JP2008045451A - 密閉型スクロール圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】圧縮容器10内に仕切板11を設けるとともに、この仕切板11で仕切られた低圧側空間13に固定スクロール19および揺動スクロール20を有した圧縮要素14と、この揺動スクロール20を旋回駆動する電動要素とを設け、仕切板11の保持孔37に固定スクロール19の突出部36を嵌合し、圧縮要素14で圧縮した冷媒を、固定スクロール19の吐出ポート35を介して、仕切板11で仕切られた高圧側空間12に吐出する機能を備えた密閉型スクロール圧縮機100において、この高圧側空間12に臨む固定スクロール19の突出部36に、圧縮要素14の圧縮空間21に連通するリリースポート77と、このリリースポート77を閉塞自在なリリースバルブ76とを設けた。
【選択図】図2
Description
そこで、本発明は、上述した課題を解決し、固定スクロールのボス部にリリースポート及びリリースバルブをまとまりよく配置することにより、このボス部の面積を拡大することなく、圧縮空間内における過圧縮を防止できる密閉型スクロール圧縮機を提供することを目的とする。
この低圧側空間13には、冷媒を圧縮する圧縮要素14と、この圧縮要素14を駆動する電動要素15とが配置され、低圧側空間13の底部は、上記圧縮要素14等を潤滑する潤滑油が貯留される油溜まり16となっている。また、圧縮容器10には、低圧側空間13に冷媒を導入する冷媒吸込管17と、圧縮要素14にて圧縮された冷媒を高圧側空間12を介して機外に吐出する冷媒吐出管18とが形成されている。
また、固定スクロール19は、この固定スクロール19のフランジ34が複数本のボルト24を介してメインフレーム22に固定され、揺動スクロール20は、オルダムリング及びオルダムキーを備えて構成されるオルダム機構25を介してメインフレーム22に支持されている。これにより、揺動スクロール20は、固定スクロール19に対して、自転しないで旋回運動をするように形成される。
回転軸23が回転すると、油溜まり16に溜まった潤滑油は、この回転軸23の吸込口45から油路44に入り、この油路44のパドル46に沿って上方に汲み上げられる。そして、この汲み上げられた潤滑油は、各給油口47を通じて各軸受28、41、49を潤滑する。また、ボス収容部42まで汲み上げられた潤滑油は、メインフレーム22に形成された返送管48を通じて当該メインフレーム22の外周部に導かれ、この外周部に形成された排出口48Aから排出されることにより、再び油溜まり16に戻される。
また、本構成では、揺動スクロール20は、固定スクロール19に向けて軸方向に移動自在に支持されており、上記圧縮要素14の駆動時に、スラストリング52の下面(背面)に当該圧縮要素14による圧縮過程の冷媒を導入することにより、当該スラストリング52を介して、揺動スクロール20を固定スクロール19に押し付け可能な構成となっている。
第1連通孔59は、揺動スクロール20の鏡板38の半径方向に延出するように形成され、この鏡板38の上面(ラップ面)に形成された上面口59Aと、当該鏡板38の下面(背面)に設けられた下面口59Bとを備える。この上面口59Aは、中間圧力の圧縮空間21に連通する位置に設けられ、この中間圧力は吸込圧力により近い値に設定されている。より具体的には、上面口59Aは、例えば、吸込圧力を5kg/cm2、吐出圧力を30kg/cm2とした場合、導入する中間圧力が10〜15kg/cm2となる圧縮空間21に連通する位置に設けられている。本構成では、背面空間55に吸込圧力に近い値の中間圧力の冷媒を導入することができるため、スラストリング52を比較的弱い力で押圧することができる。これによれば、圧縮空間21の冷媒圧力に変動が生じた場合であっても、この圧力変動に伴う押圧力の変動を抑制することができ、スラストリング52を介して、揺動スクロール20を固定スクロール19に安定して押し付けることができる。
これによれば、揺動スクロール20の旋回時に、この揺動スクロール16を反転させようとする力が生じた場合であっても、上記気密部材62により、圧縮空間21から第1連通孔59に流入した冷媒が、スラストリング52と揺動スクロール20との摺動面を通じて、ボス収容部42に流入することを防止される。従って、ボス収容部42に流入した中間圧力の冷媒が油路44に流れ込むことにより、潤滑油の供給が阻害されることが防止される。
スラストリング52の内周縁の上段部66と、リング溝51の内壁のシール面70との間には、長さtの隙間が形成されており、この隙間に上記Oリング56が介装されている。一方、スラストリング52の内周縁の下段部65は、リング溝51の内壁のガイド面71にインローに嵌合し、当該スラストリング52は、ガイド面71に沿って上記リング溝51内を摺動自在に案内されるようになっている。本構成では、スラストリング52の内周縁の下段部65には、図3及び図4に示すように、この下段部65の上下方向に延びる通気溝67が形成され、背面空間55に導入された冷媒はこの通気溝67を通じて、Oリング56の下方の空間に至る。
ここで、スラストリングを傾かせることなく、ガイド溝に沿って摺動させる構成として、ガイド溝にガイドピンを立設し、このガイドピンをスラストリングに貫通させる構成が考えられる。しかしながら、この構成では、立設するガイドピンの位置精度が要求されるため、加工が困難になるといった問題がある。これに対して、本構成では、リング溝51の内壁の下段部65は、スラストリング52の内周縁とインロー嵌合する精度を備えていれば良い。特に、周面加工においては、高い加工精度を発揮することが比較的容易であるため、ガイドピンを立設するものに比べて、容易に加工することができるといった効果を奏する。
一方、固定スクロール19の薄肉化、軽量化を図る観点によれば、高圧側空間12に臨む突出部36にかかる力を小さく抑えるために、この突出部36の面積を極力小さく設計することが望ましい。しかしながら、この突出部36の面積をあまりに縮小すると、当該突出部36にリリースポート77及びリリースバルブ76を設けることはできない。
従って、突出部36の面積の縮小化を図りつつも、この突出部36に吐出バルブ75及びリリースバルブ76をまとまりよく配置することが要望されている。
これらリリースバルブ76及び吐出バルブ75は、この吐出バルブ75のガイド82の頂角部82Bが、リリースバルブ76の各リリースポート77、77を結ぶ直線Sよりも、当該リリースバルブ76のガイド92の止めボルト93側に位置するように、略三角柱形状のガイド82と略V字形状のガイド92とを組み合わせて配置されている。このため、吐出バルブ75及びリリースバルブ76を設置する面積を縮小することができ、当該吐出バルブ75及びリリースバルブ76を固定スクロール19の突出部36の上面36Aにまとまりよく配置することができる。
これに対して、突出部36の上面36Aに形成された開口77Aは、他の部材の配置を妨げない範囲で、比較的自由に設ける位置を変更することができる、このため、本構成では、図2に示すように、突出部36の上面36Aに形成された開口77Aが上記開口77Bよりも当該突出部36の中心Oに近い位置となるように、リリースポート77を斜めに形成している。この構成によれば、簡単にリリースポート77の高圧側空間12に面する開口77Aが突出部36の中心Oに近い位置に形成されることにより、この突出部36の径を小さくすることができ、当該突出部36の面積の縮小化を図ることができる。
11 仕切板
12 高圧側空間(高圧側の室)
13 低圧側空間(低圧側の室)
14 圧縮要素
15 電動要素
19 固定スクロール
20 揺動スクロール
21 圧縮空間
22 メインフレーム
35 吐出ポート
36 突出部(ボス部)
37 保持孔
75 吐出バルブ
76 リリースバルブ
77 リリースポート
77A、77B 開口
81 フロート弁体(弁体)
82 ガイド
83A、83B 止めボルト
91 リード弁体(弁体)
92 ガイド
93 止めボルト
100 密閉型スクロール圧縮機
Claims (9)
- 圧縮容器内に仕切板を設けるとともに、この仕切板で仕切られた低圧側の室に固定スクロールおよび揺動スクロールを有した圧縮要素と、この揺動スクロールを旋回駆動する電動要素とを設け、前記仕切板の保持孔に前記固定スクロールのボス部を嵌合し、前記圧縮要素で圧縮した冷媒を、前記固定スクロールの吐出ポートを介して、前記仕切板で仕切られた高圧側の室に吐出する機能を備えた密閉型スクロール圧縮機において、
この高圧側の室に臨む前記固定スクロールのボス部に、前記圧縮要素の圧縮空間に連通するリリースポートと、このリリースポートを閉塞自在なリリースバルブとを設けたことを特徴とする密閉型スクロール圧縮機。 - 前記吐出ポートを前記ボス部の中心からずらして設け、この吐出ポートをずらした方向と逆側に一対のリリースポートを設けたことを特徴とする請求項1に記載の密閉型スクロール圧縮機。
- 前記リリースポートは、前記高圧側の室に面する開口が前記圧縮空間側の開口よりも、前記ボス部の中心に近い位置に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の密閉型スクロール圧縮機。
- 前記吐出ポートを閉塞自在な吐出バルブを設け、この吐出バルブおよび前記リリースバルブを、弁体とこの弁体のリフト量を規制するガイドとで構成するとともに、これら各ガイドを上面視で組み合わせて前記ボス上に配置したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の密閉型スクロール圧縮機。
- 前記リリースバルブのガイドは、一端に前記弁体をそれぞれ取り付け、他端を連結した略V字形状に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の密閉型スクロール圧縮機。
- 前記吐出バルブのガイドは、上面視で略三角形状に形成され、この三角形の一頂角が前記前記リリースバルブのガイドの前記各一端間よりも前記他端側に位置することを特徴とする請求項5に記載の密閉型スクロール圧縮機。
- 前記吐出バルブのガイドの止めボルト及び前記リリースバルブのガイドの止めボルトを、前記固定スクロールのボス部の上面の外縁近傍に配列したことを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載の密閉型スクロール圧縮機。
- 前記リリースポートを結ぶ直線に対し、前記吐出ポートを、前記リリースバルブのガイドの前記止めボルトと反対の側に設けたことを特徴とする請求項7に記載の密閉型スクロール圧縮機。
- 前記リリースバルブのガイドは、このガイドの止めボルトと、前記吐出ポートとを結ぶ直線に対し対称に配置されていることを特徴とする請求項7または8に記載の密閉型スクロール圧縮機。
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CN110234880A (zh) * | 2017-01-27 | 2019-09-13 | 松下知识产权经营株式会社 | 涡旋式压缩机 |
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