JP6661375B2 - 凍結管の施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、凍結管の施工方法に関するものである。
従来、汚染物質などが拡散することを防止するため、地中に凍土壁を形成する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
特表平4−503402号公報
凍土壁を構築する際には、所定の間隔で凍結管を打設し、凍結管の周囲に凍土を形成し、それぞれの凍結管の周囲の凍土がつながることで、所定の範囲に凍土壁を構築することができる。
このような、凍土壁を用いて、例えば所定の範囲への地下水の流れを堰き止める場合、一部に凍土壁が形成されない部位があると、当該部位から地下水が凍土壁を超えて流入する。このため、このような隙間が形成されないように凍土壁を構築する必要がある。
一方、地中にケーブルダクトや通水路などの構造物が配置されている場合がある。このような場合に、地中構造物を避けて凍結管を設置したのでは、連続した凍土壁を構成することが困難である。したがって、地中構造物を貫通するように凍結管を設置する必要がある。
しかし、地中に汚染層がある場合や地中構造物の内部に汚染水等が存在する場合に、従来の方法で凍結管を設置したのでは、汚染物質が地中構造物の内外に移動する恐れがある。すなわち、地中構造物を掘削して貫通する際に、地中構造物の内部から汚染水等が流出したり、汚染層の水が地中構造物内に流入する恐れがある。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、地中構造物の内外への汚染物質の流入出を防止することが可能な凍結管の施工方法を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するためにの発明は、地中構造物のコンクリート版に第1のケーシングを設置する工程aと、前記第1のケーシングの内部に、止水材を充填する工程bと、前記止水材を、第2のケーシングによって掘削し、前記コンクリート版を貫通させ、前記地中構造物の下方まで掘削する工程cと、前記地中構造物を貫通するように凍結管を設置する工程dと、を具備し、前記コンクリート版は、前記地中構造物の頂版であり、前記工程aは、前記頂版まで前記第1のケーシングで掘削を行い、前記工程cは、前記止水材の内部を、第2のケーシングによって掘削し、前記頂版を貫通させ、前記地中構造物の底版まで掘削する工程eと、前記第2のケーシングの内部に、止水材を充填する工程fと、前記第2のケーシングの内部の前記止水材を、第3のケーシングによって掘削し、前記底版を貫通させ、前記地中構造物の下方まで掘削する工程gと、を具備することを特徴とする凍結管の施工方法である。
の発明は、地中構造物のコンクリート版に第1のケーシングを設置する工程aと、前記第1のケーシングの内部に、止水材を充填する工程bと、前記止水材を、第2のケーシングによって掘削し、前記コンクリート版を貫通させ、前記地中構造物の下方まで掘削する工程cと、前記地中構造物を貫通するように凍結管を設置する工程dと、を具備し、前記コンクリート版は、前記地中構造物の頂版であり、前記工程aは、前記頂版まで前記第1のケーシングで掘削を行い、前記工程cは、前記止水材を、第2のケーシングによって掘削し、前記頂版を貫通させる工程gと、前記地中構造物の内部に、コンクリートを充填する工程hと、前記コンクリートを、第2又は第3のケーシングによって掘削し、前記地中構造物の底版を貫通させ、前記地中構造物の下方まで掘削する工程iと、を具備することを特徴とする凍結管の施工方法である。
の発明は、地中構造物のコンクリート版に第1のケーシングを設置する工程aと、前記第1のケーシングの内部に、止水材を充填する工程bと、前記止水材を、第2のケーシングによって掘削し、前記コンクリート版を貫通させ、前記地中構造物の下方まで掘削する工程cと、前記地中構造物を貫通するように凍結管を設置する工程dと、を具備し、前記工程cは、前記コンクリート版を貫通させる前に、孔内に液体を充填し、前記液体によって水密試験を行い、水密が確保されたことを確認した後に、前記コンクリート版を貫通させることを特徴とする凍結管の施工方法である。
の発明は、地中構造物のコンクリート版に第1のケーシングを設置する工程aと、前記第1のケーシングの内部に、止水材を充填する工程bと、前記止水材を、第2のケーシングによって掘削し、前記コンクリート版を貫通させ、前記地中構造物の下方まで掘削する工程cと、前記地中構造物を貫通するように凍結管を設置する工程dと、を具備し、前記第2のケーシングの上部に削孔水漏洩口が設けられ、前記工程cは、前記第2のケーシングの掘削時における水の回収および止水が可能であることを特徴とする凍結管の施工方法である。
また、各ケーシングは、先端にビッドが設けられ、前記ビッドが、前記ケーシングの外径からはみ出さない位置に配置されることが望ましい。
また、前記工程cは、前記地中構造物の内部または前記地中構造物の上部の少なくとも一部に、前記第1のケーシングまたは前記第2のケーシングの外周に断熱部材を配置してもよい。
本発明によれば、第1のケーシングの内部に止水材を充填し、止水材を第2のケーシングによって掘削してコンクリート版を貫通させるため、コンクリート版の貫通部の水密性を確保することができる。このため、地中構造物を掘削して貫通する際に、地中構造物の内部から汚染水等が流出したり、汚染層の水が地中構造物内に流入することを防止することができる。
また、コンクリート版が地中構造物の頂版である場合には、頂版までを第1のケーシングで掘削を行い、第1のケーシングの内部の止水材を、第2のケーシングによって掘削して頂版を貫通させることで、水密性を確保しつつ頂版を貫通させることができる。
また、コンクリート版が地中構造物の頂版である場合には、まず、頂版までを第1のケーシングで掘削を行い、第1のケーシングの内部の止水材を、第2のケーシングによって掘削して頂版を貫通させることで、水密性を確保しつつ頂版を貫通させることができる。さらに、地中構造物の内部にコンクリートし、コンクリートを第3のケーシングによって掘削して地中構造物の底版を貫通させることで、水密性を確保しつつ底版を貫通させることができる。
また、各ケーシングの先端に設けられたビッドが、ケーシングの外径からはみ出さない位置に配置されることで、高い水密性を確保することができる。
また、コンクリート版を貫通させる前に、孔内に液体を充填して水密試験を行うことで、確実に水密を確保することができる。
また、地中構造物の内部または地中構造物の上部の少なくとも一部に断熱部材を配置することで、地中構造物およびその近傍が過剰に冷却されることを抑制することができる。このため、過剰な冷却によって、地中構造物に応力が付与され、破損することを抑制することができる。
また、第2のケーシングの上部に削孔水漏洩口を設けることで、掘削時における水の回収および止水が可能である。このため、汚染水等が散乱することを抑制することができる。
本発明によれば、地中構造物の内外への汚染物質の流入出を防止することが可能な凍結管の施工方法を提供することができる。
凍結管を施工する工程を示す図。 凍結管を施工する工程を示す図。 ケーシング3a(3b)の底面を示す図。 凍結管を施工する他の工程を示す図。 凍結管を施工する他の工程を示す図。 凍結管を施工する他の工程を示す図。 凍結管を施工する他の工程を示す図。 凍結管を施工する他の工程を示す図。
以下、図面に基づいて、本発明の第1の実施の形態の凍結管の施工方法を詳細に説明する。図1、図2は、地盤2に凍結管11を設置し、凍土壁13を構築する工程を示す図である。本実施形態では、地中構造物1が地上に開口している場合を示す。なお、地中構造物1は、例えばコンクリート製である。また、図中のAは地下水位を示す。
地中構造物1が地上に開口している場合には、まず、地中構造物1の内部の部材や土水を撤去する。例えば、ケーブルダクトなどの場合には、ケーブルを撤去する。
次に、図1(a)に示すように、地中構造物1のコンクリート版である底版1aまで第1のケーシング3aを設置する。この際、ケーシング3aの先端を、底版1aの厚みの途中まで挿入する。例えば、底版1aの鉄筋が配置される部位の手前までケーシング3aの先端を底版1aに挿入する。
次に、図1(b)に示すように、ケーシング3aの内部に、止水材5を所定量充填する。なお、止水材5としては、例えばCB(セメントベントナイト)である。また、止水材5の充填量としては、ケーシング3aの全長である必要はない。また、この際、地中構造物1の内部であって、ケーシング3aの外部に、コンクリート7を所定量充填してもよい。この場合も、コンクリート7の充填量は、地中構造物1の全体に充填する必要はない。
止水材5およびコンクリート7が固化したのち、図1(c)に示すように、ケーシング3aの内部に第2のケーシング3bを挿入する。すなわち、ケーシング3bの外径は、ケーシング3aの内径よりも小さい。ケーシング3bによって、ケーシング3aの内部の止水材5とともに底版1aを貫通させて地中構造物1の下方まで掘削する。例えば、ケーシング3bによって、地下の不透水層まで掘削する。
この際、ケーシング3bの上部には、削孔水誘導口9(または削孔水漏洩口)が設けられる。削孔水誘導口9は、図示を省略した貯留タンク等に接続される。したがって、ケーシング3bによる掘削時に、地中構造物1の内部または地中構造物1の下方の掘削時における水の回収および止水が可能である。
ケーシング3bによって所定の深さまで掘削したのち、図2に示すように、ケーシング3bの内部に凍結管11を設置する。ケーシング3bを凍結管11のケーシングとして利用することができる。
図2(b)は、凍結管11を所定の間隔で配置し、凍土壁13を形成した状態を示す図である。上述した方法によって、地中構造物1を貫通する凍結管11を配置するとともに、地中構造物1の周囲に所定間隔で通常の方法で凍結管11を設置する。したがって、地中構造物1が存在する部位にも、凍結管11を配置することができる。
この際、地中構造物1の貫通部に止水構造が形成されているため、地中構造物1の内部に、地中の地下水が流入することがない。また、地中構造物1の内部から汚染水等が地中に流出することがない。
図3は、ケーシング3a、3bの底面図である。ケーシング3a、3bは底面に複数のビッド15が配置される。ここで、ケーシング3a、3bによる掘削部における水密性を確実に確保するためには、ケーシング3a、3bによる掘削孔をより正確に形成する必要がある。このためには、ビッド15が、ケーシング3a、3bの外径からはみ出さない位置に配置されることが望ましい。このようにすることで、より確実な止水構造を形成することができる。
また、水密性を高めるためには、ケーシング3a、3bの回転数を30rpm以下、さらに好ましくは15rpm程度に設定することが望ましい。掘削機の回転数を上げ過ぎると、振動等によって掘削孔の形状が乱れ、水密性が悪化するおそれがある。
このように、本実施形態によれば、地中構造物1が存在しても、凍結管11を配置することができる。このため、地中構造物1をまたがるように、所定範囲に凍土壁13を形成することができる。この際、地中構造物1の貫通部に止水構造が形成されるため、地中構造物1の内外に汚染水が流入出することを抑制することができる。
次に、第2の実施形態について説明する。図4〜図5は第2の実施形態にかかる凍結管の施工工程を示す図である。なお、以下の説明において、第1の実施形態と同一の機能を奏する構成については、図1〜図3と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
第2の実施形態では、地中構造物1は、地盤2に完全に埋設される。地中構造物1としては、例えばボックスカルバートであり、内部に汚染水が存在する。この場合には、凍結管を設置する際に、地中構造物1の内部からの汚染水の流出を防止する必要がある。なお、地中構造物1の外部に汚染水が存在し、汚染水の地中構造物1の内部への流入を防ぐ場合にも同様に適用可能である。
まず、図4(a)に示すように、地中構造物1のコンクリート版である頂版1bまで、ケーシング3aによって地盤2を掘削する。この際、ケーシング3aの先端を、頂版1bの厚みの途中まで挿入する。例えば、頂版1bの鉄筋が配置される部位の手前までケーシング3aの先端を頂版1bに挿入する。
次に、図4(b)に示すように、ケーシング3aの内部に、止水材5を所定量充填する。
止水材5が固化したのち、図4(c)に示すように、ケーシング3aの内部にケーシング3bを挿入する。ケーシング3bによって、地中構造物1の底版1aまで第1のケーシング3aを設置する。この際、ケーシング3aの先端を、底版1aの厚みの途中まで挿入する。この際、地中構造物1の内部の汚染水がケーシング3bの上方からあふれ出すことを抑制するため、前述した削孔水漏洩口(図示省略)を配置してもよい。
次に、図5(a)に示すように、ケーシング3bの内部に、止水材5を所定量充填する。また、この際、地中構造物1の内部であって、ケーシング3bの外部に、コンクリート7を所定量充填してもよい。
止水材5およびコンクリート7が固化したのち、図5(b)に示すように、ケーシング3bの内部に第3のケーシング3cを挿入する。すなわち、ケーシング3cの外径は、ケーシング3bの内径よりも小さい。ケーシング3cによって、ケーシング3bの内部の止水材5とともに底版1aを貫通させて地中構造物1の下方まで掘削する。例えば、ケーシング3cによって、地下の不透水層まで掘削する。この際、ケーシング3cの上部に、削孔水漏洩口(図示省略)が設けられてもよい。
なお、ケーシング3cも、図3に示すように、ビッド15が外径よりはみ出さない。また、ケーシング3cの回転数も30rpm以下、さらに好ましくは15rpm程度に設定することが望ましい。
ケーシング3cによって所定の深さまで掘削したのち、ケーシング3cの内部に凍結管11を設置する。以上により、凍結管の施工が完了する。
第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、地中に埋設された地中構造物1を貫通するように、凍結管を配置することができる。
次に、第3の実施の形態について説明する。図6は、第3の実施形態にかかる凍結管の施工工程を示す図である。第3の実施形態は、第2の実施形態とほぼ同様であるが、地中構造物1の内部に、コンクリート7を充填する点で異なる。
この場合、例えば、図4(c)の工程の後、ケーシング3bを一度引き抜き、地中構造物1の内部にコンクリート7を充填する。この際、図5(a)とは異なり、断面において、地中構造物1の大半が埋まるようにコンクリート7が充填される。なお、コンクリート7は、地中構造物1の長手方向の全長にわたって充填されなくてもよい。少なくとも掘削孔が形成される周囲において、地中構造物1の大半が埋まるようにコンクリート7が充填されればよい。
次に、ケーシング3c(3b)によって、コンクリート7とともに底版1aを貫通させる。ケーシング3c(3b)によって所定の深さまで掘削したのち、ケーシング3c(3b)の内部に凍結管11を設置する。以上により、凍結管の施工が完了する。
第3の実施形態によれば、第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、地中構造物1の内部にコンクリート7が充填されるため、図5(b)の状態から凍結管11をケーシング3c(3b)の内部に設置した際に、凍結管11と地中構造物1(およびその周囲)に対して、熱を効率よく伝えることができる。このため、地中構造物1の周囲にも、効率よく凍土壁13を形成可能である。
次に、第4の実施の形態について説明する。図7は、第4の実施形態にかかる凍結管の施工工程を示す図である。第4の実施形態は、第2の実施形態とほぼ同様であるが、ケーシング3bの外周に断熱部材17が配置される点で異なる。
本実施形態では、前述した図4(c)の工程において、地中構造物1の内部に位置する部位または地中構造物1の上部に位置する部位の、ケーシング3bの外周に断熱部材17が配置される。断熱部材17は、例えばポリエチレンフォームなどの一般的な断熱材である。断熱部材17は、例えば半割で作成し、ケーシング3bの外周を覆うように配置される。
なお、地中構造物1の上部に断熱部材17を配置する場合には、ケーシング3aの外周に断熱部材17を配置してもよい。また、断熱部材17は、地中構造物1の内部と上部の全範囲に配置する必要はなく、地中構造物1の内部に位置する部位および地中構造物1の上部に位置する部位の少なくとも一部に配置されればよい。
断熱部材17を配置することで、ケーシング3b(ケーシング3c)内に凍結管11を配置し、凍土壁を形成する際、地中構造物1やその上方の地盤2を過剰に冷却することを抑制することができる。例えば、地中構造物1を過剰に冷却すると、熱的な応力によって部分的にひび割れなどが生じる恐れがある。このように地中構造物1が損傷すると、内部の汚染水が流出するおそれがある。
同様に、地中構造物1の上方に凍土が形成されると、凍土によって地中構造物1に応力が付与され、地中構造物1が破損するおそれがある。このため、地中構造物1に過剰な応力が加わらないように、必要に応じて断熱部材17が配置される。
なお、地中構造物1の下方に凍土壁13が形成されれば、図2(b)に示すように、連続した凍土壁13を形成することができる。この際、地中構造物1の上方において、地下水を確実に堰き止めるためには、別途薬液注入等を行ってもよい。
第4の実施形態によれば、第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、地中構造物1およびその上部が過剰に冷却されることを抑制することができるため、過剰な冷却によって地中構造物1が破損することを抑制することができる。
次に、第5の実施の形態について説明する。図8は、第5の実施形態にかかる凍結管の施工工程を示す図である。第5の実施形態は、第2の実施形態とほぼ同様であるが、地中構造物1のコンクリート版を貫通させる前に、水密試験が行われる点で異なる。
図8(a)は、図4(b)と図4(c)の間において水密試験を行う工程を示す図である。例えば、ケーシング3bでケーシング3a内の止水材5を掘削して、頂版1bを貫通させる前に、ケーシング3bを抜き取り、掘削孔内に液体19(例えば水)を満たし、水密試験を行う。水密試験は、液体19を満たした状態で所定時間放置し、水位の変化によって水漏れの有無を判断するものである。
水密試験によって水漏れがないことが確認された後、液体19を除去し、ケーシング3bによって頂版1bを貫通させる。このようにすることで、地中構造物1の内外への汚染水の流入・流出を防止することができる。
同様に、図8(b)は、図5(a)と図5(b)の間において水密試験を行う工程を示す図である。この場合には、ケーシング3cでケーシング3b内の止水材5を掘削して、底版1aを貫通させる前に、ケーシング3cを抜き取り、掘削孔に液体19(例えば水)を満たし、水密試験を行う。
第5の実施形態によれば、第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、地中構造物1のコンクリート版を貫通させる際に、予め水密試験を行うことで、確実に止水性が確保されていることを確認することができる。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、地中構造物1の形状は、図示した例には限られず、矩形以外にも、円形や半円形など、形状は問わない。
1………地中構造物
1a………底版
1b………頂版
2………地盤
3a、3b、3c………ケーシング
5………止水材
7………コンクリート
9………削孔水誘導口
11………凍結管
13………凍土壁
15………ビッド
17………断熱部材
19………液体

Claims (6)

  1. 地中構造物のコンクリート版に第1のケーシングを設置する工程aと、
    前記第1のケーシングの内部に、止水材を充填する工程bと、
    前記止水材を、第2のケーシングによって掘削し、前記コンクリート版を貫通させ、前記地中構造物の下方まで掘削する工程cと、
    前記地中構造物を貫通するように凍結管を設置する工程dと、
    を具備し、
    前記コンクリート版は、前記地中構造物の頂版であり、
    前記工程aは、前記頂版まで前記第1のケーシングで掘削を行い、
    前記工程cは、
    前記止水材を、第2のケーシングによって掘削し、前記頂版を貫通させ、前記地中構造物の底版まで掘削する工程eと、
    前記第2のケーシングの内部に、止水材を充填する工程fと、
    前記第2のケーシングの内部の前記止水材を、第3のケーシングによって掘削し、前記底版を貫通させ、前記地中構造物の下方まで掘削する工程gと、
    を具備することを特徴とする凍結管の施工方法。
  2. 地中構造物のコンクリート版に第1のケーシングを設置する工程aと、
    前記第1のケーシングの内部に、止水材を充填する工程bと、
    前記止水材を、第2のケーシングによって掘削し、前記コンクリート版を貫通させ、前記地中構造物の下方まで掘削する工程cと、
    前記地中構造物を貫通するように凍結管を設置する工程dと、
    を具備し、
    前記コンクリート版は、前記地中構造物の頂版であり、
    前記工程aは、前記頂版まで前記第1のケーシングで掘削を行い、
    前記工程cは、
    前記止水材を、第2のケーシングによって掘削し、前記頂版を貫通させる工程gと、
    前記地中構造物の内部に、コンクリートを充填する工程hと、
    前記コンクリートを、第2又は第3のケーシングによって掘削し、前記地中構造物の底版を貫通させ、前記地中構造物の下方まで掘削する工程iと、
    を具備することを特徴とする凍結管の施工方法。
  3. 地中構造物のコンクリート版に第1のケーシングを設置する工程aと、
    前記第1のケーシングの内部に、止水材を充填する工程bと、
    前記止水材を、第2のケーシングによって掘削し、前記コンクリート版を貫通させ、前記地中構造物の下方まで掘削する工程cと、
    前記地中構造物を貫通するように凍結管を設置する工程dと、
    を具備し、
    前記工程cは、
    前記コンクリート版を貫通させる前に、孔内に液体を充填し、前記液体によって水密試験を行い、水密が確保されたことを確認した後に、前記コンクリート版を貫通させることを特徴とする凍結管の施工方法。
  4. 地中構造物のコンクリート版に第1のケーシングを設置する工程aと、
    前記第1のケーシングの内部に、止水材を充填する工程bと、
    前記止水材を、第2のケーシングによって掘削し、前記コンクリート版を貫通させ、前記地中構造物の下方まで掘削する工程cと、
    前記地中構造物を貫通するように凍結管を設置する工程dと、
    を具備し、
    前記第2のケーシングの上部に削孔水漏洩口が設けられ、
    前記工程cは、
    前記第2のケーシングの掘削時における水の回収および止水が可能であることを特徴とする凍結管の施工方法。
  5. 各ケーシングは、先端にビッドが設けられ、前記ビッドが、前記ケーシングの外径からはみ出さない位置に配置されること特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の凍結管の施工方法。
  6. 前記工程cは、
    前記地中構造物の内部または前記地中構造物の上部の少なくとも一部に、前記第1のケーシングまたは前記第2のケーシングの外周に断熱部材を配置することを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の凍結管の施工方法。
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