JP6657061B2 - 乗客コンベア - Google Patents

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Description

本発明は、乗客コンベアに関する。
乗客コンベアは、建築構造物に設置されるフレームと、このフレーム内に設けられて循環移動する無端状に連結された複数の踏段とを備えている。そして、フレームは、踏段の進行方向の両端部を建築構造物に架設することで、建築構造物に設置されている。
また、老朽化した既設の乗客コンベアを撤去し、同じ場所に親切の乗客コンベアを設置することで乗客コンベアのリニューアルが行われることがある。このような乗客コンベアのリニューアル方法としては、例えば、特許文献1に記載されている。この特許文献1には、既存の乗客コンベアを撤去する際に、既設のフレームを撤去せずに、既設の本体枠の内に新規の乗客コンベアのフレームを設置する技術が記載されている。
また、近年では、地震動により大きな層間変位角が生じ、建築構造物の下階床と上階床との間隔、すなわち梁間寸法が比較的大きく伸長した場合でも、フレームが落下することのない耐震性に優れた乗客コンベアが望まれている。
特開2013−67461号公報
しかしながら、特許文献1に記載された乗客コンベアは、リニューアルの際に既設の乗客コンベアのフレームの収納空間に、新規の乗客コンベアを設置し、既設の支持アングルの上に新規の支持アングルを載せた構造となっている。そのため、特許文献1に記載された技術は、基本的に既設の乗客コンベアの耐震基準をリニューアル後も踏襲するものであり、耐震性の向上を図るものではなかった。
本発明の目的は、上記の問題点を考慮し、安全性の向上を図りながら耐震性に優れた乗客コンベアを提供することにある。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明の乗客コンベアは、建築構造物に設置されたフレームと、フレーム内を循環移動する無端状に連結された複数の踏段と、建築構造物に載置されてフレームを支持する支持アングルとを備える。また、建築構造物の床面とフレームとに設置され、建築構造物への掛かり代が支持アングルよりも長い延長支持部材と、延長支持部材を覆うカバーであって、延長支持部材に固定されたカバーと、フレーム内に設けられた機械室に設置された制御盤とを備える。カバーは、乗客の乗り込み側となる前面側に表示器を有し、制御盤と表示器とを接続する配線の一部は、カバー内に収容されている。
本発明の乗客コンベアによれば、安全性の向上を図りながら耐震性を高めることができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
第1の実施の形態例にかかる乗客コンベア及び建築構造物の構成例を示す概略構成図である。 第1の実施の形態例にかかる乗客コンベアの延長支持部材及びカバーを示す斜視図である。 第1の実施の形態例にかかる乗客コンベアの機械室及びカバーを示す断面図である。 第2の実施の形態例にかかる乗客コンベアのカバーが進入を許可にしている状態を示す斜視図である。 第2の実施の形態例にかかる乗客コンベアのカバーが進入禁止にしている状態を示す斜視図である。
以下、乗客コンベアの実施の形態例について、図1〜図5を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
1.第1の実施形態
1−1.乗客コンベア及び建築構造物の構成例
まず、図1〜図3を参照して乗客コンベアの第1の実施形態について説明する。
図1は、第1の実施形態の乗客コンベア及び建築構造物を示す概略構成図である。
第1の実施形態では、既設の乗客コンベアのトラスフレームを利用して新設の乗客コンベア1を設置する場合を例示している。図1に示すように、乗客コンベア1は、建築構造物100の下階床100Aと上階床100Bとの間に架設される傾斜型の乗客コンベア、いわゆるエスカレーターである。
建築構造物100の下階床100A及び上階床100Bは、例えば、コンクリートにより形成される建築躯体からなる。下階床100A及び上階床100Bには、乗客コンベア1を設置する建築受台101A、101Bが設けられている。なお、下階床100Aの建築受台101Aと、上階床100Bの建築受台101Bは、同一の構成を有している。
[乗客コンベア]
乗客コンベア1は、建築構造物100に設置されたフレーム4と、乗客を乗せる複数の踏段5と、支持アングル6と、下部スプロケット7と、上部スプロケット8と、踏段駆動部9と、一対の欄干部材15,15とを備えている。また、乗客コンベア1は、延長支持部材21A,21B(図2及び図3参照)と、カバー22A,22Bとを備えている。
フレーム4は、下階床100Aと上階床100Bにまたがって設置されている。フレーム4は、下枠と、下枠と対向する上枠と、下枠及び上枠を連結する縦枠とを有するトラス構造により構成されている。
フレーム4は、下階水平部4aと、上階水平部4bと、中間傾斜部4cとを有している。下階水平部4aと上階水平部4bは、互いに平行に形成されている。そして、下階水平部4aと上階水平部4bは、フレーム4を建築構造物100に設置した状態において、上階床100B及び下階床100Aと平行をなし、水平に保たれる部分である。
中間傾斜部4cは、下階水平部4aと上階水平部4bの間に設けられている。中間傾斜部4cは、下階水平部4a及び上階水平部4bに対して傾斜している。以下、フレーム4における下階床100Aから上階床100Bに向かって延びる方向をフレーム4の長手方向とする。また、フレーム4の長手方向及び上下方向とも直交する方向、すなわち、下階床100Aからフレーム4を見た状態で左右方向をフレーム4の幅方向とする。
フレーム4の長手方向の両端部は、下階水平部4aと上階水平部4bであり、下階水平部4aと上階水平部4bは、支持アングル6及び延長支持部材21A,21Bを用いて下階床100A及び上階床100Bに固定されている。
また、フレーム4における下階水平部4aには、下部機械室11が設けられており、上階水平部4bには、上部機械室12が設けられている。そして、下部機械室11には、下部スプロケット7が配置されており、上部機械室12には、上部スプロケット8と踏段駆動部9が配置されている。
上部スプロケット8と踏段駆動部9には、伝達チェーン13が巻き掛けられている。そして、上部スプロケット8は、踏段駆動部9が駆動することで回転する。また、下部スプロケット7と上部スプロケット8には、無端状の踏段チェーン14が巻き掛けられている。踏段駆動部9が駆動して上部スプロケット8が回転すると、下部スプロケット7及び踏段チェーン14が回転する。
複数の踏段5は、踏段チェーン14を介して無端状に連結され、一連のコンベアを構成している。複数の踏段5は、フレーム4に取り付けられた不図示のガイドレールに案内されて往路側と復路側を循環移動する。乗客は、往路側を移動する踏段5に載って輸送される。
また、下部機械室11及び上部機械室12には、それぞれ制御盤20が配置されている。制御盤20は、下部機械室11又は上部機械室12を形成するフレーム4に不図示の固定ボルトを用いて固定される。制御盤20の取付位置は、機械室においてスプロケット7,8及び踏段駆動部9に干渉しない位置であれば適宜設定することができる。なお、制御盤20は、後述する表示器27及びセンサ28と電気的に接続されるため、配線等を考慮すると、表示器27及びセンサ28に近い位置が好ましい。
次に、欄干部材15について説明する。
一対の欄干部材15,15は、フレーム4の上部に支持されており、フレーム4の幅方向の両側に配置されている。
欄干部材15は、平板状のパネル部材16と、デッキ部17と、移動手摺18と、を有している。デッキ部17は、フレーム4に固定されている。デッキ部17は、フレーム4の長手方向に沿って配置される。デッキ部17は、パネル部材16を支持している。パネル部材16の周縁には、移動手摺18が設けられている。
移動手摺18は、無端状のベルト部材により構成されている。移動手摺18は、パネル部材16に移動可能に支持される。また、移動手摺18は、複数の踏段5の循環移動の動作に同期して、循環移動する。
図2は、乗客コンベアの機械室及びカバーを示す断面図であり、図3は、乗客コンベアの機械室及びカバーを示す斜視図である。
図2及び図3に示すように、フレーム4の下階水平部4a及び上階水平部4bには、乗客コンベア床23と、この乗客コンベア床23を支持する乗客コンベア床枠24が設けられている。乗客コンベア床23は、欄干部材15,15の間から建築構造物100の下階床100A又は上階床100Bへと延びている。
[支持アングル]
図2に示すように、支持アングル6は、延在する方向から見た形状が略L字状の形成されている。支持アングル6は、フレーム4の長手方向の両端部(乗客コンベア床枠24)における上下方向の上端部に固定されている。この支持アングル6は、固定片31と、支持片32とを有している。支持片32は、固定片31の一端部から略垂直に屈曲して連続している。
固定片31は、フレーム4の長手方向の端部に溶接により固定される。これにより、固定片31は、上下方向と略平行になり、支持片32は、水平方向と略平行になる。そして、下階床100A側に固定された支持アングル6の支持片32は、フレーム4から建築構造物100の下階床100Aに向けて突出する。また、上階床100B側に固定された支持アングル6の支持片32は、フレーム4から建築構造物100の上階床100Bに向けて突出する。
また、支持片32は、調整板34を介して建築受台101Bに載置される。なお、支持片32と建築受台101Bを固定し、支持アングル6を乗客コンベア1の固定端としてもよく、あるいは支持片32と建築受台101Bを固定せずに、支持アングル6を乗客コンベア1の自由端としてもよい。
図2に示すように、支持アングル6の建築構造物100への掛かり代L1は、下階床100A又は上階床100Bの壁面104から支持片32における固定片31と反対側の端部、すなわち先端部までの長さになる。
[延長支持部材]
次に、延長支持部材21A,21Bについて説明する。
延長支持部材21A,21Bは、フレーム4の長手方向の両端部に固定されている。また、延長支持部材21A,21Bは、フレーム4の上下方向の上端部、すなわちフレーム4を構成する上枠の上面に配置される。さらに、延長支持部材21A,21Bは、乗客コンベア床23を幅方向の両側から挟むように、フレーム4の幅方向の両端部に配置されている。この延長支持部材21A,21Bは、例えば、不図示の固定ボルトによりフレーム4に固定される。
また、延長支持部材21A,21Bは、例えば、略直方体状に形成されている。延長支持部材21A,21Bにおける長手方向の一端部はフレーム4の上面に載置されている。乗客コンベア床23におけるフレーム4の幅方向に平行な長さは、フレーム4の幅方向の長さよりも小さくなっている。そして、延長支持部材21A,21B間の距離は、乗客コンベア床23におけるフレーム4の幅方向に平行な長さと略等しくなり、延長支持部材21A,21Bが、フレーム4の幅方向の外側にはみ出さないようになっている。
延長支持部材21A,21Bにおける長手方向の他端部、すなわち延長支持部材21A,21Bの先端部は、フレーム4の長手方向の端部から突出している。そして、延長支持部材21A,21Bにおけるフレーム4からの突出長さは、支持アングル6の支持片32における固定片31から先端部までの長さよりも長く設定されている。
また、延長支持部材21A,21Bにおける中間部は、フレーム4から突出しており、支持アングル6の支持片32の上下方向の上面に載置される。さらに、延長支持部材21A,21Bの先端部は、下階床100A又は上階床100Bに摺動可能に載置されている。
図2に示すように、延長支持部材21A,21Bの建築構造物100への掛かり代L2は、下階床100A又は上階床100Bの壁面104から延長支持部材21A,21Bにおける先端部までの長さになる。
上述したように、延長支持部材21A,21Bにおけるフレーム4からの突出長さは、支持アングル6の支持片32の長さよりも長く設定されている。そのため、延長支持部材21A,21Bの掛かり代の長さL2を、支持アングル6の掛かり代の長さL1よりも長くすることができ、乗客コンベア1における建築構造物100との掛かり代の長さを支持アングル6だけも設けた場合よりも延長することができる。
これにより、地震動等により大規模な層間変位角が生じ、下階床100Aと上階床100Bとの間の寸法が比較的大きく伸長した場合でも建築構造物100から延長支持部材21A,21Bが外れないようにすることができる。その結果、建築構造物100に対するフレーム4の設置状態を容易に保持することができ、簡単な構成で乗客コンベア1の耐震性を一層向上させることができる。
[カバー]
しかしながら、乗客コンベア1の乗客コンベア床23の近傍に当該床面よりも突出した延長支持部材21A,21Bが存在するため、このままでは、乗客の足下の安全性が考慮されていない。そこで、本実施形態では、延長支持部材21A,21Bをそれぞれ覆うカバー22A,22Bが配置して、延長支持部材21A,21Bが乗客の足下でむき出しにならないようにしている。
図3に示すように、カバー22A,22Bは、中空の直方体状に形成されており、フレーム4の幅方向において所定距離を隔てて向き合っている。カバー22A,22Bの構成は、両者とも略同一であるため、ここではカバー22Bを例に挙げてカバーの構成について説明する。カバー22Bは、上面22aと、欄干部材15に対向する背面と、背面と反対側の前面22bと、カバー22Aに対向する内側面22cと、内側面22cと反対側の外側面とを有している。
カバー22Bの上面22aには、乗客が掴まりながら進むことができる手摺り26が取り付けられている。この手摺り26の高さは、カバー22Bの高さに応じて適宜決定することができ、例えば、乗客が掴まり易い高さに設定されている。また、カバー22Bの前面22bには、乗客コンベア1の運転方向を示す表示器27が取り付けられており、内側面22cには、複数のセンサ28が取り付けられている。
複数のセンサ28は、カバー22Bの内側面22cにおける前面22b側に配置されており、上下方向に適当な間隔を開けて並んでいる。このセンサ28は、カバー22A,22B間に進入した乗客を検出する。センサ28としては、例えば、赤外線、超音波、可視光などを用いた人感センサや、カメラ等を適用することができる。
表示器27及び複数のセンサ28は、機械室11,12内に配置された制御盤20と配線30によって電気的に接続されている。この配線30は、下階床100A又は上階床100Bに設けた貫通孔(不図示)を通ってカバー22B内に収容されており、乗客の歩行の邪魔にならないようになっている。なお、配線30を通す貫通孔は、乗客コンベア床23に設けてもよいが、その場合においても、配線30をカバー22B内に収容する。
制御盤20は、表示器27の表示を制御したり、複数のセンサ28からの信号を取り込んで踏段駆動部9の駆動を制御したりする。例えば、乗客コンベア1の運転方向が切り替えられたときは、制御盤20から表示器27へ信号を送信し、表示器27に表示される矢印などの向きを切り替える。
また、複数のセンサ28からの信号を取り込んだ結果、乗客がいない時間が所定の時間に達した場合は、制御盤20から踏段駆動部9への駆動信号の送信を停止して、踏段5の循環移動を停止する。一方、乗客がいない時間が所定の時間に達していない場合は、制御盤20から踏段駆動部9へ駆動信号を送信して、踏段5を循環移動させる。
このように、延長支持部材21A,21Bをそれぞれ覆うカバー22A,22Bを設けているため、乗客の足下の安全性を向上させることができる。また、これらのカバー22A,22Bは、所定の距離を隔てて対向配置されているため、乗客を乗客コンベア1側へと導く誘導機能を持たせることができる。
また、カバー22A,22Bは、欄干部材15,15と乗客が通れない程度の距離を隔てて対向しており、欄干部材15,15とカバー22A,22Bに乗客を誘導するための連続性を持たせている。その結果、乗客はカバー22A,22Bの前面22b側から乗客コンベア1へと乗り込む使用形態となり、手摺り26を利用しながら、建築構造物100の下階床100A又は上階床100Bから乗客コンベア床23へと誘導することができる。この誘導機能は、カバー22A,22Bの前面側である乗客の進入側に表示器27を構成することによって強化される。すなわち、乗客は、表示器27により乗客コンベア1の運転方向を確認することができ、乗り込み側である乗客コンベア1へと円滑に移動することができる。
また、カバー22A,22Bに取り付けた表示器27を制御する制御盤20は、機械室11,12に配置されている。このため、表示器27と制御盤20間を配線30で接続したが、この配線30をカバー22A,22Bに収容しているため、乗客の乗り降り時に配線30が障害とならず、足下の安全性を高めることができる。
なお、カバー22A,22Bは、下階床100Aと上階床100B側にそれぞれ設けられるが、表示器の使用用途が運転方向の表示である場合は、乗客コンベアにおける乗客の乗り込み側となる階に配置したカバーにのみ表示器を取り付けてもよい。また、センサ28は、その使用用途に応じて取り付ける側を決定してもよい。
本実施形態に係る乗客コンベア1は、リニューアルに際し、既設のフレーム4を利用して新設乗客コンベアとして組み立てる。そして、延長支持部材21A,21Bを設けることにより、簡易な構造で建築構造物100に対する耐震強度を高める。さらに、カバー22A,22Bを設けることにより、安全性と機能性に優れた乗客コンベア1を提供することができる。
1−2.乗客コンベアのリニューアル方法
次に、上述した構成を有する乗客コンベアのリニューアル方法について簡単に説明する。
なお、図1及び図2に示すように、乗客コンベア1のフレーム4には、予め支持アングル6が固定されている。まず、フレーム4の上面に延長支持部材21A,21Bを、例えば固定ボルトを用いて固定する。そのため、溶接作業を行うことが困難な既設のフレーム4に対して、延長支持部材21A,21Bを容易に取り付けることができる。
次に、表示器27及びセンサ28に配線30の一端が接続されたカバー22A,22Bを用意する。そして、配線30の他端を制御盤20に接続し、カバー22A,22Bにより延長支持部材21A,21Bを覆う。次に、カバー22A,22Bを、例えば、固定ボルトを用いて延長支持部材21A,21Bに固定する。
上述した作業は、フレーム4における下階水平部4a及び上階水平部4bに対してそれぞれ行う。これにより、乗客コンベア1のリニューアル作業が完了する。なお、乗客コンベア1のリニューアルにかかる工程は、上述した順番に限定されるものではない。例えば、カバー22A,22Bを設置した後に、配線30の他端を制御盤20に接続してもよい。
また、カバー22A,22Bの固定対象は、乗客コンベア1の構成部品であればよく、例えば、乗客コンベア床23に固定してもよい。これにより、地震動等により大規模な層間変位角が生じても、カバー22A,22Bがフレーム4と一体に動くことになり、制御盤20とカバー22A,22Bの距離が変化しない。その結果、配線30に大きな張力がかからないようにすることができ、配線30の断線や、配線30と制御盤20との接続、或いは配線30と表示器27及びセンサ28との接続が外れることを防止することができる。
上述した乗客コンベア1のリニューアル方法により、乗客コンベア1と建築構造物100との掛かり代を簡単な構造で延長することができる。その結果、短時間、かつ低コストで耐震性の向上を図った乗客コンベアを提供することができる。特に、地震動により大きな層間変位角が生じ、下階床100Aと上階床100Bとの間の寸法が比較的大きく伸長した場合でもフレーム4が建築構造物100から外れることを防ぐことができる。
なお、上述した実施形態では、乗客コンベアのリニューアル時に延長支持部材21A,21Bをフレーム4に取り付けた例を説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、新規に乗客コンベアを製造する際に、予め延長支持部材21A,21Bをフレーム4に取り付けてもよい。
2.第2の実施の形態例
次に、図4及び図5を参照して第2の実施形態にかかる乗客コンベアについて説明する。
図4は、第2の実施の形態例にかかる乗客コンベアのカバーが進入を許可にしている状態を示す斜視図であり、図5は、第2の実施の形態例にかかる乗客コンベアのカバーが進入禁止にしている状態を示す斜視図である。
[カバー]
この第2の実施形態にかかる乗客コンベア及び建築構造物が、第1の実施形態にかかる乗客コンベア及び建築構造物と異なる点は、カバー42A,42Bである。そのため、ここでは、主にカバー42A,42Bについて説明し、第1の実施形態と共通する部分には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図4及び図5に示すように、第2の実施形態にかかる乗客コンベア41は、延長支持部材21A,21B(図2及び図3参照)を覆うカバー42A,42Bを備えている。カバー42A,42Bは、第1の実施形態に係るカバー22A,22Bよりも低い中空の略直方体状に形成されており、フレーム4の幅方向において所定距離を隔てて向き合っている。
カバー42A,42Bの構成は、両者とも略同一であるため、ここではカバー42Bを例に挙げてカバーの主な構成について説明する。カバー42Bは、上面42aと、欄干部材15に対向する背面と、背面と反対側の前面42bと、カバー42Aに対向する内側面42cと、内側面42cと反対側の外側面とを有している。
カバー42Bの上面42aには、ポール45と、乗客が掴まりながら進むことができる手摺り46が取り付けられている。手摺り46の高さは、カバー42Bの高さに応じて適宜決定することができ、例えば、乗客が掴まり易い高さに設定されている。また、手摺り46とカバー42Bの上面42aで囲まれた部分には、透明または半透明の保護板が設けられている。
ポール45は、上面42aにおける前面22b側に配置されており、ポール45の後方に手摺り46が配置されている。このポール45は、上下方向に延びる円柱状に形成されている。ポール45のカバー42Bと反対側の端面は、前方を向くように傾斜した傾斜面になっている。そして、ポール45の傾斜面には、乗客コンベアの運転方向を示す第1の表示器47が取り付けられている。
また、ポール45の周面におけるカバー42Aと対向する側には、センサ49と、ベルト係止部50が取り付けられている。センサ49は、第1の実施形態のカバー22A,22Bに取り付けたセンサ28と同一であり、カバー42A,42B間に進入した乗客を検出する。
ベルト係止部50には、カバー42aに取り付けた進入禁止ベルト51の端部が着脱可能に係止される(図5参照)。進入禁止ベルト51は、ベルト係止部50に対向しており、乗客の乗り込みを許可している場合にベルト収納部52に収納されている(図4参照)。
カバー42Bの前面42bには、乗客コンベア41の運転方向を示す第2の表示器48が取り付けられている。また、内側面42cには、センサ49が取り付けられている。すなわち、センサ49は、複数設けられており、上下方向に適当な距離を開けて並んでいる。
表示器47,48及び複数のセンサ49は、機械室11,12内に配置された制御盤20と配線30によって電気的に接続されている。この配線30は、下階床100A又は上階床100Bに設けた貫通孔(不図示)を通ってカバー42B内に収容されており、乗客の歩行の邪魔にならないようになっている。なお、配線30を通す貫通孔は、乗客コンベア床23に設けてもよいが、その場合においても、配線30をカバー42B内に収容する。
制御盤20は、表示器47,48の表示を制御したり、複数のセンサ49からの信号を取り込んで踏段駆動部9の駆動を制御したりする。例えば、乗客コンベア41を運転している場合は、制御盤20から表示器27へ信号を送信し、表示器27に運転方向を示す矢印を表示させる(図4参照)。この場合は、進入禁止ベルト51をベルト収納部52に収納した状態にする。
また、乗客の乗り込みを禁止する場合は、制御盤20から表示器27へ信号を送信し、表示器27に進入禁止を知らせる「バツ印(×)」や「マイナス(−)」を表示させる(図5参照)。そして、ベルト収納部52から進入禁止ベルト51を引き出して、進入禁止ベルト51の端部をベルト係止部50に係止させる。これにより、乗客の乗り込みを禁止していることを、視覚的及び物理的に乗客に認識させることができる。
また、複数のセンサ49からの信号を取り込んだ結果、乗客がいない時間が所定の時間に達した場合は、制御盤20から踏段駆動部9への駆動信号の送信を停止して、踏段5の循環移動を停止する。一方、乗客がいない時間が所定の時間に達していない場合は、制御盤20から踏段駆動部9へ駆動信号を送信して、踏段5を循環移動させる。
このように、延長支持部材21A,21Bをそれぞれ覆うカバー42A,42Bを設けているため、乗客の足下の安全性を向上させることができる。また、これらのカバー42A,42Bは、所定の距離を隔てて対向配置されているため、乗客を乗客コンベア41側へと導く誘導機能を持たせることができる。
また、カバー42A,42Bは、欄干部材15,15と乗客が通れない程度の距離を隔てて対向しており、欄干部材15,15とカバー42A,42Bに乗客を誘導するための連続性を持たせている。その結果、乗客はカバー42A,42Bの前面42b側から乗客コンベア41へと乗り込む使用形態となり、手摺り46を利用しながら、建築構造物100の下階床100A又は上階床100Bから乗客コンベア床23へと誘導することができる。この誘導機能は、カバー42A,42Bの前面側である乗客の進入側に表示器47,48を構成することによって強化される。すなわち、乗客は、表示器47,48により乗客コンベア41の運転方向を確認することができ、乗り込み側である乗客コンベア41へと円滑に移動することができる。また、配線30をカバー42A,42Bに収容しているため、乗客の乗り降り時に配線30が障害とならず、足下の安全性を高めることができる。
本実施形態に係る乗客コンベア41は、リニューアルに際し、既設のフレーム4を利用して新設乗客コンベアとして組み立てる。そして、延長支持部材21A,21Bを設けることにより、簡易な構造で建築構造物100に対する耐震強度を高める。さらに、カバー42A,42Bを設けることにより、安全性と機能性に優れた乗客コンベア41を提供することができる。
また、乗客コンベア41のリニューアル方法は、第1の実施形態にかかる乗客コンベア1のリニューアル方法と同様である。すなわち、フレーム4の上面に延長支持部材21A,21Bを、例えば固定ボルトを用いて固定し、カバー42A,42Bにより延長支持部材21A,21Bを覆う。そして、カバー42A,42Bを、例えば、固定ボルトを用いて延長支持部材21A,21Bに固定する。なお、カバー42A,42Bの固定対象は、乗客コンベア41の構成部品であればよく、例えば、乗客コンベア床23に固定してもよい。
乗客コンベア41のリニューアル方法においても、乗客コンベア1のリニューアル方法と同様の効果を得ることができる。すなわち、乗客コンベア41と建築構造物100との掛かり代を簡単な構造で延長することができる。その結果、短時間、かつ低コストで耐震性の向上を図った乗客コンベアを提供することができる。特に、地震動により大きな層間変位角が生じ、下階床100Aと上階床100Bとの間の寸法が比較的大きく伸長した場合でもフレーム4が建築構造物100から外れることを防ぐことができる。
なお、上述した第2の実施形態は、乗客コンベアのリニューアル時に延長支持部材21A,21Bをフレーム4に取り付けることに限定されるものではない。すなわち、新規に乗客コンベアを製造する際に、予め延長支持部材21A,21Bをフレーム4に取り付けてもよい。
また、上述した第2の実施形態では、ポール45の周面から突出するベルト収納部52を設けた。しかし、本発明に係る乗客コンベアとしては、進入禁止ベルトがポール45内に収納される構成であってもよい。
以上、本発明の乗客コンベアの実施形態について、その作用効果も含めて説明した。しかしながら、本発明の乗客コンベアは、上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、上述した第1の実施形態では、カバー22A,22Bに進入禁止ベルト及びベルト係止部を設けていない。しかし、第1の実施形態においても、カバー22A,22Bに進入禁止ベルト及びベルト係止部を設ける構成としてもよい。また、その場合に、ベルト収納部を別途設けてもよく、カバー22A又はカバー22B内に収納する構成であってもよい。
また、上述した実施形態では、延長支持部材21A,21Bをフレーム4における上枠の上面部に固定する例を説明したが、これに限定されるものでなない。例えば、延長支持部材を略垂直に屈曲したL字状の部材で構成し、フレーム4における上枠と下枠を連結する縦枠に固定してもよい。
また、上述した実施形態では、傾斜型の乗客コンベアとして、踏段間に段差が生じるエスカレーターを例に挙げて説明したが、本発明の乗客コンベアとしては、踏段間に段差が生じない複数の踏段を有する電動道路、いわゆる動く歩道にも適用できるものである。
なお、本明細書において、「平行」及び「直交」等の単語を使用したが、これらは厳密な「平行」及び「直交」のみを意味するものではなく、「平行」及び「直交」を含み、さらにその機能を発揮し得る範囲にある、「略平行」や「略直交」の状態であってもよい。
1,41…乗客コンベア、 4…フレーム、 4a…下階水平部、 4b…上階水平部、 4c…中間傾斜部、 5…踏段、 6…支持アングル、 7…下部スプロケット、 8…上部スプロケット、 9…踏段駆動部、 11…下部機械室、 12…上部機械室、 13…伝達チェーン、 14…踏段チェーン、 15…欄干部材、 20…制御盤、 21A,21B…延長支持部材、 22A,22B,42A,42B…カバー、 23…乗客コンベア床、 24…乗客コンベア床枠、 27,47,48…表示器、 28,49…センサ、 30…配線、 31…固定片、 32…支持片、 34…調整板、 45…ポール、 50…ベルト係止部、 51…進入禁止ベルト、 52…ベルト収納部、 100…建築構造物、 100A…下階床、 100B…上階床、 101A,101B…建築受台、 104…壁面、 L1…支持アングルの掛かり代、 L2…延長支持部材の掛かり代

Claims (2)

  1. 建築構造物に設置されたフレームと、前記フレーム内を循環移動する無端状に連結された複数の踏段と、前記建築構造物に載置されて前記フレームを支持する支持アングルと、を備えた乗客コンベアにおいて、
    前記建築構造物の床面と前記フレームとに設置され、前記建築構造物への掛かり代が前記支持アングルよりも長い延長支持部材と、
    前記延長支持部材を覆うカバーであって、前記延長支持部材に固定されたカバーと、
    前記フレーム内に設けられた機械室に設置された制御盤と、を備え、
    前記カバーは、乗客の乗り込み側となる前面側に表示器を有し、
    前記制御盤と前記表示器とを接続する配線の一部を前記カバー内に収容した
    ことを特徴とする乗客コンベア。
  2. 前記カバーは、乗客の乗り込みを禁止する進入禁止ベルトと、乗客の乗り込みを許可する場合に前記進入禁止ベルトを収納するベルト収納部と、を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の乗客コンベア。
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