JP2023032158A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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【課題】紙間期間での定着部材の加熱量を効果的に制御する。【解決手段】定着装置1は、定着部材としての定着ベルト31と加圧ローラ32との間のニップ部を通過する用紙を加熱して、用紙に形成されたトナー像を定着させる。定着装置1には、定着ベルト31を加熱する加熱部36と、加熱部36に供給される電力を調節する加熱調節部41が含まれる。加熱調節部41は、所定周期内における加熱部36の通電状態の比率をデューティ比として、紙間期間でのデューティ比の上限値を、紙間期間に連続する通紙期間でのデューティ比の上限値よりも低減する低減制御を行う。【選択図】図3

Description

本発明は、定着装置、およびその定着装置を備える画像形成装置に関する。
画像形成装置では、定着部材と加圧部材とが当接するニップ部において、用紙を加熱および加圧することで、用紙に形成されているトナー像を定着させる。この際、定着部材における定着温度が適温に制御されていなければ、定着不良などの問題が発生することがあった。定着温度の制御は、例えば加熱用のランプヒータの点灯と非点灯と繰り返して行い、設定温度に対して定着温度が一定の幅の温度差で保つように行われる。
例えば特許文献1には、定着温度が設定温度よりも高い場合に、定着ユニットへの電力供給を行わないように制御することが開示されている。しかしながら、電力供給を停止して待機中の余熱で定着を行うようにすると、ニップ部への通紙によって定着温度が急激に低下してしまい、再度の温度制御を行っても設定温度近くに到達するまでに時間がかかることとなる。
また、特許文献2には、省エネルギーでの定着を目的として、定着パッドと定着ベルトにより定着部材を構成し、前記定着ベルトの内側からヒータで加熱することが開示されている。
特開2002-304086号公報 特開2007-233011号公報
前記特許文献2に開示されるように、定着ベルトおよび定着パッドを備えたこの種の定着部材は、熱容量が比較的小さく、ウォーミングアップ時間を短縮できるメリットがある一方で、定着ベルトの蓄熱作用が小さいために、定着ベルトの表面温度が上下に振れやすいといった課題がある。
特に、用紙がニップ部を通過しているときと、そうでないときとで、定着ベルトへの熱供給量が異なるため表面温度が振れやすくなる。用紙がニップ部に存在しない紙間期間では定着ベルトから奪われる熱の量が小さく、定着ベルトの表面温度は上昇しやすい。そのため、紙間期間の後、最初の用紙に定着される画像は、回転する定着ベルトの1周目に相当する画像領域と、2周目以降に相当する画像領域とで定着温度が異なることとなり、2周目に相当する画像領域で定着性および光沢性が低下するおそれがあった。加えて、紙間期間に上昇した表面温度を抑えるために、定着ベルトの1周目のタイミングでランプヒータの点灯が停止される。その結果、定着ベルトの2周目以降に急激な温度低下が起こり、光沢むら等の画像不良を生じやすいといった問題もあった。
本発明は、前記のような問題にかんがみてなされたものであり、その目的とするところは、紙間期間での定着部材の加熱量を効果的に制御して、定着部材の表面温度の変動を抑制するとともに用紙に定着される画像に均一な光沢性を与えて良好な画像形成を行うことのできる定着装置および画像形成装置を提供することにある。
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、定着部材と加圧部材との間のニップ部を通過する用紙を加熱して、用紙に形成されたトナー像を定着させる定着装置において、前記定着部材を加熱する加熱部と、前記加熱部に供給される電力を調節する加熱調節部とを備えさせ、前記加熱調節部は、所定周期内における前記加熱部の通電状態の比率をデューティ比として、用紙が前記ニップ部に存在しない紙間期間での前記デューティ比の上限値を、前記紙間期間に連続し、用紙が前記ニップ部を通過している通紙期間での前記デューティ比の上限値よりも低減する低減制御を行うことを特徴としている。
また、前記構成の定着装置において、前記ニップ部よりも用紙搬送方向の上流側で用紙の有無を判定する通紙判定部をさらに備えており、前記紙間期間は、前記通紙判定部が用紙の有から無を検知したタイミングから、用紙の無から有を検知したタイミングまでの期間であり、前記通紙期間は、前記通紙判定部が用紙の無から有を検知したタイミングから、用紙の有から無を検知したタイミングまでの期間とする。
また、前記構成の定着装置において、前記加熱調節部は、用紙の後端が前記ニップ部を通過する直前に、前記デューティ比の低減制御を開始することが好ましい。
また、前記構成の定着装置において、前記加熱調節部は、用紙の先端が前記ニップ部に到達する直前に、前記デューティ比の低減制御を解除することが好ましい。
また、前記構成の定着装置において、さらに、前記定着部材の温度である定着温度を検出する温度検出部と、前記温度検出部によって検出された前記定着温度と、あらかじめ設定された設定温度との差分を算出する温度差判定部と、前記定着温度の変化に基づく温度勾配を判定する勾配判定部とを備えさせ、前記勾配判定部は、あらかじめ設定された比較時間をあけて検出された複数の前記定着温度から、前記定着温度の上昇傾向または低下傾向を判定し、前記加熱調節部は、前記温度差判定部および前記勾配判定部の判定結果に基づいて、前記デューティ比の上限値およびその低減量を決定するように構成されてもよい。
また、前記構成の定着装置において、さらに、前記紙間期間の長さを判定する時間判定部を備えさせ、前記時間判定部の判定結果に基づいて、前記紙間期間の長さが所定時間以下のときと前記所定時間を超えるときとで前記デューティ比の低減量を異ならせ、前記所定時間以下のときは前記低減量を少なくするように構成されてもよい。
また、前記構成の定着装置において、前記定着部材は軸線まわりに回転可能な定着ベルトを有し、前記加圧部材は加圧ローラを有し、前記定着ベルトには、ベルト内面に当接して摺動する摺動部材と、前記摺動部材を固定する定着パッドとが備えられ、前記加圧ローラは、前記定着ベルトを挟んで前記定着パッドと対向する位置に配置されていることが好ましい。
また、前記の各解決手段に係る定着装置を備える画像形成装置も本発明の技術的思想の範疇である。これにより、紙間期間でのデューティ比を制御して定着温度を安定化させ、定着部材の表面温度の変動を抑制することが可能となる。
本発明によれば、紙間期間での定着部材の加熱量を効果的に制御して、前記定着部材の表面温度の変動を抑制するとともに用紙に定着される画像の均一な光沢性を得ることが可能となる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略断面図である。 前記画像形成装置における定着装置の構成を示す概略断面図である。 前記画像形成装置の電気的構成を示す機能ブロック図である。 前記定着装置における加熱部の基本制御の概要を示す説明図である。 前記定着装置における加熱部のデューティ制御の例を示す説明図である。 前記定着装置のニップ部への用紙の到達時間を示す対応表である。 前記定着装置のニップ部への用紙の到達時間を示す対応表である。 前記画像形成装置における紙間期間と複数のテーブルA、Bとの対応関係を示す説明図である。 前記画像形成装置の種類と所定期間T5との対応関係を示す説明図である。 前記画像形成装置の種類と複数のテーブルA、Bとの対応関係を示す説明図である。 前記画像形成装置における紙間期間と複数のテーブルA~Cとの対応関係を示す説明図である。 前記画像形成装置の種類と所定期間T5、T6との対応関係を示す説明図である。 前記画像形成装置の種類と複数のテーブルA~Cとの対応関係を示す説明図である。 前記紙間期間とデューティ低減量との関係を示すグラフである。 前記定着装置におけるデューティ低減制御の処理例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態に係る定着装置および画像形成装置について、図面を参照しつつ説明する。
(画像形成装置)
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置100の構成を模式的に示す概略断面図である。
画像形成装置100は、コピー機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能およびプリンタ機能を有する複合機であり、画像読取装置102で読み取った原稿の画像を外部に送信したり、画像読取装置102で読み取った原稿の画像または外部から受信した画像を、画像形成部101により用紙等の記録媒体上にカラーまたは単色で形成したりする。
画像読取部130の上側には、画像読取部130に対して開閉自在に支持された原稿送り装置160(自動原稿搬送装置:ADF)が設けられている。原稿送り装置160は、1枚または複数枚の原稿を1枚ずつ順に搬送する。画像読取装置102は、原稿送り装置160により1枚ずつ搬送される原稿を読み取る。画像読取装置102は、原稿を載置する原稿載置台130aと、原稿載置台130a上に載置された原稿を読み取る載置原稿読取機能とを備えている。画像読取部130は、走査光学系130bを走査して原稿載置台130aに載置された原稿を読み取るか、または原稿送り装置160で搬送される原稿を読み取って画像データを生成する。
画像形成部101には、定着装置1、現像装置2、感光体ドラム3、ドラムクリーニング装置4、帯電器5、中間転写ベルト装置7、2次転写装置11、光走査装置12、給紙部18等が設けられている。
画像形成部101では、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いたカラー画像、または、単色(例えば、ブラック)を用いたモノクロ画像に応じた画像データが扱われる。画像転写部50には、4種類のトナー像を形成するための現像装置2、感光体ドラム3、ドラムクリーニング装置4および帯電器5が4つずつ設けられ、それぞれがブラック、シアン、マゼンタおよびイエローに対応付けられて、4つの画像ステーションPa、Pb、Pc、Pdが構成されている。
光走査装置12は、感光体ドラム3の表面を露光して静電潜像を形成する。現像装置2は、感光体ドラム3の表面の静電潜像を現像して、感光体ドラム3の表面にトナー像を形成する。ドラムクリーニング装置4は、感光体ドラム3の表面の残留トナーを除去および回収する。帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させる。上述した一連の動作によって、各感光体ドラム3の表面に各色のトナー像が形成される。
中間転写ベルト装置7は、中間転写ローラ6、無端状の中間転写ベルト71、中間転写駆動ローラ72、中間転写従動ローラ73およびクリーニング装置9を備えている。中間転写ローラ6は、各色に応じた4種類のトナー像を形成するようにそれぞれ4つずつ中間転写ベルト71の内側に設けられている。中間転写ローラ6は、感光体ドラム3の表面に形成された各色のトナー像を、周回移動する中間転写ベルト71に転写する。
中間転写ベルト71は、中間転写駆動ローラ72および中間転写従動ローラ73に張架されている。画像形成装置100では、各感光体ドラム3の表面に形成された各色のトナー像を順次転写して重ね合わせて、中間転写ベルト71の表面にカラーのトナー像を形成する。クリーニング装置9は、用紙に転写されずに中間転写ベルト71の表面に残った廃トナーを除去および回収する。
2次転写装置11は、2次転写ローラ11aと中間転写ベルト71との間の転写ニップ部TNに、用紙搬送路21を通じて搬送されてきた用紙を挟み込んで搬送する。用紙は、転写ニップ部TNを通過する際に、中間転写ベルト71の表面のトナー像が転写されて定着装置1に搬送される。
定着装置1は、軸線まわりに回転する定着ベルト31および加圧ローラ32を備えている。定着装置1は、定着ベルト31および加圧ローラ32の間に、トナー像が転写された用紙を挟み込んで加熱および加圧し、トナー像を用紙に定着させる。なお、図1においては図示を省略しているが、定着装置1は、定着ベルト31および加圧ローラ32以外の構成部材も有している。この定着装置1の詳細については、後述する。
給紙部18は、画像形成に使用する記録媒体としての例えば用紙を積載する給紙カセットを備えており、光走査装置12の下方に設けられている。用紙は、ピックアップローラ16によって給紙部18から引き出されて、用紙搬送路21に搬送される。用紙搬送路21に搬送された用紙は、2次転写装置11や定着装置1を経由して、排出ローラ17により排紙トレイ19に排出される。
用紙搬送路21には、搬送ローラ13、レジストローラ14および排出ローラ17が配置されている。搬送ローラ13は、用紙の搬送を促す。レジストローラ14は、画像形成部101が用紙の画像形成を行うプロセススピードと等しい速度で、用紙を搬送する。このレジストローラ14は、給紙部18と2次転写装置11との間に設けられ、2次転写装置11でトナー像が用紙に転写されるように用紙の搬送タイミングを調節する。例えば、レジストローラ14は、給紙部18から搬送された用紙を挟持した状態で待機(一旦停止)させ、2次転写装置11と同期させて一定速度での用紙の搬送を開始する。このとき、レジストローラ14は、中間転写ベルト71の周速度と等しい周速度で回転される。中間転写ベルト71上のトナー像は、中間転写ベルト71と2次転写ローラ11aとの間の転写ニップ部TNにおいて用紙に転写される。
画像形成装置100は、用紙の表面だけでなく、裏面に画像形成を行う場合には、排出ローラ17で用紙の搬送方向が変えられ、反転搬送路22へと用紙が搬送される。反転搬送路22では、搬送ローラ15により用紙は表裏が反転された状態でレジストローラ14まで導かれる。画像形成装置100は、レジストローラ14に導かれた用紙を表面と同様にして裏面に画像形成し、排紙トレイ19に排出する。
(定着装置)
図2は、本発明の実施形態に係る定着装置1の構成を示す概略断面図である。
定着装置1は、定着ベルト31および加圧ローラ32を備えている。図2に示すように、定着装置1は、さらに、定着ベルト31の内側に、支持部材33、定着パッド34、摺動シート35、加熱部36、および反射板37を備えている。また、定着装置1には、温度検出部としての定着温度センサ38と、剥離板39も備えられている。
定着ベルト31は、無端状のフレキシブルなベルトであり、略環状に形成されている。定着ベルト31は、例えば、ポリイミド等の合成樹脂またはニッケル等の金属によって形成された帯状の基材の表面に離型層を設けた構成を有する。定着ベルト31は、図2において紙面に対して垂直方向に沿った軸線を中心に回転可能に設けられている。定着ベルト31の内径は、例えば、30mmとされる。
定着パッド34は、定着ベルト31の軸線方向に沿って延びる長板状に形成され、例えば合成樹脂により構成されている。定着パッド34の外周面(定着ベルト31に近接する側の面)には摺動シート35が設置されている。なお、定着パッド34の長さは、定着ベルト31の軸線方向の長さと略同等とされている。
摺動シート35は定着ベルト31の内周面と摺接するように設けられている。摺動シート35の摺接面35aは、定着ベルト31の内周と接触するように定着パッド34が配置されている。定着ベルト31は回転運動を行うが、これに対して定着パッド34および摺動シート35は固定されており、摺接面35aを定着ベルト31が摺動する。摺動シート35の摺接面35aには、定着ベルト31との摩擦力を低減するための潤滑剤が塗布されていてもよい。
支持部材33は、定着パッド34および摺動シート35を、定着ベルト31の内周面に押し当てながら支持する部材である。支持部材33は、例えば断面が略L字状に形成されており、定着パッド34が固定される長板状の固定部33aと、固定部33aの端部から立設される長板状の立設部33bとを有している。
加熱部36は、定着ベルト31を加熱する部材であって、定着ベルト31の軸線方向(図2において紙面に対して垂直方向)に沿って延びるように設置されている。加熱部36は、例えば、ハロゲンランプ等のランプヒータである。例示の形態では、加熱部36は、定着ベルト31の軸線方向中央部を加熱する第1ヒータ36aと、定着ベルト31の軸線方向両端部を加熱する第2ヒータ36bとを含む。第1ヒータ36aおよび第2ヒータ36bのそれぞれの動作は、用紙Pのサイズ等に応じて決定される。定着ベルト31は、これらの第1ヒータ36aおよび第2ヒータ36bによって、例えば200℃~250℃に加熱される。
反射板37は、薄板状であって、支持部材33の加熱部36側の面を覆うように配置されている。定着ベルト31は、この反射板37により、効率よく加熱されるように構成されている。
加圧ローラ32は、定着ベルト31を挟んで定着パッド34と対向する位置に配置されている。加圧ローラ32は、定着ベルト31の軸線方向に平行な回転軸を中心に回転し、定着ベルト31と略平行に延びるように配置されている。加圧ローラ32と定着ベルト31との間のニップ部Nでは、定着パッド34により定着ベルト31が加圧ローラ32に押圧される。加圧ローラ32は、例えばアルミニウム等の金属によって形成される円筒状の芯材の表面を、ゴム等の弾性材によって覆った構成とすることができる。
加圧ローラ32には、図示しないモータ等の駆動源からの駆動力が、ギア等を介して伝達される。加圧ローラ32はこの駆動力を受けて回転駆動され、加圧ローラ32の回転駆動に伴って、定着ベルト31が加圧ローラ32の回転方向とは逆方向に従動回転する。用紙Pは、加圧ローラ32と定着ベルト31との間のニップ部Nを用紙搬送方向Sに沿って通過するものとなる。
定着温度センサ38は、定着ベルト31の表面温度である定着温度を検出する。剥離板39は、ニップ部Nよりも用紙搬送方向Sの下流側に配置され、定着ベルト31に対する用紙Pの巻き付きを防止する。
(加熱部のデューティ制御)
図3は、画像形成装置100の電気的構成を示す機能ブロック図である。
前記したように、画像形成装置100は、給紙部18から供給された用紙Pを、用紙搬送部20(用紙搬送路21および反転搬送路22)を介して画像形成部101(特に2次転写装置11や定着装置1)に搬送する構成とされている。定着装置1は、定着ベルト31、加圧ローラ32、加熱部36、および定着温度センサ38を含む。定着温度センサ38は、周期的に定着ベルト31の表面温度を検出する。
本実施形態に係る画像形成装置100は、定着装置1における定着温度が設定温度に近づくように加熱部36を制御することを基本制御としている。定着温度は、定着温度センサ38の出力信号に基づいて取得される定着ベルト31の表面温度である。設定温度は、定着温度の目標値であり、画像形成装置100の動作に応じて適宜変更される。例えば、設定温度は、画像形成装置100の待機状態では低い温度に設定され、印刷ジョブが入力されると画像形成に適した温度となるように待機状態よりも高い温度に設定される。
図4は、加熱部36(第1ヒータ36aおよび第2ヒータ36b)の基本制御の概要を示す説明図である。定着温度センサ38により検出された定着温度は、例えば図4に示すように、設定温度よりも上昇したり低下したりする温度変化を示す。
定着装置1では、加熱部36の第1ヒータ36aおよび第2ヒータ36bへの通電状態を、ONまたはOFFに切り替えることで、定着温度を調節する制御が行われる。例示の形態に係る定着装置1では、印刷ジョブ中の制御周期(例えば周期t2)を1サイクルとし、1サイクル中のヒータONとする期間をデューティ制御するように構成される。
図4では、例えばデューティ比40%の場合のヒータON期間の例を示しており、1サイクル中の40%の期間(時間0~t1の間)で加熱部36に電力を供給するよう制御される。このように、所定周期内における加熱部36の通電状態の比率をデューティ比とし、このデューティ比を例えば20%、40%、60%、80%、100%等と多様に切り替えることで、定着温度と設定温度との温度差を小さくするように制御している。
図2を参照して、用紙Pがニップ部Nを通過する際には、用紙Pはニップ部Nから熱を奪う。そのため、定着中には定着ベルト31の表面温度が低下しやすい。特に、用紙Pに押し当てながら回転する定着ベルト31の1周目と2周目以降とでは、定着ベルト31の表面温度が変化しやすくなる。そのため、回転する定着ベルトの1周目に相当する画像領域と、2周目以降に相当する画像領域とで定着温度が異なることとなり、2周目に相当する画像領域で定着性および光沢性が低下して、画像不良の要因となることが考えられた。また、用紙Pがニップ部Nに存在しない紙間期間には、定着ベルト31から奪われる熱の量は少なくなるため、定着ベルト31の表面温度が上昇しやすくなる。
ここで、紙間期間とは、用紙Pの搬送中における用紙搬送方向Sにおいて、先行する用紙Pの後端が用紙搬送路21の所定の箇所を通過した時点から、後続する用紙Pの先端が同じ箇所を通過するまでの期間をいう。用紙Pの連続搬送中は、画像形成装置100は少なくとも2枚の用紙Pを所定の紙間期間(例えば紙間期間T)の時間スパンで搬送している。紙間期間Tは、特に、先行する用紙Pがニップ部Nを通過してから、後続する用紙Pがニップ部Nに到達するまでの時間となる。また、紙間期間Tと次の紙間期間Tとの間が、ニップ部Nを用紙Pが通過する通紙期間となる。
このような紙間期間Tと通紙期間の定着温度特性に対して、本実施形態に係る定着装置1では、紙間期間Tでの加熱部36に供給する電力を制御することで、通紙期間の定着温度の急激な低下を抑制するように構成されている。
図3を参照して、定着装置1はCPU40を備えている。CPU40は、加熱調節部41、温度差判定部42、勾配判定部43、時間判定部44、および通紙判定部45を、あらかじめ組み込まれたプログラムとして記憶しており、記憶したプログラムを実行することにより後述する処理を実行する。なお、CPU40によって、画像形成装置100を制御する構成としてもよい。すなわち、画像形成装置100と定着装置1とで共通の制御部としてのCPUを備えていてもよい。
加熱調節部41は、加熱部36に供給される電力を制御する。加熱調節部41とともにCPU40に設けられる通紙判定部45は、ニップ部Nよりも用紙搬送方向Sの上流側での用紙Pの有無を判定する。用紙搬送路21上には、用紙の通過を検知するための図示しない用紙検知センサが備えられている。用紙検知センサは、用紙搬送方向Sにおいて、用紙搬送路21と反転搬送路22との合流点よりも下流側であって、かつ2次転写装置11よりも上流側の位置に配置されている。用紙検知センサは、検知箇所における用紙Pの有無に応じて異なる通紙判定信号を通紙判定部45に出力する。
例えば、用紙検知センサは、レジストローラ14の近傍に設置されることが好ましく、またはレジストローラ14における用紙Pの搬送タイミングを調整するための他のセンサが用紙検知センサとして用いられてもよい。レジストローラ14を通過した用紙Pは、ニップ部Nまで停止することなく一定速度で搬送されるので、ニップ部Nへの用紙Pの到達時間は、レジストローラ14が用紙Pを搬送開始した時間から、ニップ部Nとレジストローラ14の距離を用紙Pの搬送速度で割った時間後と、容易に算出することができる。
図5は、加熱部36のデューティ制御の例を示す説明図である。図5の上段に示すように、通紙判定部45が検知する通紙判定信号について、「ON」は用紙Pの「有り」を示し、「OFF」は用紙Pの「無し」を示す。通紙判定信号がONからOFFとなるタイミングは紙間期間Tの開始時であり、OFFからONとなるタイミングは紙間期間Tの終了時である。例示の形態では、期間T01、T12、T23、T34が紙間期間Tである。また、通紙期間は、通紙判定信号がOFFからONとなるタイミングから、ONからOFFとなるタイミングまでの期間(T01とT12との間、T12とT23との間、およびT23とT34との間の期間)である。
図3を参照して、温度差判定部42は、定着温度センサ38によって検出された定着温度と、あらかじめ設定された設定温度との差分を算出する。勾配判定部43は、あらかじめ設定された比較時間をあけて定着温度センサ38によって検出された複数の定着温度を比較して、定着温度の上昇傾向または低下傾向を判定する。比較時間は、印刷ジョブ中の制御周期(例えば図4に示す周期t2)の整数倍(例えばt2×N、Nは整数)に相当する時間とされる。
定着装置1では、温度差判定部42および勾配判定部43の判定結果に基づいて加熱部36のデューティ制御のデューティ比を決定する。例えば温度差判定部42で判定された温度差(図4参照)が-3℃~0℃であり、勾配判定部43が定着温度の低下傾向を判定した場合には加熱部36のデューティ比を100%とし、前記同様の温度差であっても定着温度の上昇傾向を判定した場合には加熱部36のデューティ比を88%に抑えるなどの制御を行う。また、温度差判定部42で判定された温度差が-1℃~+2℃であり、勾配判定部43が定着温度の上昇傾向を判定した場合には加熱部36のデューティ比を48%とし、定着温度が上昇傾向にあっても、温度差が-4℃以上ある場合にはデューティ比を96%に保つなどの制御を行う。これにより、加熱部36の第1ヒータ36aおよび第2ヒータ36bの通電状態を制御する。加熱部36に対するヒータ加熱信号は、例えば図5の中段に示すように制御される。
画像形成装置100は、入力された印刷ジョブに基づいて、給紙部18から用紙Pの搬送を開始する。例えば、用紙Pを連続搬送するときには、所定の紙間期間Tをあけて複数枚の用紙Pを定着装置1へと送る。異なる印刷ジョブを跨ぐ場合には、先行する印刷ジョブの最後の用紙Pと、次の印刷ジョブの最初の用紙Pとの間の時間スパンが紙間期間Tとなる。CPU40の時間判定部44は、このような紙間期間Tの長さを判定する。
図6および図7は、ニップ部Nへの用紙Pの到達時間を示す対応表である。図示するように、画像形成装置100の単位時間当りの印刷枚数(CPM:Copies Per Minute)、プロセス速度、用紙検知センサ(RRM)からニップ部Nまでの距離に基づいて、図6では用紙Pの先端が用紙検知センサを通過するタイミングからニップ部Nに到達するまでに要する時間TAが示され、図7では用紙Pの後端が用紙検知センサを通過するタイミングからニップ部Nに到達するまでに要する時間TBが示されている。例えば、CPM26枚機の画像形成装置100では、時間TAが809msであるのに対し、CPM65枚機の高速の画像形成装置100では、時間TAが121msと短時間となる。時間判定部44は、このような対応表に示される情報に基づき紙間期間Tを判定することができる。
前記のとおり、用紙Pがニップ部Nに存在しない紙間期間Tには、定着ベルト31から奪われる熱の量は少なく、定着ベルト31の表面温度が上昇しやすくなる。例えば、印刷ジョブの開始から1枚目の用紙Pの先端がニップ部Nに到達するまでの紙間期間T01は定着温度が上昇しやすい。1枚目の用紙Pの通過後、2枚目以降の用紙Pについて、紙間期間T12、T23、T34では、設定温度に対して定着温度が上がりすぎると温度低下のためのデューティ制御が必要となる一方で、低下しすぎると通紙期間での定着温度の追従性が悪くなるおそれがある。また、紙間期間Tが短い場合には、紙間期間Tが長い場合よりも、定着温度の低下を抑えて、後続する用紙Pの定着性を高めるようにすることが好ましい。
したがって、通紙期間における定着温度の温度リップルを抑制し、定着温度の低下による画像不良の発生を防止するには、紙間期間Tにおける加熱部36のデューティ制御が重要となる。そこで、加熱調節部41では、紙間期間Tにおける定着温度の過剰な上昇を抑制して通紙期間につなげるために、紙間期間Tでの加熱部36の供給電力のデューティ比を低減する低減制御を行う。
例示の形態では、加熱調節部41は、紙間期間Tでのデューティ比の上限値を、通紙期間でのデューティ比の上限値よりも低減する低減制御を行う構成とされている。図5の下段に示すように、低減制御がなされたヒータ加熱信号は、中段に示したヒータ加熱信号(低減制御なし)に対して、各紙間期間T(T01、T12、T23、T34)で、デューティ比が低減された状態を示している。また、デューティ比の低減制御に紙間期間Tの長さを反映させるために、時間判定部44の判定結果に基づいて、紙間期間Tの長さが所定時間T5以下のときと、所定時間T5を超えるときとでデューティ比の低減値を異ならせ、所定時間T5以下であればデューティ比の低減量を少なくするように制御される。
CPU40は、デューティ比の低減制御に用いる複数のテーブルA、Bを記憶している。図8は、紙間期間Tと複数のテーブルA、Bとの対応関係を示す説明図であり、図9は、画像形成装置100の種類と所定期間T5との対応関係を示す説明図であり、図10は画像形成装置100の種類とテーブルA、Bとの対応関係を示す説明図である。
デューティ比の低減制御には、テーブルAまたはテーブルBを参照して低減値が決められる。例えば、図8に示すように、時間判定部44から得られた紙間期間T(例えばT12、T23、T34)の長さが所定時間T5以下であれば、加熱調節部41はテーブルBを参照する。その紙間期間Tの長さが所定時間T5を超えるときは、加熱調節部41はテーブルAを参照する。また、印刷ジョブの開始から1枚目の用紙Pの先端がニップ部Nに到達するまでの紙間期間T01については、所定時間T5にかかわらず、テーブルAを参照する。
図9に示すように、例示の形態では所定時間T5は、CPM26枚機の画像形成装置100では1800msとされ、CPM65枚機の高速の画像形成装置100では1200ms等とされている。また、CPU40により取得された画像形成装置100の印刷モードが厚紙モードであれば、所定時間T5は、2000msとされる。この所定時間T5は、比較的、紙間期間Tが短い時間である場合を規定している。つまり、紙間期間Tがこのような所定時間T5以下の比較的短い時間であるとき、加熱調節部41はテーブルBを参照して低減値を算出することとなる。
図10に示すように、例えばCPM26枚機の画像形成装置100であれば、紙間期間T01についてテーブルAを参照して、低減値(低減量)を71%と読み出す。前記のとおり、温度差判定部42および勾配判定部43の判定結果に基づいて設定されたデューティ比に対して、加熱調節部41は読み出された71%の低減値を反映させる。図5に示すように、紙間期間T01における加熱部36へ供給する電力のデューティ比(図中の中段)の上限値を、デューティ比D1(図中の下段)に切り替えるデューティ制御を行う。
紙間期間Tにデューティ比を低減したことで、再び通紙期間に加熱部36への通電を開始しても定着温度が上昇し始めるまでに多少の時間を要する。このような定着温度の追従性を考慮して、本実施形態に係る定着装置1ではデューティ比の低減制御の下限値も設定されており、例えばデューティ比の低減制御の下限値は15%とされている。これにより、紙間期間Tの定着温度が低下しすぎることを抑制する。例えば、紙間期間T01でデューティ比を71%低減する結果、15%を下回るデューティ比D1となる場合には、加熱調節部41は、この紙間期間T01のデューティ比D1を15%として算出する。
また、図10に示すように、例えばCPM26枚機の画像形成装置100で、紙間期間T12については2枚目以降のテーブルBを参照して、低減値(低減量)を59%として読み出す。加熱調節部41は、デューティ比を59%低減し、かつデューティ比の下限値の15%を考慮したデューティ比D2の上限値を算出する。紙間期間T23のデューティ比D3、および紙間期間T34のデューティ比D4の上限値についても、同様に、テーブルBを参照して算出する。これにより、低減制御を行ったヒータ加熱信号は、図5の下段に示すように制御される。このようなデューティ比の低減制御は、連続して2枚以上の画像形成を行う印刷ジョブが入力されたとき、加熱調節部41を含むCPU40によって実行される。
加熱調節部41によるデューティ比の低減制御は、前記のように2つのテーブルA、Bを参照して実行するに限られない。例えば図11に示すように、テーブルA、Bに加えてテーブルCを有する構成とされてもよい。
図11は、紙間期間Tと複数のテーブルA~Cとの対応関係を示す説明図であり、図12は、画像形成装置100の種類と所定期間T5、T6との対応関係を示す説明図であり、図13は、画像形成装置100の種類とテーブルA~Cとの対応関係を示す説明図である。
この場合、例えば図11に示すように、時間判定部44から得られた紙間期間T(例えばT12、T23、T34)の長さが、所定時間T5以下であれば加熱調節部41はテーブルBを参照し、所定時間T6以上であれば加熱調節部41はテーブルAを参照する。その紙間期間Tの長さが、所定時間T5を超えて所定時間T6未満であれば、加熱調節部41はテーブルCを参照する。また、印刷ジョブの開始から1枚目の用紙Pの先端がニップ部Nに到達するまでの紙間期間T01については、所定時間T5、T6にかかわらず、テーブルAを参照する。
図12に示すように、所定時間T5は図9に示す構成と共通する。所定時間T6は、CPM26枚機の画像形成装置100では3300msとされ、CPM65枚機の高速の画像形成装置100では2700ms等とされている。すなわち、紙間期間Tが比較的長い場合についてテーブルAを適用し、短い場合にはテーブルBを適用する。対応するテーブルAおよびテーブルBは、図13に示すように構成される。テーブルCを適用することとなる、所定時間T5を超え所定時間T6未満(T6-T5)の時間は、図12に示すように、例えばCPM26枚機の画像形成装置100では1500msとされ、CPM65枚機の高速の画像形成装置100では1500ms等とされる。
図14は、紙間期間とデューティ低減量との関係を示すグラフである。図14では、画像形成装置100の印刷モードが厚紙モードである場合を示している。紙間期間Tが比較的短い、所定時間T5までの間はテーブルBが適用され、所定時間T5を超えるとテーブルCが適用され、紙間期間Tが所定時間T6以上になるとテーブルAを適用してデューティ比の低減値を読み出す。テーブルCでは、テーブルAとテーブルBから次式(1)に基づいて算出した低減値を適用して、デューティ比の上限値を算出する。すなわち、テーブルAによるデューティ比の低減値をDa、テーブルBによるデューティ比の低減値をDbとし、テーブルCで時間(T5+ΔT)でのデューティ比の低減値をDcとすると、
Dc=(Db-Da)×(T6-T5-ΔT)/(T6-T5)+Da…(1)
で表される。
加熱調節部41は、前記の式(1)で得られたデューティ比の低減値Dcによってデューティ比を低減し、かつ下限値(例えば15%)を考慮して、デューティ比の上限値を算出する。算出したデューティ比の上限値により、加熱部36の供給電力のデューティ比を変更する。このようにデューティ比の低減制御のテーブルCを、テーブルBとテーブルAとの間に可変的に設けることができ、より細分化した制御を行うことができる。これによって、紙間期間Tで定着温度が上昇しすぎることを回避するとともに、定着温度が低下しすぎることを回避しうるデューティ制御を行うことができる。
このようなデューティ比の低減制御は、紙間期間Tの前後の所定のタイミングで開始および解除される。本実施形態では、加熱調節部41は、用紙Pの後端がニップ部Nを通過する直前に、デューティ比の低減制御を開始し、用紙Pの先端がニップ部Nに到達する直前に、デューティ比の低減制御を解除する。用紙Pの後端がニップ部Nを通過する直前であるタイミングは、すなわち、紙間期間Tの開始直前のタイミングであり、図7に示す固定値を紙間期間Tの開始時間に適用することで算出される。また、用紙Pの先端がニップ部Nに到達する直前であるタイミングは、すなわち、紙間期間Tの終了直前のタイミングであり、図6に示す固定値を紙間期間Tの終了時間に適用することで算出される。
したがって、紙間期間Tの開始直前のタイミングでデューティ比の低減制御が開始されて、デューティ比の上限値が低減される。また、紙間期間Tの終了直前のタイミングでデューティ比の低減制御が解除されて、デューティ比の上限値が上げられる。これにより、定着温度の変化を紙間期間Tの開始および終了に追従させ、通紙期間での定着温度の均一化を図ることが可能となる。
図15は、定着装置1における前記低減制御の処理例を示すフローチャートである。加熱調節部41は、所定周期内における加熱部36の通電状態の比率をデューティ比として、紙間期間Tでのデューティ比の上限値を、紙間期間Tに連続する通紙期間でのデューティ比の上限値よりも低減する低減制御を行う。
印刷ジョブが入力されると、印刷ジョブのジョブ情報に基づいて、印刷ジョブの開始から1枚目となる用紙Pの有無を判定する(ステップS101)。1枚目の用紙Pが「有り」と判定されると(ステップS101でYES)、制御はステップS102に移行する。そうでなければ、ステップS101が繰り返される。
ステップS102では、1枚目までの紙間期間T01でのデューティ比の低減制御を行う。加熱調節部41は、例えばデューティ比の低減制御のテーブルAから低減値を読み出し、下限値の制限を反映させて、デューティ比の低減制御の上限値を算出し、出力する。そして、1枚目の用紙Pの先端がニップ部Nに到達する直前に、このデューティ比の低減制御を解除する。
ステップS103では、搬送される用紙Pが2枚目以降であるか否かを判定する。用紙Pが「有り」と判定されると(ステップS103でYES)、制御はステップS104に移行する。そうでなければ、印刷ジョブの終了と判断し、デューティ比の低減制御が終了する。
ステップS104では、紙間期間T(例えば2枚目の用紙Pまでの紙間期間T12)を判定する。通紙判定部45は、用紙検知センサからの通紙判定信号に基づいて用紙の有無を判定し、時間判定部44は紙間期間Tの長さを判定する。
また、加熱調節部41は、判定された紙間期間Tに基づいて、参照するテーブルを選択して読み出し、デューティ比の低減値を算出する(ステップS105)。また、算出された紙間期間Tに基づいて、固定値を含めた低減制御の開始および終了のタイミングを判定する(ステップS106)。
デューティ比の低減制御の開始のタイミングであると判定されると(ステップS106でYES)、算出した低減値に基づいてデューティ比の上限値を出力する(ステップS107)。そうでなければ、ステップS107が繰り返される。
ステップS108では、引き続いて搬送される用紙Pの有無を判定する。用紙Pが「有り」と判定されると(ステップS108でYES)、ステップS104に移行し、ステップS104~S107の処理によりデューティ比の低減制御が行われる。搬送される用紙Pが「無し」と判定されると(ステップS108でNO)、デューティ比の低減制御が終了する。
印刷ジョブが終了したと判断されると、CPU40は、加熱部36への電力の供給を停止して、デューティ制御を終了する。なお、画像形成装置100は、印刷の終了前にさらに次の印刷ジョブの入力を受け付けている場合には、加熱部36への電力の供給を停止しなくてもよい。
以上のように構成されることで、画像形成装置100および定着装置1は、紙間期間Tでの定着ベルト31の加熱量を制御して、定着ベルト31の表面温度が上昇しすぎたり低下しすぎたりする変動を抑えて、通紙期間の定着温度を安定化させることが可能となる。これにより、定着装置1で用紙Pに定着される画像に光沢むら等の画像不良が発生することを抑制でき、良好な画像形成を行うことが可能となる。
なお、本実施形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではない。例えば、画像形成装置100は複合機であるに限られず、プリンタ、複写機、FAX装置等、電子写真方式による画像形成機能を備えるものであれば適用可能である。また、カラー機であるに限られず、モノクロ機であってもよい。また、両面印刷が可能な画像形成装置100であるに限られず、片面印刷専用の装置であってもよい。前記実施形態で示したデューティ比の低減制御のテーブルは例示した2種類または3種類であるに限られず、さらに細分化するなど多様に構成することが可能である。
今回開示した実施の形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施の形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
1 定着装置
18 給紙部
20 用紙搬送部
21 用紙搬送路
22 反転搬送路
31 定着ベルト(定着部材)
32 加圧ローラ(加圧部材)
33 支持部材
34 定着パッド
35 摺動シート(摺動部材)
36 加熱部
37 反射板
38 定着温度センサ(温度検出部)
40 CPU
41 加熱調節部
42 温度差判定部
43 勾配判定部
44 時間判定部
45 通紙判定部
100 画像形成装置
101 画像形成部
N ニップ部
S 用紙搬送方向
P 用紙

Claims (8)

  1. 定着部材と加圧部材との間のニップ部を通過する用紙を加熱して、用紙に形成されたトナー像を定着させる定着装置であって、
    前記定着部材を加熱する加熱部と、
    前記加熱部に供給される電力を調節する加熱調節部とを備え、
    前記加熱調節部は、所定周期内における前記加熱部の通電状態の比率をデューティ比として、用紙が前記ニップ部に存在しない紙間期間での前記デューティ比の上限値を、前記紙間期間に連続し、用紙が前記ニップ部を通過している通紙期間での前記デューティ比の上限値よりも低減する低減制御を行うことを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1に記載の定着装置において、
    前記ニップ部よりも用紙搬送方向の上流側で用紙の有無を判定する通紙判定部をさらに備え、
    前記紙間期間は、前記通紙判定部が用紙の有から無を検知したタイミングから、用紙の無から有を検知したタイミングまでの期間であり、
    前記通紙期間は、前記通紙判定部が用紙の無から有を検知したタイミングから、用紙の有から無を検知したタイミングまでの期間であることを特徴とする定着装置。
  3. 請求項2に記載の定着装置において、
    前記加熱調節部は、用紙の後端が前記ニップ部を通過する直前に、前記デューティ比の低減制御を開始することを特徴とする定着装置。
  4. 請求項2または3に記載の定着装置において、
    前記加熱調節部は、用紙の先端が前記ニップ部に到達する直前に、前記デューティ比の低減制御を解除することを特徴とする定着装置。
  5. 請求項2~4のいずれか1つの請求項に記載の定着装置において、
    前記定着部材の温度である定着温度を検出する温度検出部と、
    前記温度検出部によって検出された前記定着温度と、あらかじめ設定された設定温度との差分を算出する温度差判定部と、
    前記定着温度の変化に基づく温度勾配を判定する勾配判定部とをさらに備え、
    前記勾配判定部は、あらかじめ設定された比較時間をあけて検出された複数の前記定着温度から、前記定着温度の上昇傾向または低下傾向を判定し、
    前記加熱調節部は、前記温度差判定部および前記勾配判定部の判定結果に基づいて、前記デューティ比の上限値およびその低減量を決定することを特徴とする定着装置。
  6. 請求項5に記載の定着装置において、
    前記紙間期間の長さを判定する時間判定部をさらに備え、
    前記時間判定部の判定結果に基づいて、前記紙間期間の長さが所定時間以下のときと前記所定時間を超えるときとで前記デューティ比の低減量を異ならせ、
    前記紙間期間の長さが前記所定時間以下のときは前記低減量を少なくすることを特徴とする定着装置。
  7. 請求項1~6のいずれか1つの請求項に記載の定着装置において、
    前記定着部材は軸線まわりに回転可能な定着ベルトを有し、
    前記加圧部材は加圧ローラを有し、
    前記定着ベルトには、ベルト内面に当接して摺動する摺動部材と、前記摺動部材を固定する定着パッドとが備えられ、
    前記加圧ローラは、前記定着ベルトを挟んで前記定着パッドと対向する位置に配置されていることを特徴とする定着装置。
  8. 請求項1~7のいずれか1つの請求項に記載の定着装置を備える画像形成装置。
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