JP6657530B2 - ドロップオンデマンド印刷ヘッド及び印刷方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ドロップオンデマンド印刷ヘッド及び印刷方法に関する。
インクジェット印刷は、インク液滴を紙面、プラスチック、又は他の基板上に推進することによって、デジタル画像を再現する印刷のタイプである。現在利用されている主な技術として、連続式(CIJ)及びドロップオンデマンド(DOD)インクジェットの2つがある。
連続式インクジェット技術では、高圧ポンプが、インク溶液を方向付け、貯蔵槽からガンボディ及び微小ノズルを通して溶媒を高速乾燥させ、プラトー・レイリー不安定性を介して、インク液滴の連続流を形成する。圧電性結晶は、それがガンボディ内で振動し、液体流を一定間隔で液滴に侵入させることで、音響波を形成する。インク液滴は、これらが形成する帯電電極によって形成される静電場の影響を受ける。場は、所望の液滴の偏向度に従って、変化する。この結果、各液滴に対して、制御された可変的な静電荷が帯電する。帯電した液滴は、近接する液滴間における静電斥力を最小化する1つ又は複数の帯電していない「ガード液滴」によって分離される。帯電した液滴は、静電場を通過し、静電偏向板によって方向付けられ(偏向され)、レセプタ材料(基板)に印刷する、又は、非偏向状態を継続して再利用のために収集溝に向かうことを可能とされる。より十分に帯電した液滴は、より大きい角度に偏向される。液滴のごく一部だけが印刷に用いられ、大部分はリサイクルされる。インクシステムは、飛ぶ時間(ノズル放出と溝のリサイクルとの間の時間)中の、及び排気プロセスからの溶媒蒸発に対処するアクティブな溶媒調整を必要とする。これにより、溝に引き入れられる気体は、未使用の液滴と共に、貯蔵槽から排気される。溶媒損失を阻止すべく、粘度が監視され、溶媒(又は溶媒混合物)が加えられる。
ドロップオンデマンド(DOD)は、比較的大きいインク液滴を印刷基板に放出するために電子バルブを用いる低精細度DODプリンタ、又は、熱式DOD及び圧電DOD液滴排出方法のいずれかを用いることによって、非常に小さいインク液滴を放出可能な高精細度DODプリンタに分類されてよい。
熱式インクジェットプロセスでは、印刷カートリッジは、一連の小型チャンバを含み、その各々は、ヒータを含む。各チャンバから液滴を放出すべく、電流パルスは、加熱要素を通過し、チャンバにおけるインクの急速な蒸発により泡を形成させ、これにより、大きい圧力が増大し、インク液滴を紙面に推進させる。インクの表面張力及び濃縮と、従って、蒸気泡の収縮とが、インク貯蔵槽に付属する狭いチャネルを通して、インクのさらなる電荷をチャンバに引き寄せる。用いられるインクは、通常、水ベースであり、着色剤として顔料又は染料のいずれかを用いる。用いられるインクは、蒸気泡を形成するために揮発性成分を有さなくてはならず、さもなければ、液滴放出が生じ得ない。
圧電DODは、加熱要素の代わりに、各ノズルの後ろのインク充填チャンバにおいて圧電材料を用いる。電圧が印加される場合、圧電材料は形状を変化させ、流体において圧力パルスを生成し、ノズルからインク液滴を押し出す。DODプロセスは、必要な場合にだけ、ヘッドを、ドット当たりゼロから8つの間のインク液滴を適用するように方向付けるソフトウェアを用る。
高精細度プリンタは、オフィス用途と共に、いくつかの産業用コーディング及びマーキング用途においても用いられている。熱式インクジェットは、例えば、医薬品産業において、殆どがより小さいインプリント用のカートリッジベースのプリンタにおいて用いられることの方が多い。Spectra又はXaarのような会社の圧電性印刷ヘッドは、高精細度ケースのコーディング産業用プリンタに用いられることで成功を収めている。
全てのDODプリンタは、共通する1つの特徴を共有する。それは、非孔質基板に適用された場合に、排出されたインク液滴の乾燥時間が、CIJ技術と比較してより長いことである。速乾性溶媒が用いられる理由は、速乾性溶媒と共に用いられることを念頭に設計されているCIJ技術によって広く受容されているためであるが、その利用は、概してDOD技術に、詳細には高精細度DODに限定される必要がある。これが、速乾性インクがノズルを逆乾燥させ得る理由である。公知の用途の大部分において、高精細度DODプリンタの非孔質基板におけるインプリントの乾燥時間の長さは、CIJの少なくとも2倍、通常は、3倍を大きく超えることがある。これは、特定の産業用コーディング用途、例えば、非常に高速の生産ラインにおいては、数秒の乾燥時間では、まだ湿っている(乾燥していない)インプリントを露出させ、他の物体と接触した場合にダメージを与えることがあるため、欠点である。
高精細度DOD技術の他の欠点は、限定的な液滴エネルギであり、これは、基板が、印刷ノズルに対して非常に均等に、かつ接近して誘導されることを必要とする。これも、いくつかの産業用途では不利となることが明らかとなっている。例えば、コーディング面が平坦ではない場合、これは、ノズルに非常に接近して誘導されることができない。
CIJ技術は、固有の欠点を有することがさらに明らかとなっている。これまで、CIJは、十分に動作するためには特定の液滴サイズを必要とするという事実に起因して、高精細度インプリントにおける利用では成功していなかった。CIJ技術の他の周知の欠点は、溶媒の利用度が高いことである。これにより、供給コストを高騰させるのみならず、広く用いられているMEK(メチルエチルケトン)のような、最も効率的な溶媒が有毒であるため、オペレータ及び環境にとって危険なことがある。以下の文献は、インクジェット印刷技術に対する様々な改良を示す。
T. Hasegawa et al(Thin Solid Films518(2010)pp.3988−3991)による「Double−shot inkjet printing of donor−acceptor−type organic charge−transfer complexes:Wet/nonwet definition and its use for contact engineering」という記事は、ダブルショットインクジェット印刷(DS−IJP)技術を示す。ここで、可溶成分ドナー(例えば、テトラチアフルバレン、TTF)及びアクセプタ(例えば、テトラシアノキノジメタン、TCNQ)分子を含む2種類のピコリットルスケールのインク液滴は、基板面上の同一の位置に個々に堆積され、TTF−TCNQの難溶性金属化合物フィルムを形成する。その技術は、湿式/非湿式面の改良を用いて、個々に印刷されたドナー及びアクセプタインクの混合液滴を予め規定されたエリアに閉じ込め、その結果、ピコリットルスケールの複合体を即座に形成する。
米国特許US7429100は、連続的にインクジェットプリンタを動作させる、インク液滴ジェットにおけるインク液滴数を増加させる方法及び装置を示す。ここで、少なくとも2つの別個に生成されたインク液滴ジェットのインク液滴は、結合されて1つのインク液滴ジェットとなり、これにより、結合されたインク液滴ジェットは、対応する別個のインク液滴ジェットの別個のインク液滴を完全に包囲し、従って、個々の流れにおけるインク液滴数の合計に等しいインク液滴数を有する。個々の流れからの液滴は、互いに衝突せず、互いに結合されないが、結合液滴ジェットにおいて別個の液滴のまま残る。
米国特許出願US20050174407は、固体材料を堆積させるための方法を示す。ここで、一対のインクジェット印刷装置は、インク液滴が飛ぶ間に一致するような方向にインク液滴をそれぞれ放出し、基板に向かって前進し続ける混合液滴を形成する。ここで、混合液滴は、印刷ヘッドの外で形成される。
米国特許US8092003は、基板上におけるインクの硬化を開始及び/又は加速させるデジタルインク及び触媒を用いて、デジタル方式で画像を基板に印刷するためのシステム及び方法を示す。インク及び触媒は、インクジェットプリンタのヘッド内部にありつつも、互いに離間した状態で維持され、ヘッドから、すなわち、ヘッドの外に排出された後でのみ結合する。これは、ヘッド外で飛ぶ液滴の併合の正確な制御、及びこれに対応する、印刷対象における液滴配置に対する正確な制御の欠如において、問題を生じさせることがある。
日本特許出願JP2010105163Aは、複数のノズル穴を含むノズル板を開示する。複数のノズル穴は、液体を排出し、液体は、ノズル板の外を飛ぶ間に結合する。
米国特許US8092003は、基板上におけるインクの硬化を開始及び/又は加速させるデジタルインク及び触媒を用いて、デジタル方式で画像を基板に印刷するためのシステム及び方法を示す。インク及び触媒は、インクジェットプリンタのヘッド内部にありつつも、互いに離間した状態で維持され、ヘッドから、すなわち、ヘッドの外に排出された後でのみ結合する。これは、ヘッド外で飛ぶ液滴の併合の正確な制御、及びこれに対応する、印刷対象における液滴配置に対する正確な制御の欠如において、問題を生じさせることがある。
上述された方法の全てにおいて、それぞれの主液体の液滴は、それぞれのノズルから排出された後、誘導されない。従って、これらが混合された結合液滴の形成を開始する接続点に向かう過程にあるこれらが飛ぶ経路は、制御されない。このような制御は、ノズル端部のエリアにおける被印刷物間の偶発的かつ望ましくない接触を回避するために、化学的に反応する被印刷物を混合する場合には、必要となることがある。ここで、このような早過ぎる接触は、結合物質の残留物堆積を招き、結合物質が凝固する間の時間により、ノズルを遮断する可能性がある。
例えば、特許文献US3657599、US20110193908又はUS20080074477において説明されるように、帯電した液滴に影響するための電極を用いることによって、印刷ヘッドから出る液滴の速度を変化させるための公知の様々な構成が存在する。
米国特許出願US20080074477は、連続式インクジェットプリンタにおいて液滴の容積を制御するためのシステムを開示する。ここで、その全てが単一のノズルから放出された連続するインク液滴は、ターゲット基板において長手方向の軌跡に沿って投影される。液滴群は、軌跡における液滴の連続から選択され、この液滴群は、群の上流側液滴を静電的に加速する、及び/又は、群の下流側液滴を減速することによって結合され、単一の液滴に結合する。
ドイツ特許出願DE3416449及びDE350190は、液滴の連続流を生成する液滴生成器を備えるCIJ印刷ヘッドを示す。液滴流は、ノズル近傍における周期的な圧力外乱の結果として生成され、これは、出現したインクジェットを同じサイズを有する等間隔の液滴に分解する。液滴の大部分は、CIJ技術において共通するように、溝によって収集され、液滴生成器にインクを供給する貯蔵槽に返送される。
日本特許出願JPS5658874は、等間隔の液滴の連続流を生成するノズルを備えるCIJ印刷ヘッドを示す。ここで、液滴のいくつかは、溝によって収集され、液滴のいくつかのみが、印刷対象面に到達する。1つの液滴の経路が変更されて他の液滴の経路と交差するように、液滴の経路が電極のセットによって変更される。
CIJ印刷ヘッドとDOD技術印刷ヘッドとの間における大きな構造的かつ技術的相違に起因して、これらの印刷ヘッドは、互いに互換性を有さず、個々の特徴は、これら技術間で移転不可能である。
米国特許US8342669は、任意の時(列挙されるように、噴射前、噴射間、又は噴射後に)に混合可能な少なくとも2つのインクを備えるインクセットを開示する。特定の実施形態は、インクがインクジェットヘッドを出た位置と基板との間における任意の位置、すなわち、飛ぶ間の任意の位置において、混合又は結合されてよいことを規定する。インクジェット装置と基板との間におけるインクの結合後、インク液滴は、反応を開始してよい。すなわち、ビニールモノマの重合が開始してよく、液滴の推進力が、液滴を基板上の所望の位置に搬送してよい。これは、しかしながら、インクジェット装置外部の周囲は可変的であるので、液滴の併合パラメータの制御が困難であるという欠点を有する。
主被印刷液滴がそれぞれのノズル出口を離れた後で、これらが飛ぶ経路を制御することが、適切な併合を確実にするのみならず、ノズル出口の近くにおいて化学反応する被印刷物間の早過ぎる接触を回避するためにも、望ましいであろう。このような望ましくない接触は、反応物質の残留物を堆積させ、結果的にノズルの目詰まりを招く可能性がある。
米国特許出願US2011/0181674は、貯蔵槽から引き入れられた第1のインクを貯蔵し、アクチュエータの駆動力によって第1のインクをノズルに移送する圧力チャンバと、圧力チャンバとノズルとの間に配置され、第1のインクが、第2のインク用のインク流路を通って引き入れられた第2のインクと混合されることを可能とするダンパと、を含むインクジェット印刷ヘッドを開示する。この解決手段の欠点は、混合インクがノズルと接触することである。これは、混合インクの物理化学的パラメータにより混合インクの噴射が不可能である場合、又は、混合インクが化学的に不安定で、混合インク内で生じる反応が物理化学的パラメータを変化させ、混合インクの噴射を不可能とする場合、又は、その反応が混合インクを凝固させる場合に、問題を招くことがある。化学反応がインク成分の混合中に開始する場合、ノズルと接触する混合インクのあらゆる残留物は、残留物を堆積させ、印刷プロセス中にノズルの目詰まりを招くことがある。
DODインクジェット印刷と関連する問題は、インクの表面上における堆積が実行された後の、その比較的長い硬化時間である。
インクが表面上に堆積した後、その硬化時間を短くするために、DODインクジェット印刷技術を向上させる必要がなおも存在する。さらに、より高い液滴エネルギ及びより正確な液滴配置と組み合わせられたこのような結果を得ることは、異なる基板及び形状の異なる製品をコーディングするために有利であろう。
インプリントの乾燥(又は硬化)時間を減少させ、プリンタから排出される印刷液滴のエネルギを増大させる試みにおいて、インクジェット印刷技術を向上させる必要がある。本発明は、これら2つの利点を組み合わせ、これまではCIJプリンタにのみ適用可能であり、概して(主に乾燥時間に関して)DOD技術、詳細には高精細度DOD技術のエリアでは適用不可能なレベルにまでこれらを引き上げる。ここで、この両方の乾燥(硬化)時間及び液滴エネルギは、技術の現状と比較して、非常に大きく向上している。本発明は、結果的なインプリントが、なおも極めて短い時間に非常に高い付着力で多種多様な基板上に確立されることを可能としつつ、CIJ技術の主な欠点にも対処し、溶媒の利用を少なくとも10倍減少させ、CIJのものと比較してはるかに小さい液滴が、より高速に排出されることを可能とする。
印刷ヘッドにおいて、第1の液体の第1の主液滴を、第1の経路に沿って移動するように排出する段階と、第2の液体の第2の主液滴を、第2の経路に沿って移動するように排出する段階と、印刷ヘッド内の反応チャンバ内の接続点において、第1の主液滴を第2の主液滴と結合させて結合液滴とし、これにより、第1の主液滴の第1の液体と第2の主液滴の第2の液体との間における化学反応を、反応チャンバの制御環境内で開始させるように、第1の主液滴及び第2の主液滴の飛びを制御する段階と、結合液滴が接続点から開始する結合液滴経路に沿って移動する間、印刷ヘッドの要素から離間するように、反応チャンバを通り、結合液滴経路に沿う結合液滴の飛びを制御する段階と、を実行する段階を備えるドロップオンデマンド印刷方法が示される。
方法は、ノズル出口の端部の平面間にセパレータを設けることによって、主液滴がノズル出口において互いに接触することを防止する段階をさらに含んでよい。
方法は、セパレータによって、第1の主液滴及び第2の主液滴を誘導するように、第1の主液滴及び第2の主液滴の飛びを制御する段階をさらに含んでよい。
セパレータの側壁の、ノズル出口の端部の平面からの長さは、主液滴の直径より短くなくてよい。
方法は、第1の主液滴及び第2の主液滴が飛ぶ経路を、ノズル出口と接続点との間の距離の50%より短くない距離となるように制御する段階をさらに含んでよい。
方法は、第1の主液滴及び第2の主液滴の飛びを、電場によって制御する段階をさらに含んでよい。
方法は、反応チャンバ内における、チャンバ温度、電場、超音波場、及びUV光のパラメータの少なくとも1つを制御する段階をさらに含んでよい。
方法は、印刷ヘッドの内部を周辺温度より高い温度に加熱する段階をさらに含んでよい。
方法は、主液滴を印刷対象面の温度より高い温度に加熱する段階をさらに含んでよい。
第1の主液滴及び第2の主液滴の飛びは、第1の経路及び第2の経路を変更する気体流によって制御されてよい。
気体流は、生成された第1の主液滴及び第2の主液滴の温度より高い温度を有してよい。
気体流は、結合液滴が生成された後の特定の期間、生成され続けてよい。
第1の液体を含む第1の液体貯蔵槽に、第1のチャネルを介して接続される第1のノズルであって、第1の液体の第1の主液滴をオンデマンドで形成し、第1の主液滴を、第1の経路に沿って移動するように排出する第1の液滴生成推進装置を有する、第1のノズルと、第2の液体を含む第2の液体貯蔵槽に、第2のチャネルを介して接続される第2のノズルであって、第2の液体の第2の主液滴をオンデマンドで形成し、第2の主液滴を、第2の経路に沿って移動するように排出する第2の液滴生成推進装置を有する、第2のノズルと、を含むノズル部品を備えるドロップオンデマンド印刷ヘッドが、さらに説明される。印刷ヘッドは、反応チャンバであって、第1の経路は、反応チャンバ内で、接続点において第2の経路と交差する、反応チャンバと、第1の主液滴及び第2の主液滴の飛びを制御する手段であって、第1の主液滴が接続点において第2の主液滴と結合して結合液滴になることを可能とするように構成され、これにより、第1の主液滴の第1の液体と第2の主液滴の第2の液体との間における化学反応を、結合液滴が反応チャンバを通って結合液滴経路に沿って流れる間に、反応チャンバの制御環境内で開始させる、手段と、をさらに含む。結合液滴は、接続点から開始する結合液滴経路に沿って移動する間、印刷ヘッドの要素から離間する。
少なくとも2つのノズルであって、各ノズルは、ノズル出口において液体の主液滴を形成するために、チャネルを介して別個の液体貯蔵槽に接続される、少なくとも2つのノズルと、ノズル出口間に位置し、下流方向に狭まる断面を有するセパレータであって、印刷ヘッド内において、接続点において結合されて結合液滴となる主液滴の、ノズル出口から接続点に向かう方向における自由移動を制限するために、ノズル出口間に位置し、下流方向に狭まる断面を有するセパレータと、ノズル出口及び接続点を包囲するカバーと、を有するノズル部品を備え、主液滴の自由移動は、セパレータの各側壁の長さに沿って制限され、長さは、側壁においてノズル出口を出る主液滴の直径より小さくなく、ノズル出口は、ヘッドの長軸に向かって傾斜する角度で、主液滴を排出するように構成されるインクジェット印刷ヘッドが、さらに開示される。
一対のノズルであって、各ノズルは、チャネルを介して別個の液体貯蔵槽に接続され、接続点において結合して結合液滴となる液体の主液滴を、ノズル出口において下流方向に排出する一対のノズルと、ノズル出口を囲み、下流方向に狭まる断面を有する主筐体と、主筐体内部を下流方向に流れるように構成される気体流の源と、を含むノズル部品を備え、接続点は、主筐体内に配置される、インクジェット印刷ヘッドが、さらに開示される。
少なくとも2つのノズルであって、各ノズルは、チャネルを介して別個の液体貯蔵槽に接続され、ノズル出口において液体の主液滴をオンデマンドで形成するための液滴生成推進装置をその出口に有し、第1のノズルは、第1の経路に沿って第1の主液滴を排出するように構成され、第2のノズルは、第1の経路と整合しない第2の経路に沿って第2の主液滴を排出するように構成される、少なくとも2つのノズルと、接続点より前又は接続点において、第2の主液滴が飛ぶ経路を第1の主液滴が飛ぶ経路と一致する経路に変化させ、接続点において、第1の主液滴が第2の主液滴と結合して結合液滴となることを可能とするための電極のセットと、を含むノズル部品を備え、第1の主液滴及び第2の主液滴の各々は、印刷対象面に噴出される、ドロップオンデマンドインクジェット印刷ヘッドが、さらに開示される。
1つ又は複数の実施形態において、印刷ヘッドは、後述される特徴の少なくとも1つを有してよい。
印刷ヘッドは、結合液滴が飛ぶ経路を制御する手段をさらに含んでよい。
第1の主液滴及び第2の主液滴の飛びを制御する手段は、ノズル出口間に位置し、下流方向に狭まる断面を有するセパレータによって形成されてよい。
セパレータは、その側壁に沿って主液滴を誘導し、ノズル出口をこれらの端部の平面において分離するように構成されてよい。セパレータは、主液滴を接続点に向かって跳ね返すように構成されてよい。
セパレータは、ノズル出口に隣接する側壁を有し、主液滴が自由に結合することを制限する手段を形成するセパレータ先端において、主液滴が結合して結合液滴となるように、その側壁に沿って主液滴を誘導するように構成されてよい。
セパレータの各側壁の長さは、当該側壁に隣接するノズル出口を出る主液滴の直径より大きくてよい。
第1の主液滴及び第2の主液滴の飛びを制御する手段は、接続点より前又は接続点において、第2の主液滴が飛ぶ経路を、第1の主液滴が飛ぶ経路と一致する経路に変化させるための電極のセットであってよい。
第2の主液滴は、ゼロ以外の電荷を有する帯電した液滴であってよい、又は、第2のノズルに接続された第2の貯蔵槽における液体は、帯電される。
第2のノズルは、ノズルチャネルを介して流れる液体を帯電させるために、ノズルチャネルに沿って、又はノズル出口に配置された帯電電極を含んでよい。
印刷ヘッドは、第2の主液滴を帯電させるために、第2の主液滴が飛ぶ経路を変化させるための電極のセットより前に、第2の主液滴が飛ぶ経路に沿って配置される帯電電極をさらに含んでよい。
印刷ヘッドは、結合液滴が飛ぶ経路を偏向させる及び/又は修正するために、制御可能なDC電圧源に接続され、かつ、接続点に対して下流側に配置される電極のセットをさらに含んでよい。
第1の液体は、インクベースであってよく、第2の液体は、インクベースを硬化させるための触媒であってよい。
印刷ヘッドは、主液滴が自由に結合して結合液滴となることを制限する手段をさらに含んでよい。
主液滴が接続点において自由に結合して結合液滴となることを制限する手段は、下流方向に狭まる断面のチューブの形を有してよい。チューブは、接続点に配置されてよい。チューブは、接続点から下流側に離間してよい。
第1の主液滴及び第2の主液滴の飛びを制御する手段は、ノズル出口を囲み、下流方向に狭まる断面を有する主筐体と、主筐体内部を下流方向に流れる気体流の源と、の形を有してよい。
主筐体は、その下流側出口において、結合液滴の直径より大きい直径を有する第1の部分を有してよい。
主筐体は、その下流側出口において、結合液滴の直径より大きくない直径を有する第1の部分を有してよい。
主筐体の第1の部分の長さは、結合液滴の直径より小さくなくてよい。
印刷ヘッドは、主筐体を囲み、かつ、気体流の源に接続される副筐体をさらに含んでよい。副筐体は、主筐体の第1の部分の出口から下流方向に延び、結合液滴の直径より大きい直径へと下流方向に減少する直径を有する第1の部分を含んでよい。
印刷ヘッドは、主筐体の出口及び/又は副筐体の出口において帯電電極をさらに含んでよい、及び/又は、副筐体の出口より下流側後方に偏向電極をさらに含んでよい。
ノズルは、ヘッドの長軸に対して、5から75度、好ましくは15から45度の角度で傾斜してよい。両方のノズルは、ヘッドの長軸に対して、同じ角度で傾斜してよい。
ノズルは、ヘッドの長軸に対して、異なる角度で傾斜してよい。
ノズルは、液体の主液滴をヘッドの長軸と平行に排出するように構成されてよい。ノズルは、互いに平行な軸を有してよい。第2の主液滴は、第1の主液滴より大きいサイズを有してよい。ノズル出口は、加熱されてよい。印刷ヘッドは、平行に構成される複数のノズル部品を含んでよい。
セパレータは、主液滴が印刷ヘッド内においてノズル出口から移動する経路を、接続点に向かう方向に変化させるようにさらに構成されてよい。セパレータは、その側壁に沿って、主液滴を誘導するように構成されてよい。
印刷ヘッドは、主液滴が接続点において自由に結合して結合液滴となることを制限する手段をさらに含んでよい。
セパレータは、主液滴を印刷ヘッド内においてノズル出口から接続点に誘導し、主液滴が接続点において自由に結合して結合液滴となることを制限するように構成されてよい。
主液滴が接続点において自由に結合して結合液滴となることを制限する手段は、下流方向に狭まる断面のチューブの形を有してよい。
セパレータは、切頂先端を有してよい。セパレータの側壁は、ヘッドの長軸に対して、5から75度、より好ましくは15から45度、詳細には0度の角度で傾斜してよい。セパレータの側壁は、平坦、凹状又は凸状の形状を有し、予め定められた飛ぶ経路に沿って主液滴を誘導してよい。セパレータの側壁が平坦以外の形状である場合、これらの部分は、ヘッドの長軸に対して、0から90度の角度で傾斜してよい。
セパレータの両方の側壁は、ヘッドの長軸に対して、同じ角度で傾斜してよい。
セパレータの側壁は、ヘッドの長軸に対して、異なる角度で傾斜してよい。
セパレータの側壁は、ヘッドの長軸に対して、ノズルチャネルの傾斜角度より大きくない角度で傾斜してよい。
セパレータの側壁は、ヘッドの長軸に対して、ノズルチャネルの傾斜角度より大きい角度で傾斜してよい。セパレータは、加熱されてよい。ヘッドは、セパレータ先端に向かって気体を吹き出すための気体供給ノズルをさらに含んでよい。
ノズルは、ヘッドの長軸に対して、0から90度、好ましくは5から75度、より好ましくは15から45度の角度で傾斜してよい。
主液滴は、ヘッドの長軸に対して、0から90度、好ましくは5から75度、より好ましくは15から45度、詳細には90度の放出角度で、ノズルから放出されてよい。主液滴は、ヘッドの長軸に対するノズルの傾斜角度に等しい放出角度で放出されてよい。
主液滴は、ヘッドの長軸に対するノズルの傾斜角度に対して異なる放出角度で放出されてよい。
詳細には主液滴は、ヘッドの長軸と垂直に放出されてよい。両方のノズルは、ヘッドの長軸に対して、同じ角度で傾斜してよい。ノズルは、ヘッドの長軸に対して、異なる角度で傾斜してよい。
第2の主液滴は、ゼロ以外の電荷を有する帯電した液滴であってよい、又は、第2のノズルに接続された第2の貯蔵槽における液体は、帯電される。
第2のノズルは、ノズルチャネルを介して流れる液体を帯電させるために、ノズルチャネルに沿って、又はノズル出口に配置された帯電電極を含んでよい。
印刷ヘッドは、第2の主液滴を帯電させるために、第2の主液滴が飛ぶ経路を変化させるための電極のセットより前に、第2の主液滴が飛ぶ経路に沿って配置される帯電電極をさらに含んでよい。
印刷ヘッドは、第1の主液滴の第1の飛ぶ経路を変化させるための電極の他のセットをさらに含んでよい。
印刷ヘッドは、結合液滴が飛ぶ経路を偏向させる及び/又は修正するために、制御可能なDC電圧源に接続され、かつ、接続点に対して下流側に配置される電極のセットをさらに含んでよい。
印刷ヘッドは、ノズル出口及び接続点を包囲するカバーをさらに含んでよい。
本発明は、図面に対する例示的な実施形態によって示される。
本発明の第1の実施形態の概要を模式的に示す。 第1の実施形態の第1の変形例を模式的に示す。 第1の実施形態の第1の変形例を模式的に示す。 第1の実施形態の第2の変形例を模式的に示す。 第1の実施形態の第3の変形例を模式的に示す。 第1の実施形態の第4の変形例を模式的に示す。 本発明の第2の実施形態の第1の変形例を模式的に示す。 本発明の第2の実施形態の第1の変形例を模式的に示す。 本発明の第2の実施形態の第1の変形例を模式的に示す。 本発明の第2の実施形態の第2の変形例を模式的に示す。 本発明の第2の実施形態の第1の変形例を模式的に示す。 本発明の第2の実施形態の第1の変形例を模式的に示す。 本発明の第3の実施形態を模式的に示す。 本発明の第4の実施形態を模式的に示す。 本発明の第5の実施形態を模式的に示す。 ノズルから液滴を推進するための異なる装置を模式的に示す。 ノズルから液滴を推進するための異なる装置を模式的に示す。 ノズルから液滴を推進するための異なる装置を模式的に示す。 本発明の第6の実施形態の第1の変形例を模式的に示す。 本発明の第6の実施形態の第2の変形例を模式的に示す。 本発明の第6の実施形態の第3の変形例を模式的に示す。 本発明の第6の実施形態の第4の変形例を模式的に示す。 本発明の第6の実施形態の第4の変形例を模式的に示す。 本発明の第6の実施形態の第4の変形例を模式的に示す。 本発明の第6の実施形態の第5の変形例を模式的に示す。 本発明の第6の実施形態の第6の変形例を模式的に示す。 第7の実施形態に係る印刷ヘッドを模式的に示す。 第7の実施形態に係るノズル部品を模式的に示す。 第7の実施形態に係るノズル部品を模式的に示す。 第7の実施形態における結合液滴となる主液滴の結合プロセスを模式的に示す。 第7の実施形態における結合液滴となる主液滴の結合プロセスを模式的に示す。 第7の実施形態における結合液滴となる主液滴の結合プロセスを模式的に示す。 第7の実施形態における結合液滴となる主液滴の結合プロセスを模式的に示す。 第7の実施形態における結合液滴となる主液滴の結合プロセスを模式的に示す。 第7の実施形態における印刷ヘッドの噴出において、液滴の移動経路を偏向させる又は修正するための電極のセットを模式的に示す。 第8の実施形態に係る印刷ヘッドを模式的に示す。
本発明の詳細及び機能、その性質及び様々な利点は、ドロップオンデマンド印刷ヘッド及び印刷方法の好ましい実施形態の以下の詳細な説明からより明らかとなろう。
本発明は、印刷ヘッド内の反応チャンバにおいて化学反応を起こす高速硬化成分の利用を可能とすることによって、インクが面上において堆積した後、その硬化時間を短くすることを可能とし、これにより、印刷プロセスの効率及び制御可能性を向上させる。換言すると、本発明は、制御環境における併合を提供する。
本発明に係る印刷ヘッドにおいて、反応チャンバは、主液滴が内部で結合して結合液滴となるように構成される。ここで、化学反応は、反応チャンバ又は反応チャンバの出口が目詰まりするリスクなしで、開始される。これは、主液滴が(反応チャンバの制御された予測可能な環境において)飛ぶ間に結合し、反応チャンバから直ちに出るように、主液滴が互いに結合する前に、主液滴をノズル出口から(例えば、主液滴の直径の少なくとも50%の距離まで)離れるように誘導する、セパレータ、気体流又は電場のような手段によって実現される。
反応チャンバは、好ましくは、主液滴の良好な併合を可能とし、結合液滴が反応チャンバの壁に触れることを防止すべく、結合液滴が形成される接続点において、結合液滴の期待されるサイズより大きいサイズを有する。接続点において、従って、主液滴が自由に結合するために利用可能ないくらかの空間が存在する。
主液滴が併合して結合液滴を形成する場合、第1の主液滴を形成する第1の液体の成分と、第2の主液滴を形成する第2の液体の成分との間で、化学反応が開始される。様々な物質が、主液滴の成分として用いられてよい。以下の例は、例示としてのみ扱われるべきものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
−ポリアクリレートの結合液滴は、モノマ(例えば、任意に着色剤が添加されたメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート)の主液滴と、イニシエータ(例えば、トリメチロールプロパン、トリス(1−プロピオン酸アジリジン)(tris(1−aziridinepropionate))又はアザリジン(azaridine)のような触媒、さらに、UV光が、イニシエータエージェントとして用いられてよい)の第2の主液滴との間における化学反応によって形成されてよい。
−ポリウレタンの結合液滴は、モノマ(例えば、4,4'−メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)又は脂肪族もしくは脂環式のいずれかの異なるモノマジイソシアネート(monomeric diisocyianate)の主液滴と、イニシエータ(例えば、グリセロール又はグリコールのような、一価アルコール、二価アルコール又は多価アルコール、任意で着色剤が添加されたチオール)の第2の主液滴との間における化学反応によって形成されてよい。
−ポリカルボイミド(polycarboimide)の結合液滴は、モノマ(例えば、カルビミド(carbimide))の主液滴とイニシエータ(例えば、任意で着色剤が添加されたアジピン酸のようなジカルボン酸)の第2の主液滴との間における反応によって形成されてよい。
概して、第1の液体は、第1のポリマ形成システム(好ましくは、モノマ、オリゴマ(樹脂)、ポリマ等のような1つ又は複数の化合物、又はこれらの混合物)を含んでよく、第2の液体は、第2のポリマ形成システム(好ましくは、モノマ、オリゴマ(樹脂)、ポリマ、重合化反応イニシエータ、1つ又は複数の架橋剤等のような1つ又は複数の化合物、又はこれらの混合物)を含んでよい。化学反応は、好ましくは、重合反応又は共重合反応であり、これは、重縮合、重付加、ラジカル重合、イオン重合又は配位重合のような架橋を含んでよい。さらに、第1の液体及び第2の液体は、溶媒、分散剤等のような他の物質を含んでよい。
反応チャンバの環境を制御することによって、主液滴の制御可能かつ完全な併合(速度、液滴の質量、表面張力、粘度、入射角のような、液体に依存する特定の条件においてのみ生じる)の実現が可能となる。典型的には、これらのパラメータを印刷ヘッド外部の環境において制御することは不可能である。ここで、周辺温度、気圧、湿度、風速は変化し、併合プロセスに重大な影響を与えることがある(かつ、液滴が飛ぶ経路の逸脱、衛星液滴(印刷ヘッド内部を目詰まりさせる可能性がある)の生成、主液滴の跳ね返しをもたらし、印刷プロセスを完全に機能不全に至らせないまでも、少なくとも品質の低下を招くことがある)。
印刷ヘッド内の温度を上昇させることによって、主液滴の表面張力及び粘度は、減少可能である。
併合プロセスが制御下にある場合、化学反応は、結合液滴の容積内で均等に開始されてよく、これにより、予測可能な品質の印刷を提供する。主液滴の液体は、(液滴間の衝突に起因する)機械的方式及び成分の拡散によって、併合する。拡散速度は、個々の液滴における成分濃度の相違、及び温度依存性の拡散係数によって異なる。温度が上昇すると、拡散係数が増加し、結合液滴内における成分の拡散速度が増加する。従って、温度上昇は、より均一な組成の結合液滴をもたらす。
さらに、モノマ及びイニシエータとは別のいくつかの組成、詳細には、少なくとも3つの液滴で形成される組成では、モノマとイニシエータとの間における化学反応を低速化するために、阻害剤のさらなる主液滴が導入され、重合化前に組成のより良好な均一化を可能としてよい。
結合液滴が印刷対象面の温度より高い温度を有するように形成される場合、結合液滴は、それが印刷面に当たるときに急冷されて、その粘度が増加する。従って、液滴は、それが堆積された位置から離れるように移動する傾向が低い。この冷却プロセスは、結合液滴の密度及び粘度を、堆積中は増大させなければならないが、しかしながら、最終凝固ステージまでは増大させるべきではない。なぜなら、最終凝固は、温度変化のみではなく、完了した化学反応から生じるべき結果だからである。さらに、化学反応(すなわち、重合、硬化(架橋))が結合液滴において既に開始されていると、印刷物の個々の層の架橋は向上する(これは、具体的には、3D印刷にとって重要である)。
いくつかの実施形態において、第1の主液滴及び第2の主液滴が飛ぶ経路は、ノズル出口と接続点との間において飛ぶ経路全体で制御される。他の実施形態において、飛ぶ経路は、距離の部分でのみ制御される。好ましくは、これは、ノズル出口と接続点との間の距離の50%より短くない距離となるように制御されなければならない。
示される解決手段は、主液滴がそれぞれのノズル出口から排出された後、これらが飛ぶ経路を制御することによって、結合された反応物質の残留物がノズル出口近くで堆積することを防止することを可能とする。
示されるドロップオンデマンド印刷ヘッド及び方法は、浸出の少ない非孔質基板又は面上においてさえも、高品質印刷を含む様々な用途に採用可能である。ポリマの非常に良好な付着は、比較的高い液滴エネルギと組み合わせられて、多種多様な製品の生産プロセスの最後フェーズにおいて、高速で産業用印刷及びコーディングすることを可能とする。段階的な凝固の制御は、液滴が適用された位置にとどまることを可能とするものの、同時に、最終凝固前に化学反応が完了することを可能とする予備的な密度増加を含むが、この技術を、高度な3D印刷に好適なものにする。個々の層の間の架橋は、最終的な3D印刷材料における異方性に類する現象を回避することを可能とし得る。これは、多量の既存の3Dインクジェットベースの技術と比較して、有利であろう。
第1の実施形態
本発明に係るインクジェット印刷ヘッド100の第1の実施形態が、図1における概要に、及び、図2A−2Eの様々な変形例における詳細断面図に示される。図2A及び2Bは、同じ断面図を示すが、図面を明確にするために、異なる要素は異なる図において参照されている。
インクジェット印刷ヘッド100は、1つ又は複数のノズル部品110を含んでよい。各ノズル部品は、セパレータ131によって分離された一対のノズル111A、111Bから放出された2つの主液滴121A、121Bで形成される結合液滴122を生成するように構成される。実施形態は、2つより多くのノズルを用いることによって強化可能である。図1は、基板190上に8ドット行191を印刷すべく、平行に配置される8つのノズル部品110を有するヘッドを示す。代替的な実施形態における印刷ヘッドは、単一のノズル部品110のみを含んでよく、又は、8つより多く又はこれより少ないノズル部品を含んでよく、より高精細度の印刷のために、256個又はそれ以上のノズル部品さえも含んでよいことに留意されたい。
ノズル部品110における一対のノズルの各ノズル111A、111Bは、液体を貯蔵槽116A、116Bから送液するためのチャネル112A、112Bを有する。ノズル出口113A、113Bにおいて、図10、11、12に示される液滴生成推進装置161A、161Bが動作した結果として、液体から主液滴121A、121Bが形成される。ノズル出口113A、113Bは、下流方向に狭まる断面を有する(好ましくは、長手方向にくさび又は円錐形形状の)セパレータ131に隣接する。これは、ノズル出口113A、113Bを(詳細には、ノズル端部の平面において)分離し、そこで、これらがこれらのそれぞれのノズル出口113A及び113Bから完全に排出される前に、主液滴121Aと121Bとの間における望ましくない接触を防止する。ノズル出口113A、113Bから放出された主液滴121A、121Bは、それぞれ、セパレータ131に沿う第1の経路pA及び第2の経路Pbに沿って、その先端132に向かって移動する。ここで、これらは結合し、結合液滴122を形成する。これは、セパレータ先端132から分離し、結合液滴経路pCに沿って、印刷対象面に向かって進む。従って、セパレータ131は、第1の主液滴121A及び第2の主液滴121Bの飛びを制御する手段として機能し、接続点132において第1の主液滴121Aが第2の主液滴121Bと結合し、結合液滴122となることを可能とする。
結合液滴122は、接続点から開始する結合液滴経路pCに沿って移動する間、印刷ヘッドの要素から離間する。理論上の例において、図2Bに示されるように、結合液滴122は、それが接続点132から離れるように移動した直後に、セパレータ先端から分離される。実際、併合プロセスは、物質全体が、最初は、混合を開始する2つの被印刷物からなり、セパレータから離れて、印刷製品に向かって移動し続ける間に、いくらかの時間がかかる。実際、2つの被印刷物の拡散が主被印刷物間の化学反応の開始を可能とするステージに到達したところで、主液滴が印刷ヘッドの要素によって接続点に向かって誘導されているという事実にも関わらず、結合液滴がこのような要素との接触を既に失った後に、形成されるということを意味する。様々な乱流が結合液滴内で発生可能であり、結合液滴は、始めから、完全に丸い形状を有するものではない。従って、明確性のために、結合液滴は、接続点から開始する結合液滴経路pCに沿って移動する間、いくらかの短い距離、例えば、結合液滴122の直径dC1つ分の距離を移動した後で、印刷ヘッドの要素(すなわち、要素の壁)から離間すると言ってよい。同時に、結合液滴経路pCは、結合液滴122の直径の半分より大きい距離だけ、印刷ヘッドの要素から離間する。従って、結合液滴は、形成された後、印刷ヘッドのいずれの要素にも触れず、結合液滴の材料によって印刷ヘッドの目詰まりが生じるリスクを最小化する。このような目詰まりは、結合された、凝固反応の対象となる物質と、印刷ヘッドの要素との間で望ましくない接触がある場合に、印刷ヘッド内で堆積する可能性のある、結合された反応物質の残留物の堆積から、生じる可能性がある。従って、印刷ヘッドは、結合液滴が、主液滴を接続点(結合液滴との接触が結合液滴経路のまさに開始部分だけに発生する位置)向けて誘導する要素以外の、印刷ヘッドのいずれの要素にも触れないように構成される。結合液滴は、一度誘導要素から分離すると、印刷ヘッドの他の要素と接触することはない。従って、化学反応が、一度反応チャンバにおいて開始され、結合液滴がその経路に沿って移動する間継続すると、結合液滴は、印刷ヘッドのいずれの要素にも接触しない。これらの関係は、他の実施形態でも同様である。
2つの貯蔵槽116A、116Bから供給される液体は、第1の液体(好ましくは、インク)及び第2の液体(好ましくは、インクの硬化を開始させる触媒)である。これにより、結合液滴122におけるインクを硬化させるための、第1の主液滴121Aの第1の液体と第2の主液滴121Bの第2の液体との間における化学反応が、それが印刷対象面に到達する前に開始可能となる。これにより、インクは、印刷面により容易に付着してよい、及び/又は、印刷面でより迅速に硬化してよい。
化学反応は、本実施形態において、印刷ヘッドのカバー181によって形成される反応チャンバ内の接続点132(第1の経路が第2の経路と交差する位置)において開始される。
例えば、インクは、アクリル酸エステル(50から80重量部)、アクリル酸(5から15重量部)、顔料(3から40重量部)、界面活性剤(0から5重量部)、グリセリン(0から5重量部)、粘度調整剤(0から5重量部)を含んでよい。触媒は、アザリジン(azaridine)ベースの硬化剤(30から50重量部)、顔料(3から40重量部)、界面活性剤(0から5重量部)、グリセリン(0から5重量部)、粘度調整剤(0から5重量部)、溶媒(0から30重量部)を含んでよい。液体は、1から30mPasの粘度、及び20から50mN/mの表面張力を有してよい。従来技術から公知の他のインク及び触媒も、利用可能である。好ましくは、溶媒は、結合液滴の最大で10重量%、好ましくは、最大で5重量%に達する。これにより、印刷プロセスにおける溶媒含有量の大幅な減少が可能となる。このことは、印刷プロセス中における溶媒含有量が通常、液滴の全質量の50%を超える現在のCIJ技術より、本発明に係る技術を環境に優しいものとしている。この理由により、本発明は、グリーンテクノロジとみなされる。
第1の実施形態の第1の変形例において、図2A及び図2Bに示されるように、インク液滴は、反応チャンバ181内において、詳細には、セパレータ先端132において、触媒液滴と結合される。しかしながら、ヘッド構築は、ノズル出口113A、113Bがセパレータ131によって互いから分離されるようになっており、従って、インク及び触媒は、ノズル出口113A、113Bにおいて直接混合せず、ノズル出口113A、113Bの目詰まりを防止する。液滴が、一度結合されて結合液滴122になると、セパレータ先端132は表面が小さく、移動する結合液滴122の運動エネルギは、セパレータ先端132から結合液滴122を切り離せるほど十分に高いので、セパレータ先端132の目詰まりリスクが最小化される。セパレータ131は、その表面に沿って液滴121A、121Bを誘導する。従って、液滴121A、121Bは、これらが互いに遭遇するまで、制御された予測可能な方式で誘導される。これにより、結合液滴がセパレータ先端132からの排出後に沿う方向に対する制御と共に、2つの主液滴の併合プロセスに対して、はるかにより良好な制御が可能となる。従って、印刷対象面における結合液滴122の液滴配置を制御することが容易となる。主液滴121A、121Bのサイズ又は密度又は運動エネルギの相違に起因して、結合液滴122が(図2A及び2Bに示されるように、)ヘッドから垂直に出ずに、傾斜した角度で出たとしても、当該角度は、全ての液滴に対して比較的一定しており、予測可能である。従って、印刷プロセス中に、このことが考慮されてよい。例えば、低精細度のバルブベースのインクジェットプリンタにおいて用いられるもののような、比較的大型の液滴でさえ、セパレータ131の利用に起因して、液滴が印刷ヘッド外で飛ぶ間に結合する従来技術の解決手段より予測可能な方式で、結合可能である。
従って、セパレータ131は、反応チャンバ内において、ノズル出口113A、113Bから接続点、すなわち、セパレータ先端132への、主液滴121A、121Bのガイドとして機能する。セパレータ先端132は、主液滴121A、121Bが結合液滴122に自由に結合することを制限する。すなわち、結合液滴は、セパレータ先端132の下でのみ形成してよく、これは、カバー181の開口に向かう、下流側のそのさらなる進路に影響する。
ノズル112A、112Bは、液滴を放出するための液滴生成推進装置161A、161Bを有する。これらは、図2A及び図2Bにおいて、模式的にマーク付けのみされており、これらが模式的に示されたタイプは、図10−12に示される。液滴生成推進装置は、例えば、熱式(図10)、圧電性(図11)又はバルブ(図12)タイプであってよい。バルブ式の場合、液体は、適切な圧力で供給されることが必要となる場合がある。
セパレータ131は、図2A及び図2Bに示されるように、対称である。すなわち、その側壁114A、114Bの傾斜角度αA、αBは、ヘッド100又はノズル構成110の軸に対して同じである。代替的な実施形態において、セパレータは、非対称であってよい。すなわち、角度αA、αBは、ノズル出口113A、113Bから供給される液体のパラメータに応じて、異なってよい。
傾斜角度αA、αBは、0から90度まで、好ましくは、5から75度、より好ましくは、15から45度をとることが可能である。
好ましくは、ノズルチャネル112A、112Bの傾斜角度βA、βB(本実施形態において、主液滴がノズルチャネルから放出される放出角度γA、γBに等しい)は、(図2Bに示されるように)対応するセパレータ壁114A、114Bの傾斜角度αA、αBより小さくない。これにより、放出された主液滴121A、121Bは、セパレータ壁114A、114Bと接触させられる。
セパレータ131は、置換可能であってよく、これにより、ヘッド110を、印刷に用いられる液体のタイプに対応するパラメータを有するセパレータ131と共に、組み立てることが可能となる。
セパレータ131は、好ましくは、その側壁114A、114Bの、ノズル出口113A、113Bから(すなわち、ノズル出口の端部の平面から)セパレータ先端132まで測定された長さが、それぞれLA、LBである。これらは、当該側壁114A、114Bにおいてノズル出口113A、113Bを出る主液滴121A、121Bの直径dA、dBより短くない。これにより、主液滴121A、121Bがノズル出口113A、113Bを出る前に、これらの併合が防止される。
セパレータ131の表面は、好ましくは、低摩擦係数を有し、主液滴121A、121B、122の移動を限定せず、かつ、主液滴121A、121Bのスピン回転を導入しないように、液滴121A、121B、122の付着を弱めるようにする。さらに、セパレータ131の側壁は、付着を減少させるように、側壁と主液滴との間で高湿潤角度を有するように傾斜する。セパレータと液滴121A、121B、122との間の付着を減少させるために、セパレータ及び/又はノズル出口113A、113Bは、環境の温度より高い温度に加熱されてよい。貯蔵槽116A、116Bにおける液体は、予熱されてもよい。動作中の流体(すなわち、インク及び触媒)の温度上昇により、主液滴の併合プロセスが改善されてもよく、好ましくは、基板上に適用された場合、結合液滴122の付着を増大させ、硬化時間を減少させてもよい。
図1に示されるように、セパレータ131は、複数のノズル部品110に対して共通であってよい。代替的な実施形態において、各ノズル部品110は、それ自身のセパレータ131及び/又はカバー181を有してよく、又は、ノズル部品110のサブグループは、それ自身の共通するセパレータ131及び/又はカバー181を有してよい。
印刷ヘッドは、ヘッドコンポーネント、詳細には、セパレータ先端132及びノズル出口113A、113Bを環境から保護する、例えば、これらがユーザ又は印刷された基板によって触れられることを防止する、カバー181をさらに含んでよい。
さらに、カバー181は、液滴が結合するための状態を安定させるために、反応チャンバ181内の容積、すなわち、ノズル出口113A、113B及びセパレータ131を囲む容積を、予め定められた温度、例えば、40℃から60℃(液滴のパラメータに応じて、他の温度も可能である)に加熱するための加熱要素182を含んでよい。温度センサ183は、カバー181内に位置し、温度を検知してよい。
さらに、印刷ヘッド110は、硬化時間を減少させ、液滴の移動ダイナミクスを増加させ、ノズル出口113A、113B又はセパレータ先端132に形成され得るあらゆる残留物を吹き飛ばすために、(空気又は窒素のような)気体、好ましくは、周辺温度より高い又は第1及び第2の貯蔵槽における液体の温度より高い温度に(すなわち、生成された第1及び第2の液滴の温度より高い温度に)加熱された気体を、セパレータ先端132に向けて吹き出すための気体供給ノズル119A、119Bを含んでよい。本実施形態において、後述される他の実施形態と同様に、気体流は、少なくとも、結合液滴が印刷ヘッドを通って、反応チャンバにおける接続点から印刷ヘッドの出口まで飛ぶ時間において、間欠的な方式で生成されてよい。これにより、気体流によって、結合液滴の飛びを制御することが可能となる。さらに、気体流は、少なくとも、主液滴がノズル出口を出てから結合液滴が印刷ヘッドの出口を出るまでの時間、間欠的な方式で生成されてよい。これにより、気体流によって、主液滴及び結合液滴の飛びを制御することが可能となる。さらに、気体流は、結合液滴が印刷ヘッドを出た後、例えば、印刷が完了した数秒後(すなわち、最後の液滴が生成された数秒後)でさえも、第1の液体、第2の液体又はこれらの組み合わせのあらゆる残留物から、印刷ヘッドのコンポーネントを浄化するために、吹き出し続けてよい。気体流は、連続的な方式で生成及び供給されてもよい。
従って、当該実施形態は、第1の液体の第1の主液滴121Aを第1の経路に沿って移動するように排出し、第2の液体の第2の主液滴121Bを第2の経路に沿って移動するように排出し、セパレータによって、印刷ヘッド内の反応チャンバ181内における接続点132において、第1の主液滴121Aを第2の主液滴121Bと結合させるように、第1の主液滴121A及び第2の主液滴121Bの飛びを制御し、これにより、第1の主液滴121Aの第1の液体と第2の主液滴121Bの第2の液体との間における化学反応を反応チャンバ181の制御環境内において開始させる、ドロップオンデマンド印刷方法において利用可能である。
第1の実施形態の第2の変形例は、図2Cに示されるように、断面が狭まるチューブ141がカバー181の出口開口、すなわち、反応チャンバの出口において形成される点で、図2Aの第1の変形例と異なる。チューブ141の下流側出口は、好ましくは、結合液滴122の所望の直径より少なくとも僅かに大きい(例えば、少なくとも110%又は少なくとも150%又は少なくとも2倍大きい)直径の断面を有する。
第1の実施形態の第3の変形例は、図2Dに示されるように、チューブ141及びセパレータ131の先端の両方が、接続点において主液滴が自由に結合して結合液滴となることを制限する手段として連携して機能するように、チューブ141が接続点に配置される点で、図2Cの変形例と異なる。従って、チューブ141は、制限手段及び結合液滴ノズルの両方として機能する。
第1の実施形態の第4の変形例は、図2Eに示されるように、主液滴はノズル出口から接続点に向かって誘導されるのみで、もはや接続点においてセパレータ131Eと接触しないように、セパレータ131Eが切頂先端132Eを有する点で、図2A−2Bの第1の変形例及び図2Cの第2の変形例と異なる。当該ケースにおいて、併合プロセスは、接続点において非制限的に行われるが、主液滴がセパレータ側壁によって誘導され、これにより、ノズル出口から直接排出され、接続点に向かう過程で誘導されなかったであろう液滴と比較して、主液滴の方向がより正確に設定される点で、少なくとも部分的に制御されている。側壁の長さが主液滴の直径より短くない、非常に短い形のセパレータでさえ、主液滴の誘導とは別に、非常に重要な機能を有する。この機能は、ノズル出口近くの主被印刷物間における望ましくない偶発的な接触を防止する。これにより、結合される、凝固反応対象の残留物を堆積させ、ノズルの目詰まりを招く可能性がある。このような望ましくない接触は、特に、産業用印刷用途において起こり得る、例えば、印刷プロセス中の外部振動から生じる可能性がある。
第2の実施形態
本発明に係るインクジェット印刷ヘッド200の第2の実施形態の第1の変形例が、図3における概要に示される。図4A及び図4Bは、同じ長手方向断面図を示すが、図面を明確にするために、異なる要素は異なる図において参照されている。図5は、図4A及び図4Bのものと平行な部分に沿う長手方向断面図を示す。図6は、様々な横断面図を示す。
インクジェット印刷ヘッド200は、1つ又は複数のノズル部品210を含んでよい。各ノズル部品は、一対のノズル211A、211Bから放出される2つの主液滴221A、221Bで形成される結合液滴222を生成するように構成される。図3は、基板290上にマルチドット行291を印刷すべく、平行に配置される複数のノズル部品210を有するヘッドを示す。印刷ヘッドが単一のノズル部品210だけを含んでよい、又は、256個又はそれ以上のノズル部品さえも含んでよいことに留意されたい。
ノズル部品210における一対のノズルの各ノズル211A、211Bは、液体を貯蔵槽216A、216Bから送液するためのチャネル212A、212Bを有する。ノズル出口213A、213Bにおいて、液体は、主液滴221A、221Bを形成する。ノズル出口213A、213Bにおいて、図10、11、12に示される液滴生成推進装置261A、261Bが動作した結果として、液体から主液滴221A、221Bが形成される。ノズル出口213A、213Bは、ノズル出口213A、213Bを分離する円錐形状のセパレータ231に隣接する。ノズル出口213A、213Bから放出された主液滴は、それぞれ、セパレータ231に沿う第1の経路及び第2の経路に沿って、その先端232に向かって移動する。ここで、これらは結合し、結合液滴222を形成する。これは、セパレータ先端232から分離し、印刷対象面に向かって進む。
主液滴221A、221Bは、主筐体241の内部において、(加圧気体注入部219から提供される、好ましくは5バールの圧力を有する空気又は窒素のような)気体流271A、271Bによって、セパレータ231の表面に沿って誘導される。主筐体241のその上部における形状は、ノズル211A、211Bと共に気体流の方向付けを補助し、ノズル211A、211Bの出口213A、213Bから、液滴が合流して結合液滴222を形成する、セパレータ先端232における接続点に向けて、これらを誘導する。従って、全ての実施形態では、接続点は、併合が開始する点から開始し、併合が進展する点を経て、併合が終了する点、すなわち、結合液滴がその最終的な形状に形成される点に向かう主液滴の経路上における、任意の点とみなされてよい。セパレータが当該接続点に向けて液滴を誘導することは、重要である。好ましくは、接続点において、主液滴が自由に結合して結合液滴になることは、結合液滴の進展を補助すべく、制限される。
ノズル212A、212Bは、液滴を放出するための液滴生成推進装置261A、261Bを有する。これらは、図4A及び図4Bにおいて、模式的にマーク付けのみされており、これらが模式的に示されたタイプは、図10−12に示される。液滴生成推進装置は、例えば、熱式(図10)、圧電性(図11)又はバルブ(図12)タイプであってよい。バルブ式の場合、液体は、適切な圧力で供給されることが必要となる場合がある。
主筐体241は、異なる形状の部分を有する。最下流側(すなわち、結合液滴222が流れる方向に向かって)に配置される第1の部分243は、好ましくは、結合液滴222の所望の直径dCより少なくとも僅かに大きい(例えば、少なくとも110%又は少なくとも150%又は少なくとも2倍大きい)直径D1の、一定の丸い断面を有する。好ましくは、結合液滴222が主筐体241の壁に触れないように、第1の部分243の断面は、結合液滴222の断面の少なくとも110%より小さくない。従って、第1の部分243の下流端における主筐体241の出口において、一種の結合液滴ノズルが形成される。これを通して、液滴は、移動する気体によって強化されたその運動エネルギによって、押し出される。これは、前方への直接的な移動の正確性を向上させ、これにより、正確な液滴配置が容易になり、さらに、印刷品質を向上させる。(主筐体241の)第2の部分244は、第1の部分243とノズル出口213A、213Bとの間に配置され、その上流側(すなわち、液滴の流れと逆方向)の直径が、ノズル出口213A、213Bを包囲し、筐体壁とノズル出口213A、213Bとの間に気体271A、271Bの流れのためにいくらかの空間を残すように、上流側に向かって増大する直径を有する。同時に、主筐体241の断面は、上流側に向かって、断面の幅が長さと共にその深さより増大するので、上流側に向かって、丸形から楕円形断面に変化する(図6の断面E−Eを参照)。第2の部分244の内壁は、下流で合流する。従って、流れる気体流271A、271Bは、外側気体スリーブを形成し、これは、液滴221A、221B、222を筐体241の中央に向けて推進する。
主筐体241は、第2の部分の上流側に配置される第3の部分245をさらに含んでよい。これは、ノズル211A、211Bの外壁と平行な内壁を有する。図6の断面B−B(左側部分だけが示される)においてより明らかに視認可能であるように、ノズル211Aは、主筐体241によって囲まれ、気体流271Aがノズル211A、211Bの外縁においてのみ流れ、ノズル211A、211Bの間は流れないように、遮断要素233によってノズル211Bから分離される。ここで、気体流271Aは、遮断要素233によって遮断され、次に、セパレータ231を形成する。
この部分によって誘導される気体流271A、271Bは、ノズル出口213A、213Bから主液滴221A、221Bを放出する方向と平行である。主液滴と接触する前に安定化された流れる気体の平行方向は、まさに排出された瞬間から、ノズル出口213A、213Bから開始する液滴の流路に対する制御を向上させる。これらの流れは、流れる気体によって、エネルギ及び方向の点でサポートされる。主筐体241の形状は、好ましくは、それぞれの部分、すなわち、245、244、243を通って流れる気体の適切な速度を向上させるような態様で設計されていることに留意されたい。流れる気体の速度は、好ましくは、部分245の端部付近のノズル出口エリアにおける液滴速度より明らかに高く、好ましくは、部分244のエリアにおける液滴速度より少なくとも低くなく、ノズル243において、再度、より高くなる。ここで、流出チャネル、すなわち、ノズル243の表面の断面がより小さいことに起因して、流れが再度、より高速となるように加速される。このような設計は、短い時間、ノズル243を通る気体の流れが、結合液滴222を通過させることによって低速化することがあるものの、気体圧力の瞬間的補償調整に、いくらかの余地を残すことがある。部分244におけるこの瞬間的圧力上昇は、好ましくは、ノズル243を離れる際に、液滴222に運動エネルギをより追加することがある。
いずれのケースにおいても、主筐体241の第2の部分244において、気体流271A、271Bは、好ましくは、ノズル出口213A、213Bから放出された主インク液滴221A、221Bの速度より小さくない線形速度で流れるように構成される。気体の温度を上昇させ、インク及び硬化剤(重合イニシエータ)の表面張力及び粘度を減少させることによって、主液滴221A、221Bのより良好な併合及び混合を可能としてよい。第2の部分244に対する第1の部分243の形状、特に、部分244に対する部分243の表面断面の減少は、気体がその速度を、好ましくは5から20倍上昇させ、それにより、併合された結合液滴222の運動エネルギを上昇させ、結合液滴222の流れを安定させるように設計される。
従って、セパレータ231及び気体流271A、271Bは、第1の主液滴221A及び第2の主液滴221Bの飛びを制御する手段として機能し、接続点232において第1の主液滴221Aが第2の主液滴221Bと結合し、結合液滴222となることを可能とする。
2つの貯蔵槽216A、216Bから供給される液体は、第1の実施形態を参照して説明されるように、第1の液体(好ましくは、インク)及び第2の液体(好ましくは、インクの硬化を開始させる触媒)である。これにより、結合液滴222におけるインクを硬化させるための、第1の主液滴221Aの第1の液体と第2の主液滴221Bの第2の液体との間における化学反応が、それが印刷対象面に到達する前に開始可能となる。これにより、インクは、印刷面により容易に付着してよい、及び/又は、印刷面でより迅速に硬化してよい。
化学反応は、本実施形態において、主筐体241によって形成される反応チャンバ内の接続点232(第1の経路が第2の経路と交差する位置)において開始される。
第2の実施形態において、インク液滴は、反応チャンバ241内において、すなわち、結合液滴222が主筐体241から出る前に、触媒液滴と結合する。ヘッド構築は、セパレータ231によって、ノズル出口213A、213Bが互いから分離されるようになっており、これにより、主液滴221A、221Bがノズル出口213A、213Bにおいて結合することを、可能としない。従って、インク及び触媒は、ノズル出口213A、213Bにおいて直接混合せず、結合液滴222は、結合液滴経路に沿って流れる間、印刷ヘッドのいずれの要素にも触れないであろう。これにより、ノズル出口213A、213Bの目詰まりが防止される。液滴が、一度結合されて結合液滴222になると、結合液滴222はノズル出口213A、213Bから既に分離され、気体流271A、271B(好ましくは連続的に流れる)は、凝固前にセパレータ231又は筐体壁241に固着し得るあらゆる残留物を効果的に除去することができるので、主筐体241が、接続点又は筐体241の下流において目詰まりするリスクはない。筐体241は、液滴221A、221B、222をその軸に向けて誘導する。従って、液滴221A、221B、222は、制御された予測可能な方式で誘導される。従って、印刷対象面における結合液滴222の液滴配置を制御することが容易となる。主液滴221A、221Bのサイズ又は密度における相違に起因して、結合液滴222が主筐体241の軸から逸脱する傾向があり得るとしても、これは、筐体241の端部においてその軸に整合され、従って、その軸に沿って筐体241を出る。従って、比較的大型の液滴及び異なるサイズを有する主液滴でさえ、主筐体241の利用に起因して、液滴が印刷ヘッドの外で飛ぶ間に結合する従来技術の解決手段より予測可能な方式で、結合可能である。
従って、セパレータ231及び主筐体241は、反応チャンバ内において、ノズル出口213A、213Bから接続点232への、主液滴221A、221Bのガイドとして機能する。セパレータ231及び主筐体の第1の部分243は、主液滴221A、221Bが自由に結合して結合液滴222になることを制限し、セパレータ231及び第1の部分243は、下流側の第1の部分243の出口に向かう結合液滴222のさらなる進路に影響する。
セパレータ231は、第1の実施形態で説明されたセパレータ131と同じ性質を有してよい。
ノズルチャネル212A、212Bの傾斜角度βA、βB(本実施形態において、主液滴がノズルチャネルから放出される放出角度γB、γBでもある)は、図4A及び図4Bに示されるように、セパレータ231の側壁の傾斜角度αA、αBと同じである。これにより、主液滴221A、221Bは、セパレータ壁と平行にノズルから放出される。代替的な実施形態において、これらは、セパレータ壁の対応する傾斜角度αA、αBより大きくてよい。これにより、放出された主液滴221A、221Bは、セパレータ壁と接触させられる。
しかしながら、代替的な実施形態は、ノズルチャネル212A、212Bの傾斜角度βA、βB及び放出角度γB、γBがセパレータ231の側壁の傾斜角度αA、αBより小さい場合に可能であり、放出された主液滴を、セパレータ231の側壁から分離させ、さらに下流、すなわち、セパレータの先端より下において、結合させる。このような場合、セパレータ231は、主液滴221A、221Bのガイドとして部分的にのみ機能し、その主な機能は、ノズル出口213A、213Bを分離し、これらの目詰まりを防止することである。当該ケースにおいて、反応チャンバ241内において、主液滴221A、221Bをノズル出口213A、213Bから接続点に誘導する手段として、この態様で(すなわち、移動する気体を介して)動作するのは、殆どが、予備筐体241の内壁によって形成される気体流271A、271Bである。接続点において、主液滴221A、221Bが自由に結合して結合液滴222になることは、次に、主筐体241の内壁によって形成される気体流271A、271Bの力によってさらに制限される。
図4Aに示されるノズル212A、212Bは、対称である。すなわち、これらの傾斜角度βA、βB、及び放出角度γB、γBは、ヘッド200又はノズル構成210の軸に対して同じである。代替的な実施形態において、ノズル212A、212Bは、非対称であってよい。すなわち、角度βA、βBは、ノズル出口213A、213Bから供給される液体のパラメータに応じて、異なってよい。
傾斜角度βA、βB及び放出角度γB、γBは、0から90度、好ましくは、5から75度、より好ましくは、15から45度をとることが可能である。
主筐体241は、置換可能であってよく、これにより、ヘッド210を、印刷に用いられる液体のタイプに対応するパラメータを有する筐体241と共に、組み立てることが可能となる。例えば、第1の部分243の異なる直径D1の筐体241は、実際の機能及びサイズ、並びに結合液滴222の所望の放出速度に応じて、利用可能である。ノズル211A、211Bの傾斜角度βA、βBは、ノズル部品210を貯蔵槽216A、216Bに貯蔵された液体のパラメータに整合させるように、調整可能である。
主筐体241の第1の部分243は、好ましくは、結合液滴222の直径dCより短くない長さL1を有し、好ましくは、結合液滴222のいくるかの直径dCに等しい長さL1を有し、正確な液滴配置制御のために、その移動経路を正確に設定する。
主筐体241の、特に、第1の部分243及び第2の部分244における内面は、好ましくは、液滴221A、221B、222又はこれらの結合の残留物がその面に付着することを防止するために、低摩擦係数及び低付着性を有し、これにより、装置を清浄に保ち、最終的な残留物が気体流271A、271Bによって吹き飛ばされることを可能にすることを補助する。さらに、主筐体241の内壁は、付着を減少させ、液滴の跳ね返りを促進するために、側壁と、内壁に偶発的に当たることがある主液滴との間に、低接触角度を提供するように傾斜する。あらゆる残留物の堆積を防止するために、セパレータの側壁及び主筐体は、鋭った末端を有し、滑らかであり、好ましくは、主液滴の液体に対して高接触角度を有する材料においてカバーされる。気体流は、好ましくは、主筐体243の内部を汚染する外部環境からのあらゆる粒子をさらに防止する。
印刷ヘッドは、主筐体241を囲み、主筐体241に対応する形状を有しつつも、圧縮気体入口219から供給された第2の気体流272が主筐体241の第1の部分243の出口を囲むことができるように、より大きい断面幅を有する副筐体251をさらに含んでよい。これにより、主筐体241から出た結合液滴222は、下流側にさらに誘導され、その経路の制御を容易にする。気体流272は、第2の出口部253のエリアにおいて、その形状に起因して、その速度をさらに上昇させ、そこで、主筐体241から出た液滴222をさらに加速させてよい。気体流272の断面の表面は、下流に向かって減少し、これにより、気体流272を、主筐体241の部分243を離れた時点で、結合液滴222より低くなく、好ましくはこれより高い速度に到達させることがある。液滴速度をさらに上昇させるために、主筐体の出口と副筐体の第1の出口部252との間にある、副筐体251の第2の出口部253の断面は、好ましくは、気体流272を中心軸に向けて方向付けるために、下流に向かって減少する。副筐体251の第1の出口部252は、好ましくは、丸い断面を有し、好ましくは、結合液滴222が副筐体251の内側全てに触れないことにより目詰まりを防止し、結合液滴222と副筐体251の側壁との間で(今結合された)気体流271A、271B、272によって誘導されるように、主筐体の部分243の出口の直径D1より大きい(好ましくは、少なくとも2倍大きい)直径D2を有する。さらに、副筐体は、第1の出口部252において孔(開口)255を有し、結合液滴が流れる方向以外の方向における気体流の減圧を補助してよい。好ましくは、直径D2は、結合液滴の直径dCより少なくとも2倍大きい。好ましくは、第1の出口部252の長さL2は、制御可能な方式で液滴を誘導し、これを所望の運動エネルギで提供するために、ゼロから、結合液滴222の直径dCの10、100又は実に1000倍のような、直径dCの倍数である。これにより、結合液滴222が印刷ヘッドから放出され得る距離を大幅に増加させ、印刷面上の正確な液滴配置をさらに維持してよく、これにより、可変的な表面の対象に印刷することが可能となる。さらに、これにより、満足な液滴配置制御を維持しつつ、重力のベクトルに対して角度をつけて液滴を放出することが可能であってよい。さらに、比較的高い長さL2により、結合液滴を、基板290に到達する前に、予め硬化させることが可能となってよい。
副筐体251の出口部分252、253において、気体は、その速度を上昇させ、そこで、その圧力を減少させ、結果的に、その温度を低下させる。これにより、気体流内に保持されたままの結合液滴222の速度増加及び温度減少を生じさせてよい。結合液滴222の温度低下は、その粘度及び付着性を増加させてよい。このことは、液滴による基板到達の時点で望ましく、液滴がターゲット点に保持されたままとなるように補助し、これが側方に流れることを防止する。
第2の実施形態は、第1の実施形態のカバー181で説明された構成及び機能を有するカバー281をさらに含んでよい。これは、加熱要素と、温度センサとを含む(図面を明確にするために、図示されず)。
従って、当該実施形態は、第1の液体の第1の主液滴221Aを第1の経路に沿って移動するように排出し、第2の液体の第2の主液滴221Bを第2の経路に沿って移動するように排出し、セパレータの表面(すなわち、印刷ヘッドの要素の表面)及び気体流によって、印刷ヘッド内の反応チャンバ241内における接続点232において、第1の主液滴221Aを第2の主液滴221Bと結合させるように、第1の主液滴221A及び第2の主液滴221Bの飛びを制御し、これにより、第1の主液滴221Aの第1の液体と第2の主液滴221Bの第2の液体との間における化学反応を反応チャンバ241の制御環境内において開始させる、ドロップオンデマンド印刷方法において利用可能である。
第2の実施形態の第2の変形例は、図4Cに示されるように、排出される主液滴221A、221Bがセパレータ231Cの側壁と直接接触しないように、セパレータ231Cの側壁がノズル出口の内側壁から僅かにオフセットする(隣接していない)という点で、図4Aの第1の変形例と異なる。当該ケースにおいて、セパレータ231Cの側壁と主液滴221A、221Bとの間に気体の薄い層が形成される。しかしながら、セパレータ231Cは気体の自由な流れを制限し、従って、ノズル出口から接続点に向かう主液滴の自由な流れを制限するので、セパレータ231Cは、間接的に主液滴を誘導するものとみなされてよい。図2Eに示される第1の実施形態の変形例に関して同様に、主筐体241の壁からそれを分離する気体流271A、271Bと共に、主液滴が接続点において自由に結合して結合液滴222になることを制限する、及び/又は、結合液滴の形状を整え、その噴出された流れの軸を整合させるのは、殆どが、主筐体241の下流方向に狭まる管状端である。
第3の実施形態
ヘッド300の第3の実施形態が、図7の長手方向断面において模式的に示される。これは、その特徴の大部分が第2の実施形態と共通するが、以下の相違を含む。
主筐体341の第1の部分343及び副筐体351の第1の部分352において、結合液滴322を静電荷を印加する帯電電極362、363が存在する。
さらに、下流側、副筐体351の第1の出口部352の後ろに、帯電した液滴322が流れる方向を制御可能な方向に偏向させる偏向電極364A、364Bが存在する。これにより、液滴322の配置は、効果的に制御可能となる。ヘッド300内部からの液滴322の出口経路の変化を可能とするために、カバー381の噴出開口381Oは、適切な幅を有し、これにより、偏向された液滴322は、カバー381と接触しない。
帯電電極362、363及び偏向電極364A、364Bは、CIJ技術からの技術分野において公知の方式で設計可能であり、従って、詳細についてはさらなる説明を必要としない。
3で始まる参照番号(3xx)を有する他の要素は、2で始まる参照番号(2xx)を有する第2の実施形態の要素に対応する。
第4の実施形態
本発明に係るインクジェット印刷ヘッド400の第4の実施形態が、詳細断面図として図8に示される。他に規定されない限り、第4の実施形態は、第1の実施形態と共通の特徴を共有する。
インクジェット印刷ヘッド400は、1つ又は複数のノズル部品を含んでよい。各ノズル部品は、セパレータ431によって分離された一対のノズル411A、411Bから放出された2つの主液滴421A、421Bで形成される結合液滴422を生成するように構成される。実施形態は、2つより多くのノズルを用いることによって強化可能である。ノズル部品における一対のノズルの各ノズル411A、411Bは、液体を貯蔵槽416A、416Bから送液するためのチャネル412A、412Bを有する。ノズル出口413A、413Bにおいて、図10、11、12に示される液滴生成推進装置461A、461Bが動作した結果として、液体から主液滴421A、421Bが形成される。ノズル出口413A、413Bは、セパレータ431によって分離される。これは、下流方向に狭まる断面を有し、これによってノズル出口413A、413Bを分離し、そこで、主液滴421A及び421Bがこれらのそれぞれのノズル出口413A及び413Bから完全に排出される前に、これらの間における望ましくない接触を防止する。
ノズル412A、412Bは、第1の経路及び第2の経路に沿ってそれぞれ移動するように液滴を放出するための液滴生成推進装置461A、461Bを有する。これらは、図8において、模式的にマーク付けのみされており、これらが模式的に示されたタイプは、図10−12に示される。液滴生成推進装置は、例えば、熱式(図10)、圧電性(図11)又はバルブ(図12)タイプであってよい。バルブ式の場合、液体は、適切な圧力で供給されることが必要となる場合がある。
印刷ヘッドは、反応チャンバを形成し、かつ、ヘッドコンポーネント、詳細には、セパレータ先端432及びノズル出口413A、413Bを環境から保護する、例えば、これらがユーザ又は印刷された基板によって触れられることを防止する、カバー481をさらに含む。
第4の実施形態において、主液滴421A、421Bがノズルチャネル412A、412Bから放出される放出角度γA、γBは、90度に等しい。すなわち、主液滴421A、421Bは、ヘッドの長軸と垂直に最初に構成された第1の経路及び第2の経路に沿って放出される。本実施形態において、ノズル傾斜角度βA、βBは、0度に等しい。すなわち、ノズルチャネルは、ヘッドの長軸と平行であるが、他の実施形態において、これらは異なってよい。次に、放出された主液滴421A、421Bは、凹状の側壁414A、414Bを有するセパレータ431に沿って、その先端432に向かって誘導される。これらは、結合して結合液滴422を形成する。これは、セパレータ先端432から分離し、印刷対象面に向かって進む。本実施形態において、完全な併合を可能とする主液滴の衝突パラメータを決定するのは、ノズルの形状ではなく、セパレータの形状である。従って、セパレータ431は、第1の主液滴421A及び第2の主液滴421Bの飛びを制御する、詳細には、接続点より前で第1の経路及び第2の経路を変化させる手段として機能し、反応チャンバ481内において、第1の主液滴421Aが接続点432において第2の主液滴421Bと結合して、結合液滴422になることを可能とする。
セパレータは、交換可能であってよく、衝突パラメータの修正を可能とする。さらに、ノズルから形成されたあらゆる残留液滴は、セパレータの側壁に沿って印刷ヘッドの外に、また、主液滴の経路に沿って、接続点からは結合液滴の経路に沿って流れる気体流によって、誘導されてよい。
従って、当該実施形態は、第1の液体の第1の主液滴421Aを第1の経路に沿って移動するように排出し、第2の液体の第2の主液滴421Bを第2の経路に沿って移動するように排出し、セパレータによって、印刷ヘッド内の反応チャンバ481内における接続点432において、第1の主液滴421Aを第2の主液滴421Bと結合させるように、第1の主液滴421A及び第2の主液滴421Bの飛びを制御し、これにより、第1の主液滴421Aの第1の液体と第2の主液滴421Bの第2の液体との間における化学反応を反応チャンバ481の制御環境内において開始させる、ドロップオンデマンド印刷方法において利用可能である。
第5の実施形態
本発明に係るインクジェット印刷ヘッド500の第5の実施形態が、詳細断面図として図9に示される。他に規定されない限り、第4の実施形態は、第1の実施形態と共通の特徴を共有する。
インクジェット印刷ヘッド500は、1つ又は複数のノズル部品を含んでよい。各ノズル部品は、セパレータ531によって分離された一対のノズル511A、511Bから放出された2つの主液滴521A、521Bで形成される結合液滴522を生成するように構成される。実施形態は、2つより多くのノズルを用いることによって強化可能である。ノズル部品における一対のノズルの各ノズル511A、511Bは、液体を貯蔵槽516A、516Bから送液するためのチャネル512A、512Bを有する。ノズル出口513A、513Bにおいて、図10、11、12に示される液滴生成推進装置561A、561Bが動作した結果として、液体から主液滴521A、521Bが形成される。ノズル出口513A、513Bは、セパレータ531によって分離される。これは、下流方向に狭まる断面を有し、これによってノズル出口513A、513Bを分離し、そこで、主液滴521A及び521Bがこれらのそれぞれのノズル出口513A及び513Bから完全に排出される前に、これらの間における望ましくない接触を防止する。
ノズル512A、512Bは、第1の経路及び第2の経路に沿ってそれぞれ移動するように液滴を放出するための液滴生成推進装置561A、561Bを有する。これらは、図9において、模式的にマーク付けのみされており、これらが模式的に示されたタイプは、図10−12に示される。液滴生成推進装置は、例えば、熱式(図10)、圧電性(図11)又はバルブ(図12)タイプであってよい。バルブ式の場合、液体は、いくらかの圧力で供給されることが必要となる場合がある。
印刷ヘッドは、反応チャンバを形成し、かつ、ヘッドコンポーネント、詳細には、セパレータ先端532及びノズル出口513A、513Bを環境から保護する、例えば、これらがユーザ又は印刷された基板によって触れられることを防止する、カバー581をさらに含む。
第5の実施形態において、主液滴521A、521Bがノズルチャネル512A、512Bから放出される放出角度γA、γBは、90度に等しい。すなわち、主液滴521A、521Bは、ヘッドの軸と垂直に最初に設定された第1の経路及び第2の経路に沿って放出される。次に、第1及び第2の経路(すなわち、放出された主液滴521A、521Bの軌跡)は、好ましくは平坦なセパレータの側壁514A、514Bから跳ね返ることによって変化する。これにより、これらの軌跡は、接続点に向かって方向転換され、ここで結合して、印刷対象面に向かって進む結合液滴522を形成する。入射角は、反射角を決定し、そこで、液滴の軌跡は、セパレータの壁の傾斜角度によって決定される。本実施形態において、主液滴は、セパレータの先端に対して下流にある接続点において併合する。
第6の実施形態
ヘッド600の第6の実施形態が、図13Aにおいて、第1の変形例における概要において示される。第6の実施形態600は、その機能の大部分が第2の実施形態と共通するが、セパレータ231を含まないことのような、主な相違を有する。
ノズル出口613A、613Bから放出された主液滴621A、621Bは、それぞれ、第1の経路及び第2の経路に沿って、接続点632に向かって移動する。ここで、これらは結合して結合液滴622を形成し、印刷対象面に向かって進む。
主液滴621A、621Bは、主筐体641の内部において、(加圧気体注入部619から提供される、好ましくは5バールの圧力を有する空気又は窒素のような)気体流671A、671B及び674A、674Bによって誘導される。主筐体641のその上部における形状は、ノズル611A、611Bと共に気体流の方向付けを補助し、ノズル611A、611Bの出口613A、613Bから、液滴が合流して結合液滴622を形成する接続点に向けて、これらを誘導する。
従って、気体流671A、671Bは、第1の主液滴621A及び第2の主液滴621Bの飛びを制御する手段として機能し、接続点632において第1の主液滴621Aが第2の主液滴621Bと結合し、結合液滴622となることを可能とする。
化学反応は、本実施形態において、主筐体641によって形成される反応チャンバ内の接続点632(第1の経路が第2の経路と交差する位置)において開始される。
ノズル611A、611Bは、気体流671A、671Bがノズル611A、611Bと主筐体641との間で形成可能であり、気体流674A、674Bがノズル611A、611Bと遮断要素633との間で形成可能であるように、遮断要素633(ただし、ノズル611A、611Bとは別個のもの)によって分離可能である。
代替的に、ヘッドは、遮断要素633を有さなくてよい。そこで、気体流674A、674Bは、ノズル611A、611Bの軸と平行に方向付けられない。しかしながら、気体流671A、671Bの方向に起因して、主液滴621A、621Bの移動経路に対する制御がなおも可能であってよい。
ノズル出口613A、613Bは、環境温度より高い温度に加熱されてよい。貯蔵槽616A、616Bにおける液体は、予熱されてもよい。動作中の流体(すなわち、第1の液体及び第2の液体)の温度上昇により、主液滴の併合プロセスが改善されてもよく、好ましくは、基板上に適用された場合、結合液滴622の付着を増大させ、硬化時間を減少させてもよい。
6で始まる参照番号(6xx)を有する他の要素は、2で始まる参照番号(2xx)を有する第2の実施形態の要素に対応する。
従って、当該実施形態は、第1の液体の第1の主液滴621Aを第1の経路に沿って移動するように排出し、第2の液体の第2の主液滴621Bを第2の経路に沿って移動するように排出し、気体流によって、印刷ヘッド内の反応チャンバ641内における接続点632において、第1の主液滴621Aを第2の主液滴621Bと結合させるように、第1の主液滴621A及び第2の主液滴621Bの飛びを制御し、これにより、第1の主液滴621Aの第1の液体と第2の主液滴621Bの第2の液体との間における化学反応を反応チャンバ641の制御環境内において開始させる、ドロップオンデマンド印刷方法において利用可能である。
第6の実施形態の第2の変形例において、図13Bにおいて模式的に示されるように、液体貯蔵槽616A、616Bに貯蔵される液体の一方又は両方は、ノズル出口を出る主液滴の一方又は両方が帯電するように、予め定められた静電荷により予め帯電してよい。これにより、主液滴621A、621Bが結合して結合液滴622になることが促進可能となる。図13Bに示されるように、主筐体641の出口は、電極のセット664を含んでよく、これは、帯電した結合液滴622をヘッドの長軸と整合させる電場を生成する。さらに、副筐体651の出口は、電極のセット665を含んでよく、これは、帯電した結合液滴622をヘッドの長軸と整合させる電場を生成する。電極のセット664、665の両方又は一方だけが用いられてよい。好ましくは、各セット664、665は、少なくとも3つ、好ましくは4つの電極の電極を含む。これらは、液滴622を中心軸に向けさせるように、円の円周に沿均等に分散される。従って、電極のセット664、665は、液滴配置を補助する。他の要素は、第1の変形例と等しい。
当該実施形態の第3の変形例において、図13Cにおいて模式的に示されるように、主筐体641だけが、副筐体651なしで存在する。主筐体641は、第1の変形例と比較して、より長い第1の部分643を有する。これにより、液滴配置に対する制御が容易になり、噴出される結合液滴のエネルギを上昇させることが可能となることがある。他の要素は、第1の変形例に等しい。
当該実施形態の第4の変形例は、図13D及び図13E、図13F(図13Dの線A−Aに沿った模式的断面)において模式的に示されるように、以下の図13Aの第1の変形例と異なる。ノズル611A、611Bは、印刷ヘッドの主軸と実質的に垂直に構成されたこれらのチャネル612A、612Bの端部を有し、ノズル出口613A、613Bは、主液滴621A、621Bが、印刷ヘッドの主軸Xと平行に最初に方向付けられた第1の経路及び第2の経路に沿ってそれぞれ移動するように、これらを放出するように構成される。
ノズルチャネル612A、612Bの端部のこのような構成により、図16Eに示されるように、比較的大きい(例えば、圧電性の)液滴生成推進装置661A、661Bを位置付けることがさらに可能となる。
図13Fは、他の変形例を示す。これは、2つより多く(例えば、6つ)のノズル612A−612Fを実装する可能性を有する。2つより多くの主液滴から結合液滴を生成することを可能とするために、各ノズルは、それ自身の液滴生成推進装置661A−661Fを有し、各液滴生成推進装置は、個々の液体貯蔵槽に接続される。このようなケースにおいて、全ての結合液滴が6るの液滴から結合されなければならないということはなく、結合液滴の所望の性質に応じて、特定の結合液滴のみに対して、ノズル612A−612Fのいくつか、例えば、2つ、3つ、4つ又は5つのノズルが、主液滴を提供することが可能であることに留意されたい。
放出された後で、主液滴621A、621Bは、第1の経路及び第2の経路が変化して接続点632において互いに交差するように、主筐体641内において気体流671A、671Bによって誘導される。接続点は、好ましくは、主筐体641の下流側部分643に配置される。当該部分は、好ましくは、直径が結合液滴622の所望の直径より少なくとも僅かに大きい(例えば、少なくとも110%又は少なくとも150%又は少なくとも2倍大きい)、一定の丸い断面を有し、図4A−4Bに示されるように、第2の実施形態の部分243に対して説明されたもののようにさらに構成されてよい。
当該実施形態の第5の変形例は、図13Gにおいて模式的に示されるように、以下の図13Aの第1の変形例と異なる。ノズルの少なくとも1つ、当該例において、第1のノズル611Aは、混合チャンバ617に接続される。ここで、液体は、液体がバルブ617.1、617.2によって投入される源である複数の貯蔵槽616A1、616A2から、混合される。例えば、別個の貯蔵槽616A1、616A2は、所望の色を有するインクの主液滴を第1のノズル611Aから供給するために、異なる色のインクを貯蔵してよい。
当該実施形態の第6の変形例は、図13Hにおいて模式的に示されるように、以下の図13D−Fの第4の変形例と異なる。ノズルは、複数のレベルで構成される。第1のレベルのノズル611A.1、611B.1(液体貯蔵槽616A.1、616B.1に接続される)は、これらが主筐体641内で第1のレベルの主液滴121A.1、121B.1を生成するように構成される。これらは、気体流によって誘導され、結合して第1のレベルの結合液滴122.1になる。第2のレベルのノズル611A.2、611B.2(液体貯蔵槽616A.2、616B.2に接続される)は、これらが副筐体651内で第2のレベルの主液滴121A.2、121B.2を生成するように構成される。これらは、気体流によって誘導され、結合して第2のレベルの結合液滴122.2になる。第2のレベルの結合液滴122.1は、第2のレベルの主液滴121A.2、121B.2のみで形成されてよい(これにより、液滴生成の頻度、又は生成可能な液滴タイプのバラエティが増加可能となる)、又は、第1のレベルの結合液滴122.1と結合された第2のレベルの主液滴121A.2、121B.2で形成されてよい(これにより、2つより多くの成分から生成可能な液滴タイプのバラエティが増加可能となる)。
第7の実施形態
第7の実施形態に係るインクジェット印刷ヘッド700が、図14における模式的概要、ならびに図15A及び図15Bの詳細断面図に示される。これらは、同じ断面図を示すが、図面を明確にするために、異なる要素は異なる図において参照されている。
インクジェット印刷ヘッド700は、1つ又は複数のノズル部品710を含んでよい。各ノズル部品は、一対のノズル711A、711Bから放出される2つの主液滴721A、721Bで形成される結合液滴722を生成するように構成される。印刷ヘッドは、ドロップオンデマンド(DOD)タイプのものである。
図14は、基板790上にマルチドット行791を印刷すべく、平行に配置される複数のノズル部品710を有するヘッドを示す。代替的な実施形態における印刷ヘッドは、単一のノズル部品710のみを含んでよく、又は、より多くのノズル部品を含んでよく、より高精細度の印刷のために、256個又はそれ以上のノズル部品さえも含んでよいことに留意されたい。
ノズル部品710における一対のノズルの各ノズル711A、711Bは、液体を貯蔵槽716A、716Bから送液するためのチャネル712A、712Bを有する。ノズル出口713A、713Bにおいて、図10、11、12においてより詳細な方式で示される液滴生成推進装置761A、761Bが動作した結果として、液体から主液滴721A、721Bが形成され、放出される。液滴生成推進装置は、例えば、熱式(図10)、圧電性(図11)又はバルブ(図12)タイプであってよい。バルブ式の場合、液体は、いくらかの圧力で供給されることが必要となる場合がある。1つのノズル711Aは、好ましくは、印刷ヘッドの主軸Aと平行に構成される。当該理由により、これは、簡略的に「平行軸ノズル」と称される。他のノズル711Bは、第1のノズル711Aに対して角度αで構成される。当該理由により、これは、簡略的に「傾斜軸ノズル」と称される。従って、第1のノズル711Aは、第1の経路に沿って移動するように、第1の主液滴721Aを放出するように構成され、第2のノズル711Bは、第2の経路に沿って移動するように、第2の主液滴721Bを放出するように構成される。ノズル出口713A、713Bは、出口713A、713Bにおいて生成された主液滴の中で大きいもののサイズに少なくとも等しい距離だけ、互いから離間する。これにより、主液滴721A、721Bは、これらがまだノズル出口713A、713Bにある場合でも、互いに触れない。これにより、ノズル出口713A、713Bにおける結合液滴の形成、及び、その後の凝固インクによる出口713A、713Bの目詰まりが防止される。好ましくは、角度αは、狭い角度であり、好ましくは、3から60度、より好ましくは、5から25度である(これが、2つの液滴の併合前の整合を補助する)。このような場合、平行軸ノズル711Aの出口713Aは、「x」だけ傾斜軸ノズル711Bの出口713Bより大きい距離だけ、印刷ヘッドの出口から離間する。
2つの貯蔵槽716A、716Bからの液滴の結合によって生成された液体は、第1の貯蔵槽716Aから供給された第1の液体と、第2の貯蔵槽716Bから供給された第2の液体との化学反応製品(好ましくは、インクベース及びインクベースの硬化を開始させるための触媒からなる高反応性インク)である。インクベースは、レオロジ調整剤及び着色剤を含む重合可能モノマ又はポリマ樹脂からなってよい。触媒(硬化剤と称されてもよい)は、ポリマ樹脂の場合、架橋試薬であってよく、重合可能樹脂の場合、重合触媒であってよい。インクベース及び硬化剤は、接続点732における混合の直後に、化学反応が開始し、印刷材料面上で混合物の凝固が生じるような性質を有する。これにより、インクは、印刷面により容易に付着する、及び/又は、印刷面においてより迅速に硬化することができる。
例えば、インクは、アクリル酸エステル(50から80重量部)、アクリル酸(5から15重量部)、顔料(3から40重量部)、界面活性剤(0から5重量部)、グリセリン(0から5重量部)、粘度調整剤(0から5重量部)を含んでよい。触媒は、アザリジン(azaridine)ベースの硬化剤(30から50重量部)、顔料(3から40重量部)、界面活性剤(0から5重量部)、グリセリン(0から5重量部)、粘度調整剤(0から5重量部)、溶媒(0から30重量部)を含んでよい。液体は、1から30mPasの粘度、及び20から50mN/mの表面張力を有してよい。従来技術から公知の他のインク及び触媒も、利用可能である。好ましくは、溶媒は、結合液滴の最大で10重量%、好ましくは、最大で5重量%に達する。これにより、印刷プロセスにおける溶媒含有量の大幅な減少が可能となる。このことは、印刷プロセス中における溶媒含有量が通常、液滴の全質量の50%を超える現在のCIJ技術より、本発明に係る技術を環境に優しいものとしている。この理由により、本発明は、グリーンテクノロジとみなされる。
2つの貯蔵槽716A、716Bによって供給される液体は、混合直後に、第1及び第2の液体から反応生成物への変換を生じさせる化学反応が開始するように選択される、様々な物質であってよい。そこで、第1及び第2の液体を反応生成物に変換する化学反応は、印刷ヘッド内の反応チャンバ内において開始される。従って、化学反応は、結合液滴が印刷ヘッド筐体を離れ、印刷材料面に到達する前に、開始される。
典型的には、インク液滴は、触媒の液滴より大きい。液滴が異なるサイズを有する場合、より小さい液滴721Aが、好ましくは、平行軸ノズル711Aから放出される。一方で、より大きい液滴721Bは、より高い電荷を蓄積し、従って、その移動経路をより容易に制御できるので、好ましくは、傾斜軸ノズル711Bから放出される。好ましくは、より小さい液滴721Aは、より大きい液滴721Bより大きい速度で放出される。
主液滴は、好ましくは、ヘッド700内において、すなわち、液滴がヘッドの出口785を離れる前に、結合される。主液滴721A、721Bの生成プロセスは、(放出時間、力、温度等のような、これらのパラメータを制御することによって)これらの移動経路が推測可能となるように制御され、主液滴が、接続点732において結合して結合液滴を形成するように構成される。
主液滴721A、721Bの生成プロセスは、液滴生成推進装置761A、761Bのコントローラ(明確性のため不図示)によって制御され、これは、トリガ信号を生成する。主液滴は、従って、液滴の連続流がノズル出口において生成されるCIJ技術と対照的に、オンデマンドで生成される。生成された主液滴の各々は、次に、液滴の一部のみが噴出され、他の液滴が溝に返送されるCIJ技術と対照的に、印刷対象面に方向付けられる。
一実施形態において、ヘッドは、両方の液滴721A、721Bがノズル出口713A、713Bから同時に放出される、すなわち、液滴生成推進装置761A、761Bが、共通の信号によってトリガ可能であるように、設計されてよい。
2つの主液滴の併合プロセスに対する制御を向上させ、これにより、これらが予測可能かつ反復可能な方式で1つの結合液滴に統合されるために、かつ、結合液滴722が予測可能な方向に流れることを実現するために、主液滴721A、721Bの流路は、接続点732より前又は接続点732において、互いに一致するように構成される。主液滴は、これらが接続点732に到達する前に、異なる速度を有するようにさらに構成される。これにより、これらは、接続点732で衝突してよい。同じ軸に沿って異なる速度で流れる2つの主液滴が衝突する場合、これらの併合は、十分に予測可能であり、結合液滴は、同じ軸Aに沿って流れ続ける。
異なる速度は、主液滴をノズル出口から異なる速度で放出することによって実現可能である。しかしながら、いくつかの実施形態において、主液滴を実質的に同じ速度で、両方のノズル出口から放出することが可能であってよい。ノズルが角度をつけて構成されるという事実により、例えば、(例えば、液滴のサイズに関する)流れの抵抗又は電場等に起因して、ノズル出口と接続点との間を流れる間に速度が変化しつつ、確実に、傾斜した液滴の平行速度成分が、平行な液滴の速度より小さくなる。
傾斜軸ノズル出口713Bから噴出された主液滴721Bは、ゼロ以外の電荷を有し、当該理由により、帯電した主液滴721Bと称される。液滴721Bは、異なる態様で帯電してよい。例えば、貯蔵槽716Bにおける液体は、予め帯電していてよい。代替的に、液体は、ノズルチャネル712Bに沿って、又はノズル出口713Bに配置された帯電電極によって帯電してよい。さらに、主液滴721Bは、それが形成された後、及び/又は、その移動経路に沿って放出された後で、偏向電極741、742の前に配置された帯電電極によって帯電してよい。
キャパシタを形成する偏向電極741、742のセットは、帯電した主液滴721Bの流路に沿って構成され、接続点732より前又は接続点732において、帯電した主液滴721Bが飛ぶ経路を、他のノズル出口713Aから噴出された主液滴721Aが飛ぶ経路と一致させるように整合させるために変更する。電極741、742は、制御可能なDC電圧源に接続され、公知の方法に従って制御可能である。従って、帯電した主液滴721Bが飛ぶ経路は、電極の作用範囲の距離dに関して影響を受ける。電極間の距離dは、キャパシタの降伏電圧又は飛ぶ液滴と電極との間のあらゆる物理的接触を回避するように設計され、さらに、帯電した主液滴721Bの移動経路を傾斜した経路から平行な経路に変化させるために十分な強い電場の生成を可能とする。
他の実施形態において、電極741及び742は、帯電した主液滴721Bと同じ帯電量の1つの円柱電極の一部であってよい。距離dは、前述の実施形態のように、キャパシタの降伏電圧に依存しない。このような実施形態は、平行ノズルの整合を可能とすると共に、ノズル配置のより高い許容範囲を可能とする。これは、動作の安定性という観点からはあまり好ましくないものの、製造の正確性もあまり必要でなくてよい。
ノズル711A、711Bを互いに平行に整合させ、接続点732より前に、電極の第1のセットを用いて、帯電した液滴721Bの経路を平行から傾斜状態に変化させ、電極の第2のセットを用いて、帯電した液滴721Bを平行な液滴と整合させることも可能である。
前述の実施形態の両方を組み合わせることも可能である。すなわち、図15Aに示される(液滴を互いに平行に整合させる)偏向電極の第1のステージ741、742を用い、その後、図15A及び17に示される電極のセット771と同様の電極を用いて、帯電した液滴(又は複数の帯電した液滴)をより正確に誘導し、併合条件をさらに向上させるために、接続点732より前に、液滴の移動経路の精度及び安定性を向上させることができる。
従って、偏向電極741、742は、第1の主液滴721A及び第2の主液滴721Bの飛びを制御する手段として機能し、接続点732において第1の主液滴721Aが第2の主液滴721Bと結合し、結合液滴722となることを可能とする。
平行軸の主液滴721Aは、好ましくは、ゼロ電荷を有する。すなわち、帯電していない。
しかしながら、他の実施形態が可能である。ここで、他の主液滴721Aは、結合液滴722の流れの所望の軸Aに対して傾斜した軸においても帯電及び放出され、印刷ヘッドは、接続点732より前において、その流れの軸を軸Aに対して整合させるための他の偏向電極部品をさらに含む。
さらに他の実施形態において、2つより多くの主液滴が生成されてよい。すなわち、結合液滴722は、(同時又は連続の)2つより多くの液滴、例えば、3つのノズルから放出された3つの液滴であって、これらのうち少なくとも2つが、結合液滴722の流れの所望の軸Aに対して傾斜した軸を有する液滴を併合することによって、形成されてよい。
結合液滴722の流れの軸Aは、好ましくは、印刷ヘッドの主軸であるが、他の軸であってもよい。印刷ヘッドは、液滴配置制御を向上させるためのさらなる手段を含んでよい。
例えば、印刷ヘッドは、制御可能なDC又はAC電圧源に接続された櫛状の電極751、752のセットを含んでよい。これらは、帯電した結合液滴722の流速を、それが印刷ヘッド出口785を出る前に上昇させるように構成される。速度は、結合液滴722の所望の出口速度を実現し、例えば、印刷距離を制御するために、電極751、752に接続されたAC電圧源を制御することによって、制御可能な方式で上昇可能である。このことは、具体的には、不均一な基板上に印刷する場合に、有用となることがある。加速電極751、752のセットは、電極によって生成される電場が、これらの動作に望ましくない方式で干渉しないように、偏向電極741、742から十分に大きい距離dに配置されなければならない。結合液滴722が加速力の影響下に置かれたままとなる距離d及び加速電極のペアの数は、結合液滴722のサイズ及び要求される速度上昇によって異なる。いくつかの産業用印刷用途では、ACキャパシタの全セットが、ヘッドの出口785において測定される結合液滴の速度を好ましくは2倍又は3倍、例えば、3m/sから9m/sにするために、必要とされる可能性がある。DC電極を、加速ユニットとして搭載することも可能である。オフィスプリンタ用途では、加速が要求される可能性はない。
加速電極を用いることにより、比較的小さい速度で、主液滴をノズル出口から放出して、併合(液滴の相対速度、これらの所与の表面張力、サイズ、温度等に応じて、特定の最適な衝突パラメータにおいて生じる)を補助し、次に、所望の印刷条件を実現するために、結合液滴を加速することが可能となる。
さらに、印刷ヘッドは、制御可能なDC電圧源に接続された、(液滴の移動経路を)偏向させる又は修正するための電極のセット771を含んでよい。これは、図17における図15Aの線B−Bに沿う断面において示される。これは、帯電した結合液滴722の流れの方向を所望の方向に制御可能に偏向させ、CIJ技術から公知のものに等しい方式で、液滴配置を制御してよい、又は、電極を修正する場合には、液滴配置の精度を向上させるために、ヘッドの軸と平行な結合液滴722の移動経路の整合を向上させてよい。
さらに、印刷ヘッドは、結合液滴722が印刷ヘッドから離れる前に、これらの硬化を高速化する手段、例えば、結合液滴722におけるUV反応性硬化剤に影響を与えるためのUV光源(不図示)を含んでよい。
従って、液滴生成プロセスは、図16A−16Eにおいて詳細に示されるように、実行される。最初に、主液滴721A、721Bは、図16Aに示されるように、ノズル出口713A、713Bから放出される。傾斜軸の液滴721Bの流路は、図16Bに示されるように、平行軸の液滴721Aの流路と整合するように変更される。主液滴721A、721Bが、一度整合された経路に乗ると、これらは、図16Cに示されるように、異なる速度で移動し、結果的に、接続点732において衝突して、図16Dに示されるように、結合液滴722を形成する。結合液滴は、その後、さらなる液滴制御手段によって、さらに加速及び/又は偏向され、最終的には、図16Eに示されるように、放出されてよい。
貯蔵槽716A、716Bにおける液体は、放出された主液滴が温度上昇するように、予熱されてよい、又は、ノズル出口は、ノズル出口に設けられたヒータによって加熱されてよい。動作中の流体(すなわち、インク及び触媒)の温度上昇により、主液滴の併合プロセスが改善されてよく、好ましくは、結合液滴の温度より低い温度を有する基板上に適用された場合、結合液滴722の付着を増大させ、硬化時間を減少させてよい。放出された主液滴の温度は、従って、印刷対象面の温度より高くなければならない。ここで、温度の違いは、特定の動作中の流体の性質に合わせて調整されなければならない。(インクより低い温度を有する)印刷面への配置後に併合液滴を急冷することにより、液滴の粘度が上昇し、重力に起因する液滴の流れを防止する。
印刷ヘッドは、ヘッドコンポーネント、詳細には、ノズル出口713A、713B及び接続点732周囲のエリアを環境から保護、例えば、これれらがユーザ又は印刷基板によって触れられることを防止する、カバー781をさらに含む。カバー781は、反応チャンバを形成する。接続点732は反応チャンバ内にあるので、主液滴の結合プロセスは、印刷ヘッドの周囲から分離された環境において行われ、プロセスは、正確にかつ予測通りに制御可能である。印刷ヘッド内の環境は、制御可能であり、(空気流路、圧力、温度のような)環境条件は、公知であり、従って、併合プロセスは、予測可能な方式で行われてよい。
さらに、カバー781は、液滴が結合するための条件を安定させるために、カバー781内の容積、すなわち、ノズル出口713A、713B及び液体貯蔵槽716A、766Bを囲む容積を、周辺温度に対して高くなる予め定められた温度、例えば、40℃から80℃(液滴のパラメータに応じて、他の温度も可能である)に加熱するための加熱要素(不図示)を含んでよい。温度センサ783は、カバー781内に位置し、温度を検知してよい。印刷ヘッド内における温度がより高いことにより、拡散による併合液滴のより良好な混合が促進される。さらに、温度上昇は、混合の時点で開始する化学反応の速度を上昇させる。印刷材料の表面上で反応するインクは、印刷された画像のより良好な付着を可能とする。
さらに、印刷ヘッド710は、硬化時間を減少させ、液滴の移動ダイナミクスを増大させ、ノズル出口713A、713B又は他のノズル部品のコンポーネントに形成され得るあらゆる残留物を吹き飛ばすために、好ましくは加熱された(空気又は窒素のような)気体を、軸A、A及び/又はAに沿って吹き出すための気体供給ノズル(不図示)を含んでよい。
従って、当該実施形態は、第1の液体の第1の主液滴721Aを第1の経路に沿って移動するように排出し、第2の液体の第2の主液滴721Bを第2の経路に沿って移動するように排出し、セパレータによって、印刷ヘッド内の反応チャンバ781内における接続点732において、第1の主液滴721Aを第2の主液滴721Bと結合させるように、第1の主液滴721A及び第2の主液滴721Bの飛びを制御し、これにより、第1の主液滴721Aの第1の液体と第2の主液滴721Bの第2の液体との間における化学反応を反応チャンバ781の制御環境内において開始させる、ドロップオンデマンド印刷方法において利用可能である。
本実施形態は、高精細度プリンタを含むDODプリンタが動作する態様で動作中の液滴インクを供給しながらも、これが飛ぶ経路をCIJプリンタが動作する態様で偏向させかつ制御し、インプリントの乾燥又は硬化時間もCIJの標準により近いものとすることを可能とすることによって、2つの周知のインクジェット技術の特徴及び利点を独自に組み合わせている。このような発明により、高品質で高耐久性のデジタルインプリントを極めて多様な基板及び製品に適用する技術的可能性が向上する。この特徴は、産業用マーキング及びコーディング用途の大部分において特に有利であることが明らかとなろう。
第8の実施形態
ヘッド800の第8の実施形態が、図18における概要において示される。第8の実施形態800は、具体的には、大型液滴生成推進装置により用いられるように構成される。
主液滴821A、821Bは、ノズル811A、811Bのノズル出口813A、813Bから放出される。これらのノズルは、好ましくは、チャネル812A、812Bを少なくとも有し、これらの端部は、印刷ヘッドの主軸Xと実質的に垂直に構成される。ノズルチャネル812A、812Bは、大型(例えば、圧電性)液滴生成推進装置861A、861Bを収容してよい。主液滴821A、821Bは、貯蔵槽816A、816Bからの第1の液体及び第2の液体で形成される。
主液滴821A、8211Bは、最初は主軸Xと実質的に平行に構成される第1及び第2の経路に沿って、それぞれ移動するように放出される。主液滴821A、821Bは、次に、主筐体841(反応チャンバとして機能する)内で生成可能な気体流871A、871Bによって、主筐体841内に誘導される。主筐体841は下流方向に狭まる断面を有する。主筐体841の出口部分843は、好ましくは、結合液滴822の所望の直径より直径が少なくとも僅かに大きい(例えば、少なくとも110%又は少なくとも150%又は少なくとも2倍大きい)、一定の丸い断面を有し、図4A−4Bに示されるように、第2の実施形態の部分243に関して説明されたようにさらに構成されてよい。
従って、当該実施形態は、第1の液体の第1の主液滴821Aを第1の経路に沿って移動するように排出し、第2の液体の第2の主液滴821Bを第2の経路に沿って移動するように排出し、主筐体841のチャネルの形状及び気体流によって、印刷ヘッド内の反応チャンバ841内における接続点832において、第1の主液滴821Aを第2の主液滴821Bと結合させるように、第1の主液滴821A及び第2の主液滴821Bの飛びを制御し、これにより、第1の主液滴821Aの第1の液体と第2の主液滴821Bの第2の液体との間における化学反応を反応チャンバ841の制御環境内において開始させる、ドロップオンデマンド印刷方法において利用可能である。
さらなる実施形態
図面は、模式的なものであって縮尺通りではなく、動作原理のより良好な理解のために、実施形態を示すためだけに用いられることに留意されたい。
本発明は、具体的には、高精細度DODインクジェットプリンタに適用可能である。しかしながら、本発明は、圧縮インクの液滴を排出することを可能とするバルブに基づいて、低精細度DODにも適用可能である。
反応チャンバにおける環境は、以下のパラメータ、すなわち、チャンバ温度(例えば、反応チャンバ内のヒータによって)、気体流の速度(例えば、供給される気体の圧力を制御することによって)、気体成分(例えば、様々な源から供給される気体の組成を制御することによって)、電場(例えば、電極を制御することによって)、超音波場(図示されていないが、例えば、さらなる超音波生成器を反応チャンバ内に設けることによって)、UV光(図示されていないが、例えば、さらなるUV光生成器を反応チャンバ内に設けることによって)等の少なくとも1つを制御することによって、制御されてよい。
当業者であれば、上述された実施形態の特徴が、実施形態間でさらに組み合わせ可能であることを認識しよう。例えば、上述されたように、排出、誘導、形成の同じ原理を用いることによって、さらに、制御された併合によって、1つの結合液滴を形成するために2つより多くの主液滴を方向付け、印刷ヘッド内において液滴を加速させる2つより多くのノズルが存在してよい。
[項目1]
印刷ヘッドにおいて、
第1の液体貯蔵槽から収集された第1の液体の第1の主液滴を、第1の経路に沿って移動するように排出する段階と、
第2の液体貯蔵槽から収集された第2の液体の第2の主液滴を、第2の経路に沿って移動するように排出する段階と、
上記印刷ヘッド内の反応チャンバ内の接続点において、上記第1の主液滴を上記第2の主液滴と結合させて結合液滴とし、これにより、上記第1の主液滴の上記第1の液体と上記第2の主液滴の上記第2の液体との間における化学反応を、上記反応チャンバの制御環境内で開始させるように、上記第1の主液滴及び上記第2の主液滴の飛びを制御する段階と、
上記結合液滴が、上記接続点から開始する結合液滴経路に沿って移動する間、上記印刷ヘッドの要素から離間するように、上記反応チャンバを通り、印刷対象面に向けて方向付けられる上記結合液滴経路に沿う上記結合液滴の飛びを制御する段階と、
を実行することによって、主液滴を結合し、上記結合液滴を形成する段階を備えるドロップオンデマンド印刷方法。
[項目2]
ノズル出口の端部の平面間にセパレータを設けることによって、上記主液滴が上記ノズル出口において互いに接触することを防止する段階をさらに備える、項目1に記載のドロップオンデマンド印刷方法。
[項目3]
上記セパレータによって、上記第1の主液滴及び上記第2の主液滴を誘導するように、上記第1の主液滴及び上記第2の主液滴の飛びを制御する段階をさらに備える、項目2に記載のドロップオンデマンド印刷方法。
[項目4]
上記セパレータの側壁の、上記ノズル出口の端部の平面からの長さは、上記主液滴の直径より短くない、項目1から2のいずれかに記載のドロップオンデマンド印刷方法。
[項目5]
上記第1の主液滴及び上記第2の主液滴が飛ぶ経路を、上記ノズル出口と上記接続点との間の距離の50%より短くない距離となるように制御する段階をさらに備える、先の項目のいずれかに記載のドロップオンデマンド印刷方法。
[項目6]
上記第1の主液滴及び上記第2の主液滴の飛びを、電場によって制御する段階をさらに備える、先の項目のいずれかに記載のドロップオンデマンド印刷方法。
[項目7]
上記反応チャンバ内における、チャンバ温度、電場、超音波場、及びUV光のパラメータの少なくとも1つを制御する段階をさらに備える、先の項目のいずれかに記載のドロップオンデマンド印刷方法。
[項目8]
ノズル部品であって、
第1の液体を含む第1の液体貯蔵槽に、第1のチャネルを介して接続される第1のノズルであって、上記第1の液体の第1の主液滴をオンデマンドで形成し、上記第1の主液滴を、第1の経路に沿って移動するように排出する第1の液滴生成推進装置を有する、第1のノズルと、
第2の液体を含む第2の液体貯蔵槽に、第2のチャネルを介して接続される第2のノズルであって、上記第2の液体の第2の主液滴をオンデマンドで形成し、上記第2の主液滴を、第2の経路に沿って移動するように排出する第2の液滴生成推進装置を有する、第2のノズルと、
を含むノズル部品と、
反応チャンバであって、上記第1の経路は、上記反応チャンバ内で、接続点において上記第2の経路と交差する、反応チャンバと、
上記第1の主液滴及び上記第2の主液滴の飛びを制御する手段であって、上記第1の主液滴が上記接続点において上記第2の主液滴と結合して結合液滴になることを可能とするように構成され、これにより、上記第1の主液滴の上記第1の液体と上記第2の主液滴の上記第2の液体との間における化学反応を、上記結合液滴が上記反応チャンバを通って結合液滴経路に沿って流れる間に、上記反応チャンバの制御環境内で開始させる、手段と、
を備えるドロップオンデマンド印刷ヘッドであって、
上記結合液滴は、上記接続点から開始する上記結合液滴経路に沿って移動する間、上記印刷ヘッドの要素から離間する、
ドロップオンデマンド印刷ヘッド。
[項目9]
上記結合液滴が飛ぶ経路を制御する手段をさらに備える、項目8に記載のドロップオンデマンド印刷ヘッド。
[項目10]
上記第1の主液滴及び上記第2の主液滴の飛びを制御する手段は、ノズル出口間に位置し、下流方向に狭まる断面を有するセパレータによって形成される、項目8から9のいずれかに記載のドロップオンデマンド印刷ヘッド。
[項目11]
上記セパレータは、その側壁に沿って上記主液滴を誘導し、ノズル出口をこれらの端部の平面において分離するように構成される、項目10に記載のドロップオンデマンド印刷ヘッド。
[項目12]
上記第1の主液滴及び上記第2の主液滴の飛びを制御する手段は、上記接続点より前又は上記接続点において、上記第2の主液滴が飛ぶ経路を、上記第1の主液滴が飛ぶ経路と一致する経路に変化させるための電極のセットである、項目8から11のいずれかに記載のドロップオンデマンド印刷ヘッド。
[項目13]
上記第2の主液滴は、ゼロ以外の電荷を有する帯電した液滴である、又は、上記第2のノズルに接続された上記第2の貯蔵槽における液体は、帯電される、項目8から12のいずれかに記載のドロップオンデマンド印刷ヘッド。
[項目14]
上記結合液滴が飛ぶ経路を偏向させる及び/又は修正するために、制御可能なDC電圧源に接続され、かつ、上記接続点に対して下流側に配置される電極のセットをさらに備える、項目8から13のいずれかに記載のドロップオンデマンド印刷ヘッド。
[項目15]
上記第1の液体は、インクベースであり、上記第2の液体は、上記インクベースを硬化させるための触媒である、項目8から14のいずれかに記載のドロップオンデマンド印刷ヘッド。
[項目16]
インクジェット印刷ヘッドであって、
少なくとも2つのノズルであって、各ノズルは、ノズル出口において液体の主液滴を形成するために、チャネルを介して別個の液体貯蔵槽に接続される、少なくとも2つのノズルと、
上記ノズル出口間に位置し、下流方向に狭まる断面を有するセパレータであって、上記印刷ヘッド内において、接続点において結合されて結合液滴となる上記主液滴の、上記ノズル出口から上記接続点に向かう方向における自由移動を制限するセパレータと、
上記ノズル出口及び上記接続点を包囲するカバーと、
を含むノズル部品を備え、
上記主液滴の自由移動は、上記セパレータの各側壁の長さに沿って制限され、上記長さは、上記側壁において上記ノズル出口を出る上記主液滴の直径より小さくなく、
上記ノズル出口は、上記ヘッドの長軸に向かって傾斜する角度で、上記主液滴を排出するように構成される、
インクジェット印刷ヘッド。
[項目17]
一対のノズルであって、各ノズルは、チャネルを介して別個の液体貯蔵槽に接続され、接続点において結合して結合液滴となる液体の主液滴を、ノズル出口において下流方向に排出する一対のノズルと、
上記ノズル出口を囲み、上記下流方向に狭まる断面を有する主筐体と、
上記主筐体内部を上記下流方向に流れるように構成される気体流の源と、
を含むノズル部品を備え、
上記接続点は、上記主筐体内に配置される、
インクジェット印刷ヘッド。
[項目18]
少なくとも2つのノズルであって、各ノズルは、チャネルを介して別個の液体貯蔵槽に接続され、ノズル出口において液体の主液滴をオンデマンドで形成するための液滴生成推進装置をその出口に有し、第1のノズルは、第1の経路に沿って第1の主液滴を排出するように構成され、第2のノズルは、上記第1の経路と整合しない第2の経路に沿って第2の主液滴を排出するように構成される、少なくとも2つのノズルと、
接続点より前又は上記接続点において、上記第2の主液滴が飛ぶ経路を上記第1の主液滴が飛ぶ経路と一致する経路に変化させ、上記接続点において、上記第1の主液滴が上記第2の主液滴と結合して結合液滴となることを可能とするための電極のセットと、
を含むノズル部品を備え、
上記第1の主液滴及び上記第2の主液滴の各々は、印刷対象面に噴出される、
ドロップオンデマンドインクジェット印刷ヘッド。

Claims (15)

  1. 印刷ヘッドにおいて、
    第1の液体貯蔵槽から収集された第1の液体の第1の主液滴を、第1の経路に沿って移動するように排出する段階と、
    第2の液体貯蔵槽から収集された第2の液体の第2の主液滴を、第2の経路に沿って移動するように排出する段階と、
    前記印刷ヘッド内の反応チャンバ内の接続点において、前記第1の主液滴を前記第2の主液滴と結合させて結合液滴とし、これにより、前記第1の主液滴の前記第1の液体と前記第2の主液滴の前記第2の液体との間における化学反応を、前記反応チャンバの制御環境内で開始させるように、前記第1の主液滴及び前記第2の主液滴の飛びを制御する段階と、
    前記結合液滴が、前記接続点から開始する結合液滴経路に沿って移動する間、前記印刷ヘッドの要素から離間するように、前記反応チャンバを通り、印刷対象面に向けて方向付けられる前記結合液滴経路に沿う前記結合液滴の飛びを制御する段階と、
    を実行することによって、主液滴を結合し、前記結合液滴を形成する段階を備えるドロップオンデマンド印刷方法。
  2. ノズル出口の端部の平面にセパレータを設けることによって、前記主液滴が前記ノズル出口において互いに接触することを防止する段階をさらに備える、請求項1に記載のドロップオンデマンド印刷方法。
  3. 前記セパレータによって、前記第1の主液滴及び前記第2の主液滴を誘導するように、前記第1の主液滴及び前記第2の主液滴の飛びを制御する段階をさらに備える、請求項2に記載のドロップオンデマンド印刷方法。
  4. 前記セパレータの側壁の、前記ノズル出口の端部の平面からの長さは、前記主液滴の直径より短くない、請求項2又は3に記載のドロップオンデマンド印刷方法。
  5. 前記第1の主液滴が飛ぶ経路及び前記第2の主液滴が飛ぶ経路を、前記ノズル出口と前記接続点との間の距離の50%より短くない距離となるように制御する段階をさらに備える、請求項2から4のいずれか1項に記載のドロップオンデマンド印刷方法。
  6. 前記第1の主液滴及び前記第2の主液滴の飛びを、電場によって制御する段階をさらに備える、請求項1から5のいずれか1項に記載のドロップオンデマンド印刷方法。
  7. 前記反応チャンバ内における、チャンバ温度、電場、超音波場、及びUV光のパラメータの少なくとも1つを制御する段階をさらに備える、請求項1から6のいずれか1項に記載のドロップオンデマンド印刷方法。
  8. ノズル部品であって、
    第1の液体を含む第1の液体貯蔵槽に、第1のチャネルを介して接続される第1のノズルであって、前記第1の液体の第1の主液滴をオンデマンドで形成し、前記第1の主液滴を、第1の経路に沿って移動するように排出する第1の液滴生成推進装置を有する、第1のノズルと、
    第2の液体を含む第2の液体貯蔵槽に、第2のチャネルを介して接続される第2のノズルであって、前記第2の液体の第2の主液滴をオンデマンドで形成し、前記第2の主液滴を、第2の経路に沿って移動するように排出する第2の液滴生成推進装置を有する、第2のノズルと、
    を含むノズル部品と、
    反応チャンバであって、前記第1の経路は、前記反応チャンバ内で、接続点において前記第2の経路と交差する、反応チャンバと、
    前記第1の主液滴及び前記第2の主液滴の飛びを制御する手段であって、前記第1の主液滴が前記接続点において前記第2の主液滴と結合して結合液滴になることを可能と、これにより、前記第1の主液滴の前記第1の液体と前記第2の主液滴の前記第2の液体との間における化学反応を、前記結合液滴が前記反応チャンバを通って結合液滴経路に沿って流れる間に、前記反応チャンバの制御環境内で開始させる、手段と、
    を備えるドロップオンデマンド印刷ヘッドであって、
    前記結合液滴は、前記接続点から開始する前記結合液滴経路に沿って移動する間、前記ドロップオンデマンド印刷ヘッドの要素から離間する、
    ドロップオンデマンド印刷ヘッド。
  9. 前記結合液滴が飛ぶ経路を制御する手段をさらに備える、請求項8に記載のドロップオンデマンド印刷ヘッド。
  10. 前記第1の主液滴及び前記第2の主液滴の飛びを制御する手段は、前記第1のノズルの出口と前記第2のノズルの出口との間に位置し、下流方向に狭まる断面を有するセパレータによって形成される、請求項8又は9に記載のドロップオンデマンド印刷ヘッド。
  11. 前記セパレータは、その側壁に沿って前記第1の主液滴及び前記第2の主液滴を誘導し、前記第1のノズルの出口と前記第2のノズルの出口をこれらの端部の平面において分離する、請求項10に記載のドロップオンデマンド印刷ヘッド。
  12. 前記第1の主液滴及び前記第2の主液滴の飛びを制御する手段は、前記接続点より前又は前記接続点において、前記第2の主液滴が飛ぶ経路を、前記第1の主液滴が飛ぶ経路と一致する経路に変化させるための電極のセットである、請求項8から11のいずれか1項に記載のドロップオンデマンド印刷ヘッド。
  13. 前記第2の主液滴は、ゼロ以外の電荷を有する帯電した液滴である、又は、前記第2のノズルに接続された前記第2の液体貯蔵槽における液体は、帯電される、請求項8から12のいずれか1項に記載のドロップオンデマンド印刷ヘッド。
  14. 前記結合液滴が飛ぶ経路の偏向及び修正の少なくとも1つのために、制御可能なDC電圧源に接続され、かつ、前記接続点に対して下流側に配置される電極のセットをさらに備える、請求項8から13のいずれか1項に記載のドロップオンデマンド印刷ヘッド。
  15. 前記第1の液体は、インクベースであり、前記第2の液体は、前記インクベースを硬化させるための触媒である、請求項8から14のいずれか1項に記載のドロップオンデマンド印刷ヘッド。
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