JP6656852B2 - ロータリ耕耘機 - Google Patents
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Description
特許文献1に開示されたロータリ耕耘機は、トラクタに装着される機枠と、機枠に横軸回りに回転自在に支持され且つ多数の耕耘爪を有する耕耘部と、耕耘部の上方を覆う上部カバーと、耕耘部の後方を覆う後部カバーとを備えている。後部カバーは、圃場に接地して整地を行うための整地部を有している。
しかしながら、特許文献1のロータリ耕耘機は、後部カバーが後方に長く延びていて耕耘部と当該後部カバーとの空間が広い(特許文献1の図2参照)ために、後部カバーを設置部に近づけた状態では、耕耘部と設置部との距離が長くなるという問題がある。即ち、特許文献1のロータリ耕耘機では、耕耘部の後方に耕耘できない部分が広く、圃場と設置物との境界(設置物の周囲)まで耕耘することが困難である。
一方、特許文献2には、後部カバーを前カバー部と後カバー部とから構成したロータリ耕耘機が開示されている。この特許文献2のロータリ耕耘機は、前カバー部から後カバー部を取り外すことにより後部カバーを短くすることができる(特許文献2の第2図参照)。
請求項1に係る発明のロータリ耕耘機は、機枠と、前記機枠に回転軸回りに回転自在に支持され且つ多数の耕耘爪を有する耕耘部と、前記耕耘部の上方を覆う第1カバーと、前記耕耘部の後方を覆い且つ、前記第1カバーに対して上方又は下方に揺動可能な第2カバーと、作業を行う作業具を装着可能で且つ、前方又は後方に移動可能なツールバーと、を備え、前記第2カバーは、当該第2カバーが下方に揺動した第1状態において、前記回転軸と略同じ高さ或いは前記回転軸より上方に位置し、且つ、圃場に接地可能な整地部を有しており、前記第2カバーが上方に揺動した第2状態において、前記整地部は、前記ツールバーを最も前方に位置させた状態より前方に位置する。
請求項4に係る発明のロータリ耕耘機は、前記回転軸に動力を伝達する動力伝達機構と、前記動力伝達機構を収容する伝動ケースと、を備え、前記第1状態における前記整地部は、前記伝動ケースの下端部よりも上方に位置する。
請求項6に係る発明のロータリ耕耘機は、前記第2カバーの後部に取り付け可能な第3カバーを備え、前記第1状態における前記第3カバーの下端部は、前記耕耘部の下端部よりも下方に位置する。
請求項8に係る発明のロータリ耕耘機は、前記第3カバーの後面には、取っ手が設けられており、前記取っ手は、前記支軸の長さ方向に間隔をあけて複数設けられている。
は耕耘部の後端部より後方に位置している。これにより、ロッドの屈曲部から他端までの長さが長く設定される。そのため、第2カバーの揺動に伴うロッドの揺動が小さくなり、制御機構による耕耘制御の感度を低下させることができる。つまり、第2カバーが短くなることに起因して制御機構による耕耘部の高さ制御が過度に行われることを防止できる。
また、第2カバーの後部に取り付け可能な第3カバーを備え、第1状態における第3カバーの下端部は、耕耘部の下端部よりも下方に位置する。これにより、第3カバーを取り付けることで、浅い耕耘(浅起こし)を行うことが可能となる。
図1〜図3は、本発明に係るロータリ耕耘機1を示している。
ロータリ耕耘機1は、牽引車両の後部に装着されて、圃場を移動しながら該圃場を耕耘
する。牽引車両としてはトラクタ2が好適に使用される。
本発明の実施形態において、ロータリ耕耘機1から見てトラクタ2が位置する方向(図1の左側)を前方、トラクタ2から見てロータリ耕耘機1が位置する方向(図1の右側)を後方、前方を向いて左側(図1の手前側)を左方、前方を向いて右側(図1の奥側)を右方として説明する。また、前後の方向K1(図1参照)に直交する方向である水平方向K2(図2参照)を機体幅方向又は横方向として説明する。
ロータリ耕耘機1は、機枠4と、耕耘部5と、ロータリカバー6と、支持フレーム7とを備えている。
ギヤケース11の上部には、トップマスト15が取り付けられている。トップマスト15は、二股状に形成されている。具体的には、トップマスト15の前部と後部には、上方に延びる部分が夫々形成されている。トップマスト15の前上部には、上連結ピン16が設けられている。上連結ピン16には、連結枠10の上部が係合されている。
耕耘部5は、爪軸(回転軸)17と耕耘爪18とを有している。回転軸17は、機体幅方向(横方向)に延びており、伝動ケース13の下部に回転自在に支持されている。これにより、耕耘部5は、機枠4に回転軸17回りに回転自在に支持されている。回転軸17には、所定間隔で多数のフランジ(図示略)が装着されており、当該フランジに耕耘爪18が設けられている。耕耘爪18は、当該フランジの周方向に所定間隔をあけて多数設けられている。耕耘爪18の種類は、特に限定されず、耕耘される土壌の性質等に応じて最適な耕耘爪を選択して使用することができる。例えば、L型爪(Lカーブ爪ともいう)やなた爪(Cカーブ爪ともいう)が使用される。L型爪は砕土性能に優れており、なた爪は土の反転性能に優れている。
第1カバー22は、耕耘部5の上方を覆っており、機体幅方向に延びている。第1カバー22は、サポートアーム12の下部に、第1連結ブラケット35を介して取り付けられている。第1カバー22の上面には、前後の方向に延びる取付板44が設けられている。
図2、図3に示すように、第1カバー22に設けられた取付板44は、取付孔24,25を形成する環状の縁部を有している。取付孔24,25は、第1カバー22を機枠4に取り付けるために用いられる。環状の縁部は、第1取付孔24を形成する第1縁部と、第2取付孔25を形成する第2縁部とを有している。
第2カバー23は、耕耘部5の後方を覆っており、機体幅方向に延びている。第1カバー22の機体幅方向の長さと第2カバー23の機体幅方向の長さは、略同じである。
第1取付部27は、第2カバー23の前端部に設けられている。第1取付部27は、外側から支軸26に掛止する部材(例えば、フック等)で構成されている。第1取付部27を支軸26に掛止することによって、第2カバー23は第1カバー22に取り付けられている。第2カバー23は、第1カバー22の支軸26回りに、上方又は下方に揺動可能となっている。図1は、第2カバー23が下方に揺動した状態(第1状態)を示している。即ち、第1状態は、第2カバー23が下方に揺動した状態であって耕耘(深起こし)時の状態である。図4の仮想線(二点鎖線)は、第2カバー23が上方に揺動した状態(第2状態)を示している。第2カバー23は、第1状態から第2状態の範囲で揺動可能である。
とは、弾下装置31により連結されている。弾下装置31は、スプリング等の弾性体によって、第2カバー23を下方(接地方向)に付勢する。
第2カバー23の前端付近には、突出片42が設けられている。突出片42は、第2カバー23の前部から上方に突出している。突出片42には、後述するロッド41の他端部が取り付けられている。
なお、図2に示すように、第2カバー23の機体幅方向の両端(左右方向の両端)には、リブ62が形成されている。リブ62によって第2カバー23の強度が向上する。
図2、図3に示すように、アーム32の外筒32aの前端側は、第2連結ブラケット45の後部に設けられた枢支軸37に枢支されている。これにより、各アーム32は、機枠4に対して枢支軸37回りに上方又は下方に揺動可能となっている。
センサーアーム40には、ロッド41の一端(前端)が取り付けられている。ロッド41の他端(後端)は、第2カバー23に設けられた突出片42に取り付けられている。前記第1状態において、ロッド41の一端は、他端より上方に位置している。ロッド41は、一端(前端)と他端(後端)との間に、下向きに屈曲する屈曲部41aを有している。屈曲部41aの角度は、鈍角(例えば、約120度)に設定されている。
図5及び図6に示すように、センサーアーム40は、フック状の係合部40aを有している。係合部40aには、オートアーム52の一端部(後端部)が係合される。オートアーム52の他端部(前端部)は、プッシュプルケーブル(図示略)を介してポテンショメータ(図示略)と接続される。ポテンショメータは、トラクタ2に設けられた油圧装置の
電磁弁の制御回路に接続されている。ポテンショメータは、プッシュプルケーブルの動きに応じて、当該制御回路に耕深制御(ディプス制御)用の信号を与える。
図7に示すように、ロータリ耕耘機1は、第3カバー43を備えている。第3カバー43は、第2カバー23の後部に取り付け可能とされている。具体的には、第2カバー23の後部上面に第2取付部47が設けられており、当該第2取付部47に第3カバー43が取り付けられる。
図9、図10等に示すように、第3カバー43は、第3取付部48と第2整地部49とを有している。第3取付部48は、支軸56と固定部57とを有している。
以上本発明について説明したが、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
4 機枠
5 耕耘部
6 ロータリカバー
13 伝動ケース
17 回転軸(爪軸)
18 耕耘爪
22 第1カバー
23 第2カバー
24 第1取付孔(第1縁部)
25 第2取付孔(第2縁部)
28 整地部
34 ツールバー
41 ロッド
41a 屈曲部
43 第3カバー
47 第2取付部
48 第3取付部
51 作業具
55 締結部
55b ナット(締結具)
56 支軸
57 固定部
58 ボルト(締結具)
59 取っ手
L1 第2カバーの揺動中心と整地部との距離
L2 第2カバーの揺動中心と回転軸の軸心との距離
O 回転軸の軸心
Claims (8)
- 機枠と、
前記機枠に回転軸回りに回転自在に支持され且つ多数の耕耘爪を有する耕耘部と、
前記耕耘部の上方を覆う第1カバーと、
前記耕耘部の後方を覆い且つ、前記第1カバーに対して上方又は下方に揺動可能な第2カバーと、
作業を行う作業具を装着可能で且つ、前方又は後方に移動可能なツールバーと、
を備え、
前記第2カバーは、当該第2カバーが下方に揺動した第1状態において、前記回転軸と略同じ高さ或いは前記回転軸より上方に位置し、且つ、圃場に接地可能な整地部を有しており、
前記第2カバーが上方に揺動した第2状態において、前記整地部は、前記ツールバーを最も前方に位置させた状態より前方に位置するロータリ耕耘機。 - 機枠と、
前記機枠に回転軸回りに回転自在に支持され且つ多数の耕耘爪を有する耕耘部と、
前記耕耘部の上方を覆う第1カバーと、
前記耕耘部の後方を覆い且つ、前記第1カバーに対して上方又は下方に揺動可能な第2カバーと、
前記第2カバーの揺動に伴って揺動するロッドと、
を備え、
前記第2カバーは、当該第2カバーが下方に揺動した第1状態において、前記回転軸と略同じ高さ或いは前記回転軸より上方に位置し、且つ、圃場に接地可能な整地部を有しており、
前記ロッドの一端は、前記第2カバーの揺動に基づいて前記耕耘部の高さを制御する制御機構に接続され、前記ロッドの他端は、前記第2カバーに取り付けられ、
前記ロッドは、前記一端と前記他端との間に下向きに屈曲する屈曲部を有しており、
前記第1状態において、前記ロッドの屈曲部は前記耕耘部の後端部より前方に位置し、前記ロッドの他端は、前記耕耘部の後端部より後方に位置しているロータリ耕耘機。 - 前記第1カバーの後端部は、前記耕耘部の後端部より後方に位置している請求項1又は2に記載のロータリ耕耘機。
- 前記回転軸に動力を伝達する動力伝達機構と、
前記動力伝達機構を収容する伝動ケースと、
を備え、
前記第1状態における前記整地部は、前記伝動ケースの下端部よりも上方に位置する請求項1〜3のいずれかに記載のロータリ耕耘機。 - 前記第1カバーは、当該第1カバーを前記機枠に取り付けるための取付孔を形成する環状の縁部を有し、
前記縁部は、前記第1カバーを第1位置に取り付けるための第1取付孔を形成する第1縁部と、前記第1カバーを前記第1位置よりも前方に取り付けるための第2取付孔を形成する第2縁部とを有している請求項1〜4のいずれかに記載のロータリ耕耘機。 - 前記第2カバーの後部に取り付け可能な第3カバーを備え、
前記第1状態における前記第3カバーの下端部は、前記耕耘部の下端部よりも下方に位置する請求項1〜5のいずれかに記載のロータリ耕耘機。 - 前記第2カバーの整地部上方には、第2取付部が設けられており、
前記第3カバーの前部には、前記第2取付部に対して取り付け可能な第3取付部が設けられており、
前記第2取付部は、係合部と、締結部とを有し、
前記第3取付部は、前記係合部に対して上方から回動可能に係合される支軸と、前記締結部に対して締結具により固定される固定部とを有している請求項6に記載のロータリ耕耘機。 - 前記第3カバーの後面には、取っ手が設けられており、
前記取っ手は、前記支軸の長さ方向に間隔をあけて複数設けられている請求項7に記載のロータリ耕耘機。
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