JP2016043493A - 積層造形装置および積層造形方法 - Google Patents

積層造形装置および積層造形方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016043493A
JP2016043493A JP2014166876A JP2014166876A JP2016043493A JP 2016043493 A JP2016043493 A JP 2016043493A JP 2014166876 A JP2014166876 A JP 2014166876A JP 2014166876 A JP2014166876 A JP 2014166876A JP 2016043493 A JP2016043493 A JP 2016043493A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
powder
intermediate transfer
transfer belt
stage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014166876A
Other languages
English (en)
Inventor
香川 敏章
Toshiaki Kagawa
敏章 香川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2014166876A priority Critical patent/JP2016043493A/ja
Publication of JP2016043493A publication Critical patent/JP2016043493A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/22Apparatus for electrographic processes using a charge pattern involving the combination of more than one step according to groups G03G13/02 - G03G13/20
    • G03G15/221Machines other than electrographic copiers, e.g. electrophotographic cameras, electrostatic typewriters
    • G03G15/224Machines for forming tactile or three dimensional images by electrographic means, e.g. braille, 3d printing

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】高価な有色の帯電性粉体の使用量を抑制することができ、立体像を安価に作製することができる積層造形装置を提供する。
【解決手段】積層造形装置1は、中間転写ベルト31と、中間転写ベルト31上に有色の粉体像Tを形成する少なくとも1つの有色像形成部UYと、中間転写ベルト31上に透明の粉体像Tを形成する少なくとも1つの透明像形成部UTと、中間転写ベルト31上の粉体像Tが転写される昇降ステージ23aとを備えている。積層造形装置1は、粉体像Tを積層して形成される立体像Fの構造を設計する立体像設計部51によって、立体像Fの内部を透明の粉体像Tで形成し、立体像Fの外周部を有色の粉体像Tで形成した構造とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、粉体像を積層して立体像を造形する積層造形装置並びに、その積層造形方法に関する。
近年、樹脂や金属といった材料を少しずつ積層しながら固めて、立体像を形成する積層造形装置、所謂3Dプリンタが脚光を集めている。現在、実用化されている3Dプリンタの方式としては、大きく分類して次の5つの方式がある。
第1の熱溶解積層法は、加熱によって軟化する熱可塑性樹脂(ABSやPC)を材料とする方式である。この方式では、プリンタヘッドを移動させつつ、プリンタヘッドから加熱溶融された熱可塑性樹脂を押し出してステージ上に積層し、立体像を形成する。材料としては、糸状または繊維状の樹脂を用いており、この樹脂を加熱溶解しながら押し出して積層する。
第2の光学造形法は、光硬化性樹脂をレーザービームによって硬化させる方式である。この方式では、液体状の光硬化性樹脂をプールに満たし、光硬化性樹脂の液面より僅かに低い位置にステージを配置する。そして、ステージ上の光硬化性樹脂の層は、レーザービームの照射によって部分的に硬化する。硬化させた層は、ステージを一層分だけ下降させることで、液面より下に降ろされ、次の層に対して同じ処理を施す。このようなレーザービームの照射とステージの下降とを繰り返して、複数層の硬化部分をステージ上に積層することで、立体像を形成している。
第3のインクジェット法は、インクジェットヘッドを使って噴射した紫外線硬化性の樹脂を、紫外線で固めながら積層していく方式である。この方式では、ステージを移動させつつ、インクジェットヘッドからステージ上に紫外線硬化性の樹脂を噴出し、紫外線を照射して硬化させる。次に、ステージを一層分だけ下降させてから、同様に樹脂を噴出して硬化させる。このような樹脂の噴出硬化とステージの下降とを繰り返して、立体像をステージ上に形成している。
第4の粉末造形法は、石膏等の粉末に水滴(接着剤)を噴射し固形化する方式である。この方式では、石膏粉末の薄い層をステージ上に形成し、インクジェットヘッドから接着剤を噴出して、部分的に硬化させる。その後、他の方式と同様に、積層を繰り返して立体像を形成する。
第5の粉末焼結積層造形法は、金属粉末にレーザービームや電子ビームを照射して焼結させ、各層を硬化させていく方式である。この方式では、金属粉末としてチタン合金やニッケル合金を用いており、積層を繰り返して立体像を形成する。
ところで、「熱溶解積層法」、「インクジェット法」、および「粉末造形法」では、プリントヘッドやインクジェットヘッドを往復移動させるため、造形速度が遅いという課題がある。そして、「光学造形法」でも、光硬化性樹脂の液面が安定するまでの時間が長く、かつ光硬化性樹脂の硬化に長い時間が費やされるため、造形速度が遅いという課題がある。また、「粉末造形法」では、材料である石膏を接着剤で硬化させる方式なので、造形物の強度が弱いという課題がある。さらに、「粉末焼結積層造形法」では、樹脂材料に対応できず、消費エネルギーが大きいという課題がある。そして、いずれの方式においても、一層の厚さが50〜200μmと厚いため、立体像の表面がざらざらした仕上がりになってしまうという共通の課題がある。
上述した現行の3Dプリンタ方式に対して、周知の電子写真の技術を応用した積層造形装置が提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。特許文献1および特許文献2に開示されている積層造形装置では、静電潜像を誘電体表面に形成する工程と、誘電体表面の静電潜像を帯電性粉体で現像して、誘電体表面に粉体像を形成する工程と、粉体像を誘電体表面から中間転写体に転写する工程と、粉体像を加熱して溶融または軟化させる工程と、粉体像を中間転写体からステージへと転写する工程とを有し、これらの工程を繰り返すことで、複数の粉体像を積層して立体像をステージ上に形成している。
このような電子写真の技術を応用した方法では、消費エネルギーが比較的小さく、立体像を高速で形成することができる。また、直径10μm程度の微粒子の集合からなる帯電性粉体を使用することから、一層の厚さが10μm程度と薄く、強度が高くて表面の仕上がりが良好な立体像を形成することができる。
特開平10−207194号公報 特開2002−347129号公報
特許文献1に記載の積層造形方法では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびホワイト(W)の4色の帯電性粉体を用いることで、フルカラーの3次元立体像を造形している。具体的には、図15の複数色の帯電性粉体が混合された帯電性粉体層の模式図に示すように、帯電性粉体層100は、イエロー粉体101、マゼンタ粉体102、シアン粉体103、およびホワイト粉体104の各色の帯電性粉体を混合して形成されている。そして、帯電性粉体層100をシート形成手段によってシート状に形成し、ステージへの転写と積層とを繰り返すことでカラーの立体像を造形していた。
また、図16Aの立体像の側面例1の模式図に示すように、単色の帯電性粉体層110を積層する場合もある。つまり、立体像の側面について、所望の色を再現する場合、再現する色の各色の混合比に応じて、各単色の帯電性粉体層110をそれぞれ形成し、複数の帯電性粉体層110を積層することで、所望の色を再現している。
さらに、図16Bの立体像の側面例2の模式図に示すように、立体像の側面について、白色を背景として黄色の円形を描く場合、円形描画領域に黄色の帯電性粉体を用い、それ以外の領域に白色の帯電性粉体を用いていた。つまり、1層の帯電性粉体層110のうち、円形描画領域とそれ以外の領域とで、異なる色の帯電性粉体を用いており、同様にして形成した複数の帯電性粉体層110を積層していた。
ところで、有色の帯電性粉体は、基材となる熱可塑性のプラスチック樹脂に高価な顔料を添加して作製されるため、無着色の帯電性粉体に比べて高価となる。そして、特許文献1に記載の積層造形方法では、目に見える表面だけでなく、目に見えない内部も表面と同じ有色の帯電性粉体で造形しているため、高価な有色の帯電性粉体が多く必要となり、立体像の価格が高くなるという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、高価な有色の帯電性粉体の使用量を抑制することができ、立体像を安価に作製することができる積層造形装置および積層造形方法を提供することを目的とする。
本発明に係る積層造形装置は、像担持体と、有色の粉体像を前記像担持体上に形成する少なくとも1つの有色像形成部と、透明の粉体像を前記像担持体上に形成する少なくとも1つの透明像形成部と、前記像担持体上の粉体像が転写されるステージと、前記ステージ上に複数の粉体像を積層して形成される立体像の構造を設計する立体像設計部とを備える積層造形装置であって、前記立体像設計部は、前記立体像の内部を透明の粉体像で形成し、前記立体像の外周部を有色の粉体像で形成した構造を設計することを特徴とする。
本発明に係る積層造形装置では、前記有色像形成部のうちいずれかは、白色の粉体像を形成する構成としてもよい。
本発明に係る積層造形装置では、前記立体像設計部は、前記立体像のうち内部と外周部との間に設けられた中間部を、白色の粉体像で形成した構造を設計する構成としてもよい。
本発明に係る積層造形装置では、前記立体像設計部は、前記像担持体上に複数の粉体像を形成し、該像担持体上で隣り合う粉体像の一部と重なる重複領域を設けた構造を設計する構成としてもよい。
本発明に係る積層造形装置では、前記立体像設計部は、前記立体像の外周部の厚さを50μm以上として設計する構成としてもよい。
本発明に係る積層造形装置では、前記立体像設計部は、前記立体像の外周部の厚さを200μm以下として設計する構成としてもよい。
本発明に係る積層造形方法は、像担持体に透明の帯電性粉体を静電吸着させて、透明の粉体像を前記像担持体上に形成する第1像形成ステップと、前記像担持体上に形成された透明の粉体像の周囲に有色の帯電性粉体を静電吸着させて、有色の粉体像を前記像担持体上に形成する第2像形成ステップと、ステージを前記像担持体に接近する方向へ移動させて、前記像担持体上の粉体像を前記ステージまたは前記ステージ上の粉体像に、接触もしくは密着させる接触ステップと、前記ステージを前記像担持体から離間する方向へ移動させて、前記像担持体上の粉体像を前記ステージへ転写させる転写ステップとを含み、前記第1像形成ステップ、前記第2像形成ステップ、前記接触ステップ、および前記転写ステップを含む一連の処理を繰り返すことで、複数の粉体像を前記ステージ上に積層して立体像を形成することを特徴とする。
本発明によると、高価な有色の帯電性粉体の使用量を抑制することができ、立体像を安価に作製することができる。つまり、着色された立体像を形成する際に、目に見える外周部を有色とし、目に見えない内部を透明として着色された部分を減らすことで、有色の帯電性粉体を節約することができる。
本発明の実施の形態に係る積層造形装置の側面図である。 本発明の実施の形態に係る積層造形装置の概略構成図である。 図1の積層造形装置における中間転写ベルトを拡大して示す拡大側面図である。 図1の積層造形装置における面状ヒータの構成を示す拡大側面図である。 本発明の第1実施形態に係る積層造形方法で形成した立体像の上面図である。 図5における矢符C−Cでの立体像の縦断面図である。 図6における矢符D−Dでの立体像の横断面図である。 図6における矢符E−Eでの立体像の横断面図である。 本発明の第2実施形態に係る積層造形方法で形成した立体像であって、図7Aの符号Gの領域を拡大して示す拡大断面図である。 本発明の第3実施形態に係る積層造形方法で形成した立体像の上面図である。 図9における矢符H−Hでの立体像の縦断面図である。 図10における矢符J−Jでの立体像の横断面図である。 図10における矢符K−Kでの立体像の横断面図である。 図10における矢符L−Lでの立体像の横断面図である。 本発明の実施の形態に係る積層造形装置の変形例の側面図である。 図12の積層造形装置の変形例における加熱部を拡大して示す拡大側面図である。 表面側から見た中間転写ベルトの加熱領域近傍を示す拡大平面図である。 従来の複数色の帯電性粉体が混合された帯電性粉体層の模式図である。 従来の立体像の他の側面例1の模式図である。 従来の立体像の他の側面例2の模式図である。
以下、本発明の実施の形態に係る積層造形装置について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る積層造形装置の側面図であって、図2は、本発明の実施の形態に係る積層造形装置の概略構成図である。
本発明の実施の形態に係る積層造形装置1は、カラーの立体像Fを造形する3次元(3D)プリンタであり、5つの像形成ユニット10Y、10M、10C、10W、10Tと、転写ユニット20とを備えている。なお、以下では説明のため、5つの像形成ユニット10Y、10M、10C、10W、10Tを併せて、像形成ユニットと呼ぶことがある。
像形成ユニットは、感光体ドラム11の周囲に帯電器12、レーザ光照射部13、現像器14、転写ローラ15、クリーナー16、および除電部17が配置された構成とされている。感光体ドラム11と転写ローラ15との間には、転写ユニット20の中間転写ベルト31(像担持体の一例)が挟み込まれており、転写ローラ15によって中間転写ベルト31を感光体ドラム11の表面に圧接させている。なお、回転する感光体ドラム11の周速は、周回方向Aに周回移動する中間転写ベルト31の周速と概ね同一に設定されている。
現像器14には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ホワイト(W)、および透明(T)の5色の帯電性粉体のうち、像形成ユニットで形成する粉体像Tの色に応じた帯電性粉体がそれぞれ収容されている。
帯電性粉体は、ポリエステルやスチレンアクリル等の熱可塑性樹脂に顔料からなる着色剤を添加した粉体で形成されている。帯電性粉体には、必要に応じて帯電制御剤(CCA)を添加してもよく、また、現像性や転写性を向上させるために、シリカ等からなる外添剤を添加してもよい。本実施の形態では、帯電性粉体として、顔料および帯電制御剤を軟化点温度120℃のポリエステル樹脂に添加して混練した後、平均粒径7μmに粉砕したものを用いている。また、一部の帯電性粉体には、粒径が7nmのシリカからなる外添剤を添加している。なお、透明(T)の帯電性粉体については、顔料からなる着色剤は添加されていない。
像形成ユニットでは、帯電性粉体を用いて感光体ドラム11の表面に粉体像Tを形成し、形成した粉体像Tを中間転写ベルト31に転写する。なお、像形成ユニットの具体的な動作については後述する。また、以下では、粉体像Tの状態を区別するために、形成されている部分に応じて粉体像Taないし粉体像Teと呼び、それらを併せて、粉体像Tと呼ぶことがある。
上述したように、像形成ユニットは、複数設けられており、像形成ユニット10Y、像形成ユニット10M、像形成ユニット10C、および像形成ユニット10Wは、有色の粉体像Tを形成する有色像形成部UYであって、像形成ユニット10Tは、透明の粉体像Tを形成する透明像形成部UTである。
転写ユニット20は、中間転写ベルト31、駆動ローラ22a、テンションローラ22b、転写部27、および冷却ファン25a、25bで構成されている。
中間転写ベルト31は、無端状のベルトであって、駆動ローラ22aおよびテンションローラ22bに張架されている。駆動ローラ22aは、駆動モータ53(図2参照)によって回転駆動し、中間転写ベルト31を周回方向Aに周回移動させ、テンションローラ22bを従動回転させる。また、中間転写ベルト31では、像形成ユニット(図1では、像形成ユニット10Y)の周回方向Aの下流側において、上流から順に加熱転写領域Wおよび冷却領域Zが設けられている。なお、以下では説明のため、中間転写ベルト31において、粉体像Tが形成される面(感光体ドラム11に当接する面)を表面と呼び、粉体像Tが形成されない面(転写ローラ15に当接する面)を裏面と呼ぶことがある。つまり、中間転写ベルト31では、厚さ方向で表面と裏面とが対向している。また、中間転写ベルト31については、後述する図3を参照して、詳細に説明する。
転写部27は、加熱転写領域Wにおいて、中間転写ベルト31の表面側に配置されたステージユニット23と、中間転写ベルト31の裏面側に配置されたヒータユニット24とを備える構成とされている。つまり、ステージユニット23とヒータユニット24は、中間転写ベルト31を挟んで対向する位置に配置されている。
ステージユニット23は、昇降ステージ23a、ベース部23b、圧力センサ23c、転写温度センサ23d、および昇降駆動部23eを備える構成とされている。昇降駆動部23eは、ベース部23bを支持して昇降させる。ベース部23bの上面には、圧力センサ23cを介して昇降ステージ23aが搭載されて固定されている。
昇降ステージ23aは、例えば、アルミニウム製の厚さ10mmの平板状に形成され、上面が中間転写ベルト31の表面に対向するように設けられている。
転写温度センサ23dは、例えばサーミスタであって、昇降ステージ23aの上面に埋め込まれており、昇降ステージ23aに積載される立体像Fの温度を測定する。
昇降駆動部23eは、例えば、電動アクチュエータである。昇降ステージ23aは、昇降駆動部23eの駆動によって矢符Bの方向に昇降し、中間転写ベルト31を介してヒータユニット24に押圧したり、中間転写ベルト31から離間したりする。
圧力センサ23cは、例えば、日本キスラー株式会社製薄型力センサ(直径12mm、高さ3mm、定格7kN)であり、中間転写ベルト31と昇降ステージ23aとの間の圧力を測定する。圧力センサ23cによって測定された圧力は、制御部52(図2参照)にフィードバックされ、制御部52によって昇降ステージ23aの上下(矢符Bの方向)の移動量が制御される。その結果、昇降ステージ23aは、所定の圧力(本実施の形態では、59kPa)で中間転写ベルト31を押圧するように制御される。
ヒータユニット24は、面状ヒータ24a、ヒータ温度センサ24b、およびヒータホルダー24cを備える構成とされている。面状ヒータ24aは、ヒータホルダー24cの下面に取り付けられて、中間転写ベルト31の裏面と対向し、中間転写ベルト31の裏面に対して接触もしくは近接して配置されている。ヒータ温度センサ24bは、例えば、サーミスタであって、ヒータホルダー24cの下面に埋め込まれており、面状ヒータ24aの上面に対して接触もしくは近接して配置されている。ヒータホルダー24cは、アルミ等の金属で形成されている。また、面状ヒータ24aについては、後述する図4を参照して、詳細に説明する。
冷却ファン25a、25bは、冷却領域Zにおいて、中間転写ベルト31を挟んで対向する位置に配置されており、例えば、山洋電機製のDCファン(商品名「SanAce60」、サイズ60mm×60mm×15mm、定格入力3.12W)である。冷却ファン25aは、中間転写ベルト31の表面側において、中間転写ベルト31の幅方向(積層造形装置1の奥行き方向)に5個ずつ2列に並べて配置されている。冷却ファン25bは、中間転写ベルト31の裏面側において、冷却ファン25aと同様に、中間転写ベルト31の幅方向に5個ずつ2列に並べて配置されている。つまり、中間転写ベルト31を挟んで対向する位置に、合計20個の冷却ファン25a、25bが設けられている。
積層造形装置1は、さらに、制御部52、立体像設計部51、および位置センサ54を備えている。制御部52は、立体像Fを形成する際、像形成ユニットおよび転写部27等を制御する。立体像設計部51は、粉体像Tを積層して形成される立体像Fの構造を設計する。なお、立体像Fの構造については、後述する図5ないし図7Bを参照して、詳細に説明する。位置センサ54は、中間転写ベルト31上の粉体像Tの位置を検知する。
図3は、図1の積層造形装置における中間転写ベルトを拡大して示す拡大側面図である。
本実施の形態において、中間転写ベルト31は、裏面側からベルト基材31a、弾性層31b、および離型層31cが積層された3層構成の3層ベルトとされている。ベルト基材31aは、例えば、ポリイミドで形成され、周長が500mmとされ、厚さが50μmとされている。弾性層31bは、ベルト基材31aの外周面にシリコンゴムで形成され、厚さが300μmとされている。離型層31cは、弾性層31bの外周面にフッ素樹脂で形成され、厚さが10μmとされている。中間転写ベルト31において、離型層31cが表面とされ、ベルト基材31aが裏面とされている。
ベルト基材31aの第1の役割は、中間転写ベルト31の周回方向Aの伸縮を抑制し、周回方向Aの位置精度を向上させることにある。また、第2の役割は、中間転写ベルト31の剛性を高くすることにある。中間転写ベルト31の剛性を高くすると、駆動ローラ22aやテンションローラ22bの端部にカラー(図示しない)を設け、中間転写ベルト31の端部をそのカラーに当接させて、中間転写ベルト31の蛇行を抑制することができる。
弾性層31bの役割は、中間転写ベルト31から昇降ステージ23a側への粉体像Tの転写効率を向上させることにある。すなわち、中間転写ベルト31上の粉体像Tを転写部27に転写する際、積層された粉体像Tに応じて弾性層31bが弾性変形し、転写部27上の粉体像Tと均一に接触するため、粉体像Tの転写性を向上させることができる。また、弾性層31bは、熱伝導性が低いため、中間転写ベルト31の表面側に加熱部41を設けることで、粉体像Tを効率よく加熱することができる。
離型層31cの役割は、中間転写ベルト31に対する粉体像Tの付着力を弱めて、離型層31cからの粉体像Tの剥離を容易にし、中間転写ベルト31から転写部27への粉体像Tの転写効率を向上させることにある。
図4は、図1の積層造形装置における面状ヒータの構成を示す拡大側面図である。
面状ヒータ24aは、ヒータ基板24a1、ヒータ発熱層24a2、およびヒータ絶縁層24a3を順次重ね合わせた積層構造とされている。ヒータ基板24a1は、例えば、ガラスやセラミック等で形成され、厚さが2mmとされている。ヒータ発熱層24a2は、銀パラジウム等で形成され、厚さが50μmとされている。ヒータ絶縁層24a3は、ガラス等で形成され、厚さが30μmとされている。面状ヒータ24aは、給電電極(図示しない)を通じてヒータ発熱層24a2に電流を流すことで、ジュール熱を生じて発熱する。ヒータ温度センサ24bは、面状ヒータ24aの温度を測定する。ヒータ温度センサ24bに測定された温度は、制御部52にフィードバックされ、制御部52によって面状ヒータ24aが所定の温度になるように制御される。ここで、面状ヒータ24a、中間転写ベルト31、および粉体像Tが重ね合わされた接触状態では、ヒータ温度センサ24bに測定された温度が粉体像Tの温度に概ね等しい。従って、ヒータ温度センサ24bによって測定された温度は、中間転写ベルト31から昇降ステージ23aへと転写されるときの粉体像Tの温度の近似値(間接測定値)となる。
次に、上述した積層造形装置1において、立体像Fを造形する工程について説明する。
先ず、中間転写ベルト31を周回方向Aに周回移動させ、像形成ユニットを起動する。像形成ユニットでは、帯電器12によって感光体ドラム11の表面を一様に帯電させる(本実施の形態では、−600V)。次に、レーザ光照射部13は、形成する粉体像Tに応じて、レーザ光を変調しながら照射して、感光体ドラム11の表面に静電潜像を形成する。そして、現像器14は、静電潜像に帯電性粉体(本実施の形態では、マイナスに帯電)を付着させて、感光体ドラム11の表面に粉体像Taを形成する。感光体ドラム11上の粉体像Taは、帯電性粉体とは逆極性のバイアス電圧(本実施の形態では、+1.5kV)が印加された転写ローラ15によって、中間転写ベルト31の上に転写される(粉体像Tbとなる)。
ここで、5つの像形成ユニット10Y、10M、10C、10W、10Tによって、感光体ドラム11の表面に各色の粉体像Taが形成され、各色の粉体像Taを中間転写ベルト31の上に順次重ね合わせて転写する。これによって、中間転写ベルト31の上には、カラーの粉体像Tbが形成される。
そして、中間転写ベルト31上の粉体像Tbは、中間転写ベルト31の周回移動に伴い、加熱転写領域Wへと搬送される。粉体像Tbが加熱転写領域Wに到達すると(図1では、粉体像Teの位置)、一旦、中間転写ベルト31は周回移動を停止し、面状ヒータ24aによって粉体像Teを加熱溶融させる。本実施の形態では、面状ヒータ24aは、転写温度である130℃まで上昇させている。転写温度は、例えば、帯電性粉体の軟化点温度である120℃よりやや高く設定されており、帯電性粉体の構成に応じて適宜設定すればよい。
その後、昇降ステージ23aは、矢符Bの方向に上昇し、ヒータユニット24との間に中間転写ベルト31および粉体像Teを挟み込む。昇降ステージ23aは、中間転写ベルト31に所定の圧力で圧接すると、上昇を停止する。それによって、粉体像Teは、昇降ステージ23a、または昇降ステージ23aに以前に転写された最上層の粉体像Tに重ね合わせて密着される。
さらに、制御部52は、面状ヒータ24aによる加熱を停止させ、ヒータ温度センサ24bによって測定された温度が帯電性粉体の軟化点温度近傍(または、軟化点温度以下)の剥離温度まで低下すると、昇降ステージ23aを下降させて中間転写ベルト31から離間させる。ここで、中間転写ベルト31上の粉体像Teは、中間転写ベルト31から剥がれて、昇降ステージ23aまたはその最上層の粉体像Tに転写される。
引き続いて、中間転写ベルト31の周回移動を再開し、粉体像Teが形成されていた部分が冷却領域Zを通過する際、中間転写ベルト31は、冷却ファン25a、25bによって、常温(本実施の形態では、35℃以下)まで冷却される。その後、中間転写ベルト31には、像形成ユニットによって、再度、各色の粉体像Taを重ね合わせた粉体像Tbが形成される。
上述した一連の動作を複数回繰り返すことで、昇降ステージ23a(転写部27)には、複数の粉体像Tを積層した立体像Fが形成される。
次に、本発明の実施の形態に係る積層造形装置1で形成される立体像Fの構造について説明する。積層造形装置1では、第1実施形態ないし第3実施形態に係る積層造形方法によって、構造が異なる立体像Fを形成することができる。
図5は、本発明の第1実施形態に係る積層造形方法で形成した立体像の上面図であって、図6は、図5における矢符C−Cでの立体像の縦断面図であって、図7Aは、図6における矢符D−Dでの立体像の横断面図であって、図7Bは、図6における矢符E−Eでの立体像の横断面図である。なお、図5では、図面の見易さを考慮して、外周部61を透視的に示している。
図6に示すように、立体像Fは、外部から視認できる外周部61を有色の帯電性粉体で形成され、外部から視認できない内部62を透明の帯電性粉体で形成されており、透明の部分が有色の部分で覆われている。外周部61は、立体像Fの側面に対応する側面部61aと、立体像Fの上面に対応する天面部61bと、立体像Fの下面に対応する底面部61cとで構成されている。本実施の形態では、外周部61は、厚さが100μmとされている。なお、底面部61cについては、立体像Fを台などに載置して下面が隠されることを考慮し、透明の帯電性粉体で形成してもよい。
積層造形装置1では、立体像設計部51によって、立体像Fの構造が設計される。立体像設計部51は、立体像Fを示す3Dデータを用いて、立体像Fを複数層に切断した断面像を作成し、像形成ユニットによって、断面像に対応する粉体像Tを中間転写ベルト31の上に形成させる。本実施の形態では、立体像Fは、上面視において、星型多角形状とされている。図7Aに示す断面像は、有色の領域(側面部61a)と透明の領域(内部62)とで構成され、粉体像Tの外縁は、有色像形成部UYによって形成され、粉体像Tの中央は、透明像形成部UTによって形成されている。また、図7Bに示す断面像は、有色の領域(天面部61b)だけで構成され、粉体像Tの全体が有色像形成部UYによって形成されている。
上述したように、本発明の実施の形態に係る積層造形装置1は、中間転写ベルト31と、有色の粉体像Tを中間転写ベルト31上に形成する少なくとも1つの有色像形成部UYと、透明の粉体像Tを中間転写ベルト31上に形成する少なくとも1つの透明像形成部UTと、中間転写ベルト31上の粉体像が転写される昇降ステージ23aと、昇降ステージ23a上に複数の粉体像Tを積層して形成される立体像Fの構造を設計する立体像設計部51とを備えている。立体像設計部51は、立体像Fの内部62を透明の粉体像Tで形成し、立体像Fの外周部61を有色の粉体像Tで形成した構造を設計する。従って、高価な有色の帯電性粉体の使用量を抑制することができ、立体像Fを安価に作製することができる。ここで、帯電性粉体は、顔料等によって着色されており、有色の帯電性粉体は、材料を多く必要とするため、透明の帯電性粉体よりも高価である。ところで、立体像Fの内部62は、周囲を覆われており外部から視認することができないため、透明の帯電性粉体で形成しても、立体像Fの外観には影響しない。つまり、着色された立体像Fを形成する際に、目に見える外周部61を有色とし、目に見えない内部62を透明として着色された部分を減らすことで、有色の帯電性粉体を節約することができる。
また、本発明の積層造形装置1における積層造形方法は、中間転写ベルト31に透明の帯電性粉体を静電吸着させて、透明の粉体像Tを中間転写ベルト31上に形成する第1像形成ステップと、中間転写ベルト31上に形成された透明の粉体像Tの周囲に有色の帯電性粉体を静電吸着させて、有色の粉体像Tを中間転写ベルト31上に形成する第2像形成ステップと、昇降ステージ23aを中間転写ベルト31に接近する方向へ移動させて、中間転写ベルト31上の粉体像Tを昇降ステージ23aまたは昇降ステージ23a上の粉体像Tに、接触もしくは密着させる接触ステップと、昇降ステージ23aを中間転写ベルト31から離間する方向へ移動させて、中間転写ベルト31上の粉体像Tを昇降ステージ23aへ転写させる転写ステップとを含み、第1像形成ステップ、第2像形成ステップ、接触ステップ、および転写ステップを含む一連の処理を繰り返すことで、複数の粉体像Tを昇降ステージ23a上に積層して立体像Fを形成する。
図8は、本発明の第2実施形態に係る積層造形方法で形成した立体像であって、図7Aの符号Gの領域を拡大して示す拡大断面図である。
図8に示す立体像Fは、図5ないし図7Bに示す立体像Fと略同様の構造であって、外周部61と内部62との境界部分が異なる。具体的には、外周部61(側面部61a)と内部62との境界には、互いに一部が重なる重複領域63が設けられている。つまり、重複領域63では、透明像形成部UTによって形成された粉体像Tと、有色像形成部UYによって形成された粉体像Tとが繋がっている。
上述したように、立体像設計部51は、中間転写ベルト31上に複数の粉体像Tを形成し、中間転写ベルト31上で隣り合う粉体像Tの一部と重なる重複領域63を設けた構造を設計している。この構成によると、粉体像T同士の位置がずれることで生じる色ずれ(レジストレーションずれ)によって密着性が弱くなり、外周部が剥がれやすくといった事態に対し、重複領域63を設けることで、粉体像Tが離間することを防ぎ、充分な接着強度を確保することができる。また、色ずれは、一般的に50〜100μm程度生じ、外周部61と内部62とが重なるようにするためには、外周部61の厚さを少なくとも50μm以上とすることが望ましい。さらに、外周部61が厚くなると、有色の帯電性粉体の使用量が増加するため、外周部61の厚さを200μm以下とすることが望ましい。
図9は、本発明の第3実施形態に係る積層造形方法で形成した立体像の上面図であって、図10は、図9における矢符H−Hでの立体像の縦断面図であって、図11Aは、図10における矢符J−Jでの立体像の横断面図であって、図11Bは、図10における矢符K−Kでの立体像の横断面図であって、図11Cは、図10における矢符L−Lでの立体像の横断面図である。なお、図9では、図面の見易さを考慮して、外周部61および中間部64を透視的に示している。
図10に示す立体像Fは、図6に示す立体像Fに対して、内部62と外周部61との間に中間部64が設けられている点で異なり、中間部64は、白色の粉体像Tで形成されている。従って、外周部61の下地に白色の粉体像Tで形成された中間部64が設けられているため、外周部61の色再現性を確保することができる。仮に、中間部64を設けなかった場合、外周部61の色や厚さによっては、外部からの光が透過して、外周部61が本来とは異なる色に視認される虞がある。しかしながら、白色の中間部64によって外部からの光が反射され、外周部61の色再現性を向上させることができる。
中間部64は、側面部61aに面した中間側面部64aと、天面部61bに面した中間天面部64bと、底面部61cに面した中間底面部64cとで構成されている。本実施の形態では、中間部64は、外周部61と同様に、厚さが100μmとされている。なお、底面部61cを透明とした場合には、中間底面部64cも同様に、透明とすればよい。
図11Aに示す断面像は、有色の領域(側面部61a)と白色の領域(中間側面部64a)と透明の領域(内部62)とで構成されている。粉体像Tの外縁は、有色像形成部UYによって形成され、粉体像Tの中央は、透明像形成部UTによって形成されており、有色の領域の内周に沿った白色の領域は、像形成ユニット10Wによって形成されている。また、図11Bに示す断面像は、有色の領域(側面部61a)と白色の領域(中間天面部64b)とで構成され、粉体像Tの外縁は、有色像形成部UYによって形成され、粉体像Tの中央は、像形成ユニット10Wによって形成されている。図11Cに示す断面像は、図7Bと同様に、有色の領域(天面部61b)だけで構成され、粉体像Tの全体が有色像形成部UYによって形成されている。
なお、第3実施形態では、第2実施形態と同様に、中間転写ベルト31上で隣り合う粉体像T同士の一部が重なる重複領域63を設けてもよい。つまり、外周部61と中間部64とが重なる重複領域や、中間部64と内部62とが重なる重複領域を設けた構造としてもよい。
次に、本発明の実施の形態に係る積層造形装置の変形例について、図面を参照して説明する。
図12は、本発明の実施の形態に係る積層造形装置の変形例の側面図である。
変形例では、転写部27に到達する前に中間転写ベルト31上の粉体像Tを加熱する構造とされている。具体的に、中間転写ベルト31では、像形成ユニットの周回方向Aの下流側において、上流から順に加熱領域X、転写領域Y、および冷却領域Zが設けられている。変形例において、加熱領域Xには、加熱部41が設けられており、ヒータユニット24に換えてバックアップユニット26が設けられている。なお、それ以外の構成については、図1に示す積層造形装置1と同様であるので、説明を省略する。また、加熱部41については、後述する図13および図14を参照して、詳細に説明する。
バックアップユニット26は、バックアップホルダー26bとバックアップ温度センサ26aとを備える構成とされている。バックアップホルダー26bは、中間転写ベルト31の裏面と対向し、下面が中間転写ベルト31の裏面に対して接触もしくは近接して配置されている。バックアップ温度センサ26aは、バックアップホルダー26bの下面に埋め込まれており、例えば、サーミスタであって、中間転写ベルト31の温度を測定する。
図13は、図12の積層造形装置の変形例における加熱部を拡大して示す拡大側面図であって、図14は、表面側から見た中間転写ベルトの加熱領域近傍を示す拡大平面図である。
加熱部41は、加熱領域Xにおいて、中間転写ベルト31の表面側(表面に対向する位置)に配置されている。また、加熱部41は、中間転写ベルト31から離間して設けられ、粉体像Tに対して熱エネルギーを照射する構成とされている。つまり、加熱部41と粉体像Tとが接触しないので、加熱部41が粉体像Tによって汚れる心配がない。本実施の形態では、加熱部41は、複数のLED素子41aを備えるLEDユニットとされている。
加熱部41は、基板41bと、基板41bの表面を覆う絶縁層41cと、基板41b上に絶縁層41cを介して配置された複数のLED素子41aと、LED素子41aに給電するための給電パターン41dとで構成されている。LED素子41aは、粉体像Tが加熱領域Xを通過する際に、LED光を照射し、粉体像Tに熱エネルギーを供給して加熱溶融させる。その結果、粉体像Tを効率よく加熱することができるため、中間転写ベルト31の冷却時間を短縮することができ、消費電力の削減を図ることができる。
図14では、中間転写ベルト31に対する複数のLED素子41aの位置関係を示しており、基板41bを透視的に示している。図14に示すように、複数のLED素子41aは、周回方向Aに対して直交する方向(中間転写ベルト31の幅方向)に並べられた列を、5つ構成するように配置されている。また、一列に並べられたLED素子41aは、隣り合う列のLED素子41aに対して、LED素子41aの幅の半分程度ずらすように配置されており、複数のLED素子41aが互い違いに配置された千鳥状に配列されている。複数のLED素子41aを千鳥状に配列することで、隣り合うLED素子41aの隙間によって生じる光エネルギーのムラを低減している。変形例では、LED素子41aは、サイズが8.5mm×10.2mm×2.3mmで、光出力が2.2Wで、波長が850nmの高出力赤外LED素子を125個(1列当たり25個×5列)用いた。また、基板41bは、厚さ2mmの銅製基板で形成されており、LED素子41aで発生する発熱エネルギーを逃がして冷却する。
また、図14では、中間転写ベルト31上に形成された粉体像Tに対して、複数のLED素子41aのうち、一部の動作させるLED素子41aをハッチングしている。変形例では、粉体像Tの周回方向Aに直交する方向の幅に応じて、照射領域SRを設定しており、照射領域SRに対応するLED素子41aを動作させている。つまり、粉体像Tが加熱領域Xを通過する際、粉体像Tが通過する領域に対向するLED素子41aを部分的に動作(通電)させており、照射領域SRに対応していないLED素子41aを停止させることで、省エネルギー化を図っている。なお、照射領域SRを1箇所に設定しているが、これに限定されず、照射領域SRが複数に分割されていてもよい。つまり、周回方向Aに直交する方向で粉体像Tが複数に分割されていれば、それぞれに対応するLED素子41aを動作させればよい。また、照射領域SRは、粉体像Tの周回方向Aに直交する方向の幅より広く設定してもよく、粉体像T全体に光が照射されるように余裕を設けてもよい。
上述したように、変形例では、加熱部41は、中間転写ベルト31に対して、部分的に熱エネルギーを照射する構成とされている。つまり、中間転写ベルト31の一部に熱エネルギーを照射することで、効率よく粉体像Tを加熱し、中間転写ベルト31を必要以上に加熱することを防ぐことができる。
変形例では、像形成ユニットによって中間転写ベルト31上に粉体像Tbを形成した後、中間転写ベルト31の周回移動に伴い、粉体像Tbが加熱領域Xへと搬送される。粉体像Tbは、加熱領域Xを通過する際に、LED素子41a(加熱部41)からLED光が照射され、熱エネルギーが供給される。その結果、中間転写ベルト31上の粉体像Tbは、加熱溶融される(粉体像Tcとなる)。
なお、中間転写ベルト31上の粉体像Tbが加熱領域Xを通過する際、LED素子41aは、中間転写ベルト31の周回速度に応じて発光すればよく、粉体像Tbの全体にLED光が照射されて、加熱溶融させる程度の時間発光すればよい。つまり、粉体像Tbが加熱領域Xを通過する時間に対して、LED素子41a(加熱部41)の発光時間(加熱時間)の方が短く設定されていれば、粉体像Tbを加熱領域Xで停止させる必要が無く、中間転写ベルト31は周回移動し続ければよい。
その後、中間転写ベルト31の周回移動によって、粉体像Tcが転写領域Yに到達すると(図12では、粉体像Tdの位置)、一旦、中間転写ベルト31は周回移動を停止する。転写領域Yでは、図1に示す積層造形装置と同様に、昇降ステージ23aとバックアップユニット26との間に中間転写ベルト31および粉体像Tdを挟み込み、転写部27に粉体像Tdを転写させる。
本実施の形態は、カラーの積層造形装置1とされていたが、これに限定されず、本発明はモノクロの積層造形装置にも適用することができる。つまり、立体像Fの外周部61の色に拘わらず、内部62を透明の帯電性粉体で形成することで、有色の帯電性粉体の使用量を低減することができる。
なお、今回開示した実施の形態は全ての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。従って、本発明の技術的範囲は、上記した実施の形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれる。
1 積層造形装置
10C、10M、10T、10W、10Y 像形成ユニット
11 感光体ドラム
12 帯電器
13 レーザ光照射部
14 現像器
15 転写ローラ
16 クリーナー
17 除電部
20 転写ユニット
22a 駆動ローラ
22b テンションローラ
23 ステージユニット
24 ヒータユニット
25a、25b 冷却ファン
26 バックアップユニット
27 転写部
31 中間転写ベルト(像担持体の一例)
41 加熱部
51 立体像設計部
52 制御部
61 外周部
62 内部
63 重複領域
64 中間部
A 周回方向
F 立体像
T、Ta〜Te 粉体像
UT 透明像形成部
UY 有色像形成部
W 加熱転写領域
X 加熱領域
Y 転写領域
Z 冷却領域

Claims (7)

  1. 像担持体と、
    有色の粉体像を前記像担持体上に形成する少なくとも1つの有色像形成部と、
    透明の粉体像を前記像担持体上に形成する少なくとも1つの透明像形成部と、
    前記像担持体上の粉体像が転写されるステージと、
    前記ステージ上に複数の粉体像を積層して形成される立体像の構造を設計する立体像設計部とを備える積層造形装置であって、
    前記立体像設計部は、前記立体像の内部を透明の粉体像で形成し、前記立体像の外周部を有色の粉体像で形成した構造を設計すること
    を特徴とする積層造形装置。
  2. 請求項1に記載の積層造形装置であって、
    前記有色像形成部のうちいずれかは、白色の粉体像を形成すること
    を特徴とする積層造形装置。
  3. 請求項2に記載の積層造形装置であって、
    前記立体像設計部は、前記立体像のうち内部と外周部との間に設けられた中間部を、白色の粉体像で形成した構造を設計すること
    を特徴とする積層造形装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1つに記載の積層造形装置であって、
    前記立体像設計部は、前記像担持体上に複数の粉体像を形成し、該像担持体上で隣り合う粉体像の一部と重なる重複領域を設けた構造を設計すること
    を特徴とする積層造形装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1つに記載の積層造形装置であって、
    前記立体像設計部は、前記立体像の外周部の厚さを50μm以上として設計すること
    を特徴とする積層造形装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1つに記載の積層造形装置であって、
    前記立体像設計部は、前記立体像の外周部の厚さを200μm以下として設計すること
    を特徴とする積層造形装置。
  7. 像担持体に透明の帯電性粉体を静電吸着させて、透明の粉体像を前記像担持体上に形成する第1像形成ステップと、
    前記像担持体上に形成された透明の粉体像の周囲に有色の帯電性粉体を静電吸着させて、有色の粉体像を前記像担持体上に形成する第2像形成ステップと、
    ステージを前記像担持体に接近する方向へ移動させて、前記像担持体上の粉体像を前記ステージまたは前記ステージ上の粉体像に、接触もしくは密着させる接触ステップと、
    前記ステージを前記像担持体から離間する方向へ移動させて、前記像担持体上の粉体像を前記ステージへ転写させる転写ステップとを含み、
    前記第1像形成ステップ、前記第2像形成ステップ、前記接触ステップ、および前記転写ステップを含む一連の処理を繰り返すことで、複数の粉体像を前記ステージ上に積層して立体像を形成すること
    を特徴とする積層造形方法。
JP2014166876A 2014-08-19 2014-08-19 積層造形装置および積層造形方法 Pending JP2016043493A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014166876A JP2016043493A (ja) 2014-08-19 2014-08-19 積層造形装置および積層造形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014166876A JP2016043493A (ja) 2014-08-19 2014-08-19 積層造形装置および積層造形方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016043493A true JP2016043493A (ja) 2016-04-04

Family

ID=55634566

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014166876A Pending JP2016043493A (ja) 2014-08-19 2014-08-19 積層造形装置および積層造形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016043493A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114618987A (zh) * 2020-12-10 2022-06-14 丰田自动车株式会社 三维层叠造型物造型装置及三维层叠造型物的造型方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10207194A (ja) * 1997-01-24 1998-08-07 Fuji Xerox Co Ltd 積層造形方法及び積層造形装置
JP2000246804A (ja) * 1999-03-01 2000-09-12 Minolta Co Ltd 3次元造形物の製造方法および製造装置ならびに3次元造形物
JP2011104875A (ja) * 2009-11-18 2011-06-02 Brother Industries Ltd インクジェット記録装置、インクジェット記録方法及びインクジェット記録に用いられるプログラム
JP2013075390A (ja) * 2011-09-29 2013-04-25 Brother Industries Ltd 立体造形装置および立体造形データ作成プログラム

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10207194A (ja) * 1997-01-24 1998-08-07 Fuji Xerox Co Ltd 積層造形方法及び積層造形装置
JP2000246804A (ja) * 1999-03-01 2000-09-12 Minolta Co Ltd 3次元造形物の製造方法および製造装置ならびに3次元造形物
JP2011104875A (ja) * 2009-11-18 2011-06-02 Brother Industries Ltd インクジェット記録装置、インクジェット記録方法及びインクジェット記録に用いられるプログラム
JP2013075390A (ja) * 2011-09-29 2013-04-25 Brother Industries Ltd 立体造形装置および立体造形データ作成プログラム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114618987A (zh) * 2020-12-10 2022-06-14 丰田自动车株式会社 三维层叠造型物造型装置及三维层叠造型物的造型方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5855755B2 (ja) アディティブマニュファクチュアリングのための層溶融転写
JP6930079B2 (ja) 立体画像形成シートおよび立体画像の製造方法
JPH10207194A (ja) 積層造形方法及び積層造形装置
JP7051288B2 (ja) 造形装置、および造形用データを生成するためのデータ処理装置、および立体物の製造方法
US11590695B2 (en) Photocuring printing system and method
JP2003159754A (ja) 三次元像生成方法及び三次元像生成装置
JP2016043493A (ja) 積層造形装置および積層造形方法
CN100578388C (zh) 定影辊、定影装置及图像形成装置
JP2016055452A (ja) 積層造形装置および積層造形方法
JP6664921B2 (ja) 積層造形装置及び積層造形方法
CN110789209B (zh) 热膨胀性片以及立体造型物的制造方法
JP2015150886A (ja) 積層造形装置及び積層造形方法
JP2015229315A (ja) 積層造形装置および積層造形方法
CN107297896A (zh) 利用可破裂基材的电子照相3d打印
JP5363313B2 (ja) 物体、ウェブまたはシート上に画像を形成するための粉末の使用
JP2003048253A (ja) 立体造形方法及びそれに用いる装置
JP2018016005A (ja) 造形装置
CN107215116B (zh) 数据生成方法、程序可读取的存储介质以及构造物制造方法
JP2018176428A (ja) 立体造形装置
JP3063897B2 (ja) 多色画像を形成する方法及び装置
CN204712469U (zh) 三维快速成型设备
JP2015066714A (ja) 積層造形方法および積層造形装置
CN108724707B (zh) 三维打印系统及其打印方法
JP2010210649A (ja) 定着装置、及びそれを備えた画像形成装置
WO2007099597A1 (ja) 画像形成方法及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170323

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180313

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180911