以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明するが、本発明は以下の実施形態に限られるものではない。
実施形態1.
図1は、本発明の実施形態1における画像形成装置5の全体構成例を示す図である。図1に示すように、画像形成装置5は、カラー複写機の一例であり、原稿Tに形成された色画像を読み取ることにより画像情報を取得し、取得した画像情報に基づいて色を重ね合わせ、色画像を形成する装置である。画像形成装置5は、カラー複写機の外に、カラー用のプリンタ又はファクシミリ装置、これらの複合機等に適用して好適なものである。
画像形成装置5は、画像形成装置本体11を備えている。画像形成装置本体11の上部には、カラー用の画像読取部12及び自動原稿送り装置14が配設されている。画像形成装置本体11は、詳細については後述するが、制御部41、画像処理部43、画像形成部60、給紙部20、及び搬送部30を含む。
自動原稿送り装置14は、画像読取部12の上に設けられ、自動給紙モード時に、一枚又は複数枚の原稿Tを自動給紙する動作を行う。自動給紙モードとは、自動原稿送り装置14に載置された原稿Tを給紙し、原稿Tに印刷された画像を読み取る動作である。
具体的には、自動原稿送り装置14は、原稿載置部141、ローラー142a、ローラー142b、ローラー143、ローラー144、反転部145、及び排紙皿146を備えている。原稿載置部141は、一枚又は複数枚の原稿Tが載置される。原稿載置部141の下流側には、ローラー142a及びローラー142bが設けられている。ローラー142a及びローラー142bの下流側には、ローラー143が設けられている。また、自動原稿送り装置14は、ローラー143の外周側に、位置決め検知部81を備えている。
自動給紙モードが選択された場合、原稿載置部141から繰り出された原稿Tは、ローラー143によりU字回転して画像読取部12に搬送される。なお、原稿Tが原稿載置部141に載置され、自動給紙モードが選択される場合、原稿Tの記録面は上に向いた状態にあることが好ましい。
原稿Tは、画像読取部12により読み取られた後、ローラー144により搬送され、排紙皿146に排紙される。なお、自動原稿送り装置14は、反転部145に原稿Tを搬送することにより、原稿Tの記録面だけでなく、原稿Tの記録面の裏面側を画像読取部12に読み取らせることができる。
位置決め検知部81は、画像が印刷された原稿Tを検出する。位置決め検知部81は、例えば、反射型フォトセンサーにより実現される。位置決め検知部81は、原稿Tが検知されると出力信号が立ち上がり、原稿Tが検知されないと出力信号が立ち下がり、その結果が制御部41に送信される。つまり、原稿Tが位置決め検知部81を通過している間、出力信号は一定値を維持する。
画像読取部12は、原稿Tに形成された色画像、すなわち、原稿Tに印刷された色画像を読み取る動作をする。画像読取部12は、一次元のイメージセンサー128が備えられている。また、画像読取部12は、第1のプラテンガラス121、第2のプラテンガラス122、光源123、ミラー124,125,126、結像光学部127、及び不図示の光学駆動部を備えている。
光源123は、原稿Tに光を照射する。不図示の光学駆動部は、原稿T又はイメージセンサー128を副走査方向に相対的に移動させる。副走査方向は、イメージセンサー128を構成する複数の受光素子の配置方向を主走査方向とした場合、主走査方向と直交する方向を意味する。
つまり、原稿Tは自動原稿送り装置14により搬送され、画像読取部12の光学系により、原稿Tの片面又は両面の画像が走査露光される。画像読取動作を反映する入射光は、イメージセンサー128により読み込まれる。イメージセンサー128は、プラトンモードであれば、原稿Tを読み取って得たRGB表色系の画像読取信号Soutを制御部41に出力する。プラトンモードは、不図示の光学駆動部が駆動することにより、第1のプラテンガラス121及び第2のプラテンガラス122のようなプラテンガラス上に載置された原稿Tに印刷された画像を自動的に読み取る動作である。
イメージセンサー128は、3ラインカラーCCD撮像装置が使用される。イメージセンサー128は、複数の受光素子列が主走査方向に配置されて構成される。具体的には、イメージセンサー128は、赤(R)色、緑(G)色、及び青(B)色のそれぞれの光検出用の読取センサーは、主走査方向と直交する副走査方向の異なる位置で画素を分割し、R色、G色、及びB色のそれぞれの光情報を同時に読み取る。例えば、自動給紙モードが選択され、原稿Tがローラー143によりU字上に反転される場合、イメージセンサー128は、原稿Tの表面を読み取り、画像読取信号Soutを制御部41に出力する。
具体的には、イメージセンサー128は、制御部41を介して画像処理部43に接続され、入射光をアナログの画像読取信号Soutに光電変換する。イメージセンサー128により光電変換されたアナログの画像読取信号Soutは、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理、及び変倍処理等が画像処理部43により実行される。この結果、アナログの画像読取信号Soutは、R色成分、G色成分、及びB色成分を含むデジタルの画像データとなる。画像処理部43は、3次元色情報変換テーブルにより、その画像データ、すなわち、RGBコードを、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、及びK(ブラック)色の画像データ、すなわち、Dy,Dm,Dc,Dkに変換する。画像処理部43は、変換後の画像データを、画像形成部60に含まれるLED書き込みユニット611Y,611M,611C,611Kに転送する。
画像形成部60は、電子写真プロセス技術を利用している。画像形成部60は、中間転写方式のカラー画像を形成する。画像形成部60は、縦型タンデム方式が採用されている。
具体的には、画像形成部60は、画像処理部43から転送された画像データ、すなわち、Dy,Dm,Dc,Dkに基づいて、色画像を形成する。画像形成部60は、色ごとの画像形成ユニット601Y,601M,601C,601Kと、中間転写部620と、トナー像を定着させる定着部630とを備えている。
画像形成ユニット601Yは、Y(イエロー)色の画像を形成する。画像形成ユニット601Yは、感光ドラム613Y、帯電部614Y、LED書き込みユニット611Y、現像部612Y、及びクリーニング部616Yを備えている。
感光ドラム613Yは、Y色のトナー像を形成する。帯電部614Yは、感光ドラム613Yの周囲に配置され、コロナ放電により感光ドラム613Yの表面を一様に負極性に帯電させる。LED書き込みユニット611Yは、感光ドラム613Yに対してY色成分の画像に対応する光を照射する。現像部612Yは、感光ドラム613Yの表面にY色成分のトナーを付着させることにより、静電潜像を可視化してトナー像を形成する。クリーニング部616Yは、一次転写後に感光ドラム613Yの表面に残存する転写残トナーを除去する。
なお、画像形成ユニット601M,601C,601Kのそれぞれは、画像形成ユニット601Yと比べ、形成する画像の色が異なる以外は同様の構成及び機能であるため、その説明については省略する。
なお、画像形成ユニット601Y,601M,601C,601Kを総称する場合、画像形成ユニット601と称する。また、LED書き込みユニット611Y,611M,611C,611Kを総称する場合、LED書き込みユニット611と称する。また、現像部612Y,612M,612C,612Kを総称する場合、現像部612と称する。また、感光ドラム613Y,613M,613C,613Kを総称する場合、感光ドラム613と称する。また、帯電部614Y,614M,614C,614Kを総称する場合、帯電部614と称する。また、クリーニング部616Y,616M,616C,616Kを総称する場合、クリーニング部616と称する。
中間転写部620は、中間転写ベルト621、一次転写ローラー622Y,622M,622C,622K、二次転写ローラー623、及びベルトクリーニング装置624等を備えている。
中間転写ベルト621は、無端状ベルトから構成され、複数の支持ローラーによりループ状に張架される。複数の支持ローラーのうち少なくとも1つのものは駆動ローラーで構成され、駆動ローラー以外は従動ローラーで構成される。例えば、K成分用の一次転写ローラー622Kよりもベルト走行方向の下流側に配置される支持ローラーが駆動ローラーであることが好ましい。駆動ローラーが回転することにより、中間転写ベルト621は矢印Z方向に一定速度で走行する。
一次転写ローラー622Y,622M,622C,622Kは、各色成分の感光ドラム613に対向して、中間転写ベルト621の内周面側に配置される。中間転写ベルト621を挟んで、一次転写ローラー622Y,622M,622C,622Kが感光ドラム613Y,613M,613C,613Kに圧接される。これにより、感光ドラム613Y,613M,613C,613Kから中間転写ベルト621にトナー像を転写するための一次転写ニップが形成される。
なお、一次転写ローラー622Y,622M,622C,622Kを総称する場合、一次転写ローラー622と称する。
二次転写ローラー623は、複数の支持ローラーのうち1つのものに対向して、中間転写ベルト621の外周面側に配置される。中間転写ベルト621に対向して配置される支持ローラーは、バックアップローラーと呼ばれる。中間転写ベルト621を挟んで、二次転写ローラー623がバックアップローラーに圧接されることにより、中間転写ベルト621から用紙Pにトナー像を転写するための二次転写ニップが形成される。
一次転写ニップを中間転写ベルト621が通過する際、感光ドラム613上のトナー像は、中間転写ベルト621に順次重ねて一次転写される。具体的には、一次転写ローラー622に一次転写バイアスを印加し、中間転写ベルト621の裏面側、すなわち、一次転写ローラー622と当接する側にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は中間転写ベルト621に静電的に転写される。
トナー像が中間転写ベルト621に転写された状態において、用紙Pが二次転写ニップを通過する場合、中間転写ベルト621上のトナー像は用紙Pに二次転写される。具体的には、二次転写ローラー623に二次転写バイアスを印加し、用紙Pの裏面側、すなわち、二次転写ローラー623と当接する側にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は用紙Pに静電的に転写される。トナー像が転写された用紙Pは定着部630に搬送される。
ベルトクリーニング装置624は、中間転写ベルト621の表面に摺接するベルトクリーニングブレード等を有する。ベルトクリーニング装置624は、二次転写後に中間転写ベルト621の表面に残留する転写残トナーを除去する。
なお、中間転写部620は、二次転写ローラー623に代えて、二次転写ローラー623を含む複数の支持ローラーに、不図示の二次転写ベルトがループ状に張架された構成、いわゆる、ベルト式の二次転写ユニットが採用されてもよい。
定着部630は、加熱ローラー631、加圧ローラー632、加熱部633、及び温度検知部83を備え、画像形成部60により転写されたトナー像を用紙Pに定着させる。
加熱部633は、加熱ローラー631の内部に設けられ、加熱ローラー631を間欠的に加熱する。加圧ローラー632は、加熱ローラー631に対向して配置され、加熱ローラー631を加圧する。温度検知部83は、加熱ローラー631の周囲に設けられ、加熱ローラー631の温度を検知する。温度検知部83のサンプリング周期は、例えば、100msである。
定着部630は、温度検知部83の検知結果に応じて、加熱部633が加熱ローラー631を加熱する。定着部630は、加熱ローラー631と、加圧ローラー632とを互いに圧接させることにより、加熱ローラー631と加圧ローラー632との間に定着ニップを形成させる。
定着部630は、加圧ローラー632による加圧と、加熱ローラー631が有する熱との作用を通じて、転写されたトナー像を用紙Pに定着させる。定着部630により定着された用紙Pは、画像が印刷される。画像が印刷された用紙Pは、排紙ローラー304により画像形成装置5の外に排出される。画像形成装置5の外に排出された用紙Pは、例えば、不図示の画像読取装置に搬送される。なお、画像が印刷された用紙Pは、排紙トレイ305に積載されてもよい。
給紙部20は、給紙カセット200及び送り出しローラー201等を備えている。給紙カセット200は、用紙Pを収容する。送り出しローラー201は、給紙カセット200に収容された用紙Pを取り込み、搬送部30に送り出す。
搬送部30は、搬送経路300が構成され、搬送経路300に従い用紙Pを搬送する。搬送経路300は、給紙ローラー302A、搬送ローラー302B,302C,302D、及びレジストローラー303等を備えている。
搬送経路300は、給紙部20から給紙された用紙Pを画像形成部60に搬送する。なお、用紙Pの裏面にも画像形成が行われる場合、用紙Pの表面に対する画像形成が行われた後、用紙Pが、分岐部306により、循環通紙路307A、反転搬送路307B、及び再給紙搬送路307Cの順に搬送される。
画像形成装置5は、制御部41が各種処理を実行する。例えば、制御部41は、画像読取部12から出力される画像読取信号Soutを、不図示の画像メモリ又は画像処理部43に送信する。画像メモリは、例えば、ハードディスク等からなる。
制御部41は、具体的には、不図示のCPU、ROM、RAM、及びI/Oインターフェースを主体として構成される。制御部41は、CPUがROM又は不図示の記憶部から処理内容に応じた各種プログラムを読み出し、RAMに展開し、展開した各種プログラムと協働することにより、画像形成装置5の各部の動作を制御する。
つまり、制御部41は、画像形成装置5の動作を制御するものであり、不図示のCPU、ROM、RAM、及びI/Oインターフェースを主体に構成されたマイクロコンピュータにより実現し得るものである。制御部41が所定の制御プログラムを実行することにより、図5等を用いて後述する各種機能が実現される。
図2は、本発明の実施形態1におけるセンサー85、背景部材91、及び用紙Pの位置関係の一例を示す図である。センサー85は、入射光を検知する。背景部材91は、センサー85と対向して設けられ、センサー85と対向する対向面911の模様が切り替え自在である。用紙Pは、搬送方向に沿って、センサー85と、背景部材91との間を通過する。
図3は、本発明の実施形態1におけるセンサー85の検知結果に基づく端部検出部411の検出結果である検出信号の一例を示す図である。端部検出部411は、背景部材91と、センサー85との間に用紙Pが搬送される際、センサー85の検知結果に基づき、用紙Pの端部のうち、用紙Pの搬送方向に沿う側の位置を検出する。
背景部材91は、センサー85により入射光が検知される際、模様が少なくとも1回切り替わる。模様は、複数の種類が存在し、複数の種類のそれぞれの模様の色が、互いに相補的な関係になる。
センサー85は、入射光が、背景部材91及び用紙Pから反射された光を含む。センサー85は、用紙Pが搬送されている間、長手方向に沿って、光の検出動作を繰り返すことができる。
図4は、本発明の実施形態1におけるセンサー85の機能構成例を示す図である。センサー85は、発光部851と、受光部853と、光電変換部855とを備える。発光部851は、背景部材91及び用紙Pに光を照射する。具体的には、発光部851は、不図示の光源部及び導光部材を備える。不図示の導光部材は、発光部851の長手方向に沿って形成された部材である。発光部851は、用紙Pの搬送方向と直交する直交方向に沿って、背景部材91及び用紙Pに光を照射する。
受光部853は、例えば、CCD素子が横一列に並んで形成されたラインセンサから構成される。受光部853は、発光部851から背景部材91及び用紙Pに照射され、背景部材91及び用紙Pから反射された光を含む入射光を受光する。光電変換部855は、受光部853により受光した入射光を検出信号に光電変換する。つまり、センサー85は、検知結果として、光電変換された検出信号を端部検出部411に出力する。
図5は、本発明の実施形態1における画像形成装置5の機能構成例を示す図である。図6は、本発明の実施形態1における背景部材91の対向面911の模様に応じたセンサー85の検出信号の一例を示す図である。端部検出部411は、センサー85から出力された検出信号と、第1比較基準とに基づき、用紙Pの搬送方向に沿う側の端部の位置を検出する。第1比較基準は、模様が白色単色のものである第1画像のときに検出信号が白閾値を超えるものとなり、模様が黒色単色のものである第2画像のときに検出信号が黒閾値以下のものとなる。
例えば、図5の模様制御部415により背景部材91の対向面911の模様が、図6の第1画像に切り替えられたとき、図6に示すように、第1画像の検出信号が、白閾値を超えれば、第1画像の検出信号と、第1比較基準とは同一である。
また、例えば、図5の模様制御部415により背景部材91の対向面911の模様が、図6の第2画像に切り替えられたとき、図6に示すように、第2画像の検出信号が、黒閾値以下であれば、第2画像の検出信号と、第1比較基準とは同一である。
なお、第2画像は、図5の搬送制御部413により搬送部30が制御されて用紙Pが搬送されつつ、第1画像及び用紙Pに光が照射されてから切り替えられる。また、センサー制御部417は、搬送制御部413により搬送部30の制御が開始された場合、用紙Pがセンサー85の下方を通過するタイミングに合わせてセンサー85により用紙Pの検知を行わせる。
また、端部検出部411は、第1画像のときの検出信号と、第2画像のときの検出信号との両方が第1比較基準と同一である場合、用紙Pを検出しない。端部検出部411は、第1画像のときの検出信号と、第2画像のときの検出信号との少なくとも何れか一方が第1比較基準と異なる場合、用紙Pを検出する。
例えば、図6に示すように、センサー85から出力される検出信号において、第1画像のときの検出信号と、第2画像のときの検出信号との両方が第1比較基準と同一である場合、紙無しと判定される。一方、センサー85から出力される検出信号において、第1画像のときの検出信号と、第2画像のときの検出信号との少なくとも何れか一方が第1比較基準と異なる場合、紙有りと判定される。つまり、紙無しの判定結果から紙有りの判定結果に切り替わる箇所が、用紙Pの搬送方向に沿う側の端部の位置である。換言すれば、紙有りと判定されたタイミングにより、用紙Pの搬送方向に沿う側の端部の位置を検出することができる。
図7は、本発明の実施形態1における制御例を説明するフローチャートである。ステップS11において、用紙Pの搬送が開始されたか否かが判定される。用紙Pの搬送が開始されたと判定された場合、ステップS12に進む。一方、用紙Pの搬送が開始されたと判定されない場合、そのまま待機する。
ステップS12において、用紙Pの端部の位置が検出されたと判定された場合、処理を終了する。一方、用紙Pの端部の位置が検出されたと判定されない場合、ステップS13に進む。なお、処理を終了するとは、用紙Pの搬送に伴い、センサー85と、背景部材91とにより、用紙Pを検出する処理を終了することを意味する。
ステップS13において、背景部材91の対向面911の模様が第1画像であるか否かが判定される。背景部材91の対向面911の模様が第1画像であると判定された場合、ステップS15に進む。一方、背景部材91の対向面911の模様が第1画像であると判定されない場合、ステップS14に進む。
ステップS14において、背景部材91の対向面911の模様が第1画像に切り替えられる。ステップS15において、第1画像のときの検出信号が取得される。ステップS16において、背景部材91の対向面911の模様が第1画像から第2画像の切り替えられる。ステップS17において、第2画像のときの検出信号が取得される。
ステップS18において、第1画像のときの検出信号と、第2画像のときの検出信号とに基づき、用紙Pの有無が検出されたか否かが判定される。第1画像のときの検出信号と、第2画像のときの検出信号とに基づき、用紙Pの有無が検出されたと判定された場合、処理を終了する。処理を終了するとは、上記で説明した意味と同様である。一方、第1画像のときの検出信号と、第2画像のときの検出信号とに基づき、用紙Pの有無が検出されたと判定されない場合、ステップS13に戻り、上記の処理を繰り返す。
以上の説明から、背景部材91は、センサー85により入射光が検知される際、模様が少なくとも1回切り替わるものであって、複数の種類のそれぞれの模様の色が互いに相補的な関係になる。よって、模様の切り替え前に背景部材91及び用紙Pから反射される光の光量と、模様の切り替え後に背景部材91及び用紙Pから反射される光の光量とには一定量以上の差異を確保できる。具体的には、白色単色である第1画像と用紙Pとのそれぞれから反射される光の光量と、黒色単色である第2画像と用紙Pとのそれぞれから反射される光の光量とは、一定量以上の差異が生じる。したがって、用紙Pが仮に追い刷りされた用紙Pであっても用紙Pの搬送方向に沿う側の端部の位置を正しく検出することができる。
また、センサー85は、用紙Pの搬送方向と直交する直交方向に沿って、背景部材91及び用紙Pに光を照射する。よって、センサー85は、用紙Pの幅方向に沿って光を照射する。具体的には、図3に示すように、センサー85は、背景部材91から用紙Pの一部にわたり、照射した光の反射光を含んだ光を受光する。よって、背景部材91の対向面911の色と、用紙Pの搬送方向に沿う側の色との間の濃度差を検出することができる。したがって、用紙Pの搬送方向に沿う側の端部の位置を正確に検出することができる。
また、図6に示すように、第1画像のときの検出信号と、第2画像のときの検出信号とにより、用紙Pに形成された画像の色と、背景部材91の対向面911の模様の色とに一定の濃度差を生じさせることができる。具体的には、第1画像であれば白色単色であり、第2画像であれば黒色単色であるため、用紙Pに形成された画像の色が何色であっても、第1画像と、第2画像とにより一定の濃度差を生じさせることができる。したがって、用紙Pの搬送方向に沿う側の端部の位置を正しく検出することができる。
また、図6に示すように、第1画像のときの検出信号と、第2画像のときの検出信号との両方が第1比較基準と同一である場合、紙無しと判定する。一方、第1画像のときの検出信号と、第2画像のときの検出信号との少なくとも何れか一方が第1比較基準と異なる場合、紙有りと判定する。よって、背景部材91の対向面911と、センサー85との間に用紙Pを搬送させつつ、用紙Pの搬送方向に沿う側の端部の位置を検出することができる。
具体的には、図6の場合、センサー85が、第1画像から用紙Pの一部にかけて光を受光している間、第1画像のときの検出信号は、白閾値を超えたままである。一方、センサー85が、第2画像から用紙Pの一部にかけて光を受光している間、第2画像のときの検出信号は、黒閾値以下の状態から白閾値を超える状態に移行する。つまり、第2画像のときの検出信号は、第1比較基準と同一である場合から異なる場合に状態遷移する。この結果、第1画像のときの検出信号と、第2画像のときの検出信号との少なくとも何れか一方が第1比較基準と異なることになり、搬送中の用紙Pの端部の位置が検出できるので、搬送による用紙Pの位置ずれ量を求めることができる。
実施形態2.
実施形態2において、実施形態1と同一の構成については同一の符号を付記し、その説明については省略する。実施形態2においては、センサー85から出力される検出信号が、一定間隔で分解されて判定される処理について説明する。
図8は、本発明の実施形態2における画像形成装置5の機能構成例を示す図である。図9は、本発明の実施形態2における背景部材91の対向面911の模様に応じたセンサー85の検出信号の一例を示す図である。図10は、本発明の実施形態2における背景部材91の対向面911の模様に応じたセンサー85の検出信号の別の一例を示す図である。
図8に示すように、端部検出部411は、分解部4111と、分解判定部4113とを備える。分解部4111は、センサー85から出力される検出信号を予め設定された時間間隔ごとに分解する分解結果を生成する。
分解判定部4113は、分解部4111により生成された分解結果に基づき、用紙Pの搬送方向に沿う側の端部の位置が検出されたか否かを判定する。具体的には、分解判定部4113は、分解結果と、第1比較基準とに基づき、用紙Pの搬送方向に沿う側の端部の位置が検出されたか否かを判定する際、第1比較基準は、第1画像のときに分解結果が白閾値を超えるものとなり、第2画像のときに分解結果が黒閾値以下のものとなる。
例えば、図9の第1画像のときの検出信号の分解結果は、白閾値を超えるときには第1比較基準と同一となる。また、例えば、図9の第2画像のときの検出信号の分解結果は、黒閾値以下のときには第1比較基準と同一となる。
分解判定部4113は、分解結果のうち、第1画像のときの検出信号と、第2画像のときの検出信号との両方が、第1比較基準と同一である場合、用紙Pが検出されたと判定しない。分解判定部4113は、分解結果のうち、第1画像のときの検出信号と、第2画像のときの検出信号との少なくとも何れか一方が、第1比較基準と異なる場合、用紙Pが検出されたと判定する。
例えば、図9の第1画像のときの検出信号の分解結果は、白閾値を超えるものとなる。よって、図9の第2画像のときの検出信号の分解結果が、黒閾値以下であれば、第1画像のときの検出信号と、第2画像のときの検出信号との両方が、第1比較基準と同一であるため、用紙Pが検出されたと判定しない。
一方、図9の第2画像のときの検出信号の分解結果が、黒閾値以下とならなければ、第1画像のときの検出信号と、第2画像のときの検出信号との少なくとも何れか一方が、第1比較基準と異なるため、用紙Pが検出されたと判定する。
また、例えば、図10の第1画像のときの検出信号の分解結果は、白閾値を超えるものと、白閾値を超えないものとがある。図10の第2画像のときの検出信号の分解結果は、黒閾値以下のものと、黒閾値以下とならないものとがある。よって、図10においても、第1画像のときの検出信号と、第2画像のときの検出信号との両方が、第1比較基準と同一である場合、用紙Pが検出されたと判定しない。
一方、図10においても、第1画像のときの検出信号と、第2画像のときの検出信号との少なくとも何れか一方が、第1比較基準と異なる場合、用紙Pが検出されたと判定する。
ところで、図10の上記状態のときの用紙Pの一部には、追い刷り等により色付きの画像が形成されている。このような場合であっても、用紙Pの有無を判定できるため、用紙Pの端部は正しく検出される。
なお、検出信号が予め設定された時間間隔ごとに分解される分解結果に基づく端部判定処理をすることにより、時間分解能を上げることができる。
図11は、本発明の実施形態2における制御例を説明するフローチャートである。なお、図11のステップS31〜S37の処理は、図7のステップS11〜S17の処理と同様であるため、その説明については省略する。
ステップS38において、センサー85から出力される検出信号が予め設定された時間間隔ごとに分解される。ステップS39において、第1画像のときの分解結果と、第2画像のときの分解結果とに基づき、用紙Pの有無が検出されたか否かが判定される。第1画像のときの分解結果と、第2画像のときの分解結果とに基づき、用紙Pの有無が検出されたと判定された場合、処理を終了する。一方、第1画像のときの分解結果と、第2画像のときの分解結果とに基づき、用紙Pの有無が検出されたと判定されない場合、ステップS33に戻る。
以上の説明から、センサー85の検知結果を予め設定された時間間隔ごとに分解した分解検知結果に基づき、用紙Pの搬送方向に沿う側の端部の位置が検出されたか否かが判定されることにより、予め設定された時間間隔ごとに判定がされる。よって、実施形態1のときと比べ、同じ時間の間に判定する回数を増やすことができるため、時間分解能を上げることができる。
また、分解結果ごとに、背景部材91の対向面911の模様が白色単色のものである第1画像のときの検出信号と、第1比較基準とが比較され、背景部材91の対向面911の模様が黒色単色のものである第2画像のときの検出信号と、第1比較基準とが比較される。よって、実施形態1のときと比べ、同じ時間の間に判定する回数を増やすことができ、時間分解能を上げることができるため、用紙Pの搬送方向に沿う側の端部の位置の検知漏れの発生頻度を低減させることができる。
また、分解結果のうち、第1画像のときの検出信号と、第2画像のときの検出信号との少なくとも何れか一方が、第1比較基準と異なる場合、用紙Pの有無が検出されたと判定される。よって、一定期間の端部判定回数を増加させることができるため、用紙Pが追い刷りされた場合であっても、細かく端部判定処理をすることにより、誤検知を防ぐことができ、検知結果の精度を上げることができる。
実施形態3.
実施形態3において、実施形態1、2と同一の構成については同一の符号を付記し、その説明については省略する。実施形態3においては、背景部材91の対向面911に塵埃があった場合の処理について説明する。
図12は、本発明の実施形態3における背景部材91の対向面911の模様に応じたセンサー85の検出信号の一例を示す図である。分解判定部4113は、分解結果のうち、第1比較基準と異なるものから同一のものに変わり、第1比較基準と同一のものが継続する回数が第1塵埃判定回数を超える場合、背景部材91に塵埃があると判定する。例えば、図12においては、塵埃を含む反射光がセンサー85に入力されている期間においては、第1画像のときの検出信号と、第2画像のときの検出信号との少なくとも何れか一方が、第1比較基準と異なるため、用紙Pが検出されたと判定されるが、その後、分解結果が、第1比較基準と同一のものに変わり、第1比較基準と同一のものが継続する回数が、第1塵埃判定回数を超えるため、背景部材91に塵埃があると判定される。
なお、第1塵埃判定回数は、分解結果の時間間隔と、想定される塵埃の大きさと、に基づき、設定されることが好ましい。
図13は、本発明の実施形態3における制御例を説明するフローチャートである。なお、図13のステップS51〜S57の処理は、図7のステップS11〜S17の処理と同様であるため、その説明については省略する。また、図13のステップS58の処理は、図11のステップS37の処理と同様であるため、その説明については省略する。また、図13のステップS61の処理は、図11のステップS39の処理と同様であるため、その説明については省略する。
ステップS59においては、分解結果と、第1塵堀判定回数とに基づき、背景部材91に塵埃があるか否かが判定される。分解結果と、第1塵堀判定回数とに基づき、背景部材91に塵埃があると判定されない場合、ステップS61に進む。一方、分解結果と、第1塵堀判定回数とに基づき、背景部材91に塵埃があると判定された場合、ステップS60に進む。
ステップS60において、背景部材91に塵埃があることを検出する。なお、分解結果が、検出信号のうちのいつのものであるかがわかるため、背景部材91のどこに塵埃があるかを検出することもできる。
以上の説明から、分解結果が、第1比較基準と異なるものから同一のものに変わり、第1比較基準と同一のものが継続した場合、背景部材91に塵埃があると判定される。よって、背景部材91に塵埃があるか否かが判定可能となるため、背景部材91に紙粉があっても用紙Pの有無判定を正確に行うことができる。また、第1塵埃判定回数は、分解結果の時間間隔と、想定される塵埃の大きさと、に基づき、設定することができるため、塵埃判定の設定の自由度は高いものとなる。
実施形態4.
実施形態4において、実施形態1〜3と同一の構成については同一の符号を付記し、その説明については省略する。実施形態4においては、黒色及び白色の何れか一方に交互に切り替わる模様を用いた一例について説明する。
図14は、本発明の実施形態4における画像形成装置5の機能構成例を示す図である。図15は、本発明の実施形態4における背景部材91の対向面911の模様に応じたセンサー85の検出信号の一例を示す図である。図14の信号判定部419は、センサー85から出力される検出信号と、第2比較基準とに基づき、用紙Pが検出されたか否かを判定する。
図15に示すように、第2比較基準は、用紙Pの搬送方向と直交する直交方向に沿って、模様が黒色及び白色の何れか一方に交互に切り替わるものである第3画像において、模様が黒色のときに検出信号が黒閾値以下となり、模様が白色のときに検出信号が白閾値を超えるものとなる。第2比較基準は、模様が第3画像と相補的に白色及び黒色の何れか一方に交互に切り替わるものである第4画像において、模様が白色のときに検出信号が白閾値を超えるものとなり、模様が黒色のときに検出信号が黒閾値以下のものとなる。第4画像は、用紙Pが搬送されつつ、第3画像及び用紙Pに光が照射されてから切り替えられる。
図15に示すように、図14の信号判定部419は、検出信号のうち、第3画像のときの検出信号と、第4画像のときの検出信号との両方が、第2比較基準と同一である場合、用紙Pが検出されたと判定しない。図14の信号判定部419は、第3画像のときの検出信号と、第4画像のときの検出信号との少なくとも何れか一方が、第2比較基準と異なる場合、用紙Pが検出されたと判定する。
図16は、本発明の実施形態4における制御例を説明するフローチャートである。なお、図16のステップS81,S82の処理は、図7のステップS11,S12の処理と同様であるため、その説明については省略する。
ステップS83において、背景部材91の対向面911の模様が第3画像であるか否かが判定される。背景部材91の対向面911の模様が第3画像であると判定されない場合、ステップS84に進む。一方、背景部材91の対向面911の模様が第3画像であると判定される場合、ステップS85に進む。
ステップS84において、背景部材91の対向面911の模様が第3画像に切り替えられる。ステップS85において、第3画像のときの検出信号が取得される。ステップS86において、背景部材91の対向面911の模様が第3画像から第4画像に切り替えられる。ステップS87において、第4画像のときの検出信号が取得される。
ステップS88において、第3画像のときの検出信号と、第4画像のときの検出信号とに基づき、用紙Pの有無が検出されたか否かが判定される。第3画像のときの検出信号と、第4画像のときの検出信号とに基づき、用紙Pの有無が検出されたと判定された場合、処理を終了する。一方、第3画像のときの検出信号と、第4画像のときの検出信号とに基づき、用紙Pの有無が検出されたと判定されない場合、ステップS83に戻り、上記の処理を繰り返す。
以上の説明から、センサー85から出力される検出信号と、第2比較基準とに基づき、用紙Pが検出されたか否かが判定される。具体的には、センサー85から出力される検出信号は、第3画像及び用紙Pからの反射光を含む光による検出信号と、第4画像及び用紙Pからの反射光を含む光による検出信号である。よって、空間分解能を上げることができるため、用紙Pに形成された画像が複雑なものであっても、用紙Pの搬送方向に沿う側の端部の位置を検出することができる。
実施形態5.
実施形態5において、実施形態1〜4と同一の構成については同一の符号を付記し、その説明については省略する。実施形態5においては、さまざまな画像が追い刷りされた用紙Pが、第3画像及び第4画像の模様を用いて用紙Pの有無が判定される判定処理について説明する。
図17は、明の実施形態5において第3画像及び第4画像により追い刷り紙の端部を検出する動作時のセンサー85の検出信号の一例を示す図である。図17に示すように、図14の信号判定部419は、センサー85から出力される検出信号のうち、第2比較基準と同一となるものが継続してから異なるものとなり、第2比較基準と異なるものから同一となるものが継続する回数が交互切替画像判定回数以下である場合、用紙Pが検出されたと判定する。なお、図17においては、交互切替画像判定回数は、1回が設定されているが、特に、これに限定されない。交互切替画像判定回数は、想定される追い刷り画像の複雑さに応じて設定されればよい。
図18は、明の実施形態5において第3画像及び第4画像ではなく第1画像及び第2画像により追い刷り紙の端部を検出する動作時のセンサー85の検出信号の一例を示す図である。図18に示すように、第1画像及び第2画像による模様の場合、空間分解能が低いため、用紙Pの端部の位置を誤判定する場合がある。また、用紙Pの端部の位置及び塵埃の何れであるかが判定不能となる場合もある。
図19は、本発明の実施形態5における制御例を説明するフローチャートである。なお、図19のステップS101,S102の処理は、図7のステップS11,S12の処理と同様であるため、その説明については省略する。また、図19のステップS103〜S107の処理は、図16のステップS83〜S87の処理と同様であるため、その説明については省略する。
ステップS108において、第3画像のときの検出信号と、第4画像のときの検出信号と、交互切替画像判定回数とに基づき、用紙Pの有無が検出されたか否かが判定される。第3画像のときの検出信号と、第4画像のときの検出信号と、交互切替画像判定回数とに基づき、用紙Pの有無が検出されたと判定された場合、処理を終了する。一方、第3画像のときの検出信号と、第4画像のときの検出信号と、交互切替画像判定回数とに基づき、用紙Pの有無が検出されたと判定されない場合、ステップS103に戻り、ステップS103以降の処理を繰り返す。
以上の説明から、第2比較基準と同一となるものが継続してから異なるものとなり、第2比較基準と異なるものから同一となるものが継続しない場合、用紙Pが検出されたと判定される。よって、誤検知による検知結果を排除することができるため、追い刷りされた用紙Pに形成された画像が複雑なものであっても、検知結果の精度を上げることができる。
実施形態6.
実施形態6において、実施形態1〜5と同一の構成については同一の符号を付記し、その説明については省略する。実施形態6においては、第3画像及び第4画像の模様により、用紙Pに塵埃があるか否かを検出する処理について説明する。
図20は、本発明の実施形態6における背景部材91の対向面911の模様に応じたセンサー85の検出信号の一例を示す図である。図20に示すように、図14の信号判定部419は、検出信号のうち、第2比較基準と同一となるものが継続してから異なるものとなり、第2比較基準と異なるものから同一となるものが継続する回数が第2塵埃判定回数を超える場合、用紙Pに塵埃があると判定する。
なお、第2塵埃判定回数は、第3画像及び第4画像のそれぞれにおける色の切替間隔と、想定される塵埃の大きさと、に基づき、設定されることが好ましい。
図21は、本発明の実施形態6における制御例を説明するフローチャートである。なお、図21のステップS101,102の処理は、図7のステップS11,S12の処理と同様であるため、その説明については省略する。また、図21のステップS103〜S107の処理は、図16のステップS83〜S87の処理と同様であるため、その説明については省略する。
ステップS108においては、第3画像ときの検出信号と、第4画像のときの検出信号と、第2塵堀判定回数とに基づき、用紙Pに塵埃があるか否かが判定される。第3画像のときの検出信号と、第4画像のときの検出信号と、第2塵堀判定回数とに基づき、用紙Pに塵埃があると判定された場合、ステップS109に進む。一方、第3画像ときの検出信号と、第4画像のときの検出信号と、第2塵堀判定回数とに基づき、用紙Pに塵埃があると判定されない場合、ステップS110に進む。
ステップS109において、用紙Pに塵埃があることを検出する。なお、検出信号は、いつのものであるかがわかるため、用紙Pのどこに塵埃があるかを検出することもできる。
以上の説明から、第2比較基準と同一となるものが継続してから異なるものとなり、第2比較基準と異なるものから同一となるものが継続する回数が第2塵埃判定回数を超える場合、用紙Pに塵埃があると判定されることにより、塵埃があるか否かの判定が可能となるため、用紙Pに形成された画像が複雑なものであり、用紙Pに紙粉があっても、用紙Pの有無判定を正確に行うことができる。また、第2塵埃判定回数は、第3画像及び第4画像のそれぞれにおける色の切替間隔と、想定される塵埃の大きさと、に基づき、設定することができるため、塵埃判定の設定の自由度は高いものとなる。
実施形態7.
実施形態7において、実施形態1〜6と同一の構成については同一の符号を付記し、その説明については省略する。実施形態7においては、用紙Pの有無の判定を複数回繰り返すことにより、検出の確からしさを高める処理について説明する。
図22は、本発明の実施形態7における判定結果の一例を示す図である。図22に示すように、図14の信号判定部419は、第3画像と、第4画像とが切り替えられる切り替え回数が少なくとも妥当判定回数を超えるまでの間、用紙Pが検出されたと判定された回数に基づき、用紙Pの検出結果が妥当なものであるか否かを判定する。妥当判定回数は、用紙Pの搬送速度と、センサー85が入射光を検知する速度と、に基づき、設定されることが好ましい。
図23は、本発明の実施形態7における制御例を説明するフローチャートである。なお、図23のステップS121,S122の処理は、図7のステップS11,S12の処理と同様である。また、図23のステップS123〜S128の処理は、図16のステップS83〜S88の処理と同様である。
ステップS129において、第3画像と第4画像とが切り替えられる切り替え回数が妥当判定回数を超えたか否かが判定される。第3画像と第4画像とが切り替えられる切り替え回数が妥当判定回数を超えたと判定される場合、処理を終了する。一方、第3画像と第4画像とが切り替えられる切り替え回数が妥当判定回数を超えたと判定されない場合、ステップS123に戻り、ステップS123以降の処理を繰り返す。
以上の説明から、第3画像と、第4画像とが切り替えられる切り替え回数が少なくとも妥当判定回数を超えるまでの間、用紙Pが検出されたと判定された回数に基づき、用紙Pの検出結果が妥当なものであるか否かが判定される。よって、追い刷りされた用紙Pに形成されている画像が複雑であって、その追い刷り画像の箇所によっては誤検知する場合が生じても、用紙Pは搬送され続け、センサー85は駆動し続けるため、別の箇所の検出も含めて判定することができる。したがって、誤検知の可能性を低減することができるため、用紙Pの検出結果の確からしさを高めることができる。
また、妥当判定回数が、用紙Pの搬送速度と、センサー85が入射光を検知する速度とに基づき、設定される。よって、それぞれの速度と、妥当判定回数とを連携して制御することができることにより、系全体を考慮した回数の設定が可能となる。したがって、妥当な回数を設定することができる。
実施形態8.
実施形態8において、実施形態1〜7と同一の構成については同一の符号を付記し、その説明については省略する。実施形態8においては、背景部材91の詳細例について説明する。
図24は、本発明の実施形態8における背景部材91の構成例を示す図である。図24に示すように、背景部材91は、液晶部材9111と、LED部9112と、支持部材9113と、を備えている。液晶部材9111は、透過型液晶からなる。LED部9112は、液晶部材9111の下方に設けられ、模様を形成する。LED部9112は、発光パターンを変えることにより、模様を変更することができる。支持部材9113は、LED部9112を支持する。
したがって、背景部材91は、機械的な動作を伴うことなく対向面911に表示される模様を形成することができるため、省スペース化を実現することができる。
実施形態9.
実施形態9において、実施形態1〜8と同一の構成については同一の符号を付記し、その説明については省略する。実施形態9においても、背景部材91の詳細例について説明するが、実施形態8と異なる構成である。
図25は、本発明の実施形態9における背景部材91の構成例を示す図である。図25に示すように、背景部材91は、平面部材9114と、駆動部9115とを備えている。平面部材9114は、模様が形成された部材である。平面部材9114は、上記で説明した第1画像、第2画像、第3画像、及び第4画像のそれぞれの模様が形成されている。駆動部9115は、模様の種類に応じて、平面部材9114を移動させる。例えば、駆動部9115は、第1画像の模様が形成された箇所をセンサー85の下方に移動させる。この場合、第1画像の模様が形成された箇所が対向面911となる。また、例えば、駆動部9115は、第2画像の模様が形成された箇所をセンサー85の下方に移動させる。この場合、第2画像の模様が形成された箇所が対向面911となる。第3画像の模様及び第4画像の模様についても同様である。
したがって、背景部材91は、平面部材9114を移動させるだけで、簡易に模様を切り替えることができるため、低コストで模様を切り替える構成を実現することができる。
以上、本発明に係る画像形成装置5を実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。
例えば、本実施形態においては、画像読取信号Soutが、R色、G色、及びB色成分を含むデジタルの画像データ(RGBコード)としてRGB表色系で定まる一例について説明したが、これに限らず、L*a*b*表色系等のような異なる表色系で定まるものであってもよい。
また、実施形態1において、第1画像の後に第2画像に切り替えられる一例について説明したが、第2画像の後に第1画像に切り替えられる動作であってもよい。