JP6658969B2 - 電子式回路遮断器 - Google Patents

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Description

この発明は、電路の過電流を検出する電子式回路遮断器に関し、特に複数のマイクロコンピュータにより構成された疎結合マルチプロッセッサシステムを備えた電子式回路遮断器に関するものである。
従来の電子式回路遮断器は、瞬時引外し特性と時限引外し特性に大別される過電流引外し特性を備えている。(例えば、特許文献1、図1参照)。
また、負荷側電路に接続された負荷機器の接続状況および負荷機器の使用状況に応じて、電子式回路遮断器の設置後に過電流引外し特性を設定するための設定部を備えている。(例えば、特許文献2図1参照)
一方、従来の疎結合マルチプロセッサシステムは、複数のマイクロコンピュータから構成されており、これらマイクロコンピュータは、通信により相互接続されている。そして、各マイクロコンピュータは個々のシステムの異常検出手段として、ウォッチドッグタイマをそれぞれ備えている。
このため、ある1つのマイクロコンピュータが、ハードウェアまたはソフトウェアの障害等によって故障した場合、問題が発生したマイクロコンピュータのみが個別のウォッチドッグタイマによってリセットされ、他の正常なマイクロコンピュータとの通信同期が、取れなくなる。通信同期が取れなくなると通信タイムアウトにより、通信同期が復帰するまでに時間がかかることから、異常時にはすべてのマイクロコンピュータを共にリセットする方法が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開平8−331748号公報 特開2001−128354号公報 特開2003−44323号公報
上述の従来の電子式回路遮断器における過電流引外し特性に関する処理は、高速な処理が要求される瞬時引外し特性の処理(例えば、1m秒周期)と、比較的低速な処理が許容される時限引外し特性の処理(例えば、12.5m秒周期)と、外部から設定された過電流引外し特性データを記憶するための設定処理(例えば、100m秒周期)と、に分類される。このため、電子式回路遮断器に従来の疎結合マルチプロセッサシステムを適用する場合、瞬時引外し特性の処理を行う高速処理と、時限引外し特性の処理を行う低速処理とを別々のマイクロコンピュータで構成することが望ましい。その場合、双方のマイクロコンピュータで必要となる過電流引外し特性などの設定データについては、マイクロコンピュータ間の低速な通信(例えば、100m秒周期)によって共有することとなる。
しかしながら、疎結合マルチプロセッサシステムを適用した電子式回路遮断器において、いずれかのマイクロコンピュータに異常が発生すると、すべてのマイクロコンピュータをリセットすることとなり、いずれか1つのマイクロコンピュータのリセットのみが必要な場合にも、他の正常なマイクロコンピュータもリセットされてしまい、設定データや時限引外し特性を処理するための蓄積データを消失してしまい電子式回路遮断器としての信頼性が低下するという問題点があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、マイクロコンピュータに異常が発生した場合に異常のあるマイクロコンピュータのみをリセットしても短時間で通信同期が復帰し、電子式回路遮断器としての信頼性の向上を図るものである。
この発明に係わる電子式回路遮断器は、電路を開閉する開閉接点と、電路の電流を検出する電流検出装置と、電流検出装置の出力信号が入力され、瞬時引外し信号を出力する第1マイクロコンピュータと、第1マイクロコンピュータから電路を流れる電流情報を取得し時限引外し信号を出力する第2マイクロコンピュータと、瞬時引外し信号および時限引外し信号に基づき開閉接点を開放する引外し装置と、を有し、第1マイクロコンピュータは、自身が再起動したことをポート出力またはパラレル通信により前記第2マイクロコンピュータに通知し、第2マイクロコンピュータは、自身が再起動したことをパラレル通信またはポート出力により第1マイクロコンピュータに通知することを特徴とする。
この発明によれば、異常が発生したマイクロコンピュータのみをリセットしても、短時間で通信同期が復帰するので、正常なマイクロコンピュータをリセットする必要がなく、電子式回路遮断器における信頼性の向上を図ることができる。
この発明の実施の形態1における電子式回路遮断器を示すブロック図である。 図1に示す電子式回路遮断器におけるマイクロコンピュータの機能を示す機能ブロック図である。 図2に示す第1マイクロコンピュータのメイン処理を示すフローチャートである。 図2に示す第2マイクロコンピュータのメイン処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2における電子式回路遮断器のマイクロコンピュータの機能を示す機能ブロック図である。 図5に示す第1マイクロコンピュータのメイン処理を示すフローチャートである。 図5に示す第2マイクロコンピュータのメイン処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態3における電子式回路遮断器を示す回路図である。 この発明の実施の形態4における電子式回路遮断器を示す回路図である。 この発明の実施の形態5における電子式回路遮断器を示す回路図である。 この発明の実施の形態6における電子式回路遮断器を示す回路図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における電子式回路遮断器のブロック図、図2は図1に示す第1、第2マイクロコンピュータの機能を示す機能ブロック図、図3は図2に示す第1マイクロコンピュータのメイン処理を示すフローチャート、図4は図2に示す第2マイクロコンピュータのメイン処理を示すフローチャートである。
図1に示すように、本実施の形態における電子式回路遮断器300は、交流電路1を開閉する開閉接点2と、交流電路1に設けられ、交流電路1に流れる負荷電流に比例した電流信号を出力する電流検出装置3と、この電流検出装置3の電流信号をアナログ電圧信号に変換する電流検出回路4と、過電流引外し特性のデータを設定する設定部5と、電流検出回路4のアナログ電圧信号に基づき高速な処理の要求される瞬時引外し特性の処理(例えば、1m秒周期)を行う第1マイクロコンピュータ10(以下、第1マイコン10という)と、この第1マイコン10より通信により交流電路1に流れる負荷電流の信号を取得し比較的低速な時限引外し特性の処理(例えば、12.5m秒周期)、および設定部5で設定された瞬時及び時限引外し特性のデータを記憶するための設定処理(例えば、100m秒周期)を行う第2マイクロコンピュータ20(以下、第2マイコン20という)と、第1マイコン10および第2マイコン20からの各引外し信号により引外し装置8を駆動し開閉接点2を開放する引外し回路6と、第1マイコン10および第2マイコン20に対しリセット信号を出力するリセット回路7と、から構成されている。
第1マイコン10は、マイクロコンピュータを構成するCPU101、ROM102、RAM103、及びウォッチドッグタイマ104と、電流検出回路4のアナログ電圧信号をデジタル信号に変換するA/D変換回路105と、第2マイコン20に起動信号を出力する第1ポート出力106aと、第2マイコン20から設定データを受信するためのパラレル通信106bと、第2マイコン20と周期的に通信するためのシリアル通信106cと、引外し回路6を駆動する第2ポート出力107とから構成されている。
第2マイコン20も、同様にマイクロコンピュータを構成するCPU201、ROM202、RAM203、及びウォッチドッグタイマ204と、設定部5から設定データを読み込む設定入力部205と、第1マイコン10からの起動信号を入力するポート入力206aと、第1マイコン10のパラレル通信106bへ設定データを送信するためのパラレル通信206bと、第1マイコン10と周期的に通信するためのシリアル通信206cと、引外し回路6を駆動する第1ポート出力207と、から構成されている。
次に、第1マイコン10および第2マイコン20におけるソフトウェアの動作について説明する。
図2に示すように、第1マイコン10のCPU101によるソフトウェア処理は、A/D変換回路105からのデジタル信号に基づいて電路の各相に流れる負荷電流値を演算する計測演算処理108aと、第2マイコン20との通信やウォッチドッグタイマ104のリセットを行うメイン処理108bと、通信により第2マイコン20から取得した瞬時引外し特性のデータおよび計測演算処理108aで演算した負荷電流値に基づいて引外し回路6へ瞬時引外し信号を出力する瞬時引外し処理108cと、から構成されている。
第2マイコン20のCPU201によるソフトウェア処理は、第1マイコン10との通信やウォッチドッグタイマ204のリセットを行うメイン処理208aと、設定部5により設定された過電流引外し特性のデータを記憶するための設定処理208bと、第1マイコン10から取得した負荷電流値と、設定部5から取得した時限引外し特性のデータとに基づく演算により、引外し回路6へ時限引外し信号を出力する時限引外し処理208cと、から構成されている。
第1マイコン10と第2マイコン20間の通信は、次の3つの特徴的な構成を備えている。
(1)第1マイコン10がリセットした場合に、起動信号を第1マイコン10から第2マイコン20に通知する第1ポート出力106aおよびポート入力206a。
(2)第2マイコン20がリセットした場合、あるいは、第2マイコン20が第1マイコン10から起動信号を受信した場合に、瞬時引外し特性のデータを第2マイコン20から第1マイコン10へ通知するパラレル通信。
(3)瞬時引外し特性のデータおよび負荷電流値を周期的に第1マイコン10と第2マイコン20間で通信するシリアル通信。
なお、上記(2)にパラレル通信を用いる理由は、回路遮断器の瞬時引外し動作には電源投入から引外しまで数十m秒というわずかな時間での動作が要求されるため、万が一マイクロコンピュータがリセットした場合、1m秒以内という短時間でシステムを復旧しなければならない。そのため、パラレル通信を用いることで、高速に第2マイコン20から第1マイコン10へ瞬時引外し特性のデータを通知するためである。
また、上記(3)にシリアル通信を用いる理由は、周期通信の通信間隔は数十m秒から数百m秒と遅くて構わないため、低速なシリアル通信で事足りるためである。
次に、本実施の形態による電子式回路遮断器300を実現するための第1マイコン10のメイン処理108bおよび第2マイコン20のメイン処理208aについて、フローチャートに基づき説明する。
まず、第1マイコン10のメイン処理108bについて説明する。
図3に示すように、第1マイコン10が起動すると、ステップS101に進み、入出力ポートの設定等のイニシャル処理を行う。次にステップS102に進み、第1ポート出力106aより、第2マイコン20のポート入力206aに対し、起動信号の出力を行う。次にステップS103に進み、パラレル通信により第2マイコン20より瞬時引外し特性のデータを受信したかチェックする。その後、ステップS104に進み、ステップS103で瞬時引外し特性のデータを受信した場合には、ステップS105に進み、ステップS103で瞬時引外し特性のデータを受信しなかった場合には、ステップS106に進む。
ステップS105では、第2マイコン20が再起動したことを意味するため、第2マイコン20より受信した瞬時引外し特性のデータを瞬時引外し処理108cに設定し、さらに、シリアル通信の初期化を行った後、ステップS106に進む。ステップS106では、シリアル通信により周期(例えば、12.5m秒周期)かどうかの判定を行う。シリアル通信の周期の場合には、S107に進み、シリアル通信の周期でない場合には、S103に戻り、ステップS103以降の処理を繰り返す。
ステップS107では、シリアル通信による周期通信の起動を行い、周期的に瞬時引外し特性のデータおよび負荷電流値を第1マイコン10と第2マイコン20との間で通信し、ステップS108に進む。ステップS108では、第1マイコン10に内蔵のウォッチドッグタイマ104に対しランニングパルスRPSの出力を行い、ウォッチドッグタイマ104をリセットした後、ステップS103に戻り、ステップS103以降の処理を繰り返す。
次に、第2マイコン20のメイン処理208aについて説明する。
図4に示すように、第2マイコン20は、起動すると、ステップS201に進み、入出力ポートの設定等のイニシャル処理を行う。次にステップS202に進み、パラレル通信により第1マイコン10に対し瞬時引外し特性のデータを送信した後、ステップS203に進む。ステップS203では、シリアル通信の初期化を行い、ステップS204に進む。ステップS204では、ポート入力206aをチェックし、第1マイコン10より起動信号の読み込み処理を行う。その後、ステップS205に進み、ステップS204で起動信号を受信していた場合には、第1マイコン10が再起動したことを意味するため、ステップS202に戻り、第1マイコン10に対し瞬時引外し特性のデータをパラレル通信で送信した後、以降の処理を繰り返す。ステップS204で起動信号を受信していなかった場合には、ステップS206に進む。
ステップS206では、シリアル通信の周期(例えば、12.5m秒周期)かどうかの判定を行う。シリアル通信の周期の場合には、S207に進み、シリアル通信の周期でない場合には、S204に戻り、ステップS204以降の処理を繰り返す。ステップS207では、シリアル通信による周期通信の起動を行い、周期的に瞬時引外し特性のデータおよび負荷電流値を第1マイコン10と第2マイコン20との間で通信させ、ステップS208に進む。ステップS208では、第2マイコン20に内蔵のウォッチドッグタイマ204に対しランニングパルスRPSの出力を行い、ウォッチドッグタイマ204をリセットした後、ステップS204に戻り、ステップS204以降の処理を繰り返す。
次に、第1マイコン10がリセットされた場合の動作について説明する。
第1マイコン10がリセットされると図3に示すステップS102で、起動信号出力を第2マイコン20に対して行う。第2マイコン20では、通常、図4に示すステップS204からステップS206を高速で繰り返し処理しているので、第1マイコン10からの起動信号は、ステップS204ですぐに検出され、第2マイコン20の処理はステップS205からステップS202に移る。ステップS202では、瞬時引外し特性のデータがパラレル通信により第1マイコン10に送信される。
一方、第1マイコン10では、ステップS102で、起動信号出力を行った後、ステップS103からステップS106を高速で繰り返し処理しているので、ステップS103において、すぐに第2マイコン20からの瞬時引外し特性のデータは取得される。瞬時引外し特性のデータを取得すると、第1マイコン10の処理はステップS104からステップS105に移り、瞬時引外し特性のデータの設定とシリアル通信の初期化が行われ、瞬時引外し処理が再開されると共に、第2マイコン20に対しシリアル通信による負荷電流値の送信が再開され、時限引外し処理が継続される。
次に、第2マイコン20がリセットされた場合の動作について説明する。
第2マイコン20がリセットされると図4に示すステップS202で、瞬時引外し特性のデータ通知が、パラレル通信により第1マイコン10に対して行われる。第1マイコン10では、通常、図3に示すステップS103からステップS106を高速で繰り返し処理しているので、第2マイコン20からの瞬時引外し特性のデータ通知は、ステップS103ですぐに検出され、第1マイコン10の処理はステップS104からステップS105に移る。ステップS105では、瞬時引外し特性のデータの設定とシリアル通信の初期化が行われ、第2マイコン20に対しシリアル通信による負荷電流値の送信が再開されるので、第2マイコン20は短時間で時限引外し処理208cを再開することができる。
以上説明したように、第1マイコン10がリセットされた場合には、ポート出力である起動信号が、第1マイコン10から第2マイコン20に出力され、第1マイコン10が再起動したことが第2マイコン20に通知されるので、起動信号の通知を受けた第2マイコン20は、速やかに第1マイコン10へ瞬時引外し特性のデータをパラレル通信により送信することができ、第1マイコン10の瞬時引外し処理を短時間で復旧することができる。
また、第2マイコン20がリセットされた場合には、瞬時引外し特性のデータがパラレル通信で第2マイコン20から第1マイコン10に出力され、第2マイコン20が再起動したことが第1マイコン10に通知されるので、瞬時引外し特性のデータを受信した第1マイコン10は、シリアル通信の初期化を行い、第2マイコン20に対しシリアル通信による負荷電流値の送信を再開することができ、第2マイコン20は短時間で時限引外し処理208cを再開することができる。
本実施の形態によれば、第1マイコン10は自身が再起動したことを第2ポート出力107により第2マイコン20に通知し、第2マイコン20は自身が再起動したことをパラレル通信206bにより第1マイコン10に通知するため、異常が発生したマイクロコンピュータのみをリセットしても、短時間で通信同期が復帰し、正常なマイクロコンピュータをリセットする必要がないので、電子式回路遮断器300における信頼性の向上を図ることができる。
また、第1マイコン10は第2ポート出力107で、第2マイコン20はパラレル通信206bで、自身が再起動したことを通知するので、相互の通信同期を回復するために、外部に特殊なハードウェア回路等が不要であり、ソフトウェアのみで実現できるので、電子式回路遮断器300の低コストを図ることができる。
また、第2マイコン20が再起動した場合には、パラレル通信206bにより通知を瞬時引外し特性のデータの送信と同時に行うため、シリアル通信を極めて短時間で復旧させ、第2マイコン20の時限引外し処理208cを短時間で再開でき、電子式回路遮断器300の信頼性を向上させることができる。
また、第1マイコン10がリセットした場合には、正常な状態に復帰したことを起動信号としてポート出力により第2マイコン20へ通知し、速やかに第2マイコン20から特性データをパラレル通信で受信するので、第1マイコン10が瞬時引外しの特性データを喪失している時間が短縮され、安全性を向上させることができる。
また、同様にシリアル通信も短時間で復旧するので、第2マイコン20は時限引外し処理を短時間で再開でき、信頼性を向上させることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、設定部5が時限引外し処理を行う第2マイコン20に接続された場合を示したが、本実施の形態では、設定部5が瞬時引外し処理を行う第1マイコン10に接続された場合について説明する。
図5はこの発明の実施の形態2における電子式回路遮断器を構成するマイクロコンピュータの機能を示す機能ブロック図、図6は図5に示す第1マイコン10のメイン処理を示すフローチャート、図7は図5に示す第2マイコン20のメイン処理を示すフローチャートである。
本実施の形態における電子式回路遮断器301では、設定部5が第1マイコン10に接続されている。また、第1マイコン10には、第1ポート出力106aに替わり、第2マイコン20からの起動信号を入力するポート入力106dが設けられており、第2マイコン20には、ポート入力206aに替わり、第1マイコン10に起動信号を出力する第2ポート出力206dが設けられている。その他の構成は、図1に示す実施の形態1と同様なので、説明を省略する。
次に、本実施の形態における第1マイコン10および第2マイコン20のソフトウェア動作について説明する。
図5に示すように、第1マイコン10のCPU101によるソフトウェア処理は、A/D変換回路105からのデジタル信号に基づいて電路の各相に流れる負荷電流値を演算する計測演算処理108aと、第2マイコン20と通信するためのメイン処理108bと、通信により第2マイコン20から取得した過電流引外し特性データおよび計測演算処理108aで演算した負荷電流値とに基づいて引外し回路6へ瞬時引外し信号を出力する瞬時引外し処理108cと、設定部5により設定された過電流引外し特性データを記憶するための設定処理108dと、から構成されている。
第2マイコン20のCPU201によるソフトウェア処理は、第1マイコン10と通信するためのメイン処理208aと、第1マイコン10から取得した負荷電流値および第1マイコン10から取得した時限引外し特性のデータとに基づく演算により、引外し回路6へ時限引外し信号を出力する時限引外し処理208cと、から構成されている。
次に、電子式回路遮断器301を実現するための第1マイコン10のメイン処理108bおよび第2マイコン20のメイン処理208aについて、フローチャートに基づき説明する。
まず、第1マイコン10のメイン処理108bについて説明する。
図6に示すように、第1マイコン10は、起動すると、ステップS101に進み、入出力ポートの設定等のイニシャル処理を行う。次にステップS102aに進み、パラレル通信により第2マイコン20に対し時限引外し特性のデータを送信した後、ステップS102bに進む。ステップS102bでは、シリアル通信の初期化を行い、ステップS103aに進む。ステップS103aでは、ポート入力106dをチェックし、第2マイコン20より起動信号が入力していないかチェックする。その後、ステップS104aに進み、ステップS103aで起動信号を受信した場合には、第2マイコン20が再起動したことを意味するため、ステップS102aに戻り第2マイコン20に対し時限引外し特性のデータをパラレル通信で送信した後、以降の処理を繰り返す。ステップS104aで起動信号を受信しなかった場合には、ステップS106に進む。
ステップS106では、シリアル通信により周期(例えば、12.5m秒周期)かどうかの判定を行う。シリアル通信の周期の場合には、S107に進み、シリアル通信の周期でない場合には、S103に戻り、ステップS103以降の処理を繰り返す。ステップS107では、シリアル通信による周期通信の起動を行い、周期的に時限引外し特性のデータおよび負荷電流値を第1マイコン10と第2マイコン20との間で通信し、ステップS108に進む。ステップS108では、第1マイコン10に内蔵のウォッチドッグタイマ104に対しランニングパルスRPSの出力を行い、ウォッチドッグタイマ104をリセットした後、ステップS103aに戻り、ステップS103a以降の処理を繰り返す。
次に、第2マイコン20のメイン処理208aについて説明する。
図7に示すように、第2マイコン20が起動すると、ステップS201に進み、入出力ポートの設定等のイニシャル処理を行う。次にステップS202bに進み、第2ポート出力206dより、第1マイコン10のポート入力106dに対し、起動信号の出力を行う。次にステップS203aに進み、パラレル通信により第1マイコン10より時限引外し特性のデータを受信したかチェックする。その後、ステップS204aに進み、ステップS203aで特性データを受信していた場合には、ステップS205aに進み、ステップS203aで特性データを受信していなかった場合には、ステップS206に進む。
ステップS205aでは、第1マイコン10が再起動したことを意味するため、第1マイコン10より受信した時限引外し特性のデータを時限引外し処理208cに設定し、さらに、シリアル通信の初期化を行った後、ステップS206に進む。ステップS206では、シリアル通信により周期(例えば、12.5m秒周期)かどうかの判定を行う。シリアル通信の周期の場合には、S207に進み、シリアル通信の周期でない場合には、S203aに戻り、ステップS203a以降の処理を繰り返す。
ステップS207では、シリアル通信による周期通信を行い、周期的に、時限引外し特性のデータおよび負荷電流値を第1マイコン10と第2マイコン20との間で通信し、ステップS208に進む。ステップS208では、第2マイコン20に内蔵のウォッチドッグタイマ204に対しランニングパルスRPSの出力を行い、ウォッチドッグタイマ204をリセットした後、ステップS203aに戻り、ステップS203a以降の処理を繰り返す。
次に、第1マイコン10がリセットされた場合について説明する。
第1マイコン10がリセットされると図6に示すステップS102aで、時限引外し特性のデータ通知をパラレル通信により第2マイコン20に対して行う。第2マイコン20では、通常、図7に示すステップS203aからステップS206を高速で繰り返し処理しているので、第1マイコン10からの時限引外し特性のデータ通知は、ステップS203aですぐに取得される。時限引外し特性のデータを取得すると、第2マイコン20の処理はステップS204aからステップS205aに移り、時限引外し特性のデータの設定とシリアル通信の初期化が行われ、第1マイコン10からシリアル通信による負荷電流値の受信が再開されるので、第2マイコン20は短時間で時限引外し処理208cを再開することができる。
次に、第2マイコン20がリセットされた場合について説明する。
第2マイコン20がリセットされると図7に示すステップS202bで、起動信号の出力が、第2ポート出力により第1マイコン10に対して行われる。第1マイコン10では、通常、図6に示すステップS103aからステップS106を高速で繰り返し処理しているので、第2マイコン20からの起動信号の出力は、ステップS103aですぐに検出される。すると、第1マイコン10の処理はステップS104aからステップS102aに戻り、ステップS102aで、時限引外し特性のデータ通知がパラレル通信により第2マイコン20に行われる。
一方、第2マイコン20では、ステップS203aからステップS206を高速で繰り返し処理しているので、ステップS203aにおいて、すぐに第1マイコン10からの時限引外し特性のデータ通知は取得される。時限引外し特性のデータを取得すると、第2マイコン20の処理はステップS204aからステップS205aに移り、時限引外し特性のデータの設定とシリアル通信の初期化が行われ、第1マイコン10からシリアル通信による負荷電流値の受信が再開されるので、第2マイコン20は短時間で時限引外し処理208cを再開することができる。
以上説明したように、第1マイコン10がリセットされた場合には、時限引外し特性のデータがパラレル通信で、第1マイコン10から第2マイコン20に出力され、第1マイコン10が再起動したことが第2マイコン20に通知されるので、時限引外し特性のデータの通知を受けた第2マイコン20は、速やかにシリアル通信の初期化を行い、第1マイコン10からシリアル通信による負荷電流値の受信を再開することができ、短時間で時限引外し処理208cを再開することができる。
また、第2マイコン20がリセットされた場合には、ポート出力である起動信号が、第2マイコン20から第1マイコン10に出力され、第2マイコン20が再起動したことが第1マイコン10に通知されるので、起動信号を検出した第1マイコン10は、速やかに時限引外し特性のデータを第2マイコン20にパラレル送信すると共にシリアル通信の初期化を行い、第2マイコン20に対しシリアル通信による負荷電流値の送信を再開することができ、短時間で第2マイコン20の時限引外し処理208cを再開させることができる。
本実施の形態によれば、第1マイコン10は自身が再起動したことをパラレル通信106bにより第2マイコン20に通知し、第2マイコン20は自身が再起動したことを第2ポート出力206dにより第1マイコン10に通知するため、異常が発生したマイクロコンピュータのみをリセットしても、短時間で通信同期が復帰し、正常なマイクロコンピュータをリセットする必要がないので、電子式回路遮断器301における信頼性の向上を図ることができる。
また、第1マイコン10はパラレル通信106bで、第2マイコン20は第2ポート出力206dで、自身が再起動したことを通知するので、相互の通信同期を回復するために、外部に特殊なハードウェア回路等が不要であり、ソフトウェアのみで実現できるので、電子式回路遮断器300の低コストを図ることができる。
また、第1マイコン10が再起動した場合には、パラレル通信106bにより通知を時限引外し特性のデータの送信と同時に行うため、シリアル通信を極めて短時間で復旧させ、第2マイコン20の時限引外し処理208cを短時間で再開でき、電子式回路遮断器301の信頼性を向上させることができる。
実施の形態3.
複数のマイクロコンピュータを搭載し、各々が引外し信号の出力回路を持つ電子式回路遮断器では、従来の不足電圧動作禁止回路を適用した場合、リセット回路も複数となり、リセット回路の駆動電圧にばらつきが存在することとなる。そのため、全てのリセット回路が駆動電圧以上となるまで不足電圧動作禁止回路は機能せず、各マイクロコンピュータの誤った引外し信号出力を防ぐことのできない電源電圧の領域が存在する。また、各リセット回路の解除電圧にも同様にばらつきが存在するため、全てのマイクロコンピュータのリセット状態が解除されていないにもかかわらず疑似負荷電流が停止し、電源回路が不安定な状態となることがある。
図8は実施の形態3に係る発明の一実施例を示す回路図である。本実施の形態における電子式回路遮断器302は、図8に示すように、各電路1a,1b,1cに流れる負荷電流が、電流検出装置である変流器3a,3b,3cによって検出され、変流器3a,3b,3cの二次側出力電流は、電源回路9の整流回路9aを介して電流検出回路4へ入力され負荷電流値に応じた電圧信号に変換される。変換された電圧信号は第1マイコン10に入力され、A/D変換回路105によって入力された電圧の大きさに応じたデジタル値に変換される。負荷電流のデジタル値は実施の形態1と同様に処理され、瞬時引外し処理108cは、瞬時引外し特性の領域を越えた時に逆流防止用ダイオード14を介し接続された引外し回路6へ瞬時引外し信号S1を第2ポート出力107からハイレベル出力する。
一方、A/D変換回路105によって変換された入力電圧のデジタル値は計測演算処理108aによって所定の周期における実効値と最大値が算出され、そのデジタル値は通信回路106へ引き渡される。通信回路106は第2マイコン20の通信回路206と接続されており、算出された実効値と最大値のデジタル値を受信し、第2マイコン20の時限引外し処理208cへそれぞれ引き渡す。時限引外し処理208cは引き渡されたデジタル値、すなわち変流器3a,3b,3cの二次出力電流の大きさに応じて動作を行い、過電流である場合には限時動作を行った後、第1ポート出力207から逆流防止用ダイオード15を介し接続された引外し回路6へ時限引外し信号S2をハイレベル出力する。
変流器3a,3b,3cは、電路1a,1b,1cに流れる負荷電流によって整流回路9aを介して二次出力電流を降圧回路9bへ供給する。降圧回路9bは一定の降圧された正電源Vddを生成し、リセット回路7および第1、第2マイコン10,20にそれぞれ供給する。リセット回路7は、降圧回路9bが生成する正電源Vddの電圧値を監視し、その電圧値が所定値(例えば2.8V)以上となった場合、リセット信号S3をロウレベルからハイレベルとする。リセット信号S3は疑似負荷電流回路12のトランジスタ12aへ入力され、トランジスタ12aのベース−エミッタ間の電位差がなくなることでコレクタ電流はゼロとなる。そのため、抵抗体12bの両端に発生していた電圧もゼロとなり、引外し回路6の入力部に接続されたAND回路13のトランジスタ13aのベース−エミッタ間の電位差もなくなる。
すなわち、降圧回路9bが生成する正電源Vddの電圧値が所定値未満であれば、疑似負荷電流回路12の抵抗体12bへ電流を流すと同時に引外し回路6に接続されたトランジスタ13aにより引外し回路6の入力部はロウレベルで維持され、第1、第2マイコン10,20より各引外し信号S1,S2が誤ってハイレベルで出力されても引外し回路6が駆動されることはない。正電源Vddが所定値以上であれば、疑似負荷電流回路12の抵抗体12bに流れる電流は減少し、同時にトランジスタ13aがOFFになるため、第1、第2マイコン10,20のいずれかが引外し信号S1,S2をハイレベルで出力した場合、引外し回路6が駆動され引外し装置8が励磁されるので、開閉機構を介して機械的に開閉接点2を開離させることができる状態となる。
開閉接点2が開から閉成状態となった場合や負荷機器が投入された直後などは、降圧回路9bが過渡的な状態となり、正電源Vddは徐々に立ち上がる。第1、第2マイコン10,20の動作電圧以下の領域では、第1、第2マイコン10,20の動作は、不安定であり、引外し信号S1,S2がハイレベル、すなわち、誤った信号が引外し回路6に出力される恐れがある。
しかしながら、前述のとおりリセット回路7は、降圧回路9bの正電源Vddの電圧値を監視しているので、出力電圧が所定値未満であればリセット信号S3は、ロウレベルが維持され、第1、第2マイコン10,20の引外し信号S1,S2は無効化されるため、引外し回路6は導通せず、引外し動作は行われない。降圧回路9bの正電源Vddが所定値に達した時点で、リセット信号S3がハイレベルとなり、第1、第2マイコン10,20の引外し信号S1,S2が有効な状態となる。
リセット回路7のリセット信号S3は、第1、第2マイコン10,20のリセット端子109、209へ共通に接続されており、第1、第2マイコン10,20は自身の動作電圧以上の電源が印加されている場合でもリセット端子109、209への入力がロウレベルである限り、A/D変換回路105、計測演算処理108a、瞬時引外し処理108c、時限引外し処理208c、通信回路106,206が機能することはなく、リセット端子109、209への入力がハイレベルとなった時、初めて演算処理を開始し、電路1a,1b,1cに流れる負荷電流に応じた引外し動作を行うことができる状態となる。
降圧回路9bの定常状態において、電路1a,1b,1cに流れる負荷電流が減少し、正電源Vddの電圧値が所定値未満に低下した場合は、リセット回路7のリセット信号S3がハイレベルからロウレベルへ転じ、トランジスタ13aが導通することによって第1、第2マイコン10,20の引外し信号S1,S2を無効化する。同時に第1、第2マイコン10,20のリセット端子109、209へロウレベルのリセット信号を入力することで第1、第2マイコン10,20の演算処理を停止し、リセット状態に保つ。その後、電路1a,1b,1cに流れる負荷電流が増加した場合には正電源Vddの電圧値が上昇し、所定値を越えるとリセット回路7のリセット信号S3がロウレベルからハイレベルへと転じ、第1、第2マイコン10,20の引外し信号S1,S2を有効化するとともに、第1、第2マイコン10,20のリセット端子109、209へハイレベルのリセット信号を入力することで第1、第2マイコン10,20のリセット状態が解除され、演算処理を再開する。
このように単一のリセット回路7によって、第1、第2マイコン10,20は常に電源電圧が正常になった場合にのみ演算処理を開始し、その引外し信号S1,S2が有効化となる。
なお、その他の構成については、実施の形態1と同様であり、同一符号を付すことにより説明を省略する。
本実施の形態によれば、リセット回路をリセット回路7のみとしたので、リセット回路の駆動電圧および解除電圧のばらつきが存在せず、常に一定の電圧閾値により電源電圧を監視し、電源状態が不安定な場合における各マイクロコンピュータからの誤った引外し信号出力を不足電圧動作禁止回路により防止することができる。
また、リセット回路をリセット回路7のみとするため、リセット回路7、AND回路13および疑似負荷電流回路12からなる不足電圧動作禁止回路における部品点数を削減することができ、実装面積を小さく且つ安価に電子式回路遮断器を構成することができる。
実施の形態4.
図9は実施の形態4に係る電子式回路遮断器を示す回路図である。本実施の形態における電子式回路遮断器303は、図9に示すように、AND回路13としてトランジスタ13aと引外し回路6の入力部の間に抵抗13bを直列に設け、トランジスタ13a及び引外し回路6の接続点とグランド間に抵抗13cを設けたものである。リセット回路7は降圧回路9bの正電源Vddの電圧値を監視するとともにその正電源電圧によって駆動している。そのため、電路1a,1b,1cに流れる負荷電流が小さく(例えば定格電流の10%)、降圧回路9bの生成する正電源Vddの電圧値が小さい(例えば0.7V)場合、リセット回路7が駆動せず、リセット信号S3がハイレベル、すなわち正電源Vddと同電位となる領域が存在する。
この領域において第1、第2マイコン10,20から誤った引外し信号S1,S2が出力された場合、引外し回路6が駆動され、電子式回路遮断器が誤動作してしまう。
そこで、抵抗体13b,13cによる電圧分割回路を設けることにより、このような電圧領域における誤った引外し信号S1,S2の電圧値を小さくし、引外し回路6の駆動電圧以下となるよう抵抗13b,13cの抵抗値を調整することで、誤動作を防止することができ、更なる電子式回路遮断器303の信頼性の向上が図れる。もちろん、抵抗13b,13cは定常状態において引外し信号S1,S2がハイレベル出力された際、引外し回路6の駆動電圧以上となるよう抵抗値を調整する必要があることは言うまでもない。
実施の形態5.
次に、この発明の実施の形態5に係る電子式回路遮断器について説明する。
図10は実施の形態5に係る電子式回路遮断器を示す回路図である。
一般に、マイクロコンピュータのリセット端子はファームウェアを書き込むためのデバック端子としても使用されることがあり、回路が構成された状態、すなわち第1、第2マイコン10,20の各リセット端子が共通となった状態において、一方のマイコンにファームウェアをS/W書込み端子から書き込んだ場合、データの送受信によりリセット端子がハイレベル、ロウレベルを繰り返すため、他方のマイコンがリセットスタートを繰り返すこととなる。ここで、他方のマイコンがリセット解除時にリセット端子を汎用出力端子として設定されるような仕様であった場合、S/W書込み用データの送受信波形を阻害し、書込みができないといった問題が想定される。
そこで、本実施の形態における電子式回路遮断器304は、図10に示すように、第1マイコン10のリセット端子109と第2マイコン20のリセット端子209間に設けられたバッファ回路17と、一端が第1マイコン10のリセット端子109に接続され、他端が第2マイコン20のリセット端子209に接続されているS/W書込み部16と、を備えたものである。
バッファ回路17は、リセット回路7の出力が入力されたインバータ17aと、インバータ17aの出力がゲートに接続され、ソースがグランドに接続されたFET17bと、一端が正電源Vddに接続され、他端がFET17bのドレインに接続された抵抗17cと、から構成されている。なお、その他の構成については、実施の形態1と同様であり、同一符号を付すことにより説明を省略する。
リセット回路7からのリセット信号S3はバッファ回路17のインバータ17aに入力され、リセット信号S3がハイレベルの場合においてFET17bのドレイン−ソース間はハイインピーダンスとなり、抵抗17cを介してハイレベルの信号が第2マイコン20のリセット端子209へ入力される。リセット信号S3がロウレベルの場合においてはFET17bがオンし、FET17bのドレインと抵抗17cの接続点はロウレベルとなり、第2マイコン20のリセット端子209へロウレベルが入力される。
これにより、一方のマイコン(例えば、第1マイコン10)のS/W書込み用データの送受信によるリセットスタートが他方のマイコン(例えば、第2マイコン20)で繰り返されたとしても、第2マイコン20のリセット端子209への信号が第1マイコン10のリセット端子109に影響を与えなることはない。
本実施の形態によれば、第1、第2マイコン10,20のリセット端子109、209間にバッファ回路17を設けたので、第2マイコン20のリセット端子209の電位が変化した場合においても、第1マイコン10のリセット端子109や疑似負荷電流回路12の入力が影響を受けることを防ぐことができる。
実施の形態6.
次に、この発明の実施の形態6に係る電子式回路遮断器について説明する。
図11は実施の形態6に係る電子式回路遮断器の回路図である。本実施の形態における電子式回路遮断器305は、図11に示すように、実施の形態5のバッファ回路17の替わりに、スイッチング回路18を設けたものである。S/W書込み部16が駆動している場合には、スイッチング回路18を開として正常にS/Wが書き込めるよう制御し、S/W書込みされない場合には、スイッチング回路18を閉とするように動作させる。なお、その他の構成については、実施の形態5と同様であり、同一符号を付すことにより説明を省略する。
2 開閉接点、3 電流検出装置、4 電流検出回路、5 設定部、
6 引外し回路、7 リセット回路、8 引外し装置、
10 第1マイクロコンピュータ、20 第2マイクロコンピュータ、
106 通信回路、
106a 第1ポート出力、106b パラレル通信、106c シリアル通信、
107 第2ポート出力、206 通信回路、
206a ポート入力、206b パラレル通信、206c シリアル通信、
207 第1ポート出力、300 電子式回路遮断器。

Claims (7)

  1. 電路を開閉する開閉接点と、前記電路の電流を検出する電流検出装置と、
    前記電流検出装置の出力信号が入力され、瞬時引外し信号を出力する第1マイクロコンピュータと、
    前記第1マイクロコンピュータから前記電路を流れる電流情報を取得し時限引外し信号を出力する第2マイクロコンピュータと、
    前記瞬時引外し信号および前記時限引外し信号に基づき前記開閉接点を開放する引外し装置と、を有し、
    前記第1マイクロコンピュータは、自身が再起動したことをポート出力またはパラレル通信により前記第2マイクロコンピュータに通知し、
    前記第2マイクロコンピュータは、自身が再起動したことを前記パラレル通信または前記ポート出力により前記第1マイクロコンピュータに通知することを特徴とする電子式回路遮断器。
  2. 前記第2マイクロコンピュータに接続され、前記電路を流れる電流に応じ前記開閉接点を開放するための瞬時引外し特性および時限引外し特性を設定する設定部を備え、
    前記第2マイクロコンピュータは、前記瞬時引外し特性を前記第1マイクロコンピュータに前記パラレル通信で送信することを特徴とする請求項1に記載の電子式回路遮断器。
  3. 前記電流情報を定期的に前記第1マイクロコンピュータから前記第2マイクロコンピュータに送信するシリアル通信部を備えたことを特徴とする請求項2に記載の電子式回路遮断器。
  4. 前記電流検出装置を変流器で構成し、
    前記変流器の二次側に接続され、前記電路に流れる電流に応じた二次出力電流を単一方向に変換する整流回路と、
    前記整流回路の出力端子に接続され、一定の降圧された電圧を出力する降圧回路と、
    前記降圧回路が所定の電圧に満たない場合に前記第1のマイクロコンピュータおよび前記第2のマイクロコンピュータのリセット制御を同時に行う単一のリセット回路と、
    前記瞬時引外し信号および前記時限引外し信号に基づき前記引き外し装置を駆動する引外し回路と、
    前記降圧回路の電源立ち上がり時あるいは電源不安定時において、前記引外し回路の駆動を禁止する不足電圧動作禁止回路と、を備えたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電子式回路遮断器。
  5. 前記引外し回路の入力端子と前記瞬時引外し信号の出力端子および前記時限引外し信号の出力端子の接続点との間に挿入された第1の抵抗体と、前記第1の抵抗体からグランドに対して接続された第2の抵抗体と、で構成された電圧分割回路を備え、
    前記不足電圧動作禁止回路が機能しない前記降圧回路の電圧が小さい領域において、前記瞬時引外し信号および前記時限引外し信号を、前記引外し回路が駆動しない電圧へ制御することを特徴とする請求項4に記載の電子式回路遮断器。
  6. 前記単一のリセット回路と前記第1マイクロコンピュータおよび前記第2マイクロコンピュータのリセット端子間に設けられたバッファ回路と、
    前記第1マイクロコンピュータおよび前記第2マイクロコンピュータのリセット端子にそれぞれ接続されたS/W書込み部と、を備え、
    前記第1マイクロコンピュータおよび前記第2マイクロコンピュータのいずれか一方のマイクロコンピュータのリセット端子を用いてS/W書込みを行う場合においても他方のマイクロコンピュータのリセット端子の出力に影響を与えず、回路が形成された状態においても前記第1マイクロコンピュータおよび前記第2マイクロコンピュータに対するS/W書込みを可能とすることを特徴とする請求項5に記載の電子式回路遮断器。
  7. 前記バッファ回路をスイッチ回路に置き換え、S/W書込み時に前記スイッチ回路の開閉操作を行うことにより、回路が形成された状態においても前記第1マイクロコンピュータおよび前記第2マイクロコンピュータに対するS/W書込みを可能とすることを特徴とする請求項6に記載の電子式回路遮断器。
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