JP6656365B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、作動ガスを圧縮するスクロール圧縮機に関するものである。
従来、バランスウェイト付スライダによって、揺動スクロールに発生する遠心力の少なくとも一部を相殺し、かつスライダのスライド移動により揺動スクロールの公転半径を可変とするスクロール圧縮機が提案されている。詳しくは、スライダは、外周面が揺動スクロールに設けられた揺動軸受に回転自在に支持され、内部に偏芯軸部が挿入される円筒部を備えている。また、スライダは、偏芯軸部の偏芯方向とは逆方向である反偏芯方向に配置され、前記円筒部に接続されたバランスウエイト部を備えている。このスライダは、一端に偏芯軸部が設けられた主軸を回転させて揺動軸受を揺動させる際、主軸及び偏芯軸部と共に回転する。そして、スライダが回転する際にバランスウエイト部に発生する遠心力により、揺動スクロールに発生する遠心力の少なくとも一部を相殺する。
ここで、スライダの円筒部と揺動軸受とが平行を保った状態で回転する場合、揺動軸受とスライダの円筒部外周面との間に発生する油膜反力の作用中心は、揺動軸受の中心軸方向の中心となる。一方、スライダの円筒部とバランスウエイト部とは、揺動軸受がない箇所で接続しなければならない。換言すると、円筒部とバランスウエイト部とを接続する接続部は、揺動軸受がない箇所に配置されることとなる。例えば、縦置き型のスクロール圧縮機の場合、スライダの円筒部とバランスウエイト部とを接続する接続部は、揺動軸受の下方に配置される。この接続部は、バランスウエイト部に発生する遠心力を支持する為、強度上ある程度の肉厚が必要となる。このため、スライダが回転した際、スライダに発生する遠心力の作用中心が、揺動軸受の中心軸方向の中心からずれ、スライダが転覆してしまう。スライダが転覆することにより、油膜反力の作用中心は、スライダに発生する遠心力の作用中心と一致し、スライダが揺動軸受に対して傾斜した状態で、スライダに発生する力のモーメントがつり合い摺動する。しかしながら、スライダが揺動軸受に対して傾斜して摺動する場合、スライダの円筒部と揺動軸受とが平行を保った状態で回転する場合と比較して、揺動軸受における最小油膜厚さが小さくなる。よって、従来のスクロール圧縮機では、揺動軸受における最小油膜厚さが小さくなることにより、スライダの円筒部が油膜を介さずに揺動軸受に接触する、いわゆる片当たりが発生することが懸念される。
そこで、バランス付スライダを備えた従来のスクロール圧縮機には、スライダに発生する遠心力の作用中心と揺動軸受の中心軸方向の中心とをほぼ一致させることにより、スライダの転覆による片当たりを防止したスクロール圧縮機が提案されている(特許文献1参照)。具体的には、特許文献1に記載のスクロール圧縮機は、縦置き型のスクロール圧縮機において、バランスウエイト部の上端を円筒部よりも高くすることにより、スライダに発生する遠心力の作用中心を高くし、スライダに発生する遠心力の作用中心と揺動軸受の中心軸方向の中心とをほぼ一致させている。また、特許文献1に記載のスクロール圧縮機は、縦置き型のスクロール圧縮機において、バランスウエイト部の上部の半径を下部の半径よりも十分に大きくすることにより、スライダに発生する遠心力の作用中心を高くし、スライダに発生する遠心力の作用中心と揺動軸受の中心軸方向の中心とをほぼ一致させている。
特開平10−281083号公報
しかしながら、特許文献1に記載のスクロール圧縮機は、スライダが大型化してしまう為、次のような課題があった。
例えば、バランスウエイト部の上端を円筒部よりも高くした場合、バランスウエイト部の根元にかかる応力が増加し、信頼性が低下してしまうという課題があった。また、バランスウエイト部の全高の増加に伴って、揺動軸受が設けられる揺動軸受のボス部も長くしなければならない。このため、バランスウエイト部の上端を円筒部よりも高くした場合、揺動スクロールのボス部の変形量が増加し、スクロール圧縮機の性能が低下してしまうという課題があった。また、スクロール圧縮機は、主軸を回転自在に支持する軸受が設けられたフレームを備えている。そして、スライダは、フレームに形成された凹部に収納される。このため、バランスウエイト部の上端を円筒部よりも高くした場合、フレームも長くしなければならない。したがって、バランスウエイト部の上端を円筒部よりも高くした場合、揺動スクロールのボス部及びフレームの長さが増加することにより、材料費が増加し、スクロール圧縮機のコストが増加してしまうという課題があった。
また例えば、バランスウエイト部の上部の半径を下部の半径よりも十分に大きくした場合、バランスウエイト部に発生する遠心力が大きくなりすぎ、任意の遠心力の大きさに設計することとスライダの転覆防止を両立することが困難となり、スクロール圧縮機の信頼性又は性能が低下してしまうという課題があった。また、バランスウエイト部の上部の半径の大型化に伴って、スライダを収納するフレームも大型化することとなり、材料費が増加し、スクロール圧縮機のコストが増加してしまうという課題があった。
本発明は、上述のような課題を解決する為になされたものであり、スライダの大型化を抑制しつつ、スライダの円筒部が揺動軸受に片当たりしてしまうことを防止できるスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
本発明に係るスクロール圧縮機は、固定スクロールと、前記固定スクロールに対して揺動する揺動スクロールと、前記揺動スクロールに回転駆動力を伝達する主軸と、前記主軸の一端に設けられ、前記主軸の中心軸に対して偏芯方向に偏芯した偏芯軸部と、前記偏芯軸部が摺動自在に挿入されるスライド溝が形成されたスライダと、前記揺動スクロールに設けられ、前記スライダを回転自在に支持する揺動軸受と、を備え、前記スライダは、前記揺動軸受に回転自在に支持される円筒部と、前記円筒部に接続されたバランスウエイト部と、を備え、前記偏芯方向の逆方向を反偏芯方向とし、前記中心軸方向をZ軸方向とした場合、前記バランスウエイト部は、前記スライダの回転中心よりも前記反偏芯方向側に設けられたメインウエイト部と、前記揺動軸受の前記Z軸方向の中心位置よりも前記揺動スクロールから離れた位置であり、かつ、前記スライダの回転中心よりも前記偏芯方向側に設けられたカウンタウエイト部と、を有し、前記Z軸方向における前記スライダの遠心力作用中心は、前記Z軸方向における前記揺動軸受の中心と一致しないように構成され、前記Z軸方向における前記スライダの遠心力作用中心と前記揺動軸受の中心との間の距離は、前記揺動軸受の前記Z軸方向の長さの0.09倍以下である。
本発明に係るスクロール圧縮機は、スライダが回転することにより、カウンタウエイト部には、揺動軸受のZ軸方向の中心位置よりも揺動スクロールから離れた位置において、偏芯方向の遠心力が発生する。この遠心力により、メインウエイト部に発生する遠心力のうち、揺動スクロールから離れた位置で発生する遠心力を、主に相殺することができる。このため、本発明に係るスクロール圧縮機は、スライダの大型化を抑制しつつ、スライダに発生する遠心力の作用中心と揺動軸受のZ軸方向の中心とをほぼ一致させることができる。したがって、本発明に係るスクロール圧縮機は、スライダの大型化を抑制しつつ、スライダの円筒部が揺動軸受に片当たりしてしまうことを防止できる。また、Z軸方向におけるスライダの遠心力作用中心と揺動軸受の中心との間の距離を、揺動軸受のZ軸方向の長さの0.09倍以下とすることにより、揺動軸受における油膜厚さの確保が困難な高油温条件下においても、スクロール圧縮機の信頼性を確保することができる。
本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の縦断面模式図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機のスライダを示す平面図である。 図2のC−C断面図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機のスライダ近傍を示す縦断面模式図であり、スライダに作用する遠心力の位置及び油膜反力の作用位置を表す模式図である。 高油温条件下における、Z軸方向におけるスライダの遠心力作用中心と揺動軸受の中心との間の距離と、揺動軸受とスライダの円筒部の外周面との間の最小油膜厚さとの関係を実線で示したグラフである。 本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機のスライダを示す平面図である。 図6のC−C断面図である。 本発明の実施の形態3に係るスクロール圧縮機のスライダを示す平面図である。 図8のC−C断面図である。 本発明の実施の形態4に係るスクロール圧縮機のスライダを示す平面図である。 図10のC−C断面図である。 本発明の実施の形態5に係るスクロール圧縮機のスライダを示す平面図である。 図12のC−C断面図である。 本発明の実施の形態6に係るスクロール圧縮機のスライダを示す平面図である。 図14のC−C断面図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の縦断面模式図である。なお、図1では、引き出し線を見やすくする為、断面へのハッチングを省略している。
スクロール圧縮機100は、例えば、冷蔵庫、冷凍庫、自動販売機、空気調和装置、冷凍機及び給湯装置等に用いられる冷凍サイクル装置の構成要素の1つとなるものである。本実施の形態1では、スクロール圧縮機100として、主軸7が鉛直方向に沿って配置される縦置き型のスクロール圧縮機を例示している。なお、図1を含む以下の図面では、各構成部材の寸法の関係及び形状等が実際のものとは異なる場合がある。また、以下の説明における各構成部材同士の位置関係(例えば、上下関係等)は、原則として、スクロール圧縮機を使用可能な状態に設置したときのものである。
スクロール圧縮機100は、冷凍サイクル装置の冷媒回路を循環する冷媒(作動ガスの一例)を吸入して圧縮し、高温高圧の状態にして吐出するものである。図1に示すように、スクロール圧縮機100は、冷媒を圧縮する圧縮機構部20と、圧縮機構部20を駆動する電動機部21と、圧縮機構部20及び電動機部21を収容する密閉容器1と、を有している。圧縮機構部20は、密閉容器1内の上部に配置されている。電動機部21は、密閉容器1内において圧縮機構部20よりも下方に配置されている。
密閉容器1は、円筒状の胴部1aと、胴部1aの上端に配置された蓋部1bと、胴部1aの下端に配置された底部1cと、を有している。胴部1aと蓋部1bとの間、及び胴部1aと底部1cとの間は、溶接等により互いに気密に接合されている。
圧縮機構部20は、密閉容器1に取り付けられたフレーム2に固定された固定スクロール3と、固定スクロール3に対して揺動(すなわち、公転運動)する揺動スクロール4と、を有している。固定スクロール3は、台板3aと、台板3aの一方の面(図1では下面)に設けられた渦巻状のラップ部3bと、を有している。揺動スクロール4は、台板4aと、台板4aの一方の面(図1では上面)に設けられた渦巻状のラップ部4bと、を有している。固定スクロール3及び揺動スクロール4は、それぞれのラップ部3b,4b同士が噛み合うように組み合わされている。ラップ部3bとラップ部4bとの間には、冷媒が圧縮される圧縮室が形成される。
固定スクロール3の台板3aの中心部には、圧縮された冷媒を圧縮室から吐出する吐出ポート22が台板3aを貫通して形成されている。吐出ポート22の出口側には、吐出チャンバー23が設けられている。吐出チャンバー23の吐出口には、リード弁構造の吐出弁24が設けられている。
揺動スクロール4の台板4aにおいてラップ部4bが形成された面とは反対側の面(図1では下面)の中心部には、円筒状のボス部4cが形成されている。ボス部4cの内周側には、後述するスライダ30の円筒部40を回転自在に支持する揺動軸受14(ジャーナル軸受)が設けられている。揺動軸受14の中心軸は、主軸7の中心軸と平行になっている。
揺動スクロール4とフレーム2との間には、オルダムリング12が設けられている。オルダムリング12は、リング部と、リング部の上面に形成された一対のオルダムキーと、リング部の下面に形成された一対のオルダムキーと、を有している。上面のオルダムキーは、揺動スクロール4に形成されたキー溝に挿入されており、一方向に摺動自在となっている。下面のオルダムキーは、フレーム2に形成されたキー溝に挿入されており、上記一方向と交差する方向に摺動自在となっている。この構成により、揺動スクロール4は、自転せずに公転運動するようになっている。
電動機部21は、密閉容器1の内周に固定されたステータ5と、ステータ5の内周側に配置されたロータ6と、ロータ6に固定された主軸7と、を有している。ステータ5に通電されると、ロータ6は、主軸7と一体となって回転するようになっている。主軸7の上部は、フレーム2に設けられた主軸受部16に回転自在に支持されている。主軸7の下部は、副軸受部17(例えば、ボールベアリング)に回転自在に支持されている。この副軸受部17は、サブフレーム18に設けられている。
主軸7の上端部には、偏芯軸部7aが設けられている。偏芯軸部7aは、主軸7の中心軸に対して所定の偏芯方向に偏芯して配置されている。偏芯軸部7aは、後述するスライダ30のスライド溝43に摺動自在に挿入されている。
密閉容器1の底部には、潤滑油を貯留する油溜め8が設けられている。主軸7の下端には、油溜め8の潤滑油を吸い上げるオイルポンプ9が設けられている。主軸7の内部には、主軸7の中心軸方向に沿って油穴13が形成されている。オイルポンプ9によって油溜め8から吸い上げられた潤滑油は、油穴13を通って、揺動軸受14を含む各摺動部に供給されるようになっている。また、フレーム2には、フレーム2内の潤滑油を油溜め8に戻す排油パイプ15が接続されている。
主軸7の上部には、揺動スクロール4の揺動によるアンバランスを相殺する第1バランサ19aが設けられている。ロータ6の下部には、揺動スクロール4の揺動によるアンバランスを相殺する第2バランサ19bが設けられている。
また、密閉容器1には、外部から低圧のガス冷媒を吸入する吸入管10と、圧縮された高圧のガス冷媒を外部に吐出する吐出管11と、が設けられている。
ここで、スクロール圧縮機100の全体的な動作を簡単に説明する。ステータ5に通電されると、ロータ6が回転する。ロータ6の回転駆動力は、主軸7、偏芯軸部7a及びスライダ30を介して揺動スクロール4に伝達される。回転駆動力が伝達された揺動スクロール4は、オルダムリング12により自転を規制され、固定スクロール3に対して揺動運動を行う。
揺動スクロール4の揺動運動に伴い、吸入管10から密閉容器1内に吸入された低圧のガス冷媒は、フレーム2に形成された不図示の吸入ポートを通って圧縮室に取り込まれ、圧縮室内で圧縮される。圧縮された高圧のガス冷媒は、吐出ポート22を介して吐出チャンバー23内に吐出される。吐出チャンバー23内の高圧のガス冷媒は、吐出弁24を押し上げて固定スクロール3と密閉容器1との間の高圧空間に吐出された後、吐出管11からスクロール圧縮機の外部に吐出される。
図2は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機のスライダを示す平面図である。図3は、図2のC−C断面図である。また、図4は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機のスライダ近傍を示す縦断面模式図であり、スライダに作用する遠心力の位置及び油膜反力の作用位置を表す模式図である。ここで、図2〜図4に示す白抜き矢印Aは、主軸7の中心軸に対する偏芯軸部7aの偏芯方向、つまり主軸7の中心軸に対する揺動軸受14の偏芯方向を示している。また、図2〜図4に示す白抜き矢印Bは、前記偏芯方向とは逆方向となる反偏芯方向を示している。なお、以下では、前記偏芯方向を「Y軸方向」とする。また、主軸7の中心軸方向、つまり鉛直方向を「Z軸方向」とする。
スライダ30は、揺動スクロール4の公転半径を固定スクロール3のラップ部3bの側面形状に沿って変更させる可変クランク機構を構成するものである。スライダ30は、揺動軸受14に回転自在に支持される円筒部40と、揺動スクロール4に作用する遠心力の少なくとも一部を相殺するバランスウエイト部50と、を有している。このスライダ30は、フレーム2に形成された凹部2a内に収納されている。なお、円筒部40とバランスウエイト部50との接続構成は任意である。例えば、円筒部40とバランスウエイト部50とを一体成型することにより、換言すると1つの部品として成型することにより、円筒部40とバランスウエイト部50とを接続してもよい。また例えば、円筒部40とバランスウエイト部50とを別部品として成型した後、両者を固定して、円筒部40とバランスウエイト部50とを接続してもよい。円筒部40とバランスウエイト部50とは、例えば、ボルト、ピン、焼嵌め、圧入等の手段を用いて固定することができる。
円筒部40は、揺動軸受14に対する摺動面となる円筒形状で外径Dsの外周面を備えており揺動軸受14に回転自在に支持される。円筒部40の内周側には、偏芯軸部7aが一方向に摺動自在に挿入される長穴形状のスライド溝43が形成されている。本例では、偏芯軸部7aとスライド溝43との摺動方向は、揺動スクロール4の偏芯方向に対して傾いている。
バランスウエイト部50は、平板部51及び突出部52を備える。平板部51は、円筒部40の外周部を取り巻くように配置された厚さH2の略円盤形状部分であり、円筒部40に接続されている。図1及び図4に示すように、円筒部40の上部は、揺動軸受14に収納される。このため、円筒部40と平板部51とは、Z軸方向において揺動軸受14よりも揺動スクロール4から離れた位置で、つまり揺動軸受14の下方において接続されている。突出部52は、平板部51から揺動スクロール4側へ、つまり上方へ突出した突出部分である。この突出部52は、スライダ30の回転中心Oよりも反偏芯方向側に配置されている。また、突出部52は、揺動軸受14及びボス部4cとの干渉を避ける為、円筒部40の中心軸(スライダ30の回転中心OからY方向へy3移動した位置)から半径Rin離れた位置に配置されている。
バランスウエイト部50は全体として、揺動スクロール4の遠心力を相殺する為に、回転中心Oよりも反偏芯方向側に偏芯して設けられている。バランスウエイト部50の遠心力によって揺動スクロール4の遠心力の少なくとも一部が相殺されることにより、揺動スクロール4のラップ部4bに作用する半径方向の荷重が低減される。このため、揺動スクロール4の信頼性を向上できるとともに、揺動スクロール4のラップ部4bと固定スクロール3のラップ部3bとの間の摺動損失を低減できる。
ここで、スライダ30が回転した際、揺動軸受14とスライダ30の円筒部40外周面との間に発生する油膜反力の作用中心は、図4の白抜き矢印Eに示すように、揺動軸受14のZ軸方向の中心となる。このため、Z軸方向において、スライダ30の遠心力作用中心の位置と揺動軸受14の中心位置とがずれると、油膜反力の作用中心と遠心力作用中心とを一致させるためにスライダ30が転覆しようとし、スライダ30の円筒部40と揺動軸受14との間で片当たりが発生する。したがって、Z軸方向においてスライダ30の遠心力作用中心の位置と揺動軸受14の中心位置とが略一致する形状に、スライダ30を設計する必要がある。
この際、従来のスクロール圧縮機においては、スライダの遠心力作用中心の位置と揺動軸受の中心位置とが略一致する形状にスライダを設計するには、次のような課題があった。すなわち、スライダの円筒部とバランスウエイト部とは、揺動軸受がない箇所で接続しなければならない。換言すると、円筒部とバランスウエイト部とを接続する接続部は、揺動軸受がない箇所に配置されることとなる。縦置き型のスクロール圧縮機の場合、スライダの円筒部とバランスウエイト部とを接続する接続部は、揺動軸受の下方に配置される。この接続部は、バランスウエイト部に発生する遠心力を支持する為、強度上ある程度の肉厚が必要となる。このため、スライダが回転した際、この接続部に発生する遠心力により、スライダの遠心力作用中心高さは下方に下がる傾向になる。したがって、スライダの遠心力作用中心の位置と揺動軸受の中心位置とを略一致させるには、スライダの遠心力作用中心を揺動スクロール側に近づける工夫が必要となる。
この課題を解決する為に、特許文献1に記載の縦置き型スクロール圧縮機では、バランスウエイト部のうち、揺動軸受中心よりも揺動スクロール側には高密度部材を反揺動スクロール側には低密度部材を用いることにより、スライダの遠心力作用中心を揺動スクロール側に近づける構成が提案されている。しかしこの構成では、高密度部材と低密度部材との界面が強度的に弱く、この界面からスライダが破壊しやすいという課題がある。
また、特許文献1に記載の縦置き型スクロール圧縮機では、バランスウエイト部の上端を円筒部よりも高くすることにより、スライダの遠心力作用中心を揺動スクロール側に近づける構成が提案されている。しかしながら、当該構成ではスライダが大型化してしまう為、次のような課題があった。すなわち、バランスウエイト部の上端を円筒部よりも高くした場合、バランスウエイト部の根元にかかる応力が増加し、信頼性が低下してしまうという課題があった。また、バランスウエイト部の全高の増加に伴って、揺動軸受が設けられる揺動スクロールのボス部も長くしなければならない。このため、バランスウエイト部の上端を円筒部よりも高くした場合、揺動スクロールのボス部の変形量が増加し、スクロール圧縮機の性能が低下してしまうという課題があった。また、スライダは、フレームに形成された凹部に収納される。このため、バランスウエイト部の上端を円筒部よりも高くした場合、フレームも長くしなければならない。したがって、バランスウエイト部の上端を円筒部よりも高くした場合、揺動スクロールのボス部及びフレームの長さが増加することにより、材料費が増加し、スクロール圧縮機のコストが増加してしまうという課題があった。また、フレームの長さが増加することにより、密閉容器内に吸入された吸入ガス(低圧ガス冷媒)が一端貯留されるフレーム下部の空間が縮小してしまうため、吸入ガスの圧力損失増加、油上がりの増加等の課題も発生する。
また、特許文献1に記載の縦置き型スクロール圧縮機では、バランスウエイト部の上部の半径を下部の半径よりも十分に大きくすることにより、スライダの遠心力作用中心を揺動スクロール側に近づける構成が提案されている。しかしながら、当該構成においてもスライダが大型化してしまう為、次のような課題があった。すなわち、バランスウエイト部の上部の半径を下部の半径よりも十分に大きくした場合、バランスウエイト部に発生する遠心力が大きくなりすぎ、任意の遠心力の大きさに設計することとスライダの転覆防止を両立することが困難となり、スクロール圧縮機の信頼性又は性能が低下してしまうという課題があった。バランスウエイト部に発生する遠心力が大きくなりすぎることにより、バランスウエイト部の根元にかかる応力が増加し、信頼性が低下してしまうという課題があった。また、バランスウエイト部の上部の半径の大型化に伴って、スライダを収納するフレームも大型化することとなり、材料費が増加し、スクロール圧縮機のコストが増加してしまうという課題があった。
そこで、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機100は、バランスウエイト部50を次のように構成することにより、スライダ30の円筒部40と揺動軸受14との間で片当たりが発生することを抑制しつつ、特許文献1に記載のスクロール圧縮機が有する課題も解消している。
詳しくは、図2〜図4に示すように、本実施の形態1に係るスライダ30のバランスウエイト部50は、スライダ30の回転中心Oよりも反偏芯方向側に設けられたメインウエイト部53と、スライダ30の回転中心Oよりも偏芯方向側に設けられたカウンタウエイト部54と、を備えている。また、本実施の形態1では、メインウエイト部53は、第1メインウエイト部53a及び第2メインウエイト部53bを備えている。
第1メインウエイト部53aは、メインウエイト部53のうち、揺動スクロール4側に配置されている部分である。つまり、第1メインウエイト部53aは、メインウエイト部53の上部を構成する部分である。本実施の形態1では、メインウエイト部53の全高Hのうち、上端からH1の長さの範囲を第1メインウエイト部53aとしている。すなわち、第1メインウエイト部53aは、突出部52の一部分で構成される。第1メインウエイト部53aは、平面視(つまりZ軸方向に観察した状態)において、円弧状の外周面を有している。この外周面は、後述する第2メインウエイト部53bの外周面よりも外側に位置している。これにより、第1メインウエイト部53a及び第2メインウエイト部53bに発生する遠心力の合力のZ軸方向の作用中心を、つまりメインウエイト部53に発生する遠心力のZ軸方向の作用中心を、揺動スクロール4側つまり上方に引き上げることができる。
なお、本実施の形態1に係るスライダ30は、後述のように、カウンタウエイト部54によって、スライダ30に発生する遠心力のZ軸方向の作用中心を、揺動スクロール4側に引き上げることができる。このため、本実施の形態1に係るスライダ30は、特許文献1に記載のスライダとは異なり、スライダ30が大型化することによる上述の課題が発生する程には、第1メインウエイト部53aの外周半径を大きくする必要はない。
第2メインウエイト部53bは、メインウエイト部53のうち、第1メインウエイト部53aよりも揺動スクロール4から離れた位置に配置されている部分である。すなわち、第2メインウエイト部53bは、突出部52の下部部分と、平板部51のうちのスライダ30の回転中心Oよりも反偏芯方向側に設けられた部分と、により構成される。したがって、第2メインウエイト部53bは、円筒部40とメインウエイト部53とを接続する接続部としても機能する。上述のように、第2メインウエイト部53bは、平面視において、円弧状の外周面を有している。
カウンタウエイト部54は、平板部51のうち、スライダ30の回転中心Oよりも偏芯方向側に設けられた部分により構成される。このカウンタウエイト部54は、Z軸方向において揺動軸受14よりも揺動スクロール4から離れた位置に、つまり揺動軸受14のZ軸方向の中心位置よりも揺動スクロール4から離れた位置に配置されている。カウンタウエイト部54は、平面視において、円弧状の外周面を有している。
ここで、第1メインウエイト部53a、第2メインウエイト部53b及びカウンタウエイト部54の外周面の半径は、同一の大きさであってもよいし、それぞれ異なる大きさであってもよい。また、第1メインウエイト部53a、第2メインウエイト部53b及びカウンタウエイト部54の外周面の半径の中心位置も、同一の位置であってもよいし、それぞれ異なる位置であってもよい。本実施の形態1では、スライダ30の設計の自由度を向上させるため、第1メインウエイト部53a、第2メインウエイト部53b及びカウンタウエイト部54のうちの少なくとも1つにおいて、外周面の半径の大きさ及び該半径の中心位置を、他のウエイト部とは異ならせている。
具体的には、本実施の形態1では、第1メインウエイト部53a、第2メインウエイト部53b及びカウンタウエイト部54の外周面の半径の大きさ及び中心位置を、図2及び図3に示すように設定している。すなわち、第1メインウエイト部53aの外周面は、スライダ30の回転中心Oを中心とした半径R1の円弧形状となっている。第2メインウエイト部53bの外周面は、スライダ30の回転中心OからY軸方向にy2だけ偏芯方向側にずれた位置を中心とした、半径R2の円弧形状となっている。カウンタウエイト部54の外周面は、スライダ30の回転中心OからY軸方向にy3だけ偏芯方向側にずれた位置を中心とした、半径R3の円弧形状となっている。
このように構成されたスライダ30は、該スライダ30が回転中心O周りに回転することにより、次のような遠心力が発生する。すなわち、メインウエイト部53は、回転中心O周りに回転することで、スライダに反偏芯方向の遠心力を発生させる。なお、上述のように、本実施の形態1においては、第1メインウエイト部53aの外周面は、第2メインウエイト部53bの外周面よりも外側に位置している。つまり、第1メインウエイト部53aの単位厚さ当りの遠心力(断面積×図芯距離)が、第2メインウエイト部53bの単位厚さ当りの遠心力(断面積×図芯距離)よりも大きくなっている。これにより、第1メインウエイト部53a及び第2メインウエイト部53bに発生する遠心力の合力のZ軸方向の作用中心を、つまりメインウエイト部53に発生する遠心力のZ軸方向の作用中心を、揺動スクロール4側つまり上方に引き上げることができる。
一方、カウンタウエイト部54は、回転中心O周りに回転することで、揺動軸受14のZ軸方向の中心位置よりも揺動スクロール4から離れた位置において、偏芯方向の遠心力が発生する。この遠心力により、メインウエイト部53に発生する遠心力のうち、揺動スクロール4から離れた位置で発生する遠心力を主に相殺することができ、スライダ30全体で発生させる反偏芯方向側の遠心力のZ軸方向の作用中心を、揺動スクロール4側つまり上方に引き上げることができる。
このため、第1メインウエイト部53a、第2メインウエイト部53b及びカウンタウエイト部54の高さ寸法、外周面の半径の大きさ及び該半径の中心位置を適宜設定することにより、揺動スクロール4の遠心力の少なくとも一部を相殺する遠心力を、揺動軸受14のZ軸方向の中心位置と略一致する位置で発生させることができる。すなわち、本実施の形態1に係るスライダ30は、揺動スクロール4のラップ部4bに作用する半径方向の荷重を低減できると共に、スライダ30の円筒部40と揺動軸受14との間で片当たりが発生することも防止できる。
詳しくは、スライダ30が揺動軸受14内で回転摺動すると、揺動軸受14とスライダ30の円筒部40外周面との間には、油膜反力が発生する。図4の白抜き矢印Eに示すように、円筒部40と揺動軸受14とが平行を保った状態では、油膜反力のZ軸方向の作用中心は揺動軸受14の中心と一致する。このため、図4の黒塗り矢印Fで示すように、スライダ30の遠心力のZ軸方向の作用中心を揺動軸受14のZ軸方向の中心位置と略一致させることにより、スライダ30に転覆モーメントが発生せず、スライダ30の円筒部40と揺動軸受14とが平行を保った状態で摺動することができる。
スライダ30の遠心力のZ軸方向の作用中心を揺動軸受14のZ軸方向の中心位置と略一致させるには、下記(1)式及び(2)式を満たすように、スライダ30の形状を決定すればよい。
Zsl≒Zbr…(1)
Zsl={(Mumw×rumw×Zumw)+(Mlmw×rlmw×Zlmw)−(Mcw×rcw×Zcw)}/{(Mumw×rumw)+(Mlmw×rlmw)−(Mcw×rcw)}…(2)
Zsl:スライダ30の遠心力作用中心のZ座標、
Zbr:揺動軸受14の中心のZ座標、
Mumw:第1メインウエイト部53aの質量、
rumw:回転中心Oから第1メインウエイト部53aの重心までの半径距離、
Zumw:第1メインウエイト部53aの重心のZ座標、
Mlmw:第2メインウエイト部53bの質量、
rlmw:回転中心Oから第2メインウエイト部53bの重心までの半径距離、
Zlmw:第2メインウエイト部53bの重心のZ座標、
Mcw:カウンタウエイト部54の質量、
rcw:回転中心Oからカウンタウエイト部54の重心までの半径距離、
Zcw:カウンタウエイト部54の重心のZ座標。
スライダ30の遠心力のZ軸方向の作用中心が、揺動軸受14のZ軸方向の中心位置に完全に一致するように、スクロール圧縮機100が構成された場合、スライダ30の円筒部40と揺動軸受14とが平行に保たれた状態となる。スライダ30の円筒部40と揺動軸受14とが平行に保たれた場合、スライダ30の円筒部40と揺動軸受14との間で片当たりが発生することを完全に防止できる。したがって、スライダ30の遠心力のZ軸方向の作用中心が、揺動軸受14のZ軸方向の中心位置に完全に一致するように、スクロール圧縮機100が構成された場合、スライダ30の円筒部40と揺動軸受14との間で片当たりが発生することを完全に防止できる。スライダ30の遠心力のZ軸方向の作用中心が、揺動軸受14のZ軸方向の中心位置に完全に一致する場合、上述の(1)式は、Zsl=Zbrとなる。
一方、例えば、スライダ30の小型化が要求される等、スライダ30の設計寸法が制約を受ける場合には、上述の(1)式がZsl=Zbrとなるようにスライダ30を設計することが困難な場合がある。
図5は、高油温条件下における、Z軸方向におけるスライダの遠心力作用中心と揺動軸受14の中心との間の距離と、揺動軸受14とスライダ30の円筒部40の外周面との間の最小油膜厚さとの関係を実線で示したグラフである。ここで、「高油温条件下」とは、揺動軸受14において油膜厚さの確保が困難となる油温条件をいい、高油温条件下では、通常の油温条件下と比較して、潤滑油の粘度が低くなり、潤滑油の油膜厚さが小さくなる。また、以降の説明では、「Z軸方向におけるスライダ30の遠心力作用中心と揺動軸受14の中心との間の距離(|Zsl−Zbr|)」を、「Z軸方向における中心間距離」と略称する場合がある。また、以降の説明では、「揺動軸受14とスライダ30の円筒部40の外周面との間の最小油膜厚さ」を、「揺動軸受14における最小油膜厚さ」と略称する場合がある。
図5のグラフの横軸は、Z軸方向における中心間距離(|Zsl−Zbr|)の規格値であり、Z軸方向における中心間距離(|Zsl−Zbr|)を揺動軸受14のZ軸方向の長さ(Lbr)で除算して規格化したものである。すなわち、図5のグラフの横軸は、揺動軸受14のZ軸方向の長さ(Lbr)に対する、Z軸方向における中心間距離(|Zsl−Zbr|)の比率(|Zsl−Zbr|/Lbr)とした。なお、図4において、揺動軸受14のZ軸方向の長さ(Lbr)が図示されている。
また、図5のグラフの縦軸は、揺動軸受14における最小油膜厚さを示す最小油膜厚さの補正値であり、揺動軸受14における実際の最小油膜厚さを、スライダ30の円筒部40の外周面の粗度で除算することにより、最小油膜厚さを補正したものである。すなわち、図5のグラフの縦軸は、スライダ30の円筒部40の外周面の粗度に対する、揺動軸受14における実際の最小油膜厚さの比率とした。
スクロール圧縮機100では、Z軸方向における中心間距離(|Zsl−Zbr|)が大きくなるにつれて、スライダ30に発生する回転モーメントが大きくなるため、Z軸方向に対するスライダ30の傾度が大きくなる。一方、Z軸方向における中心間距離を一定とした場合には、揺動軸受14のZ軸方向の長さ(Lbr)が小さくなるにつれて、揺動軸受14における潤滑油の量が少なくなるため、スライダ30に発生する回転モーメントが最小油膜厚さに及ぼす影響が大きくなる。また、Z軸方向に対するスライダ30の傾度が大きくなると、揺動軸受14における最小油膜厚さは小さくなる。したがって、図5に実線で示したとおり、揺動軸受14のZ軸方向の長さ(Lbr)に対する、Z軸方向における中心間距離(|Zsl−Zbr|)の比率(|Zsl−Zbr|/Lbr)が大きくなるにつれて、揺動軸受14における最小油膜厚さは小さくなる。
図5では、高油温条件下において、揺動軸受14において、スライダ30が潤滑油の油膜を介した摺動状態を完全に維持することができる閾値を、グラフの横軸と平行な点線で示している。図5の点線のブロック矢印に示すように、最小油膜厚さの補正値が3未満の領域は、揺動軸受14において、スライダ30が潤滑油の油膜を介さずに摺動する部分が存在する混合潤滑領域、又はスライダ30が潤滑油の油膜を介さずに摺動する境界潤滑領域となる。したがって、最小油膜厚さの補正値が3未満の領域では、スライダ30の円筒部40と揺動軸受14との間で油膜を介さない接触が発生するため、スライダ30の円筒部40と揺動軸受14とに摩耗が発生し、揺動軸受14の信頼性を確保できないこととなる。
一方、図5の実線のブロック矢印に示すように、最小油膜厚さの補正値が3以上の領域は、揺動軸受14において、スライダ30の潤滑油の油膜を介した摺動状態を完全に維持することができる潤滑領域となる。したがって、最小油膜厚さの補正値が3以上の領域では、スライダ30の円筒部40と揺動軸受14との間で油膜を介した摺動状態を維持し、摩耗の発生を防止できるため、揺動軸受14の信頼性を確保できることとなる。
ここで、図5における実線と点線との交点における、揺動軸受14のZ軸方向の長さ(Lbr)に対する、Z軸方向における中心間距離(|Zsl−Zbr|)の比率(|Zsl−Zbr|/Lbr)は、図5に一点鎖線で示すように0.09となる。すなわち、比率(|Zsl−Zbr|/Lbr)が0.09以下である場合には、Z軸方向に対するスライダ30の傾度を小さく維持できるため、揺動軸受14において、スライダ30の潤滑油の油膜を介した摺動状態を完全に維持することができる。したがって、揺動軸受14の信頼性を確保するためには、Z軸方向におけるスライダ30の遠心力作用中心と揺動軸受14の中心との間の距離(|Zsl−Zbr|)は、揺動軸受14のZ軸方向の長さ(Lbr)の0.09倍以下とすればよい。
したがって、下記(3)式を満たすようにスライダ30の形状を決定すれば、高油温条件下においても、揺動軸受14において、スライダ30の潤滑油の油膜を介した摺動状態を完全に維持することができるため、揺動軸受14の信頼性を維持できる。したがって、下記(3)式を満たすようにスライダ30の形状を決定すれば、揺動軸受14における油膜厚さの確保が困難な高油温条件下においても、スクロール圧縮機100の信頼性を確保することができる。
|Zsl−Zbr|/Lbr≦0.09…(3)
以上、本実施の形態1のように構成されたスクロール圧縮機100においては、揺動スクロール4の遠心力の少なくとも一部を相殺するスライダ30の遠心力を、揺動軸受14のZ軸方向の中心位置と略一致する位置で発生させることができる。すなわち、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機100は、揺動スクロール4のラップ部4bに作用する半径方向の荷重を低減できると共に、スライダ30の円筒部40と揺動軸受14との間で片当たりが発生することも防止できる。
この際、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機100は、カウンタウエイト部54により、スライダ30に発生する遠心力を揺動スクロール4側に近づけることができ、スライダ30に発生する遠心力のZ軸方向の中心位置と揺動軸受14のZ軸方向の中心位置とを略一致させることができる。このため、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機100は、スライダ30が大型化することも抑制でき、特許文献1に記載のスクロール圧縮機が有していた課題も解決することができる。
また、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機100は、スライダ30の設計の自由度を向上させるため、第1メインウエイト部53a、第2メインウエイト部53b及びカウンタウエイト部54のうちの少なくとも1つにおいて、外周面の半径の大きさ及び該半径の中心位置を、他のウエイト部とは異ならせている。このため、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機100は、スライダ30の設計自由度が向上するため、スライダ30をより小型化しやすくなり、特許文献1に記載のスクロール圧縮機が有していた課題もより解決しやすくなる。
実施の形態2.
本発明に係るスライダ30の形状は、実施の形態1で示したものに限定されるものではない。本実施の形態2及び以下の実施の形態3〜実施の形態65では、本発明に係るスライダ30の別の形状の一例について説明する。なお、本実施の形態2において、特に記述しない項目については実施の形態1と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図6は、本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機のスライダを示す平面図である。また、図7は、図6のC−C断面図である。
本実施の形態2に係るスライダ30においては、平面視において、第2メインウエイト部53bの外周面とカウンタウエイト部54の外周面とが、直径Dの同一円上に配置されている。すなわち、第2メインウエイト部53b及びカウンタウエイト部54は、外周面の半径の大きさ及び中心位置が同じとなっている。また、本実施の形態2では、第2メインウエイト部53b及びカウンタウエイト部54の外周面の中心位置を円筒部40の外周面の中心位置(スライダ30の回転中心OからY方向へy3移動した位置)と同一位置にしている。
このため、本実施の形態2に係るスライダ30は、旋盤等を用いてスライダ30を制作する際、チャックにスライダ30となる材料を固定し直すことなく、円筒部40、第2メインウエイト部53b及びカウンタウエイト部54を成形することができる。このため、スライダ30の加工性を向上させることができる。
なお、第1メインウエイト部53aの外周面の中心位置を円筒部40、第2メインウエイト部53b及びカウンタウエイト部54の外周面の中心位置と一致させることにより、スライダ30の加工性をさらに向上させることができる。
実施の形態3.
図8は、本発明の実施の形態3に係るスクロール圧縮機のスライダを示す平面図である。また、図9は、図8のC−C断面図である。なお、本実施の形態3において、特に記述しない項目については実施の形態1又は実施の形態2と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
本実施の形態3に係るスライダ30においては、平面視において、第2メインウエイト部53bの外周面とカウンタウエイト部54の外周面とが、直径Dの同一円上に配置されている。すなわち、第2メインウエイト部53b及びカウンタウエイト部54は、外周面の半径の大きさ及び中心位置が同じとなっている。これら第2メインウエイト部53b及びカウンタウエイト部54の外周面の中心位置は任意であるが、例えば、回転中心O又は当該回転中心Oよりも偏芯方向側となっている。
第2メインウエイト部53bの外周面とカウンタウエイト部54の外周面とを同一円上に配置することにより、旋盤等を用いてスライダ30を制作する際、これらを1つの円柱部材として形成することができる。このため、スライダ30の加工性を向上させることができる。
実施の形態4.
図10は、本発明の実施の形態4に係るスクロール圧縮機のスライダを示す平面図である。また、図11は、図10のC−C断面図である。なお、本実施の形態4において、特に記述しない項目については実施の形態1〜実施の形態3のいずれかと同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
本実施の形態4に係るスライダ30のカウンタウエイト部54は、円筒部40に接続された第1カウンタウエイト部54aと、該第1カウンタウエイト部54aから揺動スクロール4側に突出した第2カウンタウエイト部54bと、を備える。ここで、円筒部40の揺動スクロール4側の端部から円筒部40と第1カウンタウエイト部54aとの接続箇所までのZ軸方向の距離をLとした場合、第2カウンタウエイト部54bの揺動スクロール4側の端部は、円筒部40の揺動スクロール4側の端部から第1カウンタウエイト部54a側にL/2以上離れている。換言すると、第2カウンタウエイト部54bの揺動スクロール4側の端部と円筒部40の揺動スクロール4側の端部との間の距離δは、
δ≦L/2…(3)
となっている。
このように構成されたカウンタウエイト部54は、揺動軸受14のZ軸方向の中心位置よりも揺動スクロール4から離れた位置において、偏芯方向に発生する遠心力を、カウンタウエイト部54の外周面の半径を拡大することなく大きくすることができる。このため、本実施の形態4に係るスライダ30は、スライダ30の設計自由度が向上するため、スライダ30をより小型化しやすくなり、特許文献1に記載のスクロール圧縮機が有していた課題もより解決しやすくなる。
実施の形態5.
図12は、本発明の実施の形態5に係るスクロール圧縮機のスライダを示す平面図である。また、図13は、図12のC−C断面図である。なお、本実施の形態5において、特に記述しない項目については実施の形態1〜実施の形態4のいずれかと同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
本実施の形態5に係るスライダ30においては、平面視において、メインウエイト部53の外周面とカウンタウエイト部54の外周面とが、直径Dの同一円上に配置されている。つまり、本実施の形態5に係るスライダ30においては、平面視において、第1メインウエイト部53aの外周面、第2メインウエイト部53bの外周面及びカウンタウエイト部54の外周面が、直径Dの同一円上に配置されている。すなわち、メインウエイト部53及びカウンタウエイト部54は、外周面の半径の大きさ及び中心位置が同じとなっている。これらメインウエイト部53及びカウンタウエイト部54の外周面の中心位置は任意であるが、例えば、回転中心O又は当該回転中心Oよりも偏芯方向側となっている。
メインウエイト部53の外周面とカウンタウエイト部54の外周面とを同一円上に配置することにより、旋盤等を用いてスライダ30を制作する際、これらを1つの円柱部材として形成することができる。このため、スライダ30の加工性を向上させることができる。
また、円筒部40の外周面の中心位置をメインウエイト部53及びカウンタウエイト部54の外周面の中心位置と一致させることにより、スライダ30の加工性をさらに向上させることができる。
なお、本実施の形態5に係るスライダ30は、メインウエイト部53の上端を円筒部40の上端よりも高くしている。しかしながら、本実施の形態1に係るスライダ30は、上述のように、カウンタウエイト部54によって、スライダ30に発生する遠心力のZ軸方向の作用中心を、揺動スクロール4側に引き上げることができる。このため、本実施の形態5に係るスライダ30においては、メインウエイト部53の上端を円筒部40の上端よりも高くする必要は特にない。
実施の形態6.
図14は、本発明の実施の形態6に係るスクロール圧縮機のスライダを示す平面図である。また、図15は、図14のC−C断面図である。なお、本実施の形態6において、特に記述しない項目については実施の形態1〜実施の形態5のいずれかと同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
実施の形態6に係るスライダ30においては、メインウエイト部53が、Z軸方向において揺動軸受14の中心(Zbr)よりも下方に設けられた空孔部53cを有している。例えば、空孔部53cは、メインウエイト部53の外周面に円周方向に沿って設けられた凹部とすることができる。空孔部53cを凹部とする場合、例えば、図14及び図15に示すように、空孔部53cは、メインウエイト部53の外周面の下端部に断面L字形状の凹部として設けることができる。
メインウエイト部53は、Z軸方向において揺動軸受14の中心よりも下方に設けられた空孔部53cを有することにより、スライダ30に発生する遠心力のZ軸方向の作用中心を揺動スクロール4の方向に更に近づけることができる。したがって、メインウエイト部53が、Z軸方向において揺動軸受14の中心よりも下方に設けられた空孔部53cを有することにより、メインウエイト部53のZ軸方向の幅を小さくし、バランスウエイト部50の小型化が可能である。
また、空孔部53cは、Z軸方向において揺動軸受14の中心よりも下方の位置であれば、第1メインウエイト部53aに配置しても、第2メインウエイト部53bに配置しても、上述と同様の効果が得ることができる。また、空孔部53cは、Z軸方向において揺動軸受14の中心よりも下方の位置であれば、例えば、メインウエイト部53の内部に中空空間として設けた場合でも、上述と同様の効果が得ることができる。また、空孔部53cは、Z軸方向において揺動軸受14の中心よりも下方の位置であれば、複数の空孔部53cとした場合であっても、上述と同様の効果が得ることができる。
また、空孔部53cを、メインウエイト部53の外周面に円周方向に沿って設けられた凹部とすることにより、旋盤等を用いてスライダ30を制作する際の、スライダ30の加工性を向上させることができる。
なお、凹部の形状は、図14及び図15に例示した断面L字形状のものに限定されない。例えば、断面U字形状の凹部が、メインウエイト部53の外周面に設けられた場合であっても、スライダ30の加工性を向上できるという、上述と同様の効果を得ることができる。
その他の実施の形態.
以上、本発明に係るスクロール圧縮機の一例を実施の形態1〜実施の形態6で説明したが、上記の実施の形態の構成に限らず、本発明に係るスクロール圧縮機は種々の変形が可能である。例えば、上記の実施の形態1〜実施の形態6では、本発明に係るスクロール圧縮機として、主軸7の中心軸が鉛直方向に沿って配置される縦置き型のスクロール圧縮機を例示した。これに限らず、主軸7の中心軸が鉛直方向に対して傾いて配置される横置き型のスクロール圧縮機に、本発明を実施してもよい。すなわち、横置き型のスクロール圧縮機に本発明に係るスライダ30を採用することにより、上記の実施の形態1〜実施の形態6で説明した効果を得ることができる。
また、上記の各実施の形態で説明した構成は、互いに組み合わせて実施することが可能である。
1 密閉容器、1a 胴部、1b 蓋部、1c 底部、2 フレーム、2a 凹部、3 固定スクロール、3a 台板、3b ラップ部、4 揺動スクロール、4a 台板、4b ラップ部、4c ボス部、5 ステータ、6 ロータ、7 主軸、7a 偏芯軸部、8 油溜め、9 オイルポンプ、10 吸入管、11 吐出管、12 オルダムリング、13 油穴、14 揺動軸受、15 排油パイプ、16 主軸受部、17 副軸受部、18 サブフレーム、19a 第1バランサ、19b 第2バランサ、20 圧縮機構部、21 電動機部、22 吐出ポート、23 吐出チャンバー、24 吐出弁、30 スライダ、40 円筒部、43 スライド溝、50 バランスウエイト部、51 平板部、52 突出部、53 メインウエイト部、53a 第1メインウエイト部、53b 第2メインウエイト部、53c 空孔部、54 カウンタウエイト部、54a 第1カウンタウエイト部、54b 第2カウンタウエイト部、100 スクロール圧縮機。

Claims (9)

  1. 固定スクロールと、
    前記固定スクロールに対して揺動する揺動スクロールと、
    前記揺動スクロールに回転駆動力を伝達する主軸と、
    前記主軸の一端に設けられ、前記主軸の中心軸に対して偏芯方向に偏芯した偏芯軸部と、
    前記偏芯軸部が摺動自在に挿入されるスライド溝が形成されたスライダと、
    前記揺動スクロールに設けられ、前記スライダを回転自在に支持する揺動軸受と、
    を備え、
    前記スライダは、
    前記揺動軸受に回転自在に支持される円筒部と、
    前記円筒部に接続されたバランスウエイト部と、
    を備え、
    前記偏芯方向の逆方向を反偏芯方向とし、前記中心軸方向をZ軸方向とした場合、
    前記バランスウエイト部は、
    前記スライダの回転中心よりも前記反偏芯方向側に設けられたメインウエイト部と、
    前記揺動軸受の前記Z軸方向の中心位置よりも前記揺動スクロールから離れた位置であり、かつ、前記スライダの回転中心よりも前記偏芯方向側に設けられたカウンタウエイト部と、
    を有し、
    前記Z軸方向における前記スライダの遠心力作用中心は、前記Z軸方向における前記揺動軸受の中心と一致しないように構成され、
    前記Z軸方向における前記スライダの遠心力作用中心と前記揺動軸受の中心との間の距離は、前記揺動軸受の前記Z軸方向の長さの0.09倍以下であるスクロール圧縮機。
  2. 前記メインウエイト部は、
    前記Z軸方向において前記揺動スクロール側に配置された第1メインウエイト部と、
    前記Z軸方向において前記第1メインウエイト部よりも前記揺動スクロールから離れた位置に配置された第2メインウエイト部と、
    を備え、
    前記第1メインウエイト部、前記第2メインウエイト部及び前記カウンタウエイト部は、円弧状の外周面を有し、
    前記第1メインウエイト部、前記第2メインウエイト部及び前記カウンタウエイト部のうちの少なくとも1つは、前記外周面の半径の大きさ及び該半径の中心位置が他のウエイト部とは異なる請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  3. 前記メインウエイト部は、
    前記Z軸方向において前記揺動スクロール側に配置された第1メインウエイト部と、
    前記Z軸方向において前記第1メインウエイト部よりも前記揺動スクロールから離れた位置に配置された第2メインウエイト部と、
    を備え、
    前記第2メインウエイト部及び前記カウンタウエイト部は、円弧状の外周面を有し、
    前記第2メインウエイト部の外周面と前記カウンタウエイト部の外周面とが同一円上に配置されている請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  4. 前記円筒部の外周面の中心位置及び前記第1メインウエイト部の中心位置のうちの少なくとも一方は、前記第2メインウエイト部及び前記カウンタウエイト部の外周面の中心位置と同一位置である請求項3に記載のスクロール圧縮機。
  5. 前記メインウエイト部及び前記カウンタウエイト部は、円弧状の外周面を有し、
    前記メインウエイト部の外周面と前記カウンタウエイト部の外周面とが同一円上に配置されている請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  6. 前記円筒部の外周面の中心位置と、前記メインウエイト部及び前記カウンタウエイト部の外周面の中心位置とが、同一位置である請求項5に記載のスクロール圧縮機。
  7. 前記円筒部の前記揺動スクロール側の端部から前記円筒部と前記カウンタウエイト部との接続箇所までの前記Z軸方向の距離をLとした場合、
    前記カウンタウエイト部は、
    前記円筒部に接続された第1カウンタウエイト部と、
    該第1カウンタウエイト部から前記揺動スクロール側に突出し、先端部が前記円筒部の前記揺動スクロール側の端部から前記Z軸方向にL/2以上前記第1カウンタウエイト部側に離れている第2カウンタウエイト部と、
    を備えた請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載のスクロール圧縮機。
  8. 前記メインウエイト部は、前記Z軸方向において前記揺動軸受の中心よりも下方に設けられた空孔部を有する請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載のスクロール圧縮機。
  9. 前記メインウエイト部は円弧状の外周面を有し、
    前記空孔部は、前記メインウエイト部の外周面に円周方向に沿って設けられた凹部である請求項8に記載のスクロール圧縮機。
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