JP6666755B2 - 液体混合物の分離方法 - Google Patents
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Description
液体混合物(仕込み液、液状組成物)は、揮発性成分(揮発性液体成分)を含んでおり、この揮発性成分は、高沸点成分(高沸点の液体成分)及び低沸点成分(低沸点の液体成分)を含んでいる。
蒸発工程では、液体混合物(揮発性成分として高沸点成分及び低沸点成分を含む液体混合物)から、揮発性成分を蒸発(フラッシュ蒸発)させる。そして、本発明では、揮発性成分の一部を第1の蒸発器(第1の蒸発工程)で蒸発させ、第1の蒸発工程により蒸発しなかった(蒸発させなかった)揮発性成分の残部を第2の蒸発器(第2の蒸発工程)とで蒸発させる。
第1の蒸発工程では、後述の圧縮工程で生成した圧縮成分(又は圧縮蒸気)の熱エネルギー(熱量)との熱交換により、第1の蒸発器で揮発性成分の一部を蒸発させる。換言すれば、第1の蒸発工程では、後述の圧縮工程で断熱圧縮された圧縮成分を熱源として利用し、圧縮成分からの伝熱により、揮発性成分の一部を蒸発させる。なお、後述のように、圧縮成分は、液体混合物と混合されることなく、流出液として回収又は排出される。
第2の蒸発工程では、第1の蒸発工程で蒸発させなかった揮発性成分(又は液体混合物)の残部を蒸発させる。このような残部は、通常、第1の蒸発工程で主に低沸点成分を蒸発させているため、液体混合物中の揮発性成分に比べると、比較的高沸点成分の濃度が高い揮発性成分である場合が多い。すなわち、揮発性成分(又は液体混合物)の残部の沸点は、液体混合物(又は液体混合物中の揮発性成分)の沸点よりも高沸点である場合が多く、これらの沸点差は、特に限定されないが、例えば、5℃以上(例えば、5〜15℃程度)、好ましくは10℃以上(例えば、12℃以上)、さらに好ましくは13℃以上(例えば、14℃以上)であってもよい。
蒸留工程では、蒸発工程(第1及び第2の蒸発工程)で生成した揮発性成分(揮発性成分の蒸気)を蒸留塔に供給して蒸留し、低沸点成分に富む上部蒸気(塔頂蒸気などの上部蒸気流、蒸気画分)と高沸点成分に富む下部液体又は液体画分(缶出液などの下部液体流)とに分離する。
圧縮工程では、蒸留工程で生成した上部蒸気(低沸点成分に富む塔頂蒸気)を、冷却又は凝縮させることなく、断熱圧縮させる。そして、この圧縮工程(断熱圧縮)で生成した圧縮成分(圧縮蒸気)は、第1の蒸発工程における熱源として利用される。
図1に示すプロセスで、酢酸を含む液体混合物からの酢酸の分離を行った。なお、液体混合物[約30重量%の割合で酢酸を含む酢酸水溶液から抽出剤(酢酸エチル及びベンゼン)で酢酸を抽出することにより得られた抽出液]の組成は、酢酸16.4重量%、水8.6重量%、酢酸エチル55.4重量%、ベンゼン19.5重量%(合計100重量%)、酢酸セルロース0.1重量%以下であった。なお、以下の実施例及び比較例において、0.1重量%以下の少量の酢酸セルロースの含有量は上記液体混合物の組成に含めず、揮発性成分(この例では、酢酸、水、酢酸エチル及びベンゼン)の総量を100重量%としている。また、圧縮機4には、市販のターボ圧縮機を使用した。
実施例1において、圧縮比を2.0に代えたこと以外は、実施例1と同様にして図1のプロセスを連続的に行った。なお、塔頂蒸気は、圧縮により露点温度98.4℃の圧縮蒸気となり、第1の蒸発器1での熱交換(伝熱)で94.2℃に降温した。また、第1の蒸発器1内の温度は89.2℃となり、液体混合物全体の71.6重量%(酢酸全体の33.7重量%、水全体の72.8重量%、酢酸エチル全体の77.1重量%、ベンゼン全体の87.5重量%)が蒸発した。
実施例1において、圧縮比を1.8に代えたこと以外は、実施例1と同様にして図1のプロセスを連続的に行った。なお、塔頂蒸気は、圧縮により露点温度94.8℃の圧縮蒸気となり、第1の蒸発器1での熱交換(伝熱)で91.3℃に降温した。また、第1の蒸発器1内の温度は86.3℃となり、液体混合物全体の56.8重量%(酢酸全体の17.8重量%、水全体の58.3重量%、酢酸エチル全体の61.3重量%、ベンゼン全体の76.3重量%)が蒸発した。
実施例1において、圧縮比を1.6に代えたこと以外は、実施例1と同様にして図1のプロセスを連続的に行った。なお、塔頂蒸気は、圧縮により露点温度90.9℃の圧縮蒸気となり、第1の蒸発器1での熱交換(伝熱)で88.3℃に降温した。また、第1の蒸発器1内の温度は83.3℃となり、液体混合物全体の35.1重量%(酢酸全体の6.8重量%、水全体の37.5重量%、酢酸エチル全体の36.8重量%、ベンゼン全体の53.3重量%)が蒸発した。
実施例1において、圧縮比を1.4に代えたこと以外は、実施例1と同様にして図1のプロセスを連続的に行った。なお、塔頂蒸気は、圧縮により露点温度86.5℃の圧縮蒸気となり、さらに、第1の蒸発器1での熱交換(伝熱)で85.2℃に降温した。また、第1の蒸発器1内の温度は80.2℃となり、液体混合物全体の2.0重量%(酢酸全体の0.2重量%、水全体の2.3重量%、酢酸エチル全体の1.9重量%、ベンゼン全体の3.6重量%)が蒸発した。
実施例1において、液体混合物を第2の蒸発器2に直接供給し、第2の蒸発器2のみで液体混合物(揮発性成分)を蒸発させたこと以外は、実施例1と同様にして図1のプロセスを行った。なお、蒸留塔3からの塔頂蒸気は、圧縮機4および第1の蒸発器1の熱交換器5に供給することなく、コンデンサで凝縮して抜き出した。第2の蒸発器2で蒸発しなかった酢酸セルロースを含む濃縮液の量は、液体混合物の1重量%であり、実施例1と同じであった。
実施例1において、液体混合物の組成を酢酸15.1重量%、水16重量%、酢酸エチル51.0重量%、ベンゼン17.9重量%(合計100重量%)、酢酸セルロース0.1重量%以下とし、還流比を2.2に代えたこと以外は、実施例1と同様にして図1のプロセスを連続的に行った。
実施例6において、圧縮比を2.0に代えたこと以外は、実施例6と同様にして図1のプロセスを連続的に行った。なお、塔頂蒸気は、圧縮により露点温度115.1℃の圧縮蒸気となり、第1の蒸発器1での熱交換(伝熱)で97.5℃に降温した。また、第1の蒸発器1内の温度は92.5℃となり、液体混合物全体の71.1重量%(酢酸全体の28.4重量%、水全体の62.9重量%、酢酸エチル全体の77.7重量%、ベンゼン全体の95.3重量%)が蒸発した。
実施例6において、圧縮比を1.8に代えたこと以外は、実施例6と同様にして図1のプロセスを連続的に行った。なお、塔頂蒸気は、圧縮により露点温度110.7℃の圧縮蒸気となり、第1の蒸発器1での熱交換(伝熱)で95.4℃に降温した。また、第1の蒸発器1内の温度は90.4℃となり、液体混合物全体の64.9重量%(酢酸全体の20.1重量%、水全体の54.5重量%、酢酸エチル全体の71.4重量%、ベンゼン全体の93.3重量%)が蒸発した。
実施例6において、圧縮比を1.6に代えたこと以外は、実施例6と同様にして図1のプロセスを連続的に行った。なお、塔頂蒸気は、圧縮により露点温度105.7℃の圧縮蒸気となり、第1の蒸発器1での熱交換(伝熱)で93.0℃に降温した。また、第1の蒸発器1内の温度は88.0℃となり、液体混合物全体の57.7重量%(酢酸全体の13.2重量%、水全体の45.5重量%、酢酸エチル全体の63.3重量%、ベンゼン全体の90.0重量%)が蒸発した。
実施例6において、圧縮比を1.4に代えたこと以外は、実施例6と同様にして図1のプロセスを連続的に行った。なお、塔頂蒸気は、圧縮により露点温度100.2℃の圧縮蒸気となり、第1の蒸発器1での熱交換(伝熱)で、90.3℃に降温した。また、第1の蒸発器1内の温度は85.3℃となり、液体混合物全体の48.5重量%(酢酸全体の7.7重量%、水全体の35.8重量%、酢酸エチル全体の52.2重量%、ベンゼン全体の83.7重量%)が蒸発した。
実施例6において、液体混合物を第2の蒸発器2に直接供給し、第2の蒸発器2のみで液体混合物(揮発性成分)を蒸発させたこと以外は、実施例6と同様にして図1のプロセスを行った。なお、蒸留塔からの塔頂蒸気は、圧縮機4および第1の蒸発器1の熱交換器5に供給することなく、コンデンサで凝縮して抜き出した。第2の蒸発器2において蒸発しなかった酢酸セルロースを含む濃縮液の量は、液体混合物の1重量%であり、実施例6と同じであった。
実施例1において、液体混合物の組成を酢酸15.8重量%、水12重量%、酢酸エチル53.4重量%、ベンゼン18.8重量%(合計100重量%)、酢酸セルロース0.1重量%以下とし、還流比を1.5に代えたこと以外は、実施例1と同様にして図1のプロセスを連続的に行った。
実施例11において、圧縮比を2.0に代えたこと以外は、実施例11と同様にして図1のプロセスを連続的に行った。なお、塔頂蒸気は、圧縮により露点温度108.2℃の圧縮蒸気となり、第1の蒸発器1での熱交換(伝熱)で91.3℃に降温した。また、第1の蒸発器1内の温度は86.3℃となり、液体混合物全体の43.1重量%(酢酸全体の8.0重量%、水全体の39.4重量%、酢酸エチル全体の44.4重量%、ベンゼン全体の71.4重量%)が蒸発した。
実施例11において、圧縮比を1.8に代えたこと以外は、実施例11と同様にして図1のプロセスを連続的に行った。なお、塔頂蒸気は、圧縮により露点温度104.2℃の圧縮蒸気となり、第1の蒸発器1での熱交換(伝熱)で89.8℃に降温した。また、第1の蒸発器1内の温度は84.8℃となり、液体混合物全体の35.9重量%(酢酸全体の5.4重量%、水全体の32.6重量%、酢酸エチル全体の36.1重量%、ベンゼン全体の63.1重量%)が蒸発した。
実施例11において、圧縮比を1.6に代えたこと以外は、実施例11と同様にして図1のプロセスを連続的に行った。なお、塔頂蒸気は、圧縮により露点温度99.7℃の圧縮蒸気となり、第1の蒸発器1での熱交換(伝熱)で88.2℃に降温した。また、第1の蒸発器1内の温度は83.2℃となり、液体混合物全体の26.9重量%(酢酸全体の3.2重量%、水全体の24.5重量%、酢酸エチル全体の26.1重量%、ベンゼン全体の50.9重量%)が蒸発した。
実施例11において、圧縮比を1.4に代えたこと以外は、実施例11と同様にして図1のプロセスを連続的に行った。なお、塔頂蒸気は、圧縮により露点温度94.6℃の圧縮蒸気となり、第1の蒸発器1での熱交換(伝熱)で86.5℃に降温した。また、第1の蒸発器1内の温度は81.5℃となり、液体混合物全体の15.6重量%(酢酸全体の1.4重量%、水全体の14.3重量%、酢酸エチル全体の14.3重量%、ベンゼン全体の32.4重量%)が蒸発した。
実施例11において、液体混合物を第2の蒸発器2に直接供給し、第2の蒸発器2のみで液体混合物(揮発性成分)を蒸発させたこと以外は、実施例11と同様にして図1のプロセスを行った。なお、蒸留塔からの塔頂蒸気は、圧縮機4および第1の蒸発器1の熱交換器5に供給することなく、コンデンサで凝縮して抜き出した。第2の蒸発器2において蒸発しなかった酢酸セルロースを含む濃縮液の量は、液体混合物の1重量%であり、実施例11と同じであった。
実施例1において、液体混合物の組成を酢酸17.1重量%、水5重量%、酢酸エチル57.6重量%、ベンゼン20.3重量%(合計100重量%)、酢酸セルロース0.1重量%以下とし、還流比を0.5に代えたこと以外は、実施例1と同様にして図1のプロセスを連続的に行った。
実施例16において、圧縮比を2.0に代えたこと以外は、実施例16と同様にして図1のプロセスを連続的に行った。なお、塔頂蒸気は、圧縮により露点温度98.7℃の圧縮蒸気となり、第1の蒸発器1での熱交換(伝熱)で93.2℃に降温した。また、第1の蒸発器1内の温度は88.2℃となり、液体混合物全体の51.5重量%(酢酸全体の12.4重量%、水全体の47.7重量%、酢酸エチル全体の54.2重量%、ベンゼン全体の79.3重量%)が蒸発した。
実施例16において、圧縮比を1.8に代えたこと以外は、実施例16と同様にして図1のプロセスを連続的に行った。なお、塔頂蒸気は、圧縮により露点温度95.1℃の圧縮蒸気となり、第1の蒸発器1での熱交換(伝熱)で90.7℃に降温した。また、第1の蒸発器1内の温度は85.7℃となり、液体混合物全体の40.3重量%(酢酸全体の6.9重量%、水全体の36.8重量%、酢酸エチル全体の41.1重量%、ベンゼン全体の68.3重量%)が蒸発した。
実施例16において、圧縮比を1.6に代えたこと以外は、実施例16と同様にして図1のプロセスを連続的に行った。なお、塔頂蒸気は、圧縮により露点温度91.1℃の圧縮蒸気となり、第1の蒸発器1での熱交換(伝熱)で88.0℃に降温した。また、第1の蒸発器1内の温度は83.0℃となり、液体混合物全体の25.8重量%(酢酸全体の3.0重量%、水全体の23.5重量%、酢酸エチル全体の24.9重量%、ベンゼン全体の49.2重量%)が蒸発した。
実施例16において、圧縮比を1.4に代えたこと以外は、実施例16と同様にして図1のプロセスを連続的に行った。なお、塔頂蒸気は、圧縮により露点温度86.8℃の圧縮蒸気となり、第1の蒸発器1での熱交換(伝熱)で85.2℃に降温した。また、第1の蒸発器1内の温度は80.2℃となり、液体混合物全体の6.5重量%(酢酸全体の0.5重量%、水全体の6.0重量%、酢酸エチル全体の5.6重量%、ベンゼン全体の14.5重量%)が蒸発した。
実施例16において、液体混合物を第2の蒸発器2に直接供給し、第2の蒸発器2のみで液体混合物(揮発性成分)を蒸発させたこと以外は、実施例16と同様にして図1のプロセスを行った。なお、蒸留塔からの塔頂蒸気は、圧縮機4および第1の蒸発器1の熱交換器5に供給することなく、コンデンサで凝縮して抜き出した。第2の蒸発器2において蒸発しなかった酢酸セルロースを含む濃縮液の量は、液体混合物の1重量%であり、実施例16と同じであった。
実施例1において、液体混合物の組成を酢酸17.5重量%、水2.5重量%、酢酸エチル59.2重量%、ベンゼン20.8重量%(合計100重量%)、酢酸セルロース0.1重量%以下とし、還流比を0.3に代えたこと以外は、実施例1と同様にして図1のプロセスを連続的に行った。
実施例21において、圧縮比を2.0に代えたこと以外は、実施例20と同様にして図1のプロセスを連続的に行った。なお、塔頂蒸気は、圧縮により露点温度102.1℃の圧縮蒸気となり、第1の蒸発器1での熱交換(伝熱)で98.7℃に降温した。また、第1の蒸発器1内の温度は93.7℃となり、液体混合物全体の31.0重量%(酢酸全体の10.3重量%、水全体の47.7重量%、酢酸エチル全体の34.6重量%、ベンゼン全体の36.4重量%)が蒸発した。
実施例21において、圧縮比を1.8に代えたこと以外は、実施例21と同様にして図1のプロセスを連続的に行った。なお、塔頂蒸気は、圧縮により露点温度98.3℃の圧縮蒸気となり、第1の蒸発器1での熱交換(伝熱)で96.4℃に降温した。また、第1の蒸発器1内の温度は91.4℃となり、液体混合物全体の14.2重量%(酢酸全体の3.5重量%、水全体の25.7重量%、酢酸エチル全体の15.8重量%、ベンゼン全体の17.4重量%)が蒸発した。
実施例21において、液体混合物を第2の蒸発器2に直接供給し、第2の蒸発器2のみで液体混合物(揮発性成分)を蒸発させたこと以外は、実施例21と同様にして図1のプロセスを行った。なお、蒸留塔からの塔頂蒸気は、圧縮機4および第1の蒸発器1の熱交換器5に供給することなく、コンデンサで凝縮して抜き出した。第2の蒸発器2において蒸発しなかった酢酸セルロースを含む濃縮液の量は、液体混合物の1重量%であり、実施例21と同じであった。
実施例1において、液体混合物の組成を酢酸16.4重量%、水8.6重量%、酢酸エチル55.5重量%、イソプロパノール19.5重量%(合計100重量%)、酢酸セルロース0.1重量%以下とし、還流比を1に代えたこと以外は、実施例1と同様にして図1のプロセスを連続的に行った。
実施例24において、圧縮比を2.0に代えたこと以外は、実施例24と同様にして図1のプロセスを連続的に行った。なお、塔頂蒸気は、圧縮により露点温度98.0℃の圧縮蒸気となり、第1の蒸発器1での熱交換(伝熱)で91.6℃に降温した。また、第1の蒸発器1内の温度は86.6℃となり、液体混合物全体の48.7重量%(酢酸全体の11.2重量%、水全体の47.9重量%、酢酸エチル全体の50.6重量%、イソプロパノール全体の75.3重量%)が蒸発した。
実施例26において、圧縮比を1.8に代えたこと以外は、実施例26と同様にして図1のプロセスを連続的に行った。なお、塔頂蒸気は、圧縮により露点温度94.3℃の圧縮蒸気となり、第1の蒸発器1での熱交換(伝熱)で89.0℃に降温した。また、第1の蒸発器1内の温度は84.0℃となり、液体混合物全体の35.2重量%(酢酸全体の5.5重量%、水全体の35.4重量%、酢酸エチル全体の35.2重量%、イソプロパノール全体の60.1重量%)が蒸発した。
実施例26において、圧縮比を1.6に代えたこと以外は、実施例26と同様にして図1のプロセスを連続的に行った。なお、塔頂蒸気は、圧縮により露点温度90.3℃の圧縮蒸気となり、第1の蒸発器1での熱交換(伝熱)で86.2℃に降温した。また、第1の蒸発器1内の温度は81.2℃となり、液体混合物全体の17.5重量%(酢酸全体の1.8重量%、水全体の18.5重量%、酢酸エチル全体の16.1重量%、イソプロパノール全体の33.7重量%)が蒸発した。
実施例26において、液体混合物を第2の蒸発器2に直接供給し、第2の蒸発器2のみで液体混合物(揮発性成分)を蒸発させたこと以外は、実施例21と同様にして図1のプロセスを行った。なお、蒸留塔からの塔頂蒸気は、圧縮機4および第1の蒸発器1の熱交換器5に供給することなく、コンデンサで凝縮して抜き出した。第2の蒸発器2において蒸発しなかった酢酸セルロースを含む濃縮液の量は、液体混合物の1重量%であり、実施例26と同じであった。
蒸留塔3からの塔頂蒸気の全量を圧縮機4に供給することなく、図2のプロセスで、塔頂蒸気の一部を圧縮機4に供給し、酢酸を含む液体混合物からの酢酸の分離を行った。すなわち、実施例1において、蒸留塔3からの塔頂蒸気(温度72℃)のうち70%を、ライン11を通じて圧縮機4に供給し、30%を、ライン20を通じて凝縮器に供給する以外、実施例1と同様にしてプロセスを連続的に運転した。上記塔頂蒸気の割合は、塔頂蒸気を室温20℃に冷却して凝縮した凝縮液の重量割合を示す(以下の実施例29及び30でも同じ)。なお、蒸留塔3からの塔頂蒸気は、圧縮により露点温度98.4℃の圧縮蒸気となり、第1の蒸発器1での熱交換(伝熱)で93.2℃に降温した。また、第1の蒸発器1内の温度は88.2℃となり、液体混合物全体の60.8重量%(酢酸全体の22.9重量%、水全体の63.1重量%、酢酸エチル全体の66.6重量%、ベンゼン全体の75.0重量%)が蒸発した。
蒸留塔3からの塔頂蒸気のうち50%を、ライン11を通じて圧縮機4に供給し、50%を、ライン20を通じて凝縮器に供給する以外、実施例28と同様にして図2のプロセスを連続的に運転した。なお、蒸留塔3からの塔頂蒸気は、圧縮により露点温度98.4℃の圧縮蒸気となり、第1の蒸発器1での熱交換(伝熱)で92.2℃に降温した。また、第1の蒸発器1内の温度は87.2℃となり、液体混合物全体の55.5重量%(酢酸全体の18.6重量%、水全体の58.3重量%、酢酸エチル全体の60.8重量%、ベンゼン全体の70.1重量%)が蒸発した。
蒸留塔3からの塔頂蒸気のうち30%を、ライン11を通じて圧縮機4に供給し、70%を、ライン20を通じて凝縮器に供給する以外、実施例28と同様にして図2のプロセスを連続的に運転した。なお、蒸留塔3からの塔頂蒸気は、圧縮により露点温度98.4℃の圧縮蒸気となり、第1の蒸発器1での熱交換(伝熱)で88.0℃に降温した。また、第1の蒸発器1内の温度は83.℃となり、液体混合物全体の23.8重量%(酢酸全体の4.4重量%、水全体の27.4重量%、酢酸エチル全体の25.2重量%、ベンゼン全体の34.5重量%)が蒸発した。
2…第2の蒸発器
3…蒸留塔
4…圧縮機
5,6,7…熱交換器
10〜20…ライン
Claims (10)
- 液体混合物から、高沸点成分及び低沸点成分を含む揮発性成分を蒸発させる蒸発工程と、蒸発工程からの揮発性成分を、低沸点成分を含む蒸気と高沸点成分を含む液体画分とに分離する蒸留工程とを含む液体混合物の分離方法であって、
前記液体混合物が、不揮発性成分を含み、
さらに、蒸留工程からの低沸点成分を含む蒸気を断熱圧縮する圧縮工程を含み、
蒸発工程が、圧縮工程で生成した圧縮成分を熱源として、揮発性成分の一部を、第1の蒸発器で蒸発させる第1の蒸発工程と、第1の蒸発工程により蒸発しなかった揮発性成分の残部を、第2の蒸発器で蒸発させる第2の蒸発工程とを含む、分離方法。 - 液体混合物から、高沸点成分及び低沸点成分を含む揮発性成分を蒸発させる蒸発工程と、蒸発工程からの揮発性成分を、低沸点成分を含む蒸気と高沸点成分を含む液体画分とに分離する蒸留工程とを含む液体混合物の分離方法であって、
前記蒸発工程と蒸留工程とが独立した工程であり、
さらに、蒸留工程からの低沸点成分を含む蒸気を断熱圧縮する圧縮工程を含み、
蒸発工程が、圧縮工程で生成した圧縮成分を熱源として、揮発性成分の一部を、第1の蒸発器で蒸発させる第1の蒸発工程と、第1の蒸発工程により蒸発しなかった揮発性成分の残部を、第2の蒸発器で蒸発させる第2の蒸発工程とを含む、分離方法。 - 液体混合物において、高沸点成分と低沸点成分との割合が、前者/後者(重量比)=80/20〜5/95である請求項1又は2記載の方法。
- 液体混合物において、高沸点成分の沸点と低沸点成分の沸点との差が8℃以上である請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 蒸留工程において、高沸点成分の割合が1重量%以下の蒸気と、高沸点成分の割合が98重量%以上の液体画分とに分離する請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- 圧縮成分を熱源として熱交換した後の圧縮成分を還流比7以下で蒸留塔に還流させる請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- 断熱圧縮における圧縮比が2.5以下である請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
- 液体混合物において、高沸点成分と低沸点成分との割合が、前者/後者(重量比)=60/40〜8/92であり、高沸点成分の沸点と低沸点成分の沸点との差が10℃以上であり、蒸留工程において、高沸点成分の割合が0.5重量%以下の蒸気と、高沸点成分の割合が99重量%以上の液体画分とに分離し、熱交換後の圧縮成分を還流比5以下で蒸留塔に還流させ、断熱圧縮における圧縮比が2.3以下である請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
- 圧縮成分を熱源として熱交換した後の圧縮成分を還流比3以下で蒸留塔に還流させる請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の分離方法に用いる装置であって、
揮発性成分の一部を蒸発させる第1の蒸発器と、第1の蒸発器において蒸発しなかった揮発性成分の残部を蒸発させる第2の蒸発器と、
第1の蒸発器及び第2の蒸発器において蒸発した揮発性成分を、低沸点成分を含む蒸気と、高沸点成分を含む液体画分とに分離するための蒸留塔と、
低沸点成分を含む蒸気を断熱圧縮するための圧縮機と、
圧縮成分を熱源として第1の蒸発器で揮発性成分の一部を蒸発させるための熱交換器とを備えている装置。
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