JP3178139U - 載置物落下防止装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】片手でも簡単に着脱ができ、カルテやレントゲンフイルム、各種ファイル、書籍、物品等の載置物の出し入れが容易に行え、載置物が載置されている棚から地震発生時等に落下するのを防止する載置物落下防止装置を提供する。
【解決手段】棚1の上下棚板5で形成される載置空間6の略中間の高さ位置と対応する左右側板の前部に取り付けた雌型係合部材10と、これら雌型係合部材に上方からの挿入により着脱可能に係合する雄型係合部材13を長さ方向の両端部に有する落下防止用ベルト11と、を具えている。係合した雄型係合部材が雌型係合部材から上方に抜け出るのを防止するストッパ機構が雌型係合部材及び/又は雄型係合部材に設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】棚1の上下棚板5で形成される載置空間6の略中間の高さ位置と対応する左右側板の前部に取り付けた雌型係合部材10と、これら雌型係合部材に上方からの挿入により着脱可能に係合する雄型係合部材13を長さ方向の両端部に有する落下防止用ベルト11と、を具えている。係合した雄型係合部材が雌型係合部材から上方に抜け出るのを防止するストッパ機構が雌型係合部材及び/又は雄型係合部材に設けられている。
【選択図】図1
Description
この考案は、例えば地震発生時等において棚に載置したカルテやレントゲンフイルム、各種ファイル、書籍、物品等の載置物が当該棚より落下するのを防止するための載置物落下防止装置に関するものである。
例えば医療機関におけるカルテやレントゲンフイルム等の載置物を載置する棚は一般的に開き戸や引き戸型が少なく、どちらかと言えばオープン型が多い。このようなオープン型の棚に載置するカルテ等の載置物はどうしても地震の際の揺れにより棚から落ちてしまう。棚の上の天井との間に突っ張り棒を設けて棚の転倒を防止する対策を講じているところもあるが、棚の載置物までは対策が及んでいないのが現状である。
このような現状の下、載置物の落下を防止するものとして提案されたのが特許文献1の落下防止具であり、この落下防止具は、上下棚板で形成される載置空間の略中間の高さにおいて、先端部にオス側ワンタッチバックルを係着したベルトの後端部を棚の左右いずれかの側板の前部に固定し、先端部にメス側ワンタッチバックルを係着したベルトの後端部を、前記オス側ワンタッチバックルを係着したベルトの固定位置と反対側の側板の前部に固定し、各ベルトのワンタッチバックルと側板の固定手段との間にベルトの長さを調節するためのベルト留めを係着し、オス側ワンタッチバックルとメス側ワンタッチバックルを嵌着したときに緩みなく左右の側板間の前面にベルトを張設できる構造となっている。
しかして、前記落下防止具にあっては、明細書の段落0009に記載のように、それを用いれば、地震発生時等に大きな横揺れと縦揺れが同時に起こっても棚に載置したファイルや書籍等の前面にベルトが張設されているため、前記ファイルや書籍等が当該棚より落下するのを確実に防止することができ、また、ベルトの固定やベルトの長さ調節が容易であることから既存の棚への装着が容易であり、さらに、ベルトやワンタッチバックルおよびベルト留めなどの主な部材は安価であるため、載置物落下防止具として構成した場合も安価である、という作用効果が期待される。
しかし、前記落下防止具は、ベルトの中央部にワンタッチバックル3,4があるタイプであるため、必ず両手を使わないと使用できず、作業する者が片手で載置物を持っている状態でワンタッチバックル3,4を着脱することができない。そのため、一旦載置物をどこか近場に置いたうえでの作業となり、載置物の出し入れが煩雑になるという問題があった。また、ワンタッチバックル3,4がベルトの中央部にあるため、はずれたワンタッチバックル3,4を再び嵌着するために引き寄せて作業するのに左右側板間の幅が広い棚の場合、やりにくく作業性が悪いという問題もある。
そこでこの考案は、前記のような従来の問題を解決して、片手でも簡単に着脱ができ、載置物の出し入れが容易に行える載置物落下防止装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の考案は、カルテやレントゲンフイルム、各種ファイル、書籍、物品等の載置物が、載置されている棚から地震発生時等に落下するのを防止する装置であって、前記棚の上下棚板で形成される載置空間の略中間の高さ位置と対応する左右側板の前部に取り付けた雌型係合部材と、これら雌型係合部材に上方からの挿入により着脱可能に係合する雄型係合部材を長さ方向の両端部に有する落下防止用ベルトと、を具え、かつ前記係合した雄型係合部材が雌型係合部材から上方に抜け出るのを防止するストッパ機構が前記雌型係合部材及び/又は雄型係合部材に設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の考案は、請求項1に記載の載置物落下防止装置において、雌型係合部材は、方形状の平板部と、該平板部の前面両側部から同方向に略L字状に折り曲げられて平板部との間に雄型係合部材が挿入可能な空間部を形成するとともに、両先端間が所定幅の開口部を形成し、挿入される雄型係合部材を支承可能な左右側板部と、を有していることを特徴とする。
請求項3に記載の考案は、請求項2に記載の載置物落下防止装置において、雄型係合部材は、雌型係合部材の空間部に挿入される第1の板部と、開口部に挿入される第2の板部とにより形成され、第2の板部にベルトの端部を連結する連結部が設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の考案は、請求項3に記載の載置物落下防止装置において、ストッパ機構は、前記雌型係合部材の平板部の上部に空間部側に張り出して設けられたストッパ片と、前記雄型係合部材の第1の板部の上部に設けられた貫通孔とからなり、雌型係合部材の空間部への雄型係合部材の挿入時に前記貫通孔がストッパ片に係止することにより抜け出しを防止するようになっていることを特徴とする。
請求項5に記載の考案は、請求項1ないし4のいずれかに記載の載置物落下防止装置において、落下防止用ベルトは、長さ方向の任意の位置にベルトの長さを調節するためのベルト調節部材を有していることを特徴とする。
請求項6に記載の考案は、請求項2ないし5のいずれかに記載の載置物落下防止装置において、雌型係合部材は、取り付け面となる平板部の後面に、棚の左右側板に多段にわたり形成された穴に差し込まれる爪片が斜め下向きに一対設けられていることを特徴とする。請求項7に記載の考案は、請求項6に記載の載置物落下防止装置において、穴は、棚の上下棚板を載せるフックを引っ掛けて係合するために形成された方形のフック穴であることを特徴とする。
請求項8に記載の考案は、請求項1に記載の載置物落下防止装置において、雌型係合部材は、略L字状に折り曲げられ、棚の左右側板の前面側に配置される一方の平板部片と、左右側板の内側面側に配置される他方の平板部片と、からなる本体を有し、この本体の一方の平板部片の下部に雄型係合部材が挿入可能な孔部が形成された受壁が設けられていることを特徴とする。
請求項9に記載の考案は、請求項8に記載の載置物落下防止装置において、雄型係合部材は、全体が平板状に形成された本体を有し、この本体の一側の下部に雌型係合部材の孔部に挿入される突片が形成されているとともに、他側にベルトの端部を連結する連結部が設けられていることを特徴とする。
請求項10に記載の考案は、請求項9に記載の載置物落下防止装置において、ストッパ機構は、前記雌型係合部材の一方の平板部片の上部に孔部側に張り出して設けられたストッパ片と、前記雄型係合部材の一方の平板部片の上部に設けられた貫通孔とからなり、雌型係合部材の孔部への雄型係合部材の挿入時に前記貫通孔がストッパ片に係止することにより抜け出しを防止するようになっていることを特徴とする。
この考案は、前記のようであって、請求項1ないし5に記載の考案は、前記のような構成からなるので、地震発生時等に大きな横揺れと縦揺れが同時に起こっても棚に載置した載置物の落下をその前面に張られる落下防止用ベルトにより防止することができる。また、棚側の雌型係合部材と落下防止用ベルト側の雄型係合部材の着脱を、片手でも簡単に着脱ができる。したがって、載置物を空いた方の手で持ったままの作業が可能となり、載置物の出し入れが容易に行うことができる。また、棚側の雌型係合部材と着脱する雄型係合部材がベルトの両端部にある構造のため、左右側板間の幅が広い棚にも十分に対応でき、作業性がよい。また、一旦係合した雄型係合部材が雌型係合部材から上方に抜け出るのをストッパ機構により防止することができ、地震等にも対応可能であるし、安全性も高い。しかも、雌型係合部材を棚の材質によって両面テープやビス等により簡単に取り付けることも可能となる等、優れた効果がある。
請求項6,7に記載の考案は、前記のような構成からなるので、雌型係合部材の取り付けを棚に多段にわたり形成された穴を利用して行うことができるのに加え、このような多段穴が形成された既存の棚の活用も図れる効果がある。
請求項8ないし10に記載の考案は、前記のような構成からなるので、請求項1ないし5に記載の考案と同様な効果が期待できるのに加え、ベルトを棚板の最前面位置となるように張ることが可能となり、載置物が棚の奥行き寸法と変わらない大きさであっても、ベルトを前面側に突き出すような形にはならず、従来のような不具合が生じることなく、載置することができる。また、一方の平板部片と他方の平板部片の二つの部分での取り付けとなるため、より取り付け強度が増し、安定した取り付け状態を維持することが可能となる効果がある。
以下に、この考案の実施の形態を、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。
<実施の形態1>
図1〜4は実施の形態1を示す。図1において1はカルテ収納棚、2は載置物落下防止装置である。カルテ収納棚1は左右の側板3,4と、該側板間に多段に設けられた上下の棚板5とからなり、側板3,4と上下棚板5で載置物であるカルテWの載置空間6が形成されている。
図1〜4は実施の形態1を示す。図1において1はカルテ収納棚、2は載置物落下防止装置である。カルテ収納棚1は左右の側板3,4と、該側板間に多段に設けられた上下の棚板5とからなり、側板3,4と上下棚板5で載置物であるカルテWの載置空間6が形成されている。
載置物落下防止装置2は、載置空間6の略中間の高さ位置と対応する側板3,4の前部における相対向する内側面に取り付けられた一対の雌型係合部材10と、落下防止用ベルト11とからなっている。落下防止用ベルト11は、図2にも示すように軟質塩ビや布等の材質からなる所定長さの本体12を有し、該本体の長さ方向の両端部に雌型係合部材10と着脱可能に係合する雄型係合部材13が設けられているとともに、長さ方向の任意の位置にベルト11の長さを調節するためのベルト調節部材14が設けられている。ベルト調節部材14は雄型係合部材13が雌型係合部材10に係合するのに支障がない長さにベルト11の長さを調節し、係合後にはベルト11が載置したカルテWの前面に緩みなく張られた形態となるようにするものである。このベルト調節部材14は従来より知られている方形状の二つの輪をもって構成されるが、同効のものであれば他の公知の代替品で置き換えてもよい。なお、ベルト調節部材14を有するとはいえ、常時適度の張力をもってベルト11を張るのは難しいので、必要によってはベルト11の長さ方向の一部又は全部をゴムなど弾性体で形成するのが好ましい。また、ベルト11を軟質塩ビ製とする場合は、ベルト全体を透明とするのが好ましい。そうすることによって載置物が見やすくなり誤載置を防止できる。この例ではベルト調節部材14はベルト11の本体12の両端部にそれぞれ1個ずつ設けているが、個数には制限されない。
棚1側に設けられた一対の雌型係合部材10は互いに同じ形状構造からなるので、ここではその一方についてのみ説明する。図3,4に示すように、雌型係合部材10は全体がステンレス等の金属からなり、縦長の長方形状の平板部16と、該平板部の両側部において同方向に略L字状に折り曲げられて平板部16との間に雄型係合部材13が挿入可能な空間部17を形成するとともに、両先端間が所定幅の開口部18を形成し、挿入される雄型係合部材を支承可能な左右側板部19と、を有している。20は雄型係合部材13の下端を支承する受部20で、両側板部19の下端部を内向きに湾曲させて形成されている。勿論、このような受部20でなく、両側板部19間の平板部16下部に別途受部を形成してもよい。要するに挿入された雄型係合部材13を支承できればよい。平板部16の上部にはストッパ片22が設けられている。23は平板部16に貫通して設けられたビス穴等の取付用穴である。
ベルト11側に設けられた雄型係合部材13も左右同じ形状構造からなるので、ここではその一方のみ説明する。図3,4に示すように、雄型係合部材13は、雌型係合部材10と同じ材質からなり、全体が雌型係合部材10の空間部17に挿入可能な大きさの縦長の長方形状に形成された平板部26(第1の板部)と、該平板部の前面中央に縦向きに突設され、側面にベルト挿通用の長穴27が形成された突板部28(第2の板部)とを有している。突板部28上方の平板部26には横に長く、前記ストッパ片22に挿通して係止し、ストッパ片22とともにストッパ機構21を構成する貫通孔29が形成されている。この例では雌型係合部材10と雄型係合部材13の材質を金属としているが、必ずしも金属でなくともよく、剛性のある材質であれば任意のものを採用することが可能である。
次に使用方法について説明する。まずベルト11を取り付ける棚1の任意の載置空間6のある側板3,4の内側面に雌型係合部材10を相対向するように取り付ける。取り付けに際しては、例えば棚1が木製の場合、平板部16に設けた取付用穴23を利用して図示しないビスにより取り付けるのが一般的であるが、棚1がビスによる取り付けに適さない材質、例えばスチール製の場合は、超強力両面テープや超強力接着剤等、任意の手段を用いる。このようにして側板3,4の前部における相対向する内側面であって、載置空間6の略中間の高さ位置に雌型係合部材10の取り付けが終わると、棚1側の準備が完了する。図1では中間の高さよりやや下側位置にベルト11を張っているが、これより上方位置に張ってもよい。
棚1側の準備が完了したら、今度はこの棚1側の雌型係合部材10を利用してベルト11を装着する。すなわち、ベルト11を装着するには、ベルト11の一方の端部にある雄型係合部材13を図3に示すように片手で持って、一方の側板3に固定した雌型係合部材10の側板部19で形成された空間部17にその上方から挿入する。
挿入に際して、雌型係合部材10の平板部16の上部にはストッパ片22が突き出ているので、雄型係合部材13の突板部28が開口部18に納まるようにし、かつ前面側に引き寄せるようにして雄型係合部材13を挿入すると、雄型係合部材13はスムーズに入る。そして、図4に示すように雄型係合部材13の平板部26の下端が雌型係合部材10の両側板部19の受部20に載ると、それ以上の挿入ができなくなるとともに、貫通孔29とストッパ片22が図示のように係止し合う関係となる。これにより、雄型係合部材13は上部が貫通孔29とストッパ片22と係止した状態、かつ下部が受部20に支承されて両側板部19で保持された状態となる。これで一方側の取り付けが終わる。そして、他方側も同様にして取り付ける。
ベルト11の両端部の取り付けが終わった後、ベルト11の張りの調節をベルト調節部材14で行う。ベルト調節部材14は前記のような二つの輪からなっているので、それに巻きついているベルトを緩めたり締めたりすることにより、ベルト11を適度の張りに調節する。これによりベルト11が緩みなく左右の側板3,4間の前面に張設されることになる。
前記のような載置物落下防止装置2が取り付けられた載置空間6にカルテWを載置するには、ベルト11の一方の雄型係合部材13を、貫通孔29とストッパ片22との係止を解いて上方に持ち上げると、簡単に一方側を外すことができるので、カルテWの載置ができる。このとき、従来例で示した前記したようなタイプだと両手でないとベルトの解除ができず、そのため手に持っていたカルテWを一旦別の場所に置く等のことが必要であったが、ここに示したベルト11ではベルトの解除が片手でできるので、カルテWの載置がより簡単であり、作業も容易である。
また、棚1側の雌型係合部材10と着脱する雄型係合部材13がベルト11の両端部にある構造のため、側板3,4間の幅が広い棚にも十分に対応できる。そのため従来のように作業がやりにくいということがない。
また、カルテWが載置された状態で地震等が発生し、大きな横揺れと縦揺れが同時に起こった場合でも、カルテWの前面側にベルト11が張られているため棚板5上からカルテが落下するようなことがない。しかも、縦揺れでベルト11の雄型係合部材13に上方への力が作用しても貫通孔29とストッパ片22との係止によりストッパがかかった状態になっているため、雄型係合部材13は雌型係合部材10から妄りに外れることもない。
なお、ベルト11の取り付け位置は、落下防止の効果をより発揮させるためにはなるべくカルテ(載置物)の高さの中央部が好ましい。また、このタイプの雌型係合部材10は取付用穴23を有するため、ビスを利用したり、あるいは両面テープや接着剤を利用したり、どんな材質の棚にも対応できるため幅広い使われ方が可能である。
図5,6は雌型係合部材の取り付け態様の変形例を示す。この変形例は棚の左右側板の内側面前部に形成された棚板用の多段穴を利用して雌型係合部材を容易に取り付けができるようにした点でのみ前記したものと相違する。
すなわち、この変形例では棚1の左右側板3(4)の内側面前部に棚板5用の方形穴32が多段に形成されている。また、雌型係合部材10の平板部16の後面には前記のようなビス穴孔等の取付用穴23が設けられていない代わりに、方形穴32に差し込んで取り付ける爪片33が斜め下向きに穴32と同間隔ピッチで一対設けられている。そして、この爪片33を図のように任意の二つの方形穴32に差し込むことにより雌型係合部材10を棚1に容易に、しっかり取り付けることが可能となる。
このような変形例にあっては、方形穴32が多段に形成された棚にも該穴を利用して容易に雌型係合部材10を取り付けることができ、その取り付けが至便となる。方形穴32としては既存の棚にあるような棚の上下棚板を載せるフックを引っ掛けて係合するために形成された方形のフック穴でもよく、この場合には既存の棚の有効活用にもつながる利点がある。すなわち、前記のような方形のフック穴はその大きさやピッチがメーカによりまちまちであるのが現状である。そこで、この各メーカごとに異なる態様のフック穴に適合するように爪片33を製作しておけば、それぞれのメーカの棚にも対応することができることになる。また、前記のようなビスや両面テープ等を使用しなくとも雌型係合部材10の取り付けが可能となるとともに、取り外しにも迅速に対応することが可能になり、簡便なものとなる。
<実施の形態2>
図7〜10は実施の形態2を示す。前記実施の形態1と異なるのは、ベルト11が棚板5の最前面位置となるように取り付けが可能になっている点である。実施の形態1の場合は、図2(B)から明らかなようにベルト11が棚板5の最前面位置よりやや奥行き位置になるように取り付けられるので、棚の奥行き寸法と変わらない載置物を載置すると、載置物がベルト11を前面側に突き出すような形になり、係合操作もやりにくいということがある。この実施の形態2は、このような不具合が生じないようにしたものである。
図7〜10は実施の形態2を示す。前記実施の形態1と異なるのは、ベルト11が棚板5の最前面位置となるように取り付けが可能になっている点である。実施の形態1の場合は、図2(B)から明らかなようにベルト11が棚板5の最前面位置よりやや奥行き位置になるように取り付けられるので、棚の奥行き寸法と変わらない載置物を載置すると、載置物がベルト11を前面側に突き出すような形になり、係合操作もやりにくいということがある。この実施の形態2は、このような不具合が生じないようにしたものである。
40は棚1側に設けられた一対の雌型係合部材、41はベルト11側に設けられた雄型係合部材である。雌型係合部材40は互いに同じ形状構造からなるので、ここではその一方についてのみ説明する。図9,10に示すように、雌型係合部材40は全体がステンレス等の金属からなり、略L字状に折り曲げられた本体43を有している。本体43は一方の平板部片43aと他方の平板部片43bからなり、一方の平板部片43aは棚1の側板3(4)のコーナーを利用してその前面に配置され、他方の平板部片43bは側板3(4)の内側面に配置されるようになっている。一方の平板部片43aの下部には雄型係合部材41の後記突片が挿入可能な孔部45が形成された受壁46が設けられている。孔部45は突片挿入のため上方が開口し、それ以外は閉塞した構造になっている。同上部にはストッパ片47が設けられている。48は一方の平板部片43a及び他方の平板部片43bに貫通して設けられたビス穴等の取付用穴である。
雄型係合部材41も左右同じ形状構造からなるので、ここではその一方のみ説明する。図9,10に示すように、雄型係合部材41は、雌型係合部材40と同じ材質からなり、全体が平板状に形成された本体50を有している。本体50の一側の下部には受壁46の孔部45に挿入される突片51が先端を下向きにして形成されている。突片51の上方には横に長く、前記ストッパ片47に挿通して係合し、ストッパ片47とともにストッパ機構52を構成する貫通孔53が形成されている。本体50の他側にはベルト挿通用の長穴55が形成されている。この例でも雌型係合部材40と雄型係合部材41の材質は必ずしも金属でなくともよく、剛性のある材質であれば任意のものを採用することが可能である。
この実施の形態2においては、雌型係合部材40は図示から明らかなように棚1の側板3,4のコーナー部に合わせて取り付ける。この取り付けにより雌型係合部材40の受壁46やストッパ片47は側板3,4の前面よりやや突出した状態となる。
棚1側の準備が完了したら、今度はこの棚1側の雌型係合部材40を利用してベルト11を装着する。すなわち、ベルト11を装着するには、ベルト11の一方の端部にある雄型係合部材41を図9に示すように片手で持って、一方の側板3に固定した雌型係合部材40の受壁46により形成された孔部45にその上方から突片51を挿入する。そして、図示のように貫通孔53をストッパ片47に係止させると、雄型係合部材41は上部が貫通孔53とストッパ片47とが係止した状態、かつ下部が受壁46の孔部45に係合した状態となる。これで一方側の取り付けが終わる。そして、他方側も同様にして取り付ける。
前記のように雌型係合部材40と雄型係合部材41の係合が終わると、ベルト11は図8(B)から明らかなように棚板5の最前面位置となるように張られた状態となる。したがって、カルテWが棚の奥行き寸法と変わらない大きさであっても、ベルト11を前面側に突き出すような形にはならず、従来のような不具合が生じない。すなわち、このタイプはカルテW(カルテホルダ)の奥行きが棚の奥行きに近い棚に特に向いており、カルテのぎりぎりのところでベルトを掛けられ、取り外しも容易になる。
この実施の形態2の場合においても、載置空間6にカルテWを載置するには、ベルト11の一方の雄型係合部材41を、貫通孔53とストッパ片47との係止を解いて上方に持ち上げると、簡単に一方側を外すことができ、このとき、従来例で示した前記したようなタイプだと両手でないとベルトの解除ができず、そのため手に持っていたカルテWを一旦別の場所に置く等のことが必要であったが、ここに示したタイプのベルト11ではベルトの解除が片手でできるので、カルテWの載置がより簡単であり、作業も容易であることは実施の形態1と同様である。
また、カルテWが載置された状態で地震等が発生し、大きな横揺れと縦揺れが同時に起こった場合でも、カルテWの前面側にベルト11が張られているため棚板5上からカルテWが落下するようなことがない。しかも、縦揺れでベルト11の雄型係合部材41に上方への力が作用しても貫通孔53とストッパ片47との係合によりストッパがかかった状態になっているため、雄型係合部材41は雌型係合部材40から妄りに外れることもないことも実施の形態1と同様である。
一方の平板部片43aは棚1の側板3(4)の前面に、他方の平板部片43bは側板3(4)の内側面に、それぞれ二つの部分で取り付けられるため、取り付け強度が増し、安定した取り付け状態を維持することが可能となる。
なお、前記の実施の形態1,2ではカルテ収納棚1に適用してカルテWの落下防止を行うものを示したが、これは一例であり、カルテ以外の書籍や各種ファイル類等、載置物であれば任意のものに対しても効果が期待できる。
また、実施の形態1,2ではストッパ機構21,52を雌型係合部材10,40に設けたストッパ片22,47と雄型係合部材13,41に設けた貫通孔29,53とにより構成したが、必ずしも雌型係合部材と雄型係合部材の両部材にわたり設けなくともよく、そのいずれかに設けるだけで雄型係合部材の雌型係合部材からの抜け出し防止が可能であれば、そのような設計としてもよい。また、ストッパ機構21,52を構成する図示のストッパ片22,47と貫通孔29,53も好ましい一例にすぎず、他の構成としてもよいことは言うまでもない。さらに、構成部材の細部設計は、図示した形態に限られず、実用新案登録請求の範囲で適宜変更可能であることは云うまでもない。
1 カルテ収納棚
2 載置物落下防止装置
3,4 側板
5 棚板
6 載置空間
10,40 雌型係合部材
11 落下防止用ベルト
13,41 雄型係合部材
14 ベルト調節部材
16 平板部
17 空間部
18 開口部
19 側板部
20 受部
21,52 ストッパ機構
22,47 ストッパ片
26 平板部(第1の板部)
27,55 長穴(連結部)
28 突板部(第2の板部)
29 貫通孔
32 方形穴
33 爪片
43 本体
43a 一方の平板部片
43b 他方の平板部片
45 孔部
46 受壁
51 突片
53 貫通孔
W カルテ(載置物)
2 載置物落下防止装置
3,4 側板
5 棚板
6 載置空間
10,40 雌型係合部材
11 落下防止用ベルト
13,41 雄型係合部材
14 ベルト調節部材
16 平板部
17 空間部
18 開口部
19 側板部
20 受部
21,52 ストッパ機構
22,47 ストッパ片
26 平板部(第1の板部)
27,55 長穴(連結部)
28 突板部(第2の板部)
29 貫通孔
32 方形穴
33 爪片
43 本体
43a 一方の平板部片
43b 他方の平板部片
45 孔部
46 受壁
51 突片
53 貫通孔
W カルテ(載置物)
Claims (10)
- カルテやレントゲンフイルム、各種ファイル、書籍、物品等の載置物が、載置されている棚から地震発生時等に落下するのを防止する装置であって、
前記棚の上下棚板で形成される載置空間の略中間の高さ位置と対応する左右側板の前部に取り付けた雌型係合部材と、これら雌型係合部材に上方からの挿入により着脱可能に係合する雄型係合部材を長さ方向の両端部に有する落下防止用ベルトと、を具え、かつ前記係合した雄型係合部材が雌型係合部材から上方に抜け出るのを防止するストッパ機構が前記雌型係合部材及び/又は雄型係合部材に設けられていることを特徴とする載置物落下防止装置。 - 雌型係合部材は、方形状の平板部と、該平板部の前面両側部から同方向に略L字状に折り曲げられて平板部との間に雄型係合部材が挿入可能な空間部を形成するとともに、両先端間が所定幅の開口部を形成し、挿入される雄型係合部材を支承可能な左右側板部と、を有している請求項1に記載の載置物落下防止装置。
- 雄型係合部材は、雌型係合部材の空間部に挿入される第1の板部と、開口部に挿入される第2の板部とにより形成され、第2の板部にベルトの端部を連結する連結部が設けられている請求項2に記載の載置物落下防止装置。
- ストッパ機構は、前記雌型係合部材の平板部の上部に空間部側に張り出して設けられたストッパ片と、前記雄型係合部材の第1の板部の上部に設けられた貫通孔とからなり、雌型係合部材の空間部への雄型係合部材の挿入時に前記貫通孔がストッパ片に係止することにより抜け出しを防止するようになっている請求項3に記載の載置物落下防止装置。
- 落下防止用ベルトは、長さ方向の任意の位置にベルトの長さを調節するためのベルト調節部材を有している請求項1ないし4のいずれかに記載の載置物落下防止装置。
- 雌型係合部材は、取り付け面となる平板部の後面に、棚の左右側板に多段にわたり形成された穴に差し込まれる爪片が斜め下向きに一対設けられている請求項2ないし5のいずれかに記載の載置物落下防止装置。
- 穴は、棚の上下棚板を載せるフックを引っ掛けて係合するために形成された方形のフック穴である請求項6に記載の載置物落下防止装置。
- 雌型係合部材は、略L字状に折り曲げられ、棚の左右側板の前面側に配置される一方の平板部片と、左右側板の内側面側に配置される他方の平板部片と、からなる本体を有し、この本体の一方の平板部片の下部に雄型係合部材が挿入可能な孔部が形成された受壁が設けられている請求項1に記載の載置物落下防止装置。
- 雄型係合部材は、全体が平板状に形成された本体を有し、この本体の一側の下部に雌型係合部材の孔部に挿入される突片が形成されているとともに、他側にベルトの端部を連結する連結部が設けられている請求項8に記載の載置物落下防止装置。
- ストッパ機構は、前記雌型係合部材の一方の平板部片の上部に孔部側に張り出して設けられたストッパ片と、前記雄型係合部材の一方の平板部片の上部に設けられた貫通孔とからなり、雌型係合部材の孔部への雄型係合部材の挿入時に前記貫通孔がストッパ片に係止することにより抜け出しを防止するようになっている請求項9に記載の載置物落下防止装置。
Priority Applications (1)
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JP2012003755U JP3178139U (ja) | 2012-06-21 | 2012-06-21 | 載置物落下防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012003755U JP3178139U (ja) | 2012-06-21 | 2012-06-21 | 載置物落下防止装置 |
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JP (1) | JP3178139U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7327746B1 (ja) * | 2023-02-10 | 2023-08-16 | 和弘 諸山 | 物品落下防止装置 |
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2012
- 2012-06-21 JP JP2012003755U patent/JP3178139U/ja not_active Expired - Fee Related
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