JP6671848B2 - ショベル - Google Patents

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Description

本発明は、ショベルに関する。
ショベルは、クローラと呼ばれる走行体、上部旋回体、走行体に対して上部旋回体を回転させる旋回装置、上部旋回体に取り付けられるアタッチメントを備える。油圧ショベルでは、上部旋回体の動力、アームやブーム、バケットの動力として、油圧が利用される。
ショベルの車体は、作業中において、アタッチメントを介して地面や作業対象からの反力を受けて大きく振動する。従来のショベルには有効な除振(制振)機構は搭載されておらず、したがって一旦振動が生ずると、運転者(オペレータ)は振動が収まるまで作業を中断することを強いられていた。
また作業中の振動は、運転者に不快感を与えるばかりでなく、それが原因で、クローラの滑りなどが生ずるおそれもある。
特開2007−307917号公報 国際公開第06/033401号パンフレット
本発明は係る課題に鑑みてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、制振機能を備えたショベルの提供にある。
本発明のある態様は、ショベルに関する。ショベルは、クローラと、上部旋回体と、クローラを駆動する走行油圧モータと、クローラを基準としたピッチ軸周りの回転を検出するピッチング検出部と、ピッチング検出部により検出された回転にもとづき走行補正値を生成する振動補正部と、運転者による操作指令にもとづいた走行油圧モータの走行指令値と、走行補正値にもとづいて、走行油圧モータを駆動する駆動手段と、を備える。
この態様によると、ピッチ軸周りの回転すなわち振動が発生したときに、振動が収まる方向にクローラを微小に移動させることにより、振動をキャンセルすることができる。
ピッチング検出部は、クローラを基準としたピッチ軸周りの角加速度を検出してもよい。振動補正部は、角加速度に第1係数を乗じて第1補正値を生成し、第1補正値に応じた走行補正値を出力してもよい。
角速度を検出し、それに応じて走行補正値を生成することで、振動をキャンセルすることができる。
ピッチング検出部は、クローラを基準としたピッチ軸周りの角速度を検出してもよい。振動補正部は、角速度に第2係数を乗算して第2補正値を生成し、第2補正値に応じた走行補正値を出力してもよい。
ピッチ軸周りの角加速度に加えて、あるいはそれに代えて、ピッチ軸周りの角速度にもとづいて、走行補正値を生成することで、振動を抑制することができる。
ピッチング検出部は、上部旋回体に搭載され、上部旋回体を基準としたピッチ軸周りの第1回転情報と、上部旋回体を基準としたロール軸周りの第2回転情報と、を出力するセンサと、センサの第1回転情報および第2回転情報にもとづき、クローラを基準としたピッチ軸周りの角加速度および/または角速度を生成する変換器と、を含んでもよい。
本発明のさらに別の態様もまた、ショベルである。このショベルは、クローラと、上部旋回体と、クローラを基準としたピッチ軸周りの回転を検出するピッチング検出部と、ピッチング検出部により検出された回転をキャンセルするように、クローラを駆動する走行油圧モータを制御する駆動手段と、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、ショベルの振動を抑制できる。
実施の形態に係る建設機械の一例であるショベルの外観を示す斜視図である。 実施の形態に係るショベルの走行油圧モータの制御ブロック図である。 ショベルの外観図である。 図4(a)、(b)は、ショベルによる除振制御を説明する図である。 ピッチング検出部のブロック図である。 図6(a)、(b)は、係数を示す図である。 実施の形態に係るショベルの電気系統や油圧系統などのブロック図である。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合のほか、部材Aと部材Bが、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
図1は、実施の形態に係る建設機械の一例であるショベル1の外観を示す斜視図である。ショベル1は、主としてクローラ(走行機構ともいう)2と、クローラ2の上部に旋回機構3を介して回動自在に搭載された上部旋回体(以下、単に旋回体ともいう)4とを備えている。
旋回体4には、ブーム5と、ブーム5の先端にリンク接続されたアーム6と、アーム6の先端にリンク接続されたバケット10とが取り付けられている。バケット10は、土砂、鋼材などの吊荷を捕獲するための設備である。ブーム5、アーム6、及びバケット10は、アタッチメントと総称され、それぞれブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9によって油圧駆動される。また、旋回体4には、バケット10の位置や励磁動作および釈放動作を操作する運転者を収容するための運転室4aや、油圧を発生するためのエンジン11といった動力源が設けられている。エンジン11は、例えばディーゼルエンジンで構成される。
図2は、実施の形態に係るショベルの走行油圧モータの制御ブロック図である。
ショベル1は、走行油圧モータ500、駆動手段502、ピッチング検出部504、振動補正部510を備える。各ブロックの機能は、電気的または機械的、もしくはそれらの組み合わせによって実現されるものであり、各ブロックの構成および機能の実現方法は限定されない。
走行油圧モータ500は、図1のクローラ2を駆動するモータであり、後出の図7の走行油圧モータ2A(もしくは2B)に対応する。ショベルには左右それぞれに独立制御可能な走行油圧モータ2A,2Bが設けられるが、それらの制御は同様であるため、図2では1系統のみを示す。
ここでショベル1の座標系を説明する。図3は、ショベル1の外観図である。旋回体4は、クローラ2に対して旋回軸周りに旋回する。したがって、クローラ2を基準とした座標系XYZと、旋回体4を基準とした座標系xyzを定義することができる。クローラ2を基準とした座標系のピッチ軸Y周りの角速度をω、角加速度をω’と記す。
図2に戻る。ピッチング検出部504は、クローラ2を基準としたピッチ軸Y周りの回転運動を検出する。振動補正部510は、ピッチング検出部504により検出された回転にもとづき走行補正値τSRを生成する。
より詳しくは、ピッチング検出部504はクローラ2を基準としたピッチ軸Y周りの角加速度ω’を検出する。振動補正部510は、角加速度ω’に第1係数KPAを乗じて第1補正値τを生成する。
またピッチング検出部504は、クローラ2を基準としたピッチ軸Y周りの角速度ωを検出する。振動補正部510は、角速度ωに第2係数KPVを乗じて第2補正値τを生成する。振動補正部510は、第1補正値τと第2補正値τを合成すなわち加算あるいは減算し、走行補正値τSRを生成する。
振動補正部510の一部は、主としてCPUなどの演算手段で構成することができる。振動補正部510は、フィルタ520,522、乗算器524,526、加算器528、慣性モーメント演算器530を備える。
フィルタ520、522はそれぞれ、角加速度ω’、角速度ωの高周波成分を除去するローパスフィルタである。乗算器524は、フィルタ520を経た角加速度ω’に係数(制御ゲイン)KPAを乗算し、第1補正値τを生成する。乗算器526は、フィルタ522を経た角加速度ωに係数(制御ゲイン)KPVを乗算し、第2補正値τを生成する。加算器528は、2つの補正値τ,τを加算し、走行補正値τSRを出力する。
制御ゲインKPA、KPVは、ショベル1のクローラ2を基準としたピッチ軸Y周りの慣性モーメントIに応じて可変とすることが望ましい。この慣性モーメントIは、アタッチメントの状態、すなわちブーム、アーム、バケットの位置(角度)に応じて変化する。そこで慣性モーメント演算器530は、アタッチメントの状態を示す情報S10を受け、この情報にもとづいて慣性モーメントIを計算し、あるいはテーブル参照により取得してもよい。アタッチメントの状態を示す情報S10としては、具体的にはブーム軸変位量、アーム軸変位量、バケット軸変位量が例示される。制御ゲインKPA,KPVは、慣性モーメントIに応じて設定される。
あるいは慣性モーメント演算器530は、推定により慣性モーメントI^を求めてもよい。
駆動手段502は、運転者の操作入力に応じた走行指令値τREFと、振動補正部510が生成した走行補正値τSRにもとづいて走行油圧モータ500を制御する。走行指令値τREFは、運転者による操作指令(26Cへの入力)に応じている。たとえば走行指令値τREF、走行補正値τSRは、トルクのディメンジョンを有してもよい。
具体的には、駆動手段502は、運転者の操作入力に応じた走行指令値τREFと、振動補正部510が生成した走行補正値τSRとの合成トルク(制御トルク)τCNTにもとづいて走行油圧モータ500を駆動する。
以上がショベル1の構成である。続いてその動作を説明する。
図4(a)、(b)は、ショベル1による除振制御を説明する図である。図4(a)、(b)には、クローラ2が停止しており、アタッチメント12により作業を行うショベル1が、横方向から示される。ショベル1は、アタッチメント12を介した反力により、ピッチ軸Y周りに振動する。ここでは理解の容易のため、角加速度ω’はゼロとする。
図4(a)では、角速度ωで後ろ向きにピッチングしており、このとき第2補正値τは、クローラ2が後方向に加速する方向に生成される。図4(b)では、角速度ωで前向きにピッチングしており、このとき第2補正値τは、クローラ2が前方向に加速する方向に生成される。
また角加速度ω’が非ゼロの場合には、第1補正値τが非ゼロとなり、振動が抑制される。
以上がショベル1の動作である。このショベル1によれば、ピッチ軸Y周りの回転情報にもとづいて、走行油圧モータ500のトルクを制御することにより、クローラ2の位置を振動が小さくなる方向に移動させることができ、ショベル1の振動を抑制できる。
図2のブロック図において、τCNT=τREF+τSRを行う加算器506として示されており、したがって、τREFとτSRが併存する場合、つまり走行中においても除振することは可能である。
ところが多くの場合、ショベル1の振動は、アタッチメントを使用した作業中に発生し、アタッチメントの操作中は、ショベル1が停止状態、すなわちτREF=0であることが多い。反対に、ショベル1の走行中(τREF≠0)においてもショベル1はピッチ軸Y周りに振動するがその振動はそれほど気にならない。そこで振動抑制のための制御は、ショベル1の停止中のみ行ってもよい。この場合、加算器506に代えて、セレクタを用いてもよい。セレクタは、ショベル1の停止状態(τREF=0)においてτSRを選択し、ショベル1の走行中は走行指令値τREFを選択する。
続いて、ピッチング検出部504について説明する。ピッチング検出部504による回転情報の検出方法は特に限定されないが、以下その具体例を説明する。
(第1の検出方法)
図3に示すように、クローラ2と旋回体4では、異なる座標系が定義される。最も直接的には、クローラ2にセンサ540を取り付ければ、そのセンサ540によりピッチ軸Y周りの回転情報を直接得ることができる。しかしながら、クローラ2と旋回体4を跨ぐ配線を敷設することは現実的に困難であるから、この場合には、センサ540からの回転情報を旋回体4に送信するワイヤレス通信装置が必要となり、コストが高くなる。
(第2の検出方法)
第2の検出方法では、旋回体4側に、センサ542が配置される。センサ542は、ジャイロセンサが好適である。センサ542は旋回体4の旋回にともない回転するから、センサ542のx軸、y軸は、旋回体4の旋回に応じてz軸方向の旋回軸周りに回転する。
図5は、ピッチング検出部504のブロック図である。ピッチング検出部504は、センサ542に加えて、変換器544、角度センサ546、微分器548を備える。
センサ542は上述のように旋回体4に搭載され、旋回体4を基準としたピッチ軸y周りの第1回転情報(回転速度)ωと、旋回体4を基準としたロール軸x周りの第2回転情報ωと、を出力する。角度センサ546は、旋回体4のクローラ2に対する旋回角度θを出力する。
変換器544は、センサ542の第1回転情報ω、第2回転情報ωおよび旋回角θにもとづき、クローラ180を基準としたピッチ軸Y周りの角加速度ω’および/または角速度ωを生成する。角加速度ω’は、角速度ωを微分器548により微分することで得られる。
旋回角θが0°あるいはその近傍のとき、ピッチ軸Yはピッチ軸yと実質的に一致する。したがって、ω≒ωである。
旋回角θが180°あるいはその近傍のとき、ピッチ軸Yとピッチ軸yは反対向きとなり、ω≒−ωである。
旋回角θが90°あるいはその近傍のとき、ピッチ軸Yとピッチ軸xが実質的に一致する。したがって、ω≒ωである。
旋回角θが270°あるいはその近傍のとき、ピッチ軸Yとピッチ軸xは反対向きとなり、ω≒−ωである。図3はθ=270°の状態を示す。
そこで、変換器544は、
θ=0°±Δθの第1範囲において、ω=ωを出力し、
θ=90°±Δθの第2範囲において、ω=ωを出力し、
θ=180°±Δθの第3範囲において、ω=−ωを出力し、
θ=270°±Δθの第4範囲において、ω=−ωを出力してもよい。
また第1中間範囲Δθ〜(90°−Δθ)、第2中間範囲(90°+Δθ)〜(180°−Δθ)、第3中間範囲(180°+Δθ)〜(270°−Δθ)、第4中間範囲(270°+Δθ)〜(360°−Δθ)それぞれにおいては、ω=0°、ω’=0°/sとして、除振制御を停止してもよい。
たとえば、ωをωとωの線形結合で表し、係数K、Kをθの関数としてもよい。
ω=K(θ)ω+K(θ)ω
図6(a)、(b)は、係数K,Kのθ依存性の一例を示す図である。図6(a)の例では、θ=0,90,180,270°の近傍でのみ、除振制御が有効となる。図6(b)の例では、遷移帯が設けられる。
ωとωをθを引数とする関数ω=f(ω、ω、θ)を定義し、ωを求めてもよい。
以上がピッチング検出部504の構成例である。
続いて、ショベル1全体の構成を説明する。
図7は、実施の形態に係るショベル1の電気系統や油圧系統などのブロック図である。なお、図7では、機械的に動力を伝達する系統を二重線で、油圧系統を太い実線で、操縦系統を破線で、電気系統を細い実線でそれぞれ示している。
機械式駆動部としてのエンジン11は、油圧ポンプとしてメインポンプ14及びパイロットポンプ15に接続されている。メインポンプ14には、高圧油圧ライン16を介してコントロールバルブ17が接続されている。なお、油圧アクチュエータに油圧を供給する油圧回路は2系統設けられることがあり、その場合にはメインポンプ14は2つの油圧ポンプを含む。本明細書では理解の容易化のため、メインポンプが1系統の場合を説明する。
メインポンプ14には高圧油圧ライン16を介してコントロールバルブ17が接続されている。コントロールバルブ17は、ショベル1における油圧系の制御を行う装置である。コントロールバルブ17には、図1に示したクローラ2を駆動するための走行油圧モータ2A及び2Bの他、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9が高圧油圧ラインを介して接続されており、コントロールバルブ17は、これらに供給する油圧を運転者の操作入力に応じて制御する。
コントロールバルブ17は、ショベル1における油圧系の制御を行う装置である。コントロールバルブ17には、図1に示したクローラ2を駆動するための油圧モータ(走行油圧モータ)2A及び2Bの他、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9が高圧油圧ラインを介して接続されており、コントロールバルブ17は、これらに供給する油圧を運転者の操作入力に応じて制御する。
また、旋回機構3を駆動するための旋回油圧モータ21がコントロールバルブ17に接続される。旋回油圧モータ21は、旋回制御装置の油圧回路を介してコントロールバルブ17に接続されるが、図7には旋回制御装置の油圧回路は示されず、簡略化されている。
パイロットポンプ15には、パイロットライン25を介して操作装置26(操作手段)が接続されている。操作装置26は、クローラ2、旋回機構3、ブーム5、アーム6、及びバケット10を操作するための操作装置であり、運転者によって操作される。操作装置26には、油圧ライン27を介してコントロールバルブ17が接続され、また、油圧ライン28を介して圧力センサ29が接続される。
操作装置26は、パイロットライン25を通じて供給される油圧(1次側の油圧)を運転者の操作量に応じた油圧(2次側の油圧)に変換して出力する。操作装置26から出力される2次側の油圧は、油圧ライン27を通じてコントロールバルブ17に供給されるとともに、圧力センサ29によって検出される。なお図7において油圧ライン27は1本で描かれているが、実際にはバケット、アーム、ブーム、左走行油圧モータ、右走行油圧モータ、旋回それぞれの制御指令値の油圧ラインが存在する。図7では、右走行油圧モータ2Aに関連する油圧ライン27が示されるものとする。
操作装置26は、3つの入力装置26A〜26Cを含む。入力装置26A〜26Cはペダルもしくはレバーであり、入力装置26A〜26Cは、油圧ライン27及び28を介して、コントロールバルブ17及び圧力センサ29にそれぞれ接続される。圧力センサ29は、電気系の駆動制御を行うコントローラ30に接続されている。本実施形態では、入力装置26Aが旋回操作レバーとして機能し、入力装置26Bがブーム操作レバーとして機能する。入力装置26Cは、走行用のレバーもしくはペダルである。
コントローラ30は、ショベルの駆動制御を行う主制御部である。コントローラ30は、CPU(Central Processing Unit)及び内部メモリを含む演算処理装置で構成され、CPUが内部メモリに格納された駆動制御用のプログラムを実行することにより実現される。このコントローラ30には、図2の振動補正部510、図5の変換器544、微分器548の機能が実装されており、センサ542からの回転情報(図5のω、ω、ω)にもとづいて、走行補正値τSRを指示する制御信号S11を生成する。
パイロットライン25は、切換弁32を経て電磁比例弁31に分岐する。電磁比例弁31は、電気系統と油圧系統のインタフェースに相当する。電磁比例弁31はその斜板角度が電気的に制御可能であり、パイロットライン25からの油圧を、コントローラ30からの制御信号S12に応じた油圧に変換して出力する。電磁比例弁31は、減圧比例弁であってもよい。
図7において、操作装置26からコントロールバルブ17への走行油圧モータ用の油圧ライン27の圧力は、図4の走行指令値τREFに対応する。また電磁比例弁31からコントロールバルブ17への油圧ライン27’の圧力は、図4の走行補正値τSRに対応する。これらの油圧(トルク)が、シャトル弁33によって合成(選択)される。合成後の油圧は、図2のτCNTに対応しており、コントロールバルブ17に供給され、右走行油圧モータ2Aのトルクが制御される。この構成は、図2の加算器506をセレクタに置き換えた構成と把握することができる。図2の駆動手段502は、図7のコントロールバルブ17のうち、走行油圧モータ2A、2Bに関連する部分に対応する。以上がショベル1全体のブロック図である。
以上、本発明を実施例にもとづいて説明した。本発明は上記実施の形態に限定されず、種々の設計変更が可能であり、様々な変形例が可能であること、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは、当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例を説明する。
(第1変形例)
実施の形態では、図2に示すように、角加速度ω’と角速度ωとそれぞれに応じた補正値τ,τを生成し、走行補正値τSRを生成したが、本発明はそれには限定されない。振動補正部510は、角加速度ω’に応じた補正値τ,角速度ωに応じた補正値τの一方のみを生成してもよい。
(第2変形例)
電気的な制御信号S11に応じて、走行油圧モータ2A、2Bのトルクを制御する方法は特に限定されない。コントロールバルブ17が電子制御可能であれば、コントローラ30からの制御信号S11をコントロールバルブ17に入力するようにしてもよい。あるいは、圧力センサ29で読み取ったレバー26Cに応じた圧力をτREFとしてコントローラ30に取り込み、τREF+τSRの演算を行って制御信号S11を生成してもよい。そして図7の走行油圧モータ制御用の油圧ライン27を省略してもよい。
(第3変形例)
また上述したように図2の加算器506に代えてセレクタを用いる場合、油圧ライン27と27’を切り替える切換弁を挿入してもよい。
(第4変形例)
実施の形態では、油圧ショベルに即して説明をしたが、旋回に電動機を用いるハイブリッドショベルにも本発明は適用可能である。
(第5変形例)
実施の形態では、角速度ωあるいは角加速度ω’にもとづいて走行補正値τSRを生成したが、本発明はそれには限定されない。それらに代えて、あるいはそれらに加えて、ピッチ軸Y周りの回転角θにもとづいて第3補正値τθを生成してもよい。第3補正値τθは、回転角θに係数Kθを乗じた値であってもよい。
(第6変形例)
実施の形態では、τREF、τSRがトルクのディメンジョンを有したが、本発明はそれには限定されず、速度あるいは位置のディメンジョンを有してもよい。この場合、τREFは速度指令値あるいは位置指令値となり、τSRは速度補正値あるいは位置補正値となる。
実施の形態にもとづき、具体的な語句を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
1…ショベル、2…クローラ、2A…走行油圧モータ、3…旋回機構、4…旋回体、4a…運転室、5…ブーム、6…アーム、7…ブームシリンダ、8…アームシリンダ、9…バケットシリンダ、10…バケット、11…エンジン、12…アタッチメント、14…メインポンプ、15…パイロットポンプ、16…高圧油圧ライン、17…コントロールバルブ、21…旋回油圧モータ、25…パイロットライン、26…操作装置、27,28…油圧ライン、29…圧力センサ、30…コントローラ、500…走行油圧モータ、502…駆動手段、504…ピッチング検出部、510…振動補正部、520,522…フィルタ、524,526…乗算器、528…加算器、530…慣性モーメント演算器、540,542…センサ、544…変換器、546…角度センサ、548…微分器。

Claims (6)

  1. クローラと、
    上部旋回体と、
    前記クローラを駆動する走行油圧モータと、
    ショベルのピッチ軸周りの回転情報を検出するピッチング検出部と、
    前記ショベルの停止状態において前記ピッチング検出部により検出された回転情報にもとづき、ピッチングをキャンセルするように補正値を生成する振動補正部と、
    前記ショベルの走行中に運転者による操作指令にもとづいて前記走行油圧モータを駆動し、前記ショベルの停止状態において前記補正値にもとづいて前記走行油圧モータを駆動する駆動手段と、
    を備えることを特徴とするショベル。
  2. 前記ピッチング検出部は、前記ピッチ軸周りの角加速度を検出し、
    前記振動補正部は、前記角加速度に第1係数を乗じて第1補正値を生成し、前記第1補正値に応じた前記走行補正値を出力することを特徴とする請求項1に記載のショベル。
  3. 前記ピッチング検出部は、前記ピッチ軸周りの角速度を検出し、
    前記振動補正部は、前記角速度に第2係数を乗算して第2補正値を生成し、前記第2補正値に応じた前記走行補正値を出力することを特徴とする請求項1または2に記載のショベル。
  4. 前記ピッチング検出部は、
    前記上部旋回体に搭載され、前記上部旋回体を基準としたピッチ軸周りの第1回転情報と、前記上部旋回体を基準としたロール軸周りの第2回転情報と、を出力するセンサと、
    前記センサの前記第1回転情報および前記第2回転情報にもとづき、前記ピッチ軸周りの角加速度および/または角速度を生成する変換器と、
    を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のショベル。
  5. クローラと、
    上部旋回体と、
    ピッチ軸周りの回転を検出するピッチング検出部と、
    前記ショベルの走行中に運転者による操作指令にもとづいて、前記クローラを駆動する走行油圧モータを駆動し、前記ショベルの停止状態において前記ピッチング検出部により検出された回転をキャンセルするように、前記走行油圧モータを制御する駆動手段と、
    を備えることを特徴とするショベル。
  6. クローラと、
    上部旋回体と、
    前記クローラを駆動する走行油圧モータと、
    前記クローラを基準としたピッチ軸周りの回転を検出するピッチング検出部と、
    前記ピッチング検出部により検出された回転にもとづき走行補正値を生成する振動補正部と、
    運転者による操作指令にもとづいた走行指令値と、前記走行補正値とにもとづいて、前記走行油圧モータを駆動する駆動手段と、
    を備え、
    前記ピッチング検出部は、
    前記上部旋回体に搭載され、前記上部旋回体を基準としたピッチ軸周りの第1回転情報と、前記上部旋回体を基準としたロール軸周りの第2回転情報と、を出力するセンサと、
    前記センサの前記第1回転情報および前記第2回転情報にもとづき、前記クローラを基準としたピッチ軸周りの角加速度および/または角速度を生成する変換器と、
    を含むことを特徴とするショベル。
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