JP6652339B2 - 空調制御装置、空調制御システム、空調制御方法および空調制御プログラム - Google Patents

空調制御装置、空調制御システム、空調制御方法および空調制御プログラム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、空調制御装置、空調制御システム、空調制御方法および空調制御プログラムに関する。
従来、1台の室外機に複数台の室内機を接続したマルチ型エアコンが知られている。このマルチ型エアコンでは、制御手段が、複数台の室内機の風量タップ、風向を制御することで、空調空間の温度分布を均一化し、空調空間全体の快適性を向上させている。しかしながら、従来の装置では、室内機が1台でも停止した場合、停止した室内機が分担していた空調空間の空調を制御することができず、空調空間の快適性を向上させることができない場合があった。
特開平7−27395号公報
本発明が解決しようとする課題は、空調空間の快適性を向上させることができる空調制御装置、空調制御システム、空調制御方法および空調制御プログラムを提供することである。
実施形態の空調制御装置は、領域状態情報取得部と、補正部とを持つ。領域状態情報取得部は、所定の空間が複数の領域に分割された領域のうち第1の領域内の状態を示す領域状態情報を取得する。補正部は、前記領域状態情報取得部により取得された領域状態情報と、前記第1の領域を制御対象とする第1の空調機器に与えられる第1の制御目標と、前記第1の領域に隣接する第2の領域を制御対象とする第2の空調機器に与えられる第2の制御目標とに基づいて、前記第1の制御目標を補正する。
第1の実施形態の空調制御装置20を含む空調制御システム1の構成図。 空調制御装置20を中心とした機能構成について説明するための図。 空調制御装置20が実行する処理の流れについて説明するためのフローチャート。 空調制御装置20により実行される処理の概念図。 空調エリア5の空調機が故障した場合の、従来制御(PID制御)と本実施形態の空調制御装置20による分散協調制御による制御応答をシミュレーションにより比較した比較結果を示す図。 第2の実施形態の空調制御装置20が実行する処理の流れについて説明するためのフローチャート。 第2の実施形態の空調制御装置20により実行される処理の概念図。 第3の実施形態の空調制御装置20が実行する処理の概念図。 変形例の空調制御装置20を含む空調制御システム1Aの構成について説明するための図。
以下、実施形態の空調制御装置、空調制御システム、空調制御方法および空調制御プログラムを、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の空調制御装置20を含む空調制御システム1の構成図を示す図である。空調制御システム1は、適切な温度に維持するように対象空間4を制御する。対象空間4は、例えばビルや、店舗、オフィス等である。空調制御システム1は、空調機10aから10fと、空調制御装置20aから20fとを備える。空調制御装置20aから20fは、それぞれ空調機10aから10fのうち共通する文字(aからf)を付した空調機を制御する。以下、空調機10aから10fを区別しない場合は空調機10といい、空調制御装置20aから20fを区別しない場合は空調制御装置20という。
対象空間4は、空調機10aから10fにより温度が制御される。対象空間4は、例えばaからfまでの空調エリアに分割されており、空調エリアaからfは、それぞれ空調エリアaからfに対応する空調機10と空調制御装置20とにより制御される。空調エリアaからfに対応する空調機10と空調制御装置20とは、空調エリア(aからf)に共通する文字(aからf)が付された空調機10および空調制御装置20である。以下、空調エリアaからfを区別しない場合は空調エリアという。
空調機10は、例えば対象空間4の天井部に所定の間隔で複数設けられる室内空調機である。空調機10は、例えば冷媒配管により室外空調機(不図示)と接続されている。空調機10および室外空調機は、空調制御装置20に出力された制御信号に基づいて、例えば空調機10が備える熱交換器(不図示)と、室外空調機が備える熱交換器(不図示)とが熱交換を行うことにより、対象空間4の温度や、湿度、その他を制御する。なお、空調機器には、空調機10と室外空調機とが含まれる。
空調制御装置20は、隣接する空調エリアの空調機10を制御する空調制御装置20と通信線12で接続されている。通信線12は、例えばPLC(Power Line Communication)である。隣接する空調エリアの空調機10とは、対象の空調エリアに対して影響を与える程度が高い空調エリアの空調機10である。例えば空調機20eに隣接する空調エリアの空調機10は、20b、20d、および20fである。空調制御装置20は、後述する計測部16から取得した計測データや、設定された設定値に基づいて自装置に対応する空調機10を制御する。また、空調制御装置20は、隣接する空調エリアの空調制御装置20から取得した計測データや、隣接する空調エリアの空調制御装置20に設定された設定値に基づいて自装置に対応する空調機10を制御する。設定値とは、空調制御装置20により空調機10に設定される給気温度や、風量、風向等である。なお、空調制御装置20と、隣接する空調エリアの空調機10を制御する空調制御装置20との通信は、無線通信により行われてもよい。
例えば空調機10eに対応する空調制御装置20eは、隣接する空調エリアの空調機10b、10d、および10fに対応する空調制御装置20b、20d、および20fから計測データおよび設定値を取得し、取得した計測データおよび設定値に基づいて空調機10eを制御することで、対象空間4の温度を制御する。
図2は、空調制御装置20を中心とした機能構成について説明するための図である。空調制御装置20と、計測部16との間は、例えば専用線で接続されている。計測部16は、対象空間4における還気温度や、給気温度、風量、風向、部屋温度等を検出し、検出結果を空調制御装置20に計測データとして出力する。
空調制御装置20は、インターフェース部21と、入力部22と、通信部24と、記憶部25と、算出部(補正部)26とを備える。算出部26は、例えば、空調制御装置20が備えるCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサがプログラムメモリに格納されたプログラムやモデル式を実行することで機能するソフトウェア機能部である。また、算出部26は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア機能部であってもよい。記憶部25は、例えば、RAM(Random Access Memory)やHDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)などの読書き可能な揮発性または不揮発性の記憶装置によって実現される。
インターフェース部21は、計測部16および空調機10と通信するインターフェースである。インターフェース部21は、計測部16により計測された計測データを取得し、取得した計測データを算出部26に出力する。また、インターフェース部21は、算出部26により算出された算出結果を空調機10に出力する。
入力部22は、操作者の操作により入力された設定値や、冷房運転または暖房運転の設定を受け付け、受け付けた操作に対応する信号を算出部26に出力する。入力された設定値とは、例えば空調エリアの設定温度や、湿度、風量、風向等である。入力部22は、専用キーやダイヤルスイッチ、マウス、タッチパッド、キーボード等を含んでもよい。
通信部24は、他の空調制御装置20に接続された計測部16により計測された計測データや、他の空調制御装置20により他の空調機10に設定された設定値(第2の制御目標)を取得し、取得した設定値を算出部26に出力する。
記憶部25には、例えば算出部26が機能するためのプログラムや、空調エリアの消費電力の過去の実績値、空調負荷ピーク値等が記憶されている。また、記憶部25には、隣接する空調エリアに設置された空調機10および空調制御装置20の仕様や、位置情報が記憶されている。位置情報とは、例えばある空調機10または空調制御装置20から隣接する空調エリアの空調機10までの距離や、ある空調機10または空調制御装置20に対する隣接する空調エリアの空調機10が設置された方向である。
算出部26は、負荷推定部28を含む。算出部26は、対象空間4を最適に制御するための設定値(第1の制御目標)を算出し、算出した設定値に基づいて空調機10を制御する。算出部26が算出する設定値とは、例えば空調機10に与えられる設定値であって、給気温度や、風量、風向等である。負荷推定部28は、自装置が制御する空調エリアの空調負荷と、隣接する空調エリアから流出入する熱負荷とを算出する。なお、算出部26および負荷算出部28の機能の詳細については後述する。
図3は、空調制御装置20が実行する処理の流れについて説明するためのフローチャートである。図4は、空調制御装置20により実行される処理の概念図である。本処理は、空調機10が運転中にリアルタイムに行われる処理である。算出部26は、現時刻からNステップ先までの供給熱量uからuおよび移動熱量uからu13を決定する。図3および図4を参照して、空調制御装置20が実行する処理について説明する。
まず、算出部26は、通信部24を介して隣接する空調エリアの空調制御装置20に出力された計測データ(例えば部屋温度)や、隣接する空調エリアの空調機10に設定された設定値(例えば設定された給気温度)を取得する(ステップS100)。
次に、算出部26の負荷推定部28は、現在の時刻からNステップ先までの各空調エリア(i=1からi=6)の空調負荷d(k)(k=1からk=N)を推定する(ステップS102)。空調負荷の推定は、各空調エリアの消費電力の過去の実績値や、空調負荷ピーク値などから推定する。負荷推定部28は、例えば記憶部25に記憶された所定時刻における空調エリアの消費電力を参照し、空調負荷を推定する。
次に、算出部26は、ステップS100で取得された計測データおよび設定値と、ステップS102で推定された空調負荷の推定値とを用いて、空調エリアの空調負荷と移動熱量を考慮した(1)式に示す供給熱量のバランスとりながら、供給熱量uからu最小化し、また、空調エリア間の移動熱量uからu13を最小化するように、次の(2)式および(3)式に示す空調の目的関数を最小化するu#を算出する(ステップS104)。
Figure 0006652339
Figure 0006652339
Figure 0006652339
ここで、qは重み係数、u#=(u(0),・・・,u(N))、u(k)=(u(k),・・・u13(k))である。
図4において、例えば空調エリア5の目的関数は、(4)式で書くことができる。
Figure 0006652339
また、空調エリア2と空調エリア5を移動する移動熱量の目的関数は、(5)式で書くことができる。
Figure 0006652339
したがって、空調制御システム1全体では、(6)式で書くことができ、u#を算出すればよい。
Figure 0006652339
ここでw>0は重み係数である。
分散協調制御理論によると、この問題は、次の(7)式のような合意勾配アルゴリズムにより解u#を更新することにより、fの最小解に収束させることができる。
Figure 0006652339
ここで、αはパラメータ、M=N∪{i}である。Nは、空調エリアiに隣接する空調エリアjの集合である。また、
Figure 0006652339
である。
[参考文献1]
畑中健志、藤田政之「システム科学技術のための分散協調最適化とポテンシャルゲーム」、計測と制御 第51巻1号、2012年
(7)式は、空調エリアiと隣接する空調エリアのみに係るパラメータしか含まないため、各空調機器10の空調制御装置20において、u#(k+1)を算出することができる。
次に、算出部26は、ステップS104で算出された空調機10の供給熱量u#のうち、次のステップの供給熱量u(1)からu(1)から、空調機10の給気温度設定値および風量設定値を算出し、空調機10に算出した制御設定値である給気温度設定値および風量設定値を設定する(ステップS106)。
図5は、空調エリア5の空調機が故障した場合の、従来制御(PID制御)と本実施形態の空調制御装置20による分散協調制御による制御応答をシミュレーションにより比較した比較結果を示す図である。2つの空調エリアの部屋(所定の空間)温度が30度[℃]の初期状態から、設定温度26度[℃]で制御を行ったものである。通常時は、どちらの応答もほぼ一致しているのに対し、空調機故障時は、空調エリア4および空調エリア5のいずれの空調機の応答にも差がみられる。空調機が故障した空調エリア5では、従来制御に比べ、本実施形態の空調制御装置20による分散協調制御により、部屋温度の設定温度への追従速度が、時定数にして約20%短縮されている。これは空調エリア4の空調機が、従来制御に比べて本実施形態の空調制御装置20による分散協調制御により、設定温度をオーバーシュートするほどの強い制御が行われたためであると考えられる。空調エリア4の空調機は、隣の空調エリア5において、部屋温度が設定温度に比べて高いままであったため、分散協調制御による隣接エリアとの合意制御の部分により、その差を埋めるような制御が行われている。
以上のように、隣接する空調エリアの空調機10の設定値を用いた協調制御により、EMS(Energy Management System)のような中央制御装置を必要とせずに、空調制御システム1全体を最適に制御することができる。そして、空調機10が故障した場合にも、空調制御システム1全体の目的関数を最小化するような空調機10の制御設定値が計算できるため、温度分布を均一化することができ、対象空間4における在室者の快適性を満たすことができる。
以上説明した第1の実施形態によれば、空調制御装置20の算出部26が、計測部16により取得された計測データと、所定の空間のある領域を制御対象とする空調機10に与えられる設定値と、ある領域に隣接する領域を制御対象とする空調機10に与えられる設定値とに基づいて、空調機10に与えられる設置値を算出するため、空調空間の快適性を向上させることができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について説明する。ここでは、第1の実施形態との相違点を中心に説明し、第1の実施形態との共通する機能等についての説明は省略する。第2の実施形態は、制御設定値の算出手法が第1の実施形態と異なる。
図6は、第2の実施形態の空調制御装置20が実行する処理の流れについて説明するためのフローチャートである。図7は、第2の実施形態の空調制御装置20により実行される処理の概念図である。本処理は、空調機10が運転中にリアルタイムに行われる処理である。算出部26は、現時刻からNステップ先までの供給熱量uからuを決定する。図6および図7を参照して、空調制御装置20が実行する処理について説明する。
まず、算出部26は、通信部24を介して隣接する空調エリアの空調機10に設定された設定値を取得する(ステップS200)。
次に、算出部26は、ステップS200で取得された設定値を用いて、供給熱量を算出する(ステップS202)。具体的には、算出部26は、空調エリア(i1からi6)の動特性を考慮して、計測部16から取得した空調機10が設置された部屋(所定の空間)温度T(t)が、入力部22から入力された空調機10の設定温度T に一致するように、次の(9)式に示す空調エリアの温度の設定温度からの誤差の二乗和で表された目的関数を最小化する供給熱量S(t)を算出する。
Figure 0006652339
ここで、x(t)=T(t)−T である。
いま、各空調エリアの動特性は、代表の部屋温度1点の質点系を仮定して、次の(10)式のように表されるものとする。例えば空調エリアi5の動特性c(dT/dt)=−F52−F54−F56+Sである。流出熱量F52=λ52(T−T)、流出熱量F54=λ52(T−T)、流出熱量F56=λ52(T−T)、Sは供給熱量である。
Figure 0006652339
ここで、c、λijは、それぞれ、各空調エリアの熱容量、各空調エリアから隣接エリアへの熱伝導率を表すパラメータ、Nは、空調エリアiに隣接する空調エリアの集合である。各部屋温度T(t)が設定温度T となる平衡点での供給熱量S(t)をS とし、供給熱量の平衡点からの差分をu(t)=S(t)−S と置くと、空調エリアの動特性は、次の(11)式のように表される。
Figure 0006652339
図6において、例えば空調エリア5の動特性は、次の(12)式で書くことができる。
Figure 0006652339
他の空調エリアも同様であり、各空調エリアの動特性(11)式は、次の(13)式の形に書くことができる。
Figure 0006652339
ここで、M=N∪{i}である。
さて、各空調エリアの空調機10の空調制御装置20として、自空調エリアの部屋温度の設定値からの誤差の積分値と自空調エリアと、隣接する空調エリアの部屋温度の設定値からの誤差の線形結合とからなる次の(14)式の入力を考える。
Figure 0006652339
各空調機10を制御する空調制御装置20の(14)式を各空調エリアの動特性の(13)式に代入すると、次の式(15)となる。
Figure 0006652339
制御目的関数(9)式から、次の(16)式が導出できる。
Figure 0006652339
だから、(15)式は、空調エリア全体の目的関数、次の(17)式を分散協調制御する合意勾配アルゴリズム(18)式となっている。
Figure 0006652339
Figure 0006652339
したがって、(14)式より供給熱量S(t)を算出すれば、目的関数(17)式を達成することができる。
次に、算出部26は、得られた空調機10の供給熱量S(t)に基づいて、空調機10の制御設定値である給気温度設定値および風量設定値を算出し、算出した給気温度設定値および風量設定値を空調機10に設定する(ステップS204)。これにより本フローチャートの処理は終了する。
前述した図5に示したように隣接する空調エリアの空調機10の設定値を用いた協調制御により、EMS(Energy Management System)のような中央制御装置を必要とせずに、空調制御システム1全体を最適に制御することができる。そして、空調機10が故障した場合にも、空調制御システム1全体の目的関数を最小化するような空調機10の制御設定値が計算できるため、温度分布を均一化することができ、対象空間4における在室者の快適性を満たすことができる。
以上説明した第2の実施形態によれば、空調制御装置20の算出部26が、計測部16により取得された計測データと、所定の空間のある領域を制御対象とする空調機10に与えられる設定値と、ある領域に隣接する領域を制御対象とする空調機10に与えられる設定値とに基づいて、空調機10に与えられる設置値を算出するため、空調空間の快適性を向上させることができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について説明する。ここでは、第1の実施形態との相違点を中心に説明し、第1の実施形態との共通する機能等についての説明は省略する。第3の実施形態は、制御設定値の算出手法が第1の実施形態と異なる。
空調制御装置20が実行する処理の流れを図3に従って説明する。この処理は、空調機10が運転中は、リアルタイムに行われる処理である。
まず、算出部26は、通信部24を介して隣接する空調エリアの空調機10から設定値を取得する(ステップS100)。
次に、算出部26の負荷推定部28が、対象となる空調エリアの空調負荷Dおよび隣接する空調エリアに流出する熱負荷Fijを算出する(ステップS102)。算出部26の負荷推定部28は、例えば空調負荷Dおよび熱負荷Fijを、計測部により計測された当該空調機10の還気温度(吸込み温度)Tと、入力部22から入力された空調エリアに対する設定温度T と、通信部24から取得した隣接する空調エリアに設置された空調機10の還気温度Tを用いて、次の(19)、(20)式のように算出する。
Figure 0006652339
Figure 0006652339
ここでcおよびαijは、パラメータである。
図8は、第3の実施形態の空調制御装置20が実行する処理の概念図である。図8において、例えば空調エリア5(i=5)の空調機10の制御について考えると、空調負荷D=c(T−T )、空調エリア2、空調エリア4、空調エリア6へ流出する熱負荷は、それぞれ、F52=α(T−T)、F54=α54(T−T)、F56=α56(T−T)である。
次に、算出部26は、これら負荷推定値を用いて、空調エリアの空調負荷と流出入負荷の合計と供給熱量のバランスを取りながら、供給熱量を最小化するように、次の(21)式に示す空調の目的関数を最小化する空調機10の供給熱量Sを算出する(ステップS104)。
Figure 0006652339
ここで、Niは空調エリアiに隣接する空調エリアjの集合、qiは重み係数である。図8において、例えば空調エリア5の空調機10の目的関数は、次の(22)式と書くことができる。
Figure 0006652339
したがって、空調制御システム1全体では、各空調機10の目的関数(21)式の総和を取り、次の(23)式の空調機10の供給熱量Sを算出すればよい。
Figure 0006652339
ここで、w>0は重み係数である。
分散協調制御理論によると、この問題は、次式のような合意勾配アルゴリズムにより解Sを更新することにより、fの最小化解に収束させることができる。
Figure 0006652339
ここで、αはパラメータ、M=N∪{i}である。(24)式は、空調エリアiと隣接する空調エリアのみに係るパラメータしか含まないため、各空調機10の空調制御装置20において、S(k+1)の算出が可能である。次に、算出部26は、得られた空調機10の供給熱量Sから、空調機10の制御設定値である給気温度設定値および風量設定値を算出し、空調機10に設定する(ステップS106)。これにより本フローチャートの処理は終了する。
以上説明した第3の実施形態によれば、空調制御装置20の算出部26が、計測部16により取得された計測データと、所定の空間のある領域を制御対象とする空調機10に与えられる設定値と、ある領域に隣接する領域を制御対象とする空調機10に与えられる設定値とに基づいて、空調機10に与えられる設置値を算出するため、空調空間の快適性を向上させることができる。
(第1の実施形態および第2の実施形態の変形例)
以下、第1の実施形態および第2の実施形態の変形例について説明する。ここでは、第1の実施形態および第2の実施形態との相違点を中心に説明し、第1の実施形態および第2の実施形態との共通する機能等についての説明は省略する。第1の実施形態および第2の実施形態では、空調エリアに空調機10を1台設置しているものとしたが、変形例では空調エリアに複数の空調機10を備える。
図9は、変形例の空調制御装置20を含む空調制御システム1Aの構成について説明するための図である。空調制御システム1Aは、空調エリアに例えば4台の空調機10を備える。空調制御装置20は、空調エリアに設置された4台の空調機10を制御する。例えば空調制御装置20は、第1の実施形態または第2の実施形態において説明した手法により算出された給気温度設定値および風量設定値を4台の空調機10に与える。この場合、例えば空調制御装置20は、空調エリアに設置された4台の空調機10が供給する合計の供給熱量を算出し、4台の空調機10が合計で算出された供給熱量を出力するように空調機10を制御する。これにより、対象空間4の温度分布を均一化することができ、対象空間4における在室者の快適性を満たすことができる。この結果、空調制御装置20は、空調空間の快適性を向上させることができる。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、所定の空間が複数の領域に分割された領域のうち第1の領域内の状態を示す領域状態情報を取得する領域状態情報取得部(21)と、前記領域状態情報取得部により取得された領域状態情報と、前記第1の領域を制御対象とする第1の空調機器に与えられる第1の制御目標と、前記第1の領域に隣接する第2の領域を制御対象とする第2の空調機器に与えられる第2の制御目標とに基づいて、前記第1の制御目標を補正する補正部(26)とを持つことにより、空調空間の快適性を向上させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…空調制御システム、4…対象空間、10a〜10f…空調機、16…計測部、20a〜20f…空調機制御装置、21…インターフェース部、22…入力部、24…通信部、25…記憶部、26…算出部、28…負荷推定部

Claims (10)

  1. 所定の空間が複数の領域に分割された領域のうち第1の領域内の状態と前記所定の空間の温度とを示す領域状態情報を取得する領域状態情報取得部と
    記所定の空間の温度の設定温度からの誤差の二乗和で表される目的関数を最小化するように、前記領域状態情報が示す前記所定の空間の温度に基づいて算出される前記分割された領域間の熱の移動を表す流出熱量と、前記第1の領域を制御対象とする第1の空調機器に与えられる前記第1の領域に設定された設定温度と、前記第1の領域に隣接する第2の領域を制御対象とする第2の空調機器に与えられる前記第2の領域に設定された設定温度とに基づいて、前記第1の領域を制御対象とする第1の空調機器が供給する供給熱量を算出し、前記供給熱量に基づいて前記第1の領域に設定された設定温度を補正する補正部と、
    を備える空調制御装置。
  2. 前記補正部は、前記第2の領域内の状態を示す領域状態情報を更に加味して、前記第1の領域に設定された設定温度を補正する、
    請求項1記載の空調制御装置。
  3. 前記領域状態情報は、前記第1の空調機器により出力される風量、風向、および空調機器の還気温度のうちいずれか1つ以上の情報である、
    請求項1または請求項2記載の空調制御装置。
  4. 前記第1の空調機器の制御対象である第1の領域の空調負荷と、前記第1の領域に隣接する前記第2の領域から前記第1の領域に流出入する熱負荷とを推定する負荷推定部を更に備える、
    請求項1からのうちいずれか一項記載の空調制御装置。
  5. 前記負荷推定部は、前記第1の空調機器の還気温度と、前記第1の領域に設定された設定温度との差に基づいて前記第1の領域の空調負荷を推定し、前記第1の空調機器の還気温度と、前記第2の空調機器の還気温度との差に基づいて前記第2の領域から流出入する熱負荷を推定する、
    請求項記載の空調制御装置。
  6. 前記第1の領域の空調負荷を推定する負荷推定部を、更に備え、
    前記補正部は、前記負荷推定部により推定された空調負荷と供給熱量との誤差と、前記第1の空調機器および前記第2の空調機器を含む空間における領域を制御対象とする空調機器が供給する供給熱量の合計と、の双方を小さくするように前記第1の領域に設定された設定温度を補正する、
    請求項1からのうちいずれか一項記載の空調制御装置。
  7. 前記補正部は、隣接する前記分割された領域間の移動熱量が小さくなるように前記第1の領域に設定された設定温度を更に補正する、
    請求項記載の空調制御装置。
  8. 請求項1からのうちいずれか一項記載の空調制御装置を複数備え、
    前記空調制御装置の補正部は、所定の空間が複数の領域に分割された各領域を制御対象とする空調機器ごとに設置され、自己が制御対象とする領域の空調機器を前記第1の空調機器とし、自己が制御対象とせず自己が制御対象とする領域に隣接するいずれか一つの領域の空調機器を前記第2の空調機器とした制御を行って前記第1の領域に設定された設定温度を補正する、
    空調制御システム。
  9. 所定の空間が複数の領域に分割された領域のうち第1の領域内の状態と前記所定の空間の温度とを示す領域状態情報を取得する領域状態情報取得ステップと
    記所定の空間の温度の設定温度からの誤差の二乗和で表される目的関数を最小化するように、前記領域状態情報が示す前記所定の空間の温度に基づいて算出される前記分割された領域間の熱の移動を表す流出熱量と、前記第1の領域を制御対象とする第1の空調機器に与えられる前記第1の領域に設定された設定温度と、前記第1の領域に隣接する第2の領域を制御対象とする第2の空調機器に与えられる前記第2の領域に設定された設定温度とに基づいて、前記第1の領域を制御対象とする第1の空調機器が供給する供給熱量を算出し、前記供給熱量に基づいて前記第1の領域に設定された設定温度を補正するステップと、
    を備える空調制御方法。
  10. 空調制御装置のコンピュータに、
    所定の空間が複数の領域に分割された領域のうち第1の領域内の状態と前記所定の空間の温度とを示す領域状態情報を取得する領域状態情報取得ステップと
    記所定の空間の温度の設定温度からの誤差の二乗和で表される目的関数を最小化するように、前記領域状態情報が示す前記所定の空間の温度に基づいて算出される前記分割された領域間の熱の移動を表す流出熱量と、前記第1の領域を制御対象とする第1の空調機器に与えられる前記第1の領域に設定された設定温度と、前記第1の領域に隣接する第2の領域を制御対象とする第2の空調機器に与えられる前記第2の領域に設定された設定温度とに基づいて、前記第1の領域を制御対象とする第1の空調機器が供給する供給熱量を算出し、前記供給熱量に基づいて前記第1の領域に設定された設定温度を補正するステップと、
    を実行させるための空調制御プログラム。
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