前部材37Rは、縦枠材35Rの下部に前部が固定されていて、縦枠材35Rの下部から左方に延びている。後部材38Rは、前端が前部材37Rの右端に固定されていて、当該右端から後方に延びている。
車輪枠36Lの後部には、ゲージ輪(支持輪)27Lが回転自在に取り付けられている。車輪枠36Lの後部には、右のゲージ輪(支持輪)27Rが回転自在に取り付けられている。
ゲージ輪27Lの前方には、畝立て器(リッジャー)23Lが配置されている。ゲージ輪27Rの前方にも、畝立て器(リッジャー)23Rが配置されている。畝立て器23Lは縦枠材35Lの下部に取り付けられている。畝立て器23Rは縦枠材35Rの下部に取り付けられている。畝立て器23Lは、畝の左側面を形成する。畝立て器23Rは、畝の右側面を形成する。
接続杆206Lは、下部が車輪枠36L(後部材38L)の前後方向中途部に固定されており、上部が前部材204Lの前後方向中途部に固定されている。これにより、接続杆206Lは、車輪枠36Lと前部材204Lとを接続している。接続杆206Rは、下部が車輪枠36R(後部材38R)の前後方向中途部に固定されており、上部が前部材204Rの前後方向中途部に固定されている。これにより、接続杆206Rは、車輪枠36Rと前部材204Rとを接続している。
後部材205Lは、前部材204Lの後端に前端が枢支されていて、前部材204Lの後端から後方に延びている。後部材205Lの前端には、幅方向K2に延びる横軸部材207Lが取り付けられている。前部材204Lの後端には支持部材208Lが固定されており、支持部材208Lには横軸部材207Lの両端が支持されている。これにより、後部材205Lは、前部材204Lに対して横軸部材207Lを支点(中心)として回動可能となっている。後部材205Rは、前部材204Rの後端に前端が枢支されていて、前部材204Rの後端から後方に延びている。後部材205Rは、後部材205Lと同様の構造により、前部材204Rに対して回動可能となっている。
後部材205Lの後部には、幅方向外方K3に突出する突出部材40Lが設けられている。後部材205Rの後部にも、幅方向外方K3に突出する突出部材40Rが設けられている。図9に示すように、突出部材40Lには、複数の貫通孔210が突出方向(幅方向K2)に間隔をあけて並んで設けられている。突出部材40Rにも突出部材40Lと同様に、複数のねじ孔(図示せず)が突出方向に間隔をあけて並んで設けられている。貫通孔210の数は2以上であればよく、限定はされないが、本実施形態では3つの貫通孔210が設けられている。説明の便宜上、幅方向K2において最も内方に位置するねじ孔を内方貫通孔210A、幅方向K2において最も外方に位置するねじ孔を外方貫通孔210C、内方貫通孔210Aと外方貫通孔210Cとの間に位置するねじ孔を中間貫通孔210Bと称する。
突出部材40Lの外周には、筒体209Lが突出部材40Lに沿って幅方向K2に移動可能に嵌められている。突出部材40Rの外周には、突出部材40Rに沿って幅方向K2に移動可能に筒体209Rが嵌められている。図9において、仮想線円内にA−A部の拡大断面を示している。
筒体209Lには支柱41Lが固定されている。支柱41Lは、筒体209Lから上方に延びている。筒体209Rには支柱41Rが固定されている。支柱41Rは、筒体209Rから上方に延びている。支柱41Lと支柱41Rとの上端には、それぞれ作業者用の(作業者が座るための)椅子42L,42Rが設けられている。以下、便宜上、椅子42L,42Rを側方椅子42L,42Rと称する。また、椅子42Rを第1側方椅子42Rと称し、椅子42Lを第2側方椅子42Lと称する。
図7に示すように、第1側方椅子42Rは、後述する第1苗供給装置72Aの幅方向K2一方側(右方)に位置しており、作業者Hが第1苗供給装置72A側(左方)を向いて座ることができる。第2側方椅子42Lは、後述する第2苗供給装置72Bの幅方向K2他方側(左方)に位置しており、作業者Hが第2苗供給装置72B側(右方)を向いて座ることができる。
側方椅子42L,42Rは、前方椅子231L,231Rと同様の構成により、前方(側方椅子42L,42Rに座った作業者が向く方向)に傾動可能である。
図9に示すように、筒体209Lには貫通孔211が形成されている。また、図示しないが、筒体209Rにも筒体209Lと同様に、貫通孔211が形成されている。貫通孔211と貫通孔210とを重ねて、貫通孔211にボルト等(図示せず)を挿入して固定することにより、筒体209L,209Rを突出部材40L、40Rに対して位置決めして固定することができる。
上述した突出部材40L、40R、筒体209L,209R、貫通孔210、貫通孔211及びボルト等は、第1側方椅子42R及び第2側方椅子42Lの幅方向K2の位置を調整可能な位置調整機構を構成している。以下、位置調整機構の作用について、第2側方椅子42Lの位置を調整する場合を例として説明する。
第一に、筒体209Lの貫通孔211と突出部材40Lの内方貫通孔210Aとを重ねて、筒体209Lを突出部材40Lに対してねじにより固定した場合、第2側方椅子42Lは最も幅方向内方の位置(第1位置という)となる(図10の左図参照)。第二に、貫通孔211と外方貫通孔210Cとを重ねて、筒体209Lを突出部材40Lに対して固定した場合、第2側方椅子42Lは最も幅方向外方の位置(第2位置という)となる(図10の右図参照)。第三に、貫通孔211と中間貫通孔210Bとを重ねて、筒体209Lを突出部材40Lに対して固定した場合、第2側方椅子42Lは第1位置と第2位置との間の位置となる。
左の支柱41Lの下部には、左の台板212Lが固定されている。台板212Lは、支柱41Lの上部から幅方向K2内方に延びている。右の支柱41Rの下部には、台板212Lが固定されている。台板212L,212Rは、支柱41L,41Rの幅方向内方K4に位置している。本実施形態の場合、台板212L,212Rは、平面視において長方形であり、長辺が前後方向K1を向き、短辺が幅方向K2を向いている。台板212L,212Rは、作業者が側方椅子42L,42Rに着座したときの足置き部の役割と、当該作業者の足を後述する後支持輪213L,213Rから保護する機能を有している。台板212Lは、支柱41Lを介して筒体209Lに固定されている。そのため、筒体209Lを突出部材40Lに沿って幅方向K2に移動させたとき、台板212Lも筒体209Lと共に幅方向K2に移動する。同様に、台板212Rも筒体209Rと共に幅方向K2に移動する。そのため、側方椅子42L,42Rの位置を変更しても、側方椅子42L,42Rと台板212L,212Rとの位置関係は変化せず、上記機能は維持される。尚、台板212L,212Rは、筒体209L,209Rと共に移動することができる位置に固定すればよく、筒体209L,209Rに直接固定してもよい。
後部材205Lの前寄り部分には、ステー217Lの上部が固定されている。ステー217Lは、後部材205Lから下方に延びている。後部材205Rの前寄り部分にも、同様に、ステー(図示せず)が固定されて下方に延びている。これらのステーの下部には、後述する付勢機構215の先端部が取り付けられる。
後部材205Lの後方寄りの位置には、車輪ステー39Lの上部が固定されている。車輪ステー39Lは、ステー217L及び支柱41Lの後方に位置し、後部材205Lから下方に延びている。後部材205Rの後方寄りの位置にも、車輪ステー39Rの上部が固定されている。車輪ステー39Rは、後部材205Rから下方に延びている。車輪ステー39Lの下部には、後支持輪213Lが回転自在に取り付けられている。後支持輪213Lは、ゲージ輪(支持輪)27Lの後方且つ第2側方椅子42Lの下方に位置している。車輪ステー39Rの下部には、後支持輪213Rが回転自在に取り付けられている。後支持輪213Rは、ゲージ輪(支持輪)27Rの後方且つ第1側方椅子42Rの下方に位置している。後支持輪213L,213Rは、側方椅子42L,42Rに着座した作業者の重量を支持する。
図5に示すように、第2支持枠232は、左の揺動アーム31Lと右の揺動アーム31Rとの間に位置しており、前後方向K1に延びている。図4に示すように、第2支持枠232は、後述する操作部233を支持する。第2支持枠232は、左の支持枠材232Lと、右の支持枠材232Rと、第1接続枠材232Aと、第2接続枠材232Bと、を有している。支持枠材232L,232Rは、互いに平行に前後方向K1に延びている。支持枠材232Lは、前端がマスト25の左部に固定されて後方に延びている。支持枠材232Rは、前端がマスト25の右部に固定されて後方に延びている。第1接続枠材232Aは、幅方向K2に延びており、支持枠材232Lの前後方向の中途部と、支持枠材232Rの前後方向の中途部とを接続している。第2接続枠材232Bは、幅方向K2に延びており、支持枠材232Lの後端と、支持枠材232Rの後端とを接続している。
操作部233は、ケース233Aと、操作部材233Bと、ケース233Aの内部に収容された制御機器(図示せず)とを有する。本実施形態においては、ケース233Aは、概ね直方体形状であって、前後方向K1の長さが幅方向K2の長さに比べて長い。ケース233Aの幅方向K2の長さは、支持枠材232Lの内方端と支持枠材232Rの内方端との間の距離より大きく設定されている。これにより、ケース233Aの下部は、支持枠材232Lの上面及び支持枠材232Rの上面により支持されている。ケース233Aの後部は、後述するブラケット本体60の前部に接当している。操作部材233Bは、ケース233Aの上面に設けられている。操作部材233Bは、苗の植え付けに関する設定操作を行うための部材である。本実施形態では、操作部材233Bは、回転式の摘みであり、前後方向に並んで複数(4つ)設けられている。操作部材233Bは、例えば、株間切り換え設定用の摘み、苗空取り設定用の摘み等である。但し、操作部材233Bの数、種類、配置は、適宜変更することができる。制御機器は、操作部材223Bの操作に基づいて苗の植え付けに関する設定の制御を行う。
操作部233は、第1前方椅子231Rと第2前方椅子231Lとの間に配置されている。また、操作部233は、第1前方椅子231R及び第2前方椅子231Lの座面中央よりも前方位置に配置されている。これにより、第1前方椅子231R及び第2前方椅子231Lに着座した作業者は、着座した状態で幅方向内方に且つ前方に手を伸ばすことで、操作部233による操作を行うことができるため、非常に作業性が良い。
図2、図4、図11〜図15に示すように、本実施形態の移植機3は、側方椅子42L,42Rの姿勢を変更する姿勢変更機構214を備えている。
姿勢変更機構214は、側方椅子42L,42Rの姿勢を、側方椅子42L,42Rの座面42aが略水平となる第1姿勢(図4参照)と、当該第1姿勢に対して前方(側方椅子42Lに着座した作業者の左手側、側方椅子42Rに着座した作業者の右手側)に傾いた第2姿勢(図14参照)とに変更可能とする。第2姿勢では、側方椅子42L,42Rの座面42aは、略垂直(地面に対して略直角)となる。具体的には、第2姿勢において、前部材204Lに対する後部材205Lの角度、及び、前部材204Rに対する後部材205Rの角度が、90度以下(例えば、約80〜90度)となる。側方椅子42L,42Rを使用しないときには、側方椅子42L,42Rの姿勢を第2姿勢に変更することにより、移植機3の前後方向K1の長さを短くすることが可能となる。また、作業者が側方椅子42L,42Rに着座していない状態にて、対地作業機(ロータリ耕耘機)2を上昇させたときには、側方椅子42L,42Rが自動的に折り畳まれる(第2姿勢になる)。作業者が側方椅子42L,42Rに着座している状態にて、対地作業機2が上昇したときには、側方椅子42L,42Rの座面が略水平を維持するように、後部材205Lが前部材204Lに対して横軸部材207Lを支点として回動する。
以下、左の側方椅子である第2側方椅子42Lの姿勢を変更する姿勢変更機構214の構成及び作用について説明する。第1側方椅子42Rの姿勢を変更する姿勢変更機構の構成及び作用は、第2側方椅子42Lの姿勢を変更する姿勢変更機構214の構成及び作用と同様であるため、説明を省略する。
姿勢変更機構214は、横軸部材207、支持部材208、付勢機構215、保持機構216を含んでいる。
付勢機構215は、作業者が、第2側方椅子42Lの姿勢を第1姿勢から第2姿勢へと変更する操作を行うときに、当該操作に要する力を補助する。本実施形態の場合は、付勢機構215は、油圧シリンダから構成されたダンパである。ダンパ215は、伸長する方向の付勢力を有している。
ダンパ215は、第2側方椅子42Lの姿勢の変更操作を補助する。ダンパ215の基端部は、接続杆206Lに取り付けられている。ダンパ215の先端部は、ステー217Lの下部に取り付けられている。ダンパ215の付勢力は、作業者が、後部材205Lを、横軸部材207を支点(中心)として上方に回動させる操作(図4の状態から図14の状態とする操作)を行うときに必要な力を補助する。
図11に示すように、保持機構216は、第2側方椅子42Lを第2姿勢において保持する。保持機構216Lは、支持杆218、枢軸219、係止片220、係止ピン221、スプリング222、操作部材223から構成されている。支持杆218は、前部材204Lの後端に固定されて上方に延びている。枢軸219は、支持杆218の上部に取り付けられ、幅方向K2に延びている。係止片220は、基端側が枢軸219に固定され、先端側に係止ピン221が嵌り込むことができる円弧状の切り欠き220aを有している。係止片220は、枢軸219を支点(中心)として回動可能である。係止ピン221は、後部材205Lの前部に固定され、幅方向K2に延びている。スプリング222は、一端部が前部材204Lの後部に突設されたピン299に係止され、他端部が係止片220に設けられた孔220bに係止されている。スプリング222は、係止片219に対して、枢軸219を支点(中心)として下方(図11で時計回り方向)に回動させようとする付勢力を付与している。操作部材223は、係止片220の基端側に固定されている。操作部材223は、作業者が枢軸219を支点として係止片220を回動させる操作を行う際に把持する部材である。
以下、保持機構216の作用について説明する。
先ず、作業者は、上述した姿勢変更機構214を使用して、第2側方椅子42Lの姿勢を、第1姿勢から第2姿勢に変更する。第2側方椅子42Lが第2姿勢となった状態で、作業者は、操作部材223を把持して係止片220を時計回り方向(図13及び図15の矢印A方向)に回動し、係止片220の切り欠き220aを係止ピン221に係止する。図13及び図15の左図は係止前の状態を示し、図14及び図15の右図は係止後の状態を示す。係止片220の切り欠き220aを係止ピン221に係止することにより、後部材205Lが横軸部材207Lを支点として下向きに回動することが阻止されるため、第2側方椅子42Lが第2姿勢で保持される。また、係止片222はスプリング222により下向きに付勢されているため、作業者がスプリング222の付勢力に抗して係止片222を上向きに回動させる操作を行わない限り、切り欠き220aの係止ピン221への係止は解除されない。そのため、第2側方椅子42Lを確実に第2姿勢に保持することができる。
図4に示すように、下方支持体234は、第2支持枠232の前部を下方から支持する。下方支持体234は、前方杆235と、取付板236と、接続棒237と、を有している。前方杆235は、前端が上部カバー19Aの上面の前部にボルトで固定されており、当該前部から後方に延びている。取付板236及び接続棒237は、幅方向K2の中心を挟んで左側と右側に夫々設けられている。左側の取付板236は、支持枠材232Lの前部に固定されており、当該前部から下方に延びている。右側の取付板236は、支持枠材232Rの前部に固定されており、当該前部から下方に延びている。左側の接続棒237は、前方杆235の左部後端と、左側の取付板236の下端に夫々ボルトで固定されている。右側の接続棒237は、前方杆235の右部後端と、右側の取付板236の右部下端に夫々ボルトで固定されている。
図4、図5に示すように、第2高さ変更装置28は、第2カバー筒43と、第2ネジ杆44と、第2可動杆45と、第2操作ハンドル46と、を有する。第2カバー筒43の上部はマスト25に枢支されている。第2ネジ杆44は、第2カバー筒43内に内装され、第2操作ハンドル46で軸心回りに回転操作可能とされている。第2可動杆45は、第2カバー筒43の下端から第2カバー筒43内に挿入され、第2ネジ杆44に上端部が螺合している。第2可動杆45の下端部は、連結杆32Uに固定されたブラケット板47に枢支されている。
第2操作ハンドル46を操作して第2ネジ杆44を回転させると、第2可動杆45が第2ネジ杆44に対して前進或いは後退する。第2可動杆45が前進すると、第2可動杆45が第2カバー筒43から突出していく。第2可動杆45が後退すると、第2可動杆45が第2カバー筒43内に入っていく。これによって、第2高さ変更装置28が伸縮して支持枠26(後枠30)が上下に揺動し、ゲージ輪27L,27Rの高さを変更することができる。ゲージ輪27L,27Rの高さを変更することにより、対地作業機2の高さ(耕耘部18の高さ)が変更されて、耕耘深さを変更することができる。
第2高さ変更装置28は、対地作業機2の高さを、後述する第1高さ変更装置50による移植フレーム69A,69Bの高さの変更とは独立して変更可能である。言い換えれば、第1高さ変更装置50による移植フレーム69A,69Bの高さの変更を行うことなく、第2高さ変更装置28による対地作業機2の高さの変更を行うことができる。また、第2高さ変更装置28による対地作業機2の高さの変更を行うことなく、第1高さ変更装置50による移植フレーム69A,69Bの高さの変更を行うこともできる。
図1〜図3に示すように、移植機3は、複数の取付フレーム48L,48Rと、ツールバー49と、第1高さ変更装置(連結部材)50と、複数の移植ユニット51A,51Bとを有する。複数の取付フレーム48L,48Rは、第1取付フレーム48Lと、第1取付フレーム48Lとは異なるフレームである第2取付フレーム48Rとを含む。複数の移植ユニット51A,51Bは、第1移植ユニット51Aと、第2移植ユニット51Bとを含む。ツールバー49は、第1取付フレーム48Lと第2取付フレーム48Rとに亘って取り付けられている。第1移植ユニット51A及び第2移植ユニット51Bは、ツールバー49に取り付けられている。ツールバー49は、第1高さ変更装置50によって第2支持枠232に連結されている。
第1取付フレーム48Lは、移植機3の左部に配置され、ロータリ耕耘機2の左部から後方に延びる。第1取付フレーム48Lは、第1部材52と、第2部材53と、第3部材239と、を有する。第1部材52の前端は、伝動ケース14の上部に着脱自在に取り付け可能で、取付状態では横軸心(幅方向K2の軸心)回りに回転自在に枢支されている。第1部材52は、伝動ケース14の上部から後方に延びている。第2部材53は、上部が第1部材52の後端に接続されており、当該後端から下方に延びている。第2部材53の上下方向の中途部と縦枠材33Lの上下方向の中途部とは、連結部材297Lにより連結されている。第3部材239は、前端が第2部材53の下端に接続されており、当該下端から後方に延びている。第3部材239は、横枠材34Cの上方を通って横枠材34Cよりも後方まで延びている。
第2取付フレーム48Rは、移植機3の右部に配置され、ロータリ耕耘機2の右部から後方に延びる。第2取付フレーム48Rは、第4部材54と、第5部材55と、第6部材240と、を有する。第4部材54の前端は、サイドフレーム15の上部に着脱自在に取り付け可能で、取付状態では横軸心回りに回転自在に枢支されている。第4部材54は、サイドフレーム15の上部から後方に延びている。第5部材55は、上部が第4部材54の後端に接続されており、当該後端から下方に延びている。第5部材55の上下方向の中途部と縦枠材33Rの上下方向の中途部とは、連結部材297Rにより連結されている。第6部材240は、前端が第5部材55の下端に接続されており、当該下端から後方に延びている。第6部材240は、横枠材34Cの上方を通って横枠材34Cよりも後方まで延びている。
ツールバー49は、角パイプから構成され、第1取付フレーム48Lの後部と第2取付フレーム48Rの後部の間に取り付けられている。詳しくは、ツールバー49は、第3部材239の後端から第6部材240の後端にわたって設けられている。ツールバー49の一端側(左側)は、第3部材239の後端に着脱自在に取り付けられている。ツールバー49の他端側(右側)は、第6部材240の後端に着脱自在に取り付けられている。
第1高さ変更装置50は、ツールバー49の高さを変更することにより、後述する移植フレーム(後述する)の対地作業機2に対する高さを変更する装置(部材)である。言い換えれば、第1高さ変更装置50は、複数の移植ユニット51A,51Bの高さを変更して、後述する植付装置の植付深さを変更する装置(部材)である。植付装置は畝(圃場)に苗を植え付ける装置である。
図5、図16、図17に示すように、第1高さ変更装置50は、支持ブラケット56と、伸縮杆57と、第1操作ハンドル58とを有する。
支持ブラケット56は、ブラケット本体60と、取付板59L,59R,59Uと、取付ステー61L,61Rと、支持ステー238L,238Rと、を有する。ブラケット本体60は、第2接続枠材232Bの幅方向K2の中途部に下端が接続されており、当該下端から上方に延びている。ブラケット本体60の上端の左部には、取付板59Lの前部が固定されている。ブラケット本体60の上端の右部には、取付板59Rの前部が固定されている。ブラケット本体60の上端、取付板59Lの上端及び取付板59Rの上端には、取付板59Uの下面が固定されている。取付板59Lには、取付ステー61Lの前部がボルトで固定されている。取付板59Rには、取付ステー61Rの前部がボルトで固定されている。支持ステー238Lの前端は、マスト25の左部に固定されている。支持ステー238Lの後端は、ブラケット本体60の上下方向中途部の左面に固定されている。支持ステー238Rの前端は、マスト25の右部に固定されている。支持ステー238Rの後端は、ブラケット本体60の上下方向中途部の右面に固定されている。支持ステー238L,238Rは、操作部233のケース233Aを前後方向に貫通している。
伸縮杆57は、第1カバー筒63と、第1ネジ杆64と、第1可動杆65とを有する。第1カバー筒63の上部は、取付ステー61Lと取付ステー61Rとの間に配置されている。また、第1カバー筒63の上部は、取付ステー61Lと取付ステー61Rに横軸心回りに回転自在に枢支されている。第1ネジ杆64は、第1カバー筒63内に内装され、第1操作ハンドル58で軸心回りに回転操作可能とされている。第1可動杆65は、第1カバー筒63の下端から第1カバー筒63内に挿入され、第1ネジ杆64に螺合している。第1可動杆65の下端は、取付片66Lと取付片66Rとの間に挿入されている。第1可動杆65の下端は、第1可動杆65及び取付片66L,66Rを貫通する支持ピン67によって取付片66L,66Rに枢支されている。取付片66Lと取付片66Rは、ツールバー49の上面の幅方向K2中央付近に間隔をあけて固定されている。
第1操作ハンドル58は、横軸58aを介して第1ネジ杆64の上部に枢支されている。第1操作ハンドル58を使用するときには、図16の仮想線(二点鎖線)に示すように、横軸58aを支点(中心)として第1操作ハンドル58を上方に回動させる。これにより、第1操作ハンドル58を第1ネジ杆64の軸心回りに回転させることができる。第1操作ハンドル58は、不使用時には図16の実線位置にあるため、邪魔にならない。尚、第2操作ハンドル46についても同様に、使用する際には図4の位置から上方に回動させる。
第1操作ハンドル58を操作して第1ネジ杆64を回転させると、第1可動杆65が第1ネジ杆64に対して前進或いは後退する。第1可動杆65が前進すると、第1可動杆65が第1カバー筒63から突出していく。第1可動杆65が後退すると、第1可動杆65が第1カバー筒63内に入っていく。したがって、第1操作ハンドル58を回転操作することで、伸縮杆57が伸縮して、第1取付フレーム48L及び第2取付フレーム48Rが上下に揺動してツールバー49が上下動する。ツールバー49が、上下動すると、第1移植ユニット51A及び第2移植ユニット51Bが上下動する。第1移植ユニット51A及び第2移植ユニット51Bが上下動することにより、第1移植ユニット51A及び第2移植ユニット51Bに設けられた植付装置68A,68Bの高さが変更され、苗の植付深さが変更される。
次に、移植ユニット51A,51Bについて説明する。
先ず、移植ユニット51A,51Bの概略構成を説明する。
図2、図3、図18に示すように、第1移植ユニット51Aは、移植機3の右部に配置されている。この第1移植ユニット51Aは、移植フレーム(第1移植フレームともいう)69Aと、第1伝動軸70Aと、電動モータ(原動機)71と、植付装置(第1植付装置ともいう)68Aと、苗供給装置(第1苗供給装置ともいう)72Aと、複数の覆土輪74Aとを有する。第1移植フレーム69Aは、ツールバー49の右部に着脱自在に取り付けられている。第1植付装置68A、第1苗供給装置72A及び複数の覆土輪74Aは、第1移植フレーム69Aに設けられている。
第2移植ユニット51Bは、第1移植ユニット51Aに対して幅方向K2で並設して設けられる移植ユニットであって、移植機3の左部に配置されている。この第2移植ユニット51Bは、移植フレーム(第2移植フレームともいう)69Bと、第2伝動軸70Bと、植付装置(第2植付装置ともいう)68Bと、苗供給装置(第2苗供給装置ともいう)72Aと、複数の覆土輪74Bとを有する。第2移植フレーム69Bは、ツールバー49の左部に着脱自在に取り付けられている。第2植付装置68B、第2苗供給装置72A及び複数の覆土輪74Bは第2移植フレーム69Bに設けられている。
第1取付フレーム48L、第2取付フレーム48R、ツールバー49、第1移植フレーム69A及び第2移植フレーム69Bで移植機枠75が構成されている。移植機枠75は、ロータリ耕耘機2(対地作業機)に対して上下動自在に取り付けられている。
次に、移植フレーム69A,69Bについて説明する。移植フレーム69A,69Bは、対地作業機2の後方に設けられている。先に、第1移植ユニット51Aの移植フレームである第1移植フレーム69Aについて説明する。
図19〜図21に示すように、第1移植フレーム69Aは、フレーム取付部(取付部)76と、メインフレーム77と、植付フレーム78とを有する。
フレーム取付部76は、ツールバー49に取り付けられる部位であり、取付板79と、複数の取付具80L,80Rとを有する。本実施形態では、取付具は2つ(左の第1取付具80Lと右の第2取付具80R)であるが、第1取付具80Lと第2取付具80Rの間に追加で取付具を設けてもよい。本実施形態では、取付板79は、略長方形状であって、長辺を幅方向K2に向け且つ短辺を上下方向に向けて配置されている。取付板79の前面は、ツールバー49の後面に接当する。取付板79は、4つの角の近傍に貫通孔を有している。取付具80L,80Rは、金属製の棒を屈曲して形成されており、上棒部80Uと、下棒部80Dと、前棒部80Fとを有する。上棒部80Uは、前後方向に延びており、ツールバー49の上面に接当する。下棒部80Dは、前後方向に延びており、ツールバー49の下面に接当する。上棒部80Uの後端と下棒部80Dの後端には、それぞれねじ部が形成されている。前棒部80Fは、上下方向に延びており、ツールバー49の前面に接当する。前棒部80Fは、上棒部80Uの前端と下棒部80Dの前端とを繋いでいる。上棒部80U及び下棒部80Dは、取付板79に形成された貫通孔を貫通しており、後端のねじ部が取付板79の後方に突出している。取付具80は、上棒部80U及び下棒部80Dのねじ部にそれぞれナット100を螺合することにより、ツールバー49に取り付けられる。これにより、フレーム取付部76がツールバー49に取り付けられる。
図20に示す植付フレーム78は、第1植付装置68Aが取り付けられるフレームである。植付フレーム78は、第1縦部材92と、第2縦部材93と、第3縦部材94と、第4縦部材95と、第5縦部材96と、第1横部材97と、第2横部材98と、第1連結部材241と、第2連結部材242と、第3連結部材243と、第4連結部材244と、第5連結部材245と、中央部材247と、を有する。
中央部材247は、植付フレーム78の幅方向K2中央部(2つの取付具80の中間地点)を通って前後方向に延びている。中央部材248は、ツールバー49の上方に配置され、ツールバー49に対して直交する方向(前後方向)に延びている。
第1横部材97は、中央部材248の上方に配置され、中央部材248に対して直交する方向(幅方向K2)に延びている。第1横部材97の延設方向(幅方向K2)の中央付近の下面には、固定板249Rが固定されており、当該下面から下方に延びている。固定板249は、幅方向K2に間隔をあけて2つ設けられている。2つの固定板249の間には、中央部材248の前部が固定されている。
第2横部材98は、第1横部材97の後方に且つ第1横部材97と平行に配置されている。第2横部材98は、中央部材248の上方に配置され、中央部材248に対して直交する方向(幅方向K2)に延びている。
第1縦部材92は、上端が第1横部材97の下面の左部に固定され、当該左部から下方に延びている。第1縦部材92の下部は、取付板79の左部に固定されている。第2縦部材93は、上端が第1横部材97の下面の右部に固定され、当該右部から下方に延びている。第2縦部材93の下部は、取付板79の右部に固定されている。第3縦部材94は、第1縦部材92と第2縦部材93との中間に配置されている。第3縦部材94は、上端が第1横部材97の下面の幅方向K2中央部に固定されており、当該中央部から下方に延びている。
第4縦部材95は、第2縦部材93の後方に配置されている。第4縦部材95は、上端が第2横部材98の下面の右部に固定されており、当該右部から下方に延びている。第5縦部材96は、第3縦部材94の後方且つ第4縦部材95の左方に配置されている。第5縦部材96は、上端が第2横部材98の下面の幅方向K2中央部に固定されており、当該中央部から下方に延びている。
第1連結部材241は、第1縦部材92と第3縦部材94とを連結している。第2連結部材241は、第1連結部材241の下方において、第1縦部材92と第3縦部材94とを連結している。第3連結部材243は、第4縦部材95と第5縦部材96とを連結している。第4連結部材244は、第3連結部材243の下方において、第4縦部材95と第5縦部材96とを連結している。第5連結部材245は、第2縦部材93と第4縦部材95とを連結している。
メインフレーム77は、第1苗供給装置72A及び複数の覆土輪74Aが取り付けられるフレームである。メインフレーム77は、第1フレーム材81〜第11フレーム材91を有する。第1フレーム材81〜第11フレーム材91は、角パイプ材によって形成されている。
第1フレーム材81は、取付板79の後面の幅方向K2の中央部に固定されており、当該中央部から後方に延びている。第2フレーム材82は、前部が第1横部材97の左端に固定されており、当該左端から後方に延びている。第3フレーム材83は、前部が第1横部材97の右端に固定されており、当該右端から後方に延びている。第2フレーム材82の前後中途部には、支持部材250が下方突出状に設けられている。第3フレーム材83の前後中途部には、支持部材251が下方突出状に設けられている。支持部材250は第2横部材98より前方に位置しており、支持部材251は第2横部材98より後方に位置している。
第5フレーム材85は、第2横部材98の前方に配置され、支持部材250の下部と中央部材247とを連結している。第6フレーム材86は、第2横部材98の後方に配置され、支持部材251の下部と中央部材247とを連結している。
第7フレーム材87は、第1フレーム材81と中央部材247とを連結している。具体的には、第7フレーム材87は、上端が中央部材247に固定され、下端が第1フレーム材81に固定されている。
第8フレーム材88は、幅方向K2に延びており、第2フレーム材82の後端近傍と第3フレーム材83の後端近傍とを連結している。第8フレーム材88の延設方向(幅方向K2)の中央付近の下面には、固定板251が固定されており、当該下面から下方に延びている。固定板251は、幅方向K2に間隔をあけて2つ設けられている。2つの固定板251の間には、中央部材248の後部が固定されている。
第9フレーム材89は、上端が第2フレーム材82の下面の後部寄りの位置に固定されており、当該位置から下方に延びている。第10フレーム材90は、上端が中央部材247の下面の後端近傍の位置に固定されており、当該位置から下方に延びている。第11フレーム材91は、上端が第3フレーム材83の下面の後端に固定されており、当該後端から下方に延びている。
移植フレーム69Aは、左のフレーム支持部73ALと右のフレーム支持部73ARとを有する。
フレーム支持部73ALは、幅方向K2に延びており、第7フレーム材87と第9フレーム材89とに渡って取り付けられている。フレーム支持部73ALの右端は、第7フレーム材87に固定されている。フレーム支持部73ALの幅方向K2の中途部は、第9フレーム材89に固定されている。フレーム支持部73ALの左端は、第9フレーム材89より左方に突出している。フレーム支持部73ALには、後述する覆土フレーム400ALを介して左の覆土輪74ALが取り付けられている。
フレーム支持部73ARは、フレーム支持部73ALよりも後方において、幅方向K2に延びており、第10フレーム材90と第11フレーム材91とに渡って取り付けられている。フレーム支持部73ARの左端は、第10フレーム材90に固定されている。フレームフレーム支持部73ARの幅方向K2の中途部は、第11フレーム材91に固定されている。フレーム支持部73ALの右端は、第11フレーム材91より右方に突出している。フレーム支持部73ARには、後述する覆土フレーム400ARを介して右の覆土輪74ARが取り付けられている。
次に、第2移植ユニット51Bの移植フレームである第2移植フレーム69Bについて説明する。
第2移植フレーム69Bも、第1移植フレーム69Aと同様に、フレーム取付部(取付部)76と、メインフレーム77と、植付フレーム78とを有する。これらフレーム取付部76、メインフレーム77、植付フレーム78の構成は、前述した構成と同様であるので、説明を省略する。
第2移植フレーム69Bのメインフレーム77には、第2苗供給装置72B及び複数の覆土輪74Bが取り付けられる。第2移植フレーム69Bの植付フレーム78には、第2植付装置68Bが取り付けられる。
次に、第1移植ユニット51A及び第2移植ユニット51Bの動力伝達系統について説明する。
図18に示すように、第1移植ユニット51Aの第1伝動軸70Aは、幅方向K2に延びており、一端側(左側)が第1軸受101により支持され、他端側(右側)が第2軸受102により支持されている。第1軸受101は、第3フレーム材83に取り付けられている。第2軸受102は、中央部材247に取り付けられている。第1伝動軸70Aの右端側は、第2軸受102から右方(幅方向外方)に突出している。第1伝動軸70Aの左端側は、第1軸受103から左方(幅方向内方)に突出している。
第2移植ユニット51Bの第2伝動軸70Bは、幅方向K2に延びており、左端側が第3軸受103により支持され、右端側が第4軸受104により支持されている。第3軸受103は、中央部材247に取り付けられている。第4軸受104は、第2フレーム材82に取り付けられている。第2伝動軸70Bの左端側は、第3軸受103から左方(幅方向外方)に突出している。第2伝動軸70Bの右端側は、第4軸受104から(右方)幅方向内方に突出している。
第1伝動軸70Aの左端側と第2伝動軸70Bの右端側とは、向き合っていて、連結パイプ(連結部材)105によって着脱自在に連結されている。
図18、図22、図23に示すように、電動モータ71は、第1移植ユニット51Aにおける第1縦部材92及び第3縦部材94の前部に取り付けられた取付板106Aに取り付けられている。電動モータ71には、出力軸107が設けられている。出力軸107の上方には、出力軸107と平行に第2出力軸253が設けられている。第2出力軸253は、支持筒254Aにより支持されている。支持筒254Aには、第2出力軸253を支持する一対の軸受が保持されている。支持筒254Aの右端側は、第1移植ユニット51Aにおける中央部材247(以下、中央部材247Aという)により支持されている。支持筒254Aの左端側は、第1移植ユニット51Aにおける第1縦部材92に固定されたステー255Aにより支持されている。
第2移植ユニット51Bの前部には、第3出力軸261が設けられている。第3出力軸261は、支持筒254Bにより支持されている。支持筒254Bには、第3出力軸261を支持する一対の軸受が保持されている。支持筒254Bの右端側は、第2移植ユニット51Bにおける中央部材247(以下、中央部材247Bという)により支持されている。支持筒254Bの左端側は、第2移植ユニット51Bにおける第1縦部材92に固定されたステー255Bにより支持されている。
電動モータ71の出力軸107には、第1スプロケット114が設けられている。第2出力軸253の左端側には、第2スプロケット115が設けられている。第2出力軸253の右端側には、第3スプロケット116が設けられている。第3スプロケット116の右方には、第4スプロケット117が配置されている。第4スプロケット117は、ブラケット258Aを介して取付板106Aに取り付けられている。第4スプロケット117の回転軸と第2出力軸253とは、直交する方向に配置されており、ギヤ機構259Aによって連動連結されている。
第1伝動軸70Aには、第7スプロケット120と第8スプロケット121と第9スプロケット122とが設けられている。
第1移植ユニット51Aにおける中央部材247Aには、支持部材256A及び支持部材257Aが下方に突出して設けられている。第2移植ユニット51Bにおける中央部材247Bには、支持部材256B及び支持部材257Bが下方に突出して設けられている。支持部材256A,256Bは、第3縦部材94と第5縦部材96との間に設けられている。支持部材257A,257Bは、第5縦部材96の後方に設けられている。
支持部材256Aには、第5スプロケット118が設けられている。支持部材257Aには、第6スプロケット119が設けられている。支持部材257Aの後方には、第5軸受272が設けられている。第5軸受272は、中央部材247Aに取り付けられている。第5軸受272は、第3伝動軸260を支持している。第3伝動軸260には、第10スプロケット123と第11スプロケット124とが設けられている。
第2移植ユニット51Bの第3出力軸261の右端側には、第12スプロケット125が設けられている。第12スプロケット116の右方には、第13スプロケット126が配置されている。第13スプロケット126は、ブラケット258Bを介して取付板106Bに取り付けられている。第13スプロケット126の回転軸と第3出力軸261とは、直交する方向に配置されており、ギヤ機構259Bによって連動連結されている。
第2移植ユニット51Bにおいて、支持部材256Bには、第15スプロケット264が設けられている。支持部材257Bには、第16スプロケット265が設けられている。支持部材257Bの後方には、第6軸受262が配置されている。第6軸受262は、中央部材247Bに取り付けられている。第6軸受262は、第4伝動軸263を支持している。第4伝動軸263には、第17スプロケット266と第18スプロケット267とが設けられている。
第2伝動軸70Bには、第19スプロケット268と第20スプロケット269と第21スプロケット270とが設けられている。
電動モータ71の回転動力は、第1スプロケット114から第1チェーン126を介して第2スプロケット115に伝達されて、第2出力軸253が回転する。第2出力軸253の動力は、第3スプロケット116から第2チェーン127を介して第5スプロケット118及び第7スプロケット120に伝達されて、第1伝動軸70Aが回転する。また、第2出力軸253の動力は、ギヤ機構259Aを介して第4スプロケット117の回転軸へと伝達されて、第4スプロケット117が回転する。
第1伝動軸70Aの動力は、第8スプロケット121から第3チェーン128を介して第6スプロケット119及び第10スプロケット123に伝達される。第10スプロケット123に伝達された動力は、第3伝動軸260を介して第11スプロケット124に伝達される。また、第1伝動軸70Aの動力は、第9スプロケット122から第4チェーン130を介して後述する第22スプロケット271(図19参照)に伝達される。また、第3伝動軸260の動力は、第11スプロケット124から第8チェーン273を介して後述する第23スプロケット274(図19参照)に伝達される。さらに、第1伝動軸70Aの動力は、連結パイプ105を介して第2伝動軸70Bに伝達される。
第2伝動軸70Bの動力は、第19スプロケット268から第5チェーン132を介して第15スプロケット264及び第12スプロケット125に伝達される。第12スプロケット125に伝達された動力は、第3出力軸261からギヤ機構259Bを介して第13スプロケット126に伝達される。また、第2伝動軸70Bの動力は、第20スプロケット269から第6チェーン134を介して第17スプロケット266に伝達される。第17スプロケット266に伝達された動力は、第4伝動軸263を介して第18スプロケット267に伝達される。さらに、第2伝動軸70Bの動力は、第21スプロケット270から第7チェーン136を介して後述する第24スプロケット277(図19参照)に伝達される。また、第4伝動軸263の動力は、第18スプロケット267から第9チェーン275を介して後述する第24スプロケット276(図19参照)に伝達される。
次に、植付装置68A,68Bについて説明する。先に、第1移植ユニット51Aの植付装置である第1植付装置68Aについて説明する。
図24に示すように、第1植付装置68Aは、複数台(本実施形態では、2台)の植付機構68AL,68ARを有する。以下、植付機構68ALを第1植付機構68ALと称し、植付機構68ARを第2植付機構68ARと称する。第1植付機構68ALは、左側に位置する植付機構である。第2植付機構68ARは、右側に位置する植付機構である。第1植付機構68ALと第2植付機構68ARとは、幅方向K2で並べて配置されている。第1植付機構68ALと第2植付機構68ARとは前後方向K1において異なる位置に配置されている。つまり、第2植付機構68ARは、第1植付機構ALに並列し且つ第1植付機構ALと前後方向において異なる位置において移植フレーム69A,69Bに取り付けられている。本実施形態では、第2植付機構68ARが第1植付機構68ALよりも後方に配置されているが、第2植付機構68ARが第1植付機構68ALよりも前方に配置されていてもよい。
図19、図24に示すように、第1植付機構68ALは、植付具137と、支持体138と、昇降装置139とを有する。第2植付機構68ARは、第1植付機構68ALと同様に、植付具137と、支持体138と、昇降装置139とを有する。以下、第1植付機構68ALにおける植付具137を第1植付具137ALと称し、第2植付機構68ARにおける植付具137を第2植付具137ARと称することがある。また、第1植付機構68ALにおける昇降装置139を第1昇降装置139ALと称し、第2植付機構68ARにおける昇降装置139を第2昇降装置139ARと称することがある。
植付具137(第1植付具137AL,第2植付具137AR)は、畝(圃場)に苗を植え付ける部材である。植付具137は先端が下方に向いたくちばし状を呈し、前構成体140と後構成体141を有している。植付具137は、前構成体140と後構成体141とが前後方向K1で離反及び近接することにより開閉自在とされている。また、植付具137は、閉じた状態で、上方から苗が供給可能で且つ内部に苗が収容可能とされている。また、植付具137は、開いた状態で苗を下方に落下して放出可能とされている。
図21、図24に示すように、第1植付機構68ALにおける支持体138は、植付フレーム78の第1連結部材241及び第2連結部材242に前部がボルトで固定されている。第2植付機構68ARにおける支持体138は、植付フレーム78の第3連結部材243及び第4連結部材244に前部がボルトで固定されている。ここで、第3連結部材243及び第4連結部材244は、第1連結部材241及び第2連結部材242よりも後方に位置している。そのため、第2植付機構68ARにおける支持体138は、第1植付機構68ALにおける支持体138よりも後方に位置する。これにより、第2植付機構68ARは第1植付機構68ALよりも後方に位置する。図19に示すように、第1植付機構68ALと第2植付機構68ARとの前後方向のずれの大きさは、第1植付具137ALと第2植付具137ARとが下死点にあるときに側面視にて重ならない程度に設定される。各支持体138は、植付フレーム78に対して、幅方向K2に取付け位置が変更可能とされている。支持体138の取付け位置を変更することにより、植え付けられた苗の条間(植え付けられた苗の幅方向K2の間隔)を変更することができる。
また、図24に示すように、2つの植付機構68AL,68ARは、幅方向において、左側の縦部材(第1縦部材92、第3縦部材94)と、中央の縦部材(第3縦部材94、第5縦部材96)と、右側の縦部材(第4縦部材95)により支持されている。つまり、幅方向において中央の縦部材(第3縦部材94、第5縦部材96)は、2つの植付機構68AL,68ARの両方を支持している。これにより、2つの植付機構(第1植付機構68ALと第2植付機構68AR)は、幅方向の3箇所(左、中央、右)で支持されている。
図19、図24に示すように、第1移植ユニット51Aにおいては、第1植付機構68ALの支持体138に、第22スプロケット271が支軸142によって支持されている。また、第2植付機構68ARの支持体138に、第23スプロケット274が支軸142によって支持されている。
昇降装置139(第1昇降装置139AL、第2昇降装置139AR)は、植付具137を支持して、当該植付具137を昇降させる装置である。詳しくは、第1昇降装置139ALは第1植付具137ALを昇降させる装置であり、第2昇降装置139ARは第2植付具137ARを昇降させる装置である。昇降装置139は、支持体138に取り付けられている。昇降装置139は、第1ケース143と、第2ケース144と、取付部材145とを有する。第1ケース143は、支持体138に支軸142を介して回転自在に支持されている。第2ケース144は、第1ケース143の遊端側に回転自在に支持されている。取付部材145は、第2ケース144に支持されている。取付部材145に植付具137が支持されている。また、取付部材145には、植付具137の上方に位置する苗ガイド146が設けられている。苗ガイド146は、下方に向けて先窄まりの筒状に形成されていて、上方から植付具137に供給される苗を植付具137に案内する。なお、取付部材145は、スプリングによって上方に付勢されている。
支軸142によって第1ケース143が回転すると、第1ケース143の回転に連動して第2ケース144が第1ケース143とは逆方向に回転するように、第1ケース143及び第2ケース144内に動力伝達機構が設けられている。また、第1ケース143及び第2ケース144が回転されることにより取付部材145が上下に平行移動して、植付具137が上下運動する。
植付具137には、上昇した位置(上死点位置)で苗が落下供給される。このとき植付具137は閉じた状態であって、該植付具137の内部に苗が保持される。その後、植付具137は、苗を保持したまま下降して該植付具137の下部が畝(圃場)に突入する。植付具137は、畝に突入すると開いて畝に植穴を形成すると共に該植穴に苗を放出する(苗を植え付ける)。
上述の通り、第1植付機構68ALと第2植付機構68ARとは、幅方向K2に並んで、前後方向K1において異なる位置に配置されている。これによって、一つの移植ユニットによって、畝に苗を千鳥状に2条植えする(幅方向K2で隣接する苗の一方を他方に対して前後一方に位置ずれして植え付ける)ようにしている。
そして、第1植付機構68ALと第2植付機構68ARとが前後方向K1において異なる位置に配置され、第1植付機構68ALと第2植付機構68ARとが幅方向の3箇所で支持されていることにより、第1植付機構68ALと第2植付機構68ARとを幅方向K2に接近させて配置することができる。そのため、条間距離を狭くした苗の植え付けを行うことができる。また、第1植付機構68ALと第2植付機構68ARとが取り付けられる移植フレーム69Aの幅(幅方向K2の長さ)を短くすることができるため、作業機4を幅方向K2にコンパクトに構成することが可能となる。
本実施形態では、左と右の植付具137(第1植付具137ALと第2植付具137AR)が同時に昇降する。また、植付具137が停止する際には、左と右の植付具137が上死点位置で停止する。株間制御を行うために、植付具137を停止させなければならないが、植付具137を上下移動範囲の中間位置で停止させると、問題を生じる場合がある。例えば、トマトやとうがらし等の茎のかたい野菜類の苗を植え付ける場合に、植付具137が上下移動範囲の中間位置で停止すると、植え付けた苗の茎に植付具137が当たり、苗が倒れるおそれがある。本実施形態では、第1植付具137ALと第2植付具137ARとを前後にずらし、第1植付具137ALと第2植付具137ARとを同時に昇降させることで千鳥植えを実現しているので、植付具137(第1植付具137ALと第2植付具137AR)を上死点位置で停止させることができる。これによって、苗の倒れを防止することができる。
第1植付具137ALと第2植付具137ARとを上死点位置で停止させるための機構(以下、植付具停止機構285という)について説明する。
図22及び図23に示すように、植付具停止機構285は、取付部材286、支持杆287、ナット288U,288D、揺動部材289、支軸290、ローラ291、スプリング292、カム293を有している。取付部材286は、中央部材247Aの前端近傍に固定されている。取付部材286には貫通孔が形成されており、当該貫通孔には支持杆287が上下方向に挿通されている。支持杆287は、一端側にねじ部287aを有しており、他端側に係止孔287bを有している。支持杆287のねじ部287aには、ナット288U,288Dが螺合されている。ナット288Uは取付部材286の上面に接当しており、ナット288Dは取付部材286の下面に接当している。ナット288U及びナット288Dで取付部材286を挟むことにより、支持杆287が取付部材286に取り付けられる。ナット288U及びナット288Dをねじ部287aに対して移動させて、取付部材286に対する支持杆287の上下位置を変更することにより、係止孔287bの上下位置を変更することができる。係止孔287bの上下位置を変更することにより、スプリング292の付勢力を調整することができる。揺動部材289は、一端側(前端側)が支軸290を介してブラケット258Aに枢支されている。揺動部材289は、支軸290を支点(中心)として上下に揺動可能である。揺動部材289の他方側(後端側)には、係止孔289aが設けられている。揺動部材289の一端と他端の間には、ローラ291が回転自在に取り付けられている。スプリング292は、一端側が支持杆287の係止孔287bに係止され、他端側が揺動部材289の係止孔289aに係止されている。カム293は、第2出力軸253に取り付けられており、第2出力軸253と共に回転する。カム293は、外周に円弧状の凹部293aを有している。揺動部材289には、スプリング292の付勢力により、支軸290を支点(中心)として上方に揺動しようとする力(図22の矢印A参照)が付与されている。この力により、ローラ291は、カム293の外周に押し付けられている。
電動モータ71が停止すると、スプリング292の付勢力により、ローラ291がカム293の外周に押し付けられながら、図22の矢印B方向に回転する。このローラ291の回転に伴って、カム293がローラ291と逆方向(図22の矢印C方向)に回転する。ローラ291とカム293とが互いに逆方向に回転することによって、ローラ291がカム293の外周に沿って移動する。ローラ291は、カム293の外周に沿って移動した後、凹部293aに嵌まり込んで移動を停止する。ローラ291の移動が停止することにより、カム293の回転が停止する。これにより、第2出力軸253の回転が停止し、第1植付具137ALの移動が停止する。従って、凹部293aの位置(カム293の外周における位置)と、第1植付具137AL及び第2植付具137ARの上下位置との関係を予め適切に設定しておくことにより、第1植付具137AL及び第2植付具137ARを上死点位置で停止させることができる。
また、図22に示すように、第1植付装置68Aは、第1植付具137AL及び第2植付具137ARが昇降する際に、上昇動作を補助する上昇補助機構294を有している。上昇補助機構294は、回転板295と、スプリング296とを有している。回転板295は、第1伝動軸70Aに取り付けられており、第1伝動軸70Aと共に回転する。スプリング296は、一端側が回転板295に係止されており、他端側が中央部材247Aに係止されている。スプリング296は、第1伝動軸70Aの回転に伴う第1植付具137AL及び第2植付具137ARの昇降に伴って伸縮する。具体的には、スプリング296は、第1植付具137AL及び第2植付具137ARが下降したときに伸長し、第1植付具137AL及び第2植付具137ARが上昇したときに短縮する。そのため、第1植付具137AL及び第2植付具137ARは、下降したときにスプリング296の付勢力(引っ張り力)により上昇動作が補助される。これにより、第1植付具137AL及び第2植付具137ARには、下降時には自重により下降動作を補助する力(重力)が作用し、上昇時にはスプリング296の付勢力により上昇動作を補助する力が作用することとなるため、昇降動作が円滑に行われる。
次に、第2移植ユニット51Bの植付装置である第2植付装置68Bについて説明する。
図24に示すように、第2植付装置68Bも、第1植付装置68Aと同様に、複数台(本実施形態では、2台)の植付機構68BL,68BRを有する。植付機構68BL,68BRは、幅方向K2で並べて配置されている。以下、植付機構68BLを第1植付機構68BLと称し、植付機構68BRを第2植付機構68BRと称する。第1植付機構68BLは、左側に位置する植付機構である。第2植付機構68BRは、右側に位置する植付機構である。第1植付機構68BLと第2植付機構68BRは、幅方向K2で並べて配置されている。第1植付機構68BLと第2植付機構68BRとは前後方向K1において異なる位置に配置されている。本実施形態では、第2植付機構68BRが第1植付機構68BLよりも後方に配置されているが、第2植付機構68BRが第1植付機構68BLよりも前方に配置されていてもよい。
第1植付機構68BLは、第1植付機構68ALと同様に、植付具137(第1植付具137BL)と、支持体138と、昇降装置139(第1昇降装置139BL)とを有する。第2植付機構68BRは、第2植付機構68ARと同様に、植付具137(第2植付具137BR)と、支持体138と、昇降装置139(第2昇降装置139BR)とを有する。
これら植付具137と、支持体138と、昇降装置139とは、前述した構成と同様であるので、説明を省略する。また、第2植付装置68Bも、第1植付装置68Aと同様に、植付具停止機構285及び上昇補助機構294を有する。これら植付具停止機構285及び上昇補助機構294は、前述した構成と同様であるので、説明を省略する。
図19、図24に示すように、第2移植ユニット51Bにおいては、第1植付機構68BLの支持体138に第24スプロケット277が支軸142によって支持されている。また、第2植付機構68BRの支持体138に第24スプロケット276が支軸142によって支持されている。
次に、苗供給装置72A,72Bについて説明する。先に、第1移植ユニット51Aの苗供給装置である第1苗供給装置72Aについて説明する。
第1苗供給装置72Aは、第1植付装置68Aの上方に配置されている。第1苗供給装置72Aによって、下方に位置する植付具137(第1植付装置68A)に苗を落下させて供給する。第1苗供給装置72Aは、図20に示す第2フレーム材82、第3フレーム材83、第8フレーム材88及び第1横部材97の上方に、フレームを介して支持されている。
図25に示すように、第1苗供給装置72Aは、苗が投入される多数の供給カップ147,148を有する。多数の供給カップ147,148は、多数の第1供給カップ147と、多数の第2供給カップ148とを含む。第1供給カップ147と第2供給カップ148とは、前後に長いループ状の経路Pに沿って配置されている。詳しくは、第1供給カップ147と第2供給カップ148とは、平面視で前後方向K1に長い長円形を呈するようにループ状に並べて配置されている。また、第1供給カップ147と第2供給カップ148とは、長円形の配置経路Pに沿って交互に配置されている。
第1供給カップ147と第2供給カップ148は、移送機構149によって前後に長いループ状の経路(長円形の配置経路)Pに沿って間欠的に矢印Y方向に移送される。移送機構149は、第1回転体150と、第2回転体151と、索体152とを有する。第1回転体150及び第2回転体151はスプロケットによって構成されている。索体152は、無端状のチェーンによって構成されている。第1回転体150及び第2回転体151は、第1苗供給装置72Aを支持するフレームに縦軸心(上下方向の軸心)回りに回転自在に支持されている。第1回転体150は、移送機構149の前部に位置し、第2回転体151は、第1回転体150の後方に配置されている。索体152は、第1回転体150と第2回転体151とにわたって掛け渡されている。第1供給カップ147及び第2供給カップ148は、索体152の外周側に索体152に沿って配置されている。
第1回転体150の下方には、駆動スプロケット153が設けられている。駆動スプロケット153は、第1回転体150と第3駆動軸154を介して一体回転自在に連結されている。駆動スプロケット153には、第9チェーン155を介して動力が伝達され、第1回転体150が回転する。
第1移植ユニット51Aにおいては、第4スプロケット117から第9チェーン155を介して駆動スプロケット153に動力が伝達される。第2移植ユニット51Bにおいては、第13スプロケット126から第9チェーン155を介して駆動スプロケット153に動力が伝達される。
図26に示すように、第1供給カップ147は、収容部156と、取付部157と、蓋158とを有する。第2供給カップ148も、同様に、収容部160と、取付部161と、蓋162とを有する。収容部156,160は、投入された苗を収容する部位であり、上下開口状の筒体によって構成されている。取付部157,161は、索体152に取り付けられる部位である。蓋158,162は、収容部156,160の底部を塞ぐ部材である。蓋158,162は、収容部156,160の下部にヒンジ159によって枢支されていて、収容部156,160の下端開口を開閉自在としている。蓋158,162が閉じていることにより、収容部156,160内に苗が保持可能であり、蓋158,162が開くことにより、収容部156,160から下方に苗が排出可能である。
図27に示すように、第1供給カップ147の蓋158は、第1係合部163を有する。第2供給カップ148の蓋162は、第2係合部164を有する。第1係合部163は、供給カップ147,148の配置経路(索体152)の内周側に突出している。第2係合部164は、供給カップ147,148の配置経路(索体152)の外周側に突出している。
第1供給カップ147は、第1回転体150及び第2回転体151の左側(第1回転体150及び第2回転体151の幅方向一方側)で蓋158が開く。符号X1で示す位置が、第1供給カップ147の蓋158が開く第1開放位置(第1回転体150及び第2回転体151の幅方向一方側の開放位置)である。第2供給カップ148は、第1回転体150及び第2回転体151の右側(第1回転体150及び第2回転体151の幅方向他方側)で蓋158が開く。符号X2で示す位置が、第2供給カップ148の蓋158が開く第2開放位置(第1回転体150及び第2回転体151の幅方向他方側の開放位置)である。
第1苗供給装置72Aの第1開放位置X1(幅方向一方側の開放位置)と第2開放位置X2(幅方向他方側の開放位置)とは、前後方向K1において異なる位置に設定されている。本実施形態では、第2開放位置X2が第1開放位置X1に対して後方に位置ずれしている。第2開放位置X2が第1開放位置X1に対して後方に位置ずれしているのに対応して、植付装置68Aのうちの第2植付機構68ARが、第1植付機構68ALに対して後方に位置ずれしている。
また、第1開放位置X1で第1供給カップ147の蓋158が開き、第2開放位置X2で第2供給カップ148の蓋164が開く。また、上述した通り、前後に位置ずれしている第1植付機構68ALと第2植付機構68ARとは同時に昇降する。これによって、千鳥植えを実現している。
第1開放位置X1の下方に植付装置68Aの左の植付具137(第1植付具137AL)が位置している。第2開放位置X2の下方に植付装置68Aの右の植付具137(第2植付具137AR)が位置している。
第1苗供給装置72Aは、供給カップ147,148の開放位置を、第1回転体150及び第2回転体151の幅方向一方側と他方側とに設定可能な(第1開放位置X1、第2開放位置X2を設定可能な)設定部材166を有する。設定部材166は、複数の規制杆167,168,169,170を含んでいる。説明の便宜上、規制杆167のことを第1規制杆167、規制杆168のことを第2規制杆168、規制杆169のことを第3規制杆169、規制杆170のことを第4規制杆170という。
第1規制杆167は、第1開放位置X1及び第2開放位置X2の前方側において、第1供給カップ147及び第2供給カップ148の蓋158,162の下面に接当する。したがって、第1規制杆167は、第1開放位置X1及び第2開放位置X2の前方側において、第1供給カップ147及び第2供給カップ148の蓋158,162の開きを規制する。第2規制杆168は、第1開放位置X1及び第2開放位置X2の後方側において、第1供給カップ147及び第2供給カップ148の蓋158,162の下面に接当する。したがって、第2規制杆168は、第1開放位置X1及び第2開放位置X2の後方側において、第1供給カップ147及び第2供給カップ148の蓋158,162の開きを規制する。
第3規制杆169は、第1開放位置X1の左側に位置する。第3規制杆169は、第1開放位置X1にある蓋162の第2係合部164の下面に接当する。これによって、第1開放位置X1における第2供給カップ148の蓋162の開きを規制する。第4規制杆170は、第2開放位置X2の左側に位置する。第4規制杆170は、第2開放位置X2にある蓋158の第1係合部163の下面に接当する。これによって、第2開放位置X2における第1供給カップ147の蓋158の開きを規制する。
第1規制杆167の左側後端部、第2規制杆168の左側前端部及び第3規制杆169とで、第1開放位置X1を設定する第1設定部196が構成されている。第1規制杆167の右側後端部、第2規制杆168の右側前端部及び第4規制杆170とで、第2開放位置X2を設定する第2設定部197が構成されている。
第1開放位置X1では、第1供給カップ147の蓋158は、第1規制杆167及び第2規制杆168から外れており且つ第1係合部163は、第3規制杆169に支持されない。これによって、第1供給カップ147の蓋158が開く。このとき、第1植付具137ALが上死点位置に移動しており、第1供給カップ147から排出された苗が第1植付具137ALに供給される。また、第1開放位置X1に第1供給カップ147が位置するときには、第2開放位置X2には、第2供給カップ148が位置する。第2開放位置X2では、第2供給カップ148の蓋162は、第1規制杆167及び第2規制杆168から外れており且つ第2係合部164は、第4規制杆170に支持されない。これによって、第2供給カップ148の蓋162が開く。このとき、第2植付具137ARが上死点位置に移動しており、第2供給カップ148から排出された苗が第2植付具137ARに供給される。
また、第2供給カップ148が第1開放位置X1に位置するときには、第2開放位置X2には、第1供給カップ147が位置する。第1開放位置X1に位置する第2供給カップ148の第2係合部164は第3規制杆169に規制されて第2供給カップ148の蓋162は開かない。このとき、第1開放位置X1の下方の第1植付具137ALは、下方移動して畝に苗を植え付けている。第2開放位置X2に位置する第1供給カップ147の第1係合部163は第4規制杆170に規制されて第1供給カップ148の蓋158は開かない。このとき、第2開放位置X2の下方の第2植付具137ARは、下方移動して畝に苗を植え付けている。
次に、第2移植ユニット51Bの苗供給装置である第2苗供給装置72Bについて説明する。
第2苗供給装置72Bは、第2植付装置68Bの上方に配置されている。第2苗供給装置72Bによって、下方に位置する植付具137(第2植付装置68B)に苗を落下させて供給する。第2苗供給装置72Bは、第1苗供給装置72Aと同様に、第2フレーム材83、第3フレーム材83、第8フレーム材88及び第1横部材97の上方に、フレームを介して支持されている。
第2苗供給装置72Bの構成は、第1苗供給装置72Aの構成と同様であるので、説明を省略する。
第1苗供給装置72A及び第2苗供給装置72Bにおける第1供給カップ147及び第2供給カップ148に対する苗の供給は、第1前方椅子231R、第2前方椅子231L、第1側方椅子42R、第2側方椅子42Lにそれぞれ着座した作業者H(図7参照)により行われる。
第1前方椅子231Rは、第1苗供給装置72A(の第1回転体150)の前方に位置している。第2前方椅子231Lは、第2苗供給装置72B(の第1回転体150)の前方に位置している。第1側方椅子42Rは、第1苗供給装置72A(の索体152)の幅方向K2一方側(幅方向外方)に位置している。第2側方椅子42Lは、第2苗供給装置72B(の索体152)の幅方向K2他方側(幅方向外方)に位置している。これにより、第1前方椅子231R及び第1側方椅子42Rに着座した作業者によって、第1苗供給装置72Aに苗を供給することができる。また、第2前方椅子231L及び第2側方椅子42Lに着座した作業者によって、第2苗供給装置72Bに苗を供給することができる。そのため、第1苗供給装置72A及び第2苗供給装置72Bに対する苗の供給を、それぞれ複数人で行うことが可能となり、苗の供給作業を効率良く行うことができる。
図3、図7に示すように、第1苗供給装置72Aの上方には、供給カップ147,148に供給される多数の苗を有する苗トレイを置くための前方苗載せ台278A及び側方苗載せ台279Aが設けられている。前方苗載せ台278A及び側方苗載せ台279Aは、第1苗供給装置72Aのフレームに取り付けられている。前方苗載せ台278Aは、第1苗供給装置72Aの前部上方に設けられており、前後方向K1に比べて幅方向K2が長く形成されている。前方苗載せ台278Aは、後方から前方に向かうにつれて低くなるように傾斜している。側方苗載せ台279Aは、第1苗供給装置72Aの後部上方に設けられており、幅方向K2に比べて前後方向K1が長く形成されている。側方苗載せ台279Aは、幅方向内方から幅方向外方に向かうにつれて低くなるように傾斜している。
図1、図3、図7に示すように、第2苗供給装置72Bの上方にも、前方苗載せ台278B及び側方苗載せ台279Bが設けられている。前方苗載せ台278B及び側方苗載せ台279Bの構成は、前方苗載せ台278A及び側方苗載せ台279Aと同様であるため、説明を省略する。
図1、図7、図8に示すように、対地作業機2の幅方向K2一方側(右方)には、苗置き部280Rが設けられている。対地作業機2の幅方向K2他方側(左方)には、苗置き部280Lが設けられている。苗置き部280L,280Rは、基板281と、支柱282と、支持台283と、支軸284とを有している。
苗置き部280Lの基板281は、第1取付フレーム48Lの第1部材52の後端に固定されており、第1部材52から幅方向外方(左方)に突出している。苗置き部280Rの基板281は、第2取付フレーム48Rの第4部材54の後端に固定されており、第4部材52から幅方向外方(右方)に突出している。支柱282は、下端が基板281に固定されており、上方に延びている。支持台283は、複数(本実施形態では4つ)設けられている。複数の支持台283は、上下方向に間隔をあけて支柱282に取り付けられている。支持台283は、支軸284を介して支柱282に取り付けられており、支軸284を支点(中心)として上方且つ幅方向内方(図Bの矢印B方向)に回動可能である。
苗置き部280L,280Rの支持台283には、供給カップ147,148に供給される多数の苗を有する苗トレイが載置される。左側の苗置き部280Lに載置される苗トレイは、第2苗供給装置72Bの苗載せ台278B,279Bに載置された苗トレイの苗が無くなった場合に、この苗が無くなった空の苗トレイと交換される。右側の苗置き部280Rに載置される苗トレイは、第1苗供給装置72Aの苗載せ台278A,279Aに載置された苗トレイの苗が無くなった場合に、この苗が無くなった空の苗トレイと交換される。
第1前方椅子231Rは、苗置き部28Rの幅方向K2他方側(左方)に配置されている。第2前方椅子231Lは、苗置き部28Lの幅方向K2一方側(右方)に配置されている。これにより、第1前方椅子231Rに着座した作業者は、苗置き部28Rに載置された苗トレイを取り出す作業を容易に行うことができる。また、第2前方椅子231Lに着座した作業者は、苗置き部28Lに載置された苗トレイを取り出す作業を容易に行うことができる。
次に、覆土輪74A,74Bについて説明する。
先に、第1移植ユニット51Aの覆土輪74Aについて説明する。図2、図3に示すように、覆土輪74Aは、左の覆土輪74ALと右の覆土輪74ARとを含む。
左の覆土輪74ALは、第1移植ユニット51Aにおいて、左の植付機構68ALの後方に2つ設けられている。詳しくは、2つの植付機構68ALは、図20に示す第11フレーム91の一方側(右側)と他方側(左側)にそれぞれ設けられている。右の覆土輪74ARは、第1移植ユニット51Aにおいて、右の植付機構68ARの後方に2つ設けられている。詳しくは、2つの植付機構68ARは、第9フレーム89の一方側(右側)と他方側(左側)にそれぞれ設けられている。覆土輪74AL,74ARは、畝の上面を回転し、第1植付装置68Aで植え付けた苗の根本部分に土寄せして覆土すると共に、苗の根本部分を鎮圧する。
図21に示すように、覆土輪74ALは、移植フレーム69Aのフレーム支持部73ALに取り付けられている。詳しくは、覆土輪74ALは、覆土フレーム400ALを介してフレーム支持部73ALに取り付けられている。覆土輪74ARは、移植フレーム69Aのフレーム支持部73ARに取り付けられている。詳しくは、覆土輪74ARは、覆土フレーム400ARを介してフレーム支持部73ARに取り付けられている。図1、図2に示すように、覆土輪74ALと覆土輪74ARとは、前後方向K1において異なる位置に配置されている。本実施形態では、覆土輪74ARが覆土輪74ALよりも後方に配置されている。
次に、第2移植ユニット51Bの覆土輪74Bについて説明する。覆土輪74Bは、左の覆土輪74BLと右の覆土輪74BRとを含む。
左の覆土輪74BLは、第2移植ユニット51Bにおいて、左の植付機構68BLの後方に2つ設けられている。右の覆土輪74BRは、第2移植ユニット51Bにおいて、右の植付機構68BLの後方に2つ設けられている。覆土輪74BL,74BRは、畝の上面を回転し、第2植え付け装置68Bで植え付けた苗の根本部分に土寄せして覆土すると共に、苗の根本部分を鎮圧する。
覆土輪74BLは、移植フレーム69Bのフレーム支持部73BLに取り付けられている。詳しくは、覆土輪74BLは、覆土フレーム400BLを介してフレーム支持部73BLに取り付けられている。覆土輪74BRは、移植フレーム69Bのフレーム支持部73BRに取り付けられている。詳しくは、覆土輪74BRは、覆土フレーム400BRを介してフレーム支持部73BRに取り付けられている。覆土輪74BLと74BRとは、前後方向K1において異なる位置に配置されている。本実施形態では、覆土輪74BRが覆土輪74BLよりも後方に配置されている。覆土輪74BL,74BRの支持構造は、覆土輪74AL,74ARの支持構造と同様である。
本実施形態の作業機4は、畝にマルチフィルムを敷設するマルチフィルム敷設装置300を備えている。マルチフィルム敷設装置300は、支持枠26と、フィルムロール301と、溝切り部材302と、フィルム押え器(フィルム押さえ部)303と、覆土部材304と、を有する。
支持枠26は、上述した構成を有しており、走行体(トラクタ)1に装着されている。フィルムロール301は、支持枠26に設けられており、支持枠26の幅方向K2の軸心回りにマルチフィルムが巻回されている。溝切り部材302は、フィルムロール302から巻き出されて圃場の畝に敷設されるマルチフィルムの幅方向端部(支持枠26の幅方向K2の端部)を埋め込むための埋込溝を圃場に形成する。フィルム押え器303は、敷設されたマルチフィルムの幅方向K2の両端部を押さえる。覆土部材304は、フィルム押え器303により押さえられたマルチフィルムの側縁部に土を掛けて当該側縁部を土で覆う。
上記実施形態の作業機4は、走行体1の後部に装着され且つ圃場に対して作業を行う対地作業機2と、対地作業機2の後方に設けられた移植フレーム69A,69Bと、圃場に苗を植え付ける植付装置68A,68Bとを備え、植付装置68A,68Bは、移植フレーム69A,69Bに取り付けられた第1植付機構68AL,68BLと、第1植付機構68AL,68BLに並列し且つ当該第1植付機構と前後方向において異なる位置において移植フレーム69A,69Bに取り付けられた第2植付機構68AR,68BRとを有する。これにより、1台の作業機4で走行しながら、対地作業(耕耘等)と共に条間距離を狭くした苗の植え付けを行うことができる。また、第1植付機構68AL,68BL及び第2植付機構68AR,68BRを移植フレーム69A,69Bを介して対地作業機2の後方に容易に取り付けることができる。
また、作業機4は、対地作業機2から後方に延びる取付フレーム48L,48Rと、取付フレーム48L,48Rに取り付けられたツールバー49と、を備え、移植フレーム69A,69Bはツールバー49に取り付けられている。これにより、第1植付機構68AL,68BLと第2植付機構68BL,68BRとが取り付けられた移植フレーム69A,69Bを、ツールバー49を介して取付フレーム48L,48Rに容易に取り付けることができる。
また、作業機4は、苗を収容する収容部160と、収容部160の下部に設けられた蓋158とを有する多数の供給カップ147,148と、多数の供給カップ147,148を移植フレーム69A,69Bの幅方向一方側と幅方向他方側とを通過するループ状の経路Pに沿って移送する移送機構149と、蓋162に接当可能で且つ蓋162の開放位置を、幅方向一方側(左側)の第1開放位置X1と、幅方向他方側(右側)であって且つ第1開放位置X1と前後方向において異なる第2開放位置X2とに設定可能な設定部材166と、を備え、第1植付機構68AL,68BLは、圃場に突入して苗を植え付け可能で、第1開放位置X1の下方に設けられた第1植付具137AL,137BLを有し、第2植付機構68AR,68BRは、圃場に突入して苗を植え付け可能で、第2開放位置X2の下方に設けられた第2植付具137AR,137BRを有する。これにより、2条植えに対応するには苗供給装置は1台でよく、4条植えに対応するには苗供給装置は2台並設すればよい。そのため、移植フレームの幅方向にコンパクトな複数条植え対応の作業機を提供することができる。
また、作業機4は、第1植付具137AL,137BLを昇降させる第1昇降装置139ALと、第2植付具137AR,137BRを昇降させる第2昇降装置139ARと、を備え、第1昇降装置139ALによる第1植付具137AL,137BLの昇降と、第2昇降装置139ARによる第2植付具137AR,137BRの昇降とは同時に行われる。これにより、第1植付機構68AL,68BLと第2植付機構68AR,68BRとが前後方向にずれていることと相まって、条間距離を狭くした千鳥植えを実現することができる。
また、第1植付具137AL,137BLの昇降動作を停止したときの停止位置は、第1植付具137AL,137BLの上死点位置であり、第2植付具137AR,137BRの昇降動作を停止したときの停止位置は、第2植付具137AR,137BRの上死点位置である。これにより、株間制御を行うために植付具を停止させた場合に、植え付けた苗の茎に植付具が当たって苗が倒れることを防止できる。
また、作業機4は、対地作業機2に対する移植フレーム69A,69Bの高さを変更可能な第1高さ変更装置50と、対地作業機2の高さを、第1高さ変更装置50による移植フレーム69A,69Bの高さの変更とは独立して変更可能な第2高さ変更装置28と、を備える。これにより、対地作業機2の高さの変更操作と、対地作業機2に対する移植フレーム69A,69Bの高さの変更操作とを、互いに独立して行うことができる。そのため、第1高さ変更装置50による苗の植え付け深さの変更を、第2高さ変更装置28による対地作業機2の高さの変更とは独立して行うことができるため、苗の植え付け深さの変更が容易である。
また、対地作業機2がロータリ耕耘機であることにより、1台の作業機で耕耘しながら移植作業を行うことができる。
上記実施形態の移植機3は、圃場に対して作業を行う対地作業機2の後方に設けられる移植フレーム69A,69Bと、圃場に苗を植え付ける植付装置68A,68Bと、を備え、植付装置68A,68Bは、移植フレーム69A,69Bに取り付けられた第1植付機構68AL,68BLと、第1植付機構68AL,68BLに並列し且つ当該第1植付機構と前後方向において異なる位置において移植フレーム69A,69Bに取り付けられた第2植付機構68AR,68BRと、を有する。これにより、対地作業機2と共に使用して、対地作業(耕耘等)及び条間距離を狭くした苗の植え付けを行うことができる。また、第1植付機構68AL,68BL及び第2植付機構68AR,68BRを移植フレーム69A,69Bを介して対地作業機2の後方に容易に取り付けることができる。
また、移植機3は、対地作業機2から後方に延びる取付フレーム48L,48Rと、取付フレーム48L,48Rに取り付けられたツールバー49と、を備え、移植フレーム69A,69Bはツールバー49に取り付けられている。これにより、第1植付機構68AL,68BLと第2植付機構68BL,68BRとが取り付けられた移植フレーム69A,69Bを、ツールバー49を介して取付フレーム48L,48Rに容易に取り付けることができる。
また、上記実施形態の作業機4は、走行体1の後部に装着され且つ圃場に対して作業を行う対地作業機2と、対地作業機2の後方に配置され、且つ苗を収容する多数の供給カップ147,148を前後に長いループ状の経路Pに沿って移送する移送機構149を有する苗供給装置72A,72Bと、苗供給装置72A,72Bの下方に設けられ且つ当該苗供給装置から供給された苗を圃場に植え付ける植付装置68A,68Bと、対地作業機2の上方且つ苗供給装置72A,72Bの前方に設けられて作業者が座る前方椅子231L,231Rと、を備えている。これにより、作業者は対地作業機2の上方の前方椅子231L,231Rに着座して、苗供給装置72A,72Bの前方から当該苗供給装置への苗の供給を行うことができる。これにより、2条植えに対応するために苗供給装置を走行体1の幅方向に2台並設した場合でも、作業機4が幅方向に大型化することがない。また、前方椅子231L,231Rは対地作業機2の上方に設けられているため、作業機4が前後方向に大型化することも防がれる。従って、コンパクトな構成にて苗供給装置72A,72Bへの苗の供給作業を効率よく行うことができる。
また、作業機4は、苗供給装置72A,72Bの走行体1の幅方向一方側に設けられて作業者が座る側方椅子42L,42Rを備えていることにより、前方椅子231L,231Rに着座した作業者及び側方椅子42L,42Rに着座した作業者によって苗供給装置72A,72Bに苗を供給することができる。これにより、苗供給装置72A,72Bに対する苗の供給を複数人で行うことが可能となり、苗の供給作業を効率良く行うことができる。
また、苗供給装置72A,72Bは、対地作業機2の後方に配置され且つ回転自在に支持された第1回転体150と、第1回転体150の後方に配置され且つ回転自在に支持された第2回転体151と、第1回転体150と第2回転体151とに掛け渡されたループ状の索体152と、を有し、前方椅子231L,231Rは、第1回転体150の前方に設けられている。これにより、苗供給装置72A,72Bの駆動を妨げることなく、前方椅子231L,231Rを苗供給装置72A,72Bの前方に設けることができる。
また、苗供給装置は、前記幅方向の一方側に配置された第1苗供給装置72Aと、前記幅方向の他方側に配置された第2苗供給装置72Bと、を有し、前方椅子は、前記第1苗供給装置72Aの前方に設けられた第1前方椅子231Rと、第2苗供給装置72Bの前方に設けられた第2前方椅子231Lと、を有する。これにより、第1前方椅子231Rに着座した作業者により、第1苗供給装置72Aに対して苗を供給することができる。また、第2前方椅子231Lに着座した作業者により、第2苗供給装置72Bに対して苗を供給することができる。そのため、作業機を幅方向に大型化させることなく2条植えに対応することが可能となる。
また、側方椅子は、第1苗供給装置72Aの前記幅方向一方側に設けられた第1側方椅子42Rと、第2苗供給装置72Bの前記幅方向他方側に設けられた第2側方椅子42Lと、を有する。これにより、第1側方椅子42Rに着座した作業者により、第1苗供給装置72Aに対して苗を供給することができる。また、第2前方椅子42Lに着座した作業者により、第2苗供給装置72Bに対して苗を供給することができる。そのため、2条植えに対応した作業機において、苗を効率良く苗供給装置に供給することが可能となる。
また、作業機4は、側方椅子42L,42Rの姿勢を変更する姿勢変更機構214を備え、姿勢変更機構214は、側方椅子42L,42Rの姿勢を、当該側方椅子の座面が略水平となる第1姿勢と、当該第1姿勢に対して前方に傾いた第2姿勢とに変更可能である。これにより、側方椅子42L,42Rを使用するときには第1姿勢とし、側方椅子42L,42Rを使用しないときには第2姿勢とすることができる。そのため、側方椅子42L,42Rを使用しないときには、作業機4を幅方向にコンパクトにすることができる。
また、姿勢変更機構214は、側方椅子42L,42Rの第1姿勢から第2姿勢への変更操作を補助する付勢機構215と、側方椅子42L,42Rの姿勢を第2姿勢において保持する保持機構216と、を備えている。そのため、作業者が側方椅子42L,42Rを第1姿勢から第2姿勢へと変更するときに、必要な力が付勢機構215により補助され、変更操作を容易に行うことができる。また、保持機構216により、側方椅子42L,42Rを確実に第2姿勢に保持することができる。
また、作業機4は、側方椅子42L,42Rの前記幅方向の位置を調整可能な位置調整機構を備えることにより、側方椅子42L,42Rと苗供給装置72A,72Bとの距離を、作業者の体格等に合わせて調整することができる。
また、作業機4は、対地作業機2の前記幅方向一方側に、供給カップ147,148に供給される苗を置くための苗置き部280L,280Rを備え、前方椅子231L,231Rは、苗置き部280L,280Rの前記幅方向他方側に配置されている。これにより、前方椅子231L,231Rに着座した作業者は、苗置き部28L,28Rに載置された苗を取り出して苗供給装置72A,72Bに供給する作業を、容易に効率良く行うことができる。
また、作業機4は、対地作業機2の上方に、苗の植え付けに関する設定操作を行う操作部233を備え、前方椅子231L,231Rは、苗置き部280L,280Rと操作部233との間に配置されている。これにより、前方椅子231L,231Rに着座した作業者は、着座した状態で幅方向内方且つ前方に手を伸ばすことで、操作部233による操作を行うことができるため、非常に作業性が良い。
また、対地作業機1がロータリ耕耘機であることにより、1台の作業機で耕耘しながら苗の植え付け作業を行うことができる。
上記実施形態の移植機3は、圃場に対して作業を行う対地作業機2の後方に配置され、且つ苗を収容する多数の供給カップ147,148を前後に長いループ状の経路Pに沿って移送する移送機構149を有する苗供給装置72A,72Bと、苗供給装置72A,72Bの下方に設けられ且つ当該苗供給装置から供給された苗を圃場に植え付ける植付装置68A,68Bと、対地作業機2の上方且つ苗供給装置68A,68Bの前方に設けられて作業者が座る前方椅子231L,231Rと、を備えている。これにより、対地作業機2と共に使用することで、作業者は対地作業機2の上方の前方椅子231L,231Rに着座して、苗供給装置72A,72Bの前方から当該苗供給装置への苗の供給を行うことができる。これにより、2条植えに対応するために苗供給装置を走行体1の幅方向に2台並設した場合でも、移植機3が幅方向に大型化することがない。また、前方椅子231L,231Rは対地作業機2の上方に設けられているため、移植機3が前後方向に大型化することも防がれる。従って、コンパクトな構成にて苗供給装置72A,72Bへの苗の供給作業を効率よく行うことができる。
また、移植機3は、苗供給装置72A,72Bの前記走行体の幅方向一方側に設けられて作業者が座る側方椅子42L,42Rを備えていることにより、前方椅子231L,231Rに着座した作業者及び側方椅子42L,42Rに着座した作業者によって苗供給装置72A,72Bに苗を供給することができる。これにより、苗供給装置72A,72Bに対する苗の供給を複数人で行うことが可能となり、苗の供給作業を効率良く行うことができる。
次に、上記のマルチフィルム敷設装置300について詳細に説明する。
図2、図28Aに示すように、溝切り部材302、フィルム押え器303(フィルム押え部)及び覆土部材304は、支持枠26(後枠30)の左側及び右側に設けられている。フィルムロール301は、後枠30の幅方向K2一側から他側にわたって設けられている。左の溝切り部材302Lは、左のゲージ輪27L及び左のフィルム押え器303Lの前方に位置している。左の覆土部材304Lは、ゲージ輪27L及びフィルム押え器303Lの後方に位置している。右の溝切り部材302Rは、右のゲージ輪27R及び右のフィルム押え器303Rの前方に位置している。また、フィルム押え器303Lは、ゲージ輪27Lの幅方向内方K4(右側方)に位置している。フィルム押え器303Rは、ゲージ輪27Rの幅方向内方K4(左側方)に位置している。右の覆土部材304Rは、ゲージ輪27R及びフィルム押え器303Rの後方に位置している。
図37Bに示すように、ゲージ輪27(支持輪)は、幅方向K2で隣接する畝R1間を転動し且つマルチフィルムF1の幅方向K2の端部を押さえ可能である。即ち、マルチフィルム敷設装置300は、フィルム押さえ部303の幅方向外方K3に配置されていてマルチフィルムF1の幅方向K2の端部を押さえ可能な支持輪27を備えている。
図28Aに示すように、マルチフィルム敷設装置300は、溝切り部材302Lを、上下位置調整可能で且つ幅方向K2に位置調整可能に支持する左の第1支持体306Lを有する。また、マルチフィルム敷設装置300は、溝切り部材302Rを、上下位置調整可能で且つ幅方向K2に位置調整可能に支持する右の第1支持体306Rを有する。第1支持体306L,306Rは、支持枠26(後枠30の前部)に設けられている。また、マルチフィルム敷設装置300は、フィルム押え器303Lを上下位置調整可能で且つ幅方向K2に位置調整可能に支持する左の第2支持体346Lを有する。また、マルチフィルム敷設装置300は、フィルム押え器303Rを上下位置調整可能で且つ幅方向K2に位置調整可能に支持する左の第2支持体346Rを有する。第2支持体346L,346Rは、支持枠26(後枠30の後部)に設けられている。
第1支持体306Lと第1支持体306Rは、同様の構造であり、左右対称である。また、第2支持体346Lと第2支持体346Rとは、同様の構造であり、左右対称である。以下の説明では、左の第1支持体306L及び左の第2支持体346Lを詳細に説明し、右の第1支持体306R及び右の第2支持体346Rの詳細説明は省略する。
図28B〜図30に示すように、第1支持体306Lは、溝切り部材302が設けられた第1部材307と、第1部材307を上下位置調整可能に支持する第2部材308と、第2部材308を幅方向K2に位置調整可能に支持する第3部材309とを有する。
図31に示すように、第1部材307は、縦枠材35Lの前方側で且つ幅方向内方K4に位置している。第1部材307は、断面四角形の棒材によって構成されている。図33に示すように、第1部材307は、縦向き(上下の方向)に配置されている。第1部材307の下端には、溝切り支軸310が固定されている。溝切り支軸310は、第1部材307の下端から、幅方向内方K4に行くに従って後方に移行する傾斜方向に延びている。
図31に示すように、溝切り支軸310には、回転部材311が軸心回りに回転自在に設けられている。この回転部材311の幅方向内方K4側に、溝切り部材302が一体回転自在に固定されている。溝切り部材302は、円板状に形成されている。これにより、畝R1を形成する土塊が荒くても正確な溝切りが可能である。溝切り部材302は、後方に行くに従って幅方向外方K3に移行する傾斜状に設けられている。トラクタ1(移動可能な走行体)を前進させることにより、溝切り部材302によって、埋込溝321が圃場H1(隣接する畝R1の間又は畝R1)に移植機3の作業方向に(畝R1の長手方向に)連続して形成される(図37A参照)。
図31、図33に示すように、第2部材308は、第1部材307が縦方向(長手方向)に移動可能に挿通する筒体(第1筒体)313と、この第1筒体313に対して第1部材307を固定する固定具(第1固定具)314とを有する。第1筒体313は、上下が開放した筒体であって、第1壁部313aと、第2壁部313bと、第3壁部313cと、第4壁部313dとを有する。第1壁部313aと第2壁313bとは、幅方向K2で間隔をおいて並べて設けられている。第1壁部313aと第2壁部の前端同士は、第3壁部313cによって連結されている。本実施形態では、第1壁部313a、第2壁部313b及び第3壁部313cは、一枚の板材を折曲して後方に開放するチャンネル形状に形成されている。第4壁部313dは、第1壁部313aと第2壁部313bの後端同士を連結している。第4壁部313dは、前後に厚い厚板によって形成され、厚さ方向に貫通するネジ穴(第1ネジ穴)315を有する。ネジ穴は、雌ネジが切られた穴である。第1固定具314は、例えば、ボルトによって構成され、第1ネジ穴315に螺合されている。第1部材307は、第1壁部313aと第2壁部313bの間で且つ第3壁部313cと第4壁部313dとの間に挿通されている。第1固定具314を第1ネジ穴315に対して螺進させる(締め付ける)ことにより、第1部材307が第3壁部313cに押し付けられて、第2部材308に第1部材307が固定される。また、第1固定具314を第1ネジ穴315に対して螺退させる(弛緩させる)ことにより、第2部材308に対して第1部材307が上下に移動可能となる。この第1固定具314の締め付け及び弛緩により、第1部材307が第2部材308に対して上下位置調整可能とされる。
図31、図33に示すように、第3部材309は、第2部材308の前側に配置されている。この第3部材309は、可動部材(第1可動部材)316と、幅方向K2に長い棒材によって形成された横杆部(第1横杆部)317とを有する。第1可動部材316に第2部材308が固定されている。第1横杆部317は、第1可動部材316を幅方向K2(長手方向)に移動可能に支持する。
図31、図33に示すように、第1可動部材316は、第1横杆部317が挿通された筒体(第2筒体)318と、第1横杆部317に対して第2筒体318を固定する固定具(第2固定具)319とを有する。第2筒体318は、幅方向K2の両側が開放した筒体であって、第1壁部318aと、第2壁部318bと、第3壁部318cと、第4壁部318dとを有する。第1壁部318aの下方に第2壁部318bが間隔をおいて設けられている。第1壁部318aと第2壁部318bの後端同士は、第3壁部318cによって連結されている。本実施形態では、第1壁部318a、第2壁部318b及び第3壁部318cは、一枚の板材を折曲して前方に開放するチャンネル形状に形成されている。この第2筒体318の第3壁部318cに、第1筒体313の第3壁部313cが固定されている。第4壁部318dは、第1壁部318aと第2壁部318bの前端同士を連結している。第4壁部318dは、前後に厚い厚板によって形成され、厚さ方向に貫通するネジ穴(第2ネジ穴)320を有する。第2固定具319は、例えば、ボルトによって構成され、第2ネジ穴320に螺合されている。第1横杆部317は、第1壁部318aと第2壁部318bの間で且つ第3壁部318cと第4壁部318dとの間に挿通されている。第2固定具319を第2ネジ穴320に対して螺進させる(締め付ける)ことにより、第1横杆部317が第3壁部318cに押し付けられて、第1横杆部317に第1可動部材316が固定される。また、第2固定具319を第2ネジ穴320に対して螺退させる(弛緩させる)ことにより、第1横杆部317に対して第1可動部材316が幅方向K2に移動可能となる。この第2固定具319の締め付け及び弛緩により、第1可動部材316及び第2部材308が第1横杆部317に対して幅方向K2に位置調整可能とされる。
以上のように、第2部材308に対して第1部材307を上下に位置調整することにより、溝切り部材302が上下に位置調整される。且つ、第1可動部材316を第1横杆部317に対して幅方向K2に位置調整することにより、第2部材308及び溝切り部材302が幅方向K2に位置調整される。
図37Aに示すように、溝切り部材302を上下及び幅方向K2に位置調整することにより、溝切り部材302を、第1溝切り位置P1と、第2溝切り位置P2と、第3溝切り位置P3とに位置調整可能である。第1溝切り位置P1は、畝R1の上面R2と側面R3とのコーナー部R4に埋込溝321(321A)を形成する位置である。第2溝切り位置P2は、コーナー部R4と側面R3の下端との間に埋込溝321(321B)を形成する位置である。第3溝切り位置P3は、幅方向K2で隣接する畝R1間(畝R1間溝の底部R5)に埋込溝321(321C)を形成する位置である。マルチフィルムは、フィルム幅の寸法が異なる場合がある。本実施形態では、マルチフィルムの幅に対応して、溝切り部材302の溝切り位置が調整可能とされている。
図30に示すように、第1横杆部317の幅方向K2外端部には、第1横杆部317から上方に延びる縦杆部322が設けられている。縦杆部322の上端には、取付部323が設けられている。言い換えると、第1支持体306Lは、縦杆部322及び取付部323を有する。
図31に示すように、取付部323は、縦杆部322の上端から後方に延びる第1杆部323aと、第1杆部323aの後端から幅方向内方K4に延びる第2杆部323bとを有する。第2杆部323bは、縦枠材35Lの前側上部に設けられた支持部(第1支持部)324に支持される。第2杆部323bが第1支持部324に支持されることによって、第1支持体306Lが後枠30に取り付けられる。
図31、図33に示すように、第1支持部324は、縦枠材35Lに固定された筒体(第3筒体)325と、第3筒体325に第2杆部323b(取付部323)を固定する固定具(第3固定具)326とを有する。第3筒体325は、幅方向K2の両側が開放した筒体であって、第1壁部325aと、第2壁部325bと、第3壁部325cと、第4壁部325dとを有する。第1壁部325aの下方に第2壁部325bが間隔をおいて設けられている。第1壁部325aと第2壁部325bの後端同士は、第3壁部325cによって連結されている。本実施形態では、第1壁部325a、第2壁部325b及び第3壁部325cは、一枚の板材を折曲して前方に開放するチャンネル形状に形成されている。第3壁部325cは、縦枠材35Lの前面の上部に固定されている。第4壁部325dは、第1壁部325aと第2壁部325bの前端同士を連結している。第4壁部325dは、前後に厚い厚板によって形成され、厚さ方向に貫通するネジ穴(第3ネジ穴)327を有する。第3固定具326は、例えば、ボルトによって構成され、第3ネジ穴327に螺合されている。第2杆部323bは、第1壁部325aと第2壁部325bの間で且つ第3壁部325cと第4壁部325dとの間に挿通されている。第3固定具326を第3ネジ穴327に対して螺進させる(締め付ける)ことにより、第2杆部323bが第3壁部325cに押し付けられる。これにより、第1支持部324に取付部323が固定される。
図28〜図30に示すように、マルチフィルム敷設装置300は、フィルムロール301を軸心方向に貫通して支持するロール支軸328と、ロール支軸328(フィルムロール301)を上下位置調整可能に支持するロール支持部329とを備えている。フィルムロール301(マルチフィルム)は、畝R1の幅方向K2にわたる幅に形成される。ロール支軸328は、フィルムロール301の幅より長い長さに形成される。ロール支持部329は、左の第1支持体306Lと、右の第1支持体とに設けられている。左のロール支持部329は、ロール支軸328の左側を支持し、右のロール支持部は、ロール支軸328の右側を支持する。
図28〜図30に示すように、ロール支持部329は、可動部材(第2可動部材)330と、幅方向K2に長い棒状に形成されていて第2可動部材330を幅方向K2に移動可能に支持する横杆部(第2横杆部)331と、第2可動部材330に固定されたステー部材332と、ステー部材332に取り付けられた軸支持部材333とを有する。
図31、図32に示すように、第2可動部材330は、第2横杆部331が挿通された筒体(第4筒体)334と、第2横杆部331に対して第4筒体334を固定する固定具(第4固定具)335とを有する。第4筒体334は、幅方向K2の両側が開放した筒体であって、第1壁部334aと、第2壁部334bと、第3壁部334cと、第4壁部334dとを有する。第1壁部334aの前方に第2壁部334bが間隔をおいて設けられている。第1壁部334aと第2壁部334bの上端同士は、第3壁部334cによって連結されている。本実施形態では、第1壁部334a、第2壁部334b及び第3壁部334cは、一枚の板材を折曲して前方に開放するチャンネル形状に形成されている。第4壁部334dは、第1壁部334aと第2壁部334bの下端同士を連結している。第4壁部334dは、ナットによって形成されている。第4固定具335は、例えば、ボルトによって構成され、第4壁部334dに螺合されている。第2横杆部331は、第1壁部334aと第2壁部334bの間で且つ第3壁部334cと第4壁部334dとの間に挿通されている。第4固定具335を第4壁部334dに対して螺進させる(締め付ける)ことにより、第2横杆部331が第3壁部334cに押し付けられて、第2横杆部331に第2可動部材330が固定される。また、第4固定具335を第4壁部334dに対して螺退させる(弛緩させる)ことにより、第2横杆部331に対して第2可動部材330が幅方向K2に移動可能となる。この第4固定具335の締め付け及び弛緩により、第2可動部材330が第1横杆部317に対して幅方向K2に位置調整可能とされる。
図31、図32に示すように、ステー部材332は、第1壁334aに後方突出状に固定されている。ステー部材332は、第1挿通穴336と、第1挿通穴336の後方に形成された第2挿通穴337とを有する。第1挿通穴336は、円形穴に形成されている。第2挿通穴337は、第1挿通穴336の中心を中心とする円弧状に形成されている。また、第2挿通穴337は、縦方向(上下)に長い円弧穴である。
図31、図32に示すように、軸支持部材333は、前後に長い板材によって形成されている。軸支持部材333の前部333aは、ステー部材332の幅方向内方K4側の面に重ね合わされて、第1ボルト341A及び第1ナット342Aと第2ボルト341B及び第2ナット342Bとによって固定されている。軸支持部材333の後部333bは、円形の穴によって構成された軸支穴338を有する。軸支穴338には、ロール支軸328が挿通されて支持される。
図32に示すように、軸支持部材333の後部333bには、ナット部材が固定され、このナット部材343に固定ボルト344が螺合してる。固定ボルト344は、螺進させることにより、ロール支軸328に向けて移動してロール支軸328を固定する。また、固定ボルト344は、螺退させることにより、ロール支軸328に対して後退する。
図31に示すように、軸支持部材333の前部には、第1挿通穴336に対応する第3挿通穴339と、第2挿通穴337に対応する第4挿通穴340とが形成されている。第1ボルト341Aは、第1挿通穴336及び第3挿通穴339に挿通されている。第1ナット342Aは、第1ボルト341Aに螺合している。第2ボルト341Bは、第2挿通穴337及び第4挿通穴340に挿通されている。第2ナット342Aは、第2ボルト341Bに螺合している。第1ボルト341A及び第2ボルト341Bを緩めることにより、軸支持部材333が上下に揺動自在とされる。また、第1ボルト341A及び第2ボルト341Bを締め付けることにより、軸支持部材333が上下に揺動した位置で固定される。即ち、軸支持部材333は、ロール支軸328を上下位置調整可能に支持する。言い換えると、第1支持体306Lは、ロール支軸328を上下位置調整可能に支持する軸支持部材333を有する。
図28、図29に示すように、第2支持体346Lは、第1フレーム体347と、第2フレーム体348とを有する。第1フレーム体347は、後部材38Lの後端に固定された支持部(第2支持部)349に、上下に位置調整可能に支持されている。第2フレーム体348は、第1フレーム体347に支持されている。
図34、図35に示すように、第2支持部349は、板面が幅方向K2を向く板材によって形成されている。第2支持部349には、枢支ピン350と、円弧溝351とが設けられている。枢支ピン350は、第2支持部349を厚さ方向(幅方向K2)に貫通し、且つ第2支持部349から幅方向内方K4に突出している。円弧溝351は、枢支ピン350の軸心を中心とする円弧状であって、縦方向(上下)に長く形成されている。
図34、図35に示すように、第1フレーム体347は、板面が上下を向く板材によって形成されている。第1フレーム体347は、前部の第1部位347aと、中間部位である第2部位347bと、後部の第3部位347cとを有する。第1部位347aは、第2支持部349の幅方向内方K4に位置する。第1部位347aの前端には、幅方向K2の軸心を有する筒状のボス352が固定されている。ボス352は、枢支ピン350に軸心回りに回転自在に外嵌され且つ抜止めされている。また、第1部位347aの下面には、取付軸353が設けられている。
図36に示すように、取付軸353は、円弧溝351を挿通する雄ネジ部353aを有し、この雄ネジ部353aには、第2支持部349の幅方向外方K3側でナット354が螺合している。このナット354を緩めることにより、第1フレーム体347(第2支持体346L)が、枢支ピン350回りに上下に揺動可能である。また、ナット354を締め付けることにより、上下に揺動させた位置で、第1フレーム体347(第2支持体346L)が固定される。これにより、第1フレーム体347が上下に位置調整可能とされている。第1フレーム体347を上下に位置調整することで覆土部材304が上下に位置調整可能とされている。
図34に示すように、第2部位347bは、第1部位347aの後端から後方に行くに従って幅方向内方K4に移行する傾斜方向に延びている。第3部位347cは、第2部位347bの後端から後方に延びている。
図34、図35に示すように、第2フレーム体348(第2支持体346L)は、フィルム押え器303を上下位置調整可能に支持する第1支持部材356と、第1支持部材356を幅方向K2に位置調整可能に支持する第2支持部材357とを有する。
第2支持部材357を先に説明する。図35に示すように、第2支持部材357は、第1支持部材356を支持する支持フレーム358と、この支持フレーム358が取り付けられる取付体359とを有する。
図34〜図36に示すように、支持フレーム358は、ブラケット板360と、取付杆361と、ステー板362とを有する。ブラケット板360は、帯板材を折曲してL字形に形成され、縦板部360aと、横板部360bとを有する。縦板部360aは、縦方向(上下)に長く形成されている。横板部360bは、縦板部360aの上端から幅方向内方K4に延出している。取付杆361は、縦板部360aの下端に固定されている。また、取付杆361は、縦板部360aから幅方向外方K3に突出状とされている。ステー板362は、横板部360bの突出方向の端部に固定されている。また、ステー板362は、横板部360bから前方突出状とされている。
図34〜図36に示すように、取付体359は、第1フレーム体347の第2部位347bに固定されている。取付体359は、筒体(第5筒体)363と、固定具(第5固定具)364とを有する。第5筒体363は、幅方向K2の両側が開放した筒体であって、第1壁部363aと、第2壁部363bと、第3壁部363cと、第4壁部363dとを有する。第1壁部363aの前方に第2壁部363bが間隔をおいて設けられている。第1壁部363aと第2壁部363bの下端同士は、第3壁部363cによって連結されている。第3壁部363cが、第1フレーム体347の第2部位347bの上面に固定されている。本実施形態では、第1壁部363a、第2壁部363b及び第3壁部363cは、一枚の板材を折曲して上方に開放するチャンネル形状に形成されている。第4壁部363dは、第1壁部363aと第2壁部363bの上端同士を連結している。第4壁部363dは、上下に厚い厚板によって形成され、厚さ方向に貫通するネジ穴(第5ネジ穴)365を有する。第5固定具364は、例えば、ボルトによって構成され、第5ネジ穴365に螺合されている。
取付杆361は、第1壁部363aと第2壁部363bの間で且つ第3壁部363cと第4壁部363dとの間に挿通されている。第5固定具364を第5ネジ穴365に対して螺進させる(締め付ける)ことにより、取付杆361が第3壁部363cに押し付けられて、取付体359に支持フレーム358が固定される。また、第5固定具364を第5ネジ穴365に対して螺退させる(弛緩させる)ことにより、取付体359に対して支持フレーム358が幅方向K2に移動可能となる。この第5固定具364の締め付け及び弛緩により、支持フレーム358が幅方向K2に位置調整できる。これにより、フィルム押え器303が幅方向K2に位置調整可能とされている。
図34〜図36に示すように、第1支持部材356は、揺動部材366と、支持杆367と、付勢部材368とを有する。揺動部材366は、前後に長い帯板材によって形成されている。揺動部材366は、後部に筒部369を有する。筒部369は、縦板部360aの下部に設けられた揺動支軸370に軸心回りに回転自在に外嵌されている。揺動支軸370は、縦板部360aから幅方向内方K4に突出状とされている。揺動部材366は、前部が揺動支軸370回りに上下に揺動可能である。
揺動部材366の前部には、回転支軸371が設けられている。この回転支軸371に、フィルム押え器303が回転自在に支持されている。フィルム押え器303は、車輪形状に形成され、フィルムロール301から巻き出されたマルチフィルムF1の上を転動しながら該マルチフィルムF1を押さえる(図37B参照)。
図36に示すように、支持杆367は、ロッドによって形成され、上下に長い縦杆部367aと、縦杆部367aの下端から幅方向外方K3に延出する軸部367bとを有する。縦杆部367aの上部は、回転部材372を縦方向に(上下)に挿通している。回転部材372は、ステー板362の前部に幅方向K2の軸心回りに回転自在に支持されている。軸部367bは、揺動部材366の中途部(揺動支軸370と回転支軸371との間)に挿通されている。
図36に示すように、縦杆部367aの上部には、複数の第1ピン穴373が長手方向に形成されている。複数の第1ピン穴373には、ベータピン等から成る第1ピン374が選択的に挿通される。第1ピン374と回転部材372との間には、ワッシャ375が設けられている。第1ピン374を他の第1ピン穴373に挿通する(複数の第1ピン穴373に対して第1ピン374を差し替える)ことにより、支持杆367の上下位置を調整することができる。支持杆367の上下位置を調整することにより、揺動部材366の上下位置を調整することができる。これによって、フィルム押え器303を上下に位置調整することができる。
図37Bに示すように、フィルム押え器303を、上下及び幅方向K2に位置調整することにより、フィルム押え器303を、第1押さえ位置と、第2押さえ位置とに位置調整可能である。第1押さえ位置S1は、畝R1の上面R2と側面R3とのコーナー部R4でマルチフィルムF1の端部を押さえる位置である。即ち、溝切り部材302の第1溝切り位置P1に対応する位置である。第2押さえ位置S2は、畝R1のコーナー部R4と側面F3の下端との間でマルチフィルムF1の端部を押さえる位置である。即ち、溝切り部材302の第2溝切り位置P2に対応する位置である。溝切り部材302の溝切り位置に対応してフィルム押え器303の押さえ位置が変更可能とされている。溝切り部材302の第3溝切り位置P3に対応するマルチフィルムF1の端部の押さえは、ゲージ輪27L(27R)によって行う。
また、縦杆部367aの下部には、複数の第2ピン穴376が長手方向に形成されている。複数の第2ピン穴376には、ベータピン等から成る第2ピン377が選択的に挿通される。
付勢部材368はコイルバネによって構成され、縦杆部367aにおける回転部材372と第2ピン377との間に外嵌されている。付勢部材368と回転部材372との間には、ワッシャ378Aが設けられている。付勢部材368と第2ピン377との間には、ワッシャ378Bが設けられている。付勢部材368の付勢力(バネ力)は、支持杆367及び揺動部材366を押し下げる方向に作用する。したがって、付勢部材368の付勢力によって、フィルム押え器303が下方に押圧される。また、第2ピン377を他の第2ピン穴376に挿通する(複数の第2ピン穴376に対して第2ピン377を差し替える)ことにより、付勢部材368の付勢力を変更することができる。
図28、図29、図34に示すように、覆土部材304は、支持装置379を介して第1フレーム体347に支持されている。支持装置379は、取付ステー380と、軸受部材381とを有する。
図34、図35に示すように、取付ステー380は、板材によって形成され、第1フレーム体347の第3部位347cに取り付けられた横壁380aと、横壁380aの後端から下方に延びる縦壁380bとを有する。横壁380aは、後方に行くに従って幅方向外方K3に移行する傾斜状に配置され、第3部位347cの下面に重ね合わされている。また、横壁380aには、後方に行くに従って幅方向外方K3に移行する傾斜方向に長い長穴382が形成されている。この長穴及び第3部位347cを貫通するボルト383及びこのボルト383に螺合されるナット384によって、横壁380a(取付ステー380)が第3部位347cに取り付けられている。横壁380a(取付ステー380)は、長穴382の長さ方向に位置調整可能である。縦壁380bには、取付ボルト385が後方側に突出状に固定されている。この取付ボルト385及び取付ボルト385に螺合されるナット386によって軸受部材381が回転自在に取り付けられている。この軸受部材381に覆土部材304が取り付けられている。覆土部材304は、ディスクによって形成されている、取付ステー380の位置を長穴382の範囲で位置調整することで、覆土部材304が、後方に行くに従って幅方向外方K3に移行する傾斜方向に位置調整可能とされている。
上記のマルチフィルム敷設装置300によれば、以下の作用効果を奏する。
マルチフィルム敷設装置300は、移動可能な走行体1(トラクタ)に装着された支持枠26と、支持枠26に設けられ且つ支持枠26の幅方向K2の軸心回りにマルチフィルムF1が巻回されたフィルムロール301と、フィルムロール301から巻き出されて圃場の畝R1に敷設されるマルチフィルムF1の幅方向K2の端部を埋め込むための埋込溝321を圃場に形成する溝切り部材302と、溝切り部材302を、上下位置調整可能で且つ幅方向K2に位置調整可能に支持する第1支持体306Lと、を備えている。これにより、支持枠26の幅方向K2における埋込溝321の形成位置を変更することができ、幅の異なるマルチフィルムF1に対応して埋込溝321を形成することができる。
また、溝切り部材302は、畝R1の上面R2と側面R3とのコーナー部R4に埋込溝321Aを形成する位置である第1溝切り位置P1と、コーナー部R4と側面R3の下端との間に埋込溝321Bを形成する位置である第2溝切り位置P2と、幅方向K2で隣接する畝R1間に埋込溝321Cを形成する位置である第3溝切り位置P3とに位置調整可能である。これにより、溝切り部材302の幅広い位置調整が可能とされる。
第1支持体306Lは、溝切り部材302が固定された第1部材307と、第1部材307を上下位置調整可能に支持する第2部材308と、第2部材308を幅方向K2に位置調整可能に支持する第3部材309とを有する。第1支持体306Lを、第1部材307と第2部材308と第3部材309とにわけることにより、第1支持体306Lの構成の容易化を図ることができる。
また、マルチフィルム敷設装置300は、畝R1に敷設されるマルチフィルムF1の端部を押さえるフィルム押え器303(フィルム押さえ部)と、フィルム押え器303(フィルム押さえ部)を上下位置調整可能で且つ幅方向K2に位置調整可能に支持する第2支持体346Lと、を備えている。これにより、フィルム押え器303(フィルム押さえ部)の位置を溝切り部材302の位置調整に対応させることができる。
また、フィルム押え器303(フィルム押さえ部)は、畝R1の上面R2と側面R3とのコーナー部R4でマルチフィルムF1の端部を押さえる位置である第1押さえ位置S1と、コーナー部R4と側面R3の下端との間でマルチフィルムF1の端部を押さえる位置である第2押さえ位置S2とに位置調整可能である。これにより、溝切り部材302の第1溝切り位置P1及び第2溝切り位置P2に対応して、フィルム押え器303(フィルム押え部)を位置調整させることができる。
また、マルチフィルム敷設装置300は、支持枠26を支持して幅方向K2で隣接する畝R1間(隣接する畝R1間溝の底部R5)を転動すると共にフィルム押え器303(フィルム押さえ部)の幅方向外方K3に配置されていてマルチフィルムの幅方向K2の端部を押さえ可能な支持輪27L、27R(ゲージ輪)を備えている。これにより、支持輪27L、27RをマルチフィルムF1の幅方向K2の端部を押さえる部材として利用することができる。また、フィルム押え器303(フィルム押さえ部)の幅方向外方K3に支持輪27L、27Rを配置することで、マルチフィルム敷設装置300をコンパクトに構成することができる。
また、第2支持体346Lは、フィルム押え器303(フィルム押さえ部)を上下位置調整可能に支持する第1支持部材356と、第1支持部材356を幅方向K2に位置調整可能に支持する第2支持部材357とを有する。第2支持体346Lを第1支持部材356と第2支持部材357とにわけることにより、第2支持体346Lの構成の容易化を図ることができる。
また、マルチフィルム敷設装置300は、フィルムロール301を軸心方向に貫通して支持するロール支軸328を備えている。これにより、フィルムロール301を軸心方向にわたって支持することができ、フィルムロール301の中間部分が下方に向けて湾曲するのを防止することができる。
また、第1支持体306Lは、ロール支軸328を上下位置調整可能に支持する軸支持部材333を有する。これにより、畝R1に対するフィルムロール301の高さを調整することができる。
本実施形態では、マルチフィルム敷設装置300は、耕耘と畝立てと植付とを行う作業機4に設けられているが、これに限定されることはない。例えば、マルチフィルム敷設装置は、単独で走行体に装着される装置であってもよい。また、耕耘と畝立てとを一工程で行い、植付を行わない作業機にマルチフィルム敷設装置300を採用してもよい。
次に、覆土輪74を支持する覆土フレーム400について詳細に説明する。
図38は、移植ユニット51A(51B)の後部の側面図を示している。図39は、移植ユニット51A(51B)における左の覆土輪74AL(74BL)及び覆土フレーム400AL(400BL)を示している。
図38、図40に示すように、フレーム支持部73ALは、上壁73aと、上壁73aの下方に位置する下壁73bと、上壁73aと下壁との前端同士を連結する前壁73cとを有する。図39に示すように、フレーム支持部73ALの前壁73cには、幅方向K2に長い調整溝401aが形成されている。調整溝401aの下方には、幅方向K2に長い調整溝401bが平行状に形成されている。フレーム支持部73AR、フレーム支持部73BL及びフレーム支持部73BRも、フレーム支持部73ALと同様に構成されている。
一つの覆土輪74は、一つの覆土フレーム400で支持される。覆土フレーム400ALと、覆土フレーム400ARと、覆土フレーム400BLと、覆土フレーム400BRとは、構造が同じであるので、以下の説明では、一つの覆土フレーム400について説明する。
先ず、覆土フレーム400の概要を説明する。
図38、図39に示すように、覆土フレーム400は、移植フレーム69A(69B)に設けられた縦支持部材402を有し、覆土輪74を縦支持部材402の周りに位置調整可能で且つ移植フレーム69A(69B)の幅方向K2に調整可能である。また、覆土フレーム400は、移植フレーム69A(69B)に支持された第1フレーム403と、この第1フレーム403に支持された第2フレーム404とを有する。第1フレーム403は、縦支持部材402を含む。第2フレーム404は、第1フレーム403に縦支持部材402の周りに位置調整可能に支持されている。また、第2フレーム404は、覆土輪74を支持する。
以下、覆土フレーム400について詳細に説明する。
図38、図39に示すように、第1フレーム403は、縦支持部材402と、移植フレーム69A(69B)に取り付けられるブラケット部材405と、ブラケット部材405に縦支持部材402を昇降可能に連結する平行リンク406と、縦支持部材402とブラケット部材405とに亘って掛け渡されていて覆土輪74を下方に付勢するスプリング407と、第2フレーム404を取り付ける第2フレーム取付部408を有する。縦支持部材402は、ブラケット部材405の前方に配置されている。縦支持部材402は、縦方向(上下の方向)に長い部材(縦長の部材)によって構成されている。
図40、図41に示すように、縦支持部材402は、第1壁402aと、第2壁402bと、第3壁402cとを有する。第1壁402aと第2壁402bとは幅方向K2で間隔をおいて並べて設けられている。第3壁402cは、第1壁402aと第2壁402bとの前端同士を縦方向にわたって連結している。図38に示すように、第1壁402aには、縦方向に間隔をおいて複数の孔(第1孔)409が形成されている。第2壁402bにも、縦方向に間隔をおいて複数の孔(第2孔)410が形成されている。第1孔409と第2孔410とは、同数で且つ幅方向K2に対応して形成されている。幅方向K2で対応する第1孔409と第2孔410とは、同心状に形成されている。
図40、図42に示すように、ブラケット部材405は、フレーム支持部73に幅方向K2に位置調整可能に取り付けられている。言い換えると、移植フレーム69A(69B)は、ブラケット部材405を幅方向K2に位置調整可能に取り付けるフレーム支持部73を有する。ブラケット部材405は、一側壁405aと、他側壁405bと、連結壁405cと、規制壁405dとを有する。一側壁405aと他側壁405bとは幅方向K2で間隔をおいて並べて設けられている。連結壁405cは、一側壁405aと他側壁405bの後端同士を連結している。連結壁405cは、フレーム支持部73の前壁73cの前面に重ね合わされている。連結壁405cは、ボルト411a及びナット411bで構成された2つの締結具411によってフレーム支持部73に取り付けられている。詳細には、ボルト411aは、調整溝401a,401bを挿通すると共に連結壁405cを貫通している。ナット411bは、連結壁405cの前側でボルト411aに螺合している。締結具411を締め付けることにより、ブラケット部材405がフレーム支持部73に移動不能に固定される。締結具411を緩めることにより、ブラケット部材405がフレーム支持部73に幅方向K2に移動可能となる。これによって、ブラケット部材405(覆土フレーム400)がフレーム支持部73(移植フレーム69A(69B))に対して幅方向K2に位置調整可能に支持されている。ブラケット部材405を幅方向K2に位置調整することにより、覆土フレーム400が幅方向K2に位置調整される。これにより、覆土輪74が幅方向K2に位置調整される。即ち、移植機3は、移植フレーム69A(69B)の幅方向に調整可能な覆土フレーム74を備えている。
また、本実施形態の植付装置68A(68B)は、植付機構68AL,68AR(68BL,68BR)を揺動させることにより、植付具137AL,137AR(137BL,137BR)を移植フレーム69A(69B)の幅方向K2に位置変更することができる。ブラケット部材405(覆土フレーム400)を幅方向K2に位置調整することで、覆土輪74AL,74AR(74BL,74BR)の位置を、植付具137AL,137AR(137BL,137BR)の位置変更に対応して位置変更させることができる。
図38、図40に示すように、一側壁405aと他側壁405bとの下部は、前方に向けて延出状に形成された延出部405eを有する。規制壁405dは、一側壁405aと他側壁405bの延出部405eにわたって設けられている。
図40に示すように、平行リンク406は、縦支持部材402とブラケット部材405とにわたって設けられている。平行リンク406は、アッパーリンク406Uと、アッパーリンク406Uの下方に配置されたロワーリンク406Dとを含む。アッパーリンク406Uの前端に、筒部材(第1筒)412が設けられている。アッパーリンク406Uの後端にも、筒部材(第2筒)413が設けられている。ロワーリンク406Dの前端に、筒部材(第3筒)414が設けられている。ロワーリンク406Dの後端にも、筒部材(第4筒)415が設けられている。
図41に示すように、第1筒412は、第1壁402aと第2壁402bとの間に配置されている。第1筒412、第1孔409及び第2孔410とにわたって第1リンクピン416が挿通されている。即ち、アッパーリンク406Uの前端部が縦支持部材402に第1リンクピン416を介して枢支(回転自在に支持)されている。第1リンクピン416は、縦支持部材402から幅方向K2一方及び他方に突出している。第1リンクピン416の一端部には、掛合部(第1掛合部)417が設けられている。第1リンクピン416の他端部には、掛合部(第2掛合部)418が設けられている。
図42に示すように、第2筒413は、一側壁405aと他側壁405bとの間に配置されている。第2筒413と、一側壁405a及び他側壁405bとにわたって第2リンクピン419が挿通されている。即ち、アッパーリンク406Uの後端部がブラケット部材405に第2リンクピン419を介して枢支(回転自在に支持)されている。第2リンクピン419は、ブラケット部材405から幅方向K2一方及び他方に突出している。第2リンクピン419の一端部には、掛合部(第3掛合部)420が設けられている。第2リンクピン419の他端部には、掛合部(第4掛合部)421が設けられている。
図41に示すように、第3筒414は、第1壁402aと第2壁402bとの間に配置されている。第3筒414と、第1孔409及び第2孔410とにわたって第3リンクピン422が挿通されている。即ち、ロワーリンク406Dの前端部が縦支持部材402に第3リンクピン422を介して枢支(回転自在に支持)されている。第3リンクピン422の一端部は、第1壁402aから突出している。この第3リンクピン422の一端部には、固定板(第1固定板)423の一端部が固定されている。第1固定板423の他端部は、第1リンクピン416の一端部に固定されている。第3リンクピン422の他端部には、ネジ穴424が形成されている。このネジ穴424に固定ボルト425が螺合している。これにより、第1リンクピン416、第3リンクピン422、第1筒412及び第3筒414が縦支持部材402に取り付けられている。
また、固定ボルト425をネジ穴424から抜脱することにより、第1リンクピン416を第1筒412、第1孔409及び第2孔410から抜脱できると共に第3リンクピン422を第3筒414及び第1孔から抜脱することができる。即ち、縦支持部材402に対して、第1リンクピン416、第3リンクピン422、第1筒412及び第3筒414を取り外すことができる。また、第1リンクピン416、第3リンクピン422、第1筒412及び第3筒414を取り外した状態で、縦支持部材402を上下に位置変更し、変更した位置で、縦支持部材402に第1リンクピン416、第3リンクピン422、第1筒412及び第3筒414を取り付けることにより、平行リンク406に対して縦支持部材402を上下に位置調整することができる。言い換えると、平行リンク406は、縦支持部材402に上下位置調整可能に取り付けられている。縦支持部材402を上下に位置調整することにより、移植フレーム69A(69B)の高さ変更に対応して覆土輪74の高さを変更することができる。
図42に示すように、第4筒415は、一側壁405aと他側壁405bとの間に配置されている。第4筒415と、一側壁405a及び他側壁405bとにわたって第4リンクピン426が挿通されている。即ち、ロワーリンク406Dの後端部がブラケット部材405に第4リンクピン426を介して枢支(回転自在に支持)されている。第4リンクピン426は、ブラケット部材405から幅方向K2一方及び他方に突出している。第4リンクピン426の一端部には、掛合部(第5掛合部)427が設けられている。第4リンクピン426の他端部には、掛合部(第6掛合部)428が設けられている。
図42に示すように、第2リンクピン419と第4リンクピン426との間には、取付ピン429が設けられている。取付ピン429は、一側壁405aと他側壁405bとにわたって挿通されている。取付ピン429の一端部には、ネジ穴430が形成されている。このネジ穴430に固定ボルト431が螺合している。固定ボルト431は、一側壁405aを貫通してネジ穴430に螺合している。取付ピン429の他端部には、固定板(第2固定板)432の中途部が固定されている。第2固定板432の一端部は、第2リンクピン419の他端部に固定されている。第2固定板432の他端部は、第4リンクピン426の他端部に固定されている。これにより、第2リンクピン419及び第4リンクピン426がブラケット部材405に取り付けられている。
以上のように、1つの覆土フレーム400は1つの覆土輪74を昇降自在に支持する。これにより、1台の植付機構68に対応する2つの覆土輪74のうち一方の覆土輪74が畝R1から浮くということはなく、該2つの覆土輪74を常に畝R1に追従させることができる。なお、1つの覆土フレームによって複数の覆土輪を支持するようにしてもよい。
図40に示すように、ロワーリンク406Dが規制壁405dに当接することにより、ブラケット部材405に対する縦支持部材402の下方移動が規制されている。
図43,図44に示すように、スプリング407は、コイルスプリングによって形成されている。スプリング407は、縦支持部材402の一側方に配置された第1スプリング407Lと、縦支持部材402の他側方に配置された第2スプリング407Rとを含む。第1スプリング407Lの一端は、第1掛合部417に引っ掛けられている(図43参照)。第1スプリング407Lの他端は、第3掛合部420又は第5掛合部427に選択的に引っ掛けられる。図例では、第5掛合部427に引っ掛けられている(図44参照)。また、第2スプリング407Rの一端は、第2掛合部418に引っ掛けられている(図43参照)。第2スプリング407Rの他端は、第4掛合部421又は第6掛合部428に選択的に引っ掛けられる。図例では、第6掛合部428に引っ掛けられている(図44参照)。スプリング407の付勢力によって、覆土輪74が下方に付勢される。言い換えると、スプリング407は、覆土輪74に覆土圧を作用させる。
また、第1スプリング407Lの他端を第3掛合部420又は第5掛合部427に選択的に引っ掛けることで付勢力を変更することができる。また、第2スプリング407Rの他端を第4掛合部421又は第6掛合部428に選択的に引っ掛けることによっても付勢力を変更することができる。本実施形態では、スプリング407の付勢力を3段階に変更することができる。第1段階の付勢力は、第1スプリング407Lの他端を第3掛合部420に引っ掛けると共に第2スプリング407Rの他端を第4掛合部421に引っ掛けた状態の付勢力である。第2段階の付勢力は、第1スプリング407Lの他端を第3掛合部420に引っ掛けると共に第2スプリング407Rの他端を第6掛合部428に引っ掛けた状態の付勢力、或いは、第1スプリング407Lの他端を第5掛合部427に引っ掛けると共に第2スプリング407Rの他端を第4掛合部421に引っ掛けた状態の付勢力である。第3段階の付勢力は、第1スプリング407Lの他端を第5掛合部427に引っ掛けると共に第2スプリング407Rの他端を第6掛合部428に引っ掛けた状態の付勢力である。
また、移植フレーム69A(69B)を高さ変更をする際に、縦支持部材402を上下に位置調整することで覆土輪74の高さが変更できるので、移植フレーム69A(69B)の高さ変更に対応する覆土圧の設定変更は不要である。
図45A、図45Bに示すように、第2フレーム取付部408は、板面が上下を向く板材によって形成され、縦支持部材402の下端に固定されている。第2フレーム取付部408は、縦支持部材402から一側方及び他側方に延出されている。第2フレーム404部材における縦支持部材402の一側方には、第1ガイド溝433が形成されている。第2フレーム404部材における縦支持部材402の他側方には、第2ガイド溝434が形成されている。第1ガイド溝433及び第2ガイド溝434は、第1壁402aと第2壁402bとの間に位置する縦方向の線O1を中心とする円弧状に形成されている。また、第1ガイド溝433及び第2ガイド溝434は、第2フレーム取付部408を板厚方向に貫通して形成されている。
図38、図39に示すように、第2フレーム404は、覆土輪74を支持する第1支持ブラケット436と、第1支持ブラケット436を支持する第2支持ブラケット437とを有する。また、第2フレーム404は、第1支持ブラケット436に設けられた支軸438を有する。この支軸438は、覆土輪74を回転自在に支持する軸である。即ち、第1支持ブラケット436は、覆土輪74を回転自在に支持する。また、第2フレーム404は、縦支持部材402に取り付けられる取付ブラケット439(取付部)を有する。取付ブラケット439は、第2支持ブラケット437の前部で且つ支軸438より前方に設けられている。
図45A、図45Bに示すように、取付ブラケット439は、上壁439aと、上壁439aの前端から下方に延びる前壁439bと、上壁439aの後端から下方に延びる後壁439cとを有する。上壁439aは、第2フレーム取付部408の下面に重ね合わされている。上壁439aには、第1ガイド溝433に対応する第1ボルト穴440と、第2ガイド溝434に対応する第2ボルト穴441とが形成されている。第1ガイド溝433及び第1ボルト穴440には、上方からボルト442が挿通され、このボルト442には、上壁439aの下面側でナット443が螺合されている。また、第2ガイド溝434及び第2ボルト穴441にも、上方からボルト444が挿通されている。このボルト444には、上壁439aの下面側でナット445が螺合されている(図45A参照)。これにより、第1フレーム403が第2フレーム404に取り付けられている。ボルト442,444及びナット443,445を緩めることにより、第2フレーム404(の後部)が縦方向の線O1回りに揺動可能となる。また、第1フレーム403を揺動した位置でボルト442,444及びナット443,445を締め付けることにより、第2フレーム404に対して第1フレーム403が固定される。即ち、覆土輪74は、第1フレーム403と共に縦支持部材402周りに位置調整可能である。言い換えると、第1フレーム403は、縦支持部材402の周りに位置調整可能に取り付けられる取付部439を有する。覆土輪74は、縦支持部材402の周りに位置調整されることにより、縦方向の線O1回りに揺動する(図47参照)。即ち、覆土輪74は、縦支持部材402の周りに角度調整することができる。第2フレーム取付部408及び取付ブラケット439並びにボルト442,444、ナット443,445は、覆土輪74を角度調整する角度調整部446を構成する。なお、覆土輪74は、縦支持部材402の周りの位置調整により、幅方向K2の位置も変わる。
覆土輪74を縦支持部材402の周りに位置調整(角度調整)すること、及び、覆土輪74をフレーム支持部73に沿って移植フレーム69A(69B)の幅方向K2に位置調整することにより、覆土輪74の位置を微調整することができる。これにより、植え付けられる苗に対して、覆土輪74の位置を適切な位置にすることができる。
図47に示すように、第1支持ブラケット436は、板材から構成され、一側壁436aと、他側壁436bと、前壁436cと、後壁436dとを有する。一側壁436aと他側壁436bとは、幅方向K2で間隔をおいて並べて設けられている。前壁436cは、他側壁436bの前端から一側壁436aの前端へと延びていて、一側壁436aと他側壁436bの前端同士を連結している。後壁436dは、一側壁436aの後端から他側壁436bの後端へと延びていて、一側壁436aと他側壁436bの後端同士を連結している。一側壁436aと他側壁436bの間には、覆土輪74が配置されている。覆土輪74の中心には軸ボスが設けられている。この軸ボス及び一側壁436a並びに他側壁436bを支軸438が回転自在に挿通している。これによって、第1支持ブラケット436(第1フレーム403)に覆土輪74が回転自在に支持されている。
図38、図39に示すように、第2支持ブラケット437は、パイプ材から構成され、縦支持部材402の下方にて前後に延びる上杆部437aと、上杆部437aの前端部から下方に延びる前杆部437bと、上杆部437aの後端部から下方に延びる後杆部437cとを有する。上杆部437aの前部に取付ブラケット439が固定されている。
図46に示すように、前杆部437bの下部は、パイプ材をつぶして形成された前支持部437dが形成されている。前支持部437dは、前壁436cの前面の中央部に重ね合わされ、且つ前壁436cに、ボルト448a(前後軸)及びナット448bからなる第1締結部材448によって固定されている。また、後杆部437cには、パイプ材をつぶして形成された後支持部437eが形成されている。後支持部437eは、後壁436dの後面の中央部に重ね合わされ、且つ後壁436dに、ボルト449a(前後軸)及びナット449bからなる第2締結部材449によって固定されている。第1締結部材448及び第2締結部材449のボルト448a,449aは、共通の前後方向の軸心O2を有する。
第1締結部材448及び第2締結部材449を緩めることにより、第2支持ブラケット437及び覆土輪74が、第1支持ブラケット436に対して前後軸回りに(軸線O2回りに)回転自在とされる。第1締結部材448及び第2締結部材449を締め付けることにより、第2支持ブラケット437及び覆土輪74が、第1支持ブラケット436に対して前後軸回りに回転不能とされる。これによって、第2支持ブラケット437及び覆土輪74が、第1支持ブラケット436に前後軸(軸線O2)回りに位置調整可能に支持されている。言い換えると、覆土輪74は、前後軸(軸線O2)回りに位置調整することで、縦方向(鉛直方向)に対して角度調整が可能とされている(図39仮想線参照)。
図46、図47に示すように、後支持部437eに、覆土輪74の外周に付着した泥土を落とすためのスクレーパ450が取り付けられている。スクレーパ450は、第2締結部材449によって後支持部437eに固着される固着部450aと、覆土輪74の外周に当接する作用部450bと、他側壁436bに当接する回止め部450cとを有する。
本実施形態の移植機3は、以下に示す作用効果を奏する。
移植機3は、圃場H1に苗を植え付ける植付装置68A(68B)と、植付装置68A(68B)を支持する移植フレーム69A(69B)と、植付装置68A(68B)で植え付けた苗に側方から土寄せする覆土輪74と、移植フレーム69A(69B)に設けられた縦支持部材402を有し、覆土輪74を縦支持部材402の周りに位置調整可能で且つ移植フレーム69A(69B)の幅方向K2に調整可能な覆土フレーム400と、を備えている。即ち、覆土輪74は、縦支持部材402の周りの位置調整(縦方向の線O1回りの角度調整)と、移植フレーム69A(69B)の幅方向K2の位置調整とを行うことができる。これにより、覆土輪74の位置を微調整することができる。
また、覆土フレーム400は、縦支持部材402を含む第1フレーム403と、第1フレーム403に縦支持部材402の周りに位置調整可能に支持されたフレームであって覆土輪74を支持する第2フレーム404とを有する。覆土フレーム400を、移植フレーム69A(69B)に支持される第1フレーム403と、覆土輪74を支持する第2フレーム404とにわけることにより、覆土フレーム400の構造を簡素化することができる。
また、第2フレーム404は、覆土輪74を回転自在に支持する第1支持ブラケット436と、第1支持ブラケット436を前後軸回りに位置調整可能に支持する第2支持ブラケット437とを有する。これにより、覆土輪74を前後軸回りに角度調整することができ、覆土輪74の姿勢を適切な姿勢とすることができる。
また、第2フレーム404は、第1支持ブラケット436に設けられていて覆土輪74を回転自在に支持する支軸438と、第2支持ブラケット437の前部で且つ支軸438より前方に設けられていて、縦支持部材402に、該縦支持部材402の周りに位置調整可能に取り付けられる取付部とを有する。これによれば、第2支持ブラケット437を縦支持部材402の周りに位置調整することで、覆土輪74が縦支持部材402の周りに揺動し、覆土輪74を縦支持部材402の周りに角度調整することができる。
また、第1フレーム403は、移植フレーム69A(69B)に取り付けられるブラケット部材405と、ブラケット部材405に縦支持部材402を昇降可能に連結する平行リンク406とを有する。これにより、覆土輪74を接地面に追従させることができる。また、覆土輪74を平行リンク406で昇降させるので、省スペース化を図ることができる。
また、移植フレーム69A(69B)は、ブラケット部材405を幅方向K2に位置調整可能に取り付けるフレーム支持部73を有する。これにより、覆土フレーム400と共に覆土輪74を幅方向K2に位置調整することができる。
また、移植フレーム69A(69B)は、上下位置調整可能とされ、平行リンク406は、縦支持部材402に上下位置調整可能に取り付けられている。これにより、移植フレーム69A(69B)の高さ変更に対応して覆土輪74の高さを変更することができる。
また、覆土フレーム400は、縦支持部材402とブラケット部材405とに亘って掛け渡されていて覆土輪74を下方に付勢するスプリング407を有する。これにより、覆土輪74に覆土圧をかけることができる。
また、平行リンク406は、縦支持部材402に第1リンクピン416を介して枢支され且つブラケット部材405に第2リンクピン419を介して枢支されたアッパーリンク406Uと、アッパーリンク406Uの下方に位置すると共に縦支持部材402に第3リンクピン422を介して枢支され且つブラケット部材405に第4リンクピン426を介して枢支されたロワーリンク406Dとを有し、第1リンクピン416、第3リンクピン422及び第4リンクピン426に、スプリング407を引っ掛ける掛合部が設けられている。これにより、覆土輪74に対する付勢力を複数段階に調整することができる。
以上、本発明について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 走行体
2 対地作業機(ロータリ耕耘機)
3 移植機
4 作業機
28 第2高さ変更装置
48L 取付フレーム
48R 取付フレーム
49 ツールバー
50 第1高さ変更装置
68A 植付装置
68B 植付装置
68AL 第1植付機構
68BL 第1植付機構
68AR 第2植付機構
68BR 第2植付機構
69A 移植フレーム
69B 移植フレーム
137AL 第1植付具
137BL 第1植付具
137AR 第2植付具
137BR 第2植付具
139AL 第1昇降装置
139AR 第2昇降装置
160 収容部
158 蓋
147 供給カップ
148 供給カップ
149 移送機構
P 経路
X1 第1開放位置
X2 第2開放位置

Claims (9)

  1. 走行体の後部に装着され且つ圃場に対して作業を行う対地作業機と、
    前記対地作業機の後方に設けられた移植フレームと、
    前記圃場に苗を植え付ける植付装置と、
    苗を収容する収容部と、前記収容部の下部に設けられた蓋とを有する多数の供給カップと、
    前記多数の供給カップを前記移植フレームの幅方向一方側と幅方向他方側とを通過するループ状の経路に沿って移送する移送機構と、
    前記蓋に接当可能で且つ前記蓋の開放位置を、前記幅方向一方側の第1開放位置と、前記幅方向他方側であって且つ前記第1開放位置と前後方向において異なる第2開放位置とに設定可能な設定部材と、を備え、
    前記植付装置は、
    前記移植フレームに取り付けられた第1植付機構と、
    前記第1植付機構に並列し且つ前記第1植付機構と前後方向において異なる位置において前記移植フレームに取り付けられた第2植付機構と、を有し、
    前記第1植付機構は、圃場に突入して苗を植え付け可能で、前記第1開放位置の下方に設けられた第1植付具を有し、
    前記第2植付機構は、圃場に突入して苗を植え付け可能で、前記第2開放位置の下方に設けられた第2植付具を有する作業機。
  2. 走行体の後部に装着され且つ圃場に対して作業を行う対地作業機と、
    前記対地作業機の後方に設けられた移植フレームと、
    前記圃場に苗を植え付ける植付装置と、
    前記対地作業機に対する前記移植フレームの高さを変更可能な第1高さ変更装置と、
    前記対地作業機の高さを、前記第1高さ変更装置による前記移植フレームの高さの変更とは独立して変更可能な第2高さ変更装置と、を備え、
    前記植付装置は、
    前記移植フレームに取り付けられた第1植付機構と、
    前記第1植付機構に並列し且つ前記第1植付機構と前後方向において異なる位置において前記移植フレームに取り付けられた第2植付機構と、を有する作業機。
  3. 前記対地作業機から後方に延びる取付フレームと、
    前記取付フレームに取り付けられたツールバーと、を備え、
    前記移植フレームは、前記ツールバーに取り付けられている請求項1又は2に記載の作業機。
  4. 前記第1植付具を昇降させる第1昇降装置と、
    前記第2植付具を昇降させる第2昇降装置と、を備え、
    前記第1昇降装置による前記第1植付具の昇降と、前記第2昇降装置による前記第2植付具の昇降とは同時に行われる請求項に記載の作業機。
  5. 前記第1植付具の昇降動作を停止したときの停止位置は、前記第1植付具の上死点位置であり、
    前記第2植付具の昇降動作を停止したときの停止位置は、前記第2植付具の上死点位置である請求項4に記載の作業機。
  6. 前記対地作業機はロータリ耕耘機である請求項1〜のいずれか1項に記載の作業機。
  7. 圃場に対して作業を行う対地作業機の後方に設けられる移植フレームと、
    前記圃場に苗を植え付ける植付装置と、
    苗を収容する収容部と、前記収容部の下部に設けられた蓋とを有する多数の供給カップと、
    前記多数の供給カップを前記移植フレームの幅方向一方側と幅方向他方側とを通過するループ状の経路に沿って移送する移送機構と、
    前記蓋に接当可能で且つ前記蓋の開放位置を、前記幅方向一方側の第1開放位置と、前記幅方向他方側であって且つ前記第1開放位置と前後方向において異なる第2開放位置とに設定可能な設定部材と、を備え、
    前記植付装置は、
    前記移植フレームに取り付けられた第1植付機構と、
    前記第1植付機構に並列し且つ前記第1植付機構と前後方向において異なる位置において前記移植フレームに取り付けられた第2植付機構と、を有し、
    前記第1植付機構は、圃場に突入して苗を植え付け可能で、前記第1開放位置の下方に設けられた第1植付具を有し、
    前記第2植付機構は、圃場に突入して苗を植え付け可能で、前記第2開放位置の下方に設けられた第2植付具を有する移植機。
  8. 圃場に対して作業を行う対地作業機の後方に設けられる移植フレームと、
    前記圃場に苗を植え付ける植付装置と、
    前記対地作業機に対する前記移植フレームの高さを変更可能な第1高さ変更装置と、
    前記対地作業機の高さを、前記第1高さ変更装置による前記移植フレームの高さの変更とは独立して変更可能な第2高さ変更装置と、を備え、
    前記植付装置は、
    前記移植フレームに取り付けられた第1植付機構と、
    前記第1植付機構に並列し且つ前記第1植付機構と前後方向において異なる位置において前記移植フレームに取り付けられた第2植付機構と、を有する移植機。
  9. 前記対地作業機から後方に延びる取付フレームと、
    前記取付フレームに取り付けられたツールバーと、を備え、
    前記移植フレームは、前記ツールバーに取り付けられている請求項7又は8に記載の移植機。
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