JP6662677B2 - 表示装置 - Google Patents

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本発明は、店舗等でPOP用品として使用する表示装置に関し、とくに、構造体に装着したフックにより吊り下げ状態に陳列した商品群に対し、その商品群から突出した状態で宣伝広告等の表示体を表示するのに用いられる表示装置に関するものである。
従来の表示装置としては、POP用伸縮フックの名称で、特許文献1に記載されたものがある。特許文献1に記載の表示装置(伸縮フック)は、基端に掛止部を有するベース部材と、一対のスライド部材から成るスライドアームとを備えている。スライドアームを構成する両スライド部材は、ベース部材を挟んだ状態にして互いに係合される。一方のスライド部材は、先端にPOP取付部を有している。また、ベース部材には、鋸刃状凹凸溝が形成してある。これに対して、スライド部材には、鋸刃状凹凸溝に係脱可能な係合爪が設けてある。
上記の表示装置は、陳列什器にベース部材の掛止部を掛止して、水平方向に延出した状態で取り付けられ、ベース部材に対してスライドアームを水平方向に移動させることで、その位置を調整することができ、この際、鋸刃状凹凸溝と係合爪との係合により、ベース部材に対してスライドアームを調整位置で保持し、係合解除により再びスライドアームが移動可能になる。なお、上記の表示装置は、スライドアームのPOP取付部にPOP(表示体)を取り付ける場合、別の取り付け用部品が必要である。
実用新案登録第3190020号公報
しかしながら、上記したような従来の表示装置では、単一の掛止部を有するベース部材と、一対のスライド部材から成るスライドアームとを備えた構成であったため、構造が複雑であるうえに、陳列什器等の構造体に対して、取り付け可能な部位が限られるという問題点があり、このような問題点を解決することが課題であった。
本発明は、上記従来の課題に着目して成されたものであって、構造の簡略化を実現すると共に、構造体に対する取り付けの自由度を高めることができる表示装置を提供することを目的としている。
本発明に係わる表示装置は、構造体に取り付ける支持具と、表示体を装着する表示具とを備えている。また、表示装置は、支持具が、間隔を異ならせて対向配置した少なくとも三枚の垂下片を有する取付部と、表示具を水平方向に移動自在に支持する案内部とを一体的に備えると共に、表示具が、支持具の案内部に挿入される長尺状の調整部と、調整部の端部に設けた表示体用の装着部とを一体的に備えている。そして、表示装置は、表示具の調整部が、その長手方向に所定間隔で配置した複数の調整孔を備えると共に、支持具の案内部が、その先端部分に、一辺を中心にして回動可能な回動板を一体的に有し、この回動板に、表示具の移動により選択した調整孔に係脱可能な位置決め突起を備え 表示具の装着部が、基板と、基板に対して回動自在な抑え板とを備え、基板に、表示体に形成した少なくとも二つの穴が夫々係合する係合突起が設けてあると共に、抑え板に、係合突起に係脱可能な係合孔が設けてあることを特徴としている。
また、本発明に係わる表示装置は、より好ましい実施形態として、表示具の装着部が、調整部に対して下方に曲げた状態に設けてあることを特徴としている。
本発明に係わる表示装置は、とくに、構造体に取り付ける支持具と、表示体を装着する表示具とを備えたものであるから、構造の簡略化を実現することができ、また、支持具が、間隔を異ならせて対向配置した少なくとも三枚の垂下片を有する取付部を備えているので、構造体に対する取り付けの自由度を高めることができる。
また、表示装置は、支持具の案内部が、調整孔に係脱可能な位置決め突起を備えた回動板を一体的に有しているので、回動板の回動と表示具の移動の操作だけで、表示具を調整位置に確実に支持することができる。さらに、表示装置は、表示具の装着部が、少なくとも二つの係合突起を有する基板と、係合孔を有する抑え板とを備えているので、例えば、市販の穴開けパンチで形成した二つの穴に対応可能である。これにより、表示装置は、上記穴開けパンチで表示体に二つの穴を形成すれば、別の取り付け用部品を必要とせずに、表示体を装着することができる。
本発明に係わる表示装置の第1実施形態を説明する斜視図である。 図1に示す表示装置を分解状態にして示す斜視図である。 図1に示す表示装置の支持具の先端部分を示す図であって、支持具の平面図(A)、回動板を解放した状態の平面図(B)、同状態の断面図(C)、及び回動板を拘束した状態の断面図(D)である。 図1に示す表示装置の表示具の先端部分を示す図であって、装着部の抑え板を解放した状態の側面図(A)、及び同状態の断面図(B)である。 図1に示す表示装置を構造体に取り付けた状態を説明する側面図である。 本発明に係わる表示装置の第2実施形態を説明する斜視図である。 図6に示す表示装置を分解状態にして示す斜視図である。 図6に示す表示装置の表示具の先端部分を示す図であって、装着部の抑え板を解放した状態の側面図(A)、及び同状態の断面図(B)である。
〈第1実施形態〉
図1〜図5は、本発明に係わる表示装置の第1実施形態を説明する図である。
表示装置A1は、図1及び図2に示すように、構造体に取り付ける支持具1と、表示体Eを装着する表示具2とを備えている。支持部1及び表示具2は、その材料がとくに限定されるものではないが、代表的にはプラスチックであり、夫々を一体成形することが可能である。また、表示体Eは、紙や樹脂から成るシート状のものであり、商品の宣伝広告などを表示することができる。
支持具1は、間隔を異ならせて対向配置した少なくとも三枚の垂下片3A,3B,3Cを有する取付部3と、表示具2を水平方向に移動自在に支持する案内部4とを一体的に備えている。図示の支持具1は、図中で左側である基端部に取付部3を有し、この取付部3から水平方向に延出するように案内部4を有している。
表示具2は、支持具1の案内部4に挿入される長尺状の調整部5と、調整部5の端部に設けた表示体用の装着部6とを一体的に備えている。図示の表示具2は、図中で右側である調整部5の先端部に、同先端部を延長した状態で装着部6を有している。
そして、表示装置A1は、表示具2の調整部5が、その長手方向に所定間隔で配置した複数の調整孔5Aを備えると共に、図3に示すように、支持具1の案内部4が、その先端部分に、表示具2の移動により選択した調整孔5Hに係脱可能な位置決め突起4Pを備えている。
支持具1において、取付部3を構成する三枚の垂下片3A〜3Cは、上端部同士が互いに連続しており、図1中で左側から、短い第1垂下片3A、長い第2垂下片3B、及び中間長さの第3垂下片3Cを順に配置している。そして、取付部3は、第1垂下片3Aと第2垂下片3Bとの間隔S1よりも、第2垂下片3Bと第3垂下片3Cとの間隔S2を大きくしている。これにより、異なる構造体への取り付けを可能にする。
なお、第2垂下片3Bは、下端部に、第1垂下片3A側への屈曲部3Dを有し、中間部に、第3垂下片3C側に突出する突条3Eを有している。また、第3垂下片3Cは、案内部4の下面との間に補強用のリブ3Fを有している。
支持具1の案内部4は、長辺を竪にした断面矩形の筒形状であり、側部には、挿入した表示具2の調整部5を容易に目視できるようにするため、図3(A)に示すように、適数(図示例では三個)の開口部4Aが形成してある。
また、支持具1の案内部4は、図3(B)〜(D)に示す先端部分に、上方に回動自在な回動板7が設けてある。回動板7は、その上辺と案内部4との連続部分を薄肉にすることで回動自在になっており、閉じた状態で内側となる面に、先述の位置決め突起4Pが設けてある。この位置決め突起4Pは、先端に球状部4Qを有している。
これに対して、案内部4には、閉じた回動板7に相対向する位置に、球状部4Qが係脱可能な固定用穴4Hを有している。この固定用穴4Hは、位置決め突起4Pの球状部4Qの直径程度の大きさを有しており、適当な摩擦力を伴って球状部4Qを係脱することが可能である。
表示具2の調整部5は、支持具1の案内部4に挿脱自在な断面矩形の棒形状であって、長手方向に沿って適数(図2では七個)の調整孔5Hが形成してある。これらの調整孔5Hは、支持具1の位置決め突起4Pが係脱自在な直径を有している。また、調整孔5Hは、後記するフックFの異なる長さに対応して、その個数や間隔が設定してある。
表示具2の装着部6は、図4に示すように、調整部5の先端を延長した状態で連続する基板6Aと、基板6Aに対して回動自在な抑え板6Bとを備えている。抑え板6Bは、その上辺と基板6Aとの連続部分を薄肉にすることで上方に回動自在になっている。
そして、表示部6は、基板6Aに、表示体Eに形成した少なくとも二つの穴Eh,Ehが夫々係合する係合突起6P,6Pが設けてあると共に、抑え板6Bに、係合突起6Pに係脱可能な係合孔6Hが設けてある。各々二つの係合突起6P及び係合孔6Hは、水平方向に所定間隔で配置してある。これらの係合突起6P及び係合孔6Hは、先述した位置決め突起4Pの球状部4Qと固定用穴4Hとの係脱と同様に、適当な摩擦力を伴って互いに係脱可能である。
ここで、上記の各係合突起6P及び係合孔6Hは、例えば、JIS:S6041で規定された『事務用あなあけ器(2穴)』により形成されるとじ穴に対応して、夫々の間隔や直径が設定してある。つまり、当該表示装置A1では、上記のあなあけ器(いわゆる市販の穴開けパンチ)により上記表示体Eに穴Eh,Ehを形成すれば、これらの穴Eh,Ehが、各係合突起6P及び係合孔6Hに対応したものとなる。
上記構成を備えた表示装置A1は、図5に示すように、一方の構造体M1若しくは他方のM2に選択的に取り付けられる。一方の構造体M1は、細い金属棒を縦横に組み合わせた格子を備えたものであり、他方の構造体M2は、角棒状のバーを備えたものである。そして、表示装置A1は、一方の構造体M1に対しては、横の金属棒に、取付部3の第1垂下片3Aと第2垂下片3Bとの間を掛止させ、第2垂下片3Bを下段の金属棒に当接させて、取り付け完了となる。この際、表示装置A1は、支持具1の取付部3において、第2垂下片3Bの下端部に屈曲部3Dを有するので、屈曲部3Dが外れ止めとして機能し、安定して取り付けられる。
また、表示装置A1は、他方の構造体M1に対しては、角棒状のバーに、取付部3の第2垂下片3Bと第3垂下片3Cとの間を掛止させることで、取り付け完了となる。このようにして、表示装置A1は、各構造体M1,M2に対し、選択的に且つ極めて簡単に取り付けることができる。この際、表示装置A1は、第2垂下片3Bが突条3Eを有するので、角棒状のバーに突条部3Eが当接して隙間の無い嵌合状態が得られ、安定して取り付けられる。
表示装置A1は、図4に示すように、装着部6の抑え板6Bを上方に回動させた状態にし、予め表示体Eに形成した穴Eh,Ehを基板6Aの係合突起6P,6Pに係合させる。その後、表示装置A1は、抑え板6Bを下方に回動させて、同抑え板6Bの係合孔6H,6Hと、基板6Aの係合突起6P,6Pとを適当な摩擦力を伴って係合させ、表示体Eを垂下状態に保持する。よって、表示装置A1は、抑え板6Bが不用意に回動することがなく、表示体Eが落下するような心配がない。なお、表示装置A1は、抑え板6Bを上方に回動させれば、表示体Eの交換を容易に行うことができる。
また、表示装置A1は、図5に示すように、支持具1の回動板7を上方に回動させた状態にすると、案内部4に挿入した表示具2が水平方向に移動自在になる。ここで、例えば店舗等において、構造体M1,M2には、複数の商品Cを吊り下げた状態で陳列するためのフックFが取り付けられる。このフックFには、長さの異なるものが数種類ある。そこで、表示装置A1は、表示体Eが商品群の外側に延出するように、表示具2の位置を調整する。
その後、表示装置A1は、回動板7を下方に回動させ、表示具の移動により選択した調整孔5Hに位置決め突起4Pを係合する。この際、位置決め突起4Pは、調整孔5Hを貫通し、適当な摩擦力を伴って先端の球状部4Qを固定用穴4Hに係合する。よって、表示装置A1は、回動板7が不用意に回動することがなく、表示具2を調整位置に確実に支持することができる。なお、表示装置A1は、回動板7を上方に回動させれば、再び表示具2が位置調整可能になる。
上記実施形態で説明した表示装置A1は、とくに、構造体M1.M2に取り付ける支持具1と、表示体Eを装着する表示具2とを備えたものであるから、構造の簡略化を実現することができ、また、支持具1が、間隔を異ならせて対向配置した少なくとも三枚の垂下片3A〜3Cを有する取付部3を備えているので、異なる構造体M1,M2に対して選択的な取り付けが可能になり、構造体M1,M2に対する取り付けの自由度を高めることができる。
また、表示装置A1は、表示具2の装着部6が、少なくとも二つの係合突起6Pを有する基板6Aと、係合孔6Hを有する抑え板6Bとを備えているので、例えば、市販の穴開けパンチで形成した二つの穴に対応可能である。これにより、表示装置A1は、上記穴開けパンチで表示体Eに二つの穴Eh,Ehを形成すれば、別の取り付け用部品を全く必要とせずに、表示体Eを簡単に装着することができる。
〈第2実施形態〉
図6〜図8は、本発明に係わる表示装置の第2実施形態を説明する図である。なお、以下の第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図示の表示装置A2は、第1実施形態と同様の支持具1と、形態が異なる表示具2とを備えている。この実施形態の表示具2は、水平な調整部5に対して、下方に90度曲げた状態の装着部6を備えている。装着部6は、先の実施形態と同様に、少なくとも二つの係合突起6Pを有する基板6Aと、係合孔6Hを有する抑え板6Bとを備え、基板6Aに対して、抑え板6Bが竪辺を中心に回動可能である。
上記の表示装置A2は、表示具2の装着部6において、各々二個の係合突起6P及び係合孔6Hを竪に配列してるので、図6中に仮想線で示すように、所定の厚みを有する表示体Eを装着することができる。この表示体Eは、例えば発泡樹脂製のボードである。
上記の表示装置A2にあっても、先の実施形態と同様に、構造の簡略化を実現することができると共に、構造体に対する取り付けの自由度を高めることができ、しかも、別の取り付け用部品を必要とせずに、表示体Eを簡単に装着することができる。
本発明に係わる表示装置は、その構成が上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の細部を適宜変更することが可能である。上記各実施形態では、表示具の装着部として、二つの係合突起を有する基板、及び係合孔を有する抑え板を例示したが、二つ以上の係合突起及び係合孔を有する構成や、基板及び抑え板にマグネットと磁性体を相対的に設けた構成などにすることも可能である。また、支持具は、取付部の垂下片の数を三以上にすることも可能である。さらに、表示具は、調整部に対して装着部を回動可能に連結した構成にすることも可能である。
A1,A2 表示装置
E 表示体
Eh 表示体の穴
M1,M2 構造体
1 支持具
2 表示具
3 取付部
3A,3B,3C 垂下片
4 案内部
4P 位置決め突起
5 調整部
5H 調整孔
6 装着部
6A 基板
6B 抑え板
6H 係合孔
6P 係合突起

Claims (2)

  1. 構造体に取り付ける支持具と、表示体を装着する表示具とを備え、
    支持具が、間隔を異ならせて対向配置した少なくとも三枚の垂下片を有する取付部と、表示具を水平方向に移動自在に支持する案内部とを一体的に備えると共に、
    表示具が、支持具の案内部に挿入される長尺状の調整部と、調整部の端部に設けた表示体用の装着部とを一体的に備え、
    表示具の調整部が、その長手方向に所定間隔で配置した複数の調整孔を備えると共に、 支持具の案内部が、その先端部分に、一辺を中心にして回動可能な回動板を一体的に有し、この回動板に、表示具の移動により選択した調整孔に係脱可能な位置決め突起を備え 表示具の装着部が、基板と、基板に対して回動自在な抑え板とを備え、
    基板に、表示体に形成した少なくとも二つの穴が夫々係合する係合突起が設けてあると共に、抑え板に、係合突起に係脱可能な係合孔が設けてあることを特徴とする表示装置。
  2. 表示具の装着部が、調整部に対して下方に曲げた状態に設けてあることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
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