JP6664476B2 - 射出圧縮成形金型および射出圧縮成形方法 - Google Patents

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Description

この発明は、射出圧縮成形金型および射出圧縮成形方法の改良に関する。
従来の射出圧縮成形金型としての射出成形用金型として、少なくとも2つの金型が組み合わされて、金型間に金型キャビティが形成される射出成形用金型であって、射出成形する樹脂成形品の製品容積より大きな容積の最大金型キャビティ状態と、製品容積から、型締力による樹脂成形品の圧縮弾性変形容積を差し引いた容積未満の最小金型キャビティ状態と、が形成可能で、金型キャビティ内に射出充填させた溶融樹脂を内包する状態で、少なくとも1つの金型の型開閉動作により、最大金型キャビティ状態及び最小金型キャビティ状態の一方の状態から他方の状態へと、金型キャビティの容積の拡張及び縮小が可能とされ、金型キャビティ内の溶融樹脂の冷却固化が完了するまで、型締力を、金型キャビティ内の溶融樹脂に略均等に付与させることができる射出成形用金型が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、金型の入れ子を、キャビティ表面を有する入れ子表部材と、キャビティ表面を有しない入れ子裏部材に分割して構成し、入れ子表部材に、キャビティ表面の近傍部位を通過する溝を、入れ子表部材の裏面側からキャビティ表面に向かって形成し、溝に電熱ヒータを収容し、溝を入れ子裏部材で閉塞して、電熱ヒータを溝の最深部に定置するとともに、電熱ヒータを複数系統に分けて設置し、各系統の電熱ヒータを個別に通電制御して加熱ゾーンごとに異なる温度制御を行なうコントローラー部を具備する従来の射出圧縮成形用金型としての合成樹脂成形用金型が知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、第1金型に形成されたキャビティ面及び第2金型に形成されたコア面の型合の際に成形物を形成し、第1金型及び第2金型の分離の際に成形物を取り出す金型装置であって、キャビティ面の上方に複数配列され、第1金型の加熱の際に電源が印加されるヒータ、及びヒータの上方に複数配列され、第1金型の冷却の際に冷却水が注入される冷却水孔を含み、冷却水孔のそれぞれは、キャビティ面に対して互いに隣接した二つのヒータの間に位置することにより、キャビティ面に対して冷却水孔及びヒータが交互に配置される従来の射出圧縮成形用金型としての金型装置が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開2014−151449号公報 特開2010−264703号公報 特開2010−094998号公報
従来の射出圧縮成形金型は以上のように構成され、型締力を金型キャビティ内の溶融樹脂に略均等に付与させる射出成形用金型においては、溶融樹脂の流動性が高い間は、キャビティ内の溶融樹脂に均等に型締力を与えることができるため転写を良好に行うことができ、かつ反り変形を抑制できるが、溶融樹脂の流動性が低下すれば、溶融樹脂の冷却状態が不均等になり、固化収縮時の樹脂内残留応力に起因する反りやひけ等の変形により均等に型締力を与えることが困難な場合がある。
一方、入れ子表部材にキャビティ表面の近傍部位を通過する溝を、入れ子表部材の裏面側からキャビティ表面に向かって形成し、溝に電熱ヒータを収容し、溝を入れ子裏部材で閉塞する合成樹脂成形用金型においては、溝の最深部に電熱ヒータを密着状態に定置して保持することによって、キャビティ表面のあらゆる部位において同等の伝熱距離が設定されるため、温度上昇のムラなく所要温度まで急速に均一加熱することができることが期待されるが、冷却時間が長くなり成形サイクル時間を短縮するのに限界がある。また、キャビティ面に対して冷却水孔及びヒータが交互に配置される金型装置においては、冷却時にヒータ加熱の余熱を適切かつ迅速に除去できないおそれがある。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、迅速かつ適切に加熱および冷却できる射出圧縮成形金型を得ること、および成形サイクル時間を短縮できかつ転写を良好に行うことのできる射出圧縮成形方法を提供することを目的とする。
この発明に係る射出圧縮成形金型においては、
第1金型と第2金型とを有し、前記第1金型と前記第2金型とが所定方向に対向配置されるとともに少なくとも前記第2金型が前記第1金型に対して前記所定方向に移動可能にされた射出圧縮成形金型であって、
前記第1金型は、第1入子部材と第1支持部材とを有し、
前記第1入子部材は、第1面形成部と第1冷媒通路と第1ヒータとを有し、
前記第1冷媒通路は、前記第1面形成部を冷却するための冷媒が供給されるものであり、前記第1ヒータは、前記第1面形成部を加熱するためのものであり、
前記第1冷媒通路が、前記第1面形成部と前記第1ヒータとの間に設けられたものであり、
前記第1支持部材は、前記第1入子部材を固定支持するものであり、
前記第2金型は、第2入子部材と周回部材と第2支持部材とを有し、
前記第2入子部材は、第2面形成部と第2冷媒通路と第2ヒータとを有し、
前記第2冷媒通路は、前記第2面形成部を冷却するための冷媒が供給されるものであり、前記第2ヒータは、前記第2面形成部を加熱するためのものであり、
前記第2冷媒通路が、前記第2面形成部と前記第2ヒータとの間に設けられたものであり、
前記周回部材は、前記第2入子部材を前記所定方向と直交する方向に周回するとともに前記第2入子部材と前記所定方向に摺動可能に設けられたものであり、
前記第2支持部材は、前記第2入子部材を固定支持するものであり、
前記第1入子部材と前記第2入子部材とは、前記第1面形成部と前記第2面形成部とが前記所定方向に対向するようにして配置され、前記第1面形成部と前記周回部材と前記第2面形成部とにより樹脂成形品を成形するための樹脂が射出充填されるキャビティが形成されるものであって、前記キャビティの容積を、前記第2入子部材を前記所定方向に駆動することにより前記樹脂成形品の製品容積よりも大きな容積の第1キャビティ状態から、少なくとも前記第1入子部材および第2入子部材の熱収縮変形容積を該第1キャビティ状態から差し引いた容積であって前記製品容積以上の第2キャビティ状態まで多段で収縮させることが可能にされたものである。
この発明に係る射出圧縮成形方法においては、前記射出圧縮成形金型を用いる射出圧縮成形方法であって、
前記第1入子部材および前記第2入子部材を前記第1ヒータおよび前記第2ヒータにより加熱する加熱工程と、
前記第2金型を前記所定方向に駆動することにより前記キャビティの容積を前記第1キャビティ状態にする第1状態設定工程と、
前記キャビティに溶融樹脂を射出充填する充填工程と、
前記射出充填の途中または充填された後に、前記第2金型を前記所定方向に駆動することにより前記キャビティに充填された前記溶融樹脂を加圧する第1圧縮工程と、
前記第1冷媒通路および前記第2冷媒通路に冷媒を供給して前記充填された樹脂を冷却する冷却工程と、
前記冷却工程の途中において、前記キャビティの容積を前記第2キャビティ状態にする第2圧縮工程と、
を有するものである。
この発明に係る射出圧縮成形金型によれば、迅速かつ適切に加熱および冷却できる射出圧縮成形金型を得ることができる。
この発明に係る射出圧縮成形方法によれば、成形サイクル時間を短縮できかつ転写を良好に行うことのできる射出圧縮成形方法を提供することができる。
この発明の実施の形態1である射出圧縮成形金型の構成を示す断面図である。 実施の形態1における射出圧縮成形方法の工程を示すフローチャートである。 実施の形態1における射出圧縮成形工程における射出圧縮成形金型の状態を示す断面図である。 実施の形態1における射出圧縮成形工程における射出圧縮成形金型の状態を示す断面図である。 実施の形態1における射出圧縮成形工程における射出圧縮成形金型の状態を示す断面図である。 実施の形態2である射出圧縮成形金型の構成を示す断面図である。 実施の形態3である射出圧縮成形金型の構成を示す断面図である。 実施の形態4である射出圧縮成形金型の構成を示す断面図である。 実施の形態5である射出圧縮成形金型の構成を示す断面図である。 実施の形態6である射出圧縮成形金型の構成を示す断面図である。
実施の形態1.
図1〜図5は、この発明を実施するための実施の形態1を示すものであり、図1は本発明を実施するための実施の形態1である射出圧縮成形金型の構成を示す断面図であり、型締されキャビティの容積が縮小された状態を示す。図2は射出圧縮成形方法の工程を示すフローチャート、図3〜図5は射出圧縮成形工程における射出圧縮成形金型の状態を示す断面図である。図1において、射出圧縮成形金型100は第1金型としての固定金型10と第2金型としての可動金型20を有する。固定金型10は、固定側金型部材11、第1支持部材としての固定側支持部材12、固定側入子部材13、ヒータ14、樹脂注入孔19を有する。
固定側入子部材13は、図1の左方向から見たとき長方形の形状を有しており、図1における左側に表面が平らな第1面形成部としての固定側面形成部13aおよびそ内部に断面円形の冷却水通路13bを有する。冷却水通路13bは、溶融樹脂を均一かつ急速に冷却できるよう複数配置されている。冷却水通路13bは、例えばフォトエッチングで製作された金属板を複数枚重ねて拡散接合して固定側入子部材13を形成することにより形成される。ヒータ14は、固定側入子部材13の固定側面形成部13aと反対側の面に設けられている。すなわち、固定側面形成部13aとヒータ14との間に冷却水通路13bが位置するようにされている。固定側入子部材13はヒータ14を挟む形で固定側支持部材12に固定され、固定側支持部材12は固定側金型部材11に固定されている。また、固定側金型部材11、固定側支持部材12、および後述の周回部材27に、後述のキャビティ30と連通する樹脂注入孔19が形成されている。
可動金型20は、可動側金型部材21、可動側支持部材22、可動側入子部材23、ヒータ24、中間部材26、周回部材27、コイルばね28を有する。可動側入子部材23は、図1の右方向から見たとき長方形の形状を有しており、右側に表面が平らな第2面形成部としての可動側面形成部23aを有し、内部には断面円形の複数の冷却水通路23bを有する。冷却水通路23bは、溶融樹脂を均一かつ急速に冷却できるよう複数配置されている。ヒータ24は、可動側入子部材23の可動側面形成部23aと反対側の面に設けられている。すなわち、可動側面形成部23aとヒータ24との間に冷却水通路23bが位置するように配置されている。冷却水通路23bは、例えばフォトエッチングで製作された金属板を複数枚重ねて拡散接合して可動側入子部材23を形成することにより形成される。
可動側入子部材23はヒータ24を挟む形で可動側支持部材22に固定され、可動側支持部材22は可動側金型部材21に固定されており、これら4者は一体にされている。中間部材26は、図1の左方向から見たとき四角形の枠形に形成されており、その内側に周回部材27が固定されている。周回部材27は、可動金型20が駆動される方向である所定方向と直交する方向に可動側入子部材23および可動側支持部材22を周回して設けられている。周回部材27は可動側支持部材22に固定支持された可動側入子部材23に摺動可能に支持され、かつ可動側入子部材23との間隙は、両者が前記所定方向に摺動可能に、かつ後述するキャビティ30に樹脂圧縮成形時に充填された樹脂が漏れない程度の所定の僅かな間隙が設けられている。可動側金型部材21と中間部材26との間に、コイルばね28が4箇所(図1の断面図では、2箇所が図示されている)設けられている。
固定金型10は、射出成形機の固定盤(図示せず)に取付けられている。可動金型20は射出成形機の可動盤(図示せず)に取り付けられている。そして、固定側入子部材13に形成された固定側面形成部13aと可動側入子部材23に形成された可動側面形成部23aとが所定方向である図1の左右方向に対向するようにして配置され、射出成形機の開閉動作により、可動盤および可動金型20が図1の左右方向に前後進するように構成されている。また、固定金型10の固定側支持部材12に可動金型20の中間部材26を当接させることで、固定側面形成部13a、可動側面形成部23aおよび周回部材27にて図1における左右方向寸法が小さい直方体状のキャビティ30が形成される。このキャビティ30には、射出成形機のノズル(図示せず)から樹脂注入孔19を介して溶融樹脂が射出充填されるようになっている。
この実施の形態においては、固定側面形成部13aおよび可動側面形成部23aの冷却および加熱性能の向上のために、冷却水通路13bおよびヒータ14並びに冷却水通路23bおよびヒータ24を特徴的な構造に配置している。すなわち、固定側入子部材13および可動側入子部材23を急速かつ均一に冷却するために、固定側入子部材13および可動側入子部材23の内部に、複数の第1冷媒通路としての冷却水通路13bおよび第2冷媒通路としての冷却水通路23bがそれぞれ設けられている。また、固定側入子部材13および可動側入子部材23を急速かつ均一に加熱するために、固定側入子部材13の固定側面形成部13aと反対側の面にヒータ14が、可動側入子部材23の可動側面形成部23aと反対側の面にヒータ24が設置されている。なお、図示していないが、冷却水通路13bおよび冷却水通路23bに冷媒としての冷却水を供給する冷却ユニットが設けられるとともに、冷却水通路13bおよび冷却水通路23bの中へ圧縮空気を供給して冷却水を排出するためのエアユニット(図示せず)が設けられている。また、ヒータ14およびヒータ24に加熱用電力を供給する電源ユニット(図示せず)が設けられている。
このような構成によれば、ヒータ14およびヒータ24を用いて固定側面形成部13aおよび可動側面形成部23aを急速加熱するため、成形に使用される樹脂のガラス転移温度や結晶化温度以上に固定側面形成部13aおよび可動側面形成部23aの温度を均一に加熱した状態で溶融樹脂をキャビティ30に射出充填することが可能となる。また、冷却水通路13bおよび冷却水通路23bへ冷却水を供給することにより、固定側面形成部13aおよび可動側面形成部23aの加熱時の余熱による固定側面形成部13aおよび可動側面形成部23aの温度の不均等を抑制することができ、固定側面形成部13aおよび可動側面形成部23aの温度を均一かつ急速に下げることが可能となる。すなわち、溶融樹脂を均一かつ短時間に冷却固化させることができる。これらの作用効果により、溶融樹脂の流動性が高まることで転写を良好に行うことができるとともに、溶融樹脂の固化収縮時の樹脂内残留応力に起因する、反りやひけ等を抑制し、成形サイクル時間を従来のものよりも短縮することができる。
次に、このような射出圧縮成形金型100を用いて射出圧縮成形を行う方法を、図2のフローチャートにより説明する。以下に説明する製造方法は、溶融樹脂を射出する前に圧縮量を見込んでキャビティ30の容積を拡大しておき、射出充填後適切なタイミングで油圧シリンダにより可動側入子部材23を右方へ移動(前進)させて、キャビティ30に充填された樹脂を加圧および圧縮する方法である。まず、固定側入子部材13および可動側入子部材23をヒータ14およびヒータ24に通電し加熱しながら、金型を図3に示す初期状態にセットする(加熱工程および第1状態設定工程、ステップS1)。この金型の初期状態においては、可動金型20の可動側金型部材21と中間部材26との距離を所定の間隙寸法α1の状態に設定する、すなわち、キャビティ30の容積を、射出成形する樹脂成形品の製品容積(仕上がり容積)によりも大きい容積の状態に設定する。このとき、可動側入子部材23の可動側面形成部23aと固定側入子部材13の固定側面形成部13aとは、所定の間隙寸法(距離)α2を有する状態で対向している。この状態においては、中間部材26がコイルばね28により図3における右方へ押圧され固定側支持部材12に当接し、中間部材26に固定支持された周回部材27も中間部材26とともに移動し固定側支持部材12に当接した状態にある。
ステップS2において、固定側入子部材13および可動側入子部材23の温度が所定の温度に達していなければ、所定の温度に達するまで待つ。ステップS2おいて、固定側入子部材13および可動側入子部材23の温度が所定の温度に達すれば(達していれば)、溶融樹脂を樹脂注入孔19を介してキャビティ30に所定の圧力で射出充填する(充填工程、ステップS3)。この状態においては、樹脂が射出注型され、キャビティ30内は一定の圧力が加わった保圧状態にあり、この保圧状態で、冷却水通路13bおよび冷却水通路23bに冷却水を供給し、固定側面形成部13aおよび可動側面形成部23aの冷却を開始する(冷却工程、ステップS4)。これによりキャビティ30内の溶融樹脂の冷却固化を促進する。なお、可動側支持部材22および可動側入子部材23は、周回部材27の内周部と図3の左右方向に摺動可能にされており、かつ固定側面形成部13a、可動側面形成部23aおよび周回部材27にて形成されるキャビティ30は、注入充填された樹脂が漏れないように封止性能が確保されている。
射出充填の途中、あるいは充填された後の適当なタイミングで可動側金型部材21を図3の右方へ所定の力で駆動し、可動側金型部材21と中間部材26との間隙寸法をα1からβ1に縮小させ、図4に示される状態にする(第1圧縮工程、ステップS5)。このとき、可動側面形成部23aが固定側面形成部13aと所定の間隙寸法β2を有する状態で対向する。可動側金型部材21の駆動(押圧)は、例えば図示しない油圧シリンダに所定の圧力の油を供給することにより行う。間隙寸法β1はその後のキャビティ30内の樹脂の熱収縮による容積減少分および固定側入子部材13および可動側入子部材23の温度降下にともなう図4の左右方向の寸法減少分を充分に補うことができる寸法にされている。なお、冷却工程(ステップS4)の開始が第1圧縮工程(ステップS5)の開始よりも後あるいは同時になってもよい。
その後、冷却工程において、溶融樹脂の冷却固化する前にさらに型締力を与える(可動側金型部材21を右方へ駆動する)ことによりキャビティ30の容積を、樹脂成形品Wの最終的な容積から、射出充填された樹脂の熱収縮による体積減少分、充填された樹脂の圧縮にともなう弾性変形による体積減少分、固定側入子部材13および可動側入子部材23の熱収縮による寸法減少分を差し引いた(補う)分縮小させ、可動側入子部材23が固定側入子部材13と僅かな間隙(図5では図示を省略している)を有する状態まで可動側入子部材23を移動させ図5に示す状態にする(第2圧縮工程、ステップS6)。図5において、可動側金型部材21と中間部材26との間隙寸法はほぼ零となっている。溶融樹脂の冷却固化が完了する頃、冷却水通路13bおよび冷却水通路23bへの冷却水の供給を停止し、冷却水通路13bおよび冷却水通路23bに圧縮空気を注入して冷却水通路13bおよび冷却水通路23b内に残留する冷却水を除去する、すなわち気体を吹き込むことにより排出する(冷媒排出工程、ステップS7)。これにより、冷却工程が完了する。冷却工程が完了した状態においては、図5に示すように可動側金型部材21と中間部材26との間隙寸法がほぼ零となる位置まで可動側金型部材21が移動し、キャビティ30内の樹脂成形品Wが圧縮され弾性変形して体積が減少した状態になっている。この状態では、キャビティ30の容積は樹脂成形品の製品の容積から前記弾性変形分を差し引いた容積になっている。なお、厳密にはその後の温度降下により樹脂の種類によっては若干寸法が縮小する場合もある。その後、固定金型10と可動金型20を分離し樹脂成形品Wを離型して取り出す(ステップS8)。樹脂成形品Wは、長方形の板状の形状を有している。
樹脂成形品Wが取り出された後、ステップS9において製造が終了でなければ、可動側入子部材23は直ちに図3の初期状態に戻るべき移動を開始するが、この戻る動作の開始と同時かあるいは若干遅らせて、すなわち、可動側入子部材23の移動と重なるようにして固定側入子部材13および可動側入子部材23を加熱しながら(ステップS10)、図3の初期状態であるステップS1へ戻り、ステップS1以下のステップを繰り返す。なお、固定側面形成部13aおよび可動側面形成部23aの加熱の開始は樹脂成形品Wの取出し開始と同時に行ってもよい。そして、少なくとも、可動側入子部材23がステップS1の初期状態に戻るまでに加熱を開始すると、一層サイクル時間を短縮できる。
このような構成および製造方法によれば、ヒータ14およびヒータ24を用いて固定側面形成部13aおよび可動側面形成部23aを急速加熱するので、かつ可動側入子部材23が図3の初期状態に戻る迄の間に加熱を開始すると、すなわち第1状態設定工程と重なるように加熱を行うので、成形のサイクル時間を短縮できる。また、射出成形に使用される樹脂のガラス転移温度や結晶化温度以上に加熱でき、固定側面形成部13aおよび可動側面形成部23aを短時間に迅速かつ適切に温度分布が均一化された状態に加熱した状態で、溶融樹脂をキャビティ30に射出充填することが可能となる。従って、キャビティ30内に充填された溶融樹脂の流動性が高まるので、従来のものより微細な転写をより良好に行うことができる。また、ヒータ14と固定側面形成部13aとの間に冷却水通路13bを設け、ヒータ24と可動側面形成部23aとの間に冷却水通路23bを設けているので、固定側面形成部13aおよび可動側面形成部23aの加熱時の余熱の影響を軽減することができる。
さらに、キャビティ30に樹脂を射出充填後ただちに冷却水通路13bおよび冷却水通路23bへ冷却水を供給することにより、固定側面形成部13aおよび可動側面形成部23aの加熱時の余熱の影響を受けるのを軽減するとともに余熱をすみやかに除去することができ、固定側面形成部13aおよび可動側面形成部23aを温度むらが少ない適切な状態に迅速に下げることが可能となる。固定側面形成部13aおよび可動側面形成部23aを迅速に温度むらが少ない適切な状態に冷却することにより、キャビティ30内の溶融樹脂を均一かつ短時間に冷却固化させることができる。また、溶融樹脂が冷却され固化するまで一定の圧力に保持されるので、溶融樹脂の固化収縮時の樹脂内残留応力に起因する、反りやひけ等を抑制できる。また、これらにより、射出成形のサイクル時間も短縮できる。
成形サイクルの射出充填工程から冷却工程までに至るまでの間に、キャビティ30は、射出成形する樹脂成形品の製品容積より大きい容積の第1キャビティ状態から、少なくともキャビティ30に充填された樹脂が冷却収縮して樹脂成形品Wの状態になるまでの熱収縮にともなう容積の減少分と、固定側入子部材13および可動側入子部材23の温度変化にともなう容積の減少分とを差し引いた容積の第2キャビティ状態まで多段で変化させ、温度変化に追随して可動側入子部材23を図3における右方に駆動しキャビティ30内の樹脂成形品Wを加圧することができるようにされている。すなわち、成形サイクルの射出充填から冷却完了までに至るキャビティ30の容積の圧縮を多段で行う特徴を有するものである。なお、この実施の形態においては、キャビティ30内に充填された樹脂が加圧されて弾性変形する分も含んでキャビティ30の容積を圧縮する例を示したが、弾性変形分を必ずしも考慮する必要がない場合もある。
このような構成によれば、固定側面形成部13aおよび可動側面形成部23aの温度をガラス転移温度以上にした状態で射出充填するので、キャビティ30に充填される樹脂の流動性が確保され、溶融樹脂を高速充填することが可能となる。また、溶融樹脂の冷却固化が完了するまでの間、冷却水を冷却水通路13bおよび冷却水通路23bに通水して冷却することにより、固定側面形成部13aおよび可動側面形成部23aをヒータ14およびヒータ24により加熱したときの余熱による固定側面形成部13aおよび可動側面形成部23aの温度の不均等を抑制し、固定側面形成部13aおよび可動側面形成部23aをより均一に冷却できる。
また、キャビティ30に射出充填された樹脂が固化するまでの間に、可動側入子部材23を固定側入子部材13の方へ移動させ、キャビティ30の容積を樹脂の充填直後の容積からさらに縮小させることで、すなわち前記第1圧縮工程(ステップS5)および第2圧縮工程(ステップS6)の2段圧縮工程を設けたので、固定側入子部材13と可動側入子部材23の熱収縮変形による溶融樹脂(樹脂成形品W)と固定側面形成部13aおよび可動側面形成部23aとの間に発生する可能性のある隙間を小さくでき、あるいは両者の接触面積を確保でき、溶融樹脂を均一に急速冷却できる。また、固定側入子部材13および可動側入子部材23の冷却収縮にともなう固定側支持部材12、固定側入子部材13、可動側入子部材23、周回部材27の相互間から樹脂が漏洩することを防止できるので、可動側金型部材21に型締力を与えることによりキャビティ30内の溶融樹脂(樹脂成形品W)を確実に加圧することが可能となる。このため、溶融樹脂の固化収縮時の樹脂成形品W内の残留応力に起因する、反りやひけ等を従来のものより抑制でき、成形サイクル時間についてもさらに短縮させることができる。
以上のように、この実施の形態によれば、金型を迅速かつ適切に加熱および冷却できる。従って、従来のものより成形サイクル時間を短縮し、かつ微細な転写を良好に行うことができ、かつ樹脂成形品Wの反りやひけ等の変形が抑制されるので、樹脂成形品の品質を向上させることができる。
実施の形態2.
図6は、実施の形態2である射出圧縮成形金型の構成を示す断面図である。図6において、射出圧縮成形金型200は第2金型としての可動金型220を有する。可動金型220は、周回部材227と、ばね221とを有する。周回部材227は、切欠部227a、摺動部材227bを有する。直方体状の可動側入子部材23を周回して設けられた角形の周回部材227の一辺(図6の下方側の辺)に切欠部227aを設けて、摺動部材227bと、ばね221とを収容している。摺動部材227bは、ばね221により可動側入子部材23の下方の面に所定の力で押圧され当接している。そして、可動側入子部材23は、可動側入子部材23を周回して設けられた摺動部材227bを含む周回部材227と図6における左右方向に円滑に摺動することが可能であり、かつ可動側入子部材23並びに摺動部材227bを含む周回部材227および固定側入子部材13により形成されるキャビティ230は、充填された樹脂が加圧時に漏れない充分な封止性能を有するようにされている。その他の構成については、図1に示した実施の形態1と同様のものであるので、相当するものに同じ符号を付して説明を省略する。また、このような射出圧縮成形金型200を用いて、樹脂成形品を製造する製造方法は、実施の形態1におけるのと同様である。
なお、摺動部材227bと、ばね221とを、周回部材227のもう一つの辺(図6の紙面と平行な辺)にも設けて、可動側入子部材23を図6の左右および上下方向に押圧するようにすることもできる。また、ばね221の代わりに、エアシリンダ、油圧シリンダ、アクチュエータ等を用いることもできる。エアシリンダまたは油圧シリンダまたはアクチュエータ等においては、可動側入子部材23の移動と連動させて、摺動部材227bの駆動を制御することが好ましい。
このような構成によれば、成形サイクルにおいて、可動側入子部材23の熱膨張収縮変形による可動側入子部材23と、周回部材227との齧りや隙間の発生をより容易に防ぐことができる。また、キャビティ230を圧縮させた時に、溶融樹脂に型締力を与えても樹脂が漏れるおそれがなく、可動側入子部材23と周回部材227との間に溶融樹脂が流れることによる樹脂成形品のバリや反りを発生させることなく樹脂成形品を製造できる。
実施の形態3.
図7は、実施の形態3である射出圧縮成形金型の構成を示す断面図である。図7において、射出圧縮成形金型300は第1金型としての固定金型310および第2金型としての可動金型320を有する。固定金型310は、図1における固定側支持部材12の代わりに断熱素材で形成された第1支持部材としての固定側支持部材312を有する。可動金型320は、図1における周回部材27および可動側支持部材22の代わりに断熱素材で形成された周回部材327および第2支持部材としての可動側支持部材322を有する。その他の構成については、図1に示した実施の形態1と同様のものであるので、相当するものに同じ符号を付して説明を省略する。また、このような射出圧縮成形金型300を用いて、樹脂成形品を製造する製造方法は、実施の形態1におけるのと同様である。
このような構成によれば、固定側面形成部13aおよび可動側面形成部23aのヒータ14およびヒータ24による加熱および冷却水通路13bおよび冷却水通路23bへの冷却水を供給することによる固定側面形成部13aおよび可動側面形成部23aの冷却を効率的に行うことが可能となる。このため、従来のものよりも成形サイクル時間をさらに短縮させることが可能となる。なお、図1における固定側支持部材12、周回部材27および可動側支持部材22を、固定側支持部材312、周回部材327および可動側支持部材322に全部置き換えなくても、これらのうちの幾つかを置き換えた場合であってもそれに応じた断熱の効果を奏する。
実施の形態4.
図8は、実施の形態4である射出圧縮成形金型の構成を示す断面図である。図8において、射出圧縮成形金型400は第1金型としての固定金型410および第2金型としての可動金型420を有する。固定金型410は、断熱部材411および第1支持部材としての固定側支持部材412を有する。可動金型420は、第2支持部材としての可動側支持部材422、断熱部材424、断熱部材425、周回部材427を有する。固定側入子部材13と固定側支持部材412との間に断熱素材で形成された断熱部材411が設けられている。可動側入子部材23と可動側支持部材422との間に断熱素材で形成された断熱部材424が、可動側入子部材23と周回部材427との間に断熱素材で形成された断熱部材425が設けられている。なお、固定側支持部材412は、断熱部材411の厚み分だけ薄肉にされているが図1における固定側支持部材12と同様のものである。可動側支持部材422および周回部材427は、断熱部材424および断熱部材425の厚み分だけ薄肉にされているが、図1における可動側支持部材22および周回部材27と同様のものである。この場合、例えば可動入子部材23が断熱部材425と摺動するようにする。その他の構成については、図1に示した実施の形態1と同様のものであるので、相当するものに同じ符号を付して説明を省略する。また、このような射出圧縮成形金型400を用いて、樹脂成形品を製造する製造方法は、実施の形態1におけるのと同様である。
このような構成によれば、固定側面形成部13aおよび可動側面形成部23aのヒータ14およびヒータ24による加熱および冷却水通路13bおよび冷却水通路23bへの冷却水を供給することによる固定側面形成部13aおよび可動側面形成部23aの冷却を効率的に行うことが可能となる。このため、従来のものよりも成形サイクル時間をさらに短縮させることが可能となる。なお、断熱部材411、断熱部材424、断熱部材425を全て設けなくても、これらのうちの幾つかを設けた場合であってもそれに応じた断熱の効果を奏する。
実施の形態5.
図9は、実施の形態5である射出圧縮成形金型の構成を示す断面図である。図9において、射出圧縮成形金型500は第1金型としての固定金型310および第2金型としての可動金型520を有する。固定金型310は、図7における固定金型310と同様のものである。可動金型520は、図6における可動側支持部材22、周回部材227の代わりに、断熱素材で形成された可動側支持部材322、周回部材527を有する。周回部材527は、切欠部527aに設けられた断熱素材で形成された摺動部材527bを有する。その他の構成については、図6に示した実施の形態2と同様のものであるので、相当するものに同じ符号を付して説明を省略する。また、このような射出圧縮成形金型500を用いて、樹脂成形品を製造する製造方法は、実施の形態1におけるのと同様である。
このような構成によれば、固定側面形成部13aおよび可動側面形成部23aのヒータ14による加熱および冷却水通路13bへの冷却水を供給することによる固定側面形成部13aおよび可動側面形成部23aの冷却を効率的に行うことが可能となる。このため、従来のものよりも成形サイクル時間をさらに短縮させることが可能となる。
実施の形態6.
図10は、実施の形態6である射出圧縮成形金型の構成を示す断面図である。図10において、射出圧縮成形金型600は、第1金型としての固定金型610および第2金型としての可動金型620を有する。固定金型610は、第1入子部材としての固定側入子部材613を有する。可動金型620は、第2入子部材としての可動側入子部材623を有する。固定側入子部材613は、第1面形成部としての固定側面形成部613aおよび第1冷媒通路としての冷却水通路613bを有する。可動側入子部材623は、第2面形成部としての可動側面形成部623aおよび第2冷媒通路としての冷却水通路623bを有する。固定側面形成部613aおよび可動側面形成部623aはそれぞれの面が湾曲面にされており、対向配置されて周回部材27とともにキャビティ630を形成している。
この実施の形態においては、断面が弓状に湾曲した板状の樹脂成形品が製造されるようになっている。湾曲形状の樹脂成形品や、部分により厚みが異なる樹脂成形品において、溶融樹脂を均一に冷却できるよう、固定側面形成部613aおよび可動側面形成部623aの湾曲形状に沿った3次元形状の冷却水通路613bおよび冷却水通路623bを用いることが好ましい。樹脂成形品の形状に沿い冷却水通路613bおよび冷却水通路623bを複数設置することで均一に冷却することを可能とする。また、このような射出圧縮成形金型600を用いて、樹脂成形品を製造する製造方法は、実施の形態1におけるのと同様である。
以上の各実施の形態において、冷却水通路13bおよび冷却水通路23bは、切削加工、研削加工、放電加工などにより例えば蛇管状の溝状部を形成し、これに板状部材を被せて蓋をした状態にして、両者をろう付け等により接合してもよい。また。蛇管を埋め込み鋳造してもよい。ヒータ14やヒータ24についても、埋め込み鋳造等により設けてもよい。
また、冷却水通路13bおよび冷却水通路13bに供給される冷媒が水である場合について説明したが、水に限られるものではなく、油や空気その他のものを使用しても同様の効果を奏する。また、固定側入子部材13および可動側入子部材23に温度センサを設けて、冷却水の流量および通水時間の制御、並びにヒータ14およびヒータ24へ供給する電力および通電時間の制御を行うことにより、固定側入子部材13および可動側入子部材23の温度を制御することもできる。また、コイルばね28や、ばね221の代わりにエアシリンダ、油圧シリンダ、アクチュエータ等によりキャビティの容積の拡大および縮小を行うようにしてもよい。
また、例えば図1の実施の形態1において、可動側金型部材21と中間部材26との距離、すなわち可動側面形成部23aと固定側面形成部13aとの間隙を確認する距離センサや位置センサを設け、可動側金型部材21と中間部材26との間隙寸法α1やβ1を調整することで、キャビティ30の容積の拡大および縮小の調整を行ってもよい。可動側金型部材21の駆動手段として、油圧シリンダの代わりに圧縮空気で駆動されるエアシリンダ、アクチュエータ等を用いて、キャビティ30の容積の制御およびキャビティ30内の圧力の制御を行うことも可能である。
また、射出充填工程の開始後から溶融樹脂の冷却固化が完了するまでに至るキャビティ圧縮工程は上述のような第1圧縮工程(ステップS5(図2))および第2圧縮工程(ステップS6(図2))の2段圧縮ではなく、3段以上に分けて圧縮させてもよい。また、第1金型の代わり可動金型を用いてもよい。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、上述した各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変更、省略したりすることが可能である。

Claims (7)

  1. 第1金型と第2金型とを有し、前記第1金型と前記第2金型とが所定方向に対向配置されるとともに少なくとも前記第2金型が前記第1金型に対して前記所定方向に移動可能にされた射出圧縮成形金型であって、
    前記第1金型は、第1入子部材と第1支持部材とを有し、
    前記第1入子部材は、第1面形成部と第1冷媒通路と第1ヒータとを有し、
    前記第1冷媒通路は、前記第1面形成部を冷却するための冷媒が供給されるものであり、前記第1ヒータは、前記第1面形成部を加熱するためのものであり、
    前記第1冷媒通路が、前記第1面形成部と前記第1ヒータとの間に設けられたものであり、
    前記第1支持部材は、前記第1入子部材を固定支持するものであり、
    前記第2金型は、第2入子部材と周回部材と第2支持部材とを有し、
    前記第2入子部材は、第2面形成部と第2冷媒通路と第2ヒータとを有し、
    前記第2冷媒通路は、前記第2面形成部を冷却するための冷媒が供給されるものであり、前記第2ヒータは、前記第2面形成部を加熱するためのものであり、
    前記第2冷媒通路が、前記第2面形成部と前記第2ヒータとの間に設けられたものであり、
    前記周回部材は、前記第2入子部材を前記所定方向と直交する方向に周回するとともに前記第2入子部材と前記所定方向に摺動可能に設けられたものであり、
    前記第2支持部材は、前記第2入子部材を固定支持するものであり、
    前記第1入子部材と前記第2入子部材とは、前記第1面形成部と前記第2面形成部とが前記所定方向に対向するようにして配置され、前記第1面形成部と前記周回部材と前記第2面形成部とにより樹脂成形品を成形するための樹脂が射出充填されるキャビティが形成されるものであって、前記キャビティの容積を、前記第2入子部材を前記所定方向に駆動することにより前記樹脂成形品の製品容積よりも大きな容積の第1キャビティ状態から、少なくとも前記第1入子部材および第2入子部材の熱収縮変形容積を該第1キャビティ状態から差し引いた容積であって前記製品容積以上の第2キャビティ状態まで多段で収縮させることが可能にされたものである
    射出圧縮成形金型。
  2. 前記周回部材は、摺動部材を有するものであって、
    前記摺動部材は、前記所定方向と直交する方向に前記第2入子部材に所定の圧力で当接するとともに前記第2入子部材と前記所定方向に摺動可能に設けられたものである
    請求項1に記載の射出圧縮成形金型。
  3. 前記第1支持部材と前記周回部材と第2支持部材との少なくとも一つは、断熱素材で形成されたものである
    請求項1または請求項2に記載の射出圧縮成形金型。
  4. 前記第1支持部材と前記第1入子部材との間、前記周回部材と前記第2入子部材との間、前記第2支持部材と前記第2入子部材との間、の少なくとも1箇所に断熱素材で形成された断熱部材が設けられたものである
    請求項1または請求項2に記載の射出圧縮成形金型。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の射出圧縮成形金型を用いる射出圧縮成形方法であって、
    前記第1入子部材および前記第2入子部材を前記第1ヒータおよび前記第2ヒータにより加熱する加熱工程と、
    前記第2金型を前記所定方向に駆動することにより前記キャビティの容積を前記第1キャビティ状態にする第1状態設定工程と、
    前記キャビティに溶融樹脂を射出充填する充填工程と、
    前記射出充填の途中または充填された後に、前記第2金型を前記所定方向に駆動することにより前記キャビティに充填された前記溶融樹脂を加圧する第1圧縮工程と、
    前記第1冷媒通路および前記第2冷媒通路に冷媒を供給して前記充填された樹脂を冷却する冷却工程と、
    前記冷却工程の途中において、前記キャビティの容積を前記第2キャビティ状態にする第2圧縮工程と、
    を有する射出圧縮成形方法。
  6. 前記加熱工程に先立ち前記第1冷媒通路および前記第2冷媒通路内へ気体を吹き込むことにより前記第1冷媒通路および前記第2冷媒通路内の前記冷媒を排出する冷媒排出工程を有する請求項5に記載の射出圧縮成形方法。
  7. 前記第1状態設定工程と前記加熱工程とが重なるようにして実施されるものである
    請求項5または請求項6に記載の射出圧縮成形方法。
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