JP6654833B2 - ケーキドーナツ用生地、ケーキドーナツ及びその製造方法 - Google Patents

ケーキドーナツ用生地、ケーキドーナツ及びその製造方法 Download PDF

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本発明は、ケーキドーナツ用吸油抑制剤、ケーキドーナツ用生地、ケーキドーナツ、及び、ケーキドーナツの製造方法に関する。
最近、ドーナツがブームとなっているが、その7割程度はケーキドーナツである。ケーキドーナツとは、基本的にパン酵母の発酵力に頼らず、膨張剤を使用して作製されたドーナツである。但し、食感が変わらない程度にパン酵母が用いられたものは含まれる。
ケーキドーナツは一般的に油分量が20〜35重量%と高く、油っぽくて食感が重たくなる傾向があるが、近年は健康志向や食の嗜好性から、油っぽさが少なく軽い食感で低カロリーでありながら、好ましくは油の風味が感じられるケーキドーナツが求められている。しかし、そのようなケーキドーナツは実現できていない。
特許文献1では、品質、及び製造操作時の特性に優れた油菓子を製造することを目的として、キサンタンガムとグアーガムを配合したケーキドーナツが記載されている(実施例2)。
特開昭59−2647号公報
本発明者らが検討したところ、特許文献1に記載のケーキドーナツは油分量が多く油っぽくなり、また、食感が硬くなるといった問題があることが判明した。これは、キサンタンガムとグアーガムのみが配合され、その配合量も多いためと考えられる。
本発明の目的は、油分が少なく低カロリーで、且つ軽い食感のケーキドーナツを提供すること、及び、そのようなケーキドーナツの製造を容易にする吸油抑制剤を提供することである。本発明の更に好適な目的は、含まれる油分が少ないにもかかわらず油の風味が感じられ、且つ軽い食感のケーキドーナツを提供することである。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、キサンタンガム、グアーガム、ビタミンC及び重曹をそれぞれ特定量添加して作製したケーキドーナツは、油分が少なく低カロリーで、且つ軽い食感になることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の第一は、キサンタンガム、グアーガム及びビタミンCを含有し、キサンタンガム/グアーガム/ビタミンCの乾燥重量比率が、これら三成分の合計乾燥重量100に対し(34〜85)/(14〜65)/(0.2〜8)であるケーキドーナツ用吸油抑制剤に関する。好ましい実施態様は、キサンタンガム、グアーガム及びビタミンCの合計乾燥重量100g当たりキシラナーゼ500〜5000Uをさらに含有する上記記載のケーキドーナツ用吸油抑制剤に関する。
本発明の第二は、穀粉100重量部に対して、パン酵母の含有量は乾燥重量で0.15重量部未満であり、キサンタンガム及びグアーガムを合計乾燥重量で0.18〜0.5重量部、ビタミンC0.0015〜0.012重量部、並びに、重曹0.3〜1重量部を含有し、キサンタンガム/グアーガムの乾燥重量比率が85/15〜40/60であるケーキドーナツ用生地に関する。好ましい実施態様は、穀粉100g当たりキシラナーゼ1〜20Uをさらに含有する上記記載のケーキドーナツ用生地に関する。より好ましくは、上記記載のドーナツ用吸油抑制剤を用いて製造された上記記載のケーキドーナツ用生地に関する。また、本発明は、上記記載のケーキドーナツ用生地をフライ調理してなるケーキドーナツであってもよい。
本発明の第三は、ケーキドーナツ全体中、キサンタンガム及びグアーガムを合計乾燥重量で0.07〜0.2重量%、ビタミンCを0.0005〜0.006重量%含有し、キサンタンガム/グアーガムの乾燥重量比率が85/15〜40/60であるケーキドーナツに関する。好ましくは、ケーキドーナツの油分量が10〜28重量%である上記記載のケーキドーナツである。また、好ましくは、ケーキドーナツに含まれる油分が、パーム系油脂のエステル交換油の分別液状部である油脂であって且つヨウ素価が35〜62を示す油脂を10〜50重量%含有し、前記分別液状部である油脂が、SSS型トリグリセリドを2〜13重量%含有し、SSU型トリグリセリドとSUS型トリグリセリドを合計で34〜54重量%含有し、(SSU型トリグリセリドとSUS型トリグリセリドの合計含量)/SSS型トリグリセリド含量の重量比率が4〜20であり、SSU型トリグリセリド含量/SUS型トリグリセリド含量の重量比率が1以上である上記記載のケーキドーナツに関する。
本発明の第四は、上記記載のケーキドーナツ用生地を、成型した後、フライ調理して、油分量が10〜28重量%のケーキドーナツを得ることを含む、ケーキドーナツの製造方法に関する。
本発明に従えば、油分が少なく低カロリーで、且つ軽い食感のケーキドーナツ、及び、そのようなケーキドーナツの製造を容易にする吸油抑制剤を提供することができる。好ましくは、含まれる油分が少ないにもかかわらず油の風味が感じられ、且つ軽い食感のケーキドーナツを提供することができる。
以下、本発明につき、さらに詳細に説明する。
本発明のケーキドーナツ用生地は、パン酵母の含量が特定量未満で、穀粉、キサンタンガム、グアーガム、ビタミンC及び重曹をそれぞれ特定量含有することを特徴とする。
前記穀粉は、食用の穀粉であれば特に限定はないが、例えば、小麦粉、米粉、とうもろこし粉、馬鈴薯粉、タピオカ粉、甘藷粉、これらを由来とする澱粉及びその加工澱粉を例示でき、それらの群より選ばれる少なくとも1種を使用することができる。本発明で使用する穀粉は、小麦粉を80重量%以上含有することが好ましい。前記小麦粉としては、例えば、強力粉、中力粉、薄力粉等が挙げられ、それらの群より選ばれる少なくとも1種を使用することができる。なかでも、蛋白質含量が少ない薄力粉を使用することが望ましい。薄力粉の含量は、前記小麦粉中、50〜100重量%が好ましく、60〜100重量%がより好ましく、70〜100重量%が更に好ましい。
また、保水効果を高めしっとりした食感を得ることを目的に、前記穀粉は、加工澱粉を含有することができる。加工澱粉としては、ヒドロキシプロピル澱粉、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉を例示できる。加工澱粉の含有量は、前記穀粉中3〜10重量%が好ましく、3〜5重量%がより好ましい。3重量%より少ないと所望の効果が十分に発現しない場合があり、10重量%よりも多いと最終製品であるケーキドーナツの食感が硬くなる場合がある。
前記パン酵母は、糖を資化して炭酸ガスおよびアルコールを生成し、有機酸および香気成分をも生成する微生物をいい、例えば、サッカロミセス・セレビシエなど、通常製パンに使用する酵母等が挙げられる。前記パン酵母の含有量は、少ないほど好ましく、前記穀粉100重量部に対して0.15重量部未満が好ましく、0.1重量部以下がより好ましく、0.05重量部以下が更に好ましく、添加しないことが特に好ましい。含有量が0.15重量部以上になると、ケーキドーナツ用生地が軟らかくなって目的とする形状のケーキドーナツが得られない場合がある。なお、ここでパン酵母の含有量は、乾燥重量での含有量である。
前記キサンタンガムは増粘剤の1種であり、キサントモナス・キャンペストリスが菌体外に生産する多糖類を精製したものをいう。また、前記グアーガムは増粘剤の1種であり、マメ科植物のグアーの種子胚乳部分から得られるものをいう。
本発明のケーキドーナツ用生地は、前記キサンタンガムとグアーガムを共に含有する。ケーキドーナツ用生地中のキサンタンガム/グアーガムの乾燥重量比率は、85/15〜40/60が好ましく、80/20〜45/55がより好ましく、75/25〜50/50が更に好ましく、70/30〜60/40が特に好ましい。重量比が85/15より大きいと、或いは40/60より小さいと、十分な吸油抑制効果が得られずにケーキドーナツが油っぽくなり、また、食感が硬くなる場合がある。
前記キサンタンガム及びグアーガムの合計含有量(合計乾燥重量)は、前記穀粉100重量部に対して、0.18〜0.5重量部が好ましく、0.2〜0.42重量部がより好ましく、0.22〜0.36重量部が更に好ましく、0.24〜0.32重量部が特に好ましい。合計含有量が0.18重量部より少ないと、十分な吸油抑制効果が得られずにケーキドーナツが油っぽくなり、また、食感が硬くなる場合があり、0.5重量部を超えて添加しても吸油抑制効果は頭打ちになり、食感も硬くなる場合がある。
前記ビタミンCは、L−アスコルビン酸のことをいい、天然由来の物でも、合成された物でも良い。前記ビタミンCの含有量(乾燥重量)は、前記穀粉100重量部に対して、0.0015〜0.012重量部が好ましく、0.002〜0.01重量部がより好ましく、0.003〜0.008重量部が更に好ましく、0.004〜0.007重量部が特に好ましい。含有量が0.0015重量部より少ないと、十分な吸油抑制効果が得られずにケーキドーナツが油っぽくなり、また、食感が硬くなる場合があり、0.012重量部より多いと、吸油抑制効果は頭打ちになる場合がある。
前記重曹は、炭酸水素ナトリウムをいい、例えば該炭酸水素ナトリウムを含有するベーキングパウダーなどの膨張剤を使用することができる。前記重曹の含有量は、前記穀粉100重量部に対して、0.3〜1重量部が好ましく、0.4〜0.9重量部がより好ましく、0.6〜0.8重量部が更に好ましい。含有量が0.3重量部より少ないと、十分に大きなケーキドーナツとならずに、食感が硬くなる場合があり、1重量部より多いとケーキドーナツの表面が破れて、十分な吸油抑制効果が得られずにケーキドーナツが油っぽくなる場合がある。なお、重曹は、ケーキドーナツ用生地をフライ調理すると、ほぼガス化するため、ケーキドーナツ中には実質的に残留しない。
ケーキドーナツの食感をより軽くすることを目的に、ケーキドーナツ用生地中にはキシラナーゼを添加することが好ましい。ここでキシラナーゼとは、キシランをキシロースに分解する酵素を意味する。前記キシラナーゼの添加量は、前記穀粉100gあたり1〜20Uが好ましく、2〜15Uがより好ましく、3〜10Uが更に好ましい。添加量が1Uより少ないと、食感を軽くする効果が劣る場合がある。また20Uより多いと、生地に粘りが出て、ケーキドーナツの口溶けが悪くなる場合がある。
なお、キシラナーゼの酵素活性については、キシランを基質として、キシラナーゼを作用させることで遊離還元糖を生成させ、生成した遊離還元糖と3,5−DNS試薬を混和し、沸騰水中で加熱して発色させ、波長535nmで測定して定量し、1分間に1μmolのキシロースを生成する酵素量を1U(ユニット)とし、前記酵素の活性は比活性(U/g)で表す。従って、上記した穀粉に対するキシラナーゼの添加量(U)は、キシラナーゼ(酵素)の比活性(U/g)とキシラナーゼの添加量(g)の積である。
本発明のケーキドーナツ用生地には、前記記載の原材料の他に、必要に応じて、油脂、乳成分、糖類、卵、食塩、アミラーゼなどの酵素、水、乳化剤及び香料などを添加することもできる。
前記ケーキドーナツ用生地中の油脂は、ケーキドーナツの食感をしっとりとさせ、風味を向上することを目的に、ケーキドーナツ用生地に添加することが好ましい。前記油脂は、食用の油脂であれば特に限定はないが、従来からマーガリンやショートニングに用いられている油脂が好ましい。例えば、コーン油、亜麻仁油、桐油、サフラワー油、かや油、胡麻油、綿実油、芥子油、向日葵油、菜種油、大豆油、辛子油、カポック油、米糠油、胡桃油、落花生油、オリーブ油、椿油、茶油、ひまし油、椰子油、パーム油、パーム核油、クヘア油、葡萄油、カカオ脂、シア脂、コクム脂、ボルネオ脂等の植物油や、魚油、鯨油、牛脂、豚脂、鶏油、卵黄油、羊油等の動物油から選ばれる少なくとも1種が挙げられ、また、これらの油脂をエステル交換して得られた油脂や、硬化及び/又は分別して得られた油脂等、通常食用に供されるすべての油脂類を用いることができる。本発明においては、ケーキドーナツ作製時の作業性や出来たケーキドーナツの食感の点から、流動状のショートニングをケーキドーナツ用生地に添加することが好ましい。
前記生地中に添加する油脂の量は、前記穀粉100重量部に対して、5〜40重量部が好ましく、8〜35重量部がより好ましい。添加量が5重量部より少ないと、食感がぱさついたり、風味が乏しくなる場合がある。40重量部より多いと、ケーキドーナツが油っぽくなったり、カロリーが高くなる場合がある。
前記生地中に添加する油脂は、ケーキドーナツ中の油分が少なくても油の風味とコクを増強する観点から、パーム系油脂のエステル交換油の分別液状部であってヨウ素価が35〜62を示す油脂を含有することが好ましい。
この分別液状部から構成される油脂は、SSS型トリグリセリドを2〜13重量%含有し、SSU型トリグリセリドとSUS型トリグリセリドを合計で34〜54重量%含有し、(SSU型トリグリセリドとSUS型トリグリセリドの合計含量)/(SSS型トリグリセリド含量)の重量比率が4〜20であり、(SSU型トリグリセリド含量)/(SUS型トリグリセリド含量)の重量比率が1以上であることが好ましい。ここで、Sは飽和脂肪酸を表し、Uは不飽和脂肪酸を表す。SSS型トリグリセリドとは、1分子のトリグリセリドを構成する3分子の構成脂肪酸が全て飽和脂肪酸であるトリグリセリドをいう。SSU型トリグリセリドは、非対称型トリグリセリドであって、グリセリンの1,2位にそれぞれ飽和脂肪酸が結合し、3位に不飽和脂肪酸が結合しているトリグリセリドをいう。SUS型トリグリセリドは、対称型トリグリセリドであって、グリセリンの1,3位にそれぞれ飽和脂肪酸が結合し、2位に不飽和脂肪酸が結合しているトリグリセリドをいう。なお、前記油脂には、SSS型トリグリセリド、SSU型トリグリセリド、SUS型トリグリセリド以外に、3分子の構成脂肪酸のうち2分子又は3分子が不飽和脂肪酸であるトリグリセリドが含まれる。
前記分別液状部である油脂の含有量は、ケーキドーナツ用生地に添加する油脂全体中10〜50重量%が好ましく、20〜50重量%がより好ましく、25〜40重量%が更に好ましい。前記分別液状部である油脂の含有量が10重量%より少ないと、油の風味とコクの増強効果が得られにくい場合があり、また50重量%を超えると、効果が頭打ちになったり、ケーキドーナツの食感が硬く感じられる場合がある。
前記分別液状部である油脂のヨウ素価は、35〜62であることが好ましく、37〜58がより好ましく、40〜55が更に好ましい。前記油脂のヨウ素価が35より低いと、ケーキドーナツの食感が硬くなる場合があり、また62より高いと、当該油脂が軟らかすぎて生地の作製時にすべって練り込まれにくい場合がある。
前記分別液状部である油脂におけるSSS型トリグリセリド含量は2〜13重量%であることが好ましい。2重量%未満であると当該油脂が生地に練り込まれにくくなる場合があり、13重量%を超えるとケーキドーナツの食感が硬くなる場合がある。
前記分別液状部である油脂におけるSSU型トリグリセリドとSUS型トリグリセリドの合計含量は、34〜54重量%であることが好ましい。34重量%未満では当該油脂が軟らかすぎて生地の混捏時にすべって練り込まれにくい場合があり、54重量%を超えると当該油脂が硬くなり生地に練り込まれにくくなる場合がある。
前記分別液状部である油脂における(SSU型トリグリセリドとSUS型トリグリセリドの合計含量)/(SSS型トリグリセリド含量)の重量比率は、4〜20であることが好ましい。4より小さいとSSS型トリグリセリドが多く口溶けが悪くなるか、もしくはSSU型トリグリセリドとSUS型トリグリセリドの合計含量が少ないために当該油脂が結晶速度の遅い軟質の油脂となって生地に練り込まれにくくなる場合がある。逆に20より大きくなると、結晶核となるSSS型トリグリセリドが相対的に少ないために粗大結晶となり生地との混合状態が悪化してケーキドーナツの食感が悪くなる場合がある。
前記分別液状部である油脂における(SSU型トリグリセリド含量)/(SUS型トリグリセリド含量)の重量比率は1以上であることが好ましい。1未満であると、SSU型トリグリセリドに対してSUS型トリグリセリドが多くなり結晶速度が遅く経時的に物性変化が大きくなり、生地に練り込まれにくくなる場合がある。
前記パーム系油脂のエステル交換油の分別液状部は、パーム系油脂をランダムエステル交換した後、分別により固体部を除去して液状部を取得することにより、多大な試行錯誤を経ることなく得ることができ、前述したトリグリセリド組成とすることができる。
前記ランダムエステル交換に供する原料のパーム系油脂は、ヨウ素価が30〜58を示すことが好ましい。原料のヨウ素価がこの範囲内であれば、最終的に得られる分別液状部のヨウ素価を35〜62に調整し易い。
前記ランダムエステル交換に供する原料のパーム系油脂としては、例えば、パーム油、パームステアリン、パーム中融点部、パームオレインが挙げられる。これらのパーム系油脂はそのままエステル交換に供することができる。また、ヨウ素価が30〜58の範囲外にあるパームダブルオレイン、パームスーパーオレイン、パームトップオレイン、パームハードステアリンなどのパーム系油脂とこれら以外のパーム系油脂を混合してヨウ素価30〜58に調整してから、ランダムエステル交換に供することもできる。
パーム系油脂のランダムエステル交換方法としては、「ナトリウムメチラートなどのアルカリ触媒などを用いた化学法」や「リパーゼを用いた酵素法」など、一般的に食用油脂に適用することができるエステル交換方法が挙げられる。なお、本発明におけるランダムエステル交換方法としては、「化学法」もしくは「トリグリセリドの2位にもある程度の反応性があるリパーゼ、例えば、Thermomyces属由来のリパーゼなどを用いる酵素法」を利用することが好ましい。
前記エステル交換後の分別方法としては、食用油脂に一般的に適用される方法が挙げられ、例えば、パーム系油脂のエステル交換油を温調しながら攪拌して結晶を析出させた後、その油脂を加圧圧搾装置に導入して圧搾して液状部を得る方法が挙げられる。具体的には、パーム系油脂のランダムエステル交換油を5〜48時間、分別に供するエステル交換油の融点よりも2〜14℃低い温度で温調しながら攪拌して結晶を析出させた後、その油脂を加圧圧搾装置に導入し、前記温度を維持しながら0.5〜5MPaで圧搾すると、容易にヨウ素価が35〜62の分別液状部が得られて好ましい。
前記ケーキドーナツ用生地中の乳成分としては、例えば、牛乳、クリーム、脱脂乳、バターミルク、脱脂粉乳、全脂粉乳、バターミルクパウダー、ホエー蛋白質、カゼイン蛋白質、乳清ミネラル、加糖練乳、無糖練乳、チーズ等が挙げられ、中でも脱脂粉乳、牛乳が好ましい。前記乳成分の含有量は、穀粉100重量部に対して、乾燥重量で2〜7重量部が好ましく、3〜5重量部がより好ましい。含有量が2重量部より少ないとケーキドーナツの色が薄くなったり、味が弱くなる場合があり、7重量部より多いと効果が頭打ちになったり、価格が高くなる場合がある。
前記ケーキドーナツ用生地中の糖類としては、例えば、砂糖、ブドウ糖、果糖、麦芽糖、乳糖、異性化糖、オリゴ糖、水あめ、糖アルコール類などが挙げられ、それらの群より選ばれる少なくとも1種を用いることができる。また前記糖類は、粉末状であることが好ましく、呈する甘みの点からは、上白糖やグラニュー糖を用いることがより好ましい。前記糖類の添加量は、穀粉100重量部に対して、乾燥重量で5〜40重量部が好ましく、15〜30重量部がより好ましい。添加量が5重量部より少ないと甘味が不足したケーキドーナツとなる場合がある。40重量部より多いと油っぽかったり、高カロリーになる場合がある。
前記ケーキドーナツ用生地中の卵は、鶏卵であり、生の全卵の他、加塩全卵、加塩卵黄、 加糖全卵、乾燥全卵、凍結全卵、凍結加糖全卵、酵素処理全卵などを用いることができ、これらの群から選ばれる少なくとも1種を使用すればよい。卵の添加量は、乾燥重量で前記穀粉100重量に対して1〜5重量部が好ましく、2〜3重量部がより好ましい。1重量部より少ないと、ケーキドーナツの風味が弱くなったり、色つきが悪くなる場合がある。また5重量部より多いと高カロリーになる場合がある。
前記ケーキドーナツ用生地中の食塩とは、主に塩化ナトリウムからなる調味料を意味し、例えば、精製塩、上質塩、内地白塩、原塩、粉砕塩などが挙げられ、当該分野で使用される食塩であれば特に限定されない。前記食塩の添加量は、前記穀粉100重量部に対して0.5〜1.5重量部が好ましく、0.9〜1.2重量部がより好ましい。添加量が0.5重量部より少ないと、ケーキドーナツの味が乏しくなる場合があり、1.5重量部より多いと、ケーキドーナツの塩味が濃く、食せない場合がある。
前記アミラーゼなどの酵素としては、例えば、α−アミラーゼ、β−アミラーゼ、γ−アミラーゼ、マルトジェニックアミラーゼなどのアミラーゼなどを適宜使用することができる。
前記ケーキドーナツ用生地への水の添加量は、穀粉100重量部に対して、10〜70重量部が好ましく、15〜60重量部がより好ましい。添加量が10重量部より少ないと生地が硬くて成型し難い場合がある。70重量部より多いと生地が軟らかくて成型し難い場合がある。
本発明のケーキドーナツを容易に作製するためには、例えば、キサンタンガム、グアーガム及びビタミンCをそれぞれ特定量含有するケーキドーナツ用吸油抑制剤を穀粉に添加してケーキドーナツ用生地を調製すれば良い。本発明のケーキドーナツ用吸油抑制剤は、特定量のキサンタンガム、グアーガム及びビタミンCを含有することが特徴である。なお、ケーキドーナツ用吸油抑制剤に含まれるキサンタンガム、グアーガム及びビタミンCは、前記ケーキドーナツ用生地中に含まれるものと同じで良い。
本発明のケーキドーナツ用吸油抑制剤中のキサンタンガム/グアーガム/ビタミンCの乾燥重量比率は、これら三成分の合計乾燥重量を100として、(34〜85)/(14〜65)/(0.2〜8)が好ましく、(45〜78)/(21〜54)/(0.4〜5.0)がより好ましく、(58〜73)/(26〜40)/(0.9〜3.0)が更に好ましい。前記重量比が(34〜85)/(14〜65)/(0.2〜8)を外れると、本発明のケーキドーナツを容易には得にくくなる。
本発明のケーキドーナツ用吸油抑制剤中のキサンタンガム、グアーガム及びビタミンCの合計含有量は、乾燥重量で15〜60重量%が好ましく、20〜40重量%がより好ましい。合計含有量が15〜60重量%の範囲内であると、本発明のケーキドーナツをより容易に得ることができる。
本発明のケーキドーナツ用吸油抑制剤には、前記記載の原材料の他に、必要に応じて、キシラナーゼやアミラーゼなどの酵素、前記キサンタンガム及びグアーガム以外の増粘剤、澱粉類、乳成分及び乳化剤などを添加することもできる。
本発明のケーキドーナツ用吸油抑制剤中のキシラナーゼは、前記ケーキドーナツ中のキシラナーゼと同一の物であり、その含有量は、前記ケーキドーナツ用吸油抑制剤全体中のキサンタンガム、グアーガム及びビタミンCの合計乾燥重量100g当たり500〜5000Uが好ましく、900〜3500Uがより好ましい。キシラナーゼの含有量が500〜5000Uの範囲内であると、本発明のケーキドーナツをより容易に得ることができる。
前記キシラナーゼ以外の酵素としては、例えば、α−アミラーゼ、グルコシダーゼ、β−アミラーゼ、γ−アミラーゼ、マルトジェニックアミラーゼなどのアミラーゼ、グルコースオキシダーゼ、ヘミセルラーゼなどのペントサナーゼ、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ、スルフヒドリルオキシダーゼ、リポキシゲナーゼなどのオキシドレダクターゼ、セルラーゼ、プロテアーゼ、ペプチダーゼ、またプルラナーゼ、グリコシルトランスフェラーゼ、シクロデキストリングルカノトランスフェラーゼ、リポキシゲナーゼ、デアミダーゼ、ペクチナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼなどを使用することができる。
本発明のケーキドーナツ用吸油抑制剤には、ケーキドーナツのボリュームを大きくしたり、食感を変えることを目的に、前記キサンタンガム及びグアーガム以外の増粘剤を添加することができる。そのような増粘剤としては、例えば、ペクチン、ジェランガム、アルギン酸塩、アルギン酸プロピレングリコールエステル及びカラギーナンが挙げられ、これらの群から選ばれる少なくとも1種を添加することができる。前記キサンタンガム及びグアーガム以外の増粘剤の含有乾燥重量は、前記ケーキドーナツ用吸油抑制剤中のキサンタンガムとグアーガムの合計乾燥重量100重量部に対して50重量部以下が好ましく、25重量部以下がより好ましい。50重量部より多いと、最終製品であるケーキドーナツの食感が硬くなる場合がある。
本発明のケーキドーナツ用吸油抑制剤には、取り扱い性やケーキドーナツ用生地中での分散性を高めることを目的に澱粉類を添加することが好ましい。澱粉類としては、例えば、生澱粉及び加工澱粉が挙げられ、その中でもコーンスターチが好ましい。澱粉類の含有量は、前記ケーキドーナツ用吸油抑制剤中のキサンタンガムとグアーガムの合計乾燥重量100重量部に対して100〜900重量部が好ましい。添加量が100〜900重量部の範囲を外れると、取り扱い性や生地での分散性が低下する場合がある。
本発明のケーキドーナツ用吸油抑制剤には、ケーキドーナツの食感を軟らかくすることを目的に乳化剤を添加することができる。乳化剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル及びレシチンが挙げられ、これらの群から選ばれる少なくとも1種を添加することができる。なかでも、グリセリン脂肪酸エステルが好ましい。乳化剤の含有量は、前記ケーキドーナツ用吸油抑制剤中のキサンタンガムとグアーガムの合計乾燥重量100重量部に対して200重量部以下が好ましく、100重量部以下がより好ましい。200重量部よりも多いと、最終製品であるケーキドーナツの口こなれが悪くなる場合がある。
本発明のケーキドーナツ用吸油抑制剤は、前記原料を混合して製造することができる。
本発明のケーキドーナツの製造方法を以下に例示する。穀粉と、キサンタンガム、グアーガム、ビタミンC、重曹、及び必要に応じてキシラナーゼなどの酵素類、パン酵母、糖類、油脂、卵、乳成分、食塩、水などを原料とし、これら原料を混合してケーキドーナツ用生地を捏ね上げ、フロア時間を取った後、所定の形状に成型してフライ調理するなど、公知の方法に準ずれば良い。
また、キサンタンガム、グアーガム、及びビタミンCの代りに、本発明のケーキドーナツ用吸油抑制剤を使用し、これと、穀粉、重曹、及び他の原料を混合してケーキドーナツ用生地を作製し、これを所定の形状に成形した後、フライ調理して、本発明のケーキドーナツを製造することもできる。本発明のケーキドーナツ用吸油抑制剤を使用する際には、本発明のケーキドーナツにおけるキサンタンガム、グアーガム、及びビタミンCの配合量が満たされるような使用量で使用して、これを、穀粉、重曹、及び他の原料と混合すればよい。
ケーキドーナツ用生地をフライ調理することで重曹はガス化し失われ、酵素は失活し、水は大きく減少する。そのため、本発明のケーキドーナツにおいて特徴的な点は、キサンタンガム、グアーガム、及びビタミンCが、ケーキドーナツ用生地中と同程度に含まれる点である。
本発明のケーキドーナツ中のキサンタンガム及びグアーガムの合計含有量(合計乾燥重量)は、0.07〜0.2重量%が好ましく、0.08〜0.16重量%がより好ましく、0.085〜0.14重量%が更に好ましく、0.09〜0.125重量%が特に好ましい。合計含有量が0.07重量%より少ないと、十分な吸油抑制効果が得られずにケーキドーナツが油っぽくなり、また、食感が硬くなる場合があり、0.2重量%を超えて添加しても吸油抑制効果は頭打ちになり、食感も硬くなる場合がある。
本発明のケーキドーナツ中のビタミンCの含有量(乾燥重量)は、0.0005〜0.006重量%が好ましく、0.0007〜0.005重量%がより好ましく、0.001〜0.004重量%が更に好ましく、0.0013〜0.0035重量部%が特に好ましい。含有量が0.0005重量%より少ないと、十分な吸油抑制効果が得られずにケーキドーナツが油っぽくなり、また、食感が硬くなる場合があり、0.006重量%より多いと、吸油抑制効果は頭打ちになる場合がある。
本発明のケーキドーナツ中のキサンタンガム/グアーガムの乾燥重量比率は、85/15〜40/60が好ましく、80/20〜45/55がより好ましく、75/25〜50/50が更に好ましく、70/30〜60/40が特に好ましい。重量比が85/15より大きいと、或いは40/60より小さいと、十分な吸油抑制効果が得られずにケーキドーナツが油っぽくなり、また、食感が硬くなる場合がある。
前記ケーキドーナツ中には、前述したケーキドーナツ用生地中に添加する油脂に加えて、ケーキドーナツ用生地をフライするために使用されフライ時に生地に吸収されるフライ油脂も含まれる。該フライ油脂としては食用の油脂であれば特に限定はないが、従来からフライ食品に用いられる油脂が好ましい。例えば、コーン油、サフラワー油、綿実油、向日葵油、菜種油、大豆油、米糠油、オリーブ油、椰子油、パーム油、パーム核油、カカオ脂、シア脂、等の植物油や、魚油、牛脂、豚脂等等の動物油から選ばれる少なくとも1種が挙げられ、また、これらの油脂をエステル交換して得られた油脂や、硬化及び/又は分別して得られた油脂等、通常食用に供されるすべての油脂類を用いることができる。本発明においては、健康指向の点から、部分水素添加油脂を使用しないことが好ましい。
前記フライ油脂全体中には、ケーキドーナツ中の油分が少なくても油の風味とコクを増強する観点から、パーム系油脂のエステル交換油の分別液状部であってヨウ素価が35〜62を示す油脂を含有することが好ましい。この分別液状部は、生地中に添加する油脂に関して前述した分別液状部と同じ油脂であり、前述と同じトリグリセリド組成を持つことが好ましい。また、含有量も、前記と同様の理由により、ケーキドーナツに含まれる油脂全体中10〜50重量%が好ましく、20〜50重量%がより好ましく、25〜40重量%が更に好ましい。
前記分別液状部である油脂におけるSSS型トリグリセリド含量は2〜13重量%であることが好ましい。2重量%未満であるとケーキドーナツの表面がべたつく場合があり、13重量%を超えるとケーキドーナツの口溶けが悪くなる場合がある。
前記分別液状部である油脂におけるSSU型トリグリセリドとSUS型トリグリセリドの合計含量は、34〜54重量%であることが好ましい。34重量%未満ではケーキドーナツの表面がべたつく場合があり、54重量%を超えるとケーキドーナツの食感が硬くなる場合がある。
前記分別液状部である油脂における(SSU型トリグリセリドとSUS型トリグリセリドの合計含量)/(SSS型トリグリセリド含量)の重量比率は、4〜20であることが好ましい。4より小さいと相対的にSSS型トリグリセリドが多くなり口溶けが悪くなる場合があり、20より大きくなるとケーキドーナツの表面がべたつく場合がある。
前記分別液状部である油脂における(SSU型トリグリセリド含量)/(SUS型トリグリセリド含量)の重量比率は1以上であることが好ましい。1未満であると、SSU型トリグリセリドに対してSUS型トリグリセリドが多くなりケーキドーナツの表面がべたつく場合がある。
本発明のケーキドーナツには油脂が含まれるが、その油脂としては、上述のように、フライ前に予めケーキドーナツ用生地に添加された油脂と、ケーキドーナツ用生地をフライした時に当該生地に吸収されるフライ油脂がある。これら2種類の油脂を含めて、本発明のケーキドーナツの油分量は、ケーキドーナツ全体を100重量%として、10〜28重量%であることが好ましく、10〜26重量%がより好ましく、10〜24重量%が更に好ましい。10重量%より少ないとドーナツの食感が硬くなったり、美味しさが劣る場合があり、28重量%より多いと食感が油っぽくなったり、カロリーが高くなり過ぎる場合がある。本発明のケーキドーナツの油分量は、ソックスレー抽出法にて測定される。
本発明におけるSSS型トリグリセリド含量、及びSSU型トリグリセリドとSUS型トリグリセリドの合計含量は、「AOCS Official Method Ce 5c-93」に準拠してHPLCにより分析できる。また、SSU型トリグリセリド/SUS型トリグリセリドの重量比率は、HPLCを用いて硝酸銀カラムにより分析できる。分析条件は「Journal of the American Oil Chemists Society, 68, 289-293, 1991」記載の方法に準拠できる。
更に、ヨウ素価は、日本油化学会制定、基準油脂分析試験法2.3.4.1−1996」に準拠して測定できる。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<ケーキドーナツ中の油分量の測定>
実施例・比較例における各ケーキドーナツ中の油分量は、ソックスレー抽出法により測定した。
<SSS型トリグリセリド含量及びSSU型トリグリセリドとSUS型トリグリセリドの合計含量の測定>
SSS型トリグリセリド含量及びSSU型トリグリセリドとSUS型トリグリセリドの合計含量は、「AOCS Official Method Ce 5c-93」に準拠して、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いてODSカラムにより測定した。
<SSU型トリグリセリド含量/SUS型トリグリセリド含量の重量比率の分析>
SSU型トリグリセリド含量/SUS型トリグリセリド含量の重量比率は、HPLCを用いて硝酸銀カラムにより分析した。分析条件は、「Journal of the American Oil Chemists Society, 68, 289-293, 1991」に記載の方法に準拠した。
<ヨウ素価の測定>
ヨウ素価は、「日本油化学会制定、基準油脂分析試験法2.3.4.1−1996」に従い測定した。
<官能評価方法>
実施例・比較例で得られたケーキドーナツの官能評価は、訓練された10名のパネラーにより、以下の基準により実施し、それらの平均点を評価値とした。
(油っぽさの少なさ)
5点:口中に液状の油が広がることがなくて油っぽさを全く感じることがなく、且つ穀粉の香ばしさが良く感じられる。
4点:口中に液状の油が広がることがなくて油っぽさを感じることがなく、且つ穀粉の香ばしさが感じられる。
3点:口中に液状の油が少し広がって油っぽさを僅かに感じるが、穀粉の香ばしさも感じられる。
2点:口中に液状の油が少し広がって油っぽさが感じられ、且つ穀粉の香ばしさが余り感じられない。
1点:口中に液状の油が広がって油っぽさが非常に感じられ、且つ穀粉の香ばしさが感じられない。
(食感の軽さ)
5点:口中で軽い力でほぐれて小さな塊となって、短時間で飲み込める。
4点:口中で普通にほぐれて小さな塊となって、比較短時間で飲み込める。
3点:口中で普通にほぐれて小さな塊となるが、飲み込むのに若干時間が掛かる。
2点:口中で噛み砕くのに力が要り、飲み込むのに時間が掛かる。
1点:口中で噛み砕くのに大変力が要り、飲み込むのに非常に時間が掛かる。
(油の風味)
5点:油から溶け出すうま味と香りが強く感じられ、大変美味しい。
4点:油から溶け出すうま味と香りが感じられ、美味しい。
3点:油から溶け出すうま味と香りが少し感じられ、美味しい。
2点:油から溶け出すうま味と香りが余り感じられずに、美味しさにやや欠ける。
1点:油から溶け出すうま味と香りが感じられず、美味しくない。
<総合評価>
ケーキドーナツ中の油分、油っぽさの少なさ、食感の軽さ、及び油の風味の各評価結果を基に、総合評価を行った。その際の評価基準は以下の通りである。
5点:ケーキドーナツ中の油分が10〜24重量%であって、且つ油っぽさの少なさ、食感の軽さ、油の風味の評価が全て4.5点以上。
4点:ケーキドーナツ中の油分が10〜26重量%であって、且つ油っぽさの少なさ、食感の軽さ、油の風味の評価が全て4点以上であって、そのうち4.5点以上が2つ以下。
3点:ケーキドーナツ中の油分が10〜28重量%であって、且つ油っぽさの少なさ、食感の軽さ、油の風味の評価で1つ以上が3点以上4点未満で、残りが4点以上。
2点:ケーキドーナツ中の油分が5重量%以上10重量%未満又は28重量%を越え更に35重量%以下であって、且つ油っぽさの少なさ、食感の軽さ、油の風味の評価で1つ以上が2点以上3点未満で、残りが3点以上。
1点:ケーキドーナツ中の油分が5重量%未満又は35重量%を越えていて、且つ油っぽさの少なさ、食感の軽さ、油の風味の評価で1つ以上が2点未満。
(製造例1) パーム系油脂のエステル交換油の分別液状部の作製
脱酸処理されたパームステアリン(ヨウ素価:35、(株)カネカ製)100重量部を500Paの減圧下90℃に加熱し、0.2重量部のナトリウムメチラートを加えて30分攪拌してランダムエステル交換し、水洗した後、500Paの減圧下、90℃で2重量部の白土を加えて脱色した。脱色後の油脂を、70℃に加熱して完全に溶解し、46℃で攪拌しながら24時間晶析した。晶析後3.0MPaでフィルタープレスして液状部を得た。得られた液状部を240℃、200Paの条件で1時間脱臭して、ヨウ素価43のエステル交換分別液状部である油脂を得た。
得られた分別液状部である油脂は、SSS型トリグリセリドの含有量が9.22重量%、SSU型トリグリセリドとSUS型トリグリセリドの合計含有量が47.9重量%、(SSU型トリグリセリドとSUS型トリグリセリドの合計含量)/SSS型トリグリセリド含量の重量比率が5.2、SSU型トリグリセリド含量/SUS型トリグリセリド含量の重量比率が2.0であった。
(製造例2) ショートニングAの作製
菜種油((株)カネカ製)99.8重量部、レシチン(ARCHER DANIELS MIDLAND CO.製)0.2重量部を混合し、65℃で融解して調製し、急冷混捏してショートニングA 100重量部を得た。
(製造例3) ショートニングBの作製
菜種油((株)カネカ製)69.8重量部、パーム油脂の中融点分別部(ヨウ素価47)30重量部、レシチン(ARCHER DANIELS MIDLAND CO.製)0.2重量部を混合し、65℃で融解して調製し、急冷混捏してショートニングB 100重量部を得た。
(製造例4) ショートニングCの作製
菜種油((株)カネカ製)69.8重量部、パーム系油脂のエステル交換油の分別液状部(製造例1)30重量部、レシチン(ARCHER DANIELS MIDLAND CO.製)0.2重量部を混合し、65℃で融解して調製し、急冷混捏してショートニングC 100重量部を得た。
(実施例1)ケーキドーナツ用吸油抑制剤の作製
表1に示す配合に従い、キサンタンガム14重量部、グアーガム16重量部、ビタミンC0.5重量部及びコーンスターチ69.5重量部を混合して吸油抑制剤を得た。
Figure 0006654833
(実施例2,3、比較例1,2)ケーキドーナツ用吸油抑制剤の作製
表1に示す配合に従い、キサンタンガム、グアーガム及びビタミンCの配合比率を変更した以外は、実施例1と同様にして吸油抑制剤を得た。
(実施例4)ケーキドーナツ用吸油抑制剤の作製
表1に示す配合に従い、キシラナーゼを添加し、コーンスターチで全体量を調整した以外は実施例3と同様にして吸油抑制剤を得た。
(実施例5)ケーキドーナツ用吸油抑制剤の作製
表1に示す配合に従い、α−アミラーゼを添加し、コーンスターチで全体量を調整した以外は実施例4と同様にして吸油抑制剤を得た。
(実施例6)ケーキドーナツの作製
表2に示す配合に従い、ケーキドーナツを以下の方法にて作製した。薄力粉100重量部に対して、グラニュー糖30重量部、食塩1重量部、ショートニングA(製造例2)20重量部、膨張剤(重曹25重量%含有)3重量部、液全卵20重量部、脱脂粉乳2重量部、吸油抑制剤(実施例1)1重量部及び水44重量部をミキサーボウルに投入し、縦型ミキサー(関東混合機工業(株)製「カントーミキサー」)にフックを取り付け、低速1分間、中低速2分間混合し、生地を捏ね上げ(捏ね上げ温度:21℃)、10分間フロア時間を取った後、ドーナツカッターで40gのリング状に成型して、180±5℃に加熱したフライ用油脂(太陽油脂(株)製「ココリンフリールAR」)中に押し出し、3分間網で沈めながらフライ調理してケーキドーナツを得た。得られたケーキドーナツの各種評価結果は表2にまとめた。
Figure 0006654833
(実施例7,8、比較例3,4)ケーキドーナツの作製
表2に示す配合に従い、吸油抑制剤の種類を変えた以外は、実施例6と同様にしてケーキドーナツを得た。得られたケーキドーナツの各種評価結果は表2にまとめた。
(比較例5)ケーキドーナツの作製
表2に示す配合に従い、吸油抑制剤(実施例1)に代えて、キサンタンガムとビタミンCを添加した以外は実施例6と同様にしてケーキドーナツを得た。得られたケーキドーナツの各種評価結果は表2にまとめた。
(比較例6)ケーキドーナツの作製
表2に示す配合に従い、キサンタンガムをグアーガムに代えた以外は、比較例5と同様にしてケーキドーナツを得た。得られたケーキドーナツの各種評価結果は表2にまとめた。
表2から明らかなように、キサンタンガムとグアーガムの配合比率が79/21〜46/54では、ケーキドーナツ中の油分は少なく、油っぽさが余り感じられず、軽い食感であった。しかし、両者の配合比率が86/14や33/67になると、ケーキドーナツ中の油分は多くなり、油っぽさが感じられ、食感も重たくなった(比較例3及び4)。また、キサンタンガム及びグアーガムの一方を配合しない場合には、ケーキドーナツ中の油分は更に多くなり、油っぽさが非常に感じられ、食感も重たかった(比較例5及び6)。
(実施例9)ケーキドーナツの作製
表3に示す配合に従い、ケーキドーナツを以下の方法にて作製した。薄力粉100重量部に対して、グラニュー糖30重量部、食塩1重量部、ショートニングA(製造例2)20重量部、膨張剤(重曹25重量%含有)3重量部、液全卵20重量部、脱脂粉乳2重量部、キサンタンガム0.2重量部、グアーガム0.1重量部、ビタミンC0.005重量部及び水44重量部をミキサーボウルに投入し、縦型ミキサー(関東混合機工業(株)製「カントーミキサー」)にフックを取り付け、低速1分間、中低速2分間混合し、生地を捏ね上げ(捏ね上げ温度:21℃)、10分間フロア時間を取った後、ドーナツカッターで40gのリング状に成型して、180±5℃に加熱したフライ用油脂(太陽油脂(株)製「ココリンフリールAR」)中に押し出し、3分間網で沈めながらフライ調理してケーキドーナツを得た。得られたケーキドーナツの各種評価結果は表3にまとめた。
Figure 0006654833
(実施例10〜12、比較例7,8)ケーキドーナツの作製
表3に示す配合に従い、キサンタンガムとグアーガムの合計量(乾燥重量)を変えた以外は、実施例9と同様にしてケーキドーナツを得た。得られたケーキドーナツの各種評価結果は表3にまとめた。
(比較例9)ケーキドーナツの作製
表3に示す配合に従い、キサンタンガム、グアーガム及びビタミンCを添加しない以外は実施例9と同様にしてケーキドーナツを得た。得られたケーキドーナツの各種評価結果は表3にまとめた。
表3から明らかなように、ケーキドーナツ生地中の穀粉100重量部に対するキサンタンガムとグアーガムの合計添加量が0.185〜0.475重量部では、ケーキドーナツ中の油分は少なく、油っぽさが余り感じられず、軽い食感であった。しかしながら、合計添加量が0.158重量部では、ケーキドーナツ中の油分が多く、油っぽくて食感も重かった(比較例7)。また、合計添加量が0.528重量部では、ケーキドーナツ中の油分は少なかったものの、食感が重たく好ましくなかった(比較例8)。更に、キサンタンガム、グアーガム及びビタミンCを添加しなかったものは、ケーキドーナツ中の油分が多くて油っぽく、食感も重かった(比較例9)。
(実施例13〜15、比較例10,11)ケーキドーナツの作製
表4に示す配合に従い、ビタミンCの添加量を変えた以外は、実施例9と同様にしてケーキドーナツを得た。得られたケーキドーナツの各種評価結果は表4にまとめた。
Figure 0006654833
表4から明らかなように、ケーキドーナツ生地中の穀粉100重量部に対するビタミンCの添加量が0.0015〜0.012重量部では、ケーキドーナツ中の油分は少なく、油っぽさが余り感じられず、軽い食感であった。しかし、添加量が0.001重量部以下では、ケーキドーナツ中の油分は多くなり、油っぽくて、食感も重たかった(比較例10及び11)。
(実施例16,17)ケーキドーナツの作製
表5に示す配合に従い、吸油抑制剤の種類を変えた以外は、実施例8と同様にしてケーキドーナツを得た。得られたケーキドーナツの各種評価結果は表5にまとめた。
Figure 0006654833
(実施例18,19)ケーキドーナツの作製
表5に示す配合に従い、ショートニングの種類を変えた以外は、実施例16と同様にしてケーキドーナツを得た。得られたケーキドーナツの各種評価結果は表5にまとめた。
(実施例20)ケーキドーナツの作製
表5に示す配合に従い、ケーキドーナツの生地配合は同じで、フライ用油脂を「ココリンフリールAR」100重量%のうち、30重量%をパーム系油脂のエステル交換油の分別液状部(製造例1)に変えた以外は、実施例16と同様にしてケーキドーナツを得た。得られたケーキドーナツの各種評価結果は表5にまとめた。
(実施例21)ケーキドーナツの作製
表5に示す配合に従い、ケーキドーナツの生地配合は同じで、フライ用油脂を「ココリンフリールAR」100重量%のうち、30重量%をパーム系油脂のエステル交換油の分別液状部(製造例1)に変えた以外は、実施例19と同様にしてケーキドーナツを得た。得られたケーキドーナツの各種評価結果は表5にまとめた。
表5から明らかなように、何れのケーキドーナツも油分が少なく、油っぽさが余り感じられず、軽い食感であった。実施例16〜21ではキシラナーゼを添加することで食感の軽さが向上した。また、パーム系油脂のエステル交換油の分別液状部を生地への練り込みやフライ用油脂に使用した実施例19〜21は、ケーキドーナツの油分が少ないにもかかわらず、油の風味が強く感じられ非常に好ましかった。

Claims (9)

  1. 穀粉100重量部に対して、パン酵母の含有量は乾燥重量で0.15重量部未満であり、キサンタンガム及びグアーガムを合計乾燥重量で0.18〜0.5重量部、ビタミンC0.0015〜0.012重量部、並びに、重曹0.3〜1重量部を含有し、キサンタンガム/グアーガムの乾燥重量比率が80/20〜40/60であるケーキドーナツ用生地。
  2. 穀粉100g当たりキシラナーゼ1〜20Uをさらに含有する請求項に記載のケーキドーナツ用生地。
  3. キサンタンガム、グアーガム及びビタミンCを含有し、
    キサンタンガム/グアーガム/ビタミンCの乾燥重量比率が、これら三成分の合計乾燥重量100に対し(34〜78)/(21〜65)/(0.2〜8)であるドーナツ用吸油抑制剤を用いて製造された請求項1又は2に記載のケーキドーナツ用生地。
  4. 前記ドーナツ用吸油抑制剤が、キサンタンガム、グアーガム及びビタミンCの合計乾燥重量100g当たりキシラナーゼ500〜5000Uをさらに含有する、請求項3に記載のケーキドーナツ用生地。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載のケーキドーナツ用生地をフライ調理してなるケーキドーナツ。
  6. ケーキドーナツ全体中、キサンタンガム及びグアーガムを合計乾燥重量で0.07〜0.2重量%、ビタミンCを0.0005〜0.006重量%含有し、キサンタンガム/グアーガムの乾燥重量比率が80/20〜40/60であるケーキドーナツ。
  7. ケーキドーナツの油分量が10〜28重量%である請求項5又は6に記載のケーキドーナツ。
  8. ケーキドーナツに含まれる油分が、パーム系油脂のエステル交換油の分別液状部である油脂であって且つヨウ素価が35〜62を示す油脂を10〜50重量%含有し、
    前記分別液状部である油脂が、SSS型トリグリセリドを2〜13重量%含有し、SSU型トリグリセリドとSUS型トリグリセリドを合計で34〜54重量%含有し、(SSU型トリグリセリドとSUS型トリグリセリドの合計含量)/SSS型トリグリセリド含量の重量比率が4〜20であり、SSU型トリグリセリド含量/SUS型トリグリセリド含量の重量比率が1以上である請求項5〜7の何れかに記載のケーキドーナツ。
  9. 請求項1〜4の何れかに記載のケーキドーナツ用生地を、成型した後、フライ調理して、油分量が10〜28重量%のケーキドーナツを得ることを含む、ケーキドーナツの製造方法。
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