JP6658770B2 - 水銀酸化触媒及び水銀酸化反応装置、並びに排ガス処理システム - Google Patents

水銀酸化触媒及び水銀酸化反応装置、並びに排ガス処理システム Download PDF

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Description

本開示は、水銀酸化触媒及び水銀酸化反応装置に係り、特に、排ガスに含まれる金属水銀を酸化するための水銀酸化触媒及び水銀酸化反応装置に関する。
微量な水銀を含有する石炭等の化石燃料の燃焼設備や、水銀を含有する産業廃棄物の焼却設備等では、排ガス中に金属水銀が含まれている。このため、活性炭により金属水銀を吸着させて排ガスを処理することが行われている。特許文献1には、活性炭に水銀を吸着させて除去することにより排ガス処理することが記載されている。
特開2015−196127号公報
ところで、水銀吸着用にハロゲン化合物等を担持した活性炭は高価であることから、燃焼設備や焼却設備に大量に使用すると排ガスの処理コストが大きくなる。一方で、金属水銀は水に対して不溶性であるが、塩化水銀や酸化水銀等の水銀化合物は水溶性であるので、金属水銀の酸化反応を促進することができれば、水に溶かして水溶性の水銀化合物を回収することにより、排ガスを低コストで処理することが可能となる。しかし、金属水銀の酸化反応は遅いため、排ガス中では、通常は、殆ど進行しない。
そこで本開示の目的は、排ガスに含まれる金属水銀の酸化反応をより促進可能な水銀酸化触媒及び水銀酸化反応装置を提供することである。
本発明の実施形態に係る水銀酸化触媒は、排ガスに含まれる金属水銀を酸化するための水銀酸化触媒であって、Ce1−x2−d(但し、Mは2価または3価の金属元素であり、0≦x<1、dは酸素欠損量である。)で表わされるセリウム含有酸化物を含む。
本発明の実施形態に係る水銀酸化触媒において、前記セリウム含有酸化物は、Ce1−x2−d(但し、Mは2価または3価の金属元素であり、0<x<1、dは酸素欠損量である。)で表わされる。
本発明の実施形態に係る水銀酸化触媒において、前記セリウム含有酸化物は、CeOである。
本発明の実施形態に係る水銀酸化触媒において、前記金属元素のMは、Ca、Ba、Sr、Sm、GdまたはYである。
本発明の実施形態に係る水銀酸化触媒は、活性成分と、前記活性成分を担持する担体と、を備え、前記活性成分及び前記担体の少なくとも一方が、前記セリウム含有酸化物を含む。
本発明の実施形態に係る水銀酸化触媒において、前記活性成分は、V、MoO、WO、Mn酸化物、Fe、Pt,Rh及びRuの少なくとも1つを含む。
本発明の実施形態に係る水銀酸化触媒において、前記担体は、TiO、Al、ZrO及びSiOの少なくとも1つを含む。
本発明の実施形態に係る水銀酸化触媒において、前記排ガス中に塩化水素を含む。
本発明の実施形態に係る水銀酸化反応装置は、排ガスに含まれる金属水銀を酸化するための水銀酸化反応装置であって、前記水銀酸化触媒が設けられた触媒部を備える。
上記構成によれば、水銀酸化触媒が、Ce1−x2−d(但し、Mは2価または3価の金属元素であり、0≦x<1、dは酸素欠損量である。)で表わされるセリウム含有酸化物を含むことから、活性な酸素を放出することができるので、排ガスに含まれる金属水銀の酸化反応を促進することが可能となる。
本発明の実施の形態において、水銀酸化触媒の構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態において、排ガス処理システムの構成を示す図である。 本発明の実施の形態において、水銀酸化反応装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態において、各水銀酸化触媒の水銀酸化率を示すグラフである。 本発明の実施の形態において、HCl濃度を変えたときの実施例1、2の水銀酸化触媒における水銀酸化率を示すグラフである。
以下に本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、水銀酸化触媒10の構成を示す模式図である。水銀酸化触媒10は、活性成分12と、活性成分12を担持する担体14と、を備えている。担体14は、比表面積を大きくするために、例えば、ハニカム形状やプレート形状等の多孔質で構成されている。活性成分12は、担体14の表面に分散担持されている。
水銀酸化触媒10は、Ce1−x2−d(但し、Mが2価または3価の金属元素であり、0≦x<1、dは酸素欠損量である。)で表わされるセリウム含有酸化物を含んでおり、活性な酸素を放出することにより、金属水銀(Hg)の酸化反応を促進する機能を有している。水銀酸化触媒10は、活性成分12及び担体14の少なくとも一方が、セリウム含有酸化物を含んでいる。活性成分12及び担体14のどちらか一方がセリウム含有酸化物を含んでいてもよいし、活性成分12及び担体14の両方がセリウム含有酸化物を含んでいてもよい。また、活性成分12と、担体14とは、セリウム含有酸化物のみで構成されていてもよい。活性成分12と、担体14とは、不可避的不純物を含んでいてもよい。
セリウム含有酸化物は、Ce1−x2−d(但し、Mが2価または3価の金属元素であり、0≦x<1、dは酸素欠損量である。)で表わされる酸化物からなる。金属元素のMは、2価または3価の金属元素であり、Ca、Ba、Sr、Sm、GdまたはY等である。xは、金属元素Mのモル分率を示しており、0≦x<1である。dは、CeO中のCeの一部を2価または3価の金属元素Mで置換することで、CeOの結晶格子の酸素の一部が欠損することにより生じる酸素欠損量を示している。なお、金属元素のMは、金属元素Mの酸化物がセリウム酸化物と固溶体を形成し易いことから、Ca(カルシウム)、Ba(バリウム)、Sr(ストロンチウム)、Sm(サマリウム)、Gd(ガドリニウム)またはY(イットリウム)とするとよい。
セリウム含有酸化物は、金属元素Mが2価のカチオンの場合には、d=xであり、Ce1−x2−x(但し、Mが2価の金属元素であり、0<x<1)で表わされる。セリウム含有酸化物は、金属元素Mが3価のカチオンの場合にはd=x/2であり、Ce1−x2−x/2(但し、Mが3価の金属元素であり、0<x<1)で表わされる。すなわち、セリウム含有酸化物は、2価または3価の金属元素Mを含む場合(0<x<1の場合)には、Ce1−x2−d(但し、Mが2価または3価の金属元素であり、0<x<1、dは酸素欠損量である。)で表わされる。
CeO中のCeの一部を2価または3価の金属元素Mで置換したセリウム含有酸化物は、CeOの結晶格子の酸素の一部が欠損する。このように酸素の一部が欠損したセリウム含有酸化物は、結晶格子中の活性な酸素を容易に放出したり、再び、結晶格子中に酸素を取り込むことができる。
セリウム含有酸化物は、2価または3価の金属元素Mを含まない場合(x=0の場合)には、CeOからなる。CeOは、化1の反応式に示すように、可逆的に、活性な酸素を放出したり、酸素を吸収したりする機能を有している。
Figure 0006658770
このように、Ce1−x2−d(但し、Mが2価または3価の金属元素であり、0≦x<1、dは酸素欠損量である。)で表わされるセリウム含有酸化物は、活性な酸素の放出や、酸素の吸収を容易に行うことができるので、金属水銀の酸化反応を促進することが可能となる。より詳細には、活性成分12にセリウム含有酸化物が含まれている場合には、セリウム含有酸化物から活性な酸素を放出して金属水銀を酸化させると共に、酸素が放出されたセリウム含有酸化物に酸素を吸収して、再びセリウム含有酸化物から活性な酸素を放出することにより、金属水銀の酸化反応を促進することが可能となる。また、担体14にセリウム含有酸化物が含まれている場合には、酸素を放出することにより還元された酸化物等からなる活性成分12を、セリウム含有酸化物から活性な酸素を放出して再酸化することにより、活性成分12を活性化させて金属水銀の酸化を促進することが可能となる。
化2及び化3は、金属水銀の酸化反応を示す反応式である。化2の反応式は、排ガス中に塩化水素を殆ど含まない場合における金属水銀の酸化反応を示している。化3の反応式は、排ガス中に塩化水素を含む場合における金属水銀の酸化反応を示している。
Figure 0006658770
Figure 0006658770
排ガス中に塩化水素を殆ど含まない場合には、化2に示す反応式により、金属水銀が酸化されて水溶性の酸化水銀が生成する。化2に示す酸化反応は、例えば、V、MoO、WO等の通常の触媒では、殆ど進行しない。一方、水銀酸化触媒10では、セリウム含有酸化物により活性な酸素の放出や、酸素吸収後の活性な酸素の再放出が容易に行われるので、化2に示す酸化反応を促進することができる。
排ガス中に塩化水素を含む場合には、化3に示す反応式により、金属水銀が酸化されて水溶性の塩化水銀が生成する。塩化水銀は、水銀の価数が+2価であり、酸化状態にある。化3に示す酸化反応は、例えば、V、MoO、WO等の通常の触媒では、一般的には遅く、高い効率で、排ガス中の金属水銀を酸化することは難しい。一方、水銀酸化触媒10では、セリウム含有酸化物により活性な酸素の放出や、酸素吸収後の活性な酸素の再放出が容易に行われるので、化3に示す酸化反応を促進することができる。
活性成分12は、V、MoO、WO、Mn酸化物(MnO、Mn等)、Fe、Pt、Rh及びRuの少なくとも1つを含むようにしてもよい。例えば、活性成分12は、V(酸化バナジウム)、MoO(酸化モリブデン)、WO(酸化タングステン)、Mn酸化物(MnO、Mn等)、Fe(酸化鉄)、Pt(白金)、Rh(ロジウム)及びRu(ルテニウム)の少なくとも1つと、セリウム含有酸化物と、を含むようにしてもよい。このように活性成分12がセリウム含有酸化物を含む場合には、担体14は、セリウム含有酸化物を含んでいてもよいし、セリウム含有酸化物を含んでいなくてもよい。また、活性成分12は、セリウム含有酸化物を含まず、V、MoO、WO、Mn酸化物(MnO、Mn等)、Fe、Pt、Rh及びRuの少なくとも1つを含むようにしてもよい。このように活性成分12がセリウム含有酸化物を含まない場合には、担体14は、セリウム含有酸化物を含むようにして構成される。V、MoO、WOは、化4の反応式に示す化学反応を促進するための脱硝触媒としての機能を有している。
Figure 0006658770
活性成分12にV、MoO、WOを含むことにより、金属水銀の酸化反応を促進するとともに、脱硝触媒としても機能させることができる。また、活性成分12にPt,Rh,Ruの白金成分を含むことにより、セリウム含有酸化物からの活性な酸素の放出を促進することができる。
担体14は、TiO、Al、ZrO及びSiOの少なくとも1つを含むようにしてもよい。担体14は、TiO(酸化チタン)、Al(酸化アルミニウム)、ZrO(酸化ジルコニウム)及びSiO(酸化ケイ素)の少なくとも1つと、セリウム含有酸化物と、を含んでいてもよい。セリウム含有酸化物は、シンタリングにより粒成長するので、担体14の比表面積が低下し易くなる。担体14がTiO、Al、ZrO及びSiOの少なくとも1つの酸化物を含むことにより、セリウム含有酸化物の粒成長が抑制されるので、担体14の比表面積の低下が抑えられる。このように担体14がセリウム含有酸化物を含む場合には、活性成分12は、セリウム含有酸化物を含んでいてもよいし、セリウム含有酸化物を含んでいなくてもよい。また、担体14は、セリウム含有酸化物を含まず、TiO、Al、ZrO及びSiOの少なくとも1つを含んでいてもよい。担体14が、セリウム含有酸化物を含まない場合には、活性成分12は、セリウム含有酸化物を含んで構成される。
次に、水銀酸化触媒10の製造方法について説明する。
水銀酸化触媒10の調製には、共沈法、沈殿法、ゾルゲル法、含浸法等の一般的な触媒の調製方法を用いることができる。例として、Ce1−x2−d(但し、Mは2価または3価の金属元素であり、0≦x<1、dは酸素欠損量である。)で表わされるセリウム含有酸化物を共沈法、沈殿法で調製する場合について説明する。
Ce1−x2−x(但し、Mが2価の金属元素であり、0<x<1)やCe1−x2−x/2(但し、Mが3価の金属元素であり、0<x<1)で表わされるセリウム複合酸化物を共沈法で調製する場合には、まず、セリウム塩と、金属元素Mの金属塩との混合水溶液に、アンモニア水、尿素水溶液等の沈殿剤を加えて水酸化物を沈殿させる。沈殿した水酸化物を乾燥した後に、所定雰囲気と所定温度で焼成することにより、これらのセリウム複合酸化物が調製される。セリウム塩には、例えば、塩化セリウム等の塩化物、硝酸セリウム等の硝酸塩等を用いることができる。金属塩には、金属元素Mの塩化物、硝酸塩等を用いることが可能である。
CeOを沈殿法により調製する場合には、まず、セリウム塩の水溶液に、アンモニア水、尿素水溶液等の沈殿剤を加えて水酸化セリウム等の水酸化物を沈殿させる。沈殿した水酸化物を乾燥した後に、所定雰囲気と所定温度で焼成することで、CeOが調製される。セリウム塩には、例えば、塩化セリウム等の塩化物、硝酸セリウム等の硝酸塩等を用いることができる。
水銀酸化触媒10の活性成分12をセリウム含有酸化物で形成する場合には、例えば、共沈法、沈殿法等で調製されたセリウム含有酸化物を含む溶液中に、TiO等のセラミックスで形成された担体14を浸漬する。担体14に、セリウム含有酸化物を含む溶液を含浸した後に乾燥し、所定雰囲気と所定温度で焼成することで、セリウム含有酸化物からなる活性成分12を形成することができる。
水銀酸化触媒10の担体14をセリウム含有酸化物で形成する場合には、例えば、共沈法、沈殿法等で調製されたセリウム含有酸化物を原料として、一般的な、押し出し成形法でハニカム形状やプレート形状に成形することが可能である。また、他の方法としては、金属基材や金属メッシュ基材の表面に、セリウム含有酸化物を含む溶液をコーティングした後に乾燥し、所定雰囲気と所定温度で焼成することにより担体14を形成してもよい。
セリウム含有酸化物で形成した担体14に、V等の活性成分12を担持させる場合には、活性成分12の前駆体を溶媒等に溶解させて前駆体溶液を調製し、含浸法等により行えばよい。例えば、活性成分12にVを用いる場合には、バナジルアセチルアセトナート(VO(C)等のバナジウムと有機物との錯体を、アセトン等の有機溶媒に溶解して前駆体溶液を調製することができる。また、活性成分12にVを用いる場合には、バナジウムのアンモニウム塩を水に溶解して、前駆体溶液を調製してもよい。次に、前駆体溶液中に、セリウム含有酸化物で形成した担体14を浸漬させる。これにより、セリウム含有酸化物で形成した担体14に前駆体が担持される。その後、大気中等で焼成することにより前駆体が分解等し、セリウム含有酸化物で形成した担体14に、V等の活性成分12を担持させることが可能となる。
次に、水銀酸化触媒10を用いた水銀酸化反応装置について説明する。水銀酸化反応装置については、例として、石炭焚き火力発電所での排ガス処理システムに適用する場合について説明するが、これに限定されることなく、セメント製造用のセメントキルン等の排ガス中に金属水銀を含む他の排ガス処理設備等にも適用可能である。
図2は、排ガス処理システム20の構成を示す図である。排ガス処理システム20は、石炭を燃焼するボイラAから煙突Bへ排ガスを流す流路に、上流側から下流側へ順に、脱硝装置22と、脱塵装置24と、脱硫装置26と、を備えている。
脱硝装置22は、ボイラAからの排出ガスを、脱硝触媒によりアンモニアの共存下で排ガス中に含まれるNOを還元処理して除去する機能を有している。脱硝触媒には、例えば、TiOを主成分とする担体の表面に、活性成分として、V、WO及びMoOの少なくとも1つが担持されたものが用いられる。活性成分12は、例えば、V及びWO、もしくはV及びMoOから構成されている。
脱塵装置24は、電気集塵器やバグフィルタ等により構成されており、脱硝された排ガス中に含まれる煤や塵を除去する機能を有している。
脱硫装置26は、炭酸カルシウムを含む反応水溶液を噴霧する噴霧手段を備えており、反応水溶液の噴霧により排ガス中のSOを硫酸カルシウムとして除去する機能を有している。脱硫装置26は、湿式のスプレー塔で構成されている。
排ガス処理システム20は、排ガスに含まれる金属水銀(Hg)を酸化するための水銀酸化反応装置30を備えている。水銀酸化反応装置30は、例えば、ボイラAと脱硝装置22との間に設けられている。図3は、水銀酸化反応装置30の構成を示す図である。水銀酸化反応装置30は、排ガスに含まれる金属水銀を酸化させる反応室32を備えている。水銀酸化反応装置30は、反応室32と連通し、排ガスを反応室32に導入するガス導入路34と、反応室32と連通し、反応室32から排ガスを排出するガス排出路36と、を備えている。反応室32は、水銀酸化触媒10が設けられた触媒部38を有している。
次に、排ガス処理システム20の動作について説明する。石炭中に含まれている微量な水銀は、ボイラA内で石炭が燃焼すると、ガス状の金属水銀として排ガス中に放出される。ボイラAから排出された金属水銀を含む排ガスは、水銀酸化反応装置30のガス導入路34から反応室32に導入される。反応室32に導入されたときの金属水銀を含む排ガスの温度は、例えば、300℃から400℃である。また、ボイラA内で石炭が燃焼すると、石炭の種類により異なるが、塩化水素を殆ど発生しない場合や、塩化水素を発生する場合がある。
ボイラAに塩化水素を供給する場合や、水銀酸化反応装置30のガス導入路34に塩化水素を供給する塩化水素供給口(図示せず)を設けて塩化水素を供給する場合、石炭の燃焼により塩化水素が発生する場合には、金属水銀を含む排ガスは、触媒部38に設けられた水銀酸化触媒10と接触することにより、金属水銀が酸化して塩化水銀が生成する。塩化水銀を含む排ガスは、ガス排出路36から排出される。塩化水銀を含む排ガスは、脱硝装置22により脱硝され、脱塵装置24により塵等が除去される。塩化水銀を含む排ガスは、脱硝装置22と脱塵装置24とを経て、脱硫装置26により脱硫されると共に、排ガスに含まれる塩化水銀が反応水溶液により溶解除去される。このように、塩化水銀は水溶性であることから、水に溶解させて容易に回収することが可能となる。金属水銀が除去された排ガスは、煙突Bから放出される。なお、このように金属水銀が酸化して塩化水銀が生成する場合は、排ガス中に塩化水素を含む場合である。
また、水銀酸化反応装置30は、脱硝装置22の下流側に設けられるようにしてもよい。水銀酸化反応装置30が脱硝装置22の上流側にある場合には、水銀酸化反応装置30により金属水銀が酸化して生成した塩化水銀が、脱硝装置22で脱硝触媒と共存するアンモニア(NH)により金属水銀に再還元される可能性がある。水銀酸化反応装置30が脱硝装置22の下流側にある場合には、脱硝装置22で脱硝触媒と共存するアンモニア(NH)は、脱硝反応により排ガス中に含まれるNOと反応してほぼ消失してしまうので、水銀酸化反応装置30により金属水銀が酸化して生成した塩化水銀が、金属水銀に再還元される可能性が小さくなる。水銀酸化反応装置30は、脱硝装置22と脱塵装置24との間に設けられるようにしてもよいし、脱塵装置24と脱硫装置26との間に設けられるようにしてもよい。水銀酸化反応装置30が、脱硝装置22と脱塵装置24との間に設けられている場合には、ボイラAから排出された金属水銀を含む排ガスは、脱硝装置22により脱硝され、脱硝装置22を通過後、水銀酸化反応装置30のガス導入路34から反応室32に導入される。金属水銀を含む排ガスは、触媒部38に設けられた水銀酸化触媒10と接触することにより、金属水銀が酸化して塩化水銀が生成する。塩化水銀を含む排ガスは、脱塵装置24を経て、脱硫装置26により脱硫されると共に、排ガスに含まれる塩化水銀が反応水溶液により溶解除去される。
石炭の燃焼により塩化水素が発生する場合や、ボイラAや水銀酸化反応装置30に塩化水素を供給する場合には、排ガス中に含まれる塩化水素の濃度を、5ppm以上としてもよく、10ppm以上としてもよく、50ppm以上としてもよい。排ガス中に含まれる塩化水素の濃度が5ppmや10ppmであれば、水銀酸化触媒10により金属水銀の酸化反応を促進して塩化水銀を生成することが可能であるからである。また、排ガス中に含まれる塩化水素の濃度が50ppmであれば、水銀酸化触媒10により金属水銀の酸化反応をより促進して塩化水銀を生成することが可能となる。排ガス中に含まれる塩化水素の濃度については、5ppm以上100ppm以下としてもよく、10ppm以上100ppm以下としてもよく、50ppm以上100ppm以下としてもよい。排ガス中に含まれる塩化水素の濃度が100ppmであれば、水銀酸化触媒10により金属水銀の酸化反応を十分促進して塩化水銀を生成することが可能だからである。
なお、上記の排ガス処理システム20では、脱硝装置22と水銀酸化反応装置30とを別々に構成したが、一体的に構成することも可能である。この場合には、水銀酸化反応装置30のガス導入路34にアンモニアを供給するアンモニア供給口(図示せず)を設けて、反応室32にアンモニアを供給する。触媒部38に設けられる水銀酸化触媒10には、活性成分12として、V、WO及びMoOの少なくとも1つが担持されたものを用いる。これにより、金属水銀を含む排ガスが、水銀酸化触媒10と接触したとき、金属水銀の酸化反応と、脱硝反応とを略同時に生じさせることが可能となる。
以上、上記構成の水銀酸化触媒によれば、Ce1−x2−d(但し、Mは2価または3価の金属元素であり、0≦x<1、dは酸素欠損量である。)で表わされるセリウム含有酸化物を含むことから、活性な酸素を放出することが可能となり、排ガスに含まれる金属水銀の酸化反応を促進することができる。
上記構成の水銀酸化反応装置によれば、Ce1−x2−d(但し、Mは2価または3価の金属元素であり、0≦x<1、dは酸素欠損量である。)で表わされるセリウム含有酸化物を含む水銀酸化触媒が設けられており、排ガスに含まれる金属水銀を酸化する触媒部を備えることにより、排ガスに含まれる金属水銀の酸化反応を促進することができる。
水銀酸化触媒について水銀酸化試験を行った。まず、水銀酸化試験に用いた水銀酸化触媒について説明する。
(水銀酸化触媒)
実施例1の水銀酸化触媒には、Ce1−xGd2−d(但し、x=0.1、dは酸素欠損量である。)で表されるGd(ガドリニウム)を添加したセリウム含有酸化物からなる粉末を用いた。実施例1の水銀酸化触媒については、セリウムの硝酸塩等と、ガドリニウムの硝酸塩等とを所定比率で混合し、共沈法によりGdを添加したセリウム含有酸化物からなる粉末を調製した。Gdを添加したセリウム含有酸化物からなる粉末については、100℃で乾燥することにより表面の余分な水分を除去した。なお、実施例1の水銀酸化触媒では、Gdを添加したセリウム含有酸化物だけで水銀酸化触媒を形成した。
実施例2の水銀酸化触媒には、Ce1−xGd2−d(但し、x=0.1、dは酸素欠損量である。)で表されるGdを添加したセリウム含有酸化物からなる担体と、Vからなる活性成分とからなる水銀酸化触媒を用いた。担体を構成するGdを添加したセリウム含有酸化物は、実施例1の水銀酸化触媒のGdを添加したセリウム含有酸化物と同じとした。Vの質量比は、水銀酸化触媒全体に対して1質量%とした。
次に、実施例2の水銀酸化触媒の製造方法について説明する。Vの前駆体としてバナジルアセチルアセトナート(VO(C)を使用した。約77mgのバナジルアセチルアセトナートを、25ccのアセトンに溶解させてから良く攪拌して、含浸用のバナジウム溶液を調製した。
担体として、予め100℃にて乾燥して表面の余分な水分を除去したCe1−xGd2−d(但し、x=0.1、dは酸素欠損量である。)で表されるGdを添加したセリウム含有酸化物からなる粉末を用意した。
含浸用のバナジウム溶液中に、このGdを添加したセリウム含有酸化物からなる粉末を浸漬させ、エバポレータで回転させながら減圧した。この操作は、室温で行った。減圧によりアセトンを十分に除去した後、バナジルアセチルアセトナートが担持されたGdを添加したセリウム含有酸化物からなる粉末を回収した。回収後、100℃で24時間乾燥した後に、400℃、3時間、空気中にて焼成した。この処理により、バナジルアセチルアセトナートが分解してVになり、実施例2の水銀酸化触媒を得た。
比較例1、2の水銀酸化触媒には、TiOを主成分とする担体と、V及びWOから成る活性成分とからなる水銀酸化触媒を用いた。比較例1の水銀酸化触媒には、比較例2の水銀酸化触媒よりも、Vの濃度が低いものを用いた。比較例1の水銀酸化触媒のVの質量比は、比較例1の水銀酸化触媒全体に対して0.5%質量%から1質量%とした。比較例2の水銀酸化触媒のVの質量比は、比較例2の水銀酸化触媒全体に対して1.5質量%から2質量%とした。
実施例1、2、比較例1、2の水銀酸化触媒については、調製した粉末をプレス成形器により加圧成形した後、粉砕し、粒径が0.7mmから1.4mmとなるように分級してから、水銀酸化試験に供した。
(水銀酸化試験方法)
次に、水銀酸化試験方法について説明する。水銀酸化試験は、ガス流通式の小型触媒試験装置を用いて行った。石英ガラス製の反応管(外径10mm、内径6mm)内に、水銀酸化触媒を100mg充填した。水銀酸化触媒の前後は、石英ガラスウールにて押さえ、水銀酸化触媒がガス流通に際して動かないように固定した。
水銀酸化試験に用いた模擬排ガスは、石炭の燃焼排ガスを模擬した。模擬排ガスは、Nガスと、Oガスと、塩化水素(HCl)ガスと、水蒸気と、金属水銀(Hg)とから構成した。Nガス、Oガス、HClガスの各ガスボンベから、所定の流量になるようにマスフローコントローラで流量を調整後、各ガスを混合した。水蒸気は、水を小型のプランジャーポンプにより、200℃に保った蒸発器に供給することで定量的に供給した。金属水銀(Hg)は、金属水銀(Hg)を含有した小型のガラス製容器に、少量の窒素を流すことで供給した。
水銀酸化触媒の温度は、管状の電気炉により制御した。水銀酸化触媒の温度は、K型熱電対により測定した。熱電対は、石英ガラス製の鞘管を用いて水銀酸化触媒に設置した。電気炉により温度が上がる部分は、全て、石英ガラスを用いて、供給した金属水銀(Hg)が、気相や反応器の表面で、2価の酸化水銀に変化することを防止した。同様に、水銀酸化触媒の上流や下流のガス配管も、石英ガラスやテフロン(登録商標)管を用いることで、金属水銀(Hg)の酸化を防止した。また、配管部分は、リボンヒータにより140℃まで加熱することで、金属水銀(Hg)の配管表面への吸着や、水蒸気の凝縮を防止して、極低濃度の金属水銀(Hg)が精度良く測定できるようにした。
水銀酸化触媒の入口側及び出口側の模擬排ガスに含まれる金属水銀(Hg)濃度は、冷原子吸光法により測定した。入口側の模擬排ガス、出口側の模擬排ガスともに、模擬排ガスとKCl溶液とを接触させて、模擬排ガス中に含まれる可溶性の2価水銀を除去した後に、金属水銀(Hg)を分析した。水銀酸化試験の試験条件を表1に示す。水銀酸化試験は、HCl濃度をパラメータとして5ppm、10ppm、50ppm、100ppmで変化させて4条件行った。触媒量は、0.10gとした。触媒温度は、350℃とした。SVは、空塔速度を想定して、模擬排ガスの流量を、水銀酸化触媒の触媒量で割った値であり、1.26×10−2(mol/s・g)とした。模擬排ガス中のOガスは、2.5%とした。模擬排ガス中の水蒸気は、3%とした。模擬排ガス中のNガスは、94.50%とした。入口側の模擬排ガス中の金属水銀(Hg)濃度は、41.0(μg/m)とした。なお、実施例1、2の水銀酸化触媒では、HCl濃度を5ppmから100ppmで変化させて試験をし、比較例1、2の水銀酸化触媒では、HCl濃度を50ppmとして試験した。
Figure 0006658770
水銀酸化率については、次のようにして算出した。水銀酸化率をX、入口側の模擬排ガスに含まれる金属水銀(Hg)濃度をY、出口側の模擬排ガスに含まれる金属水銀(Hg)濃度をZとしたとき、X=((Y−Z)/Y)×100とした。
(水銀酸化試験結果)
次に、水銀酸化試験結果について説明する。水銀酸化試験結果を表2に示す。
Figure 0006658770
まず、実施例1、2、比較例1、2の水銀酸化触媒の水銀酸化率について評価した。図4は、各水銀酸化触媒の水銀酸化率を示すグラフである。図4では、横軸に各水銀酸化触媒を取り、縦軸に水銀酸化率を取り、HCl濃度が50ppmのときの水銀酸化率を棒グラフで表わしている。
比較例1の水銀酸化触媒の水銀酸化率は56.4%であり、比較例2の水銀酸化触媒の水銀酸化率は73.5%であった。これに対して、実施例1の水銀酸化触媒の水銀酸化率は92.0%であり、実施例2の水銀酸化触媒の水銀酸化率は98.5%であった。実施例1、2の水銀酸化触媒は、比較例1、2の水銀酸化触媒よりも水銀酸化率が大きくなった。実施例2の水銀酸化触媒は、実施例1の水銀酸化触媒よりも水銀酸化率が大きくなった。この結果から、実施例1、2の水銀酸化触媒は、比較例1、2の水銀酸化触媒よりも金属水銀(Hg)の酸化反応を促進可能なことがわかった。また、実施例2の水銀酸化触媒は、実施例1の水銀酸化触媒よりも金属水銀(Hg)の酸化反応を促進可能なことがわかった。
次に、実施例1、2の水銀酸化触媒について、HCl濃度を変えたときの水銀酸化率について評価した。図5は、HCl濃度を変えたときの実施例1、2の水銀酸化触媒における水銀酸化率を示すグラフである。図5のグラフでは、横軸にHCl濃度を取り、縦軸に水銀酸化率を取り、実施例1の水銀酸化触媒を黒三角形で表わし、実施例2の水銀酸化触媒を×で表わしている。
HCl濃度が5ppmのとき、実施例1の水銀酸化触媒の水銀酸化率は30.7%であり、実施例2の水銀酸化触媒の水銀酸化率は41.5%であった。また、HCl濃度が10ppmのとき、実施例1の水銀酸化触媒の水銀酸化率は36.7%であり、実施例2の水銀酸化触媒の水銀酸化率は59.3%であった。このように、実施例1、2の水銀酸化触媒では、HCl濃度が5ppmや10ppmのように低濃度の場合でも、金属水銀(Hg)の酸化反応を促進可能であることがわかった。
HCl濃度が50ppmのとき、実施例1の水銀酸化触媒の水銀酸化率は92.0%であり、実施例2の水銀酸化触媒の水銀酸化率は98.5%であった。また、HCl濃度が100ppmのとき、実施例1の水銀酸化触媒の水銀酸化率は99.0%であり、実施例2の水銀酸化触媒の水銀酸化率は99.3%であった。このように、HCl濃度が50ppm以上の場合では、金属水銀(Hg)の酸化反応をより促進可能であることがわかった。また、実施例1、2の水銀酸化触媒の水銀酸化率は、HCl濃度が100ppmの場合では、HCl濃度が50ppmの場合と略同じであった。この結果から、実施例1、2の水銀酸化触媒では、HCl濃度が100ppmであれば、金属水銀(Hg)の酸化反応を十分促進可能であることがわかった。
本開示は、金属水銀の酸化反応を促進することが可能であることから、石炭等の化石燃料の燃焼設備や、金属水銀を含む産業廃棄物の焼却設備等における排ガス処理システム等に有用なものである。

Claims (9)

  1. 排ガスに含まれる金属水銀を酸化するための水銀酸化触媒であって、
    Ce1−x2−d(但し、Mは2価または3価の金属元素であり、0<x<1、dは酸素欠損量である。)で表わされるセリウム含有酸化物を含み、
    前記金属元素のMは、Gdである、水銀酸化触媒。
  2. 請求項1に記載の水銀酸化触媒であって、
    活性成分と、
    前記活性成分を担持する担体と、を備え、
    前記活性成分及び前記担体の少なくとも一方が、前記セリウム含有酸化物を含む、水銀酸化触媒。
  3. 請求項2に記載の水銀酸化触媒であって、
    前記活性成分は、V、MoO、WO、Mn酸化物、Fe、Pt,Rh及びRuの少なくとも1つを含む、水銀酸化触媒。
  4. 請求項2または3に記載の水銀酸化触媒であって、
    前記担体は、TiO、Al、ZrO及びSiOの少なくとも1つを含む、水銀酸化触媒。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の水銀酸化触媒であって、
    前記排ガス中に塩化水素を含む、水銀酸化触媒。
  6. 排ガスに含まれる金属水銀を酸化するための水銀酸化反応装置であって、
    請求項1から5のいずれか1つに記載の前記水銀酸化触媒が設けられた触媒部を備える、水銀酸化反応装置。
  7. 石炭を燃焼したときの排ガスを処理する排ガス処理システムであって、
    前記石炭を燃焼するボイラから煙突へ前記排ガスを流す流路に、上流側から下流側へ順に、脱硝装置と、脱塵装置と、脱硫装置と、を備え、
    更に、前記ボイラと、前記脱硝装置との間に、請求項6に記載の前記水銀酸化反応装置を有する、排ガス処理システム。
  8. 石炭を燃焼したときの排ガスを処理する排ガス処理システムであって、
    前記石炭を燃焼するボイラから煙突へ前記排ガスを流す流路に、上流側から下流側へ順に、脱硝装置と、脱塵装置と、脱硫装置と、を備え、
    更に、前記脱硝装置の下流側に、請求項6に記載の前記水銀酸化反応装置を有する、排ガス処理システム。
  9. 石炭を燃焼したときの排ガスを処理する排ガス処理システムであって、
    前記石炭を燃焼するボイラから煙突へ前記排ガスを流す流路に、上流側から下流側へ順に、請求項6に記載の前記水銀酸化反応装置と、脱塵装置と、脱硫装置と、を備え、
    前記水銀酸化反応装置は、
    前記触媒部を収容する反応室と、
    前記反応室と連通し、前記排ガスを前記反応室に導入するガス導入路と、を備え、
    前記ガス導入路は、前記反応室にアンモニアを供給するアンモニア供給口を有し、
    前記触媒部の水銀酸化触媒は、活性成分として、V、WO及びMoOの少なくとも1つが担持されている、排ガス処理システム。
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