JP6665647B2 - 液冷ジャケットの製造方法 - Google Patents

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本発明は、液冷ジャケットの製造方法に関する。
特許文献1には、ジャケット本体と、当該ジャケット本体の凹部を覆う封止体とを備えた液冷ジャケットが開示されている。当該液冷ジャケットの製造方法は、樹脂性のジャケット本体と金属製の封止体とが重ね合わされた重合部に対して、封止体の表面で回転ツールを回転させ、当該回転ツールとジャケット本体との摩擦熱でジャケット本体の一部を溶融させて接合するというものである。
特開2010−158885号公報
従来の液冷ジャケットの製造方法では、封止体の板厚が大きくなると摩擦熱が重合部に到達せず、重合部を接合することができないという問題がある。回転ツールを大きくすれば、摩擦熱を大きくすることができるが、封止体の表面にバリが多く発生するとともに、塑性化領域の凹溝も大きくなる。さらには、摩擦攪拌装置への負荷も大きくなる。すなわち、従来の液冷ジャケットの製造方法では設計の自由度が低いという問題がある。
このような観点から、本発明は、設計の自由度が高い液冷ジャケットの製造方法を提供することを課題とする。
このような課題を解決するために本発明は、底部と前記底部の周縁から立ち上る周壁部とを備えるジャケット本体を形成するとともに、基体部と前記基体部の表面とは一段下がった位置から側方に張り出すフランジ部とを備える封止体を形成する準備工程と、前記周壁部の端面と前記フランジ部の裏面とを重ね合せて重合部を形成する配置工程と、回転ツールを前記フランジ部の表面から挿入し、前記回転ツールの攪拌ピンのみを前記フランジ部のみ、又は、前記周壁部及び前記フランジ部の両方に接触させた状態で前記フランジ部に沿って前記回転ツールを前記封止体の周方向に前記回転ツールを一周させるように相対移動させて前記重合部に対して摩擦攪拌接合を行う摩擦攪拌工程と、を含み、前記摩擦攪拌工程では、バリが前記封止体の周方向に前記回転ツールを一周させて形成された塑性化領域の外側に形成されるように接合条件を設定することを特徴とする。
かかる方法によれば、回転ツールの攪拌ピンのみを接触させて摩擦攪拌工程を行うので、摩擦攪拌装置に大きな負荷をかけずに、深い位置まで摩擦攪拌接合を行うことができる。つまり、本発明によれば、封止体の板厚が大きくても接合可能となる。また、回転ツールのショルダ部を封止体に当接させる場合に比べて、塑性化領域の幅を小さくできるので、フランジ部の幅(張り出し長さ)を小さくすることができる。このように、本発明によれば、封止体の板厚及びフランジ部の幅の設計の自由度を高めることができる。また、摩擦攪拌接合によって発生するバリをフランジ部の外側に形成させることができるため、バリを容易に除去することができる。
また、前記摩擦攪拌工程において前記塑性化領域内に形成された凹溝を境にして、前記フランジ部の外側の余剰片部をバリとともに切除する除去工程をさらに含むことが好ましい。かかる方法によれば、バリを余剰片部ごと除去することができる。
また、前記摩擦攪拌工程では、ショルダ部と攪拌ピンとを備える回転ツールを使用し、前記ショルダ部の下端面を前記基体部の表面より低い位置に設定して摩擦攪拌接合を行うことが好ましい。
かかる方法によれば、ショルダ部の下端面と基体部の側面との間からバリが飛散するのを防ぐことができる。
また、前記準備工程では、前記ジャケット本体の前記底部から立ち上る支持部と、前記支持部から突出する突出部とを形成するとともに、前記封止体に前記突出部が挿入される孔部を形成し、前記配置工程では、前記周壁部の端面に前記封止体を配置するとともに、前記孔部に前記突出部を挿入し、前記摩擦攪拌工程では、前記突出部の端面と前記孔部の底面との突合せ部にも摩擦攪拌接合を行うことが好ましい。
かかる方法によれば、突合せ部に対しても摩擦攪拌接合を行うので、液冷ジャケットの接合強度を高めることができる。
本発明に係る液冷ジャケットの製造方法によれば、設計の自由度を高めることができる。
本発明の第一実施形態に係る液冷ジャケットを示す図であって、(a)は斜視図であり、(b)は断面図である。 本発明の第一実施形態に係る液冷ジャケットの製造方法の準備工程を示す斜視図である。 第一実施形態に係る液冷ジャケットの製造方法を示す断面図であって、(a)は配置工程を示し、(b)は摩擦攪拌工程を示す。 第一実施形態に係る液冷ジャケットの製造方法の摩擦攪拌工程を示す図であって、(a)は斜視図であり、(b)は断面図である。 本発明の第二実施形態に係る液冷ジャケットの製造方法の準備工程を示す斜視図である。 第二実施形態に係る液冷ジャケットの製造方法を示す断面図であって、(a)は配置工程を示し、(b)は摩擦攪拌工程を示す。
[第一実施形態]
本発明の第一実施形態に係る液冷ジャケット及び液冷ジャケットの製造方法について図面を参照して詳細に説明する。図1に示すように、液冷ジャケット1は、中空部を有する金属製の容器である。
液冷ジャケット1は、ジャケット本体2と、封止体3とで構成されている。ジャケット本体2と封止体3とは摩擦攪拌接合によって一体化されている。例えば、液冷ジャケット1の一方面(基体部21の表面21a)には、発熱体(図示省略)が設置される。液冷ジャケット1は、例えば、水等の流体を内部に流通させて、発熱体を冷却することができる。
第一実施形態に係る液冷ジャケットの製造方法は、準備工程と、配置工程と、摩擦攪拌工程と、除去工程と、を行う。準備工程は、ジャケット本体2及び封止体3を形成する工程である。なお、説明における「表面」とは、「裏面」に対する反対側の面という意味である。
図2に示すように、ジャケット本体2は、上方が開放された箱状部材である。ジャケット本体2は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、チタン、チタン合金、 マグネシウム、マグネシウム合金等の摩擦攪拌可能な金属から適宜選択される。ジャケット本体2は、板状を呈する底部11と、底部11の周縁から立ち上る周壁部12とで構成されている。周壁部12は、平面視矩形枠状を呈する。底部11と周壁部12とによって凹部13が形成されている。
封止体3は、ジャケット本体2の開口部を封止する部材である。封止体3は、摩擦攪拌可能な金属から適宜選択される。封止体3は、本実施形態では、ジャケット本体2と同等の材料で形成されている。封止体3は、基体部21と、フランジ部22とで構成されている。基体部21は、直方体を呈する。基体部21の外周縁は、周壁部12の内周縁と同じ大きさになっている。
フランジ部22は、基体部21の表面21aとは一段下がった位置から側方に向けて張り出している。フランジ部22は、基体部21の全周に亘って形成されている。フランジ部22の板厚は、一定になっている。フランジ部22の裏面22bと、基体部21の裏面21bとは面一になっている(図3(a)参照)。
配置工程は、図3の(a)に示すように、ジャケット本体2に封止体3を配置する工程である。配置工程では、周壁部12の端面12aと、封止体3のフランジ部22の裏面22bとを重ね合せて重合部J1を形成する。周壁部12の側面12cとフランジ部22の側面22cとは面一になる。
摩擦攪拌工程は、図3の(b)に示すように、ジャケット本体2と封止体3とを回転ツールGを用いて摩擦攪拌接合する工程である。回転ツールGは、ショルダ部G1と、ショルダ部G1の下端面G1aから垂下する攪拌ピンG2とで構成されている。ショルダ部G1は、円柱状を呈する。攪拌ピンG2は、先細りになっており、外周面に螺旋溝が形成されている。
摩擦攪拌工程では、図4の(a)に示すように、フランジ部22の表面22aに設定された開始位置Spに、左回転する回転ツールGの攪拌ピンG2を挿入し、重合部J1に沿って、つまり、フランジ部22に沿って回転ツールGを相対移動させる。図3の(b)に示すように、本実施形態では、回転ツールGを左回転させるため、攪拌ピンG2の螺旋溝は、基端から先端に向かうにつれて右回りに形成されている。言い換えると、螺旋溝は、螺旋溝を基端から先端に向けてなぞると上から見て右回りに形成されている。
なお、回転ツールGを右回転させる場合は、螺旋溝を基端から先端に向かうにつれて左回りに形成することが好ましい。言い換えると、この場合の螺旋溝は、螺旋溝を基端から先端に向けてなぞると上から見て左回りに形成されている。螺旋溝をこのように設定することで、摩擦攪拌の際に塑性流動化した金属が螺旋溝によって攪拌ピンG2の先端側に導かれる。これにより、封止体3の外部に溢れ出る金属の量を少なくすることができる。
摩擦攪拌工程では、ショルダ部G1をフランジ部22に接触させない状態で、つまり、攪拌ピンG2の基端側を露出させた状態で摩擦攪拌接合を行う。回転ツールGの挿入深さは、適宜設定すればよいが、本実施形態では、攪拌ピンG2がジャケット本体2に達するように、つまり、ジャケット本体2及び封止体3と攪拌ピンG2とを接触させた状態で摩擦攪拌接合を行う。回転ツールGの移動軌跡には塑性化領域W1が形成される。また、本実施形態では、ショルダ部G1の下端面G1aを、基体部21の表面21aよりも低い位置に設定している。また、ショルダ部G1の外周面を基体部21の側面21cに近接させている。フランジ部22の表面22a、基体部21の側面21c及びショルダ部G1の下端面G1aで狭い空間が形成される。
なお、攪拌ピンG2がジャケット本体2に達しない場合、つまり、攪拌ピンG2をフランジ部22のみと接触させる場合は、フランジ部22と攪拌ピンG2との摩擦熱によって重合部J1が塑性流動化して接合される。
本実施形態では、回転ツールGのシアー側(advancing side:回転ツールの外周における接線速度に回転ツールの移動速度が加算される側)が基体部21側となるように回転ツールGの移動方向と回転方向を設定している。回転ツールGの回転方向及び進行方向は前記したものに限定されるものではなく適宜設定すればよい。
例えば、回転ツールGの回転速度が遅い場合では、塑性化領域W1のフロー側(retreating side:回転ツールの外周における接線速度から回転ツールの移動速度が減算される側)に比べてシアー側の方が塑性流動材の温度が上昇しやすくなるため、塑性化領域W1内のシアー側に凹溝が発生し、塑性化領域W1外のシアー側にバリVが多く発生する傾向にある。凹溝とは塑性化領域W1のうちより深くえぐられている部位である。一方、例えば、回転ツールGの回転速度が速い場合、シアー側の方が塑性流動材の温度が上昇するものの、回転速度が速い分、塑性化領域W1内のフロー側に凹溝が発生し、塑性化領域W1外のフロー側にバリVが多く発生する傾向にある。
本実施形態では、回転ツールGの回転速度を速く設定しているため、図4の(b)に示すように、塑性化領域W1内のフロー側に凹溝Dが発生し、塑性化領域W1外のフロー側にバリVが多く発生する傾向にある。また、回転ツールGの回転速度を速く設定することにより、回転ツールGの移動速度(送り速度)を高めることができる。これにより、接合サイクルを短くすることができる。
摩擦攪拌工程の際に、回転ツールGの進行方向のどちら側にバリVが発生するかは接合条件によって異なる。当該接合条件とは、回転ツールGの回転速度、回転方向、移動速度(送り速度)、攪拌ピンG2の傾斜角度(テーパー角度)、ジャケット本体2及び封止体3の材質、フランジ部22の厚さ等の各要素とこれらの要素の組み合わせで決定される。接合条件に応じて、バリVが発生する側又はバリVが多く発生する側がフランジ部22の外側(先端側)となるように設定すれば、塑性化領域W1内に形成される凹溝Dもフランジ部22の外側に形成される傾向があるので、後記する除去工程を容易に行うことができるため好ましい。
図4の(a)に示すように、摩擦攪拌工程では、回転ツールGをフランジ部22に沿って一周させて、塑性化領域W1内で回転ツールGを離脱させる。摩擦攪拌工程では、塑性化領域W1の始端と後端が重複するようにする。
除去工程は、図4の(b)に示すように、フランジ部22の一部である余剰片部30を切除する工程である。余剰片部30とは、フランジ部22において、塑性化領域W1を境にして切除される部位である。本実施形態では、フランジ部22の凹溝Dよりも外側の部位を余剰片部30としている。除去工程では、装置を用いて余剰片部30を折り曲げてもよいが、本実施形態では、手作業で折り曲げて切除している。これにより、図1に示す液冷ジャケット1が完成する。
以上説明した液冷ジャケットの製造方法によれば、回転ツールGの攪拌ピンG2のみを接触させて摩擦攪拌工程を行うので、摩擦攪拌装置に大きな負荷をかけずに、深い位置まで摩擦攪拌接合を行うことができる。つまり、本実施形態によれば、封止体3のフランジ部22の板厚が大きくても接合可能となる。また、本実施形態によれば、回転ツールGのショルダ部G1を封止体3に当接させる場合に比べて、塑性化領域W1の幅を小さくすることができるため、フランジ部22の幅(張り出し長さ)を小さくすることができる。このように、本実施形態によれば、封止体3(フランジ部22)の板厚及びフランジ部22の幅の設計の自由度を高めることができる。また、本実施形態のように、バリVがフランジ部22の外側に形成されるように接合条件を設定することにより、バリVを容易に切除することができる。
また、本実施形態によれば、フランジ部22の表面22aと、基体部21の側面21cと、ショルダ部G1の下端面G1aとで形成される狭い閉空間で摩擦攪拌接合を行うため、ショルダ部G1の下端面G1aと基体部21の側面21cとの間からバリVが飛散するのを防ぐことができる。
また、図4の(b)に示すように、本実施形態によれば、凹溝Dは塑性化領域W1内で、かつ、接合中心線Cの外側(フランジ部22の先端側)に形成される。また、バリVは塑性化領域W1外で、かつ、接合中心線Cの外側に形成されるので、余剰片部30とともにバリVを効率よく切除することができる。また、これにより、切除する余剰片部30を小さくすることができるとともに、接合部(塑性化領域W1)を大きく残存させることができるため、接合強度を高めることができる。また、除去工程では、凹溝Dによって余剰片部30を容易に折り曲げることができるとともに、バリ除去作業を別途行わなくても接合部(塑性化領域W1)をきれいに仕上げることができる。
また、本実施形態の液冷ジャケット1は、フランジ部22上で摩擦攪拌接合を行うため、基体部21の表面21aに塑性化領域W1が形成されない。基体部21の表面21aは、発熱体(図示省略)が設置される設置面として機能するか、又は、構造物への取付面として機能する。これらの設置面又は取付面に塑性化領域が形成されないため、設置面又は取付面の性質を均一にすることができる。また、設置面又は取付面に対する表面処理工程を省略することができる。
また、本実施形態の摩擦攪拌工程では、回転ツールGを重合部J1に沿って一周させ、塑性化領域W1の始端と終端とを重複させることにより、水密性及び機密性を高めることができる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態に係る液冷ジャケット1A及び液冷ジャケットの製造方法について説明する。図5に示すように、第二実施形態では、ジャケット本体2Aに支持部14が形成されている点で第一実施形態と相違する。なお、第一実施形態と共通する部分については、共通の符号を付して説明を省略する。
第二実施形態の液冷ジャケット1Aは、ジャケット本体2Aと、封止体3Aとで構成されている。ジャケット本体2Aは、底部11と、周壁部12と、支持部14と、突出部15,15とを備えている。支持部14は、底部11から立ち上る板状部である。支持部14は、周壁部12の一の壁部に連続して形成されている。支持部14の端面14aは、周壁部12の端面12aと面一になっている。なお、支持部14は、周壁部12と離間してもよい。
突出部15は、支持部14の端面14aから突出する部位である。突出部15の形状は特に制限されないが、本実施形態では円柱状を呈する。突出部15の高さ寸法は、封止体3Aの板厚よりも小さくなっている。
基体部21の中央には、裏面21b側(図6の(a)参照)に開口する孔部23,23が形成されている。孔部23は、突出部15,15に対応する位置に形成されている。孔部23の中空部は、円筒状を呈する側壁と底面とで形成されている。孔部23は、突出部15が挿入される部位である。孔部23の大きさは、突出部15が隙間なく挿入されるように形成されている。
第二実施形態に係る液冷ジャケットの製造方法では、準備工程と、配置工程と、摩擦攪拌工程と、除去工程とを行う。準備工程では、ジャケット本体2Aと、封止体3Aとを形成する。
配置工程は、図6の(a)に示すように、ジャケット本体2Aに封止体3Aを配置しつつ、孔部23に突出部15を挿入する工程である。配置工程では、周壁部12の端面12aとフランジ部22の裏面22bとによって重合部J1が形成されるとともに、突出部15の端面と孔部23の底面とが突き合わされて突合せ部J2が形成される。突合せ部J2は平面視円形状を呈する。なお、本実施形態では支持部14の端面14aと基体部21の裏面21bも重ね合わされる。
摩擦攪拌工程は、図6の(b)に示すように、ジャケット本体2Aと封止体3Aとを回転ツールGを用いて摩擦攪拌接合する工程である。本実施形態では、重合部J1及び突合せ部J2に対して摩擦攪拌接合を行う。重合部J1については、第一実施形態と同等であるため、説明を省略する。
摩擦攪拌工程では、回転させた回転ツールGの攪拌ピンG2を基体部21の表面21aに設定された開始位置Spに挿入し、突合せ部J2,J2を通るように直線状に回転ツールGを相対移動させる。摩擦攪拌工程では、攪拌ピンG2が突出部15に達する程度に回転ツールGの挿入深さを設定する。回転ツールGの移動軌跡には塑性化領域W2が形成される。回転ツールGが終了位置Epに達したら、基体部21から回転ツールGを離脱させる。
なお、摩擦攪拌工程では、重合部J1及び突合せ部J2のどちらを先に摩擦攪拌接合を行ってもよい。また、摩擦攪拌工程では、ショルダ部G1を基体部21に押し込みながら摩擦攪拌接合を行ってもよい。また、突合せ部J2の摩擦攪拌接合の際には、攪拌ピンG2が支持部14に達するように攪拌ピンG2の挿入深さを設定してもよい。
除去工程では、塑性化領域W1内に形成された凹溝Dを境にしてフランジ部22の外側の余剰片部30をバリVとともに切除する。以上により、液冷ジャケット1Aが完成する。
以上説明した第二実施形態によれば、第一実施形態と略同等の効果を奏することができる。また、重合部J1に加えて、突合せ部J2を摩擦攪拌接合することにより、液冷ジャケット1Aの接合強度を高めることができる。また、突出部15を孔部23に挿入することにより、摩擦攪拌工程の際にジャケット本体2Aと封止体3Aとの位置ずれを防ぐことができる。
以上本発明の液冷ジャケット1,1A及び液冷ジャケットの製造方法について説明したが、本発明の趣旨に反しない範囲において適宜設計変更が可能である。例えば、本実施形態の摩擦攪拌工程では、回転ツールGのシアー側が基体部21側となるように回転ツールGの進行方向及び回転方向を設定したが、フロー側が基体部21側となるように設定してもよい。また、ショルダ部G1の下端面G1aは、基体部21の表面21aよりも上方に位置させてもよい。
また、本実施形態では、回転ツールGを用いたが、ショルダ部G1を備えていないショルダレス回転ツール(図示省略)を用いて摩擦攪拌工程を行ってもよい。
1 液冷ジャケット
2 ジャケット本体
3 封止体
11 底部
12 周壁部
13 凹部
14 支持部
15 突出部
21 基体部
22 フランジ部
23 孔部
30 余剰片部
G 回転ツール
G1 ショルダ部
G2 攪拌ピン

Claims (4)

  1. 底部と前記底部の周縁から立ち上る周壁部とを備えるジャケット本体を形成するとともに、基体部と前記基体部の表面とは一段下がった位置から側方に張り出すフランジ部とを備える封止体を形成する準備工程と、
    前記周壁部の端面と前記フランジ部の裏面とを重ね合せて重合部を形成する配置工程と、
    回転ツールを前記フランジ部の表面から挿入し、前記回転ツールの攪拌ピンのみを前記フランジ部のみ、又は、前記周壁部及び前記フランジ部の両方に接触させた状態で前記フランジ部に沿って前記回転ツールを前記封止体の周方向に前記回転ツールを一周させるように相対移動させて前記重合部に対して摩擦攪拌接合を行う摩擦攪拌工程と、を含み、
    前記摩擦攪拌工程では、バリが前記封止体の周方向に前記回転ツールを一周させて形成された塑性化領域の外側に形成されるように接合条件を設定することを特徴とする液冷ジャケットの製造方法。
  2. 前記摩擦攪拌工程において前記塑性化領域内に形成された凹溝を境にして、前記フランジ部の外側の余剰片部をバリとともに切除する除去工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の液冷ジャケットの製造方法。
  3. 前記摩擦攪拌工程では、ショルダ部と攪拌ピンとを備える回転ツールを使用し、前記ショルダ部の下端面を前記基体部の表面より低い位置に設定して摩擦攪拌接合を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液冷ジャケットの製造方法。
  4. 前記準備工程では、前記ジャケット本体の前記底部から立ち上る支持部と、前記支持部から突出する突出部とを形成するとともに、前記封止体に前記突出部が挿入される孔部を形成し、
    前記配置工程では、前記周壁部の端面に前記封止体を配置するとともに、前記孔部に前記突出部を挿入し、
    前記摩擦攪拌工程では、前記突出部の端面と前記孔部の底面との突合せ部にも摩擦攪拌接合を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の液冷ジャケットの製造方法。
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