JP6666464B2 - 不透明石英ガラス及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱線遮断性、機械的強度、表面平滑性に優れる不透明石英ガラス及びその製造方法に関する。
更に詳しくは、半導体製造装置用部材、光学機器の部品等に好適に使用し得る不透明石英ガラス及びその製造法に関する。
石英ガラスは、透光性、耐熱性、耐薬品性に優れることから照明機器、光学機器部品、半導体工業用部材、理化学機器等の様々な用途に用いられている。その中でも、石英ガラス中に気泡を含有した不透明石英ガラスは、その優れた熱線遮断性から半導体熱処理装置のフランジや炉心管に利用されてきた。また、遮光性に優れることから、プロジェクタ用光源ランプのリフレクタ基材等の光学機器部品としても利用されている。
従来、不透明石英ガラスの製造方法としては、結晶質シリカまたは非晶質シリカに窒化珪素等の発泡剤を乾式混合により添加し、酸水素炎により溶融する方法(例えば、特許文献1、特許文献2参照)等が知られている。しかしながら、この製造方法及び製造された不透明石英ガラスには次のような問題点がある。
(1)溶融する際に発泡剤が散失するため、実用的な不透明度を得るためには多量の発泡剤の添加が必要である。
(2)均一に混合されずに凝集した発泡剤が気化して気泡を形成するため、気泡が大きくなり不透明石英ガラスの機械的強度や光の反射率が低下する。
(3)気泡が大きいため焼仕上げ面が粗く、不透明石英ガラスをフランジとして使用した場合、装置との密着性が悪くなってリークの原因となる。また、リフレクタ基材として利用した場合、ランプの光が漏洩し、プロジェクタ内部の電子部品に悪影響を及ぼすことがある。
一方、発泡剤を添加することなく、非晶質シリカ粉末の成型体をその溶融温度以下の温度で加熱し、完全に緻密化する前に熱処理を中断し、部分的に焼結する方法(例えば、特許文献2参照)も提案されている。この製造方法で製造された不透明石英ガラスは、気泡の平均径を小さくすることが可能であるが、気泡が閉気泡になるまで焼結すると、気泡の含有密度が小さくなり、赤外線の反射率が低下するという問題や、気泡が球状でないため、気泡端部に応力が集中し、機械的強度が低下するという問題がある。
特許第3043032号公報 特許第3394323号公報
本発明は、上記の課題を解決し、熱線遮断性、機械的強度、表面平滑性に優れる不透明石英ガラスを提供することである。
シリカ粉末を水に分散したスラリーを湿式粉砕する際に粉砕メディアとして窒化珪素ビーズを用いることで、窒化珪素ビーズの摩耗で発生する窒化珪素を発泡剤として添加し、該スラリーを噴霧乾燥造粒した溶融原料を溶融することで、気泡の形状が独立球状で平均径が2〜30μmである熱線遮断性と機械的強度に優れ、焼仕上げ面の平滑性が良好な不透明石英ガラスを得ることができることを見出し、本発明の完成に至った。
本発明の不透明石英ガラスは、平均径が2〜30μmの球形の気泡を含むものであり、望ましくは平均気泡径が5〜25μm、より望ましくは8〜10μmである。平均気泡径が2μmよりも小さいと光の散乱が弱くなり、平均気泡径が30μmより大きいと同様に光の散乱が弱くなるとともに、石英ガラス表面の凹凸が大きくなり表面の平滑性及びシール性が悪化する。
本発明の不透明石英ガラスは、独立球状の気泡を含む。気泡形状が球状でない場合、気泡端部に応力が集中するため、機械的強度が低下する。
本発明の不透明石英ガラスは、白度が80以上である。白度は色彩色差計を用いてJIS Z 8722に準拠して測定した明度を白度とした。白度が80未満であると熱線遮断性が低下し、断熱性が低下する。
本発明の不透明石英ガラスは、ガラス厚3mmにおいて波長0.2〜3μmの光の反射率が80%以上である。反射率が80%未満であると明度同様、熱線遮断性が低下し、断熱性が低下する。
本発明の不透明石英ガラスは、密度が1.90〜2.20g/cmである。密度が1.90g/cm未満であると機械的強度が低下する。2.20g/cmを超えると気泡の含有量が減少し、光の散乱が弱くなり、熱線遮断性が低下する。
本発明の不透明石英ガラスは、曲げ強度が70MPa以上である。曲げ強度が70MPa未満であると、例えば半導体製造装置のフランジや炉心管に使用した際に破損するおそれが大きくなる。
本発明の不透明石英ガラスは焼仕上げ面の表面粗さRaが0.7μm以下でありさらに好ましくは0.6μm以下である。焼仕上げ面の表面粗さRaが0.7μmを超えると、装置との接着面の密着性が悪くなり、例えばフランジに使用した際、リークの原因となり好ましくない。また、プロジェクタ用光源ランプのリフレクタ基材として使用した際、ランプの光が漏洩してプロジェクタ内部の電子部品に悪影響を及ぼす。
以下に本発明の製造方法について説明する。
本発明の製造方法は、シリカ粉末を水に分散したスラリーを湿式粉砕する際に粉砕メディアとして窒化珪素ビーズを用い、窒化珪素ビーズの摩耗で発生する窒化珪素を発泡剤として使用することを特徴とする。更に、該スラリーを噴霧乾燥造粒した造粒粉を溶融原料とすることを特徴とする。
以下、工程ごとに詳細に説明する。なお、全行程に言えることであるが、工程中に不純物汚染が起こらぬように、使用する装置等について十分に選定する必要がある。
(1)原料粉末の選定
シリカ粉末は、その製法はとくに限定されず、例えばシリコンアルコキシドの加水分解によって製造された非晶質シリカ粉末や、四塩化珪素を酸水素炎等で加水分解して作製したシリカ粉末等を用いることができる。また、天然の水晶を粉砕した粉末やヒュームドシリカも用いることができる。
シリカ粉末の平均粒径は、300μm以下が好ましい。平均粒径が300μmを超えて大きすぎると、シリカ粉末の湿式粉砕に長時間を要するため生産性の低下や生産コストの増大をもたらすため好ましくない。
(2)スラリーの調整
シリカ粉末を水に分散させたスラリーの濃度は45〜75wt%、望ましくは60〜70wt%がよい。75wt%を超えると、スラリーの粘度が高くなり湿式粉砕が行えない。45wt%未満の濃度では水分量が多く、乾燥の際に必要な熱量が多くなり、生産性の低下や生産コストの増大をもたらすため望ましくない。
(3)発泡剤の添加
発泡剤は、窒化珪素ビーズの摩耗で発生する窒化珪素を使用する。窒化珪素ビーズの平均径は0.1〜3mmが好ましい。窒化ケイ素ビーズの平均径が3mmよりも大きいと、ビーズの接触面積が減少するためビーズの摩耗量が低下し、発泡剤の添加に長時間を要する。一方、ビーズ平均径が0.1mmよりも小さいとビーズの接触面積が増大するため、ビーズの摩耗量が増加し、発泡剤添加量の制御が困難になる。
窒化珪素ビーズを摩耗させる装置としては、ビーズミル、ボールミル、振動ミル、アトライターのいずれかを用いる。特に、ビーズミルを用いることが望ましい。
シリカ粉末に対する発泡剤の窒化ケイ素の添加量は0.1〜100ppm、望ましくは1〜50ppmがよい。窒化ケイ素の添加量が0.1ppm未満では、窒化ケイ素の供給量が十分でなく白色化、不透明化が不十分であり、また100ppmを超えると、気泡同士が会合して気泡径が大きくなるため白度が低下する。
シリカ粉末に対する発泡剤の添加量は、窒化珪素ビーズを用いたシリカ粉末の粉砕時間を変えることで0.1〜100ppmに調整することができる。また、発泡剤の濃度200〜10000ppmのスラリーを作製した後、発泡剤を含まないスラリーで希釈し発泡剤の添加量を0.1〜500ppmに調整してもよい。
(4)発泡剤添加スラリーの湿式粉砕
次に、発泡剤の濃度を調整したスラリーを、窒化珪素ビーズ以外の平均径0.1mm〜3mmの石英ガラスビーズ、ジルコニアビーズ、炭化珪素ビーズ、アルミナビーズから選ばれる1種類または複数のビーズを用いて、スラリー中に含まれる固形物のBET比表面積が2m/g以上になるまで更に湿式粉砕を行う。望ましくは4m/g以上、更に望ましくは6m/g以上になるまで湿式粉砕を行うのがよい。BET比表面積が2m/gよりも小さいと、造粒粉の強度が低下し、造粒が崩れ、酸水素炎溶融時の歩留りが低下する。
スラリーの湿式粉砕の方法は、特に限定されず、湿式粉砕の方法がビーズミル粉砕、ボールミル粉砕、振動ミル粉砕、アトライター粉砕等を例示することができる。とくにビーズミル粉砕が望ましい。
(5)噴霧乾燥造粒
次に、上記の方法により作製したスラリーを噴霧乾燥し造粒粉を得る。得られた造粒粉は、実質的に球形で、平均粒径が30〜200μm、含水率が3wt%以下である。平均粒径が30μm未満では、酸水素炎溶融時に造粒粉が散逸し歩留りが悪化する。平均粒径が200μmを超えると造粒が崩れ、酸水素炎溶融時に散逸し歩留りが悪化する。含水率が3wt%を超えると造粒粉の流動性が悪化し、酸水素炎溶融時の造粒粉の単位時間あたりの供給量が減少するため、生産性が悪化する。
(6)造粒粉の溶融
次に、得られた造粒粉を酸水素炎にて溶融、あるいは真空雰囲気下にて溶融することで、本発明の不透明石英ガラスが得られる。酸水素炎を用いた溶融では、酸素と水素の反応により水が発生するため、不透明石英ガラスのOH基濃度が100〜1000ppmmになり、真空雰囲気下で溶融したものよりも高い値となる。真空雰囲気下での溶融では、水が生じないため、OH基濃度が10ppm以下と酸水素炎で溶融したものよりも低い値となる。
上述の工程を経て、得られる不透明石英ガラスのインゴットを、石英部材を製造する際に使用されるバンドソー、ワイヤーソー、コアドリル等の加工機により加工することで、本発明の不透明石英ガラスを得ることができる。
(7)不透明石英ガラスの純度
不透明石英ガラスの純度は、原料に用いるシリカ粉末の種類で調整することができる。粉砕メディアに用いたビーズの構成元素以外は、原料シリカ粉末とほぼ同等となる。
本発明の不透明石英ガラスは、熱遮断性、機械的強度、表面平滑性及びシール性に優れるため、特に半導体製造分野で使用される各種の炉心管、治具類及びベルジャー等の容器類、例えば、シリコンウェーハ処理用の炉心管やそのフランジ部、断熱フィン、シリコン溶融用ルツボ等の構成材料として好適に利用できる。 また、光学機器部品としてプロジェクタ用光源ランプのリフレクタ基材にも利用できる。
以下に記載した実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
実施例1
シリカ原料粉末として、ヒュームドシリカ(D10:2.5μm 、D50:10.1μm 、D90:28.1μm)を使用した。ヒュームドシリカを水に分散させてスラリーとし、濃度を67wt%に調整した。次に、調整したスラリーをビーズミル粉砕機に投入し、平均粒径2.0mmの窒化珪素ビーズを用いて、スラリー中のシリカ粉末に対する窒化珪素濃度が250ppmとなるまで湿式粉砕を行い、スラリー(A)を調整した。一方、発泡剤を含まないシリカ原料粉末で固形物濃度が67wt%のスラリーBを調整した。その後、粉砕造粒用スラリーとして、スラリー(A)をスラリー(B)でスラリー中のシリカ粉末に対する窒化珪素濃度が1ppmとなるよう希釈して調整した。粉砕造粒用スラリーを平均粒径2.0mmのジルコニアビーズを用いて、BET比表面積が6.0m/gになるまで湿式粉砕を行った。
次に、上記の方法で作製した粉砕造粒用スラリーを噴霧乾燥して、造粒粉を得た。得られた造粒粉は平均径80μmであり、含水率が1wt%であった。得られた造粒粉を酸水素炎で溶融し、コラム状の不透明石英ガラスインゴットを製造した。
実施例2
窒化珪素の添加量を5ppmとしたこと以外は実施例1に準じてコラム状の不透明石英ガラスインゴットを製造した。
得られた不透明石英ガラスの気泡は目視観察により均一に分散しており、美観上も優れていた。
実施例3
窒化珪素の添加量を0.3ppmとしたこと以外は実施例1に準じてコラム状の不透明石英ガラスインゴットを製造した。
得られたコラム状の不透明石英ガラスインゴットの気泡は目視観察により均一に分散しており、美観上も優れていた。
実施例4
実施例1と同様にシリカ原料粉末としてヒュームドシリカを水に分散させ、その濃度を50%に調整した。次に調整したスラリーをビーズミル粉砕機に投入し、平均粒径0.3mmの窒化珪素ビーズを用いて、スラリー中の窒化珪素濃度が1ppmとなるまで湿式粉砕を行った。その後、窒化珪素ビーズを除去し、発泡剤を添加したスラリーを平均粒径0.3mmのジルコニアビーズを用いて、BET比表面積が3.0m/gになるまで湿式粉砕を行った。次に、上記方法で作製したスラリー乾燥噴霧して造粒粉を得た。得られた造粒粉は平均40μmで含水率が1wt%であった。得られた造粒粉を酸水素炎で溶融し、コラム状の不透明石英ガラスインゴットを製造した。
得られたコラム状の不透明石英ガラスインゴットの気泡は目視観察により均一に分散しており、美観上も優れていた。
実施例5
実施例1と同様のシリカ原料粉末としてヒュームドシリカを水に分散させ、その濃度を70%に調整した。次に調整したスラリーをビーズミル粉砕機に投入し、平均粒径1.0mmの窒化珪素ビーズを用いて、スラリー中の窒化珪素濃度が1ppmとなるまで湿式粉砕を行った。その後、窒化珪素ビーズを除去し、発泡剤を添加したスラリーを平均粒径1.0mmのジルコニアビーズを用いて、BET比表面積が8.0m/gになるまで湿式粉砕を行った。次に、上記方法で作製したスラリー乾燥噴霧して造粒粉を得た。得られた造粒粉は平均150μmで含水率が1wt%であった。得られた造粒粉を酸水素炎で溶融し、コラム状の不透明石英ガラスインゴットを製造した。
得られたコラム状の不透明石英ガラスインゴットの気泡は目視観察により均一に分散しており、美観上も優れていた。
実施例6
シリカ原料粉末として、ヒュームドシリカ(D10:2.5μm 、D50:10.1μm 、D90:28.1μm)を使用した。ヒュームドシリカを水に分散させスラリーとし、濃度を67wt%に調整した。次に、調整したスラリーをビーズミル粉砕機に投入し、平均粒径2.0mmの窒化珪素ビーズを用いて、スラリー中のシリカ粉末に対する窒化珪素濃度が250ppmとなるまで湿式粉砕を行い、スラリー(A)を調整した。一方、発泡剤を含まないシリカ原料粉末で固形物濃度が67wt%のスラリーBを調整した。その後、粉砕造粒用スラリーとして、スラリー(A)をスラリー(B)でスラリー中のシリカ粉末に対する窒化珪素濃度が1ppmとなるよう希釈して調整した。粉砕造粒用スラリーを平均粒径2.0mmのジルコニアビーズを用いて、BET比表面積が6.0m/gになるまで湿式粉砕を行った。次に、上記の方法で作製した粉砕造粒用スラリーを噴霧乾燥して、造粒粉を得た。得られた造粒粉は平均径80μmであり、含水率が1wt%であった。得られた造粒粉を酸水素炎で溶融し、スラブ状の不透明石英ガラスインゴットを製造した。
得られたスラブ状の不透明石英ガラスインゴットの気泡は目視観察により均一に分散しており、美観上も優れていた。
実施例7
窒化珪素の添加量を5ppmとしたこと以外は実施例1に準じてスラブ状の不透明石英ガラスインゴットを製造した。
得られたスラブ状の不透明石英ガラスインゴットの気泡は目視観察により均一に分散しており、美観上も優れていた。
実施例8
窒化珪素の添加量を0.3ppmとしたこと以外は実施例1に準じてスラブ状の不透明石英ガラスインゴットを製造した。
得られたスラブ状の不透明石英ガラスの気泡は目視観察により均一に分散しており、美観上も優れていた。
実施例9
実施例1と同様にシリカ原料粉末としてヒュームドシリカを水に分散させ、その濃度を50%に調整した。次に調整したスラリーをビーズミル粉砕機に投入し、平均粒径0.3mmの窒化珪素ビーズを用いて、スラリー中の窒化珪素濃度が1ppmとなるまで湿式粉砕を行った。その後、窒化珪素ビーズを除去し、発泡剤を添加したスラリーを平均粒径0.3mmのジルコニアビーズを用いて、BET比表面積が3.0m/gになるまで湿式粉砕を行った。次に、上記方法で作製したスラリーを乾燥噴霧して造粒粉を得た。得られた造粒粉は平均40μmで含水率が1wt%であった。得られた造粒粉を酸水素炎で溶融し、スラブ状の不透明石英ガラスインゴットを製造した。
得られた不透明石英ガラスの気泡は目視観察により均一に分散しており、美観上も優れていた。
実施例10
実施例1と同様のシリカ原料粉末としてヒュームドシリカを水に分散させ、その濃度を70%に調整した。次に調整したスラリーをビーズミル粉砕機に投入し、平均粒径1.0mmの窒化珪素ビーズを用いて、スラリー中の窒化珪素濃度が1ppmとなるまで湿式粉砕を行った。その後、窒化珪素ビーズを除去し、発泡剤を添加したスラリーを平均粒径1.0mmのジルコニアビーズを用いて、BET比表面積が8.0m/gになるまで湿式粉砕を行った。次に、上記方法で作製したスラリー乾燥噴霧して造粒粉を得た。得られた造粒粉は平均150μmで含水率が1wt%であった。得られた造粒粉を酸水素炎で溶融し、スラブ状の不透明石英ガラスインゴットを製造した。
得られたスラブ状の不透明石英ガラスインゴットの気泡は目視観察により均一に分散しており、美観上も優れていた。
比較例1
シリカ原料粉末として平均粒径150μmの水晶粉を使用した。また、発泡剤として平均粒径2μmの窒化珪素を用いた。水晶粉に対する窒化珪素の混合濃度は0.2wt%とし、この混合粉末を十分に混合した後、酸水素炎により溶融し、コラム状の不透明石英ガラスインゴットを製造した。
比較例2
シリカ原料粉末として、実施例1と同様のヒュームドシリカを使用した。ヒュームドシリカを水に分散させスラリーとし、その濃度が40wt%となるよう調整した。次に、調整したスラリーをビーズミル粉砕機に投入し、平均粒径3.5mmの窒化珪素ビーズを用いて、スラリー中のシリカ粉末に対する窒化珪素濃度が20000ppmとなるまで湿式粉砕を行いスラリーAを調整した。発泡剤を含まないシリカ原料粉末で固形物濃度が40wt%のスラリーBを調整した。その後、粉砕造粒用スラリーとして、スラリーAをスラリーBでスラリー中のシリカ粉末に対する窒化珪素濃度が0.5ppmとなるよう希釈して調整した。粉砕造粒用スラリーを平均粒径3.5mmのジルコニアビーズを用いて、BET比表面積が1.8m/gになるまで湿式粉砕を行った。次に、上記の方法で作製した粉砕造粒用スラリーを噴霧乾燥して、造粒粉を得た。得られた造粒粉は平均径25μmであり、含水率が4wt%であった。この造粒粉を酸水素炎で溶融し、コラム状の不透明石英ガラスインゴットを製造した。
スラリーのBET比表面積が1.8m/gであって小さく、造粒粉の強度が低下しており、造粒粉が崩れ易く、酸水素炎溶融時の歩留りが低下した。
比較例3
シリカ原料粉末として実施例1と同様のヒュームドシリカを使用した。ヒュームドシリカを水に分散させ、その濃度を40%に調整した。次に濃度調整したスラリーをビーズミル粉砕機に投入し、平均粒径3.5mmの窒化珪素ビーズを用いてスラリー中の窒化珪素濃度が150ppmとなるまで湿式粉砕を行った後、窒化珪素ビーズを除去し、発泡剤を添加したスラリーを平均粒径3.5mmのジルコニアビーズを用いてBET比表面積が1.8m/gになるまで湿式粉砕を行った。次に、得られたスラリーを噴霧乾燥して造粒粉を得た。得られた造粒粉は、粒径が平均250μmで含水率が4wt%であった。得られた造粒粉を酸水素炎で溶融し、コラム状の不透明石英ガラスインゴットを製造した。
スラリーのBET比表面積が1.8m/gであって小さなものであり、造粒粉の強度が低下しており、造粒粉が崩れ易く、酸水素炎溶融時の歩留りが低下した。
実施例及び比較例の製造条件を表1に、また、得られた不透明石英ガラスインゴットの特性(平均気泡径、密度、反射率、白度、曲げ強度、及び焼仕上げ面の表面粗さRa)を表2に示す。
本発明の不透明石英ガラスは、熱遮断性、機械的強度、表面平滑性に優れており、半導体製造装置用部材、光学機器の部品等に好適に用いることができる。また、不透明石英ガラスの製造方法によれば、熱遮断性、機械的強度、表面平滑性に優れた不透明石英ガラスを製造することができる。
Figure 0006666464
Figure 0006666464

Claims (8)

  1. 平均径が2〜30μm、形状が独立球状である気泡を含み、密度が1.90〜2.20g/cm、白度が80以上、厚さ3mmにおいて波長0.2〜3μmの光の反射率が80%以上であり、曲げ強度が70MPa以上であることを特徴とする不透明石英ガラス。
    なお、白度は色彩色差計を用いてJIS Z 8722に準拠して測定した明度である。
  2. 焼仕上げ面の表面粗さRaが0.7μm以下であることを特徴とする請求項1記載の不透明石英ガラス。
  3. シリカ粉末に発泡剤を添加して溶融する不透明石英ガラスの製造方法であって、シリカ粉末を45〜75wt%で水に分散させたスラリーに平均径0.1mm〜3mmの窒化珪素ビーズを粉砕メディアとして用いて湿式粉砕し、窒化珪素ビーズの摩耗で発生する窒化珪素粉末を発泡剤として溶融することを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の不透明石英ガラスの製造方法。
  4. シリカ粉末の粉砕時間を調整して発泡剤の添加量を0.1〜100ppmに調節し、窒化珪素ビーズ以外の平均径0.1〜3mmの石英ガラスビーズ、ジルコニアビーズ、炭化珪素ビーズ、アルミナビーズから選ばれる1種類または複数のビーズを用いて更に湿式粉砕を行い、スラリー中に含まれる固形物のBET比表面積を2m/g以上とし、スラリーを噴霧乾燥造粒して平均粒径が30〜200μm、含水率が3wt%以下の実質的に球状の造粒粉として溶融することを特徴とする請求項3記載の不透明石英ガラスの製造方法。
  5. シリカ粉末に対する発泡剤添加割合が200〜10000ppmのスラリーを希釈し、シリカ粉末に対する発泡剤の添加割合を0.1〜500ppmに調節し、窒化珪素ビーズ以外の平均径0.1mm〜3mmの粉砕用ビーズを加えて湿式粉砕してスラリー中に含まれる固形物のBET比表面積を2m/g以上とし、スラリーを噴霧乾燥して実質的に球形に造粒して平均粒径が30〜200μm、含水率が3wt%以下として溶融することを特徴とする請求項3記載の不透明石英ガラスの製造方法。
  6. 湿式粉砕の方法がビーズミル粉砕、ボールミル粉砕、振動ミル粉砕、アトライター粉砕の1種または2種以上の組み合わせであることを特徴とする請求項4または、5のいずれかに記載の不透明石英ガラスの製造方法。
  7. 溶融原料を酸水素炎にて溶融することを特徴とする請求項4、5、6のいずれかに記載の不透明石英ガラスの製造方法。
  8. 溶融原料を真空雰囲気下にて加熱溶融することを特徴とする請求項4、5、6のいずれかに記載の不透明石英ガラスの製造方法。
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