JP2017054027A - 画像形成装置 - Google Patents

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Yukinori Iguchi
幸宣 井口
植田 忠行
Tadayuki Ueda
忠行 植田
西川 英史
Hidefumi Nishikawa
英史 西川
聡司 宮島
Soji Miyajima
聡司 宮島
山田 洋平
Yohei Yamada
洋平 山田
卓信 志岐
Takanobu Shiki
卓信 志岐
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Abstract

【課題】待機中に印刷要求があったとしても、用紙に定着された画像の品質を安定化させることができる画像形成装置を提供する。【解決手段】加熱ローラー631と、加熱部633と、加圧ローラー632と、温度検知部73と、待機時に印刷要求があり、温度検知部73により検知された加熱ローラー631の温度が上昇傾向にありつつ、待機温度に到達した場合、加熱ローラー631の温度設定値を待機温度から印字温度に遷移させる温度制御を開始する温度制御部412と、温度制御部412により温度設定値を待機温度から印字温度に遷移させる温度制御が開始された場合、加熱ローラー631と加圧ローラー632との間に形成される定着ニップ部635に、用紙Pを搬送させる際、用紙Pの種類に応じて、用紙Pの搬送制御の開始タイミングを遅延させる搬送制御部415とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式の画像形成装置は、定着部により用紙に画像を定着させ、印字を行う。具体的には、プリント開始の指示後に読み込み処理と書き込み処理とを行った後、定着部の温度を制御して印字のための給紙を開始する。
しかし、定着部の温度の制御がオン状態とオフ状態とを繰り返す間欠制御である場合、待機中の定着部の温度にはリップルが生じる。よって、間欠制御により定着部の温度の昇温が開始される際、定着部の温度には、ばらつきがある。したがって、用紙の先端が定着部、具体的には定着ニップ部に突入するときも、定着部の温度には、ばらつきがある。
なお、電子写真方式の画像形成装置のうち、定着部の温度勾配に基づいて、定着部の温度を定着可能温度に制御するための昇温開始タイミングを制御するものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、電子写真方式の画像形成装置のうち、定着部の温度と、目標温度とに基づいて、昇温開始タイミングと、定着部の温度のデューティとを制御するものがある(例えば、特許文献2参照)。
また、電子写真方式の画像形成装置のうち、定着部の温度リップルの変化に基づいて、異常判定を行うものがある(例えば、特許文献3参照)。
特開2012−128107号公報 特開2009−288432号公報 特開平3−171080号公報
特許文献1に記載の従来技術は、用紙が定着部に突入するタイミングに昇温を完了させるように、定着部の昇温開始タイミングを制御するものである。特許文献2に記載の従来技術は、昇温開始タイミングを制御しても定着部の温度が目標温度にならない場合、定着部の温度のデューティを制御するものである。
よって、特許文献1,2に記載の従来技術は、定着部の温度の間欠制御に伴う温度リップルに応じて定着部の温度の昇温開始タイミングを制御するものではないため、用紙の先端が定着ニップ部に突入するときの定着ニップ部の温度には、ばらつきが発生する恐れがある。
特許文献3に記載の従来技術は、定着部の温度リップルの変化を経時的に把握するものであるが、定着部の温度の間欠制御に伴う温度リップルに応じて定着部の温度の昇温開始タイミングを制御するものではないため、特許文献1,2に記載の従来技術と同様に、用紙の先端が定着ニップ部に突入するときの定着ニップ部の温度には、ばらつきが発生する恐れがある。
よって、特許文献1、特許文献2、及び特許文献3に記載のような従来技術は、定着部の待機中に印刷要求があった場合、定着部の温度の間欠制御の状態によっては、温度リップルに応じて、定着部の温度変化は、上昇中の場合、上昇から下降に至る場合、下降中の場合、又は下降から上昇に至る場合が想定される。したがって、加熱ローラーに加圧ローラーを圧接させたときの定着ニップ部の温度は、温度リップルに応じて異なる変化をする。
したがって、特許文献1、特許文献2、及び特許文献3に記載のような従来技術においては、待機中に印刷要求があった場合、用紙に定着された画像の品質を安定化させることができない恐れがある。
本発明は、従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、待機中に印刷要求があったとしても、用紙に定着された画像の品質を安定化させることができる画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、加熱ローラーと、前記加熱ローラーを間欠的に加熱する加熱部と、前記加熱ローラーと対向して配置され、該加熱ローラーを加圧する加圧ローラーと、前記加熱ローラーの温度を検知する温度検知部と、待機時に印刷要求があり、前記温度検知部により検知された前記加熱ローラーの温度が上昇傾向にありつつ、待機温度に到達した場合、前記加熱ローラーの温度設定値を前記待機温度から印字温度に遷移させる温度制御を開始する温度制御部と、前記温度制御部により前記温度設定値を前記待機温度から前記印字温度に遷移させる温度制御が開始された場合、前記加熱ローラーと前記加圧ローラーとの間に形成される定着ニップ部に、用紙を搬送させる際、前記用紙の種類に応じて、前記用紙の搬送制御の開始タイミングを遅延させる搬送制御部とを備えるものである。
この画像形成装置によれば、用紙Pに定着された画像の品質を安定化させることができる。
また、本発明に係る画像形成装置において、前記印刷要求があった場合、前記温度検知部により検知された前記加熱ローラーの温度リップルに基づいて、前記加熱ローラーの温度が上昇傾向にあるか否かを判定する温度勾配判定部をさらに備えることが好ましい。
この画像形成装置によれば、定着部の温度を昇温制御した際、定着ニップ部の温度を想定通りに制御することができる。
また、本発明に係る画像形成装置において、前記温度制御部により前記温度設定値を前記待機温度から前記印字温度に遷移させる温度制御が開始された場合、前記加熱部を間欠的に加熱する加熱周期を第1の周期から該第1の周期よりも短い第2の周期に制御する周期制御部をさらに備えることが好ましい。
この画像形成装置によれば、定着部の温度の昇温開始後は、待機状態から印刷状態に即座に移行させることができる。
また、本発明に係る画像形成装置において、前記温度制御部は、前記温度設定値を前記待機温度から前記印字温度に遷移させる温度制御を開始する場合、前記待機温度より高い加熱温度に前記温度設定値を制御することが好ましい。
この画像形成装置によれば、定着ニップ部の温度を予め想定した状態のまま、用紙を通紙させることができる。
また、本発明に係る画像形成装置において、前記搬送制御部は、前記用紙の種類のうち、紙厚が第1の許容範囲内にある場合、前記用紙の搬送制御の開始タイミングを第1の設定時間が経過するまで遅延させ、前記紙厚が前記第1の許容範囲内よりも狭い第2の許容範囲内にある場合、前記用紙の搬送制御の開始タイミングを前記第1の設定時間よりも短い第2の設定時間が経過するまで遅延させることが好ましい。
この画像形成装置によれば、温度追従が間に合わないことがなくなり、熱量過多になることもなくなり、定着不良を最小限に抑えた無駄の無い温度制御を行うことができる。
また、本発明に係る画像形成装置において、前記第1の設定時間又は前記第2の設定時間は、前記加熱ローラーと前記加圧ローラーとが圧接状態のときの前記定着ニップ部の温度が前記待機温度に到達したときの温度となる時間に設定されることが好ましい。
この画像形成装置によれば、画像の定着性及び光沢性の品質を安定させることができる。
本発明によれば、待機中に印刷要求があったとしても、用紙に定着された画像の品質を安定化させることができる。
実施形態に係る画像形成装置1の全体構成の一例を示す図である。 画像形成装置1の機能構成の一例を示すブロック図である。 加熱ローラー631に加圧ローラー632が圧接時の状態を示す図である。 加熱ローラー631から加圧ローラー632が離間時の状態を示す図である。 定着部630の温度リップルに応じた温度設定値の制御に伴い、定着ニップ部635の温度が変動したときの一例を示す図である。 制御部41の制御例を説明するフローチャートである。 従来の温度設定値の制御に伴い、定着ニップ部635の温度がオーバーシュートしたときの一例を示す図である。 従来の温度設定値の制御に伴い、定着ニップ部635の温度がアンダーシュートしたときの一例を示す図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明するが、本発明は以下の実施形態に限られるものではない。
図1は、実施形態に係る画像形成装置1の全体構成の一例を示す図である。図1に示すように、画像形成装置1は、カラー複写機の一例であり、原稿Tに形成された色画像を読み取ることにより画像情報を取得し、取得した画像情報に基づいて色を重ね合わせ、色画像を形成する装置である。画像形成装置1は、カラー複写機の外に、カラー用のプリンタ又はファクシミリ装置、これらの複合機等に適用して好適なものである。
画像形成装置1は、画像形成装置本体11を備えている。画像形成装置本体11の上部には、カラー用の画像読取部12及び自動原稿送り装置14が配設されている。画像形成装置本体11は、詳細については後述するが、制御部41、画像処理部43、画像形成部60、給紙部20、及び搬送部30を含むものである。
次に、自動原稿送り装置14について説明する。自動原稿送り装置14は、画像読取部12の上に設けられ、自動給紙モード時に、一枚又は複数枚の原稿Tを自動給紙する動作を行う。ここで、自動給紙モードとは、自動原稿送り装置14に載置された原稿Tを給紙し、原稿Tに印刷された画像を読み取る動作である。
具体的には、自動原稿送り装置14は、原稿載置部141、ローラー142a、ローラー142b、ローラー143、ローラー144、反転部145、及び排紙皿146を備えている。原稿載置部141は、一枚又は複数枚の原稿Tが載置される。原稿載置部141の下流側には、ローラー142a及びローラー142bが設けられている。ローラー142a及びローラー142bの下流側には、ローラー143が設けられている。また、自動原稿送り装置14は、ローラー143の外周側に、位置決め検知部71を備えている。
自動給紙モードが選択された場合、原稿載置部141から繰り出された原稿Tは、ローラー143によりU字回転して搬送される。なお、原稿Tが原稿載置部141に載置され、自動給紙モードが選択される場合、原稿Tの記録面は上に向いた状態であるとよい。
また、原稿Tは、画像読取部12で読み取られた後、ローラー144により搬送され、排紙皿146へ排紙される。なお、自動原稿送り装置14は、反転部145に原稿Tを搬送することにより、原稿Tの記録面だけでなく、原稿Tの記録面の裏面側を画像読取部12に読み取らせることができる。
次に、位置決め検知部71について説明する。位置決め検知部71は、画像が印刷された原稿Tを検出する。位置決め検知部71は、例えば、反射型フォトセンサで構成される。位置決め検知部71は、原稿Tが検知されると出力信号が立ち上がり、原稿Tが検知されなくなると出力信号が立ち下がり、その結果が制御部41に送信される。つまり、原稿Tが位置決め検知部71を通過している期間において、出力信号は一定値を維持する。
次に、画像読取部12について説明する。画像読取部12は、原稿Tに形成された色画像、すなわち、原稿Tに印刷された色画像を読み取る動作をする。画像読取部12は、一次元のイメージセンサー128が備えられている。また、画像読取部12は、イメージセンサー128の他に、第1のプラテンガラス121、第2のプラテンガラス122、光源123、ミラー124,125,126、結像光学部127、及び不図示の光学駆動部を備えている。
光源123は、原稿Tに光を照射する。不図示の光学駆動部は、原稿T又はイメージセンサー128を副走査方向に相対的に移動させる。ここで、副走査方向とは、イメージセンサー128を構成する複数の受光素子の配置方向を主走査方向とした場合、主走査方向と直交する方向である。
よって、原稿Tは自動原稿送り装置14により搬送され、画像読取部12の光学系により、原稿Tの片面又は両面の画像が走査露光される。次に、画像読取動作を反映する入射光は、イメージセンサー128により読み込まれる。イメージセンサー128は、プラトンモード時であれば、原稿Tを読み取って得たRGB表色系の画像読取信号Soutを出力する。ここで、プラトンモードとは、不図示の光学駆動部が駆動することにより、第1のプラテンガラス121及び第2のプラテンガラス122のようなプラテンガラス上に載置された原稿Tに印刷された画像を自動的に読み取る動作である。
次に、イメージセンサー128について具体的に説明する。イメージセンサー128は、3ラインカラーCCD撮像装置が使用される。イメージセンサー128は、複数の受光素子列が主走査方向に配置されて構成される。具体的には、赤(R)色、緑(G)色、及び青(B)色のそれぞれの光検出用の読取センサーは、主走査方向と直交する副走査方向の異なる位置で画素を分割し、R色、G色、及びB色のそれぞれの光情報を同時に読み取る。例えば、自動給紙モードの際、原稿Tがローラー143によりU字上に反転される場合、イメージセンサー128は、原稿Tの表面を読み取り、画像読取信号Soutを出力する。
より具体的には、イメージセンサー128は、入射光を光電変換するものであり、制御部41を介して画像処理部43が接続されたものである。イメージセンサー128により光電変換されたアナログの画像読取信号Soutは、画像処理部43において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理、及び変倍処理等が実行される。この結果、画像読取信号Soutは、R色成分、G色成分、及びB色成分を含むデジタルの画像データとなる。画像処理部43は、3次元色情報変換テーブルにより、その画像データ、すなわち、RGBコードを、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、及びK(ブラック)色の画像データ、すなわち、Dy、Dm、Dc、Dkに変換する。画像処理部43は、変換後の画像データを、画像形成部60に含まれるLED書き込みユニット611Y,611M,611C,611Kへ転送する。
次に、画像形成部60の詳細について説明する。画像形成部60は、電子写真プロセス技術を利用したものであり、中間転写方式のカラー画像を形成する。画像形成部60は、縦型タンデム方式が採用されている。
具体的には、画像形成部60は、画像処理部43から転送された画像データ、すなわち、Dy,Dm,Dc,Dkに基づいて、色画像を形成する。画像形成部60は、色ごとの画像形成ユニット601Y,601M,601C,601Kと、中間転写部620と、トナー像を定着させる定着部630とを備えている。
次に、画像形成ユニット601Yについて説明する。画像形成ユニット601Yは、Y(イエロー)色の画像を形成する。画像形成ユニット601Yは、感光ドラム613Y、帯電部614Y、LED書き込みユニット611Y、現像部612Y、及びクリーニング部616Yを備えている。
感光ドラム613Yは、Y色のトナー像を形成する。帯電部614Yは、感光ドラム613Yの周囲に配置され、コロナ放電により感光ドラム613Yの表面を一様に負極性に帯電させる。LED書き込みユニット611Yは、感光ドラム613Yに対してY色成分の画像に対応する光を照射する。現像部612Yは、感光ドラム613Yの表面にY色成分のトナーを付着させることにより、静電潜像を可視化してトナー像を形成する。クリーニング部616Yは、一次転写後に感光ドラム613Yの表面に残存する転写残トナーを除去する。
なお、画像形成ユニット601M,601C,601Kのそれぞれは、画像形成ユニット601Yと比べ、形成する画像の色が異なる以外は同様の構成及び機能であるため、その説明については省略する。
なお、画像形成ユニット601Y,601M,601C,601Kを総称する場合、画像形成ユニット601と称する。また、LED書き込みユニット611Y,611M,611C,611Kを総称する場合、LED書き込みユニット611と称する。また、現像部612Y,612M,612C,612Kを総称する場合、現像部612と称する。また、感光ドラム613Y,613M,613C,613Kを総称する場合、感光ドラム613と称する。また、帯電部614Y,614M,614C,614Kを総称する場合、帯電部614と称する。また、クリーニング部616Y,616M,616C,616Kを総称する場合、クリーニング部616と称する。
次に、中間転写部620について説明する。中間転写部620は、中間転写ベルト621、一次転写ローラー622Y,622M,622C,622K、二次転写ローラー623、及びベルトクリーニング装置624等を備えている。
中間転写ベルト621は、無端状ベルトから構成され、複数の支持ローラーによりループ状に張架される。複数の支持ローラーのうち少なくとも1つのものは駆動ローラーで構成され、その他のものは従動ローラーで構成される。例えば、K成分用の一次転写ローラー622Kよりもベルト走行方向の下流側に配置される支持ローラーが駆動ローラーであることが好ましい。駆動ローラーが回転することにより、中間転写ベルト621は矢印Z方向に一定速度で走行する。
一次転写ローラー622Y,622M,622C,622Kは、各色成分の感光ドラム613に対向して、中間転写ベルト621の内周面側に配置される。中間転写ベルト621を挟んで、一次転写ローラー622Y,622M,622C,622Kが感光ドラム613Y,613M,613C,613Kに圧接される。これにより、感光ドラム613Y,613M,613C,613Kから中間転写ベルト621へトナー像を転写するための一次転写ニップが形成される。
なお、一次転写ローラー622Y,622M,622C,622Kを総称する場合、一次転写ローラー622と称する。
二次転写ローラー623は、複数の支持ローラーのうち1つのものに対向して、中間転写ベルト621の外周面側に配置される。中間転写ベルト621に対向して配置される支持ローラーは、バックアップローラーと呼ばれる。中間転写ベルト621を挟んで、二次転写ローラー623がバックアップローラーに圧接されることにより、中間転写ベルト621から用紙Pへトナー像を転写するための二次転写ニップが形成される。
一次転写ニップを中間転写ベルト621が通過する際、感光ドラム613上のトナー像は、中間転写ベルト621に順次重ねて一次転写される。具体的には、一次転写ローラー622に一次転写バイアスを印加し、中間転写ベルト621の裏面側、すなわち、一次転写ローラー622と当接する側にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は中間転写ベルト621に静電的に転写される。
その後、用紙Pが二次転写ニップを通過する際、中間転写ベルト621上のトナー像が用紙Pに二次転写される。具体的には、二次転写ローラー623に二次転写バイアスを印加し、用紙Pの裏面側、すなわち、二次転写ローラー623と当接する側にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は用紙Pに静電的に転写される。トナー像が転写された用紙Pは定着部630に向けて搬送される。
ベルトクリーニング装置624は、中間転写ベルト621の表面に摺接するベルトクリーニングブレード等を有する。ベルトクリーニング装置624は、二次転写後に中間転写ベルト621の表面に残留する転写残トナーを除去する。
なお、中間転写部620において、二次転写ローラー623に代えて、二次転写ローラー623を含む複数の支持ローラーに、不図示の二次転写ベルトがループ状に張架された構成、いわゆる、ベルト式の二次転写ユニットが採用されてもよい。
次に、定着部630について説明する。定着部630は、加熱ローラー631、加圧ローラー632、加熱部633、及び温度検知部73を備え、画像形成部60で転写されたトナー像を用紙Pに定着させる。
具体的には、加熱部633は、加熱ローラー631の内部に設けられ、加熱ローラー631を間欠的に加熱する。加圧ローラー632は、加熱ローラー631と対向して配置され、加熱ローラー631を加圧する。温度検知部73は、加熱ローラー631の周囲に設けられ、加熱ローラー631の温度を検知する。温度検知部73のサンプリング周期は、例えば、100msである。
定着部630は、加熱ローラー631の温度を検知する温度検知部73の検知結果に応じて、加熱部633が加熱ローラー631を加熱する。定着部630は、加熱ローラー631と、加圧ローラー632とを互いに圧接させることにより、加熱ローラー631と加圧ローラー632との間に定着ニップ部635を形成させる。
定着部630は、加圧ローラー632による加圧と、加熱ローラー631が有する熱との作用を通じて、転写されたトナー像を用紙Pに定着させる。定着部630により定着された用紙Pは、画像が印刷される。画像が印刷された用紙Pは、排紙ローラー304により機外へと排出され、例えば、排紙トレイ305に積載される。なお、画像が印刷された用紙Pは、排紙トレイ305に積載させずに、不図示の他の機器に搬送されてもよい。
次に、給紙部20について説明する。給紙部20は、給紙カセット200及び送り出しローラー201等を備えている。給紙カセット200は、用紙Pを収容する。送り出しローラー201は、給紙カセット200に収容された用紙Pを取り込み、搬送部30に送り出す。
次に、搬送部30について説明する。搬送部30は、搬送経路300が構成され、搬送経路300に従い用紙Pを搬送する。搬送経路300は、給紙ローラー302A、搬送ローラー302B,302C,302D、及びレジストローラー303等を備えている。
搬送経路300は、給紙部20から給紙された用紙Pを画像形成部60に搬送する。なお、用紙Pの裏面にも画像形成が行われる場合、用紙Pの表面に対する画像形成が行われた後、用紙Pは、分岐部306により、循環通紙路307A、反転搬送路307B、及び再給紙搬送路307Cの順に搬送される。
次に、制御系について図2を用いて説明する。図2は、画像形成装置1の機能構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、画像形成装置1は、制御部41を介して各種処理が実行される。例えば、画像読取部12から出力される画像読取信号Soutは、制御部41を介して画像メモリ42又は画像処理部43に送信される。画像メモリ42は、例えば、ハードディスク等からなる。
制御部41は、具体的には、不図示のCPU、ROM、RAM、及びI/Oインターフェースを主体として構成される。制御部41は、CPUがROM又は不図示の記憶部から処理内容に応じた各種プログラムを読み出し、RAMに展開し、展開した各種プログラムと協働することにより、画像形成装置1の各部の動作を制御する。
つまり、制御部41は、画像形成装置1の動作を制御するものであり、不図示のCPU、ROM、RAM、及びI/Oインターフェースを主体に構成されたマイクロコンピュータにより実現し得るものである。制御部41が所定の制御プログラムを実行することにより、温度勾配判定部411、温度制御部412、周期制御部413、駆動制御部414、及び搬送制御部415を含む各種機能が実現される。
温度勾配判定部411は、待機時に印刷要求があった場合、温度検知部73により検知された加熱ローラー631の温度リップルに基づいて、加熱ローラー631の温度が上昇傾向にあるか否かを判定する。具体的には、温度勾配判定部411は、待機時に印刷要求があった場合、温度検知部73により所定のサンプリング周期で加熱ローラー631の温度を検知させる。温度勾配判定部411は、温度検知部73の検知結果を複数抽出し、加熱ローラー631の温度リップルの傾きを演算する。温度勾配判定部411は、加熱ローラー631の温度リップルの傾きに基づいて、加熱ローラー631の温度が上昇傾向にあるか否かを判定する。
温度制御部412は、加熱部633を制御することにより、加熱ローラー631の温度設定値を制御し、加熱ローラー631の温度を制御する。具体的には、温度制御部412は、加熱部633のオン状態とオフ状態とを制御することにより、又は加熱部633のデューティーを制御することにより、加熱部633により加熱ローラー631を間欠的に加熱させる。
より具体的には、温度制御部412は、待機時に印刷要求があり、温度検知部73により検知された加熱ローラー631の温度が上昇傾向にありつつ、待機温度に到達した場合、加熱ローラー631の温度設定値を待機温度から印字温度に遷移させる温度制御を開始する。温度制御部412は、温度設定値を待機温度から印字温度に遷移させる温度制御を開始する場合、待機温度より高い加熱温度に温度設定値を制御する。
周期制御部413は、温度制御部412により温度設定値を待機温度から印字温度に遷移させる温度制御が開始された場合、加熱部633を間欠的に加熱する加熱周期を第1の周期から第1の周期よりも短い第2の周期に制御する。
具体的には、加熱周期は、加熱ローラー631の温度リップルの周期である。定着部630が待機中のとき、第1の周期で加熱部633の間欠制御が行われる。定着部630が定着動作中のとき、第2の周期で加熱部633の間欠制御が行われる。第1の周期は、例えば、2〜3秒である。第2の周期は、例えば、1〜2秒である。
なお、定着部630が待機中のとき、温度設定値は待機温度に設定され、待機温度は、例えば、180℃である。また、定着部630が定着動作に移行したとき、温度設定値は加熱温度に設定され、加熱温度は、例えば、190℃である。また、定着部630が定着動作中のとき、温度設定値は印字温度に設定され、印字温度は、例えば、170℃である。つまり、温度設定値は、定着部630の待機中に印刷要求があった場合、例えば、180℃、190℃、及び170℃の順に変更される。
駆動制御部414は、定着部630の駆動を制御する。具体的には、駆動制御部414は、加熱ローラー631と加圧ローラー632とを圧接状態又は離間状態に制御する。駆動制御部414は、加熱ローラー631と加圧ローラー632とが圧接状態の場合、加熱ローラー631又は加圧ローラー632の少なくとも一方を回転させることにより、加熱ローラー631及び加圧ローラー632を回転させる。
搬送制御部415は、温度制御部412により温度設定値を待機温度から印字温度に遷移させる温度制御が開始された場合、加熱ローラー631と加圧ローラー632との間に形成される定着ニップ部635に、用紙Pを搬送させる際、用紙Pの種類に応じて、用紙Pの搬送制御の開始タイミングを遅延させる。
具体的には、搬送制御部415は、用紙Pの種類のうち、紙厚に応じて、用紙Pの搬送制御の開始タイミングを設定時間Aが経過するまで遅延させる。具体的には、搬送制御部415は、用紙Pの種類のうち、紙厚が第1の許容範囲内にある場合、用紙Pの搬送制御の開始タイミングを第1の設定時間A’が経過するまで遅延させる。搬送制御部415は、用紙Pの種類のうち、紙厚が第1の許容範囲内よりも狭い第2の許容範囲内にある場合、用紙Pの搬送制御の開始タイミングを第1の設定時間A’よりも短い第2の設定時間A’’が経過するまで遅延させる。
第1の設定時間A’又は第2の設定時間A’’は、加熱ローラー631と加圧ローラー632とが圧接状態のときの定着ニップ部635の温度が待機温度に到達したときの温度となる時間に設定される。第1の設定時間A’は、例えば、4秒である。第2の設定時間A’’は、例えば、2秒である。
画像処理部43は、不図示のCPU、ROM、RAM、及びI/Oインターフェースを主体として構成されるものであり、CPUがROM又は不図示の記憶部から処理内容に応じた各種プログラムを読み出し、RAMに展開し、展開した各種プログラムと協働することにより、画像処理部43の各種機能が実現される。例えば、RAMには、ライン単位、かつ、画素単位で、画像データ、すなわち、Dy,Dm,Dc,Dkを供給するための作業領域が割り当てられ、画像処理されたデータが、画像形成部60に供給される前に、一時的に格納される。
なお、画像処理部43は、DSP(Digital Signal Processor)を主体として構成されるものであってもよい。この場合、DSPに含まれるRAMには、上記で説明したRAMと同様に、ライン単位、かつ、画素単位で、画像データ、すなわち、Dy,Dm,Dc,Dkを供給するための作業領域が割り当てられ、画像処理されたデータが、画像形成部60に供給される前に、一時的に格納される。
次に、加熱ローラー631と、加圧ローラー632との位置関係について図3,4を用いて具体的に説明する。図3は、加熱ローラー631に加圧ローラー632が圧接時の状態を示す図である。図3に示すように、加熱ローラー631に加圧ローラー632が圧接され、定着ニップ部635は形成される。図4は、加熱ローラー631から加圧ローラー632が離間時の状態を示す図である。図4に示すように、加熱ローラー631から加圧ローラー632が離間され、定着ニップ部635は消失する。
なお、温度検知部73と、定着ニップ部635とは離れているため、温度検知部73により検知された加熱ローラー631の温度と、定着ニップ部635の温度とは、加熱ローラー631が回転して定着ニップ部635の位置に到達する分の位相差がある。
次に、印刷要求に伴い、温度設定値が制御される動作について説明する。図5は、定着部630の温度リップルに応じた温度設定値の制御に伴い、定着ニップ部635の温度が変動したときの一例を示す図である。
印刷要求とは、例えば、プリント開始指示である。なお、プリント開始指示とは、その時点でのオペレーターからのプリント指示に限らず、事前にプリント予約した時間に到達したときのプリント指示であってもよい。
印刷要求があってから、X時間経過後、温度設定値の制御が開始されている。X時間は、待機時に印刷要求があり、温度検知部73により検知された加熱ローラー631の温度が上昇傾向にありつつ、待機温度に到達したときの時間である。
図5の一例においては、印刷要求があってから、温度リップルの半周期分の遅延後、温度設定値の昇温制御が開始されている。このように、温度設定値の昇温制御を遅延させることになっても、定着ニップ部635に用紙Pを突入させるときの温度を同じにすることにより、高品質な画像の安定した提供が可能となる。つまり、印刷要求があってから温度設定値の昇温制御が開始されるまでのタイムラグがあったとしても、そのようなタイムラグよりも品質の安定化を重視する場合、上記の制御は有効である。また、通紙タイミングは、上記で説明したように、用紙Pの種類に応じた設定時間Aが経過するまで遅延させている。
このように、待機中の加熱ローラー631の温度リップルと、プリント開始時のタイミングとの同期をとることにより、プリント開始のタイミングによって、温度設定値の目標温度への到達時間にばらつきが発生することがなく、用紙Pが定着ニップ部635に突入するときの定着ニップ部635の温度にもばらつきが生じることがない。つまり、待機中の定着部630の温度リップルに同期してプリントを開始する動作が実施されることにより、用紙Pに印刷された画像の品質は安定する。
次に、上記で説明した一連の処理について説明する。図6は、制御部41の制御例を説明するフローチャートである。
ステップS11において、温度制御部412は、印刷要求があるか否かを判定する。印刷要求がある場合、処理はステップS12に移行する。一方、印刷要求がない場合、処理はステップS11に戻り、ステップS11の処理が繰り返される。ステップS12において、温度制御部412は、温度勾配判定部411により、加熱ローラー631の温度リップルを検出し、処理はステップS13に移行する。
ステップS13において、温度制御部412は、加熱ローラー631の温度が上昇傾向にありつつ、待機温度に到達したか否かを判定する。加熱ローラー631の温度が上昇傾向にありつつ、待機温度に到達した場合、処理はステップS14に移行する。一方、加熱ローラー631の温度が上昇傾向になく、待機温度に到達しない場合、処理はステップS13に戻り、ステップS13の処理が繰り返される。ステップS14において、温度制御部412は、加熱ローラー631の温度設定値を加熱温度に上げ、処理はステップS15に移行する。
ステップS15において、搬送制御部415は、用紙Pの種類に応じて、設定時間Aのカウントを開始し、処理はステップS16に移行する。ステップS16において、搬送制御部415は、設定時間Aが経過したか否かを判定する。設定時間Aが経過した場合、処理はステップS17に移行する。一方、設定時間Aが経過しない場合、処理はステップS16に戻り、ステップS16の処理を繰り返す。ステップS17においては、搬送制御部415は、用紙Pの給紙を開始し、処理は終了する。
以上、画像形成装置1は、定着部630の温度リップルに応じて、定着部630の温度制御の開始タイミングと、用紙Pの搬送制御の開始タイミングとを制御する。具体的には、画像形成装置1は、待機時に印刷要求がある場合、加熱ローラー631の温度勾配を判定する。画像形成装置1は、加熱ローラー631の温度が上昇傾向にある場合、定着部630の温度が待機温度に到達するまで待つ。画像形成装置1は、定着部630の温度が待機温度に到達した場合、定着部630の温度設定値を待機温度から印字温度に遷移させる温度制御を開始する。
これにより、画像形成装置1は、定着部630の温度リップルの上昇傾向に応じて、定着部630の温度を待機温度から昇温させ始めることができる。つまり、画像形成装置1は、待機時に印刷要求があっても、即座に定着部630の温度を昇温制御せずに、定着部630の温度リップルが上昇傾向にあり、定着部630の温度が待機温度に到達するまで、定着部630の温度の昇温制御を遅延させる。
よって、画像形成装置1は、定着部630の温度の上昇に合わせて、定着部630の温度設定値を待機温度から上げるため、定着ニップ部635の温度がオーバーシュートすることがない。また、画像形成装置1は、定着部630の温度の昇温制御を開始した後、加圧ローラー632を加熱ローラー631に圧接したとしても、定着部630の温度が昇温傾向であるため、定着ニップ部635の温度がアンダーシュートすることがない。
例えば、従来の定着部630の温度制御例について図7,8に示す。図7は、従来の温度設定値の制御に伴い、定着ニップ部635の温度がオーバーシュートしたときの一例を示す図である。図8は、従来の温度設定値の制御に伴い、定着ニップ部635の温度がアンダーシュートしたときの一例を示す図である。
図7においては、読み込み書き込みの処理を行った後、温度設定値を制御し、印字のための給紙を開始している。具体的には、図7においては、定着部630の温度の上昇に合わせて、定着部630の温度設定値を待機温度から上げていない。よって、加圧ローラー632が加熱ローラー631に圧接されると、加熱ローラー631に蓄積された熱が加圧ローラー632に移動する。よって、定着ニップ部635の温度が急激に低下し、結果として、定着ニップ部635の昇温速度が低下する。この温度低下を補うため、温度設定値の加熱温度を190℃よりもさらに高い195℃に上げるため、定着ニップ部635の温度がオーバーシュートする。
図8においては、予め決められたタイミングで温度設定値及び通紙タイミングが制御されている。具体的には、図8においては、定着部630の温度の昇温制御を開始した後、加圧ローラー632を加熱ローラー631に圧接したときのタイミングと、加熱部633が消灯しているタイミングとが重なっている。つまり、定着部630の温度が昇温傾向でないため、定着ニップ部635の温度低下が加速され、定着ニップ部635の温度がアンダーシュートする。
さらに、画像形成装置1は、定着部630の温度の昇温制御を開始した場合、定着ニップ部635に用紙Pを搬送する際、用紙Pの種類に応じて、用紙Pの搬送制御の開始タイミングを遅延させる。つまり、画像形成装置1は、待機時に印刷要求があった場合、定着部630の温度リップルに応じて定着部630の温度の昇温制御を遅延させるだけでなく、用紙Pの種類に応じて通紙タイミングを遅延させる。
この結果、画像形成装置1は、用紙Pの先端が搬送され、定着ニップ部635に突入するときには、定着部630の温度は予め想定した温度となっている。よって、画像形成装置1は、定着部630の待機中に印刷要求があったとしても、定着部630の温度を予め想定した温度にした状態で、用紙Pを定着部630に通紙させるため、用紙Pに定着された画像の品質は安定したものとなる。
換言すれば、画像形成装置1は、待機中の定着部630の温度リップルに応じて定着部630の温度を制御し、用紙Pの種類に応じて通紙タイミングを制御することにより、用紙Pの先端が定着ニップ部635に突入するときの定着ニップ部635の温度のばらつきが解消される。よって、待機中に印刷要求があったとしても、用紙Pに定着された画像の品質を安定化させることができる。
また、画像形成装置1は、印刷要求があった場合、加熱ローラー631の温度が上昇傾向にあるか否かを判定するため、印刷要求後の定着部630の温度リップルが、上昇中の場合、上昇から下降に至る場合、下降中の場合、又は下降から上昇に至る場合の何れであるかを判定できる。これにより、画像形成装置1は、定着部630の温度リップルの状態に基づいて、定着部630の温度を制御することができる。したがって、画像形成装置1は、定着部630の温度を昇温制御した際、定着ニップ部635の温度を想定通りに制御することができる。
また、画像形成装置1は、定着部630の温度設定値を待機温度から印字温度に遷移させる温度制御を開始する場合、加熱部633を間欠的に加熱する加熱周期を第1の周期から第2の周期に制御することにより、定着部630の温度を短時間で制御することができる。よって、定着部630の温度の昇温開始後は、待機状態から印刷状態に即座に移行させることができる。
また、画像形成装置1は、定着部630の温度設定値を待機温度から印字温度に遷移させる温度制御を開始する場合、待機温度より高い加熱温度に設定温度を制御することにより、加圧ローラー632に加熱ローラー631が圧接し、加熱ローラー631の熱が加圧ローラー632に移動して定着ニップ部635の温度が急激に低下したとしても、温度の低下分を補うことができる。よって、定着ニップ部635の温度を予め想定した状態のまま、用紙Pを通紙させることができる。
また、画像形成装置1は、紙厚が第1の厚さの場合、用紙Pの搬送制御の開始タイミングを第1の設定時間A’が経過するまで遅延させ、紙厚が第1の厚さよりも薄い第2の厚さの場合、用紙Pの搬送制御の開始タイミングを第1の設定時間A’よりも短い第2の設定時間A’’が経過するまで遅延させることにより、紙厚に応じた時間を遅延させることができる。よって、温度追従が間に合わないことがなくなり、熱量過多になることもなくなり、定着不良を最小限に抑えた無駄の無い温度制御を行うことができる。
また、第1の設定時間A’又は第2の設定時間A’’は、加熱ローラー631と加圧ローラー632とが圧接状態のときの定着ニップ部635の温度が待機温度に到達したときの温度となる時間が設定されることにより、用紙Pが定着部630に突入するときの温度を一定にできる。よって、画像の定着性及び光沢性の品質を安定させることができる。
このようにして、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、加熱ローラー631と、加熱ローラー631を間欠的に加熱する加熱部633と、加熱ローラー631と対向して配置され、加熱ローラー631を加圧する加圧ローラー632と、加熱ローラー631の温度を検知する温度検知部73と、待機時に印刷要求があり、温度検知部73により検知された加熱ローラー631の温度が上昇傾向にありつつ、待機温度に到達した場合、加熱ローラー631の温度設定値を待機温度から印字温度に遷移させる温度制御を開始する温度制御部412と、温度制御部412により温度設定値を待機温度から印字温度に遷移させる温度制御が開始された場合、加熱ローラー631と加圧ローラー632との間に形成される定着ニップ部635に、用紙Pを搬送させる際、用紙Pの種類に応じて、用紙Pの搬送制御の開始タイミングを遅延させる搬送制御部415とを備えるものである。
これにより、画像形成装置1は、用紙Pに定着された画像の品質を安定化させることができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、印刷要求があった場合、温度検知部73により検知された加熱ローラー631の温度リップルに基づいて、加熱ローラー631の温度が上昇傾向にあるか否かを判定する温度勾配判定部411をさらに備えるものである。
これにより、画像形成装置1は、定着部630の温度を昇温制御した際、定着ニップ部635の温度を想定通りに制御することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、温度制御部412により温度設定値を待機温度から印字温度に遷移させる温度制御が開始された場合、加熱部633を間欠的に加熱する加熱周期を第1の周期から第1の周期よりも短い第2の周期に制御する周期制御部413をさらに備えるものである。
これにより、画像形成装置1は、定着部630の温度の昇温開始後は、待機状態から印刷状態に即座に移行させることができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、温度制御部412は、温度設定値を待機温度から印字温度に遷移させる温度制御を開始する場合、待機温度より高い加熱温度に温度設定値を制御するものである。
これにより、画像形成装置1は、定着ニップ部635の温度を予め想定した状態のまま、用紙Pを通紙させることができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、搬送制御部415は、用紙Pの種類のうち、紙厚が第1の許容範囲内にある場合、用紙Pの搬送制御の開始タイミングを第1の設定時間A’が経過するまで遅延させ、紙厚が第1の許容範囲内よりも狭い第2の許容範囲内にある場合、用紙Pの搬送制御の開始タイミングを第1の設定時間A’よりも短い第2の設定時間A’’が経過するまで遅延させるものである。
これにより、画像形成装置1は、温度追従が間に合わないということがなく、熱量過多になることもなくなり、定着不良を最小限に抑えた無駄の無い温度制御を行うことができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、第1の設定時間A’又は第2の設定時間A’’は、加熱ローラー631と加圧ローラー632とが圧接状態のときの定着ニップ部635の温度が待機温度に到達したときの温度となる時間に設定されるものである。
これにより、画像形成装置1は、画像の定着性及び光沢性の品質を安定させることができる。
以上、本発明に係る画像形成装置1を実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。
例えば、定着部630が待機中の第1の周期の一例を2〜3秒とし、定着部630が定着動作中の第2の周期の一例を1〜2秒として説明したが、これに限らず、定着部630の待機中の第1の周期は、低消費電力であって、定着動作状態に容易に移行できる時間であればよく、定着部630の定着動作中の第2の周期は、温度設定値を速やかに印字温度に移行できる時間であればよい。
また、第1の設定時間A’の一例を4秒とし、第2の設定時間A’’の一例を2秒として説明したが、これに限らず、厚紙に比べ、薄紙の方が遅らせるタイミングが短ければよい。
また、温度検知部73のサンプリング周期が100msである一例を説明したが、これに限らず、加熱ローラー631の温度リップルの変化に追従できるサンプリング周期であればよい。
また、加熱ローラー631の温度設定値として、待機温度が180℃、加熱温度が190℃、印字温度が170℃である一例を説明したが、これに限らず、画像形成装置1の使用環境に適した温度が設定されればよい。
また、画像読取信号Soutが、R色、G色、及びB色成分を含むデジタルの画像データ(RGBコード)としてRGB表色系で定まる一例について説明したが、これに限らず、L*a*b*表色系等のような異なる表色系で定まるものであってもよい。
1 画像形成装置
11 画像形成装置本体
12 画像読取部
121 第1のプラテンガラス
122 第2のプラテンガラス
123 光源
124〜126 ミラー
127 結像光学部
128 イメージセンサー
14 自動原稿送り装置
141 原稿載置部
142a,142b,143,144 ローラー
145 反転部
146 排紙皿
20 給紙部
200 給紙カセット
201 送り出しローラー
30 搬送部
300 搬送経路
302A 給紙ローラー
302B,302C,302D 搬送ローラー
303 レジストローラー
304 排紙ローラー
305 排紙トレイ
306 分岐部
307A 循環通紙路
307B 反転搬送路
307C 再給紙搬送路
41 制御部
411 温度勾配判定部
412 温度制御部
413 周期制御部
414 駆動制御部
415 搬送制御部
42 画像メモリ
43 画像処理部
60 画像形成部
601,601Y,601M,601C,601K 画像形成ユニット
611,611Y,611M,611C,611K LED書き込みユニット
612,612Y,612M,612C,612K 現像部
613,613Y,613M,613C,613K 感光ドラム
614,614Y,614M,614C,614K 帯電部
616,616Y,616M,616C,616K クリーニング部
620 中間転写部
621 中間転写ベルト
622,622Y,622M,622C,622K 一次転写ローラー
623 二次転写ローラー
624 ベルトクリーニング装置
630 定着部
631 加熱ローラー
632 加圧ローラー
633 加熱部
71 位置決め検知部
73 温度検知部

Claims (6)

  1. 加熱ローラーと、
    前記加熱ローラーを間欠的に加熱する加熱部と、
    前記加熱ローラーと対向して配置され、該加熱ローラーを加圧する加圧ローラーと、
    前記加熱ローラーの温度を検知する温度検知部と、
    待機時に印刷要求があり、前記温度検知部により検知された前記加熱ローラーの温度が上昇傾向にありつつ、待機温度に到達した場合、前記加熱ローラーの温度設定値を前記待機温度から印字温度に遷移させる温度制御を開始する温度制御部と、
    前記温度制御部により前記温度設定値を前記待機温度から前記印字温度に遷移させる温度制御が開始された場合、前記加熱ローラーと前記加圧ローラーとの間に形成される定着ニップ部に、用紙を搬送させる際、前記用紙の種類に応じて、前記用紙の搬送制御の開始タイミングを遅延させる搬送制御部と
    を備える
    画像形成装置。
  2. 前記印刷要求があった場合、前記温度検知部により検知された前記加熱ローラーの温度リップルに基づいて、前記加熱ローラーの温度が上昇傾向にあるか否かを判定する温度勾配判定部
    をさらに備える
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記温度制御部により前記温度設定値を前記待機温度から前記印字温度に遷移させる温度制御が開始された場合、前記加熱部を間欠的に加熱する加熱周期を第1の周期から該第1の周期よりも短い第2の周期に制御する周期制御部
    をさらに備える
    請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記温度制御部は、
    前記温度設定値を前記待機温度から前記印字温度に遷移させる温度制御を開始する場合、前記待機温度より高い加熱温度に前記温度設定値を制御する
    請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記搬送制御部は、
    前記用紙の種類のうち、紙厚が第1の許容範囲内にある場合、前記用紙の搬送制御の開始タイミングを第1の設定時間が経過するまで遅延させ、
    前記紙厚が前記第1の許容範囲内よりも狭い第2の許容範囲内にある場合、前記用紙の搬送制御の開始タイミングを前記第1の設定時間よりも短い第2の設定時間が経過するまで遅延させる
    請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記第1の設定時間又は前記第2の設定時間は、
    前記加熱ローラーと前記加圧ローラーとが圧接状態のときの前記定着ニップ部の温度が前記待機温度に到達したときの温度となる時間に設定される
    請求項5に記載の画像形成装置。
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