まず、実施例1に係る振込伝票の作成処理における手数料の再計算の要否の判定及び手数料の再計算が必要な場合の手数料再計算手順の表示などの一連の処理の概要について図1を用いて説明する。
振込取引を行うために金融機関を訪れた顧客は、電子記帳機30を使用して依頼する振込取引の内容を入力する。具体的には、(a)に示す振込依頼人に係る情報と、(b)に示す振込受取人に係る情報と、(c)に示す振込手数料の負担者に係る情報と、(d)に示す振込金額に係る情報とを電子記帳機30に入力する。図1の例では、(c)の振込手数料の負担者に係る情報では受取人負担であることが入力され、(d)の振込金額として30,100円の指定がされたことを示している。
(a)から(d)で振込依頼人に係る情報、振込受取人に係る情報、振込手数料の負担者に係る情報及び振込金額に係る情報を受け付けると、(e)に示すように電子記帳機30は、受け付けた情報と振込手数料テーブル38fに含まれる情報に基づいて振込手数料を計算する。図1に示す電子記帳機30が有する振込手数料テーブル38fの例では、振込金額が1万円未満の場合の振込手数料は216円で、振込金額が1万円以上3万円未満の場合の振込手数料は324円で、振込金額が3万円以上の場合の振込手数料は432円であることを示している。
この振込手数料テーブル38fと、(d)で指定された振込金額30,100円とに基づいて振込手数料を計算すると、(e)に示すように432円と計算される。また、(c)で振込手数料の負担者が受取人であることが指定されている場合には、受取人から別途手数料を徴収するのではなく、(d)で入力された振込金額から(e)で計算された振込手数料432円を差し引いて受取人の口座に振り込むことによって手数料を徴収することになる。このため、(f)では、振込手数料を差し引いた実際に受取人の口座に振り込む金額を算出する。具体的には、30,100円から432円を差し引いた29,668円が実際に振り込む金額として算出される。
次に、(g)に示すように、(f)で算出した実際に振り込む金額に応じた振込手数料を、振込手数料テーブル38fに基づいて計算して、(e)で計算した振込手数料との差異に基づいて振込手数料の再計算の要否の判定を行う。図1に示す例では、(f)で算出した実際に振り込む金額が29,668円であり、1万円以上3万円未満の範囲となることから、本来の振込手数料は324円となり(e)で計算した振込手数料と差異があるので、(g)の処理では振込手数料の再計算が必要であるとの判定を行う。
電子記帳機30は、(h)に示すように、(a)から(d)で受け付けた振込依頼人に係る情報、振込受取人に係る情報、振込手数料の負担者に係る情報及び振込金額に係る情報と、(e)から(g)で算出した振込手数料、振込手数料差引後の振込金額及び振込手数料の再計算要否の情報とをサーバ20に送信する。サーバ20は、電子記帳機30から(h)の処理で送信された情報を受け付けて、伝票項目データ24bに登録する。
顧客が窓口に呼び出されると、窓口端末40は、(i)に示すようにサーバ20から呼び出した顧客に対応する依頼取引の情報を取得する。(i)でサーバ20から取得した顧客に対応する依頼取引の情報には、(g)で判定された振込手数料の再計算が必要である旨の情報が含まれている。窓口端末40は、(i)で取得した顧客の依頼取引の情報をディスプレイなどの表示部に表示するとともに、(j)に示すように、(g)の判定結果である振込手数料の再計算が必要な旨のメッセージを併せて表示する。
さらに、窓口端末40は、(k)に示すように振込手数料の再計算手順に係る情報を表示部に表示する。また、(k)で表示された画面で所定の操作が行われると、(m)に示すように(k)で表示された振込手数料の再計算手順に従って振込手数料を再計算する。図1に示す例では、(f)で算出された受取人の口座に振り込む実際の金額が29,668円であったことから、再計算される振込手数料は324円となる。このようにして窓口端末40では、振込手数料の再計算が行われて、その結果に基づいて(n)に示すように振込伝票が出力されることになる。
図1の例では、電子記帳機30で入力された情報に対して振込手数料の再計算を行わなければならないケースに対する電子記帳システムの処理概要を説明したが、本発明は振込手数料の再計算を行わなければならないケースだけに限定するものではない。例えば、所定金額以上の取引は取引時確認手続が必要な場合に、取引時確認手続が必要であるか否かを判定して、必要であると判定された場合には、その旨の表示を行うだけではなく取引時確認手続を行う手順を表示するようにしてもよい。
このように、電子記帳機30で顧客が依頼しようとする取引に係る情報を依頼取引情報として受け付け、受け付けた依頼取引情報に基づいて依頼された取引を実行する前に実施しなければならない処理若しくは手続きの要否を判定し、実施しなければならない処理若しくは手続きがあると判定された場合には、依頼取引情報に基づいて取引を実行する前に、窓口端末40で実施しなければならない処理若しくは手続きの内容を表示するとともに、実施しなければならない処理若しくは手続きの手順を出力できるようにしたので、電子記帳機30で入力された伝票情報に基づく取引の実行に先立って行わなければならない事前手続きの有無を漏れなく適切に判定するとともに、行わなければならない事前手続きがある場合に、その事前手続きを効率的に行うことができる。
次に、実施例1に係る電子記帳システムのシステム構成を説明する。図2は、実施例1に係る電子記帳システムのシステム構成を示す図である。電子記帳システムは、顧客の来店時に受付番号を発行する受付機10と、作成する伝票に係る情報の入力を行う電子記帳機30と、電子記帳機30で入力した伝票に係る情報を窓口で確認及び修正することのできる窓口端末40と、窓口端末40で確認及び修正した伝票に係る情報に基づいて伝票を印刷するプリンタ95と、顧客の窓口への呼び出しなどを行うためのテラーモニタ91と、テラーモニタ91の操作に応じて呼び出す顧客の受付番号の表示や呼び出しの音声出力を行う番号呼出装置92と、顧客の来店状況などを出力する役席モニタ90、スタッフ端末93及び顧客端末94と、これらの装置とデータ通信を行ってデータの連携や処理の連携を行うサーバ20とを有する。実施例1では、窓口端末40とテラーモニタ91は別の装置としたが、窓口端末40とテラーモニタ91との両方の機能を備えた一体化した装置でもよい。
電子記帳機30は、店舗の規模に応じて台数が決定され、1台又は複数台設置される。テラーモニタ91及び窓口端末40は、窓口ごとに設置され、それぞれの窓口に設置されたテラーモニタ91により該窓口への顧客の呼び出しの指示を受け付ける。番号呼出装置92は、少なくとも窓口の種類に相当する台数が設置される。受付機10、電子記帳機30及び顧客端末94は顧客の移動範囲である顧客ゾーンに設置される。また、スタッフ端末93も、顧客ゾーンで顧客の応対を行うロビーマンが所持することから顧客ゾーンに位置することとなる。窓口端末40、役席モニタ90、テラーモニタ91、番号呼出装置92及びプリンタ95は金融機関の従業員の移動範囲である行員ゾーンに設置される。なお、番号呼出装置92は、顧客ゾーンに設置されてもよい。
受付機10は、表示操作部11及び番号札印刷部12を有する。顧客は来店時に最初に本装置で来店の受付を行う。具体的には、顧客は、表示操作部11に表示される来店目的を選択する。受付機10は、顧客により入力された来店目的に基づいて、該来店目的に対応する窓口の種類と、伝票作成の要否とを判定する。受付機10は、伝票の作成が必要と判定した場合には電子記帳機30への誘導を行う。また、受付機10は、電子記帳機30へ誘導する場合に受付番号の記載された番号札を発行するか否かの設定を有している。電子記帳機30へ誘導する場合に番号札を発行しないという設定となっている場合には、電子記帳機30への誘導を行った場合には受付番号の採番は行わない。また、伝票の作成が不要と判定された場合、若しくは伝票の作成が必要と判定されて電子記帳機30へ誘導する場合にも番号札を発行するという設定になっている場合には、来店目的に対応する窓口の種類に応じた受付番号の採番を行って、受付番号の印刷された番号札を番号札印刷部12より発行する。
また、受付機10は、窓口からの顧客の呼出の要求を受け付けて、受付番号による顧客の呼出を行う。具体的には、窓口に設置されるテラーモニタ91からの呼出要求を受け付けたならば、要求元の窓口の種類に対して待ちとなっている受付番号のキューの中から次に呼び出す受付番号を決定して、番号呼出装置92に受付番号を出力することによって出力された受付番号に対応する顧客の窓口への呼出を行う。
電子記帳機30は、QRコード(登録商標)を読み取るQRコードリーダ34、番号札を発行するレシートプリンタ35、受付機10で発行された番号札に印刷されたバーコードを読み取るバーコードリーダ36、キャッシュカードなどの内容を読み取るカードリーダ37が接続可能である。ただし、レシートプリンタ35及びバーコードリーダ36は、両方が接続されることは基本的にはない。電子記帳機30は、受付機10が有する電子記帳機30へ誘導する場合に番号札を発行するか否かの設定に対応して、受付番号をどのようにして取得するかを示す受付番号取得方式の設定を有しており、受付機10で発行された番号札のバーコードから読み取るか、受付機10に来店目的を指定して採番を依頼するかの設定が可能である。レシートプリンタ35及びバーコードリーダ36は、この受付番号をどのようにして取得するかを示す設定に応じて、選択的に接続される。
受付番号取得方式の設定が受付機10に来店目的を指定して採番を依頼するとなっている場合には、電子記帳機30に誘導された顧客に番号札を発行するためのレシートプリンタ35が接続される。また、受付番号取得方式の設定が受付機10で発行された番号札のバーコードから読み取るとなっている場合には、受付機10で発行済の番号札のバーコードから受付番号を取得するためのバーコードリーダ36が接続される。ただし、この場合であっても、受付番号を番号札に印刷された内容を見てテンキーなどを利用して入力することも可能であるので、バーコードリーダ36の接続は必須ではない。
また、電子記帳機30は、受付機10から誘導された顧客が伝票を作成するための機能を有する。受付番号取得方式の設定が受付機10で発行された番号札のバーコードから読み取るとなっている場合には、まず、バーコードリーダ36で番号札のバーコードから受付番号を読み取って、受付機10から受付番号に対する来店目的を取得する。さらに、電子記帳機30は、取得した来店目的に対応する伝票を判定し、当該伝票の項目を順番に画面に表示して、顧客による伝票項目の入力を受け付けて、一旦内部に図示しない伝票項目データ38eとして記憶する。また、伝票項目データ38eにカードリーダ37で読み取ったキャッシュカードの情報を自動的に反映することもできる。
また、電子記帳機30は、受付番号取得方式の設定が受付機10に来店目的を指定して採番を依頼するとなっている場合には、来店目的の入力を受け付けて、受け付けた来店目的に対応する伝票を判定し、当該伝票の項目を順番に画面に表示して、顧客の伝票項目の入力を受け付けて、一旦内部に図示しない伝票項目データ38eとして記憶する。
また、電子記帳機30は、QRコードリーダ34で読み取った携帯端末などに表示される顧客の口座に関する情報を含むQRコードを読み取って図示しない伝票項目データ38eに自動的に反映することもできる。なお、この場合、携帯電話などの携帯端末は、顧客の氏名、住所、口座番号などの個人情報を登録する機能および登録されたこれらの個人情報をQRコード化する機能を有する。
電子記帳機30は、受付番号取得方式の設定が受付機10に来店目的を指定して採番を依頼するとなっている場合には、作成する伝票に対応する伝票項目の入力が終了したならば、受付機10に来店目的に応じた受付番号の採番要求を行い受付番号を取得し、該受付番号が記載された番号札をレシートプリンタ35にて発行する。
また、電子記帳機30は、取得した受付番号、図示しない伝票項目データ38eなどの情報をサーバ20に送信する。サーバ20は、受け付けた情報を受付番号データ24a及び伝票項目データ24bなどに登録して管理する。
窓口端末40は、窓口において電子記帳機30で顧客により登録された伝票等に係る情報の確認と、確認された情報に基づいて伝票等を印刷する機能を有する。窓口端末40は窓口に呼び出された顧客が登録した伝票に係る情報をサーバ20より取得して、取得した伝票に係る情報を画面に表示することによってテラー及び顧客により確認させて、確認されたならば確認された情報に基づいてプリンタ95から伝票を印刷する。
また、窓口端末40は、サーバ20より取得した伝票に係る情報を修正することが可能で、修正した場合には修正した内容に基づいてプリンタ95から伝票を印刷するとともに、修正内容をサーバ20に送信する。
また、窓口端末40は、顧客の窓口への呼出とは関係なく、顧客の待ち状況の照会や、待っている顧客の取引内容の確認及び各種集計結果を出力する機能を有する。
サーバ20は、受付番号データ24a及び伝票項目データ24bなどを管理する。受付番号データ24aは、受付機10で採番された受付番号ごとに、その状態、キャッシュカードデータ及び作成伝票の種類別の枚数などを含むデータである。伝票項目データ24bは、電子記帳機30若しくは窓口端末40で登録及び更新された伝票の項目情報を含むデータである。
サーバ20は、受付番号データ24a及び伝票項目データ24bを、電子記帳機30から送信された情報に基づいて登録し、窓口端末40から送信された情報に基づいて更新する。また、サーバ20は、受付番号データ24aにおいて受付番号ごとの処理状況を管理する。
スタッフ端末93は、窓口端末40の機能と同等の機能を備えているが、伝票に係る情報などのデータ更新を伴う機能が制限されている。顧客端末94は、顧客の待ち状況の照会機能を備えている。
次に、テラーモニタ91で顧客の呼出操作が行われた場合の処理の流れについて説明する。テラーモニタ91は、顧客の窓口への呼出の操作を受け付けると、テラーモニタ91が設置される窓口を識別する情報を含む顧客の呼出要求を受付機10に送信する。受付機10は、テラーモニタ91の呼出要求に含まれる窓口を識別する情報に基づいて、当該窓口の種類に対して待ちとなっている受付番号のキューの中から次に呼び出す受付番号を決定して、決定した受付番号を受け付けた呼出要求に含まれる窓口を識別する情報に対応する番号呼出装置92に送信する。受付番号を受け付けた番号呼出装置92は表示部に受け付けた受付番号を表示し、音声で受け付けた受付番号の顧客の呼出を行う。
また、受付機10は、番号呼出装置92に送信した受付番号及び呼出要求に含まれる窓口を識別する情報をサーバ20にも通知する。受付番号及び窓口を識別する情報を受け付けたサーバ20は、受付番号データ24a及び伝票項目データ24bから受け付けた受付番号に関連付けられた情報を抽出して、受け付けた窓口を識別する情報に対応する窓口端末40に送信する。
このように、テラーモニタ91で顧客の呼出操作に連動して、窓口端末40に呼び出された顧客が登録した伝票及び取引時確認記録に係る情報が渡されるので、テラーモニタ91で顧客の呼出操作が行われると、窓口端末40には自動的に窓口に呼び出した顧客が電子記帳機30で登録した伝票などの確認画面が表示される。
次に、図2に示した受付機10の実施例1に係る内部構成を説明する。図3は、受付機10の実施例1に係る内部構成を示すブロック図である。受付機10は、表示操作部11、番号札印刷部12、通信部14、記憶部15及び制御部16を有する。
表示操作部11は、タッチパネルディスプレイ装置などである。表示操作部11は、顧客に来店目的等を選択入力させるボタンなどを表示し、該ボタンの選択入力を受け付ける。番号札印刷部12は、受付番号などの情報が記載された番号札を印刷する出力部である。通信部14は、LAN(Local Area Network)等の通信線を介してサーバ20及び電子記帳機30とのデータ通信を行なうためのインタフェース部である。
記憶部15は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部15は、設定パラメータ15a、受付番号採番データ15b及び受付番号データ15cを有する。設定パラメータ15aは、受付機10の受付処理に関するパラメータである。受付番号採番データ15bは、受付番号の採番状況に係るデータである。受付番号データ15cは、採番した受付番号ごとにその状態に係る情報を有するデータである。
制御部16は、受付機10の全体を制御する制御部であり、受付処理部16a、受付番号採番部16b、番号札発行部16c及び受付番号データ管理部16dを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、それぞれに対応するプロセスを実行させることになる。
受付処理部16aは、来店客の受付処理の全体を制御する制御部である。受付処理部16aは、表示操作部11の来店受付用の画面の表示を行い来店目的を受け付け、来店目的に応じた受付番号を受付番号採番部16bで採番し、採番した受付番号に関連付けて、来店目的などの情報を受付番号データ15cに登録する。
ただし、設定パラメータ15aの設定で電子記帳機30に誘導する場合には番号札の発券を行わないという設定になっていて、受け付けた来店目的により電子記帳機30への誘導が必要と判定された場合には、受付処理部16aは、電子記帳機30への誘導のメッセージのみを表示して番号札の発行は行わない。また、設定パラメータ15aの設定で電子記帳機30に誘導する場合に番号札の発券を行わないという設定になっている場合には、そもそも電子記帳機30に誘導する必要のある来店目的を選択できないようになっていて、そのような来店目的の顧客に対する電子記帳機30への誘導を示すメッセージが表示されていてもよい。
受付番号採番部16bは、受付処理部16a若しくは通信部14を経由して電子記帳機30からの来店目的に応じた受付番号の採番要求を受け付けたならば、受け付けた来店目的に応じて受付番号を採番する。具体的には来店目的に応じた受付番号帯を決定し、受付番号採番データ15bの最終採番済の受付番号の次の受付番号を新たな受付番号として採番し、これに応じて受付番号採番データ15bの更新を行う。
番号札発行部16cは、受付処理部16aの制御に基づいて指定された受付番号が記載された番号札を番号札印刷部12で印刷する。印刷される番号札には、受付番号が人に認識可能な文字情報とバーコードリーダ36で読み込み可能なバーコードとにより印刷される。
受付番号データ管理部16dは、電子記帳機30などの他の装置から通信部14を経由して受付番号を含む受付番号情報の取得要求を受け付けたならば、受け付けた受付番号で受付番号データ15cの検索を行い、対応するレコードの情報を要求元に応答として返信する。
また、受付番号データ管理部16dは、テラーモニタ91から該テラーモニタ91が設置される窓口の窓口番号を含む呼出要求を受け付けたならば、受付番号データ15cから受け付けた呼出要求に含まれる窓口番号に呼び出す受付番号を選択し、該受付番号に対応する受付番号データ15cの状態を「呼出済」として、該受付番号を番号呼出装置92に送信する。番号呼出装置92は、受付番号を受け付けたならば表示部に受け付けた受付番号を表示し、音声で受け付けた受付番号の顧客の呼出を行う。また、受付番号データ管理部16dは、テラーモニタ91から呼出要求を受け付けた場合には、番号呼出装置92に受付番号を送信するとともに、呼び出す受付番号に対応する受付番号データ15cのレコードをサーバ20に送信する。
次に、図3に示した受付機10の実施例1に係るデータ構成について説明する。図4は、受付機10の実施例1に係るデータ構成について説明するための説明図である。
設定パラメータ15aは、顧客を電子記帳機30に誘導時に番号札を発券する必要があるかどうかを示す電子記帳機誘導時発券要否と、来店目的別の受付番号帯である目的別受付番号帯の情報と、来店目的別の窓口の種類を示す目的別窓口の情報と、来店目的別の電子記帳機30への誘導の要否を示す目的別電子記帳機への誘導要否の情報とを含む。
図4の設定パラメータ15aの例は、電子記帳機誘導時発券要否が「必要」で顧客を電子記帳機30に誘導時に番号札を発券する必要があることを示している。また、図4の設定パラメータ15aの目的別受付番号帯の情報の例は、来店目的が入金、出金、振込及び税公金納付の受付番号の採番帯が「1〜399」であり、来店目的が諸届及びローンの受付番号の採番帯が「500〜899」であることを示している。また、図4の設定パラメータ15aの目的別窓口の情報の例は、来店目的が入金、出金、振込及び税公金納付に対応する窓口の種類が「ハイカウンタ」で、来店目的が諸届及びローンに対応する窓口の種類が「ローカウンタ」であることを示している。また、図4の設定パラメータ15aの目的別電子記帳機への誘導要否の情報の例は、来店目的が入金、出金、振込及び税公金納付の場合には「電子記帳機に誘導する」で、来店目的が諸届及びローンの場合には「電子記帳機に誘導しない」であることを示している。
受付番号採番データ15bは、受付番号の採番帯に関連付けられた最終の採番済の受付番号である最終採番済受付番号と、対応する窓口番号をレコード項目とするデータである。図4の受付番号採番データ15bは、採番帯が「ハイカウンタ」の、最終採番済の受付番号が「150」で、対応窓口番号が「1,2,3」の窓口で、採番帯が「ローカウンタ」の、最終採番済の受付番号が「550」で、対応窓口番号が「4,5」の窓口であることを示している。
受付番号データ15cは、受付番号に関連付けられた来店目的と、受付日付と、受付時刻と、該受付番号の状態と、該受付番号の顧客が呼び出された窓口の番号とをレコードの項目とするデータである。該受付番号の状態の情報は、コード化された情報であって、「1」が受付済で、「2」が対応する顧客を窓口に呼出済で、「9」が対応する顧客の処理が終了していることを示している。
図4の受付番号データ15cの例は、受付番号が「150」の番号札に対する顧客は、来店目的が「振込」で、受け付けたのが「2014/4/15」の「11:30」で、状態が「2」であり窓口に呼出済で、呼び出された窓口の窓口番号が「2」であることを示すレコードと、受付番号が「550」の番号札に対する顧客は、来店目的が「ローン」で、受け付けたのが「2014/4/15」の「11:35」で、状態が「1」であり来店を受付済であることを示すレコードとが含まれることを示している。
次に、図2に示した電子記帳機30の実施例1に係る内部構成を説明する。図5は、電子記帳機30の実施例1に係る内部構成を示すブロック図である。電子記帳機30は、携帯端末などに表示された口座情報のQRコードを読み取るQRコードリーダ34、番号札を発行するレシートプリンタ35、受付機10で発行済の番号札のバーコードを読み取るバーコードリーダ36及びキャッシュカードなどのカードの情報を読み込むカードリーダ37を接続することができる。ただし、先に記した通りレシートプリンタ35及びバーコードリーダ36は設定に応じていずれかが選択的に接続される。
また、電子記帳機30は、表示操作部31と、通信部32と、記憶部38と、制御部39とを有する。表示操作部31は、タッチパネルディスプレイなどであり、入力項目の表示、操作入力ボタンの表示、操作入力の受付を行う入出力部である。通信部32は、LAN等の通信線を介して受付機10及びサーバ20とデータ通信するためのインタフェース部である。
記憶部38は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部38は、設定パラメータ38a、受付番号データ38b、伝票決定パラメータ38c、伝票テンプレートデータ38d、伝票項目データ38e及び振込手数料テーブル38fを有する。
設定パラメータ38aは、電子記帳機30で行われる処理に係る設定情報であり、受付機10で発券された番号札から受付番号を読み取るか、受付機10に電子記帳機30から受付番号の採番を依頼することによって取得するかを示す受付番号取得方式の情報を有する。
受付番号データ38bは、受付番号をはじめとする電子記帳機30で受け付けた顧客の入力情報である。ただし、受付機10で既に来店の受付が行われて番号札が発行されている場合には、番号札に記載された受付番号を指定して受付機10から取得した受付機10において受け付けた情報も含まれる。
伝票決定パラメータ38cは、受け付けた来店目的と来店目的に対応する作成しなければならない伝票の種類を示す伝票IDを対応付けたデータである。電子記帳機30は該伝票決定パラメータ38cに基づいて来店目的に対応する作成すべき伝票の種類を判定する。
伝票テンプレートデータ38dは、伝票の種類に対応する該伝票に含まれる伝票項目の情報を規定したデータである。来店目的を受け付けて伝票決定パラメータ38cに基づいて作成すべき伝票IDが特定され、伝票IDと該伝票テンプレートデータ38dに基づいて入力しなければならない伝票データが特定される。
伝票項目データ38eは、特定された伝票IDに対応する伝票の伝票項目に対して顧客により入力された情報である。電子記帳機30では、複数枚の伝票作成に応じた入力を行うことが可能であり、その場合には伝票項目データ38eには複数のレコードが登録されることになる。振込手数料テーブル38fは、振込取引における振込金額帯ごとの振込手数料が設定されたデーブルである。
制御部39は、電子記帳機30の全体を制御する制御部であり、受付番号データ管理部39a、伝票項目データ生成部39b、登録データ送信部39d及び番号札発行処理部39eを有する。また、伝票項目データ生成部39bは、内部に振込伝票データ生成部39cを含む。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、それぞれに対応するプロセスを実行させることになる。
受付番号データ管理部39aは、受付番号データ38bを管理する処理部である。具体的には、設定パラメータ38aの受付番号取得方式に受付機10で発券された番号札から受付番号を読み取るという設定になっている場合には、バーコードリーダ36により受付機10で発行済の番号札のバーコードから受付番号を読み取って、受付機10から受付番号に対する来店目的を取得して、受付番号データ38bに登録する。また、設定パラメータ38aの受付番号取得方式に受付機10に採番を依頼することによって受付番号を取得するという設定になっている場合には、作成する伝票の伝票項目の入力の終了後に、受付機10に来店目的を指定して受付番号の採番要求を行うことによって受付番号を採番して、受付番号データ38bに採番した受付番号の登録を行う。
伝票項目データ生成部39bは、来店目的と伝票決定パラメータ38cに基づいて作成する伝票の種類である伝票IDを特定し、該伝票IDと伝票テンプレートデータ38dに基づいて決定した伝票項目の入力を受け付けて、受け付けた伝票項目に対する情報を伝票項目データ38eに登録する。来店目的については、設定パラメータ38aの受付番号取得方式に受付機10で発券された番号札から受付番号を読み取るという設定になっている場合には、バーコードリーダ36により受付機10で発行済の番号札のバーコードから受付番号を読み取って、受付機10から受付機10で既に入力済の受付番号に対する来店目的を取得するが、設定パラメータ38aの受付番号取得方式に受付機10に採番を依頼することによって受付番号を取得するという設定になっている場合には、表示操作部31に来店目的入力用の画面の表示を行い、該画面の入力を受け付けることによって来店目的を取得する。また、伝票項目データ生成部39bは、カードリーダ37で読み込んだキャッシュカードなどの情報を伝票項目に対する情報として、伝票項目データ38eに反映させることもできる。
また、伝票項目データ生成部39bは、1つの受付番号に対して複数の伝票の作成を行うことが可能である。図4の設定パラメータ15aの例で示した通り、受付番号の採番帯は、来店目的に対応する取引種類(入金・出金、振込、諸届、外貨両替、投資相談等)ごとに設定されている。複数の伝票が作成され、取引種類が複数ある場合には、受付番号は、取引種類ごとに有する採番帯を決定に係る優先順位に基づいて、最も優先順位の高い取引種類に対応する採番帯において採番される。採番帯は、取引種類ごとに取引の複雑度等によっていくつかに分けられている。例えば、投資相談を最も優先順位の高い取引種類とし、以下、順番に、外貨両替、諸届、振込、入金・出金の順番で優先順位が決められている。なお、取引種類の優先順位はこれに限定されるわけではなく、設定によりこれらの優先順位は任意に設定することができる。
振込伝票データ生成部39cは、伝票項目データ生成部39bの処理の中で、来店目的として振込が選択された場合に入力されたデータを伝票項目データ38eに登録する処理を行う処理部である。また、振込伝票データ生成部39cは、図1で説明したように、顧客により入力された情報に基づいて一旦算出された振込手数料の再算出を行う必要があるか否かの判定を行い、その判定結果を伝票項目データ38eに登録する。
登録データ送信部39dは、伝票の項目データの受付処理が終了したならば、これらの一連の処理において登録された受付番号データ38b及び伝票項目データ38eをサーバ20に送信する。
番号札発行処理部39eは、設定パラメータ38aの受付番号取得方式に受付機10に採番を依頼することによって受付番号を取得するという設定になっている場合には、受付機10に依頼して採番した受付番号の記載された番号札をレシートプリンタ35により発行する。
次に、図5に示した電子記帳機30の実施例1に係るデータ構成について説明する。図6は、電子記帳機30の実施例1に係るデータ構成について説明するための説明図である。
設定パラメータ38aは、受付番号取得方式の情報を有する。受付番号取得方式は、コード化されたデータであって、「1」が番号札のバーコードを読み取ることによって受付番号を取得することを示し、「2」が受付機10に対して受付番号の採番を依頼することによって受付機10から取得することを示す。図6の設定パラメータ38aの例は、受付番号取得方式が「1」であり番号札のバーコードを読み取ることによって受付番号を取得することを示している。
受付番号データ38bは、受付番号と、来店目的と、来店を受け付けた受付日付及び受付時刻と、来店を受け付けた顧客の口座の情報と、作成する伝票の種類別の枚数とを有する。
図6の受付番号データ38bの例は、受付番号が「150」で、来店目的が「振込」で、来店を受け付けた受付日付が「2014/4/15」で受付時刻が「11:30」で、カードリーダ37で読み込まれたキャッシュカードに対応する顧客の口座の情報に店番号が「0005」で、科目コードが「01」で、口座番号が「1234567」の情報が含まれていて、作成する伝票の種類別の枚数について入金伝票が「0」枚で、出金伝票が「1」枚で、振込伝票が「1」枚であることを示している。
伝票決定パラメータ38cは、来店目的と伝票の種類を示す伝票IDとが関連づけられたデータである。図6の伝票決定パラメータ38cの例は、来店目的が入金に対応する伝票IDが「001」で、来店目的が出金に対応する伝票IDが「002」で、来店目的が振込に対応する伝票IDが「003」で、来店目的が税公金納付に対応する伝票IDが「004」であることを示している。
伝票テンプレートデータ38dは、伝票の種類を示す伝票IDに関連付けた該伝票IDに対応する伝票の項目情報をレコードの保有項目とするデータである。伝票の項目情報には伝票に含まれる項目ごとに項目を識別する項目識別ID及び該項目の入力が必須か否かを示す必須区分などの情報が含まれる。図6の伝票テンプレートデータ38dの例は、伝票IDが「002」の伝票については、項目識別IDが「020」の項目は、必須区分が「必須」で入力が必須であり、項目識別IDが「030」の項目は、必須区分が「必須」で入力が必須である項目を有していることを示すレコードが含まれていることを示している。
伝票項目データ38eは、登録日付及び受付番号及び受付枝番号に関連付けられた伝票IDと、当該伝票IDに対応する伝票の項目データの登録開始時刻及び登録終了時刻と、注意区分と、該伝票IDに対応する伝票項目ごとに項目識別ID及び入力された項目値とをレコード項目とするデータである。受付枝番号は、1つの受付番号で複数の伝票を作成する場合に自動的に採番される番号で、同一の受付番号内の伝票を識別する通番である。注意区分はコード化されたデータであって、「0」は当該レコードに対する取引を行う前に実施しなければならない処理がないことを示し、「1」は当該レコードに対する取引を行う前に振込手数料の再計算を行う必要があることを示し、「2」は当該レコードに対する取引を行う前に取引時確認を行う必要があることを示している。
図6の伝票項目データ38eの例は、登録日付が「2014/4/15」で、受付番号が「150」で、受付枝番号が「02」に関連づけた伝票IDが「003」で、当該伝票IDに対応する伝票の項目データの登録開始時刻が「11:32」で、登録終了時刻が「11:34」で、注意区分が「1」であり当該レコードに対する取引を行う前に振込手数料の再計算を行う必要があることを示し、当該伝票項目の入力情報が項目識別IDが「020」に対する伝票項目の項目値が「0005」で、項目識別IDが「030」に対する伝票項目の項目値が「01」であることを示すレコードが含まれていることを表している。
振込手数料テーブル38fは、振込金額と手数料との関係を設定したデータである。図6の振込手数料テーブル38fの例は、振込金額が1万円未満の場合には手数料が216円で、振込金額が1万円以上3万円未満の場合には手数料が324円で、振込金額が3万円以上の場合には手数料が432円であることを示している。
次に、図2に示したサーバ20の実施例1に係る内部構成を説明する。図7は、サーバ20の実施例1に係る内部構成を示すブロック図である。サーバ20は、入力部21及び表示部22と接続される。入力部21は、キーボードやマウス等であり、表示部22は、液晶パネル等のディスプレイ装置である。
また、サーバ20は、通信部23と、記憶部24と、制御部25とを有する。通信部23は、LAN等の通信線を介して受付機10、電子記帳機30、窓口端末40、スタッフ端末93、顧客端末94及びプリンタ95とデータ通信するためのインタフェース部である。
記憶部24は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部24は、受付番号データ24a、伝票項目データ24b及び取引時確認記録データ24cを有している。
受付番号データ24aは、電子記帳機30から受付番号データ38bを受け付けて登録されたレコードに、受け付けた受付番号データ38bの状態を示す情報を加えたデータである。また、受付番号データ24aに含まれる情報は、窓口端末40により更新が可能であり、受付番号データ24aには更新の結果が反映される。
伝票項目データ24bは、電子記帳機30から伝票項目データ38eを受け付けて登録されたレコードに、受け付けた伝票項目データ38eの状態を示す情報などを加えたデータである。また、伝票項目データ24bは、窓口端末40により追加、更新及び削除が可能であり、伝票項目データ24bには追加、更新及び削除の結果が反映される。
取引時確認記録データ24cは、窓口端末40で取引時確認が行われた時に窓口端末40から送信されてきた取引時確認記録を蓄積したデータである。
制御部25は、サーバ20の全体を制御する制御部であり、受付番号データ管理部25a、伝票項目データ管理部25b、取引時確認記録管理部25c及び呼出連動処理部25d有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、対応するプロセスを実行させることになる。
受付番号データ管理部25aは、電子記帳機30から受付番号データ38bを受け付けて、受付番号データ24aに「受付済」の状態として登録する。また、受付番号データ管理部25aは、窓口端末40から受付番号データ24aの更新情報を受け付けた場合には更新内容を受付番号データ24aに反映する。
伝票項目データ管理部25bは、電子記帳機30から伝票項目データ38eを受け付けて、初期化された状態を示す情報などを付加して伝票項目データ24bに登録する。また、伝票項目データ管理部25bは、窓口端末40から伝票項目データ24bの追加、更新及び削除に係る情報を受け付けた場合には追加、更新及び削除に係る情報を伝票項目データ24bに反映する。また、伝票項目データ24bには対応する伝票を印刷済か否かを示す情報を有しており、窓口端末40からの印刷した旨の通知を受け付けて印刷済に更新する。
取引時確認記録管理部25cは、窓口端末40から取引時確認記録を受け付けて、取引時確認記録データ24cに登録する。
呼出連動処理部25dは、受付機10からの受付番号及び呼出窓口の情報を含む呼出の通知に基づいて、呼出の通知に含まれる受付番号に対応する受付番号データ24aから抽出したレコードの情報と、該受付番号に対応する伝票項目データ24bから抽出したレコードの情報を呼出の通知に含まれる呼出窓口の情報に対応する窓口端末40に送信する。
また、呼出連動処理部25dは、これらのデータを窓口端末40に送信したならば、受付番号データ24aの呼出窓口番号に受付機10からの呼出の通知に含まれる呼出窓口に対応する呼出窓口番号が登録されているレコードの状態を「処理終了」に変更して、受付番号データ24aの受付機10からの呼出の通知に含まれる呼び出す受付番号に対応するレコードの状態を「呼出済」を示す状態に変更し、該レコードの呼出窓口番号に呼出先の窓口番号を登録する。
次に、図7に示したサーバ20の実施例1に係るデータ構成について説明する。図8は、サーバ20の実施例1に係るデータ構成について説明するための説明図である。
受付番号データ24aは、受付番号と、来店目的と、来店を受け付けた受付日付及び受付時刻と、当該受付番号に対応する顧客の状態と、呼び出された窓口の番号と、顧客の口座の情報と、作成する伝票の種類別の枚数とをレコード項目とするデータである。状態は、コード化されたデータであって、「1」が受付済で、「2」が呼出済で、「9」が処理終了であることを示している。口座の情報には店番、科目コード及び口座番号などの情報を含む。
図8の受付番号データ24aの例は、受付番号が「150」の顧客は、来店目的が「振込」で、来店を受け付けた受付日付が「2014/4/15」で、受付時刻が「11:30」で、状態が「2」であり呼出済で、呼出窓口番号が「1」で、来店を受け付けた顧客の口座の情報に店番号が「0005」で、科目コードが「01」で口座番号が「1234567」の情報が含まれていて、作成する伝票の種類別の枚数について入金伝票が「0」枚で、出金伝票が「1」枚で、振込伝票が「1」枚であることを示すレコードが含まれていることを表している。また、受付番号データ24aの例は、受付番号が「550」の顧客は、来店目的が「ローン」で、来店を受け付けた受付日付が「2014/4/15」で、受付時刻が「11:35」で、状態が「1」であり受付済で、作成する伝票の種類別の枚数について入金伝票が「0」枚で、出金伝票が「0」枚で、振込伝票が「0」枚であることを示すレコードが含まれていることを表している。
伝票項目データ24bは、登録日付、受付番号及び受付枝番号に関連付けた伝票IDと、当該伝票IDに対応する伝票の項目データの電子記帳機30における登録開始時刻及び登録終了時刻と、注意区分と、状態と、印刷フラグと、該伝票IDに対応する伝票項目ごとの項目識別IDと入力された項目値とをレコード項目とするデータである。注意区分は、図6の伝票項目データ38eのレコード項目の注意区分と同様である。状態は、コード化された情報であって「0」が未処理で、「1」が呼出済で、「2」が保留で、「8」が削除で、「9」が処理済であることを示す。印刷フラグはコード化された情報であって「0」が当該レコードに対応する伝票が未印刷で、「1」が印刷済であることを示す。
図8の伝票項目データ24bの例は、登録日付が「2014/4/15」で、受付番号が「150」で、受付枝番号が「02」に関連づけた伝票IDが「003」で、電子記帳機30における当該伝票IDに対応する伝票の項目データの登録開始時刻が「11:32」で、登録終了時刻が「11:34」で、注意区分が「1」であり振込手数料の再計算が必要であり、状態が「1」で呼出済であり、印刷フラグが「1」で印刷済であり、伝票項目の入力情報が項目識別IDが「020」に対する伝票項目の項目値が「0005」で、項目識別IDが「030」に対する伝票項目の項目値が「01」であることを示すレコードが含まれていることを表している。
取引時確認記録データ24cは、登録日付と、受付番号と、受付枝番号に関連付けた取引時確認記録情報と、本人確認書類のイメージデータなどとをレコード項目とするデータである。取引時確認記録情報には、顧客の氏名、職業、取引の目的及び本人確認書類の名称などを含む。
図8の取引時確認記録データ24cの例は、登録日付が「2014/4/15」で、受付番号が「160」で、受付枝番号が「01」で、顧客の氏名が「タナカ イチロウ」で、職業が「会社員」で、取引の目的が「借入金返済」で、本人確認書類が「運転免許証」であることを示すレコードが含まれていることを表している。
次に、図2に示した窓口端末40の実施例1に係る内部構成を説明する。図9は、窓口端末40の実施例1に係る内部構成を示すブロック図である。窓口端末40は、表示操作部41と、通信部42と、記憶部43と、制御部44とを有する。表示操作部41は、タッチパネルディスプレイなどであり、入力項目の表示、操作入力ボタンの表示及び入力操作の受付を行う入出力部である。通信部42は、LAN等の通信線を介してサーバ20とデータ通信するためのインタフェース部である。
記憶部43は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部43は、受付番号リストデータ43a、受付番号データ43b、伝票決定パラメータ43c、伝票テンプレートデータ43d、伝票項目データ43e、取引時確認記録データ43f及び振込手数料テーブル43gを有している。
受付番号リストデータ43aは、窓口端末40が有する未呼出リスト又は処理済リストを表示する処理実施時にサーバ20から取得した未呼出の受付番号に係る一覧情報又は処理済の受付番号に係る一覧情報である。
受付番号データ43bは、電子記帳機30の受付番号データ38bと同じ形式のデータであって、顧客を窓口に呼び出した時に、サーバ20から受信した受付番号データ24aの呼び出した顧客に対応するレコードを記憶したデータである。また、顧客呼出時以外にも、未呼出リスト又は処理済リストからいずれかの受付番号に対する登録済の伝票内容の照会の操作を受け付けた場合には、サーバ20から受付番号データ24aの指定された受付番号に対応するレコードを取得して当該受付番号データ43bとして記憶する。
伝票決定パラメータ43cは、電子記帳機30の伝票決定パラメータ38cと同じである。また、伝票テンプレートデータ43dは、電子記帳機30の伝票テンプレートデータ38dと同じである。
伝票項目データ43eは、電子記帳機30の伝票項目データ38eと同じ形式のデータであって、顧客を窓口に呼び出した時に、サーバ20から受信した伝票項目データ24bの呼び出した顧客に対応するレコードを記憶したデータである。また、顧客呼出時以外にも、未呼出リスト又は処理済リストからいずれかの受付番号に対する登録済の伝票内容の照会の操作を受け付けた場合には、サーバ20から伝票項目データ24bの指定された受付番号に対応するレコードを取得して当該伝票項目データ43eとして記憶する。
取引時確認記録データ43fは、窓口端末40で受け付けた取引時確認を実施したことの記録データである。振込手数料テーブル43gは、電子記帳機30の記憶部38に有する振込手数料テーブル38fと同じものであって、振込取引における振込金額帯ごとの振込手数料が設定されたデーブルである。
制御部44は、窓口端末40の全体を制御する制御部であり、受付番号リスト表示部44a、伝票項目データ更新部44b、更新データ送信部44d、印刷処理部44e及び取引時確認記録生成部44fを有する。また、伝票項目データ更新部44bは、振込伝票データ更新部44cを含む。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、対応するプロセスを実行させることになる。
受付番号リスト表示部44aは、表示操作部41による指示を受け付けて未呼出リスト又は処理済リストを表示する。
伝票項目データ更新部44bは、顧客を窓口に呼び出した時に、サーバ20から受信した伝票項目データ24bの呼び出した顧客に対応するレコードを伝票項目データ43eとして記憶し、伝票項目データ43eの内容を画面に表示し、表示した伝票項目データ43eの内容に対する変更の入力を受け付けて、受け付けた入力内容に基づいて伝票項目データ43eを更新する。また、伝票項目データ更新部44bは、伝票項目データ43eに別の伝票の情報を追加することもできる。
伝票項目データ更新部44bで行われる処理の中で、伝票の種類が振込伝票である伝票項目データ43eのレコードに関する処理は、振込伝票データ更新部44cが実施する。振込伝票データ更新部44cは、本実施例に係る、振込伝票に係る手数料の再計算の要否の判定を行うとともに、手数料の再計算が必要と判定された場合には、手数料の再計算手順の表示及び手数料の再計算処理を行う。
更新データ送信部44dは、顧客を窓口に呼び出してから行われた受付番号データ43b、伝票項目データ43e及び取引時確認記録データ43fの更新内容をサーバ20に送信する。印刷処理部44eは、伝票項目データ43e及び取引時確認記録データ43fに基づいて、伝票及び取引時確認記録をプリンタ95から出力する。取引時確認記録生成部44fは、伝票項目データ更新部44bにより生成された伝票項目データ43eに基づいて取引時確認が必要か否かの判定を行い、取引時確認が必要であると判定された場合には、本人確認書類に記載する必要事項を入力する画面を表示して、顧客の入力を受け付けて、受け付けた内容を取引時確認記録データ43fに登録する。
次に、図9に示した窓口端末40の実施例1に係るデータ構成について図10を用いて説明する。
受付番号リストデータ43aは、受付番号、顧客名、顧客の来店目的、電子記帳機30で作成した伝票の枚数、状態、注意区分、テラーの担当者ID及び担当者名をレコードの保有項目とするデータである。状態は、コード化されたデータであって、「1」が受付済で、「2」が呼出済で、「9」が処理終了であることを示している。注意区分は、図6の伝票項目データ38eのレコード項目の注意区分と同様である。
図10の受付番号リストデータ43aの例は、受付番号が「145」で、顧客名が「鈴木太郎」で、来店目的が「税公金」で、電子記帳機30で作成した伝票の枚数が「2」枚で、状態が「2」であり呼出済で、注意区分が「0」であり実施しなければならない処理が無く、テラーの担当者IDが「110」で、担当者名が「山田花子」であることを示すレコードが含まれていることを表している。また、受付番号が「549」は、来店目的が「諸届」で、電子記帳機30で作成した伝票の枚数が「0」枚で、状態が「9」であり処理終了で、注意区分が「0」であり実施しなければならない処理が無く、テラーの担当者IDが「205」で、担当者名が「田中裕子」であることを示すレコードが含まれていることを表している。
受付番号データ43bは、受付番号と、来店目的と、来店を受け付けた受付日付及び受付時刻と、窓口に呼び出された時刻と、来店を受け付けた顧客の口座の情報と、作成する伝票の種類別の枚数とを有する。
受付番号データ43bの例は、受付番号が「150」で、来店目的が「振込」で、来店を受け付けた受付日付が「2014/4/15」で受付時刻が「11:30」で、窓口に呼び出された時刻が「11:45:00」で、来店を受け付けた顧客の口座の情報に店番号が「0005」で、科目コードが「01」で口座番号が「1234567」の情報が含まれていて、作成する伝票の種類別の枚数について入金伝票が「0」枚で、出金伝票が「1」枚で、振込伝票が「1」枚であることを示している。
取引時確認記録データ43fは、受付番号と、受付枝番号と、取引時確認記録データ43fが登録された登録日付及び登録時刻と、取引時確認記録情報と、本人確認書類のイメージデータとを含む。取引時確認記録情報には、顧客の氏名、職業、取引の目的及び本人確認書類の名称などを含む。
図10の取引時確認記録データ43fの例は、受付番号が「160」で、受付枝番号が「01」で、取引時確認記録データ43fが登録された登録日付が「2014/4/15」で、登録時刻が「12:30」で、顧客の氏名が「タナカ イチロウ」で、職業が「会社員」で、取引の目的が「借入金返済」で、本人確認書類が「運転免許証」であることを示している。
次に、図2に示した電子記帳機30において実施例1に係る振込手数料の負担者及び振込金額の入力に係る画面構成及び当該画面の操作にともなう画面遷移について図11を用いて説明する。
図11(a)は、振込手数料の負担者を指定するための画面であり、画面最上部には振込手数料の負担者を指定する旨のメッセージが表示され、画面中央には振込手数料を依頼人が負担することを指示するための「ご依頼人さまの負担」ボタンと、振込手数料を受取人が負担することを指示するための「お受取人さまの負担」ボタンとが配置される。また、画面右上には振込伝票の作成を取り止めるための「取消」ボタンが配置され、画面左下には図示しない前の画面に戻るための「戻る」ボタンが配置される。
図11(a)の画面で、「ご依頼人さまの負担」ボタンが操作されて、振込金額として30,100円の指定が行われると、図11(b)の画面に遷移する。図11(b)の画面は、振込手数料を依頼人が負担して、振込金額として30,100円である旨の入力を受け付けた場合に表示される画面であり、振込金額欄には入力された30,100円が表示される。また、依頼人が負担する振込金額(30,100円)に対応する振込手数料(432円)が自動的に算出されて表示されるとともに、振込金額と振込手数料を合算した合計金額とが表示される。また、画面右側には、振込金額を入力するためのテンキー等が配置される。また、画面右上には振込伝票の作成を取り止めるための「取消」ボタンが配置され、画面左下には図11(a)に示す画面に戻るための「戻る」ボタンが配置される。また、画面右下には表示された内容に対して確認したことを指示するための「確認」ボタンが配置される。
また、図11(a)の画面で、「お受取人さまの負担」ボタンが操作されて、振込金額として30,100円の指定が行われると、図11(c)の画面に遷移する。図11(c)の画面は、振込手数料を受取人が負担して、振込金額として30,100円である旨の入力を受け付けた場合に表示される画面であり、合計金額欄には入力された30,100円が表示される。また、受取人が負担する振込金額(30,100円)に対応する振込手数料(432円)が自動的に算出されて表示されるとともに、合計金額から振込手数料を減算することにより算出される手数料差引後の振込金額が表示される。また、画面右側には、振込金額を入力するためのテンキー等が配置される。また、画面右上には振込伝票の作成を取り止めるための「取消」ボタンが配置され、画面左下には図11(a)に示す画面に戻るための「戻る」ボタンが配置される。また、画面右下には表示された内容に対して確認したことを指示するための「確認」ボタンが配置される。
図11(b)示したように、振込手数料が依頼人負担の場合には、振込指定金額(30,100円)に対して、振込手数料(432円)を自動的に算出し、振込指定金額と振込手数料を合算した合計金額(30、532円)を振込依頼人に請求することになる。一方、振込手数料が受取人負担の場合には、振込指定金額(30,100円)に対して、振込手数料(432円)を自動的に算出し、受取人に実際に振り込む金額は顧客から入力された振込指定金額(30,100円)から自動算出された振込手数料(432円)を差し引いた29,668円となる。
図11(c)に示したような例は、図6に示した振込手数料テーブル38fの例に従って実際の振込金額(29,668円)に対する振込手数料を再算出すると、振込金額が3万円未満となっていることから324円となり、図11(c)に表示されている432円と一致しないことから、手数料の見直しが必要と判定される例である。
次に、図2に示した窓口端末40において実施例1に係る振込手数料の再計算処理で表示される画面の構成及び当該画面の操作にともなう画面遷移について図12を用いて説明する。
図12(a)に示す画面は、窓口端末40において窓口に呼び出されることを待っている顧客の一覧画面であって、通番と、受付番号と、顧客の名前と、受付番号に対応する備考と、顧客が起票した伝票の枚数とが表形式で表示される。備考の欄には、通常は対応する顧客の来店目的が表示されるが、受付番号に対応する伝票項目データ24bの注意区分が「0」以外の何らかの注意事項が有る場合には、その内容が表示される。図12(a)の例では、受付番号が「150」の備考には「振込手数料再算出要」と表示され、受付番号に対応する伝票項目データ24bの注意区分が「1」の場合の例を示している。また、受付番号が「152」の備考には「取引時確認要」と表示され、受付番号に対応する伝票項目データ24bの注意区分が「2」の場合の例を示している。
また、図12(a)に示す画面の表形式の一覧の各行の右側には、起票された伝票の詳細情報を表示するための「参照」ボタンと、各行の受付自体を取り消す「取消」ボタンとが配置される。また、図12(a)に示すように、画面の最下部には当該未呼出一覧画面が表示される直前の画面へ戻ることを指示するための「戻る」ボタンと、当該未呼出一覧画面が複数ページに渡る場合に前のページに移るための「前頁」ボタンと、次のページに移るための「次頁」ボタンとが配置される。
図12(b)に示す画面は、テラーモニタ91で顧客の呼び出し操作が行われて番号呼出装置92により顧客が窓口に呼び出されたときに、顧客が呼び出された窓口の窓口端末40に、連動して表示される呼び出された顧客が起票した伝票に係る情報が表示された画面の例である。図12(b)に示す画面の例は、図11(c)の画面で登録された振込伝票に係る伝票項目の情報が表示された画面であって、振込金額が29,668円で、振込手数料が432円で、顧客の口座から引き落とされる金額が30,100円であることを示している。
また、図11(c)で説明した通り、振込金額29,668円に対して振込手数料432円は正しくないことから、画面最上部には振込手数料の再計算が必要である旨のメッセージが表示され、振込手数料の432円が白黒反転表示される。また、図12(b)に示す画面の右上部には、画面の表示に対応する伝票の作成を取り止めるための「取消」ボタンが配置され、画面の右下部には、手数料の再計算を行うことを指示するための「手数料再計算」ボタンが配置される。
図12(b)の画面で「手数料再計算」のボタンが選択されると、図12(c)の画面が表示される。図12(c)の画面は、振込手数料の再計算の手順を示すための画面である。図12(c)に示すように、画面の最上部には振込手数料の再計算手順である旨の表示が行われ、その右には振込金額帯ごとの振込手数料が表示される。
図12(c)に表示される振込手数料の再計算手順では、まず、最初に振込金額30,100円を手数料受取人負担で振り込むことの指示を受け付けたならば、振込金額(30,100円)が3万円以上であることから振込手数料(432円)を算出する。次に、振込手数料が受取人負担と指示されていることから、30,100円から振込手数料分を差し引いた実際の振込金額(29,668円)を算出する。次に、このようにして算出された実際の振込金額に基づいて振込手数料を再算出する。実際に振り込む金額が29,668円であり、1万円以上で3万円未満の金額帯に属することから振込手数料は324円と再計算される。最後に、このようにして算出された振込手数料(324円)と、実際に振り込む金額(29,668円)とを合算して、依頼人の口座からの引落金額(29,992円)を算出することになる。
また、図12(c)に示すように画面の左下部には、当該画面が表示され直前の画面である図12(b)の画面に戻ることを指示するための「戻る」ボタンが配置される。また、画面の右下部には、手数料の再計算手順を確認した旨を指示するための「確認」ボタンが配置される。
図12(c)に示す画面で「確認」ボタンの操作が行われると、図12(d)に示した画面が表示される。図12(d)に示す画面は、図12(c)に表示された手数料の再計算手順に従って振込手数料の再計算が行われた結果を表示するための画面であって、図12(d)に示すように、再計算した結果、振込金額が「29,668円」で、振込手数料が「324円」で、依頼人に請求する合計金額が「29,992円」となったことを示している。また、図12(d)に示すように画面の右上部には、画面の表示された伝票の起票を取り止めるための「取消」ボタンが配置され、画面の左下部には、当該画面が表示され直前の画面である図12(c)の画面に戻ることを指示するための「戻る」ボタンが配置される。また、画面の右下部には、手数料の再計算の結果に対する確認をした旨を入力するための「確認」ボタンが配置される。
次に、図2に示した電子記帳機30において実施例1に係る振込手数料の負担者及び振込金額の受け付け時の処理の処理手順について図13に示すフローチャートを用いて説明する。
振込伝票データ生成部39cは、図11(a)に示したような画面を表示して、振込手数料の負担者の選択操作を受け付ける(ステップS101)。ステップS101で振込手数料を依頼人が負担する旨の入力を受け付けた場合(ステップS102;Yes)には、振込伝票データ生成部39cは、図11(b)に示したような振込指定金額を入力するための画面の表示を行って振込指定金額を受け付ける(ステップS103)。
振込伝票データ生成部39cは、ステップS103で受け付けた振込金額と、振込手数料テーブル38fとに基づいて振込手数料を算出し(ステップS104)、ステップS103で受け付けた振込指定金額と、ステップS104で算出した振込手数料とを合算して顧客に請求する合計金額を算出し(ステップS105)、これらのステップS103で受け付けた振込指定金額と、ステップS104で算出した振込手数料と、ステップS105で算出した合計金額とを伝票項目データ38eに登録して(ステップS106)、処理を終了する。
一方、ステップS101で振込手数料を受取人が負担する旨の入力を受け付けた場合(ステップS102;No)には、振込伝票データ生成部39cは、図11(c)に示したような振込指定金額を入力するための画面の表示を行って振込指定金額を受け付ける(ステップS107)。
振込伝票データ生成部39cは、ステップS107で受け付けた振込金額と、振込手数料テーブル38fとに基づいて振込手数料を算出し(ステップS108)、ステップS107で受け付けた振込指定金額から、ステップS108で算出した振込手数料を差し引いて実際に受取人の口座に振り込む振込金額を算出する(ステップS109)。また、振込伝票データ生成部39cは、振込手数料テーブル38fに基づいてステップS109で算出された実際に受取人の口座に振り込む金額に対する振込手数料を算出し、その算出結果とステップS108で算出した振込手数料とに基づいて手数料の再計算の要否の判定を行う(ステップS110)。具体的には、ステップS108で算出した振込手数料と、ステップS109で算出された振込金額に対する振込手数料とが不一致の場合には振込手数料の再算出が必要であると判定する。
振込伝票データ生成部39cは、顧客に請求する金額としてステップS107で受け付けた振込指定金額、振込手数料としてステップS108で算出された金額、振込金額としてステップS109で算出された金額及びステップS110で判定した結果とを伝票項目データ38eに登録して(ステップS111)、処理を終了する。具体的には、ステップS110で振込手数料の再計算が必要と判定された場合には、伝票項目データ38eの対応するレコードの注意区分は、振込手数料の再計算が必要であることを示す「1」が設定されることになる。
次に、図2に示した窓口端末40において実施例1に係る電子記帳機30で入力された振込に係る情報に対する処理手順について図14に示すフローチャートを用いて説明する。
サーバ20から受け付けて伝票項目データ43eに記憶した振込に係る伝票情報の注意区分が振込手数料の再計算が必要であることを示す「1」である場合(ステップS201;Yes)には、振込伝票データ更新部44cは、図12(b)に示したように、振込手数料の再計算が必要である旨を示す画面を表示する(ステップS202)。ステップS202で表示した画面で、手数料の再計算を行う旨を示す「手数料再計算」ボタンの押下操作を受け付けたならば(ステップS203;Yes)、振込伝票データ更新部44cは、図12(c)で示したような振込手数料の再計算手順を示す画面の表示を行う(ステップS204)。
ステップS204で表示された画面において、振込手数料の手順を確認した旨を示す「確認」ボタンの押下を受け付けたならば(ステップS205;Yes)、振込伝票データ更新部44cは、ステップS204で表示された画面に表示された振込手数料の再計算手順に準じて振込手数料などの再計算を行い(ステップS206)、図12(d)に示したような再計算した振込手数料等の内容を確認するための画面の表示を行う(ステップS207)。また、ステップS204で表示された画面において、「戻る」ボタンの押下を受け付けたならば(ステップS205;No)、ステップS202に戻る。
ステップS207で表示された画面において、画面に表示された内容を確認したことを示す「確認」ボタンの押下操作を受け付けたならば(ステップS208;Yes)、振込伝票データ更新部44cは、ステップ206で再計算された振込手数料等の反映された振込伝票に係る全ての項目の表示を含む振込依頼内容を確認するための画面の表示を行う(ステップS209)。また、ステップS209で表示された画面において、振込伝票の印刷の指示である「印刷」ボタンの押下操作を受け付けると(ステップS210;Yes)、印刷処理部44eは、ステップS209で表示された画面の内容に基づいて振込伝票を印刷する(ステップS211)。また、ステップS209で表示された画面において、印刷された振込伝票の印刷の指示である「印刷」ボタンの押下操作を受け付けていない場合(ステップS210;No)には、ステップS209に戻る。図14に示すフローチャートには示していないが、ステップS209で表示した画面においては、表示された項目の変更を行う旨の入力を受け付けることができ、表示された項目の変更を行う旨の入力を受け付けると、指定された項目の入力用の画面を表示して変更の入力を受け付けることができる。
取引時確認記録生成部44fは、ステップS209で表示された振込依頼内容に基づいて、当該振込依頼内容に対応する振込取引に先立って取引時確認が必要かどうかを判定し、取引時確認が必要であると判定された場合(ステップS212;Yes)には、実施された取引時確認の内容を記録した本人確認書類の作成処理を実施する(ステップS213)。具体的には、取引時確認記録として必要な情報を入力するための画面を表示して、顧客の氏名、職業、取引目的及び取引時確認を行った書類の種類などの情報を受け付けて、取引時確認記録データ43fを生成する。
振込伝票データ更新部44cは、ステップS209で表示した画面の内容、ステップS211で印刷が行われたこと及びステップS212で取引時確認の要否の判定結果等に基づいて伝票項目データ43eの更新を行い(ステップS214)、更新された伝票項目データ43eと生成された取引時確認記録データ43fが有る場合には生成された取引時確認記録データ43fをサーバ20に送信して(ステップS215)、処理を終了する。ステップS212において取引時確認が必要ではないと判定された場合(ステップS212;No)には、ステップS213をスキップしてステップS214に移行する。
また、ステップS207で表示した画面において、画面に表示された振込の依頼を取り消す旨を示す「取消」ボタンの押下操作を受け付けたならば(ステップS208;No、ステップS216;Yes)、振込伝票データ更新部44cは、表示されている振込の依頼を取り消す旨のメッセージの表示を行い(ステップS217)、伝票項目データ43eの状態を取り消されて削除されたことを示す「8」に更新して(ステップS218)、ステップS215に移行する。また、ステップS207で表示した画面において、「戻る」ボタンの押下操作を受け付けたならば(ステップS216;No)、ステップS204に移行する。
また、ステップS202で表示された画面で、画面に表示された振込の依頼を取り消す旨を示す「取消」ボタンの押下操作を受け付けたならば(ステップS203;No)、ステップS217に移行する。また、サーバ20から受け付けて伝票項目データ43eに記憶した振込に係る伝票情報の注意区分が振込手数料の再計算が必要であることを示す「1」ではなかった場合(ステップS201;No)には、ステップS209に移行する。
上述してきたように、実施例1では、電子記帳機30で顧客が依頼しようとする取引に係る情報を依頼取引情報として受け付け、受け付けた依頼取引情報に基づいて依頼された取引を実行する前に実施しなければならない処理若しくは手続きの要否を判定し、実施しなければならない処理若しくは手続きがあると判定された場合には、依頼取引情報に基づいて取引を実行する前に、窓口端末40で実施しなければならない処理若しくは手続きの内容を表示するとともに、実施しなければならない処理若しくは手続きの手順を出力できるよう構成したので、電子記帳機30で入力された伝票情報に基づく取引の実行に先立って行わなければならない事前手続きの有無を漏れなく適切に判定するとともに、行わなければならない事前手続きがある場合に、その事前手続きを効率的に行うことができる。
実施例1では、電子記帳機30で振込伝票の項目に対応する入力の受け付け時に振込手数料の再計算などの要否の判定を行い、実際に振込手数料の再計算処理を行うのは窓口端末40で行うものとして説明してきた。少なくとも、現状の金融機関においては実施例1で説明したような振込手数料の再計算処理は、窓口担当者が顧客に対する補足説明が可能な状況で使用される窓口端末40において実施されているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、振込手数料の再計算のような取引実行前に行うべき処理を、電子記帳機130で実施するようにしてもよい。実施例2では、電子記帳機130でこのような取引実行前に行うべき処理を実施する例を説明する。
まず、実施例2に係る電子記帳機130の内部構成を説明する。図15は、実施例2に係る電子記帳機130の内部構成を示すブロック図である。図15に示す電子記帳機130のブロック図においては、実施例1の電子記帳機30と同じ構成要素については図5に示した電子記帳機30のブロック図と同じ符号を付与し、実施例1の電子記帳機30と異なる構成要素については図5に示した電子記帳機30のブロック図とは異なる符号を新たに採番した。電子記帳機130の内部構成の説明では、実施例1の電子記帳機30と同じ符号を付与した構成要素についての説明は省略し、符号を新たに採番した実施例1の電子記帳機30と異なる構成要素について主に説明するものとする。
図15に示すように実施例2の電子記帳機130には、免許証や保険証などのカードの画像を取得するマルチカードスキャナ133が追加で接続される。また、実施例2の記憶部38においては、伝票項目データ138eの構成が実施例1の伝票項目データ38eと差異がある。また、実施例2では、記憶部38に取引時確認記録データ138gが追加となっている。実施例1の伝票項目データ38eには、注意区分の項目が存在したが、実施例2の伝票項目データ138eは、電子記帳機130側で事前の処理を行ってしまうことから、事前に行うべき処理を窓口端末40に伝える必要が無いので注意区分のデータは存在しない。また、実施例1では取引時確認記録は窓口端末40で生成されたが、実施例2では電子記帳機130で取引時確認記録を生成することから実施例1で窓口端末40が保有していた取引時確認記録データ43fに対応する情報である取引時確認記録データ138gが追加となっている。
また、実施例2の制御部39の伝票項目データ生成部139b及び振込伝票データ生成部139cは、それぞれ実施例1の伝票項目データ生成部39b又は振込伝票データ生成部39cの処理内容と差異がある。また、実施例2の制御部39には、取引時確認記録生成部139fが追加となっている。
伝票項目データ生成部139b及び振込伝票データ生成部139cは、実施例1の伝票項目データ生成部39b及び振込伝票データ生成部39cと比較すると、実施例1の伝票項目データ生成部39b及び振込伝票データ生成部39cは、振込手数料の再計算などの入力された伝票項目に対応する取引を実施する以前に行わなければならない処理が有るか否かの判定までを行うものであったが、実施例2の伝票項目データ生成部139b及び振込伝票データ生成部139cは、実施しなければならない処理が有ると判定された場合には、その必要と判定された処理を実施するところまで行う。
取引時確認記録生成部139fは、実施例1では取引時確認記録の作成処理を窓口端末40で実施していたが、実施例2では取引時確認記録の作成を電子記帳機130で行うことから追加された処理部である。
次に、図15に示した電子記帳機130の実施例2に係るデータ構成について図16を用いて説明する。
図6に示した実施例1の伝票項目データ38eにはレコードの項目として注意区分が存在したが、図16に示すように、伝票項目データ138eには、レコードの項目として注意区分が存在しない。注意区分以外のレコードの項目は実施例1の伝票項目データ38eと同じである。図16の伝票項目データ138eの例は、登録日付が「2014/4/15」で、受付番号が「150」で、受付枝番号が「02」に関連づけた伝票IDが「003」で、当該伝票IDに対応する伝票の項目データの登録開始時刻が「11:32」で、登録終了時刻が「11:34」で、当該伝票項目の入力情報が項目識別IDが「020」に対する伝票項目の項目値が「0005」で、項目識別IDが「030」に対する伝票項目の項目値が「01」であることを示すレコードが含まれていることを表している。
取引時確認記録データ138gは、図10に示した実施例1の窓口端末40が有する取引時確認記録データ43fと同一の構造である。図16の取引時確認記録データ138gの例は、受付番号が「160」で、受付枝番号が「01」で、取引時確認記録データ138gが登録された登録日付が「2014/4/15」で、登録時刻が「12:00」で、顧客の氏名が「タナカ イチロウ」で、職業が「会社員」で、取引の目的が「借入金返済」で、本人確認書類が「運転免許証」であることを示している。
次に、電子記帳機130において実施例2に係る振込手数料の負担者及び振込金額の入力に係る画面構成及び当該画面の操作にともなう画面遷移について図17を用いて説明する。
図17(a)は、振込手数料の負担者を指定するための画面であり、図11(a)に示した実施例1の振込手数料の負担者を指定するための画面と同じである。図17(a)の画面で、「お受取人さまの負担」ボタンが操作されて、振込金額として30,100円の指定が行われると、図17(b)の画面に遷移する。図17(b)の画面は、図11(c)に示した実施例1の画面と同様である。ただし、実施例1では「確認」ボタンの押下操作で振込金額及び手数料に係る入力操作は完了であったが、実施例2では「確認」ボタン押下後に、振込手数料の再計算の要否を判定し、振込手数料の再計算が必要な場合には図17(c)の画面に遷移する。
図17(c)の画面は振込手数料の再計算が必要である旨を顧客に報知するための画面であり、画面最上部には振込手数料の再計算が必要である旨のメッセージが表示され、再計算前の手数料が白黒反転表示される。また、画面右上には振込伝票の作成を取り止めるための「取消」ボタンが配置され、画面左下には図17(a)の画面に戻るための「戻る」ボタンが配置され、画面右下には振込手数料の再計算を行うことを指示するための「手数料再計算」ボタンが配置される。
図17(c)に示す画面において「手数料再計算」ボタンの押下操作が行われると、図17(d)の画面に遷移する。図17(d)の画面は、振込手数料の再計算手順を示すための画面であって、表示される内容については図12(c)に示した実施例1において窓口端末40で表示される画面と同様である。図17(d)の画面で「確認」ボタンの押下操作が行われると、図17(d)に示された振込手数料の再計算手順に基づいて振込手数料の再計算が行われ、図17(e)の画面に遷移する。また、図17(d)の画面で振込の指定金額を変更することが可能で、指定金額をタッチすることによって指定金額を変更するための図17(f)の画面に遷移する。
図17(e)に示す画面は、図12(d)に示した実施例1の窓口端末40で表示される画面と同様であって、振込手数料の再計算が行われた結果を表示するための画面である。当該図17(e)の画面で、再計算された振込手数料を確認した旨の指示である「確認」ボタンの押下操作が行われると、振込金額及び手数料に係る入力操作は終了する。また、図17(e)の画面で「戻る」ボタンの押下操作が行われると、図17(d)の画面に戻る。
図17(f)に示す画面は、振込指定金額を変更するための画面であり、画面最上部には変更後の振込金額を入力する旨のメッセージが表示される。また、図17(f)の画面に示すように、振込の指定金額を表示するためのフィールドと、振込の指定金額を入力するためのテンキーが表示される。また、画面最下部には、振込の指定金額の変更を行わず図17(d)の画面に戻ることを指示するための「戻る」ボタンと、入力された指定金額の内容を確認した旨を指示するための「確認」ボタンとが配置される。
図17(f)の画面で変更後の振込指定金額の入力が行われた後に、「確認」ボタンの押下を受け付けると、画面は図17(d)の画面に戻り、図17(f)で受け付けた指定金額を反映するとともに、振込手数料再計算手段の各ステップの説明中に表示される依頼金額、振込手数料、振込金額、再算出後の振込手数料及び再算出後の口座引落金額についても再計算後の値に更新する。
次に、電子記帳機130において実施例2に係る振込手数料の負担者及び振込金額の入力受け付け時の処理の処理手順について図18に示すフローチャートを用いて説明する。
振込伝票データ生成部139cは、図17(a)に示したような画面を表示して、振込手数料の負担者の選択操作を受け付ける(ステップS301)。ステップS301で振込手数料を依頼人が負担する旨の入力を受け付けた場合(ステップS302;Yes)には、振込伝票データ生成部139cは、図17(b)に示したような振込指定金額を入力するための画面の表示を行って振込指定金額を受け付ける(ステップS303)。
振込伝票データ生成部139cは、ステップS303で受け付けた振込金額と、振込手数料テーブル38fとに基づいて振込手数料を算出し(ステップS304)、ステップS303で受け付けた振込指定金額と、ステップS304で算出した振込手数料とを合算して顧客に請求する合計金額を算出し(ステップS305)、振込金額と、振込手数料と、合計金額とを伝票項目データ138eに登録して(ステップS306)、処理を終了する。
一方、ステップS301で振込手数料を受取人が負担する旨の入力を受け付けた場合(ステップS302;No)には、振込伝票データ生成部139cは、図17(b)に示したような振込指定金額を入力するための画面の表示を行って振込指定金額を受け付ける(ステップS307)。
振込伝票データ生成部139cは、ステップS307で受け付けた振込金額と、振込手数料テーブル38fとに基づいて振込手数料を算出し(ステップS308)、ステップS307で受け付けた振込指定金額から、ステップS308で算出した振込手数料を差し引いて実際に受取人の口座に振り込む振込金額を算出する(ステップS309)。また、振込伝票データ生成部139cは、振込手数料テーブル38fに基づいてステップS309で算出された実際に受取人の口座に振り込む金額に対する振込手数料を算出し、その算出結果とステップS308で算出した振込手数料とに基づいて手数料の再計算の要否の判定を行う(ステップS310)。具体的には、ステップS308で算出した振込手数料と、ステップS310で算出した振込手数料とが不一致の場合には振込手数料の再計算が必要であると判定する。
ステップS310の振込手数料の再計算の要否の判定で、振込手数料の再計算が必要ないと判定された場合(ステップS310;No)には、ステップS306に移行する。ステップS310の振込手数料の再計算の要否の判定で、振込手数料の再計算が必要であると判定された場合(ステップS310;Yes)には、振込伝票データ生成部139cは、図17(c)に示したような振込手数料の再計算が必要である旨を示す画面の表示を行う(ステップS311)。ステップS311で表示された画面において、手数料の再計算を行う旨を示す「手数料再計算」ボタンの押下操作を受け付けると(ステップS312;Yes)、振込伝票データ生成部139cは、図17(d)に示したように振込手数料の再計算手順を画面に表示する(ステップS313)。また、ステップS311で表示された画面において、入力中の振込伝票の登録を取り消す旨を示す「取消」ボタンの押下操作を受け付けたならば(ステップS312;No、ステップS319;Yes)、処理を終了する。また、ステップS311で表示された画面において、直前の画面に戻る旨を示す「戻る」ボタンの押下操作を受け付けたならば(ステップS319;No)、ステップS307に移行する。
ステップS313で表示した画面において、表示された手順に従って振込手数料等の再計算を行う旨を示す「確認」ボタンの押下を受け付けたならば(ステップS314;Yes)、振込伝票データ生成部139cは、ステップS313で画面に表示した手順に従って振込手数料等の再計算を行い(ステップS315)、図17(e)に示したような再計算した振込手数料等を確認するための画面を表示する(ステップS316)。ステップS313で表示した画面において、直前の画面に戻る旨を示す「戻る」ボタンの押下操作を受け付けたならば(ステップS314;No)、ステップS311に戻る。
ステップS316で表示した画面において、再計算された内容を確認した旨を示す「確認」ボタンの押下操作を受け付けたならば(ステップS317;Yes)、ステップS306に移行する。また、ステップS316で表示した画面において、入力中の振込伝票の登録を取り消す旨を示す「取消」ボタンの押下操作を受け付けたならば(ステップS317;No、ステップS318;Yes)、処理を終了する。また、ステップS316で表示した画面において、直前の画面に戻る旨を示す「戻る」ボタンの押下操作を受け付けたならば(ステップS318;No)、ステップS313に移行する。
上述してきたように、実施例2では、電子記帳機130で顧客が依頼しようとする取引に係る情報を依頼取引情報として受け付け、受け付けた依頼取引情報に基づいて依頼された取引を実行する前に実施しなければならない処理若しくは手続きの要否を判定し、実施しなければならない処理若しくは手続きがあると判定された場合には、電子記帳機130で実施しなければならない処理若しくは手続きの内容を表示するとともに、実施しなければならない処理若しくは手続きの手順を出力できるよう構成したので、電子記帳機130で入力された伝票情報に基づく取引の実行に先立って行わなければならない事前手続きの有無を漏れなく適切に判定するとともに、行わなければならない事前手続きがある場合に、その事前手続きを効率的に行うことができる。
なお、実施例2では、窓口に窓口端末40を設置し、窓口端末40で電子記帳機130で登録された伝票に係る情報を確認し、窓口端末40から行員ゾーンに設置されるプリンタ95に確認された伝票に係る情報に対応する伝票を出力するものとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、窓口端末40がなく、プリンタ95が電子記帳機130から出力可能に顧客ゾーンに設置され、顧客は窓口に呼び出される前にプリンタ95で伝票を出力するようにして、窓口に呼び出されたならば出力された伝票を提出するようにしてもよい。また、そのような構成の場合には、窓口で伝票に出力された内容について誤りを指摘されたような場合には、再度電子記帳機130で登録済みの伝票に係る情報を修正して、プリンタ95で修正された伝票を再出力して窓口に再提出するようにしてもよいし、提出した伝票の内容を手書きで修正して訂正印等を押下するようにしてもよい。
また、実施例1では、窓口端末40で顧客から依頼された取引の実行前に行うべき処理の有無を表示するとともに、取引の実行前に行うべき処理の処理手順を表示するようにし、実施例2では、電子記帳機130で顧客から依頼された取引の実行前に行うべき処理の有無を表示するとともに、取引の実行前に行うべき処理の処理手順を表示するようにしたが、本発明はこれらのいずれかに限定されるものではない。例えば、取引時確認記録の作成は電子記帳機30、130で実施し、振込手数料の再計算は窓口端末40で実施するというように、処理若しくは手続きに応じて実施する装置を選択できるようにしてもよい。また、例えば電子記帳機30、130及び窓口端末40のいずれでも処理可能として、電子記帳機30、130で取引時確認記録の作成が実施されていない場合には窓口端末40で行うようにしてもよい。
また、実施例1及び実施例2では、顧客から依頼された取引の実行前に行うべき処理の例として振込手数料の再計算処理と取引時確認記録の作成処理について説明したが、本発明はこれらの処理に限定されるものではなく、取り扱われる取引又は取引の内容に応じて事前に実施すべき処理がある場合に本発明の内容を適用するようにしてもよい。
また、実施例1及び実施例2では、電子記帳機30、130及び窓口端末40について、それぞれの端末装置内に動作する処理部を設けるものとして説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、電子記帳機30、130及び窓口端末40では表示や操作の受付のみをWebブラウザなどを用いて行い、実施例1及び実施例2で説明したそれぞれの装置の制御部が実現する処理をサーバ20で行うものとしてもよい。
また、実施例1及び実施例2では、受付機10で発行する番号札には受付番号の情報を含むバーコードが印刷されているという例を説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、受付機10で発行される番号札にバーコードが印刷されていない場合には、電子記帳機30、130において画面上に表示されるテンキー等を使用して受付番号を手入力するようにしてもよい。
また、実施例1及び実施例2では、システム構成として電子記帳機30、130とは別にサーバ20を設けるものとしたが、サーバ20の機能を電子記帳機30、130で実現するようにしてもよい。また、電子記帳機30、130が複数台設置される場合には、複数台の電子記帳機30、130の中の1台を親機、その他を子機として、親機にサーバ20の機能を持たせるようにしてもよい。
また、上述の実施例1及び実施例2で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。