JP6661296B2 - ペットフードおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はペットフード、およびペットフードの製造方法に関する。
近年、ペットフードにおいても健康志向が高まっている。このため、ペットフードの設計においては、ペットの嗜好性が良好であるだけでなく、見た目にも栄養バランスが良くて健康に良さそうというイメージ(健康イメージ)が得られることが求められる。
特許文献1には、肉類をゼラチン等の結合剤を用いて成形した小片、乾燥した膨化粒、乾燥野菜の小片、ミネラル、ビタミン類および油脂を含む追加栄養液のそれぞれを、必要量だけ計量し混合して給餌することで、栄養バランスの偏りや過不足を回避する方法が記載されている。
特許文献2には、市販のペットフードに、特定の乾燥加工処理を施した野菜を加えて給餌する方法が記載されている。
特開2008−5803号公報 特表2005−536207号公報
特許文献1の方法は、給餌前に各粒または小片を計量して混合する工程が必要であるため手間がかかる。特許文献2の方法でも、給餌前に乾燥野菜を加えて混合する工程が必要であるため手間がかかる。
本発明は、給餌が簡単であり、ペットの嗜好性が良好であるとともに、健康イメージにも優れるペットフード、および該ペットフードを製造する方法を提供する。
本発明は以下の態様を有する。
[1] 膨化粒と乾燥野菜小片と乾燥肉小片を含有し、水分含量が10質量%以下であるペットフード。
[2] 前記膨化粒、前記乾燥野菜小片、および前記乾燥肉小片の水分含量が、それぞれ10質量%以下である、[1]に記載のペットフード。
[3] 前記乾燥肉小片の硬さが3.9〜29.4Nである、[1]または[2]に記載のペットフード。
[4] 前記乾燥肉小片が凍結乾燥されたものである、[1]〜[3]のいずれか一項に記載のペットフード。
[5] 前記乾燥肉小片において、篩分け法による目開き値が7mm以上である小片が20質量%以下である、[1]〜[4]のいずれか一項に記載のペットフード。
[6] 前記乾燥肉小片は油脂および糖類が含浸されている、[1]〜[5]のいずれか一項に記載のペットフード。
[7] 前記乾燥野菜小片は糖漬け処理されている、[1]〜[6]のいずれか一項に記載のペットフード。
[8] 前記乾燥野菜小片が、嗜好剤を含むコーティング組成物でコーティングされたものである、[1]〜[7]のいずれか一項に記載のペットフード。
[9] 前記乾燥野菜小片が、多孔質乾燥野菜小片を含む、[1]〜[8]のいずれか一項に記載のペットフード。
[10] 前記膨化粒として、栄養成分組成が互いに異なる2種以上の膨化粒を含み、いずれの膨化粒も着色剤を含まない、[1]〜[9]のいずれか一項に記載のペットフード。
[11] 前記膨化粒が、下記の栄養成分組成を満たす主食膨化粒を含む、[1]〜[10]のいずれか一項に記載のペットフード。
粗タンパク質含有量:18〜34質量%、粗脂肪含有量:5〜22質量%、カルシウム含有量:0.6〜2.5質量%、かつリン含有量:0.5〜1.6質量%。
[12] 膨化粒と乾燥野菜小片と乾燥肉小片とを、水分含量が10質量%以下となるように混合する、ペットフードの製造方法。
[13] 前記膨化粒、前記乾燥野菜小片、および前記乾燥肉小片のそれぞれの、混合前の水分含量が10質量%以下である、[12]に記載のペットフードの製造方法。
[14] 嗜好剤を含むコーティング組成物でコーティングされた膨化粒および乾燥野菜小片と、コーティングされていない乾燥肉小片とを混合する、[12]または[13]に記載のペットフードの製造方法。
本発明のペットフードは、給餌が簡単であり、ペットの嗜好性が良好であるとともに、健康イメージにも優れる。
本発明のペットフード製造方法によれば、給餌が簡単であり、ペットの嗜好性が良好であるとともに、健康イメージにも優れるペットフードが得られる。
[水分含量の測定方法]
本明細書において、水分含量は常圧加熱乾燥法で求められる値である。
具体的には、被測定物を粉砕機にかけて1mmの篩を通過するように粉砕し、これを試料とする。アルミ秤量缶の質量(W1グラム)を恒量値として予め測定する。このアルミ秤量缶に試料を入れて質量(W2グラム)を秤量する。つぎに強制循環式の温風乾燥器を使用して、135℃、2時間の条件で試料を乾燥させる。乾燥雰囲気中(シリカゲルデシケーター中)で放冷した後、質量(W3グラム)を秤量する。得られた各質量から下記式を用いて水分含量を求める。
水分含量(単位:質量%)=(W2−W3)÷(W2−W1)×100
粒および小片の混合物である「ペットフードの水分含量」は、該混合物を被測定物として測定した値である。「粒(または小片)の水分含量」は1種の粒(または小片)だけを被測定物として測定した値である。
いずれの水分含量も、ペットフードを構成する粒および小片を包装容器に収容し密閉して製造したペットフード(以下、ペットフード製品ともいう。)を、製造日から30日以内に開封した直後に測定した値、またはこれと同等の条件で測定した値とする。
[硬さの測定方法]
本明細書において、乾燥肉小片の硬さ(破断硬さ)は以下の測定方法で得られる値である。
圧縮試験機(TEXTUROMETER、型番:GTX−2、全研製)を用い、乾燥肉小片を一定の圧縮速度で圧縮したときの破断応力を下記の条件で測定する。
プランジャー:直径3mmの円柱状のプランジャー、プラットフォーム:平皿、圧縮速度:LOW、出力:1V、プランジャーの最下点:2mm(平皿とプランジャーの間隙)、測定温度:25℃。
具体的には、平皿の上に、測定対象の乾燥肉小片を1個置き、小片の真上から垂直にプランジャーを一定速度で押し付けながら応力を測定する。応力のピーク値(最大値)を破断応力の値として読み取る。10個の小片について測定を繰り返して平均値を求める。
上記圧縮試験機で測定される破断応力(単位:kgw)の数値に9.8を掛け算する(乗じる)ことによって、破断硬さの数値単位をニュートン(N)に変換する。
乾燥肉小片の硬さは、ペットフード製品を、製造日から30日以内に開封した直後に測定した値、またはこれと同等の条件で測定した値とする。
[篩分け法による目開き値の測定方法]
本明細書において、目開き値とは、試験用ふるい(金属製網ふるい:JIS Z8801−1)のふるい網の目の寸法等に規定に記載された「目開き」の定義に基づく値である。
例えば、目開き値が7mm以上の小片とは、試験用ふるい網の目の寸法(目開き)が7mmのふるいの上に小片群を静かに入れ、水平面内を一方向に、振幅の大きさ約200mm、1分間、100往復の条件で振動させてふるい分けた際に、ふるい網を通過せずに残る大きさの小片である。
[平均長径、平均短径の測定方法]
本明細書において、粒または小片の平均長径は、粒または小片を任意に20個取り出し、ノギスで最長径を測定し、それらの平均値を平均長径とする。また最長径方向に対して垂直方向における最短径を測定し、それらの平均値を平均短径とする。
[主要な栄養成分の測定方法]
下記の栄養成分の含有量はいずれも乾物換算の値である。
(粗タンパク質含有量)
本明細書において、粗タンパク質含有量の値は、社団法人日本飼料協会発行の飼料分析基準注解(第2版)に記載されているケルダール法により測定した窒素含量(単位:質量%)に、タンパク係数として6.25を乗じて粗タンパク質含有量(単位:質量%)を算出する。
本方法では、純粋なタンパク以外にアミノ酸やアミノ類も含む合計の含有量が、粗タンパク質含有量として測定される。
(粗脂肪含有量)
本明細書において、粗脂肪含量(単位:質量%)の値は、社団法人日本飼料協会発行の飼料分析基準注解(第2版)に記載されている酸分解ジエチルエーテル抽出法により測定される値である。
(カルシウム含有量)
本明細書において、カルシウム含有量(単位:質量%)の値は、社団法人日本飼料協会発行の飼料分析基準注解(第2版)に記載されているICP発光分析法により測定される値である。
(リン含有量)
本明細書において、リン含有量(単位:質量%)の値は、社団法人日本飼料協会発行の飼料分析基準注解(第2版)に記載されているICP発光分析法により測定される値である。
<膨化粒>
本発明のペットフードは膨化粒を含む。膨化粒とは、膨化工程を経て製造された粒である。「膨化工程」は、加熱、発酵、化学反応または減圧などの手法により、原料混合物の内部で気体を発生させる工程をいう。膨化工程では、気体が発生することにより原料混合物の体積が増加し多孔質の性状となる。膨化工程の前、膨化工程の後、または膨化工程と同時に原料混合物を粒状に成形することにより膨化粒が得られる。例えば原料混合物をエクストルーダーで押出造粒して膨化させる方法で膨化粒を製造することができる。
膨化粒は、必要に応じて、所定の水分含量となるように加熱乾燥される。膨化粒は、粒の表面にコーティング組成物がコーティングされたものが好ましい。コーティング組成物については後述する。
膨化粒の原料は飼料として使用可能なものであればよい。例えば、穀類(トウモロコシ、小麦、米、大麦、燕麦、ライ麦等)、豆類(丸大豆等)、澱粉類(小麦澱粉、トウモロコシ澱粉、米澱粉、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、甘藷澱粉等)、植物性蛋白質源(コーングルテンミール、大豆加工品(脱脂大豆、大豆他蛋白質等)等)、生肉類(鶏肉、牛肉、豚肉、鹿肉、魚肉等)、生肉以外の動物性蛋白質源(ミール類、卵類(卵パウダー等)等)、野菜類、添加物(ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸、フレーバー原料、繊維類、着色料、嗜好剤等)、外添剤(油脂、嗜好剤等)が挙げられる。
動物性蛋白質源としてのミール類とは肉類または魚介類を圧縮させ細かく砕いた粉体を意味する。例えば、チキンミール、豚ミール、牛ミール、フィッシュミール、これらの混合ミール等が挙げられる。
嗜好剤としては、畜肉、魚介等の動物原料エキス粉末や、植物原料エキス粉末等が挙げられる。
外添剤とは、原料混合物が粒状に成形された後に添加(外添)される成分を意味する。油脂、嗜好剤等の外添剤は、コーティング組成物として添加することが好ましい。
膨化粒の原料組成は目的に応じて設定することができる。本発明のペットフードは、栄養成分組成が互いに異なる2種以上の膨化粒を含んでもよい。2種以上の膨化粒を含有させることで、膨化粒全体における栄養成分設計の自由度が向上する。例えば、健康イメージが得られやすい栄養成分設計や、嗜好性が得られやすい成分設計とすることできる。
健康イメージの点で膨化粒が着色剤を含まないことが好ましい。2種以上の膨化粒を含む場合、いずれの膨化粒も着色剤を含まず、原料組成の違いによって膨化粒の色調が互いに異なっていることが好ましい。色調が異なる2種以上の膨化粒を含むことで、着色剤を用いずにバラエティに富む外観を得ることができる。
栄養成分組成が互いに異なる膨化粒の例として、例えば下記の主食膨化粒、肉粒、および小麦粒が挙げられる。
[主食膨化粒]
膨化粒は、下記の栄養成分組成(乾物換算)を満たす主食膨化粒を含むことが好ましい。以下の栄養成分組成は主要な栄養成分の含有量であり、膨化粒にはこれら以外の栄養成分が任意に含まれている。
粗タンパク質含有量:18〜34質量%、粗脂肪含有量:5〜22質量%、カルシウム含有量:0.6〜2.5質量%、かつリン含有量:0.5〜1.6質量%。
上記の栄養成分組成を満たす主食膨化粒は栄養バランスに優れる。かかる主食膨化粒を含有させることにより、栄養バランスが良く、健康イメージに優れるペットフードが得られる。
主食膨化粒は、ペットフード全体に対して40〜95質量%が好ましく、50〜90質量%がより好ましい。主食膨化粒を上記の範囲で含むことによって、栄養バランスの良いペットフードが得られ易い。
主食膨化粒の原料組成(外添剤を含まない)は、例えば穀類、豆類および澱粉類の合計が50〜90質量%、生肉が0〜10質量%未満、動物性蛋白質源の合計が10〜49.9質量%、その他の成分が0.1〜10質量%が好ましい。
[肉粒・小麦粒]
主食膨化粒以外(上記の栄養成分組成を満たさない)の膨化粒として、例えば主食膨化粒よりも生肉を多く含む肉粒、または小麦類を主成分とする小麦粒等が挙げられる。特に小麦粒は、粒の色調が主食膨化粒または肉粒と大きく異なるため、バラエティに富む外観が得られやすい点で好ましい。
肉粒の原料組成(外添剤を含まない)は、例えば生肉の合計が10〜30質量%、穀類、豆類および澱粉類の合計が30〜89.9質量%、動物性蛋白質源の合計が0〜20質量%、その他の成分が0.1〜10質量%が好ましい。
小麦粒の原料組成(外添剤を含まない)は、例えば、生肉を含まず、穀類、豆類および澱粉類の合計が80〜99質量%、その他の成分が0〜20質量%であり、かつ穀類、豆類および澱粉類の合計のうちの50〜100質量%が小麦粉類(小麦粉のみ、または小麦粉およびパン粉)である組成が好ましい。
[コーティング組成物]
コーティング組成物は、外添剤である油脂および/または嗜好剤を含有することが好ましい。油脂は、植物性油脂でもよく、動物性油脂(例えば、鶏油、豚脂(ラード)、牛脂(ヘット)、乳性脂肪等)でもよい。油脂は1種でもよく、2種以上を併用してもよい。
嗜好剤としては、動物性原料酵素分解物、植物性原料酵素分解物、および酵母エキス等が挙げられる。粉状でも液状でもよい。嗜好剤は1種でもよく、2種以上を用いてもよい。
膨化粒(被コーティング物)にコーティングを施す際のコーティング組成物の量は、コーティング後の膨化粒に対して1〜15質量%が好ましく、2〜10質量%がより好ましい。
[膨化粒の水分含量]
膨化粒の水分含量は10質量%以下が好ましく、5〜9.5質量%がより好ましく、6〜9質量%がさらに好ましい。水分含量が10重量%以下の粒は、いわゆる「ドライフード」用の粒である。
膨化粒がコーティングされている場合、膨化粒の水分含量は、コーティング後の水分含量である。
ペットフードに栄養成分組成が互いに異なる2種以上の膨化粒が含まれる場合は、それぞれの膨化粒の水分含量が上記の範囲内であることが好ましい。
[膨化粒の形状]
膨化粒の形状は、ペットが摂食できる形状であればよく特に制限されない。例えば、各種形状の粒状(ペレット状)、棒状(スティック状)等が挙げられる。
膨化粒の大きさは、平均長径が6.0〜12.0mmであることが好ましく、7.0〜11.0mmがより好ましく、7.5〜10.5mmがさらに好ましい。平均短径は6.0〜12.0mmが好ましく、7.0〜11.0mmがより好ましく、7.5〜10.5mmがさらに好ましい。
ペットフードに栄養成分組成が互いに異なる2種以上の膨化粒が含まれる場合、それらの形状や大きさは互いに異なっていてもよい。栄養成分組成の違いに加えて、形状および/または大きさを変えることにより、食感の違いや見た目の違いをより明確にすることができる。膨化粒における食感の違いを大きくすることによって、ペットの食べ飽きを抑制し嗜好性を向上させることができる。また見た目の違いを大きくすることによって、よりバラエティに富む外観が得られる。
<乾燥野菜小片>
乾燥野菜小片は、原料野菜をカットし、必要に応じて乾燥前処理を施した後に乾燥させて得られるものである。
原料野菜としては、ペットが摂食できる野菜であればよく特に制限されない。例えば、キャベツ、人参、かぼちゃ、いんげん、トマト、ブロッコリー、さつまいも、アスパラ等が挙げられる。優れた健康イメージが得られやすい点で、ペットフードに、原料野菜が異なる2種以上の乾燥野菜小片が含まれることが好ましい。ペットフードの外観において乾燥野菜小片が含まれることが伝わり易い点で、少なくともキャベツ、人参、かぼちゃ、いんげん、トマト、ブロッコリー、アスパラ等の色調が鮮やかな乾燥野菜小片を用いることが好ましい。
乾燥野菜小片は、乾燥前処理として糖漬け処理した後に、加熱乾燥したものが好ましい。糖は例えばぶどう糖、乳糖、トレハロース、オリゴ糖等が挙げられる。糖漬け処理を行うことにより、乾燥野菜小片の水分活性を低下して保存性を向上させることができる。また乾燥野菜小片の酸化防止効果や、変色・変形の防止効果も得られる。
特に、乾燥野菜小片の一部または全部として、乾燥後に多孔質となるように処理された多孔質乾燥野菜小片を用いることが好ましい。乾燥野菜小片を多孔質とすることで、ペットに与えたときの消化性が向上する。消化性が向上すると、ペットの便中に未消化の乾燥野菜小片が含まれ難くなり、ペットフードの健康イメージがより向上する。
多孔質乾燥野菜小片は、例えば、原料野菜に膨張剤と糖類を含浸させた後、加熱発泡、乾燥させる方法で製造できる。膨張剤は、加熱されたときにガスを発生するものであればよい。例えば炭酸水素ナトリウム(重曹)、炭酸水素アンモニウムなどの単品膨張剤と、これらにフマル酸、酒石酸等の酸または塩、リン酸塩、焼ミョウバンなどの助剤を添加して調製された組成物が好ましい。市販のベーキングパウダーを用いることができる。
具体的には、必要に応じて前処理した原料野菜に対して、0.05〜15.0質量%の膨張剤(より好ましくは0.3〜3.0重量%)と、2.0〜40質量%の糖類と、必要により0.005〜1.0質量%の酸化防止剤(例えば、ビタミンE)および/または0.01〜5.0質量%の凝集防止剤(例えば、食用油脂)を添加し、混合攪拌する。または、これらの成分を溶解した水溶液に、前処理した原料野菜を浸漬してもよい。これをそのまま、または−25〜60℃で、10分〜48時間程度熟成した後、40〜120℃で、0.5〜15時間加熱乾燥させる。この加熱により膨張剤が発泡し、発生したガスが原料野菜の内部に浸入して気泡を形成し、野菜が多孔質となる。こうして多孔質の乾燥野菜小片が得られる。
あるいは、必要に応じて前処理した原料野菜を凍結乾燥させる方法でも、多孔質乾燥野菜小片を得ることができる。
乾燥野菜小片は、乾燥後にコーティング組成物でコーティングされたものが好ましい。コーティング組成物は、膨化粒のコーティング組成物と好ましい態様も含めて同じである。
乾燥野菜小片(被コーティング物)にコーティングを施す際のコーティング組成物の量は、コーティング後の乾燥野菜小片に対して1〜15質量%が好ましく、2〜10質量%がより好ましい。
乾燥野菜小片の水分含量は10質量%以下が好ましく、5〜9.5質量%がより好ましく、6〜9質量%がさらに好ましい。乾燥野菜小片がコーティングされている場合、乾燥野菜小片の水分含量は、コーティング後の水分含量である。
乾燥野菜小片の大きさは、篩分け法による目開き値が7mm以上である小片の含有量が20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下がより好ましく、12質量%以下が特に好ましい。下限値は特に限定されないが、篩分け法による目開き値が2.5mm以上である小片の含有量が80質量%以上であることが好ましく、85質量%以上がより好ましく、88質量%以上が特に好ましい。
<乾燥肉小片>
乾燥肉小片は、原料肉を、必要に応じて乾燥前処理を施した後に乾燥させ、小片状に切断して得られるものである。
原料肉は、ペットが摂食できる肉類であればよく特に制限されない。例えば、鶏肉、牛肉、豚肉、鹿肉、魚肉等のほか、家畜類の内臓肉でもよい。健康イメージが得られやすい点で、膨化粒と混合したときに目立つ色調のものが好ましく、ささみ肉等の鶏肉が好ましい。
乾燥肉小片は、乾燥前処理として油脂および糖類を含浸処理した後に、乾燥させたものが好ましい。油脂および糖類を含浸させることで、乾燥肉小片の水分活性を低下させることができるため保存性の点で好ましい。
乾燥肉小片の硬さ(破断硬さ)は3.9〜180.5Nが好ましい。
特に、小片が硬すぎず、より良好な嗜好性が得られやすい点で、破断硬さが3.9〜29.4Nが好ましく、5.0〜25.0Nがより好ましく、10.0〜20.0Nが特に好ましい。
乾燥工程は、加熱乾燥法または凍結乾燥法で行うことができる。味および色調の熱劣化が防止され、良好な嗜好性および良好な健康イメージが得られやすい点で凍結乾燥法が好ましい。
凍結乾燥法で得られた乾燥肉小片は、加熱乾燥法で得られたものに比べて、多孔質であり、硬さ(破断硬さ)が小さい。硬さ(破断硬さ)が3.9〜29.4Nである乾燥肉小片は、凍結乾燥法を用いることによって容易に実現できる。
乾燥肉小片は、篩分け法による目開き値が7mm以上である小片の含有量が20質量%以下であることが好ましく、18質量%以下がより好ましく、16質量%以下が特に好ましい。
乾燥肉小片はペットの嗜好性が高く、特に、目開き値が上記の条件を満たすと、膨化粒に乾燥肉小片を加えることによって膨化粒の摂食量が増す効果に優れる。
また、ペットフードの外観において乾燥肉小片を含むことが伝わり易い点で、乾燥肉小片は、篩分け法による目開き値が2.5mm以上である小片の含有量が80質量%以上であることが好ましく、85質量%以上がより好ましく、88質量%以上が特に好ましい。
<ペットフード>
本発明のペットフードは、膨化粒と乾燥野菜小片と乾燥肉小片を含有し、水分含量が10質量%以下である。膨化粒、乾燥野菜小片および乾燥肉小片は混合されて包装容器に収容されている。
かかるペットフードは、膨化粒のほかに乾燥野菜小片と乾燥肉小片を含有することで、良好な嗜好性と良好な健康イメージが得られる。またペットフード全体(ペットフード製品)としての水分含量が10質量%以下であることで、良好な保存性が得られる。さらに給餌前に各粒および小片を計量して混合する必要がなく給餌が簡単である。
膨化粒および乾燥野菜小片は、嗜好剤を含むコーティング組成物でコーティングされており、前記乾燥肉小片はコーティングされていないことが好ましい。
膨化粒および乾燥野菜小片は、表面に嗜好剤を付着させることで嗜好性を向上させることができる。乾燥肉小片はコーティングされていない方が、肉本来の風味が得られ、良好な嗜好性が得られやすい。
特に膨化粒と乾燥野菜小片とが同じコーティング組成物でコーティングされていると、乾燥野菜小片が苦手なペットでも良好な嗜好性が得られ易い点で好ましい。
ペットフード全体に対して、膨化粒の合計は50〜95質量%であることが好ましく、70〜90質量%がより好ましい。膨化粒を上記の範囲で含むことによって、栄養バランスの良いペットフードが得られ易い。
ペットフード全体に対して、乾燥野菜小片の合計は1〜20質量%であることが好ましく、3〜10質量%がより好ましい。乾燥野菜小片を上記の範囲で含むことによって、良好な健康イメージが得られ易い。
ペットフード全体に対して、乾燥肉小片の合計は1〜10質量%であることが好ましく、2〜8質量%がより好ましい。乾燥肉小片を上記の範囲で含むことによって、良好な嗜好性が得られ易い。
また、膨化粒が主食膨化粒と肉粒と小麦粒を含有する場合、例えば、膨化粒の合計に対して主食膨化粒が50〜70質量%、肉粒が20〜40質量%、小麦粒が1〜10質量%であることが好ましい。
本発明のペットフードは、所期の効果を損なわない範囲で、膨化粒、乾燥野菜小片、乾燥肉小片のいずれにも該当しないその他の粒または小片(以下、これらを総称して「任意粒」という。)を含んでもよい。
任意粒の合計の含有量は、ペットフード全体に対して20質量%以下が好ましく、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。ゼロでもよい。
<ペットフードの製造方法>
本発明のペットフードは、膨化粒と乾燥野菜小片と乾燥肉小片とを、水分含量が10質量%以下となるように混合する工程を有する。任意粒を含有させる場合は、これらも含めて全体の水分含量が10質量%以下となるように混合する。こうして得られた混合物を所定量ずつ包装容器に収容して密閉することによりペットフード製品が得られる。包装容器は水分含量を保持できるものが用いられる。
混合される全ての粒および小片のそれぞれの、混合前の水分含量が10質量%以下であることが好ましい。混合される粒・小片のそれぞれが、混合前に、予め水分含量10質量%以下となるように乾燥されていると、混合後のペットフードにおいて、互いに水分含量が異なる粒または小片の間での水分の移行が抑えられる。かかる水の移行が少ないほど、ペットフードの保存中における、各粒または小片の食感または色調の経時変化が抑えられる。
または、混合される全ての粒および小片のうち、一部は水分含量が10質量%を超え、他部は水分含量10質量%以下であってもよい。この場合、全部を混合した混合物において水分含量が10質量%以下となるように、各粒または小片の水分含量および配合を調整する。
混合前において水分含量が10質量%を超える粒または小片は、水分の移行を小さくしやすい点で、水分含量が15質量%以下であることが好ましく、13質量%以下がより好ましい。
膨化粒、乾燥野菜小片、乾燥肉小片、および任意粒を混合する順序は特に限定されない。全部を一括的に混合してもよく、予め一部のみを混合した後に、残りを混合してもよい。
好ましくは、コーティングを施す粒および小片のみを予め混合するとともにコーティング組成物でコーティングし、これにコーティングを施さない粒または小片を混合してペットフードを製造することが好ましい。
例えば、予め、膨化粒および乾燥野菜小片を混合するとともに、これらに対して嗜好剤を含むコーティング組成物でコーティングを施す。そして該コーティングされた膨化粒および乾燥野菜小片と、コーティングされていない乾燥肉小片とを混合する。この方法によれば、膨化粒と乾燥野菜小片が同じコーティング組成物でコーティングされており、乾燥肉小片はコーティングされていないペットフードを効率良く製造できる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
以下の粒または小片を用いてペットフードを製造した。
なお、実施例3は参考例である。
[膨化粒]
表1に示す配合で、栄養成分組成が互いに異なる3種の膨化粒を製造した。表1の小麦粉類は小麦粉およびパン粉の合計である。
(製造例1:主食膨化粒の製造)
表1に示す配合aの原料と適量の水(添加水)を加えて混合して原料混合物とした。得られた原料混合物をエクストルーダに投入し、混練しながら115℃±15℃で約2分間の加熱処理を施してデンプン成分をアルファ化し、エクストルーダの出口で粒状に押出成形すると同時に膨化させた。得られた成形物に対して約130℃で加熱乾燥処理を行って、未コーティングの膨化粒を得た。得られた未コーティングの膨化粒に、後述のコーティング工程でコーティングを施して主食膨化粒とした。コーティング組成物として表2に示すコーティング液を用いた(以下、同様)。
得られた主食膨化粒の平均長径および平均短径はいずれも約9mm、水分含量は9.5質量%であった。
得られた主食膨化粒の主要な成分組成(乾物換算)は以下の通りであった。
粗タンパク質含有量:26.0質量%、粗脂肪含有量:9.0質量%、カルシウム含有量:1.3質量%、リン含有量:0.9質量%。
(製造例2、3:肉粒、小麦粒の製造)
製造例1において、原料配合を配合bまたは配合cに変更したほかは、製造例1と同様にして未コーティングの膨化粒を得た。得られた未コーティングの膨化粒に、後述のコーティング工程でコーティングを施した粒を肉粒または小麦粒とした。
得られた肉粒の平均長径および平均短径はいずれも約8.5mm、水分含量は9.5質量%であった。
得られた小麦粒の平均長径および平均短径はいずれも約10.5mm、水分含量は8.0質量%であった。
[乾燥野菜小片]
乾燥キャベツ:糖漬け処理後に熱風乾燥法により製造された乾燥キャベツ小片に、後述のコーティング工程でコーティングを施したもの。篩分け法による目開き値が7mm以上である小片の含有量は14質量%、目開き値が2.5mm以上である小片の含有量は98質量%。
乾燥人参a:糖漬け処理後に熱風乾燥法により製造された乾燥人参小片に、後述のコーティング工程でコーティングを施したもの。篩分け法による目開き値が7mm以上である小片の含有量は14質量%、目開き値が2.5mm以上である小片の含有量は98質量%。
乾燥人参b:カットした人参に、膨張剤と糖類を含浸させた後、加熱発泡、乾燥させた多孔質乾燥人参小片に、後述のコーティング工程でコーティングを施したもの。篩分け法による目開き値が7mm以上である小片の含有量は0.2質量%、目開き値が2.5mm以上である小片の含有量は89質量%。
[乾燥肉小片]
乾燥肉a:鶏肉を、油脂および糖類に浸漬させる処理を行った後に、凍結乾燥して得られた凍結乾燥品。水分含量9.0質量%、硬さ14.4N。篩分け法による目開き値が7mm以上である小片の含有量は16質量%、目開き値が2.5mm以上である小片の含有量は95質量%。
乾燥肉b:鶏肉を熱風乾燥して得られた熱風乾燥品。水分含量12.4質量%、硬さ96.5N。篩分け法による目開き値が7mm以上である小片の含有量が16質量%、目開き値が2.5mm以上である小片の含有量が95質量%となるように調整した。
<実施例・比較例>
表3に示す配合でペットフードを製造した。得られたペットフードについて下記の方法で嗜好性、健康イメージ、消化性を評価した。結果を表3に示す。
[実施例1〜3]
3種の膨化粒と乾燥野菜小片を混合し、該混合物を被コーティング物として、表2に示す割合で混合したコーティング液を、表2に示すコーティング量となるようにコーティングした(コーティング工程)。こうして得られた膨化粒および乾燥野菜小片の混合物に、乾燥肉小片を混合してペットフードを得た。
[比較例1:乾燥野菜小片を含まないペットフード]
3種の膨化粒を混合し、該混合物を被コーティング物として、表2に示す割合のコーティング液をコーティングした(コーティング工程)。こうして得られた膨化粒の混合物に、乾燥肉小片を混合してペットフードを得た。
[比較例2:乾燥肉小片を含まないペットフード]
3種の膨化粒と乾燥野菜小片を混合し、該混合物を被コーティング物として、表2に示す割合のコーティング液をコーティングした(コーティング工程)。こうして得られた膨化粒および乾燥野菜小片の混合物をペットフードとした。
[比較例3:乾燥野菜小片および乾燥肉小片を含まないペットフード]
3種の膨化粒を混合し、該混合物を被コーティング物として、表2に示す割合のコーティング液をコーティングした(コーティング工程)。こうして得られた膨化粒の混合物をペットフードとした。
(嗜好性の評価方法)
比較例3のペットフードPと、実施例1〜3または比較例1、2の各ペットフードQとの組み合わせにおいて摂食量を比較する方法で嗜好性を評価した。20頭の犬をモニターとして2日間でテストを行った。
第1日は、ペットフードPおよびQのうち、一方を左から、他方を右から、犬1頭に対して所定の給餌量で同時に与え、犬がどちらか一方を完食した時点で又は1時間後に、犬が食べたペットフード量を測定した。
該犬1頭が第1日に食べた合計のペットフードの重量に対して、ペットフードQの摂食量とペットフードPの摂食量の比率(P:Q、P+Q=100%)を百分率で求めた。モニターとした犬の数に基づいて、得られた百分率を平均して、第1日の結果とした。
第2日は、ペットフードPおよびQのうち、第1日とは反対に、一方を右から、他方を左から同時に与えた。犬1頭に対して第1日と同量の給餌量で与え、犬がどちらか一方を完食した時点で又は1時間後に、犬が食べたペットフード量を測定した。第1日と同様の算出方法で第2日の結果を得た。
最後に、第1日と第2日の結果を平均して、最終結果であるペットフードP:ペットフードQの摂食量の比「P:Q」を求めた。PまたはQの数値が高いほどモニターである犬が好んで摂食したことを示す。Qの値が50%より高いと、比較例3のペットフードPよりも嗜好性が向上したことを意味する。
比較例3のペットフードPと比較したときの、ペットフードQの嗜好性を下記の基準で評価した。
A:Qが60%以上(嗜好性が向上した)。
B:Qが40%以上、60%未満(嗜好性は変わらない)。
C:Qが40%未満(嗜好性が低下した)。
(健康イメージの評価方法)
比較例2のペットフードPと、実施例1〜3または比較例1、3の各ペットフードQの2つの製品の外観を見て質問に答える方法で消費者アンケート(モニター数22人)を実施した。「見た目の栄養バランス」という質問への全回答数に対して、PよりもQが良いと回答した人の割合を百分率(単位:%)で算出した。
比較例2のペットフードPと比較したときの、ペットフードQの健康イメージを下記の基準で評価した。
A:60%以上(健康イメージが高い)。
B:40%以上、60%未満(健康イメージは同等)。
C:40%未満(健康イメージが低い)。
(消化性の評価方法)
3頭の犬をモニターとして各例のペットフードを7日間与えて便の状態を観察した。ペットフードを構成する粒および小片のうち、比較的消化性が低く、かつ観察しやすい点から乾燥人参を観察対象とした。下記の基準でペットフードの消化性を評価した。
A:便の外観から人参がほとんど確認されない。
B:便中に残った人参が確認された。
Figure 0006661296
Figure 0006661296
Figure 0006661296
表3の結果に示されるように、膨化粒と乾燥野菜小片と乾燥肉小片を含有させた実施例1〜3のペットフードは、ペットの嗜好性が良好であるとともに、健康イメージにも優れるものであった。特に実施例1、2は、乾燥肉小片として凍結乾燥品を用いることによって健康イメージがより向上した。また実施例2、3では多孔質の乾燥人参bを用いることにより消化性が向上した。
これに対して、乾燥野菜小片を含有しない比較例1のペットフードは、嗜好性は良好であるが、健康イメージが劣るものであった。乾燥肉小片を含有しない比較例2のペットフードは、嗜好性が劣っていた。
<試験例1>
本例は、乾燥肉小片を膨化粒と混合して給餌することによって、膨化粒の摂食量が増す効果を、乾燥肉小片の大きさを変えて測定した。
乾燥肉小片として、上記乾燥肉aと、該乾燥肉aの大きさ(粒度分布)を、目開き値が7mmである篩いを用いて、表4の通りに調整した乾燥肉c、dを用意した。
上記製造例1で得た主食膨化粒の180gと、乾燥肉c、dまたはaの20gをそれぞれ混合して、200gのサンプル1、2、3を製造した。
1頭の犬について、1回の食事の際に、1日目はサンプル1を、2日目はサンプル2を、3日目はサンプル3を2分間与えた。2分後の食べ残しを主食膨化粒と乾燥肉小片とに分け、それぞれの質量を測定した。これらの結果から、各サンプルについて、2分間に摂食した主食膨化粒の質量を、同じ2分間に摂食した乾燥肉小片の質量で除して、乾燥肉小片1g当りの膨化粒の摂食量(単位:g)を求めた。
さらに同じ試験を4頭の犬に対して行って、4頭の平均値を求めた。
結果を表4に示す。また表4にはサンプル1を基準としたときの、サンプル2、3における乾燥肉小片1g当りの膨化粒の摂食量の相対値を示す。
Figure 0006661296
表4の結果より、乾燥肉小片は、篩分け法による目開き値が7mm以上と比較的大きい小片の含有量が少ない方が、乾燥肉小片1g当りの膨化粒の摂食量が多い。該目開き値が7mm以上である乾燥肉小片は、犬が該乾燥肉小片のみを選んで摂食しやすいと考えられる。

Claims (12)

  1. 膨化粒と乾燥野菜小片と乾燥肉小片を含有し、水分含量が10質量%以下であるペットフードであって、
    前記乾燥肉小片が凍結乾燥されたものであり、
    前記乾燥肉小片において、篩分け法による目開き値が7mm以上である小片が20質量%以下であり、
    乾燥肉小片において、篩分け法による目開き値が2.5mm以上である小片の含有量が80質量%以上であり、
    乾燥野菜小片において、篩分け法による目開き値が7mm以上である小片の含有量が20質量%以下であり、
    前記乾燥野菜小片において、篩分け法による目開き値が2.5mm以上である小片の含有量が80質量%以上である、ペットフード(ただし、グレービーを含むペットフードを除く)。
  2. 前記膨化粒、前記乾燥野菜小片、および前記乾燥肉小片の水分含量が、それぞれ10質量%以下である、請求項1記載のペットフード。
  3. 前記乾燥肉小片の硬さが3.9〜29.4Nである、請求項1または2に記載のペットフード。
  4. 前記乾燥肉小片は油脂および糖類が含浸されている、請求項1〜のいずれか一項に記載のペットフード。
  5. 前記乾燥野菜小片は糖漬け処理されている、請求項1〜のいずれか一項に記載のペットフード。
  6. 前記乾燥野菜小片が、嗜好剤を含むコーティング組成物でコーティングされたものである、請求項1〜のいずれか一項に記載のペットフード。
  7. 前記乾燥野菜小片が、多孔質乾燥野菜小片を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載のペットフード。
  8. 前記膨化粒として、栄養成分組成が互いに異なる2種以上の膨化粒を含み、いずれの膨化粒も着色剤を含まない、請求項1〜のいずれか一項に記載のペットフード。
  9. 前記膨化粒が、下記の栄養成分組成を満たす主食膨化粒を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載のペットフード。
    粗タンパク質含有量:18〜34質量%、粗脂肪含有量:5〜22質量%、カルシウム含有量:0.6〜2.5質量%、かつリン含有量:0.5〜1.6質量%。
  10. 膨化粒と乾燥野菜小片と凍結乾燥された乾燥肉小片とを、水分含量が10質量%以下となるように混合する、請求項1〜9のいずれか一項に記載のペットフードの製造方法。
  11. 前記膨化粒、前記乾燥野菜小片、および前記乾燥肉小片のそれぞれの、混合前の水分含量が10質量%以下である、請求項10記載のペットフードの製造方法。
  12. 嗜好剤を含むコーティング組成物でコーティングされた膨化粒および乾燥野菜小片と、コーティングされていない乾燥肉小片とを混合する、請求項10または11に記載のペットフードの製造方法。
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