JP6668163B2 - 糸加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、糸を加熱する糸加熱装置に関する。
特許文献1には、紡糸装置から紡出される糸の延伸、及び、熱処理を行う装置が開示されている。この装置は、それぞれが糸加熱ローラである5つのゴデットローラと、これら5つのゴデットローラを収容する保温箱を有する。
保温箱には、紡糸装置からの糸を保温箱内に導入するスリット(糸導入口)と、保温箱内で延伸、及び、熱処理された糸を導出するスリット(糸導出口)が形成されている。糸導入口から保温箱内に導入された糸は、保温箱内の5つのゴデットローラのそれぞれに対して、270度未満の巻き掛け角度で巻き掛けられる(「片掛け」とも呼ばれる)。糸導入口から導入された糸は、5つのゴデットローラのそれぞれによって順に送られつつ、下記のような処理を施されて、糸導出口から導出される。
5つのゴデットローラのうち、糸走行方向上流側(糸導入口側)の3つのローラに対して、下流側(糸導出口側)の2つのローラの加熱温度が高くなっている。また、上流側の3つのローラに対して、下流側の2つのローラの糸送り速度も速くなっている。糸導入口から保温箱内に導入された糸は、まず、上流側の3つのローラによって所定のガラス転移温度まで予備加熱される。次に、予備加熱された糸は、上流側と下流側のローラの糸送り速度差によって延伸される。延伸後の糸は、下流側の2つのローラによってさらに高い温度に加熱され、延伸状態が熱固定された上で、糸導出口から導出される。
特開2014−173212号公報
特許文献1の装置では、糸導入口から保温箱内に導入された糸が、5つのゴデットローラで加熱されつつ、糸導出口から保温箱外へ導出される。ここで、各ローラの外周面付近においては、そのローラの回転に伴って周囲の空気が周方向に流れることによって、随伴流が発生する。また、あるローラにおいて発生した随伴流は、走行する糸に沿って次のローラに流れ、さらに、次のローラの回転によって随伴流の速度が増幅される。つまり、5つのローラによって糸が順次送られることにより、糸の随伴流の速度が、糸導出口へ向かうにつれて大きくなっていく(実施形態で説明している図3参照)。これにより、糸導出口から、多量の高温の空気が外部へ排出されることになり、熱エネルギーの損失がかなり大きなものとなっていた。
本発明の目的は、保温箱の糸導入口から糸導出口に向けて、糸の走行方向に沿って流れる随伴流が、ローラにおいて増幅されることを抑制し、糸導出口から高温の空気が排出されることによる熱エネルギー損失を極力抑えることにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
第1の発明の糸加熱装置は、糸を導入するための糸導入口と前記糸を導出するための糸導出口を有する、保温箱と、前記保温箱内にそれぞれ収容され、且つ、前記糸を加熱する糸加熱ローラを含み、前記糸導入口から前記糸導出口へ前記糸を向けて送る、複数のローラと、を備え、前記糸導入口から前記保温箱内に導入された糸は、前記複数のローラのそれぞれに、270度未満の巻き掛け角度で巻き掛けられ、少なくとも1つの前記ローラに対して設けられ、且つ、前記ローラの外側から、前記ローラの外周面の糸の巻掛領域のうちの、糸走行方向下流側の部分に向けて延びる、第1遮流部をさらに備えていることを特徴とするものである。
本発明では、保温箱に収容された複数のローラのそれぞれに対して、糸が270度未満の巻き掛け角度で巻き掛けられており、複数のローラによって糸が順に送られる構成となっている。この構成では、あるローラの回転によって発生した随伴流が、糸の走行に従って次のローラに流れ、次のローラの回転によって流速が増幅されうる。
そこで、本発明では、まず、保温箱内に収容された複数のローラのうちの少なくとも1つのローラに対して、ローラの外周面に向けて延びる第1遮流部が設けられている。また、糸の走行方向に沿って流れる随伴流の増幅は、各ローラの、糸が巻き掛けられている部分において生じる。そこで、本発明では、第1遮流部は、ローラの外側から、ローラの外周面の糸の巻掛領域のうちの、糸走行方向下流側の部分に向けて延びている。これにより、ローラの回転によって随伴流が増幅する領域において、その随伴流が第1遮流部により遮られることにより、速度の大きな随伴流が、そのローラから、糸の走行方向下流側へ流れるのを抑制できる。従って、糸導出口へ向かう随伴流の速度を小さくすることができ、熱エネルギー損失を抑えることができる。
第2の発明の糸加熱装置は、前記第1の発明において、前記第1遮流部は、前記ローラの外周面の前記巻掛領域のうちの、前記糸が前記ローラから離れる位置である糸離間位置と前記糸離間位置から糸走行方向上流側へ60度遡った位置までの間の部分に向けて、延びていることを特徴とするものである。
ローラの回転によって増幅された随伴流が、そのローラから糸走行方向下流側へ流れるのを確実に抑制するには、ローラの巻掛領域の、できるだけ下流側の位置で随伴流を遮ることが好ましい。本発明では、第1遮流部は、ローラの外周面の前記巻掛領域のうちの、糸離間位置と、それよりも60度上流側へ遡った位置との間の部分に向けて延びている。そのため、速度の大きな随伴流が、そのローラから、糸の走行方向下流側へ流れるのをより確実に抑制できる。
第3の発明の糸加熱装置は、前記第1又は第2の発明において、前記第1遮流部は、前記ローラの外周面の前記巻掛領域のうちの、前記糸離間位置に向けて延びていることを特徴とするものである。
本発明では、第1遮流部は、糸離間位置(即ち、糸の巻掛区間の最終地点)に向けて延びている。これにより、ローラの回転によって随伴流の増幅が完了した位置において、随伴流が第1遮流部で遮られることにより、速度の大きな随伴流が、そのローラから、糸の走行方向下流側へ流れるのを確実に阻止することができる。
第4の発明の糸加熱装置は、前記第1〜3の何れかの発明において、前記第1遮流部は、前記複数のローラのうちの、少なくとも、前記糸走行方向の最下流に位置する、最終ローラに設けられていることを特徴とするものである。
最終ローラから送り出された糸は、糸導出口から保温箱外に導出される。つまり、この最終ローラにおける随伴流がそのまま下流側に流れてしまうと、熱エネルギー損失が大きくなる。そこで、本発明では、最終ローラから、速度の大きな随伴流が下流側に流れるのを抑制するために、第1遮流部が、少なくとも最終ローラに設けられている。
第5の発明の糸加熱装置は、前記第4の発明において、前記第1遮流部は、前記最終ローラと、前記最終ローラよりも前記糸走行方向上流側に位置する少なくとも1つのローラとに、それぞれ設けられていることを特徴とするものである。
最終ローラにのみ第1遮流部が設けられ、これよりも上流側のローラには第1遮流部が設けられていない場合、最終ローラに至るまでに随伴流が増幅され、最終ローラにおいて、随伴流の速度はかなり大きくなる。このような速度の大きい随伴流が、最終ローラに設けられた第1遮流部で遮られると、随伴流の一部が最終ローラよりも上流側に位置する他のローラへ逆流してしまう虞がある。そこで、本発明では、最終ローラだけでなく、それよりも上流側に位置する少なくとも1つのローラに対しても第1遮流部が設けられている。これにより、糸に沿って流れる随伴流は、最終ローラに到達する前に、それよりも前のローラにおいて速度の増幅が抑制されるため、最終ローラにおける随伴流の速度を低く抑えて、随伴流が第1遮流部に衝突することによる逆流を抑制することができる。
第6の発明の糸加熱装置は、前記第1〜第3の何れかの発明において、前記複数のローラには、第1ローラと、前記第1ローラよりも前記糸走行方向下流側に位置し、且つ、前記第1ローラよりも糸送り速度が速い第2ローラとが含まれ、前記第1遮流部は、少なくとも前記第2ローラに設けられていることを特徴とするものである。
ローラの糸送り速度が大きいほど、随伴流の増幅の度合いが大きくなる。そこで、本発明では、随伴流の速度を効果的に抑制するために、第1遮流部は、少なくとも、糸送り速度が速い第2ローラに設けられている。
第7の発明の糸加熱装置は、前記第1〜第6の何れか発明において、全ての前記ローラに、前記第1遮流部がそれぞれ設けられていることを特徴とするものである。
本発明では、複数のローラのそれぞれにおいて、随伴流の増幅作用が個々に抑えられることから、最終的に糸導出口から排出される随伴流の速度を確実に抑制することができる。
第8の発明の糸加熱装置は、前記第1〜第7の何れかの発明において、少なくとも1つの前記ローラに対して設けられ、且つ、前記ローラの外側から、前記ローラの外周面の前記巻掛領域のうちの、糸走行方向上流側の部分に向けて延びる、第2遮流部をさらに備えていることを特徴とするものである。
ローラの巻掛領域の、糸走行方向下流側部分に第1遮流部が設けられるのに加えて、本発明では、糸走行方向上流側部分にも第2遮流部が設けられている。つまり、ローラの外周面のうちの、随伴流が増幅される、糸が巻き掛けられている区間の始点側と終点側にそれぞれ遮流部が設けられるため、ローラの回転による随伴流の増幅が、より確実に抑制される。
第9の発明の糸加熱装置は、前記第1〜第8の何れかの発明において、前記第1遮流部は、前記ローラの外周面に接近した近接位置と、前記近接位置よりも前記ローラの外周面から離れた退避位置とにわたって、移動可能であることを特徴とするものである。
ローラの回転によって増幅された随伴流が下流側へ流れるのを抑制するためには、第1遮流部は、ローラの外周面にできるだけ近い位置まで延びていることが好ましい。しかし、第1遮流部がローラの外周面の近傍にまで設けられていると、ローラへの糸掛けが難しくなる。この点、本発明では、第1遮流部が、近接位置と退避位置とにわたって移動可能である。従って、糸掛けの際に第1遮流部を退避位置に移動させて、第1遮流部をローラに対して一時的に離すことができるため、ローラへの糸掛けが容易になる。
第10の発明の糸加熱装置は、前記第9の発明において、前記第1遮流部を、前記近接位置に向けて付勢する付勢部材を有することを特徴とするものである。
ローラへの糸掛けの際には、オペレータは、近接位置にある第1遮流部を付勢部材に抗して押し上げて、退避位置へ退避させた上で、ローラへの糸掛けを行う。ローラへの糸掛けが終了して、第1遮流部の押し上げをやめると、第1遮流部は、付勢部材の付勢力によって、退避位置から近接位置に自然に戻る。そのため、糸掛けの後に、第1遮流部を、退避位置から近接位置に戻すのを忘れて、第1遮流部が退避位置にあるままで糸の処理が行われてしまう、ということがない。
第11の発明の糸加熱装置は、前記第1〜第10の何れかの発明において、前記第1遮流部と前記ローラの外周面との離間距離が、10mm以下であることを特徴とするものである。
ローラの外周面に沿う随伴流を抑制するためには、第1遮流部は、ローラの外周面に近い位置に位置していることが好ましい。具体的には、第1遮流部とローラの外周面との離間距離が、10mm以下であることが好ましい。
本実施形態に係る紡糸引取装置の概略構成図である。 加熱延伸部の断面図である。 保温箱内での随伴流の流れを説明する図である。 図2の最終のゴデットローラ付近の拡大図である。 変更形態の、最終のゴデットローラ付近の拡大図である。 別の変更形態の、最終のゴデットローラ付近の拡大図である。 さらに別の変更形態の加熱延伸部の断面図である。 さらに別の変更形態の加熱延伸部の断面図である。 さらに別の変更形態の加熱延伸部の断面図である。 さらに別の変更形態の、最終のゴデットローラ付近の拡大図である。
次に、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施形態に係る紡糸引取装置の概略構成図である。図1に示すように、紡糸引取装置1は、紡糸延伸装置3と糸巻取装置4とを備えている。
紡糸装置2の紡糸口金から連続的に紡出された、ポリエステル等の溶融繊維材料は、冷却筒5において冷却風が吹き付けられることによって固化して、複数の糸Yとなる。紡糸延伸装置3は冷却筒5の下側に配置され、冷却筒5から下方に送り出されてきた複数の糸Yを延伸する。紡糸延伸装置3は、油剤ガイド6と、加熱延伸部7(本発明の糸加熱装置)とを備えている。
油剤ガイド6は、紡糸装置2から紡出された複数の糸Yにそれぞれ油剤を付与するものである。油剤ガイド6によって油剤が付与された複数の糸Yは、案内ローラ17を介して5つのゴデットローラ11a〜11eを有する加熱延伸部7に送られる。
図2は、加熱延伸部7の断面図である。図1、図2に示すように、加熱延伸部7は、保温箱16と、この保温箱16に収容された5つのゴデットローラ11a〜11eを有する。保温箱16は、断熱材料によって形成された箱体である。保温箱16の1つの側壁部(図1、図2の右側の側壁部)には、複数の糸Yを保温箱16内に導入するための糸導入口16aと、複数の糸Yを保温箱16内から外部へ導出するための糸導出口16bとが形成されている。糸導入口16aは、保温箱16の側壁部の下端部に形成され、糸導出口16bは、保温箱16の側壁部の上端部に形成されている。また、保温箱16の内部には、5つのゴデットローラ11a〜11eが収容された空間を仕切るように、5つの仕切り板21〜25が設けられている。
5つのゴデットローラ11a〜11eのうち、ゴデットローラ11aは、保温箱16の底部付近に配置されている。このゴデットローラ11の上方に、他の4つのゴデットローラ11b〜11eが、図の左右方向に振り分けられて千鳥状に配置されている。糸導入口16aから保温箱16内に導入された複数の糸Yは、5つのゴデットローラ11a〜11eに対して、下側のゴデットローラ11から順に巻き掛けられている。また、糸Yは、5つのゴデットローラ11a〜11eのそれぞれに、270度未満の巻き掛け角度θで巻き掛けられている。つまり、ゴデットローラ11a〜11eの各々に対して、糸Yは1回以上巻き掛けられていない。従って、糸Yは、5つのゴデットローラ11a〜11eによって順に送られることで、図2の紙面に平行な平面内において、途中で交わらない蛇行した糸道に沿って、糸導入口16aから糸導出口16bまで走行する。
また、5つのゴデットローラ11a〜11eは、図示しないモータによってそれぞれ回転駆動される。また、5つのゴデットローラ11a〜11eは、それぞれ、内部にヒータ20を有する糸加熱ローラである。
5つのゴデットローラ11のうち、下側に位置する、糸走行方向上流側の3つのゴデットローラ11a〜11c(本発明の第1ローラ)は、複数の糸Yを延伸可能な温度まで予備加熱するための糸加熱ローラである。ポリエステル繊維からなる糸の場合、糸Yのガラス転移温度は80℃程度であり、3つのゴデットローラ11a〜11cの加熱温度(ローラ表面温度)は、上記のガラス転移温度よりもやや高い温度(例えば、80〜95℃)に設定されている。一方、上側に位置する、糸走行方向下流側の2つのゴデットローラ11d,11e(本発明の第2ローラ)は、複数の糸Yの延伸された状態を熱固定するための糸加熱ローラである。2つのゴデットローラ11d,11eの加熱温度(ローラ表面温度)は、下側3つのゴデットローラ11a〜11cの加熱温度よりも高い温度(例えば、120〜150℃)に設定されている。また、上側2つのゴデットローラ11d,11eの糸送り速度は、下側3つのゴデットローラ11a〜11cよりも速くなっている。尚、5つのゴデットローラ11a〜11eのそれぞれについての、ヒータ20の温度制御(糸Yの加熱制御)、及び、モータの回転制御(糸送り速度制御)は、制御装置8によって行われる。
図2に示すように、5つのゴデットローラ11a〜11eの外側には、遮流板30(本発明の第1遮流部)がそれぞれ設けられている。この遮流板30の詳細構成、及び、その作用効果については、後ほど説明する。
保温箱16内に導入された複数の糸Yは、まず、下側3つのゴデットローラ11a〜11cによって送られる間に、延伸可能となる温度、即ち、ガラス転移温度まで予備加熱される、次に、ガラス転移温度まで予熱された複数の糸Yは、2つのゴデットローラ11c,11dの間の糸送り速度差によって延伸される。さらに、複数の糸Yは、上側2つのゴデットローラ11d,11eによって送られる間にさらに高い温度まで加熱されて、延伸された状態が熱固定される。上記のようにして延伸された複数の糸Yは、糸導出口16bから保温箱16外に導出され、さらに、案内ローラ18によって糸巻取装置4に送られる。
糸巻取装置4は、紡糸延伸装置3の下方に配置されている。この糸巻取装置4は、ボビンホルダ27と、コンタクトローラ28等を備えている。ボビンホルダ27は、図1の紙面垂直方向に延びる長尺な形状を有し、図示しないモータによって回転駆動される。このボビンホルダ27には、その軸方向に沿って複数のボビン29が並べて装着される。糸巻取装置4は、ボビンホルダ27を回転させることによって、複数のボビン29に複数の糸Yを同時に巻取り、複数の巻取パッケージ9を形成する。コンタクトローラ28は、複数の巻取パッケージ9の表面に接触して所定の接圧を付与し、巻取パッケージ9の形状を整える。
次に、保温箱16内に設けられた遮流板30について説明する。図3は、保温箱16内での随伴流の流れを説明する図である。先にも述べたが、糸導入口16aから保温箱16内に導入された糸Yは、5つのゴデットローラ11a〜11eのそれぞれに、270度未満の巻き掛け角度で巻き掛けられている。そのため、図2、図3に示すように、糸Yは、紙面に平行な平面内において、途中で交わらない蛇行した糸道に沿って、糸導入口16aから糸導出口16bまで走行する。このとき、図3に矢印で示されるように、各ローラ11の外周面付近においては、ローラ11の回転に伴って周囲の空気が周方向に流れ、随伴流40が発生する。まず、糸導入口16aに近いゴデットローラ11aにおいて発生した随伴流40は、糸道に沿って次のゴデットローラ11bに流れ、次のゴデットローラ11bの回転によって随伴流40の速度が増幅される。この随伴流40の増幅が、繰り返されることで、5つのゴデットローラ11a〜11eによって糸Yが順に送られる間に、随伴流40の速度が糸導出口16bへ向かうにつれて大きくなっていく。
そのため、特に、糸走行方向において最も下流側に位置するゴデットローラ11e(本発明の最終ローラ)において、随伴流40の速度がかなり大きくなってしまう。そして、保温箱16内の高温の空気が、随伴流40によって、糸Yと共に糸導出口16bから排出されることにより、熱エネルギーの損失が大きくなる。そこで、本実施形態では、糸Yに付随して流れる随伴流40の速度が、ゴデットローラ11a〜11eの回転によってそれぞれ増幅されるのを抑制するために、各ゴデットローラ11a〜11eのそれぞれに対して、その外周面に沿って流れる随伴流40を遮るように遮流板30が設けられている。
図4は、図2の最終のゴデットローラ11e付近の拡大図である。図2、図4に示すように、各遮流板30は、保温箱16の内壁面、あるいは、仕切り板22〜25に、取り付け部材31を介して取り付けられている。また、遮流板30は、取り付け部材31に、ヒンジ32によって回動可能に連結されている。これにより、遮流板30は、その先端が、対応するゴデットローラ11(11a〜11e)の外周面に近接した近接位置(実線で示す)と、この近接位置から離れた退避位置(二点鎖線で示す)とにわたって、移動可能となっている。また、遮流板30は、ヒンジ32に設けられたねじりバネ33(本発明の付勢部材)によって、近接位置に向けて付勢されている。
また、糸走行方向に沿って流れる随伴流40の増幅は、5つのゴデットローラ11a〜11eの各々の外周面の、糸Yが巻き掛けられている巻掛領域(図4の区間a)において生じる。そこで、遮流板30は、対応するゴデットローラ11の外側から、上記巻掛領域(区間a)のうちの、糸走行方向下流側部分に向けて延びている。また、ゴデットローラ11の回転によって増幅された随伴流が、ローラ11から糸走行方向下流側へ流れるのを確実に抑制するには、ローラ11の巻掛領域の、できるだけ下流側の位置で随伴流を遮ることが好ましい。そこで、本実施形態では、上記区間aの最終地点、即ち、ゴデットローラ11に巻き掛けられている糸Yがゴデットローラ11から離れる、糸離間位置P1に向けて延びている。
これにより、ゴデットローラ11の回転によって随伴流が増幅する領域において、その随伴流が遮流板30により遮られることにより、速度の大きな随伴流が、そのローラ11から、糸Yの走行方向下流側へ流れるのを抑制できる。特に、本実施形態では、遮流板30は、糸離間位置P1(糸Yの巻掛区間の最終地点)に向けて延びている。これにより、ローラ11の回転によって随伴流の増幅が完了した位置において、随伴流40aが遮流板30で遮られることになり、速度の大きな随伴流が、ローラ11から、糸Yの走行方向下流側へ流れるのを確実に阻止することができる。これにより、最終のゴデットローラ11eから糸導出口16bへ向かう随伴流40bの速度を小さくすることができ、熱エネルギー損失を抑えることができる。
遮流板30による、随伴流の抑制についての検討結果を以下に示す。図4において、ゴデットローラ11による糸Yの糸送り速度(Vf)を4500m/minとしたときに、遮流板30の糸走行方向上流側での随伴流の速度(V1a)は、16.4m/sであった。これに対して、遮流板30の糸走行方向下流側での随伴流の速度(V1b)は、3.12m/sまで低下した。
また、本実施形態では、5つのゴデットローラ11a〜11eの全てに対して、遮流板30がそれぞれ設けられている。これにより、5つのゴデットローラ11a〜11eのそれぞれにおいて、随伴流40の増幅作用が個々に抑えられることから、糸導出口16bから保温箱16外へ排出される随伴流40の速度を確実に抑制することができる。
尚、各ゴデットローラ11の回転によって増幅された随伴流が下流側へ流れるのを抑制するためには、遮流板30は、各ゴデットローラ11の外周面にできるだけ近い位置に位置していることが好ましい。例えば、遮流板30の先端とゴデットローラ11の外周面との離間距離dが、10mm以下であることが好ましい。
但し、遮流板30がゴデットローラ11の外周面の近傍にまで設けられていると、ゴデットローラ11への糸掛けが難しくなる。特に、オペレータが、複数の糸を吸引保持するサクションガンを、ゴデットローラ11の間の空間に挿入しながら各ローラ11への糸掛けを行う場合に、ゴデットローラ11の外周面の近傍に遮流板30が配置されていると、上記のような糸掛けは困難となる。
この点、遮流板30が、近接位置と退避位置とにわたって移動可能である。従って、糸掛けの際に遮流板30を退避位置に移動させて、遮流板30をゴデットローラ11に対して一時的に離すことができるため、ゴデットローラ11への糸掛けが容易になる。
また、遮流板30は、ねじりバネ33によって、近接位置に向けて付勢されている。そして、ゴデットローラ11への糸掛けの際には、オペレータは、近接位置にある遮流板30をねじりバネの付勢力に抗して押し上げて、退避位置へ退避させた上で、ローラ11への糸掛けを行う。ゴデットローラ11への糸掛けが終了して、遮流板30の押し上げを止めると、遮流板30は、ねじりバネ33の付勢力によって、退避位置から近接位置に自然に戻る。そのため、糸掛けの後に、遮流板30を、退避位置から近接位置に戻すのを忘れて、遮流板30が退避位置にあるままで糸処理が行われてしまう、ということがない。
また、本実施形態では、図2に示すように、各遮流板30は、対応するゴデットローラ11の回転方向(糸走行方向)に沿って、近接位置から退避するように回動する。例えば、ゴデットローラ11aにおいては、遮流板30は、近接位置にある状態から図中右方向に回動可能であり、ゴデットローラ11bにおいては、遮流板30は、近接位置にある状態から図中左方向に回動可能である。この構成は、糸Yを保持するサクションガンをゴデットローラ11の間に挿入した状態で糸掛けをする場合に特に便利である。即ち、オペレータは、手に持っているサクションガンを、5つのゴデットローラ11a〜11eの回転方向に移動させながら糸掛けを行う。その際に、サクションガン自体を遮流板30に当てて、遮流板30を押しのけるようにローラ11から退避させつつ、サクションガンをゴデットローラ11に対してその回転方向に沿って移動させて、各ゴデットローラ11に糸Yを掛けていくことができる。
次に、前記実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
1]前記実施形態では、遮流板30は、ゴデットローラ11の巻掛領域のうちの、糸離間位置へ向けて延びているが、遮流板30が、糸離間位置P1に対して糸走行方向上流側に遡った位置へ向けて延びていてもよい。例えば、図5のように、遮流板30は、ゴデットローラ11の巻掛領域(区間a)のうちの、糸離間位置P1と糸離間位置P1から糸走行方向上流側へ角度α(=60度)遡った位置P3までの間(区間b)の部分に向けて、延びていてもよい。あるいは、図6のように、遮流板30は、ゴデットローラ11の巻掛領域のうちの、糸離間位置P1と巻掛領域(区間a)の中間地点P4までの間(区間c)の部分に向けて延びていてもよい。
2]前記実施形態では、5つのゴデットローラ11の全てに遮流板30が設けられているが、全てのローラ11に遮流板30が設けられている必要は必ずしもなく、保温箱16内のレイアウトの制約等の理由から、何れか1つのゴデットローラ11にのみ遮流板30が設けられていてもよい。以下、一部のゴデットローラ11にのみ遮流板30が設けられる形態の例をいくつか挙げる。
(a)最終のゴデットローラ11eから送り出された糸Yは、糸導出口16bから保温箱16外に導出される。つまり、この最終のゴデットローラ11eにおける随伴流がそのまま下流側に流れてしまうと、熱エネルギー損失が大きくなる。そこで、最終のゴデットローラ11eから、速度の大きな随伴流40が下流側に流れて糸導出口16bから排出されてしまうのを抑制するために、図7に示すように、特に、最終のゴデットローラ11e(本発明の最終ローラ)には、遮流板30が設けられていることが好ましい。
(b)図7のように、最終のゴデットローラ11eにのみ遮流板30が設けられ、それよりも上流側のローラ11には遮流板30が設けられていない場合、最終のゴデットローラ11eに至るまでに随伴流40が増幅され、最終のゴデットローラ11eにおける随伴流40の速度はかなり大きくなる。このような速度の大きい随伴流40が、最終のゴデットローラ11eに設けられた遮流板30で遮られると、遮流板30に衝突した随伴流40の一部が、これよりも上流に位置する他のゴデットローラ11側へ逆流してしまう虞がある。特に、油剤が付与された糸Yが、高温のゴデットローラ11によって送られる際には油煙が生じるが、この油煙を含む随伴流40の一部が上流側の低温のゴデットローラ11a〜11cに逆流すると、低温のゴデットローラ11a〜11cにおいて油成分が固着し、糸Yの品質を低下させる要因となる。
そこで、最終のゴデットローラ11eだけでなく、この最終のゴデットローラ11eよりも上流側に位置する少なくとも1つのローラ11に対しても、遮流板30が設けられることがより好ましい。例えば、図8では、最終のゴデットローラ11eの他に、ゴデットローラ11cにも遮流板30が設けられている。この構成では、糸道に沿って流れる随伴流40は、最終のゴデットローラ11eに到達する前に、途中のローラ11cに設けられた遮流板30によって速度の増幅が抑制されるため、最終のゴデットローラ11eにおける随伴流40の速度を低く抑えて、遮流板30に衝突したときの逆流を抑制することができる。
(c)ゴデットローラ11の糸送り速度が大きいほど、そのローラ11における、随伴流40の増幅の度合いが大きくなる。上記の実施形態では、5つのゴデットローラ11a〜11eのうち、糸走行方向上流側の3つのゴデットローラ11a〜11cよりも、下流側の2つのゴデットローラ11d,11eの糸送り速度が速くなっており、ゴデットローラ11cとゴデットローラ11dの間で糸Yが延伸される構成である。そこで、図9に示すように、糸送り速度が大きい、下流側の2つのゴデットローラ11d,11eに、それぞれ遮流板30が設けられてもよい。
3]先にも説明したように、各ゴデットローラ11の、特に、糸Yが掛けられている区間aにおいて、随伴流40の速度が増幅される。この区間aにおける随伴流40の速度をより効果的に抑制するために、前記実施形態で示した以外の位置にも、遮流板が設けられてもよい。
例えば、図10では、ゴデットローラ11の外周面のうちの、糸Yが巻き掛けられている区間aの終点側(糸走行方向下流側)だけでなく、区間aの始点側、即ち、糸走行方向上流側にも、遮流板50(本発明の第2遮流部)が設けられてもよい。特に、図10では、ローラ11に糸が接触する糸接触位置P2に向けて、遮流板50が延びている。このように、区間aの始点側と終点側にそれぞれ遮流板30,50が設けられるため、ゴデットローラ11の回転による随伴流40の増幅が、より確実に抑制される。尚、図10では、糸接触位置P2側の遮流板50は、糸離間位置P1側の遮流板30と同じ構成のものが採用されているが、異なる構成のものを採用してもよい。
図10の形態における、遮流板30,50による随伴流の抑制についての検討結果を以下に示す。図10において、ゴデットローラ11による糸Yの糸送り速度(Vf)を4500m/minとしたときに、遮流板50の糸走行方向上流側での随伴流の流速(V2a)が3.12m/s、遮流板30の糸走行方向上流側での随伴流の速度(V1a)が11.4m/sであった。これに対して、遮流板30の糸走行方向下流側での随伴流の速度(V1b)は、1.63m/sとなった。
4]前記実施形態では、上流側の3つのゴデットローラ11a〜11cが、延伸前の糸Yを予備加熱する糸加熱ローラであり、下流側の2つのゴデットローラ11d,11eが、延伸後の糸Yを熱固定するための糸加熱ローラであるが、予備加熱用のゴデットローラの数、及び、熱固定用のゴデットローラの数は、それぞれ適宜変更することができる。
また、保温箱16内の全てのゴデットローラ11が、糸加熱ローラである必要はない。例えば、糸が、ポリエステルよりもガラス転移温度が低いナイロンである場合には、延伸前に糸を加熱する必要がないことも多い。この場合には、延伸前の糸Yを送るゴデットローラ11が、非加熱ローラであってもよい。
2 紡糸装置
7 加熱延伸部
11a〜11e ゴデットローラ
16 保温箱
16b 糸導出口
16a 糸導入口
30 遮流板
33 ねじりバネ
50 遮流板

Claims (14)

  1. 糸を導入するための糸導入口と前記糸を導出するための糸導出口を有する、保温箱と、
    前記保温箱内にそれぞれ収容され、且つ、前記糸を加熱する糸加熱ローラを含み、前記糸導入口から前記糸導出口へ前記糸を向けて送る、複数のローラと、を備え、
    前記糸導入口から前記保温箱内に導入された糸は、前記複数のローラのそれぞれに、270度未満の巻き掛け角度で巻き掛けられ、
    少なくとも1つの前記ローラに対して設けられ、且つ、前記ローラの外側から、前記ローラの外周面の糸の巻掛領域のうちの、糸走行方向下流側の部分に向けて延びる、第1遮流部をさらに備え
    前記第1遮流部の先端部は、前記ローラの外周面の前記巻掛領域のうちの、前記糸が前記ローラから離れる位置である糸離間位置よりも糸走行方向上流側の部分に対向配置されていることを特徴とする糸加熱装置。
  2. 糸を導入するための糸導入口と前記糸を導出するための糸導出口を有する、保温箱と、
    前記保温箱内にそれぞれ収容され、且つ、前記糸を加熱する糸加熱ローラを含み、前記糸導入口から前記糸導出口へ前記糸を向けて送る、複数のローラと、を備え、
    前記糸導入口から前記保温箱内に導入された糸は、前記複数のローラのそれぞれに、270度未満の巻き掛け角度で巻き掛けられ、
    少なくとも1つの前記ローラに対して設けられ、且つ、前記ローラの外側から、前記ローラの外周面の糸の巻掛領域のうちの、糸走行方向下流側の部分に向けて延びる、第1遮流部と、
    少なくとも1つの前記ローラに対して設けられ、且つ、前記ローラの外側から、前記ローラの外周面の前記巻掛領域のうちの、糸走行方向上流側の部分に向けて延びる、第2遮流部と、をさらに備え
    前記第1遮流部の先端部は、前記ローラの外周面に対向配置されていることを特徴とする糸加熱装置。
  3. 糸を導入するための糸導入口と前記糸を導出するための糸導出口を有する、保温箱と、
    前記保温箱内にそれぞれ収容され、且つ、前記糸を加熱する糸加熱ローラを含み、前記糸導入口から前記糸導出口へ前記糸を向けて送る、複数のローラと、を備え、
    前記糸導入口から前記保温箱内に導入された糸は、前記複数のローラのそれぞれに、270度未満の巻き掛け角度で巻き掛けられ、
    少なくとも1つの前記ローラに対して設けられ、且つ、前記ローラの外側から、前記ローラの外周面の糸の巻掛領域のうちの、糸走行方向下流側の部分に向けて延びる、第1遮流部をさらに備え
    前記第1遮流部の先端部は、前記ローラの外周面に対向配置されており
    前記第1遮流部は、前記ローラの外周面に接近した近接位置と、前記近接位置よりも前記ローラの外周面から離れた退避位置とにわたって、移動可能であることを特徴とする糸加熱装置。
  4. 少なくとも1つの前記ローラに対して設けられ、且つ、前記ローラの外側から、前記ローラの外周面の前記巻掛領域のうちの、糸走行方向上流側の部分に向けて延びる、第2遮流部をさらに備えていることを特徴とする請求項1又は3に記載の糸加熱装置。
  5. 前記第1遮流部は、前記ローラの外周面に接近した近接位置と、前記近接位置よりも前記ローラの外周面から離れた退避位置とにわたって、移動可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の糸加熱装置。
  6. 前記第1遮流部を、前記近接位置に向けて付勢する付勢部材を有することを特徴とする請求項3又は5に記載の糸加熱装置。
  7. 前記第1遮流部は、前記ローラの外周面の前記巻掛領域のうちの、前記糸が前記ローラから離れる位置である糸離間位置と前記巻掛領域の中間地点までの間の部分に向けて、延びていることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の糸加熱装置。
  8. 前記第1遮流部は、前記ローラの外周面の前記巻掛領域のうちの、前記糸が前記ローラから離れる位置である糸離間位置と前記糸離間位置から糸走行方向上流側へ60度遡った位置までの間の部分に向けて、延びていることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の糸加熱装置。
  9. 前記第1遮流部は、前記ローラの外周面の前記巻掛領域のうちの、前記糸離間位置に向けて延びていることを特徴とする請求項に記載の糸加熱装置。
  10. 前記第1遮流部は、前記複数のローラのうちの、少なくとも、前記糸走行方向の最下流に位置する、最終ローラに設けられていることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の糸加熱装置。
  11. 前記第1遮流部は、前記最終ローラと、前記最終ローラよりも前記糸走行方向上流側に位置する少なくとも1つのローラとに、それぞれ設けられていることを特徴とする請求項10に記載の糸加熱装置。
  12. 前記複数のローラには、第1ローラと、前記第1ローラよりも前記糸走行方向下流側に位置し、且つ、前記第1ローラよりも糸送り速度が速い第2ローラとが含まれ、
    前記第1遮流部は、少なくとも前記第2ローラに設けられていることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の糸加熱装置。
  13. 全ての前記ローラに、前記第1遮流部がそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1〜12の何れかに記載の糸加熱装置。
  14. 前記第1遮流部と前記ローラの外周面との離間距離が、10mm以下であることを特徴とする請求項1〜13の何れかに記載の糸加熱装置。
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