まず、実施例1に係る電子記帳機30における伝票生成の保留処理と保留解除処理の概要を説明する。図1は、実施例1に係る電子記帳機30における伝票生成の保留処理と保留解除処理の概要を説明するための説明図である。
金融機関に来店した顧客は、最初に受付機10にて受付処理を行う。具体的には、顧客が、受付機10の表示操作部11によって来店目的の入力を行い、必要に応じてカードリーダ13で金融カードを読み込ませることによって、受付機10は、受付番号の印刷された番号札を発行し、伝票の作成が必要な場合には電子記帳機30へ誘導するメッセージを表示する。また、受付機10は、受付番号と、顧客の操作によって受け付けた来店目的と、金融カードから読み込んだ情報とをサーバ20に送信する。サーバ20は、受付番号に関連付けて顧客の来店目的と金融カードの情報を記憶する。
図1は、顧客の来店目的から伝票の作成が必要と判定され、顧客が電子記帳機30に誘導された例である。電子記帳機30に誘導された顧客は、まず、受付機10で発行された番号札に印刷されている受付番号の入力を行う。電子記帳機30は、入力された受付番号をサーバ20に送信して、送信した受付番号に関連付けられている顧客の来店目的及び金融カードの情報を入手する。
電子記帳機30は、サーバ20から入手した来店目的を基にして、作成する伝票の種類を決定する。また、決定した伝票の種類に応じた伝票の項目の入力用の画面を表示することによって伝票項目の入力を受け付ける。電子記帳機30は、伝票項目に対する入力を受け付けると受け付けた入力データを自装置内の記憶部38に記憶する。
電子記帳機30において伝票項目の入力が完了していない状態で、顧客に一時退店しなければならない事態が発生した場合には、顧客は、電子記帳機30に対して伝票項目の入力の保留を示す操作を行うことができる。電子記帳機30において伝票項目の入力中に保留の操作が行われると、電子記帳機30は、受付番号と入力済みの伝票項目の入力データとをサーバ20に送信する。サーバ20は、受付番号と伝票項目の入力データを受け付けると、受付番号に関連付けて伝票項目の入力データを記憶する。また、一時退店する顧客は、受付機10で発行された番号札を持って退店する。
番号札を持って再来店した顧客は、電子記帳機30で番号札に記載されている受付番号を入力することによって、保留時の状態を復元させて伝票項目の入力処理を継続することができる。具体的には、電子記帳機30は、顧客から入力された受付番号をサーバ20に送信することによって、来店目的や金融カードの情報に加えて、保留時にサーバ20に送信した伝票項目の入力データを取得することができる。電子記帳機30は、サーバ20から取得した伝票項目の入力データを利用することによって、保留時点で入力済みの項目については保留解除後にも入力済みの状態を復元することができ、未入力の伝票項目の受付処理を継続することができる。
電子記帳機30は、伝票項目の受付処理を再開して保留時に未入力だった項目の入力を行うことによって、伝票項目に対する入力を完了することができる。全項目の入力が完了すると、伝票のイメージと伝票項目に対する入力データから必要な項目が全て記入済みの伝票を印刷して、受付番号と伝票項目の入力データをサーバ20に送信する。サーバ20は電子記帳機30から受け付けた伝票項目の入力データを受付番号に関連付けて記憶する。
このように、受付機10で受付操作を行うことにより受付番号の印刷された番号札を発行し、電子記帳機30で伝票項目に対するデータ入力を受け付けて、受け付けた伝票項目に対するデータである伝票項目データを生成し、保留の指示を受け付けたならば、生成された伝票項目データを受付番号に関連付けて記憶して、受付番号を指定して保留解除を受け付けたならば、受付番号に関連付けて記憶した伝票項目データを取り出して、保留を受け付けた時点の状態から伝票項目に対するデータ入力を再開できるようにしたので、伝票の生成処理の途中で処理を保留することを可能として、保留をしたとしても保留解除後に効率よく伝票の生成処理を行うことができる。
次に、伝票生成システムのシステム構成を説明する。図2は、伝票生成システムのシステム構成を示す図である。顧客誘導システムは、受付機10と、伝票の作成処理を行う電子記帳機30と、電子記帳機30で作成した伝票の内容を窓口で確認及び修正することのできる窓口端末40と、窓口端末40で修正した伝票を印刷するプリンタ94と、顧客の窓口への呼出操作などを行うためのテラーモニタ91と、テラーモニタ91の操作によって呼び出す顧客の受付番号の表示や呼び出しの音声出力を行う番号呼出装置92と、顧客の来店状況などを出力する役席モニタ90及びロビー端末93と、顧客向けに窓口の滞留状況などを表示する滞留状況表示装置95と、これらの装置とデータ通信を行ってデータの連携や処理の連携を行うサーバ20とを有する。本実施例1では、窓口端末40とテラーモニタ91は別の装置としたが、窓口端末40とテラーモニタ91との両方の機能を備えた一体化した装置でもよい。
電子記帳機30は、店舗の規模に応じて台数が決定され、1台又は複数台設置される。テラーモニタ91及び窓口端末40は窓口ごとに設置され、それぞれの窓口に設置されたテラーモニタ91を操作することによって、該窓口に顧客の誘導を行う。番号呼出装置92は、窓口の種類に相当する台数が設置される。また、受付機10と電子記帳機30と滞留状況表示装置95とは顧客の移動範囲である顧客ゾーンに設置される。また、ロビー端末93も、顧客ゾーンで顧客の応対を行うロビーマンが所持することから顧客ゾーンに位置することとなる。窓口端末40、役席モニタ90、テラーモニタ91、番号呼出装置92及びプリンタ94は金融機関の従業員の移動範囲である行員ゾーンに設置される。なお、番号呼出装置92は、顧客ゾーンに設置されてもよい。
受付機10は、表示操作部11、番号札印刷部12及びカードリーダ13を有する。顧客は来店時に最初に本装置で来店の受付を行う。具体的には、顧客は、表示操作部11に表示される来店目的を選択する。受付機10は、顧客により入力された来店目的に基づいて、該来店目的に対応する窓口の種類と、伝票作成の要否とを判定する。受付機10は、伝票作成が不要と判定した場合には、来店目的に対応する窓口の種類に応じた受付番号を採番し、受付番号の印刷された番号札を番号札印刷部12から発行する。また、受付機10は、伝票作成が必要と判定した場合には、番号札は発行せずに電子記帳機30への誘導を実施する。
また、受付機10は、カードリーダ13で金融カードを読み取ると当該カードから読み取った個人を特定する情報をサーバ20に通知して、サーバ20から当該顧客の顧客情報を入手する。受付機10は、該顧客情報から重要顧客と判定した場合は、サーバ20に重要顧客来店の旨を通知する。当該重要顧客来店の旨の通知を受け付けたサーバ20は、役席モニタ90に重要顧客来店の通知を行う。
電子記帳機30は、金融カードを読み込むためのカードリーダ33、通帳に付けられた磁気テープを読み込む通帳MSリーダ34、顧客が持参した帳票のイメージなどを読み込むイメージスキャナ35及び電子記帳機30で作成した伝票を印字するプリンタ36と接続される。電子記帳機30は、受付機10から誘導された顧客が伝票を作成するための機能を有する。
電子記帳機30は、顧客の操作によって作成する伝票を判定し、当該伝票の項目を順番に画面に表示して、顧客に入力させる。そして、各項目に対する入力内容から図示しない伝票項目データ38eを生成する。また、電子記帳機30は、生成した伝票項目データ38eをサーバ20に送信して、サーバ20に伝票項目データ24dを登録する。
また、電子記帳機30は、伝票の項目を画面から入力させるだけではなく、カードリーダ33で金融カードの情報を読み込ませたり、通帳MSリーダ34で通帳の磁気ストライプを読み込ませて、読み込んだ情報を伝票項目データ38eの対応する項目に反映することも可能である。また、顧客の持参した税金や公共料金などの納付帳票をイメージスキャナ35により読み取って帳票イメージを生成し、生成した帳票イメージに含まれる納付金額などの情報を文字認識することによって、伝票項目データ38eに反映することも可能である。
また、電子記帳機30は、入力された伝票項目データ38eを使用して、プリンタ36で伝票項目データ38eの情報が記載された伝票を印刷する。また、電子記帳機30は、伝票の印刷が終了するとサーバ20で受付番号を採番して、受付番号の印刷された番号札を発行する。本実施例1では、伝票と番号札は別々に出力されるものとしたが、受付番号などの番号札に印刷されている内容を伝票に印刷することによって、伝票作成を行った場合には番号札を発行しないものとしてもよい。
窓口端末40は、窓口において電子記帳機30で作成した伝票の内容の確認及び修正をすることができる。具体的には、電子記帳機30が伝票作成時にサーバ20に登録した伝票項目データ24dを読み込んで、読み込んだ伝票項目データ24dの内容を修正し、修正した内容の伝票をプリンタ94から印刷することによって項目の内容を修正した伝票を作成することができる。
サーバ20は、顧客データ24a、受付番号状況データ24b及び伝票項目データ24dなどを管理する。顧客データ24aは金融機関で管理する顧客の情報であり、受付機10や電子記帳機30から店番、科目及び口座番号などの個人を特定するキー情報を指定した検索要求を受け付けると、顧客データ24aを検索して対応する顧客の情報を応答する機能を有する。また、受付番号状況データ24bは、受付機10若しくは電子記帳機30で番号札を発行する際に採番された受付番号とその状態が記憶されている。また、伝票項目データ24dは、電子記帳機30で作成された伝票の項目の入力情報が記録されている。
サーバ20は、重要顧客の来店を役席モニタ90に報知したり、受付機10や電子記帳機30で応対が必要な状態になっている場合は、顧客ゾーンのロビーマンの所持するロビー端末93に情報を通知する。また、サーバ20は、受付番号の採番と、採番した受付番号に対する状況を管理することによって、窓口や電子記帳機の使用状況や滞留状況を管理し、滞留状況表示装置95に顧客向けの滞留状況などの表示を制御する。
次に、図2に示した受付機10の実施例1に係る内部構成を説明する。図3は、受付機10の実施例1に係る内部構成を示すブロック図である。受付機10は、表示操作部11、番号札印刷部12、カードリーダ13、通信部14、記憶部15及び制御部16を有する。
表示操作部11は、タッチパネルディスプレイ装置などである。表示操作部11は、顧客に来店目的等を選択入力させるボタンなどを表示し、該ボタンの選択入力を受け付ける。番号札印刷部12は、受付番号などの情報が記載された番号札を印刷する出力部である。カードリーダ13は、金融カードなどのカードの情報を読み込む入力部である。通信部14は、LAN(Local Area Network)等の通信網を介してサーバ20とのデータ通信を行なうためのインタフェース部である。
記憶部15は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部15は、顧客データ15a、顧客誘導条件データ15b及び受付データ15cを有する。顧客データ15aは、カードリーダ13に金融カードが挿入されることなどによって取得した個人を特定する情報(例えば、店番、科目及び口座番号)を指定して、サーバ20の有する顧客データ24aを検索して取得した顧客に係る情報である。顧客誘導条件データ15bは、顧客の来店を受付機10で受付を行った以降にどのように誘導を行うのかを決定するための条件とその誘導先を規定したパラメータである。受付データ15cは、受付処理の終了時にサーバ20に送信するデータであり、受付番号、受付機10で顧客の入力した来店目的や、顧客が挿入した金融カードの情報などを有する。
制御部16は、受付機10の全体を制御する制御部であり、顧客データ管理部16a、受付処理部16b、顧客誘導判定部16c及び番号札発行部16dを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、それぞれに対応するプロセスを実行させることになる。
顧客データ管理部16aは、カードリーダ13に金融カードが挿入されたならば、カードから読み取った個人を特定可能な情報を指定してサーバ20に検索要求を行うことによって、サーバ20の有する顧客データ24aから当該金融カードに対応する顧客の情報を入手して、顧客データ15aに登録する。
受付処理部16bは、顧客の受付処理を行う処理部である。受付処理部16bは、顧客が来店目的を選択入力するためのボタンの表示操作部11への表示や、画面に表示したボタンに対する操作の検知による来店目的の取得を行う。また、受付処理部16bは、顧客誘導判定部16cによって判定された誘導先の窓口の種類、電子記帳機30への誘導の要否並びに電子記帳機30に誘導する場合の電子記帳機30の種類などの判定結果に従って、電子記帳機30への誘導を行わない場合には、番号札発行部16dに依頼して番号札印刷部12から番号札を発行する。また、電子記帳機30への誘導を行う場合には、表示操作部11に誘導先の電子記帳機30などの表示を行う。また、受付処理部16bは、顧客データ15aの内容を確認して、顧客が重要顧客であるか否かの判定を行い、重要顧客である場合には、サーバ20に重要顧客が来店した旨の通知を行う。また、受付処理部16bは、受付処理の終了時に、受付データ15cをサーバ20に送信する。
顧客誘導判定部16cは、顧客誘導条件データ15b、表示操作部11で入力された顧客の来店目的、来店時刻並びに電子記帳機30の滞留状況などの情報に基づいて、顧客を誘導する窓口の種類、電子記帳機30への誘導の要否及び電子記帳機30に誘導する場合の電子記帳機30のタイプの判定を行う。
番号札発行部16dは、顧客誘導判定部16cにより判定された誘導先の窓口の種類に対応する受付番号の採番をサーバ20に依頼して、採番された受付番号が記載された番号札を番号札印刷部12で印刷することによって発行する。
次に、図2に示した受付機10の実施例1に係るデータ構成について説明する。図4は、受付機10の実施例1に係るデータ構成について説明するための説明図である。
顧客データ15aは、店番、科目コード、口座番号、顧客番号、顧客区分、顧客氏名、電話番号、生年月日及び住所などの情報を有する、図4の顧客データ15aの例は、店番が「0005」であり、科目コードが「01」であり、口座番号が「1234567」であり、顧客番号が「0123456789」であり、顧客区分が「VIP」であり、顧客氏名が「田中 一郎」であり、電話番号が「03−1234−5678」であり、生年月日が「1985/4/15」であることを示している。
顧客誘導条件データ15bは、来店目的と窓口の種類との対応関係を示す情報(目的別窓口)、来店目的と電子記帳機30への誘導の要否との対応関係を示す情報(目的別電子記帳機への誘導要否)、時間帯と電子記帳機30への誘導の要否との対応関係を示す情報(時間帯別電子記帳機への誘導要否)並びに電子記帳機30へ誘導する場合の電子記帳機30のタイプを決定する条件(電子記帳機タイプ決定条件)を有している。
図4に示した顧客誘導条件データ15bの例では、目的別窓口は、来店目的が入金である場合に誘導する窓口の種類は「ハイカウンタ」であり、来店目的が出金である場合に誘導する窓口の種類は「ハイカウンタ」であり、来店目的が振込である場合に誘導する窓口の種類は「ハイカウンタ」であり、来店目的が税公金納付である場合に誘導する窓口の種類は「ハイカウンタ」であり、来店目的が諸届である場合に誘導する窓口の種類は「ローカウンタ」であり、来店目的がローンである場合に誘導する窓口の種類は「ローカウンタ」であることを示している。
また、目的別電子記帳機への誘導要否は、来店目的が入金である場合は「電子記帳機に誘導する」であり、来店目的が出金である場合は「電子記帳機に誘導する」であり、来店目的が振込である場合は「電子記帳機に誘導する」であり、来店目的が税公金納付である場合は「電子記帳機に誘導する」であり、来店目的が諸届である場合は「電子記帳機に誘導しない」であり、来店目的がローンである場合は「電子記帳機に誘導しない」であることを示している。
また、時間帯別電子記帳機への誘導要否は、09:00〜11:00の時間帯は「電子記帳機に誘導しない」であり、11:00〜14:00の時間帯は「電子記帳機に誘導する」であり、14:00〜15:00の時間帯は「電子記帳機に誘導する」であることを示している。また、電子記帳機タイプ決定条件は、年齢が60歳以上の場合に「座りタイプ」の電子記帳機30に誘導することを示している。
受付データ15cは、受付番号、来店目的、受付日付、受付時刻、誘導先窓口種類、電子記帳機使用有無、顧客区分、金融カードから読み込んだ店番号、科目コード及び口座番号を有する。受付番号は受付処理時にサーバ20で採番される番号で、来店した顧客を一意に識別可能な番号である。来店目的はコード化されたデータであり、「1」は来店目的が入金であることを示し、「2」は来店目的が出金であることを示し、「3」は来店目的が振込であることを示し、「4」は来店目的が税公金納付であることを示し、「5」は来店目的が諸届であることを示し、「6」は来店目的がローンであることを示す。受付日付、受付時刻は番号札が発行された日付と時刻である。誘導先窓口種類は、来店目的によって判定された誘導先の窓口の種類であり、「1」は誘導先の窓口種類がハイカウンタで、「2」は誘導先の窓口種類がローカウンタで、「9」は誘導先の窓口種類がATMであることを示す。電子記帳機使用有無は受付機10で受け付けた来店目的及び店舗の滞留状況などから電子記帳機30を使用して伝票作成を行うか否かを示すデータである。顧客区分は、当該受付番号に対応する顧客の情報を金融カードの読み取りなどによって特定できた場合に書き込まれるデータであり、顧客データ24aの顧客属性情報の顧客区分に対応する。また、店番号、科目コード、口座番号は、受付機10や電子記帳機30で金融カード若しくは通帳MSが読み込まれた場合に書き込まれる情報である。
図4の受付データ15cの例は、受付番号が「103」で、来店目的が「2」で出金を示し、受付日付が「2013/4/10」で、受付時刻が「12:30」で、誘導先窓口種類が「1」でハイカウンタを示し、電子記帳機使用が「有」であり、顧客区分が「−」で不明であり、金融カードから読み込んだ店番号が「0005」で、科目コードが「01」で、口座番号が「1234567」であることを示している。
次に、図2に示したサーバ20の実施例1に係る内部構成を説明する。図5は、サーバ20の実施例1に係る内部構成を示すブロック図である。サーバ20は、入力部21及び表示部22と接続される。入力部21は、キーボードやマウス等であり、表示部22は、液晶パネル等のディスプレイ装置である。
また、サーバ20は、通信部23と、記憶部24と、制御部25とを有する。通信部23は、LAN等の通信網を介して受付機10、電子記帳機30、役席モニタ90、テラーモニタ91、番号呼出装置92、ロビー端末93及び滞留状況表示装置95とデータ通信するためのインタフェース部である。
記憶部24は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部24は、顧客データ24a、受付番号状況データ24b、顧客滞留状況データ24c及び伝票項目データ24dを有している。
顧客データ24aは、所定のタイミングで入手され、金融機関において管理される顧客に関する情報を記憶したもので、顧客の属性や該顧客の有する口座の情報を含む。受付番号状況データ24bは、番号札の発行処理時に受付機10や電子記帳機30からの受付番号の採番要求によって生成されるデータで、該受付番号に対応する来店目的、誘導先の窓口及び当該受付番号の顧客の待ちの状態などの情報を有し、受付機10、電子記帳機30及びテラーモニタ91からの通知によって更新し、最新の状態を保持している。顧客滞留状況データ24cは、電子記帳機30及び窓口の種類ごとの利用顧客数や待ち人数の情報を有する。伝票項目データ24dは、全ての電子記帳機30で作成された伝票の情報を有している。この伝票項目データ24dは、電子記帳機30で作成された伝票の項目の入力情報を受付番号に対応付けたものである。
制御部25は、サーバ20の全体を制御する制御部であり、顧客データ検索部25a、受付番号管理部25b、行員報知部25c、伝票データ管理部25d、呼出処理部25e及び滞留状況表示処理部25fを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、対応するプロセスを実行
させることになる。
顧客データ検索部25aは、受付機10若しくは電子記帳機30から顧客を特定する情報(例えば、店番、科目コード及び口座番号)を指定されて検索要求を受け付けると、顧客データ24aを検索して対応する顧客の情報を返却する。
受付番号管理部25bは、受付機10若しくは電子記帳機30からの受付番号の採番要求によって、新たな受付番号を採番して、受付番号状況データ24bにレコードの追加登録を行う。受付番号管理部25bは、受付番号の採番に関して、新規の受付番号の採番である新規採番と、一旦受付番号を採番したものの保留などが行われて伝票の生成に時間がかかってしまった場合などに採番しなおす再採番とを行うことができる。新規採番と再採番では採番される受付番号の番号体系が異なる。また、受付番号管理部25bは、受付番号に対応するイベントを監視して、受付番号状況データ24bが保有する受付番号の状態を示す「状態」の項目の内容をイベントに応じて更新する。
行員報知部25cは、役席モニタ90やロビー端末93などにメッセージの報知を行う。具体的には、受付機10若しくは電子記帳機30で重要顧客の来店を認識した場合に受付機10若しくは電子記帳機30から重要顧客来店の旨の通知を受けると、行員報知部25cは、役席モニタ90に重要顧客来店の旨のメッセージの報知を行う。また、顧客ゾーンで顧客の応対を行うロビーマンに対する指示や情報提供をする場合には、行員報知部25cは、ロビーマンの所持するロビー端末93にメッセージの報知を行う。
伝票データ管理部25dは、電子記帳機30で作成した伝票に係るデータを管理する。具体的には、伝票データ管理部25dは、電子記帳機30で作成した伝票の項目の入力情報を含む登録要求を受け付けたならば、受け付けた情報を伝票項目データ24dに登録する。また、伝票データ管理部25dは、受付番号を含む検索要求を受け付けたならば、伝票項目データ24dから該受付番号に対応するデータを検索して返却する。また、伝票データ管理部25dは、受付番号及び該受付番号に対応する伝票の項目の入力情報の更新内容を含む更新要求を受け付けたならば、伝票データ管理部25dの該受付番号に対応するデータを指示された更新内容で更新する。
呼出処理部25eは、テラーモニタ91から窓口の種類を含む顧客の窓口への誘導の要求を受け付けると、受付番号状況データ24bから指定された種類の窓口への誘導を待っていることを示すデータの中で、受付時刻が最も早い受付番号に対応する顧客を窓口に誘導する。具体的には、番号呼出装置92の表示部に受付番号を表示して、番号呼出装置92の音声出力部で受付番号及び誘導先の窓口の番号などを音声出力する。
滞留状況表示処理部25fは、顧客向けに当該店舗の窓口及び電子記帳機30の滞留状況などをリアルタイムで滞留状況表示装置95に出力を行う。滞留状況表示処理部25fは、顧客滞留状況データ24c及び受付番号状況データ24bに含まれる情報を利用して、出力内容を編集して滞留状況表示装置95に出力を行う。
次に、図2に示したサーバ20の実施例1に係るデータ構成について説明する。図6は、サーバ20の実施例1に係るデータ構成について説明するための説明図である。
顧客データ24aは、顧客番号、顧客属性情報及び口座情報をレコードの項目として有する、ゼロ、1又は複数のレコードで構成されるデータである。顧客番号は金融機関内で顧客を一意に特定することのできる番号である。顧客属性情報は、顧客区分、顧客氏名及び電話番号等の情報を有する。口座情報は、当該顧客番号に対応する顧客が有している口座の情報で、口座ごとに店番号、科目コード、口座番号を有する。図6の顧客データ24aの例は、顧客番号が「0123456789」の顧客は、顧客区分が「VIP」で、顧客氏名が「田中 一郎」であり、電話番号が「03−1234−5678」であり、店番号が「0005」であり、科目コードが「01」であり、口座番号が「1234567」である口座を有していることを示している。
受付番号状況データ24bは、受付番号、来店目的、受付日付、受付時刻、誘導先窓口種類、状態、呼出回数、顧客区分、店番号、科目コード及び口座番号をレコードの項目として有する。これらの項目のうち、受付番号はキー項目である。また、受付番号状況データ24bは、受付機10で新規の顧客が受付処理終了時に、受付機10から送信される受付データ15cを基にして登録されるデータである。また、電子記帳機30で受付番号の再採番の場合には、電子記帳機30から送信される受付番号状況データ38dによって受付番号状況データ24bに追加登録される。状態は、コード化されたデータであり、「1」は、当該受付番号に対する顧客を電子記帳機30に誘導済みであることを示し、「2」は、当該受付番号に対する顧客が電子記帳機30を使用中であることを示し、「3」は、当該受付番号に対する顧客が電子記帳機30で保留中であることを示し、「4」は、当該受付番号に対する顧客が不在で保留中であることを示し、「5」は、当該受付番号に対する顧客が呼出待ちであることを示し、「6」は、当該受付番号に対する顧客の取引が窓口処理中であることを示し、「8」は、当該受付番号に対する顧客の取引がキャンセルとなったことを示し、「9」は、当該受付番号に対する顧客の取引が処理済であることを示す。
図6の受付番号状況データ24bの例は、受付番号「103」の番号札をもっている顧客は、利用目的が出金を示す「2」であり、受付日付が「2013/4/10」であり、受付時刻が「12:30」であり、誘導先窓口種類がハイカウンタを示す「1」であり、状態が電子記帳機使用中を示す「2」であり、顧客区分は不明であり、店番が「0005」であり、科目コードが「01」であり、口座番号が「1234567」である口座を有することを示すレコードを含む。また、受付番号「104」の番号札をもっている顧客は、利用目的が諸届を示す「5」であり、受付日付が「2013/4/10」であり、受付時刻が「12:40」であり、誘導先窓口種類がローカウンタを示す「2」であり、状態が呼出待ちを示す「5」であり、顧客区分は「VIP」であり、店番が「0010」であり、科目コードが「02」であり、口座番号が「9876543」である口座を有することを示すレコードを含む。
顧客滞留状況データ24cは、電子記帳機30の待ち人数、処理中の人数、保留中の人数及び処理済の人数、ハイカウンタの待ち人数、処理中の人数及び処理済の人数、ローカウンタの待ち人数、処理中の人数及び処理済の人数を有する。図6の顧客滞留状況データ24cの例は、電子記帳機30の待ち人数が「0」人であり、処理中の人数が「3」人であり、保留中の人数が「2」人であり、処理済みの人数が「48」人であり、ハイカウンタの待ち人数が「7」人であり、処理中の人数が「2」人であり、処理済みの人数が「53」人であり、ローカウンタの待ち人数が「3」人であり、処理中の人数が「2」人であり、処理済みの人数が「25」人であることを示している。
伝票項目データ24dは、受付番号、受付枝番号、状況、伝票ID及び項目情報をレコードの項目として有し、受付番号と受付枝番号をキー項目とする。受付番号は、受付番号状況データ24bの受付番号に対応するものであり、伝票項目データ24dは、該受付番号の番号札を持つ顧客が電子記帳機30で作成した伝票の項目データが記憶されている。状況は、当該受付番号及び枝番号に対応する項目情報の登録状況であり、「0」は項目入力が未完了で、「1」は項目入力が完了しているが顧客確認が未完であることを示し、「2」は項目入力が完了して顧客の確認も終了していることを示し、「3」は項目入力が完了して伝票印刷済であることを示す。また、同一種類の窓口で処理可能な取引であれば、番号札1枚で複数の取引を依頼することも可能であり、その場合には一つの受付番号に対して複数の伝票が必要となる。受付枝番号は、同一種類の窓口で複数の取引を依頼する場合に採番されるもので、1つの受付番号に対して複数の受付枝番号が採番される。伝票IDは、伝票の種類を示す識別情報で、項目情報は伝票IDが示す伝票の項目の入力情報で、伝票の項目ごとの項目識別番号と入力情報とを有する。
図6の伝票項目データ24dの例は、受付番号「103」の番号札を持つ顧客の作成した伝票の一つに係るデータであり、状況が「0」であり項目入力が未完了であることを示し、受付枝番号「01」の伝票は、伝票IDが「5」であり、該伝票の項目識別番号「1」に対応する項目の入力情報が「0005」であり、項目識別番号「2」に対応する項目の入力情報が「01」であることを示すレコードが含まれていることを示している。
次に、図2に示した受付機10における番号札発行処理及び顧客誘導処理の処理手順を説明する。図7は、図2に示した受付機10における番号札発行処理及び顧客誘導処理の処理手順を示すフローチャートである。
まず、カードリーダ13で金融カードの読取の有無を判定して、金融カードが読み取られたならば(ステップS101;Yes)、顧客データ管理部16aは、読み込んだカードから取得した個人を特定可能な情報を指定し、サーバ20に検索要求を行うことによって、サーバ20の有する顧客データ24aから当該金融カードに対応する顧客の情報を入手し、顧客データ15a及び受付データ15cに登録する(ステップS102)。金融カードが読み取られなかったならば(ステップS101;No)、ステップS102をスキップしてステップS103に移行する。
次に、表示操作部11で来店目的の入力が行われた否かの判定を行い(ステップ103)、来店目的の入力が行われていないのであれば(ステップS103;No)、ステップS101に戻る。来店目的の入力が行われたのであれば(ステップS103;Yes)、顧客誘導判定部16cは、来店目的と顧客誘導条件データ15bとから、誘導先の窓口の種類を決定して受付データ15cに記憶する(ステップS104)。
さらに、顧客誘導判定部16cは、来店目的と時刻と顧客誘導条件データ15bとから、電子記帳機30への誘導を行うか否かの判定を行う(ステップS105)。ステップS105で電子記帳機30への誘導をすると判定した場合(ステップS106;Yes)には、顧客誘導判定部16cは、ステップS104で決定した種類の窓口及び電子記帳機30の状況をサーバ20に問い合わせて(ステップS107)、窓口の待ち人数がゼロで電子記帳機30を使用している人数もゼロの場合(ステップS108;Yes)には、電子記帳機30への誘導は行わないことを決定して、受付データ15cの電子記帳機使用有無に使用しないことを示す「無」を記憶する(ステップS109)。
ステップS109で電子記帳機30への誘導は行わないことを決定したならば、番号札発行部16dは、サーバ20に受付番号の採番要求を行い、採番された受付番号を受付データ15cに記憶して、受付データ15cの受付日付及び受付時刻を登録して、受付データ15cをサーバ20に登録する(ステップS110)。続いて、番号札発行部16dは、ステップS110で採番した受付番号の記載された番号札を番号札印刷部12から発行して(ステップS111)、処理を終了する。
また、ステップS107で窓口及び電子記帳機30の状況をサーバ20に問い合わせた結果、窓口の待ち人数がゼロではない若しくは電子記帳機30を使用している人数がゼロではない場合(ステップS108;No)には、顧客誘導判定部16cは、電子記帳機30への誘導を行うことを決定して、受付データ15cの電子記帳機使用有無に使用することを示す「有」を記憶する(ステップS112)。
また、ステップS112で電子記帳機30への誘導を行うことを決定したならば、顧客誘導判定部16cは、金融カードの読取によってサーバ20から顧客情報を取得しているか否かの判定を行う(ステップS113)。その結果、金融カードの読取によってサーバ20から顧客情報を入手している場合(ステップS113;Yes)には、サーバ20から入手した顧客情報である顧客データ15aと、顧客誘導条件データ15bとから誘導すべき電子記帳機30のタイプの判定を行う(ステップS114)。ステップS114の電子記帳機30のタイプの判定で、電子記帳機30のタイプが判定できたならば(ステップS115;Yes)、顧客誘導判定部16cは、判定した内容で誘導する電子記帳機30のタイプを決定して(ステップS116)、受付処理部16bは、電子記帳機30で伝票作成しなければならない旨と、決定した誘導先の電子記帳機30のタイプとを含めた誘導メッセージを表示操作部11に表示して(ステップS117)、ステップS110に移行する。
また、サーバ20から顧客情報を入手していない場合(ステップS113;No)若しくはステップS114の電子記帳機30のタイプの判定で、電子記帳機30のタイプが判定できなかった場合(ステップS115;No)には、顧客誘導判定部16cは、表示操作部11に電子記帳機30のタイプの選択を行うための画面を表示して顧客の入力によって誘導先の電子記帳機30のタイプを決定する(ステップS118)。ステップS118で誘導先の電子記帳機30のタイプが決定したならば、ステップS117に移行する。
また、ステップS105で電子記帳機30への誘導をしないと判定した場合(ステップS106;No)には、顧客誘導判定部16cは、ステップS104で決定した種類の窓口の待ちの状況をサーバ20に問い合わせて(ステップS119)、待ち時間が所定値以上と見込まれる場合(ステップS120;Yes)には、サーバ20を経由して顧客ゾーンで顧客の応対をしているロビーマンの所持するロビー端末93に、受付機10で受付を行っている顧客の待ち時間が長くなりそうな旨の通知を行って(ステップS121)、ステップS109に移行する。ロビー端末93でメッセージを受けたロビーマンは、該情報を受け取ることによって、当該顧客に対して待ち時間が長くなりそうである旨を伝えたり、顧客の希望によっては待ち時間に使用可能なタブレット式の電子記帳機を渡すことが可能である。タブレット式の電子記帳機では、例えば、諸届け業務やローン相談の際に作成する書類のフォーマットデータが記憶されており、事前に、これらの書類を作成する事が可能である。また、待ち時間が所定値未満と見込まれる場合(ステップS120;No)には、ステップS109に移行する。
次に、図2に示した電子記帳機30の実施例1に係る内部構成を説明する。図8は、電子記帳機30の実施例1に係る内部構成を示すブロック図である。電子記帳機30は、金融カードを読み込むためのカードリーダ33、通帳に付けられた磁気テープを読み込む通帳MSリーダ34、顧客が持参した帳票のイメージなどを読み込むイメージスキャナ35、電子記帳機30で作成した伝票を印字するプリンタ36及び番号札を発行する番号札プリンタ37と接続される。本実施例1では、伝票をプリンタ36で印刷し、番号札を番号札プリンタ37で印刷するものとしたが、プリンタ36で伝票及び番号札を印刷するものとしてもよい。若しくは、伝票に番号札に印刷されている内容を含めて印刷することによって番号札を印刷しないものとしてもよい。
また、電子記帳機30は、表示操作部31と、通信部32と、記憶部38と、制御部39とを有する。表示操作部31は、タッチパネルディスプレイなどであり、入力項目の表示、操作入力ボタンの表示、操作入力の受付を行う入出力部である。通信部32は、LAN等の通信網を介してサーバ20とデータ通信するためのインタフェース部である。
記憶部38は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部38は、顧客データ38a、伝票イメージテンプレートデータ38b、伝票決定パラメータ38c、受付番号状況データ38d、伝票項目データ38e及び合成伝票イメージデータ38fを有する。
顧客データ38aは、カードリーダ33に金融カードが挿入されることなどによって取得した個人を特定する情報(例えば、店番、科目及び口座番号)でサーバ20の有する顧客データ24aを検索して取得した顧客に係る情報である。
伝票イメージテンプレートデータ38bは、電子記帳機30で作成対象の全ての伝票の種類数分存在し、それぞれの伝票の種類ごとに伝票のイメージデータと、伝票上の項目の位置と項目を識別する項目識別番号等とを有する。伝票決定パラメータ38cは、顧客の来店目的と伝票の種類との対応を規定したデータである。
受付番号状況データ38dは、電子記帳機30で伝票作成を行う場合に、表示操作部31の操作によって受付番号を受け付けて、受け付けた受付番号をサーバ20に送信してサーバ20の管理する受付番号状況データ24bに管理されている、受付番号に対応するデータを取得して記憶したデータである。
伝票項目データ38eは、顧客が表示操作部31などで入力した、伝票の項目の入力情報である。合成伝票イメージデータ38fは、伝票イメージテンプレートデータ38bと伝票項目データ38eとを用い、未記入の伝票のイメージに顧客の入力した伝票項目の入力値を合成したイメージデータである。
制御部39は、電子記帳機30の全体を制御する制御部であり、顧客データ管理部39a、伝票項目データ生成部39b、伝票印刷処理部39c、伝票項目データ送信部39d、番号札発行処理部39e、帳票イメージ処理部39f、保留処理部39g及び保留解除処理部39hを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、それぞれに対応するプロセスを実行させることになる。
顧客データ管理部39aは、カードリーダ33に金融カードが挿入されたり、通帳MSリーダ34で通帳の磁気ストライプの読取が行われた場合に、金融カード若しくは通帳の磁気ストライプから取得した情報(例えば、店番、科目コード及び口座番号)を指定してサーバ20に検索要求を行うことによって、サーバ20の有する顧客データ24aから来店した顧客に係る顧客情報を入手して、顧客データ38aに記憶する。
伝票項目データ生成部39bは、表示操作部31を使用して顧客の来店目的を入力させて、対応する伝票の種類を決定し、決定した伝票の項目を表示操作部31を使用して入力させることによって、伝票項目データ38eを生成する。伝票印刷処理部39cは、伝票イメージテンプレートデータ38bと伝票項目データ38eから、合成伝票イメージデータ38fを生成して、生成した合成伝票イメージデータ38fをプリンタ36で印刷することによって伝票の作成を行う。伝票項目データ送信部39dは、伝票印刷処理部39cによる伝票印刷後に、伝票項目データ38eをサーバ20に送信する。
番号札発行処理部39eは、受付番号の再採番が必要となった場合に限って、通常の番号体系とは異なる受付番号を新たに採番して、新たに採番された受付番号の記載された番号札を番号札プリンタ37で再発行する。受付番号の再採番が必要となるのは、当該受付番号の呼び出し回数が既に所定の回数以上となっている場合である。
帳票イメージ処理部39fは、顧客の持ち込んだ帳票のイメージをイメージスキャナ35で取得して、取得した帳票イメージから対応する伝票の種類の判定と、帳票イメージからの文字認識によって伝票の項目の入力情報の生成に利用する。
保留処理部39gは、伝票項目への入力処理中に顧客の保留操作を受け付けると、入力中の伝票の生成処理を一旦保留として、その時点の伝票項目データ38eと状態に保留中とする旨を書き込んだ受付番号状況データ38dとをサーバ20に送信する。
保留解除処理部39hは、顧客の受付番号の入力操作を受け付けて、サーバ20から受付番号状況データ24b及び伝票項目データ24dに含まれる当該受付番号に対応するデータを取得して、伝票項目データ38e及び受付番号状況データ38dに記憶し、保留時の電子記帳機30の状態を復元し、復元された状態からの伝票項目の入力処理の再開を可能とする。
次に、図2に示した電子記帳機30の実施例1に係るデータ構成について説明する。図9は、電子記帳機30の実施例1に係るデータ構成について説明するための説明図である。
伝票イメージテンプレートデータ38bは、伝票の種類を示す伝票IDと、伝票項目情報と、該伝票IDに対応する伝票のイメージデータとをレコードの項目として有し、伝票IDをキーデータとするデータである。伝票項目情報は、伝票上にある顧客が記入すべき項目ごとに該項目の位置情報と該項目を識別する項目識別IDなどで構成されている。図9の伝票イメージテンプレートデータ38bの例は、伝票ID「003」に対応付けられる伝票の1つ目の項目の項目識別IDが「020」で、2つ目の項目の項目識別IDが「030」であるレコードが含まれていることを示している。
伝票決定パラメータ38cは、来店目的とそれに対応する作成すべき伝票の種類を示す伝票IDをレコードの項目として有する複数のレコードから構成されるデータである。図9の伝票決定パラメータ38cの例は、来店目的が「入金」の場合には伝票IDが「001」の伝票を、来店目的が「出金」の場合には伝票IDが「002」の伝票を、来店目的が「振込」の場合には伝票IDが「003」の伝票を、来店目的が「税公金納付」の場合には伝票IDが「004」の伝票を作成しなければならないことを示している。
受付番号状況データ38dは、サーバ20の受付番号状況データ24bのレコードの保有項目と同じ項目を有するデータである。保有項目の内容は、受付番号状況データ24bと同じであることから説明は省略する。
伝票項目データ38eは、受付番号と、受付枝番号と、来店目的の入力等で決定した伝票IDと、当該伝票の伝票生成状況を示す状況と、該伝票IDの伝票の項目情報をレコードの項目として有するデータである。保有項目は、サーバ20の受付番号状況データ24bのレコードの保有項目と全く同じである。図9の伝票項目データ38eの例は、受付番号が「001」で受付枝番号が「01」の伝票は伝票IDが「004」で、状況は「0」であり項目の入力が未完了であることを示し、伝票の項目識別IDが「020」の項目の項目値が「タナカ イチロウ」であり、項目識別IDが「030」の項目の項目値が「52000」であるレコードが含まれていることを示している。
次に、図2に示した電子記帳機30の払出取引の伝票を作成する時の画面表示内容及び画面遷移を説明する。図10は、電子記帳機30の払出取引の伝票を作成する時の画面表示内容及び画面遷移を説明するための説明図である。
図10の(1)に示す画面は、電子記帳機30の初期画面であり、顧客に発行された番号札に印刷された受付番号の入力を受け付ける画面である。画面の右側には受付番号の入力用の数字ボタンが配置される。当該数字ボタンを使用して受付番号を入力して「確認」ボタンを押下することによって(2)の画面に遷移する。また画面下部に配置された「訂正」ボタンは、受付番号の入力した内容を訂正する場合に使用する。
図10の(1)の画面で「1」、「0」、「3」、「確認」と操作されると、電子記帳機30は指定された受付番号をサーバ20に送信して、サーバ20の管理している受付番号状況データ24bの指定された受付番号に関連付けられたデータを取得する。図10の例では、サーバ20から取得した情報は、受付番号「103」に関連付けられたデータは、来店目的が出金を示す「2」であり、受付日付が「2013/4/10」であり、受付時刻が「12:30」であり、誘導先窓口種類がハイカウンタを示す「1」であり、状態が電子記帳機30へ誘導済みを示す「1」であり、顧客区分は不明であり、当該顧客は店番が「0005」で、科目コードが「01」で、口座番号が「1234567」である口座を有することを示している。電子記帳機30は、この情報を利用して、来店目的から伝票の種類を決定して、決定した伝票の伝票項目の入力用の(2)に示す画面を表示する。
図10の(2)は、出金取引の引出金額を入力するための画面である。画面右に表示される金額指定用のボタンを使用して引出金額の入力が可能である。「5」、「万」、「円」、「確認」の順に操作されると、「お引出し」に必要な入力項目が全て確定して、(3)の確認画面に遷移する。また、画面下部に配置される「保留」ボタンは伝票項目の入力操作を保留することを指示する場合に使用するボタンである。また、画面下部に配置される「戻る」ボタンを押下すると、(1)の受付番号の入力用の画面に戻る。また、画面下部に配置される「訂正」ボタンは引き出し金額の入力中の内容を訂正する場合に使用する。
図10の(3)の画面は、出金取引の伝票に反映する項目の内容の確認画面で、依頼日は当日日付が反映され、店名、科目、口座番号は受付機10で読み込まれた金融カードから読み込んだ内容が反映され、お引出し金額には(2)の画面で入力した金額が反映され、お名前は、金融カードから読み込んだ店番、科目コード及び口座番号を指定してサーバ20から取得した顧客データ38aから反映したものである。
また、図10の(3)の画面の最下部には、(3)に表示された内容の確認を行うためのボタンが配置されており、内容に誤りがなく実施したい取引が他にない場合には「確認」ボタンを、内容に誤りがなく実施したい取引が他にもある場合には「次取引」ボタンを押下することとなる。また、画面下部に配置される「戻る」ボタンを押下すると、(2)の出金金額の入力用の画面に戻る。また、画面下部に配置される「保留」ボタンは伝票項目の入力操作を保留することを指示する場合に使用するボタンである。また、(3)の画面で表示された内容に、誤りがある場合には表示された項目の項目名をタッチすることによって、当該項目の入力画面に戻ることができる。
「保留」ボタンが押下されると、入力中のデータをサーバ20に送信して処理を保留とする。「確認」ボタンが押下されると、入力済みデータをサーバ20に送信して、入力された内容で生成した伝票をプリンタ36で印刷して処理を終了する。また「次取引」ボタンが押下されると、入力済みデータをサーバ20に送信して、入力された内容で生成した伝票をプリンタ36で印刷して(4)の画面に遷移する。
図10の(4)に示す画面は、(3)の画面までに入力した取引とは別に依頼する取引の目的を入力するための画面である。当該画面で目的の入力が行われたならば、入力された目的に応じた伝票の項目入力用の画面を展開して、指定した目的に対する伝票の作成処理が開始される。
次に、図2に示した滞留状況表示装置95の画面表示内容を説明する。図11は、滞留状況表示装置95の画面表示内容を説明するための説明図である。
図11に示す画面の最上部には、最後に呼び出した受付番号とその誘導先の窓口番号が表示される。図11の例では、最後に受付番号「097」の顧客が、「3」番の窓口に呼び出されたことを示している。
画面の中央部には、取引内容のグループごとに呼出待ちの人数と呼出待ちとなっている受付番号とが表示される。図10に示す取引内容が「お預け入れ・お引出し、税金・公共料金」は、サーバ20の受付番号状況データ24bの誘導先窓口種類が「1」のハイカウンタの受付番号に対応する。また、取引内容が「ご相談、ローン・ご融資」は、サーバ20の受付番号状況データ24bの誘導先窓口種類が「2」のローカウンタの受付番号に対応する。また、呼出待ちとなっている受付番号の表示順はその呼出待ちの順番を示す。また、呼出待ちとなっている受付番号の表示形態が反転表示となっている受付番号は、電子記帳機30での伝票生成が未完了であることを示し、電子記帳機30に誘導されたにもかかわらず伝票生成が終了していない場合には、窓口の呼出し対象にはならない。
図11の画面の中央部に表示されている例は、取引内容が「お預け入れ・お引出し、税金・公共料金」である顧客は「7人」が呼出待ち状態で、呼出待ち状態の7人の顧客の受付番号は「098」、「099」、「101」、「102」、「902」、「104」及び「105」で、この順番が呼出待ちの順番であることを示している。また、取引内容が「お預け入れ・お引出し、税金・公共料金」である顧客のうち、受付番号が「098」、「104」及び「105」の顧客は、その伝票番号が反転表示となっており電子記帳機30での伝票の生成が未完了であることを示している。また、取引内容が「お預け入れ・お引出し、税金・公共料金」である呼出待ちに表示されている受付番号のうち、「902」については他の受付番号と異なる番号体系で採番された受付番号であり、一旦保留して保留解除後に別番体系で受付番号が再採番された場合の例を示している。
また、図11の画面の中央部に表示されている例は、取引内容が「ご相談、ローン・ご融資」である顧客は「3人」が呼出待ち状態で、呼出待ち状態の3人の顧客の受付番号は「087」、「100」及び「103」で、この順番が呼出待ちの順番であることを示している。
図11の画面の最下部には、電子記帳機30で伝票の生成処理中に保留操作した顧客に対応する受付番号と、所定回数の呼出しを行ったにもかかわらず窓口に現れなかった顧客に対応する受付番号が表示される。図11の画面の例では、保留操作によって保留になっている受付番号が「038」及び「092」で、顧客不在である受付番号が「022」、「057」及び「081」であることを示している。
次に、図2に示した電子記帳機30における伝票作成処理の処理手順を説明する。図12は、電子記帳機30における伝票作成処理の処理手順を示すフローチャートである。
伝票項目データ生成部39bは、表示操作部31に図10の(1)に示した受付番号入力用の画面を表示して、顧客による受付番号の入力を受け付ける(ステップS201)。伝票項目データ生成部39bは、サーバ20から受付番号状況データ24bの入力された受付番号に対応するレコードのデータを取得して、内部の受付番号状況データ38dに記憶する(ステップS202)。
受付番号状況データ38dの内容から、指定された受付番号に対応する伝票生成中のデータがサーバ20に有るか否かを判定する(ステップS203)。具体的には、受付番号状況データ38dの状態が電子記帳機30への誘導済を示す「1」である場合には、伝票生成中のデータはサーバ20には存在しない。また、受付番号状況データ38dの状態が電子記帳機30で保留中を示す「3」若しくは顧客不在を示す「4」である場合には、伝票生成中のデータがサーバ20には存在する。
指定された受付番号に対応する伝票生成中のデータがサーバ20にない場合(ステップS203;No)には、伝票項目データ生成部39bは、受付番号状況データ38dの来店目的から生成する伝票の種類を決定して、決定した伝票種類に対応する伝票IDを伝票項目データ38eに書き込む(ステップS204)。また、指定された受付番号に対応する伝票生成中のデータがサーバ20にある場合(ステップS203;Yes)には、保留解除処理部39hは、サーバ20に受付番号を送付して、サーバ20の伝票項目データ24dの送付した受付番号に対応するレコードを取得して、自装置内の伝票項目データ38eに記憶する(ステップS205)。ステップS205で取得した伝票項目データ38eが項目の入力が未完了である場合(ステップS206;Yes)には、ステップS207に移行する。また、ステップS205で取得した伝票項目データ38eが項目の入力が完了している場合(ステップS206;No)には、ステップS210に移行する。
ステップS204での伝票種類の決定処理が終了、若しくはステップS205で取得した伝票項目データ38eが項目の入力が未完了である場合(ステップS206;Yes)には、伝票項目データ生成部39bは、伝票項目データ38eに記憶されている伝票IDの伝票項目で未入力の項目の入力を受け付ける画面を表示して、当該伝票項目に対する入力を受け付けて、伝票項目の入力を受け付けて伝票項目データ38eに入力内容を反映する(ステップS207)。ステップS207で保留ボタンの押下を受け付けた場合(ステップS208;Yes)には、ステップS213に移行する。ステップS207で受け付けた内容が保留ボタンではなかった場合(ステップS208;No)で、伝票の全ての項目に対する入力が未完了である場合(ステップS209;No)には、ステップS207に戻る。また、伝票の全ての項目が入力済みとなった場合(ステップS209;Yes)には、伝票項目データ生成部39bは、図10の(3)に示したような入力済みの伝票項目データ38eの確認画面を表示して入力を受け付ける(ステップS210)。
ステップS210で表示した入力済みの伝票項目データ38eの確認画面で保留ボタンを受け付けた場合(ステップS211;Yes)には、伝票項目データ38eをサーバ20に送信して(ステップS213)、受付番号状況データ38dの状態を保留中であることを示す「3」に変更して、変更後の受付番号状況データ38dをサーバ20に送信して(ステップS214)、処理を終了する。また、ステップS210で表示した入力済みの伝票項目データ38eの確認画面受け付けた内容が保留ボタンではなく(ステップS211;No)、「戻る」ボタンや修正対象の伝票項目を指定する操作だった場合(ステップS212;No)には、ステップS207の伝票項目の入力処理に戻る。
また、ステップS210で表示した入力済みの伝票項目データ38eの確認画面で、入力内容に問題のないことを示す確認ボタン若しくは次取引ボタンが押下された場合(ステップS212;Yes)には、伝票印刷処理部39cは、伝票イメージテンプレートデータ38bの伝票の種類に応じた伝票のイメージに伝票項目データ38eに登録された項目のデータを合成した項目記入済みの伝票のイメージデータを生成して合成伝票イメージデータ38fに記憶する(ステップS215)。また、伝票印刷処理部39cは、ステップS215で生成した合成伝票イメージデータ38fをプリンタ36で印刷して(ステップS216)、伝票項目データ38eをサーバ20に送信する(ステップS217)。
依頼を所望する他の取引がある場合(ステップS218;Yes)には、ステップS204に戻る。依頼を所望する他の取引がない場合(ステップS218;No)には、番号札発行処理部39eは、番号札の再発行の要否の判定を行い(ステップS219)、番号札の再発行の必要がない場合(ステップS219;No)には、受付番号状況データ38dの状態を「呼出待ち」であることを示す「5」に変更して、変更後の受付番号状況データ38dをサーバ20に送信して(ステップS223)、処理を終了する。番号札の再発行の要否は、受付番号状況データ38dに記憶されている呼出回数によって判定され、該呼び出し回数が所定回数以上となっている場合には番号札の再発行が必要と判定し、該呼び出し回数が所定回数未満の場合には番号札の再発行は不要と判定する。つまり、一旦保留をしてその後保留解除によって入力操作を再開して伝票データの入力を終わらせたときに、呼び出し回数が所定回数未満の場合には番号札の再発行は行わないので、受付機10で発行された番号札に記載の受付番号で呼び出されることになる。
番号札の再発行が必要と判定された場合(ステップS219;Yes)には、伝票項目データ生成部39bは、受付番号状況データ38dの状態を「キャンセル」であることを示す「8」に変更して、変更後の受付番号状況データ38dをサーバ20に送信して(ステップS220)、番号体系の異なる新たな受付番号をサーバ20に依頼して発行して、新たな受付番号の印刷された番号札を番号札プリンタ37で発行(ステップS221)する。これによって旧受付番号はキャンセルされて処理終了となる。
また、伝票項目データ生成部39bは、受付番号状況データ38dの受付番号を新たに採番した受付番号に更新し、状態を「呼出待ち」であることを示す「5」に変更して、元の受付番号と更新後の受付番号状況データ38dをサーバ20に送信して(ステップS222)、処理を終了する。サーバ20は元の受付番号と更新後の受付番号状況データ38dを受け付けると、受け付けた受付番号状況データ38dを受付番号状況データ24bに反映するとともに、送信された元の受付番号に基づいて伝票項目データ24dの中の元の受付番号に関連付いていたレコードを新たに採番した受付番号に関連付けの変更を行う。
次に、図2に示したサーバ20の管理する受付番号に関連付けられた取引の状態遷移を説明する。図13は、サーバ20の管理する受付番号に関連付けられた取引の状態遷移を示す状態遷移図である。
受付番号の状態は8種類あり受付番号状況データ24bの項目の「状態」に対応する。また、説明の便宜上、図13には、これらの8つの状態に加えて受付番号が未採番の状態を「状態なし」として表している。
受付番号の状態の遷移に関連するイベントは9種類あり、その9種類のイベントについて説明する。イベント1は、受付機10での電子記帳機30への誘導が必要な目的をもつ顧客の来店受付である。イベント2は、受付機10での電子記帳機30への誘導が必要のない目的をもつ顧客の来店受付である。イベント3は、電子記帳機30からの使用開始に伴うデータ取得要求の受付である。イベント4は、電子記帳機30からの伝票生成処理の完了を示す通知である。イベント5は、電子記帳機30からの保留の通知である。イベント6は、番号呼出装置92からの呼出に応じた呼出処理である。イベント7は、番号呼出装置92からの不在通知である。イベント8は、窓口処理の終了の通知である。イベント9は、電子記帳機30からの伝票作成がキャンセルされたことを示す通知である。
まず、「状態なし」の状態において、受付機10での電子記帳機30への誘導が必要のない目的をもつ顧客の来店受付(イベント2)が発生すると、当該受付番号は状態5として新規登録される。また、「状態なし」の状態において、受付機10での電子記帳機30への誘導が必要な目的をもつ顧客の来店受付(イベント1)が発生すると、当該受付番号は状態1として新規登録される。
受付機10で受け付けて電子記帳機30に誘導された状態である状態1において、電子記帳機30からの使用開始に伴うデータ取得要求を受け付けると(イベント3)、当該受付番号は、電子記帳機30を使用して伝票生成中の状態である状態2に遷移する。また、状態1において、番号呼出装置92からの呼出に応じた当該受付番号の呼出処理(イベント6)がかかったとしても、まだ伝票生成が未完了であることから実際には窓口には呼出はされない。ただし、受付番号状況データ24bの呼出回数はカウントアップされる。また、状態1において、番号呼出装置92からの呼出に応じた当該受付番号の呼出処理(イベント6)がかかった場合に、受付番号状況データ24bの呼出回数が既に所定回数以上になっていた場合には、顧客不在で保留中という状態である状態4に遷移する。
電子記帳機30を使用して伝票生成中の状態である状態2において、電子記帳機30からの伝票生成処理の完了を示す通知(イベント4)を受け付けると、当該受付番号は、呼出待ちの状態である状態5に遷移する。また、状態2において、電子記帳機30からの保留の通知(イベント5)を受け付けると、当該受付番号は、電子記帳機30で伝票生成途中に保留をしたことによる保留中の状態である状態3に遷移する。また、状態2において、番号呼出装置92からの呼出に応じた呼出処理(イベント6)がかかったとしても、まだ伝票生成が未完了であることから実際には窓口には呼出はされない。ただし、受付番号状況データ24bの呼出回数はカウントアップされる。また、状態2において、電子記帳機30から伝票キャンセルを示す通知(イベント9)を受け付けると、キャンセルされた状態である状態8に遷移する。伝票キャンセルを示す通知(イベント9)とは、図12のステップS220の処理に対応する。
電子記帳機30で伝票生成途中に保留をしたことによる保留中の状態である状態3において、電子記帳機30からの使用開始に伴うデータ取得要求を受け付けると(イベント3)、電子記帳機30を使用して伝票生成中の状態である状態2に遷移する。
呼出待ちの状態である状態5において、番号呼出装置92からの呼出に応じた呼出処理(イベント6)がかかった場合は、窓口での処理中の状態である状態6に遷移する。
窓口での処理中の状態である状態6において、窓口処理の終了の通知(イベント8)を受け付けると、窓口での処理が終了した処理済みの状態である状態9に遷移する。また、状態6において、番号呼出装置92からの不在通知(イベント7)を受け付けると、顧客不在で保留中という状態である状態4に遷移する。
顧客不在で保留中という状態である状態4において、電子記帳機30からの使用開始に伴うデータ取得要求を受け付けると(イベント3)、電子記帳機30を使用して伝票生成中の状態である状態2に遷移する。また、状態4において、番号呼出装置92からの呼出に応じた呼出処理(イベント6)がかかった場合は、窓口での処理中の状態である状態6に遷移する。
図13には図示はしていないが、実際には図12のステップS222のサーバ送信処理によって、新たに採番された受付番号に対する受付番号状況データ38dがサーバ20に送信されることによって、サーバ20の受付番号状況データ24bに新たなレコードが追加となり、追加となったレコードは状態5の呼出待ちの状態となるケースも存在する。
次に、図2に示した窓口端末40の実施例1に係る内部構成を説明する。図14は、窓口端末40の実施例1に係る内部構成を示すブロック図である。窓口端末40は、表示操作部41、通信部42、記憶部43及び制御部44を有する。表示操作部41は、タッチパネル式のディスプレイ装置であり、顧客の操作するボタンや入力する項目を含む画面の表示を行う入出力部である。通信部42は、LAN等の通信網を介してサーバ20及びプリンタ94とデータ通信するためのインタフェース部である。また、窓口端末40は、電子記帳機30の一部の機能を有する装置であり、窓口端末40に存在する構成要素は電子記帳機30に含まれている構成要素と同等であることから、ここでは主に電子記帳機30との構成上の差異を説明するものとして、個々の構成要素の説明は省略する。
窓口端末40には、電子記帳機30には接続されていたカードリーダ33、通帳MSリーダ34、イメージスキャナ35及び番号札プリンタ37は接続されていない。これらの装置が接続されていないことから、これらの装置に係る機能や機能に係る記憶部43も縮退した構成となっている。作成した伝票を印字するプリンタについては電子記帳機30とは接続形態が異なるがLAN等の通信網を介して接続するプリンタ94が存在する。
記憶部43に関しては、顧客データ43a、伝票イメージテンプレートデータ43b、伝票決定パラメータ43c、伝票項目データ43d、合成伝票イメージデータ43eは、それぞれ、電子記帳機30の顧客データ38a、伝票イメージテンプレートデータ38b、伝票決定パラメータ38c、伝票項目データ38e、合成伝票イメージデータ38fに対応する。
制御部44に関しては、顧客データ管理部44a、伝票項目データ生成部44b、伝票印刷処理部44c、伝票項目データ送信部44dを有し、それぞれ電子記帳機30の顧客データ管理部39a、伝票項目データ生成部39b、伝票印刷処理部39c、伝票項目データ送信部39dに対応する。
伝票項目データ生成部44bは、受付番号等の作成した伝票を特定するデータを指定して生成済のデータをサーバ20の伝票項目データ24dから取得して、内部の伝票項目データ43dに一旦記憶し、表示操作部41に取得した伝票項目データ43dを表示して、表示操作部41の操作によって顧客に伝票の項目の入力情報の修正を可能とする。また、伝票項目データ43dの修正が終了すると、伝票印刷処理部44cは、修正内容を反映した伝票をプリンタ94より印刷する。これらの機能を有する窓口端末40が窓口に設置されることによって、顧客は伝票の修正を窓口で行うことが可能となる。
次に、図2に示した窓口端末40における伝票項目データ24dの修正処理の処理手順を説明する。図15は、窓口端末40における伝票項目データ24dの修正処理の処理手順を示すフローチャートである。
まず、伝票項目データ生成部44bは、受付番号等の作成した伝票を特定するデータを指定して生成済のデータをサーバ20の伝票項目データ24dから取得して、伝票項目データ43dに記憶する(ステップS301)。ステップS301において、サーバ20からデータを取得する場合に指定するデータは受付番号でなくとも、氏名、口座番号又は住所などでもよい。次に、伝票項目データ生成部44bは、取得した伝票項目データ43dを画面に表示して、顧客の操作による修正内容を受け付けて伝票項目データ43dの更新を行う(ステップS302)。
顧客の画面操作によって他の項目の修正が指示されたならば(ステップS303;Yes)、ステップS302に戻る。また、顧客の画面操作によって他の項目の修正がないことが指示されたならば(ステップS303;No)、伝票印刷処理部44cは、伝票イメージテンプレートデータ43bと伝票項目データ43dとから、合成伝票イメージデータ43eを生成し(ステップS304)、生成した合成伝票イメージデータ43eをプリンタ94で印刷する(ステップS305)。
最後に、伝票項目データ送信部44dは、更新された伝票項目データ43dの内容をサーバ20に送信することによってサーバ20の有する伝票項目データ24dの更新を行って(ステップS306)、処理を終了する。
上述してきたように、本実施例1では、受付機10で受付操作を行うことにより受付番号の印刷された番号札を発行し、電子記帳機30で伝票項目に対するデータ入力を受け付けて、受け付けた伝票項目に対するデータである伝票項目データ38eを生成し、保留の指示を受け付けたならば、生成された伝票項目データ38eを受付番号に関連付けて記憶して、受付番号を指定して保留解除を受け付けたならば、受付番号に関連付けて記憶した伝票項目データ38eを取り出して、保留を受け付けた時点の状態から伝票項目に対するデータ入力を再開できるよう構成したので、伝票の生成処理の途中で処理を保留することを可能として、保留をしたとしても保留解除後に効率よく伝票の生成処理を行うことができる。
実施例1では、電子記帳機30で伝票生成中に保留した場合に、保留を解除して伝票生成処理を継続する場合には、受付機10で発行された番号札に印刷された受付番号を表示操作部31から手入力する必要があった。しかしながら、受付番号を表示操作部31を操作することによって入力するのは手間もかかるし、番号の入力誤りなどの誤操作の確率も高くなってしまう。また、場合によっては、保留した顧客が番号札を紛失してしまった場合などは、保留解除することができなくなってしまったりした。そこで、実施例2では、保留解除時に、番号札に印刷された受付番号の表示操作部31からの手入力を不要としたり、番号札を紛失した場合でも保留解除を行うことができる例を説明する。
まず、サーバ120の実施例2に係る内部構成を説明する。図16は、図2に示したサーバ120の実施例2に係る内部構成を示すブロック図である。実施例1で説明したサーバ20と同じ部分については実施例1のサーバ20と同じ符号をつけ、同じ部分の説明は省略して、変更になっている部分を中心に説明する。
記憶部24は、実施例1と比較すると受付番号状況データ124bが変更となっている。実施例1の受付番号状況データ24bとの差異は、受付番号状況データ124bには当該受付番号に対応する顧客の顔特徴データが追加となっている点である。
制御部25は、実施例1と比較すると、保留データ照会処理部125g及び顔照合処理部125hが追加となっている。保留データ照会処理部125gは、電子記帳機130からの顧客の顔特徴データを含む保留データ検索要求に応じて、受付番号状況データ124bを検索して、指定された顔特徴データと同一人物の顔特徴データを保有する受付番号状況データ124bのレコードを検索して、その結果を応答する。また、保留データ照会処理部125gは、顔特徴データ以外の顧客氏名、顧客住所、金融カード及び通帳の磁気テープの内容などの検索情報を含む保留データ検索要求に応じて、受付番号状況データ124bを検索して、指定された検索情報に対応する受付番号状況データ124bのレコードを検索して、その結果を応答する。
顔照合処理部125hは、電子記帳機130からの顧客の顔特徴データを含む保留データ検索要求を受付時に、受け付けた顔画像と受付番号状況データ124bに登録されている顔特徴データとの照合を行い、同一人物の顔特徴データが登録された受付番号状況データ124bのレコードの特定を行う。
次に、サーバ120の実施例2に係るデータ構成について説明する。図17は、サーバ120の実施例2に係るデータ構成について説明するための説明図である。
受付番号状況データ124bは、レコードの保有項目が、実施例1の受付番号状況データ24bのレコードの保有項目に対して、顔特徴データが追加となっている。該顔特徴データは、電子記帳機130で伝票生成中に、電子記帳機130に接続されたカメラ130bで撮像された顔画像から算出したデータである。
次に、電子記帳機130の実施例2に係る内部構成を説明する。図18は、電子記帳機130の実施例2に係る内部構成を示すブロック図である。実施例1で説明した電子記帳機30と同じ部分については実施例1の電子記帳機30と同じ符号をつけ、同じ部分の説明は省略して、変更になっている部分を中心に説明する。
電子記帳機130は、実施例1の電子記帳機30に対して、バーコードリーダ130a、カメラ130bが追加で接続されている。バーコードリーダ130aは、受付機10で発行される番号札に印刷されるバーコードを読み込むことによって受付番号の入力を行うことができる。また、カメラ130bは、電子記帳機130で操作をする顧客の顔画像の撮像を行う。
記憶部38は、実施例1と比較すると受付番号状況データ138dが変更となっている。実施例1の受付番号状況データ38dとの差異は、受付番号状況データ138dには当該受付番号に対応する顧客の顔特徴データが追加となっている点である。
制御部39は、実施例1と比較すると、顔特徴算出部139i及び保留データ選択処理部139jが追加となっている。顔特徴算出部139iは、伝票項目の入力処理時に電子記帳機130を操作する顧客の顔画像をカメラ130bで撮像して、撮像した顔画像から顔特徴データを算出して受付番号状況データ138dに記憶する。また、顔特徴算出部139iは、保留解除の操作を受け付けた場合に、保留解除操作を行った顧客の顔画像をカメラ130bで撮像して、撮像した顔画像から顔特徴データを算出する。
保留データ選択処理部139jは、顧客の保留解除の操作の受付により動作し、顔特徴算出部139iで算出した顧客の顔特徴データを含む保留データ検索要求をサーバ120に送信して、サーバ120からの保留データ検索要求の応答を受け付ける。サーバ120は、受け付けた顔特徴データと同一人物の顔特徴データを保有する受付番号状況データ124bの該当レコードを応答する。保留データ選択処理部139jは、受付番号状況データ124bの該当レコードを受け付けると、受け付けた内容を受付番号状況データ138dに記憶する。また、保留データ選択処理部139jは、顧客氏名、住所、金融カード及び/又は通帳の磁気テープの情報を受け付けて、顧客氏名、住所、金融カード及び/又は通帳の磁気テープの情報を含む保留データ検索要求をサーバ120に送信して、サーバ120からの保留データ検索要求の応答を受け付ける。サーバ120は、受け付けた顧客氏名、住所、金融カード及び/又は通帳の磁気テープの情報を検索情報として受付番号状況データ124bを検索し、その結果を応答する。保留データ選択処理部139jは、受付番号状況データ124bの該当レコードを受け付けると、受け付けた内容を受付番号状況データ138dに記憶する。
次に、電子記帳機130で保留した伝票項目データ38eを取り出す時の画面表示内容及び画面遷移を説明する。図19は、電子記帳機130で保留した伝票項目データ38eを取り出す時の画面表示内容及び画面遷移を説明するための説明図である。
図19の(1)に示す画面は、電子記帳機130の初期画面であり、発行された番号札に印刷された受付番号の入力を受け付ける画面である。画面上部のガイダンスメッセージに表示されている通り、番号札に印刷されたバーコードをバーコードリーダ130aで読み込ませることによって受付番号を入力することが可能である。また、番号札を紛失した場合でも、受付番号を記憶していた場合には、画面の右側に配置された受付番号の入力用の数字ボタンを使用して受付番号を入力することもできる。
また、図19の(1)に示す画面の下部には「保留情報検索」ボタンが配置され、当該「保留情報検索」ボタンが押下されると、電子記帳機130を操作する顧客の顔画像をカメラ130bで撮像し、撮像した顔画像から顔特徴データを算出して、算出した顧客の顔特徴データを含む保留データ検索要求をサーバ120に送信する。
保留データ検索要求を受け付けたサーバ120で、送信した顔画像特徴データに対応する保留データが特定できた場合には、図19の(2)に示す画面に遷移する。(2)に示す画面は、サーバ120から取得した顔画像特徴データに対応する保留データの内容を確認するための画面である。画面の中央部には、特定された保留データの内容が表示され、画面下部には表示された保留データの確認の結果を入力するためのボタンが配置される。
(2)の画面の下部に配置される「使用する」ボタンが押下されると、(3)の画面に遷移して、(2)の画面の中央部に表示した保留データを使用して伝票生成処理を再開することとなる。また、(2)の画面の下部に配置される「戻る」ボタンが押下されると、(1)の画面に遷移する。また、(2)画面の下部に配置される「使用しない」ボタンが押下されると、(4)の画面に遷移する。
保留データ検索要求を受け付けたサーバ120で、送信した顔画像特徴データに対応する保留データが特定できなかった場合には、図19の(4)の画面に遷移する。図19の(4)の画面は、検索情報を入力して保留データを検索するための画面である。検索情報は、表示操作部31から名前や住所を入力することが可能である。また、検索情報は、金融カードや通帳の磁気テープを読み込ませることによって入力することも可能である。(4)の画面でいずれかの方法で検索情報を入力して「検索」ボタンが押下されると、当該検索情報による保留データの検索要求をサーバ120に送信する。サーバ120が受け付けた検索情報に基づいて保留データを検索した結果、保留データが特定できた場合には、電子記帳機130はサーバ120から保留データを受け付けて、図19の(5)の画面に遷移する。また、サーバ120が受け付けた検索情報に基づいて保留データを検索した結果、保留データが特定できなかった場合には、保留データが特定できない旨のメッセージを表示する。また、(4)の画面下部に配置される「戻る」ボタンが押下された場合には、(1)の画面に遷移する。
図19の(5)に示す画面は、(4)の画面で受け付けた検索情報で検索された保留データの詳細情報を表示した画面であって、検索された保留データを確認するための画面である。(5)の画面下部に配置されるボタンは(2)の画面の下部に配置されるボタンと同様である。(5)の画面下部に配置される「使用する」ボタンが押下された場合には(3)の画面に遷移する。(3)に示す画面は、確認された保留データを利用して伝票生成処理に係る伝票項目の項目入力用の画面を表示した例である。(3)に示す画面は、振込依頼書の振込先の金融機関名を入力するための画面であり、保留時に入力済みとなっていない項目の入力画面が順番に表示される。
次に、電子記帳機130で保留した伝票項目データ38eの取り出し処理の処理手順を説明する。図20は、電子記帳機130で保留した伝票項目データ38eの取り出し処理の処理手順を示すフローチャートである。
伝票項目データ生成部39bは、表示操作部31に図19の(1)の画面を表示して、顧客の入力の受付を行う(ステップS401)。ステップS401の入力の受付処理で、バーコードリーダ130aによる番号札に印刷されたバーコードの読み込み、若しくは表示操作部31に表示されたボタンの操作による受付番号の入力によって受付番号を受け付けると(ステップS402;Yes)、ステップS416に移行する。また、ステップS401の入力の受付処理で受け付けた情報が受付番号ではなく(ステップS402;No)、「保留情報検索」ボタンの押下でもなかった場合(ステップS403;No)には、ステップS401に戻る。
また、ステップS401の入力の受付処理で受け付けた情報が「保留情報検索」ボタンの押下であった場合(ステップS403;Yes)には、顔特徴算出部139iは、カメラ130bで顧客の顔画像を撮像して(ステップS404)、撮像した顔画像から顔特徴データを算出する(ステップS405)。保留データ選択処理部139jは、ステップS405で算出した顧客の顔画像データを含む保留データ検索要求をサーバ120に送信してサーバ120からの応答を受け付ける(ステップS406)。
ステップS406で受け付けたサーバ120からの応答が、指定した顔特徴データに対応した保留データであった場合(ステップS407;Yes)には、ステップS413に移行する。また、ステップS406で受け付けたサーバ120からの応答が、指定した顔特徴データに対応した保留データがなかった場合(ステップS407;No)には、図19(4)に示す保留データの検索画面を表示して、検索画面での入力操作を受け付ける(ステップS408)。
ステップS408で受け付けた操作が「検索」ボタンの押下ではなく「戻る」ボタンの場合(ステップS409;No)には、ステップS401に戻る。また、ステップS408で受け付けた操作が「検索」ボタンの押下だった場合(ステップS409;Yes)には、保留データ選択処理部139jは、入力された検索情報を含む保留データの検索要求をサーバ120に送信して、サーバ120から検索応答を受け付ける(ステップS410)。ステップS410におけるサーバ120からの応答が、指定した検索情報に対応した保留データであった場合(ステップS411;Yes)には、ステップS413に移行する。また、ステップS410におけるサーバ120からの応答が、指定した検索情報に対応する保留データが見つからなかったことを示す内容だった場合(ステップS411;No)には、保留データ選択処理部139jは、検索情報に対する保留データがなかった旨のメッセージを表示して(ステップS412)、ステップS408に戻る。
ステップS406で受け付けたサーバ120からの応答が、指定した顔特徴データに対応した保留データであった場合(ステップS407;Yes)、若しくはステップS410におけるサーバ120からの応答が、指定した検索情報に対応した保留データであった場合(ステップS411;Yes)には、保留データ選択処理部139jは、受け付けた保留データの内容を画面に表示して表示した保留データで間違いがないかの確認を受け付ける(ステップS413)。
ステップS413で表示した画面で、表示したデータを使用することを意図する「使用する」ボタンの押下を受け付けた場合(ステップS414;Yes)には、ステップS416に移行する。ステップS413で表示した画面で、表示したデータを使用しないことを意図する「使用しない」ボタンの押下を受け付けた場合(ステップS414;No、ステップS415;Yes)には、ステップS408に移行して保留データの検索画面に戻る。また、ステップS413で表示した画面で、「戻る」ボタンの押下を受け付けた場合(ステップS415;No)には、ステップS401に戻る。
ステップS416の伝票作成処理は、受付番号が決定したあとの保留データを使用した伝票作成処理であり、図12に示した伝票作成処理の処理手順に示したステップS202以降の処理である。
上述してきたように、本実施例2では、実施例1の構成に加えて、保留解除時に番号札に印刷されたバーコードの読み込みによって受付番号を特定して保留データを取得できるようにしたり、保留時に顧客の顔画像を取得して顔画像に関連付けて保留データを保存して、保留解除時に取得した顔画像を用いて保留データを特定して取得できるよう構成したので、伝票の生成処理の途中で処理を保留することを可能として、番号札を紛失した場合でも保留解除の操作を可能として、保留解除後に効率よく伝票の生成処理を行うことができる。
なお、本実施例2では、顔特徴データを利用して保留データを特定する例を説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、指紋、静脈、虹彩などの他の生体情報や、暗証番号、金融カードから読み込んで特定できる口座番号や名前などを利用して保留データを特定するものとしてもよい。
また、本実施例1及び実施例2では、電子記帳機30、130で伝票生成処理中に、保留を示す操作を受け付けた場合に、入力済の伝票項目のデータをサーバ20、120に送信して、サーバ20、120で記憶するようにしたが、本発明はこれに限定するものではない。例えば、入力済の伝票項目のデータを電子記帳機30、130の記憶部38に記憶しておくものとしてもよい。電子記帳機30、130の記憶部38に入力済の伝票項目のデータを記憶する場合には、保留解除は保留を行った電子記帳機30、130で行うこととしてもよいし、電子記帳機30、130の間で通信して保留データを記憶している電子記帳機30、130の記憶部38のデータを取得して別の電子記帳機30、130からでも保留解除できるようにしてもよい。
また、本実施例1及び実施例2では、電子記帳機30、130で伝票生成処理中に、「保留」ボタンによる保留の指示を受け付けて、途中まで入力した伝票項目に係るデータの保存する保留処理を行う説明をしてきたが、本発明はこれに限定するものではない。例えば、顧客の退席を判定する人感センサを追加して、顧客の立ち去ったことを判断して、保留処理を行うようにしてもよい。
また、本実施例1及び実施例2では、電子記帳機30、130で来店目的に応じた伝票の項目の入力を行い、プリンタ36で入力した内容を含む伝票を印刷するものとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、電子記帳機30、130からプリンタ36への伝票の印刷は行わず、電子記帳機30、130で入力した伝票の項目の入力情報を受け取った窓口端末40で内容の確認後若しくは必要に応じて受け取った情報の修正を行った後にプリンタ94で印字するものとしてもよい。
また、本実施例1及び実施例2では、電子記帳機30、130で入力した伝票の項目の入力情報を、窓口に設置された窓口端末40に送信することによって情報の受け渡しを行ったが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、電子記帳機30、130で伝票の項目の入力情報を記憶媒体に記憶させて、該記憶媒体を窓口に設置された窓口端末40に読み込ませることによって情報の受け渡しを行ってもよい。また、例えば、電子記帳機30、130で入力した伝票の項目の入力情報をQRコード(登録商標)化して、該QRコードを紙に印刷して、紙に印刷したQRコードを窓口に設置された窓口端末40で読み込んで情報の受け渡しを行うものとしてもよい。また、例えば、電子記帳機30、130で入力した伝票の項目の入力情報は、電子記帳機30、130の記憶部38に記憶させて、窓口端末40から電子記帳機30、130の記憶部38に記憶された情報を取得することによって情報の受け渡しを行うものとしてもよい。また、例えば、電子記帳機30、130で入力した伝票の項目の入力情報を、サーバ20、120を経由せずに窓口端末40に直接送信するものとしてもよい。
また、本実施例1及び実施例2では、電子記帳機30、130で、1つの受付番号に対応付けて複数の取引に対する伝票を作成する場合には、1つの伝票の作成の終了時に他に作成する伝票の有無を指定して、他に作成する伝票がある場合にはその旨を示す操作をすることによって、継続して他の伝票の作成を行うことを可能としたが、本発明はこれに限定するものではなく、電子記帳機30、130での操作を開始する時点で、依頼を所望する取引の種類若しくは取引の数を指定することによって、伝票の作成終了の都度、他に作成する伝票の有無を指定しなくても、指定した取引の種類若しくは取引の数に対応する伝票を1つの受付番号に対応付けて作成するようにしてもよい。
また、本実施例1及び実施例2では、窓口の種類はハイカウンタとローカウンタの2種類の例で説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、3種類以上の窓口の種類を有してそれぞれに対して待ちを形成するようなケースであってもよい。
また、上述の実施例1及び実施例2で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。