JP6664921B2 - 積層造形装置及び積層造形方法 - Google Patents

積層造形装置及び積層造形方法 Download PDF

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Description

本発明は、帯電性粉体からなる粉体像を繰り返し積層することにより立体像を形成する積層造形装置及び積層造形方法に関する。
近年、樹脂や金属といった材料を少しずつ積層しながら固めて、立体像を形成する積層造形装置、所謂3Dプリンタが脚光を集めている。現在、実用化されている3Dプリンタの方式としては、大きく分類して次の5つの方式がある。
〔1〕熱溶解積層法
熱溶解積層法は、プリンタヘッドを移動させつつ、プリンタヘッドから加熱溶融された熱可塑性樹脂(例えば、ABS:アクリロニトリル ブタジエン スチレン共重合合成樹脂、PC:ポリカーボネート樹脂など)を押し出してステージ上に積層し、立体像を形成する方式である。熱溶解積層法では、造形材料の樹脂として糸状又は繊維状のものを用いており、この樹脂を加熱溶解しながら押し出して積層する。
〔2〕光学造形法
光学造形法は、液体状の光硬化性樹脂をプールに満たし、光硬化性樹脂の液面より僅かに低い位置にステージを配置して、ステージ上の光硬化性樹脂の層にレーザービームを照射し、この層を部分的に硬化させ、ステージを一層分だけ下降させてから、光硬化性樹脂の次の層にレーザービームを照射して、次の層を部分的に硬化させ、このようなレーザービームの照射とステージの下降とを繰り返して、複数層の硬化部分をステージ上に積層し、立体像を形成する方式である。
〔3〕インクジェット法
インクジェット法は、ステージを移動させつつ、インクジェットヘッドからステージ上に紫外線硬化性の樹脂を噴出して、紫外線を照射することでステージ上の紫外線硬化性の樹脂を硬化させ、次に、ステージを一段(一層分だけ)下降させてから、同様にインクジェットヘッドから樹脂を噴出して、紫外線を照射しステージ上の樹脂を硬化させ、このような樹脂の噴出硬化とステージの下降とを繰り返して、立体像をステージ上に形成する方式である。インクジェット法では、ステージと立体像の分離とを容易にするために造形初期に分離用の土台が作製される。
〔4〕粉末造形法
粉末造形法は、石膏等の粉末からなる均一な厚みの層をステージ上に形成し、インクジェットヘッドからステージに接着剤を噴出して、その層を部分的に硬化させ、ステージを一層分だけ下降させてから、粉末からなる次の層をステージ上に形成し、インクジェットヘッドからステージに接着剤を噴出して、次の層を部分的に硬化させ、このような粉末からなる層の形成、接着剤の噴出硬化、及び、ステージの下降を繰り返して、立体像をステージ上に形成する方式である。粉末造形法では、未硬化部分の粉末は、後で除去される。
〔5〕粉末焼結積層造形法
粉末焼結積層造形法は、チタン合金やニッケル合金等の金属の粉末からなる均一な厚みの層をステージ上に形成し、レーザービームや電子ビームをステージ上の金属の粉末からなる層に照射して、その層を部分的に焼結させ、ステージを一層分だけ下降させてから、金属の粉末からなる次の層をステージ上に形成し、レーザービームや電子ビームを照射して、次の層を部分的に焼結させ、このような粉末からなる層の形成、レーザービームや電子ビームの照射、及び、ステージの下降を繰り返して、立体像をステージ上に形成する方式である。粉末焼結積層造形法では、未焼結の粉末は、後で除去される。
ところで、〔1〕熱溶解積層法、〔3〕インクジェット法、〔4〕粉末造形法では、プリンタヘッドやインクジェットヘッドを往復移動させるため、造形速度が遅いという課題がある。また、〔2〕光学造形法では、光硬化性樹脂の液面が安定するまでの時間が長く、かつ、光硬化性樹脂の硬化に長い時間が費やされるため、造形速度が遅いという課題がある。さらに、〔4〕粉末造形法では、石膏等の造形材料を接着剤により硬化させる方式なので、造形物の強度が弱いという課題がある。また、〔5〕粉末焼結積層造形法では、樹脂材料に対応できず、消費エネルギーが大きいという課題がある。
さらに、何れの方式においても、一層の厚さが50μm〜200μmと厚いため、立体像の表面が粗い仕上がりになるという共通の課題がある。
この点に関し、引用文献1,2には、周知の電子写真の技術を応用した積層造形装置が開示されている。引用文献1,2に記載の積層造形装置では、像担持体(誘電体ベルトや転写ベルトといった中間転写体)に帯電性粉体を静電吸着させて粉体像を形成する像形成工程と、像担持体上の粉体像を加熱する加熱工程と、ステージ上に像担持体上の粉体像を像担持体から転写させる転写工程とを有し、これらの工程を繰り返すことで、複数の粉体像をステージ上に積層して立体像を形成する。
このような電子写真の技術を応用した方法では、消費エネルギーが比較的小さく、立体像を高速で形成することができる。また、例えば、平均粒径10μm程度の微粒子の集合からなる帯電性粉体を使用することができ、従って、一層の厚さを10μm程度にすることができ、しかも、強度を高くできる上、表面の仕上がりが滑らかな立体像を形成することができる。
また、引用文献3には、インクジェット方式の三次元造形装置が開示されている。引用文献3に記載の三次元造形装置では、ステージ(造形プレート)上に、造形材料として、最終的な立体像(造形物)となるモデル材と、モデル材が張り出した張り出し部分を支え、最終的に除去される土台(サポート材)と、を少なくとも一方向に走査しながら吐出させ、かつ、これを硬化させる動作を繰り返すことで、造形材料を積層し、立体像をステージ上に形成する。
特開平10−207194号公報 特開2002−347129号公報 特開2013−67119号公報
ところで、引用文献1,2に記載の積層造形装置では、粉体像をステージ上に転写させる転写工程において、粉体像が形成された像担持体(誘電体ベルトや転写ベルトといった中間転写体)を、像担持体の背面側(粉体像が形成されない面側)に設置した加熱部(ヒーター)を用いて加熱することで、粉体像を溶融してステージ上に順次積層する構成となっている。これらの構成では、転写工程において加熱部によって加熱された像担持体がステージに接触又は近接するため、ステージの温度が上昇する。そのまま積層を続けると転写工程における粉体像及び像担持体の冷却を妨げるだけでなく、ステージの温度が立体像の溶融温度にまで達することがあり、そうすると、立体像の造形精度が悪化し、積層継続が困難になる。積層を続けるにはステージを十分冷却する必要があり、その結果、積層速度が遅くなってしまうという課題があった。
また、引用文献3のようなインクジェット方式の三次元造形装置では、造形初期に、土台を積層するため、積層時間と造形材料とを余分に消費してしまう課題があった。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、積層速度の高速化を維持しつつ立体像の造形を精度よく行うことができると共に、造形材料の消費量を少なくすることができる積層造形装置及び積層造形方法を提供することを目的としている。
本発明は、前記課題を解決するために、次の積層造形装置及び積層造形方法を提供する。
(1)積層造形装置
本発明に係る第1態様の積層造形装置は、像担持体と、前記像担持体に帯電性粉体を静電吸着させて粉体像を形成する像形成部と、前記像担持体側に配設され、前記像担持体上の粉体像を加熱する第1加熱部と、事前に外部工程で準備された土台が設置されて該土台上に前記像担持体上の粉体像を転写させるステージと、前記ステージ側に配設され、前記土台の前記ステージとの接触面を加熱する第2加熱部とを備え、前記像担持体上の粉体像の形成、前記第1加熱部による前記像担持体上の粉体像の加熱、前記像担持体から前記土台への前記粉体像の転写、及び、前記第2加熱部による前記土台の前記ステージとの接触面の加熱を繰り返して、複数の粉体像を前記土台上に積層して立体像を形成するものであって、前記第1加熱部と前記第2加熱部との加熱する時間帯が異なることを特徴とする。
)積層造形方法
本発明に係る積層造形方法は、像担持体に帯電性粉体を静電吸着させて粉体像を形成する像形成工程と、前記像担持体上の粉体像を加熱する第1加熱工程と、事前に外部工程で準備された土台がステージに設置されて該土台上に前記像担持体上の粉体像を該像担持体から転写させる転写工程と、前記土台の前記ステージとの接触面を加熱する第2加熱工程とを含み、前記像形成工程、前記第1加熱工程、前記転写工程及び前記第2加熱工程を含む一連の処理を繰り返すことで、複数の前記粉体像を前記ステージに設置された前記土台上に積層して立体像を形成し、前記第1加熱工程と前記第2加熱工程とで加熱する時間帯が異なることを特徴とする。
本発明において、前記第2加熱部は、前記立体像の形成に先立って、前記土台の前記ステージとの接触面を加熱する態様を例示できる。
本発明において、前記第2加熱部は、前記立体像を完成させたときに、前記土台の前記ステージとの接触面を加熱する態様を例示できる。
本発明において、前記土台は、両面粘着シートによって前記ステージに接着されている態様を例示できる。
本発明において、前記土台は、熱可塑性樹脂からなるものであり、前記ステージは、表面又は表面近傍にヒーターが配設されている態様を例示できる。
本発明において、前記土台は、前記帯電性粉体の材料を用いた融解固化物からなるものである態様を例示できる。
本発明において、前記土台は、樹脂材料からなるプレート状のものである態様を例示できる。
本発明において、前記樹脂材料は、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂及びポリエステルから選択されたものである態様を例示できる。
本発明において、前記土台は、土台本体と、前記土台本体の前記像担持体側に設けられた樹脂フィルムとを備え、前記粉体像を前記樹脂フィルム上に積層する態様を例示できる。
本発明において、前記樹脂フィルムは、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂及びポリエステルから選択されたものである態様を例示できる。
本発明において、前記ステージは、良熱伝導体からなるものである態様を例示できる。
本発明によると、積層速度の高速化を維持しつつ立体像の造形を精度よく行うことができると共に、造形材料の消費量を少なくすることが可能となる。
本実施の形態に係る積層造形方法を実施する積層造形装置を概略構成に示す断面図である。 ヒーターユニットにおける面状ヒーターの断面構造の一例を概略的に示す断面図である。 転写部における中間転写ベルトの断面構造の一例を概略的に示す断面図である。 土台本体上に樹脂フィルムを設置した土台の断面構造の一例を概略的に示す断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態に係る積層造形方法を実施する積層造形装置1を概略構成に示す断面図である。
本実施の形態に係る積層造形方法は、像担持体(この例では中間転写ベルト21)に帯電性粉体Eを静電吸着させて粉体像Eiを形成する像形成工程と、像担持体上の粉体像Eiを加熱する加熱工程と、事前に外部工程で準備された土台23gがステージ23a(この例では昇降ステージ)に設置されて土台23g上に像担持体上の粉体像Eiを該像担持体から転写させる転写工程とを含み、像形成工程、加熱工程及び転写工程を含む一連の処理を繰り返すことで、複数の粉体像Ei〜Eiをステージ23aに設置された土台23g上に積層して立体像Fを形成する。
積層造形装置1は、像担持体(この例では中間転写ベルト21)と、像担持体に帯電性粉体Eを静電吸着させて粉体像Eiを形成する像形成部10と、像担持体上の粉体像Eiを加熱する加熱部(この例ではヒーターユニット24)と、事前に外部工程で準備された土台23gが設置されて土台23g上に像担持体上の粉体像Eiを転写させるステージ23aとを備え、像担持体上の粉体像Eiの形成、加熱部による像担持体上の粉体像Eiの加熱、及び、像担持体から土台23gへの粉体像Eiの転写を繰り返して、複数の粉体像Ei〜Eiを土台23g上に積層して立体像Fを形成する。
詳しくは、積層造形装置1は、カラーの立体像Fを形成するプリンタ、所謂3D(3次元)プリンタとされている。積層造形装置1は、互いに異なる複数色(この例ではイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ホワイト(W)及び透明(T)という5色)の粉体像をそれぞれ形成する複数の像形成部10〜10(この例では5つの像形成ユニット10Y,10M,10C,10W,10T)と、各色の粉体像を重ね合わせてカラーの粉体像Eiを形成し、複数のカラーの粉体像Ei〜Eiを繰り返し積層して立体像Fを形成する転写部20とを備えている。
<像形成部>
像形成ユニット10Y,10M,10C,10W,10Tは、何れも感光体(この例では感光体ドラム11)を転写部20における中間転写体として作用する中間転写ベルト21(像担持体の一例)に接する位置に配設し、感光体ドラム11の周囲に帯電器12、レーザービーム照射部13、現像器14、1次転写ローラ15、クリーナー16及び除電部17を配設した構成とされている。
また、像形成ユニット10Y,10M,10C,10W,10Tは、感光体ドラム11と1次転写ローラ15との間に転写部20における中間転写ベルト21を挟み込み、1次転写ローラ15により中間転写ベルト21を感光体ドラム11の表面に圧接した構成とされている。感光体ドラム11は、所定方向(この例では図1中の時計方向)に回転駆動される。中間転写ベルト21は、所定方向とは反対方向(この例では図1中の反時計方向の矢印方向A)に周回移動される。そして、感光体ドラム11の周速は、中間転写ベルト21の周速と同一又は略同一に設定されている。
また、像形成ユニット10Y,10M,10C,10W,10Tにおける現像器14には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ホワイト(W)及び透明(T)の帯電性粉体Eがそれぞれ収容されている。
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ホワイト(W)の帯電性粉体E〜Eは、顔料からなる着色剤を添加したポリエステルやスチレンアクリル等の熱可塑性樹脂を粉体にしたものである。また、透明(T)の帯電性粉体Eは、透明なポリエステルやスチレンアクリル等の熱可塑性樹脂を粉体にしたものである。帯電性粉体E〜Eは、必要に応じて帯電制御剤(CCA:Charge Control Agent)を添加してもよい。また、帯電性粉体E〜Eは、現像性や転写性を向上させるという観点から、シリカ等からなる外添剤を添加してもよい。帯電性粉体Eの一例として、顔料及び/又は帯電制御剤を軟化点温度(例えば120℃)の合成樹脂(例えばポリエステル樹脂)に添加して混練した後、混練した合成樹脂を所定の平均粒径(例えば7μm程度)に粉砕した粉体を挙げることができる。さらに、帯電性粉体Eは、所定の平均粒径(例えば7nm程度)の外添剤(例えばシリカからなる外添剤)を添加してもよい。
積層造形装置1では、像形成ユニット10Y,10M,10C,10W,10Tにおいて、感光体ドラム11の回転に伴い、帯電器12により感光体ドラム11の表面を均一に帯電し(例えば−600Vに帯電し)、レーザービーム照射部13によりレーザービームの強度を変調させつつ、レーザービームを感光体ドラム11の表面に照射して、感光体ドラム11の表面に静電潜像を形成する。引き続いて現像器14により帯電性粉体E(例えば負極性に帯電した粉体)を感光体ドラム11の表面の静電潜像に付着させて、感光体ドラム11の表面に粉体像を形成し、粉体像とは逆極性のバイアス電圧(例えば+1.5kVのバイアス電圧)が印加された1次転写ローラ15により感光体ドラム11の表面の粉体像を転写部20における中間転写ベルト21上に転写する。
このとき、像形成ユニット10Y,10M,10C,10W,10Tにおける感光体ドラム11の表面に各色の粉体像を順次形成して、各色の粉体像を感光体ドラム11の表面から中間転写ベルト21上に順次重ね合わせて転写する(1次転写)。これにより、中間転写ベルト21上にカラーの粉体像Eiが形成される。
そして、中間転写ベルト21の周回移動に伴い、中間転写ベルト21上のカラーの粉体像Eiを転写部20における転写ユニット27へ搬送し、中間転写ベルト21を一旦停止させて、中間転写ベルト21上のカラーの粉体像Eiを中間転写ベルト21から転写ユニット27に転写する(2次転写)。
<転写部>
次に、積層造形装置1における転写部20を構成する構成部材について以下に説明する。
転写部20は、転写ユニット27、中間転写ベルト21、ベルト駆動部22及び冷却装置25を備えている。
〔転写ユニット〕
転写ユニット27は、中間転写ベルト21の周回移動方向(この例では矢印方向A)において像形成部10(この例では下流側の像形成ユニット10Y)よりも下流側に配設されている。転写ユニット27は、ヒーターユニット24(加熱部の一例)及びステージユニット23を有している。ヒーターユニット24及びステージユニット23は、中間転写ベルト21を挟んで内側及び外側にそれぞれ振り分けられ、中間転写ベルト21を間にして互いに対向している。
−ヒーターユニット−
ヒーターユニット24は、ヒーターホルダー24cと、面状ヒーター24aと、温度センサ24bとを有している。
ヒーターホルダー24cは、耐熱性を有する材料(例えばアルミニウムなど金属)からなるものとされている。ヒーターホルダー24cは、中間転写ベルト21側の面(この例では下面)において面状ヒーター24aを固定している。
面状ヒーター24aは、ヒーターホルダー24cの中間転写ベルト21側の面(この例では下面)に取り付けられて中間転写ベルト21の内側面(裏面)と対向し、中間転写ベルト21の内側面に対して接触又は近接するように配設されている。
図2は、ヒーターユニット24における面状ヒーター24aの断面構造の一例を概略的に示す断面図である。
図2に示すように、面状ヒーター24aは、例えば、基板24a1と、基板24a1上(図示では基板24a1の下面)に形成された発熱層24a2と、発熱層24a2上(図示では発熱層24a2の下面)に形成された絶縁層24a3とを有し、基板24a1、発熱層24a2及び絶縁層24a3を順次重ね合わせた積層構造のものとされている。
具体的には、基板24a1は、強度性及び耐熱性を有する材料(例えばガラスやセラミックなど)からなる所定厚さ(例えば2mm程度)のものとされている。発熱層24a2は、発熱抵抗体を構成する材料(例えば銀パラジウムなど)からなる所定厚さ(例えば50μm程度)のものとされている。絶縁層24a3は、絶縁性及び耐熱性を有する材料(例えばガラスなど)からなる所定厚さ(例えば30μm程度)のものとされている。
ヒーターユニット24では、給電電極(図示せず)を通じて面状ヒーター24aにおける発熱層24a2に電流が流されることで、ジュール熱が面状ヒーター24aに生じ、面状ヒーター24aが発熱する。
図1に示すように、温度センサ24bは、ヒーターホルダー24cの中間転写ベルト21側の面(この例では下面)の中央における凹所に設けられている。温度センサ24bは、例えば、サーミスタを用いることができる。温度センサ24bは、面状ヒーター24aの中間転写ベルト21とは反対側の面(この例では上面)に接触又は近接した状態で面状ヒーター24aの温度Kaを測定する。
ヒーターユニット24では、温度センサ24bにて測定した温度Kaを積層造形装置1全体の制御を司る制御部(図示せず)にフィードバックし、該制御部にて面状ヒーター24aにおける発熱層24a2に流れる電流を制御し、面状ヒーター24aの温度Kaを予め設定した所定の転写温度Krに調節する。
ここで、面状ヒーター24aと中間転写ベルト21におけるカラーの粉体像Eiとが互いに重ね合わされて接触状態にあるときには、温度センサ24bにより測定された温度Kaがカラーの粉体像Eiの温度に等しい又は略等しい。従って、温度センサ24bにより測定された温度Kaは、中間転写ベルト21からステージ23aのステージ面23a1における土台23gに転写されるときのカラーの粉体像Eiの温度又は該温度の近似値(間接測定値)であるといえる。
−ステージユニット−
ステージユニット23は、ステージ23aと、面状ヒーター23f(ヒーターの一例)と、ベース部23bと、圧力センサ23cと、温度センサ23dと、土台23gと、昇降駆動部23eとを有している。
[第1実施形態]
ステージ23aは、ステージ面23a1を有している。ステージ23aのステージ面23a1には、外部工程で形成された土台23g(例えば積層造形装置1とは別に形成された土台)が設置される。ステージ23aは、この例では、ステージ面23a1を有する平板状のものとされている。
第1実施形態では、ステージ23aは、良熱伝導体からなるものとされている。ここで、良熱伝導体の材料としては、アルミニウム、銅などの金属、或いは、アルミニウム、銅、マグネシウムなどの金属から選択された合金、カーボン材料などを例示でき、例えば、熱伝導率20W/m K以上の物質から選ばれたものとすることできる。
この例では、ステージ23aは、アルミニウム製の所定厚さ(具体的には10mm程度)の平板とされている。
ステージ23aは、表面(ステージ面23a1)又は表面近傍(表面から予め定めた所定距離内側)に面状ヒーター23fが配設されている。
第1実施形態では、面状ヒーター23fは、ステージ23aの中間転写ベルト21側の面(この例では上面)の凹所に設けられて中間転写ベルト21側の面(この例では上面)がステージ面23a1を構成している。
面状ヒーター23fは、図2に示す面状ヒーター24aと同様の断面構造とされている。すなわち、面状ヒーター23fは、図示を省略したが、例えば、基板と、基板上に形成された発熱層と、発熱層上に形成された絶縁層とを有し、基板、発熱層及び絶縁層を順次重ね合わせた積層構造のものとされている。
ステージユニット23では、給電電極を通じて面状ヒーター23fにおける発熱層に電流が流されることで、ジュール熱が面状ヒーター23fに生じ、面状ヒーター23fが発熱する。
面状ヒーター23fは、制御部の指示の下、オン(通電)状態とオフ(非通電)状態とが切り替えられるオンオフ制御される。なお、面状ヒーター23fは、人為操作によりオンオフされるようになっていてもよい。
ベース部23bは、中間転写ベルト21側の面(この例では上面)において圧力センサ23cを介してステージ23aを搭載して固定している。
圧力センサ23cは、中間転写ベルト21とステージ23aとの間の圧力Jaを測定する。圧力センサ23cは、従来公知(市販)のものを用いることができ、ここでは、詳しい説明を省略する。圧力センサ23cとしては、例えば、日本キスラー株式会社製の薄型力センサ(直径12mm、高さ3mm、定格7kN)を用いることができる。
ステージユニット23では、圧力センサ23cにて測定された圧力Jaを制御部にフィードバックし、該制御部にて昇降駆動部23eを駆動制御し、中間転写ベルト21とステージ23aとの間の圧力Jaを予め設定された所定の転写圧力Jrに調節する。
温度センサ23dは、ステージ23aのステージ面23a1の中央部に設けられている。温度センサ23dは、例えば、熱電対を用いることができる。温度センサ23dは、ステージ面23a1の温度Kbを測定する。
第1実施形態では、土台23gは、既述のとおり、外部工程で準備されたものである。この例では、土台23gは、樹脂材料からなるプレート状のものとされている。詳しくは、土台23gは、容易に入手可能な樹脂材料(例えば、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、ポリエステル)から選択されたものとされている。例えば、土台23gは、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、ポリエステルのうちの何れか1つの材料からなる。
土台23gは、外部工程で両面粘着シート(図示省略)によってステージ23a(具体的にはステージ面23a1)に接着されている。これにより、土台23gは、ステージ23aのステージ面23a1に取り付けることができると共に、ステージ23aのステージ面23a1から取り外すことができる。両面粘着シートとしては、例えば、日東電工株式会社製の両面テープ(商品名「No.500」)を用いることができる。
具体的には、土台23gは、中間転写ベルト21の後述する弾性層21b(図3参照)の厚み以上の厚み(この例では200μm程度)のものとされている。
昇降駆動部23eは、ベース部23bを支持して昇降させる。昇降駆動部23eは、例えば、電動アクチュエータを用いた周知のものを用いることができ、ステージ23aを昇降方向(図1中の上下方向の矢印方向B)に予め定めた所定の昇降速度(具体的には20mm/sec程度)で昇降させる。これにより、昇降駆動部23eは、土台23gを面状ヒーター24aに中間転写ベルト21を介して押圧する押圧動作と、土台23gを中間転写ベルト21から離間させる離間動作とを行うことができる。
〔中間転写ベルト〕
図3は、転写部20における中間転写ベルト21の断面構造の一例を概略的に示す断面図である。
図3に示すように、中間転写ベルト21は、例えば、無端状のベルト基材である無端状ベルト基材21aと、無端状ベルト基材21aの外周面に形成された弾性層21bと、弾性層21bの外周面に形成された離型層21cとを有し、無端状ベルト基材21aと離型層21cとの間に弾性層21bを挟み込んだ3層構造のものとすることができる。
具体的には、無端状ベルト基材21aは、樹脂フィルム(この例ではポリイミドフィルム)からなる所定周長(この例では500mm程度)、所定厚さ(この例では50μm程度)のものとされている。弾性層21bは、弾性材料(この例ではシリコンゴムなどのゴム材料)からなる所定厚さ(この例では200μm程度)のものとされている。離型層21cは、離型性材料(この例ではフッ素樹脂などの離型性樹脂)からなる所定厚さ(この例では30μm程度)のものとされている。
無端状ベルト基材21aの第一の役割は、中間転写ベルト21の周回移動方向及び弾性層21bの周回移動方向に直交するベルト面に沿った方向(中間転写ベルト21の幅方向)の伸縮を抑制して、これらの方向における中間転写ベルト21上のカラーの粉体像Eiの位置精度を向上させ、中間転写ベルト21上のカラーの粉体像Eiをステージ23aのステージ面23a1における土台23gに対して正確に位置決めすることにある。
また、無端状ベルト基材21aの第二の役割は、中間転写ベルト21の剛性を高くすることにある。中間転写ベルト21の剛性を高くすると、後述する駆動ローラ22aやテンションローラ22bの端部においてローラ径よりも大きい径の円形状のカラー(図示せず)を設け、中間転写ベルト21の端部を該カラーに当接させて、中間転写ベルト21の蛇行を抑制することができる。或いは、中間転写ベルト21の端部において径方向の内側に延設したビード(図示せず)を設け、中間転写ベルト21における該ビードをガイドして、中間転写ベルト21の蛇行を抑制することができる。これにより、中間転写ベルト21の周回移動方向に直交するベルト面に沿った方向(中間転写ベルト21の幅方向)において、中間転写ベルト21上のカラーの粉体像Eiの位置精度を向上させ、中間転写ベルト21上のカラーの粉体像Eiをステージユニット23におけるステージ23aのステージ面23a1における土台23gに対して正確に位置決めすることが可能になる。
また、弾性層21bの役割は、中間転写ベルト21から土台23gの上面23ga、及び、土台23gの上面23gaに以前に転写された最上層のカラーの粉体像Eiへの粉体像Eiの転写効率を向上させることにある。中間転写ベルト21上のカラーの粉体像Eiを土台23gの上面23ga、及び、その最上層のカラーの粉体像Eiに重ね合わせたときに、弾性層21bの弾性変形により中間転写ベルト21上の粉体像Eiと土台23gの上面23ga、及び、その最上層の粉体像Eiとを均一に接触させて、中間転写ベルト21から土台23gの上面23ga、及び、その最上層の粉体像Eiへの粉体像Eiの転写効率を向上させることが可能になる。
また、離型層21cの役割は、中間転写ベルト21に対する粉体像Eiの付着力を弱めて、離型層21cからの粉体像Eiの分離を容易にし、中間転写ベルト21から土台23gの上面23ga、及び、その最上層の粉体像Eiへの粉体像Eiの転写効率を向上させることにある。
〔ベルト駆動部〕
図1に示すように、ベルト駆動部22は、駆動ローラ22a、テンションローラ22b及び駆動モータ(図示せず)を備えている。
駆動ローラ22a及びテンションローラ22bは、中間転写ベルト21を張架している。駆動モータは、駆動ローラ22aを回転駆動する。テンションローラ22bは、駆動ローラ22aの回転駆動により、中間転写ベルト21が周回移動することで、従動回転する。
ベルト駆動部22では、駆動モータにて駆動ローラ22aを回転駆動することにより、テンションローラ22bを従動回転させつつ中間転写ベルト21を周回移動させることができる。
〔冷却装置〕
冷却装置25は、1又は複数の冷却ファン部(この例では一対の冷却ファン部25a,25b)を備えている。
一対の冷却ファン部25a,25bは、中間転写ベルト21の周回移動方向(この例では矢印方向A)における転写ユニット27よりも下流側において中間転写ベルト21を間にして互いに対向して配設されている。
一対の冷却ファン部25a,25bは、中間転写ベルト21の外側及び内側からそれぞれ中間転写ベルト21を冷却する。
中間転写ベルト21の外側における一方の冷却ファン部25aは、中間転写ベルト21の幅方向(積層造形装置1の奥行き方向)に並設された1又は複数の(この例では5個ずつ2列に並べられた)冷却ファンを備えている。同様に、中間転写ベルト21の内側における他方の冷却ファン部25bも、中間転写ベルト21の幅方向に並設された1又は複数の(この例では5個ずつ2列に並べられた)冷却ファンを備えている。よって、この例では、中間転写ベルト21の外側に10個の冷却ファンが設けられ、中間転写ベルト21の内側にも10個の冷却ファンが設けられている。すなわち、冷却装置25は、合計20個の冷却ファンによって中間転写ベルト21を冷却する。
冷却ファンは、従来公知(市販)のものを用いることができ、ここでは、詳しい説明を省略する。冷却ファンとしては、例えば、山洋電気株式会社製のDCファン(商品名「San Ace60」、サイズ60mm×60mm×15mm、定格入力3.12W)を用いることができる。
〔積層造形装置の動作〕
かかる構成を備えた積層造形装置1では、先に述べたように、像形成ユニット10Y,10M,10C,10W,10Tにおける感光体ドラム11〜11の表面に各色の粉体像を順次形成して、各色の粉体像を感光体ドラム11〜11の表面から中間転写ベルト21上に順次重ね合わせて転写し(1次転写)、中間転写ベルト21上にカラーの粉体像Eiを形成する。そして、中間転写ベルト21の周回移動に伴い、中間転写ベルト21上のカラーの粉体像Eiを転写部20における転写ユニット27へ搬送し、中間転写ベルト21を一旦停止させる。
このとき、中間転写ベルト21上のカラーの粉体像Eiは、ヒーターユニット24における面状ヒーター24aによる加熱、及び、面状ヒーター24aとステージユニット23におけるステージ23aとの間での加圧が可能な2次転写領域X(図1参照)に入って位置決めされる。
2次転写領域Xにおいては、ヒーターユニット24における面状ヒーター24aの温度Kaを転写温度Kr(例えば帯電性粉体Eの軟化点温度120℃よりも高い160℃)まで上昇させ、面状ヒーター24aにより中間転写ベルト21を加熱し、ひいては中間転写ベルト21上のカラーの粉体像Eiを加熱して溶融する。
そして、中間転写ベルト21上のカラーの粉体像Eiを加熱して溶融した状態で、ステージユニット23における昇降駆動部23eを駆動制御し、ステージ23aを上昇させる。そして、面状ヒーター24aとステージ23aのステージ面23a1における土台23gとの間に中間転写ベルト21及びカラーの粉体像Eiを挟み込み、圧力センサ23cにより測定された圧力Jaが転写圧力Jrに到達すると、ステージ23aの上昇を停止させる。これにより、中間転写ベルト21上のカラーの粉体像Eiがステージ23aのステージ面23a1における土台23gに重ね合わされて密着される。
こうして中間転写ベルト21上のカラーの粉体像Eiがステージ面23a1における土台23gに密着した状態で、面状ヒーター24aによる加熱を停止すると、中間転写ベルト21上のカラーの粉体像Eiは、ステージ23aにおける土台23gへの熱伝導及び雰囲気中への放熱により冷却されて固化し、ステージ面23a1における土台23gに接着する。
この後、ステージユニット23における昇降駆動部23eを駆動制御し、ステージ23aを下降させて中間転写ベルト21から離間させる。このとき、中間転写ベルト21上のカラーの粉体像Eiがステージ面23a1における土台23gに融着されていることから、カラーの粉体像Eiが中間転写ベルト21から剥がされてステージ面23a1における土台23gに確実に転写される(2次転写)。
引き続いて、中間転写ベルト21の周回移動が再開され、面状ヒーター24aにより加熱された中間転写ベルト21の加熱部分が一方の冷却ファン部25aと他方の冷却ファン部25bとの間を通過する。このとき、一対の冷却ファン部25a,25bからの送風により中間転写ベルト21の加熱部分を所定温度(例えば35℃)以下の常温近くまで冷却する。
以降、像形成ユニット10Y,10M,10C,10W,10Tによる各色の粉体像の形成と、各色の粉体像を中間転写ベルト21上に重ね合わせたカラーの粉体像Eiの形成と、中間転写ベルト21からステージ23aのステージ面23a1における土台23gに以前に転写された最上層へのカラーの粉体像Eiの転写とからなる一連の処理を複数回繰返して、複数のカラーの粉体像Eiをステージ面23a1における土台23gに順次積層し、カラーの立体像Fを形成する。ここで、カラーの立体像Fの元となる複数のカラー断面像は、カラーの立体像Fを示す3Dデータに基づいて求めることができる。
[第2実施形態]
第2実施形態では、第1実施形態と同様に、図1に示す積層造形装置1よってカラーの立体像Fを形成するが、土台23gの素材として熱可塑性樹脂を用いている。
この例では、土台23gは、帯電性粉体Eの材料を用いた融解固化物からなるものである。土台23gは、プレート状のものとされている。
例えば、土台23gは、造形材料である帯電性粉体Eの材料としてポリエステルやスチレンアクリル等の熱可塑性樹脂を溶融し、溶融した熱可塑性樹脂をプレート型に流し込んで固めることで、作製することができる。
[第3実施形態]
第3実施形態では、第1実施形態及び第2実施形態と同様に、図1に示す積層造形装置1によってカラーの立体像Fを形成するが、土台23gの構成が異なる。
図4は、土台本体23g2上に樹脂フィルム23g1を設置した土台23gの断面構造の一例を概略的に示す断面図である。
土台23gは、土台本体23g2と、土台本体23g2の中間転写ベルト21側に設けられた樹脂フィルム23g1とを備え、粉体像Eiを樹脂フィルム23g1上に積層する。詳しくは、樹脂フィルム23g1は、容易に入手可能な樹脂材料(例えば、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂及びポリエステル)から選択されたものとされている。例えば、樹脂フィルム23g1は、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、ポリエステルのうちの何れか1つの材料からなる。
具体的には、土台23gは、樹脂製の土台本体23g2として所定厚さ(この例では2mm程度)のアクリル樹脂板上に樹脂フィルム23g1として所定厚さ(この例では0.1mm程度)のポリエステルフィルムを両面テープ(図示省略)で接着したものとされている。
<本実施の形態について>
本実施の形態によれば、土台23gをステージ23aに設置するので、土台23gを遮熱部材として機能させることができ、従って、積層速度を遅くすることなく、加熱された像担持体(この例では中間転写ベルト21)とステージ23aとが近接し、そのまま積層を続けたとしても、土台23gの遮熱効果でステージ23aの温度を立体像Fの溶融温度にまで達しないようにすることができ、これにより、立体像Fの造形を精度よく行うことができる。しかも、外部工程によって予め準備された土台23gをステージ23aに設置しておくので、粉体像Eiを積層するにあたり、土台23gを造形するための工程を省くことができ、それだけ、粉体像Eiの積層時間を短縮することができる。さらに、従来の如く、造形初期に、土台23gを積層することがないため、それだけ、造形材料の余分な消費を抑えることができる。従って、積層速度の高速化を維持しつつ立体像Fの造形を精度よく行うことができると共に、造形材料の消費量を少なくすることが可能となる。また、電子写真の技術を応用して帯電性粉体Eを静電吸着させて粉体像Eiを形成するので、帯電性粉体Eの転写効率を高くすることができると共に、電力消費の低く抑えることができる。
[第1実施形態]
第1実施形態では、土台23gは、両面粘着シート(この例では両面テープ)によってステージ23aに接着されていることで、土台23gを両面粘着シートによってステージ23aに接着することができ、これにより、立体像Fを完成させたときに、両面粘着シートによってステージ23aに固定した土台23gを両面粘着シートの接着強度よりも若干大きい程度の力で取り外すことが可能となり、従って、ステージ23aに対する土台23gの分離を簡単に行うことができる。
また、第1実施形態では、土台23gは、樹脂材料からなるプレート状のものであることで、土台23gを簡単な形状にすることができると共に、土台23gの材料として安価な樹脂材料を用いることができ、これにより、土台23gを簡単にかつ安価に作製することができる。
また、第1実施形態では、土台23gを構成する樹脂材料は、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂及びポリエステルから選択されたものであることで、土台23gの材料として容易に入手可能な樹脂材料から選択されたものを用いることができ、これにより、土台23gに特殊な材料を用いることなく、土台23gを作製することができる。
また、第1実施形態では、ステージ23aは、良熱伝導体からなるものであることで、ステージ23aから熱を逃し易くすることができ、従って、像担持体(この例では中間転写ベルト21)上の粉体像Eiの土台23gへの転写に伴うステージ23aの温度上昇を抑制することができる。
なお、両面粘着シートによるステージ23aに対する土台23gの着脱では、土台23gの面積が大きくなると、それだけ土台23gをステージ23aから分離し難くなる場合がある。
[第2実施形態]
第2実施形態では、土台23gは、熱可塑性樹脂からなるものであり、ステージ23aは、表面又は表面近傍にヒーター(この例では面状ヒーター23f)が配設されていることで、次の利点がある。
すなわち、立体像Fの形成に先立って、熱可塑性樹脂(例えば帯電性粉体Eの材料を用いた融解固化物)からなる土台23gをヒーター(この例では面状ヒーター23f)によって加熱されたステージ23aに接触させ、土台23gのステージ23aとの接触面を加熱して融解させることができる。このとき、土台23gのステージ23aとの接触面を予め定めた所定の第1加熱時間だけ(例えば瞬時に)加熱することで(つまり土台23gの表面をステージ23aに接触させてから第1加熱時間経過後に面状ヒーター23fをオフすることで)、土台23gを冷却固化させることができ、これにより、土台23gを容易にステージ23a上に固定させることができる。ここで、第1加熱時間は、土台23gのステージ23aとの接触面が加熱融解した後、冷却固化したときに土台23gがステージ23aに固着できる程度の時間とすることができる。
一方、立体像Fを完成させたときに、立体像Fが形成された土台23gを固定したステージ23aをヒーター(この例では面状ヒーター23f)で加熱して融解させることができる。このとき、土台23gのステージ23aとの界面を予め定めた所定の第2加熱時間だけ(例えば瞬間的に)加熱することで(つまり面状ヒーター23fをオンしてから第2加熱時間経過後にオフすることで)、土台23gを溶解させた状態で土台23gをステージ23aから分離させることができ、これにより、土台23g上に形成された立体像Fを土台23gごと簡単に取り外すことができる。
このような熱によるステージ23aに対する土台23gの着脱では、土台23gのステージ23aからの分離性が良く、第1実施形態の両面粘着シートによるステージ23aに対する土台23gの着脱の課題である土台23gの大面積化も可能となる。
また、第2実施形態では、土台23gは、帯電性粉体Eの材料を用いた融解固化物からなるものであることで、帯電性粉体Eと同じ材料又は略同じ材料で土台23gを作製することができ、これにより、土台23gに対して粉体像Eiを転写性よく融着させることができる。
[第3実施形態]
第3実施形態では、土台23gは、土台本体23g2と、土台本体23g2の像担持体(この例では中間転写ベルト21)側に設けられた樹脂フィルム23g1とを備え、粉体像Eiを樹脂フィルム23g1上に積層することで、第2実施形態の如く土台23g上に立体像Fを直接形成した場合での土台23gに対する立体像Fの分離に比べ、土台23g上に樹脂フィルム23g1を介して立体像Fを形成した場合での土台本体23g2に対する立体像Fの分離、及び、樹脂フィルム23g1に対する立体像Fの剥離の方が簡単な労力で行うことができる。従って、立体像Fを完成させたときに、土台本体23g2から立体像Fを樹脂フィルム23g1と共に容易に分離し(分離工程)、立体像Fから樹脂フィルム23g1を容易に剥離する(剥離工程)ことができる。これにより、土台23gから立体像Fを2段階の工程で容易に取り外すことができる。ここで、立体像Fからの樹脂フィルム23g1の剥離は、立体像Fと樹脂フィルム23g1との界面にせん断力を与えることでさらに容易に行うことができる。
また、第3実施形態では、樹脂フィルム23g1は、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂及びポリエステルから選択されたものであることで、樹脂フィルム23g1として容易に入手可能な樹脂材料から選択されたものを用いることができ、これにより、樹脂フィルム23g1に特殊な材料を用いることなく、土台23gから立体像Fを容易に取り外すことができる。
[その他の実施の形態]
本実施の形態では、積層造形装置1は、像担持体として中間転写体(この例では中間転写ベルト21)から土台23gに粉体像Eiを転写するようにしたが、積層造形装置1において中間転写体(この例では中間転写ベルト21)及びベルト駆動部22を除去した構成とし、像担持体として感光体(この例では感光体ドラム11)を用いて、感光体から土台23gに粉体像Eiを転写するようにしてもよい。
<実施例>
次に、前記した本実施の形態に係る積層造形装置1を用いて、後述する各種の実験パラメータを変更して粉体像Eiをステージ23aにおける土台23gに転写した実験を行ったので、比較例と共に表1を参照しながら以下に説明する。
Figure 0006664921
[実験パラメータ]
比較例及び実施例1〜10では、実験パラメータとして、表1の(A)〜(D)のパラメータとした。
(A)土台の準備工程
造形する際の土台23gの準備工程を、比較例では、像形成工程と同一工程とし、実施例1〜10では、像形成工程とは別の外部工程とした。すなわち、比較例では、土台23gを像形成時に作製し、実施例1〜10では、土台23gを像形成時とは別に事前に作製した。
(B)土台の材質
土台23gの材質を、比較例及び実施例6,7では、帯電性粉体Eの材料であるポリエステルに添加剤を添加したものとし、実施例1,8,9では、超高分子量ポリエチレンとし、実施例2〜5では、それぞれ、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、フェノール樹脂とし、また、実施例10では、土台本体23g2の材質をアクリル樹脂とすると共に樹脂フィルム23g1の材質をポリエステルとした。実施例1〜5,8〜10では、土台23gの材質は、何れも市販のものを用いた。
(C)土台の固定方法
土台23gのステージ23aへの固定方法を、比較例では、像形成工程と同一工程で土台23gを熱融着してステージ23aに固定した固定方法とし、また、実施例1〜6,8〜10では、像形成工程とは別の外部工程で作製した土台23gを両面テープによりステージ23aに固定した固定方法とし、実施例7では、像形成工程とは別の外部工程で作製した土台23gを熱融着してステージ23aに固定した固定方法とした。
すなわち、比較例では、土台23gの準備工程として、像形成工程の際に最初に土台23gをステージ23aに熱融着して作製する従来手法により実験を行い、実施例1〜10では、像形成工程とは別の外部工程で準備したプレート形状の土台23gをステージ23aに両面テープで接着(実施例1〜6,8〜10)しておく、或いは、熱融着(実施例7)しておく本実施の形態に係る手法により実験を行った。
(D)土台の高さ
土台23gの高さを、比較例及び実施例1〜7では、何れも2mmとし、実施例8〜10では、それぞれ、0.3mm、0.2mm、2.1mmとした。
すなわち、比較例及び実施例1〜7では、土台23gの高さを2mmとする一方、実施例8では、土台23gの高さを0.3mm(300μm)として中間転写ベルト21における弾性層21bの厚みよりも0.1mm(100μm)大きくし、実施例9では、土台23gの高さを0.2mm(200μm)として中間転写ベルト21における弾性層21bの厚み程度にした。また、実施例10では、厚さ2mmの土台本体23g2であるアクリル樹脂上に樹脂フィルム23g1である厚さ0.1mmのポリエステルフィルムを両面テープで貼り付けたものを土台23gとし、土台23gの高さを2.1mm程度とした。
[実験結果]
その結果を表1の(E)〜(J)に示す。なお、表1の(G)〜(J)において、「◎」、「○」及び「△」は、それぞれ、「十分な評価」、「良好な評価」及び「ある程度許容できる評価」が得られたことを示し、「×」は、「許容できない評価」となったことを示している。
(E)積層時間比
先ず、比較例を100にした場合の粉体像Eiの積層時間比について調べた。
その結果、積層時間比は、実施例1〜10では、例えば、比較例の土台23gの高さを2mmとし、高さ5mmの立体像Fを造形する場合、71となり、実施例1〜10の粉体像Eiの積層時間を比較例の粉体像Eiの積層時間に比べ29%削減できることが分かった。すなわち、実施例1〜10では、像形成工程とは別の外部工程で土台23gを作製し、従来の如く造形初期に土台23gを積層する土台積層工程に代えて、事前に土台23gを準備するため、土台積層工程での土台作製過程を省くことができ、それだけ粉体像Eiの積層時間を短縮できることが分かった。
(F)ステージの温度変化
次に、粉体像Eiを土台23gに転写する前と立体像Fを土台23gに造形した後のステージ23aの温度変化を示すステージ23aの温度変化について調べた。
その結果、ステージ23aの温度変化は、比較例及び実施例1〜7,10では、2℃と小さかった。これは、土台23gの厚みが比較例及び実施例1〜7で2mm、実施例10で2.1mmとなっていることから、土台23gの遮熱効果を十分に発揮できたからであると考えられる。
一方、実施例8,9では、土台23gの厚みが0.3mm,0.2mmとなっており、比較例及び実施例1〜7,10に比べて土台23gの遮熱効果を十分には発揮できなかったものの、ステージ23aの温度変化を10℃、45℃程度に抑えることができた。
なお、ステージ23aの温度変化の評価は、後述する(I)の転写後の立体像Fのつぶれ性の評価に関連しているため、(I)の転写後の立体像Fのつぶれ性の評価でも言及する。
(G)土台への粉体像の転写性
次に、中間転写ベルト21から土台23gへの粉体像Eiの転写性について調べた。
その結果、土台23gへの粉体像Eiの転写性は、土台23gの材質に依存し、土台23gの材質として造形材料(具体的には顔料及び帯電制御剤を添加したポリエステル)を用いた比較例及び実施例6,7では、材料同士の結合性が良いために転写性が良好となった。
また、土台23gの材質として造形材料(具体的には顔料及び帯電制御剤を添加したポリエステル)以外の超高分子量ポリエチレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、フェノール樹脂を用いた実施例1〜5,8〜10でも、粉体像Eiの表層がやや粗くなるものの転写性が良好であり、より安価に土台23gを準備できる点で優れていることが分かった。
(H)土台のステージからの分離性
次に、土台23gのステージ23aからの分離性について調べた。
その結果、像形成工程で土台23gを熱融着でステージ23aに固定する比較例では、土台23gをステージ23aから分離することが困難であったが、土台23gを両面テープでステージ23aに固定する実施例1〜6,8〜10では、比較例に比べ省労力に分離することができた。従って、土台23gのステージ23aからの分離性は、実施例1〜6,8〜10では、良好であった。
また、積層造形装置1におけるステージユニット23には面状ヒーター23fが設けられているので、土台23gを熱融着でステージ23aに固定する実施例7では、ステージ23aにおける面状ヒーター23fのオンオフによって土台23gを加熱融解してステージ23aから簡単に分離できるため、より省労力で分離することができた。従って、土台23gのステージ23aからの分離性は、実施例7では、さらに良好であった。
(I)転写後の立体像のつぶれ性
次に、粉体像Eiの転写を連続20回繰り返した後の立体像Fのつぶれ性について調べた。
その結果、転写後の粉体像Eiのつぶれ性は、土台23gの高さ、ひいてはステージ23aの温度変化に依存し、土台23gの高さが2mmの比較例及び実施例1〜7、並びに、土台23gの高さが2.1mmの実施例10では、ステージ23aの温度変化が2℃とほとんどなく、立体像F(積層像)のつぶれが起きなかった。また、土台23gの高さが0.3mm(300μm)の実施例8では、ステージ23aの温度変化が10℃と小さく、立体像F(積層像)のつぶれがほとんど起きなかった。
これは、ヒーターユニット24とステージ23aとの間に設けられた土台23gが遮熱部材として機能したためであると考えられる。また、実施例1〜8,10では、土台23gの高さが中間転写ベルト21における弾性層21bの厚み0.2mm(200μm)よりも大きくなっていることから、弾性層21bが土台23gによりたとえ凹んでも、中間転写ベルト21の表面の土台23gとの接触部以外の部分がステージ23aのステージ面23a1に近接しない或いはほとんど近接しないためであると考えられる。
一方、土台23gの高さが0.2mm(200μm)の実施例9では、ステージ23aの温度変化が45℃と大きく、その熱で立体像F(転写像)が軟化してしまい、許容できないレベルではないが、立体像F(積層像)が押しつぶされる結果となった。
これは、実施例9では、土台23gの高さが中間転写ベルト21における弾性層21bの厚み0.2mm(200μm)程度になっていることから、弾性層21bが土台23gにより凹むと、中間転写ベルト21の表面の土台23gとの接触部以外の部分がステージ23aのステージ面23a1に近接又は接触し易く、これにより連続転写の際に中間転写ベルト21の熱が中間転写ベルト21からステージ23aに伝達して蓄積され易いためであると考えられる。
(J)立体像の土台からの分離性
次に、立体像Fの土台23gからの分離性について調べた。
その結果、立体像Fの土台23gからの分離性は、土台23gの材質に依存し、土台23gの材質に造形材料(具体的には顔料及び帯電制御剤を添加したポリエステル)を用いた比較例及び実施例6,7では、土台23gと立体像Fとの界面の接着強度が比較的大きいため、土台23gから立体像Fを分離することは困難であった。
一方、土台23gの材質に造形材料(具体的には顔料及び帯電制御剤を添加したポリエステル)以外の超高分子量ポリエチレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、フェノール樹脂を用いた実施例1〜5,8〜10では、土台23gと立体像Fとの界面の接着強度が比較的小さいため、土台23gから立体像Fを容易に分離することができた。
しかも、土台23gを、土台本体23g2であるアクリル樹脂上に樹脂フィルム23g1であるポリエステルフィルムを両面テープで貼り付けたものとした実施例10では、土台本体23g2から樹脂フィルム23g1ごと立体像Fを分離する分離工程と、樹脂フィルム23g1を立体像Fから剥離する剥離工程とに分けることができ、これにより土台23gから立体像Fを直接分離する実施例1〜5,8〜10に比べて、土台23gから立体像Fをさらに容易に分離することができた。
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、かかる実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
1 積層造形装置
10 像形成部
11 感光体ドラム
20 転写部
21 中間転写ベルト(像担持体の一例)
21a 無端状ベルト基材
21b 弾性層
21c 離型層
22 ベルト駆動部
22a 駆動ローラ
22b テンションローラ
23 ステージユニット
23a ステージ
23a1 ステージ面
23b ベース部
23c 圧力センサ
23d 温度センサ
23e 昇降駆動部
23f 面状ヒーター(ヒーターの一例)
23g 土台
23g1 樹脂フィルム
23g2 土台本体
23ga 上面
24 ヒーターユニット(加熱部の一例)
24a 面状ヒーター
24a1 基板
24a2 発熱層
24a3 絶縁層
24b 温度センサ
24c ヒーターホルダー
25 冷却装置
25a 一方の冷却ファン部
25b 他方の冷却ファン部
27 転写ユニット
E 帯電性粉体
Ei 粉体像
F 立体像

Claims (12)

  1. 像担持体と、
    前記像担持体に帯電性粉体を静電吸着させて粉体像を形成する像形成部と、
    前記像担持体側に配設され、前記像担持体上の粉体像を加熱する第1加熱部と、
    事前に外部工程で準備された土台が設置されて該土台上に前記像担持体上の粉体像を転写させるステージと、
    前記ステージ側に配設され、前記土台の前記ステージとの接触面を加熱する第2加熱部と
    を備え、
    前記像担持体上の粉体像の形成、前記第1加熱部による前記像担持体上の粉体像の加熱、前記像担持体から前記土台への前記粉体像の転写、及び、前記第2加熱部による前記土台の前記ステージとの接触面の加熱を繰り返して、複数の粉体像を前記土台上に積層して立体像を形成するものであって、
    前記第1加熱部と前記第2加熱部との加熱する時間帯が異なることを特徴とする積層造形装置。
  2. 請求項1に記載の積層造形装置であって、
    前記第2加熱部は、前記立体像の形成に先立って、前記土台の前記ステージとの接触面を加熱することを特徴とする積層造形装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の積層造形装置であって、
    前記第2加熱部は、前記立体像を完成させたときに、前記土台の前記ステージとの接触面を加熱することを特徴とする積層造形装置。
  4. 請求項1から請求項までの何れか1つに記載の積層造形装置であって、
    前記土台は、両面粘着シートによって前記ステージに接着されていることを特徴とする積層造形装置。
  5. 請求項1から請求項までの何れか1つに記載の積層造形装置であって、
    前記土台は、熱可塑性樹脂からなるものであり、
    前記ステージは、表面又は表面近傍にヒーターが配設されていることを特徴とする積層造形装置。
  6. 請求項1から請求項までの何れか1つに記載の積層造形装置であって、
    前記土台は、前記帯電性粉体の材料を用いた融解固化物からなるものであることを特徴とする積層造形装置。
  7. 請求項1から請求項までの何れか1つに記載の積層造形装置であって、
    前記土台は、樹脂材料からなるプレート状のものであることを特徴とする積層造形装置。
  8. 請求項に記載の積層造形装置であって、
    前記樹脂材料は、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂及びポリエステルから選択されたものであることを特徴とする積層造形装置。
  9. 請求項又は請求項に記載の積層造形装置であって、
    前記土台は、土台本体と、前記土台本体の前記像担持体側に設けられた樹脂フィルムとを備え、前記粉体像を前記樹脂フィルム上に積層することを特徴とする積層造形装置。
  10. 請求項に記載の積層造形装置であって、
    前記樹脂フィルムは、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂及びポリエステルから選択されたものであることを特徴とする積層造形装置。
  11. 請求項1から請求項1までの何れか1つに記載の積層造形装置であって、
    前記ステージは、良熱伝導体からなるものであることを特徴とする積層造形装置。
  12. 像担持体に帯電性粉体を静電吸着させて粉体像を形成する像形成工程と、
    前記像担持体上の粉体像を加熱する第1加熱工程と、
    事前に外部工程で準備された土台がステージに設置されて該土台上に前記像担持体上の粉体像を該像担持体から転写させる転写工程と、
    前記土台の前記ステージとの接触面を加熱する第2加熱工程と
    を含み、
    前記像形成工程、前記第1加熱工程、前記転写工程及び前記第2加熱工程を含む一連の処理を繰り返すことで、複数の前記粉体像を前記ステージに設置された前記土台上に積層して立体像を形成し、前記第1加熱工程と前記第2加熱工程とで加熱する時間帯が異なることを特徴とする積層造形方法。
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