JP6660106B2 - 精算システム - Google Patents

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Description

本発明は、商品券による入金処理を許容する精算システムに関する。
スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の店舗には、顧客の購入商品の登録を行って売上金額を算出するPOS(Point Of Sale)レジスタと、紙幣及び硬貨の入金処理及び釣銭の出金処理を行う現金精算装置と、を備えた精算システムが設けられている。
このような精算システムを用いた精算処理の一例としては、まず、POSレジスタが売上金額を算出し、現金精算装置に通知する。現金精算装置は、顧客からの預かり金が投入されると、識別及び計数を行う。そして、現金精算装置は、顧客からの預かり金の総額から、POSレジスタから通知された売上金額を減じて釣銭額を算出し、釣銭を出金する。
近年では、POSレジスタを操作する店員の数を減らすことができる精算スタイルとして、セミセルフ形式の精算スタイルとフルセルフ形式の精算スタイルとが知られている。セミセルフ形式の精算スタイルが採用される場合、店員がPOSレジスタを操作するが、現金精算装置の操作は顧客自らが行う。フルセルフ形式の精算スタイルが採用される場合には、POSレジスタの操作も現金精算装置の操作も顧客自らが行う。
ここで、各種の商品券が幅広く出回っているが、貨幣と比較して商品券は偽造が容易であるため、セミセルフ形式の精算スタイルまたはフルセルフ形式の精算スタイルが採用される場合には、従来は商品券の利用は許容されていなかった。
例えば、特許文献1に記載されたレジでは、顧客が商品券の利用を所望する場合、店員の呼び出しが行われるようになっている。すなわち、商品券を利用する場合には、セルフチェックアウトができないようになっている。
特許第5343329号
本発明は、以上のような状況に鑑みて創案されたものである。本発明の目的は、セミセルフ形式の精算スタイルまたはフルセルフ形式の精算スタイルが採用される場合においても商品券による入金処理を実務上許容できる精算システムを提供することにある。
本発明は、商品券による入金を受け入れる商品券入金装置と、顧客が所持するIDカードから顧客毎の顧客情報を読み取る顧客情報読取装置と、貨幣を入出金する貨幣処理装置と、顧客毎に、前記顧客情報読取装置によって読み取られた顧客情報に基づいて、当該顧客による前記商品券入金装置の利用の可否を判断する判別装置と、を備え、前記判別装置において当該顧客による前記商品券入金装置の利用を許可しないと判断された場合に、前記貨幣処理装置のみを利用した精算が促されることを特徴とする精算システムである。
本発明によれば、顧客毎に、顧客情報読取装置によって読み取られた顧客情報に基づいて商品券入金装置の利用の可否が判断されるため、例えば信用度の高い顧客だけ(例えば当該店舗の会員である顧客だけ)に商品券の利用を許容することができる。従って、偽造商品券が利用されて損失を被るリスクを抑制しつつ、顧客の利便性を高めることができる。
前記商品券入金装置は、受け入れた商品券の真偽を判別する真偽判別装置を有していることが好ましい。そして、明らかに偽造と分かるような商品券や甚だしく傷んでいて偽造券扱いされてしまう商品券(損券)については、リジェクトして入金させない(入金と認めない)ことが好ましい。
また、前記商品券入金装置は、前記真偽判別装置によって商品券の偽造が判別された場合に、その旨を報知する報知装置を有していることが更に好ましい。偽造商品券の存在を店員が直ちに把握できれば、それを持ち込んだ顧客を円滑にサポートすることができ、その発行元の調査等を迅速に行うことができる。
また、前記商品券入金装置は、受け入れた商品券に、前記顧客情報読取装置によって読み取られた顧客情報を印字する印字装置を有していることが好ましい。この場合、商品券が回収された後で、例えば回収センター等において高精度の真偽判別装置で商品券の偽造が発見された場合において、当該偽造商品券が誰に利用されたのかを簡単に辿ることができる。
あるいは、前記商品券入金装置は、受け入れた商品券の券番号を読み取る券番号読取装置と、前記券番号読取装置によって読み取られた券番号と前記顧客情報読取装置によって読み取られた顧客情報とを紐付けて記憶する記憶装置と、を有していることが好ましい。この場合も、商品券が回収された後で、例えば回収センター等において高精度の真偽判別装置で商品券の偽造が発見された場合において、当該偽造商品券が誰に利用されたのかを簡単に辿ることができる。
以上の精算システムは、購入商品の登録を行う商品登録装置を更に備えることが一般的である。
また、以上の精算システムは、店員が精算に関与しないセミセルフ形式の精算スタイルやフルセルフ形式の精算スタイルが採用される場合において、特に有用である。
また、本発明は、商品券による入金を受け入れる商品券入金装置と、顧客毎の顧客情報を読み取る顧客情報読取装置と、顧客毎に、前記顧客情報読取装置によって読み取られた顧客情報に基づいて、前記商品券入金装置の利用の可否を判断する判別装置と、を備え、前記商品券入金装置は、受け入れた商品券に、前記顧客情報読取装置によって読み取られた顧客情報を印字する印字装置を有している、という精算システムを用いた精算方法であって、顧客毎の顧客情報を読み取る顧客情報読取工程と、受け入れた商品券に、前記顧客情報読取工程において読み取られた顧客情報を印字する印字工程と、を備えたことを特徴とする精算方法である。
また、本発明は、商品券による入金を受け入れる商品券入金装置と、顧客毎の顧客情報を読み取る顧客情報読取装置と、顧客毎に、前記顧客情報読取装置によって読み取られた顧客情報に基づいて、前記商品券入金装置の利用の可否を判断する判別装置と、を備え、前記商品券入金装置は、受け入れた商品券の券番号を読み取る券番号読取装置と、前記券番号読取装置によって読み取られた券番号と前記顧客情報読取装置によって読み取られた顧客情報とを紐付けて記憶する記憶装置と、を有している、という精算システムを用いた精算方法であって、顧客毎の顧客情報を読み取る顧客情報読取工程と、受け入れた商品券の券番号を読み取る券番号読取工程と、前記券番号読取工程において読み取られた券番号と前記顧客情報読取工程において読み取られた顧客情報とを紐付けて記憶する記憶工程と、を備えたことを特徴とする精算方法である。
本発明によれば、例えば信用度の高い顧客だけに商品券の利用を許容することができる。従って、偽造商品券が利用されて損失を被るリスクを抑制しつつ、顧客の利便性を高めることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る精算システムの構成を示す斜視図である。 図1に示す精算システムの機能ブロック図である。 図1及び図2に示す精算システムにおける商品券入金装置の構成の概略を示す概略構成図である。 図3に示す商品券入金装置の機能ブロック図である。 図3に示す商品券入金装置を用いた精算処理の流れを示すフローチャートである。 商品券入金装置の他の例(第2の実施の形態)を示す概略図である。 図6に示す商品券入金装置の構成の概略を示す概略構成図である。 フルセルフ形式の精算スタイルに適した、本発明の第3の実施の形態に係る精算システムの構成を示す正面図である。 セミセルフ形式の精算スタイルに適した、本発明の第4の実施の形態に係る精算システムの構成を示す斜視図である。
〔第1の実施の形態〕
以下、図面を参照して本発明の第1の実施の形態について説明する。
本発明の第1の実施の形態の精算システム100は、図1及び図2に示すように、商品券による入金を受け入れる商品券入金装置10と、顧客毎の顧客情報を読み取る顧客情報読取装置60と、顧客毎に顧客情報読取装置60によって読み取られた顧客情報に基づいて、商品券入金装置10の利用の可否を判断する判別装置70と、を備えている。本実施の形態の顧客情報読取装置60は、顧客が携帯するIDカードに記憶された顧客情報(例えば会員番号等)を読み取るカードリーダからなっている。
また、本実施の形態の精算システム100は、図1及び図2に示すように、購入商品の登録を行う商品登録装置としてのPOSレジスタ50と、貨幣を入出金する貨幣処理装置40と、を更に備えている。
また、図3は、図1及び図2に示す精算システムにおける商品券入金装置10の構成の概略を示す概略構成図である。図3に示す商品券入金装置10は、商品券を機体の外部から内部に投入するための投入部12と、投入部12により機体内に投入された商品券を機体内で1枚ずつ搬送する搬送部14と、搬送部14により搬送される商品券の識別を行い、当該商品券に係る情報を得る識別部16と、を備えている。
投入部12には、操作者によって当該投入部12に積層状態で載置された1または複数の商品券を1枚ずつ機体内に繰り出す繰出機構(図示せず)が設けられている。識別部16は、例えばラインセンサを有しており、このようなラインセンサにより商品券の表面の画像をスキャンし、商品券の識別番号(具体的には、券番号やバーコード番号等)を得るようになっている。
また、商品券入金装置10には、入金リジェクト部18が設けられており、この入金リジェクト部18は、搬送部14に接続されている。入金リジェクト部18には、識別部16により識別することができなかった商品券や、識別部16により識別されたが受付不可の商品券であると判断された商品券、例えば明らかに偽造と分かるような商品券や甚だしく傷んでいて偽造券扱いされてしまう商品券(損券)が、搬送部14により送られるようになっている。すなわち、本実施の形態の識別部16は、受け入れた商品券の真偽を判別する真偽判別装置として機能するようになっている。入金リジェクト部18に送られた商品券は、操作者(顧客または店舗の店員等)が機体外に取り出し可能となっている。
また、図3に示す商品券入金装置10には、2つの収納庫22、24が設けられている。そして、これらの2つの収納庫22、24にそれぞれ対応するように、第1の入金一時保留部20および第2の入金一時保留部21が設けられている。各入金一時保留部20、21は、それぞれ搬送部14に接続されており、識別部16により識別され受付可能な商品券であると判断された商品券は、搬送部14により各入金一時保留部20、21に送られ、各入金一時保留部20、21で一時的に保留されるようになっている。第1の入金一時保留部20および第2の入金一時保留部21としては、それぞれ、搬送部14から送られた商品券が積層状態で収納されるスタッカ式のものが用いられるようになっている。そして、各入金一時保留部20、21に商品券が一時的に保留された後、後述する操作部33によって操作者により「確定」の指令が入力されたときに、各入金一時保留部20、21に積層状態で収納された商品券は下方に落とされて各収納庫22、24に積層状態で収納されるようになっている。なお、各入金一時保留部20、21に一時的に保留された商品券は、操作者がこれらの入金一時保留部20、21内にアクセスすることにより、機体外に取り出すことができるようになっていてもよい。
また、搬送部14における識別部16と各入金一時保留部20、21との間の箇所には加工部26が設けられている。このような加工部26により、識別部16から各入金一時保留部20、21に搬送される商品券に、当該商品券が使用済みであることが視認可能となるような加工が行われるようになっている。加工部26としては、例えば、商品券にスタンプを押すようなスタンプ機構や、商品券に穴を開けるような穴空け機構が用いられる。加工部26によって商品券にスタンプを押したり穴を開けたりすることにより、使用済みであることが視認可能となるよう加工を行うことを、「消し込み」ともいう。
なお、加工部26の他の例として、商品券にインキ等のマークを付けるような印字装置を用いてもよい。この場合、顧客情報読取装置60によって読み取られた顧客情報が印字されることが好ましい。この場合、商品券が回収された後で、例えば回収センター等において高精度の真偽判別装置で商品券の偽造が発見された場合において、当該偽造商品券が誰に利用されたのかを簡単に辿ることができる。
次に、図3に示す商品券入金装置10の機能ブロック図について、図4を用いて説明する。図4に示すように、商品券入金装置10の機体内には制御部30が設けられており、この制御部30には、投入部12、搬送部14、識別部16、第1の入金一時保留部20、第2の入金一時保留部21、加工部26等がそれぞれ接続されている。ここで、識別部16による商品券の識別情報は制御部30に送られるようになっている。また、制御部30は投入部12、搬送部14、第1の入金一時保留部20、第2の入金一時保留部21、加工部26等にそれぞれ指令を送ることにより、これらの各構成要素の制御を行うようになっている。
また、図4に示すように、制御部30には記憶部31、表示部32、操作部33、印字部35、インターフェース36がそれぞれ接続されている。記憶部31には、商品券入金装置10による商品券の処理状況や、商品券入金装置10における様々な設定条件等が記憶されるようになっている。
表示部32は例えばモニタからなり、商品券入金装置10による商品券の処理状況や、各収納庫22、24に収納された商品券に係る情報(具体的には、商品券の枚数や合計金額等)が表示されるようになっている。操作部33は、例えば複数の操作キーからなり、この操作部33により操作者は様々な指令を入力することができるようになっている。
印字部35は例えばプリンタからなり、商品券入金装置10による商品券の処理状況や、各収納庫22、24に収納された商品券に係る情報等を印字するようになっている。また、インターフェース36は、商品券入金装置10とは別の装置である外部装置、例えば上位装置であるホストサーバ等と信号の送受信を行えるようになっている。
次に、このような構成からなる商品券入金装置10による処理の流れについて、図5に示すフローチャートを用いて説明する。まず、顧客が携帯するIDカードに記憶された顧客情報(例えば会員番号)を、商品券入金装置10に接続された顧客情報読取装置60(カードリーダ)に読み取らせる(STEP01)。これに応じて、判別装置70が、当該顧客について商品券入金装置10の利用の可否を判断する(STEP02)。
当該顧客による商品券入金装置10の利用を許可するとの判断がなされれば(STEP03の「YES」)、商品券入金装置10の利用が許可された旨の表示がなされる(STEP04)。
当該顧客による商品券入金装置10の利用を許可しないとの判断がなされれば(STEP03の「NO」)、貨幣処理装置40のみを利用した精算が促される(STEP05)。この場合、表示部32には、当該顧客による商品券の利用が許可されない旨(及びその理由など)が表示されてもよい。その後、貨幣による精算がなされる(STEP07)。
商品券入金装置10の利用が許可される場合において、顧客が商品券の利用を所望する場合には、当該顧客が投入部12に商品券を投入する(STEP06の「YES」)。商品券が投入されなければ(STEP06の「NO」)、貨幣による精算がなされる(STEP07)。
投入部12に投入された商品券は、繰出機構(図示せず)等により、1枚ずつ機体内に繰り出される(STEP11)。機体内に繰り出された商品券は、1枚ずつ搬送部14により搬送され、識別部16により識別される(STEP12)。識別部16により識別することができなかった商品券、および識別部16により識別されたが受付不可の商品券であると判断された商品券は(STEP13の「NO」)、搬送部14により入金リジェクト部18に搬送され(STEP14)、この入金リジェクト部18により機体外に返却されるようになる。一方、識別部16により識別され受付可能な商品券であると判断された商品券は(STEP13の「YES」)、各入金一時保留部20、21に搬送され、これらの各入金一時保留部20、21で一時的に保留される(STEP15)。
前述のSTEP11〜STEP15の動作は、投入部12に投入された全ての商品券が機体内に取り込まれるまで行われる(STEP16の「NO」)。そして、投入部12に投入された全ての商品券が機体内に取り込まれると(STEP16の「YES」)、商品券入金装置10に設けられた表示部32に、各入金一時保留部20、21にそれぞれ一時的に保留された商品券に係る情報(例えば、保留された商品券の枚数や合計金額等)が表示されるとともに、操作者(顧客または店舗の店員等)に対して「確定」または「返却」の指令の入力を求めるメッセージが表示される。そして、操作者が操作部33により「確定」の指令を入力すると(STEP17の「YES」)、各入金一時保留部20、21に保留された商品券は各収納庫22、24に一括して送られ、これらの収納庫22、24に収納される(STEP18)。このようにして、商品券入金装置10における商品券の処理が終了する。
一方、表示部32に、操作者に対して「確定」または「返却」の指令の入力を求めるメッセージが表示されているときに、操作者が操作部33により「返却」の指令を入力すると(STEP17の「NO」)、各入金一時保留部20、21内の商品券がそれぞれ機体外に返却されるようになる(STEP19)。
以上のように、本実施の形態によれば、顧客毎に、顧客情報読取装置80によって読み取られた顧客情報に基づいて商品券入金装置10の利用の可否が判断されるため、例えば信用度の高い顧客だけ(例えば当該店舗の会員である顧客だけ)に商品券の利用を許容することができる。従って、偽造商品券が利用されて損失を被るリスクを抑制しつつ、顧客の利便性を高めることができる。
また、本実施の形態の商品券入金装置10の識別部16は、受け入れた商品券の真偽を判別する真偽判別装置として機能するようになっている。このため、明らかに偽造と分かるような商品券や甚だしく傷んでいて偽造券扱いされてしまう商品券(損券)については、リジェクトして入金させない(入金と認めない)という運用が可能である。なお、本実施の形態の識別部16によって商品券の偽造が判別された場合において、商品券入金装置10の表示部23がその旨を報知する報知装置として機能することが更に好ましい。この場合、偽造商品券の存在を店員が直ちに把握することができるので、それを持ち込んだ顧客を円滑にサポートすることができ、その発行元の調査等を迅速に行うことができる。
また、商品券入金装置10の加工部26が、受け入れた商品券に顧客情報読取装置60によって読み取られた顧客情報を印字する印字装置である場合、商品券が回収された後で、例えば回収センター等において高精度の真偽判別装置で商品券の偽造が発見された場合において、当該偽造商品券が誰に利用されたのかを簡単に辿ることができる。
あるいは、商品券入金装置10の記憶部31が、識別部16によって読み取られた商品券の券番号と顧客情報読取装置60によって読み取られた顧客情報とを紐付けて記憶するようになっていることが好ましい。この場合も、商品券が回収された後で、例えば回収センター等において高精度の真偽判別装置で商品券の偽造が発見された場合において、当該偽造商品券が誰に利用されたのかを簡単に辿ることができる。
なお、本実施の形態における商品券入金装置10及びそれを用いた精算方法は、前記の態様に限定されるものではなく、様々の変更を加えることができる。
〔第2の実施の形態〕
図6は、商品券入金装置の他の例を示す概略図(断面図)であり、図7は、図6に示す商品券入金装置の構成の概略を示す概略構成図である。図6及び図7に示す商品券入金装置110では、識別部として機能する上下のCIS(イメージセンサー)とは別個に、真偽判別装置としての偽造検知センサが設けられている。また、第1の実施の形態における商品券入金装置10とは異なり、一時保留部と収納部とは1組のみが設けられている。その他、商品券の搬送路の上下に2枚検知センサーが設けられ、商品券の搬送路の上方に画像読み取りタイミングセンサーが設けられている。
本実施の形態では、図6及び図7において矢印で示されているように、商品券は商品券入金装置110の前方側(図6及び図7における左側)から投入される。商品券入金装置110に投入された商品券は、水平方向に延在する搬送路を搬送される間に、当該搬送路の上下に設けられた2枚検知センサー111、112の間を通過し、偽造検知センサー113の下方を通過し、更に画像読み取りタイミングセンサー114の下方を通過し、当該搬送路の上下に設けられたCIS115、116の間を通過する。これにより、各センサーによって対応する各種情報が検知ないし識別される。その後、商品券は、商品券入金装置110の後方側(図6及び図7における右側)において鉛直方向下方に向かう搬送路を経て、商品券入金装置110の下方領域において再び水平方向に延在する搬送路を一時保留部117まで前方側へと搬送される。一時保留部117において一時保留された商品券は、商品券入金確定処理がなされれば、収納部118に移動され、商品券入金確定処理がなされなければ、リジェクト部119に排出される。以上のような商品券の搬送路は、主として、商品券を繰り出し搬送する複数のローラ部材によって形成されている。
このような商品券入金装置110についても、本発明の精算システムにおいて利用可能である。例えば、図6及び図7の商品券入金装置110は、第1の実施の形態における商品券入金装置10に対して置換可能である。
〔第3の実施の形態〕
図8は、フルセルフ形式の精算スタイルに適した、本発明の第3の実施の形態に係る精算システムの構成を示す正面図である。図8に示すように、本実施の形態の精算システムは、POSレジスタ50、顧客情報読取装置60、商品券入金装置10、貨幣処理装置40の全てが、顧客の側に向けられて配置されている。すなわち、POSレジスタ50の操作についても商品券入金装置10及び貨幣処理装置40の操作についても、顧客自らが行うことが予定されている。
より詳細には、図8に示すように、商品券入金装置10において、商品券投入口11及びリジェクト商品券排出口12が、顧客の側(手前側)に向けられている。また、図8に示すように、貨幣処理装置40において、紙幣入金口41、紙幣出金口42、硬貨入金口43及び硬貨出金口44が、顧客の側(手前側)に向けられている。紙幣出金口42及び硬貨出金口44には、釣銭が出金される他、入金がリジェクトされた貨幣も出金されるようになっている。
ここで、POSレジスタ50、顧客情報読取装置60、商品券入金装置10、貨幣処理装置40の各々の機能については、第1の実施の形態において説明したのと同様である。従って、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
本実施の形態の精算システムの利用態様の一例について、以下に説明する。
(ステップS101)顧客自ら、購入する商品の商品情報をPOSレジスタ50に登録する。これにより、購入金額が算出される。
(ステップS102)商品券の利用を所望しない場合には、貨幣処理装置40を用いて現金で精算処理が行われる。
(ステップS103)商品券の利用を所望する場合、顧客は、自らが携帯するIDカードに記憶された顧客情報(例えば会員番号)を顧客情報読取装置60(カードリーダ)に読み取らせる。これに応じて、判別装置70が、当該顧客について商品券入金装置10の利用の可否を判断する。当該顧客による商品券入金装置10の利用を許可するとの判断がなされれば、商品券入金装置10の利用が許可された旨の表示がなされる。
(ステップS104)商品券が商品券入金装置10に投入されると、商品券は1枚ずつ繰り出されて識別される。
(ステップS105)偽造商品券であると識別された商品券は、リジェクト部18に搬送される。この時、「この商品券は取り扱えません」等の表示が表示部32になされる。正券であると識別された商品券は、入金一時保留部20、21に搬送される。
(ステップS106)全ての商品券が取り込まれ、取り込み金額の合計(一部現金の入金がある場合には当該現金の合計も含む)が精算金額以上になったら、精算ボタンを押すことを促す表示がなされる。その後、顧客が精算ボタンを押すと、入金一時保留部20、21の商品券が収納部22、24に移動される。
(ステップS107)当該取引についての情報、例えば、顧客の会員番号、入金された商品券の券番号、入金処理の日時、等が関連付けられて記憶部31に記憶される。当該データは、POSレジスタ50の記憶部や、インターフェース36を介して接続され得る外部装置の記憶部にも、記憶されることが好ましい。
〔第4の実施の形態〕
図9は、セミセルフ形式の精算スタイルに適した、本発明の第4の実施の形態に係る精算システムの構成を示す斜視図である。図9に示すように、本実施の形態の精算システムは、POSレジスタ50が店員の側に向けられて配置され、顧客情報読取装置60、商品券入金装置10、貨幣処理装置40が、顧客の側に向けられて配置されている。すなわち、POSレジスタ50の操作については店員が行うが、商品券入金装置10及び貨幣処理装置40の操作については顧客自らが行うことが予定されている。
より詳細には、図9に示すように、商品券入金装置10において、商品券投入口11及びリジェクト商品券排出口12が、顧客の側(手前側)に向けられている。また、図9に示すように、貨幣処理装置40において、紙幣入金口41、紙幣出金口42、硬貨入金口43、硬貨出金口44及び操作表示部45が、顧客の側(手前側)に向けられている。紙幣出金口42及び硬貨出金口44には、釣銭が出金される他、入金がリジェクトされた貨幣も出金されるようになっている。
本実施の形態においても、POSレジスタ50、顧客情報読取装置60、商品券入金装置10、貨幣処理装置40の各々の機能については、第1の実施の形態において説明したのと同様である。従って、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
本実施の形態の精算システムの利用態様の一例について、以下に説明する。
(ステップS201)店員が、購入する商品の商品情報をPOSレジスタ50に登録する。これにより、購入金額が算出される。
(ステップS202)顧客が商品券の利用を所望しない場合には、貨幣処理装置40を用いて現金で精算処理が行われる。
(ステップS203)顧客が商品券の利用を所望する場合、顧客が携帯するIDカードに記憶された顧客情報(例えば会員番号)を顧客情報読取装置60(カードリーダ)に読み取らせるよう、店員が顧客に口頭で案内する。IDカードに記憶された顧客情報が顧客情報読取装置60によって読み取られると、判別装置70が、当該顧客について商品券入金装置10の利用の可否を判断する。当該顧客による商品券入金装置10の利用を許可するとの判断がなされれば、商品券入金装置10の利用が許可された旨の表示がなされる。
(ステップS204)商品券が商品券入金装置10に投入されると、商品券は1枚ずつ繰り出されて識別される。
(ステップS205)偽造商品券であると識別された商品券は、リジェクト部18に搬送される。この時、「この商品券は取り扱えません」等の表示が表示部32になされる。正券であると識別された商品券は、入金一時保留部20、21に搬送される。
(ステップS206)全ての商品券が取り込まれ、取り込み金額の合計(一部現金の入金がある場合には当該現金の合計も含む)が精算金額以上になったら、精算ボタンを押すことを促す表示がなされる。その後、顧客が精算ボタンを押すと、入金一時保留部20、21の商品券が収納部22、24に移動される。
(ステップS207)当該取引についての情報、例えば、顧客の会員番号、入金された商品券の券番号、入金処理の日時、等が関連付けられて記憶部31に記憶される。当該データは、POSレジスタ50の記憶部や、インターフェース36を介して接続され得る外部装置の記憶部にも、記憶されることが好ましい。
10、110 商品券入金装置
12 投入部
14 搬送部
16 識別部
18 入金リジェクト部
20 第1の入金一時保留部
21 第2の入金一時保留部
22、24 収納庫
26 加工部
30 制御部
31 記憶部
32 表示部
33 操作部
35 印字部
36 インターフェース
40 貨幣処理装置
41 硬貨釣銭機
42 紙幣釣銭機
50 POSレジスタ
60 顧客情報読取装置
70 判別装置
90 管理センター
92 ホストサーバ

Claims (8)

  1. 商品券による入金を受け入れる商品券入金装置と、
    顧客が所持するIDカードから顧客毎の顧客情報を読み取る顧客情報読取装置と、
    貨幣を入出金する貨幣処理装置と、
    顧客毎に、前記顧客情報読取装置によって読み取られた顧客情報に基づいて、当該顧客による前記商品券入金装置の利用の可否を判断する判別装置と、
    を備え
    前記判別装置において当該顧客による前記商品券入金装置の利用を許可しないと判断された場合に、前記貨幣処理装置のみを利用した精算が促される
    ことを特徴とする精算システム。
  2. 前記商品券入金装置は、受け入れた商品券の真偽を判別する真偽判別装置を有している
    ことを特徴とする請求項1に記載の精算システム。
  3. 前記商品券入金装置は、前記真偽判別装置によって商品券の偽造が判別された場合に、その旨を報知する報知装置を有している
    ことを特徴とする請求項2に記載の精算システム。
  4. 前記商品券入金装置は、受け入れた商品券に、前記顧客情報読取装置によって読み取られた顧客情報を印字する印字装置を有している
    ことを特徴とする請求項1に記載の精算システム。
  5. 前記商品券入金装置は、
    受け入れた商品券の券番号を読み取る券番号読取装置と、
    前記券番号読取装置によって読み取られた券番号と前記顧客情報読取装置によって読み取られた顧客情報とを紐付けて記憶する記憶装置と、
    を有していることを特徴とする請求項1に記載の精算システム。
  6. 購入商品の登録を行う商品登録装置を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の精算システム。
  7. 請求項4に記載の精算システムを用いた精算方法であって、
    顧客毎の顧客情報を読み取る顧客情報読取工程と、
    受け入れた商品券に、前記顧客情報読取工程において読み取られた顧客情報を印字する印字工程と、
    を備えたことを特徴とする精算方法。
  8. 請求項5に記載の精算システムを用いた精算方法であって、
    顧客毎の顧客情報を読み取る顧客情報読取工程と、
    受け入れた商品券の券番号を読み取る券番号読取工程と、
    前記券番号読取工程において読み取られた券番号と前記顧客情報読取工程において読み取られた顧客情報とを紐付けて記憶する記憶工程と、
    を備えたことを特徴とする精算方法。
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