JP6657617B2 - 細胞培養用キット、及び細胞培養用キット内容液のサンプリング方法、並びにサンプリング補助具 - Google Patents
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このような細胞培養にあっては、複数の容器を接続して閉鎖系の環境を構築し、これら複数の容器間で送液を行う方法が採られる場合がある。
なお、培地の状態の検査には、例えば、細胞の種類によっては、低温保存状態でも分解する成分を含む培地を使用する場合があり、そのような成分が必要量残っているかを検査する検査項目などがある。また、細胞の状態の検査には、例えば、培養対象の細胞種が所定の細胞数に増殖しているかを検査する検査項目などがある。
しかしながら、このようにしたのでは、閉鎖系を維持しながら容器内容液をサンプリングすることができず、容器内容液をサンプリングする際には、シリンジを滅菌するとともに、無菌環境下での作業が必要となり、コンタミネーションのリスクを低減するには相応の手間がかかってしまう。
まず、本実施形態に係る細胞培養用キットについて説明する。
図1は、細胞培養用キット1の一例を示しており、複数の培養容器2a,2b,2cが、これらの培養容器2に供給される培地が格納された培地供給容器3に、移送用チューブ4,4a,4b、及び三方活栓5a,5bを介して接続されている。
また、培養容器2a,2b,2c、及び培地供給容器3には、移送用のポートp1,p2,p3,p4が一つずつ設けられており、これらのポートp1,p2,p3,p4に移送用チューブ4,4a,4bが接続されている。
また、三方活栓5a,5bを操作して一次培養容器2aと二次培養容器2bとが連通した状態とし、必要に応じて移送用チューブ4aが接続された側が低くなるように一次培養容器2aを傾けることで、一次培養容器2aから二次培養容器2bへの自然送液による送液が可能となり、三方活栓5a,5bを操作し、培地供給容器3と二次培養容器2bとが連通した状態としてチューブポンプPを駆動することによって、培地供給容器3と二次培養容器2bとの間の送液が可能となる。
同様に、三方活栓5bを操作して二次培養容器2bと三次培養容器2cとが連通した状態とし、必要に応じて移送用チューブ4bが接続された側が低くなるように二次培養容器2bを傾けることで、二次培養容器2bから三次培養容器2cへの自然送液による送液が可能となり、三方活栓5a,5bを操作し、培地供給容器3と三次培養容器2cとが連通した状態としチューブポンプPを駆動することによって、培地供給容器3と三次培養容器2cとの間の送液が可能となる。
なお、サンプル取り出し流路6に容器内容液の一部を流入させてサンプリングする具体的な方法については後述する。
なお、培地の状態の検査には、例えば、細胞の種類によっては、低温保存状態でも分解する成分を含む培地を使用する場合があり、そのような成分が必要量残っているかを検査する検査項目などがあり、細胞の状態の検査には、例えば、培養対象の細胞種が所定の細胞数に増殖しているかを検査する検査項目などがあるのは前述した通りである。
一方、サンプル取り出し流路6をヒートシールしつつ切断する際の作業性や、容器内容液の流入し易さを考慮すると、サンプル取り出し流路6の内径は、3〜10mmであるのが好ましい。
また、複数回のサンプリングが要求される場合には、一つの容器に対して複数のサンプル取り出し流路6を設けてもよい。
次に、本実施形態に係る細胞培養用キット内容液のサンプリング方法について説明する。
本実施形態では、前述した細胞培養用キット1を用いて細胞培養を行い、培養の途中で又は培養終了後に、最後に培養が行われる三次培養容器2c内の培養液をサンプリング対象としてサンプリングする。
また、このようにして三次培養容器2c内の培養液をサンプリングするに際し、サンプル取り出し流路6の容積を適宜設定しておけば、サンプリングする培養液の量が多すぎたり、少なすぎたりすることもなく、適量の培養液を容易にサンプリングすることができる。
なお、サンプリング回数に応じて、サンプル取り出し流路6を長くして複数回に分けてヒートシールしつつ切断できるようにしてもよいのは、前述した通りである。
図3に示すサンプリング補助具10は、サンプル取り出し流路6の末端側を保持しつつ、サンプル取り出し流路6を押し潰しながら巻き取る巻取軸11と、この巻取軸11の軸受部12とを備えている。
なお、図3は、本実施形態に係るサンプリング補助具の概略を示す説明図であり、図3(a)は、その斜視図、図3(b)は、正面図、図3(c)は、側面図である。図3(b)には、巻取軸11に巻取られたサンプル取り出し流路6を一点鎖線で示している。
なお、図4は、本実施形態に係るサンプリング補助具の変形例の概略を示す説明図であり、図4(a)は、斜視図、図4(b)は、正面図、図4(c)は、側面図である。
サンプリング補助具10を、このような態様とする場合、少なくとも蓋部15とガイド壁14の両方又は一方は、サンプル取り出し流路6の巻き取り具合を目視できる程度の透明性を有しているのが好ましい。
サンプリング補助具10が把持部16を備える態様とする場合、その操作性を考慮すると、ガイド壁14に形成した切り欠き14aと巻取軸11とを結ぶ方向が、把持部16が延在する方向に対して斜めに傾くように、当該切り欠き14aを形成するのが好ましい(図5(c)参照)。
なお、図5は、本実施形態に係るサンプリング補助具の他の変形例の概略を示す説明図であり、図5(a)は、斜視図、図5(b)は、正面図、図5(c)は、側面図である。
すなわち、少なくとも一つの培養容器が培地供給容器に接続された細胞培養用キットにおいて、いずれかの容器に格納される内容液をサンプリングする場合に広く適用することできる。また、培地供給容器は一つに限らず、複数の培地供給容器から培養容器に培地を供給できるように細胞培養用キットを構成することもできる。
2a,2b,2c 培養容器
3 培地供給容器
6 サンプル取り出し流路
10 サンプリング補助具
11 巻取軸
12 軸受部
13 ハンドル
14 ガイド壁
14a 切り欠き
15 蓋部
16 把持部
Claims (11)
- 培養容器が、前記培養容器に供給される培地が格納された培地供給容器に接続され、閉鎖系の環境を構築して細胞培養を行う細胞培養用キットの内容液をサンプリングする細胞培養用キット内容液のサンプリング方法であって、
前記培養容器及び前記培地供給容器のうち、サンプリング対象の内容液を格納する容器に、末端が閉塞された管状のサンプル取り出し流路を設けておき、
培養の途中で又は培養終了後に、
前記サンプル取り出し流路が設けられた容器に、前記サンプル取り出し流路の内容物を移動させる工程と、
前記サンプル取り出し流路が設けられた容器の内容液の一部を前記サンプル取り出し流路に流入させる工程と、
前記サンプル取り出し流路をヒートシールしつつ切断する工程と
を含むことを特徴とする細胞培養用キット内容液のサンプリング方法。 - 前記サンプル取り出し流路を押し潰して、その内容物を押し退けながら前記サンプル取り出し流路が設けられた容器に移動させ、次いで、前記サンプル取り出し流路を開放することで、前記サンプル取り出し流路が設けられた容器の内容液の一部を前記サンプル取り出し流路に流入させる請求項1に記載の細胞培養用キット内容液のサンプリング方法。
- 請求項1又は2に記載の細胞培養用キット内容液のサンプリング方法に用いる細胞培養用キットであって、
培養容器が、前記培養容器に供給される培地が格納された培地供給容器に接続され、閉鎖系の環境を構築して細胞培養を行う細胞培養用キットであって、
前記培養容器及び前記培地供給容器の少なくともいずれか一つに、末端が閉塞された管状のサンプル取り出し流路を設けたことを特徴とする細胞培養用キット。 - 前記培養容器を複数備え、前記培養容器の少なくとも一つに、一又は二以上の前記サンプル取り出し流路を設けた請求項3に記載の細胞培養用キット。
- 前記培地供給容器を複数備え、前記培地供給容器の少なくとも一つに、一又は二以上の前記サンプル取り出し流路を設けた請求項3又は4に記載の細胞培養用キット。
- 前記サンプル取り出し流路に、長手方向に沿って所定の間隔で目盛を付した請求項3〜5のいずれか一項に記載の細胞培養用キット。
- 請求項2に記載の細胞培養用キット内容液のサンプリング方法に用いるサンプリング補助具であって、
前記サンプル取り出し流路の末端側を保持しつつ、前記サンプル取り出し流路を押し潰しながら巻き取る巻取軸と、
前記巻取軸の軸受部とを備えることを特徴とするサンプリング補助具。 - 前記巻取軸を軸周りに回転させるハンドルを備える請求項7に記載のサンプリング補助具。
- 前記軸受部の周縁に沿ってガイド壁を立設し、
前記サンプル取り出し流路を巻き取る際に、前記サンプル取り出し流路を案内しつつ前記ガイド壁の内側に引き込むための切り欠きを前記ガイド壁に形成した請求項7又は8に記載のサンプリング補助具。 - 前記ガイド壁の上端側に、前記巻取軸に巻取られる前記サンプル取り出し流路を覆う蓋部を設けた請求項9に記載のサンプリング補助具。
- 前記巻取軸の軸方向と直交する方向に延在する把持部を備えた請求項7〜10のいずれか一項に記載のサンプリング補助具。
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