JP6655419B2 - ロータおよびモータ - Google Patents
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Description
SPM形のモータは、マグネットがロータコアの外周面に露出しているので、有効磁束量が大きく、トルクリップルが小さいという利点がある。このため、SPM形のモータは、さまざまな分野で使われている。
また、ロータコアにマグネットの外表面全体を覆うマグネットカバー(カバー部材)を設け、このマグネットカバーにより、ロータコアの外周面にマグネットを保持する技術も開示されている(例えば、特許文献2参照)。
また、モータサイズの大型化を防止できるロータおよびモータを提供するものである。
さらに、マグネット押えを用いつつマグネットの外表面全体が露出するので、マグネットの有効磁束が減少してしまうことがない。このため、モータサイズの大型化を防止できる。
また、ロータコアやマグネットの軸方向端部の全体を覆うことがなく、ロータの軽量化を図ることができると共に、マグネット押えの材料コストを低減できる。また、弾性連結部をアームとすることにより、弾性連結部に弾性を持たせることが容易になる。
また、ロータコアに対してマグネットが周方向にずれてしまうことを防止できる。このため、ロータコアへのマグネットの固定力を確実に高めることができる。
また、凹部に爪部を挿入した際、弾性連結部が僅かに撓む。このため、弾性連結部の弾性力を確実に爪部に伝えることができる。爪部は、凹部を押え付ける力が増大するので、ロータコアへのマグネットの固定力をより確実に高めることができる。
また、ロータコアに対するマグネットのガタツキを防止しつつ、ロータコアにマグネットを確実に固定できる。
また、ロータコアにマグネット押えを確実に固定することができる。この結果、ロータコアへのマグネットの固定力を確実に高めることができる。
さらに、マグネットのマグネット押えを用いつつマグネットの外表面全体が露出するので、マグネットの有効磁束が減少してしまうことがない。このため、モータサイズの大型化を防止できる。
(減速機付モータ)
図1は、減速機付モータ1の斜視図、図2は、図1のA−A線に沿う断面図である。
図1、図2に示すように、減速機付モータ1は、例えば車両に搭載される電装品(例えば、パワーウインドウ、サンルーフ、電動シート等)の駆動源となるものである。減速機付モータ1は、モータ部2と、モータ部2の回転を減速して出力する減速部3と、モータ部2の駆動制御を行うコントローラ部4と、を備えている。なお、以下の説明において、単に軸方向という場合は、モータ部2の回転軸31の軸方向をいい、単に周方向という場合は、回転軸31の周方向をいい、単に径方向という場合は、回転軸31の径方向をいうものとする。
モータ部2は、モータケース5と、モータケース5内に収納されている略円筒状のステータ8と、ステータ8の径方向内側に設けられ、ステータ8に対して回転可能設けられたロータ9と、を備えている。
モータケース5は、例えばアルミダイキャスト等の放熱性の優れた材料に形成されている。モータケース5は、軸方向に分割可能に構成された第1モータケース6と、第2モータケース7と、からなる。第1モータケース6および第2モータケース7は、それぞれ有底筒状に形成されており、それぞれの開口部6a,7aを嵌合させることで内部空間を有するモータケース5を形成している。
また、第1モータケース6の内周面には、開口部6aから軸方向略中央に至る間に、段差により拡径形成されたステータ内嵌部18が形成されている。このステータ内嵌部18にステータ8の外周面が嵌合される。さらに、第1モータケース6の周壁部11の外周面には、開口部6a側に全周に渡って凸条部12が突設されている。この凸条部12に、第2モータケース7の開口部7aが嵌合される。
また、第2モータケース7には、開口部7aの周縁に第1モータケース6の凸条部12に嵌合される嵌合部15が形成されている。嵌合部15は、周壁部14から段差により拡径形成された第1拡径部16と、第1拡径部16からさらに段差により拡径形成された第2拡径部17と、が一体成形されたものである。そして、第2拡径部17に、第1モータケース6の凸条部12が内嵌される。
図3は、ステータ8の斜視図である。
図2、図3に示すように、ステータ内嵌部18に内嵌されているステータ8は、略円筒状に形成され、且つ磁路を形成するコア部21と、ステータコア20から径方向内側に向かって突出する複数のティース22と、が一体成形されたステータコア20を有している。ステータコア20は、複数の金属板を軸方向に積層することにより形成されている。なお、ステータコア20は、複数の金属板を軸方向に積層して形成する場合に限られるものではなく、例えば、軟磁性粉を加圧成形することにより形成してもよい。このように形成されたステータコア20におけるコア部21の外周面が、第1モータケース6のステータ内嵌部18に内嵌される。
ステータコア20のティース22には、樹脂製のインシュレータ23がティース22の周囲を覆うように装着されている。
図3、図4に詳示するように、インシュレータ23は、ティース22の周囲を覆う底部23aと、底部23aの径方向外側(ティース22の基端側(径方向外側))に立設された外周壁23bと、底部23aの径方向内側(ティース22の先端側(径方向内側))に立設された内周壁23cと、が一体成形されたものである。内周壁23cの高さH1は、外周壁23bの高さH2よりも高く設定されている。
そして、このように構成されたインシュレータ23の上から、各ティース22にコイル24が巻回されている。各コイル24は、コントローラ部4からの給電により、ロータ9を回転させるための磁界を生成する。
なお、モータ側放熱シート25は軟らかい素材で形成されているので、モータ側放熱シート25の形成誤差が大きくなってしまった場合であっても、インシュレータ23に嵌め込む際にモータ側放熱シート25が変形する。このため、インシュレータ23に、モータ側放熱シート25を容易に嵌め込むことができる。
図5は、ロータ9を第2モータケース7の底部13側からみた斜視図、図6は、ロータ9を減速部3側からみた斜視図、図7は、図5のC矢視図、図8は、図5のD−D線に沿う断面図である。
図2、図5〜図8に示すように、ステータ8に対して回転可能設けられたロータ9は、回転軸31と、回転軸31に外嵌固定されている円柱状のロータコア32と、ロータコア32の外周面に嵌合されるリング状のマグネット33と、ロータコア32の軸方向両端に設けられ、マグネット33のロータコア32からの軸方向への抜けを防止する2つのマグネット押え34A,34Bと、を備えている。
また、ロータコア32には、貫通孔32aの周囲に、複数(例えば、2つ)のカシメ固定用孔32b(図8参照)が軸方向に沿って貫通形成されている。このカシメ固定用孔32bは、ロータコア32とマグネット押え34A,34Bとを固定するために用いられる。
さらに、マグネット33における第2モータケース7の底部13側端(図2における右端、図5に上端)には、4つの凹部35が形成されている。各凹部35は、周方向に等間隔で、つまり、各磁極に対応するように、配置されている。また、凹部35は、マグネット33の軸方向一端において、肉厚方向全体に渡って形成されている。
図9は、マグネット押え34A,34Bの斜視図である。なお、ロータコア32の軸方向両端に設けられた2つのマグネット押え34A,34Bは同一構成であるので、以下の説明では、2つのマグネット押え34A,34Bのうち、第1マグネット押え34Aのみについて説明し、第2マグネット押え34Bについての説明は、必要に応じて行う。
同図に詳示するように、第1マグネット押え34Aは、金属板にプレス加工を施して形成されたものである。第1マグネット押え34Aは、円環状の固定部36と、固定部36の外周部から径方向外側に向かって延びる4つのアーム部37と、各アーム部37の先端に設けられた押え爪38と、が一体成形されたものである。
ここで、本実施形態のマグネット33は4極に着磁されているので、アーム部37は、磁極に数に対応するように設けられ、且つ各磁極に対応するように配置されているという事になる。また、アーム部37は、その先端がマグネット33の外周部付近に位置するように形成されている。なお、固定部36の固定座39は、アーム部37を避けるように形成されている。すなわち、アーム部37を避けた位置で、固定座39の貫通孔39aとロータコア32のカシメ固定用孔32bとが連通される。
また、押え爪38の軸方向の高さH4は、マグネット33の凹部35の軸方向の深さH3(図7参照)よりも若干長くなるように設定されている。
このように、第2マグネット押え34Bは、ロータコア32とマグネット33との軸方向の位置決めを行う役割を有する。そして、第1マグネット押え34Aと第2マグネット押え34Bとにより、マグネット33を軸方向で挟持する。これにより、ロータコア32に対するマグネット33の軸方向への移動が規制される。
図10は、図1のE−E線に沿う断面図である。
図1、図2、図10に示すように、減速部3は、モータケース5が取り付けられているギヤケース40と、ギヤケース40内に収納されるウォーム減速機構41と、を備えている。ギヤケース40は、例えばアルミダイキャスト等の放熱性の優れた材料により形成されている。ギヤケース40は、一面に開口部40aを有する箱状に形成されており、内部にウォーム減速機構41を収容するギヤ収容部42を有する。また、ギヤケース40の側壁40bには、第1モータケース6が一体成形されている箇所に、この第1モータケース6の貫通孔10aとギヤ収容部42とを連通する開口部43が形成されている。
モータ部2の駆動制御を行うコントローラ部4は、磁気検出素子61が実装されたコントローラ基板62と、ギヤケース40の開口部40aを閉塞するように設けられたカバー63と、を有している。そして、コントローラ基板62が、ウォームホイール45のセンサマグネット53側(ギヤケース40の開口部40a側)に対向配置されている。
一方、副プレート69は、その先端(プレート本体68とは反対側)がコントローラ基板62の端部よりも突出するように形成されている。さらに、副プレート69の先端は、ギヤケース40の側壁40bの端部に至るまで延出されている。そして、副プレート69の先端において、コントローラ基板62(ウォーム減速機構41)側の一面69aが、コントローラ側第2放熱シート71を介してギヤケース40の側壁40bに接触している。
また、図1に詳示するように、カバー63の外周部に、コネクタ64が一体成形されている。コネクタ64は、不図示の外部電源から延びるコネクタと嵌着可能に形成されている。コネクタ64の端子64aは、コネクタ64の内外に延出している。そして、端子64aの内側端がコントローラ基板62に電気的に接続されている。これにより、外部電源の電力がコントローラ基板62に供給される。
次に減速機付モータ1の動作について説明する。
減速機付モータ1は、コネクタ64を介してコントローラ基板62に供給された電力が、パワーモジュール65を介してモータ部2の各コイル24に選択的に供給される。すると、ステータ8(ティース22)に所定の磁界が形成され、この磁界とロータ9のマグネット33との間で磁気的な吸引力や反発力が生じる。これにより、ロータ9が継続的に回転する。
ロータ9が回転すると、回転軸31と一体化されているウォーム軸44が回転し、さらにウォーム軸44に噛合されているウォームホイール45が回転する。そして、ウォームホイール45に連結されている出力軸48が回転し、所望の電装品が駆動する。
次に、図2、図10に基づいて、減速機付モータ1の熱伝達経路、および各放熱シート25,66,71の作用について説明する。
まず、図2に基づいて、モータ部2の熱伝達経路について説明する。
同図に示すように、モータ部2のコイル24に電力が供給されると、コイル24の抵抗によりコイル24が発熱する。この熱は、ステータコア20にも伝達される。
同図に示すように、コントローラ部4では、不図示の外部電源からの電力を各コイル24に選択的に供給するパワーモジュール65が特に発熱する。このパワーモジュール65の発熱は、コントローラ側第1放熱シート66を介して熱伝導プレート67に伝達される。
次に、図5〜図9に基づいて、ロータ9の組み立て方法について説明する。
まず、回転軸31に第2マグネット押え34Bの固定部36を挿入した後、回転軸31にロータコア32を外嵌固定する。この際、第2マグネット押え34Bは、押え爪38がロータコア32とは反対側に向くようにしておく。
続いて、着磁前のマグネット33をロータコア32の外周面に嵌合する。この際、マグネット33に形成されている凹部35を第2マグネット押え34Bとは反対側に向け、ロータコア32の外周面に嵌合する。また、ロータコア32とマグネット33との間には、接着剤等を塗布する必要はない。
続いて、各マグネット押え34A,34Bの固定部39の貫通孔39a、およびロータコア32のカシメ固定用孔32bにカシメピン30を挿入する。そして、カシメピン30の先端を座屈変形させる。これにより、ロータコア32、マグネット33、および各マグネット押え34A,34Bが一体化される。
さらに、マグネット押え34A,34Bを用いつつマグネット33の外表面全体が露出するので、マグネット33の有効磁束が減少してしまうことがない。このため、モータ部2の体格が大型化してしまうことを防止できる。
また、マグネット33に凹部35を形成する一方、マグネット押え34A,34Bの押え爪38を、凹部35に挿入可能に屈曲形成している。このため、ロータコア32に対してマグネット33が周方向にずれてしまうことを防止でき、ロータコア32へのマグネット33の固定力を確実に高めることができる。
また、第2モータケース7やステータ8(ステータコア20)の製造誤差に係わらず、モータ側放熱シート25を介して、第2モータケース7にコイル24の熱を確実に伝達することができる。このため、モータ部2の冷却効率をさらに確実に高めることができる。
さらに、モータ部2の回転軸31と減速部3のウォーム軸44とを一体化し、ウォーム軸44のみをギヤケース40に設けた軸受46,47で回転自在に支持するように構成している。このため、モータケース5(第1モータケース6および第2モータケース7)に、回転軸31を回転自在に支持するための軸受を設ける必要がなくなる。よって、モータケース5の構造を簡素化でき、モータケース5の製品コストを低減できる。これに加え、2つのモータケース6,7の芯出しを高精度に行う必要がなくなるので、モータケース5の組み付け性を向上できる。
この結果、メンテナンス時等のコストを抑えることができる。また、コントローラ側第1放熱シート66とコントローラ側第2放熱シート71とに分割することにより、各放熱シート66,71を必要最低限の大きさとすることができる。よって、減速機付モータ1の製品コストを抑えることができる。
ここで、熱伝導プレート67は、コントローラ基板62側の一面69a(副プレート69の一面69a)が、コントローラ側第2放熱シート71を介してギヤケース40の側壁40bに接触している。すなわち、コントローラ基板62の熱伝導プレート67と反対側の面には、コントローラ基板62の冷却効率を高めるための部品を配置する必要がなく、スペースが空いている。このため、ウォームホイール45とコントローラ基板62とを対向配置させた場合、これらウォームホイール45とコントローラ基板62との間を極力狭くすることができる。よって、減速機付モータ1を小型化できる。
次に、図11に基づいて、第1実施形態の変形例について説明する。
図11は、ロータ9のマグネット33に形成された凹部35の拡大断面図、図12は、ロータ9を軸方向一方からみた平面図である。
ここで、上述の第1実施形態では、マグネット33に形成されている凹部35の底面35aは、軸方向に対して直交する方向に平坦に形成され、且つ軸方向からみた平面視が長方形状になるように形成されている場合について説明した。しかしながら、底面35aを以下のように形成してもよい。
これらのように構成することで、マグネット押え34A,34Bの押え爪38によってマグネット33の凹部35を押え付ける際、この押圧力がマグネット33の径方向外側に向かって作用する(例えば、図12の矢印参照)。このため、ロータコア32に対するマグネット33の径方向への移動を抑制できると共に、マグネット33のガタツキを抑制できる。
次に、図13〜図16に基づいて、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一態様には、同一符号を付して説明を省略する(以下の実施形態についても同様)。
図13は、第2実施形態におけるロータ209の斜視図であって、前述の実施形態の図5に対応している。図14は、図13のF−F線に沿う断面図である。
図13、図14に示すように、ロータ209のロータコア232は、複数の金属板91を軸方向に積層することにより形成されている。複数の金属板91は、プレス加工を施すことにより形成された4つのカシメ用のボス92を有している。これらカシメ用のボス92は、周方向に等間隔で配置されている。これらボス92を重ね合わせてカシメることにより、複数の金属板91が一体化される。
ここで、第2実施形態の各マグネット押え234A,234Bは、ロータコア232のボス92を利用してロータコア232に固定されるように構成されている。この点、前述の第1実施形態の各マグネット押え34A,34Bと相違する点である。
図15、図16に示すように、マグネット押え234A,234Bの固定部236には、マグネット押え234A,234Bをロータコア232に固定するための固定座39(図9参照)が一体成形されていない。この固定座39に代わって、固定部236には、ロータコア232のボス92に対応する位置に、このボス92にカシメ固定されるボス93が4つ形成されている。
なお、ボス93の突出方向は限定されるものでなく、ロータコア232のボス92の突出方向に応じて突出方向を変えればよい。つまり、2つのマグネット押え234A,234Bのうち、マグネット33に形成されている凹部35側に配置された第1マグネット押え234Aの押え爪38が、凹部35に挿入可能な向きとなるように、ボス93が突出されていればよい。
次に、図17〜図21に基づいて、本発明の第3実施形態について説明する。
図17は、第3実施形態におけるロータ309の斜視図であって、回転軸31の図示を省略している。図18は、図17のG−G線に沿う断面図である。
図17、図18に示すように、前述の第1実施形態と第3実施形態との相違点は、第1実施形態のマグネット押え34A,34Bの形状と第3実施形態のマグネット押え334A,334Bの形状とが異なる点にある。
すなわち、ロータコア332には、回転軸31が挿入される貫通孔32aの周囲に、マグネット押え334A,334Bを固定するための固定用孔332bが4つ形成されている。これら固定用孔332bは、ロータコア332の軸方向に貫通形成されており、且つ周方向に等間隔で配置されている。
また、マグネット333には、軸方向両端にそれぞれ凹部35が形成されている。同一端部上に形成された各凹部35は、周方向に等間隔で4箇所形成されている。また、軸方向両端に形成された各凹部35は、それぞれ軸方向で対向するように形成されている。
図19は、マグネット押え334A,334Bの斜視図である。なお、ロータコア332の軸方向両端に設けられた2つのマグネット押え334A,334Bは同一構成であるので、以下の説明では、2つのマグネット押え334A,334Bのうち、第1マグネット押え334Aのみについて説明し、第2マグネット押え334Bについての説明は、必要に応じて行う。
固定部336は、ロータコア332の軸方向両端に配置され、このロータコア332に固定されるものである。固定部336の開口部336aの直径D4は、回転軸31の軸径よりも若干大きい程度に設定されている。このような開口部336aに回転軸31が挿通され、ロータコア332の軸方向端面に固定部336が配置される。
4つのアーム部37は、マグネット333の凹部35に対応するように周方向に等間隔に配置されている。
次に、ロータ309の組み立て方法について説明する。
まず、回転軸31(第3実施形態では不図示、図5参照)にロータコア332を外嵌固定し、続いて着磁前のマグネット333をロータコア332の外周面に嵌合する。この際、ロータコア332とマグネット333との間には、接着剤等を塗布する必要はない。
このとき、図17、図18に示すように、マグネット333の各凹部35に、各マグネット押え334A、334Bの押え爪338を挿入する。また、ロータコア332の外周面とマグネット333の内周面との間に、各マグネット押え334A、334Bの補助押え95の楔部95bを挿入する。
同図に示すように、楔部95bは、先端に向かうに従って徐々に肉厚が薄くなるように楔状に形成されているので、ロータコア332の外周面とマグネット333の内周面との間にスムーズに挿入できる。ロータコア332の外周面とマグネット333の内周面との間に楔部95bが挿入されることにより、ロータコア332に対してマグネット333に径方向外側に向かう力が作用する。
同図に示すように、ロータコア332の軸方向両端にそれぞれマグネット押え334A,334Bを取り付けた状態では、2つのマグネット押え334A,334Bの一方の貫通孔339cに、他方の固定柱96が挿入される。そして、各固定柱96の先端は、それぞれ貫通孔339cの小径孔339aを介し、大径孔339b内に突出している。
例えば、上述の実施形態では、減速機付モータ1は、車両に搭載される電装品(例えば、パワーウインドウ、サンルーフ、電動シート等)の駆動源となるものである場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、さまざまな用途に減速機付モータ1を使用することができる。
このように熱伝導プレート67を形成することにより、コントローラ基板62に搭載、または接続された電子部品から放出される放射ノイズを、熱伝導プレートによって吸収することが可能になる。つまり、熱伝導プレート67の役割を、コントローラ部4の放熱のためとするだけでなく、コントローラ基板62の放射ノイズの低減のためとすることができる。
8…ステータ
9,209,309…ロータ
30…カシメピン(固定具)
31…回転軸
32,232,332…ロータコア
32b…カシメ固定用孔(ロータ側貫通孔)
33,333…マグネット
34A,234A,334A…第1マグネット押え(マグネット押え)
34B,234B,334B…第2マグネット押え(マグネット押え)
35…凹部
35a…底面
35b…傾斜面
36,236,336…固定部
37…アーム部(アーム、弾性連結部)
38,338…押え爪(押え部、爪部)
38a,338a…先端
38b,338b…傾斜辺
39,339…固定座
39a…貫通孔(固定側貫通孔)
95…補助押え
95b…楔部
96…固定柱
97…熱カシメ部
332b…固定用孔(ロータ側貫通孔)
337…アーム部(アーム、連結部)
339c…貫通孔(挿通孔)
H3…深さ
H4…高さ
Claims (7)
- 回転軸と、
該回転軸に固定される円柱状のロータコアと、
該ロータコアの外周面に嵌合されるリング状のマグネットと、
前記ロータコアの軸方向両端に設けられ、前記マグネットの前記ロータコアからの軸方向への抜けを防止するマグネット押えと、
を備え、
前記マグネット押えは、
前記ロータコアの軸方向端部に固定される固定部と、
前記マグネットの軸方向端部を押える押え部と、
前記固定部と前記押え部とに跨るように設けられ、前記固定部と前記押え部とを連結すると共に弾性を有すると共に前記固定部から径方向外側に向かって延びる複数のアームからなる弾性連結部と、
を備え、
前記押え部は、前記アームの先端に設けられており、
前記押え部の先端には、軸方向前記マグネット側に屈曲された爪部が形成されており、
前記マグネットの軸方向端部には、前記爪部を受け入れる凹部が形成され、
前記ロータコアの軸方向端部と前記マグネットの軸方向端部とを同一平面上に並べた状態で、前記凹部の深さよりも前記爪部の延出長さが長く設定されていることを特徴とするロータ。 - 前記アームの個数は、前記マグネットの磁極数と同じ数に設定されており、
各前記アームは、前記マグネットの各磁極に対応するようにそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1に記載のロータ。 - 前記爪部は、先端に向かうに従って周方向の爪幅が狭くなるように先細り形状になっており、
前記凹部は、周方向で対向する2つの内側面が、前記爪部の形状に対応するように傾斜していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のロータ。 - 前記ロータコアは、軸方向に貫通するロータ側貫通孔を有し、
前記固定部は、前記ロータ側貫通孔に連通する固定部側貫通孔を有し、
前記ロータ側貫通孔、および前記固定部側貫通孔に挿入され、前記ロータコアと前記固定部とを固定する固定具を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のロータ。 - 回転軸と、
該回転軸に固定される円柱状のロータコアと、
該ロータコアの外周面に嵌合されるリング状のマグネットと、
前記ロータコアの軸方向両端に設けられ、前記マグネットの前記ロータコアからの軸方向への抜けを防止するマグネット押えと、
を備え、
前記マグネット押えは、
前記ロータコアの軸方向端部に固定される固定部と、
前記ロータコアの外周面と前記マグネットの内周面との間の隙間に挿入可能なように楔状に形成された補助押えを有し、前記マグネットの軸方向端部を押える押え部と、
前記固定部と前記押え部とに跨るように設けられ、前記固定部と前記押え部とを連結する連結部と、
を備えていることを特徴とするロータ。 - 回転軸と、
該回転軸に固定され、軸方向に貫通するロータ側貫通孔を有する円柱状のロータコアと、
該ロータコアの外周面に嵌合されるリング状のマグネットと、
前記ロータコアの軸方向両端に設けられ、前記マグネットの前記ロータコアからの軸方向への抜けを防止するマグネット押えと、
を備え、
前記マグネット押えは、
前記ロータコアの軸方向端部に固定される固定部と、
前記マグネットの軸方向端部を押える押え部と、
前記固定部と前記押え部とに跨るように設けられ、前記固定部と前記押え部とを連結する連結部と、
を備え、
2つの前記マグネット押えのうち、一方の前記マグネット押えの固定部には、前記ロータ側貫通孔を介して他方の前記マグネット押え側に向かって突出する固定柱が設けられており、
2つの前記マグネット押えのうち、他方の前記マグネット押えの固定部には、一方の前記マグネット押えの前記固定柱を挿通可能な挿通孔が形成されており、
前記固定柱の先端には、2つの前記マグネット押えを連結するための熱カシメ部が形成されていることを特徴とするロータ。 - 請求項1〜請求項6の何れか1項に記載のロータと、
通電されることにより前記ロータに対して磁気的な吸引力や反発力を生じさせ、前記ロータを回転させるステータと、
を備えたことを特徴とするモータ。
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