JP6665053B2 - ドアトリムアームレスト構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車の車体側面に設けられたドアの内側のドアトリムから車室内側に突出するようにドアトリムに取り付けられたアームレスト構造に係り、特に、車体側面に衝撃を受けた場合の乗員に対する衝撃を吸収するようにしたアームレスト構造に関するものである。
一般に、自動車のアームレストは、自動車の車体側面に設けられたドアに関して、ドアを構成するインナーパネルの内側に設けられたドアトリムに備えられている。このようなアームレスト構造は、例えば図6に一例を示すように構成されている。
図6において、公知のアームレスト構造1は、ドア2を構成するインナーパネル3の内面に取り付けられたドアトリム4に対して、その内側に突出するように取り付けられたアームレスト本体5を備えて構成されている。
アームレスト本体5は、図7に詳細に示すように、アームレスト上面部に腕を載置するためのアームレスト基材5aを有し、この基材5aがドアトリム4に向かって車室内側から外側に延びており、その先端がドアトリム4に設けられた開口部4aを越えて上方に屈曲され、この屈曲した上向きの延長部5bが、ドアトリム4に設けられた係合部4bに係合することにより、ドアトリム4に対して保持されている。また、車室側に突出したアームレスト本体5は、その基材5aが突出端から下方へ垂下し、この垂下した下向きの延長部5bが、同様にドアトリム4に設けられた係合部4bに係合することにより、ドアトリム4に対して保持されている。
ここで、アームレストの基材5aは、その表面が貼着,接着,一体成形等により表皮5cで覆われている。さらに、アームレストの基材5aは、その先端に近い領域にて、下面(車室から見て裏面)に、アームレストの軸方向に沿って溝部5dが形成されている。
このような構成のアームレスト構造1では、図8(A)に概略的に示すように、通常は、アームレスト本体5は、車室内側から外側に向かって斜め上方に延びて、その基材5aの先端の延長部5bがドアトリム4の裏側に係合部4bにより保持されている。このようにして、図6に示すように、当該ドア2に隣接するシートに着座した乗員6がアームレスト本体5の上面に肘を載せることができる。
その際、アームレスト本体5は、乗員6の肘により下向きの荷重が加えられるが、その際の荷重は、基材5aから係合部4bを介してドアトリム4に伝達され、アームレスト本体5が確実に保持されるようになっている。
このような状態において、自動車が側突するなどで側面に衝撃が加わった場合、例えば図8(A)にて左方から衝撃が矢印Eで示すように加えられた場合、この衝撃力によって図8(B)にて乗員6の身体が慣性により相対的に矢印Fで示すように、アームレスト本体5に当たることになる。
これにより、アームレスト本体5及び上端部5aは、図8(B)において、鎖線図示位置から実線図示位置まで左方に移動し、その際、基材5aの下面側に設けられた溝部5dで下に向かって所謂谷折り変形を生じ、基材5aが下方に屈曲する。その結果、アームレスト本体5が大きく左方に移動し、これにより乗員6の身体に加えられる衝撃を吸収するようにしている。
しかしながら、このような構成のアームレスト構造1においては、側突時に、アームレストの基材5aが溝部5dで谷折り変形を生じることによって、溝部5dから車室内側に位置する大部分が、車室内側に向かって斜め上方に延びることになる。
このため、側突時に乗員6の身体がアームレスト本体5に車室内側から外側に向かって当たったときに、アームレストの上端部5aが部分的に突っ張ることになって、衝突衝撃荷重が十分に吸収されず、あるいはアームレスト基材5aの裏側が車室内側に向かって露出することにより、乗員6を圧迫することが懸念される。
これに対して、特許文献1には、シートバックのドア側のサイドサポートのパッド内に設けられたブラケットと、アームレストおよび/またはドアトリムに設けられ車両側突時前記ブラケットから荷重を受けた時にアームレストの左右方向の少なくとも一端部をドアトリムから離脱させるアームレスト離脱装置とを有し、前記ブラケットは、アームレストの離脱および/または座屈の強度より大の強度を有しており、前記ブラケットは、シート骨格に対して固定の後端部と、高さ方向にアームレストと重なるかまたは下側にあり高さ方向と直交する面内で前記後端部から斜め前方にアームレスト側に延びる前方伸長部とを有している、車両用側突乗員保護装置が開示されている。
この車両用側突乗員保護装置は、好ましくは、アームレストとドアトリムロアの一方に設けられ車両左右方向にいくにしたがって上下方向に変位するリブ傾斜面を含み、また好ましくはアームレストとドアトリムアッパとの一方に設けられ車両左右方向に延びる孔とアームレストとドアトリムアッパとの他方に設けられ車両左右方向に延びて前記孔に嵌入する軸とを含み、さらに好ましくはアームレストとドアトリムロアとの一方に設けられた第一の爪と、アームレストとドアトリムロアとの他方に設けられた第二の爪とを有する。
上記構成を有する特許文献1の車両用側突乗員保護装置では、車両の側突時に、アームレストアッパのリブ傾斜面がアームレストロアのリブ傾斜面に沿って摺動し、アームレストアッパが上方に跳ね上がってアームレストロアから脱落し、アームレストロア単体での撓み変形、破断により衝突衝撃荷重を吸収する。
これに対して、特許文献2には、車両の側壁パネルの室内面に装着される自動車用内装部品であって、トリム本体におけるほぼ中央部のインパクトエリアにアームレストを装備してなる自動車用内装部品において、前記アームレストは、ベースとなるアームレスト芯材の側壁パネル側縁部に下方向に延びる取付座プレートが設けられ、この取付座プレートを介してアームレストがトリム本体に取着されることにより、側突時において、上記取付座プレートの基部が破断し、アームレスト芯材と取付座プレートとが分離することで、側突時におけるアームレストの変位ストローク量を大きく確保したことを特徴とする自動車用内装部品が開示されている。
特許文献2によるアームレスト装置によれば、側突時、取付座プレートの基部に荷重が集中して、取付座プレートが容易にアームレストから破断する。これにより、アームレストが側壁パネル側に有効に変位して衝撃荷重を吸収する。
また、アームレストとドアトリム本体との間に、フィニッシャーパネルが着脱可能に爪係着される場合には、アームレストからの押圧力によりフィニッシャーパネルが上方に跳ね上がることで形成される新たなスペース分だけ、アームレストがより有効に変位する。
これに対して、特許文献3には、ドアトリムの車室内側面に突出して設けられたアームレストにおいて、肘を置く部分に当たる基材と、前記基材の表面に形成され、前記表面におけるその長手方向に延びる溝と、前記溝が形成されている面とは反対側となる裏面に形成され、前記裏面から前記ドアトリム側に向かい斜め下方に突出している片部と、を備えることを特徴とするアームレストが開示されている。
このアームレストは、好ましくは、前記基材が前記ドアトリムとは別体で構成されており、前記片部が前記ドアトリムに係止されることで、前記危害が前記ドアトリムに対して上方へ移動することが規制されており、さらに好ましくは、前記ドアトリムには、前記基材と前記片部との間に配置される突起部が設けられる。
特許文献3に開示されたアームレスト装置によれば、アームレスト上方からの力に対して突起部が基材に当接し、基材が突起部により係止されると共に、溝が閉じる方向に作用するため、基材の表面を起点として亀裂が生じにくい。
また、アームレスト側面からの衝撃に対して、片部が基材を支持し溝を起点として変形し、その際、基材が片部により支持されているため、基材は裏面側に向かって撓むことができず、表面に向かって撓む。
特開2008−087634号公報 特開2009−006934号公報 特開2011−000990号公報
しかしながら、特許文献1による車両用側突乗員保護装置においては、側突時にアームレストの車両内側が跳ね上がるため、アームレストの裏面が乗員に向かって露出することになる。従って、アームレスト裏面に突起があると、この突起が乗員の身体と接触し、あるいは圧接することがある。さらに、アームレストの跳ね上がり遅れが発生すると、アームレストが十分に跳ね上がらない状態で、乗員の状態がアームレストに当接することになってしまう。
また、特許文献2による自動車用内装部品においては、アームレスト芯材の段差を補整するために、アームレストパッドが必要であり、部品点数が多くなり、構造が複雑になると共に、部品コスト及び組立コストが増大してしまう。
さらに、特許文献3によるアームレストにおいては、基材の表面に溝を設ける必要があり、この溝を覆うために表皮と緩材が必要になる。従って、基材に対する部品の追加が必要となるために、部品コスト及び組立コストが増大してしまう。また、側突時にアームレストの基材が表面に向かって撓むことから、アームレストが室内側に傾斜して取り付けられている場合には、アームレストが車室内側に向かって撓むことになり、乗員の身体と干渉することも考えられる。
以上のように、ドアトリムアームレストは、側面衝突などにより車両側部への衝撃時は潰れやすく、通常使用時は剛性を高めたい部位であり、両特性の両立が課題となる。しかしながら、従来、ドアトリムアームレストの変形による荷重吸収性能の点並びに、衝撃時の乗員への干渉の点で何れも改良の余地があった。
本発明は、以上の点に鑑み、簡単な構成によりアームレストの変形によって衝突衝撃荷重が十分に吸収され得ると共に、アームレストの裏側が車室内側に向かって露出することなく、乗員の身体への干渉が回避され得るようにした、ドアトリムアームレスト構造を提供することを目的としている。
上記目的は、本発明によれば、自動車の車体側面の開口部を閉鎖するドアのインナーパネル内側に備えられたドアトリムと、ドアトリムに対して車室内側に突出するように係合手段により取り付けられ、上端部がドアトリムまで延びている中空のアームレスト本体と、を備えて構成され、係合手段は、ドアトリムに設けられた係合部と、アームレスト本体の上端部の先端付近から車室外側に向かって斜め下方に延びていて、係合部に下方から係合して上端部の上方への変形を規制する係合爪と、係合爪に対して車室外側に対向するようにドアトリムに支持部を介して回動可能に支持された当接部と、を含んでおり、自動車の側突時に、衝突衝撃荷重が外側からドアに加えられて車室内側に向かって変形するドアインナーパネルにより、ドアトリムに設けられた当接部が押動されて車室内側に向かって移動して、この当接部が係合爪の先端に当接することで、アームレスト本体の上端部に備えられた係合爪の係合部への係合が解除されると共に、アームレストに隣接するシートに着座している乗員によりアームレスト本体が車室外側に向かって押動されることで、アームレスト本体の上端部が上方に移動しながらアームレスト本体が車室外側に向かって移動して乗員への衝撃を吸収することを特徴とする、ドアトリムアームレスト構造により達成される。
上記構成によれば、通常は、アームレスト本体の上端部に備えられた係合爪が、ドアトリムに設けられた係合部に下方から係合することにより、アームレスト本体の上端部は、上方への移動が規制されている。
従って、例えば当該ドアに隣接するシートに着座中または着座しようとする乗員の身体がアームレストに当たって車室外側に向かって押圧したとしても、アームレスト本体の上端部が上方に移動してドアトリムから外れてしまうようなことはない。
これに対して、自動車の側突時には、衝突衝撃荷重が外側から当該ドアに加えられると、ドアを構成するドアインナーパネルも車室内側に向かって変形する。これにより、ドアトリムに設けられた当接部が同様に車室内側に向かって移動して、アームレスト本体の上端部に備えられた係合爪の先端に当接することにより、側突後迅速に且つ確実に係合爪の係合部への係合が解除される。
そして、係合爪の係合解除の状態から、さらに乗員の上体が衝突衝撃の慣性によりアームレスト本体を車室外側に向かって相対的に押動すると、アームレスト本体の上端部が上方に移動しながら、アームレスト本体が車室外側に向かって大きく移動する。
従って、衝突衝撃荷重が効率よく吸収されることになり、またアームレスト本体が部分的に乗員の上体に対して突っ張るようなこともなく、乗員に対する加害が低減されることになる。
また、アームレスト本体の上端部は、その車室外側の部分が上方へ移動するので、乗員に対してアームレスト本体の裏側が露出するようなことがなく、従って、アームレスト本体の裏側に設けられた突起物等により、乗員に対する加害が発生するようなこともない。
さらに、アームレスト本体の表面側に段差や溝部がないので、アームレスト本体の表面を覆うアームレストパッドや緩材等が不要であり、構造が簡略化できる。
本発明によるドアトリムアームレスト構造は、好ましくは、アームレストの上端部が、その下面に車室内側に向かって斜め下方に延びるリブを備えており、自動車の側突時にアームレスト本体が車室外側に向かって押動されるとき、係合爪の係合解除後にリブがドアトリムに設けられた車室内側に向かって斜め下方に延びるスライド面に当接し、このスライド面に沿って摺動することで、アームレスト本体の上端部が上方へ移動される。
これにより、自動車の側突時に、ドアインナーパネルの車室内側への移動に伴ってドアトリムの一部も車室内側に移動し、その際、アームレスト本体の上端部の裏側に備えられた係合爪が、ドアトリムに設けられた係合部から解放されると共に、さらに乗員の上体が慣性により相対的にアームレスト本体を車室外側に向かって押動することで、アームレスト本体の上端部に設けられたリブが、ドアトリムに設けられたスライド面に沿って摺動する。これにより、リブがスライド面に沿って摺動しながら、アームレスト本体の上端部が上方へ移動する。
従って、自動車の側突時に、乗員の身体がアームレスト本体に対して車室外側に向かって押動するとき、リブ及びスライド面による摺動によって、アームレスト本体の上端部は能動的に上方へ移動することになる。こうして、側突時にアームレスト本体の上端部が確実に上方へ移動するので、衝突衝撃荷重が十分に吸収される。
このようにして、本発明によれば、アームレストに弱体構造を設定しなくとも、簡単な構成により、アームレストを車体幅方向で容易に変形させることで、衝突衝撃荷重が十分に吸収され得る。本発明によれば、側突の際、アームレスト外側を外すように構成しているため、アームレストの裏側が車室内側に向かって露出せず、乗員の身体への干渉が回避される。よって本発明によれば、側突時のアームレストの車幅方向の変形荷重の低減化と通常使用時の剛性確保を両立し得るようにした、極めて優れたドアトリムアームレスト構造を提供することができる。
ドアトリムから車室内側に突出して取り付けられた本発明によるドアトリムアームレスト構造の一実施形態の構成を示す一部破断正面図である。 図1のドアトリムアームレスト構造におけるドアトリムの裏側の斜め上方から見た図1の矢印P方向から見た斜視図である。 図1のA−A線断面図であって、(A)は通常時、(B)は(A)において矢印E方向から車体が衝撃を受けた後の状態を示している。 図1のB−B線断面図であって、(A)は通常時、(B)は(A)において矢印E方向から車体が衝撃を受けた後の状態を示している。 図1のC−C線断面図であって、(A)は通常時、(B)は(A)において矢印E方向から車体が衝撃を受けた後の状態を示している。 従来のドアトリムアームレスト構造の一例の構成を示す概略正面図である。 図6のD−D線断面図である。 図7の断面図を概略的に示すもので、(A)は通常時、(B)は側突後における断面図である。
以下、図面に示した実施形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明によるドアトリムアームレスト構造の一実施形態の構成を示している。図1において、アームレスト構造10は、自動車の車体側面の開口部(図示せず)を閉鎖するドア11に対して構成されており、ドア11を構成するドアインナーパネル12の内面に取り付けられたドアトリム13に対して、その内側に突出するように取り付けられたアームレスト本体14から構成されている。
アームレスト本体14は、図3(A)に示すように、アームレスト本体を構成する、例えば金属製又は合成樹脂製のフレームにより基材を備え、この基材は、上面に搭乗者の腕を載せて保持するための前後方向に延びる腕載置部を有し、この表面を含む全面が貼着,接着,一体成形等により表皮で覆われており、中空に形成されている。このアームレスト本体14の主要構成は従来のアームレスト本体と同様の構成で成る。アームレスト本体14は、その上端部14aが車室内側から外側に向かって延びており、その先端がドアトリム13と僅かな間隙を残すように位置している。
アームレスト本体14は、本実施形態では、上縁に沿って二箇所で、ドアトリム13側から突出した係合手段20の係合部22により、それぞれドアトリム13に対して固定保持されている。係合手段20は、アームレスト本体14側に設けられた係合爪21と、ドアトリム13側に設けられた係合部22及び当接部23と、から構成されている。
係合爪21は、アームレスト本体14と一体に形成されており、可撓性を有している。そして、アームレスト本体14の係合爪21は、図3(A)に示すように、アームレスト本体14の上端部14aにおいて、その先端より手前から車室外側に向かって斜め下方に延びており、その先端に上向きのフック21aを備えている。これにより、アームレスト本体14がドアトリム13に対して所定位置に取り付けられたとき、係合爪21のフック21aがドアトリム13側の係合部22の下端22aに下方から係合することにより、アームレスト本体14が上方に変形しないように規制される。
係合部22は、図3(A)に示すように、ドアトリム13から車室内側に突出して下方に屈曲して断面がクランク状に形成されており、その下端22aに下方から係合爪21が係合するようになっている。
当接部23は、図1の矢印P方向から見た図2に示すように、係合爪21に対して車室外側で対向するように配置されている。この当接部23は、図3(A)に示すように垂直断面にて、全体が平坦に且つ上端が車室内側に向かって僅かに突出して形成された突起23aを有している。
ここで、当接部23は、図2に示すように、左右両側で支持部23bにより支持されている。支持部23bは、図4(A)に示すように、当接部23の上端付近から車室内側に向かって斜め上方に延びており、その先端がドアトリム13と一体に形成されている。さらに、支持部23bは、ドアトリム13との接続部付近に、車室外側の表面に溝部23cを備えている。これにより、支持部23bは、この溝部23cにおいて強度が弱くなっており、後述するように当接部23が側突時にドアインナーパネル12により車室内側に向かって押動されたとき、この溝部23cを回転中心として車室内側に向かって上側に回動するようになっている。
さらに、アームレスト本体14は、係合手段20に隣接する領域において、図5(A)に示すように、アームレスト本体14の上端部14aの先端付近の下面に、車室内側に向かって斜め下方に膨出して延びるリブ24を備えている。
これに対して、ドアトリム13は、そのアームレスト本体14の下側に向かって屈曲した突出部13aに、車室内側に向かって斜め下方に延びるスライド面25を備えている。
本発明実施形態のドアトリムアームレスト構造10は以上のように構成されており、以下のように動作する。
まず、通常状態においては、図1及び図2に示すように、アームレスト本体14は、図示しない固定手段により、ドアトリム13に対して固定保持されている。このとき、アームレスト本体14の係合爪21は、図2及び図3(A),(B)に示すように、その先端のフック21aがドアトリム13の係合部22の下端22aに対して下方から当接している。また、アームレスト本体14のリブ24は、図5(A)に示すように、ドアトリム13のスライド面25には接触していない。これにより、アームレスト本体14は、ドアトリム13に対して確実に固定されており、乗員が肘を載せたとき、肘による下方への荷重に対抗することができる。
このような状態において、自動車が側突などにより車両側面に衝撃を受けた場合には、図3(A)及び図4(A)にて右方から矢印Eで示すように衝撃が加えられると、この衝撃力によって、自動車のドア11を構成するドアインナーパネル12が、車室内側に向かって変形し、ドアトリム13側の当接部23を車室内側に向かって押動する。
その際、図4(B)に示すように、当接部23は、支持部23bに形成された溝部23cを回転中心として角度θだけ上側に回動しながら、アームレスト本体14の係合爪21を車室内側に向かって移動することにより、アームレスト本体14の係合爪21を係合部22から解放する。このようにして、係合爪21と係合部22との係合が解除され、アームレスト本体14の上端部14aは、その車室外側の縁部が上方に移動することができるようになる。
なお、当接部23の上縁に突起23aが設けられていることにより、当接部23が回動しながら係合爪21を押動する際に、係合爪21の先端が当接部23から外れるようなことがなく、係合爪21は確実に係合解除される。このような係合爪21の係合解除は、側突時に迅速に且つ確実に行なわれる。
そして、係合爪21の係合解除の後、さらに乗員の状態が衝突衝撃の慣性によりアームレスト本体14を車室外側に向かって相対的に押動すると、図5(B)に示すように、アームレスト本体14の上端部14aに設けられたリブ24が、ドアトリム13側のスライド面25に沿って摺動する。これにより、アームレスト本体14の上端部14aは、リブ24がスライド面25に沿って摺動することにより上方へ移動する。これにより、アームレスト本体14の上端部14aが円滑に且つ確実に上方へ移動しながら、アームレスト本体14が車室外側に向かって大きく移動する。
従って、衝突衝撃荷重が効率よく吸収されることになり、またアームレスト本体14が部分的に乗員の上体に対して突っ張るようなこともなく、またアームレスト本体14の裏面が乗員に対して露出するようなこともなく、乗員に対する加害が大幅に低減されることになる。
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施することができる。
例えば、上述した実施形態においては、アームレスト本体14は、二箇所の係合手段20によりドアトリム13に対して上方への移動規制がされているが、これに限らず、係合手段20は、一箇所または三箇所以上に設けられていてもよい。
上述した実施形態においては、アームレスト本体14と、基部のみから構成されているが、これに限らず、希望に応じて表皮等を備えあるいは加飾部品等を備えていてもよい。
10 ドアトリムアームレスト構造
11 ドア
12 ドアインナーパネル
13 ドアトリム
13a 突出部
14 アームレスト本体
14a 上端部
20 係合手段
21 係合爪
21a フック
22 係合部
22a 下端
23 当接部
23a 突起
23b 支持部
23c 溝部
24 リブ
25 スライド面

Claims (2)

  1. 自動車の車体側面の開口部を閉鎖するドアのインナーパネル内側に備えられたドアトリムと、前記ドアトリムに対して車室内側に突出するように係合手段により取り付けられ、上端部がドアトリムまで延びている中空のアームレスト本体と、を備えて構成され、
    前記係合手段は、前記ドアトリムに設けられた係合部と、前記アームレスト本体の上端部の先端付近から車室外側に向かって斜め下方に延びていて、前記係合部に下方から係合して前記上端部の上方への変形を規制する係合爪と、前記係合爪に対して車室外側に対向するように前記ドアトリムに支持部を介して回動可能に支持された当接部と、を含んでおり、
    自動車の側突時に、衝突衝撃荷重が外側から前記ドアに加えられて車室内側に向かって変形するドアインナーパネルにより、前記ドアトリムに設けられた前記当接部が押動されて車室内側に向かって移動して、該当接部が前記係合爪の先端に当接することで、前記アームレスト本体の上端部に備えられた前記係合爪の前記係合部への係合が解除されると共に、
    前記アームレストに隣接するシートに着座している乗員により前記アームレスト本体が車室外側に向かって押動されることで、前記アームレスト本体の上端部が上方に移動しながら前記アームレスト本体が車室外側に向かって移動して乗員への衝撃を吸収することを特徴とする、ドアトリムアームレスト構造。
  2. 前記アームレストの上端部が、その下面に車室内側に向かって斜め下方に延びるリブを備えており、
    自動車の側突時に前記アームレスト本体が車室外側に向かって押動されるとき、前記係合爪の係合解除後に前記リブが前記ドアトリムに設けられた車室内側に向かって斜め下方に延びるスライド面に当接し、このスライド面に沿って摺動することにより、前記アームレスト本体の上端部が上方に移動されることを特徴とする、請求項1に記載のドアトリムアームレスト構造。
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